JP2021055615A - 可変容量式油圧ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】シリンダポートがAポート及びBポートのいずれか一方から他方に切り替わる際に生じる脈動を軽減することができる可変容量式油圧ポンプを提供する。【解決手段】駆動軸部材(61)と、シリンダブロック(63)と、ピストン(65)と、斜板(67)と、案内部材(65a)と、弁板(71)と、を備えた可変容量式油圧ポンプ(41)において、シリンダ内へ作動油を流通させる流通孔(83A,83B)と、シリンダ内に作動油を供給する供給流路(93a)と、シリンダ内の作動油を排出させる排出流路(95a)と、供給位置(101a)と排出位置(101b)とに切り替えられる開閉弁(91)とを有し、開閉弁は、供給位置に切り替えられたときに供給流路の作動油を流通孔を介してシリンダ内に供給し、排出位置に切り替えられたときにシリンダ内の作動油を流通孔を介して排出流路に排出させ、供給位置のときに流通させる作動油の流量よりも、排出位置のときに流通させる作動油の流量を増加させる。【選択図】図4

Description

本発明は可変容量式油圧ポンプに係り、特に油圧特性の適正化を図る技術に関する。
作業機械の一つである車輪を備えたホイルローダに搭載されるアキシャルピストン式油圧ポンプ(以下、単に油圧ポンプともいう)には、片傾転ポンプや両傾転ポンプといった種類がある。片傾転ポンプは、シリンダの延びる方向に対し斜板の傾斜角度(傾転角度)を変更することで吐出流量を調整することができ、斜板の傾転角度をゼロ(ピストンに対して斜板を垂直にした状態)にしてピストンの往復運動を停止することで、吐出ポートからの作動油の吐出を停止する停止状態や、斜板の傾転角度を大きく(ピストンに対して斜板の傾斜角度を大きく)して作動油を一方の方向に吐出させる第1流通状態に切り替えることが可能である。
さらに、両傾転ポンプは、片傾転ポンプに対し、停止状態から第1流通状態とは反対側に斜板を傾けることで、第1流通状態時の吐出ポートと吸込ポートとが逆となり、作動油の吐出方向が反対となる第2流通状態に切り替えることも可能である。
ところで、このような油圧ポンプが搭載されたホイルローダ(機体)には、エンジンが搭載されており、このエンジンによって両傾転油圧ポンプを駆動して作動油を吐出させている。また、機体には、油圧ポンプとほぼ同様の構造を持ち、斜板の傾転角度が固定された固定容量タイプの油圧モータが搭載され、この油圧モータによって車輪を駆動するようになっている。そしてこの両傾転ポンプと油圧モータとは閉回路接続(いわゆるHST回路)されてこの油圧モータは油圧ポンプから吐出される作動油の供給を受けて正転、逆転駆動する。
この両傾転ポンプは、油圧モータを正転させるときに作動油の吐出側となり、逆転させるときに作動油の吸込側となるAポート、油圧モータを逆転させるときに作動油の吐出側となり、正転させるときに吸込側となるBポートを有し、油圧ポンプは油圧モータの正転による機体の加速時や減速時において車輪に走行抵抗等の外部からの力が加わると、Aポート、Bポート間に差圧が生じる。
このようにAポートとBポート間に差圧が生じると、機体の加速時にはAポートとBポートとで作動油の流通に抵抗(流通抵抗)が生じ、機体の減速時には吐出側のAポートの圧力が低下し、吸込側のBポートの圧力が上昇してポンプ駆動される所謂油圧ポンプのモータ作用が生じる。
したがって、作動油の流通抵抗及び油圧ポンプのモータ作用により、AポートとBポートとが連通し始めるとき、内圧を変動させるため、油圧回路への脈動を生じさせる虞があった。
そこで、片傾転ポンプにおいては、各切替ランドに排出穴(13)及び予圧導入穴(14)を設け、さらに排出穴の圧力が予圧導入穴の圧力より低いときに両者間の作動油の流通を遮断するチェック弁を設けることで、上記のような圧力差による脈動等を低減する技術が開発されている(特許文献1)。
特開2015−218618号公報
上記特許文献1に開示される技術は、片傾転ポンプのように吸込側ポートと吐出側ポートとが切り替わらないポンプにおいては適用することができるが、両傾転ポンプは、作動油の吐出方向が切替可能であるがために、Aポート、Bポートの吸込側と吐出側とが切り替わるため、排出穴と予圧導入穴との役割も切り替える必要があり、一方向にのみ閉弁するチェック弁を用いることはできないという問題がある。
また、両傾転ポンプにおいては、Aポート及びBポートがそれぞれ、吸込側から吐出側に切り替わる際の圧力変動が特に大きく、差圧による脈動等が大きくなる傾向にあるため、片傾転ポンプ以上に対策を施す必要がある。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、シリンダポートが一方のポート(Aポート及びBポートのいずれか一方)から他方のポート(Aポート及びBポートのいずれか他方)に切り替わる際に生じる脈動を軽減することができる両傾転形の可変容量式油圧ポンプを提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の可変容量式油圧ポンプは、駆動装置によって駆動する駆動軸部材と、前記駆動軸部材と連動して回転し、前記駆動軸部材の軸方向に延びる複数のシリンダを有したシリンダブロックと、前記シリンダブロックの各シリンダに往復動可能に挿嵌された複数のピストンと、前記各シリンダから突出する前記各ピストンの突出端側に傾転可能に設けられた斜板と、前記各ピストンが前記斜板に沿って回動するよう案内する案内部材と、前記シリンダブロックを挟んで前記斜板とは軸方向の反対側に位置して設けられ、前記各シリンダと間欠的に連通するAポートとBポートとが一対の切替ランドを挟んで形成され、前記シリンダブロックに摺接する弁板と、を備えた可変容量式油圧ポンプにおいて、前記切替ランドに形成され、前記シリンダと連通するときに該シリンダ内へ作動油を流通させる流通孔と、前記シリンダ内に作動油を供給する供給流路と、前記シリンダ内の作動油を排出する排出流路と、前記流通孔と前記供給流路とを接続する供給位置と、前記流通孔と前記排出流路とを接続する排出位置とを含み、前記供給位置と前記排出位置に切り替えられる開閉弁とを有し、前記開閉弁は、前記供給位置に切り替えられたときに前記供給流路の作動油を前記流通孔を介して前記シリンダ内に供給し、前記排出位置に切り替えられたときに前記前記シリンダ内の作動油を前記流通孔を介して前記排出流路に排出させるとともに、前記供給位置に切り替えられて前記供給流路に流通させる作動油の流量よりも、前記排出位置に切り替えられて該排出流路に流通させる作動油の流量を増加させることを特徴とする。
これにより、開閉弁は、排出位置のとき、供給位置のときよりも流通する作動油の流量を増加させるので、吐出ポートとしての役割のAポートまたはBポートのいずれか一方のポートから吸引ポートとしての役割のAポートまたはBポートのいずれか他方のポートに切り替わる際の圧力変動を積極的に軽減することが可能とされる。
その他の態様として、前記開閉弁は、前記供給位置における開口面積よりも前記排出位置における開口面積を大きくするのが好ましい。
これにより、開閉弁の供給位置における開口面積よりも排出位置における開口面積を大きくすることで、簡単な構成にして、供給流路によって供給される作動油の流量及び排出流路によって排出される作動油の流量を開閉弁に規定することが可能とされる。
その他の態様として、前記排出流路は、前記作動油を貯留する作動油タンクに該作動油を流通可能に接続するのが好ましい。
これにより、シリンダ内の作動油を作動油タンクに排出することで、Aポート及びBポート内の内圧変動が発生することを抑制することが可能とされる。
その他の態様として、前記供給流路は、前記Aポートまたは前記Bポートに前記作動油を流通可能に接続するのが好ましい。
これにより、AポートまたはBポートを用いてシリンダ内に作動油を供給することで、例えば本発明に係る可変容量式油圧ポンプが設けられた閉回路内の作動油の漏出量を軽減することが可能とされる。
その他の態様として、前記開閉弁は、前記Aポート及び前記Bポートの差圧に応じて前記供給位置及び前記排出位置のうちいずれかに切替え、かつ、開度を調整するのが好ましい。
これにより、Aポート及びBポートの差圧に応じて開閉弁を供給位置及び排出位置のうちいずれかに切替え、かつ、開度の調整をすることで、例えば油圧ポンプにモータ作用が生じるようなことや、斜板の傾く方向を切替えることでAポート及びBポートの吸引ポート及び排出ポートとしての役割が切り替わった場合であっても、Aポート及びBポートの内圧変動に応じて供給位置及び排出位置のうちいずれかに切替えることが可能とされる。
本発明の可変容量式油圧ポンプによれば、供給流路及び排出流路のいずれか一方を閉弁しつつ他方を開弁する、供給位置と排出位置に切り替え可能な開閉弁により、供給流路が開弁されるとき、排出流路が開弁されるときよりも供給流路を流通する作動油の流量を減少したので、シリンダに作動油を供給してシリンダ内の内圧を上昇させてからAポートまたはBポートと連通するようにしてAポートまたはBポート内の内圧変動を減少させるとともに、供給流路からシリンダに供給される作動油によってシリンダ内の内圧が急激に上昇してシリンダブロックや駆動軸部材の回転変動が生じることを抑制することができる。
特に、開閉弁は、排出流路が開弁されるとき、供給流路が開弁されるときよりも流通する作動油の流量を増加させるので、吸引ポートとしての役割のAポートまたはBポートのいずれか一方のポートから吐出ポートとしての役割のAポートまたはBポートのいずれか他方のポートに切り替わる際の圧力変動を積極的に軽減することができる。
これにより、シリンダポートがAポート及びBポートのいずれか一方から他方に切り替わる際に生じる脈動を軽減することができる。
本発明に係る可変容量式油圧ポンプが搭載された機体の側面図である。 油圧装置の油圧回路図である。 可変容量式油圧ポンプのポンプ本体の断面図である。 バルブプレートの正面図である。 切替弁の開度とポート圧力差との相関を示すグラフである。 機体が前方に向かって加速しているときの走行油圧回路の回路図である。 機体が前方に向かって加速しているときに、シリンダポートがポートA、Bと連通しない位置になったときの斜板及びピストンの側面図及びバルブプレートの正面図を並べた説明図である。 シリンダが地点1から地点3まで移動する間におけるシリンダ内圧を示すグラフである。 シリンダが地点4から地点6まで移動する間におけるシリンダ内圧を示すグラフである。 機体が後方に向かって加速しているときにおける走行油圧回路の回路図である。 機体が後方に向かって加速しているときに、シリンダポートがポートA、Bと連通しない位置になったときの斜板及びピストンの側面図及びバルブプレートの正面図を並べた説明図である。 前方に移動する機体を減速しているときにおける走行油圧回路の回路図である。 前方に移動する機体を減速しているときであって、ピストンが下死点及び上死点に移動したときの斜板及びピストンの側面図及びバルブプレートの正面図を並べた説明図である。 別実施例におけるバルブプレートの正面図である。
以下、図面に基づき本発明の一実施形態について説明する。
図1を参照すると、本発明に係る可変容量式油圧ポンプ41が搭載された機体1の側面図が示されている。機体1は、フロントアタッチメント7、エンジン(駆動装置)9及び油圧装置11を備えたホイルローダである。この機体1は、前後に設けられた車輪3aを駆動することで走行し、フロントアタッチメント7を稼働させることで掘削作業等の作業をすることが可能である。
このような車輪3a及びフロントアタッチメント7(以下、総じて各種機器ともいう)の駆動は、エンジン9によって油圧装置11を駆動し、この油圧装置11によって発生した油圧力により行っている。
エンジン9は、機体1の機械室内に収容され、このエンジン9によって油圧装置11を駆動する。
図2は、油圧装置11の油圧回路図である。油圧装置11は、作業油圧回路21及び走行油圧回路23を備えている。
作業油圧回路21は、片傾転ポンプ31、フロントアタッチメント7を駆動する油圧シリンダ33及び操作レバー35を備えた開回路である。片傾転ポンプ31は、エンジン9によって駆動され、斜板31aを揺動させることで、吐出流量を調整することが可能である。
油圧シリンダ33は、切替弁33aによって供給される作動油の方向と流量が制御されて、伸縮と動作速度が制御される。
操作レバー35は、操縦席8(図1参照)に設けられたレバーであり、操作者が操作することで油圧シリンダ33の操作をすることが可能である。詳しくは、操作レバー35は、操作によりパイロットポンプ35aから吐出されるパイロット圧を切替弁33aの不図示のパイロット油室に導いて、切替弁33aを所望の方向に所望の量だけ切り替えるとともに、片傾転ポンプの斜板31aの不図示の制御部に導いて、斜板31aの傾転量を制御して片傾転ポンプ31の吐出流量を制御する。
このような構成により、作業油圧回路21は、操作者による操作レバー35の操作量に従って片傾転ポンプ31から油圧シリンダ33に供給される作動油の流量を調整することが可能であり、これによってフロントアタッチメント7の動作を制御することができる。
走行油圧回路23は、可変容量式油圧ポンプ41、走行モータ43、第1流路45及び第2流路47を備えた閉回路である。可変容量式油圧ポンプ41は、両傾転型の可変容量式の油圧ポンプで、エンジン9から伝達される駆動力を利用して駆動するポンプであり、後述する斜板67を揺動させることで走行油圧回路23内を流通する作動油の流量や流通方向を調整及び切替えることが可能である。なお、可変容量式油圧ポンプ41の構造については後述する。
走行モータ43は、車輪3aの駆動力となる油圧モータである。この走行モータ43は、可変容量式油圧ポンプ41と第1流路45及び第2流路47を介して作動油を流通可能に接続しており、不図示の走行ペダルの操作等に応じて可変容量式油圧ポンプ41から供給される作動油の流量や流通方向が制御されて、これによって駆動することが可能である。
図3は、可変容量式油圧ポンプ41のポンプ本体51の断面図である。また、図4は、バルブプレート71の正面図である。
可変容量式油圧ポンプ41は、ポンプ本体51、第1減圧回路53及び第2減圧回路55を備えている。ポンプ本体51は、ドライブシャフト(駆動軸部材)61、シリンダブロック63、複数のピストン65、斜板67、ケース69、傾転アクチュエータ70及びバルブプレート(弁板)71を含んで構成されている。
ドライブシャフト61は、エンジン9から駆動力が伝達されると駆動軸C周りで回動するシャフト部材である。シリンダブロック63は、ドライブシャフト61にスプライン締結された部材であり、ドライブシャフト61と連動して回動する。このシリンダブロック63には、駆動軸Cの延びる方向(以下、軸方向という)に延び、駆動軸C周りで周方向に等間隔に複数(例えば8本)のシリンダ63aが形成されている。
複数(例えば8本)のピストン65は、シリンダブロック63に形成された複数のシリンダ63aに往復動可能に挿嵌されている。これにより、ドライブシャフト61が回動することによりシリンダブロック63及び複数のシリンダ63aが連動して回動するので、複数のピストン65もまた駆動軸C周りで回動する。なお、説明の便宜上、複数のシリンダ63a及び複数のピストン65を8本としたが、本数を増減させてもよく、奇数であってもよい。
斜板67は、各シリンダ63aから突出する複数のピストン65の端部側に傾転可能に設けられた部材である。ここで、ピストン65の端部(突出端側)には、シュー(案内部材)65aが設けられており、シュー押さえ(案内部材)67aを介して斜板67に押圧されることで、各ピストン65が斜板67に沿って回動するよう案内されている。また、斜板67は、例えばケース69に設けられた傾転アクチュエータ70によって押圧されることで傾転軸S周りで揺動する。この傾転軸Sは、斜板67の軸方向で視て後述するケース本体69b側に形成された円筒67bの円弧中心に位置するよう形成されている。
これにより、ピストン65は、ドライブシャフト61と連動して回動する際に、斜板67に沿って回動する。換言すると、ピストン65は、傾転アクチュエータ70によって押圧されて傾斜した斜板67の傾斜角度に従って軸方向の摺動距離を変更しつつ、駆動軸C周りで回動する。
ケース69は、フロントケース69a、ケース本体69b及びリアケース69cを備えている。このケース69は、ケース本体69b内部にシリンダブロック63、複数のピストン65、斜板67、傾転アクチュエータ70及びバルブプレート71を配設し、フロントケース69a及びリアケース69cによって密閉している。また、フロントケース69aには、ドライブシャフト61が回動可能に貫通している。
バルブプレート71は、シリンダブロック63を挟んで斜板67とは軸方向の反対側に位置するリアケース69cに配設された環状部材であり、シリンダブロック63と摺接している。このバルブプレート71及びリアケース69cには、後述する各シリンダポート89を介して各シリンダ63aと間欠的に連通する一対のポート81A、81B(以下、それぞれAポート81A、Bポート81Bともいう)、流通孔83A、83B(以下、それぞれ第1流通孔83A、第2流通孔83Bともいう)が形成されている。また、シリンダブロック63には、各シリンダ63aからバルブプレート71に向かって延びるシリンダポート89が形成されている。
図4によると、Aポート81Aは、環状のバルブプレート71に沿うように形成された長穴であり、シリンダ63aの回動方向とは反対方向側の端部にノッチ82Aが形成されている。また、Bポート81Bは、Aポート81Aと同様に環状のバルブプレート71に沿うように形成された長穴であり、シリンダ63aの回動方向とは反対方向側の端部にノッチ82Bが形成されている。このBポート81Bは、Aポート81Aと駆動軸Cを基準にして点対称となるように位置している。また、Aポート81Aは第1流路45と作動油を流通可能に接続し、Bポート81Bは第2流路47と作動油を流通可能に接続している(図2参照)。
シリンダポート89は、ポート81A、81Bに対応した形状をなす長穴であり、ポート81A、81Bより短くなるよう形成されている。このシリンダポート89は、シリンダブロック63が駆動軸C周りで回動するとポート81A、81Bに沿うように回動する。したがって、シリンダポート89は、ポート81A、81Bに連通する間、シリンダ63a内の作動油をポート81A、81Bに吐出しまたはポート81A、81Bから作動油を吸込む。
第1流通孔83A及び第2流通孔83Bは、Aポート81AとBポート81Bとに挟まれて位置する一対の切替ランド85A、85Bにそれぞれ形成された油路である。この第1流通孔83A及び第2流通孔83Bは、シリンダポート89がAポート81A、Bポート81Bに少なくとも一部が正対する位置から切替ランド85A、85Bにのみ正対する位置に切り替わるときにシリンダポート89と連通し、シリンダポート89を介してシリンダ63aと作動油を流通させる。
これにより、シリンダポート89は、第1流通孔83A及び切替ランド85A、ノッチ82A、Aポート81A、第2流通孔83B及び切替ランド85B、ノッチ82B並びにBポート81Bの順に連通する。
このような構成により、ポンプ本体51は、エンジン9によって駆動されたドライブシャフト61と連動してシリンダブロック63が回動し、斜板67の傾斜角度に応じてピストン65が軸方向に摺動する。ここで、ピストン65が摺動するとき、シリンダ63aに沿って摺動するため、ピストン65がシリンダポート89から最も離間した(下死点)後は、ピストン65がシリンダポート89に接近するにつれてシリンダ63a内の作動油をシリンダポート89に吐出する。同様に、ピストン65がシリンダポート89に最も接近した(上死点)あとは、ピストン65がシリンダポート89から離間するにつれてシリンダポート89内の作動油をシリンダ63aに吸込む
ここで、傾転軸Sは、ピストン65が下死点のときにシリンダポート89が切替ランド85A及び切替ランド85Bのいずれか一方に対応し、ピストン65が上死点のときにシリンダポート89が切替ランド85A及び切替ランド85Bのいずれか他方に対応するように位置している。
これにより、斜板67が傾斜するとき、ピストン65は、シリンダポート89が切替ランド85A及び切替ランド85Bのいずれか一方から他方に移動するように駆動軸C周りで回動するとき、上死点から下死点または下死点から上死点に移動するため、Aポート81AまたはBポート81Bのいずれか一方から作動油を吸込み、他方から吐出することが可能である。
また、上記のように、Aポート81Aは第1流路45に作動油を流通可能に接続し、Bポート81Bは第2流路47に作動油を流通可能に接続しているので、第1流路45及び第2流路47のいずれか一方から走行モータ43に作動油を供給し、第1流路45及び第2流路47のいずれか他方によって走行モータ43から作動油を吸込むことが可能である。
第1減圧回路53は、切替弁(開閉弁)91、Aポート81Aに接続されるA流路93、Bポート81Bに接続されるB流路95及び第1流通孔83Aに接続される連通流路97を備えた油圧回路である。切替弁91は、供給位置101a、排出位置101b及び中立位置101nの3つの位置に切替え可能に形成された弁体101を有し、連通流路97に接続される第1ポート91a、供給流路93aを介してA流路93に接続される第2ポート91b及び排出流路95aを介して作動油タンク25に接続される第3ポート91cが、それぞれ作動油を流通可能に設けられており、A流路93の圧力と、B流路95の圧力が切替圧として導かれるようになっている。そして、この切替弁91は、A流路93の圧力の増加によって供給位置101a側に切り換えられ、B流路95圧力の増加によって排出位置101b側に切り換えられる。
また、切替弁91は、供給位置101aでは、第1ポート91aと第2ポート91bとを連通してAポート81Aと第1流通孔83Aを連通し、中立位置101nでは、第1ポート91a、第2ポート91b、第3ポート91cのすべてを閉塞し、排出位置101bでは、第1ポート91aと第3ポート91cとを連通して第1流通孔83Aと作動油タンク25とを連通する。さらに切替弁91には、弁体101が供給位置101aまたは排出位置101bにあるとき、それぞれ中立位置101nに向けて付勢するAスプリング(供給制限付勢部材)102aと、Bスプリング(排出制限付勢部材)102bとを有する。
図5は、切替弁91の開度(縦軸)とAポート81AとBポート81Bとの圧力の差(ポート圧力差、横軸)との相関を示すグラフである。このグラフによると、Aポート81Aの圧力がBポート81Bの圧力より大きいとき、ポート圧力差はAポート(グラフ右側)寄りになり、切替弁91は供給位置101aに切り替わる。一方、Bポート81Bの圧力がAポート81Aの圧力より大きいとき、ポート圧力差はBポート(グラフ左側)寄りになり、切替弁91は排出位置101bに切り替わる。
このとき、排出位置101bの開口面積は、供給位置101aの開口面積より大きいので、ポート圧力差の絶対値が同じであるとすると、排出位置101bの方が供給位置101aと比較して大きく開弁する。なお、供給位置101a及び排出位置101bの開口面積は、弁体101の不図示のスプールにそれぞれのノッチの形状や数に差異をもたせることで、排出位置101bの開口面積を供給位置101aの開口面積より大きくすればよい。
したがって、切替弁91は、開弁する際、Aポート81A及びBポート81Bの差圧に応じて供給通路93a及び排出通路95aのうち開弁する流路を切替え、かつ、開度を調整することができる。また、排出通路95aを開弁するとき、供給通路93aを開弁したときにおける供給通路93aに流通させる作動油の流量よりも排出通路95aを流通する作動油の流量を増加させることができる。
第2減圧回路55は、第1減圧回路53と同様に切替弁91、A流路93、B流路95及び連通流路97を備えた油圧回路である。この第2減圧回路55は、第1減圧回路53を駆動軸Cを基準に点対称となるように配設されている。第2減圧回路55の構成は、第1減圧回路53におけるAポート81A及びBポート81Bの接続を入れ替えることで同様であるので、ここでの説明は省略するが、切替弁(開閉弁)91は、Bポート81Bに接続されるA流路93、Aポート81Aに接続されるB流路95及び第2流通孔83Bに接続される連通流路97を備えた油圧回路である。
以下、本発明に係る可変容量式油圧ポンプの駆動時における作用及び効果について説明する。図6は、機体1が前方に向かって加速しているときの走行油圧回路23の回路図が示されている。
また、図7は、機体1が前方に向かって加速しているときに、シリンダポート89がAポート81A、Bポート81Bと連通しない位置になったときの斜板67及びピストン65の側面図及びバルブプレート71の正面図を並べた説明図である。なお、説明の便宜上、図7を視たときの左側のピストン65及びシリンダポート89をピストン65A及びシリンダポート89Aともいい、右側のピストン65及びシリンダポート89をピストン65B及びシリンダポート89Bともいう。
図6によると、機体1を前進させるとき、Aポート81Aから吐出した作動油は、走行モータ43を介してBポート81Bに吸込まれる。換言すると、図7に示すように、斜板67を切替ランド85B側に倒すように傾けると、ピストン65は、切替ランド85Aに連通する位置で下死点となり、切替ランド85Bに連通する位置で上死点となる。
これにより、ピストン65は、シリンダポート89がAポート81Aに連通するときに下死点から上死点へ移動することで作動油を第1流路45に吐出することができる。同様に、ピストン65は、シリンダポート89がBポート81Bに連通するときに上死点から下死点へ移動することで作動油を第2流路47から吸込むことができる。
ここで、機体1が前方に向かって加速しているときは、車輪3aを駆動するための負荷により第1流路45側に高い圧力が生じる。すなわち、Aポート81Aが高圧となり、Bポート81Bが低圧となるので、第1減圧回路53の切替弁91は、供給位置101aに切り替わる。これにより、ピストン65A及びシリンダポート89Aは、第1流通孔83Aから作動油が供給されつつ下死点に向かって移動する。
図8は、シリンダポート89AがBポート81Bと連通しなくなる位置(以下、地点1という)からシリンダポート89AがAポート81Aと連通し始める位置(以下、地点3という)まで移動する間(シリンダ位置、縦軸)におけるシリンダ63a内の内圧(シリンダ内圧、横軸)を示すグラフである。このグラフには、第1流通孔83Aがないと仮定した場合におけるシリンダ63a内の内圧も一例(以下、例1という)として破線で記載している。
例1によると、シリンダポート89Aが地点1を通過したあと、ピストン65が下死点に向かって移動することに伴い、シリンダ内圧が低下する。その後、シリンダポート89Aがノッチ82Aに連通し始める位置(以下、地点2という)に移動すると、Aポート81Aから作動油が高圧でシリンダ63aに流入し始める。さらにその後、シリンダポート89Aが地点2から地点3に向かうにつれてシリンダ内圧が上昇する。
例1のようにシリンダ内圧が低圧(地点1〜地点2)から高圧(地点2〜地点3)に急激に変化すると、Aポート81A内の内圧が急激に上昇する。このようにAポート81A内の内圧が急激に上昇することは、走行油圧回路23全体の圧力のバランスを瞬時に変化させる所謂脈動を生じさせる虞があった。
そこで、切替ランド85Aに第1流通孔83Aを設けることで、地点1から地点2までの間に、Aポート81AからA流路93、供給位置101a、連通流路97及びシリンダポート89Aを介してシリンダ63aに作動油を供給することができる。これにより、シリンダポート89Aが地点1から地点2移動する間にシリンダ内圧を予め上昇させておくことで、シリンダ内圧が急激に上昇することを軽減して脈動の発生を抑制することができる。
図9は、シリンダポート89BがAポート81Aと連通しなくなる位置(以下、地点4という)からBポート81Bと連通し始める位置(以下、地点6という)まで移動する間(シリンダ位置、縦軸)におけるシリンダ63a内の内圧(シリンダ内圧、横軸)を示すグラフである。このグラフには、第2流通孔83Bがないと仮定した場合におけるシリンダ63a内の内圧も一例(以下、例2という)として破線で記載している。
例2によると、シリンダポート89Bが地点4を通過したあと、ピストン65が上死点に向かって移動することに伴い、シリンダ内圧が上昇する。その後、シリンダポート89Bがノッチ82Bに連通し始める位置(以下、地点5という)に移動すると、シリンダ63aから作動油がBポート81Bに流入し始める。さらにその後、シリンダポート89Bが地点5から地点6に向かうにつれてシリンダ内圧が低下する。
例2のようにシリンダ内圧が高圧(地点4〜地点5)から低圧(地点5〜地点6)に急激に変化すると、Bポート81B内の内圧が急激に低下する。このようにBポート81B内の内圧が急激に低下することは、例1と同様に走行油圧回路23全体に脈動を生じさせる虞があった。
そこで、切替ランド85Bに第2流通孔83Bを設けることで、地点4から地点5までの間に、シリンダ63aから連通流路97、排出位置101b及び排出通路95aを介して作動油タンク25に作動油を排出することができる。これにより、シリンダポート89Bが地点5に位置したときにシリンダ内圧が急激に低下することを軽減して脈動の発生を抑制することができる。
ところで、上記したように、シリンダポート89Aが地点1から地点2に向かって移動するとき、Aポート81Aからシリンダ63aに作動油を供給している。一方、シリンダポート89Bが地点4から地点5に向かって移動するとき、シリンダ63aから作動油タンク25に作動油を排出している。すなわち、シリンダポート89Bが地点4から地点5に向かって移動するときは、シリンダ63a内の作動油が閉回路である走行油圧回路23から排出されている。
この場合に、上記の図5に示したように、排出位置101bが供給位置101aと比較して大きく開弁し、Aポート81AおよびBポート81Bにも連通せずに作動油タンク25に排出するので、シリンダ内圧の変化による脈動への影響を地点4から地点5までの間よりも地点1から地点2までの間のみに抑制することができる。これにより、Aポート81A、Bポート81Bの脈動の振幅を低減することができる。
図10は、機体1が後方に向かって加速しているときにおける走行油圧回路23の回路図である。また、図11は、機体1が後方に向かって加速しているときに、シリンダポート89がポート81A、81Bと連通しない位置になったときの斜板67及びピストン65の側面図及びバルブプレート71の正面図を並べた説明図である。
図10によると、機体1を後方に向かって加速させるとき、Bポート81Bから吐出した作動油は、走行モータ43を介してAポート81Aに吸込まれる。換言すると、図11に示すように、斜板67を切替ランド85A側に倒すように傾けると、ピストン65は、切替ランド85Bに連通する位置で下死点となり、切替ランド85Aに連通する位置で上死点となる。
すなわち、ピストン65は、機体1を前方に向かって加速させるときとは反対に、シリンダポート89がBポート81Bに連通するときに下死点から上死点へ移動することで作動油を第2流路47に吐出することができる。また、ピストン65は、シリンダポート89がAポート81Aに連通するときに上死点から下死点へ移動することで作動油を第1流路45から吸込むことができる。
ここで、機体1が後方に向かって加速しているときは、機体1を前方に向かって加速させるときとは反対に、Bポート81Bが高圧となり、Aポート81Aが低圧となるので、第1減圧回路53の切替弁91は、排出位置101bに切り替わる。
上記のように、第2減圧回路55は、第1減圧回路53を駆動軸Cを基準に点対称となるように配設されている。したがって、第2減圧回路55の切替弁91は、供給位置101aに切り替わる。すなわち、可変容量式油圧ポンプ41では、ポンプ本体51のように斜板67を切替ランド85A側及び切替ランド85B側のいずれにも倒すことが可能であっても、シリンダ内圧が急激に上昇及び低下することを軽減して脈動の発生を抑制することができる。
図12は、前方に移動する機体1を減速しているときにおける走行油圧回路23の回路図である。また、図13は、前方に移動する機体1を減速しているときであって、ピストン65が下死点及び上死点に移動したときの斜板67及びピストン65の側面図及びバルブプレート71の正面図を並べた説明図である。
図12によると、機体1が減速するとき、走行モータ43は、車輪3aによって駆動されることで第1流路45から作動油を吸込み第2流路47に吐出する(ポンプ作用)。このようなポンプ作用が走行モータ43にて生じるとき、走行油圧回路23では、作動油が機体1を前方に向かって加速しているときとは圧力の高低が逆になる(図6、7参照)。これにより、可変容量式油圧ポンプ41は、低圧の作動油が第1流路45に吐出され、高圧の作動油を第2流路47から吸込む状態(モータ作用)となる。
図13によると、機体1を前方に向かって加速させるときと反対に、Aポート81Aが低圧になり、Bポート81Bが高圧になる。一方、上死点及び下死点は、機体1を前方に向かって加速させるときと同様に切替ランド85A上に下死点が位置し、切替ランド85B上に上死点が位置する。
また、Aポート81Aが低圧、Bポート81Bが高圧になるため、機体1を前方に向かって加速させるときと反対に、第1減圧回路53の切替弁91が排出位置101bに、第2減圧回路55の切替弁91が供給位置101aにそれぞれ切り替わる。
これにより、図13のようにシリンダポート89Aがノッチ82Aと連通する前にシリンダ63aから作動油タンク25に作動油を排出することで、シリンダポート89Aがノッチ82Aと連通したときのシリンダポート89AとAポート81Aとの差圧を小さくして、シリンダ63a内の作動油がAポート81A内の脈動の増大を抑制することができる。
同様に、シリンダポート89Bがノッチ82Bと連通する前にBポート81Bからシリンダ63aに作動油を供給することで、シリンダポート89Bがノッチ82Bと連通したときのシリンダポート89BとBポート81Bとの差圧を小さくして、ピストン65がBポート81B内の脈動の増大を抑制することができる。
図14は、別実施例におけるバルブプレートの正面図である。別実施例における弁体201の中立位置201nは、第1流通孔83A、83BとA流路93及び第1流通孔83A、83BとB流路95を、それぞれ作動油を流通可能に開弁している。
これにより、別実施例における弁体201は、中立位置201nのとき、Aポート81AやBポート81Bからシリンダ63aに作動油を供給することや、シリンダ63aから作動油タンク25に作動油を排出することができるので、弁体201が中立位置201nの場合においてもシリンダ内圧が急激に上昇及び低下することを軽減し、良好に脈動の発生を抑制することができる。
以上説明したように、本発明に係る可変容量式油圧ポンプ41は、エンジン9によって回動するドライブシャフト61と、ドライブシャフト61と連動して回転し、ドライブシャフト61の軸方向に延びる複数のシリンダ63aを有したシリンダブロック63と、シリンダブロック63の各シリンダ63aに往復動可能に挿嵌された複数のピストン65と、各シリンダ63aから突出する各ピストン65のシリンダ63aとは反対側の端部側に傾転可能に設けられた斜板67と、各ピストン65が斜板67に沿って回動するよう案内するシュー65a及びシュー押さえ67aと、シリンダブロック63を挟んで斜板67とは軸方向の反対側に位置して設けられ、各シリンダ63aと間欠的に連通するAポート81AとBポート81Bとが一対の切替ランド85A、85Bを挟んで形成され、シリンダブロック63に摺接するバルブプレート71と、を備えている。
また、可変容量式油圧ポンプ41では、切替ランド85A、85Bに形成され、シリンダ63aと連通するときに該シリンダ63a内へ作動油を流通させる第1流通孔83A、83Bと、シリンダ63a内に作動油を供給する供給通路93aと、シリンダ63a内の作動油を排出する排出通路95aと、第1流通孔83A、83Bと供給通路93aとを接続する供給位置101aと、第1流通孔83A、83Bと排出通路95aとを接続する排出位置101bとを含み、供給位置101aと排出位置101bに切り替えられる切替弁91とを有している。
そして、可変容量式油圧ポンプ41では、切替弁91は、供給位置101aに切り替えられたときに供給通路93aの作動油を第1流通孔83A、83Bを介してシリンダ63a内に供給し、排出位置101bに切り替えられたときにシリンダ63a内の作動油を第1流通孔83A、83Bを介して排出通路95aに排出させるとともに、供給位置101aに切り替えられて供給通路93aに流通させる作動油の流量よりも、排出位置101bに切り替えられて排出通路95aに流通させる作動油の流量を増加させる。
従って、切替弁91は、排出位置101bのとき、供給位置101aのときよりも流通する作動油の流量を増加させたので、吐出ポートとしての役割のAポート81AまたはBポート81Bのいずれか一方のポートから吸込ポートとしての役割のAポート81AまたはBポート81Bのいずれか他方のポートに切り替わる際の圧力変動を積極的に軽減することが可能とされる。
また、供給通路93a及び排出通路95aのいずれか一方を閉弁しつつ他方を開弁する、供給位置101aと排出位置101bに切り替え可能な切替弁91を設けたので、シリンダ63aに作動油を供給してシリンダ63a内の内圧を上昇させてからAポート81AまたはBポート81Bと連通するようにしてAポート81AまたはBポート81B内の内圧変動を減少させるとともに、供給通路93aからシリンダ63aに供給される作動油によってシリンダ63a内の内圧が急激に上昇してシリンダブロック63やドライブシャフト61の回転変動が生じることを抑制することができる。
そして、切替弁91は、供給位置101aにおける開口面積よりも排出位置101bにおける開口面積を大きくしたので、簡単な構成にして、供給通路93aによって供給される作動油の流量及び排出通路95aによって排出される作動油の流量を切替弁91に規定することができる。
そして、排出通路95aは、作動油を貯留する作動油タンク25に該作動油を流通可能に接続するようにしたので、シリンダポート89の内圧を減少させるときにおけるAポート81A及びBポート81B内の内圧変動が発生することを抑制することができる。
そして、供給通路93aは、Aポート81A及びBポート81Bに作動油を流通可能に接続するようにしたので、ポンプ本体51が設けられた閉回路である走行油圧回路23内の作動油の走行油圧回路23外への漏出量を軽減することができる。
そして、切替弁91は、供給位置101aと排出位置101bとで切り替える際、Aポート81A及びBポート81Bの差圧に応じて供給通路93a及び排出通路95aのうちいずれかに開弁する流路を切替え、かつ、開度を調整するようにしたので、例えばポンプ本体51にモータ作用が生じるようなことや、斜板67の傾く方向を切替えることでAポート81A及びBポート81Bの吸込ポート及び排出ポートとしての役割が切り替わった場合であっても、Aポート81A及びBポート81Bの内圧変動に応じて供給通路93a及び排出通路95aのうち開弁する流路を切替えることができる。
以上で本発明は上記実施形態に限られるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、本実施形態では、ホイルローダに搭載された可変容量式油圧ポンプ41について説明したが、タイヤローラ等の路面舗装機械に搭載してもよい。
また、本実施形態では、開閉弁として切替弁91を用い、Aポート81A及びBポート81Bの差圧を利用して弁体101の位置を切替えるようにして説明したが、比例電磁弁を用いるようにしてもよく、Aポート81A及びBポート81Bの差圧を圧力センサを用いて判定して切り替えるようにしてもよい。
1 機体
9 エンジン(駆動装置)
25 作動油タンク
41 可変容量式油圧ポンプ
61 ドライブシャフト(駆動軸部材)
63 シリンダブロック
63a シリンダ
65 ピストン
65a シュー(案内部材)
67 斜板
67a シュー押さえ(案内部材)
71 バルブプレート(弁板)
81A Aポート
81B Bポート
91 切替弁(開閉弁)
93a 供給通路(供給流路)
95a 排出通路(排出流路)
101 弁体
101a 供給位置
101b 排出位置
102a Aスプリング(供給制限付勢部材)
102b Bスプリング(排出制限付勢部材)
83A 第1流通孔
83B 第2流通孔
85A、85B 切替ランド

Claims (5)

  1. 駆動装置によって駆動する駆動軸部材と、
    前記駆動軸部材と連動して回転し、前記駆動軸部材の軸方向に延びる複数のシリンダを有したシリンダブロックと、
    前記シリンダブロックの各シリンダに往復動可能に挿嵌された複数のピストンと、
    前記各シリンダから突出する前記各ピストンの突出端側に傾転可能に設けられた斜板と、
    前記各ピストンが前記斜板に沿って回動するよう案内する案内部材と、
    前記シリンダブロックを挟んで前記斜板とは軸方向の反対側に位置して設けられ、前記各シリンダと間欠的に連通するAポートとBポートとが一対の切替ランドを挟んで形成され、前記シリンダブロックに摺接する弁板と、を備えた可変容量式油圧ポンプにおいて、
    前記切替ランドに形成され、前記シリンダと連通するときに該シリンダ内へ作動油を流通させる流通孔と、
    前記シリンダ内に作動油を供給する供給流路と、
    前記シリンダ内の作動油を排出する排出流路と、
    前記流通孔と前記供給流路とを接続する供給位置と、前記流通孔と前記排出流路とを接続する排出位置とを含み、前記供給位置と前記排出位置に切り替えられる開閉弁とを有し、
    前記開閉弁は、前記供給位置に切り替えられたときに前記供給流路の作動油を前記流通孔を介して前記シリンダ内に供給し、前記排出位置に切り替えられたときに前記前記シリンダ内の作動油を前記流通孔を介して前記排出流路に排出させるとともに、前記供給位置に切り替えられて前記供給流路に流通させる作動油の流量よりも、前記排出位置に切り替えられて該排出流路に流通させる作動油の流量を増加させる
    ことを特徴とする可変容量式油圧ポンプ。
  2. 前記開閉弁は、
    前記供給位置における開口面積よりも前記排出位置における開口面積を大きくする
    ことを特徴とする請求項1に記載の可変容量式油圧ポンプ。
  3. 前記排出流路は、前記作動油を貯留する作動油タンクに該作動油を流通可能に接続する、ことを特徴とする請求項1に記載の可変容量式油圧ポンプ。
  4. 前記供給流路は、前記Aポートまたは前記Bポートに前記作動油を流通可能に接続する、ことを特徴とする請求項1に記載の可変容量式油圧ポンプ。
  5. 前記開閉弁は、前記Aポート及び前記Bポートの差圧に応じて前記供給位置及び前記排出位置のうちいずれかに切替え、かつ、開度を調整する、ことを特徴とする請求項1に記載の可変容量式油圧ポンプ。
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