JP2021055874A - 冷凍装置 - Google Patents

冷凍装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2021055874A
JP2021055874A JP2019177058A JP2019177058A JP2021055874A JP 2021055874 A JP2021055874 A JP 2021055874A JP 2019177058 A JP2019177058 A JP 2019177058A JP 2019177058 A JP2019177058 A JP 2019177058A JP 2021055874 A JP2021055874 A JP 2021055874A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cooling
heat exchanger
heating
refrigeration cycle
refrigerant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019177058A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6835176B1 (ja
Inventor
秀一 田口
Shuichi Taguchi
秀一 田口
竹上 雅章
Masaaki Takegami
雅章 竹上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP2019177058A priority Critical patent/JP6835176B1/ja
Priority to PCT/JP2020/025183 priority patent/WO2021059635A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6835176B1 publication Critical patent/JP6835176B1/ja
Publication of JP2021055874A publication Critical patent/JP2021055874A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24FAIR-CONDITIONING; AIR-HUMIDIFICATION; VENTILATION; USE OF AIR CURRENTS FOR SCREENING
    • F24F11/00Control or safety arrangements
    • F24F11/70Control systems characterised by their outputs; Constructional details thereof
    • F24F11/80Control systems characterised by their outputs; Constructional details thereof for controlling the temperature of the supplied air
    • F24F11/86Control systems characterised by their outputs; Constructional details thereof for controlling the temperature of the supplied air by controlling compressors within refrigeration or heat pump circuits
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B1/00Compression machines, plants or systems with non-reversible cycle
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B1/00Compression machines, plants or systems with non-reversible cycle
    • F25B1/10Compression machines, plants or systems with non-reversible cycle with multi-stage compression
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B5/00Compression machines, plants or systems, with several evaporator circuits, e.g. for varying refrigerating capacity
    • F25B5/02Compression machines, plants or systems, with several evaporator circuits, e.g. for varying refrigerating capacity arranged in parallel
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B6/00Compression machines, plants or systems, with several condenser circuits
    • F25B6/02Compression machines, plants or systems, with several condenser circuits arranged in parallel

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Air Conditioning Control Device (AREA)

Abstract

【課題】流路切換機構の切換頻度を低減する。【解決手段】冷媒回路(6)は、第1冷凍サイクル及び前記第2冷凍サイクルにおいて、第1圧縮部(21)と第2圧縮部(22,23)の間の中間圧力部(21a)に冷媒を導入する中間流路(41)と、中間流路(41)を流れる冷媒を熱媒体により冷却する中間冷却器(17)とを有する。第1冷凍サイクルは、熱源熱交換器(13)を停止させ、第1利用熱交換器(54)を放熱器とし、第2利用熱交換器(64)を蒸発器とする冷凍サイクルであり、第2冷凍サイクルは、熱源熱交換器(13)及び第1利用熱交換器(54)を放熱器とし、第2利用熱交換器(64)を蒸発器とする冷凍サイクルである。制御器(100)は、第1冷凍サイクルにおいて、第1利用熱交換器(54)の加熱能力が過剰であることを示す条件が成立すると、中間冷却器(17)の冷却能力を増大させる。【選択図】図7

Description

本開示は、冷凍装置に関する。
特許文献1に開示の冷凍装置の冷媒回路には、圧縮要素、熱源熱交換器(室外熱交換器)、第1利用熱交換器(室内熱交換器)、第2利用熱交換器(冷却熱交換器)、流路切換機構が接続される。
冷凍装置の暖房時には、流路切換機構により、第1冷凍サイクルと第2冷凍サイクルと第3冷凍サイクルとが行われる。第1冷凍サイクルは、熱源熱交換器を停止させ、第1利用熱交換器を放熱器とし、第2利用熱交換器を蒸発器とする冷凍サイクルである。第2冷凍サイクルは、熱源熱交換器及び第1利用熱交換器を放熱器とし、第2利用熱交換器を蒸発器とする冷凍サイクルである。第3冷凍サイクルは、第1利用熱交換器を放熱器とし、熱源熱交換器及び第2利用熱交換器を蒸発器とする冷凍サイクルである。
特開2004−44921号公報
特許文献1の記載のような冷凍装置において、各冷凍サイクルを切り換える際には、流路切換機構により冷媒の流路を切り換える。具体的には、例えば第1冷凍サイクルにおいて暖房能力が過剰である場合、流路切換機構により冷媒の流路を切換、第1冷凍サイクルから第2冷凍サイクルに移行する。しかし、流路切換機構の切換頻度はできるだけ少ないのが好ましい。
本開示の目的は、流路切換機構の切換頻度を低減することである。
第1の態様は、直列に接続される第1圧縮部(21)及び第2圧縮部(22,23)を含む圧縮要素(C)と、熱源熱交換器(13)と、第1利用熱交換器(54)と、第2利用熱交換器(64)と、流路切換機構(30)とを有し、前記流路切換機構(30)の切換により少なくとも第1冷凍サイクルと第2冷凍サイクルを行うように構成された冷媒回路(6)と、制御器(100)とを備えた冷凍装置であって、前記冷媒回路(6)は、前記第1冷凍サイクル及び前記第2冷凍サイクルにおいて、前記第1圧縮部(21)と前記第2圧縮部(22,23)の間の中間圧力部(21a)に冷媒を導入する中間流路(41)と、前記中間流路(41)を流れる冷媒を熱媒体により冷却する中間冷却器(17)とを有し、前記第1冷凍サイクルは、前記熱源熱交換器(13)を停止させ、前記第1利用熱交換器(54)を放熱器とし、前記第2利用熱交換器(64)を蒸発器とする冷凍サイクルであり、前記第2冷凍サイクルは、前記熱源熱交換器(13)及び前記第1利用熱交換器(54)を放熱器とし、前記第2利用熱交換器(64)を蒸発器とする冷凍サイクルであり、前記制御器(100)は、前記第1冷凍サイクルにおいて、前記第1利用熱交換器(54)の加熱能力が過剰であることを示す条件が成立すると、前記中間冷却器(17)の冷却能力を増大させる。
第1の態様では、第1冷凍サイクルにおいて、加熱能力が過剰であることを示す条件が成立すると、中間冷却器(17)の冷却能力が大きくなり、加熱能力が小さくなる。このため、第2冷凍サイクルに切り換えずとも、加熱能力を低減できる。
第2の態様は、第1の態様において、前記制御器(100)は、前記第1冷凍サイクルにおいて、前記第1利用熱交換器(54)の加熱能力が過剰であることを示す条件と、前記中間冷却器(17)の冷却能力が所定値以上であることを示す条件との双方が成立すると、前記第2冷凍サイクルを行うように前記流路切換機構(30)を制御する。
第2の態様では、第1冷凍サイクルにおいて、中間冷却器(17)の冷却能力が所定値以上になるまでは、第2冷凍サイクルに切り換わることを抑制できる。
第3の態様は、第1又は第2の態様において、前記制御器(100)は、前記第2冷凍サイクル中に前記中間冷却器(17)が冷媒の冷却を行っているときに、前記第1利用熱交換器(54)の加熱能力が不足することを示す条件が成立すると、前記中間冷却器(17)の冷却能力を減少させる。
第3の態様では、第2冷凍サイクルにおいて、加熱能力が不足することを示す条件が成立すると、中間冷却器(17)の冷却能力が小さくなり、加熱能力が大きくなる。このため、第1冷凍サイクルに切り換えずとも、加熱能力を増大できる。
第4の態様は、第3の態様において、前記制御器(100)は、前記第2冷凍サイクルにおいて、前記第1利用熱交換器(54)の加熱能力が不足することを示す条件と、前記中間冷却器(17)の冷却能力が所定値以下であることを示す条件との双方が成立すると、前記第1冷凍サイクルを行うように前記流路切換機構(30)を制御する。
第4の態様では、第2冷凍サイクルにおいて、中間冷却器(17)の冷却能力が所定値以下になるまでは、第1冷凍サイクルに切り換わることを抑制できる。
第5の態様は、第1〜第4のいずれか1つの態様において、前記冷媒回路(6)は、前記流路切換機構(30)の切換により、第3冷凍サイクルを行うように構成され、前記第3冷凍サイクルは、前記第1利用熱交換器(54)を放熱器とし、前記熱源熱交換器(13)及び前記第2利用熱交換器(64)を蒸発器とする冷凍サイクルであり、前記中間流路(41)は、前記第3冷凍サイクルにおいて、前記中間圧力部(21a)に冷媒を導入するように構成され、前記制御器(100)は、前記第1冷凍サイクル中に前記中間冷却器(17)が冷却の冷却を行っているときに、前記第1利用熱交換器(54)の加熱能力が不足することを示す条件が成立すると、前記中間冷却器(17)の冷却能力を減少させる。
第5の態様では、第1冷凍サイクルにおいて、加熱能力が不足することを示す条件が成立すると、中間冷却器(17)の冷却能力が小さくなり、加熱能力が大きくなる。このため、第3冷凍サイクルに切り換えずとも、加熱能力を増大できる。
第6の態様は、第5の態様において、前記制御器(100)は、前記第1冷凍サイクルにおいて、前記第1利用熱交換器(54)の加熱能力が不足することを示す条件と、前記中間冷却器(17)の冷却能力が所定値以下である条件との双方が成立すると、前記第3冷凍サイクルを行うように前記流路切換機構(30)を制御する。
第6の態様では、第1冷凍サイクルにおいて、中間冷却器(17)の冷却能力が所定値以下になるまでは、第3冷凍サイクルに切り換わることを抑制できる。
第7の態様は、第5又は第6の態様において、前記制御器(100)は、前記第3冷凍サイクルにおいて、前記第1利用熱交換器(54)の加熱能力が過剰であることを示す条件が成立すると、前記中間冷却器(17)の冷却能力を増大させる。
第7の態様では、第3冷凍サイクルにおいて、加熱能力が過剰であることを示す条件が成立すると、中間冷却器(17)の冷却能力が大きくなり、加熱能力が小さくなる。このため、第1冷凍サイクルに切り換えずとも、加熱能力を低減できる。
第8の態様は、第7の態様において、前記制御器(100)は、前記第3冷凍サイクルにおいて、前記第1利用熱交換器(54)の加熱能力が過剰であることを示す条件と、前記中間冷却器(17)の冷却能力が所定値以上である条件との双方が成立すると、前記第1冷凍サイクルを行うように前記流路切換機構(30)を制御する。
第8の態様では、第3冷凍サイクルにおいて、中間冷却器(17)の冷却能力が所定値以上になるまでは、第1冷凍サイクルに切り換わることを抑制できる。
第9の態様は、第1〜第8のいずれか1つの態様において、前記中間流路(41)を流れる冷媒を冷却する前記熱媒体としての空気を搬送する中間ファン(17a)をさらに備え、前記制御器(100)は、前記中間ファン(17a)の風量を調節することにより前記冷却能力を調節する。
図1は、実施形態に係る冷凍装置の配管系統図である。 図2は、冷設運転の冷媒の流れを示した図1相当図である。 図3は、冷房運転の冷媒の流れを示した図1相当図である。 図4は、冷房/冷設運転の冷媒の流れを示した図1相当図である。 図5は、暖房運転の冷媒の流れを示した図1相当図である。 図6は、暖房/冷設運転の冷媒の流れを示した図1相当図である。 図7は、暖房/冷設熱回収運転の冷媒の流れを示した図1相当図である。 図8は、暖房/冷設余熱運転の冷媒の流れを示した図1相当図である。 図9は、暖房/冷設熱回収運転、暖房/冷設余熱運転、及び暖房/冷設運転の切換の制御、及び各運転における冷却ファンの風量の制御を説明するための状態遷移図である。
以下、本実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
《実施形態》
〈全体構成〉
実施形態に係る冷凍装置(1)は、冷却対象の冷却と、室内の空調とを同時に行う。ここでいう冷却対象は、冷蔵庫、冷凍庫、ショーケースなどの設備内の空気を含む。以下では、このような設備を冷設と称する。
図1に示すように、冷凍装置(1)は、室外に設置される室外ユニット(10)と、室内の空調を行う室内ユニット(50)と、庫内の空気を冷却する冷設ユニット(60)と、コントローラ(100)とを備える。図1では、並列に接続される2つの室内ユニット(50)を図示している。冷凍装置(1)は、1つの室内ユニット(50)、又は並列に接続される3つ以上の室内ユニット(50)を有してもよい。図1では、1つの冷設ユニット(60)を図示している。冷凍装置(1)は、並列に接続される2つ以上の冷設ユニット(60)を有してもよい。これらのユニット(10,50,60)が4本の連絡配管(2,3,4,5)によって接続されることで、冷媒回路(6)が構成される。
4本の連絡配管(2,3,4,5)は、第1液連絡配管(2)、第1ガス連絡配管(3)、第2液連絡配管(4)、及び第2ガス連絡配管(5)で構成される。第1液連絡配管(2)及び第1ガス連絡配管(3)は、室内ユニット(50)に対応する。第2液連絡配管(4)及び第2ガス連絡配管(5)は、冷設ユニット(60)に対応する。
冷媒回路(6)では、冷媒が循環することで冷凍サイクルが行われる。本実施形態の冷媒回路(6)の冷媒は、二酸化炭素である。冷媒回路(6)は、冷媒が臨界圧力以上となる冷凍サイクルを行うように構成される。
〈室外ユニット〉
室外ユニット(10)は、屋外に設置される熱源ユニットである。室外ユニット(10)は、室外ファン(12)と、室外回路(11)とを有する。室外回路(11)は、圧縮要素(C)、流路切換機構(30)、室外熱交換器(13)、室外膨張弁(14)、レシーバ(15)、冷却熱交換器(16)、中間冷却器(17)、及び冷却ファン(17a)を有する。
〈圧縮要素〉
圧縮要素(C)は、冷媒を圧縮する。圧縮要素(C)は、第1圧縮機(21)、第2圧縮機(22)、及び第3圧縮機(23)を有する。圧縮要素(C)は、二段圧縮式に構成される。第2圧縮機(22)及び第3圧縮機(23)は、低段側圧縮機を構成する。第2圧縮機(22)及び第3圧縮機(23)は、互いに並列に接続される。第1圧縮機(21)は、高段側圧縮機を構成する。第1圧縮機(21)及び第2圧縮機(22)は、直列に接続される。第1圧縮機(21)及び第3圧縮機(23)は、直列に接続される。第1圧縮機(21)は第1圧縮部を構成し、第2圧縮機(22)及び第3圧縮機(23)は第2圧縮部を構成する。第1圧縮機(21)、第2圧縮機(22)、及び第3圧縮機(23)は、モータによって圧縮機構が駆動される回転式圧縮機である。第1圧縮機(21)、第2圧縮機(22)、及び第3圧縮機(23)は、運転周波数、ないし回転数が調節可能な可変容量式に構成される。
第1圧縮機(21)には、第1吸入管(21a)及び第1吐出管(21b)が接続される。第2圧縮機(22)には、第2吸入管(22a)及び第2吐出管(22b)が接続される。第3圧縮機(23)には、第3吸入管(23a)及び第3吐出管(23b)が接続される。第1吸入管(21a)は、第1圧縮部(21)と第2圧縮部(22,23)との間の中間圧力部を構成する。
第2吸入管(22a)は、冷設ユニット(60)に連通する。第2圧縮機(22)は、冷設ユニット(60)に対応する冷設側圧縮機である。第3吸入管(23a)は、室内ユニット(50)に連通する。第3圧縮機(23)は、室内ユニット(50)に対応する室内側圧縮機である。
〈流路切換機構〉
流路切換機構(30)は、冷媒の流路を切り換える。流路切換機構(30)は、第1配管(31)、第2配管(32)、第3配管(33)、第4配管(34)、第1三方弁(TV1)、及び第2三方弁(TV2)を有する。第1配管(31)の流入端と、第2配管(32)の流入端とは、第1吐出管(21b)に接続する。第1配管(31)及び第2配管(32)は、圧縮要素(C)の吐出圧が作用する配管である。第3配管(33)の流出端と、第4配管(34)の流出端とは、第3圧縮機(23)の第3吸入管(23a)に接続する。第3配管(33)及び第4配管(34)は、圧縮要素(C)の吸入圧が作用する配管である。
第1三方弁(TV1)は、第1ポート(P1)、第2ポート(P2)、及び第3ポート(P3)を有する。第1三方弁(TV1)の第1ポート(P1)は、高圧流路である第1配管(31)の流出端に接続する。第1三方弁(TV1)の第2ポート(P2)は、低圧流路である第3配管(33)の流入端に接続する。第1三方弁(TV1)の第3ポート(P3)は、室内ガス側流路(35)に接続する。
第2三方弁(TV2)は、第1ポート(P1)、第2ポート(P2)、及び第3ポート(P3)を有する。第2三方弁(TV2)の第1ポート(P1)は、高圧流路である第2配管(32)の流出端に接続する。第2三方弁(TV2)の第2ポート(P2)は、低圧流路である第4配管(34)の流入端に接続する。第2三方弁(TV2)の第3ポート(P3)は、室外ガス側流路(36)に接続する。
第1三方弁(TV1)及び第2三方弁(TV2)は、電動式の三方弁である。各三方弁(TV1,TV2)は、第1状態(図1の実線で示す状態)と第2状態(図1の破線で示す状態)とにそれぞれ切り換わる。第1状態の各三方弁(TV1,TV2)では、第1ポート(P1)と第3ポート(P3)とが連通し、且つ第2ポート(P2)が閉鎖される。第2状態の各三方弁(TV1,TV2)では、第2ポート(P2)と第3ポート(P3)とが連通し、第1ポート(P1)が閉鎖される。
〈室外熱交換器〉
室外熱交換器(13)は、熱源熱交換器を構成している。室外熱交換器(13)は、フィン・アンド・チューブ型の空気熱交換器である。室外ファン(12)は、室外熱交換器(13)の近傍に配置される。室外ファン(12)は、室外空気を搬送する。室外熱交換器は、その内部を流れる冷媒と、室外ファン(12)が搬送する室外空気とを熱交換させる。
室外熱交換器(13)のガス端には、室外ガス側流路(36)が接続される。室外熱交換器(13)の液端には、室外流路(O)が接続される。
〈室外流路〉
室外流路(O)は、室外第1管(o1)、室外第2管(o2)、室外第3管(o3)、室外第4管(o4)、室外第5管(o5)、室外第6管(o6)、及び室外第7管(o7)を含む。室外第1管(o1)の一端は、室外熱交換器(13)の液端に接続される。室外第1管(o1)の他端には、室外第2管(o2)の一端、及び室外第3管(o3)の一端がそれぞれ接続される。室外第2管(o2)の他端は、レシーバ(15)の頂部に接続される。室外第4管(o4)の一端は、レシーバ(15)の底部に接続される。室外第4管(o4)の他端には、室外第5管(o5)の一端、及び室外第3管(o3)の他端がそれぞれ接続される。室外第5管(o5)の他端は、第2液連絡配管(4)に接続する。室外第6管(o6)の一端は、室外第5管(o5)の途中に接続する。室外第6管(o6)の他端は、第1液連絡配管(2)に接続する。室外第7管(o7)の一端は、室外第6管(o6)の途中に接続する。室外第7管(o7)の他端は、室外第2管(o2)の途中に接続する。
〈室外膨張弁〉
室外膨張弁(14)は、室外第1管(o1)に接続される。室外膨張弁(14)は、冷媒を減圧する減圧機構である。室外膨張弁(14)は、熱源膨張弁である。室外膨張弁(14)は、開度が可変な電子膨張弁である。
〈レシーバ〉
レシーバ(15)は、冷媒を貯留する容器を構成している。レシーバ(15)では、冷媒がガス冷媒と液冷媒とに分離される。レシーバ(15)の頂部には、室外第2管(o2)の他端と、ガス抜き管(37)の一端が接続される。ガス抜き管(37)の他端は、インジェクション管(38)の途中に接続される。ガス抜き管(37)には、ガス抜き弁(39)が接続される。ガス抜き弁(39)は、開度が可変な電子膨張弁である。
〈冷却熱交換器〉
冷却熱交換器(16)は、レシーバ(15)で分離された冷媒(主として液冷媒)を冷却する。冷却熱交換器(16)は、第1冷媒流路(16a)と、第2冷媒流路(16b)とを有する。第1冷媒流路(16a)は、室外第4管(o4)の途中に接続される。第2冷媒流路(16b)は、インジェクション管(38)の途中に接続される。
インジェクション管(38)の一端は、室外第5管(o5)の途中に接続される。インジェクション管(38)の他端は、第1圧縮機(21)の第1吸入管(21a)に接続される。換言すると、インジェクション管(38)の他端は、圧縮要素(C)の中間圧力部分に接続される。インジェクション管(38)には、第2冷媒流路(16b)よりも上流側に減圧弁(40)が設けられる。減圧弁(40)は、開度が可変な膨張弁である。
冷却熱交換器(16)では、第1冷媒流路(16a)を流れる冷媒と、第2冷媒流路(16b)を流れる冷媒とが熱交換する。第2冷媒流路(16b)は、減圧弁(40)で減圧された冷媒が流れる。従って、冷却熱交換器(16)では、第1冷媒流路(16a)を流れる冷媒が冷却される。
〈中間冷却器〉
中間冷却器(17)は、中間流路(41)に接続される。中間流路(41)の一端は、第2圧縮機(22)の第2吐出管(22b)、及び第3圧縮機(23)の第3吐出管(23b)に接続される。中間流路(41)の他端は、第1圧縮機(21)の第1吸入管(21a)に接続される。換言すると、中間流路(41)の他端は、圧縮要素(C)の中間圧力部に接続される。
中間冷却器(17)は、フィン・アンド・チューブ型の空気熱交換器である。中間冷却器(17)の近傍には、中間ファンである冷却ファン(17a)が配置される。中間冷却器(17)は、中間流路(41)の冷媒を熱媒体により冷却する。冷却ファン(17a)は、中間流路(41)の冷媒を冷却する熱媒体としての空気を中間冷却器(17)に搬送する。具体的には、冷却ファン(17a)は、室外空気が中間冷却器(17)を通過するように該室外空気を搬送する。中間冷却器(17)では、その内部を流れる冷媒と、冷却ファン(17a)が搬送する室外空気とが熱交換する。
〈油分離回路〉
室外回路(11)は、油分離回路(42)を含む。油分離回路(42)は、油分離器(43)と、第1油戻し管(44)と、第2油戻し管(45)と、第3油戻し管(46)とを有する。油分離器(43)は、第1圧縮機(21)の第1吐出管(21b)に接続される。油分離器(43)は、圧縮要素(C)から吐出された冷媒中から油を分離する。第1油戻し管(44)の流入端は、油分離器(43)に連通する。第1油戻し管(44)の流出端は、第2圧縮機(22)の第2吸入管(22a)に接続される。第2油戻し管(45)の流入端は、油分離器(43)に連通する。第2油戻し管(45)の流出端は、中間流路(41)の流入端に接続する。第3油戻し管(46)は、主戻し管(46a)、冷設側分岐管(46b)、及び室内側分岐管(46c)を有する。主戻し管(46a)の流入端は、油分離器(43)に連通する。主戻し管(46a)の流出端には、冷設側分岐管(46b)の流入端と、室内側分岐管(46c)の流入端とが接続される。冷設側分岐管(46b)の流出端は、第2圧縮機(22)のケーシング内の油溜まりに連通する。室内側分岐管(46c)の流出端は、第3圧縮機(23)のケーシング内の油溜まりに連通する。
第1油戻し管(44)には、第1油量調節弁(47a)が接続される。第2油戻し管(45)には、第2油量調節弁(47b)が接続される。冷設側分岐管(46b)には、第3油量調節弁(47c)が接続される。室内側分岐管(46c)には、第4油量調節弁(47d)が接続される。
油分離器(43)で分離された油は、第1油戻し管(44)を介して第2圧縮機(22)に戻される。油分離器(43)で分離された油は、第2油戻し管(45)を介して第3圧縮機(23)に戻される。油分離器(43)で分離された油は、第3油戻し管(46)を介して、第2圧縮機(22)及び第3圧縮機(23)の各ケーシング内の油溜まりに戻される。
〈逆止弁〉
室外回路(11)は、第1逆止弁(CV1)、第2逆止弁(CV2)、第3逆止弁(CV3)、第4逆止弁(CV4)、第5逆止弁(CV5)、第6逆止弁(CV6)、及び第7逆止弁(CV7)を有する。第1逆止弁(CV1)は、第1吐出管(21b)に接続される。第2逆止弁(CV2)は、第2吐出管(22b)に接続される。第3逆止弁(CV3)は、第3吐出管(23b)に接続される。第4逆止弁(CV4)は、室外第2管(o2)に接続される。第5逆止弁(CV5)は、室外第3管(o3)に接続される。第6逆止弁(CV6)は、室外第6管(o6)に接続される。第7逆止弁(CV7)は、室外第7管(o7)に接続される。これらの逆止弁(CV1〜CV7)は、図1に示す矢印方向の冷媒の流れを許容し、この矢印と反対方向の冷媒の流れを禁止する。
〈室内ユニット〉
室内ユニット(50)は、屋内に設置される利用ユニットである。室内ユニット(50)は、室内ファン(52)と、室内回路(51)とを有する。室内回路(51)の液端には、第1液連絡配管(2)が接続される。室内回路(51)のガス端には、第1ガス連絡配管(3)が接続される。
室内回路(51)は、液端からガス端に向かって順に、室内膨張弁(53)及び室内熱交換器(54)を有する。室内膨張弁(53)は、第1利用膨張弁である。室内膨張弁(53)は、開度が可変な電子膨張弁である。
室内熱交換器(54)は、第1利用熱交換器である。室内熱交換器(54)は、フィン・アンド・チューブ型の空気熱交換器である。室内ファン(52)は、室内熱交換器(54)の近傍に配置される。室内ファン(52)は、室内空気を搬送する。室内熱交換器(54)は、その内部を流れる冷媒と、室内ファン(52)が搬送する室内空気とを熱交換させる。
〈冷設ユニット〉
冷設ユニット(60)は、庫内を冷却する利用ユニットである。冷設ユニット(60)は、冷設ファン(62)と冷設回路(61)とを有する。冷設回路(61)の液端には、第2液連絡配管(4)が接続される。冷設回路(61)のガス端には、第2ガス連絡配管(5)が接続される。
冷設回路(61)は、液端からガス端に向かって順に、冷設膨張弁(63)及び冷設熱交換器(64)を有する。冷設膨張弁(63)は、第2利用膨張弁である。冷設膨張弁(63)は、開度が可変な電子膨張弁で構成される。
冷設熱交換器(64)は、第2利用熱交換器である。冷設熱交換器(64)は、フィン・アンド・チューブ型の空気熱交換器である。冷設ファン(62)は、冷設熱交換器(64)の近傍に配置される。冷設ファン(62)は、庫内空気を搬送する。冷設熱交換器(64)は、その内部を流れる冷媒と、冷設ファン(62)が搬送する庫内空気とを熱交換させる。
〈センサ〉
冷凍装置(1)は、各種のセンサを有する。各種のセンサは、高圧圧力センサ(71)、高圧温度センサ(72)、冷媒温度センサ(73)、室内温度センサ(74)を含む。高圧圧力センサ(71)は、第1圧縮機(21)の吐出冷媒の圧力(高圧冷媒の圧力(HP))を検出する。高圧温度センサ(72)は、第1圧縮機(21)の吐出冷媒の温度(高圧冷媒の温度(Td))を検出する。冷媒温度センサ(73)は、放熱器となる状態の室内熱交換器(54)の出口冷媒の温度(Th2)を検出する。室内温度センサ(74)は、室内ユニット(50)の対象空間(室内空間)の室内空気の温度(室内温度(Ti))を検出する。
他のセンサ(図示省略)が検出する物理量として、高圧冷媒の温度、低圧冷媒の温度/圧力、中間圧冷媒の温度/圧力、室外熱交換器(13)の冷媒の温度、冷設熱交換器(64)の冷媒の温度、第2圧縮機(22)の吸入冷媒の過熱度、第3圧縮機(23)の吸入冷媒の過熱度、第1〜第3圧縮機(C1,C2,C3)の吐出冷媒の過熱度、室外空気の温度、庫内空気の温度など挙げられる。
〈コントローラ〉
制御器であるコントローラ(100)は、制御基板上に搭載されたマイクロコンピュータと、該マイクロコンピュータを動作させるためのソフトウエアを格納するメモリディバイス(具体的には半導体メモリ)とを含む。コントローラ(100)は、運転指令やセンサの検出信号に基づいて、冷凍装置(1)の各機器を制御する。コントローラ(100)による各機器の制御により、冷凍装置(1)の運転が切り換えられる。
コントローラ(100)は、暖房/冷設熱回収運転、暖房/冷設余熱運転、及び暖房/冷設運転において、中間冷却器(17)の冷却能力を調節する。具体的には、コントローラ(100)は、暖房/冷設熱回収運転、暖房/冷設余熱運転、及び暖房/冷設運転において、冷却ファン(17a)の風量を調節することにより、中間冷却器(17)の冷却能力を調節する。この制御の詳細は後述する。
−運転動作−
冷凍装置(1)の運転動作について詳細に説明する。冷凍装置(1)の運転は、冷設運転、冷房運転、冷房/冷設運転、暖房運転、暖房/冷設運転、暖房/冷設熱回収運転、暖房/冷設余熱運転、及びデフロスト運転を含む。
冷設運転では、冷設ユニット(60)が運転され、室内ユニット(50)は停止する。冷房運転では、冷設ユニット(60)が停止し、室内ユニット(50)が冷房を行う。冷房/冷設運転では、冷設ユニット(60)が運転され、室内ユニット(50)が冷房を行う。暖房運転では、冷設ユニット(60)が停止し、室内ユニット(50)が暖房を行う。暖房/冷設運転、暖房/冷設熱回収運転、及び暖房/冷設余熱運転のいずれにおいても、冷設ユニット(60)が運転され、室内ユニット(50)が暖房を行う。デフロスト運転では、冷設ユニット(60)が運転され、室外熱交換器(13)の表面の霜を融かす動作が行われる。
暖房/冷設運転は、室内ユニット(50)の必要な暖房能力が比較的大きい条件下で実行される。暖房/冷設余熱運転は、室内ユニット(50)の必要な暖房能力が比較的小さい条件下で実行される。暖房/冷設熱回収運転は、室内ユニット(50)の必要な暖房能力が、暖房/冷設運転の間である条件下(冷設と暖房がバランスする条件下)で実行される。
〈冷設運転〉
図2に示す冷設運転では、第1三方弁(TV1)が第2状態、第2三方弁(TV2)が第1状態となる。室外膨張弁(14)が所定開度で開放され、冷設膨張弁(63)の開度が過熱度制御により調節され、室内膨張弁(53)が全閉状態となり、減圧弁(40)の開度が適宜調節される。室外ファン(12)、冷却ファン(17a)、及び冷設ファン(62)が運転され、室内ファン(52)は停止する。第1圧縮機(21)及び第2圧縮機(22)が運転され、第3圧縮機(23)は停止する。冷設運転では、圧縮要素(C)で圧縮された冷媒が、室外熱交換器(13)で放熱し、冷設熱交換器(64)で蒸発する冷凍サイクルが行われる。
図2に示すように、第2圧縮機(22)で圧縮された冷媒は、中間冷却器(17)で冷却された後、第1圧縮機(21)に吸入される。第1圧縮機(21)で圧縮された冷媒は、室外熱交換器(13)で放熱し、レシーバ(15)を流れ、冷却熱交換器(16)で冷却される。冷却熱交換器(16)で冷却された冷媒は、冷設膨張弁(63)で減圧された後、冷設熱交換器(64)で蒸発する。この結果、庫内空気が冷却される。冷却熱交換器(16)で蒸発した冷媒は、第2圧縮機(22)に吸入され、再び圧縮される。
〈冷房運転〉
図3に示す冷房運転では、第1三方弁(TV1)が第2状態、第2三方弁(TV2)が第1状態となる。室外膨張弁(14)が所定開度で開放され、冷設膨張弁(63)が全閉状態となり、室内膨張弁(53)の開度が過熱度制御により調節され、減圧弁(40)の開度が適宜調節される。室外ファン(12)、冷却ファン(17a)、及び室内ファン(52)が運転され、冷設ファン(62)は停止する。第1圧縮機(21)及び第3圧縮機(23)が運転され、第2圧縮機(22)は停止する。冷房運転では、圧縮要素(C)で圧縮された冷媒が、室外熱交換器(13)で放熱し、室内熱交換器(54)で蒸発する冷凍サイクルが行われる。
図3に示すように、第3圧縮機(23)で圧縮された冷媒は、中間冷却器(17)で冷却された後、第1圧縮機(21)に吸入される。第1圧縮機(21)で圧縮された冷媒は、室外熱交換器(13)で放熱し、レシーバ(15)を流れ、冷却熱交換器(16)で冷却される。冷却熱交換器(16)で冷却された冷媒は、室内膨張弁(53)で減圧された後、室内熱交換器(54)で蒸発する。この結果、室内空気が冷却される。室内熱交換器(54)で蒸発した冷媒は、第3圧縮機(23)に吸入され、再び圧縮される。
〈冷房/冷設運転〉
図4に示す冷房/冷設運転では、第1三方弁(TV1)が第2状態、第2三方弁(TV2)が第1状態となる。室外膨張弁(14)が所定開度で開放され、冷設膨張弁(63)及び室内膨張弁(53)の各開度が過熱度制御により調節され、減圧弁(40)の開度が適宜調節される。室外ファン(12)、冷却ファン(17a)、冷設ファン(62)、及び室内ファン(52)が運転される。第1圧縮機(21)、第2圧縮機(22)、及び第3圧縮機(23)が運転される。冷房/冷設運転では、圧縮要素(C)で圧縮された冷媒が、室外熱交換器(13)で放熱し、冷設熱交換器(64)及び室内熱交換器(54)で蒸発する冷凍サイクルが行われる。
図4に示すように、第2圧縮機(22)及び第3圧縮機(23)でそれぞれ圧縮された冷媒は、中間冷却器(17)で冷却された後、第1圧縮機(21)に吸入される。第1圧縮機(21)で圧縮された冷媒は、室外熱交換器(13)で放熱し、レシーバ(15)を流れ、冷却熱交換器(16)で冷却される。冷却熱交換器(16)で冷却された冷媒は、冷設ユニット(60)と室内ユニット(50)とに分流する。冷設膨張弁(63)で減圧された冷媒は、冷設熱交換器(64)で蒸発する。冷設熱交換器(64)で蒸発した冷媒は、第2圧縮機(22)に吸入され、再び圧縮される。室内膨張弁(53)で減圧された冷媒は、室内熱交換器(54)で蒸発する。室内熱交換器(54)で蒸発した冷媒は、第3圧縮機(23)に吸入され、再び圧縮される。
〈暖房運転〉
図5に示す暖房運転では、第1三方弁(TV1)が第1状態、第2三方弁(TV2)が第2状態となる。室内膨張弁(53)が所定開度で開放され、冷設膨張弁(63)が全閉状態となり、室外膨張弁(14)の開度が過熱度制御により調節され、減圧弁(40)の開度が適宜調節される。室外ファン(12)、及び室内ファン(52)が運転され、冷却ファン(17a)及び冷設ファン(62)が停止する。第1圧縮機(21)及び第3圧縮機(23)が運転され、第2圧縮機(22)は停止する。暖房運転では、圧縮要素(C)で圧縮された冷媒が、室内熱交換器(54)で放熱し、室外熱交換器(13)で蒸発する冷凍サイクルが行われる。
図5に示すように、第3圧縮機(23)で圧縮された冷媒は、中間冷却器(17)を流れた後、第1圧縮機(21)に吸入される。第1圧縮機(21)で圧縮された冷媒は、室内熱交換器(54)で放熱する。この結果、室内空気が加熱される。室内熱交換器(54)で放熱した冷媒は、レシーバ(15)を流れ、冷却熱交換器(16)で冷却される。冷却熱交換器(16)で冷却された冷媒は、室外膨張弁(14)で減圧された後、室外熱交換器(13)で蒸発する。室外熱交換器(13)で蒸発した冷媒は、第3圧縮機(23)に吸入され、再び圧縮される。
〈暖房/冷設運転〉
図6に示す暖房/冷設運転では、第1三方弁(TV1)が第1状態、第2三方弁(TV2)が第2状態に設置される。室内膨張弁(53)が所定開度で開放され、冷設膨張弁(63)及び室外膨張弁(14)の開度が過熱度制御により調節され、減圧弁(40)の開度が適宜調節される。室外ファン(12)、冷設ファン(62)、及び室内ファン(52)が運転され、冷却ファン(17a)が停止する。第1圧縮機(21)、第2圧縮機(22)、及び第3圧縮機(23)が運転される。暖房/冷設運転では、圧縮要素(C)で圧縮された冷媒が、室内熱交換器(54)で放熱し、冷設熱交換器(64)及び室外熱交換器(13)で蒸発する冷凍サイクル(第3冷凍サイクル)が行われる。
図6に示すように、第2圧縮機(22)及び第3圧縮機(23)でそれぞれ圧縮された冷媒は、中間冷却器(17)を流れた後、第1圧縮機(21)に吸入される。第1圧縮機(21)で圧縮された冷媒は、室内熱交換器(54)で放熱する。この結果、室内空気が加熱される。室内熱交換器(54)で放熱した冷媒は、レシーバ(15)を流れ、冷却熱交換器(16)で冷却される。冷却熱交換器(16)で冷却された冷媒の一部は、室外膨張弁(14)で減圧された後、室外熱交換器(13)で蒸発する。室外熱交換器(13)で蒸発した冷媒は、第3圧縮機(23)に吸入され、再び圧縮される。
冷却熱交換器(16)で冷却された冷媒の残りは、冷設膨張弁(63)で減圧された後、冷設熱交換器(64)で蒸発する。この結果、庫内空気が冷却される。冷設熱交換器(64)で蒸発した冷媒は、第2圧縮機(22)に吸入され、再び圧縮される。
〈暖房/冷設熱回収運転〉
図7に示す暖房/冷設熱回収運転は、第1三方弁(TV1)が第1状態、第2三方弁(TV2)が第2状態となる。室内膨張弁(53)が所定開度で開放され、室外膨張弁(14)が全閉状態となり、冷設膨張弁(63)の開度が過熱度制御により調節され、減圧弁(40)の開度が適宜調節される。室内ファン(52)及び冷設ファン(62)が運転され、室外ファン(12)が停止する。冷却ファン(17a)は、暖房/冷設熱回収運転の開始時において、原則として運転される。第1圧縮機(21)及び第2圧縮機(22)が運転され、第3圧縮機(23)は停止する。暖房/冷設熱回収運転では、圧縮要素(C)で圧縮された冷媒が、室内熱交換器(54)で放熱し、冷設熱交換器(64)で蒸発し、室外熱交換器(13)が実質的に停止する冷凍サイクル(第1冷凍サイクル)が行われる。なお、冷却ファン(17a)は、暖房/冷設熱回収運転の開始時において、原則として停止させてもよい。
図7に示すように、第2圧縮機(22)で圧縮された冷媒は、中間冷却器(17)で冷却された後、第1圧縮機(21)に吸入される。第1圧縮機(21)で圧縮された冷媒は、室内熱交換器(54)で放熱する。この結果、室内空気が加熱される。室内熱交換器(54)で放熱した冷媒は、レシーバ(15)を流れ、冷却熱交換器(16)で冷却される。冷却熱交換器(16)で冷却された冷媒は、冷設膨張弁(63)で減圧された後、冷設熱交換器(64)で蒸発する。冷設熱交換器(64)で蒸発した冷媒は、第2圧縮機(22)に吸入され、再び圧縮される。
〈暖房/冷設余熱運転〉
図8に示すように、暖房/冷設余熱運転では、第1三方弁(TV1)が第1状態、第2三方弁(TV2)が第1状態となる。室内膨張弁(53)及び室外膨張弁(14)が所定開度で開放され、冷設膨張弁(63)の開度が過熱度制御により調節され、減圧弁(40)の開度が適宜調節される。室外ファン(12)、冷設ファン(62)、及び室内ファン(52)が運転され、冷却ファン(17a)が停止する。第1圧縮機(21)及び第2圧縮機(22)が運転され、第3圧縮機(23)は停止する。暖房/冷設余熱運転では、圧縮要素(C)で圧縮された冷媒が、室内熱交換器(54)及び室外熱交換器(13)で放熱し、冷設熱交換器(64)で蒸発する冷凍サイクル(第2冷凍サイクル)が行われる。
図8に示すように、第2圧縮機(22)で圧縮された冷媒は、中間冷却器(17)を流れた後、第1圧縮機(21)に吸入される。第1圧縮機(21)で圧縮された冷媒の一部は、室外熱交換器(13)で放熱する。第1圧縮機(21)で圧縮された冷媒の残りは、室内熱交換器(54)で放熱する。この結果、室内空気が加熱される。室外熱交換器(13)で放熱した冷媒と、室内熱交換器(54)で放熱した冷媒とは、合流した後、レシーバ(15)を流れ、冷却熱交換器(16)で冷却される。冷却熱交換器(16)で冷却された冷媒は、冷設膨張弁(63)で減圧された後、冷設熱交換器(64)で蒸発する。この結果、庫内空気が冷却される。冷設熱交換器(64)で蒸発した冷媒は、第2圧縮機(22)に吸入され、再び圧縮される。
〈デフロスト運転〉
デフロスト運転では、図3に示す冷房運転と同じ動作が行われる。デフロスト運転では、第2圧縮機(22)及び第1圧縮機(21)で圧縮された冷媒が、室外熱交換器(13)で放熱する。この結果、室外熱交換器(13)の表面の霜が内部から加熱される。室外熱交換器(13)の除霜に利用された冷媒は、室内熱交換器(54)で蒸発した後、第2圧縮機(22)に吸入され、再び圧縮される。
−流路切換機構の課題−
第1運転は、暖房/冷設運転、暖房/熱回収運転、及び暖房/冷設余熱運転を含む。ここで、第1運転は、室内ユニット(50)で室内を暖房しながら、冷設ユニット(60)で庫内を冷却する運転である。従来例の冷凍装置の第1運転では、室内熱交換器の加熱能力(暖房能力)に応じて、暖房/冷設運転、暖房/熱回収運転、及び暖房/冷設余熱運転を切り換えていた。具体的には、暖房負荷に対して暖房能力が不足する場合には暖房/冷設運転を実行し、暖房負荷と暖房能力とがバランスする場合、暖房/熱回収運転を実行し、暖房負荷に対して暖房能力が余る場合、暖房/冷設余熱運転を実行していた。このような制御では、暖房能力の過不足に応じて、これらの3つの運転が比較的高頻度で切り換わる。このため、流路切換機構(流路切換機構(30))の切換頻度が多くなってしまう問題があった。
流路切換機構(30)の切換頻度が多くなると、1)流路切換機構(30)の寿命が短くなってしまう、2)流路切換機構(30)の切換時に騒音が発生し易くなる、3)流路切換機構(30)の切換時に圧縮要素(C)を一時的に停止する必要がある、という問題が生じる。
本実施形態の冷凍装置(1)は、このような課題を考慮し、流路切換機構(30)の切換頻度を少なくするように以下の制御を行う。
−各運転の切換制御、及び冷却ファンの制御−
暖房/冷設熱回収運転、暖房/冷設余熱運転、及び暖房/冷設運転の各運転の制御、及び冷却ファン(17a)の風量の制御について、図9を参照しながら説明する。ここでは、まず暖房/冷設熱回収運転を行っている状態を基準に説明する。
暖房/冷設熱回収運転では、室内熱交換器(54)を放熱器とし、冷設熱交換器(64)を蒸発器とし、室外熱交換器(13)を停止する第1冷凍サイクルが行われる。暖房/冷設熱回収運転は、室内熱交換器(54)の暖房能力と暖房負荷とがバランスしている条件下で実行される。
〈暖房/冷設熱回収運転の冷却ファンの制御〉
暖房/冷設熱回収運転において、室内熱交換器(54)の暖房能力と暖房負荷とのバランスが崩れ、暖房能力が過剰であることを示す第1条件が成立すると、コントローラ(100)は、冷却ファン(17a)の風量を増大させる。なお、ここでいう冷却ファン(17a)の風量を増大させることは、冷却ファン(17a)が停止していた状態から冷却ファン(17a)を運転すること、及び運転状態の冷却ファン(17a)の風量が増大することを含む。
第1条件は、a1)〜a5)の条件を含む。a1)〜a5)のいずれかの条件が成立すると、暖房能力が過剰であると判定される。この結果、冷却ファン(17a)の風量が増大する。本例の冷却ファン(17a)は、その風量(いわゆるファンタップ)が複数段階に変更される。a1)〜a5)の条件について詳述する。
a1)高圧圧力(HP)が所定値より高い。この所定値は、目標高圧圧力に所定値αを加算した値である。
a2)全ての室内ユニット(50)の室内膨張弁(53)の開度が所定値以下である。この所定値は、例えば室内膨張弁(53)の全開開度の50%のパルスに対応する開度である。
a3)設定温度−室内温度(Ti)<所定値である。この所定値は、例えば0.5℃である。設定温度は、対象空間(室内空間)の目標温度に相当する。
a4)Th2−室内温度(Ti)≧所定値である。Th2は、放熱器の状態の室内熱交換器(54)の出口側の冷媒温度である。この所定値は、例えば10℃である。
a5)吐出温度(Td)とTh2の平均値≧所定値である。吐出温度(Td)と冷媒温度(Th2)の平均値は、放熱器の状態の室内熱交換器(54)の平均的な冷媒温度を示す。この所定値は、例えば45℃、又は45℃より数℃高い所定温度である。
上記a1)〜a5)のいずれかの条件が成立すると、暖房能力が過剰であると判定され、コントローラ(100)は、冷却ファン(17a)の風量を、第1条件成立前の風量よりも増大させる。これにより、中間冷却器(17)では、冷媒が室外空気へ放熱する放熱量が増大する。この結果、暖房/冷設熱回収運転を継続しながら、暖房能力が過剰となることを抑制できる。よって、暖房/冷設熱回収運転から暖房/冷設余熱運転に切り換わる頻度を低減できる。
暖房/冷設熱回収運転において、冷却ファン(17a)の運転中に暖房能力が不足することを示す第2条件が成立すると、コントローラ(100)は、冷却ファン(17a)の風量を、第2条件成立前の風量よりも減少させる。第2条件は、b1)〜b5)の条件を含む。b1)〜b5)のいずれかの条件が成立すると、暖房能力が不足すると判定される。この結果、冷却ファン(17a)の風量が減少する。b1)〜b5)の条件について詳述する。
b1)高圧圧力(HP)が所定値より低い。この所定値は、目標高圧圧力から上記所定値αを減算した値である。
b2)室内ユニット(50)の室内膨張弁(53)の開度が全開である。
b3)設定温度−室内温度(Ti)>所定値である。この所定値は、例えば0.5℃である。
b4)Th2−室内温度(Ti)<所定値である。Th2は、放熱器の状態の室内熱交換器(54)の出口側の冷媒温度である。この所定値は、例えば5℃である。
b5)吐出温度(Td)とTh2の平均値<所定値である。この所定値は、例えば45℃、又は45℃より数℃高い所定温度である。
上記b1)〜b5)のいずれかが成立すると、暖房能力が不足であると判定され、冷却ファン(17a)の風量が減少する。これにより、中間冷却器(17)では、冷媒が室外空気へ放熱する放熱量が減少する。この結果、暖房/冷設熱回収運転を継続しながら、暖房能力が不足することを抑制できる。よって、暖房/冷設熱回収運転から暖房/冷設運転に切り換わる頻度を低減できる。
本実施形態の暖房/冷設熱回収運転では、暖房能力の過不足に応じて、最小風量から最大風量までの範囲で冷却ファン(17a)の風量が調節される。ここで、最小風量はゼロも含む。
〈暖房/冷設熱回収運転から暖房/冷設余熱運転への切換制御〉
暖房/冷設熱回収運転において、暖房能力が過剰であることを示す条件(第3条件)と、冷却ファン(17a)の風量が最大である条件との双方が成立すると、暖房/冷設熱回収運転から暖房/冷設余熱運転に切り換わる。換言すると、コントローラ(100)は、これらの少なくとも2つの条件が成立すると、第1冷凍サイクルから第2冷凍サイクルに切り換える。
第3条件は、c1)〜c3)の条件を含む。c1)〜c3)のいずれかの条件が成立すると、暖房能力が過剰であると判定される。c1)〜c3)の条件について詳述する。
c1)高圧圧力(HP)が所定値より高い。この所定値は、目標高圧圧力に所定値βを加算した値である。ここで、βは、上記αよりも大きい。
c2)全ての室内膨張弁の開度が所定値以下である。この所定値は、例えば室内膨張弁(53)の全開開度の40%のパルスに対応する開度である。
c3)Th2−室内温度(Ti)≧所定値である。この所定値は、例えば15℃である。
上記c1)〜c3)のいずれかの条件が成立し、且つc4)冷却ファン(17a)の風量が最大であると、コントローラ(100)は、第1冷凍サイクルから第2冷凍サイクルに切り換えるように、流路切換機構(30)や他の弁を制御する。これにより、暖房/冷設余熱運転が実行される。
加えて、暖房/冷設熱回収運転において、c5)全ての室内ユニット(50)が一時的に停止状態(いわゆるサーモオフ状態)であるときにも、暖房/冷設余熱運転に切り換わる。ここで、室内ユニット(50)のサーモオフ状態とは、室内温度(Ti)が設定温度に達することで、室内ユニット(50)が実質的に停止状態になることである。
〈暖房/冷設余熱運転の冷却ファンの制御〉
上記c1)〜c3)のいずれかの条件が成立し、且つc4)冷却ファン(17a)の風量が最大である場合、またはc5)全ての室内ユニット(50)が一時的に停止状態(いわゆるサーモオフ状態)である場合、コントローラ(100)は、第1冷凍サイクルから第2冷凍サイクルに切り換える。第2冷凍サイクル、すなわち暖房/冷設余熱運転では、上述した通り、冷却ファン(17a)は運転を停止する。しかしながら、暖房/冷設余熱運転においても、暖房/冷設熱回収運転と同様にして、冷却ファン(17a)の風量を制御してもよい。
具体的には、暖房能力が過剰であることを示す第1条件(a1)〜a5)のいずれかの条件)が成立すると、コントローラ(100)は、冷却ファン(17a)の風量を、第1条件成立前の風量よりも増大させる。なお、ここでいう冷却ファン(17a)の風量を増大させることは、冷却ファン(17a)が停止していた状態から冷却ファン(17a)を運転すること、及び運転状態の冷却ファン(17a)の風量が増大することを含む。
コントローラ(100)は、冷却ファン(17a)の運転中に暖房能力が不足することを示す第2条件(b1)〜b5)のいずれかの条件)が成立すると、冷却ファン(17a)の風量を、第2条件成立前の風量よりも低減させる。
このように、暖房/冷設余熱運転においても、暖房能力の過不足に応じて冷却ファン(17a)の風量が調節される。よって、暖房/冷設余熱運転から暖房/熱回収運転に切り換わる頻度を低減できる。
本実施形態の暖房/冷設余熱運転では、暖房能力の過不足に応じて、最小風量から最大風量までの範囲で冷却ファン(17a)の風量が調節される。ここで、最小風量はゼロも含む。
〈暖房/冷設熱余熱運転から暖房/冷設熱回収運転への切換制御〉
暖房/冷設余熱運転において、暖房能力が不足することを示す条件(第4条件)と、冷却ファン(17a)の風量が最小である条件との双方が成立すると、暖房/冷設余熱運転から暖房/冷設熱回収運転に切り換わる。換言すると、コントローラ(100)は、これらの少なくとも2つの条件が成立すると、第2冷凍サイクルから第1冷凍サイクルに切り換える。
第4条件は、d1)〜d3)の条件を含む。d1)〜d3)のいずれかの条件が成立すると、暖房能力が不足すると判定される。d1)〜d3)の条件について詳述する。
d1)高圧圧力(HP)が所定値より低い。この所定値は、目標高圧圧力から所定値αを減算した値である。
d2)全ての室内膨張弁の開度が全開である。
d3)設定温度−室内温度(Ti)>所定値である。この所定値は、例えば3℃である。
上記d1)〜d3)のいずれかの条件が成立し、且つd4)冷却ファン(17a)の風量が最小であると、コントローラ(100)は、第2冷凍サイクルから第1冷凍サイクルに切り換えるように、流路切換機構(30)や他の弁を制御する。これにより、暖房/冷設熱回収運転が実行される。
〈暖房/冷設熱回収運転から暖房/冷設運転への切換制御〉
暖房/冷設熱回収運転において、暖房能力が不足することを示す条件(第5条件)と、冷却ファン(17a)の風量が最小である条件との双方が成立すると、暖房/冷設熱回収運転から暖房/冷設運転に切り換わる。換言すると、コントローラ(100)は、これらの少なくとも2つの条件が成立すると、第1冷凍サイクルから第3冷凍サイクルに切り換える。
第5条件は、e1)〜e5)の条件を含む。e1)〜e5)のいずれかの条件が成立すると、暖房能力が不足すると判定される。e1)〜e5)の条件について詳述する。
e1)高圧圧力(HP)が所定値より低い。この所定値は、目標高圧圧力から上記所定値αを減算した値である。
e2)室内ユニット(50)の室内膨張弁(53)の開度が全開である。
e3)設定温度−室内温度(Ti)>所定値である。この所定値は、例えば0.5℃である。
e4)Th2−室内温度(Ti)<所定値である。Th2は、放熱器の状態の室内熱交換器(54)の出口側の冷媒温度である。この所定値は、例えば5℃である。
e5)吐出温度(Td)とTh2の平均値<所定値である。この所定値は、例えば45℃、又は45℃より数℃高い所定温度である。
上記e1)〜e5)のいずれかの条件が成立し、且つe6)冷却ファン(17a)の風量が最小であると、コントローラ(100)は、第1冷凍サイクルから第3冷凍サイクルに切り換えるように、流路切換機構(30)や他の弁を制御する。これにより、暖房/冷設運転が実行される。
〈暖房/冷設運転の冷却ファンの制御〉
上記e1)〜e5)のいずれかの条件が成立し、且つe6)冷却ファン(17a)の風量が最小であると、コントローラ(100)は、第1冷凍サイクルから第3冷凍サイクルに切り換える。第3冷凍サイクル、すなわち暖房/冷設運転では、上述した通り、冷却ファン(17a)は運転を停止する。しかしながら、暖房/冷設運転においても、暖房/冷設熱回収運転と同様にして、冷却ファン(17a)の風量を制御してもよい。
具体的には、暖房能力が過剰であることを示す第1条件(a1)〜a5)のいずれかの条件)が成立すると、コントローラ(100)は、冷却ファン(17a)の風量を、第1条件成立前の風量よりも増大させる。なお、ここでいう冷却ファン(17a)の風量を増大させることは、冷却ファン(17a)が停止していた状態から冷却ファン(17a)を運転すること、及び運転状態の冷却ファン(17a)の風量が増大することを含む。
コントローラ(100)は、冷却ファン(17a)の運転中に暖房能力が不足することを示す第2条件(b1)〜b5)のいずれかの条件)が成立すると、冷却ファン(17a)の風量を、第2条件成立前の風量よりも低減させる。このように、暖房/冷設運転においても、暖房能力の過不足に応じて冷却ファン(17a)の風量が調節される。このため、暖房/冷設運転から暖房/冷設熱回収運転に切り換わる頻度を低減できる。
本実施形態の暖房/冷設運転では、暖房能力の過不足に応じて、最小風量から最大風量までの範囲で冷却ファン(17a)の風量が調節される。ここで、最小風量はゼロも含む。
〈暖房/冷設運転から暖房/冷設熱回収運転への切換制御〉
暖房/冷設運転において、暖房能力が過剰であることを示す条件(第6条件)と、冷却ファン(17a)の風量が最大である条件との双方が成立すると、暖房/冷設運転から暖房/冷設熱回収運転に切り換わる。換言すると、コントローラ(100)は、これらの少なくとも2つの条件が成立すると、第3冷凍サイクルから第1冷凍サイクルに切り換える。
第6条件は、f1)〜f5)の条件を含む。f1)〜f5)のいずれかの条件が成立すると、暖房能力が過剰であると判定される。f1)〜f5)の条件について詳述する。
f1)高圧圧力(HP)が所定値以上である。この所定値は、目標高圧圧力から所定値αを減算した値である。
f2)室内膨張弁の開度が全開でない。
f3)設定温度−室内温度(Ti)≦所定値である。この所定値は、例えば0.5℃である。
f4)Th2−室内温度(Ti)≧所定値である。この所定値は、例えば5℃である。
f5)吐出温度(Td)とTh2の平均値<所定値である。この所定値は、例えば45℃、又は45℃より数℃高い所定温度である。
上記f1)〜f5)のいずれかの条件が成立し、且つf6)冷却ファン(17a)の風量が最大であると、コントローラ(100)は、第3冷凍サイクルから第1冷凍サイクルに切り換えるように、流路切換機構(30)や他の弁を制御する。これにより、暖房/冷設熱回収運転が実行される。
加えて、暖房/冷設運転において、f7)全ての室内ユニット(50)が一時的に停止状態(いわゆるサーモオフ状態)であるときにも、暖房/冷設回収運転に切り換わる。
−実施形態の効果−
実施形態では、直列に接続される第1圧縮部(21)及び第2圧縮部(22,23)を含む圧縮要素(C)と、熱源熱交換器(13)と、第1利用熱交換器(54)と、第2利用熱交換器(64)と、流路切換機構(30)とを有し、前記流路切換機構(30)の切換により少なくとも第1冷凍サイクルと第2冷凍サイクルを行うように構成された冷媒回路(6)と、制御器(100)とを備えた冷凍装置であって、前記冷媒回路(6)は、前記第1冷凍サイクル及び前記第2冷凍サイクルにおいて、前記第1圧縮部(21)と前記第2圧縮部(22,23)の間の中間圧力部(21a)に冷媒を導入する中間流路(41)と、前記中間流路(41)を流れる冷媒を熱媒体により冷却する中間冷却器(17)とを有し、前記第1冷凍サイクルは、前記熱源熱交換器(13)を停止させ、前記第1利用熱交換器(54)を放熱器とし、前記第2利用熱交換器(64)を蒸発器とする冷凍サイクルであり、前記第2冷凍サイクルは、前記熱源熱交換器(13)及び前記第1利用熱交換器(54)を放熱器とし、前記第2利用熱交換器(64)を蒸発器とする冷凍サイクルであり、前記制御器(100)は、前記第1冷凍サイクルにおいて、前記第1利用熱交換器(54)の加熱能力が過剰であることを示す条件が成立すると、前記中間冷却器(17)の冷却能力を増大させる。
この形態では、暖房能力が過剰である条件下において、暖房/冷設熱回収運転から暖房/冷設余熱運転に切り換わる頻度を低減できる。
冷却ファン(17a)及び中間冷却器(17)は、中間圧の冷媒を冷却する機能と、暖房能力を調節する機能とを兼用する。このため、冷凍装置(1)の部品点数を削減できる。中間圧の冷媒を冷却することで、圧縮要素(C)から吐出される冷媒の温度を低減できる。
実施形態では、制御器(100)(コントローラ)は、前記第1冷凍サイクルにおいて、前記第1利用熱交換器(54)(室内熱交換器)の加熱能力(暖房能力)が過剰であることを示す条件と、前記中間冷却器(17)の冷却能力が所定値以上である条件との双方が成立すると、前記第2冷凍サイクルを行うように前記流路切換機構(30)を制御する。
この形態では、暖房/冷設熱回収運転において、室内熱交換器(54)の暖房能力が過剰であり、且つ冷却ファン(17a)の風量が所定値(最大)であると、暖房/冷設熱回収運転から暖房/冷設余熱運転に切り換わる。このため、冷却ファン(17a)の風量が最大に至るまでは、暖房/冷設余熱運転に切り換わることを回避できる。よって、暖房/冷設熱回収運転から暖房/冷設余熱運転へ切り換わる頻度を低減できる。
実施形態では、前記制御器(100)(コントローラ)は、前記第2冷凍サイクル中に中間冷却器(17)が冷媒の冷却を行っているときに、前記第1利用熱交換器(54)(室内熱交換器)の加熱能力(暖房能力)が不足することを示す条件が成立すると、前記中間冷却器(17)の冷却能力を減少させる。
この形態では、第2冷凍サイクルが行われる暖房/冷設余熱運転において、暖房能力が不足することを示す条件が成立すると、冷却ファン(17a)の風量を減少させる。このため、暖房能力が不足する条件下において、暖房/冷設余熱運転から暖房/冷設熱回収運転に切り換わる頻度を低減できる。
実施形態では、前記制御器(100)(コントローラ)は、前記第2冷凍サイクルにおいて、前記第1利用熱交換器(54)(室内熱交換器)の加熱能力(暖房能力)が不足することを示す条件と、前記中間冷却器(17)の冷却能力が所定値以下である条件との双方が成立すると、前記第1冷凍サイクルを行うように前記流路切換機構(30)を制御する。
この形態では、暖房/冷設余熱運転において、室内熱交換器(54)の暖房能力が不足し、且つ冷却ファン(17a)の風量が所定値(最小)であると、暖房/冷設余熱運転から暖房/冷設熱回収運転に切り換わる。このため、冷却ファン(17a)の風量が最小に至るまでは、暖房/冷設熱回収運転に切り換わることを回避できる。よって、暖房/冷設余熱運転から暖房/冷設熱回収運転へ切り換わる頻度を低減できる。
実施形態では、前記冷媒回路(6)は、前記流路切換機構(30)の切換により、第3冷凍サイクルを行うように構成され、前記第3冷凍サイクルは、前記第1利用熱交換器(54)(室内熱交換器)を放熱器とし、前記熱源熱交換器(13)(室外熱交換器)及び前記第2利用熱交換器(64)(冷設熱交換器)を蒸発器とする冷凍サイクルであり、前記中間流路(41)は、前記第3冷凍サイクルにおいて、前記中間圧力部(21a)に冷媒を導入するように構成され、前記制御器(100)(コントローラ)は、前記第1冷凍サイクル中に中間冷却器(17)が冷媒の冷却を行っているときに、前記第1利用熱交換器(54)の加熱能力(暖房能力)が不足することを示す条件が成立すると、前記中間冷却器(17)の冷却能力を減少させる。
この形態では、第1冷凍サイクルが行われる暖房/冷設熱回収運転において、暖房能力が不足することを示す条件が成立すると、冷却ファン(17a)の風量を減少させる。このため、暖房能力が不足する条件下において、暖房/冷設熱回収運転から暖房/冷設運転に切り換わる頻度を低減できる。
実施形態では、前記制御器(100)は、前記第1冷凍サイクルにおいて、前記第1利用熱交換器(54)(室内熱交換器)の加熱能力(暖房能力)が不足することを示す条件と、前記中間冷却器(17)の冷却能力が所定値以下である条件との双方が成立すると、前記第3冷凍サイクルを行うように前記流路切換機構(30)を制御する。
この形態では、暖房/冷設熱回収運転において、室内熱交換器(54)の暖房能力が不足し、且つ冷却ファン(17a)の風量が所定値(最小)であると、暖房/冷設熱回収運転から暖房/冷設運転に切り換わる。このため、冷却ファン(17a)の風量が最小に至るまでは、暖房/冷設運転に切り換わることを回避できる。よって、暖房/冷設熱回収運転から暖房/冷設運転へ切り換わる頻度を低減できる。
実施形態では、前記制御器(100)(コントローラ)は、前記第3冷凍サイクルにおいて、前記第1利用熱交換器(54)(室内熱交換器)の加熱能力(暖房能力)が過剰であることを示す条件が成立すると、前記中間冷却器(17)の冷却能力を増大させる。
この形態では、第3冷凍サイクルが行われる暖房/冷設運転において、暖房能力が過剰であることを示す条件が成立すると、冷却ファン(17a)の風量を増大させる。このため、暖房能力が過剰となる条件下において、暖房/冷設運転から暖房/冷設熱回収運転に切り換わる頻度を低減できる。
実施形態では、前記制御器(100)(コントローラ)は、前記第3冷凍サイクルにおいて、前記第1利用熱交換器(54)(室内熱交換器)の加熱能力(暖房能力)が過剰であることを示す条件と、前記中間冷却器(17)の冷却能力が所定値以上である条件との双方が成立すると、前記第1冷凍サイクルを行うように前記流路切換機構(30)を制御する。
この形態では、暖房/冷設運転において、室内熱交換器(54)の暖房能力が過剰であり、且つ冷却ファン(17a)の風量が所定値(最大)であると、暖房/冷設運転から暖房/冷設熱回収運転に切り換わる。このため、冷却ファン(17a)の風量が最大に至るまでは、暖房/冷設熱回収運転に切り換わることを回避できる。よって、暖房/冷設運転から暖房/冷設熱回収運転へ切り換わる頻度を低減できる。
このようにして各運転の切換頻度を低減することで、流路切換機構(30)の機械的な寿命を延ばすことができる。流路切換機構(30)の切換に伴う騒音を低減できる。流路切換機構(30)の切換に伴い各圧縮機(21,22,23)を停止させる頻度も低減できる。
《その他の実施形態》
上記実施形態においては、以下のような構成としてもよい。
中間冷却器(17)は、中間流路(41)の冷媒を中間ファン(17a)が搬送する空気により冷却する空冷式である。しかし、中間冷却器(17)は、中間流路(41)の冷媒を、空気以外の熱媒体により冷却する方式であってもよい。熱媒体としては、冷媒、ブライン、水などがあげられる。コントローラ(100)は、中間冷却器(17)の冷却能力を調節するように、これらの熱媒体の温度や流量を調節する制御を行う。
圧縮要素(C)は、モータと、該モータに連結する1本の駆動軸と、該駆動軸に連結される第1圧縮機構(第1圧縮部)と、第2圧縮機構(第2圧縮部)とを有する多段圧縮機であってもよい。中間流路は、第1圧縮機構と第2圧縮機構との間の中間圧力部に冷媒を導入する。
第1利用熱交換器(54)は、必ずしも室内熱交換器でなくてもよく、空気と冷媒とを熱交換させる空気熱交換器でなくてもよい。第1利用熱交換器(54)は、例えば冷媒によって水やブラインを加熱する加熱熱交換器であってもよい。
第2利用熱交換器(64)は、必ずしも冷設熱交換器でなくてもよく、空気と冷媒とを熱交換させる空気熱交換器でなくてもよい。第2利用熱交換器(64)は、例えば冷媒によって水やブラインを冷却する冷却熱交換器であってもよい。
図9に示す条件c4)、c6)では、冷却ファン(17a)の風量が最大であることを条件としている。しかし、これらの条件は、冷却ファン(17a)の風量が最大値より小さい所定値以上であることであってもよい。図9に示す条件d4)、e6)では、冷却ファン(17a)の風量が最小であることを条件としている。しかし、これらの条件は、冷却ファン(17a)の風量が最小値(ゼロも含む)より大きい所定値以下であることであってもよい。
実施形態の流路切換機構(30)は、2つの三方弁(TV1,TV2)を含む。しかし、流路切換機構(30)は、2つの四方切換弁を含むものであってもよい。パイロット式の四方切換弁の切換時には、高低差圧に基づくスプール弁の移動に伴い大きな騒音が発生する。冷媒回路において、冷媒(例えば二酸化炭素)を臨界圧力以上まで圧縮する構成では、この騒音が特に大きくなる。これに対し、本実施形態では、上述したように流路切換機構(30)の切換頻度を低減できるため、このような騒音の発生頻度を低減できる。流路切換機構(30)は、複数の電磁弁や流量調節弁を組み合わせた構成であってもよい。
以上、実施形態および変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態および変形例は、本開示の対象の機能を損なわない限り、適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。以上に述べた「第1」、「第2」、「第3」…という記載は、これらの記載が付与された語句を区別するために用いられており、その語句の数や順序までも限定するものではない。
以上説明したように、本開示は、冷凍装置について有用である。
1 冷凍装置
6 冷媒回路
13 室外熱交換器(熱源熱交換器)
17 中間冷却器
17a 冷却ファン(中間ファン)
21 第1圧縮機(第1圧縮部)
21a 中間圧力部
22 第2圧縮機(第2圧縮部)
23 第3圧縮機(第3圧縮部)
30 流路切換機構
41 中間流路
54 室内熱交換器(第1利用熱交換器)
64 冷設熱交換器(第2利用熱交換器)
100 コントローラ(制御器)
本開示は、冷凍装置に関する。
特許文献1に開示の冷凍装置の冷媒回路には、圧縮要素、熱源熱交換器(室外熱交換器)、第1利用熱交換器(室内熱交換器)、第2利用熱交換器(冷却熱交換器)、流路切換機構が接続される。
冷凍装置の暖房時には、流路切換機構により、第1冷凍サイクルと第2冷凍サイクルと第3冷凍サイクルとが行われる。第1冷凍サイクルは、熱源熱交換器を停止させ、第1利用熱交換器を放熱器とし、第2利用熱交換器を蒸発器とする冷凍サイクルである。第2冷凍サイクルは、熱源熱交換器及び第1利用熱交換器を放熱器とし、第2利用熱交換器を蒸発器とする冷凍サイクルである。第3冷凍サイクルは、第1利用熱交換器を放熱器とし、熱源熱交換器及び第2利用熱交換器を蒸発器とする冷凍サイクルである。
特開2004−44921号公報
特許文献1の記載のような冷凍装置において、各冷凍サイクルを切り換える際には、流路切換機構により冷媒の流路を切り換える。具体的には、例えば第1冷凍サイクルにおいて暖房能力が過剰である場合、流路切換機構により冷媒の流路を切換、第1冷凍サイクルから第2冷凍サイクルに移行する。しかし、流路切換機構の切換頻度はできるだけ少ないのが好ましい。
本開示の目的は、流路切換機構の切換頻度を低減することである。
第1の態様は、直列に接続される第1圧縮部(21)及び第2圧縮部(22,23)を含む圧縮要素(C)と、熱源熱交換器(13)と、第1利用熱交換器(54)と、第2利用熱交換器(64)と、流路切換機構(30)とを有し、前記流路切換機構(30)の切換により少なくとも第1冷凍サイクルと第2冷凍サイクルを行うように構成された冷媒回路(6)と、制御器(100)とを備えた冷凍装置であって、前記冷媒回路(6)は、記第1圧縮部(21)と前記第2圧縮部(22,23)とを接続する中間流路(41)と、前記中間流路(41)を流れる冷媒を熱媒体により冷却する中間冷却器(17)とを有し、前記第1冷凍サイクルは、前記熱源熱交換器(13)を停止させ、前記第1利用熱交換器(54)を放熱器とし、前記第2利用熱交換器(64)を蒸発器とする冷凍サイクルであり、前記第2冷凍サイクルは、前記熱源熱交換器(13)及び前記第1利用熱交換器(54)を放熱器とし、前記第2利用熱交換器(64)を蒸発器とする冷凍サイクルであり、前記制御器(100)は、前記第1冷凍サイクルにおいて、前記第1利用熱交換器(54)の加熱能力が過剰であることを示す条件が成立すると、前記中間冷却器(17)の冷却能力を増大させる。
第1の態様では、第1冷凍サイクルにおいて、加熱能力が過剰であることを示す条件が成立すると、中間冷却器(17)の冷却能力が大きくなり、加熱能力が小さくなる。このため、第2冷凍サイクルに切り換えずとも、加熱能力を低減できる。
第2の態様は、第1の態様において、前記制御器(100)は、前記第1冷凍サイクルにおいて、前記第1利用熱交換器(54)の加熱能力が過剰であることを示す条件と、前記中間冷却器(17)の冷却能力が所定値以上であることを示す条件との双方が成立すると、前記第2冷凍サイクルを行うように前記流路切換機構(30)を制御する。
第2の態様では、第1冷凍サイクルにおいて、中間冷却器(17)の冷却能力が所定値以上になるまでは、第2冷凍サイクルに切り換わることを抑制できる。
第3の態様は、第1又は第2の態様において、前記制御器(100)は、前記第2冷凍サイクル中に前記中間冷却器(17)が冷媒の冷却を行っているときに、前記第1利用熱交換器(54)の加熱能力が不足することを示す条件が成立すると、前記中間冷却器(17)の冷却能力を減少させる。
第3の態様では、第2冷凍サイクルにおいて、加熱能力が不足することを示す条件が成立すると、中間冷却器(17)の冷却能力が小さくなり、加熱能力が大きくなる。このため、第1冷凍サイクルに切り換えずとも、加熱能力を増大できる。
第4の態様は、第3の態様において、前記制御器(100)は、前記第2冷凍サイクルにおいて、前記第1利用熱交換器(54)の加熱能力が不足することを示す条件と、前記中間冷却器(17)の冷却能力が所定値以下であることを示す条件との双方が成立すると、前記第1冷凍サイクルを行うように前記流路切換機構(30)を制御する。
第4の態様では、第2冷凍サイクルにおいて、中間冷却器(17)の冷却能力が所定値以下になるまでは、第1冷凍サイクルに切り換わることを抑制できる。
第5の態様は、第1〜第4のいずれか1つの態様において、前記冷媒回路(6)は、前記流路切換機構(30)の切換により、第3冷凍サイクルを行うように構成され、前記第3冷凍サイクルは、前記第1利用熱交換器(54)を放熱器とし、前記熱源熱交換器(13)及び前記第2利用熱交換器(64)を蒸発器とする冷凍サイクルであり前記制御器(100)は、前記第1冷凍サイクル中に前記中間冷却器(17)が冷媒の冷却を行っているときに、前記第1利用熱交換器(54)の加熱能力が不足することを示す条件が成立すると、前記中間冷却器(17)の冷却能力を減少させる。
第5の態様では、第1冷凍サイクルにおいて、加熱能力が不足することを示す条件が成立すると、中間冷却器(17)の冷却能力が小さくなり、加熱能力が大きくなる。このため、第3冷凍サイクルに切り換えずとも、加熱能力を増大できる。
第6の態様は、第5の態様において、前記制御器(100)は、前記第1冷凍サイクルにおいて、前記第1利用熱交換器(54)の加熱能力が不足することを示す条件と、前記中間冷却器(17)の冷却能力が所定値以下である条件との双方が成立すると、前記第3冷凍サイクルを行うように前記流路切換機構(30)を制御する。
第6の態様では、第1冷凍サイクルにおいて、中間冷却器(17)の冷却能力が所定値以下になるまでは、第3冷凍サイクルに切り換わることを抑制できる。
第7の態様は、第5又は第6の態様において、前記制御器(100)は、前記第3冷凍サイクルにおいて、前記第1利用熱交換器(54)の加熱能力が過剰であることを示す条件が成立すると、前記中間冷却器(17)の冷却能力を増大させる。
第7の態様では、第3冷凍サイクルにおいて、加熱能力が過剰であることを示す条件が成立すると、中間冷却器(17)の冷却能力が大きくなり、加熱能力が小さくなる。このため、第1冷凍サイクルに切り換えずとも、加熱能力を低減できる。
第8の態様は、第7の態様において、制御器(100)は、前記第3冷凍サイクルにおいて、前記第1利用熱交換器(54)の加熱能力が過剰であることを示す条件と、前記中間冷却器(17)の冷却能力が所定値以上である条件との双方が成立すると、前記第1冷凍サイクルを行うように前記流路切換機構(30)を制御する。
第8の態様では、第3冷凍サイクルにおいて、中間冷却器(17)の冷却能力が所定値以上になるまでは、第1冷凍サイクルに切り換わることを抑制できる。
第9の態様は、第1〜第8のいずれか1つの態様において、前記中間流路(41)を流れる冷媒を冷却する前記熱媒体としての空気を搬送する中間ファン(17a)をさらに備え、前記制御器(100)は、前記中間ファン(17a)の風量を調節することにより前記冷却能力を調節する。
図1は、実施形態に係る冷凍装置の配管系統図である。 図2は、冷設運転の冷媒の流れを示した図1相当図である。 図3は、冷房運転の冷媒の流れを示した図1相当図である。 図4は、冷房/冷設運転の冷媒の流れを示した図1相当図である。 図5は、暖房運転の冷媒の流れを示した図1相当図である。 図6は、暖房/冷設運転の冷媒の流れを示した図1相当図である。 図7は、暖房/冷設熱回収運転の冷媒の流れを示した図1相当図である。 図8は、暖房/冷設余熱運転の冷媒の流れを示した図1相当図である。 図9は、暖房/冷設熱回収運転、暖房/冷設余熱運転、及び暖房/冷設運転の切換の制御、及び各運転における冷却ファンの風量の制御を説明するための状態遷移図である。
以下、本実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
《実施形態》
〈全体構成〉
実施形態に係る冷凍装置(1)は、冷却対象の冷却と、室内の空調とを同時に行う。ここでいう冷却対象は、冷蔵庫、冷凍庫、ショーケースなどの設備内の空気を含む。以下では、このような設備を冷設と称する。
図1に示すように、冷凍装置(1)は、室外に設置される室外ユニット(10)と、室内の空調を行う室内ユニット(50)と、庫内の空気を冷却する冷設ユニット(60)と、コントローラ(100)とを備える。図1では、並列に接続される2つの室内ユニット(50)を図示している。冷凍装置(1)は、1つの室内ユニット(50)、又は並列に接続される3つ以上の室内ユニット(50)を有してもよい。図1では、1つの冷設ユニット(60)を図示している。冷凍装置(1)は、並列に接続される2つ以上の冷設ユニット(60)を有してもよい。これらのユニット(10,50,60)が4本の連絡配管(2,3,4,5)によって接続されることで、冷媒回路(6)が構成される。
4本の連絡配管(2,3,4,5)は、第1液連絡配管(2)、第1ガス連絡配管(3)、第2液連絡配管(4)、及び第2ガス連絡配管(5)で構成される。第1液連絡配管(2)及び第1ガス連絡配管(3)は、室内ユニット(50)に対応する。第2液連絡配管(4)及び第2ガス連絡配管(5)は、冷設ユニット(60)に対応する。
冷媒回路(6)では、冷媒が循環することで冷凍サイクルが行われる。本実施形態の冷媒回路(6)の冷媒は、二酸化炭素である。冷媒回路(6)は、冷媒が臨界圧力以上となる冷凍サイクルを行うように構成される。
〈室外ユニット〉
室外ユニット(10)は、屋外に設置される熱源ユニットである。室外ユニット(10)は、室外ファン(12)と、室外回路(11)とを有する。室外回路(11)は、圧縮要素(C)、流路切換機構(30)、室外熱交換器(13)、室外膨張弁(14)、レシーバ(15)、冷却熱交換器(16)、中間冷却器(17)、及び冷却ファン(17a)を有する。
〈圧縮要素〉
圧縮要素(C)は、冷媒を圧縮する。圧縮要素(C)は、第1圧縮機(21)、第2圧縮機(22)、及び第3圧縮機(23)を有する。圧縮要素(C)は、二段圧縮式に構成される。第2圧縮機(22)及び第3圧縮機(23)は、低段側圧縮機を構成する。第2圧縮機(22)及び第3圧縮機(23)は、互いに並列に接続される。第1圧縮機(21)は、高段側圧縮機を構成する。第1圧縮機(21)及び第2圧縮機(22)は、直列に接続される。第1圧縮機(21)及び第3圧縮機(23)は、直列に接続される。第1圧縮機(21)は第1圧縮部を構成し、第2圧縮機(22)及び第3圧縮機(23)は第2圧縮部を構成する。第1圧縮機(21)、第2圧縮機(22)、及び第3圧縮機(23)は、モータによって圧縮機構が駆動される回転式圧縮機である。第1圧縮機(21)、第2圧縮機(22)、及び第3圧縮機(23)は、運転周波数、ないし回転数が調節可能な可変容量式に構成される。
第1圧縮機(21)には、第1吸入管(21a)及び第1吐出管(21b)が接続される。第2圧縮機(22)には、第2吸入管(22a)及び第2吐出管(22b)が接続される。第3圧縮機(23)には、第3吸入管(23a)及び第3吐出管(23b)が接続される。第1吸入管(21a)は、第1圧縮部(21)と第2圧縮部(22,23)との間の中間圧力部を構成する。
第2吸入管(22a)は、冷設ユニット(60)に連通する。第2圧縮機(22)は、冷設ユニット(60)に対応する冷設側圧縮機である。第3吸入管(23a)は、室内ユニット(50)に連通する。第3圧縮機(23)は、室内ユニット(50)に対応する室内側圧縮機である。
〈流路切換機構〉
流路切換機構(30)は、冷媒の流路を切り換える。流路切換機構(30)は、第1配管(31)、第2配管(32)、第3配管(33)、第4配管(34)、第1三方弁(TV1)、及び第2三方弁(TV2)を有する。第1配管(31)の流入端と、第2配管(32)の流入端とは、第1吐出管(21b)に接続する。第1配管(31)及び第2配管(32)は、圧縮要素(C)の吐出圧が作用する配管である。第3配管(33)の流出端と、第4配管(34)の流出端とは、第3圧縮機(23)の第3吸入管(23a)に接続する。第3配管(33)及び第4配管(34)は、圧縮要素(C)の吸入圧が作用する配管である。
第1三方弁(TV1)は、第1ポート(P1)、第2ポート(P2)、及び第3ポート(P3)を有する。第1三方弁(TV1)の第1ポート(P1)は、高圧流路である第1配管(31)の流出端に接続する。第1三方弁(TV1)の第2ポート(P2)は、低圧流路である第3配管(33)の流入端に接続する。第1三方弁(TV1)の第3ポート(P3)は、室内ガス側流路(35)に接続する。
第2三方弁(TV2)は、第1ポート(P1)、第2ポート(P2)、及び第3ポート(P3)を有する。第2三方弁(TV2)の第1ポート(P1)は、高圧流路である第2配管(32)の流出端に接続する。第2三方弁(TV2)の第2ポート(P2)は、低圧流路である第4配管(34)の流入端に接続する。第2三方弁(TV2)の第3ポート(P3)は、室外ガス側流路(36)に接続する。
第1三方弁(TV1)及び第2三方弁(TV2)は、電動式の三方弁である。各三方弁(TV1,TV2)は、第1状態(図1の実線で示す状態)と第2状態(図1の破線で示す状態)とにそれぞれ切り換わる。第1状態の各三方弁(TV1,TV2)では、第1ポート(P1)と第3ポート(P3)とが連通し、且つ第2ポート(P2)が閉鎖される。第2状態の各三方弁(TV1,TV2)では、第2ポート(P2)と第3ポート(P3)とが連通し、第1ポート(P1)が閉鎖される。
〈室外熱交換器〉
室外熱交換器(13)は、熱源熱交換器を構成している。室外熱交換器(13)は、フィン・アンド・チューブ型の空気熱交換器である。室外ファン(12)は、室外熱交換器(13)の近傍に配置される。室外ファン(12)は、室外空気を搬送する。室外熱交換器は、その内部を流れる冷媒と、室外ファン(12)が搬送する室外空気とを熱交換させる。
室外熱交換器(13)のガス端には、室外ガス側流路(36)が接続される。室外熱交換器(13)の液端には、室外流路(O)が接続される。
〈室外流路〉
室外流路(O)は、室外第1管(o1)、室外第2管(o2)、室外第3管(o3)、室外第4管(o4)、室外第5管(o5)、室外第6管(o6)、及び室外第7管(o7)を含む。室外第1管(o1)の一端は、室外熱交換器(13)の液端に接続される。室外第1管(o1)の他端には、室外第2管(o2)の一端、及び室外第3管(o3)の一端がそれぞれ接続される。室外第2管(o2)の他端は、レシーバ(15)の頂部に接続される。室外第4管(o4)の一端は、レシーバ(15)の底部に接続される。室外第4管(o4)の他端には、室外第5管(o5)の一端、及び室外第3管(o3)の他端がそれぞれ接続される。室外第5管(o5)の他端は、第2液連絡配管(4)に接続する。室外第6管(o6)の一端は、室外第5管(o5)の途中に接続する。室外第6管(o6)の他端は、第1液連絡配管(2)に接続する。室外第7管(o7)の一端は、室外第6管(o6)の途中に接続する。室外第7管(o7)の他端は、室外第2管(o2)の途中に接続する。
〈室外膨張弁〉
室外膨張弁(14)は、室外第1管(o1)に接続される。室外膨張弁(14)は、冷媒を減圧する減圧機構である。室外膨張弁(14)は、熱源膨張弁である。室外膨張弁(14)は、開度が可変な電子膨張弁である。
〈レシーバ〉
レシーバ(15)は、冷媒を貯留する容器を構成している。レシーバ(15)では、冷媒がガス冷媒と液冷媒とに分離される。レシーバ(15)の頂部には、室外第2管(o2)の他端と、ガス抜き管(37)の一端が接続される。ガス抜き管(37)の他端は、インジェクション管(38)の途中に接続される。ガス抜き管(37)には、ガス抜き弁(39)が接続される。ガス抜き弁(39)は、開度が可変な電子膨張弁である。
〈冷却熱交換器〉
冷却熱交換器(16)は、レシーバ(15)で分離された冷媒(主として液冷媒)を冷却する。冷却熱交換器(16)は、第1冷媒流路(16a)と、第2冷媒流路(16b)とを有する。第1冷媒流路(16a)は、室外第4管(o4)の途中に接続される。第2冷媒流路(16b)は、インジェクション管(38)の途中に接続される。
インジェクション管(38)の一端は、室外第5管(o5)の途中に接続される。インジェクション管(38)の他端は、第1圧縮機(21)の第1吸入管(21a)に接続される。換言すると、インジェクション管(38)の他端は、圧縮要素(C)の中間圧力部分に接続される。インジェクション管(38)には、第2冷媒流路(16b)よりも上流側に減圧弁(40)が設けられる。減圧弁(40)は、開度が可変な膨張弁である。
冷却熱交換器(16)では、第1冷媒流路(16a)を流れる冷媒と、第2冷媒流路(16b)を流れる冷媒とが熱交換する。第2冷媒流路(16b)は、減圧弁(40)で減圧された冷媒が流れる。従って、冷却熱交換器(16)では、第1冷媒流路(16a)を流れる冷媒が冷却される。
〈中間冷却器〉
中間冷却器(17)は、中間流路(41)に接続される。中間流路(41)の一端は、第2圧縮機(22)の第2吐出管(22b)、及び第3圧縮機(23)の第3吐出管(23b)に接続される。中間流路(41)の他端は、第1圧縮機(21)の第1吸入管(21a)に接続される。換言すると、中間流路(41)の他端は、圧縮要素(C)の中間圧力部に接続される。
中間冷却器(17)は、フィン・アンド・チューブ型の空気熱交換器である。中間冷却器(17)の近傍には、中間ファンである冷却ファン(17a)が配置される。中間冷却器(17)は、中間流路(41)の冷媒を熱媒体により冷却する。冷却ファン(17a)は、中間流路(41)の冷媒を冷却する熱媒体としての空気を中間冷却器(17)に搬送する。具体的には、冷却ファン(17a)は、室外空気が中間冷却器(17)を通過するように該室外空気を搬送する。中間冷却器(17)では、その内部を流れる冷媒と、冷却ファン(17a)が搬送する室外空気とが熱交換する。
〈油分離回路〉
室外回路(11)は、油分離回路(42)を含む。油分離回路(42)は、油分離器(43)と、第1油戻し管(44)と、第2油戻し管(45)と、第3油戻し管(46)とを有する。油分離器(43)は、第1圧縮機(21)の第1吐出管(21b)に接続される。油分離器(43)は、圧縮要素(C)から吐出された冷媒中から油を分離する。第1油戻し管(44)の流入端は、油分離器(43)に連通する。第1油戻し管(44)の流出端は、第2圧縮機(22)の第2吸入管(22a)に接続される。第2油戻し管(45)の流入端は、油分離器(43)に連通する。第2油戻し管(45)の流出端は、中間流路(41)の流入端に接続する。第3油戻し管(46)は、主戻し管(46a)、冷設側分岐管(46b)、及び室内側分岐管(46c)を有する。主戻し管(46a)の流入端は、油分離器(43)に連通する。主戻し管(46a)の流出端には、冷設側分岐管(46b)の流入端と、室内側分岐管(46c)の流入端とが接続される。冷設側分岐管(46b)の流出端は、第2圧縮機(22)のケーシング内の油溜まりに連通する。室内側分岐管(46c)の流出端は、第3圧縮機(23)のケーシング内の油溜まりに連通する。
第1油戻し管(44)には、第1油量調節弁(47a)が接続される。第2油戻し管(45)には、第2油量調節弁(47b)が接続される。冷設側分岐管(46b)には、第3油量調節弁(47c)が接続される。室内側分岐管(46c)には、第4油量調節弁(47d)が接続される。
油分離器(43)で分離された油は、第1油戻し管(44)を介して第2圧縮機(22)に戻される。油分離器(43)で分離された油は、第2油戻し管(45)を介して第3圧縮機(23)に戻される。油分離器(43)で分離された油は、第3油戻し管(46)を介して、第2圧縮機(22)及び第3圧縮機(23)の各ケーシング内の油溜まりに戻される。
〈逆止弁〉
室外回路(11)は、第1逆止弁(CV1)、第2逆止弁(CV2)、第3逆止弁(CV3)、第4逆止弁(CV4)、第5逆止弁(CV5)、第6逆止弁(CV6)、及び第7逆止弁(CV7)を有する。第1逆止弁(CV1)は、第1吐出管(21b)に接続される。第2逆止弁(CV2)は、第2吐出管(22b)に接続される。第3逆止弁(CV3)は、第3吐出管(23b)に接続される。第4逆止弁(CV4)は、室外第2管(o2)に接続される。第5逆止弁(CV5)は、室外第3管(o3)に接続される。第6逆止弁(CV6)は、室外第6管(o6)に接続される。第7逆止弁(CV7)は、室外第7管(o7)に接続される。これらの逆止弁(CV1〜CV7)は、図1に示す矢印方向の冷媒の流れを許容し、この矢印と反対方向の冷媒の流れを禁止する。
〈室内ユニット〉
室内ユニット(50)は、屋内に設置される利用ユニットである。室内ユニット(50)は、室内ファン(52)と、室内回路(51)とを有する。室内回路(51)の液端には、第1液連絡配管(2)が接続される。室内回路(51)のガス端には、第1ガス連絡配管(3)が接続される。
室内回路(51)は、液端からガス端に向かって順に、室内膨張弁(53)及び室内熱交換器(54)を有する。室内膨張弁(53)は、第1利用膨張弁である。室内膨張弁(53)は、開度が可変な電子膨張弁である。
室内熱交換器(54)は、第1利用熱交換器である。室内熱交換器(54)は、フィン・アンド・チューブ型の空気熱交換器である。室内ファン(52)は、室内熱交換器(54)の近傍に配置される。室内ファン(52)は、室内空気を搬送する。室内熱交換器(54)は、その内部を流れる冷媒と、室内ファン(52)が搬送する室内空気とを熱交換させる。
〈冷設ユニット〉
冷設ユニット(60)は、庫内を冷却する利用ユニットである。冷設ユニット(60)は、冷設ファン(62)と冷設回路(61)とを有する。冷設回路(61)の液端には、第2液連絡配管(4)が接続される。冷設回路(61)のガス端には、第2ガス連絡配管(5)が接続される。
冷設回路(61)は、液端からガス端に向かって順に、冷設膨張弁(63)及び冷設熱交換器(64)を有する。冷設膨張弁(63)は、第2利用膨張弁である。冷設膨張弁(63)は、開度が可変な電子膨張弁で構成される。
冷設熱交換器(64)は、第2利用熱交換器である。冷設熱交換器(64)は、フィン・アンド・チューブ型の空気熱交換器である。冷設ファン(62)は、冷設熱交換器(64)の近傍に配置される。冷設ファン(62)は、庫内空気を搬送する。冷設熱交換器(64)は、その内部を流れる冷媒と、冷設ファン(62)が搬送する庫内空気とを熱交換させる。
〈センサ〉
冷凍装置(1)は、各種のセンサを有する。各種のセンサは、高圧圧力センサ(71)、高圧温度センサ(72)、冷媒温度センサ(73)、室内温度センサ(74)を含む。高圧圧力センサ(71)は、第1圧縮機(21)の吐出冷媒の圧力(高圧冷媒の圧力(HP))を検出する。高圧温度センサ(72)は、第1圧縮機(21)の吐出冷媒の温度(高圧冷媒の温度(Td))を検出する。冷媒温度センサ(73)は、放熱器となる状態の室内熱交換器(54)の出口冷媒の温度(Th2)を検出する。室内温度センサ(74)は、室内ユニット(50)の対象空間(室内空間)の室内空気の温度(室内温度(Ti))を検出する。
他のセンサ(図示省略)が検出する物理量として、高圧冷媒の温度、低圧冷媒の温度/圧力、中間圧冷媒の温度/圧力、室外熱交換器(13)の冷媒の温度、冷設熱交換器(64)の冷媒の温度、第2圧縮機(22)の吸入冷媒の過熱度、第3圧縮機(23)の吸入冷媒の過熱度、第1〜第3圧縮機(C1,C2,C3)の吐出冷媒の過熱度、室外空気の温度、庫内空気の温度など挙げられる。
〈コントローラ〉
制御器であるコントローラ(100)は、制御基板上に搭載されたマイクロコンピュータと、該マイクロコンピュータを動作させるためのソフトウエアを格納するメモリディバイス(具体的には半導体メモリ)とを含む。コントローラ(100)は、運転指令やセンサの検出信号に基づいて、冷凍装置(1)の各機器を制御する。コントローラ(100)による各機器の制御により、冷凍装置(1)の運転が切り換えられる。
コントローラ(100)は、暖房/冷設熱回収運転、暖房/冷設余熱運転、及び暖房/冷設運転において、中間冷却器(17)の冷却能力を調節する。具体的には、コントローラ(100)は、暖房/冷設熱回収運転、暖房/冷設余熱運転、及び暖房/冷設運転において、冷却ファン(17a)の風量を調節することにより、中間冷却器(17)の冷却能力を調節する。この制御の詳細は後述する。
−運転動作−
冷凍装置(1)の運転動作について詳細に説明する。冷凍装置(1)の運転は、冷設運転、冷房運転、冷房/冷設運転、暖房運転、暖房/冷設運転、暖房/冷設熱回収運転、暖房/冷設余熱運転、及びデフロスト運転を含む。
冷設運転では、冷設ユニット(60)が運転され、室内ユニット(50)は停止する。冷房運転では、冷設ユニット(60)が停止し、室内ユニット(50)が冷房を行う。冷房/冷設運転では、冷設ユニット(60)が運転され、室内ユニット(50)が冷房を行う。暖房運転では、冷設ユニット(60)が停止し、室内ユニット(50)が暖房を行う。暖房/冷設運転、暖房/冷設熱回収運転、及び暖房/冷設余熱運転のいずれにおいても、冷設ユニット(60)が運転され、室内ユニット(50)が暖房を行う。デフロスト運転では、冷設ユニット(60)が運転され、室外熱交換器(13)の表面の霜を融かす動作が行われる。
暖房/冷設運転は、室内ユニット(50)の必要な暖房能力が比較的大きい条件下で実行される。暖房/冷設余熱運転は、室内ユニット(50)の必要な暖房能力が比較的小さい条件下で実行される。暖房/冷設熱回収運転は、室内ユニット(50)の必要な暖房能力が、暖房/冷設運転の間である条件下(冷設と暖房がバランスする条件下)で実行される。
〈冷設運転〉
図2に示す冷設運転では、第1三方弁(TV1)が第2状態、第2三方弁(TV2)が第1状態となる。室外膨張弁(14)が所定開度で開放され、冷設膨張弁(63)の開度が過熱度制御により調節され、室内膨張弁(53)が全閉状態となり、減圧弁(40)の開度が適宜調節される。室外ファン(12)、冷却ファン(17a)、及び冷設ファン(62)が運転され、室内ファン(52)は停止する。第1圧縮機(21)及び第2圧縮機(22)が運転され、第3圧縮機(23)は停止する。冷設運転では、圧縮要素(C)で圧縮された冷媒が、室外熱交換器(13)で放熱し、冷設熱交換器(64)で蒸発する冷凍サイクルが行われる。
図2に示すように、第2圧縮機(22)で圧縮された冷媒は、中間冷却器(17)で冷却された後、第1圧縮機(21)に吸入される。第1圧縮機(21)で圧縮された冷媒は、室外熱交換器(13)で放熱し、レシーバ(15)を流れ、冷却熱交換器(16)で冷却される。冷却熱交換器(16)で冷却された冷媒は、冷設膨張弁(63)で減圧された後、冷設熱交換器(64)で蒸発する。この結果、庫内空気が冷却される。冷却熱交換器(16)で蒸発した冷媒は、第2圧縮機(22)に吸入され、再び圧縮される。
〈冷房運転〉
図3に示す冷房運転では、第1三方弁(TV1)が第2状態、第2三方弁(TV2)が第1状態となる。室外膨張弁(14)が所定開度で開放され、冷設膨張弁(63)が全閉状態となり、室内膨張弁(53)の開度が過熱度制御により調節され、減圧弁(40)の開度が適宜調節される。室外ファン(12)、冷却ファン(17a)、及び室内ファン(52)が運転され、冷設ファン(62)は停止する。第1圧縮機(21)及び第3圧縮機(23)が運転され、第2圧縮機(22)は停止する。冷房運転では、圧縮要素(C)で圧縮された冷媒が、室外熱交換器(13)で放熱し、室内熱交換器(54)で蒸発する冷凍サイクルが行われる。
図3に示すように、第3圧縮機(23)で圧縮された冷媒は、中間冷却器(17)で冷却された後、第1圧縮機(21)に吸入される。第1圧縮機(21)で圧縮された冷媒は、室外熱交換器(13)で放熱し、レシーバ(15)を流れ、冷却熱交換器(16)で冷却される。冷却熱交換器(16)で冷却された冷媒は、室内膨張弁(53)で減圧された後、室内熱交換器(54)で蒸発する。この結果、室内空気が冷却される。室内熱交換器(54)で蒸発した冷媒は、第3圧縮機(23)に吸入され、再び圧縮される。
〈冷房/冷設運転〉
図4に示す冷房/冷設運転では、第1三方弁(TV1)が第2状態、第2三方弁(TV2)が第1状態となる。室外膨張弁(14)が所定開度で開放され、冷設膨張弁(63)及び室内膨張弁(53)の各開度が過熱度制御により調節され、減圧弁(40)の開度が適宜調節される。室外ファン(12)、冷却ファン(17a)、冷設ファン(62)、及び室内ファン(52)が運転される。第1圧縮機(21)、第2圧縮機(22)、及び第3圧縮機(23)が運転される。冷房/冷設運転では、圧縮要素(C)で圧縮された冷媒が、室外熱交換器(13)で放熱し、冷設熱交換器(64)及び室内熱交換器(54)で蒸発する冷凍サイクルが行われる。
図4に示すように、第2圧縮機(22)及び第3圧縮機(23)でそれぞれ圧縮された冷媒は、中間冷却器(17)で冷却された後、第1圧縮機(21)に吸入される。第1圧縮機(21)で圧縮された冷媒は、室外熱交換器(13)で放熱し、レシーバ(15)を流れ、冷却熱交換器(16)で冷却される。冷却熱交換器(16)で冷却された冷媒は、冷設ユニット(60)と室内ユニット(50)とに分流する。冷設膨張弁(63)で減圧された冷媒は、冷設熱交換器(64)で蒸発する。冷設熱交換器(64)で蒸発した冷媒は、第2圧縮機(22)に吸入され、再び圧縮される。室内膨張弁(53)で減圧された冷媒は、室内熱交換器(54)で蒸発する。室内熱交換器(54)で蒸発した冷媒は、第3圧縮機(23)に吸入され、再び圧縮される。
〈暖房運転〉
図5に示す暖房運転では、第1三方弁(TV1)が第1状態、第2三方弁(TV2)が第2状態となる。室内膨張弁(53)が所定開度で開放され、冷設膨張弁(63)が全閉状態となり、室外膨張弁(14)の開度が過熱度制御により調節され、減圧弁(40)の開度が適宜調節される。室外ファン(12)、及び室内ファン(52)が運転され、冷却ファン(17a)及び冷設ファン(62)が停止する。第1圧縮機(21)及び第3圧縮機(23)が運転され、第2圧縮機(22)は停止する。暖房運転では、圧縮要素(C)で圧縮された冷媒が、室内熱交換器(54)で放熱し、室外熱交換器(13)で蒸発する冷凍サイクルが行われる。
図5に示すように、第3圧縮機(23)で圧縮された冷媒は、中間冷却器(17)を流れた後、第1圧縮機(21)に吸入される。第1圧縮機(21)で圧縮された冷媒は、室内熱交換器(54)で放熱する。この結果、室内空気が加熱される。室内熱交換器(54)で放熱した冷媒は、レシーバ(15)を流れ、冷却熱交換器(16)で冷却される。冷却熱交換器(16)で冷却された冷媒は、室外膨張弁(14)で減圧された後、室外熱交換器(13)で蒸発する。室外熱交換器(13)で蒸発した冷媒は、第3圧縮機(23)に吸入され、再び圧縮される。
〈暖房/冷設運転〉
図6に示す暖房/冷設運転では、第1三方弁(TV1)が第1状態、第2三方弁(TV2)が第2状態に設置される。室内膨張弁(53)が所定開度で開放され、冷設膨張弁(63)及び室外膨張弁(14)の開度が過熱度制御により調節され、減圧弁(40)の開度が適宜調節される。室外ファン(12)、冷設ファン(62)、及び室内ファン(52)が運転され、冷却ファン(17a)が停止する。第1圧縮機(21)、第2圧縮機(22)、及び第3圧縮機(23)が運転される。暖房/冷設運転では、圧縮要素(C)で圧縮された冷媒が、室内熱交換器(54)で放熱し、冷設熱交換器(64)及び室外熱交換器(13)で蒸発する冷凍サイクル(第3冷凍サイクル)が行われる。
図6に示すように、第2圧縮機(22)及び第3圧縮機(23)でそれぞれ圧縮された冷媒は、中間冷却器(17)を流れた後、第1圧縮機(21)に吸入される。第1圧縮機(21)で圧縮された冷媒は、室内熱交換器(54)で放熱する。この結果、室内空気が加熱される。室内熱交換器(54)で放熱した冷媒は、レシーバ(15)を流れ、冷却熱交換器(16)で冷却される。冷却熱交換器(16)で冷却された冷媒の一部は、室外膨張弁(14)で減圧された後、室外熱交換器(13)で蒸発する。室外熱交換器(13)で蒸発した冷媒は、第3圧縮機(23)に吸入され、再び圧縮される。
冷却熱交換器(16)で冷却された冷媒の残りは、冷設膨張弁(63)で減圧された後、冷設熱交換器(64)で蒸発する。この結果、庫内空気が冷却される。冷設熱交換器(64)で蒸発した冷媒は、第2圧縮機(22)に吸入され、再び圧縮される。
〈暖房/冷設熱回収運転〉
図7に示す暖房/冷設熱回収運転は、第1三方弁(TV1)が第1状態、第2三方弁(TV2)が第2状態となる。室内膨張弁(53)が所定開度で開放され、室外膨張弁(14)が全閉状態となり、冷設膨張弁(63)の開度が過熱度制御により調節され、減圧弁(40)の開度が適宜調節される。室内ファン(52)及び冷設ファン(62)が運転され、室外ファン(12)が停止する。冷却ファン(17a)は、暖房/冷設熱回収運転の開始時において、原則として運転される。第1圧縮機(21)及び第2圧縮機(22)が運転され、第3圧縮機(23)は停止する。暖房/冷設熱回収運転では、圧縮要素(C)で圧縮された冷媒が、室内熱交換器(54)で放熱し、冷設熱交換器(64)で蒸発し、室外熱交換器(13)が実質的に停止する冷凍サイクル(第1冷凍サイクル)が行われる。なお、冷却ファン(17a)は、暖房/冷設熱回収運転の開始時において、原則として停止させてもよい。
図7に示すように、第2圧縮機(22)で圧縮された冷媒は、中間冷却器(17)で冷却された後、第1圧縮機(21)に吸入される。第1圧縮機(21)で圧縮された冷媒は、室内熱交換器(54)で放熱する。この結果、室内空気が加熱される。室内熱交換器(54)で放熱した冷媒は、レシーバ(15)を流れ、冷却熱交換器(16)で冷却される。冷却熱交換器(16)で冷却された冷媒は、冷設膨張弁(63)で減圧された後、冷設熱交換器(64)で蒸発する。冷設熱交換器(64)で蒸発した冷媒は、第2圧縮機(22)に吸入され、再び圧縮される。
〈暖房/冷設余熱運転〉
図8に示すように、暖房/冷設余熱運転では、第1三方弁(TV1)が第1状態、第2三方弁(TV2)が第1状態となる。室内膨張弁(53)及び室外膨張弁(14)が所定開度で開放され、冷設膨張弁(63)の開度が過熱度制御により調節され、減圧弁(40)の開度が適宜調節される。室外ファン(12)、冷設ファン(62)、及び室内ファン(52)が運転され、冷却ファン(17a)が停止する。第1圧縮機(21)及び第2圧縮機(22)が運転され、第3圧縮機(23)は停止する。暖房/冷設余熱運転では、圧縮要素(C)で圧縮された冷媒が、室内熱交換器(54)及び室外熱交換器(13)で放熱し、冷設熱交換器(64)で蒸発する冷凍サイクル(第2冷凍サイクル)が行われる。
図8に示すように、第2圧縮機(22)で圧縮された冷媒は、中間冷却器(17)を流れた後、第1圧縮機(21)に吸入される。第1圧縮機(21)で圧縮された冷媒の一部は、室外熱交換器(13)で放熱する。第1圧縮機(21)で圧縮された冷媒の残りは、室内熱交換器(54)で放熱する。この結果、室内空気が加熱される。室外熱交換器(13)で放熱した冷媒と、室内熱交換器(54)で放熱した冷媒とは、合流した後、レシーバ(15)を流れ、冷却熱交換器(16)で冷却される。冷却熱交換器(16)で冷却された冷媒は、冷設膨張弁(63)で減圧された後、冷設熱交換器(64)で蒸発する。この結果、庫内空気が冷却される。冷設熱交換器(64)で蒸発した冷媒は、第2圧縮機(22)に吸入され、再び圧縮される。
〈デフロスト運転〉
デフロスト運転では、図3に示す冷房運転と同じ動作が行われる。デフロスト運転では、第2圧縮機(22)及び第1圧縮機(21)で圧縮された冷媒が、室外熱交換器(13)で放熱する。この結果、室外熱交換器(13)の表面の霜が内部から加熱される。室外熱交換器(13)の除霜に利用された冷媒は、室内熱交換器(54)で蒸発した後、第2圧縮機(22)に吸入され、再び圧縮される。
−流路切換機構の課題−
第1運転は、暖房/冷設運転、暖房/熱回収運転、及び暖房/冷設余熱運転を含む。ここで、第1運転は、室内ユニット(50)で室内を暖房しながら、冷設ユニット(60)で庫内を冷却する運転である。従来例の冷凍装置の第1運転では、室内熱交換器の加熱能力(暖房能力)に応じて、暖房/冷設運転、暖房/熱回収運転、及び暖房/冷設余熱運転を切り換えていた。具体的には、暖房負荷に対して暖房能力が不足する場合には暖房/冷設運転を実行し、暖房負荷と暖房能力とがバランスする場合、暖房/熱回収運転を実行し、暖房負荷に対して暖房能力が余る場合、暖房/冷設余熱運転を実行していた。このような制御では、暖房能力の過不足に応じて、これらの3つの運転が比較的高頻度で切り換わる。このため、流路切換機構(流路切換機構(30))の切換頻度が多くなってしまう問題があった。
流路切換機構(30)の切換頻度が多くなると、1)流路切換機構(30)の寿命が短くなってしまう、2)流路切換機構(30)の切換時に騒音が発生し易くなる、3)流路切換機構(30)の切換時に圧縮要素(C)を一時的に停止する必要がある、という問題が生じる。
本実施形態の冷凍装置(1)は、このような課題を考慮し、流路切換機構(30)の切換頻度を少なくするように以下の制御を行う。
−各運転の切換制御、及び冷却ファンの制御−
暖房/冷設熱回収運転、暖房/冷設余熱運転、及び暖房/冷設運転の各運転の制御、及び冷却ファン(17a)の風量の制御について、図9を参照しながら説明する。ここでは、まず暖房/冷設熱回収運転を行っている状態を基準に説明する。
暖房/冷設熱回収運転では、室内熱交換器(54)を放熱器とし、冷設熱交換器(64)を蒸発器とし、室外熱交換器(13)を停止する第1冷凍サイクルが行われる。暖房/冷設熱回収運転は、室内熱交換器(54)の暖房能力と暖房負荷とがバランスしている条件下で実行される。
〈暖房/冷設熱回収運転の冷却ファンの制御〉
暖房/冷設熱回収運転において、室内熱交換器(54)の暖房能力と暖房負荷とのバランスが崩れ、暖房能力が過剰であることを示す第1条件が成立すると、コントローラ(100)は、冷却ファン(17a)の風量を増大させる。なお、ここでいう冷却ファン(17a)の風量を増大させることは、冷却ファン(17a)が停止していた状態から冷却ファン(17a)を運転すること、及び運転状態の冷却ファン(17a)の風量が増大することを含む。
第1条件は、a1)〜a5)の条件を含む。a1)〜a5)のいずれかの条件が成立すると、暖房能力が過剰であると判定される。この結果、冷却ファン(17a)の風量が増大する。本例の冷却ファン(17a)は、その風量(いわゆるファンタップ)が複数段階に変更される。a1)〜a5)の条件について詳述する。
a1)高圧圧力(HP)が所定値より高い。この所定値は、目標高圧圧力に所定値αを加算した値である。
a2)全ての室内ユニット(50)の室内膨張弁(53)の開度が所定値以下である。この所定値は、例えば室内膨張弁(53)の全開開度の50%のパルスに対応する開度である。
a3)設定温度−室内温度(Ti)<所定値である。この所定値は、例えば0.5℃である。設定温度は、対象空間(室内空間)の目標温度に相当する。
a4)Th2−室内温度(Ti)≧所定値である。Th2は、放熱器の状態の室内熱交換器(54)の出口側の冷媒温度である。この所定値は、例えば10℃である。
a5)吐出温度(Td)とTh2の平均値≧所定値である。吐出温度(Td)と冷媒温度(Th2)の平均値は、放熱器の状態の室内熱交換器(54)の平均的な冷媒温度を示す。この所定値は、例えば45℃、又は45℃より数℃高い所定温度である。
上記a1)〜a5)のいずれかの条件が成立すると、暖房能力が過剰であると判定され、コントローラ(100)は、冷却ファン(17a)の風量を、第1条件成立前の風量よりも増大させる。これにより、中間冷却器(17)では、冷媒が室外空気へ放熱する放熱量が増大する。この結果、暖房/冷設熱回収運転を継続しながら、暖房能力が過剰となることを抑制できる。よって、暖房/冷設熱回収運転から暖房/冷設余熱運転に切り換わる頻度を低減できる。
暖房/冷設熱回収運転において、冷却ファン(17a)の運転中に暖房能力が不足することを示す第2条件が成立すると、コントローラ(100)は、冷却ファン(17a)の風量を、第2条件成立前の風量よりも減少させる。第2条件は、b1)〜b5)の条件を含む。b1)〜b5)のいずれかの条件が成立すると、暖房能力が不足すると判定される。この結果、冷却ファン(17a)の風量が減少する。b1)〜b5)の条件について詳述する。
b1)高圧圧力(HP)が所定値より低い。この所定値は、目標高圧圧力から上記所定値αを減算した値である。
b2)室内ユニット(50)の室内膨張弁(53)の開度が全開である。
b3)設定温度−室内温度(Ti)>所定値である。この所定値は、例えば0.5℃である。
b4)Th2−室内温度(Ti)<所定値である。Th2は、放熱器の状態の室内熱交換器(54)の出口側の冷媒温度である。この所定値は、例えば5℃である。
b5)吐出温度(Td)とTh2の平均値<所定値である。この所定値は、例えば45℃、又は45℃より数℃高い所定温度である。
上記b1)〜b5)のいずれかが成立すると、暖房能力が不足であると判定され、冷却ファン(17a)の風量が減少する。これにより、中間冷却器(17)では、冷媒が室外空気へ放熱する放熱量が減少する。この結果、暖房/冷設熱回収運転を継続しながら、暖房能力が不足することを抑制できる。よって、暖房/冷設熱回収運転から暖房/冷設運転に切り換わる頻度を低減できる。
本実施形態の暖房/冷設熱回収運転では、暖房能力の過不足に応じて、最小風量から最大風量までの範囲で冷却ファン(17a)の風量が調節される。ここで、最小風量はゼロも含む。
〈暖房/冷設熱回収運転から暖房/冷設余熱運転への切換制御〉
暖房/冷設熱回収運転において、暖房能力が過剰であることを示す条件(第3条件)と、冷却ファン(17a)の風量が最大である条件との双方が成立すると、暖房/冷設熱回収運転から暖房/冷設余熱運転に切り換わる。換言すると、コントローラ(100)は、これらの少なくとも2つの条件が成立すると、第1冷凍サイクルから第2冷凍サイクルに切り換える。
第3条件は、c1)〜c3)の条件を含む。c1)〜c3)のいずれかの条件が成立すると、暖房能力が過剰であると判定される。c1)〜c3)の条件について詳述する。
c1)高圧圧力(HP)が所定値より高い。この所定値は、目標高圧圧力に所定値βを加算した値である。ここで、βは、上記αよりも大きい。
c2)全ての室内膨張弁の開度が所定値以下である。この所定値は、例えば室内膨張弁(53)の全開開度の40%のパルスに対応する開度である。
c3)Th2−室内温度(Ti)≧所定値である。この所定値は、例えば15℃である。
上記c1)〜c3)のいずれかの条件が成立し、且つc4)冷却ファン(17a)の風量が最大であると、コントローラ(100)は、第1冷凍サイクルから第2冷凍サイクルに切り換えるように、流路切換機構(30)や他の弁を制御する。これにより、暖房/冷設余熱運転が実行される。
加えて、暖房/冷設熱回収運転において、c5)全ての室内ユニット(50)が一時的に停止状態(いわゆるサーモオフ状態)であるときにも、暖房/冷設余熱運転に切り換わる。ここで、室内ユニット(50)のサーモオフ状態とは、室内温度(Ti)が設定温度に達することで、室内ユニット(50)が実質的に停止状態になることである。
〈暖房/冷設余熱運転の冷却ファンの制御〉
上記c1)〜c3)のいずれかの条件が成立し、且つc4)冷却ファン(17a)の風量が最大である場合、またはc5)全ての室内ユニット(50)が一時的に停止状態(いわゆるサーモオフ状態)である場合、コントローラ(100)は、第1冷凍サイクルから第2冷凍サイクルに切り換える。第2冷凍サイクル、すなわち暖房/冷設余熱運転では、上述した通り、冷却ファン(17a)は運転を停止する。しかしながら、暖房/冷設余熱運転においても、暖房/冷設熱回収運転と同様にして、冷却ファン(17a)の風量を制御してもよい。
具体的には、暖房能力が過剰であることを示す第1条件(a1)〜a5)のいずれかの条件)が成立すると、コントローラ(100)は、冷却ファン(17a)の風量を、第1条件成立前の風量よりも増大させる。なお、ここでいう冷却ファン(17a)の風量を増大させることは、冷却ファン(17a)が停止していた状態から冷却ファン(17a)を運転すること、及び運転状態の冷却ファン(17a)の風量が増大することを含む。
コントローラ(100)は、冷却ファン(17a)の運転中に暖房能力が不足することを示す第2条件(b1)〜b5)のいずれかの条件)が成立すると、冷却ファン(17a)の風量を、第2条件成立前の風量よりも低減させる。
このように、暖房/冷設余熱運転においても、暖房能力の過不足に応じて冷却ファン(17a)の風量が調節される。よって、暖房/冷設余熱運転から暖房/熱回収運転に切り換わる頻度を低減できる。
本実施形態の暖房/冷設余熱運転では、暖房能力の過不足に応じて、最小風量から最大風量までの範囲で冷却ファン(17a)の風量が調節される。ここで、最小風量はゼロも含む。
〈暖房/冷設熱余熱運転から暖房/冷設熱回収運転への切換制御〉
暖房/冷設余熱運転において、暖房能力が不足することを示す条件(第4条件)と、冷却ファン(17a)の風量が最小である条件との双方が成立すると、暖房/冷設余熱運転から暖房/冷設熱回収運転に切り換わる。換言すると、コントローラ(100)は、これらの少なくとも2つの条件が成立すると、第2冷凍サイクルから第1冷凍サイクルに切り換える。
第4条件は、d1)〜d3)の条件を含む。d1)〜d3)のいずれかの条件が成立すると、暖房能力が不足すると判定される。d1)〜d3)の条件について詳述する。
d1)高圧圧力(HP)が所定値より低い。この所定値は、目標高圧圧力から所定値αを減算した値である。
d2)全ての室内膨張弁の開度が全開である。
d3)設定温度−室内温度(Ti)>所定値である。この所定値は、例えば3℃である。
上記d1)〜d3)のいずれかの条件が成立し、且つd4)冷却ファン(17a)の風量が最小であると、コントローラ(100)は、第2冷凍サイクルから第1冷凍サイクルに切り換えるように、流路切換機構(30)や他の弁を制御する。これにより、暖房/冷設熱回収運転が実行される。
〈暖房/冷設熱回収運転から暖房/冷設運転への切換制御〉
暖房/冷設熱回収運転において、暖房能力が不足することを示す条件(第5条件)と、冷却ファン(17a)の風量が最小である条件との双方が成立すると、暖房/冷設熱回収運転から暖房/冷設運転に切り換わる。換言すると、コントローラ(100)は、これらの少なくとも2つの条件が成立すると、第1冷凍サイクルから第3冷凍サイクルに切り換える。
第5条件は、e1)〜e5)の条件を含む。e1)〜e5)のいずれかの条件が成立すると、暖房能力が不足すると判定される。e1)〜e5)の条件について詳述する。
e1)高圧圧力(HP)が所定値より低い。この所定値は、目標高圧圧力から上記所定値αを減算した値である。
e2)室内ユニット(50)の室内膨張弁(53)の開度が全開である。
e3)設定温度−室内温度(Ti)>所定値である。この所定値は、例えば0.5℃である。
e4)Th2−室内温度(Ti)<所定値である。Th2は、放熱器の状態の室内熱交換器(54)の出口側の冷媒温度である。この所定値は、例えば5℃である。
e5)吐出温度(Td)とTh2の平均値<所定値である。この所定値は、例えば45℃、又は45℃より数℃高い所定温度である。
上記e1)〜e5)のいずれかの条件が成立し、且つe6)冷却ファン(17a)の風量が最小であると、コントローラ(100)は、第1冷凍サイクルから第3冷凍サイクルに切り換えるように、流路切換機構(30)や他の弁を制御する。これにより、暖房/冷設運転が実行される。
〈暖房/冷設運転の冷却ファンの制御〉
上記e1)〜e5)のいずれかの条件が成立し、且つe6)冷却ファン(17a)の風量が最小であると、コントローラ(100)は、第1冷凍サイクルから第3冷凍サイクルに切り換える。第3冷凍サイクル、すなわち暖房/冷設運転では、上述した通り、冷却ファン(17a)は運転を停止する。しかしながら、暖房/冷設運転においても、暖房/冷設熱回収運転と同様にして、冷却ファン(17a)の風量を制御してもよい。
具体的には、暖房能力が過剰であることを示す第1条件(a1)〜a5)のいずれかの条件)が成立すると、コントローラ(100)は、冷却ファン(17a)の風量を、第1条件成立前の風量よりも増大させる。なお、ここでいう冷却ファン(17a)の風量を増大させることは、冷却ファン(17a)が停止していた状態から冷却ファン(17a)を運転すること、及び運転状態の冷却ファン(17a)の風量が増大することを含む。
コントローラ(100)は、冷却ファン(17a)の運転中に暖房能力が不足することを示す第2条件(b1)〜b5)のいずれかの条件)が成立すると、冷却ファン(17a)の風量を、第2条件成立前の風量よりも低減させる。このように、暖房/冷設運転においても、暖房能力の過不足に応じて冷却ファン(17a)の風量が調節される。このため、暖房/冷設運転から暖房/冷設熱回収運転に切り換わる頻度を低減できる。
本実施形態の暖房/冷設運転では、暖房能力の過不足に応じて、最小風量から最大風量までの範囲で冷却ファン(17a)の風量が調節される。ここで、最小風量はゼロも含む。
〈暖房/冷設運転から暖房/冷設熱回収運転への切換制御〉
暖房/冷設運転において、暖房能力が過剰であることを示す条件(第6条件)と、冷却ファン(17a)の風量が最大である条件との双方が成立すると、暖房/冷設運転から暖房/冷設熱回収運転に切り換わる。換言すると、コントローラ(100)は、これらの少なくとも2つの条件が成立すると、第3冷凍サイクルから第1冷凍サイクルに切り換える。
第6条件は、f1)〜f5)の条件を含む。f1)〜f5)のいずれかの条件が成立すると、暖房能力が過剰であると判定される。f1)〜f5)の条件について詳述する。
f1)高圧圧力(HP)が所定値以上である。この所定値は、目標高圧圧力から所定値αを減算した値である。
f2)室内膨張弁の開度が全開でない。
f3)設定温度−室内温度(Ti)≦所定値である。この所定値は、例えば0.5℃である。
f4)Th2−室内温度(Ti)≧所定値である。この所定値は、例えば5℃である。
f5)吐出温度(Td)とTh2の平均値<所定値である。この所定値は、例えば45℃、又は45℃より数℃高い所定温度である。
上記f1)〜f5)のいずれかの条件が成立し、且つf6)冷却ファン(17a)の風量が最大であると、コントローラ(100)は、第3冷凍サイクルから第1冷凍サイクルに切り換えるように、流路切換機構(30)や他の弁を制御する。これにより、暖房/冷設熱回収運転が実行される。
加えて、暖房/冷設運転において、f7)全ての室内ユニット(50)が一時的に停止状態(いわゆるサーモオフ状態)であるときにも、暖房/冷設回収運転に切り換わる。
−実施形態の効果−
実施形態では、直列に接続される第1圧縮部(21)及び第2圧縮部(22,23)を含む圧縮要素(C)と、熱源熱交換器(13)と、第1利用熱交換器(54)と、第2利用熱交換器(64)と、流路切換機構(30)とを有し、前記流路切換機構(30)の切換により少なくとも第1冷凍サイクルと第2冷凍サイクルを行うように構成された冷媒回路(6)と、制御器(100)とを備えた冷凍装置であって、前記冷媒回路(6)は、前記第1冷凍サイクル及び前記第2冷凍サイクルにおいて、前記第1圧縮部(21)と前記第2圧縮部(22,23)の間の中間圧力部(21a)に冷媒を導入する中間流路(41)と、前記中間流路(41)を流れる冷媒を熱媒体により冷却する中間冷却器(17)とを有し、前記第1冷凍サイクルは、前記熱源熱交換器(13)を停止させ、前記第1利用熱交換器(54)を放熱器とし、前記第2利用熱交換器(64)を蒸発器とする冷凍サイクルであり、前記第2冷凍サイクルは、前記熱源熱交換器(13)及び前記第1利用熱交換器(54)を放熱器とし、前記第2利用熱交換器(64)を蒸発器とする冷凍サイクルであり、前記制御器(100)は、前記第1冷凍サイクルにおいて、前記第1利用熱交換器(54)の加熱能力が過剰であることを示す条件が成立すると、前記中間冷却器(17)の冷却能力を増大させる。
この形態では、暖房能力が過剰である条件下において、暖房/冷設熱回収運転から暖房/冷設余熱運転に切り換わる頻度を低減できる。
冷却ファン(17a)及び中間冷却器(17)は、中間圧の冷媒を冷却する機能と、暖房能力を調節する機能とを兼用する。このため、冷凍装置(1)の部品点数を削減できる。中間圧の冷媒を冷却することで、圧縮要素(C)から吐出される冷媒の温度を低減できる。
実施形態では、制御器(100)(コントローラ)は、前記第1冷凍サイクルにおいて、前記第1利用熱交換器(54)(室内熱交換器)の加熱能力(暖房能力)が過剰であることを示す条件と、前記中間冷却器(17)の冷却能力が所定値以上である条件との双方が成立すると、前記第2冷凍サイクルを行うように前記流路切換機構(30)を制御する。
この形態では、暖房/冷設熱回収運転において、室内熱交換器(54)の暖房能力が過剰であり、且つ冷却ファン(17a)の風量が所定値(最大)であると、暖房/冷設熱回収運転から暖房/冷設余熱運転に切り換わる。このため、冷却ファン(17a)の風量が最大に至るまでは、暖房/冷設余熱運転に切り換わることを回避できる。よって、暖房/冷設熱回収運転から暖房/冷設余熱運転へ切り換わる頻度を低減できる。
実施形態では、前記制御器(100)(コントローラ)は、前記第2冷凍サイクル中に中間冷却器(17)が冷媒の冷却を行っているときに、前記第1利用熱交換器(54)(室内熱交換器)の加熱能力(暖房能力)が不足することを示す条件が成立すると、前記中間冷却器(17)の冷却能力を減少させる。
この形態では、第2冷凍サイクルが行われる暖房/冷設余熱運転において、暖房能力が不足することを示す条件が成立すると、冷却ファン(17a)の風量を減少させる。このため、暖房能力が不足する条件下において、暖房/冷設余熱運転から暖房/冷設熱回収運転に切り換わる頻度を低減できる。
実施形態では、前記制御器(100)(コントローラ)は、前記第2冷凍サイクルにおいて、前記第1利用熱交換器(54)(室内熱交換器)の加熱能力(暖房能力)が不足することを示す条件と、前記中間冷却器(17)の冷却能力が所定値以下である条件との双方が成立すると、前記第1冷凍サイクルを行うように前記流路切換機構(30)を制御する。
この形態では、暖房/冷設余熱運転において、室内熱交換器(54)の暖房能力が不足し、且つ冷却ファン(17a)の風量が所定値(最小)であると、暖房/冷設余熱運転から暖房/冷設熱回収運転に切り換わる。このため、冷却ファン(17a)の風量が最小に至るまでは、暖房/冷設熱回収運転に切り換わることを回避できる。よって、暖房/冷設余熱運転から暖房/冷設熱回収運転へ切り換わる頻度を低減できる。
実施形態では、前記冷媒回路(6)は、前記流路切換機構(30)の切換により、第3冷凍サイクルを行うように構成され、前記第3冷凍サイクルは、前記第1利用熱交換器(54)(室内熱交換器)を放熱器とし、前記熱源熱交換器(13)(室外熱交換器)及び前記第2利用熱交換器(64)(冷設熱交換器)を蒸発器とする冷凍サイクルであり、前記中間流路(41)は、前記第3冷凍サイクルにおいて、前記中間圧力部(21a)に冷媒を導入するように構成され、前記制御器(100)(コントローラ)は、前記第1冷凍サイクル中に中間冷却器(17)が冷媒の冷却を行っているときに、前記第1利用熱交換器(54)の加熱能力(暖房能力)が不足することを示す条件が成立すると、前記中間冷却器(17)の冷却能力を減少させる。
この形態では、第1冷凍サイクルが行われる暖房/冷設熱回収運転において、暖房能力が不足することを示す条件が成立すると、冷却ファン(17a)の風量を減少させる。このため、暖房能力が不足する条件下において、暖房/冷設熱回収運転から暖房/冷設運転に切り換わる頻度を低減できる。
実施形態では、前記制御器(100)は、前記第1冷凍サイクルにおいて、前記第1利用熱交換器(54)(室内熱交換器)の加熱能力(暖房能力)が不足することを示す条件と、前記中間冷却器(17)の冷却能力が所定値以下である条件との双方が成立すると、前記第3冷凍サイクルを行うように前記流路切換機構(30)を制御する。
この形態では、暖房/冷設熱回収運転において、室内熱交換器(54)の暖房能力が不足し、且つ冷却ファン(17a)の風量が所定値(最小)であると、暖房/冷設熱回収運転から暖房/冷設運転に切り換わる。このため、冷却ファン(17a)の風量が最小に至るまでは、暖房/冷設運転に切り換わることを回避できる。よって、暖房/冷設熱回収運転から暖房/冷設運転へ切り換わる頻度を低減できる。
実施形態では、前記制御器(100)(コントローラ)は、前記第3冷凍サイクルにおいて、前記第1利用熱交換器(54)(室内熱交換器)の加熱能力(暖房能力)が過剰であることを示す条件が成立すると、前記中間冷却器(17)の冷却能力を増大させる。
この形態では、第3冷凍サイクルが行われる暖房/冷設運転において、暖房能力が過剰であることを示す条件が成立すると、冷却ファン(17a)の風量を増大させる。このため、暖房能力が過剰となる条件下において、暖房/冷設運転から暖房/冷設熱回収運転に切り換わる頻度を低減できる。
実施形態では、前記制御器(100)(コントローラ)は、前記第3冷凍サイクルにおいて、前記第1利用熱交換器(54)(室内熱交換器)の加熱能力(暖房能力)が過剰であることを示す条件と、前記中間冷却器(17)の冷却能力が所定値以上である条件との双方が成立すると、前記第1冷凍サイクルを行うように前記流路切換機構(30)を制御する。
この形態では、暖房/冷設運転において、室内熱交換器(54)の暖房能力が過剰であり、且つ冷却ファン(17a)の風量が所定値(最大)であると、暖房/冷設運転から暖房/冷設熱回収運転に切り換わる。このため、冷却ファン(17a)の風量が最大に至るまでは、暖房/冷設熱回収運転に切り換わることを回避できる。よって、暖房/冷設運転から暖房/冷設熱回収運転へ切り換わる頻度を低減できる。
このようにして各運転の切換頻度を低減することで、流路切換機構(30)の機械的な寿命を延ばすことができる。流路切換機構(30)の切換に伴う騒音を低減できる。流路切換機構(30)の切換に伴い各圧縮機(21,22,23)を停止させる頻度も低減できる。
《その他の実施形態》
上記実施形態においては、以下のような構成としてもよい。
中間冷却器(17)は、中間流路(41)の冷媒を中間ファン(17a)が搬送する空気により冷却する空冷式である。しかし、中間冷却器(17)は、中間流路(41)の冷媒を、空気以外の熱媒体により冷却する方式であってもよい。熱媒体としては、冷媒、ブライン、水などがあげられる。コントローラ(100)は、中間冷却器(17)の冷却能力を調節するように、これらの熱媒体の温度や流量を調節する制御を行う。
圧縮要素(C)は、モータと、該モータに連結する1本の駆動軸と、該駆動軸に連結される第1圧縮機構(第1圧縮部)と、第2圧縮機構(第2圧縮部)とを有する多段圧縮機であってもよい。中間流路は、第1圧縮機構と第2圧縮機構との間の中間圧力部に冷媒を導入する。
第1利用熱交換器(54)は、必ずしも室内熱交換器でなくてもよく、空気と冷媒とを熱交換させる空気熱交換器でなくてもよい。第1利用熱交換器(54)は、例えば冷媒によって水やブラインを加熱する加熱熱交換器であってもよい。
第2利用熱交換器(64)は、必ずしも冷設熱交換器でなくてもよく、空気と冷媒とを熱交換させる空気熱交換器でなくてもよい。第2利用熱交換器(64)は、例えば冷媒によって水やブラインを冷却する冷却熱交換器であってもよい。
図9に示す条件c4)、c6)では、冷却ファン(17a)の風量が最大であることを条件としている。しかし、これらの条件は、冷却ファン(17a)の風量が最大値より小さい所定値以上であることであってもよい。図9に示す条件d4)、e6)では、冷却ファン(17a)の風量が最小であることを条件としている。しかし、これらの条件は、冷却ファン(17a)の風量が最小値(ゼロも含む)より大きい所定値以下であることであってもよい。
実施形態の流路切換機構(30)は、2つの三方弁(TV1,TV2)を含む。しかし、流路切換機構(30)は、2つの四方切換弁を含むものであってもよい。パイロット式の四方切換弁の切換時には、高低差圧に基づくスプール弁の移動に伴い大きな騒音が発生する。冷媒回路において、冷媒(例えば二酸化炭素)を臨界圧力以上まで圧縮する構成では、この騒音が特に大きくなる。これに対し、本実施形態では、上述したように流路切換機構(30)の切換頻度を低減できるため、このような騒音の発生頻度を低減できる。流路切換機構(30)は、複数の電磁弁や流量調節弁を組み合わせた構成であってもよい。
以上、実施形態および変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態および変形例は、本開示の対象の機能を損なわない限り、適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。以上に述べた「第1」、「第2」、「第3」…という記載は、これらの記載が付与された語句を区別するために用いられており、その語句の数や順序までも限定するものではない。
以上説明したように、本開示は、冷凍装置について有用である。
1 冷凍装置
6 冷媒回路
13 室外熱交換器(熱源熱交換器)
17 中間冷却器
17a 冷却ファン(中間ファン)
21 第1圧縮機(第1圧縮部)
21a 中間圧力部
22 第2圧縮機(第2圧縮部)
23 第3圧縮機(第3圧縮部)
30 流路切換機構
41 中間流路
54 室内熱交換器(第1利用熱交換器)
64 冷設熱交換器(第2利用熱交換器)
100 コントローラ(制御器)

Claims (9)

  1. 直列に接続される第1圧縮部(21)及び第2圧縮部(22,23)を含む圧縮要素(C)と、熱源熱交換器(13)と、第1利用熱交換器(54)と、第2利用熱交換器(64)と、流路切換機構(30)とを有し、前記流路切換機構(30)の切換により少なくとも第1冷凍サイクルと第2冷凍サイクルを行うように構成された冷媒回路(6)と、
    制御器(100)とを備えた冷凍装置であって、
    前記冷媒回路(6)は、
    前記第1冷凍サイクル及び前記第2冷凍サイクルにおいて、前記第1圧縮部(21)と前記第2圧縮部(22,23)の間の中間圧力部(21a)に冷媒を導入する中間流路(41)と、
    前記中間流路(41)を流れる冷媒を熱媒体により冷却する中間冷却器(17)とを有し、
    前記第1冷凍サイクルは、前記熱源熱交換器(13)を停止させ、前記第1利用熱交換器(54)を放熱器とし、前記第2利用熱交換器(64)を蒸発器とする冷凍サイクルであり、
    前記第2冷凍サイクルは、前記熱源熱交換器(13)及び前記第1利用熱交換器(54)を放熱器とし、前記第2利用熱交換器(64)を蒸発器とする冷凍サイクルであり、
    前記制御器(100)は、前記第1冷凍サイクルにおいて、前記第1利用熱交換器(54)の加熱能力が過剰であることを示す条件が成立すると、前記中間冷却器(17)の冷却能力を増大させることを特徴とする冷凍装置。
  2. 請求項1において、
    前記制御器(100)は、前記第1冷凍サイクルにおいて、前記第1利用熱交換器(54)の加熱能力が過剰であることを示す条件と、前記中間冷却器(17)の冷却能力が所定値以上であることを示す条件との双方が成立すると、前記第2冷凍サイクルを行うように前記流路切換機構(30)を制御することを特徴とする冷凍装置。
  3. 請求項1又は2において、
    前記制御器(100)は、前記第2冷凍サイクル中に前記中間冷却器(17)が冷媒の冷却を行っているときに、前記第1利用熱交換器(54)の加熱能力が不足することを示す条件が成立すると、前記中間冷却器(17)の冷却能力を減少させることを特徴とする冷凍装置。
  4. 請求項3において、
    前記制御器(100)は、前記第2冷凍サイクルにおいて、前記第1利用熱交換器(54)の加熱能力が不足することを示す条件と、前記中間冷却器(17)の冷却能力が所定値以下であることを示す条件との双方が成立すると、前記第1冷凍サイクルを行うように前記流路切換機構(30)を制御することを特徴とする冷凍装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つにおいて、
    前記冷媒回路(6)は、前記流路切換機構(30)の切換により、第3冷凍サイクルを行うように構成され、
    前記第3冷凍サイクルは、前記第1利用熱交換器(54)を放熱器とし、前記熱源熱交換器(13)及び前記第2利用熱交換器(64)を蒸発器とする冷凍サイクルであり、
    前記中間流路(41)は、前記第3冷凍サイクルにおいて、前記中間圧力部(21a)に冷媒を導入するように構成され、
    前記制御器(100)は、前記第1冷凍サイクル中に前記中間冷却器(17)が冷却の冷却を行っているときに、前記第1利用熱交換器(54)の加熱能力が不足することを示す条件が成立すると、前記中間冷却器(17)の冷却能力を減少させることを特徴とする冷凍装置。
  6. 請求項5において、
    前記制御器(100)は、前記第1冷凍サイクルにおいて、前記第1利用熱交換器(54)の加熱能力が不足することを示す条件と、前記中間冷却器(17)の冷却能力が所定値以下である条件との双方が成立すると、前記第3冷凍サイクルを行うように前記流路切換機構(30)を制御することを特徴とする冷凍装置。
  7. 請求項5又は6において、
    前記制御器(100)は、前記第3冷凍サイクルにおいて、前記第1利用熱交換器(54)の加熱能力が過剰であることを示す条件が成立すると、前記中間冷却器(17)の冷却能力を増大させることを特徴とする冷凍装置。
  8. 請求項7において、
    前記制御器(100)は、前記第3冷凍サイクルにおいて、前記第1利用熱交換器(54)の加熱能力が過剰であることを示す条件と、前記中間冷却器(17)の冷却能力が所定値以上である条件との双方が成立すると、前記第1冷凍サイクルを行うように前記流路切換機構(30)を制御することを特徴とする冷凍装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか1つにおいて、
    前記中間流路(41)を流れる冷媒を冷却する前記熱媒体としての空気を搬送する中間ファン(17a)をさらに備え、
    前記制御器(100)は、前記中間ファン(17a)の風量を調節することにより前記冷却能力を調節することを特徴とする冷凍装置。
JP2019177058A 2019-09-27 2019-09-27 冷凍装置 Active JP6835176B1 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019177058A JP6835176B1 (ja) 2019-09-27 2019-09-27 冷凍装置
PCT/JP2020/025183 WO2021059635A1 (ja) 2019-09-27 2020-06-26 冷凍装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019177058A JP6835176B1 (ja) 2019-09-27 2019-09-27 冷凍装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6835176B1 JP6835176B1 (ja) 2021-02-24
JP2021055874A true JP2021055874A (ja) 2021-04-08

Family

ID=74661657

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019177058A Active JP6835176B1 (ja) 2019-09-27 2019-09-27 冷凍装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6835176B1 (ja)
WO (1) WO2021059635A1 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004044921A (ja) * 2002-07-12 2004-02-12 Daikin Ind Ltd 冷凍装置
JP2009097847A (ja) * 2007-09-28 2009-05-07 Daikin Ind Ltd 冷凍装置
JP2009180427A (ja) * 2008-01-30 2009-08-13 Daikin Ind Ltd 冷凍装置
JP2010127504A (ja) * 2008-11-26 2010-06-10 Daikin Ind Ltd 空気調和装置
JP2010156493A (ja) * 2008-12-26 2010-07-15 Daikin Ind Ltd 冷暖同時運転型空気調和装置
JP2014070822A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Daikin Ind Ltd 冷凍装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004044921A (ja) * 2002-07-12 2004-02-12 Daikin Ind Ltd 冷凍装置
JP2009097847A (ja) * 2007-09-28 2009-05-07 Daikin Ind Ltd 冷凍装置
JP2009180427A (ja) * 2008-01-30 2009-08-13 Daikin Ind Ltd 冷凍装置
JP2010127504A (ja) * 2008-11-26 2010-06-10 Daikin Ind Ltd 空気調和装置
JP2010156493A (ja) * 2008-12-26 2010-07-15 Daikin Ind Ltd 冷暖同時運転型空気調和装置
JP2014070822A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Daikin Ind Ltd 冷凍装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6835176B1 (ja) 2021-02-24
WO2021059635A1 (ja) 2021-04-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2021039087A1 (ja) 熱源ユニット及び冷凍装置
WO2020202763A1 (ja) 冷凍装置用ユニット、熱源ユニット、及び冷凍装置
CN114270113B (zh) 热源机组及制冷装置
US20220205680A1 (en) Heat source unit and refrigeration apparatus
WO2021065111A1 (ja) 熱源ユニット及び冷凍装置
JP4720641B2 (ja) 冷凍装置
US20230140815A1 (en) Refrigeration system and heat source unit
JP2021055876A (ja) 熱源ユニット及び冷凍装置
JP6835176B1 (ja) 冷凍装置
JP7063940B2 (ja) 冷凍装置
CN114341571B (zh) 制冷装置
WO2021010130A1 (ja) 冷凍装置
WO2021100234A1 (ja) 冷凍装置用の中間ユニットおよび冷凍装置
CN114341569A (zh) 热源机组及制冷装置
JP2021055917A (ja) 熱源ユニット及び冷凍装置
JP6835185B1 (ja) 熱源ユニット及び冷凍装置
JP7137094B1 (ja) 熱源ユニットおよび冷凍装置
JP2022083089A (ja) 熱源システムおよび冷凍装置
JP2022083173A (ja) 熱源システムおよび冷凍装置
JP2002174470A (ja) 冷凍装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200626

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200908

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201023

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210105

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210118

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6835176

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151