JP2021054997A - タイヤ用ゴム組成物および空気入りタイヤ - Google Patents

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芦浦 誠
Makoto Ashiura
誠 芦浦
知野 圭介
Keisuke Chino
圭介 知野
雄介 松尾
Yusuke Matsuo
雄介 松尾
俊幸 堤
Toshiyuki Tsutsumi
俊幸 堤
陽一 秋山
Yoichi Akiyama
陽一 秋山
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Abstract

【課題】タイヤのウエットグリップ性および氷上走行性をバランス良く向上できるタイヤ用ゴム組成物の提供。【解決手段】本発明のタイヤ用ゴム組成物は、ジエン系ゴムと、シリカと、下記式(1)で表されるシラン化合物とを含む、タイヤ用ゴム組成物であって、前記ジエン系ゴムが、イソプレン系ゴムを30質量%以上90質量%未満含み、前記シラン化合物の含有量が、前記シリカ100質量部に対して、0.5質量部以上30質量部以下であり、前記タイヤ用ゴム組成物を硬化後の温度0℃におけるISO規定のタイプAのゴム硬度が30以上55未満である。【選択図】図1

Description

本発明は、タイヤ用ゴム組成物に関する。また、本発明は、該タイヤ用ゴム組成物を用いて製造された空気入りタイヤに関する。
従来、反応性官能基および加水分解性基を有するシラン化合物は、ゴム組成物において、ゴム等の有機高分子材料とシリカやガラス等の無機材料との分散性を向上させるために、シランカップリング剤の構成成分として用いられてきた。
通常、このようなシラン化合物は、ゴム等の有機高分子材料との反応性が高い反応性官能基として、メルカプト基、ポリスルフィド基、アミノ基やエポキシ基等の置換基を有し、かつシリカ等の無機材料との反応性が高い加水分解性基として、アルコキシシリル基等の置換基を有する。例えば、特許文献1には、ポリスルフィド系のシランカップリング剤を含有するゴム組成物が開示されている。また、特許文献2には、反応性官能基としてアミノ基、加水分解性基としてメトキシ基を有するシラン化合物が開示されている。
また、特許文献3および4には、モノスルフィド結合を有する有機シラン化合物を配合してなるゴム組成物が開示されている。
特開平8−259736号公報 特開平11−335381号公報 特開2014−177432号公報 特開2014−177580号公報
しかしながら、特許文献1および2に記載されたシラン化合物の反応性官能基は極性が高いため、有機高分子材料との親和性が低く、分散不良や混合不良が生じてしまう傾向にあった。一方、このような有機高分子材料との親和性を高めるために、極性が低い反応性官能基を有する従来のシラン化合物を添加した場合、有機高分子材料との反応性が低く、シランカップリング剤や接着助剤としての性能が不十分であった。
また、特許文献3および4に記載されたシラン化合物は、有機高分子材料に対して適度な反応性を有するものではなかった。
本発明者らは、シランカップリング剤の、有機高分子材料との親和性の向上および反応性の改善といった課題に対し、これを解決する手段を鋭意検討してきた。その結果、有機高分子材料との親和性および適度な反応性を有する、オレフィン構造を有する脂環式炭化水素部分を有し、かつシリル基を有する脂環式化合物を有機高分子材料と配合することにより、カップリング反応が促進され、その結果、ゴム組成物中のシリカ等の無機材料の分散性が向上することを見出した。
さらに、本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、特定のジエン系ゴムと、シリカと、下記式(1)で表されるシラン化合物とを含み、シラン化合物の含有量を調節し、さらには硬化後のタイプAのゴム硬度が特定の範囲内にあるタイヤ用ゴム組成物を用いることで、タイヤのウエットグリップ性および氷上走行性をバランス良く向上できることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によれば、以下の発明が提供される。
[1] ジエン系ゴムと、シリカと、下記式(1)で表されるシラン化合物とを含む、タイヤ用ゴム組成物であって、
前記ジエン系ゴムが、イソプレン系ゴムを30質量%以上90質量%未満含み、
前記シラン化合物の含有量が、前記シリカ100質量部に対して、0.5質量部以上30質量部以下であり、
前記タイヤ用ゴム組成物を硬化後の温度0℃におけるISO規定のタイプAのゴム硬度が35以上55未満である、タイヤ用ゴム組成物。
式(1):
Figure 2021054997
[式中、
、RおよびRは、それぞれ独立して、酸素原子または窒素原子を含んでいてもよい炭化水素基、あるいは水素原子を表し、
Lは、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基であり、
aは、0か1の整数であり、
bは、0か1の整数であり、
cは、それぞれ独立して、0か1の整数であり、
dは、それぞれ独立して、0か1の整数であり、
eは、0〜5の整数であり、
、R、RおよびRは、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基を表し、または、R若しくはRおよびR若しくはRの1つが、−(CH−で表される架橋構造を形成してもよく、fは、1〜5の整数であり、
、R、R10およびR11は、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基を表し、または、R若しくはRおよびR10若しくはR11の1つが、−(CH−で表される架橋構造を形成してもよく、gは、1〜5の整数であり、R16は、水素原子、メチル基または炭素数2〜8のアルキル基であり、かつ、R17は、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基であり、ここで、R12およびR13は、互いに結合して二重結合を形成し、かつ、R14、R15およびR18は水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基であり、若しくは、R14およびR15は、互いに結合して二重結合を形成し、かつ、R12、R13およびR18は水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基であり、または
16およびR17は、互いに結合して4〜9員の脂環式炭化水素を形成してもよく、ここで、R14およびR15は、互いに結合して二重結合を形成し、かつ、R12、R13およびR18は水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基である。]
[2] 前記シラン化合物が下記式(2)で表される、[1]に記載のタイヤ用ゴム組成物。
式(2):
Figure 2021054997
[式中、
、RおよびRは、それぞれ独立して、酸素原子または窒素原子を含んでいてもよい炭化水素基、あるいは水素原子を表し、
hは、1〜10の整数であり、
aは、0か1の整数であり、
bは、0か1の整数であり、
cは、それぞれ独立して、0か1の整数であり、
dは、それぞれ独立して、0か1の整数であり、
eは、0〜5の整数であり、
、R、RおよびRは、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基を表し、または、R若しくはRおよびR若しくはRの1つが、−(CH−で表される架橋構造を形成してもよく、fは、1〜5の整数であり、
、R、R10およびR11は、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基を表し、または、R若しくはRおよびR10若しくはR11の1つが、−(CH−で表される架橋構造を形成してもよく、gは、1〜5の整数であり、R16は、水素原子、メチル基または炭素数2〜8のアルキル基であり、かつ、R17は、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基であり、ここで、R12およびR13は、互いに結合して二重結合を形成し、かつ、R14、R15およびR18は水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基であり、若しくは、R14およびR15は、互いに結合して二重結合を形成し、かつ、R12、R13およびR18は水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基であり、または
16およびR17は、互いに結合して4〜9員の脂環式炭化水素を形成してもよく、ここで、R14およびR15は、互いに結合して二重結合を形成し、かつ、R12、R13およびR18は水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基である。]
[3] 前記シラン化合物が下記式(3)〜(5)のいずれかで表される、[1]に記載のタイヤ用ゴム組成物。
式(3):
Figure 2021054997
[式中、
、RおよびRは、それぞれ独立して、酸素原子または窒素原子を含んでいてもよい炭化水素基、あるいは水素原子を表し、
hは、1〜10の整数であり、
aは、0か1の整数であり、
bは、0か1の整数であり、
cは、それぞれ独立して、0か1の整数であり、
dは、それぞれ独立して、0か1の整数であり、
eは、0〜5の整数であり、
、R、RおよびRは、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基を表し、または、R若しくはRおよびR若しくはRの1つが、−(CH−で表される架橋構造を形成してもよく、fは、1〜5の整数であり、
、R、R10およびR11は、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基を表し、または、R若しくはRおよびR10若しくはR11の1つが、−(CH−で表される架橋構造を形成してもよく、gは、1〜5の整数であり、R31は、水素原子、メチル基または炭素数2〜8のアルキル基である。]
式(4):
Figure 2021054997
[式中、
、RおよびRは、それぞれ独立して、酸素原子または窒素原子を含んでいてもよい炭化水素基、あるいは水素原子を表し、
hは、1〜10の整数であり、
aは、0か1の整数であり、
bは、0か1の整数であり、
cは、それぞれ独立して、0か1の整数であり、
dは、それぞれ独立して、0か1の整数であり、
eは、0〜5の整数であり、
、R、RおよびRは、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基を表し、または、R若しくはRおよびR若しくはRの1つが、−(CH−で表される架橋構造を形成してもよく、fは、1〜5の整数であり、
、R、R10およびR11は、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基を表し、または、R若しくはRおよびR10若しくはR11の1つが、−(CH−で表される架橋構造を形成してもよく、gは、1〜5の整数であり、R32は、水素原子、メチル基または炭素数2〜9のアルキル基である。]
式(5):
Figure 2021054997
[式中、
、RおよびRは、それぞれ独立して、酸素原子または窒素原子を含んでいてもよい炭化水素基、あるいは水素原子を表し、
hは、1〜10の整数であり、
aは、0か1の整数であり、
bは、0か1の整数であり、
cは、それぞれ独立して、0か1の整数であり、
dは、それぞれ独立して、0か1の整数であり、
eは、0〜5の整数であり、
、R、RおよびRは、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基を表し、または、R若しくはRおよびR若しくはRの1つが、−(CH−で表される架橋構造を形成してもよく、fは、1〜5の整数であり、
、R、R10およびR11は、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基を表し、または、R若しくはRおよびR10若しくはR11の1つが、−(CH−で表される架橋構造を形成してもよく、gは、1〜5の整数であり、xは、0〜5の整数である。]
[4] 前記シラン化合物が下記式(6)または(7)で表される、[1]に記載のタイヤ用ゴム組成物。
式(6):
Figure 2021054997
[式中、R、RおよびRは、それぞれ独立して、酸素原子または窒素原子を含んでいてもよい炭化水素基、あるいは水素原子を表す。]
式(7):
Figure 2021054997
[式中、R、RおよびRは、それぞれ独立して、酸素原子または窒素原子を含んでいてもよい炭化水素基、あるいは水素原子を表す。]
[5] 前記シラン化合物が式(8)もしくは(9)で表される、[1]に記載のタイヤ用ゴム組成物。
式(8):
Figure 2021054997
[式中、R、RおよびRは、それぞれ独立して、酸素原子または窒素原子を含んでいてもよい炭化水素基、あるいは水素原子を表す。]
式(9):
Figure 2021054997
[式中、R、RおよびRは、それぞれ独立して、酸素原子または窒素原子を含んでいてもよい炭化水素基、あるいは水素原子を表す。]
[6] 前記シラン化合物のRSi基が、式(10)の化学構造を有する、[1]〜[5]のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
Figure 2021054997
[式中、
19は、それぞれ独立して、アルコキシ基または1以上のアルキル基で置換されたアミノ基であり、
20は、それぞれ独立して、水素原子またはアルキル基であり、
は、それぞれ独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基であり、
jは、それぞれ独立して、0か1の整数であり、
kは、1〜3の整数であり、
アスタリスク(*)は、前記シラン化合物のシリル基以外の部分と結合している部位を示す。]
[7] 前記イソプレン系ゴムが、天然ゴムである、[1]〜[6]のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
[8] タンパク質変性剤をさらに含む、[1]〜[7]のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
[9] 前記タンパク質変性剤が、カルバミド類化合物および/またはグアニジン類化合物である、[8]に記載のタイヤ用ゴム組成物。
[10] 前記カルバミド類化合物が、尿素である、[9]に記載のタイヤ用ゴム組成物。
[11] 前記グアニジン類化合物が、ジフェニルグアニジンである、[9]に記載の重荷重用タイヤ用ゴム組成物。
[12] 前記シリカの含有量が、前記ジエン系ゴム100質量部に対して、30質量部以上80質量部以下である、[1]〜[11]のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
[13] 前記シリカのCTAB吸着比表面積が、50〜300m/gである、[1]〜[12]のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
[14] 前記式(1)で表されるシラン化合物以外の他のシラン化合物をさらに含み、前記他のシラン化合物の含有量が、前記式(1)で表されるシラン化合物および他のシラン化合物の総量に対して、10質量%以上90質量%以下である、[1]〜[13]のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
[15] [9]〜[11]のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物の製造方法であって、
少なくとも、前記ジエン系ゴムと、前記シリカと、前記式(1)で表されるシラン化合物とを混練する工程を含み、加硫前の混練時に、前記カルバミド類化合物および/またはグアニジン類化合物を添加することを特徴とする、方法。
[16] [1]〜[14]のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物をタイヤトレッドに用いた空気入りタイヤ。
[15] スタッドレスタイヤに用いる、[14]に記載の空気入りタイヤ。
本発明によれば、タイヤのウエットグリップ性および氷上走行性をバランス良く向上できるタイヤ用ゴム組成物を提供することができる。また、本発明によれば、当該タイヤ用ゴム組成物を用いた空気入りタイヤを提供することができる。
実施例で合成したシラン化合物1(VNB−SSi)のH−NMRチャートを表す。 実施例で合成したシラン化合物1(VNB−SSi)をガスクロマトグラフィーで、(26)画分と(27)画分に分画し、それぞれ分取したことを示すクロマトグラムである。 実施例で合成したシラン化合物1(VNB−SSi)の(26)画分のH−NMRチャートを表す。a〜gおよび円形に囲まれた整数1〜7で示されたピークは、式(26)で表される化合物の各炭素原子(図3中に示す)に結合したプロトンのピークを示す。 実施例で合成したシラン化合物1(VNB−SSi)の(26)画分の13C−NMRチャートを表す。a〜gおよび円形に囲まれた整数1〜7で示されたピークは、式(26)で表される化合物の各炭素原子(図4中に示す)のピークを示す。 実施例で合成したシラン化合物1(VNB−SSi)の(27)画分のH−NMRチャートを表す。A〜Gおよび円形に囲まれた1〜7で示されたピークは、式(27)で表される化合物の各炭素原子(図5中に示す)に結合したプロトンのピークを示す。 実施例で合成したシラン化合物1(VNB−SSi)の(27)画分の13C−NMRチャートを表す。A〜Gおよび円形に囲まれた1〜7で示されたピークは、式(27)で表される化合物の各炭素原子(図6中に示す)に結合したプロトンのピークを示す。 実施例で合成したシラン化合物2(DCPD−SSi)のH−NMRチャートを表す。
[ゴム組成物]
本発明のゴム組成物は、ジエン系ゴムと、シリカと、特定のシラン化合物とを含むものである。当該ゴム組成物は、タンパク質変性剤やその他の加工助剤等をさらに含んでもよい。当該ゴム組成物は、硬化後の温度0℃におけるISO規定のタイプAのゴム硬度が30以上55未満であり、好ましくは35以上55未満であり、より好ましくは40以上55未満である。当該ゴム組成物を用いることで、タイヤのウエットグリップ性および氷上走行性をバランス良く向上できるため、タイヤ用途に好適である。以下、各成分について詳細に説明する。
(ジエン系ゴム)
本発明のゴム組成物に含まれるジエン系ゴムは、イソプレン系ゴムを含む。イソプレン系ゴムとしては、天然ゴム、イソプレンゴム、イソプレン−ブタジエンゴム、およびハロゲン化イソプレンゴム等が挙げられ、天然ゴムを用いることが好ましい。天然ゴムとしては、天然ゴムラテックス、技術的格付けゴム(TSR)、スモークドシート(RSS)、ガタパーチャ、杜仲由来天然ゴム、グアユール由来天然ゴム、ロシアンタンポポ由来天然ゴム、植物成分発酵ゴム等が挙げられ、さらにこれらの天然ゴムを変性した、エポキシ化天然ゴム、メタクリル酸変性天然ゴム、スチレン変性天然ゴム、スルホン酸変性天然ゴム、スルホン酸亜鉛変性天然ゴム等の変性天然ゴム等も、天然ゴムに含まれる。天然ゴムの二重結合部のシス/トランス/ビニルの比率は、特に制限はなく、いずれの比率においても好適に用いることができる。また、ジエン系ゴムの数平均分子量および分子量分布は、特に制限はないが、数平均分子量500〜3000000、分子量分布1.5〜15が好ましい。
ジエン系ゴムは、イソプレン系ゴム以外の他のジエン系ゴムを含んでもよい。他のジエン系ゴムとしては、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエンゴム、スチレン−イソプレンゴム、部分水添スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−α-メチルスチレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム等が挙げられる。
イソプレン系ゴムの含有量は、ジエン系ゴム全体の30質量%以上90質量%未満であれば特に限定されないが、好ましくは35質量%以上80質量%以下である。イソプレン系ゴムの含有量が上記数値範囲内であれば、平均ガラス転移温度を後述の数値範囲内に調節し易く、タイヤのウエットグリップ性および氷上走行性をバランス良く向上できるタイヤ用ゴム組成物が得られる。
ジエン系ゴムの平均ガラス転移温度は、好ましくは−100℃以上−60℃以下であり、より好ましくは−85℃以上−70℃以下である。平均ガラス転移温度はジエン系ゴムが2種以上含まれる場合、その混合物のガラス転移温度である。ジエン系ゴムの平均ガラス転移温度が上記数値範囲内であれば、タイヤのウエットグリップ性および氷上走行性をバランス良く向上できるタイヤ用ゴム組成物が得られる。
本発明において、ジエン系ゴムの平均ガラス転移温度は、ジエン系ゴムの平均ガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC−Differential Scanning Calorimetry)により測定したガラス転移点である。昇温速度は10℃/minにするのが好ましい。なお、ジエン系ゴムが、2種以上含まれて、非相溶の場合、ガラス転移温度が2点求まる。その場合には、各ガラス転移温度の値に各ゴム成分の質量比を掛けて求めた平均値を平均ガラス転移温度とする。
ジエン系ゴムの製造方法は、特に制限はなく、乳化重合、溶液重合、ラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合等が挙げられる。また、ガラス転移点においても、特に制限はない。
ジエン系ゴムの含有量は、ゴム組成物の固形分質量全体に対して、好ましくは20質量%以上80質量%以下であり、より好ましくは25質量%以上75質量%以下であり、さらに好ましくは30質量%以上70質量%以下である。ジエン系ゴムの含有量が上記数値範囲内であれば、タイヤのウエットグリップ性および氷上走行性をバランス良く向上できるタイヤ用ゴム組成物が得られる。
(シリカ)
本発明のゴム組成物に含まれるシリカとしては、特に限定されず、従来公知のシリカを用いることができる。シリカとしては、例えば、乾式法シリカ、湿式法シリカ、コロイダルシリカ、および沈降シリカ等が挙げられる。これらの中でも、含水ケイ酸を主成分とする湿式法シリカが好ましい。これらのシリカは、それぞれ単独あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
シリカの比表面積は、特に制限されないが、CTAB吸着法による比表面積で好ましくは50〜300m/gであり、より好ましくは80〜260m/gであり、さらに好ましくは100〜220m/gである。ここで、CTAB吸着法による比表面積(m/g)は、JIS K 6430に準拠して測定される値である。
シリカの含有量は、ジエン系ゴム100質量部に対して、好ましくは30質量部以上80質量部以下であり、より好ましくは40質量部以上75質量部以下であり、さらに好ましくは50質量部以上70質量部以下である。シリカの含有量が上記数値範囲内であれば、タイヤのウエットグリップ性および氷上走行性をバランス良く向上できるタイヤ用ゴム組成物が得られる。
(シラン化合物)
本発明のゴム組成物に含まれるシラン化合物は、下記の式(1):
Figure 2021054997
[式中、
、RおよびRは、それぞれ独立して、酸素原子または窒素原子を含んでいてもよい炭化水素基、あるいは水素原子を表し、
Lは、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基であり、
aは、0か1の整数であり、
bは、0か1の整数であり、
cは、それぞれ独立して、0か1の整数であり、
dは、それぞれ独立して、0か1の整数であり、
eは、0〜5の整数であり、
、R、RおよびRは、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基を表し、または、R若しくはRおよびR若しくはRの1つが、−(CH−で表される架橋構造を形成してもよく、fは、1〜5の整数であり、
、R、R10およびR11は、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基を表し、または、R若しくはRおよびR10若しくはR11の1つが、−(CH−で表される架橋構造を形成してもよく、gは、1〜5の整数であり、R16は、水素原子、メチル基または炭素数2〜8のアルキル基であり、かつ、R17は、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基であり、ここで、R12およびR13は、互いに結合して二重結合を形成し、かつ、R14、R15およびR18は水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基であり、若しくは、R14およびR15は、互いに結合して二重結合を形成し、かつ、R12、R13およびR18は水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基であり、または
16およびR17は、互いに結合して4〜9員の脂環式炭化水素を形成してもよく、ここで、R14およびR15は、互いに結合して二重結合を形成し、かつ、R12、R13およびR18は水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基である。]で表される化合物である。
上記式(1)において、aは、0か1の整数であり、好ましくは1である。
また、bは、0か1の整数であり、好ましくは1である。
また、cは、それぞれ独立して、0か1の整数であり、好ましくは1である。
また、dは、それぞれ独立して、0か1の整数であり、好ましくは1である。
また、eは、0〜5の整数であり、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0〜2の整数、さらに好ましくは0または1の整数である。
また、R、R、RおよびRは、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基を表し、または、R若しくはRおよびR若しくはRの1つが、−(CH−で表される架橋構造を形成してもよい。
また、fは、1〜5の整数であり、好ましくは1〜4の整数、より好ましくは1〜3の整数、さらに好ましくは1である。
また、R、R、R10およびR11は、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基を表し、または、R若しくはRおよびR10若しくはR11の1つが、−(CH−で表される架橋構造を形成してもよい。
また、gは、1〜5の整数であり、好ましくは1〜4の整数、より好ましくは1〜3の整数、さらに好ましくは1である。
また、R16は、水素原子、メチル基または炭素数2〜8のアルキル基であり、好ましくは、水素原子、メチル基または炭素数2または3のアルキル基、より好ましくは、水素原子またはメチル基、さらにより好ましくは、水素原子であり、かつ、R17は、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基であり、好ましくは、水素原子、メチル基または炭素数2〜5のアルキル基、より好ましくは、水素原子またはメチル基、さらにより好ましくは、水素原子であり、ここで、R12およびR13は、互いに結合して二重結合を形成し、かつ、R14、R15およびR18は水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基であり、若しくは、R14およびR15は、互いに結合して二重結合を形成し、かつ、R12、R13およびR18は水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基であり、または
16およびR17は、互いに結合して4〜9員の脂環式炭化水素、好ましくは4〜7員の脂環式炭化水素、より好ましくは5員または6員の脂環式炭化水素、さらに好ましくは5員の脂環式炭化水素を形成してもよく、ここで、R14およびR15は、互いに結合して二重結合を形成し、かつ、R12、R13およびR18は水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基である。
また、上記式(1)において、R、RおよびRは、それぞれ独立して、酸素原子または窒素原子を含んでいてもよい炭化水素基、あるいは水素原子を表す。炭化水素基は、例えば、アルキル基、アラルキル基またはアリール基などが挙げられる。
アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、2−エチルヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられ、アルキル基の炭素原子数は1〜60が好ましく、1〜30がより好ましく、中でもメチル基またはエチル基であることが好ましい。
アラルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、ビフェニルメチル基等が挙げられる。アラルキル基の炭素原子数は7〜60が好ましく、7〜20がより好ましく、7〜14がさらに好ましい。
アリール基としては、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、トリル基、キシリル基等が挙げられる。アリール基の炭素原子数は6〜60が好ましく、6〜24がより好ましく、6〜12がさらに好ましい。
酸素原子または窒素原子を含む炭化水素基とは、炭化水素基中の炭素原子が酸素原子または窒素原子で置き換えられた構造を有する基である。
本発明のさらに好ましい実施態様において、上記R、RおよびRにおける酸素原子または窒素原子を含んでいてもよい炭化水素基は、アルコキシ基、1以上のアルキル基で置換されたアミノ基、またはアルキル基である。より好ましくは炭素数1〜30のアルコキシ基、さらに好ましくは炭素数1〜20のアルコキシ基、より好ましくは1以上の炭素数1〜30のアルキル基で置換されたアミノ基、さらに好ましくは1以上の炭素数1〜20のアルキル基で置換されたアミノ基、あるいは、より好ましくは炭素数1〜30のアルキル基、さらに好ましくは炭素数1〜20のアルキル基である。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基およびイソブトキシ基等が挙げられ、これらの中でも、メトキシ基またはエトキシ基が好ましい。また、1以上のアルキル基で置換されたアミノ基としては、N−メチルアミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、N−エチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基およびN−イソプロピルアミノ基等が挙げられ、これらの中でも、N−メチルアミノ基またはN−エチルアミノ基が好ましい。また、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、へキシル基およびシクロへキシル基等が挙げられ、これらの中でも、メチル基およびエチル基が好ましい。
また、上記式(1)において、Lは、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基であり、好ましくは、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含んでいてもよい、炭素数1〜30の炭化水素基、より好ましくは、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含んでいてもよい、炭素数1〜20の炭化水素基、さらに好ましくは、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含んでいてもよい、炭素数1〜10の炭化水素基である。その中でも、Lは、硫黄を含む炭化水素基であることが特に好ましい。かかる炭化水素基におけるシリル基と脂環式炭化水素部分をつなぐ直鎖部分の長さが、炭素、窒素、酸素または硫黄の原子数の総和として、好ましくは3〜8、より好ましくは4〜7、さらに好ましくは4〜6とされる。
シラン化合物は、好ましくは含硫黄シラン化合物である。
式(1)で表されるシラン化合物は、好ましくは、式(2):
Figure 2021054997
[式中、
、RおよびRは、それぞれ独立して、酸素原子または窒素原子を含んでいてもよい炭化水素基、あるいは水素原子を表し、
hは、1〜10の整数であり、
aは、0か1の整数であり、
bは、0か1の整数であり、
cは、それぞれ独立して、0か1の整数であり、
dは、それぞれ独立して、0か1の整数であり、
eは、0〜5の整数であり、
、R、RおよびRは、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基を表し、または、R若しくはRおよびR若しくはRの1つが、−(CH−で表される架橋構造を形成してもよく、fは、1〜5の整数であり、
、R、R10およびR11は、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基を表し、または、R若しくはRおよびR10若しくはR11の1つが、−(CH−で表される架橋構造を形成してもよく、gは、1〜5の整数であり、R16は、水素原子、メチル基または炭素数2〜8のアルキル基であり、かつ、R17は、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基であり、ここで、R12およびR13は、互いに結合して二重結合を形成し、かつ、R14、R15およびR18は水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基であり、若しくは、R14およびR15は、互いに結合して二重結合を形成し、かつ、R12、R13およびR18は水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基であり、または
16およびR17は、互いに結合して4〜9員の脂環式炭化水素を形成してもよく、ここで、R14およびR15は、互いに結合して二重結合を形成し、かつ、R12、R13およびR18は水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基である。]で表される化合物である。
上記式(2)で表される化合物におけるhは、1〜10の整数であり、好ましくは1〜8、より好ましくは2〜7、さらに好ましくは3〜6、さらにより好ましくは3〜5の整数であり、特に好ましくは3である。また、a〜gおよびR〜R18については、上記式(1)において説明した通りである。
式(1)で表されるシラン化合物は、より好ましくは式(3):
Figure 2021054997
[式中、
、RおよびRは、それぞれ独立して、酸素原子または窒素原子を含んでいてもよい炭化水素基、あるいは水素原子を表し、
hは、1〜10の整数であり、
aは、0か1の整数であり、
bは、0か1の整数であり、
cは、それぞれ独立して、0か1の整数であり、
dは、それぞれ独立して、0か1の整数であり、
eは、0〜5の整数であり、
、R、RおよびRは、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基を表し、または、R若しくはRおよびR若しくはRの1つが、−(CH−で表される架橋構造を形成してもよく、fは、1〜5の整数であり、
、R、R10およびR11は、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基を表し、または、R若しくはRおよびR10若しくはR11の1つが、−(CH−で表される架橋構造を形成してもよく、gは、1〜5の整数であり、R31は、水素原子、メチル基または炭素数2〜8のアルキル基である。]で表される化合物である。
上記式(3)で表される化合物のうち、a〜gおよびR〜R11については、上記式(1)において説明した通りであり、hについては、上記式(2)で説明した通りである。
式(3)におけるR31は、水素原子、メチル基または炭素数2〜8のアルキル基であり、好ましくは、水素原子、メチル基または炭素数2〜5のアルキル基、より好ましくは、水素原子、メチル基または炭素数1または2のアルキル基であり、さらに好ましくは水素原子である。
式(1)で表されるシラン化合物は、より好ましくは、式(4):
Figure 2021054997
[式中、
、RおよびRは、それぞれ独立して、酸素原子または窒素原子を含んでいてもよい炭化水素基、あるいは水素原子を表し、
hは、1〜10の整数であり、
aは、0か1の整数であり、
bは、0か1の整数であり、
cは、それぞれ独立して、0か1の整数であり、
dは、それぞれ独立して、0か1の整数であり、
eは、0〜5の整数であり、
、R、RおよびRは、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基を表し、または、R若しくはRおよびR若しくはRの1つが、−(CH−で表される架橋構造を形成してもよく、fは、1〜5の整数であり、
、R、R10およびR11は、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基を表し、または、R若しくはRおよびR10若しくはR11の1つが、−(CH−で表される架橋構造を形成してもよく、gは、1〜5の整数であり、R32は、水素原子、メチル基または炭素数2〜9のアルキル基である。]で表される化合物である。
上記式(4)で表される化合物のうち、a〜gおよびR〜R11については、上記式(1)において説明した通りであり、hについては、上記式(2)で説明した通りである。
式(4)におけるR32は、メチル基または炭素数2〜9のアルキル基であり、好ましくは、メチル基または炭素数2〜5のアルキル基、より好ましくは、メチル基または炭素数1または2のアルキル基であり、さらに好ましくはメチル基である。
式(1)で表されるシラン化合物は、より好ましくは、式(5):
Figure 2021054997
[式中、
、RおよびRは、それぞれ独立して、酸素原子または窒素原子を含んでいてもよい炭化水素基、あるいは水素原子を表し、
hは、1〜10の整数であり、
aは、0か1の整数であり、
bは、0か1の整数であり、
cは、それぞれ独立して、0か1の整数であり、
dは、それぞれ独立して、0か1の整数であり、
eは、0〜5の整数であり、
、R、RおよびRは、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基を表し、または、R若しくはRおよびR若しくはRの1つが、−(CH−で表される架橋構造を形成してもよく、fは、1〜5の整数であり、
、R、R10およびR11は、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基を表し、または、R若しくはRおよびR10若しくはR11の1つが、−(CH−で表される架橋構造を形成してもよく、gは、1〜5の整数であり、xは、0〜5の整数である。]
で表される化合物である。
上記式(5)で表される化合物のうち、a〜gおよびR〜R11については、上記式(1)において説明した通りであり、hについては、上記式(2)で説明した通りである。
式(5)におけるxは、0〜5の整数であり、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは1または2、さらに好ましくは1である。
式(1)で表されるシラン化合物は、さらに好ましくは、式(6):
Figure 2021054997
[式中、R、RおよびRは、それぞれ独立して、酸素原子または窒素原子を含んでいてもよい炭化水素基、あるいは水素原子を表す。]、または
式(7):
Figure 2021054997
[式中、R、RおよびRは、それぞれ独立して、酸素原子または窒素原子を含んでいてもよい炭化水素基、あるいは水素原子を表す。]、または
式(8):
Figure 2021054997
[式中、R、RおよびRは、それぞれ独立して、酸素原子または窒素原子を含んでいてもよい炭化水素基、あるいは水素原子を表す。]、または、
式(9):
Figure 2021054997
[式中、R、RおよびRは、それぞれ独立して、酸素原子または窒素原子を含んでいてもよい炭化水素基、あるいは水素原子を表す。]
で表される化合物である。
上記式(6)〜式(9)で表される化合物において、R〜Rについては、上記式(1)において説明した通りである。
本発明の式(1)で表されるシラン化合物の別のさらに好ましい態様としては、式(12)〜式(25):
Figure 2021054997
Figure 2021054997
[式中、R、RおよびRは、それぞれ独立して、酸素原子または窒素原子を含んでいてもよい炭化水素基、あるいは水素原子を表す。]
で表される化合物が挙げられる。
上記式(12)〜式(25)で表される化合物において、R〜Rについては、上記式(1)において説明した通りである。
式(1)で表されるシラン化合物のさらにより好ましい態様としては、上記式(1)〜式(9)および式(12)〜式(25)において、RSi基が、式(10):
Figure 2021054997
[式中、
19は、それぞれ独立して、アルコキシ基または1以上のアルキル基で置換されたアミノ基であり、
20は、それぞれ独立して、水素原子またはアルキル基であり、
は、それぞれ独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基であり、
jは、それぞれ独立して、0か1の整数であり、
kは、1〜3の整数であり、
アスタリスク(*)は、前記シラン化合物のシリル基以外の部分と結合している部位を示す。]
の化学構造を有するシラン化合物が挙げられる。
上記式(10)において、R19は、それぞれ独立して、アルコキシ基または1以上のアルキル基で置換されたアミノ基である。好ましい一つの実施態様としては、R19は、それぞれ独立して、加水分解性基であり、アルコキシ基、より好ましくは炭素数1〜30のアルコキシ基、さらに好ましくは炭素数1〜20のアルコキシ基、または1以上のアルキル基で置換されたアミノ基、より好ましくは1以上の炭素数1〜30のアルキル基で置換されたアミノ基、さらに好ましくは1以上の炭素数1〜20のアルキル基で置換されたアミノ基である。具体的には、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基およびイソブトキシ基等が挙げられ、これらの中でも、メトキシ基またはエトキシ基が好ましい。また、1以上のアルキル基で置換されたアミノ基としては、N−メチルアミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、N−エチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基およびN−イソプロピルアミノ基等が挙げられ、これらの中でも、N−メチルアミノ基またはN−エチルアミノ基が好ましい。なお、アルコキシ基およびアミノ基は、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基からなる連結基を介してケイ素(Si)と結合してもよい。
また、R20は、それぞれ独立して、水素原子またはアルキル基であり、より好ましくは炭素数1〜30のアルキル基、さらに好ましくは炭素数1〜20のアルキル基であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、へキシル基およびシクロへキシル基等が挙げられ、これらの中でも、メチル基およびエチル基が好ましい。
上記式(10)において、Lは、それぞれ独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基であり、好ましくは、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含んでいてもよい、炭素数1〜30の炭化水素基、より好ましくは、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含んでいてもよい、炭素数1〜20の炭化水素基、さらに好ましくは、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含んでいてもよい、炭素数1〜10の炭化水素基である。
上記式(10)において、kは、1〜3の整数であり、好ましくは2〜3の整数、より好ましくは3である。
また、jは、それぞれ独立して、0か1の整数であり、好ましくは0である。
式(1)で表されるシラン化合物は、一層好ましくは上記式(1)〜式(9)および式(12)〜式(25)において、RSi基がトリエトキシシリル基またはトリメトキシシリル基であるシラン化合物であり、より一層好ましくはRSi基がトリエトキシシリル基であるシラン化合物である。
式(1)で表されるシラン化合物の特に好ましい実施態様としては、式(26)〜(43):
Figure 2021054997
Figure 2021054997
Figure 2021054997
で表される化合物が挙げられる。
式(1)で表されるシラン化合物は、好ましくは、その立体異性体、またはそれらの立体異性体の任意の混合物である。
式(1)で表されるシラン化合物の含有量は、シリカ100質量部に対して、0.5質量部以上30質量部以下であり、好ましくは1質量部以上20質量部以下であり、より好ましくは2質量部以上15質量部以下である。式(1)で表されるシラン化合物の含有量が上記数値範囲内であれば、タイヤのウエットグリップ性および氷上走行性をバランス良く向上できるタイヤ用ゴム組成物が得られる。
(シラン化合物の製造方法)
式(1)で表されるシラン化合物は、式(44):
Figure 2021054997
[式中、
aは、0か1の整数であり、
bは、0か1の整数であり、
cは、それぞれ独立して、0か1の整数であり、
dは、それぞれ独立して、0か1の整数であり、
eは、0〜5の整数であり、
、R、RおよびRは、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基を表し、または、R若しくはRおよびR若しくはRの1つが、−(CH−で表される架橋構造を形成してもよく、fは、1〜5の整数であり、
、R、R10およびR11は、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基を表し、または、R若しくはRおよびR10若しくはR11の1つが、−(CH−で表される架橋構造を形成してもよく、gは、1〜5の整数であり、R16は、水素原子、メチル基または炭素数2〜8のアルキル基であり、かつ、R17は、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基であり、ここで、R12およびR13は、互いに結合して二重結合を形成し、かつ、R14、R15およびR18は水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基であり、若しくは、R14およびR15は、互いに結合して二重結合を形成し、かつ、R12、R13およびR18は水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基であり、または
16およびR17は、互いに結合して4〜9員の脂環式炭化水素を形成してもよく、ここで、R14およびR15は、互いに結合して二重結合を形成し、かつ、R12、R13およびR18は水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基である。]で表される化合物と、式(45):
Figure 2021054997
[式中、
、RおよびRは、それぞれ独立して、酸素原子または窒素原子を含んでいてもよい炭化水素基、あるいは水素原子を表し、
Yは、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基である。]
で表される化合物を反応させることにより、製造することができる。
上記式(44)および式(45)において、R〜R18およびa〜gは、式(1)で表されるシラン化合物において説明した通りである。
また、上記式(45)において、Yは、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基であり、好ましくは炭素数1〜30の窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基、より好ましくは炭素数1〜20の窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基、さらに好ましくは炭素数1〜10の窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基である。その中でも、Yは、硫黄を含む炭化水素基であることが特に好ましい。かかる炭化水素基におけるシリル基と脂環式炭化水素部分に結合する箇所をつなぐ直鎖部分の長さが、炭素、窒素、酸素または硫黄の原子数の総和として、好ましくは3〜8、より好ましくは4〜7、さらに好ましくは4〜6とされる。
ここで、式(1)で表されるシラン化合物の製造においては、式(44)で表される化合物と、式(45)で表される化合物とを、付加反応または縮合反応に供することで合成することができる。ここにおける付加反応として、ラジカル付加反応、共役付加反応、求核付加反応、求電子付加反応などを用いることができ、例えばペリ環状反応に類する反応、ヒドロシリル化反応、ヒドロアミノ化反応などを用いることができる。縮合反応として、例えばエステル化反応、アミド化反応、チオエステル化反応、チオアミド化反応、フリーデルクラフツ反応等を用いることができる。
なお、上記式(44)で表される化合物は、当業者に既に知られた知識に基づいて、同一もしくは異なる共役ジエン類化合物同士によるディールズ・アルダー反応、あるいは、共役ジエン類化合物とアルケン類化合物とのディールズ・アルダー反応により合成することができる。また、式(44)で表される化合物は、当該ディールズ・アルダー反応により合成された化合物を、必要に応じて熱変性させることにより、および/または必要に応じて精製することにより調製することができる。
上記式(2)で表されるシラン化合物は、式(44):
Figure 2021054997
[式中、
aは、0か1の整数であり、
bは、0か1の整数であり、
cは、それぞれ独立して、0か1の整数であり、
dは、それぞれ独立して、0か1の整数であり、
eは、0〜5の整数であり、
、R、RおよびRは、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基を表し、または、R若しくはRおよびR若しくはRの1つが、−(CH−で表される架橋構造を形成してもよく、fは、1〜5の整数であり、
、R、R10およびR11は、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基を表し、または、R若しくはRおよびR10若しくはR11の1つが、−(CH−で表される架橋構造を形成してもよく、gは、1〜5の整数であり、R16は、水素原子、メチル基または炭素数2〜8のアルキル基であり、かつ、R17は、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基であり、ここで、R12およびR13は、互いに結合して二重結合を形成し、かつ、R14、R15およびR18は水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基であり、若しくは、R14およびR15は、互いに結合して二重結合を形成し、かつ、R12、R13およびR18は水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基であり、または
16およびR17は、互いに結合して4〜9員の脂環式炭化水素を形成してもよく、ここで、R14およびR15は、互いに結合して二重結合を形成し、かつ、R12、R13およびR18は水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基である。]で表される化合物と、式(46):
Figure 2021054997
[式中、
、RおよびRは、それぞれ独立して、酸素原子または窒素原子を含んでいてもよい炭化水素基、あるいは水素原子を表し、
hは、1〜10の整数である。]
で表される化合物を反応することにより、製造することができる。
上記式(44)および式(46)において、R〜R18およびa〜gは、式(1)で表されるシラン化合物において説明した通りである。さらに、hは、式(2)で表される化合物において説明した通りである。
ここで、上記式(2)で表されるシラン化合物は、上記式(44)で表される化合物と、上記式(46)で表される化合物とを混合し、加熱することにより、上記式(46)で表される化合物におけるメルカプト基と上記式(44)で表される化合物における炭素−炭素不飽和結合部分とが反応することにより、合成されると考えられる。上記式(46)で表される化合物は、上記式(44)で表される化合物1モルに対し、0.1〜4モルとなるように混合することが好ましく、0.3〜3モルとなるように混合することがより好ましい。また、加熱温度は、40〜300℃とすることが好ましく、50〜200℃とすることがより好ましい。この際、上記式(46)が生成した上記式(2)とさらに反応した2付加体化合物を含む可能性もある。
上記式(46)で表される化合物としては、たとえばメルカプト基を有するアルコキシシラン化合物が挙げられる。メルカプト基を有するアルコキシシラン化合物としては、メルカプトトリメトキシシラン、メルカプトトリエトキシシラン、メルカプトメチルトリメトキシシラン、メルカプトメチルトリエトキシシラン、メルカプトメチルトリプロポキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、4−メルカプトブチルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、4−メルカプトブチルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリプロポキシシラン、3−メルカプトプロピルトリプロポキシシラン、4−メルカプトブチルトリプロポキシシラン、2−メルカプトエチルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、4−メルカプトブチルメチルジメトキシシラン、2−メルカプトエチルメチルジエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、4−メルカプトブチルメチルジエトキシシラン等が挙げられる。
必要に応じて、ラジカル開始剤を併用することもできる。ラジカル開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)や、1,1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)(ABCN)等のアゾ化合物、ジ−tert−ブチルペルオキシド(t−BuOOBu−t)やtert−ブチルヒドロペルオキシド(t−BuOOH)、過酸化ベンゾイル(BPO, PhC(=O)OOC(=O)pH)、メチルエチルケトンペルオキシド、ジクミルペルオキシド(DCP)等の過酸化物、塩素分子等のジハロゲン化合物、低温でラジカルを発生させられる試薬として、過酸化水素と鉄(II)塩、過硫酸塩と亜硫酸水素ナトリウムなど、酸化剤と還元剤の組み合わせのレドックス開始剤、トリエチルボラン(EtB)やジエチル亜鉛(EtZn)も用いることができる。
また、更に必要に応じて、合成原料を逐次添加する手法を採用することもできる。上記式(2)で表される化合物を合成する際、後述する実施例1(1)−2または実施例1(1)−3のように、用いる化合物の全てまたはその一部を反応器に複数回に分けて添加するか、または任意の速度で添加することで、実際の反応速度を制御する手段を講じることができる。
(他のシラン化合物)
本発明のゴム組成物は、式(1)で表されるシラン化合物以外の他のシラン化合物をさらに含んでいてもよい。他のシラン化合物を含んでなるゴム組成物を加硫反応させると、式(1)で表されるシラン化合物以外の他のシラン化合物が加硫反応に組み込まれるため、シランカップリング剤として機能する他のシラン化合物と式(1)で表される化合物が反応する。この反応によって、カップリング効率が高まるという相乗効果が生まれると考えられる。本発明において、他のシラン化合物は、好ましくは、含硫黄シラン化合物である。
式(1)で表される化合物以外の他のシラン化合物として、例えば、式(11):
Figure 2021054997
[式中、
tおよびvは、それぞれ独立して、0〜10の整数であり、
uは、2〜10の整数であり、
qおよびrは、それぞれ独立して、1〜3の整数であり、
wおよびzは、それぞれ独立して、0か1の整数であり、
およびLは、それぞれ独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基であり、
21およびR23は、それぞれ独立して、アルコキシ基または1以上のアルキル基で置換されたアミノ基であり、
22およびR24は、それぞれ独立して、水素原子またはアルキル基である。]で表される化合物を使用することができる。
上記式(11)中、tおよびvは、それぞれ独立して、0〜10の整数であり、好ましくは0〜5の整数であり、より好ましくは1〜3の整数であり、さらに好ましくは2である。
また、uは、2〜10の整数であり、より好ましくは、2〜8の整数である。
また、qおよびrは、それぞれ独立して、1〜3の整数であり、好ましくは2〜3の整数、より好ましくは3である。
また、wおよびzは、それぞれ独立して、0か1の整数であり、好ましくは0である。 また、LおよびLは、それぞれ独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基であり、好ましくは、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含んでいてもよい、炭素数1〜30の炭化水素基、より好ましくは、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含んでいてもよい、炭素数1〜20の炭化水素基、さらに好ましくは、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含んでいてもよい、炭素数1〜10の炭化水素基である。
また、R21およびR23は、それぞれ独立して、加水分解性基であり、アルコキシ基、より好ましくは炭素数1〜30のアルコキシ基、さらに好ましくは炭素数1〜20のアルコキシ基、または1以上のアルキル基で置換されたアミノ基、より好ましくは1以上の炭素数1〜30のアルキル基で置換されたアミノ基、より好ましくは1以上の炭素数1〜20のアルキル基で置換されたアミノ基である。具体的には、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基およびイソブトキシ基等が挙げられ、これらの中でも、メトキシ基またはエトキシ基が好ましい。また、1以上のアルキル基で置換されたアミノ基としては、N−メチルアミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、N−エチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基およびN−イソプロピルアミノ基等が挙げられ、これらの中でも、N−メチルアミノ基またはN−エチルアミノ基が好ましい。なお、アルコキシ基およびアミノ基は、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基からなる連結基を介してケイ素(Si)と結合してもよい。
また、R22およびR24は、それぞれ独立して、水素原子またはアルキル基であり、より好ましくは炭素数1〜30のアルキル基、さらに好ましくは炭素数1〜20のアルキル基であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、へキシル基およびシクロへキシル基等が挙げられ、これらの中でも、メチル基およびエチル基が好ましい。
式(11)で表される化合物のうち、ビス[3−(トリエトキシシリル)プロピル]テトラスルフィドは、市販されているものを使用してもよく、例えば、エボニック社製のSi−69が挙げられる。また、ビス[3−(トリエトキシシリル)プロピル]ジスルフィドについても、市販されているものを使用してもよく、例えば、エボニック社製のSi−75が挙げられる。
他のシラン化合物の含有量は、式(1)で表されるシラン化合物および他のシラン化合物の総量に対して、好ましくは10質量%以上90質量%以下であり、より好ましくは、20質量%以上80質量%以下であり、さらに好ましくは30質量%以上70質量%以下である。
(タンパク質変性剤)
本発明のゴム組成物に含まれるタンパク質変性剤としては、当業者に知られたタンパク質変性剤を使用することができる。タンパク質変性剤は、天然ゴム中のタンパク質の高次構造の安定性を低下させ得るものであればいかなるものであってもよい。代表的なタンパク質変性剤としては、尿素、メチル尿素、エチル尿素、プロピル尿素、ブチル尿素、ペンチル尿素、ヘキシル尿素、シクロヘキシル尿素、ジメチル尿素、ジエチル尿素、ジプロピル尿素、ジブチル尿素、ジペンチル尿素、ジヘキシル尿素、ジシクロヘキシル尿素、チオ尿素等のカルバミド類化合物;グアニジン塩酸塩、チオシアン酸グアニジウム等のグアニジウム塩;ドデシル硫酸ナトリウム等の界面活性剤;グアニジン;ジフェニルグアニジン;グルタルアルデヒド、スベルイミド酸ジメチル二塩酸塩、βメルカプトエタノール、ジチオスレイトール等が挙げられる。これらのタンパク質変性剤は、いずれか1種類を使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。これらの中で、尿素やジフェニルグアニジンを用いることが好ましい。
タンパク質変性剤の含有量は、タンパク質の高次構造の安定性を低下させるものであれば、いかなる量であってもよい。例えば、タンパク質変性剤の含有量は、ジエン系ゴム100質量部に対して、好ましくは0.01〜10質量部であり、より好ましくは0.05〜5質量部であり、さらに好ましくは0.1〜3質量部である。
(その他の加工助剤)
本発明のゴム組成物は、その機能を損なわない範囲で、加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、老化防止剤、軟化剤、酸化防止剤、および可塑材等のその他の加工助剤を含んでいてもよい。
加硫剤としては、粉末硫黄、沈降性硫黄、高分散性硫黄、表面処理硫黄、不溶性硫黄、ジモルフォリンジサルファイド、アルキルフェノールジサルファイド等の硫黄系加硫剤や酸化亜鉛、酸化マグネシウム、リサージ、p−キノンジオキシム、p−ジベンゾイルキノンジオキシム、テトラクロロ−p−ベンゾキノン、ポリ−p−ジニトロベンゼン、メチレンジアニリン、フェノール樹脂、臭素化アルキルフェノール樹脂、塩素化アルキルフェノール樹脂等が挙げられる。加硫剤の配合量は、ゴム成分100質量部に対して好ましくは0.1〜10質量部であり、より好ましくは1〜5質量部である。
加硫促進剤としては、テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラエチルチウラムジスルフィド(TETD)、テトラメチルチウラムモノスルフィド(TMTM)、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド(TOT−N)等のチウラム系、ヘキサメチレンテトラミン等のアルデヒド・アンモニア系、ジフェニルグアニジン(DPG)等のグアニジン系、2−メルカプトベンゾチアゾール(MBT)、ジベンゾチアジルジサルファイド(DM)等のチアゾール系、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアマイド(CBS)、N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアマイド(BBS)等のスルフェンアミド系、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛(ZnPDC)等のジチオカルバミン酸塩系挙げられる。加硫促進剤の配合量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1〜10質量部であり、より好ましくは1〜5質量部である。
加硫促進助剤としては、アセチル酸、プロピオン酸、ブタン酸、ステアリン酸、アクリル酸、マレイン酸等の脂肪酸、アセチル酸亜鉛、プロピオン酸亜鉛、ブタン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、アクリル酸亜鉛、マレイン酸亜鉛等の脂肪酸亜鉛、酸化亜鉛等が挙げられる。加硫促進助剤の配合量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1〜10質量部であり、より好ましくは1〜5質量部である。
老化防止剤としては、例えば、脂肪族および芳香族のヒンダードアミン系、ヒンダードフェノール系等の化合物が挙げられる。老化防止剤の配合量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1〜10質量部であり、より好ましくは1〜5質量部である。
酸化防止剤としては、例えば、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)等が挙げられる。酸化防止剤の配合量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1〜10質量部であり、より好ましくは1〜5質量部である。
軟化剤としては、従来公知のものを用いることができ、特に制限されるものではないが、アロマオイル、パラフィンオイル、ナフテンオイル等の石油系軟化剤(プロセスオイル)や、パーム油、ひまし油、綿実油、大豆油等の植物系軟化剤等が挙げられる。使用の際にはこれらの中から1種単独で又は2種以上を適宜選択使用すればよい。軟化剤を含有する場合には、取り扱い容易性の観点から、上述した軟化剤中でも、25℃等の常温で液体であるもの、例えば、アロマオイル、パラフィンオイル、ナフテンオイル等の石油系軟化剤を含有することが好ましく、特にアロマオイルが好ましい。なお、アロマオイルとしては、T−DAE(Treated−Distillate Aromatic Extracts:石油由来のゴム軟化剤として使用されるもので、原油の減圧軽油を溶剤抽出したエキストラクト留分として得ることができる。発がん性の高い多環芳香族を少なくするため、溶剤抽出を2度掛けする等の処理をしている。)が用いられ、その他にも、A/O(Asphalt/Oil)mixやNC−RAE(Residual Aromatic Extracts)が用いられる。軟化剤の配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対して好ましくは1〜50質量部であり、より好ましくは5〜40質量部であり、さらに好ましくは10〜30質量部である。軟化剤の配合量を上記数値範囲内に調節することで、加工性を高めつつ、ゴム硬度を所望の範囲に調節することができる。
着色剤としては、二酸化チタン、酸化亜鉛、群青、ベンガラ、リトポン、鉛、カドミウム、鉄、コバルト、アルミニウム、塩酸塩、硫酸塩等の無機顔料、アゾ顔料、銅フタロシアニン顔料等が挙げられる。着色剤の配合量は、の配合量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1〜10質量部であり、より好ましくは1〜5質量部である。
本発明では、その他の加工助剤は、公知のゴム用混練機、例えば、ロール、バンバリーミキサー、ニーダー等で混練し、任意の条件で加硫してゴム組成物として使用することができる。これらその他の加工助剤の添加量も、本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
[ゴム組成物の製造方法]
ゴム組成物を製造する方法は、ジエン系ゴムと、シリカと、式(1)で表されるシラン化合物とを混練する工程を含んでなるものである。ゴム組成物を製造する方法においては、加硫前の前記混練時に、カルバミド類化合物および/またはグアニジン類化合物を添加することが好ましい。カルバミド類化合物および/またはグアニジン類化合物を添加することにより、シリカとシラン化合物の反応を促進することができるためである。
ゴム組成物を製造する方法は、好ましくは、さらに上記加硫剤を混練する工程を含んでなるものであってもよい。より好ましくは、さらに該加硫剤と上記加硫促進剤を混練する工程を含んでなるものであってもよい。
ゴム組成物を製造する方法は、ゴム組成物の機能を損なわない範囲で、上述のその他の加工助剤を適宜配合して、混練することができる。
ゴム組成物の製造には、従来公知の混練装置を用いることができ、混練温度や時間、配合順序等を適宜選択することができる。
[タイヤ]
本発明のゴム組成物を用いて、従来公知の方法および当業者に広く知られた技術常識によりタイヤを製造することができる。例えば、ゴム組成物を押し出し、次いで、タイヤ成型機を用いて成形した後、加硫機を用いて加熱・加圧することにより架橋が形成され、タイヤを製造することができる。本発明のゴム組成物を用いてタイヤを製造することにより、タイヤ性能におけるウエットグリップ性、低燃費性、および氷上走行性をバランス良く向上させることができる。
タイヤの用途としては、特に制限はなく、例えば、乗用車用タイヤ、高荷重用タイヤ、モーターサイクル(自動二輪車) 用タイヤ、スタッドレスタイヤ等が挙げられる。
タイヤの形状、構造、大きさ及び材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。また、タイヤの各部に適用することができ、タイヤの適用部としては、特に制限はなく、タイヤのトレッド、カーカス、サイドウォール、インナーライナー、アンダートレッド、ベルト部など、目的に応じて適宜選択することができる。
本発明においては、ゴム組成物をタイヤトレッドに用いた空気入りタイヤが好ましい。特に、タイヤのウエットグリップ性および氷上走行性をバランス良く向上できることから、空気入りタイヤをスタッドレスタイヤに用いることがより好ましい。
以下に実施例および比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[シラン化合物1の合成]
100mLの2口フラスコに玉栓、および真空ラインを繋いだ3方コックを設置し、スターラーバーを入れ、真空ラインを用いて、ドライヤーで加熱しながら系内の脱気−窒素置換を10回繰り返し、常圧窒素雰囲気下とした。そのフラスコ内に、5−ビニル−2−ノルボルネン(VNB)を38.65g(0.317モル)を入れた後、71.93gのトルエン溶媒を、シリンジを用いて注入した。その後、スターラーを用いて撹拌し溶解させた。次に、シリンジを用いて、68.6g(0.288モル)の3−メルカプトプロピルトリエトキシシランを注入した。最後にアゾビスイソブチロニトリル0.4725g(2.88ミリモル)を窒素を流しながら添加した後、窒素バブリングを20分間行った。フラスコをオイルバスに浸漬し、バス温度を70℃まで徐々に上昇させ反応させた。70℃になってから8時間後、フラスコからオイルバスをはずし、室温(25℃)になるまで放置した。次に、トルエンおよび未反応の5−ビニル−2−ノルボルネン(VNB)を減圧留去した後、98.64g(収率95%)の目的のシラン変性5−ビニル−2−ノルボルネン(VNB−SSi)を得た。得られた化合物のH−NMRの測定結果を図1に示す。H−NMRおよび13C−NMRの測定により、シランの導入率は100%であり、ノルボルネン環の二重結合が消失していることを確認した。
Figure 2021054997
続いて、得られたシラン化合物1(VNB−SSi)を、ガスクロマトグラフィーにより、上記の式(26)で表される化合物が多く含まれる画分(「(26)画分」)と、上記の式(27)で表される化合物が多く含まれる画分(「(27)画分」)とに分画し、分取した(図2)。(26)画分のH−NMRの測定結果を図3に、13C−NMRの測定結果を図4に示す。また、(27)画分のH−NMRの測定結果を図5に、13C−NMRの測定結果を図6に示す。式(26)および(27)で表される化学構造において、ビニル基の二重結合のノルボルネン環に直接結合している方の炭素原子(図3または図5において、円形で囲まれた整数2により表示された炭素原子)に結合するプロトンのピークが分裂していることが認められた。このデータより、ノルボルネン環に結合したビニル基がノルボルネン環の架橋構造と同様に紙面向かって前側に伸びている異性体(シン異性体)と、ノルボルネン環に結合したビニル基がノルボルネン環の架橋構造と反対に紙面向かって後側に伸びている異性体(アンチ異性体)の2種の立体異性体が存在していることが推察された。同様に、ノルボルネン環に結合した硫黄原子がノルボルネン環の架橋構造と同様に紙面向かって前側に伸びている異性体(シン異性体)と、ノルボルネン環に結合した硫黄原子がノルボルネン環の架橋構造と反対に紙面向かって後側に伸びている異性体(アンチ異性体)の2種の立体異性体が存在していると推察される。以上により、得られたシラン化合物1(VNB−SSi)は、以下の式で表される8種の立体異性体の混合物であると推察される。
Figure 2021054997
[シラン化合物2の合成]
100mLの2口フラスコに玉栓、および真空ラインを繋いだ3方コックを設置し、スターラーバーを入れ、真空ラインを用いて、ドライヤーで加熱しながら系内の脱気−窒素置換を10回繰り返し、常圧窒素雰囲気下とした。そのフラスコ内に、ジシクロペンタジエン(DCPD)を6.62g(0.0501モル)を入れた後、4.33gのトルエン溶媒を、シリンジを用いて注入した。その後、スターラーを用いて撹拌し溶解させた。次に、シリンジを用いて、11.9g(0.0500モル)の3−メルカプトプロピルトリエトキシシランを注入した。最後にアゾビスイソブチロニトリルを0.125g(0.761ミリモル)を窒素を流しながら添加した後、窒素バブリングを20分間行った。フラスコをオイルバスに浸漬し、バス温度を70℃まで徐々に上昇させ反応させた。70℃になってから6時間後、フラスコからオイルバスをはずし、室温になるまで放置した。次に、トルエンおよび未反応のジシクロペンタジエン(DCPD)を減圧留去した後、17.6g(収率95%)の目的のシラン変性ジシクロペンタジエン(DCPD−SSi)を得た。得られた化合物のH−NMRの測定結果を図7に示す。H−NMRおよび13C−NMRの測定により、シランの導入率は100%であり、ノルボルネン環の二重結合が消失していることを確認した。
Figure 2021054997
得られたシラン化合物2(DCPD−SSi)は、以下の式で表される8種の立体異性体の混合物であると推察される。
Figure 2021054997
[シラン化合物3の合成]
100mLの2口フラスコに玉栓、および真空ラインを繋いだ3方コックを設置し、スターラーバーを入れ、真空ラインを用いて、ドライヤーで加熱しながら系内の脱気−窒素置換を10回繰り返し、常圧窒素雰囲気下とした。そのフラスコ内に、5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)を6.73g(0.0551モル)を入れた後、4.33gのトルエン溶媒を、シリンジを用いて注入した。その後、スターラーを用いて撹拌し溶解させた。次に、シリンジを用いて、11.9g(0.0498モル)の3−メルカプトプロピルトリエトキシシランを注入した。最後にアゾビスイソブチロニトリル0.123g(0.746ミリモル)を窒素を流しながら添加した後、窒素バブリングを20分間行った。フラスコをオイルバスに浸漬し、バス温度を70℃まで徐々に上昇させ反応させた。70℃になってから6時間後、フラスコからオイルバスをはずし、室温になるまで放置した。次に、トルエンおよび未反応の5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)を減圧留去した後、17.1g(収率95%)の目的のシラン変性5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB−SSi)を得た。H−NMRおよび13C−NMRの測定により、シランの導入率は100%であり、ノルボルネン環の二重結合が消失していることを確認した。
Figure 2021054997
得られたシラン化合物3(ENB−SSi)は、以下の式で表される8種の立体異性体の混合物であると推察される。
Figure 2021054997
[実施例1]
以下の各成分を、100mLニーダー(東洋精機社製ラボプラストミル)を用いて混練し、ゴム組成物を得た。実施した混練操作の詳細は以下の(i)〜(iii)の通りである。
(i)ミキサー混練:150℃に加熱した密閉式加圧ニーダーへゴム成分を投入し、30rpmで1分間素練りを行った後、シリカ、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤、および尿素の混合物の1/2量を測り取ったものと、シラン化合物の全量およびプロセスオイルの全量を投入し、50rpmに回転数を上げて1分30秒間混練を行った。さらに残りの1/2量の前記シリカ、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤、および尿素の混合物を加えて、混練を1分30秒間継続した後、ラム(フローティングウェイト)を上げて周りについた前記シリカ、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤、および尿素の混合物の粉体を、はけを用いて混練物に投入し、さらに混練を1分間継続後、再度ラムを上げて周りについた前記シリカ、酸化亜鉛、ステアリン酸、および老化防止剤の混合物の粉体を、はけを用いて混練物に投入し、さらに3分間混練して、放出した。
(ii)リミル:シリカの分散をよくするために、120℃に加熱した密閉式加圧ニーダーへ放出して十分温度が下がった混練物を、さらに50rpmで2分間混練を行った後、放出した。
(iii)ロール混練(加硫系添加):放出して十分温度が下がった後、2本ロールで上述の混練物に硫黄、加硫促進剤等を加え、混練し、ゴム組成物を得た。
その後、得られた未加硫ゴム組成物を金型(150mm×150mm×2mm)に入れて、150℃25分間、加熱加圧して、厚さ2mmの加硫ゴムシートを得た。
・天然ゴム(商品名:RSS#3) 60質量部
・ブタジエンゴム(宇部興産社製、商品名:UBEPOL BR150) 40質量部
・シリカA(CTAB吸着比表面積180m/g、東ソー社製、商品名:ニプシルAQ)
60質量部
・酸化亜鉛3号(東邦亜鉛社製、商品名:銀嶺R) 3質量部
・ステアリン酸(新日本理化製、商品名:ステアリン酸300) 1質量部
・老化防止剤(大内新興化学社製、商品名:ノクラック6C) 1質量部
・尿素(富士フィルム和光純薬社製) 1質量部
・プロセスオイル(JXTGエネルギー社製、商品名:T−DAE) 15質量部
・シラン化合物1(VNB−SSi) 4.8質量部
・硫黄(細井化学社製、5%油処理硫黄) 2.14質量部
・加硫促進剤(大内新興化学社製、商品名:ノクセラーCZ) 2.3質量部
・加硫促進剤(大内新興化学社製、商品名:ノクセラーD) 1.1質量部
[実施例2]
シラン化合物1(VNB−SSi)の代わりにシラン化合物2(DCPD−SSi)4.8質量部を添加した以外は実施例1と同様にして、ゴム組成物および加硫ゴムシートを得た。
[実施例3]
シラン化合物1(VNB−SSi)の代わりにシラン化合物3(ENB−SSi)4.8質量部を添加した以外は実施例1と同様にして、ゴム組成物および加硫ゴムシートを得た。
[実施例4]
シラン化合物1(VNB−SSi)の添加量を2.4質量部に減らし、シランカップリング剤(デグサ社製、商品名:Si69)2.4質量部を添加し、さらに硫黄の添加量を1.57質量部に減らした以外は実施例1と同様にして、ゴム組成物および加硫ゴムシートを得た。
[実施例5]
シリカAの代わりにシリカB(CTAB吸着比表面積200m/g、Solvay社製、商品名:Zeosil Premium 200MP)60質量部を添加した以外は実施例1と同様にして、ゴム組成物および加硫ゴムシートを得た。
[実施例6]
シリカAの代わりにシリカC(CTAB吸着比表面積110m/g、Solvay社製、商品名:Zeosil 1115MP)60質量部を添加した以外は実施例1と同様にして、ゴム組成物および加硫ゴムシートを得た。
[実施例7]
ゴム成分の組成について天然ゴムを33質量部およびブタジエンゴムを67質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、ゴム組成物および加硫ゴムシートを得た。
[実施例8]
ゴム成分の組成について天然ゴムを80質量部およびブタジエンゴムを20質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、ゴム組成物および加硫ゴムシートを得た。
[実施例9]
シラン化合物1(VNB−SSi)の添加量を6.4質量部に増やした以外は実施例1と同様にして、ゴム組成物および加硫ゴムシートを得た。
[実施例10]
シラン化合物1(VNB−SSi)の添加量を9質量部に増やした以外は実施例1と同様にして、ゴム組成物および加硫ゴムシートを得た。
[実施例11]
シリカAの添加量を40質量部に減らし、シラン化合物1(VNB−SSi)の添加量を3.2質量部に減らし、さらに硫黄の添加量を1.76質量部に減らした以外は実施例1と同様にして、ゴム組成物および加硫ゴムシートを得た。
[実施例12]
尿素に代えて、ジフェニルグアニジン1質量部を添加した以外は実施例1と同様にして、ゴム組成物および加硫ゴムシートを得た。
[比較例1]
シラン化合物1(VNB−SSi)の代わりにシランカップリング剤(デグサ社製、商品名:Si69)4.8質量部を添加し、尿素を添加せず、さらに硫黄の添加量を1質量部に減らした以外は実施例1と同様にして、ゴム組成物および加硫ゴムシートを得た。
[比較例2]
シラン化合物1(VNB−SSi)の代わりにシランカップリング剤(デグサ社製、商品名:Si69)4.8質量部を添加し、さらに硫黄の添加量を1質量部に減らした以外は実施例1と同様にして、ゴム組成物および加硫ゴムシートを得た。
[比較例3]
ゴム成分の組成について天然ゴムを90質量部、ブタジエンゴムを10質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、ゴム組成物および加硫ゴムシートを得た。
[比較例4]
シラン化合物1(VNB−SSi)の添加量を0.1質量部に減らし、シランカップリング剤(デグサ社製、商品名:Si69)4.7質量部を添加し、さらに硫黄の添加量を1.02質量部に減らし、加硫促進剤(大内新興化学社製、商品名:ノクセラーCZ)の添加量を2.06質量部に減らした以外は実施例1と同様にして、ゴム組成物および加硫ゴムシートを得た。
[比較例5]
シラン化合物1(VNB−SSi)の添加量を20質量部に増やした以外は実施例1と同様にして、ゴム組成物および加硫ゴムシートを得た。
[比較例6]
シリカAの添加量を85質量部に増やし、シラン化合物1(VNB−SSi)の添加量を6.8質量部に増やし、さらに硫黄の添加量を2.62質量部に増やした以外は実施例1と同様にして、ゴム組成物および加硫ゴムシートを得た。
[物性評価]
実施例1〜12および比較例1〜6で得られた加硫ゴムシートの物性を下記の方法により評価した。
(平均ガラス転移温度)
実施例1〜12および比較例1〜6で用いたゴム成分(混合物)の平均ガラス転移温度を、示差走査熱量測定装置(DSC、HITACHI製、型番:DSC7000X)を用いて、10℃/分の昇温速度条件によりサーモグラムを測定し、転移域の中点の温度とした。なお、各ジエン系ゴムが油展オイルを含む場合には、油展オイルを除いた状態のガラス転移温度とする。得られた結果を表1および2に示した。
(硬度)
実施例1〜12および比較例1〜6で得られた加硫ゴムシートについて、デュロメータ(東洋精機製作所社製、型番:GS−610)を用いてJIS K6253に準拠して、温度0℃におけるISO規定のタイプAのゴム硬度を測定した。得られた結果を表1および2に示した。硬度の数値が大きい方が、硬いことを意味する。
(粘度)
実施例1〜12および比較例1〜6で得られたゴム組成物のムーニー粘度をJIS K6300に準拠して、ムーニー粘度計にてL型ロータ(38.1mm径、5.5mm厚)を使用し、予熱時間1分、ロータの回転時間4分、100℃、2rpmの条件で測定した。得られた結果は、比較例1の値を100とした場合の相対値(%)として表1および2に示した。この値が低い方が、粘度が小さく加工性に優れることを意味する。
(粘弾性)
実施例1〜12および比較例1〜6で得られた加硫ゴムシートについて、粘弾性測定装置(UBM社製REOGEL E−4000)を用い、JIS K 6394に準拠して、引張モードで、歪約0.1%、周波数10Hzの条件下において、測定温度0℃におけるtanδを測定した。得られた結果は、比較例1の値を100とした場合の相対値(%)として表1および2に示した。tanδ(0℃)の値が高い方がウエットグリップ性に優れることを意味する。
(氷上走行性)
実施例1〜12および比較例1〜6で得られた加硫ゴムシートについて、ブリティッシュ・ポータブル・スキッドテスターを用いて、氷上路面条件下(温度:−1.5℃及び−3℃)でアイススキッドレジスタンスを測定した。得られた結果は、比較例1の値を100とした場合の相対値(%)として表1および2に示した。この値が高い方が、氷上走行性に優れることを意味する。
Figure 2021054997
Figure 2021054997
実施例1〜12は、比較例1に比べて、tanδ(0℃)が高く、ウエットグリップ性が向上した。また、実施例1〜11は、比較例1に比べて、氷上走行性にも優れた。
一方、比較例2〜6は、比較例1に比べて、ウエットグリップ性および氷上走行性のいずれかまたは両方が同等であるか、ほとんど向上しなかった。
よって、本発明によれば、ウエットグリップ性および氷上走行性をバランス良く向上させたタイヤを製造できることが判明した。

Claims (17)

  1. ジエン系ゴムと、シリカと、下記式(1)で表されるシラン化合物とを含む、タイヤ用ゴム組成物であって、
    前記ジエン系ゴムが、イソプレン系ゴムを30質量%以上90質量%未満含み、
    前記シラン化合物の含有量が、前記シリカ100質量部に対して、0.5質量部以上30質量部以下であり、
    前記タイヤ用ゴム組成物を硬化後の温度0℃におけるISO規定のタイプAのゴム硬度が30以上55未満である、タイヤ用ゴム組成物。
    式(1):
    Figure 2021054997
    [式中、
    、RおよびRは、それぞれ独立して、酸素原子または窒素原子を含んでいてもよい炭化水素基、あるいは水素原子を表し、
    Lは、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基であり、
    aは、0か1の整数であり、
    bは、0か1の整数であり、
    cは、それぞれ独立して、0か1の整数であり、
    dは、それぞれ独立して、0か1の整数であり、
    eは、0〜5の整数であり、
    、R、RおよびRは、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基を表し、または、R若しくはRおよびR若しくはRの1つが、−(CH−で表される架橋構造を形成してもよく、fは、1〜5の整数であり、
    、R、R10およびR11は、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基を表し、または、R若しくはRおよびR10若しくはR11の1つが、−(CH−で表される架橋構造を形成してもよく、gは、1〜5の整数であり、R16は、水素原子、メチル基または炭素数2〜8のアルキル基であり、かつ、R17は、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基であり、ここで、R12およびR13は、互いに結合して二重結合を形成し、かつ、R14、R15およびR18は水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基であり、若しくは、R14およびR15は、互いに結合して二重結合を形成し、かつ、R12、R13およびR18は水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基であり、または
    16およびR17は、互いに結合して4〜9員の脂環式炭化水素を形成してもよく、ここで、R14およびR15は、互いに結合して二重結合を形成し、かつ、R12、R13およびR18は水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基である。]
  2. 前記シラン化合物が下記式(2)で表される、請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
    式(2):
    Figure 2021054997
    [式中、
    、RおよびRは、それぞれ独立して、酸素原子または窒素原子を含んでいてもよい炭化水素基、あるいは水素原子を表し、
    hは、1〜10の整数であり、
    aは、0か1の整数であり、
    bは、0か1の整数であり、
    cは、それぞれ独立して、0か1の整数であり、
    dは、それぞれ独立して、0か1の整数であり、
    eは、0〜5の整数であり、
    、R、RおよびRは、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基を表し、または、R若しくはRおよびR若しくはRの1つが、−(CH−で表される架橋構造を形成してもよく、fは、1〜5の整数であり、
    、R、R10およびR11は、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基を表し、または、R若しくはRおよびR10若しくはR11の1つが、−(CH−で表される架橋構造を形成してもよく、gは、1〜5の整数であり、R16は、水素原子、メチル基または炭素数2〜8のアルキル基であり、かつ、R17は、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基であり、ここで、R12およびR13は、互いに結合して二重結合を形成し、かつ、R14、R15およびR18は水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基であり、若しくは、R14およびR15は、互いに結合して二重結合を形成し、かつ、R12、R13およびR18は水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基であり、または
    16およびR17は、互いに結合して4〜9員の脂環式炭化水素を形成してもよく、ここで、R14およびR15は、互いに結合して二重結合を形成し、かつ、R12、R13およびR18は水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基である。]
  3. 前記シラン化合物が下記式(3)〜(5)のいずれかで表される、請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
    式(3):
    Figure 2021054997
    [式中、
    、RおよびRは、それぞれ独立して、酸素原子または窒素原子を含んでいてもよい炭化水素基、あるいは水素原子を表し、
    hは、1〜10の整数であり、
    aは、0か1の整数であり、
    bは、0か1の整数であり、
    cは、それぞれ独立して、0か1の整数であり、
    dは、それぞれ独立して、0か1の整数であり、
    eは、0〜5の整数であり、
    、R、RおよびRは、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基を表し、または、R若しくはRおよびR若しくはRの1つが、−(CH−で表される架橋構造を形成してもよく、fは、1〜5の整数であり、
    、R、R10およびR11は、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基を表し、または、R若しくはRおよびR10若しくはR11の1つが、−(CH−で表される架橋構造を形成してもよく、gは、1〜5の整数であり、R31は、水素原子、メチル基または炭素数2〜8のアルキル基である。]
    式(4):
    Figure 2021054997
    [式中、
    、RおよびRは、それぞれ独立して、酸素原子または窒素原子を含んでいてもよい炭化水素基、あるいは水素原子を表し、
    hは、1〜10の整数であり、
    aは、0か1の整数であり、
    bは、0か1の整数であり、
    cは、それぞれ独立して、0か1の整数であり、
    dは、それぞれ独立して、0か1の整数であり、
    eは、0〜5の整数であり、
    、R、RおよびRは、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基を表し、または、R若しくはRおよびR若しくはRの1つが、−(CH−で表される架橋構造を形成してもよく、fは、1〜5の整数であり、
    、R、R10およびR11は、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基を表し、または、R若しくはRおよびR10若しくはR11の1つが、−(CH−で表される架橋構造を形成してもよく、gは、1〜5の整数であり、R32は、水素原子、メチル基または炭素数2〜9のアルキル基である。]
    式(5):
    Figure 2021054997
    [式中、
    、RおよびRは、それぞれ独立して、酸素原子または窒素原子を含んでいてもよい炭化水素基、あるいは水素原子を表し、
    hは、1〜10の整数であり、
    aは、0か1の整数であり、
    bは、0か1の整数であり、
    cは、それぞれ独立して、0か1の整数であり、
    dは、それぞれ独立して、0か1の整数であり、
    eは、0〜5の整数であり、
    、R、RおよびRは、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基を表し、または、R若しくはRおよびR若しくはRの1つが、−(CH−で表される架橋構造を形成してもよく、fは、1〜5の整数であり、
    、R、R10およびR11は、水素原子、メチル基または炭素数2〜10のアルキル基を表し、または、R若しくはRおよびR10若しくはR11の1つが、−(CH−で表される架橋構造を形成してもよく、gは、1〜5の整数であり、xは、0〜5の整数である。]
  4. 前記シラン化合物が下記式(6)または(7)で表される、請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
    式(6):
    Figure 2021054997
    [式中、R、RおよびRは、それぞれ独立して、酸素原子または窒素原子を含んでいてもよい炭化水素基、あるいは水素原子を表す。]
    式(7):
    Figure 2021054997
    [式中、R、RおよびRは、それぞれ独立して、酸素原子または窒素原子を含んでいてもよい炭化水素基、あるいは水素原子を表す。]
  5. 前記シラン化合物が式(8)もしくは(9)で表される、請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
    式(8):
    Figure 2021054997
    [式中、R、RおよびRは、それぞれ独立して、酸素原子または窒素原子を含んでいてもよい炭化水素基、あるいは水素原子を表す。]
    式(9):
    Figure 2021054997
    [式中、R、RおよびRは、それぞれ独立して、酸素原子または窒素原子を含んでいてもよい炭化水素基、あるいは水素原子を表す。]
  6. 前記シラン化合物のRSi基が、式(10)の化学構造を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のタイヤ用ゴム組成物。
    Figure 2021054997
    [式中、
    19は、それぞれ独立して、アルコキシ基または1以上のアルキル基で置換されたアミノ基であり、
    20は、それぞれ独立して、水素原子またはアルキル基であり、
    は、それぞれ独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基であり、
    jは、それぞれ独立して、0か1の整数であり、
    kは、1〜3の整数であり、
    アスタリスク(*)は、前記シラン化合物のシリル基以外の部分と結合している部位を示す。]
  7. 前記イソプレン系ゴムが、天然ゴムである、請求項1〜6のいずれか一項に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  8. タンパク質変性剤をさらに含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  9. 前記タンパク質変性剤が、カルバミド類化合物および/またはグアニジン類化合物である、請求項8に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  10. 前記カルバミド類化合物が、尿素である、請求項9に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  11. 前記グアニジン類化合物が、ジフェニルグアニジンである、請求項9に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  12. 前記シリカの含有量が、前記ジエン系ゴム100質量部に対して、30質量部以上80質量部以下である、請求項1〜11のいずれか一項に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  13. 前記シリカのCTAB吸着比表面積が、50〜300m/gである、請求項1〜12のいずれか一項に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  14. 前記式(1)で表されるシラン化合物以外の他のシラン化合物をさらに含み、
    前記他のシラン化合物の含有量が、前記式(1)で表されるシラン化合物および他のシラン化合物の総量に対して、10質量%以上90質量%以下である、請求項1〜13のいずれか一項に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  15. 請求項9〜11のいずれか一項に記載の重荷重用タイヤ用ゴム組成物の製造方法であって、
    少なくとも、前記ジエン系ゴムと、前記シリカと、前記式(1)で表されるシラン化合物とを混練する工程を含み、加硫前の混練時に、前記カルバミド類化合物および/またはグアニジン類化合物を添加することを特徴とする、方法。
  16. 請求項1〜14のいずれか一項に記載のタイヤ用ゴム組成物をタイヤトレッドに用いた空気入りタイヤ。
  17. スタッドレスタイヤに用いる、請求項16に記載の空気入りタイヤ。
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