JP2021058632A - 改善された熱的性能を備える磁気共鳴撮像 - Google Patents

改善された熱的性能を備える磁気共鳴撮像 Download PDF

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Abstract

【課題】MR撮像装置のための新たな改善された冷却系を提供する。【解決手段】磁気共鳴(MR)撮像機器は、磁石12及び熱発生要素を含むMR撮像装置10を有する。冷却系30は熱発生要素を空冷冷却器28からの冷却水を用いて冷却する。センサTS,VSは、熱発生要素又は冷却系の熱的パラメータを測定するように構成される。MRコントローラ40は、MR撮像装置を制御して、MR撮像検査プログラム(検査票42)を実行すると共に、MR撮像検査プログラムの実行を1以上のセンサにより測定された冷却系が不十分な冷却能力を有することを示す熱的パラメータに応答して調整する。MRコントローラは、冷却系が現在の気温において電力放散モデルにより推定される熱負荷を放散させるには不十分な冷却能力しか有さない場合に、検査票を実行前に調整することもできる。【選択図】図1

Description

以下に記載される本発明は、広くは医療撮像技術分野及び磁気共鳴撮像技術分野等に関する。
磁気共鳴(MR)撮像は大きな熱負荷を課す。冷却状態に保たれることを要する要素は、極低温(クライオ)コンプレッサ(典型的に超伝導磁石を冷却するための液体ヘリウムを維持するために使用される)、勾配磁場コイル、勾配磁場コイル増幅器及びラジオ波(RF)増幅器を含む。冷却を要する他の要素も存在し得る。
典型的な医療施設においては、MR撮像装置を冷却するための冷却水を供給するために市販の空冷冷却機が使用される。該冷却機は、専用のユニットとすることができるか、又は汎用の冷却機(例えば、様々な目的の冷却水を供給する病院用冷却機)とすることができる。液体冷却キャビネット(LCC)は、冷却水と当該MR撮像装置の個々の冷却系との間の接続を提供する。典型的な構成においては、熱交換器が上記冷却水を個々のMR要素を冷却する種々の冷却剤(冷媒)回路に熱的に結合する。該冷却剤回路は、通常、前記冷却水から隔離され、種々の冷却剤回路は水又は他の流体を冷却剤として利用することができる。当該冷却剤は、熱交換器からの“冷たい”冷却剤及び冷却される要素から冷却剤戻りライン(配管)により供給される“熱い”冷却剤を混合する混合弁を用いて、管理された温度に維持される。当該冷却剤は自然循環により又はポンプを用いて能動的に駆動される。幾つかの設計において、クライオ・コンプレッサは空冷冷却機からの冷却水により直接的に冷却されるが、隔離する熱交換器の設備も用いることができる。
MR撮像装置のための冷却系を設計する際、冷却機能力は、典型的に、当該冷却機に関する最悪の信頼可能な動作条件下での最大の信頼可能な熱負荷を満足するように選択される。該最大の信頼可能な熱負荷は以下の様に決定することができる。患者のMR撮像検査は、典型的に、一連の(1つの系列の)MR撮像スキャンを含む。該系列はMR撮像装置コントローラに入力するために検査カード(ここでは“検査票(エグザム・カード)”が用いられるが、該表現はMR撮像装置製造者/モデル及び/又は医療施設に依存して異なる名前で参照される)の形態で表される。MR撮像装置により発生される熱負荷は、実行されているスキャンのスキャンタイプ及びそのパラメータに依存する。例えば、熱負荷の1つの通常の尺度(計測量)は、MRスキャンの種々のパラメータにより影響を受ける二乗平均平方根の勾配磁場(Grms)である。Grmsの一層高い値は、一層高い熱負荷を課す。一般的に、スキャンのうちの殆どは低い熱負荷を有し、幾つかは中程度であり、僅かな数のスキャンだけが高熱負荷を有する。MRスキャンにより発生される熱負荷の他の例示的計測量は、勾配磁場の周波数スペクトル(勾配磁場コイルのインピーダンスは周波数依存性であるからである)及びRF励起により発生されるB1,rmsを含む。最大の信頼可能な熱負荷は、例えば最高のGrms、最高の勾配周波数成分及び最高のRFパルスエネルギ等の、種々のスキャンパラメータ及び計測量に関して最悪の場合の値(熱負荷の観点から)を仮定して決定することができる。検査票定義及び患者のワークフローも熱負荷に影響し得、ここでも、例えば1つの系列の連続した最大負荷スキャンを連続的に実行する等の最悪の場合の値が仮定される。
空冷冷却機に関する主要な動作条件パラメータは、周囲空気の温度、即ち、当該冷却機が屋外に設置される通常のケースの場合は屋外気温である。冷却機の冷却能力は、屋外気温及び水温の関数である。屋外気温が低いほど、冷却能力は高くなり、水温が高いほど、冷却能力は高くなる。冷却機の公称冷却能力は、通常、設計に基づく最悪の場合の屋外気温において及びデフォルトの水温(例えば、12℃)において定義される。1年の殆どの間において、屋外気温は、冷却機の公称冷却能力が定義される設計に基づく最悪の場合の温度より大幅に低い。屋外温度の関数としての実際の冷却能力にはバラツキが存在する。
冷却機能力が過負荷状態になると、イベントの連鎖か開始され、これは最終的にMRI撮像スキャンの中止につながる。最初に、過負荷状態の冷却機が熱負荷を処理できなくなるにつれて、冷却水は温度が上昇し始める。冷却機の冷却能力は一層高い水温で一層高くなるので、このことは、この温度上昇に最初は対抗し、かくして、冷却水温度は新たな平衡状態に到達するまで上昇する。冷却チェーン(即ち、個々のMR撮像装置要素に冷却を提供する冷却剤回路)には幾らかの余裕も存在する。冷却機により供給される冷却水の温度は、冷却剤回路が冷却剤の温度を保持することができなくなる前に幾らか上昇し得、更に、冷却剤は、冷却されるMR撮像装置の要素が過熱し、MR撮像スキャンを中止させる温度インターロックが起動される前に幾らか温度が上昇し得る。しかしながら、最終的に、冷却機の過負荷状態が弱まらないままの場合、何らかの要素のための冷却剤温度(又は該要素自体の温度)が自身のインターロック閾値を超え、スキャン中止を起動させる。
スキャン中止は望ましくないので、設計に基づく最大負荷及び最大屋外温度値は、通常、熱暴走によるスキャン中止の可能性を実質的に除去するように大きく選定される。しかしながら、このようなスキャン中止に対する強さは高能力冷却機を採用するという代償を払って得られるもので、このことは、MR撮像装置設備の初期費用を増大させ、将来において保守及び交換費用を増加させる。高能力冷却機は動作するのに一層多くのエネルギを使用するので、MR撮像設備の運転費用も影響を受ける。
以下は、上述した問題及び他の問題に対処した新たな改善されたシステム及び方法を開示する。
開示される一態様において、磁気共鳴(MR)撮像機器は:磁石及び熱発生要素を含むMR撮像装置と;前記MR撮像装置の前記熱発生要素を、冷却水を用いて冷却するように接続された冷却系と;各々が、前記MR撮像装置の前記熱発生要素の熱的パラメータ又は前記冷却系の熱的パラメータを測定するように構成された1以上のセンサと;MR撮像検査プログラムを実行すると共に該MR撮像検査プログラムの実行を前記1以上のセンサにより測定された前記冷却系が不十分な冷却能力しか有さないことを示す熱的パラメータに応答して調整するように前記MR撮像装置を制御するようプログラムされた電子プロセッサを有するMRコントローラと;を有する。
開示される他の態様において、MR撮像機器は、磁石及び熱発生要素を含むMR撮像装置と、前記MR撮像装置の前記熱発生要素を、冷却水を用いて冷却するように接続された冷却系と、を有する。MRコントローラは、MR撮像検査プログラムを実行すると共に、該MR撮像検査プログラムを実行前に分析して、前記MR撮像検査プログラムを実行することにより発生される熱負荷を推定し、且つ、前記冷却系が該推定された熱負荷を冷却するには不十分な冷却能力しか有さない場合に前記MR撮像検査プログラムを実行前に調整するように前記MR撮像装置を制御するようプログラムされた電子プロセッサを有する。
開示される他の態様では、磁石及び熱発生要素を含むMR撮像装置並びに冷却水を用いて前記MR撮像装置の前記熱発生要素を冷却するように接続された冷却系により実行されるMR撮像方法が開示される。該MR撮像方法は、前記MR撮像装置を用いてMR撮像検査プログラムを実行するステップを有する。該実行するステップの間において、前記MR撮像装置及び前記冷却系のうちの少なくとも一方に関して熱的パラメータが監視される。前記MR撮像検査プログラムの実行は、前記冷却系が不十分な冷却能力しか有さないことを示す前記監視される熱的パラメータに応答して調整される。
開示される他の態様において、非一時的記憶媒体は、磁石、勾配磁場増幅器、該勾配磁場増幅器により駆動される勾配磁場コイル及びラジオ波(RF)コイルを駆動するように接続されたRF増幅器を含む磁気共鳴(MR)撮像装置の熱放散を推定するための熱モデル化方法を実行するための電子データ処理装置により読み取り可能且つ実行可能な命令を記憶する。前記熱モデル化方法は:前記勾配磁場増幅器及び勾配磁場コイルを有する勾配磁場チェーンの熱出力を、該勾配磁場チェーンにより供給される勾配磁場に基づいて推定するステップと;前記RF増幅器の熱出力を該RF増幅器により発生されるRF電力に基づいて推定するステップと;全熱放散推定値を、前記勾配磁場チェーンの推定された熱出力、前記RF増幅器の推定された熱出力、及び前記勾配磁場に依存せず且つ前記RF電力に依存しない推定される基準熱出力を一緒に加算することにより発生するステップと;を含む。
1つの利点は、一層低コストのMR撮像装置の設備を提供することにある。
他の利点は、保守及び置換費用が低減されるMR撮像装置の設備を提供することにある。
他の利点は、より高いエネルギ効率の、従って一層低い運転コストのMR撮像装置の設備を提供することにある。
他の利点は、エネルギ効率及び環境に対する優しさを向上させるためのMR撮像の適合を可能にするエネルギ消費性能の視覚化を備えたMR撮像装置を提供することにある。
他の利点は、熱暴走に起因するスキャン中止に対する強さが改善されたMR撮像装置を提供することにある。
他の利点は、当該MR撮像装置による熱放散を示すと共に該熱放散を現在の冷却機能力と比較する熱予算ダッシュボード又は他の表示を提供することにある。
所与の実施態様は、上述した利点の1つ、2つ、それ以上若しくは全てを提供するか又は提供しないものであり得、及び/又は本開示を精読及び理解すれば当業者により明らかとなるように他の利点を提供することができる。
本発明は、種々の構成要素及び構成要素の構成並びに種々のステップ及びステップの構成の形をとることができる。図面は、好ましい実施態様を解説する目的のためだけのものであり、本発明を限定するものと見なしてはならない。そうでないと明示しない限り、図面は図式的なものであり、実寸通りである又は異なる要素の相対寸法を図示していると見なされるべきではない。
図1は、磁気共鳴(MR)撮像装置及び要素冷却を含む支援設備の主要なフィーチャを図式的に示す。 図2は、図1のMRコントローラにより実行される検査票熱予算調整の例示的実施態様を図式的に示す。 図3は、図1のMRコントローラにより実行されるリアルタイムな熱的調整の例示的実施態様を図式的に示す。 図4は、図1のMR撮像装置のための支援設備において好適に使用される例示的電力消散モデルを図式的に示す。 図5は、MR検査熱予算ダッシュボードを表示する図1のMRコントローラコンピュータを図式的に示す。
ここに開示される実施態様は、熱暴走により誘起されるスキャン中止に対する強度に伴う損失無しで、MR撮像装置を冷却するための低能力冷却機の使用を容易にするものである。このことは、MR撮像検査の間において温度及び/又は冷却回路内の制御弁の位置を監視することにより達成される。温度又は制御弁設定が限界値に近付いた場合(例えば、混合弁が自身の最大冷却設定値に近付く)、検査票に若しくはスキャン内に中断を挿入する又はクライオ・コンプレッサを一時的にオフする(熱慣性がヘリウムの喪失又は磁石消失のリスクがないことを保証する条件下で)等の救済的(是正)動作がとられる。このことは、熱負荷を低減し、当該温度を許容レベル内に保つと共にスキャン中止を防止する。加えて又は代わりに、検査票を、実行される前に、各スキャンの熱負荷を推定するために分析することができ、該検査票に中断を挿入することができ(例えば、スキャンがスキャン中に中断し及び/又はスキャンの間に中断する)、スキャンを検査票内で並べ直すことができ、及び/又は熱負荷を低減するようにスキャンパラメータを調整することができ、かくして、該検査票の実行が当該冷却機を過負荷状態にしないようにする。
MR撮像装置により発生される熱負荷は、スキャンのタイプ、検査票のタイプ、及び現場のタイプ(患者の負荷)に伴い変化する。非常に高い熱放散を伴う短い期間は、当該MR撮像装置の要素(勾配磁場コイル、勾配磁場増幅器、冷却系内の水等)内で緩和され得る。冷却システムを設計する場合、より長い期間(限定するものでない解説例として例えば40分)にわたる熱負荷を考察することが一層適切である。
従来の最悪ケースシナリオ設計方法の一例は、下記の如くである。特定の勾配磁場構成に対して、40分にわたる熱負荷の平均値は、標準偏差σ=3.5kWとして、25kWであり得る(一解説例として)。従って、該平均値+3σは35kWより大きい。冷却機の公称冷却能力は、設計ベースの最悪ケース屋外温度及び12℃なる設計ベースの冷却水温度から定められる。冷却能力は平均値+3σ値(35kW)の程度であるべきと予想する。このような冷却機は、25kWの熱放散という典型的状況を扱うことが必要とされるよりも遙かに大きな能力を有する。しかしながら、小さな冷却機(例えば、20〜25kW)が使用される場合、スキャンが平均より高い熱放散で実行される場合(この場合、1以上の要素(例えば、勾配磁場コイル)に対して不十分な冷却が存在することになって、熱暴走及び勾配磁場コイルの温度インターロックの動作につながり、スキャン中止となる)にスキャン中止の大きなリスクが存在する。
ここに開示される実施態様において、MR撮像装置は、冷却剤(冷媒)温度、要素の温度、及び/又は混合弁位置等の熱的パラメータを監視する。これらのパラメータの何れかが限界値に近付いた場合、熱負荷を制御すると共にスキャン中止を防止するために救済動作が行われる。該救済動作は、例えば、検査票に中断を挿入する;スキャンに中断を挿入する;検査票の未だ実行されていないスキャンのスキャンパラメータを修正する(例えば、Grms計測量、B1,rms計測量又は他の熱負荷計測量を低下させることにより);クライオ・コンプレッサを一時的にオフする;又はこれらの種々の組み合わせ;を含み得る。クライオ・コンプレッサを一時的にオフにする救済動作は、ヘリウムを失う危険性及び磁石消失の危険性が存在しないと判断される場合においてのみ実行される。実際に、磁石は液体ヘリウムの相対的に大きな体積及びヘリウム低温槽の典型的な真空被覆によりもたらされる断熱により大きな熱慣性を有するので、クライオ・コンプレッサを典型的な検査票の規模での期間(例えば、幾つかの患者検査において40分)にわたり熱負荷を低減するために一時的に停止させることは、通常、可能である。
上述したものは、MR装置の熱的パラメータがリアルタイムに監視されて、救済動作を起動するために使用されるリアルタイム的方法である。他の方法において、熱負荷は検査票を実行する前に予測され、検査票は該熱負荷に基づいて調整される。この事前分析方法は、上記リアルタイム方法に加えて又はリアルタイム方法の代わりに用いることができる。該事前分析方法において、検査票は、当該MR装置による実行の前に分析されて、冷却機の実際の冷却性能を推定する。この分析は、好ましくは、現在の屋外温度の追加の入力を用いて実行される。冷却機能力は、実際の屋外気温に依存するからである。これは、前記リアルタイム救済方法と比較して、一層積極的な制御方法である。該事前分析方法において、冷却水温度は検査票の実行時にわたる温度の関数として予測される。この予測は、検査票におけるスキャン順序を変更する、熱的に費用の嵩むスキャンを跳ばす、又はスキャンパラメータを一層低い熱放散に修正する等の対策を可能にする。
開示された事前及び/又はリアルタイム温度管理方法は、1つの可能性のある利点として、低能力冷却機を使用する能力を提供する。開示された方法によれば、冷却機の冷却能力の公称値は、当該熱管理により救済対策又は検査票調整が適用される確率の関数と見ることができる。この場合、冷却機能力を設計するための目標は、このような救済動作/調整の頻度を許容可能なレベルに制限することである。
開示された方法の更なる利点は、温度及び混合弁位置の測定を診断目的のためにも使用することができることである。例えば、当該冷却機の冷却性能が期待されるよりも大幅に低い(従って、多数の中断、他の救済動作又は検査票調整が挿入される)場合、このことは、該冷却機の問題を示し得る。また、例えばステップ関数の後の温度−時間曲線も、診断情報を提供し得る。
図1を参照すると、磁気共鳴(MR)撮像装置10を含む磁気共鳴撮像機器が図式的に示され、該MR装置は磁石12を含む。該磁石12は、典型的に超伝導磁石であり、液体ヘリウム(LHe)内に又は該超伝導磁石を超伝導状態に維持するための他のタイプの低温槽内に配置される。該例示的MR撮像装置10は、更に、例えば患者寝椅子等の被検体サポート14を含み、該サポートにより撮像被検体(医療撮像の場合は患者又は医療被検体;もっと一般的には、該撮像被検体は考古学的ミイラ、獣医学設備における犬又は猫等の何らかの他の被検体であり得る)は磁石12の検査視野16内に装荷される。MR撮像装置10は、更に、磁石12を超伝導状態に維持するクライオ・コンプレッサ18、勾配磁場コイル22を駆動する勾配磁場増幅器20、撮像被検体内で磁気共鳴(MR)を励起するためにラジオ波コイルを駆動するラジオ波(RF)増幅器24等の、図1に図式的に示された種々の熱発生要素を含んでいる。典型的な実施態様において、クライオ・コンプレッサ18は、磁石12の低温槽内のヘリウムを冷却し、該ヘリウムを約4Kの沸点(圧力に依存して僅かに変化する)を持つ液体状態に(即ち、液体ヘリウム(LHe)として)維持するように動作する。このように、LHeに浸された超伝導磁石巻線は、典型的な超伝導磁石巻線材料の臨界温度(Tc)より低く維持される。勾配磁場増幅器20及び勾配磁場コイル22は、典型的に、独立したx−、y−及びz−勾配磁場を形成するように構成されるが、他の勾配磁場コイル設計も考えられる。RF増幅器24は、磁気共鳴を励起するために全身又は局部RFコイル(図示略)を駆動する。MR撮像装置10は、例えばMR信号を受信するためのRF受信器等の、ここでは重要ではなく、従って図示されていない他の要素も含む。更に、特定の熱発生MR要素18,20,22,24が例として図示されているが、種々のMR撮像装置は追加の及び/又は他の熱発生要素を有し得ることが理解されるであろう。
MR撮像装置10は空冷冷却機28により冷却され、この目的のために(及び、例えば汎用の病院冷却機の場合、恐らくは他の関係の無いシステム又は装置を冷却するためにも)該冷却機は冷却水を供給する。更に詳細には、熱発生MR要素18,20,22,24は冷却系30により冷却され、該冷却系は当該MR撮像装置の熱発生要素18,20,22,24を空冷冷却機28により供給される冷却水を用いて冷却するように接続される。当該例示的冷却系30の主要要素は液体冷却キャビネット(LCC)内に配置されており、従って、図1では該冷却系30の主要要素を収容した該LCCにラベルを付すために、図示の便宜上、符号30が用いられている。該例示的冷却系30は、一群の冷却剤(冷媒)回路32を含み、各冷却剤回路は当該MR撮像装置の少なくとも1つの熱発生要素を当該冷却剤回路に流れる冷却剤を用いて冷却するように構成される。当該冷却剤は、水とすることができるか、又は例えば空気等の異なるタイプの冷却剤とすることができる。更に、異なる冷却剤回路は異なるタイプの冷却剤を採用することができる。冷却剤回路32内を流れる冷却剤から空冷冷却機28により供給される冷却水に熱を移動させるために、一群の熱交換器34が冷却剤回路32に接続されている。該解説例において、熱発生要素へと流れる冷却剤の温度は混合弁36により設定され、該混合弁は熱交換器34からの冷却剤を当該冷却剤回路32の戻りライン38からの冷却剤と混合し、混合された冷却剤を設定値(セットポイント)温度で出力する。(図式的な図1において、戻りライン38は、実線として示された冷流体入力ラインから点線により区別されている)。各回路の混合弁36は、混合冷却剤出力を設定値温度に維持するためにフィードバック制御により自動的に調整される。このことは、熱交換器34からの“冷”冷却剤温度の何らかの有限な範囲にわたってのみ可能であることが理解されるであろう。冷却機28からの冷却水が過度に温かくなった場合、前記“冷”冷却剤温度は過度に高くなり、混合弁36が熱交換器34からの“冷”冷却剤だけを通過させるように設定されたとしても、該混合弁36の出力は前記設定値温度より高くなるであろう。
冷却剤回路32は図1では図式的に示されており、種々の詳細な冷却剤回路トポロジが考えられることに注意すべきである。例えば、該例示的冷却剤回路は閉ループであるが、冷却剤入力部及び冷却剤排出部若しくは放出部を含む開ループ又は部分的開ループ回路も考えられる。当該冷却剤回路は、自然循環により駆動することができ、又は冷却剤ポンプにより駆動し若しくは補助することもできる。他の変形例として、図1においては各熱発生要素20,22,24に対して単一の冷却剤回路が存在するが、他の実施態様では、単一の冷却剤回路が当該MR撮像装著の2以上の異なる熱発生要素を冷却することができる。例えば、一変形実施態様において、勾配磁場増幅器20、勾配磁場コイル22及びRF増幅器24のための図示された別個の冷却回路は、単一の冷却回路として組み合わされ、斯かる3つの熱発生要素20,22,24の流量分布は一群の流量制限器(絞り機構)により制御される。オプションとして、クライオ・コンプレッサ18も二次側冷却剤回路におけるものとすることができ、共通の冷却回路が、該クライオ・コンプレッサを単独で又は該クライオ・コンプレッサ及び同一の冷却回路上の1以上の他の熱発生要素を冷却する。他の限定するものでない例示的変形例において、前記クライオ・コンプレッサへの冷却水の温度制御は、クライオ・コンプレッサ18を冷却する該例示的回路における例示的混合弁36により提供されるもの等の如何なる追加の温度制御もなしで、冷却機28により実行することができる。
図1を続けて参照すると、クライオ・コンプレッサ18の冷却構成は他の熱発生要素20,22,24の冷却構成とは、クライオ・コンプレッサ18が、前記冷却水から流体的に分離されるが熱交換器により熱的に結合された別の冷却剤によるというより、冷却機28からの冷却水により直接的に冷却される点で相違している。当該例示的構成において、混合弁36は冷却機28からの冷却された水をクライオ・コンプレッサ18から冷却剤戻りライン38により運ばれる一層温かい水と混合する。該混合弁36は、クライオ・コンプレッサ18への混合された冷却水出力を所望の設定値温度に維持するためにフィードバック制御により自動的に調整される。他の実施態様において、当該クライオ・コンプレッサは、熱交換器を用いた流体分離型冷却剤回路により冷却剤回路32に関して既述したのと同様の態様で冷却することもできることに注意すべきである。
図1を続けて参照すると、当該開示された改善されたMR撮像装置の冷却設計を実施するために1以上のセンサが設けられ、これらセンサの各々は、MR撮像装置10における熱発生要素18,20,22,24の又は冷却系30の熱的パラメータを測定するように構成される。例示的な図1において、これらのセンサは、各々が符号TSを囲む円により示された一群の温度センサTS;及び各々が混合弁36の弁設定値を出力する一群のセンサVS(これらの弁センサは、各々、符号VSを囲む円により示されている)を含む。図1の例示的実施態様において、温度センサTSは熱発生要素18,20,22,24に冷却剤を供給する流れライン及び冷却剤回路32の冷却剤戻りライン38における温度を測定するように配置されると共に、1つの温度センサTSは熱交換器34に流入する冷却剤の温度を測定する。もっと一般的には、温度センサは当該冷却剤回路における他の点における温度を測定するように配置することもできる。弁センサVSは、弁機械位置センサ、入力ラインの1つにおける流量を検出する流量センサ(例えば、当該混合弁が戻りライン38からの冷却剤が混合されることがない限界的設定にある場合、このことは、該弁に供給する戻りライン区間上の流量センサにより検出することができる)、又は弁アクチュエータ信号を検出する電気的センサ(当該弁が該アクチュエータ信号により示される値に適切に設定されるという仮定の下で)等の種々の形を取ることができる。更に、これらのセンサTS、VSは解説例に過ぎず、MR撮像装置10における熱発生要素18,20,22,24の又は冷却系30の熱的パラメータを測定するために追加の又は他のセンサを採用することもできる。例えば、熱発生要素18,20,22,24の動作温度を測定する温度センサを用いることもできる。
上記例示的温度センサTSは冷却系30の熱的パラメータを直接測定することが容易に理解され得る。冷却機28が不十分な冷却能力を有する場合、冷却系30は発生された熱を益々放散することができなくなるので、これらの温度は上昇し始める。弁センサVSは、冷却系30の熱的パラメータである混合弁設定値を以下のように測定する。冷却機28が十分に冷却された水を供給している場合、混合弁36は所望の設定値温度(又は複数の温度)を維持するために戻りライン38からの“熱い”水の相当の割合を混合するであろう。対照的に、冷却機28が不十分な冷却能力しか有さない場合、当該冷却水の温度は上昇し始め、弁フィードバック制御は、上記所望の設定点温度を得るために戻りライン38からの“温”水を一層少ない割合で混合し始めるであろう。当該冷却機の能力が益々不十分になるにつれて、混合弁36は、熱交換器34から最多の“冷たい”冷却剤を供給すると共に戻りライン38から最少の(又はゼロの)“熱い”冷却剤を供給する限界設定値に向かって更に動くであろう。
更に、幾つかの実施態様において、空冷冷却機28の冷却能力は、図1に符号ATSを囲む円により示された気温センサATSにより測定される屋外気温に基づいて直接監視される。
図1を続けて参照すると、MR撮像装置10はMRコントローラ40により制御され、該MRコントローラは、電子プロセッサ(例えば、図示のコンピュータ41、専用のマイクロプロセッサ又はマイクロコントローラベースのMRコントローラ)並びにMRスキャンパルスシーケンスを記憶する非一時的記憶部(例えば、ハードディスクドライブ、又は固体ドライブ若しくはSSD等)、及び該MR撮像装置10のアナログ要素若しくは信号に接続するためのアナログ/デジタル及び/又はデジタル/アナログ回路等の補助的要素を有する。MRコントローラ40は、MR撮像装置10を制御するためにMR撮像検査プログラム42(ここでは、検査票42としても示される)を実行すると共に、該MR撮像検査プログラム42の実行を1以上のセンサTS,VSにより測定される当該冷却系30が不十分な冷却能力しか有さないことを示す熱的パラメータに応答して調整するようにプログラムされる。
本明細書で使用される場合、“検査票”なる用語は、MR撮像装置10により実行されるべきMR撮像検査の実行可能な表現を示すための“MR撮像検査プログラム”42の省略表記として使用される。例えば、“MR撮像検査プログラム”42、即ち“検査票”42は、MRコントローラ40により読み取り可能となるようにフォーマットされた構造化データファイル又はデータコンテナであり得る。検査票42はMRコントローラ40により読み取られ、該MRコントローラはMR撮像装置10に該検査票42により表された動作を実行させる。検査票42により定義された実行可能な表現は、例えば、1以上のMRスキャンを何らかの特定の順序で実行すべきことを識別することができ、その場合において、各MRスキャンはMR撮像装置10によって、RFパルス、勾配磁場パルス(“パルス”は時間的に拡張することができ、例えば、勾配磁場パルスは規定された時間間隔にわたり印加される一定の又は振動する勾配であり得る)及び/又は磁気共鳴読出動作等から形成されるMRパルスシーケンスを実行することにより実行される。MRスキャンを表す該MRパルスシーケンスは、検査票42自体に記憶することができるが、より一般的には、例えば当該MR撮像装置10のメモリ又はデータ記憶部等の他の場所に記憶され、検査票42は当該スキャンを取り込み及び実行するための呼び出し(コール)又は他の命令のみを、RF励起パルス強度値、エコー時間(TE)及び/又は勾配磁場パラメータ(例えば、周波数)等のスキャンパラメータと一緒に記憶する。また、検査票42は、当該MR撮像装置の操作者が磁気共鳴造影剤の投与又は局部RFコイルの配置等の1以上の操作を実行することを可能にするためのMRスキャンの開始前の一時的休止を含む、実行されるべきMR撮像検査の他のフィーチャの表現を含むこともできる。また、検査票42は、例えば呼吸周期アーチファクトを減少させるために撮像被検者に自身の呼吸を保持することを指示することを可能にするための、MRスキャン中の一時的休止を含むこともできる。既述したように、検査票42は典型的にスキャン(又は複数のスキャン)のためのスキャンパラメータも提供する(もっとも、検査票42が特定のスキャンパラメータに関する値を提供しない場合、何らかのデフォルトパラメータ値をオプションとして用いることができる)。
MRコントローラ40は、典型的に、MR撮像検査プログラム(即ち、検査票)42からの条件付逸脱を可能にするように設計されることにも注意すべきである。例えば、MRコントローラ40はMR撮像装置操作者が咳き込みから撮像被検者が回復するのを可能にするためにMR撮像検査プログラム42の実行を手動で一時的に中止することができるようにし、及び/又はMRコントローラはMR要素の故障状況の検出等の種々の自動化された入力に応答してMR撮像検査プログラム42の実行を一時的に中止することができるようにすることができる。
前述したように、MRコントローラ40は、MR撮像検査プログラム42の実行を前記1以上のセンサTS,VSにより測定された当該冷却系30が不十分な冷却能力しか有さないことを示す熱的パラメータに応答して調整するようにプログラムされる。図1は、高いレベルでの適切な処理を図式的に示す。検査票42は、MRコントローラ40により読み取られると共に、オプションとしての検査票熱予算調整プログラム又はモジュール44により処理される。該検査票熱予算調整プログラムにより、MRコントローラ40は、検査票42を実行することにより発生される熱負荷を推定するために該検査票を実行前に分析するようにプログラムされる。冷却系30が前記気温センサATSにより測定された気温においては上記の推定された熱負荷を放散するために不十分な冷却能力しか有さない場合、MRコントローラ40は、例えば、検査票42におけるMRスキャン内に又はMRスキャンの間に一時的中止(中断)を挿入し、勾配磁場計測量(例えば、Grms)を低下させ若しくは1以上のスキャンのRF電力計測量(例えば、B1,rms)を低下させるようにスキャンパラメータを調整し、熱負荷状態を一層均一に分布させるために検査票42のスキャンを並び替え、又はMRスキャン(好ましくは、高い熱負荷を持つもの)を省略する等を行うことにより、検査票42を、熱負荷を減少させるために実行前に調整する。有利には、検査票42は、典型的に、磁気共鳴造影剤を投与する又は局部RFコイルを位置決めする等の操作を可能にするためにMRスキャン中又は間の中断を表す能力を含むものとする。このように、オプションとしての検査票熱予算調整プログラム又はモジュール44は、熱的調整のための中断を挿入するために当該検査票表現言語又は構文(シンタックス)の斯かる既存のフィーチャを利用することができ、かくして、該オプションとしての検査票熱予算調整プログラム又はモジュール44を実施化することは、当該検査票言語又は構文の大幅な(又、幾つかのケースでは一切の)修正は必要としない。
上記オプションの検査票熱予算調整プログラム又はモジュール44により実行される検査票42の前記オプションとしての事前分析及び(もし適切なら)調整の後、検査票実行モジュール又はプログラム46が適用され、これにより、MRコントローラ40は検査票42(前記オプションの検査票熱予算調整プログラム又はモジュール44により提供された修正を伴う(斯かる修正がなされた場合))を実行するようにMR撮像装置10を動作させるようプログラムされる。(オプションとして修正された)該検査票42の実行の間において、リアルタイム熱的調整モジュール又はプログラム48は上記実行46と同時的に動作して、当該検査票の実行を、前記1以上のセンサTS,VSにより測定された当該冷却系が不十分な冷却能力しか有さないことを示す熱的パラメータに応答して調整する。例えば、混合弁が熱交換器34からの冷たい水のみが熱発生要素に供給されるような限界に近く、戻りライン38からの熱い水が僅かしか又は全く混合されない場合、このことは、混合弁36が更なる熱負荷に対応することができなくなる前に僅かな残存予備能力しか存在しないことを意味する。同様に、温度センサTSの温度測定値が上昇し始めた場合、これは、当該熱発生要素により発生される熱を放散させるには不十分な能力を示す。リアルタイム熱的調整モジュール又はプログラム48は、オプションとして、気温センサATSにより測定される現在の屋外温度を考慮に入れて、調整が必要かを評価する際に空冷冷却機28の現在の冷却能力を考慮することができる(例えば、屋外温度が高い場合、屋外温度が低い場合よりも早く調整が行われ得る)。リアルタイム熱的調整モジュール又はプログラム48による熱的調整は、例えば、次のスキャンに中断を挿入するか若しくは次の2つのスキャンの間に中断を挿入する、熱負荷を低下させるようにMRスキャンパラメータを調整する、来るMRスキャン(好ましくは、高い熱負荷をもつもの)を省略する、又はクライオ・コンプレッサ18を一時的に遮断する(斯様な遮断がヘリウムの喪失又は磁場消失の危険を冒さないほど当該磁石の熱慣性が十分である場合)等を含むことができる。有利には、検査票実行要素46は、典型的に、MRスキャンの実行中に又はMRスキャンの間に計画されていない中断(即ち、検査票42により表されたプログラムの一部ではない中断)を挿入する能力を有し、例えば、呼吸周期アーチファクトを低減するために撮像被検者が呼吸を保持するよう指示されることを可能にし、又は撮像被検者が咳き込み若しくは他の障害から回復することを可能にする。同様に、検査票42も典型的に当該スキャン(又は複数のスキャン)のためのスキャンパラメータを供給することができ、これらスキャンパラメータはリアルタイム熱的調整モジュール又はプログラム48により記憶値を調整することにより修正することができる。このように、リアルタイム熱的調整モジュール又はプログラム48は、検査票実行要素46の大幅な(又は、幾つかのケースでは、如何なる)修正も必要としない。
上記において、検査票熱予算調整プログラム又はモジュール44は、リアルタイム熱的調整モジュール又はプログラム48に加えてオプションとして設けることができるオプション的要素として説明された。しかしながら、検査票熱予算調整プログラム又はモジュール44を含める一方、リアルタイム熱的調整モジュール又はプログラム48を省略することも考えられる。
更に、検査票熱予算調整プログラム又はモジュール44は、ここでは、実行モジュール又はプログラム46による実行の直前に検査票42を読み込む際に実行するものとして説明したが、他の実施態様において、検査票熱予算調整プログラム又はモジュール44は、もっと早期に実行することもできる。例えば、検査票熱予算調整プログラム又はモジュール44は、MRコントローラ40による後のロード及び実行のために記憶される前に検査票42を構成及び最終決定するための準備処理の一部として適用することもできる。このようなケースにおいて、気温センサATSは、検査票42が実行される時点において冷却機28の近傍の屋外気温を評価するために用いることはできない。このような実施態様においては、検査票熱予算調整プログラム又はモジュール44が検査票の実行より遙かに長い時間前(例えば、前日の夜)に実行されるので、気温センサATSは斯かる情報を提供しないからである。従って、このような実施態様において、事前の熱的解析を実行するための“現在の”屋外気温は、検査票42が実行されるように計画された大凡の時間における気象予報又は他の屋外温度の予測から得ることができる。幾つかの実施態様において、屋外温度は、この目的のために現在の季節に基づいて大まかに推定することができる。例えば、一定の大凡の気温は、恐らくは温度が早朝、昼間及び夕方の間で大きく変化し得る例えば米国南西部等の地域における一日における時刻を考慮に入れて、冬、春、夏及び秋に関して推定することができる。
前述したように、MRコントローラ40は、電子プロセッサ(例えば、図示のコンピュータ41、専用のマイクロプロセッサ又はマイクロコントローラベースのMRコントローラ)並びにMRスキャンパルスシーケンスを記憶する非一時的記憶媒体、及び/又は当該MR撮像装置10のアナログ要素若しくは信号に接続するためのアナログ/デジタル及び/又はデジタル/アナログ回路等の補助的要素を有する。開示されたモジュール又はプログラム44,46,48は、加えて又は代わりに、記載されたタスク(MR撮像装置10と適宜インターフェースすることを含む)を実行するためにMRコントローラ40により読み取り可能且つ実行可能な命令を記憶する非一時的記憶媒体として具現化することもできることが更に理解されるであろう。このような非一時的記憶媒体は、例えば、ハードディスクドライブ若しくは他の磁気記憶媒体、固体ドライブ、フラッシュメモリ若しくは他の電子記憶媒体、光ディスク若しくは他の光記憶媒体又はこれらの種々の組み合わせ等を含むことができる。MRコントローラ40は、典型的に、ディスプレイ(例えば、図示したMRコントローラコンピュータ41の図示したコンピュータディスプレイ49)及び1以上のユーザ入力装置(例えば、キーボード、マウス又はディスプレイ49のタッチ感知性オーバーレイ等)を含むユーザインターフェース要素を含む。幾つかの実施態様において、前記推定された熱予算はディスプレイ49上に示されるエネルギ消費ダッシュボード(又はウインドウ)上に表示することができる。
次に図2及び図3を参照して、前記検査票熱予算調整プログラム又はモジュール44により(図2)及び前記リアルタイム熱的調整モジュール又はプログラム48により(図3)実行することができる幾つかの限定するものでない解説的方法を説明する。
ここで図2を参照すると、例示的構成の方法において、前記検査票熱予算調整プログラム又はモジュール44は、実行前に検査票42を、気温センサATSにより供給される(事前分析/調整が検査票42の実行の時刻の十分に近くで実行される場合)又は気象予報、現在の季節若しくは他の情報に基づいて推定される(気温センサATSが利用可能でない、及び/又は事前分析が検査票の実行よりもセンサATSが有効な気温推定を行うことができないほど長時間前に実行される場合)気温50を受信する。処理52において、検査票42の各MRスキャンの熱負荷が推定される。大雑把な方法において、この推定は、当該スキャンの間に発生される最大二乗平均(二乗平均平方根)勾配磁場振幅(Grms)及び/又は当該スキャンの間に発生される最大二乗平均B磁場(B1,rms)に基づいて実行することができる。もっと正確な推定は、勾配磁場(又は複数の勾配磁場)及び/又はRFパルス(又は複数のパルス)が各々印加されている時間にわたるGrms及び/又はB1,rmsの時間積分により計算することができる。当該熱負荷推定は、オプションとして、当該スキャンの間にRF増幅器24により発生されるRF励起パルスエネルギ(ここでも、ピークRFエネルギとして又はRFパルス(又は複数のパルス)の時間にわたるRFパルス(又は複数のパルス)のエネルギの時間積分として推定される)等の他の要因を考慮に入れることもできる。オプションとして、各MRスキャンの熱負荷を推定する際に追加の又は他の熱負荷を同様に考慮に入れることができる。熱負荷推定処理52の幾つかの他の実施態様は、本明細書において、図4を参照して説明する。
処理54において、各MRスキャンが独立して(即ち、検査票42の他のスキャン(もし存在する場合)を考慮せずに)分析される。屋外温度50から推定される冷却機28の冷却能力を考慮に入れて、冷却系30が、独立して考察される各MRスキャンにより発生される熱を放散するのに十分な冷却能力を有するかが判定される。この判定は、種々の冷却系要素(例えば、冷却剤回路32、熱交換器34、混合弁36の混合範囲等)の熱効率等の要因を考慮に入れることができる。処理54においてなされた判定に基づいて、何れかのMRスキャン(個別に考察された)が許容不可能なほど高い熱負荷を示すことが分かった場合、このことは、当該スキャン内に中断(一時的休止)を挿入する及び/又は当該スキャンのスキャンパラメータを調整することによる等の、当該スキャン内で有効となる調整56により対処される。
何のスキャンも、それ自体で、熱的“過負荷”を示さないように、個別に考察される各MRスキャンを分析(及び、適切なら、調整)した後、検査票42を構成するMRスキャンの組み合わせが、累算的に、現在の気温50において動作する冷却系30に対して過度に高い熱負荷を呈し得るかを分析するために更なる処理58が適用される。この分析58は、2つのスキャンからの熱は個別には放散され得るが、該2つのスキャンを連続して実行することが過度に多くの熱負荷を示し得るような可能性を考慮する。この分析は、例えば、各MRスキャンの後に放散されるべきものとして残存する予想される熱を考慮に入れると共に、これを、次のMRスキャンの熱負荷分析のための開始点として使用することにより実行することができる。該処理58が当該検査票は全体として現在の屋外気温50における熱予算を超えると判定した場合、この累算的熱負荷の熱放散を促すために調整60が実行される。該調整(又は複数の調整)60は、例えば、連続するMRスキャンの間に中断を挿入する、及び/又はMRスキャンを並び替える等を含むことができる。最終的出力は、処理56,60においてなされた熱的調整(又は複数の調整)を伴う調整された検査票62である。
図示の実施態様において、熱的調整(又は複数の熱的調整)は、実際に、処理56,60において当該MR撮像装置の操作者からの入力無しで検査票42に対してなされる。他の実施態様において、各調整は、先ず、当該MR撮像装置の操作者に対して例えばコンピュータディスプレイ49上に表示することができ、該操作者は当該調整が実際になされるべきかを決定し、当該調整は該操作者により承認された場合にのみ検査票42においてなされる。
図3を参照して、リアルタイム熱的調整モジュール又はプログラム48を実施化するための解説的構成の方法を説明する。検査票42又は代わりに図2の方法により出力される修正された検査票62が、入力として作用し、検査票実行モジュール又はプログラム46(図1参照)により実行される。この実行の間において、リアルタイム熱的調整モジュール又はプログラム48は監視処理70を実行し、該処理の間において該リアルタイム熱的調整モジュール又はプログラム48は温度センサTS及び/又は混合弁センサVSにより出力されるもの等の熱的パラメータを監視する。該監視は、何れかの監視されている熱的パラメータが限界値に近付いているかについての継続的なチェック72を実行する。全ての監視されている熱的パラメータが許容可能な各範囲内にある限り、該リアルタイム熱的調整モジュール又はプログラム48により更なる動作は実行されない(チェック72から監視70へ戻る流れ矢印により示される)。しかしながら、チェック処理72が限界値に近付いている熱的パラメータを検出した場合、救済動作がとられる。処理72は、このような救済動作がとられるべき場合を決定するために種々の評価基準を用いることができる。例えば、1つの想定される方法において、何れかの混合弁が熱交換器34からの全開流量のX%内に近付いた場合(ここで、Xは例えば90%又は95%であり得ると共に、更に、異なる冷却回路32に対して異なることができる)、救済動作がとられる。同様に、何れかの入力ライン及び/又は戻りライン温度センサTSが何らかの閾値より高い温度を示す場合、救済動作が取られる。熱交換器34への冷却剤の流入を監視する温度センサTSは、加えて又は代わりに、冷却の不十分さを検出するために監視することができ、このセンサは冷却機28が冷却水を所望の温度で供給することができないかを直接検出する。想定される一層複雑な実施態様において、これらのパラメータの時間微分を考慮に入れることができ、例えば、弁設定値の一層速い変化又は一層急速な戻りライン温度の上昇は、より緩やかな変化と較べて一層迅速な応答を必要とし得る。
図示の実施態様の処理74において、最初に考察される救済的応答は、クライオ・コンプレッサ18を幾らかの一時的な期間にわたり安全に遮断することができるかを判定することである。これは、当該図示実施態様において最初に考察される応答である。何故なら、(1)クライオ・コンプレッサ18を遮断すること(そうすることが安全な場合)は当該MR検査に悪影響を与えることがなく;(2)MR磁石12の(又は、もっと正確には、例えばLHe低温槽等の冷却系の)大きな熱慣性は、クライオ・コンプレッサ18を検査票42,62の実行時間の少なくとも相当の部分にわたり安全に遮断することができそうであることを保証し;(3)クライオ・コンプレッサ18を動作させることは大きな熱負荷となるので、該クライオ・コンプレッサを一時的に遮断することは初期的な熱暴走条件を効果的に修復する高い尤度を有するからである。処理74がクライオ・コンプレッサ18を一時的にオフすることが適切な(最初の)応答であると判定するかは、幾つかの要因に依存する。第1に、クライオ・コンプレッサ18は現在動作していなければならない。該クライオ・コンプレッサが既にオフされている場合(例えば、該低温槽の温度が不感帯の低い値にある故に)、このアプローチによっては熱負荷の低減を達成することはできない。クライオ・コンプレッサ18が現在動作している場合、該クライオ・コンプレッサをヘリウムの喪失又は磁石消失の危険性を伴わないで安全に遮断することができるかが判定される。例えば、クライオ・コンプレッサ18が、当該磁石低温槽温度が自身の制御不感帯の上部に到達したことに応答してオンしたばかりの場合、該クライオ・コンプレッサ18をオフすることはオプションとはならない(又は、斯様な遮断は非常に短い期間にわたるものでなければならない)。一方、当該磁石低温槽が自身の不感帯の下部にある又は下部の近くにある場合、クライオ・コンプレッサ18はヘリウム喪失又は磁石消失の危険性無しで相対的に長い期間にわたりオフすることができる。この場合、流れはクライオ・コンプレッサ18が一時的にオフされる処理76に移る。
クライオ・コンプレッサ18をオフするために処理76が実行された場合、当該磁石低温槽内の液体ヘリウムの完全さを維持すると共に磁石消失の如何なる可能性も排除するのに十分な時間内に該クライオ・コンプレッサが復帰することを保証するために何らかの準備がなされる。この目的のために、当該磁石低温槽温度は監視することができ、クライオ・コンプレッサ18は該低温槽温度が不感帯の上部に到達したら復帰される。オプションとして、当該一時的遮断に対する厳しい時間制限も課され得る。
処理74において、処理72において示された不十分な冷却能力を是正するためにクライオ・コンプレッサ18の一時的なオフを実行することはできないと判定された場合、流れは処理78に移り、該処理において更なる(又は異なる)救済動作がとられる。該処理78により実行される救済動作は、例えば、現在実行中のMRスキャンに中断を挿入する(好ましくは、熱的パラメータの限界値への急速な接近の場合においてだけ実行される);来たるスキャンに中断を挿入する;2つの連続するスキャンの間に中断を挿入する;又は来たるスキャンのためのスキャンパラメータ値を低下させる等を含むことができる。次いで、流れは温度パラメータの継続した監視のために処理70に戻り、熱的問題を是正するために要するなら、処理78の更なる反復を実行することができる。
幾つかの事例において、処理72における熱的パラメータが自身の限界値へ接近することの最初の検出は、処理74,76による一時的なクライオ・コンプレッサの遮断を起動し得るが、このことが、当該冷却の不十分さを軽減するには不十分であることが判明することもあり得、その時点で処理の流れは更なる救済動作をとるために処理78へと移る。例えば、該クライオ・コンプレッサの遮断が、戻りラインの温度又は混合弁の限界値への移動を食い止めることができない場合もある。他のシナリオにおいて、クライオ・コンプレッサの遮断は限界値への上記移動を食い止めるには有効ではあり得るが、該クライオ・コンプレッサは磁石12内のLHeを維持するために後に復帰されることを必要とし得、その時点以降、当該戻りラインの温度又は混合弁の設定は再び限界値に向かって移動し得る。何れの場合においても、当該熱的過負荷状況に対処するための更なる救済動作をとるために、流れは次いで処理78に移る。
図3には示されていないが、処理72が、気温センサATSにより示される冷却機28の冷却能力を更に考慮に入れることが考えられる。例えば、当該気温が高く、冷却系30が熱的過負荷状況に余り対処することができない場合、救済動作は一層早期に取ることができる。
次に図4を参照して、一例示的実施態様が電力放散モデル80に関して説明され、該モデルは、例えば、図2の熱負荷推定処理52を実施するために前記MRコントローラ上で構成することができる。該電力放散モデル80は、電力放散が実行されているMRスキャンの細目からは殆ど独立しているMR撮像装置10の各要素により必要とされる熱放散を表した基準(基本)熱出力82を含む。このような要素は、例えば、液体冷却キャビネット30及びクライオ・コンプレッサ18を含む。このように、基準熱出力82は、MRスキャンからは独立した一定の熱放散としてモデル化される。該基準熱出力82は、例えば、MR撮像装置10がアイドル状態にある場合の冷却機28上の負荷として測ることができる。
当該熱モデル80は、更に、勾配磁場増幅器20及び勾配磁場コイル22を含む勾配磁場チェーンにより必要とされる熱放散をモデル化した勾配磁場チェーン熱出力84を含む。勾配磁場増幅器20の電力放散は特定の勾配磁場増幅器構成に依存するもので、1つの典型的な構成において、該勾配磁場増幅器20は個々の勾配磁場コイル(例えば、x-及びy-横軸コイル並びに長軸z-コイル)のための個々の増幅器を駆動する増幅器電源を含む。この構成の場合、勾配磁場増幅器の熱放散は:
Figure 2021058632
と表すことができ、ここで、Pamp p.s.は増幅器電源の電力放散であり、Iはi番目の勾配磁場チャンネル(ここで、i=x,y又はz)のための駆動電流であり、fはi番目の勾配磁場チャンネルのための駆動電流の主要周波数であり、Pi(Ii,fi)はi番目の勾配磁場増幅器の電力放散である。各勾配磁場チャンネルx,y及びzに対する駆動電流Iは、rms勾配磁場強度値及びスキャン持続時間(これらは検査票内にある)から並びに既知のコイル感度から計算される。式(1)には示されていないが、Pamp p.s.も、増幅器チャンネルの駆動電流及び/又は主要周波数の関数であり得る。放散モデルPi(Ii,fi)は、線形、二次のものであり得るか、又は増幅器の構成に依存する何らかの他の形態を有し得る。式(1)には示されていないが、Pamp p.s.は、増幅器チャンネルの電流計測量及び/又は主要周波数の関数でもあり得る。
x−,y−及びz−勾配磁場コイルチャンネルの電力放散は、ここでは、簡単な抵抗モデルを用いて:
Figure 2021058632
のようにモデル化され、ここで、Ri(fi)はi番目の勾配磁場コイルの周波数依存性抵抗である。抵抗Ri(fi)は、チャンネル毎の抵抗測定により得ることができ、ルックアップテーブル内に設けられる。検査票42,62におけるMRスキャンの主要周波数成分が、当該スキャンのためのコイル抵抗、Ri(fi)を決定するために使用される。
当該熱モデル80は、更に、RF増幅器24により必要とされる熱放散をモデル化したラジオ波周波数(RF)増幅器熱出力86を含む。図示の電力放散モデル80において、RF増幅器の電力放散86は、平均RF電力及びピークRF電力に依存する。コイルアレイ又は複数の励起コイルの他の組を用いるRFスキャンの場合、平均及びピークのRF電力の両方は、各チャンネルに関し検査票42,62に基づいて決定される。所与の平均及びピークRF電力対に関してRF増幅器24により取り込まれる主電力を計算するために、経験的ルックアップテーブルが適切に用いられる。該RF増幅器電力放散86を含めることは、図1の図示例におけるように、RF増幅器24が水冷されることを仮定している。
もっと一般的に言うと、熱モデル80は冷却機28に対する負荷を評価するために使用されるので、該熱モデル80の要素は、冷却機28により供給される冷却水を用いて水冷される要素に限定される。空冷される要素は、冷却機能力に影響を与えないので、含まれていない。代わりに、幾つかの実施態様では、当該MR撮像機器による全エネルギ消費の一層完全な評価を行うために空冷される要素も含めることが考えられる。このことは、MR検査室管理者が当該MR撮像機器のエネルギ効率を最適化することを更に支援することができる。
一般的に、熱モデル80は、検査票42,62のMRスキャンに関する磁場情報及びRF励起情報を入力として受信する。経験的ルックアップテーブル90は、(平均、ピーク)RF電力対の関数としての主電力及び周波数の関数としての勾配磁場コイル抵抗等の情報を供給する。リアルタイム熱的調整48を実施するために、例えば実際の増幅器駆動電流等のその場での測定値92を供給することができる。冷却水の温度及び/又は流量測定値並びに環境の温度測定値(例えば、気温センサATSを用いた気温の測定値)を熱モデル80に供給して、該モデルを一層正確にするか又は極端な環境条件について予測することができる。全電力放散(即ち、冷却需要予測94)は、基準熱出力82、勾配磁場チェーン熱出力84及びRF増幅器熱出力86の総和として計算される。
開示された熱モデル80は、図1〜図3を参照して説明したもの等の、MR撮像検査の熱的調整(例えば、検査票の熱的調整)を実行するための一層詳細な熱的情報を提供するのに有益である。しかしながら、該熱モデル80は、加えて又は代わりに、当該MR撮像機器によるエネルギ消費を評価するための診断ツールとして使用することもできる。このような使用において、当該MR撮像機器のエネルギ消費は該熱モデル80を用いて一層効果的に監視され、この情報は、エネルギ消費を減少させるようにMR撮像機器の動作を調整して所有者の全体的費用を低減するために使用することができる。
図4を続けて参照すると共に図5を更に参照すると、幾つかの実施態様において、全電力放散94はエネルギ使用予測モニタ96にも供給され、該モニタは、図5に示されるように、前記例示的MRコントローラ40を構成するコンピュータ41のディスプレイ49上に示されるダッシュボードとして実施化することができる。図示のダッシュボードは、全電力放散94のプロット100を、気温センサATSにより測定された屋外気温等の他の主要な情報と共に含む。該例示的ダッシュボード表示は、最大冷却機能力の閾値を含んでいる。警報指示子102により、スキャン#2の励起フェーズが、この最大冷却機能力閾値を超えていることが指摘されている。好ましくは、当該MR技術者が熱的調整を伴う検査票62を生成するために検査票42に調整を実施すると、これらの調整による全電力放散94が電力放散モデル80により再計算され、それに応じてプロット100が更新される。図示されていないが、例えば勾配磁場チェーン熱出力84及び/又はRF増幅器熱出力86のプロット等の、個々の電力放散要素のプロットを含めることも考えられる。このような要素のプロットは、検査票の適切な修正を決める際にMR技術者を補助することができる。
図5は、MR検査熱予算ダッシュボードを、ディスプレイ49全体を占有するように図示しているが、他の実施態様において、この情報はディスプレイ49上に示される一層小さなウインドウ又は表示域内に表示することもできることに注意されたい。
熱モデル80及びエネルギ使用予測モニタ96は、加えて又は代わりに、全体のエネルギ消費を低減すると共に環境的に一層優しいMR撮像を提供するために評価し且つ可能性として処理を調整する目的で当該MR撮像機器のエネルギ消費の視覚化を提供するために用いることができる。これらの用途にとり、図5に示されたプロットを、作業シフト全体にわたって又は何らかの他の選択された期間(1日、1週間、1ヶ月等)にわたって拡張することが有効であり得る。エネルギ消費を視覚化する目的で、前記熱モデル80及びモニタ96は、熱負荷を既述したように予測的に表示する(予測モード)ために用いることができ、又は熱負荷を回顧的に表示する(即ち、過去のエネルギ使用を集約及び視覚化する)こともできる。モニタ96は、選択された将来の又は過去の期間にわたりモデル80により推定された全熱放散推定値及び、オプションとして、種々の他の熱放散推定値(例えば、勾配磁場チェーン20,22の熱出力及び/又はRF増幅器24による熱出力等)を表示することができる。予測モードで動作される場合、種々の考えられる動作的調整のエネルギ消費への影響を評価するために、種々の“もし〜なら、どうなる”シナリオを実行することもできる。
前記図示の実施態様は、図示の空冷冷却機28を用いて冷却される例示的磁気共鳴(MR)撮像装置10に向けられたものである。しかしながら、開示された実施態様は空冷冷却機以外に他の冷却水源と共に使用することもできる(もっとも、気温センサATSを用いた気温の測定を用いる側面は、省略されるか、又は該冷却水源の冷却能力に影響を与える他のパラメータの適切な感知により置換されるが)。
図示の実施態様は、冷却水を用いて冷却される例示的磁気共鳴(MR)撮像装置10に向けられたものである。開示された方法は、MR撮像装置における熱的過負荷は液体ヘリウムの喪失及び磁石消失等の重大な問題を引き起こし得る故に、MR撮像装置にとり特に価値がある。しかしながら、熱的過負荷を是正するための開示された方法は、大きな熱負荷を生じると共に冷却水により冷却される、陽電子放射断層(PET)撮像装置、透過型コンピュータ断層(CT)撮像装置、及びハイブリッド装置(例えば、ハイブリッドPET/MR又はPET/CT装置)等の、他の医療用撮像装置にも適用可能であることが理解されるであろう。
本発明は、好ましい実施態様に関して説明された。修正例及び変更例は、上記詳細な説明を精読及び理解すれば、他の者も思い付くであろう。本発明は、添付請求項又はその均等物の範囲内に入る限り、全ての斯様な修正例及び変更例を含むと見なされるものである。

Claims (28)

  1. 磁石及び熱発生要素を含む磁気共鳴(MR)撮像装置と、
    前記MR撮像装置の前記熱発生要素を、冷却水を用いて冷却するように接続された冷却系と、
    各々が、前記MR撮像装置の前記熱発生要素の熱的パラメータ又は前記冷却系の熱的パラメータを測定する1以上のセンサと、
    MR撮像検査プログラムを実行すると共に該MR撮像検査プログラムの実行を前記1以上のセンサにより測定された前記冷却系が不十分な冷却能力しか有さないことを示す熱的パラメータに応答して調整するように前記MR撮像装置を制御するようプログラムされた電子プロセッサを有するMRコントローラと、
    を有する、MR撮像機器。
  2. 前記MR撮像装置の前記熱発生要素は前記磁石を超伝導状態に維持するように接続されたクライオ・コンプレッサを含み、
    前記MRコントローラが、前記MR撮像検査プログラムの実行を、該MR撮像検査プログラムの実行の間において前記クライオ・コンプレッサを前記1以上のセンサにより測定された前記冷却系が不十分な冷却能力しか有さないことを示す熱的パラメータに応答してオフすることにより調整するようプログラムされる、
    請求項1に記載のMR撮像機器。
  3. 前記MRコントローラが、前記MR撮像検査プログラムの実行を、該MR撮像検査プログラムのMRスキャンの実行中に又は該MR撮像検査プログラムの連続するMRスキャンの実行の間に、前記1以上のセンサにより測定された前記冷却系が不十分な冷却能力しか有さないことを示す熱的パラメータに応答して中断を挿入することにより調整するようプログラムされる、請求項1又は請求項2に記載のMR撮像機器。
  4. 前記MRコントローラは前記冷却系が不十分な冷却能力しか有さないかを熱モデルを用いて判定するようプログラムされ、
    前記熱モデルが、
    勾配磁場増幅器及び勾配磁場コイルの熱出力を前記MR撮像検査プログラムの勾配磁場コイル駆動電流及び該勾配磁場コイル駆動電流の主要周波数に基づいて計算する勾配磁場チェーン熱出力要素と、
    ラジオ波(RF)増幅器の熱出力を前記MR撮像検査プログラムの間において該RF増幅器により供給される平均及びピークRF電力に基づいて計算するRF増幅器熱出力要素と、
    を有する、請求項1ないし3の何れか一項に記載のMR撮像機器。
  5. 前記MRコントローラが、前記MR撮像検査プログラムの実行を、該MR撮像検査プログラムのMRスキャンのMRスキャンパラメータを前記1以上のセンサにより測定された前記冷却系が不十分な冷却能力しか有さないことを示す熱的パラメータに応答して調整することにより調整するようプログラムされる、請求項1ないし4の何れか一項に記載のMR撮像機器。
  6. 前記MRコントローラが、前記MR撮像検査プログラムの実行を、前記冷却系が不十分な冷却能力しか有さないことを示す熱的パラメータに応答して(i)前記MR撮像検査プログラムのMRスキャンの実行を跳ばすこと、又は(ii)前記MR撮像検査プログラムのMRスキャンを並び替えることの一方又は両方により調整するようプログラムされる、請求項1ないし5の何れか一項に記載のMR撮像機器。
  7. 前記MR撮像装置の前記熱発生要素は勾配磁場増幅器、勾配磁場コイル及びラジオ波(RF)増幅器のうちの1以上を含み、前記1以上のセンサが、前記熱発生要素の温度を測定する温度センサ又は前記熱発生要素に流入する冷却剤入力ライン及び前記熱発生要素から流出する冷却剤戻りラインのうちの一方又は両方の温度を測定する温度センサを含む、請求項1ないし6の何れか一項に記載のMR撮像機器。
  8. ディスプレイを更に有し、
    前記熱発生要素は、
    勾配磁場増幅器及び該勾配磁場増幅器により駆動される勾配磁場コイルを含む勾配磁場チェーンと、
    ラジオ波(RF)コイルを駆動するように接続されたRF増幅器と、
    を有し、
    前記MRコントローラが、更に、前記MR撮像検査プログラムの実行の間にわたる熱放散を、前記MR撮像検査プログラムの実行の間に供給される勾配磁場電流に関数的に依存する勾配磁場チェーン熱出力要素と、前記MR撮像検査プログラムの実行の間に供給される平均及びピークRF電力に関数的に依存するRF増幅器熱出力要素とを含む熱モデルを用いて推定するようプログラムされる、請求項1ないし7の何れか一項に記載のMR撮像機器。
  9. 前記冷却系が、
    自身に流れる冷却剤を用いて前記MR撮像装置の少なくとも1つの熱発生要素を冷却する冷却剤回路と、
    前記冷却剤から前記冷却水に熱を移転させるために前記冷却剤回路に接続された熱交換器と、
    を含み、
    前記1以上のセンサが、前記冷却剤回路における測定点において前記冷却剤の温度を測定する温度センサを含む、請求項1ないし7の何れか一項に記載のMR撮像機器。
  10. 前記冷却系が、
    自身に流れる冷却剤を用いて前記MR撮像装置の少なくとも1つの熱発生要素を冷却する冷却剤回路と、
    前記冷却剤から前記冷却水に熱を移転させるために前記冷却剤回路に接続された熱交換器と、
    を含み、
    前記冷却剤回路は、前記熱交換器からの冷却剤を該冷却剤回路の戻りラインからの冷却剤と混合して、混合された冷却剤を設定値温度で出力する混合弁を含み、
    前記1以上のセンサが、前記冷却剤回路における前記混合弁の弁設定値を出力するセンサを有する、請求項1ないし9の何れか一項に記載のMR撮像機器。
  11. 気温センサを更に有し、
    前記MRコントローラは、前記1以上のセンサにより測定された前記熱的パラメータが、前記冷却系が不十分な冷却能力しか有さないことを示すかを、更に前記気温センサにより測定された気温に基づいて判定するようプログラムされる、請求項1ないし10の何れか一項に記載のMR撮像機器。
  12. 気温センサを更に有し、
    前記MRコントローラは、更に、前記MR撮像検査プログラムを実行の前に分析して、
    前記MR撮像検査プログラムを実行することにより発生される熱負荷を推定すると共に、
    前記冷却系が前記気温センサにより測定された気温において前記推定された熱負荷を冷却するには不十分な冷却能力しか有さない場合に、前記MR撮像検査プログラムを実行前に調整する、
    ようにプログラムされる、請求項1ないし11の何れか一項に記載のMR撮像機器。
  13. 前記MR撮像検査プログラムの実行前の調整が、該MR撮像検査プログラムの連続するMRスキャンの間に中断を挿入する;該MR撮像検査プログラムのMRスキャン中に中断を挿入する;該MR撮像検査プログラムのMRスキャンを並べ替える;及び該MR撮像検査プログラムのMRスキャンのスキャンパラメータを修正することのうちの1以上を含む、請求項12に記載のMR撮像機器。
  14. 磁石及び熱発生要素を含む磁気共鳴(MR)撮像装置と、
    前記MR撮像装置の前記熱発生要素を、冷却水を用いて冷却するように接続された冷却系と、
    MR撮像検査プログラムを実行すると共に、該MR撮像検査プログラムを実行前に分析して、
    前記MR撮像検査プログラムを実行することにより発生される熱負荷を推定し、且つ、
    前記冷却系が該推定された熱負荷を冷却するには不十分な冷却能力しか有さない場合は、前記MR撮像検査プログラムを実行前に調整する、
    ように前記MR撮像装置を制御するようプログラムされた電子プロセッサを有するMRコントローラと、
    を有する、MR撮像機器。
  15. 気温センサを更に有し、
    前記MRコントローラが、前記冷却系が前記気温センサにより測定された気温において前記推定された熱負荷を放散させるには不十分な冷却能力しか有さない場合に、前記MR撮像検査プログラムを実行前に調整するようにプログラムされる、請求項14に記載のMR撮像機器。
  16. 前記MR撮像検査プログラムの実行前の調整が、該MR撮像検査プログラムの連続するMRスキャンの間に中断を挿入する;該MR撮像検査プログラムのMRスキャン中に中断を挿入する;該MR撮像検査プログラムのMRスキャンを並べ替える;及び該MR撮像検査プログラムのMRスキャンのスキャンパラメータを修正することのうちの1以上を含む、請求項14又は請求項15に記載のMR撮像機器。
  17. 各々が前記MR撮像装置の前記熱発生要素の熱的パラメータ又は前記冷却系の熱的パラメータを測定する1以上のセンサを更に有し、
    前記MRコントローラが、更に、前記MR撮像検査プログラムの実行を、前記1以上のセンサにより測定された前記冷却系が不十分な冷却能力しか有さないことを示す熱的パラメータに応答して調整するようにプログラムされる、請求項14ないし16の何れか一項に記載のMR撮像機器。
  18. 前記MR撮像装置の前記熱発生要素は前記磁石を超伝導状態に維持するように接続されたクライオ・コンプレッサを含み、
    前記MRコントローラが、前記MR撮像検査プログラムの実行を、該MR撮像検査プログラムの実行の間において前記クライオ・コンプレッサを前記冷却系が不十分な冷却能力しか有さないことに応答してオフすることにより調整するようプログラムされる、
    請求項14ないし17の何れか一項に記載のMR撮像機器。
  19. (i)磁石及び熱発生要素を含む磁気共鳴(MR)撮像装置並びに(ii)冷却水を用いて前記MR撮像装置の前記熱発生要素を冷却するように接続された冷却系により実行されるMR撮像方法であって、
    前記MR撮像装置を用いてMR撮像検査プログラムを実行するステップと、
    前記実行するステップの間において、前記MR撮像装置及び前記冷却系のうちの少なくとも一方の熱的パラメータを監視するステップと、
    前記MR撮像検査プログラムの実行を、前記冷却系が不十分な冷却能力しか有さないことを示す前記監視される熱的パラメータに応答して調整するステップと、
    を有する、MR撮像方法。
  20. 前記冷却系の冷却能力を少なくとも現在の気温に基づいて判定するステップを更に有する、請求項19に記載のMR撮像方法。
  21. 前記調整するステップが、
    前記MR撮像検査プログラムの連続するMRスキャンの間に中断を挿入するステップ、
    前記MR撮像検査プログラムのMRスキャン中に中断を挿入するステップ、
    前記MR撮像検査プログラムのMRスキャンを並べ替えるステップ、及び
    前記MR撮像検査プログラムのMRスキャンのスキャンパラメータを修正するステップ、
    のうちの少なくとも1つを含む、請求項19又は請求項20に記載のMR撮像方法。
  22. 前記調整するステップが、前記MR撮像検査プログラムが前記MR撮像装置により実行される期間の少なくとも一部の間において、前記磁石を超伝導状態に維持するよう動作するクライオ・コンプレッサをオフするステップを含む、請求項19ないし21の何れか一項に記載のMR撮像方法。
  23. 前記MR撮像装置を用いてMR撮像検査プログラムを実行するステップの前に、
    前記MR撮像検査プログラムを実行することにより発生される熱負荷を、勾配磁場チェーンの熱出力の勾配磁場電流及び電流周波数に対する依存性を考慮すると共にラジオ波(RF)コイルの熱出力の平均及びピークRF電力に対する依存性を考慮した熱モデルを用いて推定するステップ、及び
    前記推定された熱負荷を減少させるように前記MR撮像検査プログラムを調整するステップ、
    を更に有する、請求項19ないし22の何れか一項に記載のMR撮像方法。
  24. 磁石、勾配磁場増幅器、該勾配磁場増幅器により駆動される勾配磁場コイル及びラジオ波(RF)コイルを駆動するように接続されたRF増幅器を含む磁気共鳴(MR)撮像装置の熱放散を推定するための熱モデル化方法を実行するために電子データ処理装置により読み取り可能且つ実行可能な命令を記憶した非一時的記憶媒体であって、前記熱モデル化方法が、
    前記勾配磁場増幅器及び勾配磁場コイルを有する勾配磁場チェーンの熱出力を、該勾配磁場チェーンにより供給される勾配磁場に基づいて推定するステップと、
    前記RF増幅器の熱出力を該RF増幅器により発生されるRF電力に基づいて推定するステップと、
    全熱放散推定値を、前記勾配磁場チェーンの推定された熱出力、前記RF増幅器の推定された熱出力、及び前記勾配磁場に依存せず且つ前記RF電力に依存しない推定される基準熱出力を一緒に加算することにより発生するステップと、
    を有する、
    非一時的記憶媒体。
  25. 前記勾配磁場チェーンによる熱出力が、各勾配磁場コイルによるIR熱出力(ここで、Iは前記勾配磁場コイルにより供給される勾配磁場を生成するために流れる勾配磁場コイル電流であり、Rは前記勾配磁場コイルの抵抗である)及び前記勾配磁場増幅器の付加的熱出力として推定される、請求項24に記載の非一時的記憶媒体。
  26. 前記RF増幅器による熱出力が、該RF増幅器により発生される平均RF電力及びピークRF電力に基づいて推定される、請求項24又は請求項25に記載の非一時的記憶媒体。
  27. ディスプレイ上に選択された期間にわたり前記全熱放散推定値を表示するステップを含む電力消費監視方法を実行するための前記電子データ処理装置により読み取り可能且つ実行可能な命令を更に記憶した、請求項24ないし26の何れか一項に記載の非一時的記憶媒体。
  28. 前記電力消費監視方法が、前記ディスプレイ上に前記選択された期間にわたり前記勾配磁場チェーンの推定された熱出力及び前記RF増幅器の推定された熱出力のうちの少なくとも一方を表示するステップを更に含む、請求項27に記載の非一時的記憶媒体。
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