JP2021056148A - 早発卵巣不全を検査する方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】早発卵巣不全のバイオマーカー及びその利用方法を提供すること。【解決手段】被検体から採取された生体試料における抗POTEF抗体及び抗POTEE抗体からなる群より選択される少なくとも1種の抗体をバイオマーカーとして使用すること。【選択図】なし

Description

本発明は、早発卵巣不全を検査する方法等に関する。
早発卵巣不全(本明細書において、「POI」(primary ovarian insufficiency)と示すこともある。)は、40 歳未満の性腺機能低下症を指し、発生頻度は女性100人に1人とされる。一旦成立すると排卵や月経の再開は困難であり、難治性不妊症や早発閉経に至る疾患である。現在本邦の初産年齢は30歳超でありさらに上昇傾向である。このため今後は、挙児前にPOIを発症する症例が増加すると予測される。従ってそのリスクを事前に知ることは、患者のリプロダクティブヘルスの向上に役立つだけでなく、少子化対策の一端となる可能性がある。しかし現時点では、確立されたPOIの予測マーカーはない。
POTEタンパク質は、前立腺、卵巣、胎盤、及び前立腺がんに発現することが報告されている。しかし、POTEタンパク質とPOIとの関連性については報告されていない。
PNAS, December 24, 2002, vol. 99, no. 26, 16975-16980
本発明は、早発卵巣不全のバイオマーカー及びその利用方法を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題に鑑みて鋭意研究した結果、被検体から採取された生体試料における抗POTEF抗体及び抗POTEE抗体からなる群より選択される少なくとも1種の抗体をバイオマーカーとして使用することにより、早発卵巣不全を検査できることを見出した。本発明者は、この知見に基づいてさらに研究を進めた結果、本発明を完成させた。即ち、本発明は、下記の態様を包含する。
項1. (1)被検体から採取された生体試料における抗POTEF抗体及び抗POTEE抗体からなる群より選択される少なくとも1種の抗体を検出する工程を含む、早発卵巣不全を検査する方法。
項2. 前記工程(1)が、
(1a)POTEFタンパク質、POTEEタンパク質、及びそれらの断片からなる群より選択される少なくとも1種の抗原と、前記生体試料とを接触させる工程、並びに
(1b)前記抗原に結合した抗体の量を測定する工程、
を含む、項1に記載の方法。
項3. (2)前記工程(1)で検出された前記抗体の量又は濃度に基づいて、前記被検体が早発卵巣不全である否か、及び/又は前記被検体が早発卵巣不全を将来発症するか否かを判定する工程、
を含む、項1又は2に記載の方法。
項4. 前記工程(2)が、
(2a)前記工程(1)で検出された前記抗体の量又は濃度がカットオフ値以上である場合に、前記被検体が早発卵巣不全である、及び/又は前期被検体が早発卵巣不全を将来発症すると判定する工程、
を含む、項3に記載の方法。
項5. 前記カットオフ値が、早発卵巣不全ではない被検体から採取された生体試料における前記抗体の量又は濃度の平均値、パーセンタイル値、又は最小値である、項4に記載の方法。
項6. 前記抗体が抗POTEF抗体である、項1〜5のいずれかに記載の方法。
項7. 前記生体試料が体液又は体液由来の試料である、項1〜6のいずれかに記載の方法。
項8. 前記体液が全血、血清、及び血漿からなる群より選択される少なくとも1種である、項7に記載の方法。
項9. 前記被検体がヒトである、項1〜8のいずれかに記載の方法。
項10. POTEFタンパク質、POTEEタンパク質、及びそれらの断片からなる群より選択される少なくとも1種の抗原を含む、早発卵巣不全の検査薬。
本発明によれば、早発卵巣不全のバイオマーカーを提供することができる。該バイオマーカーを利用することにより、早発卵巣不全の検査等が可能になる。
免疫染色による、POTEF及びPOTEEの卵巣組織における発現と局在の解析結果(試験例2)を示す。写真上方に使用した一次抗体を示す。写真左側に、組織の部位を示す。 POI群及びコントロール群の血清中の抗POTEF抗体濃度の測定結果(試験例3)を示す。縦軸は、コントロール血清により標準曲線を作製し、50倍希釈時の濃度を50IU/lとして算出した濃度を示す。横軸は、測定群を示す。カラム外の上方のバーが最大値を示し、カラムの上端が75% パーセンタイル値を示し、カラム中のバーが中央値を示し、カラムの下端が25% パーセンタイル値を示し、カラム外の下方のバーが最小値を示す。
本明細書中において、「含有」及び「含む」なる表現については、「含有」、「含む」、「実質的にからなる」及び「のみからなる」という概念を含む。
本明細書中において、アミノ酸配列の「同一性」とは、2以上の対比可能なアミノ酸配列の、お互いに対するアミノ酸配列の一致の程度をいう。従って、ある2つのアミノ酸配列の一致性が高いほど、それらの配列の同一性又は類似性は高い。アミノ酸配列の同一性のレベルは、例えば、配列分析用ツールであるFASTAを用い、デフォルトパラメータを用いて決定される。若しくは、Karlin及びAltschulによるアルゴリズムBLAST(KarlinS, Altschul SF.“Methods for assessing the statistical significance of molecular sequence features by using general scoringschemes”Proc Natl Acad Sci USA.87:2264−2268(1990)、KarlinS,Altschul SF.“Applications and statistics for multiple high−scoring segments in molecular sequences.”Proc Natl Acad Sci USA.90:5873−7(1993))を用いて決定できる。このようなBLASTのアルゴリズムに基づいたBLASTXと呼ばれるプログラムが開発されている。これらの解析方法の具体的な手法は公知であり、National Center of Biotechnology Information(NCBI)のウェエブサイト(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/)を参照すればよい。また、塩基配列の『同一性』も上記に準じて定義される。
本明細書中において、「保存的置換」とは、アミノ酸残基が類似の側鎖を有するアミノ酸残基に置換されることを意味する。例えば、リジン、アルギニン、ヒスチジンといった塩基性側鎖を有するアミノ酸残基同士で置換されることが、保存的な置換にあたる。その他、アスパラギン酸、グルタミン酸といった酸性側鎖を有するアミノ酸残基;グリシン、アスパラギン、グルタミン、セリン、スレオニン、チロシン、システインといった非帯電性極性側鎖を有するアミノ酸残基;アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファンといった非極性側鎖を有するアミノ酸残基;スレオニン、バリン、イソロイシンといったβ−分枝側鎖を有するアミノ酸残基;チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジンといった芳香族側鎖を有するアミノ酸残基同士での置換も同様に、保存的な置換にあたる。
1.早発卵巣不全を検査する方法
本発明は、その一態様において、(1)被検体から採取された生体試料における抗POTEF抗体及び抗POTEE抗体からなる群より選択される少なくとも1種の抗体(本明細書において、「対象抗体」と示すこともある。)を検出する工程を含む、早発卵巣不全を検査する方法(本明細書において、「本発明の検査方法」と示すこともある。)に関する。以下、これについて説明する。
1-1.工程(1)
検査対象である早発卵巣不全は、特に制限されず、あらゆる種類、ステージなどの早発卵巣不全を包含する。なお、早発卵巣不全とは、40歳未満で卵巣の正常な機能が保てなくなる疾患であり、例えば無月経、月経不順等の症状を呈し、ほてり、のぼせ、動悸等の更年期症状を呈することもある。一般的には、(1)一定期間以上(例えば6ヶ月以上)の無月経、(2)FSH(卵胞刺激ホルモン)が高レベル(例えば40mIU/mL以上)である等が診断基準とされている。
被検体は、本発明の検査方法の対象生物であり、その生物種は特に制限されない。被検体の生物種としては、例えばヒト、サル、マウス、ラット、イヌ、ネコ、ウサギなどの種々の哺乳類動物が挙げられ、好ましくはヒトが挙げられる。
被検体の状態は、特に制限されない。被検体としては、例えば将来の早発卵巣不全発症可能性を調べることが望ましい検体、早発卵巣不全に罹患しているかどうか不明な検体、早発卵巣不全に罹患していると既に別の方法により判定されている検体、早発卵巣不全に罹患していないと既に別の方法により判定されている検体、早発卵巣不全の治療中の検体等が挙げられる。
生体試料は、対象抗体を含有し得るものであれば特に制限されない。生体試料としては、例えば全血、血清、血漿、卵胞液、経血、唾液、髄液、関節液、尿、組織液、汗、涙、唾液などの体液や、これらの体液由来の試料が挙げられる。体液由来の試料としては、体液から調製される試料である限り特に制限されず、例えば体液から、該体液に含まれる抗体(好ましくは対象抗体)を濃縮、精製などして得られる試料などが挙げられる。体液としては、好ましくは全血、血清、血漿などが挙げられる。生体試料は、1種単独で採用してもよいし、2種以上を組み合わせて採用してもよい。
生体試料は、当業者に公知の方法で被検体から採取することができる。例えば、全血は、注射器などを用いた採血によって採取することができる。なお、採血は、医師、看護師などの医療従事者が行うことが望ましい。血清は、血液から血球及び特定の血液凝固因子を除去した部分であり、例えば、血液を凝固させた後の上澄みとして得ることができる。血漿は、血液から血球を除去した部分であり、例えば、血液を凝固させない条件下で遠心分離に供した際の上澄みとして得ることができる。
工程(1)の検出対象は、抗POTEF抗体及び抗POTEE抗体からなる群より選択される少なくとも1種の抗体(対象抗体)である。これらの中でも、抗POTEF抗体が好ましい。
抗POTEF抗体は、POTEFタンパク質に結合(好ましくは特異的に結合)することができる抗体である。また、抗POTEE抗体は、POTEEタンパク質に結合(好ましくは特異的に結合)することができる抗体である。
POTEFタンパク質のアミノ酸配列は公知であり、ヒトの場合であれば、例えばNCBI Accession Number: NP_001093241.1のアミノ酸配列(配列番号1)が挙げられる。POTEEタンパク質のアミノ酸配列も公知であり、ヒトの場合であれば、例えばNCBI Accession Number: NP_001077007.1のアミノ酸配列(配列番号2)が挙げられる。
対象抗体のアイソタイプは、特に制限されない。該アイソタイプとしては、例えばIgG(IgG1、IgG2、IgG3、IgG4)、IgM、IgA、IgD、IgEなどが挙げられる。これらの中でも、好ましくはIgG、IgM、IgA等が挙げられる。
本発明の検査方法に含まれる対象抗体を検出する工程において、対象抗体の検出方法(好ましくは対象交代の量又は濃度を測定する方法)は、該抗体を検出可能な方法である限りにおいて、特に制限されない。該方法としては、例えばイムノアッセイが挙げられる。イムノアッセイは、直接法、間接法、均一法、不均一法、競合法、非競合法などを問わず、広く採用することができる。イムノアッセイとして、より具体的には、例えばELISA(例えば直接法、間接法、サンドイッチ法、競合法など)、ラジオイムノアッセイ(RIA)、イムノラジオメトリックアッセイ(IRMA)、エンザイムイムノアッセイ(EIA)、サンドイッチEIA、イムノクロマト、ウェスタンブロット、免疫沈降、スロット或いはドットブロットアッセイ、免疫組織染色、蛍光イムノアッセイ、アビジン−ビオチン又はストレプトアビジン−ビオチン系を用いるイムノアッセイ、表面プラズモン共鳴(SPR)法を用いるイムノアッセイなどが挙げられる。イムノアッセイにより、具体的には例えば抗原に結合した抗体に対して直接又は間接的に標識抗体を接触させ、結合した標識抗体の標識に由来するシグナルを定量することによって、対象抗体を検出することができる。この際に使用する標識抗体や標識抗体と対象抗体又は抗原とを介在する抗体としては、特に制限されず、例えば抗体定常領域に対する抗体、抗イディオタイプ抗体等が使用できる。
検出方法は、1種単独で採用してもよいし、2種以上を組み合わせて採用してもよい。
対象抗体を検出する際に用いられる標識物(例えば標識抗体など)における標識の種類は特に制限されない。標識としては、例えば蛍光物質、発光物質、色素、酵素、金コロイド、放射性同位体などが挙げられる。これらの中でも、ペルオキシダーゼやアルカリホスファターゼなどの酵素標識は、安全性、経済性、検出感度などの観点から、好ましい。
工程(1)の好ましい一態様においては、好ましくは(1a)POTEFタンパク質、POTEEタンパク質、及びそれらの断片からなる群より選択される少なくとも1種の抗原と、前記生体試料とを接触させる工程、並びに(1b)前記抗原に結合した抗体の量を測定する工程、を含む。
工程(1a)で使用されるPOTEFタンパク質は、被検体の抗POTEF抗体に対する結合性が著しく(例えば、50%以下、30%以下、10%以下に)低減しない限りにおいて、置換、欠失、付加、挿入などのアミノ酸変異を有していてもよい。変異としては、活性がより損なわれ難いという観点から、好ましくは置換、より好ましくは保存的置換が挙げられる。なお、結合性は、ELISA法により測定することができる。
工程(1a)で使用されるPOTEFタンパク質の好ましい具体例としては、下記(a)に記載するタンパク質及び下記(b)に記載するタンパク質:
(a)配列番号1に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質、及び
(b)配列番号1に示されるアミノ酸配列と85%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、且つ抗POTEF抗体に対する結合性を有するタンパク質
からなる群より選択される少なくとも1種が挙げられる。
上記(b)において、同一性は、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上、よりさらに好ましくは98%以上である。
上記(b)に記載するタンパク質の一例としては、例えば
(b’)配列番号1に示されるアミノ酸配列に対して1若しくは複数個のアミノ酸が置換、欠失、付加、又は挿入されたアミノ酸配列からなり、且つ抗POTEF抗体に対する結合性を有するタンパク質
が挙げられる。
上記(b’)において、複数個とは、例えば2〜20個であり、好ましくは2〜10個であり、より好ましくは2〜5個であり、よりさらに好ましくは2又は3個である。
工程(1a)で使用されるPOTEEタンパク質は、被検体の抗POTEE抗体に対する結合性が著しく(例えば、50%以下、30%以下、10%以下に)低減しない限りにおいて、置換、欠失、付加、挿入などのアミノ酸変異を有していてもよい。変異としては、活性がより損なわれ難いという観点から、好ましくは置換、より好ましくは保存的置換が挙げられる。なお、結合性は、ELISA法により測定することができる。
工程(1a)で使用されるPOTEEタンパク質の好ましい具体例としては、下記(c)に記載するタンパク質及び下記(d)に記載するタンパク質:
(c)配列番号2に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質、及び
(d)配列番号2に示されるアミノ酸配列と85%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、且つ抗POTEE抗体に対する結合性を有するタンパク質
からなる群より選択される少なくとも1種が挙げられる。
上記(d)において、同一性は、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上、よりさらに好ましくは98%以上である。
上記(d)に記載するタンパク質の一例としては、例えば
(d’)配列番号2に示されるアミノ酸配列に対して1若しくは複数個のアミノ酸が置換、欠失、付加、又は挿入されたアミノ酸配列からなり、且つ抗POTEE抗体に対する結合性を有するタンパク質
が挙げられる。
上記(d’)において、複数個とは、例えば2〜20個であり、好ましくは2〜10個であり、より好ましくは2〜5個であり、よりさらに好ましくは2又は3個である。
工程(1a)で使用されるPOTEFタンパク質の断片、POTEEタンパク質の断片は、抗体による認識が可能な程度の長さの断片である限り、特に制限されない。これらの断片のアミノ酸残基の数は、例えば6以上、8以上、12以上、20以上、40以上、100以上、200以上、400以上である。
工程(1a)で使用されるPOTEFタンパク質、POTEEタンパク質、及びそれらの断片は、被検体の抗POTEF抗体に対する結合性が著しく(例えば、50%以下、30%以下、10%以下に)低減しない限りにおいて、化学修飾されたものであってもよい。
工程(1a)で使用されるPOTEFタンパク質、POTEEタンパク質、及びそれらの断片は、C末端がカルボキシル基(−COOH)、カルボキシレート(−COO)、アミド(−CONH2)またはエステル(−COOR)の何れであってもよい。
ここでエステルにおけるRとしては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチルなどのC1−6アルキル基;例えば、シクロペンチル、シクロヘキシルなどのC3−8シクロアルキル基;例えば、フェニル、α−ナフチルなどのC6−12アリール基;例えば、ベンジル、フェネチルなどのフェニル−C1−2アルキル基;α−ナフチルメチルなどのα−ナフチル−C1−2アルキル基などのC7−14アラルキル基;ピバロイルオキシメチル基などが用いられる。
工程(1a)で使用されるPOTEFタンパク質、POTEEタンパク質、及びそれらの断片は、C末端以外のカルボキシル基(またはカルボキシレート)が、アミド化またはエステル化されていてもよい。この場合のエステルとしては、例えば上記したC末端のエステルなどが用いられる。
さらに、工程(1a)で使用されるPOTEFタンパク質、POTEEタンパク質、及びそれらの断片には、N末端のアミノ酸残基のアミノ基が保護基(例えば、ホルミル基、アセチル基などのC1−6アルカノイルなどのC1−6アシル基など)で保護されているもの、生体内で切断されて生成し得るN末端のグルタミン残基がピログルタミン酸化したもの、分子内のアミノ酸の側鎖上の置換基(例えば−OH、−SH、アミノ基、イミダゾール基、インドール基、グアニジノ基など)が適当な保護基(例えば、ホルミル基、アセチル基などのC1−6アルカノイル基などのC1−6アシル基など)で保護されているもの、あるいは糖鎖が結合したいわゆる糖蛋白質などの複合蛋白質なども包含される。
工程(1a)で使用されるPOTEFタンパク質、POTEEタンパク質、及びそれらの断片は、リンカー、エピトープタグ、蛍光タンパク質、精製を容易にするペプチド、切断可能なリンカーペプチドなどが付加されたもの(例えば、融合タンパク質)であってもよい。
工程(1a)で使用されるPOTEFタンパク質、POTEEタンパク質、及びそれらの断片には、塩の形態も包含される。塩は、特に制限されるものではない。該塩としては、酸性塩、塩基性塩のいずれも採用することができる。酸性塩の例としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩等の無機酸塩; 酢酸塩、プロピオン酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、リンゴ酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩、パラトルエンスルホン酸塩等の有機酸塩が挙げられ、塩基性塩の例としては、ナトリウム塩、及びカリウム塩等のアルカリ金属塩; 並びにカルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩; アンモニアとの塩; モルホリン、ピペリジン、ピロリジン、モノアルキルアミン、ジアルキルアミン、トリアルキルアミン、モノ(ヒドロキシアルキル)アミン、ジ(ヒドロキシアルキル)アミン、トリ(ヒドロキシアルキル)アミン等の有機アミンとの塩等が挙げられる。
工程(1a)で使用されるPOTEFタンパク質、POTEEタンパク質、及びそれらの断片には、溶媒和物の形態も包含される。これらは水和物、溶媒和物とすることもできる。溶媒としては、例えば、有機溶媒(例えばエタノール、グリセロール、酢酸等)等が挙げられる。
工程(1a)における接触の態様は、特に制限されず、上述した対象抗体の検出方法(例えば各種イムノアッセイなど)の種類に応じて、適切な態様を選択することができる。接触態様としては、例えば生体試料中の抗体、並びにPOTEFタンパク質、POTEEタンパク質、及びそれらの断片からなる群より選択される少なくとも1種(抗原)のいずれか一方のみを固相に固定した状態で接触させる態様、これらの両方とも固相に固定しない状態で接触させる態様などが挙げられる。これらの中でも、効率性などの観点から、好ましくは抗原のみを固相に固定した状態で接触させる態様が挙げられる。工程(1a)における接触の態様において、生体試料中の抗体及び抗原のいずれか一方のみを固相に固定する場合、固定後に、固相を洗浄することが好ましい。
固相としては、生体試料中の抗体又は抗原を固定可能なものである限り特に制限されない。該固相としては、例えばポリスチレン、ガラス、ニトロセルロースなどを主成分として含むプレート、スライド、膜などが挙げられる。固相は、生体試料中の抗体又は抗原をより容易に固定させるための成分、例えば易反応性化合物(例えば易反応性基を有する化合物、金コロイドなど)でコーティングされたものであってもよい。易反応性基を有する化合物としては、タンパク質と共有結合を形成しうる基であって、例えば、(1H-イミダゾール-1-イル)カルボニル基、スクシンイミジルオキシカルボニル基、エポキシ基、アルデヒド基、アミノ基、チオール基、カルボキシル基、アジド基、シアノ基、活性エステル基(1H-ベンゾトリアゾール-1-イルオキシカルボニル基、ペンタフルオロフェニルオキシカルボニル基、パラニトロフェニルオキシカルボニル基等)、又はハロゲン化カルボニル基(塩化カルボニル基、フッ化カルボニル基、臭化カルボニル基、ヨウ化カルボニル基)等を有する化合物が挙げられる。
易反応性基を有する化合物としては、例えば、エポキシシラン、及びポリリジン等が挙げられる。
固相は、ウシ血清アルブミン(BSA)緩衝液等を用いてブロッキングすることが好ましい。
工程(1b)における抗体の量又は濃度の測定の態様は、特に制限されず、上述した対象抗体の検出方法(例えば各種イムノアッセイなど)の種類に応じて、適切な態様を選択することができる。該測定は、例えば用いられた標識物の標識に由来するシグナルを定量することによって行うことができる。より具体的な態様としては、例えば抗原に結合した抗体に対して標識抗体を接触させ、結合した標識抗体の標識に由来するシグナルを定量することによって行うことができる。
その一例としてELISA法がある。ELISA法によれば、標準抗体を用いて標準曲線を作成し、対象抗体の濃度を定量することができる。標準抗体は、例えば、ビオチン標識抗原とストレプトアビジン-アガロース樹脂とを用いたアフィニティー精製によって、市販の抗体から調製できる。まず、適当なELISA用プレートのウエルを抗原で被覆した後に、BSA緩衝液でブロッキングする。次に、各濃度の標準抗体または検体をウエルに加えて一定時間静置後にウエルを洗浄し、ペルオキシダーゼで標識された二次抗体をウエルに加えて一定時間静置する。その後に、ウエルを洗浄し、ペルオキシダーゼの基質をウエルに加えて一定時間静置して発色させ、硫酸等の反応停止液を加えた後に、プレートリーダーを用いて吸光度を測定する。標準抗体の濃度とその吸光度とに基づいて標準曲線を作成した後、標準曲線に基づいて、検体中の対象抗体の濃度を定量する。
得られたシグナル量に基づいて、対象抗体の量を算出することができる。例えば、非競合法の場合であれば、得られたシグナル量をそのまま対象抗体の量とすることができる。また、別の例として、競合法の場合であれば、得られたシグナル量と対象抗体の量は、反比例の関係にあるので、この関係に基づいて得られたシグナル量から対象抗体の量を算出することができる。
また、対象抗体の量を、生体試料の量や、生体試料内の成分量(例えば抗体全量、検出対象の対象抗体と同じアイソタイプの抗体全量など)で除することによって、本発明の対象抗体の濃度を算出することができる。
工程(1)を含む本発明の検査方法によれば、早発卵巣不全又はその将来発症リスクの検出指標である対象バイオマーカーの量及び/又は濃度を提供することができ、これにより早発卵巣不全の検出などを補助することができる。
1-2.工程(2)
本発明の検査方法は、一態様として、さらに、(2)前記工程(1)で検出された前記抗体の量又は濃度に基づいて、前記被検体が早発卵巣不全である否か、及び/又は前記被検体が早発卵巣不全を将来発症するか否かを判定する工程、を含むことが好ましい。
該工程(2a)を含む本発明の検査方法によれば、現在の早発卵巣不全、及び将来的な早発卵巣不全の発症リスクを判定することができる。
カットオフ値は、感度、特異度、陽性的中率、陰性的中率などの観点から当業者が適宜設定することができ、例えば、例えば、早発卵巣不全ではない被検体(例えば、正常月経周期を有する被検体)から採取された生体試料における対象抗体の量及び/又は濃度に基づいて、その都度定められた値、或いは予め定められた値とすることができる。カットオフ値は、早発卵巣不全ではない被検体から採取された生体試料における本発明の対象抗体の量又は濃度の値の平均値、パーセンタイル値、又は最小値とすることができる。より具体的には、例えば、早発卵巣不全の被検体、及び早発卵巣不全ではない被検体から採取された生体試料における、対象抗体の量又は濃度を測定し、該測定値を用いて、受信者操作特性(Receiver Operating Characteristic, ROC)曲線の解析などに基づいた統計解析(より具体的には、Youden indexを用いた方法が例示される。)を行うことにより、設定することができる。カットオフ値は、例えば、早発卵巣不全ではない被検体から採取された生体試料における対象抗体の量又は濃度の値の、例えば10〜90パーセンタイル値、30〜70パーセンタイル値、又は40〜60パーセンタイル値とすることができる。
2.早発卵巣不全のより高い精度での診断
工程(2)を含む本発明の検査方法により、被検体が早発卵巣不全であると判定された場合、本発明の検査方法に、さらに早発卵巣不全の医師による診断を適用する工程を組み合わせることによって、より高い精度で早発卵巣不全を診断することができる。また、本発明の検査方法はより正確に早発卵巣不全を検出できるので、本発明の検査方法に上記工程を組み合わせることによって、より効率的且つより正確に「早発卵巣不全に罹患している」と診断できる。
3.早発卵巣不全の予防、対策、治療
工程(2)を含む本発明の検査方法により被検体が早発卵巣不全である、及び/又は早発卵巣不全を将来発症する可能性があると判定された場合は本発明の検査方法に対してさらに、或いは上記「2.早発卵巣不全のより高い精度での診断」に記載の様に早発卵巣不全に罹患していると診断された場合は本発明の検査方法と医師による診断を適用する工程との組合せに対してさらに、(3)早発卵巣不全に罹患していると判定又は診断された被検体に対して、該疾患の予防及び/又は治療を行う工程を行うことによって、被検体の該疾患を予防及び/又は治療することが可能となる。また、本発明の検査方法はより正確に早発卵巣不全を検出できるので、本発明の検査方法に対して、或いは本発明の検査方法と医師による診断を適用する工程との組合せに対して工程3を組み合わせることによって、早発卵巣不全に罹患している被検体をより効率的に、より確実に治療でき、また早発卵巣不全を将来発症する可能性がある被検体に対して、より効率的に、より確実に、予防処置又は対策を施すことができる。
早発卵巣不全の予防/治療方法としては、特に制限されないが、例えば投薬治療等が挙げられる。治療方法は1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。投薬治療に用いる医薬としては、特に制限されないが、例えばエストロゲン、プロゲスチン等が挙げられる。医薬は、1種、2種、又は3種以上を組み合わせて用いることができる。
また、早発卵巣不全であると判定された被検体が妊娠を望む場合は、体外受精、受精卵凍結、未受精卵凍結、卵巣組織凍結等の生殖補助医療を提供することができる。また、早発卵巣不全を将来発症する可能性があると判定された被検体に対しては、早発卵巣不全の発症リスクを十分に説明することにより、ライフプランを検討してもらうことができる。
4.早発卵巣不全の検査薬
本発明は、その一態様において、POTEFタンパク質、POTEEタンパク質、及びそれらの断片からなる群より選択される少なくとも1種の抗原を含む、早発卵巣不全の検査薬(本明細書において、「本発明の検査薬」と示すこともある。)に関する。以下、これについて説明する。
本発明の検査薬は、早発卵巣不全を検査する薬である。
本発明の検査薬は、抗原を含む組成物の形態であってもよい。該組成物には、必要に応じて他の成分が含まれていてもよい。他の成分としては、例えば基剤、担体、溶剤、分散剤、乳化剤、緩衝剤、安定剤、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、増粘剤、保湿剤、着色料、香料、キレート剤等が挙げられる。
本発明の検査薬は、抗原を含むキットの形態であってもよい。該キットには、本発明の検査方法の実施に用いられ得る器具、試薬などが含まれていてもよい。
器具としては、例えば試験管、マイクロタイタープレート、アガロース粒子、ラテックス粒子、精製用カラム、エポキシコーティングスライドガラス、金コロイドコーティングスライドガラスなどが挙げられる。
試薬としては、例えば標識抗体、標準試料(陽性対照、陰性対照)などが挙げられる。
標識抗体としては、検出対象である対象抗体のアイソタイプに応じて、各種市販されているものを用いることができる。
標準試料としては、対象抗体が用いられる。対象抗体は、例えばハイブリドーマ技術を用い、対象抗体を産生するハイブリドーマを取得した後に、その培養上清を精製して得ることができる。
以下に、実施例に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
試験例1.POIバイオマーカーの探索
早発閉経は古くから、自己免疫疾患との関連が指摘されており、甲状腺疾患との関連の報告も散見される。本発明者はPOI患者の検討から、抗がん剤治療後などの医原性を除いたPOI症例の半数以上で甲状腺自己抗体を認めること、さらに、甲状腺自己抗体陽性の患者では、閉経年齢が低い傾向があることを見出した。このことから、甲状腺自己抗体陽性である自己免疫疾患では、甲状腺自己抗体の他に、抗卵巣抗体が存在し、POI発症の要因となっていると考えられた。そこで、POI患者の血清を抗体として用いた免疫学的検討を行った。
(1)甲状腺自己抗体陽性POI被検者血清、及び(2)正常月経周期を有する被検者血清を比較することにより、被検者血清中の抗卵巣抗体の抗原分子の探索を行った。具体的には、血清(1)と血清(2)をそれぞれ、(3)ヒト非黄体化顆粒膜細胞株から回収したタンパク質と免疫沈降し、得られたサンプルを質量分析計 (LC/MS/MS) で分析、プロテオーム解析を施行することにより、患者血清中の自己抗体の標的となる抗原分子を同定した。血清(1)とタンパク質(3)で免疫沈降したサンプルで検出され、且つ血清(2)とタンパク質(3)で免疫沈降したサンプルでは検出されなかった抗原分子は68種であった。この中から、POIとの関連性の観点から、性腺に特異的な発現が報告されているPOTEFタンパク質及びPOTEEタンパク質の2分子に着目した。
本試験の結果から、抗卵巣抗体である抗POTEF抗体及び抗POTEE抗体をPOIバイオマーカーとして使用し得ることが分かった。
試験例2.POTEFタンパク質及びPOTEEタンパク質の発現解析
POTEFタンパク質及びPOTEEタンパク質の卵巣組織における発現と局在を、免疫染色によって調べた。卵巣組織は、子宮がんの手術時に摘出した(卵巣にがん転移なし)患者検体を使用した。卵巣組織の連続切片を作成し、得られた切片を、一次抗体としてネガティブコントロール: normal rabbit IgG (ab27472)、Anti-POTEE antibody (abcam: ab108190)、又はAnti-POTEF antibody (abcam: ab108204)を使用して免疫染色した。
結果を図1に示す。卵巣顆粒膜細胞、卵巣莢膜細胞、卵母細胞において、POTEEタンパク質及びPOTEFタンパク質の染色が認められた。
試験例3.POIバイオマーカーの性能解析
POI群及びコントロール群の血清中の抗POTEF抗体濃度を、ELISAにより測定した。各群の詳細は以下の通りである。
・POI群:40歳未満且つ6ヶ月以上自然月経のない患者 (除外基準:多嚢胞性卵巣症候群、中枢性無月経など他の無月経の原因を有する患者、医原性の卵巣性無月経の患者)
・正常月経周期を有するコントロール:男性因子による不妊症のため通院中の患者
Figure 2021056148
具体的には以下のようにして行った。
<試験例3-1.POTEFタンパク質発現細胞の樹立>
Flasタグ付きPOTEF全長cDNA:POTEF(NM_001099771)Human cDNA ORF Clone(Origene)をEnhanced Episomal Vector, CuO-MCS(#EEV610-A-1):(System Biosceinces)へ導入した。得られた発現ベクターを293T細胞へ導入し、導入された細胞を、puromysinを使用して選別した。選別された細胞に対して、Cumate Swichシステムを用いてPOTEFタンパク質の発現を誘導した。
<試験例3-2.リコンビナントPOTEFタンパク質の精製>
POTEF発現細胞(試験例3-1)のライセートを回収した。該ライセートから、DDDK-tagged Protein Magnetic Purification Kit(MBLライフサイエンス)を用いて、リコンビナントPOTEFタンパク質を精製した。
<試験例3-3.ELISAによる抗POTEF抗体の測定>
96穴プレート(Corning #3369)へ1μl/mlのリコンビナントPOTEFタンパク質を1wellあたり100μlずつ入れ、16時間、4℃でincubateした。0.05% Tween20-PBSで4回洗浄後、1% BSA-PBSでブロッキングし、使用まで4℃で保存した。2mg/ml BSA-PBSで100倍希釈した測定用の患者血清、50倍から1600倍まで2倍ずつに希釈したコントロール血清を1wellあたり50μlずつ入れ、1時間室温でincubateした。0.05% Tween20-PBSで1回洗浄後、Goat anti-human IgG・IgA・IgM HRP conjugate solution(Piece #31418)を2mg/ml BSA-PBSで1000倍希釈し、1wellあたり50μlずつ入れ、1時間室温でincubateした。0.05% Tween20-PBSで2回洗浄後、1wellあたり100μlのTMB liquid(Sigma-Aldrich T0440)を入れ、2分置いた後、0.5M H2SO4を1wellあたり100μlずつ入れた。450/620nmの吸光度を測定した。コントロール血清により標準曲線を作製し、50倍希釈時の濃度を50IU/lとし、濃度を算出した。
<結果>
測定結果を図2に示す。図2に示されるように、POI群とコントロール群との間に、抗POTEF抗体濃度に有意差があることが分かった。

Claims (10)

  1. (1)被検体から採取された生体試料における抗POTEF抗体及び抗POTEE抗体からなる群より選択される少なくとも1種の抗体を検出する工程を含む、早発卵巣不全を検査する方法。
  2. 前記工程(1)が、
    (1a)POTEFタンパク質、POTEEタンパク質、及びそれらの断片からなる群より選択される少なくとも1種の抗原と、前記生体試料とを接触させる工程、並びに
    (1b)前記抗原に結合した抗体の量を測定する工程、
    を含む、請求項1に記載の方法。
  3. (2)前記工程(1)で検出された前記抗体の量又は濃度に基づいて、前記被検体が早発卵巣不全である否か、及び/又は前記被検体が早発卵巣不全を将来発症するか否かを判定する工程、
    を含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記工程(2)が、
    (2a)前記工程(1)で検出された前記抗体の量又は濃度がカットオフ値以上である場合に、前記被検体が早発卵巣不全である、及び/又は前期被検体が早発卵巣不全を将来発症すると判定する工程、
    を含む、請求項3に記載の方法。
  5. 前記カットオフ値が、早発卵巣不全ではない被検体から採取された生体試料における前記抗体の量又は濃度の平均値、パーセンタイル値、又は最小値である、請求項4に記載の方法。
  6. 前記抗体が抗POTEF抗体である、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 前記生体試料が体液又は体液由来の試料である、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 前記体液が全血、血清、及び血漿からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項7に記載の方法。
  9. 前記被検体がヒトである、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  10. POTEFタンパク質、POTEEタンパク質、及びそれらの断片からなる群より選択される少なくとも1種の抗原を含む、早発卵巣不全の検査薬。
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