JP2021058116A - 自動養蚕システム、自動養蚕方法、プログラム及び記憶媒体 - Google Patents

自動養蚕システム、自動養蚕方法、プログラム及び記憶媒体 Download PDF

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明 野中
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【課題】無菌状態で蚕を飼育可能であると共に、養蚕の全ての工程を自動化できる自動養蚕システムを提供する。【解決手段】自動養蚕システムは、集団飼育容器に卵を自動で供給する卵供給手段、集団飼育容器に飼料を自動で供給する飼料供給手段、集団飼育容器から個別飼育容器に蚕を自動で移動させる蚕移動手段、個別飼育容器から繭を自動で取り出す繭取出手段、集団飼育容器及び/又は個別飼育容器を飼育棚に自動で収納すると共に、飼育棚から自動で取り出す飼育容器自動収納手段、及び、各手段の間で集団飼育容器及び/又は個別飼育容器を自動で移動させる飼育容器移動手段、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、自動養蚕システム、自動養蚕方法、プログラム及び記憶媒体に関する。
従来から養蚕の省力化の試みが紹介されている。特許文献1には、人工飼料を用いた蚕の飼育方法であって、複数段に重なられた飼育トレイの積み替えや、蚕を飼育する飼育ネットの移動をアーム部にて行うことにより、作業を簡略する蚕の飼育方法が記載されている。また、特許文献1には無菌室での飼育での蚕の飼育を行う場合には、作業工程を簡略することで、外部からの雑菌の侵入や室内での落下菌の影響を少なくすることが記載されている。
特許文献2には、大量の蚕を飼育する際に省力化を図るため、複数段の飼育棚に収容された飼育ケージ10を駆動設備によって循環移動させたり、作業口まで自動で搬送させたりする蚕の飼育装置が記載されている。
特許第3657326号公報 特許第6134021号公報
しかしながら、特許文献1に記載の蚕の飼育方法では、人工飼料を入れた飼育トレイの積み替えや飼育ネットの移動にアームを用いることができるが、飼料の供給や状族装置の設置等は自動化できておらず、養蚕の全ての工程を自動化するものではない。
また、特許文献2に記載の蚕の飼育装置においては、飼育ケージ10を駆動設備によって循環移動させたり、作業口まで自動で搬送させたりするものであるが、ビニール袋の着脱、飼育ケージの交換等は自動化できておらず、養蚕の全ての工程を自動化するものではない。
本発明の目的は、無菌状態で蚕を飼育可能であると共に、養蚕の全ての工程を自動化できる自動養蚕システムを提供することにある。
上記した本発明の目的は、
集団飼育容器に卵を自動で供給する卵供給手段、
集団飼育容器に飼料を自動で供給する飼料供給手段、
集団飼育容器から個別飼育容器に蚕を自動で移動させる蚕移動手段、
個別飼育容器から繭を自動で取り出す繭取出手段、
集団飼育容器及び/又は個別飼育容器を飼育棚に自動で収納すると共に、飼育棚から自動で取り出す飼育容器自動収納手段、及び、
前記各手段の間で集団飼育容器及び/又は個別飼育容器を自動で移動させる飼育容器移動手段、
を備えることを特徴とする自動養蚕システムによって達成される。
本発明に係る自動養蚕システムによれば、無菌状態で蚕を飼育可能であると共に、養蚕の全ての工程を自動化できる自動養蚕システムを提供することができる。
システム全体の平面図である。 第1コンテナの平面図である。 第2コンテナの平面図である。 図3の側面図である。 集団飼育容器の写真である。 仕切部材の写真である。 個別飼育容器から仕切部材が突出している場合の写真である。 個別飼育容器から繭を取り出す際の写真である。 ロボットアームの写真である。(アーム右側に糞回収容器、アーム手前に繭回収容器) カメラの写真である。 繭ピックアップ手段の写真である。 飼育棚の写真である。 飼育容器自動収納手段のレールの写真である。 飼育容器自動収納手段の写真である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態に係る自動養蚕システム、自動養蚕方法、プログラム及び記憶媒体について説明する。但し、以下に示す実施形態は本発明の技術思想を具体化するための自動養蚕システム、自動養蚕方法、プログラム及び記憶媒体を例示するものであって、本発明をこれらに特定するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のものにも等しく適用し得るものである。
[実施形態1]
図1〜図14を参照して、実施態様1に係る自動養蚕システム、自動養蚕方法、プログラム及び記憶媒体について説明する。
[蚕の成長]
卵 30度以上で約3日間で孵化する
孵化から日数をカウント
幼虫 稚蚕(ちさん)
脱皮1齢
2齢
3齢
4齢
3齢〜5齢まで、集団で飼育 100万頭の飼育も可能。
例えば15日目、3齢から4齢への脱皮前の蚕の活動が少ない時期に、ピッキングロボで集団飼育容器から蚕を取り出して、個別飼育容器に移動する。あるいは、卵の時から個別飼育容器で飼育することも可能である。卵、稚蚕、1齢〜5齢、熟蚕のいずれの段階で、集団飼育容器から個別飼育容器に蚕を移動してもよい。
個別飼育容器はSUS製であり製造コストがかかるものであるため、なるべく使用頻度を高めたい。このためには、熟蚕まで集団飼育を行い、熟蚕となってから個別飼育容器に移動すると有利である。例えば25日目の熟蚕になるまで集団飼育容器で飼育し、糸を吐き始める準備ができた熟蚕を、個別飼育容器に移動させてもよい。この場合、糸を吐き始める準備ができたかどうかは次の特徴を検出すれば分かる。
・大量の糞とおしっこをする。
・体色が白から黄色がかった透明に変化する。
・頭を持ち上げる。
5齢 熟蚕(じゅくさん)について
10日餌を間食べ続ける
その後、おしっこ、大量の糞、白から黄色(透明)へ
25日目から糸を吐き始める
繭、28日目、繭を作り始めてから3日くらいで取り出す
日数が目安になるので、ほぼ時期は特定できるが、センシングによって繭を取り出す時期を調整してもよい。センシングは1時間に1回程度の頻度でよい。
光を当ててセンサで見る。繭が完成すると蚕は繭の中で動かなくなる。
X線カメラ、赤外線カメラでもよい。
卵をとる場合、繭を破って出てくる成虫の蚕蛾まで飼育する。
一頭の雌が卵約200個を生む。
[飼料について]
桑の葉、乾燥パウダーとする(重量は葉の三分の一となる)
細かさは80μmから100μmぐらい
乾燥には時間がかかる
葉の水分は冬60%、夏70%
70%〜60% →30% ヒートポンプ式乾燥機 6時間 → 3%までは3日間
30% →3% 真空+マイクロ波+攪拌 20分間
乾燥パウダーからババロア状のかまぼこ型ブロックを作る
柔らかさは成分ないし比率によって、概ね、マヨネーズくらいから、うどんぐらいの方さまで。
また、ヒートポンプ式乾燥機で最初から最後まで乾燥させてもよい。
調合した餌をホッパーから投入すると、ポンプにより絞り出され、所望の太さのかまぼこ型グロックの餌を飼育容器の所定の場所に提供できる。太さ、配合比は、蚕の成長に合わせて変更できる。餌の配合や、太さの調整も自動化されている。
・桑の葉の乾燥パウダー(無菌化されている。)
・副飼料 脱脂大豆 醤油や豆腐製造から出たおからを乾燥させたもの(食用であり無菌化されている。)アミノ酸、プロテインが必要。
・水分(水は殺菌済みの水、無菌の水を使用。)
上記3者を混ぜ合わせてババロア状の柔らかい、かまぼこ型に成形
比率
桑パウダー 3グラム(10%)
副飼料 6グラム
水分 21グラム
合計 30グラム
高温乾燥→栄養成分失う。補助的な添加剤を加える必要がある。
低温乾燥→栄養成分が失われにくいため、補助的な添加剤が必要ない可能性がある。例えば、1齢〜3齢の蚕の食欲を増進するヒトキシリアという成分が失われない。
・オーブンでの乾燥(繭内の蚕を処理するためのオーブン)は80℃程度。
ヒートポンプ方式の乾燥は50〜60℃程度。
真空+マイクロ波での乾燥は40℃程度。
その他、フリーズドライのように乾燥及び粉砕を行ってもよい。
集団飼育容器には飼料供給手段によって飼料が自動で供給される。蚕の成長に合わせて飼料の太さ、配合比を調整できる。集団飼育容器において、飼料を供給する位置を蚕の成長に合わせて変える。例えば、5日目の飼料の補充時には、卵と最初の餌を供給する位置と隣接する位置に所定の配合比、サイズ(太さ)の餌を供給する。また、10日目の飼料の補充時には、5日目に配置した飼料の位置からさらに隣接した位置に、所定の配合比、サイズ(太さ)の餌を供給する。さらに、15日目の飼料の補充時には、10日目に配置した飼料の位置からさらに隣接した位置に、所定の配合比、サイズ(太さ)の餌を供給する。このように、飼料を供給する位置をずらしていくことで、蚕の位置を飼料のある場所に誘導することによって、糞が特定の飼料の位置だけに溜まることを防ぐことができる。
[蚕移動手段]
ピッキングロボ
ソフトロボティックス、吸盤とハンド
例1)3齢3cmぐらいの蚕をロボットアーム先端の真空吸盤で吸い上げる。
例2)柔らかいエアー駆動のハンドで把持する。粘着性シリコン製の柔らかい材料。
例3)柔らかいエアー駆動のハンドで把持すると共に、真空吸盤で吸い上げる。
繭をピックアップするハンドは、エアーで駆動。ソフトに把持。蚕をピックアップするハンドと、繭をピックアップするハンドとは、自動的に交換可能である。
蚕のピックアップ位置12では、回転テーブルになっているため、集団飼育容器を回転させながらピッキングロボットによって蚕をピッキングすることができる。例えば、単眼カメラによる二次元の画像認識により、蚕の位置を判定する。また、単眼カメラによる二次元の画像認識により、繭の位置を判定して、繭ピッキング用ハンドにより、繭を取り出す。蚕ピック位置にカメラ1台、繭ピック位置に別のカメラ1台。ただし、二軸カメラ(ステレオカメラ)を用いて、三次元での画像認識を行うことも可能である。個別飼育容器への蚕の移動ないし個別飼育容器からの繭の取り出し位置13においては、個別飼育容器はリフターによって昇降可能となっている。個別飼育容器への蚕の移動と、個別飼育容器からの繭の取り出しは、同じ位置13において行われる。
図10はカメラの写真である。カメラはピッキングロボットの上方に、例えば蚕ピック位置にカメラ1台、繭ピック位置に別のカメラ1台が設けられている。カメラの近傍には撮影範囲を照明するための照明手段が設けられている。
[卵供給手段]
卵の選別
水中では元気な卵は沈み、死んだ卵は浮き上がる
元気な卵をスポイトにより取り出す、ロボット利用
V溝状の消毒液槽に卵を投入する。正常な卵はV溝の底に沈む。底に沈んでいる卵を吸引手段(スポイト状の吸引手段、複数併設)により吸引し、集団飼育容器の所定の場所に卵を載置する。複数列、例えば6列に卵を並べていく。餌も卵の配列と平行に、その卵の配列の間に、複数列供給する。
消毒液は例えばオスバン液(登録商標)を用いることができる。原液を1%程度に薄める。オゾン水でもよい。卵の表面を消毒する。
[養蚕システムをコンテナで実現した例]
特に限定されるものではないが、本実施形態の自動養蚕システムをコンテナに収容することも可能である。
第1コンテ 作業スペース
第2コンテナ 飼育室、
両者を接続するコンベア
2万頭くらいの蚕を飼育できる。
規模を拡大すれば、100万頭単位での養蚕も可能。
第1コンテナでの作業
卵の選別、集団飼育容器の準備、個別飼育容器の準備
餌の追加
蚕のピックアップ
集団飼育容器から個別飼育容器への移動。
複数台のピッキングロボを使ってもいい。例えば、円周状等の周回状のコンベアの周囲(内周側や外周側)に複数のピッキングロボを配置し、カメラによる画像認識により、熟蚕だけをピックアップしていくことが可能。
第2コンテナ
個別飼育容器、集団飼育容器を格納する複数の飼育棚
図12〜図14に、第2コンテナに配置される飼育棚、飼育容器自動収納手段を示す。
図12は、飼育棚の写真である。
図13は、飼育容器自動収納手段のレールの写真である。
図14は、飼育容器自動収納手段の写真である。飼育容器自動収納手段は昇降手段、及び、飼育棚への飼育容器の収納ないし取り出し手段が設けられている。
[無菌飼育]
特徴
完全無菌
湿度70%、餌が乾くのを防ぐ
20〜25℃ 蚕が好む温度
無菌 餌がいたまない=蚕が健康
・卵の外側の消毒。V溝状の消毒液槽に卵を投入して、底に沈んだものだけを取り出す。
・無菌の飼料を供給する。
・飼育環境を除菌ないし無菌環境とする。へパフィルター(HEPAフィルター)を用いた空気清浄機を用いたクリーンルームとする。1ミクロンサイズのごみを取り除く。
卵の管理
30度以上で3日程度で孵化
業者から購入時に、負荷予定日を指定する。
品種と個数
クラフェン水を飼料に混ぜると、糸の引っ張り強度が1.5倍程度に向上できる。
[飼育方法]
5日ごとに餌やり
卵+餌 →(5日後)餌やり→(5日後)餌やり→(5日後、合計15日後、3齢から4齢への脱皮前の動かない期間)3齢で3cmくらいの大きさの蚕をピッキングロボ(真空引きした吸盤)にてチューブへ移す、チューブ内には餌を満載、20gたっぷり→(25日目)糸を吐き出し繭を作り始める→(3日後、合計28日目)繭をピッキングハンドで取り出す
[洗浄工程]
糞は漢方薬、フンは金網の隙間から落ちて底にたまる。→糞だけを回収する。
脱皮の抜け殻、餌の残りは、金網の上に残る。分別可能。
集団飼育容器、個別飼育容器、仕切部材は、使用後には洗浄する。この洗浄を自動化可能である。例えば、洗浄槽内の水流による自動洗浄。
完全自動化
・集めた繭の回収
・集めた糞の回収
・集めた残渣(食べ残し、脱皮物)の回収
・飼料の補充
・卵の補充
についても全て自動化可能である。ただし、これらの中のいずれかを人手で行うようにしてもよい。
完全自動化の養蚕システムが実現できる。
卵供給手段、飼料供給手段、蚕移動手段、繭取出手段、飼育容器自動収納手段、及び、飼育容器移動手段も全て自動化されている。人手を介さないことで、無菌化しやすく、蚕のストレスを低減できる。
伝統養蚕では、まぶしに入れるタイミング、上蔟(じょうぞく)時期を揃えることがとても難しかった。本実施形態では、上蔟時期をセンシングにより、分析し、分析結果に応じた可変作業が可能である。監視(センサ)、データ分析・意思決定(AIの利用)、分析結果に応じた可変作業(ロボットで自動化)。
3〜5齢で、個別飼育容器に移す場合には、上蔟時期の管理は不要である。繭を取り出す時期は、日数によって、あるいは、センシングによって、決定できる。
熟蚕だけを選んでピックアップする場合には、同じ集団飼育容器内でも生育の遅い蚕もいるため、ピックアップ作業時期を調整できるように、ピックアップ位置近傍に集団飼育容器を一時的にストックできる集団飼育容器ストッカを設けておくとよい。
IoT技術を用いることにより、蚕の育成状況をモニタリングし、成長に応じた作業時期の最適化が可能である。例えば、カメラにより蚕ないし繭の状況をモニタリングする。例えば1時間ごとにモニタリングする。
[個別飼育容器]
マトリックス状に飼育スペースが設けられている。例えば5段×10列。
1つの飼育スペースを仕切部材で2つの部屋に仕切る。
繭の取り出しは、作業台上で片方ずつ仕切部材を長さ方向半分まで押し出す。
例えば、縦5段横10列、チューブ中央に仕切り、網による底上げがあり、フンは網の下にたまる。中央の仕切りの周囲がスポンジになっていて、仕切りを半分移動させると、中の糞を掻き出せる。繭を取り出すと同時に、一次的な清掃が完了する。
両面に着脱可能な蓋(透光性)が設けられている。
[集団飼育容器]
集団飼育容器は、略方形有底状の容器であり、中央には乾燥防止用の水分供給手段が設けられている。図5の中央下の略方形の容器を参照。水分供給手段は水分をしみこませたスポンジ等とすることができる。あるいは、直接水を水分供給手段としての容器に入れておくこともできる。集団飼育容器の上面には着脱可能な蓋(透光性)が設けられている。
[仕切部材]
図6は仕切部材の写真である。仕切部材40は個別飼育容器の飼育スペースに挿入されている。仕切部材40は、仕切部41及び平面部43を有している。仕切部41は飼育スペースを2つの空間に仕切る。平面部43は、蚕ないし繭を飼育するための床となる。平面部43には複数の孔部が設けられており、蚕の糞は孔部から落ちて、飼育スペースの底部と、平面部43の下部との間に溜まる。仕切部41の周囲には例えばスポンジ等からなる弾性部材42が設けられている。弾性部材42は、飼育スペースの内壁の形状及び寸法に対応している。平面部の43の両端部には上面側に凸となる、凸部46が設けられている。
図7は、仕切部材40を仕切部材移動手段20によって、仕切部材40の長さの半分の距離だけ飼育スペースから押し出した場合を示した図である。このように仕切部材40を飼育スペースから半分だけ押し出すと、弾性部材42は飼育スペースの内壁に摺接しているので、収納スペース内の糞と糞以外の残渣とを分別して取り出すことができる。図8は、個別飼育容器から繭を取り出す際の写真である。図8は実際の設置位置とは異なる参考写真であるため、実際の配置関係とは異なっている。繭を取り出す位置は、仕切部材40を飼育スペースから半分だけ押し出した位置であると共に、仕切部材収容部は個別飼育容器に接した状態で、突出した側の仕切部材40が仕切部材収容部に嵌められている。この状態では糞は弾性部材42により掻き出され、糞回収容器により回収される。一方、糞以外の残渣である食べ残された餌や脱皮した皮等は、平面部の43の上に残るため、糞と糞以外の残渣とを分別して取り出すことが可能である。
図7の位置から仕切部材40を飼育スペース内に戻すために、仕切部材移動手段20に設けられた爪部は、凸部46と係合するようになっている。個別飼育容器はリフターの上に載せられているので、その高さを調整できる。個別飼育容器は例えば5段10列の合計50個の飼育スペースを有している。各段には10個の飼育スペースがあり、この各段の10個の収納スペースに挿入されている仕切部材40は、仕切部材移動手段20の10個のアームにより、同時に移動させることができる。仕切部材移動手段20に設けられた爪部と凸部46との係合、及び、係合解除は、リフターの高さ調整により行われる。個別飼育容器を180度回転させれば、反対側からも12の両側から仕切部材40を飼育スペースから半分だけ押し出すと、反対側からも仕切部材40を飼育スペースから押し出すことができる。
[実施形態2]
実施形態2では、繭ではなく、熟蚕を取り出すための自動養蚕システムについて説明する。実施形態1と同様の構成については、共通の図面の符号を用いると共に、その説明は省略する。
無菌育成した熟蚕は例えば医療用途などに利用することができる。例えば、熟蚕の体内からシルクプロティンを取り出すことができる。このシルクプロティンには、フィブロインやセリシン等の成分が含まれている。
前述のように、熟蚕の特徴は明らかであるためカメラからの映像を画像認識することにより、集団飼育容器内から熟蚕を判別することができる。判別された熟蚕は前述のピックアップロボットによって、ピックアップされて、熟蚕回収容器に回収される。
1 自動養蚕システム
10 ロボットアーム
11 卵ないし飼料供給位置
12 蚕のピックアップ位置(回転テーブル)
13 個別飼育容器への蚕の移動ないし個別飼育容器からの繭の取り出し位置(昇降可能)
14 連結コンベア
15 飼育容器自動収納手段
16 飼育棚
20 仕切部材移動手段(押す、引く(仕切部材の凸部に爪をかけて引く))
30 飼育容器自動収納手段のレール

Claims (16)

  1. 集団飼育容器に卵を自動で供給する卵供給手段、
    集団飼育容器に飼料を自動で供給する飼料供給手段、
    集団飼育容器から個別飼育容器に蚕を自動で移動させる蚕移動手段、
    個別飼育容器から繭を自動で取り出す繭取出手段、
    集団飼育容器及び/又は個別飼育容器を飼育棚に自動で収納すると共に、飼育棚から自動で取り出す飼育容器自動収納手段、及び、
    前記各手段の間で集団飼育容器及び/又は個別飼育容器を自動で移動させる飼育容器移動手段、
    を備えることを特徴とする自動養蚕システム。
  2. 前記卵は消毒され、
    前記飼料は殺菌処理されており、かつ、
    前記各手段は除菌ないし無菌環境に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の自動養蚕システム。
  3. 前記飼料は乾燥されたパウダー、副飼料及び水分を混合すると共に、
    蚕の成長に応じて所望の形状ないし大きさに成形されたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の自動養蚕システム。
  4. 前記蚕移動手段は、ロボットアーム及びカメラを含むと共に、
    前記カメラからの画像により蚕の位置を判断し、前記ロボットアームに設けた蚕ピックアップ手段により、蚕を移動させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の自動養蚕システム。
  5. 前記繭取出手段は、ロボットアーム及びカメラを含むと共に、
    前記カメラからの画像により繭の位置を判断し、前記ロボットアームに設けた繭ピックアップ手段により、繭を取り出すことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の自動養蚕システム。
  6. 前記繭取出手段のロボットアームは、前記蚕移動手段のロボットアームと共用であることを特徴とする請求項5に記載の自動養蚕システム。
  7. 前記個別飼育容器は複数の飼育スペースが設けられており、
    各飼育スペースを複数に仕切る仕切部材が挿入されており、
    蚕ないし繭は前記仕切部材の上で飼育されており、
    前記仕切部材の移動と共に、蚕ないし繭を飼育スペースから露出させることが可能であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の自動養蚕システム。
  8. 前記仕切部材は前記飼育スペースの底面から距離のある平面部を有していると共に、
    前記飼育スペースの内壁の形状ないし寸法に対応した弾性部材を有しており、
    前記仕切部材の移動に対応して、前記弾性部材が飼育スペース内壁に沿って摺接することによって、前記飼育スペース内の糞と糞以外の残渣とを分けて回収可能であることを特徴とする請求項7に記載の自動養蚕システム。
  9. 前記卵供給手段は、消毒液槽及び吸引部材を備えており、
    前記卵は前記消毒液槽に投入され、
    前記消毒液槽の中の卵は前記吸引部材により吸引され、前記集団飼育容器の所定の場所に載置されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の自動養蚕システム。
  10. 前記飼料供給手段は、蚕の成長に応じて、前記集団飼育容器育容器の異なる位置に飼料を供給することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の自動養蚕システム。
  11. 前記飼料供給手段は、蚕の成長に応じて、配合比の異なる飼料を供給することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の自動養蚕システム。
  12. 集団飼育容器に卵を自動で供給する卵供給手段、
    集団飼育容器に飼料を自動で供給する飼料供給手段、
    蚕の育成状態を自動で判定する育成状態判定手段、及び、
    前記育成状態判定手段によって判定された所定の育成状態の蚕を集団飼育容器から自動でピックアップするピックアップ手段
    を備えることを特徴とする自動養蚕システム。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の自動養蚕システムの各手段を動作させるための演算を実行するためのプログラム。
  14. 請求項13に記載のプログラムを記憶したことを特徴とする記憶媒体。
  15. 集団飼育容器に卵を自動で供給するステップ、
    集団飼育容器に飼料を自動で供給するステップ、
    集団飼育容器から個別飼育容器に蚕を自動で移動させるステップ、
    個別飼育容器から繭を自動で取り出すステップ、
    集団飼育容器及び/又は個別飼育容器を飼育棚に自動で収納すると共に、飼育棚から自動で取り出すステップ、及び、
    前記各手段の間で集団飼育容器及び/又は個別飼育容器を自動で移動させるステップ、
    を備えることを特徴とする自動養蚕方法。
  16. 集団飼育容器に卵を自動で供給するステップ、
    集団飼育容器に飼料を自動で供給するステップ、
    蚕の育成状態を自動で判定するステップ、及び、
    前記蚕の育成状態を自動で判定するステップによって判定された所定の育成状態の蚕を集団飼育容器から自動でピックアップするステップ
    を備えることを特徴とする自動養蚕方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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