JP2010127504A - 空気調和装置 - Google Patents

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Atsushi Yoshimi
敦史 吉見
Shuji Fujimoto
修二 藤本
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Abstract

【課題】多段圧縮運転を行う、複数の利用側熱交換器を備える空気調和装置において、暖房運転時の運転効率を向上させる。
【解決手段】暖房運転時において、室内ユニット5内の複数の室内側熱交換器9a,9b…のうち、室内側熱交換器9bが暖房に使用されていないとする。このような状況において、切換機構30によって、室内側熱交換器9bを、二段圧縮運転を行う圧縮機63,64の中間冷却器として機能させるように切り換える。他の室内側熱交換器9a…はガスクーラーとして機能させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、多段圧縮式の冷凍サイクルを行う空気調和装置に関し、特に複数の利用側熱交換器を備える空気調和装置に関する。
従来より、多段圧縮式冷凍サイクルを行う冷凍装置の1つとして、特許文献1に示されるような、二段圧縮式冷凍サイクルを行う空気調和装置がある。この空気調和装置は、主として、直列に接続された2つの圧縮要素を有する圧縮機と、室外熱交換器と、膨張弁と、室内熱交換器とを有している。
上述の空気調和装置においては、圧縮機の前段側の圧縮要素から吐出された冷媒が圧縮機の後段側の圧縮要素に吸入されてさらに圧縮されるため、圧縮機の後段側の圧縮要素から吐出される冷媒の温度が高くなり、例えば、冷媒の放熱器として機能する室外熱交換器において放熱ロスが大きくなることから、高い運転効率が得られにくいという問題がある。
この問題に対して、前段側の圧縮要素から吐出された冷媒を後段側の圧縮要素に吸入させるための中間冷媒管に、前段側の圧縮要素から吐出されて後段側の圧縮要素に吸入される冷媒の冷却器として機能する中間冷却器を設けることで、後段側の圧縮要素に吸入される冷媒の温度を低くし、その結果、後段側の圧縮要素から吐出される冷媒の温度を低くして、室外熱交換器における放熱ロスを小さくする方法が取られる(特許文献2参照)。
特開2007−232263号公報 特開2003−74999号公報
しかし、多段圧縮機から吐出される冷媒の温度を下げるために中間冷却器を用いた場合、暖房運転時においては、中間冷却器により熱を外に捨てることとなる。そこで、暖房運転時には中間冷却器が機能しないようにして熱を外に捨てないようにする構成も提案されているが、これでは暖房運転時には中間冷却器が働かなくなって冷房運転時のような効果を得ることができなくなるという問題が生じる。
本発明の課題は、多段圧縮運転を行う、複数の利用側熱交換器を備える空気調和装置において、暖房運転時の運転効率を向上させることにある。
第1発明に係る空気調和装置は、圧縮機構と膨張機構と熱源側熱交換器と複数の利用側熱交換器と切換可能な第1切換機構とを備えている。圧縮機構は、吸入路、吐出路、第1圧縮要素、及び第2圧縮要素を有する。第1圧縮要素は、吸入路から吸入した冷媒の圧力を高める。第2圧縮要素は、第1圧縮要素よりもさらに冷媒の圧力を高めて吐出路から吐出する。膨張機構は、圧縮機構の吐出路から送られる冷媒を減圧して圧縮機構の吸入路に戻す。熱源側熱交換器は、暖房運転のために、膨張機構と圧縮機構の吸入路との間にあり、冷媒の加熱器として機能することが可能に構成されている。複数の利用側熱交換器は、暖房運転のために、膨張機構と圧縮機構の吐出路との間にあり、冷媒の冷却器として機能することが可能に構成されている。第1切換機構は、複数の利用側熱交換器のうちの少なくとも一つの利用側熱交換器を、冷媒の冷却器として機能する第1状態から、第1圧縮要素の吐出口から吐出された冷媒を冷却して第2圧縮要素の吸入口に吸入させる中間冷却器として機能する第2状態に切り換え可能に構成されている。ここで、「圧縮機構」は、複数の圧縮要素が一体に組み込まれた圧縮機や、単一の圧縮要素が組み込まれた圧縮機及び/又は複数の圧縮要素が組み込まれた圧縮機を複数台接続したものを含む構成を意味している。
本発明によれば、第1切換機構により暖房運転時に冷媒の冷却器として使用されていない利用側熱交換器を使って圧縮機構から吐出される冷媒の温度を下げるための中間冷却器として機能するように切り換えることによって中間冷却を行い、中間冷却の際に冷媒を冷却するのに生じる熱エネルギーを他の暖房に利用されている利用側熱交換器の暖房する補助するために使用する。あるいは、弱暖房のための蒸発器としての役割と中間冷却器としての役割の両方を利用側熱交換器に果たさせることができる。
第2発明に係る空気調和装置は、第1発明の空気調和装置であって、第2切換機構と熱源側中間冷却器とをさらに備える。第2切換機構は、冷房運転のために、熱源側熱交換器が膨張機構と圧縮機構の吐出路との間にあって冷媒の冷却器として機能するとともに、複数の利用側熱交換器が膨張機構と圧縮機構の吸入路との間にあって冷媒の加熱器として機能するように切換可能に構成されている。熱源側中間冷却器は、第2切換機構により複数の利用側熱交換器が冷媒の加熱器として機能するように切り換えられたときに、第1圧縮要素の吐出口から吐出された冷媒を冷却して第2圧縮要素の吸入口に吸入させる。
本発明によれば、第2切換機構によって冷房運転に切り換ったときに、空気調和装置が複数の利用側熱交換器を全て冷媒の加熱器として用いても、熱源側中間冷却器により中間冷却を行って余分な熱エネルギーを熱源側で放出できる。また、熱源側中間冷却器と利用側熱交換器を併用することによって、冷房運転中に熱エネルギーを必要とする利用側の空間に利用側熱交換器を用いて熱エネルギーを供給することができるなど空気調和のバリエーションが広がる。
第3発明に係る空気調和装置は、第1発明または第2発明の空気調和装置であって、第3切換機構をさらに備える。第3切換機構は、熱源側熱交換器が膨張機構と圧縮機構の吐出路との間にあって冷媒の冷却器として機能するように切り換えることができる。同時に、熱源側熱交換器の加熱器と冷却器との切り換えとは独立して、第3切換機構は、複数の利用側熱交換器のうちのいずれか一つが膨張機構と圧縮機構の吐出路との間にあって冷媒の冷却器として機能するか、または膨張機構と圧縮機構の吸入路との間にあって冷媒の加熱器として機能するかを切り換えることができる。
本発明によれば、複数の利用側熱交換器を用いて冷房運転と暖房運転とが入り混じって行われている場合にも、利用側熱交換器を中間冷却器として使えるため、利用側熱交換器を中間冷却器として使う機会を増やすことができる。また、複数の利用側熱交換器を各々冷房・暖房・弱暖房に利用できるため、空気調和のバリエーションが広がる。
第4発明に係る空気調和装置は、第1発明から第3発明のいずれかの空気調和装置であって、第1切換機構が、少なくとも一つの利用側熱交換器に接続される流路の開閉により切り換える開閉機構を有する。開閉機構は、少なくとも一つの利用側熱交換器を、第1状態にするために膨張機構と圧縮機構の吐出路との間に接続するか、または第2状態にするために第1圧縮要素の吐出口と第2圧縮要素の吸入口との間に接続するかを切り換える。
本発明によれば、利用側熱交換器に接続される流路の開閉を行う開閉機構という簡単な構成で、利用側熱交換器を中間冷却器として機能させる第1切換機構を実現できる。
第5発明に係る空気調和装置は、第1発明から第4発明のいずれかの空気調和装置であって、圧縮機構が、冷媒の圧力を超臨界状態になる圧力まで高めて吐出路から吐出する。
本発明によれば、超臨界状態に達する高い圧力まで冷媒が圧縮されるので、中間冷却器による冷媒の冷却で圧縮機構の吐出温度を低く抑えることにより放熱ロスを防ぐ効果が大きくなる。
第6発明に係る空気調和装置は、第5発明の空気調和装置であって、圧縮機構が、二酸化炭素を主成分として含む冷媒の圧力を超臨界状態になる圧力まで高めて吐出路から吐出する。
本発明によれば、二酸化炭素を主成分として含む冷媒を用いる空気調和装置の圧縮機構の吐出温度を暖房運転時に低く抑えつつ、暖房運転時の運転効率を向上させることができる。
第1発明の空気調和装置では、利用側熱交換器を中間冷却器として用いることで、中間冷却器の熱エネルギーの有効利用が図れ、暖房運転時にのみ機能する中間冷却器を設けて設備を増加させることなく、暖房運転時に運転効率を向上させることができる。
第2発明の空気調和装置では、暖房運転時のみでなく冷房運転時にも運転効率を向上させることができる。また、空気調和のバリエーションが広がり、空気調和装置の運転の自由度が増す。
第3発明の空気調和装置では、利用側熱交換器を中間冷却器として使う機会を増やすことで、運転効率の改善効果が大きくなる。また、空気調和のバリエーションが広がり、空気調和装置の運転の自由度が増す。
第4発明の空気調和装置では、簡単な構成で第1切換機構を実現でき、利用側熱交換器に中間冷却器としての機能を持たせた空気調和装置を容易に実現することができる。
第5発明の空気調和装置では、放熱ロスを防ぐ効果が大きく、暖房運転時の運転効率の改善効果が大きくなる。
第6発明の空気調和装置では、冷房運転時及び暖房運転時の運転効率を改善しつつ、圧縮機構からの吐出温度を低く抑えることで二酸化炭素を主成分として含む冷媒の運転範囲の拡大や信頼性の向上を図ることができる。
〔第1実施形態〕
(1)空気調和装置の基本構成
図1は、本発明の第1実施形態に係る空気調和装置の概略構成図である。第1実施形態に係る空気調和装置1は、冷房運転と暖房運転の切り換えが可能となるように構成された冷媒回路2を有し、超臨界域で作動する冷媒(ここでは、二酸化炭素)を使用して二段圧縮式冷凍サイクルを行う装置である。
空気調和装置1の冷媒回路2は、室外に設けられる室外ユニット3と、分岐ユニット4と、室内に設けられる室内ユニット5とを備えて構成されている。室外ユニット3には、圧縮機構6と、室外側熱交換器7と、室外側中間冷却器10と、切換機構30とが設けられている。分岐ユニット4は複数の分岐機構4a,4b…からなり、各分岐機構4a,4b…には膨張機構8a,8b…及び開閉機構41a,41b…、42a,42b…、43a,43b…が設けられている。室内ユニット5には、複数の室内側熱交換器9a,9b…が設けられており、複数の室内側熱交換器9a,9b…は、例えばビルなど多数の部屋を有する建築物などにおいては各部屋に分散して配置され、会議室のような大きなスペースを持つ部屋には複数台の熱交換器が配置されることもある。図1には、2つの分岐機構4a,4bとそれに対応する2台の室内側熱交換器9a,9bしか記載していないが、空気調和装置1は、同様の構成を繰り返し多数接続した構成を有している。さらに、空気調和装置1は、ここでは図示しないが、圧縮機構6、膨張機構8a,8b…、切換機構30及び開閉機構41a,41b…,42a,42b…、43a,43b…等の空気調和装置1を構成する各部の動作を制御する制御部を有している。
冷媒回路2において、冷房運転及び暖房運転を行うために、圧縮機構6で圧縮した冷媒を膨張機構8a,8b…で膨張させて再び圧縮機構6に戻す回路が構成される。室内側熱交換器9a,9b…において冷房が行われるとすると、圧縮機構6から吐出された冷媒は室外側熱交換器7を経由して膨張機構8a,8b…に流入し、膨張機構8a,8b…から室内側熱交換器9a,9b…を経由して圧縮機構6に吸入される。一方、室内側熱交換器9a,9b…において暖房が行われるとすると、圧縮機構6から吐出された冷媒は室内側熱交換器9a,9b…を経由して膨張機構8a,8b…に流入し、膨張機構8a,8b…から室外側熱交換器7を経由して圧縮機構6に吸入される。室内側熱交換器9a,9b…において冷房運転が可能な状態にするかまたは、暖房運転が可能な状態にするかの切り換えは、切換機構30によって行われる。
また、冷媒回路2を構成するため、圧縮機構6などの各機器は、複数の冷媒管21〜24などによって接続されている。第1主冷媒管21は、室外ユニット3の室外側熱交換器7の一端と分岐ユニット4の膨張機構8a,8b…とを接続する。このような配管によって、第1主冷媒管21を流れる冷媒は各膨張機構8a,8b…に分岐され、逆に膨張機構8a,8b…から第1主冷媒管21に流れるときには冷媒が第1主冷媒管21で合流する。第2主冷媒管22は、後述する切換機構30の四路切換弁30aと室内側熱交換器9a,9b…の一端とを開閉機構41a,41b…を介して接続する。このような配管によって、第2主冷媒管22を流れる冷媒は開閉機構41a,41b…で分岐されて室内側熱交換器9a,9b…に流入し、逆に開閉機構41a,41b…から第2主冷媒管22に流れるときには冷媒が第2主冷媒管22で合流する。中間吐出管23は、後述する圧縮機構6の前段側の圧縮機63の吐出口と室内側熱交換器9a,9b…の一端とを開閉機構43a,43b…を介して接続する。中間吸入管24は、後述する圧縮機構6の後段側の圧縮機64の吸入口と室内側熱交換器9a,9b…の他端とを開閉機構42a,42b…を介して接続する。
圧縮機構6は、吸入管61、吐出管62、及び2台の圧縮機63,64から構成されている。圧縮機63,64は、本実施形態において、ロータリ式やスクロール式等の容積式の圧縮機である。圧縮機構6において、吸入管61から吸入された冷媒を、前段側の圧縮機63が吸入口から吸入して中間圧まで圧縮し、圧縮機63の吐出口に接続された中間吐出管23に圧縮機63が吐出する。後段側の圧縮機64は、前段側の圧縮機63が中間圧まで圧縮した冷媒を、中間吸入管24から吸入してさらに高圧に圧縮し、圧縮機64の吐出口に接続する吐出管62に吐出する。
室外側熱交換器7は、室外ユニット3に設けられ、室外に熱を放出して冷媒を冷却するためのガスクーラーまたは室外から熱を取り入れて冷媒を加熱するための蒸発器として機能する熱交換器である。ここでは図示しないが、室外側熱交換器7には、室外側熱交換器7を流れる冷媒と熱交換を行う冷却源または加熱源としての水や空気が供給されるようになっている。室外側熱交換器7の一端は第1主冷媒管21に接続され、室外側熱交換器7の他端は四路切換弁30aに接続されている。
室外側中間冷却器10は、圧縮機構6の前段側の圧縮機63から吐出された冷媒を冷却して圧縮機構6の後段側の圧縮機64に吸入させる熱交換器である。ここでは図示しないが、室外の雰囲気と熱交換するため、室外側中間冷却器10には、室外側中間冷却器10を流れる冷媒と熱交換を行う冷却源しての水や空気が供給されるようになっている。このように、室外側中間冷却器10は、圧縮機構6、室外側熱交換器7、膨張機構8a,8b…及び室内側熱交換器9a,9b…を循環する冷媒を用いたものではないという意味で、外部熱源を用いた冷却器ということができる。室外側中間冷却器10の一端は、後述する開閉機構30bを介して前段側の圧縮機63の吐出口に接続され、他端は後段側の圧縮機64の吸入口に接続されている。
切換機構30は、室外ユニット3に設けられ、冷媒回路2内における冷媒の流れの方向を切り換えるための四路切換弁30aと、圧縮機63の吐出口と室外側中間冷却器10の一端との間に設けられた開閉機構30bを備えて構成される。冷房運転時においては、図1に示す四路切換弁30aの実線の接続が行われる。すなわち、冷房運転時において四路切換弁30aは、室外側熱交換器7を圧縮機構6によって圧縮される冷媒のガスクーラーとして、かつ、室内側熱交換器9a,9b…を室外側熱交換器7において冷却された冷媒の蒸発器として機能可能にさせるために、圧縮機構6の吐出管62と室外側熱交換器7の他端とを接続するとともに圧縮機構6の吸入管61と第2主冷媒管22とを接続する。また、開閉機構30bは、冷房運転時には、室外側中間冷却器10を機能させるために開かれる。以下、四路切換弁30aにおいて、このような実線の接続が実現され、開閉機構30bが開かれている切換機構30の状態を「冷房運転状態」という。
暖房運転時においては、図1に示す四路切換弁30aの破線の接続が実現される。四路切換弁30aは、暖房運転時には、室内側熱交換器9a,9b…を圧縮機構6によって圧縮される冷媒のガスクーラーとして機能可能にし、かつ、室外側熱交換器7を室内側熱交換器9a,9b…において冷却された冷媒の蒸発器として機能させるために、圧縮機構6の吐出管62と第2主冷媒管22とを接続するとともに圧縮機構6の吸入管61と室外側熱交換器7の他端とを接続する。また、開閉機構30bは、暖房運転時には、室外側中間冷却器10の機能を停止させるために閉じられる。以下、四路切換弁30aにおいて、このような破線の接続が実現され、開閉機構30bが閉じられている切換機構30の状態を「暖房運転状態」という。
膨張機構8a,8b…は、分岐ユニット4に設けられ、ガスクーラーとしての室外側熱交換器7から蒸発器としての室内側熱交換器9a,9b…に送られる冷媒を減圧する機構または、ガスクーラーとしての室内側熱交換器9a,9b…から蒸発器としての室外側熱交換器7に送られる冷媒を減圧する機構である。膨張機構8a,8b…は、本実施形態において、室外側熱交換器7において冷却された高圧の冷媒を室内側熱交換器9a,9b…に送る前に冷凍サイクルにおける低圧付近まで減圧しまたは、室内側熱交換器9a,9b…において冷却された高圧の冷媒を室外側熱交換器7に送る前に冷凍サイクルにおける低圧付近まで減圧する。また、膨張機構8a,8b…は、室内側熱交換器9a,9b…を中間冷却器として機能させる際には、第1主冷却管21と室内側熱交換器9a,9b…との間の冷媒の流れを遮断することができるよう構成されている。このような膨張機構8a,8b…には、電子膨張弁が用いられる。
開閉機構41a,41b…、開閉機構42a,42b…、及び開閉機構43a,43b…は、膨張機構8a,8b…とともに、分岐機構4a,4b…を構成する。これら開閉機構41a,41b…、42a,42b…、43a,43bには電磁弁が用いられる。分岐機構4a,4b…は、室内側熱交換器9a,9b…を蒸発器やガスクーラーとして機能させるか、または中間冷却器として機能させるかの切換を行う切換機構であって、室内側熱交換器9a,9b…に接続される流路の開閉を行うことにより、室内側熱交換器9a,9b…の接続を切り換える。すなわち、室内側熱交換器9a,9b…を蒸発器やガスクーラーとして機能させるときは、開閉機構41a,41b…が開かれるとともに膨張機構8a,8b…の開度調整がなされ、開閉機構42a,42b…及び開閉機構43a,43b…が閉じられる。また、室内側熱交換器9a,9b…を中間冷却器として機能させるときは、開閉機構41a,41b…及び膨張機構8a,8b…が閉じられ、開閉機構42a,42b…及び開閉機構43a,43b…が開かれる。
室内側熱交換器9a,9b…は、室内ユニット5に設けられ、室内から冷媒に熱を取り入れて冷媒を加熱する蒸発器または冷媒から室内に熱を放出して冷媒を冷却するガスクーラーとして機能する熱交換器である。ここでは図示しないが、室内側熱交換器9a,9b…には、室内側熱交換器9a,9b…を流れる冷媒と熱交換を行う冷却源または加熱源としての水や空気が供給されるようになっている。
(2)空気調和装置の動作
次に、本実施形態の空気調和装置1の動作について、図1〜図3を用いて説明する。ここで、図2(a)は、冷房運転時の冷凍サイクルが図示された圧力−エンタルピ線図であり、図2(b)は、冷房運転時の冷凍サイクルが図示された温度−エントロピ線図である。また、図3(a)は、暖房運転時の冷凍サイクルが図示された圧力−エンタルピ線図であり、図3(b)は、暖房運転時の冷凍サイクルが図示された温度−エントロピ線図である。なお、以下の冷房運転及び暖房運転における運転制御は、上述の制御部(図示せず)によって行われる。また、以下の説明において、「高圧」とは、冷凍サイクルにおける高圧(すなわち、図2(a)の点D、D’、Eにおける圧力や図3(a)の点D、D’、F1における圧力)を意味し、「低圧」とは、冷凍サイクルにおける低圧(すなわち、図2(a)の点A、Fにおける圧力や図3(a)の点A、Eにおける圧力)を意味し、「中間圧」とは、冷凍サイクルにおける中間圧(すなわち、図2(a)の点B、C1における圧力や図3(a)の点B、C2における圧力)を意味している。
<冷房運転>
冷房運転時においては、切換機構30の状態が冷房運転状態とされ、膨張機構8a,8b…が、冷媒を減圧するように開度調節される。また、開閉機構41a,41b…が開かれるとともに開閉機構42a,42b…、43a,43b…が閉じられることにより、室内側熱交換器9a,9b…は、第1主冷媒管21と第2主冷媒管22との間にあって蒸発器として機能する。
この冷媒回路2の状態において、低圧の冷媒(図1、図2の点A参照)は、吸入管61から圧縮機構6(圧縮機63の吸入口)に吸入され、まず、圧縮機63によって中間圧まで圧縮された後に、室外側中間冷却器10に吐出される(図1、図2の点B参照)。この前段側の圧縮機63から吐出された中間圧の冷媒は、室外側中間冷却器10において、冷却源としての水や空気と熱交換を行うことで冷却される(図1、図2の点C1参照)。この室外側中間冷却器10において冷却された冷媒は、次に、圧縮機63の後段側に接続された圧縮機64に吸入されてさらに圧縮されて、圧縮機構6の吐出管62から吐出される(図1、図2の点D参照)。ここで、圧縮機構6の圧縮機64から吐出された高圧の冷媒は、圧縮機構6による二段圧縮動作によって、臨界圧力(すなわち、図2(a)に示される臨界点CPにおける臨界圧力Pcp)を超える圧力まで圧縮されている。
次に、この圧縮機構6から吐出された高圧の冷媒は、冷媒のガスクーラーとして機能する室外側熱交換器7に送られる。そして、室外側熱交換器7に送られた高圧の冷媒は、室外側熱交換器7において、冷却源としての水や空気と熱交換を行って冷却される(図1、図2の点E参照)。そして、室外側熱交換器7において冷却された高圧の冷媒は、膨張機構8a,8b…によって減圧されて低圧の気液二相状態の冷媒となり、冷媒の蒸発器として機能する室内側熱交換器9a,9b…に送られる(図1、図2の点F参照)。室内側熱交換器9a,9b…に送られた低圧の気液二相状態の冷媒は、室内側熱交換器9a,9b…において、加熱源としての水や空気と熱交換を行って加熱されて、蒸発することになる(図1、図2の点A参照)。そして、この室内側熱交換器9a,9b…において加熱された低圧の冷媒は、四路切換弁30aを経由して、再び、圧縮機構6に吸入される。このようにして、冷房運転が行われる。
このように、空気調和装置1では、圧縮機63から吐出された冷媒を圧縮機64に吸入させるための経路に室外側中間冷却器10を設けることによって、室外側中間冷却器10を冷却器として機能する状態にしているため、室外側中間冷却器10を設けなかった場合(この場合には、図2において、点A→点B→点D’→点E→点Fの順で冷凍サイクルが行われる)に比べて、圧縮機63の後段側の圧縮機64に吸入される冷媒の温度が低下し(図2(b)の点B,C1参照)、圧縮機64から吐出される冷媒の温度も低下することになる(図2(b)の点D,D’参照)。このため、この空気調和装置1では、高圧の冷媒の放熱器として機能する室外側熱交換器7において、室外側中間冷却器10を設けなかった場合に比べて、冷却源としての水や空気と冷媒との温度差を小さくすることが可能になり、放熱ロスを小さくできることから、運転効率を向上させることができる。
<暖房運転>
暖房運転については、室内側熱交換器9aがガスクーラーとして機能し、室内側熱交換器9bが中間冷却器として機能することにより所望の暖房能力が発揮される場合について説明する。このような暖房運転時においては、切換機構30が暖房運転状態とされ、膨張機構8a,8b…が、冷媒を減圧するように開度調節される。開閉機構41aが開かれるとともに開閉機構42a,43aが閉じられることにより、室内側熱交換器9aは、第1主冷媒管21と第2主冷媒管22との間にあってガスクーラーとして機能する。一方、開閉機構41b及び膨張機構8bが閉じられるとともに開閉機構42b,43bが開かれることにより、室内側熱交換器9bは、中間吐出管23と中間吸入管24との間にあって室内側中間冷却器として機能する。
この冷媒回路2の状態において、低圧の冷媒(図1、図3の点A参照)は、吸入管61から圧縮機構6(圧縮機63の吸入口)に吸入され、まず、圧縮機63によって中間圧まで圧縮された後に、中間吐出管23に吐出される(図1、図3の点B参照)。この前段側の圧縮機63から吐出された中間圧の冷媒は、室内側熱交換器9bにおいて、冷却源としての水や空気と熱交換を行うことで冷却される(図1、図3の点C2参照)。この室内側熱交換器9bにおいて冷却された冷媒は、次に、圧縮機63の後段側に接続された圧縮機64に吸入されてさらに圧縮されて、圧縮機構6の吐出管62から吐出される(図1、図3の点D参照)。
ここで、圧縮機構6から吐出された高圧の冷媒は、冷房運転時と同様、圧縮機63による二段圧縮動作によって、臨界圧力(すなわち、図3に示される臨界点CPにおける臨界圧力Pcp)を超える圧力まで圧縮されている。
次に、この圧縮機構6から吐出された高圧の冷媒は、冷媒の放熱器(ガスクーラー)として機能する室内側熱交換器9a…に送られて、冷却源としての水や空気と熱交換を行って冷却される(図1、図3の点F1参照)。そして、室内側熱交換器9a…において冷却された高圧の冷媒は、膨張機構8aによって減圧されて低圧の気液二相状態の冷媒となり、冷媒の蒸発器として機能する室外側熱交換器7に送られる(図1、図3の点E参照)。室外側熱交換器7に送られた低圧の気液二相状態の冷媒は、加熱源としての水や空気と熱交換を行って加熱されて、蒸発することになる(図1、図3の点A参照)。そして、この室外側熱交換器7において加熱された低圧の冷媒は、切換機構30の四路切換弁30aを経由して、再び、圧縮機構6に吸入される。このようにして、暖房運転が行われる。
このように、空気調和装置1では、圧縮機63から吐出された冷媒を圧縮機64に吸入させるための経路に室内側熱交換器9bを接続させることによって、室内側熱交換器9bを冷却器として機能する状態にしているため、室内側中間冷却器を設けなかった場合、言い換えれば室内側熱交換器9bを中間冷却器として機能させなかった場合(この場合には、図3において、点A→点B→点D’→点F1→点Eの順で冷凍サイクルが行われる)に比べて、圧縮機63の後段側の圧縮機64に吸入される冷媒の温度が低下し(図3の点B,C2参照)、圧縮機64から吐出される冷媒の温度も低下することになる(図3の点D,D’参照)。
このため、この空気調和装置1では、高圧の冷媒の放熱器として機能する室外側熱交換器7において、室内側熱交換器9bを室内側中間冷却器として機能させなかった場合に比べて、冷却源としての水や空気と冷媒との温度差を小さくすることが可能になり、放熱ロスを小さくできることから、運転効率を向上させることができる。
ところで、室内側熱交換器9bによって圧縮機構6から吐出される冷媒の温度が下がることで、室内側熱交換器9aから室内に与えられるエネルギーは、DF間に相当するものとなるためD´F間に相当するエネルギーが与えられる場合(室内側熱交換器9bがない場合)に比べて小さくなっている。しかし、室内側熱交換器9bが室内ユニット5に設けられることにより、室内側熱交換器9bが放出する熱エネルギー(BC2間に相当するもの)が暖房に利用される。放熱ロスを考慮に入れればDD´間のエネルギーよりもBC2間のエネルギーの方が若干多くなることから、暖房能力は低下せず、むしろ向上する。
なお、上記実施形態では、暖房運転時に、室内側熱交換器9bのみを中間冷却器として使用して圧縮機構6から吐出される冷媒の温度を低下させているが、例えば複数の室内側熱交換器9a,9b…のうち2以上の室内側熱交換器を中間冷却器として機能させて圧縮機構6から吐出される冷媒の温度を抑制してもよい。
〔変形例1〕
第1実施形態による空気調和装置1においては、二段圧縮式冷凍サイクルを用いた冷房運転と暖房運転の際に室内側熱交換器9a,9b…のうちの一部を中間冷却器として機能させる場合について説明したが、第1実施形態の構成(図1参照)に加えて、気液分離器を設けて二段圧縮二段膨張を行わせることにより、熱源側ユニットと利用側ユニットを接続するための冷媒管を4管から3管に減らすようにしてもよい。
(1)空気調和装置の基本構成
図4は、本発明の第1実施形態の変形例に係る空気調和装置の概略構成図である。変形例1に係る空気調和装置1Aは、冷房運転と暖房運転の切り換えが可能となるように構成された冷媒回路2Aを有し、超臨界域で作動する冷媒(ここでは、二酸化炭素)を使用して二段圧縮式冷凍サイクルを行う装置である。
空気調和装置1Aの冷媒回路2Aは、室外に設けられる室外ユニット3Aと、分岐ユニット4Aと、室内に設けられる室内ユニット5とを備えて構成されている。室外ユニット3Aは、第1実施形態の室外ユニット3が備える圧縮機構6と室外側熱交換器7と室外側中間冷却器10と切換機構30に加え、膨張機構80と気液分離器11とを備えている。分岐ユニット4Aにおいて、複数の分岐機構4Aa,4Ab…からなり、各分岐機構4Aa,4Ab…に膨張機構8a,8b…及び開閉機構41a,41b…、42a,42b…、43a,43b…が設けられている点は、分岐ユニット4と同様である。しかし、第1実施形態の空気調和装置1が備える中間吸入管24を省いて、室外ユニット3Aと分岐ユニット4Aとを接続する冷媒管が4管から3管になったことにより、開閉機構42a,42b…の接続が変更されており、開閉機構42a,42bは、第1主冷媒管21と室内側熱交換器9a,9b…の他端とを接続する。なお、室内ユニット5は第1実施形態と同様に構成され、空気調和装置1Aが制御部を有していることも空気調和装置1と同様である。
冷媒回路2Aにおいて、冷房運転及び暖房運転を行うために、圧縮機構6で圧縮した冷媒を膨張機構80及び膨張機構8a,8b…で膨張させて再び圧縮機構6に戻す回路が構成される。冷房運転と暖房運転の切り換えは冷媒回路2と同じ切換機構30によって行われる。室内側熱交換器9a,9b…において冷房が行われるとすると、圧縮機構6から吐出された冷媒は室外側熱交換器7を経由して膨張機構80から気液分離器11に流入し、さらに気液分離器11から流出した液冷媒は膨張機構8a,8b…から室内側熱交換器9a,9b…を経由して圧縮機構6に吸入される。一方、室内側熱交換器9a,9b…において暖房が行われるとすると、圧縮機構6から吐出された冷媒は室内側熱交換器9a,9b…を経由して膨張機構8a,8b…から気液分離器11に流入し、気液分離器11から流出した液冷媒は膨張機構80から室外側熱交換器7を経由して圧縮機構6に吸入される。
また、冷媒回路2Aを構成するため、圧縮機構6などの各機器は、複数の冷媒管21〜23などによって接続されている。第1主冷媒管21は、室外ユニット3の気液分離器11と分岐ユニット4の膨張機構8a,8b…及び開閉機構42a,42b…とを接続する。このような配管によって、第1主冷媒管21を流れる冷媒は各膨張機構8a,8b…を経由してまたは直接に室内側熱交換器9a,9b…の他端に流れるように分岐され、逆に室内側熱交換器9a,9b…の他端から膨張機構8a,8b…を経由してまたは室内側熱交換器9a,9b…の他端から直接第1主冷媒管21に合流する。気液分離器11は、下部の液冷媒が溜まる部分に第1主冷媒管21が接続され、また下部の液冷媒が溜まる部分に圧縮機構80が接続されている。第2主冷媒管22及び中間吐出管23の接続は冷媒回路2と同様である。
また、圧縮機構6、室外側熱交換器7、室外側中間冷却器10、切換機構30、切換機構41a,41b…、42a,42b…、43a,43b…及び室内側熱交換器9a,9bなどについては第1実施形態で既に説明しているのでここでの説明は省略する。
気液分離器11は、流入してきた気液二相状態の冷媒を液冷媒とガス冷媒に分離して液冷媒を下部に溜めることができる。また、気液分離器11は、冷房運転と暖房運転の切替えや室内側熱交換器9a,9b…の能力調整にともなう冷媒の循環量の変化に対応できるよう、冷媒回路2Aで余剰となる冷媒を貯留したり、不足する冷媒を補ったりすることができる。
膨張機構80は、膨張機構8a,8b…とともに、ガスクーラーとしての室外側熱交換器7から蒸発器として働く室内側熱交換器9a,9b…に送られる冷媒を減圧する機構または、ガスクーラーとして働く室内側熱交換器9a,9b…から蒸発器としての室外側熱交換器7に送られる冷媒を減圧する機構である。膨張機構80及び膨張機構8a,8b…のうちの一方で、ガスクーラーにおいて冷却された高圧の冷媒を気液分離器11に送る前に冷凍サイクルにおける飽和圧力付近(中間圧)まで減圧し、もう一方でさらに気液分離器11から蒸発器に送る前に中間圧の冷媒を冷凍サイクルにおける低圧付近まで減圧する。このような膨張機構80には、電子膨張弁が用いられる。
(2)空気調和装置の動作
次に、本実施形態の空気調和装置1の動作について、図4〜図6を用いて説明する。ここで、図5(a)は、冷房運転時の冷凍サイクルが図示された圧力−エンタルピ線図であり、図5(b)は、冷房運転時の冷凍サイクルが図示された温度−エントロピ線図である。また、図6(a)は、暖房運転時の冷凍サイクルが図示された圧力−エンタルピ線図であり、図6(b)は、暖房運転時の冷凍サイクルが図示された温度−エントロピ線図である。なお、以下の冷房運転及び暖房運転における運転制御は、上述の制御部(図示せず)によって行われる。また、以下の説明において、「高圧」とは、冷凍サイクルにおける高圧(すなわち、図5(a)の点D、D’、Eにおける圧力や図6(a)の点D、D’、F1における圧力)を意味し、「低圧」とは、冷凍サイクルにおける低圧(すなわち、図5(a)の点A、Fにおける圧力や図6(a)の点A、Eにおける圧力)を意味し、「中間圧」とは、冷凍サイクルにおける中間圧(すなわち、図5(a)の点B、C1、I、Lにおける圧力や図6(a)の点B、C2、I、Lにおける圧力)を意味している。
<冷房運転>
冷房運転時においては、切換機構30の状態が冷房運転状態とされ、膨張機構80及び膨張機構8a,8b…が、冷媒を減圧するように開度調節される。また、開閉機構41a,41b…が開かれるとともに開閉機構42a,42b…、43a,43b…が閉じられることにより、室内側熱交換器9a,9b…は、第1主冷媒管21と第2主冷媒管22との間にあって蒸発器として機能する。
この冷媒回路2の状態において、低圧の冷媒(図4、図5の点A参照)は、吸入管61から圧縮機構6(圧縮機63の吸入口)に吸入され、まず、圧縮機63によって中間圧まで圧縮された後に、室外側中間冷却器10に吐出される(図4、図5の点B参照)。この前段側の圧縮機63から吐出された中間圧の冷媒は、室外側中間冷却器10において、冷却源としての水や空気と熱交換を行うことで冷却される(図4、図5の点C1参照)。この室外側中間冷却器10において冷却された冷媒は、次に、圧縮機63の後段側に接続された圧縮機64に吸入されてさらに圧縮されて、圧縮機構6の吐出管62から吐出される(図4、図5の点D参照)。ここで、圧縮機構6の圧縮機64から吐出された高圧の冷媒は、圧縮機構6による二段圧縮動作によって、臨界圧力(すなわち、図5(a)に示される臨界点CPにおける臨界圧力Pcp)を超える圧力まで圧縮されている。
次に、この圧縮機構6から吐出された高圧の冷媒は、冷媒のガスクーラーとして機能する室外側熱交換器7に送られる。そして、室外側熱交換器7に送られた高圧の冷媒は、室外側熱交換器7において、冷却源としての水や空気と熱交換を行って冷却される(図4、図5の点E参照)。そして、室外側熱交換器7において冷却された高圧の冷媒は、膨張機構80によって減圧されて飽和圧力付近の気液二相状態の冷媒となり、気液分離器11に流入する。気液分離器11に流入した冷媒のうち液相部分が分離されて、気液分離器11から、膨張機構8a,8b…に送られる(図4、図5の点L参照)。膨張機構8a,8b…によって減圧されて低圧になった気液二相状態の冷媒が、冷媒の蒸発器として機能する室内側熱交換器9a,9b…に送られる(図4、図5の点F参照)。室内側熱交換器9a,9b…に送られた低圧の気液二相状態の冷媒は、室内側熱交換器9a,9b…において、加熱源としての水や空気と熱交換を行って加熱されて、蒸発することになる(図4、図5の点A参照)。そして、この室内側熱交換器9a,9b…において加熱された低圧の冷媒は、四路切換弁30aを経由して、再び、圧縮機構6に吸入される。このようにして、冷房運転が行われる。
このように、空気調和装置1Aでは、前段側の圧縮機63から吐出された冷媒を後段側の圧縮機64に吸入させるための経路に室外側中間冷却器10を設けることによって、室外側中間冷却器10を冷却器として機能する状態にしているため、室外側中間冷却器10を設けなかった場合(この場合には、図5において、点A→点B→点D’→点E→点I→点L→点Fの順で冷凍サイクルが行われる)に比べて、圧縮機63の後段側の圧縮機64に吸入される冷媒の温度が低下し(図5(b)の点B,C1参照)、圧縮機64から吐出される冷媒の温度も低下することになる。このため、この空気調和装置1Aでは、高圧の冷媒の放熱器として機能する室外側熱交換器7において、室外側中間冷却器10を設けなかった場合に比べて、放熱ロスを小さくできることから、運転効率を向上させることができる。
しかも、本変形例の構成では、気液分離器11を設けて室外側熱交換器7から膨張機構8a,8b…に送られる冷媒を分岐して後段側の圧縮機64に戻すようにしているため、外部への放熱を行うことなく、後段側の圧縮機64に吸入される冷媒の温度をさらに低く抑えることができる(図5の点G参照)。これにより、圧縮機構3から吐出される冷媒の温度がさらに低く抑えられ(図5(b)の点D,D’参照)、放熱ロスをさらに小さくすることができる。
なお、図4に示す空気調和装置1では、冷房運転時は、室内側熱交換器9a,9b…を中間冷却器としては使用せず、もっぱら室外側中間冷却器10により中間冷却を行う。
<暖房運転>
暖房運転については、室内側熱交換器9aがガスクーラーとして機能し、室内側熱交換器9bが中間冷却器として機能することにより所望の暖房能力が発揮される場合について説明する。このような暖房運転時においては、切換機構30が暖房運転状態とされ、膨張機構80及び膨張機構8a,8b…が、冷媒を減圧するように開度調節される。そのために開閉機構41aが開かれるとともに開閉機構42a,43aが閉じられることにより、室内側熱交換器9aは、第1主冷媒管21と第2主冷媒管22との間にあってガスクーラーとして機能する。一方、開閉機構41b及び膨張機構8bが閉じられるとともに開閉機構42b,43bが開かれることにより、室内側熱交換器9bは、第1主冷媒管21と中間吸入管24との間にあって室内側中間冷却器として機能する。
この冷媒回路2Aの状態において、低圧の冷媒(図4、図6の点A参照)は、吸入管61から圧縮機構6(圧縮機63の吸入口)に吸入され、まず、圧縮機63によって中間圧まで圧縮された後に、中間吐出管23に吐出される(図4、図6の点B参照)。この前段側の圧縮機63から吐出された中間圧の冷媒は、室内側熱交換器9bにおいて、冷却源としての水や空気と熱交換を行うことで冷却される(図4、図6の点C2参照)。この室内側熱交換器9bにおいて冷却された冷媒は、次に、第1主冷媒管21を通って気液分離器11に流入する。気液分離器11においては、膨張機構8aで中間圧になった冷媒(図4、図6の点L参照)と室内側熱交換器9bにおいて冷却された冷媒(図4、図6の点C2参照)とが合流し、気液分離されたガス冷媒(図4、図6の点G参照)が中間吸入管34を通じて後段側の圧縮機64に戻される。この室内側熱交換器9bにおいて冷却された冷媒は、次に、圧縮機63の後段側に接続された圧縮機64に吸入されてさらに圧縮され、圧縮機構5の吐出管52から吐出される(図4、図6の点D参照)。ここで、圧縮機構5から吐出された高圧の冷媒は、冷房運転時と同様、圧縮機63,64による二段圧縮動作によって、臨界圧力(すなわち、図6に示される臨界点CPにおける臨界圧力Pcp)を超える圧力まで圧縮されている。
次に、この圧縮機構6から吐出された高圧の冷媒は、冷媒の放熱器(ガスクーラー)として機能する室内側熱交換器9a…に送られて、冷却源としての水や空気と熱交換を行って冷却される(図4、図6の点F1参照)。そして、室内側熱交換器9a…において冷却された高圧の冷媒は、膨張機構8aによって減圧されて低圧の気液二相状態の冷媒となり、冷媒の蒸発器として機能する室外側熱交換器7に送られる(図4、図6の点E参照)。室外側熱交換器7に送られた低圧の気液二相状態の冷媒は、加熱源としての水や空気と熱交換を行って加熱されて、蒸発することになる(図4、図6の点A参照)。そして、この室外側熱交換器7において加熱された低圧の冷媒は、切換機構30の四路切換弁30aを経由して、再び、圧縮機構6に吸入される。このようにして、暖房運転が行われる。
このように、空気調和装置1Aでは、圧縮機63から吐出された冷媒を圧縮機64に吸入させるための経路に室内側熱交換器9bを接続させることによって、室内側熱交換器9bを冷却器として機能する状態にしているため、室内側中間冷却器を設けなかった場合、言い換えれば室内側熱交換器9bを中間冷却器として機能させなかった場合(この場合には、図6において、点A→点B→点D’→点F1→点L→点I→点Eの順で冷凍サイクルが行われる)に比べて、圧縮機63の後段側の圧縮機64に吸入される冷媒の温度が低下し(図6の点B,C2参照)、圧縮機64から吐出される冷媒の温度も低下することになる(図6の点D,D’参照)。
このため、この空気調和装置1では、高圧の冷媒の放熱器として機能する室外側熱交換器7において、室内側熱交換器9bを室内側中間冷却器として機能させなかった場合に比べて、冷却源としての水や空気と冷媒との温度差を小さくすることが可能になり、放熱ロスを小さくできることから、運転効率を向上させることができる。
ところで、室内側熱交換器9bによって圧縮機構6から吐出される冷媒の温度が下がることで、室内側熱交換器9aから室内に与えられるエネルギーは、DF間に相当するものとなるためD´F間に相当するエネルギーが与えられる場合(室内側熱交換器9bがない場合)に比べて小さくなっている。しかし、室内側熱交換器9bが室内ユニット5に設けられることにより、室内側熱交換器9bが放出する熱エネルギー(BC2間に相当するもの)が暖房に利用される。放熱ロスを考慮に入れればDD´間のエネルギーよりもBC2間のエネルギーの方が若干多くなることから、暖房能力は低下せず、むしろ向上する。
なお、上記実施形態では、暖房運転時に、室内側熱交換器9bのみを中間冷却器として使用して圧縮機構6から吐出される冷媒の温度を低下させているが、例えば複数の室内側熱交換器9a,9b…のうち2以上の室内側熱交換器を中間冷却器として機能させて圧縮機構6から吐出される冷媒の温度を抑制してもよい。
〔第2実施形態〕
(1)空気調和装置の基本構成
次に、本発明の第2実施形態に係る空気調和装置について図7を用いて説明する。図7は、本発明の第2実施形態に係る空気調和装置の概略構成図である。第2実施形態に係る空気調和装置1Bは、第1実施形態の空気調和装置1と同様に、複数の室内側熱交換器9a,9b,9c…を持ち、冷房運転及び暖房運転が可能となるように構成された冷媒回路2Bを有し、超臨界域で作動する二酸化炭素を冷媒として使用して二段圧縮式冷凍サイクルを行う装置である。ただし、第2実施形態の空気調和装置1Bは、第1実施形態の空気調和装置1と異なり、複数の室内側熱交換器9a,9b,9c…を互いに独立して冷房運転状態にも暖房運転状態にも自由に設定することができる、いわゆる冷暖同時運転を行えるように構成されている。そのため、第2実施形態の空気調和装置1Bにおいては、複数の室内側熱交換器9a,9b,9c…の全体について冷房運転の能力が上回っているとき(以下、「冷房主体運転」という)には、室外側熱交換器7はガスクーラーとして機能するように設定され、複数の室内側熱交換器9a,9b,9c…の全体について暖房運転の能力が上回っているとき(以下、「暖房主体運転」という)には室外側熱交換器7は蒸発器として機能するように設定される。
空気調和装置1Bの冷媒回路2Bは、室外に設けられる室外ユニット3Bと、分岐ユニット4Bと、室内に設けられる室内ユニット5とを備えて構成されている。室外ユニット3Bには、圧縮機構6と、室外側熱交換器7と、室外側中間冷却器10と、切換機構30Bとが設けられている。また、分岐ユニット4Bは複数の分岐機構4Ba,4Bb、4Bc…からなり、各分岐機構4Ba,4Bb,4Bc…には膨張機構8a,8b,8c…及び開閉機構42a,42b,42c…、43a,43b,43c…、44a,44b,44c…、45a,45b,45c…が設けられている。室内ユニット5には、第1実施形態と同様、複数の室内側熱交換器9a,9b,9c…が設けられている。さらに、空気調和装置1Bは、ここでは図示しないが、圧縮機構6、膨張機構8a,8b,8c…、切換機構30B及び開閉機構42a,42b,42c…、43a,43b,43c…、44a,44b,44c…、45a,45b,45c…等の空気調和装置1Bを構成する各部の動作を制御する制御部を有している。第2実施形態の空気調和装置1Bが第1実施形態の空気調和装置1の構成(図1参照)と異なるのは、冷暖同時運転を行えるようにするために必要な室外ユニット3Bの切換機構30Bと分岐ユニット4Bの構成である。
冷媒回路2Bにおいて、冷房運転及び暖房運転を行うために、圧縮機構6で圧縮した冷媒を、膨張機構8a,8b,8c…及び膨張機構80のうちの少なくとも一つを用いて膨張させて再び圧縮機構6に戻す回路が構成される。冷房主体運転のときには、圧縮機構6から吐出された冷媒は、ガスクーラーとしての室外側熱交換器7を経由して膨張機構80から膨張機構8a,8b,8c…に流入し、膨張機構8a,8b,8c…から室内側熱交換器9a,9b,9c…のうちの蒸発器として機能しているものを経由して圧縮機構6に吸入される。一方、暖房主体運転のときには、圧縮機構6から吐出された冷媒は、室内側熱交換器9a,9b,9c…のうちのガスクーラーとして機能しているものを経由して膨張機構8a,8b,8c…から膨張機構80に流入し、膨張機構80から蒸発器としての室外側熱交換器7を経由して圧縮機構6に吸入される。冷房主体運転と暖房主体運転の切り換え、すなわち室外内側熱交換器7をガスクーラーとして機能させるか、蒸発器として機能させるかの切り換えは、切換機構30Bによって行われる。また、室内側熱交換器9a,9b,9c…をガスクーラーとして機能させるか、蒸発器として機能させるかの個別の切り換えは、分岐ユニット4Bの各分岐機構4Ba,4Bb,4Bc…で行われる。
また、冷媒回路2Bを構成するため、圧縮機構6などの各機器は、複数の冷媒管21、23〜26などによって接続されている。第1主冷媒管21は、室外ユニット3Bの室外側熱交換器7の一端に接続された膨張機構80と分岐ユニット4Bの膨張機構8a,8b,8c…とを接続する。このような配管によって、第1主冷媒管21を流れる冷媒は各膨張機構8a,8b…に分岐され、逆に膨張機構8a,8b…から第1主冷媒管21に流れるときには冷媒が第1主冷媒管21で合流する。高低圧管26は、後述する切換機構30Bの三方弁30dと室内側熱交換器9a,9b,9c…の一端とを開閉機構44a,44b,44c…を介して接続する。このような配管によって、高低圧管26を流れる冷媒は各開閉機構44a,44b,44c…に分岐されて室内側熱交換器9a,9b,9c…に流入し、逆に開閉機構44a,44b,44c…から高低圧管26に流れるときには冷媒が高低圧管26で合流する。吸入管25は、圧縮機構6の前段側の圧縮機63の吸入口と室内側熱交換器9a,9b,9c…の他端とを開閉機構45a,45b,45c…を介して接続する。このような配管によって、吸入管25を流れる冷媒は開閉機構45a,45b,45c…から吸入管25に流れるときには冷媒が吸入管25で合流する。中間吐出管23は、圧縮機構6の前段側の圧縮機63の吐出口と室内側熱交換器9a,9b,9c…の一端とを開閉機構43a,43b,43c…を介して接続する。中間吸入管24は、圧縮機構6の後段側の圧縮機63の吸入口と室内側熱交換器9a,9b,9c…の他端とを開閉機構42a,42b…を介して接続する。
第2実施形態の圧縮機構6及び膨張機構8a,8b,8c…については、第1実施形態の圧縮機構6及び膨張機構8a,8b…と同様であるので説明を省略する。なお、膨張機構80には膨張機構8a,8b,8cと同様に電子膨張弁が用いられる。室外側熱交換器7については、第1実施形態と同一のものが用いられているが、その接続は、室外側熱交換器7の一端が膨張機構80を介して第1主冷媒管21に接続され、他端が後述する三方弁30cに接続されている。
切換機構30Bは、室外ユニット3Bに設けられ、冷媒回路2B内における冷媒の流れの方向を切り換えるための三方弁30c,30dと、圧縮機63の吐出口と室外側中間冷却器10の一端との間に設けられた開閉機構30bを備えて構成される。三方弁30c,30dは、3つの通路の接続を切り換えられればよいので他の部品を用いて構成してもよく、例えば、四路切換弁を用い、四路切換弁の一つの出入口と他の出入口とをキャピラリチューブによって接続して一つの出入口の流れを止めることにより構成できる。
切換機構30Bにおいて、冷房主体運転時には、図7に示す三方弁30cの実線の接続が行われ、三方弁30dの破線の接続が行われる。すなわち、冷房主体運転時において三方弁30cは、室外側熱交換器7を冷媒のガスクーラーとして機能可能にさせるために、圧縮機構6の吐出管62と室外側熱交換器7の他端とを接続する。一方、三方弁30dは、冷房主体運転時において、室内側熱交換器9a,9b,9c…の一部を冷媒のガスクーラーとして機能可能にさせるために、圧縮機6の吐出管62と高低圧管26とを接続する。また、開閉機構30bは、冷房主体運転時には、室外側中間冷却器10を機能させるために開かれる。以下、三方弁30cにおいて実線の接続が実現され、三方弁30cにおいて破線の接続が実現され、開閉機構30bが開かれている切換機構30Bの状態を「冷房主体運転状態」という。
暖房主体運転時においては、図7に示す三方弁30c,30dの破線の接続が行われる。三方弁30cは、冷却された冷媒の蒸発器として室外側熱交換器7を機能させるために、圧縮機構6の吸入管61と室外側熱交換器7の他端とを接続する。一方、三方弁30dは、暖房主体運転時に、室内側熱交換器9a,9b,9c…の一部を冷媒の蒸発器として機能可能にさせるために、圧縮機構6の吐出管62と高低圧管26とを接続する。また、開閉機構30bは、暖房主体運転時には、室外側中間冷却器10の機能を停止させるために閉じられる。以下、三方弁30c,30dにおいて、このような破線の接続が実現されている切換機構30Bの状態を「暖房主体運転状態」という。
開閉機構42a,42b,42c…、開閉機構43a,43b,43c…、開閉機構44a,44b,44c…及び開閉機構45a,45b,45c…は、膨張機構8a,8b,8c…とともに、分岐機構4Ba,4Bb,4Bc…を構成する。分岐機構4Ba,4Bb,4Bc…は、室内側熱交換器9a,9b,9c…を蒸発器として機能させるか、ガスクーラーとして機能させるか、または中間冷却器として機能させるかの切換を行う切換機構であって、室内側熱交換器9a,9b,9c…に接続される流路の開閉を行うことにより、室内側熱交換器9a、9b…の接続を切り換える。
冷房主体運転時及び暖房主体運転時において、室内側熱交換器9a,9b,9c…を蒸発器として機能させるときは、開閉機構45a,45b,45c…が開かれるとともに膨張機構8a,8b,8c…及び膨張機構80の開度調整がなされ、開閉機構42a,42b,42c…、開閉機構43a,43b,43c…及び開閉機構44a,44b,44c…が閉じられる。なお、冷房主体運転時と暖房主体運転時においては、膨張機構8a,8b,8c…及び膨張機構80の開度調整が異なる。
冷房主体運転時及び暖房主体運転時において、室内側熱交換器9a,9b,9c…をガスクーラーとして機能させるときは、開閉機構44a,44b,44c…が開かれるとともに膨張機構8a,8b,8c…及び膨張機構80の開度調整がなされ、開閉機構42a,42b,42c…、開閉機構43a,43b,43c…及び開閉機構45a,45b,45c…が閉じられる。なお、冷房主体運転時と暖房主体運転時においては、膨張機構8a,8b,8c…及び膨張機構80の開度調整が異なる。
冷房主体運転時及び暖房主体運転時において、室内側熱交換器9a,9b,9c…を中間冷却器として機能させるときは、開閉機構42a,42b,42c…及び開閉機構43a,43b,43c…が開かれ、膨張機構8a,8b,8c…、開閉機構44a,44b,44c…、及び開閉機構45a,45b,45c…が閉じられる。
(2)空気調和装置の動作
次に、本実施形態の空気調和装置1Bの動作について、図7〜図9を用いて説明する。ここで、図8は、冷房主体運転時の動作を説明するための冷媒回路の概略を示す図であり、図9は、暖房主体運転時の動作を説明するための冷媒回路の概略を示す図である。図8及び図9において、矢印が冷媒の流れる方向を示している。なお、以下の冷房主体運転及び暖房主体運転における運転制御は、上述の制御部(図示せず)によって行われる。また、以下の説明において、「高圧」が冷凍サイクルにおける高圧を意味し、「低圧」が冷凍サイクルにおける低圧を意味し、「中間圧」が冷凍サイクルにおける中間圧を意味する点については、第1実施形態と同様である。
空気調和装置1Bの動作について、全ての室内側熱交換器9a,9b,9c…を蒸発器またはガスクーラーのいずれか一方としてのみ機能させて冷房運転または暖房運転を行う場合は、開閉機構44a,44b,44c…を全て閉じることにより、第1実施形態で説明した空気調和装置1と同じ冷媒回路を構成でき、空気調和装置1と同様に冷房運転または暖房運転の動作を行わせることができる。そのため、以下の説明では、空気調和装置1Bの冷房運転または暖房運転の動作の説明を省き、冷房主体運転と暖房主体運転とに分けて空気調和装置1Bの冷暖同時運転を説明する。
<冷房主体運転>
以下、室内ユニット5で冷房を行いつつ一部の室内側熱交換器を暖房に用い、さらに一部の室内側熱交換器を中間冷却器として用いる場合を例にあげて、冷房主体運転について説明する。そのため、冷房に使用される複数の室内側熱交換器が室内側熱交換器9aで代表され、そして室内側熱交換器9bが暖房に使用され、室内側熱交換器9cが中間冷却器に使用されているものとして説明する。なお、空気調和装置1Bでは冷暖同時運転が行われている、中間冷却器として機能する室内側熱交換器9cから放出される熱は暖房に用いられる。
冷房主体運転時においては、切換機構30Bの状態が冷房主体運転状態とされ、膨張機構8a,8b,8c…及び膨張機構80の開度調節については膨張機構8aで主に冷媒を減圧するように調節され、膨張機構8cは閉じられる。
分岐ユニット4Bの分岐機構4Baでは、開閉機構42a,43a,44aが閉じられ、開閉機構45aが開かれる。それにより、第1主冷媒管21から膨張機構8aを経由して室内側熱交換器9aに冷媒が流入し、蒸発器としての室内側熱交換器9aから開閉機構45aを経由して吸入管25に冷媒が流出する経路が形成される。
分岐ユニット4Bの分岐機構4Bbでは、開閉機構42b、43b,45bが閉じられ、開閉機構44bが開かれる。それにより、高低圧管26から開閉機構44bを経由して室内側熱交換器9bに冷媒が流入し、ガスクーラーとしての室内側熱交換器9bから膨張機構8bを経由して第1主冷媒管21に冷媒が流出する経路が形成される。
分岐ユニット4Bの分岐機構4Bcでは、開閉機構44c,45cが閉じられ、開閉機構42c,43cが開かれる。それにより、中間吐出管23から開閉機構43cを経由して室内側熱交換器9cに冷媒が流入し、中間冷却器としての室内側熱交換器9cから開閉機構42cを経由して中間吸入管24に冷媒が流出する経路が形成される。
この冷媒回路2Bの状態において、低圧の冷媒は、吸入管61から圧縮機63の吸入口に吸入され、まず、圧縮機63によって中間圧まで圧縮された後に、室外側中間冷却器10及び室内側中間冷却器9cに吐出される。この前段側の圧縮機63から吐出された中間圧の冷媒は、室外側中間冷却器10及び室内側中間冷却器9cにおいて、冷却源としての水や空気と熱交換を行うことで冷却される。
これら室外側中間冷却器10及び室内側中間冷却器9cにおいて冷却された冷媒は、次に、圧縮機63の後段側に接続された圧縮機64に吸入されてさらに圧縮されて、圧縮機構6の吐出管62から吐出される。ここで、圧縮機構6の圧縮機64から吐出された高圧の冷媒は、圧縮機構6による二段圧縮動作によって、臨界圧力を超える圧力まで圧縮されている。
次に、この圧縮機構6から吐出された高圧の冷媒は、三方弁30cを経由して冷媒のガスクーラーとして機能する室外側熱交換器7に送られる。また、圧縮機構6から吐出された高圧の冷媒は、三方弁30dから高低圧管26及び開閉機構44bを経由して冷媒のガスクーラーとして機能する室内側熱交換器9bに送られる。そして、室外側熱交換器7及び室内側熱交換器9bに送られた高圧の冷媒は、室外側熱交換器7及び室内側熱交換器9bにおいて、冷却源としての水や空気と熱交換を行って冷却される。
そして、室外側熱交換器7及び室内側熱交換器9bにおいて冷却された高圧の冷媒は、膨張機構80及び膨張機構8a,8bを経由することによって減圧されて低圧の気液二相状態の冷媒となり、冷媒の蒸発器として機能する室内側熱交換器9aに送られる。室内側熱交換器9aに送られた低圧の気液二相状態の冷媒は、室内側熱交換器9aにおいて、加熱源としての水や空気と熱交換を行って加熱されて、蒸発することになる。この室内側熱交換器9aにおいて加熱された低圧の冷媒は、吸入管25を経由して、再び、圧縮機63に吸入される。このようにして、冷房主体運転が行われて、室内側熱交換器9aが配置されている室内は冷房され、室内側熱交換器9bが配置されている室内は暖房され、室内側熱交換器9cが配置されている室内は弱く暖房される。
このように、空気調和装置1Bでは、圧縮機63から吐出された冷媒を圧縮機64に吸入させるための経路に室外側中間冷却器10及び室内側熱交換器9cを設けることによって、室外側中間冷却器10のみを冷却器として機能する場合に比べて、圧縮機64から吐出される冷媒の温度を低下させる能力が向上する。このため、この空気調和装置1Bでは、第1実施形態の空気調和装置1よりも放熱ロスを小さくできることから、さらに運転効率を向上させることができる。また、室外側中間冷却器10では室外に捨てていた熱エネルギーを室内側熱交換器9cでは、暖房に用いることができるので、その点でもさらに運転効率がよくなる。
なお、上述の説明では、中間冷却に室外側中間冷却器10を用いる場合について説明したが、室内側熱交換器を中間冷却器として用いて必要な冷却能力を得られる場合には、室外側中間冷却器10を用いない動作も可能である。
また、上述の説明では、室内側熱交換器9cを中間冷却器として用いる場合について説明したが、全ての室内側熱交換器を冷房と暖房に割り当てなければならないときには、室外側中間冷却器10のみで中間冷却を行ってもよい。
<暖房主体運転>
以下、室内ユニット5で暖房を行いつつ一部の室内側熱交換器を冷房に用い、さらに一部の室内側熱交換器を中間冷却器として用いる場合を例にあげて、暖房主体運転について説明する。そのため、暖房に使用される複数の室内側熱交換器が室内側熱交換器9bで代表され、そして室内側熱交換器9aが冷房に使用され、室内側熱交換器9cが中間冷却器に使用されているものとして説明する。なお、空気調和装置1Bでは冷暖同時運転が行われているので、中間冷却器として機能する室内側熱交換器9cから放出される熱は暖房に用いられる。
暖房主体運転時においては、切換機構30Bの状態が暖房主体運転状態とされ、膨張機構8a,8b,8c…及び膨張機構80の開度調節については膨張機構8a及び膨張機構80で主に冷媒を減圧するように調節され、膨張機構8cは閉じられる。
分岐ユニット4Bの分岐機構4Baでは、開閉機構42a,43a,44aが閉じられ、開閉機構45aが開かれる。それにより、第1主冷媒管21から膨張機構8aを経由して室内側熱交換器9aに冷媒が流入し、蒸発器としての室内側熱交換器9aから開閉機構45aを経由して吸入管25に冷媒が流出する経路が形成される。
分岐ユニット4Bの分岐機構4Bbでは、開閉機構42b、43b,45bが閉じられ、開閉機構44bが開かれる。それにより、高低圧管26から開閉機構44bを経由して室内側熱交換器9bに冷媒が流入し、ガスクーラーとしての室内側熱交換器9bから膨張機構8bを経由して第1主冷媒管21に冷媒が流出する経路が形成される。
分岐ユニット4Bの分岐機構4Bcでは、開閉機構44c,45cが閉じられ、開閉機構42c,43cが開かれる。それにより、中間吐出管23から開閉機構43cを経由して室内側熱交換器9cに冷媒が流入し、中間冷却器としての室内側熱交換器9cから開閉機構42cを経由して中間吸入管24に冷媒が流出する経路が形成される。
この冷媒回路2Bの状態において、低圧の冷媒は、吸入管61から圧縮機63の吸入口に吸入され、まず、圧縮機63によって中間圧まで圧縮された後に、室内側中間冷却器9cに吐出される。この前段側の圧縮機63から吐出された中間圧の冷媒は、室内側中間冷却器9cにおいて、冷却源としての水や空気と熱交換を行うことで冷却される。
この室内側中間冷却器9cにおいて冷却された冷媒は、次に、圧縮機63の後段側に接続された圧縮機64に吸入されてさらに圧縮されて、圧縮機構6の吐出管62から吐出される。ここで、圧縮機構6の圧縮機64から吐出された高圧の冷媒は、圧縮機構6による二段圧縮動作によって、臨界圧力を超える圧力まで圧縮されている。次に、圧縮機構6から吐出された高圧の冷媒は、三方弁30dから高低圧管26及び開閉機構44bを経由して冷媒のガスクーラーとして機能する室内側熱交換器9bに送られる。そして、室内側熱交換器9bに送られた高圧の冷媒は、室内側熱交換器9bにおいて、冷却源としての水や空気と熱交換を行って冷却される。
そして、室内側熱交換器9bにおいて冷却された高圧の冷媒は、膨張機構80及び膨張機構8a,8bを経由することによって減圧されて低圧の気液二相状態の冷媒となり、冷媒の蒸発器として機能する室外側熱交換器7及び室内側熱交換器9aに送られる。室外側熱交換器7及び室内側熱交換器9aに送られた低圧の気液二相状態の冷媒は、室外側熱交換器7及び室内側熱交換器9aにおいて、加熱源としての水や空気と熱交換を行って加熱されて、蒸発することになる。これら室外側熱交換器7及び室内側熱交換器9aに送られた低圧の気液二相状態の冷媒は、室外側熱交換器7及び室内側熱交換器9aにおいて、加熱源としての水や空気と熱交換を行って加熱されて、蒸発することになる。
室外側熱交換器7及び室内側熱交換器9aにおいて加熱された低圧の冷媒は、三方弁30及び吸入管25を経由して、再び、圧縮機63に吸入される。このようにして、暖房主体運転が行われて、室内側熱交換器9aが配置されている室内は冷房され、室内側熱交換器9bが配置されている室内は暖房され、室内側熱交換器9cが配置されている室内は弱く暖房される。
このように、空気調和装置1Bでは、圧縮機63から吐出された冷媒を圧縮機64に吸入させるための経路に室内側熱交換器9cを設けることによって、中間冷却器を設けない場合に比べて、圧縮機64から吐出される冷媒の温度を低下させることができる。このため、この空気調和装置1Bでは、放熱ロスを小さくできることから、運転効率を向上させることができる。また、室外側中間冷却器10では室外に捨てていた熱エネルギーを室内側熱交換器9cでは、暖房に用いることができるので、その点でも運転効率がよくなる。
なお、上述の説明では、中間冷却に室内側熱交換器9cのみを用いる場合について説明したが、室内側熱交換器を中間冷却器として用いて必要な冷却能力を得られない場合には、室外側中間冷却器10と併用してもよい。また、全ての室内側熱交換器を冷房と暖房に割り当てなければならないときには、室外側中間冷却器10で中間冷却を行ってもよい。
〔変形例2〕
第2実施形態による空気調和装置1Bにおいては、二段圧縮式冷凍サイクルを用いた冷房運転と暖房運転の際に室内側熱交換器9a,9b…のうちの一部を中間冷却器として機能させる場合について説明したが、第2実施形態の構成(図5参照)に加えて、気液分離器を設けて二段圧縮二段膨張を行わせることにより、熱源側ユニットと利用側ユニットを接続するための冷媒管を5管から4管に減らすようにしてもよい。
(1)空気調和装置の基本構成
次に、本発明の第2実施形態の変形例に係る空気調和装置について図10を用いて説明する。図10は、変形例2に係る空気調和装置の概略構成図である。第2実施形態に係る空気調和装置1Cは、第2実施形態の空気調和装置1Bと同様に、複数の室内側熱交換器9a,9b,9c…を持ち、冷暖同時運転が可能となるように構成された冷媒回路2Cを有し、超臨界域で作動する二酸化炭素を冷媒として使用して二段圧縮式冷凍サイクルを行う装置である。
空気調和装置1Cの冷媒回路2Cは、室外に設けられる室外ユニット3Cと、分岐ユニット4Cと、室内に設けられる室内ユニット5とを備えて構成されている。室外ユニット3Cは、室外ユニット3が備える圧縮機構6と室外側熱交換器7と室外側中間冷却器10と切換機構30Bに加え、膨張機構80と気液分離器11とバイパス管12とを備えている。
また、分岐ユニット4Cは複数の分岐機構4Ca,4Cb,4Cc…を含み、膨張機構8a,8b,8c…及び開閉機構42a,42b,42c…、43a,43b,43c…、44a,44b,44c…、45a,45b,45c…が設けられている点は、分岐ユニット4Bと同様である。しかし、中間吸入管24を省いて中間吸入管室外ユニット3Cと分岐ユニット4Cを接続する冷媒管が5管から4管になったことにより、開閉機構42a,42b,42c…の接続が変更されており、開閉機構42a,42b,42c…は、液管27と室内側熱交換器9a,9b,9c…の他端とを接続する。この液管27は気液分離器13を介して第1主冷媒管21に接続されている。なお、室内ユニット5は第2実施形態と同様に構成され、空気調和装置1Cが各部の動作を制御する制御部を有していることも第2実施形態と同様である。
冷媒回路2Cにおいて、冷房運転及び暖房運転を行うために、圧縮機構6で圧縮した冷媒を、膨張機構8a,8b,8c…及び膨張機構80を用いて膨張させて再び圧縮機構6に戻す回路が構成される。冷房主体運転と暖房主体運転の切り換えは、切換機構30Bによって行われる。
冷房主体運転のときには、圧縮機構6から吐出された冷媒は、ガスクーラーとしての室外側熱交換器7を経由して膨張機構80から気液分離器11に流入する。さらに気液分離器11から流出した液冷媒は気液分離器13に流入し、気液分離器13から膨張機構8a,8b,8c…を経由してまたは直接室内側熱交換器9a,9b,9c…のうちの蒸発器として機能しているものに流入する。そして、蒸発器として機能している室内側熱交換器9a,9b,9c…から圧縮機構6に吸入される。ただし、冷房主体運転のときには、気液分離器11で分離された液冷媒は気液分離器13に供給されるが、気液分離器11で分離されたガス冷媒は圧縮機64に吸入される。
一方、暖房主体運転のときには、圧縮機構6から吐出された冷媒は、室内側熱交換器9a,9b,9c…のうちのガスクーラーとして機能しているものに流入し、室内側熱交換器9a,9b,9c…から膨張機構8a,8b,8c…を経由して気液分離器13に流入する。気液分離器13から流出した液冷媒は、気液分離器11と膨張機構80を経由して、蒸発器としての室外側熱交換器7に流入する。そして、室外側熱交換器7から圧縮機構6に吸入される。ただし、暖房主体運転のときには、室内側熱交換器9a,9b,9c…のうち中間冷却器として機能するものから供給される冷媒と、気液分離器13で分離された冷媒とはバイパス14を通って第1主冷媒管21に流れ込む。この第1主冷媒管21を流れる冷媒は、一部がバイパス12に流れ、一部が気液分離器11に流入する。そして、バイパス12を流れる冷媒と気液分離器11で分離されたガス冷媒とが圧縮機64に吸入される。
また、冷媒回路2Cを構成するため、圧縮機構6などの各機器は、複数の冷媒管21、23,25〜28などによって接続されている。第1主冷媒管21は、気液分離器11,13の液冷媒を送るため気液分離器11,13の下部の液冷媒が溜まる部分を互いに接続する。液管27は、気液分離器13の下部の液冷媒が溜まる部分と膨張機構8a,8b,8c…とを接続する。これにより、気液分離器13から流出して液管27を流れる液冷媒は、各膨張機構8a,8b…に分岐され、逆に膨張機構8a,8b…から液管27に流れるときには冷媒が液管27で合流する。ガス管28は、気液分離器13の上部のガス冷媒が溜まる部分と開閉機構42a,42b,42c…とを接続する。これにより、気液分離器13から流出してガス管28を流れるガス冷媒は、各開閉機構42a,42b,42c…に分岐されて室内側熱交換器9a,9b,9c…に流入し、逆に開閉機構42a,42b,42c…からガス管28に流れるときには冷媒がガス管28で合流する。中間吐出管23、吸入管25及び高低圧管26の接続は第2実施形態の冷媒回路2Bと同様である。
気液分離器11,13は、流入してきた気液二相状態の冷媒を液冷媒とガス冷媒に分離して液冷媒を下部に溜めることができる。また、気液分離器11,13は、冷房運転と暖房運転の切替えや室内側熱交換器9a,9b…の能力調整にともなう冷媒の循環量の変化に対応できるよう、冷媒回路2Cで余剰となる冷媒を貯留したり、不足する冷媒を補ったりすることができる。この気液分離器11のガス冷媒が溜まる部分は後段側の圧縮機64の吸入口に接続されている。
バイパス12及びこのバイパス12の開閉を行う開閉機構12aは、第1主冷媒管21と、圧縮機64に接続されている気液分離器11のガス冷媒が溜まる部分との間に設けられ、この間の接続と非接続との切り換えを行うことができる。また、バイパス14及びこのバイパス14の開閉を行う開閉機構14aは、第1主冷媒管21と、ガス管28が接続されている気液分離器13のガス冷媒が溜まる部分との間に設けられ、この間の接続と非接続との切り換えを行うことができる。
なお、膨張機構30Bは第2実施形態と同様であり、膨張機構80については変形例1において説明したので説明を省略する。ただし、変形例2の説明において、「冷房主体運手印状態」というときには、第2実施形態で説明した状態に加え、開閉機構12a、14aが閉じているものとする。また、「暖房主体運転」というときには、第2実施形態で説明した状態に加え、開閉機構12a、14aが開いてバイパス12,14が第1主冷媒管21と気液分離器11,13のガス冷媒が溜まる部分との間を接続しているものとする。また、 冷房主体運転及び暖房主体運転のいずれにおいても、室内側熱交換器9a,9b,9c…をガスクーラーとして機能させるか、蒸発器として機能させるかの個別の切り換えは、分岐ユニット4Cの各分岐機構4Ca,4Cb,4Cc…で行われる。このときの開閉機構42a,42b,42c…、開閉機構43a,43b,43c…、開閉機構44a,44b,44c…及び開閉機構45a,45b,45c…の開閉は、第2実施形態と同様に行われる。
(2)空気調和装置の動作
次に、本実施形態の空気調和装置1Cの動作について、図10〜図12を用いて説明する。ここで、図11は、冷房主体運転時の動作を説明するための冷媒回路の概略を示す図であり、図12は、暖房主体運転時の動作を説明するための冷媒回路の概略を示す図である。図11及び図12において、矢印が冷媒の流れる方向を示している。なお、以下の冷房主体運転及び暖房主体運転における運転制御は、上述の制御部(図示せず)によって行われる。また、以下の説明において、「高圧」が冷凍サイクルにおける高圧を意味し、「低圧」が冷凍サイクルにおける低圧を意味し、「中間圧」が冷凍サイクルにおける中間圧を意味する点については、第1実施形態と同様である。
空気調和装置1Cの動作について、全ての室内側熱交換器9a,9b,9c…を蒸発器またはガスクーラーのいずれか一方としてのみ機能させて冷房運転または暖房運転を行う場合は、開閉機構44a,44b,44c…を全て閉じることにより、気液分離器13を除き、第1実施形態の変形例1で説明した空気調和装置1Aと同じ冷媒回路を構成できる。気液分離器13が第1主冷媒管21と液管27との間で液冷媒を流すだけであり、変形例2の空気調和装置1Cにおいても空気調和装置1Aと同様に冷房運転または暖房運転の動作を行わせることができることは明らかである。そのため、以下の説明では、空気調和装置1Cの冷房運転または暖房運転の動作の説明を省き、冷房主体運転と暖房主体運転とに分けて空気調和装置1Cの冷暖同時運転を説明する。
<冷房主体運転>
以下、室内ユニット5で冷房を行いつつ一部の室内側熱交換器を暖房に用い、中間冷却器としてはもっぱら室外側熱交換器を用いる場合を例にあげて、冷房主体運転について説明する。図10に示す空気調和装置1Cでは、冷房主体運転時に室内側熱交換器を中間冷却器としては用いない。
そのため、冷房に使用される複数の室内側熱交換器が室内側熱交換器9a,9cで代表され、そして室内側熱交換器9bが暖房に使用されているものとして説明する。冷房主体運転時においては、切換機構30B及びバイパス12,14の状態が冷房主体運転状態とされ、膨張機構8a,8b,8c…及び膨張機構80の開度調節については膨張機構8a,8cで主に冷媒を減圧するように調節される。
分岐ユニット4Cの分岐機構4Ca,4Ccでは、開閉機構42a,43a,44a及び開閉機構42c,43c,44cが閉じられ、開閉機構45a,45cが開かれる。それにより、液管27から膨張機構8a,8cを経由して室内側熱交換器9a,9cに冷媒が流入し、蒸発器としての室内側熱交換器9a,9cから開閉機構45a,45cを経由して吸入管25に冷媒が流出する経路が形成される。
また、分岐ユニット4Cの分岐機構4Cbでは、開閉機構42b、43b,45bが閉じられ、開閉機構44bが開かれる。それにより、高低圧管26から開閉機構44bを経由して室内側熱交換器9bに冷媒が流入し、ガスクーラーとしての室内側熱交換器9bから膨張機構8bを経由して液管27に冷媒が流出する経路が形成される。
この冷媒回路2Cの状態において、低圧の冷媒は、吸入管61から圧縮機63の吸入口に吸入され、まず、圧縮機63によって中間圧まで圧縮された後に、室外側中間冷却器10に吐出される。この前段側の圧縮機63から吐出された中間圧の冷媒は、室外側中間冷却器10において、冷却源としての水や空気と熱交換を行うことで冷却される。
これら室外側中間冷却器10において冷却された冷媒は、次に、圧縮機63の後段側に接続された圧縮機64に吸入されてさらに圧縮されて、圧縮機構6の吐出管62から吐出される。ここで、圧縮機構6の圧縮機64から吐出された高圧の冷媒は、圧縮機構6による二段圧縮動作によって、臨界圧力を超える圧力まで圧縮されている。
次に、この圧縮機構6から吐出された高圧の冷媒は、三方弁30cを経由して冷媒のガスクーラーとして機能する室外側熱交換器7に送られる。また、圧縮機構6から吐出された高圧の冷媒は、三方弁30dから高低圧管26及び開閉機構44bを経由して冷媒のガスクーラーとして機能する室内側熱交換器9bに送られる。そして、室外側熱交換器7及び室内側熱交換器9bに送られた高圧の冷媒は、室外側熱交換器7及び室内側熱交換器9bにおいて、冷却源としての水や空気と熱交換を行って冷却される。
そして、室外側熱交換器7及び室内側熱交換器9bにおいて冷却された高圧の冷媒は、膨張機構80及び膨張機構8a,8bを経由することによって減圧されて低圧の気液二相状態の冷媒となり、冷媒の蒸発器として機能する室内側熱交換器9a,9cに送られる。このとき、室内側熱交換器7から室内側熱交換器9a,9cに送られる冷媒は、気液分離器11,13を経由することになる。室内側熱交換器9a,9cに送られた低圧の気液二相状態の冷媒は、室内側熱交換器9a,9cにおいて、加熱源としての水や空気と熱交換を行って加熱されて、蒸発することになる。この室内側熱交換器9a,9cにおいて加熱された低圧の冷媒は、吸入管25を経由して、再び、圧縮機63に吸入される。このようにして、冷房主体運転が行われて、室内側熱交換器9aが配置されている室内は冷房され、室内側熱交換器9bが配置されている室内は暖房される。
<暖房主体運転>
以下、室内ユニット5で暖房を行いつつ一部の室内側熱交換器を冷房に用い、さらに一部の室内側熱交換器を中間冷却器として用いる場合を例にあげて、暖房主体運転について説明する。そのため、暖房に使用される複数の室内側熱交換器が室内側熱交換器9bで代表され、そして室内側熱交換器9aが冷房に使用され、室内側熱交換器9cが中間冷却器に使用されているものとして説明する。なお、空気調和装置1Cでは冷暖同時運転が行われているので、中間冷却器として機能する室内側熱交換器9cから放出される熱は暖房に用いられる。
暖房主体運転時においては、切換機構30B及びバイパス12,14の状態が暖房主体運転状態とされ、膨張機構8a,8b,8c…及び膨張機構80の開度調節については膨張機構8a及び膨張機構80で主に冷媒を減圧するように調節され、膨張機構8cは閉じられる。
分岐ユニット4Cの分岐機構4Caでは、開閉機構42a,43a,44aが閉じられ、開閉機構45aが開かれる。それにより、液管27から膨張機構8aを経由して室内側熱交換器9aに冷媒が流入し、蒸発器としての室内側熱交換器9aから開閉機構45aを経由して吸入管25に冷媒が流出する経路が形成される。
分岐ユニット4Cの分岐機構4Cbでは、開閉機構42b、43b,45bが閉じられ、開閉機構44bが開かれる。それにより、高低圧管26から開閉機構44bを経由して室内側熱交換器9bに冷媒が流入し、ガスクーラーとしての室内側熱交換器9bから膨張機構8bを経由して液管27に冷媒が流出する経路が形成される。
分岐ユニット4Cの分岐機構4Ccでは、開閉機構44c,45cが閉じられ、開閉機構42c,43cが開かれる。それにより、中間吐出管23から開閉機構43cを経由して室内側熱交換器9cに冷媒が流入し、中間冷却器としての室内側熱交換器9cから開閉機構42cを経由してガス管28に冷媒が流出する経路が形成される。また、バイパス14が開通しているのでガス管28からバイパス14を通り第1主冷媒管21に流れる経路が形成される。また、バイパス12が開通しているので、第1主冷媒管21からバイパス12を通り圧縮機64の吸入口に流れる経路が形成される。
この冷媒回路2Cの状態において、低圧の冷媒は、吸入管61から圧縮機63の吸入口に吸入され、まず、圧縮機63によって中間圧まで圧縮された後に、室内側中間冷却器9cに吐出される。この前段側の圧縮機63から吐出された中間圧の冷媒は、室内側中間冷却器9cにおいて、冷却源としての水や空気と熱交換を行うことで冷却される。
この室内側中間冷却器9cにおいて冷却された冷媒は、液管28に流入し、気液分離器13で分離されたガス冷媒とともにバイパス14を通って第1主冷媒管21に流入する。第1主冷媒管21にはこの他に、気液分離器13の下部から液冷媒も流入する。この第1主冷媒管21を流れる冷媒は、一部バイパス12で分離されて後段側の圧縮機64に吸入される。また、圧縮機64には、気液分離器11で分離されたガス冷媒も吸入される。圧縮機64に吸入された冷媒は、さらに圧縮されて、圧縮機構6の吐出管62から吐出される。ここで、圧縮機構6の圧縮機64から吐出された高圧の冷媒は、圧縮機構6による二段圧縮動作によって、臨界圧力を超える圧力まで圧縮されている。
次に、圧縮機構6から吐出された高圧の冷媒は、三方弁30dから高低圧管26及び開閉機構44bを経由して冷媒のガスクーラーとして機能する室内側熱交換器9bに送られる。そして、室内側熱交換器9bに送られた高圧の冷媒は、室内側熱交換器9bにおいて、冷却源としての水や空気と熱交換を行って冷却される。
そして、室内側熱交換器9bにおいて冷却された高圧の冷媒は、膨張機構80及び膨張機構8a,8bを経由することによって減圧されて低圧の気液二相状態の冷媒となり、冷媒の蒸発器として機能する室外側熱交換器7及び室内側熱交換器9aに送られる。このとき、室外側熱交換器7に送られる冷媒は、気液分離器11,13で気液分離され手から膨張機構80で減圧される。
室外側熱交換器7及び室内側熱交換器9aに送られた低圧の気液二相状態の冷媒は、室外側熱交換器7及び室内側熱交換器9aにおいて、加熱源としての水や空気と熱交換を行って加熱されて、蒸発することになる。これら室外側熱交換器7及び室内側熱交換器9aに送られた低圧の気液二相状態の冷媒は、室外側熱交換器7及び室内側熱交換器9aにおいて、加熱源としての水や空気と熱交換を行って加熱されて、蒸発することになる。
室外側熱交換器7及び室内側熱交換器9aにおいて加熱された低圧の冷媒は、三方弁30及び吸入管25を経由して、再び、圧縮機63に吸入される。このようにして、暖房主体運転が行われて、室内側熱交換器9aが配置されている室内は冷房され、室内側熱交換器9bが配置されている室内は暖房され、室内側熱交換器9cが配置されている室内は弱く暖房される。
このように、空気調和装置1Cでは、圧縮機63から吐出された冷媒を圧縮機64に吸入させるための経路に室内側熱交換器9cを設けることによって、中間冷却器を設けない場合に比べて、圧縮機64から吐出される冷媒の温度を低下させることができる。このため、この空気調和装置1Cでは、放熱ロスを小さくできることから、運転効率を向上させることができる。また、室外側中間冷却器10では室外に捨てていた熱エネルギーを室内側熱交換器9cでは、暖房に用いることができるので、その点でも運転効率がよくなる。
また、暖房負荷の増減によって、室外側熱交換器7と室内側熱交換器との間でやり取りが行われる冷媒の流量が変化するが、このような場合であっても、バイパス12,14により適量の冷媒が圧縮機64に吸入される。また、気液分離器11で分離したガス冷媒を圧縮機64に吸入させることにより、圧縮機64に吸入される冷媒の冷却を助けることができる。
なお、上述の説明では、中間冷却に室内側熱交換器9cのみを用いる場合について説明したが、室内側熱交換器を中間冷却器として用いて必要な冷却能力を得られない場合には、室外側中間冷却器10と併用してもよい。また、全ての室内側熱交換器を冷房と暖房に割り当てなければならないときには、室外側中間冷却器10で中間冷却を行ってもよい。
〔他の実施形態〕
以上、本発明の実施形態及びその変形例について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態及びその変形例に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、上述の実施形態及びその変形例において、室内側熱交換器9a,9b,9c…を流れる冷媒と熱交換を行う加熱源又は冷却源としての水やブラインを使用するとともに、室内側熱交換器9a,9b,9c…において熱交換された水やブラインと室内空気とを熱交換させる二次熱交換器を設けた、いわゆる、チラー型の空気調和装置に本発明を適用してもよい。
また、上述のチラータイプの空気調和装置の他の型式の冷凍装置であっても、超臨界域で作動する冷媒を冷媒として使用して多段圧縮式冷凍サイクルを行うものであれば、本発明を適用可能である。
また、超臨界域で作動する冷媒としては、二酸化炭素に限定されず、エチレン、エタンや酸化窒素等を使用してもよい。
また、上記各実施形態では、冷媒が流れる方向を規制する逆止機構の記載を省いているが、動作を安定させるために逆止機構を適宜設けることができる。
〔特徴〕
(a)
上述の第1実施形態の空気調和装置1及び第2実施形態の空気調和装置1Bの動作においての説明では、分岐機構4b,4Ab(第1切換機構)により暖房運転時に冷媒の冷却器として使用されていない室内側熱交換器9b(利用側熱交換器)を、また分岐機構4Bc,4Cc(第1切換機構)により暖房運転時に冷媒の冷却器として使用されていない室内側熱交換器9c(利用側熱交換器)を使って圧縮機構6から吐出される冷媒の温度を下げるための中間冷却器として機能するように切り換えることができる。それにより、暖房に使用されていない、第1実施形態の室内側熱交換器9bや第2実施形態の室内側熱交換器9c(利用側熱交換器)を使って中間冷却を行い、中間冷却の際に冷媒を冷却するのに生じる熱エネルギーを室内(利用側)の暖房に使える。あるいは、弱暖房のための蒸発器としての役割と中間冷却器としての役割の両方を室内側熱交換器9b,9c(利用側熱交換器)に果たさせることができる。
(b)
上述の第1実施形態の空気調和装置1によれば、切換機構30(第2切換機構)によって冷房運転に切り換ったときに、空気調和装置1が複数の室内側熱交換器9a,9b…(複数の利用側熱交換器)を全て冷媒の加熱器として用いても、室外側中間冷却器10(熱源側中間冷却器)により中間冷却を行って余分な熱エネルギーを熱源側で放出できる。また、室外側中間冷却器10(熱源側中間冷却器)と室内側熱交換器9b(利用側熱交換器)を併用することによって、冷房運転中に熱エネルギーを必要とする室内(利用側の空間)に室内側熱交換器9b(利用側熱交換器)を用いて熱エネルギーを供給することができる。それによって、空気調和装置1には冷暖同時運転の切換機構はないが、冷暖同時運転に似て全体が冷房運転を行っていても一部で弱く暖房するような空気調和を行うことができ、空気調和のバリエーションが広がる。
(c)
上述の第2実施形態の空気調和装置1Bによれば、切換機構30B(第3切換機構)は、室外側熱交換器7(熱源側熱交換器)が膨張機構80,8a,8b,8c…と圧縮機構6の吐出管62(吐出路)との間にあって冷媒の冷却器として機能するように切り換えることができる。同時に、室外側熱交換器7(熱源側熱交換器)の加熱器と冷却器との切り換えとは独立して、開閉機構44a,44b,44c…、45a、45b,45c…(第3切換機構)は、室内側熱交換器9a,9b,9c…(複数の利用側熱交換器)のうちのいずれか一つが膨張機構80,8a,8b,8c…と圧縮機構6の吐出間62との間にあって冷媒の冷却器として機能するか、または膨張機構80,8a,8b,8c…と圧縮機構6の吸入管61(吸入路)との間にあって冷媒の加熱器として機能するかを切り換えることができる。
室内側熱交換器9a,9b,9c…(複数の利用側熱交換器)を用いて冷房運転と暖房運転とが入り混じって行われている冷暖同時運転の場合に、室内側熱交換器9c(利用側熱交換器)が中間冷却器として使われることを説明したが、冷暖同時運転の場合だけでなく、複数の室内側熱交換器9a,9b,9c…を全て暖房に用いる場合にも室内側熱交換器9c(利用側熱交換器)を中間冷却器として使えるから、室内側熱交換器9a,9b,9c…(利用側熱交換器)を中間冷却器として使う機会を増やすことができる。
また、室内側熱交換器9a,9b,9c…(複数の利用側熱交換器)について、蒸発器として機能させた室内側熱交換器9aを冷房に使用し、室内側熱交換器9bを暖房に使用できるだけでなく、室内側熱交換器9cを弱暖房に利用できることから、冷房・暖房に弱暖房を組み合わせることによって、空気調和のバリエーションが広がる。
(d)
上述の第1実施形態においては、室内側熱交換器9a,9b…(利用側熱交換器)に接続される流路の開閉を行う開閉機構41a,41b…、42a,42b…、43a,43b…という簡単な構成で、室内側熱交換器9a,9b…(利用側熱交換器)を中間冷却器として機能させる分岐機構4a,4b…、4Aa,4Ab…(第1切換機構)を実現できる。また、第2実施形態においては、室内側熱交換器9a,9b,9c…(利用側熱交換器)に接続される流路の開閉を行う開閉機構42a,42b,42c…、43a,43b,43c…、44a,44b,44c…、45a,45b,45c…という簡単な構成で、室内側熱交換器9a,9b…(利用側熱交換器)を中間冷却器として機能させる分岐機構4Ba,4Bb、4Bc…、4Ca,4Cb、4Cc…(第1切換機構)を実現できる。
(e)
上述の第1実施形態及び第2実施形態によれば、2段圧縮機構6により超臨界状態に達する高い圧力まで冷媒が圧縮される際、室内側熱交換器9a,9b,9c…の少なくとも一つを中間冷却器として用いることによる冷媒の冷却で圧縮機構6の吐出温度を低く抑えることにより、放熱ロスを防ぐ効果が大きくなる。その結果、暖房運転時の運転効率の改善効果が大きくなる。
(f)
上述の第1実施形態及び第2実施形態によれば、二酸化炭素を冷媒として用いるため圧縮機構6から吐出される冷媒が他の種類の冷媒に比べて高温高圧となるため、二酸化炭素を冷媒として用いる場合には、吐出温度を暖房運転時及び冷房運転時に低く抑えることが必要になってくる。上述の実施形態によれば、暖房運転時及び冷房運転時の両方で、室内側熱交換器9a,9b,9c…及び室外側中間冷却器10により吐出温度を低く抑えることができるとともに、暖房運転時及び冷房運転時の運転効率を向上させることができる。その結果、冷房運転時及び暖房運転時の運転効率を改善しつつ、圧縮機構からの吐出温度を低く抑えることで二酸化炭素を冷媒として用いる場合の運転範囲の拡大や信頼性の向上を図ることができる。
本発明の第1実施形態に係る空気調和装置の概略構成図である。 (a)冷房運転時の冷凍サイクルが図示された圧力−エンタルピ線図である。 (b)冷房運転時の冷凍サイクルが図示された温度−エントロピ線図である。 (a)暖房運転時の冷凍サイクルが図示された圧力−エンタルピ線図である。(b)暖房冷房運転時の冷凍サイクルが図示された温度−エントロピ線図である。 第1実施形態の変形例に係る空気調和装置の概略構成図である。 (a)冷房運転時の冷凍サイクルが図示された圧力−エンタルピ線図である。 (b)冷房運転時の冷凍サイクルが図示された温度−エントロピ線図である。 (a)暖房運転時の冷凍サイクルが図示された圧力−エンタルピ線図である。(b)暖房冷房運転時の冷凍サイクルが図示された温度−エントロピ線図である。 本発明の第2実施形態に係る空気調和装置の概略構成図である。 冷房主体運転時の動作を説明するための冷媒回路の概略図である。 暖房主体運転時の動作を説明するための冷媒回路の概略図である。 第2実施形態の変形例に係る空気調和装置の概略構成図である。 冷房主体運転時の動作を説明するための冷媒回路の概略図である。 暖房主体運転時の動作を説明するための冷媒回路の概略図である。
符号の説明
1、1A,1B、1C 空気調和装置
2、2A、2B、2C 冷媒回路
4,4A、4B、4C 分岐ユニット
4a,4b…、4Aa,4Ab…、4Ba,4Bb,4Bc…、4Ca,4Cb,4Cc… 分岐機構
6 圧縮機構
7 室外側熱交換器(熱源側熱交換器)
80,8a,8b,8c 膨張機構
9a,9b,9c 室内側熱交換器(利用側熱交換器)
10 室外側中間冷却器(熱源側中間冷却器)
30,30B 切換機構

Claims (6)

  1. 吸入路(61)、吐出路(62)、前記吸入路から吸入した冷媒の圧力を高める第1圧縮要素(63)及び前記第1圧縮要素よりもさらに冷媒の圧力を高めて前記吐出路から吐出する第2圧縮要素(64)を有する圧縮機構(6)と、
    前記圧縮機構の前記吐出路から送られる冷媒を減圧して前記圧縮機構の前記吸入路に戻す膨張機構(80,8a,8b,8c…)と、
    暖房運転のために、前記膨張機構と前記圧縮機構の前記吸入路との間にあり、冷媒の加熱器として機能することが可能な熱源側熱交換器(7)と、
    暖房運転のために、前記膨張機構と前記圧縮機構の前記吐出路との間にあり、冷媒の冷却器として機能することが可能な複数の利用側熱交換器(9a,9b,9c…)と、
    前記複数の利用側熱交換器のうちの少なくとも一つの利用側熱交換器を、冷媒の冷却器として機能する第1状態から、前記第1圧縮要素の吐出口から吐出された冷媒を冷却して前記第2圧縮要素の吸入口に吸入させる中間冷却器として機能する第2状態に切換可能な第1切換機構(4a,4b…、4Aa,4Ab…、4Ba,4Bb,4Bc…、4Ca,4Cb,4Cc…)と
    を備える空気調和装置。
  2. 冷房運転のために、前記熱源側熱交換器が前記膨張機構と前記圧縮機構の前記吐出路との間にあって冷媒の冷却器として機能するとともに、前記複数の利用側熱交換器が前記膨張機構と前記圧縮機構の前記吸入路との間にあって冷媒の加熱器として機能可能なように切換可能な第2切換機構(30)と、
    前記第2切換機構により前記複数の利用側熱交換器が冷媒の加熱器として機能するように切り換えられたときに、前記第1圧縮要素の吐出口から吐出された冷媒を冷却して前記第2圧縮要素の吸入口に吸入させる熱源側中間冷却器(10)と
    をさらに備える、請求項1記載の空気調和装置。
  3. 前記熱源側熱交換器が前記膨張機構と前記圧縮機構の前記吐出路との間にあって冷媒の冷却器として機能するように切換可能であるとともに、前記熱源側熱交換器の加熱器と冷却器との切り換えとは独立して、前記複数の利用側熱交換器のうちのいずれか一つが前記膨張機構と前記圧縮機構の前記吐出路との間にあって冷媒の冷却器として機能するかまたは前記膨張機構と前記圧縮機構の前記吸入路との間にあって冷媒の加熱器として機能するかを切換可能である第3切換機構(30B,44a,44b,44c…,45a,45b,45c…)をさらに備える、請求項1に記載の空気調和装置。
  4. 前記第1切換機構は、前記少なくとも一つの利用側熱交換器を、前記第1状態にするために前記膨張機構と前記圧縮機構の前記吐出路との間に接続するか、または前記第2状態にするために前記第1圧縮要素の前記吐出口と前記第2圧縮要素の前記吸入口との間に接続するかを、前記少なくとも一つの利用側熱交換器に接続される流路の開閉により切り換える開閉機構(41a,41b,41c…、42a,42b,42c…、43a,43b,43c…、44a,44b,44c…、45a、45b,45c…)を有する、請求項1から3のいずれかに記載の空気調和装置。
  5. 前記圧縮機構は、冷媒の圧力を超臨界状態になる圧力まで高めて前記吐出路から吐出する、請求項1から4のいずれかに記載の空気調和装置。
  6. 前記圧縮機構は、二酸化炭素を主成分として含む冷媒の圧力を超臨界状態になる圧力まで高めて前記吐出路から吐出する、請求項5に記載の空気調和装置。
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