JPH1194831A - ホルモンレセプターに対する自己抗体の測定による癌の検出方法 - Google Patents
ホルモンレセプターに対する自己抗体の測定による癌の検出方法Info
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Abstract
規で高感度な検出方法を提供することを課題とする。 【解決手段】本発明の課題は血中のホルモンレセプター
に対する自己抗体を測定することで達成される。 【効果】本発明によれば、ホルモンレセプターに対する
自己抗体の測定はホルモン依存性癌を従来の腫瘍マーカ
ーよりも高感度かつ早期に検出可能であり、ホルモン依
存性の癌における新規腫瘍マーカーとして有用である。
Description
レセプターに対する自己抗体の測定による癌の検出方法
に関する。
する癌関連物質が細胞の癌化に伴い過剰に発現すること
が知られている。一方、腫瘍免疫機構により癌細胞が破
壊される結果、担癌生体の血中に過剰に発現した癌関連
物質が遊離し、体液性抗体の産生を誘発することが知ら
れている。ヒストンやp53などに対する自己抗体はそ
のような例である(文献1〜3)。これらの自己抗体も
癌の診断への応用が試みられてきた。その理由は抗原が
微量しか存在しない場合でも、その抗原に対して産生さ
れる抗体量は生体内で増幅されているので測定が容易で
あり、癌の早期発見につながると期待されるためであ
る。しかしながら、これらの自己抗体の測定は、実際に
は陽性率が低く、癌と非癌との判別が困難なものが多か
った。
し、癌において過剰発現している蛋白質としては各種ス
テロイドホルモンレセプターが知られてるが、ステロイ
ドホルモンのレセプターであるアンドロゲンレセプター
(AR)やエストロゲンレセプター(ER)に対する自
己抗体は、健常人の血中にもごく微量ながら存在する。
たとえばARは血清1μlあたり数fmolのオーダー
で存在し、女性よりも男性の方が濃度が高いことが知ら
れている(文献4,5)。しかしながら、これらのホル
モンレセプターに対する自己抗体と疾患との関連を明ら
かにした例は知られていない。
器由来の癌の多くはホルモンレセプターを発現してい
て、癌の発生あるいは増殖・進展過程において種々のホ
ルモンが影響を与えている。これらの癌はホルモン依存
性癌と呼ばれ、ホルモン療法が有効であることが知られ
ている。たとえば、乳癌の一部にはERやプロゲステロ
ンレセプター(PgR)を発現しているものがあり、そ
のような例では抗ホルモン剤の投与や、卵巣摘出等のホ
ルモン療法が有効である。したがって乳癌ではホルモン
レセプターの発現の有無が診断上重要であり、手術や生
検で摘出した組織を検体としてホルモンレセプターの測
定が行われている。そのためにこれらのホルモンレセプ
ター測定用に各種の抗体が開発されてきた(文献6,
7)。しかしながら、ホルモンレセプターを発現してい
るホルモン依存性癌患者の血液中に遊離のホルモンレセ
プターが存在しているか否か、また、それらのホルモン
レセプターに対する自己抗体が存在するか否かについて
言及した例はない。
モンレセプターに対する自己抗体の測定方法を確立し、
より簡易で早期発見が可能な癌の診断方法の提供を目的
とする。
存性癌患者の血中にホルモンレセプターに対する自己抗
体が多量に出現することを見いだし、以下に示すホルモ
ンレセプターに対する自己抗体の測定による癌の検出方
法を発明した。
に対する自己抗体の測定による癌の検出方法。 (2)ホルモンレセプターがエストロゲンレセプター、
プロゲステロンレセプター、またはアンドロゲンレセプ
ターであることを特徴とする(1)の検出方法。 (3)癌がホルモン依存性癌であることを特徴とする
(2)の検出方法。 (4)ホルモン依存性癌が乳癌、前立腺癌、あるいは卵
巣癌であることを特徴とする(3)の検出方法。 (5)自己抗体の測定方法が免疫学的方法であることを
特徴とする(1)から(4)の検出方法。 (6)免疫学的測定方法が競合法、またはサンドイッチ
法であることを特徴とする(5)の検出方法。 (7)化学合成、または遺伝子組み換えによって得られ
たホルモンレセプターの部分ペプタイドを用いることを
特徴とする(5)から(6)の検出方法。 (8)ホルモンレセプターの部分ペプタイドを不溶性担
体に固相化して用いることを特徴とする(7)の検出方
法。
する自己抗体の測定による癌の検出方法であり、測定対
象となるのは、具体的にはエストロゲンレセプター、プ
ロゲステロンレセプター、またはアンドロゲンレセプタ
ーに対する自己抗体である。これらのホルモンレセプタ
ーに対する自己抗体は健常人の血中にも微量ながら存在
するが、前記のホルモンレセプターを発現している一部
の癌の患者血中においては顕著に増大する。
る癌はホルモン依存性癌と呼ばれ、ホルモンが癌の発生
あるいは増殖・進展過程に影響している。ホルモン依存
性癌としては乳癌、前立腺癌、あるいは卵巣癌の一部が
これに属する。
学的測定法が適している。すなわち、ヒトのホルモンレ
セプターを動物に免疫して得た抗体を用いて、この抗体
と検体中の自己抗体とをホルモンレセプターに対して競
合させる競合法や、抗体が2分子の抗原と結合できるこ
とを利用して、ホルモンレセプターに結合した自己抗体
に対してさらに第2のホルモンレセプターや、抗ヒトI
gGを結合させて、形成される免疫複合体を検出するサ
ンドイッチ法が代表的であり、本発明においてはどちら
の方法も適用可能である。
セプターは、ヒトの組織から抽出精製したものでも、遺
伝子組み換えや化学合成等により人工的に製造したもの
でもかまわない。しかし、以下に述べる理由により遺伝
子組み換えや化学合成によって得られるホルモンレセプ
ターの部分ペプタイドを用いるのが好ましい。
ら抽出し精製するのは、材料の入手が困難な上に作業も
手間がかかる。また、一定の品質を持つものが得にく
い。第二に癌関連物質に対する自己抗体の中にはモノク
ローナルな抗体も見いだされることから(文献8,
9)、抗原である癌関連物質は、分子全体ではなく特定
の領域のみが多量に発現している可能性が高いためであ
る。また、遺伝子組み換えや化学合成によって得られる
合成ペプタイドは、必要に応じて後述するような固相と
の反応や標識物質との結合に必要な官能基やリンカー分
子を導入することも可能である。
もホルモンレセプターを固相に結合させておく必要があ
るが、固相化方法は公知の蛋白質の固相化方法を用いる
ことができる。すなわちマイクロプレート、ポリスチレ
ンビーズ等の固相に物理吸着や架橋剤によりホルモンレ
セプターを結合させておく。必要に応じて官能基やリン
カー分子を導入したホルモンレセプターを用いて固相と
の結合を強固にしたり、ホルモンレセプターの反応性を
損なわないようにすることもできる。
と競合する抗体を、サンドイッチ法においては抗ヒトI
gGや固相化しない方のホルモンレセプターを検出可能
なように標識しておく。標識に際しても公知の免疫学的
検出方法で用いられる標識物質、標識方法を用いること
ができる。標識物質としてはたとえば125I、3H等の放射
性物質、パーオキシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、ア
ルカリホスファターゼ等の酵素、蛍光物質、発光物質等
が使用可能である。標識方法は標識物質に応じて適宜選
択される。
要はない。被標識物質に特異的に結合する物質を標識し
ておいて、それを被標識物質に結合させる間接的な標識
方法も適用可能である。
対する自己抗体を競合法により測定する場合を例に具体
的な実施の形態を説明する。
タイドを使用することにし、公知のARのアミノ酸配列
から親水性の高い領域を選択し、20残基前後の部分ペ
プタイドを化学合成した。ただし、癌において異常発現
している領域までは特定できないので、数種類の部分ペ
プタイドを合成し、反応性の良好なものを選択すること
が必要である。
順で行う。 1)合成ARペプタイド抗原を物理吸着により、マイク
ロタイタープレートに固相化する。 2)第一反応 合成ARペプタイド抗原固相化プレートの各ウェルにホ
ルモンレセプターに対する自己抗体価が高いと思われる
患者血清を加えてインキュベーションする。 3)第二反応 ウェル内の溶液を吸引除去後各ウェルを洗浄し、酵素標
識抗ヒトIgG抗体溶液を加えインキュベーションす
る。 4)第三反応 ウェル内の溶液を吸引除去後各ウェルを洗浄し、発色剤
と基質を加えインキュベーションする。 5)反応停止 反応停止液を加えて発色反応を停止する。 6)吸光度の測定 各ウェルの吸光度を測定する。
た。先に述べた理由により本発明において使用する抗体
はポリクローナル抗体でもモノクローナル抗体でもさし
支えない。合成したペプタイドを常法により家兎に免疫
し、抗AR家兎ポリクローナルIgG抗体を得た。こう
して得られた抗体は、直接放射性同位元素や酵素で標識
して用いることもできるが、本発明の実施例ではさらに
市販の酵素標識抗家兎抗体を結合させて検出することに
した。
った。 1)合成ARペプタイド抗原を物理吸着により、マイク
ロタイタープレートに固相化する。 2)第一反応 合成ARペプタイド抗原固相化プレートの各ウェルに抗
AR家兎ポリクローナルIgG抗体溶液と、検体または
抗AR自己抗体標準血清を加えてインキュベーションす
る。 3)第二反応 ウェル内の溶液を吸引除去後各ウェルを洗浄し、酵素標
識抗家兎IgGラット抗体溶液を加えインキュベーショ
ンする。 4)第三反応 ウェル内の溶液を吸引除去後各ウェルを洗浄し、発色剤
と基質を加えインキュベーションする。 5)反応停止 反応停止液を加えて発色反応を停止する。 6)吸光度の測定 各ウェルの吸光度を測定する。 7)血中AR自己抗体値の算出 抗AR自己抗体標準血清の吸光度と比較して、検体中の
AR自己抗体値を算出する。
ターに対する自己抗体を測定することで癌、特にホルモ
ン依存性の癌を検出することが可能である。癌組織に由
来し、本来血中に存在しない物質に対する自己抗体を測
定する癌の検出方法は従来も存在したが、本発明の自己
抗体の測定ではより高感度に癌を検出することが可能で
ある。
セプターに対する自己抗体が存在することは知られてい
たが、ホルモン依存性癌の患者においてホルモンレセプ
ターに対する抗体が増加し、診断に応用可能であること
を示したのは本発明が初めてである。また、乳癌におい
てホルモン療法を行うためにホルモンレセプターの測定
が行われているが、これは存在が明らかになった癌につ
いてホルモン療法が適用可能かどうかを調べるためのも
のであり、本発明とは本質的に異なるものである。
ドメインの中から親水性の高い領域をひとつずつ選択
し、そのうちの20残基をFmoc法で化学合成し、A
ドメインのペプタイドをペプタイドAとし、D、Hドメ
インのペプタイドをそれぞれペプタイドD、ペプタイド
Hとした。
ートの作製 上記3種の合成ARペプタイド抗原の0.1M炭酸緩衝
液(pH9.0)溶液をポリ塩化ビニルマイクロタイタ
ープレート(Dynex Technologies製、PVC Microtiter"U"
Bottom Plates)のA列の12ウェルにペプタイドAを各
ウェルに31.3μg/ウェルになるように加えた。同
様にB列にペプタイドDを、C列にペプタイドHを加
え、4℃で48時間インキュベーションする。各ウェル
の抗原溶液を回収し、マイクロプレート洗浄機(ライフ
テック製、ミニラボウォッシャー)を用いて1mlの
0.1M炭酸緩衝液(pH9.0)で2回洗浄する。そ
の後、1%BSA 0.05M Tris−HCl緩衝
液(pH8.0)を各ウェルに満たしてシールをし、ア
ッセイを行うまでこの状態で4℃で保存した。
のTris−HCl緩衝液を吸引除去後、縦の列の各ウ
ェルに1種類の検体を分注するようにして、ホルモンレ
セプターに対する自己抗体価が高いと思われる患者から
採取した10種の血清検体を10μlずつ各ウェルに分
注する。1%BSA 0.1%EDTA・2Na PB
S緩衝液(pH7.4)90μlを各ウェルに加え、3
7℃で2時間反応させる。
プレート洗浄機を用いて生理食塩水2mlにて各ウェル
を2回洗浄し、ホースラディッシュパーオキシダーゼ標
識抗ヒトIgGウサギ抗体(ZYMED製)を1%BSA P
BS緩衝液(pH7.4)にて2000倍希釈した溶液
を各ウェルあたり100μl加え、37℃で1時間30
分反応させる。
プレート洗浄機を用いて生理食塩水2mlにて各ウェル
を3回洗浄し、発色剤ABTS(2,2’−アジノビス
[3−エチルベンゾチアゾリン−6−スルホン酸]二ア
ンモニウム塩,ナカライテスク製)濃度が3mg/ml
になるように0.1Mクエン酸りん酸緩衝液(pH4.
0)で溶解し、そこに基質として20%過酸化水素水を
0.04%の濃度で加える。この溶液を各ウェルあたり
100μl加え、37℃30分反応させる。
1Mクエン酸りん酸緩衝液(pH4.0)を各ウェルあ
たり100μl加え、反応を停止する。各ウェルの発色
を波長420nmで吸光度を測定し、もっとも吸光度の
高かったペプタイドAを検体測定用に使用することにし
た。
タイド抗原に対するARの血中自己抗体と抗ヒトAR家
兎抗体との競合結合反応に基づいた酵素免疫測定法(E
IA)で行った。
の作製 実施例1で作製したペプタイドAをフロイントのコンプ
リート・アジュバントと等量混合し、充分乳化させた後
に家兎に免疫した。免疫は2週間毎に行い、4ケ月後に
一部採血して得られる抗血清を、40%硫安分画〜透析
〜濃縮し抗AR家兎ポリクローナルIgG抗体とした。
ートの作製 実施例1で作製したペプタイドAの0.1M炭酸緩衝液
(pH9.0)溶液をポリ塩化ビニルマイクロタイター
プレートの各ウェルに31.3μg/ウェルになるよう
に加え、4℃で48時間インキュベーションする。各ウ
ェルの抗原溶液を回収し、マイクロプレート洗浄機を用
いて1mlの0.1M炭酸緩衝液(pH9.0)で2回
洗浄する。その後、1%BSA 0.05M Tris
−HCl緩衝液(pH8.0)を各ウェルに満たしてシ
ールをし、アッセイを行うまでこの状態で4℃で保存し
た。
BSA 0.05MPBS緩衝液(pH7.4)にて、
2倍から128倍まで倍々希釈を行い、原血清を128
U/mlとし、AR標準抗体としては1U/ml(原血
清128倍希釈)から64U/ml(原血清2倍希釈)
までを用いた。
のTris−HCl緩衝液を吸引除去後、各ウェルに1
%BSA 0.1%EDTA・2Na PBS緩衝液
(pH7.4)にて2000倍に希釈した抗AR家兎ポ
リクローナルIgG抗体90μlと標準AR抗体血清ま
たは被検血清10μlを加え、37℃で2時間反応させ
る。
プレート洗浄機を用いて生理食塩水2mlにて各ウェル
を2回洗浄し、ホースラディッシュパーオキシダーゼ標
識抗家兎IgGラット抗体(ZYMED製)を1%BSA P
BS緩衝液(pH7.4)にて2000倍希釈した溶液
を各ウェルあたり100μl加え、37℃で1時間30
分反応させる。
プレート洗浄機を用いて生理食塩水2mlにて各ウェル
を3回洗浄し、発色剤ABTS濃度が3mg/mlにな
るように0.1Mクエン酸りん酸緩衝液(pH4.0)
で溶解し、そこに基質として20%過酸化水素水を0.
04%の濃度で加える。この溶液を各ウェルあたり10
0μl加え、37℃30分反応させる。
1Mクエン酸りん酸緩衝液(pH4.0)を各ウェルあ
たり100μl加え、反応を停止する。
標準濃度の吸光度の割合(阻害率%)を算出し、AR抗
体阻害標準曲線を描く。次に、標準AR抗体を含まない
時の吸光度に対する各検体の吸光度の阻害率を計算し、
その阻害率をAR抗体阻害標準曲線に照らし合わせ、各
検体血清中のAR抗体濃度を求める。
U/mlに設定し、乳癌と前立腺癌の陽性率を算出し
た。
患者での陽性率はそれぞれ53.6%、76.9%であ
ったが、健常人と前立腺肥大症の陽性率はともに0%で
あった。
Fドメインの中から親水性の高い領域をひとつずつ選択
し、そのうちの20残基をFmoc法で化学合成し、A
/BドメインのペプタイドをペプタイドA/Bとし、
D、FドメインのペプタイドをそれぞれペプタイドD、
ペプタイドFとした。実施例1と同様の方法で、ペプタ
イドA/B、D、Fをマイクロタイタープレートにそれ
ぞれ固相化し、ホルモンレセプターに対する自己抗体価
が高いと思われる患者血清との反応性からペプタイドD
を選択した。
ート固相化ER合成ペプタイド抗原に対するERの血中
自己抗体と抗ヒトER家兎抗体との競合結合反応に基づ
いた酵素免疫測定法(EIA)で行った。
の作製 実施例3で作製したペプタイドDをフロイントのコンプ
リート・アジュバントと等量混合し、充分乳化させた後
に家兎に免疫した。免疫は2週間毎に行い、4ケ月後に
一部採血して得られる抗血清を、40%硫安分画〜透析
〜濃縮し抗ER家兎ポリクローナルIgG抗体とした。
ートの作製 実施例3で作製したペプタイドDの0.1M炭酸緩衝液
(pH9.0)溶液をポリ塩化ビニルマイクロタイター
プレートの各ウェルに31.3μg/ウェルになるよう
0.1M炭酸緩衝液pH9.0にて調製し、4℃で48
時間インキュベーションする。各ウェルの抗原溶液を回
収し、マイクロプレート洗浄機を用いて1mlの0.1
M炭酸緩衝液(pH9.0)で2回洗浄する。その後、
1%BSA 0.05MTris−HClpH8.0)
緩衝液を各ウェルを満たしてシールをし、アッセイを行
うまでこの状態で4℃で保存した。
BSA 0.05MPBS緩衝液(pH7.4)にて、
2倍から128倍まで倍々希釈を行い、原血清を128
U/mlとし、ER標準抗体としては1U/ml(原血
清128倍希釈)から64U/ml(原血清2倍希釈)
までを用いた。
−HCl緩衝液を吸引除去後、各ウェルに1%BSA
0.1%EDTA・2Na PBS緩衝液(pH7.
4)にて2000倍に希釈した抗AR家兎ポリクローナ
ルIgG抗体90μlと標準AR抗体血清または被検血
清10μlを加え、37℃で2時間反応させる。
プレート洗浄機を用いて生理食塩水2mlにて各ウェル
を2回洗浄し、ホースラディッシュパーオキシダーゼ標
識抗家兎IgGラット抗体を1%BSA PBS緩衝液
(pH7.4)にて2000倍希釈した溶液を各ウェル
あたり100μl加え、37℃で1時間30分反応させ
る。
プレート洗浄機を用いて生理食塩水2mlにて各ウェル
を3回洗浄し、発色剤ABTS濃度が3mg/mlにな
るように0.1Mクエン酸りん酸緩衝液(pH4.0)
で溶解し、そこに基質として20%過酸化水素水を0.
04%の濃度で加える。この溶液を各ウェルあたり10
0μl加え、37℃30分反応させる。
1Mクエン酸りん酸緩衝液pH4.0を各ウェルあたり
100μl加え、反応を停止する。
標準濃度の吸光度の割合(阻害率%)を算出し、ER抗
体阻害標準曲線を描く。次に、標準ER抗体を含まない
時の吸光度に対する各検体の吸光度の阻害率を計算し、
その阻害率をER抗体阻害標準曲線に照らし合わせ、各
検体血清中のER抗体濃度を求める。
U/mlに設定し、乳癌と前立腺癌の陽性率を算出し
た。
患者での陽性率はそれぞれ54.5%、40.0%であ
ったが、健常人の陽性率は0%であった。
6-254(1987) 6.特表昭63−500895 7.特公平6−13558 8.腫瘍マーカー研究会誌 8, 43-45(1992) 9.Cancer 9, 2205-2211(1985)
Claims (8)
- 【請求項1】血中に存在するホルモンレセプターに対す
る自己抗体の測定による癌の検出方法。 - 【請求項2】ホルモンレセプターがエストロゲンレセプ
ター、プロゲステロンレセプター、またはアンドロゲン
レセプターであることを特徴とする請求項1の検出方
法。 - 【請求項3】癌がホルモン依存性癌であることを特徴と
する請求項2の検出方法。 - 【請求項4】ホルモン依存性癌が乳癌、前立腺癌、ある
いは卵巣癌であることを特徴とする請求項3の検出方
法。 - 【請求項5】自己抗体の測定方法が免疫学的測定方法で
あることを特徴とする請求項1から4の検出方法。 - 【請求項6】免疫学的測定方法が競合法、またはサンド
イッチ法であることを特徴とする請求項5の検出方法。 - 【請求項7】化学合成、または遺伝子組み換えによって
得られたホルモンレセプターの部分ペプタイドを用いる
ことを特徴とする請求項5から6の検出方法。 - 【請求項8】ホルモンレセプターの部分ペプタイドを不
溶性担体に固相化して用いることを特徴とする請求項7
の検出方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27501197A JP3995316B2 (ja) | 1997-09-22 | 1997-09-22 | ホルモンレセプターに対する自己抗体の測定による癌の検出方法 |
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---|---|
JPH1194831A true JPH1194831A (ja) | 1999-04-09 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008309612A (ja) * | 2007-06-14 | 2008-12-25 | Univ Of Tokyo | 卵巣癌の検出方法及び検出用キット |
-
1997
- 1997-09-22 JP JP27501197A patent/JP3995316B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2008309612A (ja) * | 2007-06-14 | 2008-12-25 | Univ Of Tokyo | 卵巣癌の検出方法及び検出用キット |
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