JP2021054800A - 慢性咳嗽治療用医薬 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ヒトP2X3受容体関連疾患を治療するための医薬組成物であって、実質的に味覚障害の副作用を伴わない医薬組成物を提供する。【解決手段】ヒトP2X3受容体阻害活性が、ヒトP2X2/3受容体阻害活性と比べて200倍以上の選択性を有する化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、ヒトで実質的に味覚障害の副作用を伴わない、ヒトP2X3受容体関連疾患を治療するための、医薬組成物。【選択図】なし
Description
本発明は、P2X受容体、特にP2X3および/またはP2X2/3受容体が関与する疾患の治療に関する。特に、慢性咳嗽、急性咳嗽または遷延性咳嗽の咳を治療するための、P2X3および/またはP2X2/3受容体アンタゴニストを含有する医薬組成物に関する。
咳嗽は、痰や気道内の異物を喀出するための生体防御反射の一つであるが、過剰に続くと生活の質(quality of life; QOL)の低下を招く。日本呼吸器学会が作成した咳嗽に関するガイドラインでは、慢性咳嗽は8週間以上継続する咳と定義されている(非特許文献1)。慢性咳嗽の原因疾患としては、日本では咳喘息、アトピー咳嗽、胃食道逆流症、副鼻腔気管支症候群の頻度が高いとされるが、原因疾患が複数の場合や、原因不明のもの(特発性)も含まれる(非特許文献1−4)。日本における慢性咳嗽の有病率は、報告により異なるものの2%〜10%程度とされている(非特許文献3、5−8)。
慢性咳嗽に対して承認された薬剤は存在しない。咳嗽治療においては、可能な限り原因疾患を見極め、原因に応じた特異的な治療を行うことが基本となるが(非特許文献1)、患者の体力の消耗やQOLの向上を目的として、非特異的な鎮咳治療薬であるコデインやデキストロメトルファン等が使用される(非特許文献1)。しかしながら、中枢性の鎮咳薬は生体防御機構として必要な咳をも抑制し、便秘や眠気などの副作用の発現も少なくないことから(非特許文献2)、有効かつ安全で長期投与可能な薬剤が望まれている(非特許文献1)。
ATPは細胞内のエネルギー基質としてのみでなく細胞外において情報伝達物質として機能し、ヒトや動物に局所投与すると痛みを惹起すること(非特許文献9)およびヒトでATPの吸入により咳反射が誘発されること(非特許文献10−12)が知られている。プリン受容体のうち、ATPをリガンドとするイオンチャネル共役型サブタイプはP2X受容体と呼ばれ、P2X1〜P2X7の7つのサブタイプが知られている(非特許文献13)。このうち、P2X3受容体は、知覚受容及び伝達に関連するC線維並びにAδ線維をもつ小型一次求心性神経に主に発現しており、同受容体は咳反射及び疼痛への強い関与が示唆されている。
P2X3受容体活性化による咳反射促進のメカニズムは以下のように考えられている。気道壁表層に分布する知覚神経終末(Aδ又はC線維)が機械的あるいは化学的に刺激されると、ATPなどのメディエーターが放出され、これらによるP2X3受容体の活性化・感作がみられる。P2X3受容体の活性化によって生じたシグナルは、主に、迷走神経枝である下神経節(節状神経節)の神経発火を介して延髄の咳中枢に伝達され、咳反応が惹起されると考えられる。
ヒト、ラット及びマウスの気管支C線維・下神経節細胞においてP2X3受容体の発現が報告されている(非特許文献14−17)。またモルモットの肺組織を用いた電気生理学的検討において、主に肺・気管支など下気道から投射を受ける下神経節の神経線維における活動電位がATP又はP2X3受容体選択的アゴニストであるαβ−methylene ATPの肺組織への処置で生じることが報告されている(非特許文献18)。さらに、この活動電位が、P2X受容体アンタゴニストであるTNP−ATP及びP2X3受容体選択的阻害剤であるツール化合物のAF−353によりほぼ完全に抑制されることが報告されており(非特許文献19)、咳反射機構にはATP−P2X3受容体シグナルが関与することが示唆されている。
ヒトにおいてもATPの吸入により咳反射が誘発されることが知られている(非特許文献10−12)。また咳症状を伴う疾患として知られる特発性肺線維症患者や急性好酸球性肺炎患者の気管支肺胞洗浄液では、健康成人と比較して高いATP量が認められることが報告されており(非特許文献20、21)、ヒトにおいてもATPは咳を誘発する重要なメディエーターの一つであることが示唆される。さらに、慢性咳嗽や喘息及び慢性閉塞性肺疾患患者におけるATP吸入誘発の咳反射回数は、健康成人と比較してより多く認められることから(非特許文献10−12)、咳症状を伴う疾患においては、ATPに対する感受性が亢進していることも示唆される。
また、特許文献1には、P2X3/P2X2/3受容体選択的アンタゴニストである(5−({(3−フェノキシベンジル)[(1S)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフタレニル]アミノ}カルボニル)−1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(A−317491)がα,βmATPによる肺迷走神経求心性CおよびA線維の活性を阻害し、肺疾患(例えば、喘息や慢性閉塞性肺疾患)の治療に有効であることが示唆されているが、ヒトに対する咳嗽治療の有効性については記載されていない。
一方、非特許文献22には、P2X3およびP2X2/3アンタゴニストであるAF−219(Gefapixant)の第2相臨床試験結果が報告されており、慢性咳嗽患者において、日中の咳の頻度がプラセボ群と比較して75%減少したことが記載されている。また、AF−219投与患者において、有害事象として、味覚異常(Dysgeusia)が88%(24例中21例)、味覚減退(Hypogeusia)が54%(24例中13例)確認され、全ての患者において何らかの味覚に関する障害が発現していたことが報告されている。また、治験参加者のうち6名は、味覚障害(味覚減退または味覚異常)により治験を中止したことが報告されている。
また、ClinicalTrials.govには、AF−219(MK−7264、Gefapixant)の治験プロトコルおよびその結果が多数登録されており、例えば、識別番号NCT02612610には、367人の候補患者のうち、253人を、プラセボ、7.5mg、20mgまたは50mgのAF−219の1日2回経口投与群に無作為化割付けし、12週間後の治療効果を確認した結果が公表されている。当該結果中、有害事象の1つとして、例えば、味覚異常(Dysgeusia)が各用量群で9.52%(7.5mg投与群、63例中6例)、33.33%(20mg投与群、63例中21例)、47.62%(50mg投与群、63例中30例)確認されたことが公表されている。また、これら治験結果の一部については、特許文献2、3および非特許文献25にも記載されている。
非特許文献23には、P2X2ノックアウトマウス、P2X3ノックアウトマウス、および、P2X2/P2X3のダブルノックアウトマウスに対する味覚官能評価結果が公表されている。
P2X3および/またはP2X2/3受容体アンタゴニストとしては、イミダゾピリジン化合物(特許文献4)やチアゾール置換ベンズアミド化合物(特許文献5)等が知られている。また、ClinicalTrials.govには、BLU−5937というP2X3受容体アンタゴニストを用いた、慢性咳嗽治療の臨床試験が行われていることが公表されている。
2018年11月20日に、BLU−5937の第1相臨床試験結果が、Bellus社のホームページに公開された。単回投与時および反復投与時の味覚に関する有害事象が開示されており、100mg(n=16)において、味覚変化が1例(6.3%)、400mg(n=16)において、味覚変化が6例(37.5%)、部分味覚喪失が1例(6.25%)、800mg(n=8)において、味覚変化が5例(62.5%)、部分味覚喪失が1例(12.5%)、1200mg(n=8)において、味覚変化が2例(25%)確認された。また、全ての味覚に関する有害事象は、一時的かつ散発性であり、1例は中程度であり、残りの例数は軽度であったことが公表されている。また、非特許文献24には、BLU−5937のヒト、ラットおよびモルモットのP2X3およびR2X2/3受容体に対する活性および選択性が開示されているが、その化学構造式については公表されていない。
さらに、ClinicalTrials.govには、BAY−1817080およびBAY−1902607というP2X3受容体アンタゴニストを用いた、慢性咳嗽治療の臨床試験が行われていることが公表されている。2019年7月25日に、BAY−1817080の第1/2a相臨床試験結果において、24時間あたりの咳回数の減少が確認されたとEvotec社のホームページに公開された。しかしながら、咳の減少率については明らかにされておらず、また、味覚に関する有害事象の割合についても公表されていない。さらには、BAY−1817080の化学構造式についても公表されていない。また、BAY−1902607については、臨床結果および化学構造式については公表されていない。
また、特許文献6には、P2X3および/またはP2X2/3受容体アンタゴニスト活性を示す化合物が多数開示されており、例えば、神経障害性疼痛等の痛み、慢性閉塞性肺疾患、喘息、気管支痙攣および慢性咳嗽等の治療や症状の緩和または予防に有効であると記載されている。しかしながら、慢性閉塞性肺疾患、喘息、気管支痙攣および慢性咳嗽等の治療効果に関する具体的な記載はない。
以上のように、P2X3および/またはP2X2/3受容体アンタゴニストによる慢性咳嗽治療の開発は進められているものの、ヒトにおいて有効性があり、かつ味覚に関する副作用(例:味覚異常、味覚減退、味覚消失等)がない薬剤は未だ見出されていない。従って、慢性咳嗽に対する治療効果を有すると共に、味覚に関する副作用のないまたは味覚に関する副作用が軽減された安全な薬物の開発が望まれている。
慢性咳嗽に対して承認された薬剤は存在しない。咳嗽治療においては、可能な限り原因疾患を見極め、原因に応じた特異的な治療を行うことが基本となるが(非特許文献1)、患者の体力の消耗やQOLの向上を目的として、非特異的な鎮咳治療薬であるコデインやデキストロメトルファン等が使用される(非特許文献1)。しかしながら、中枢性の鎮咳薬は生体防御機構として必要な咳をも抑制し、便秘や眠気などの副作用の発現も少なくないことから(非特許文献2)、有効かつ安全で長期投与可能な薬剤が望まれている(非特許文献1)。
ATPは細胞内のエネルギー基質としてのみでなく細胞外において情報伝達物質として機能し、ヒトや動物に局所投与すると痛みを惹起すること(非特許文献9)およびヒトでATPの吸入により咳反射が誘発されること(非特許文献10−12)が知られている。プリン受容体のうち、ATPをリガンドとするイオンチャネル共役型サブタイプはP2X受容体と呼ばれ、P2X1〜P2X7の7つのサブタイプが知られている(非特許文献13)。このうち、P2X3受容体は、知覚受容及び伝達に関連するC線維並びにAδ線維をもつ小型一次求心性神経に主に発現しており、同受容体は咳反射及び疼痛への強い関与が示唆されている。
P2X3受容体活性化による咳反射促進のメカニズムは以下のように考えられている。気道壁表層に分布する知覚神経終末(Aδ又はC線維)が機械的あるいは化学的に刺激されると、ATPなどのメディエーターが放出され、これらによるP2X3受容体の活性化・感作がみられる。P2X3受容体の活性化によって生じたシグナルは、主に、迷走神経枝である下神経節(節状神経節)の神経発火を介して延髄の咳中枢に伝達され、咳反応が惹起されると考えられる。
ヒト、ラット及びマウスの気管支C線維・下神経節細胞においてP2X3受容体の発現が報告されている(非特許文献14−17)。またモルモットの肺組織を用いた電気生理学的検討において、主に肺・気管支など下気道から投射を受ける下神経節の神経線維における活動電位がATP又はP2X3受容体選択的アゴニストであるαβ−methylene ATPの肺組織への処置で生じることが報告されている(非特許文献18)。さらに、この活動電位が、P2X受容体アンタゴニストであるTNP−ATP及びP2X3受容体選択的阻害剤であるツール化合物のAF−353によりほぼ完全に抑制されることが報告されており(非特許文献19)、咳反射機構にはATP−P2X3受容体シグナルが関与することが示唆されている。
ヒトにおいてもATPの吸入により咳反射が誘発されることが知られている(非特許文献10−12)。また咳症状を伴う疾患として知られる特発性肺線維症患者や急性好酸球性肺炎患者の気管支肺胞洗浄液では、健康成人と比較して高いATP量が認められることが報告されており(非特許文献20、21)、ヒトにおいてもATPは咳を誘発する重要なメディエーターの一つであることが示唆される。さらに、慢性咳嗽や喘息及び慢性閉塞性肺疾患患者におけるATP吸入誘発の咳反射回数は、健康成人と比較してより多く認められることから(非特許文献10−12)、咳症状を伴う疾患においては、ATPに対する感受性が亢進していることも示唆される。
また、特許文献1には、P2X3/P2X2/3受容体選択的アンタゴニストである(5−({(3−フェノキシベンジル)[(1S)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフタレニル]アミノ}カルボニル)−1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(A−317491)がα,βmATPによる肺迷走神経求心性CおよびA線維の活性を阻害し、肺疾患(例えば、喘息や慢性閉塞性肺疾患)の治療に有効であることが示唆されているが、ヒトに対する咳嗽治療の有効性については記載されていない。
一方、非特許文献22には、P2X3およびP2X2/3アンタゴニストであるAF−219(Gefapixant)の第2相臨床試験結果が報告されており、慢性咳嗽患者において、日中の咳の頻度がプラセボ群と比較して75%減少したことが記載されている。また、AF−219投与患者において、有害事象として、味覚異常(Dysgeusia)が88%(24例中21例)、味覚減退(Hypogeusia)が54%(24例中13例)確認され、全ての患者において何らかの味覚に関する障害が発現していたことが報告されている。また、治験参加者のうち6名は、味覚障害(味覚減退または味覚異常)により治験を中止したことが報告されている。
また、ClinicalTrials.govには、AF−219(MK−7264、Gefapixant)の治験プロトコルおよびその結果が多数登録されており、例えば、識別番号NCT02612610には、367人の候補患者のうち、253人を、プラセボ、7.5mg、20mgまたは50mgのAF−219の1日2回経口投与群に無作為化割付けし、12週間後の治療効果を確認した結果が公表されている。当該結果中、有害事象の1つとして、例えば、味覚異常(Dysgeusia)が各用量群で9.52%(7.5mg投与群、63例中6例)、33.33%(20mg投与群、63例中21例)、47.62%(50mg投与群、63例中30例)確認されたことが公表されている。また、これら治験結果の一部については、特許文献2、3および非特許文献25にも記載されている。
非特許文献23には、P2X2ノックアウトマウス、P2X3ノックアウトマウス、および、P2X2/P2X3のダブルノックアウトマウスに対する味覚官能評価結果が公表されている。
P2X3および/またはP2X2/3受容体アンタゴニストとしては、イミダゾピリジン化合物(特許文献4)やチアゾール置換ベンズアミド化合物(特許文献5)等が知られている。また、ClinicalTrials.govには、BLU−5937というP2X3受容体アンタゴニストを用いた、慢性咳嗽治療の臨床試験が行われていることが公表されている。
2018年11月20日に、BLU−5937の第1相臨床試験結果が、Bellus社のホームページに公開された。単回投与時および反復投与時の味覚に関する有害事象が開示されており、100mg(n=16)において、味覚変化が1例(6.3%)、400mg(n=16)において、味覚変化が6例(37.5%)、部分味覚喪失が1例(6.25%)、800mg(n=8)において、味覚変化が5例(62.5%)、部分味覚喪失が1例(12.5%)、1200mg(n=8)において、味覚変化が2例(25%)確認された。また、全ての味覚に関する有害事象は、一時的かつ散発性であり、1例は中程度であり、残りの例数は軽度であったことが公表されている。また、非特許文献24には、BLU−5937のヒト、ラットおよびモルモットのP2X3およびR2X2/3受容体に対する活性および選択性が開示されているが、その化学構造式については公表されていない。
さらに、ClinicalTrials.govには、BAY−1817080およびBAY−1902607というP2X3受容体アンタゴニストを用いた、慢性咳嗽治療の臨床試験が行われていることが公表されている。2019年7月25日に、BAY−1817080の第1/2a相臨床試験結果において、24時間あたりの咳回数の減少が確認されたとEvotec社のホームページに公開された。しかしながら、咳の減少率については明らかにされておらず、また、味覚に関する有害事象の割合についても公表されていない。さらには、BAY−1817080の化学構造式についても公表されていない。また、BAY−1902607については、臨床結果および化学構造式については公表されていない。
また、特許文献6には、P2X3および/またはP2X2/3受容体アンタゴニスト活性を示す化合物が多数開示されており、例えば、神経障害性疼痛等の痛み、慢性閉塞性肺疾患、喘息、気管支痙攣および慢性咳嗽等の治療や症状の緩和または予防に有効であると記載されている。しかしながら、慢性閉塞性肺疾患、喘息、気管支痙攣および慢性咳嗽等の治療効果に関する具体的な記載はない。
以上のように、P2X3および/またはP2X2/3受容体アンタゴニストによる慢性咳嗽治療の開発は進められているものの、ヒトにおいて有効性があり、かつ味覚に関する副作用(例:味覚異常、味覚減退、味覚消失等)がない薬剤は未だ見出されていない。従って、慢性咳嗽に対する治療効果を有すると共に、味覚に関する副作用のないまたは味覚に関する副作用が軽減された安全な薬物の開発が望まれている。
日本呼吸器学会 咳嗽に関するガイドライン第2版作成委員会、咳嗽に関するガイドライン第2版、2012年
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本発明の課題は、優れたP2X3受容体アンタゴニスト活性を有し、味覚に関する副作用を伴わない、または味覚に関する副作用が軽減された、慢性咳嗽治療のための医薬組成物を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決するために検討を重ねた結果、特許文献6に記載のP2X3および/またはP2X2/3受容体アンタゴニストのうち、特定の化合物(化合物I−127)が優れたP2X3受容体アンタゴニスト活性を有し、ヒトの臨床有効性が期待され、かつ、実質的に味覚に関する副作用を伴わないことを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、以下の(1)〜(4)、(4−a)〜(4−t)、(4−n’)、(4A)〜(4E)、(5)〜(8)、(8−a)〜(8−t)、(8−n’)、(8A)〜(8E)、(9)〜(12)、(12−a)〜(12−t)、(12−n’)、(12A)〜12(E)、(13)〜(16)、(16−a)〜(16−t)、(16−n’)、(16A)〜(16E)、(17)〜(23)、(23−a)〜(23−t)、(23−n’)、(24)、(24B)〜(24E)および(25)〜(29)に関する。
(1)
で示される化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、慢性咳嗽を治療するための、医薬組成物。
(2)
慢性咳嗽が難治性の慢性咳嗽である、上記項目(1)記載の医薬組成物。
(3)
前記医薬組成物の投与によって、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、上記項目(1)または(2)記載の医薬組成物。
(4)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜450mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4−a)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜300mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4−b)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜300mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4−c)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜300mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4−d)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜300mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4−e)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜300mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4−f)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜300mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4−g)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、150mg〜300mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4−h)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜150mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4−i)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜150mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4−j)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜150mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4−k)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜150mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4−l)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜150mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4−m)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜150mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4−n)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、150mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4−n’)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、300mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4−o)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、100mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4−p)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、70mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4−q)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、50mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4−r)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、30mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4−s)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、20mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4−t)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、10mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4A)
1日に1回投与される、上記項目(1)〜(4)、(4−a)〜(4−t)および(4−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4B)
食後に1日1回投与される、上記項目(1)〜(4)、(4−a)〜(4−t)および(4−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4C)
就寝前に1日1回投与される、上記項目(1)〜(4)、(4−a)〜(4−t)および(4−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4D)
食前に1日1回投与される、上記項目(1)〜(4)、(4−a)〜(4−t)および(4−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4E)
食間に1日1回投与される、上記項目(1)〜(4)、(4−a)〜(4−t)および(4−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(5)
慢性咳嗽の治療方法であって、式(I):
で示される化合物またはその製薬上許容される塩の有効量を、慢性咳嗽の治療を必要とする個体に投与する工程を含む、慢性咳嗽の治療方法。
(6)
慢性咳嗽が難治性の慢性咳嗽である、上記項目(5)記載の治療方法。
(7)
式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の投与によって、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、上記項目(5)または(6)記載の治療方法。
(8)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜450mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8−a)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜300mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8−b)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜300mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8−c)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜300mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8−d)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜300mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8−e)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜300mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8−f)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜300mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8−g)
1日あたりの有効成分の投与量が、150mg〜300mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8−h)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜150mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8−i)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜150mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8−j)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜150mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8−k)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜150mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8−l)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜150mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8−m)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜150mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8−n)
1日あたりの有効成分の投与量が、150mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8−n’)
1日あたりの有効成分の投与量が、300mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8−o)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8−p)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8−q)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8−r)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8−s)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8−t)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8A)
1日に1回投与される、上記項目(5)〜(8)、(8−a)〜(8−t)および(8−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(8B)
食後に1日1回投与される、上記項目(5)〜(8)、(8−a)〜(8−t)および(8−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(8C)
就寝前に1日1回投与される、上記項目(5)〜(8)、(8−a)〜(8−t)および(8−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(8D)
食前に1日1回投与される、上記項目(5)〜(8)、(8−a)〜(8−t)および(8−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(8E)
食間に1日1回投与される、上記項目(5)〜(8)、(8−a)〜(8−t)および(8−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(9)
慢性咳嗽治療用医薬を製造するための、式(I):
で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用。
(10)
慢性咳嗽が難治性の慢性咳嗽である、上記項目(9)記載の使用。
(11)
式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の投与によって、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、上記項目(9)または(10)記載の使用。
(12)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜450mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12−a)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜300mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12−b)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜300mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12−c)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜300mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12−d)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜300mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12−e)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜300mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12−f)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜300mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12−g)
1日あたりの有効成分の投与量が、150mg〜300mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12−h)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜150mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12−i)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜150mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12−j)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜150mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12−k)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜150mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12−l)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜150mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12−m)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜150mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12−n)
1日あたりの有効成分の投与量が、150mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12−n’)
1日あたりの有効成分の投与量が、300mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12−o)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12−p)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12−q)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12−r)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12−s)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12−t)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12A)
1日に1回投与される、上記項目(9)〜(12)、(12−a)〜(12−t)および(12−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(12B)
食後に1日1回投与される、上記項目(9)〜(12)、(12−a)〜(12−t)および(12−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(12C)
就寝前に1日1回投与される、上記項目(9)〜(12)、(12−a)〜(12−t)および(12−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(12D)
食前に1日1回投与される、上記項目(9)〜(12)、(12−a)〜(12−t)および(12−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(12E)
食間に1日1回投与される、上記項目(9)〜(12)、(12−a)〜(12−t)および(12−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(13)
慢性咳嗽の治療のために使用する、式(I):
で示される化合物またはその製薬上許容される塩。
(14)
慢性咳嗽が難治性の慢性咳嗽である、上記項目(13)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(15)
式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の投与によって、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、上記項目(13)または(14)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜450mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16−a)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜300mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16−b)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜300mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16−c)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜300mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16−d)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜300mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16−e)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜300mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16−f)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜300mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16−g)
1日あたりの有効成分の投与量が、150mg〜300mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16−h)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜150mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16−i)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜150mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16−j)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜150mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16−k)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜150mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16−l)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜150mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16−m)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜150mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16−n)
1日あたりの有効成分の投与量が、150mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16−n’)
1日あたりの有効成分の投与量が、300mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16−o)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16−p)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16−q)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16−r)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16−s)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16−t)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16A)
1日に1回投与される、上記項目(13)〜(16)、(16−a)〜(16−t)および(16−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(16B)
食後に1日1回投与される、上記項目(13)〜(16)、(16−a)〜(16−t)および(16−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(16C)
就寝前に1日1回投与される、上記項目(13)〜(16)、(16−a)〜(16−t)および(16−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(16D)
食前に1日1回投与される、上記項目(13)〜(16)、(16−a)〜(16−t)および(16−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(16E)
食間に1日1回投与される、上記項目(13)〜(16)、(16−a)〜(16−t)および(16−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(17)
ヒトP2X3受容体阻害活性が、ヒトP2X2/3受容体阻害活性と比べて200倍以上の選択性を有する化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、ヒトで実質的に味覚障害の副作用を伴わない、慢性咳嗽を治療するための、医薬組成物。
(18)
慢性咳嗽治療効果を有する他のP2X3および/またはP2X2/3受容体アンタゴニストと比較して、治療に関連する副作用である味覚障害が低減された、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を含有する医薬組成物。
(19)
慢性咳嗽治療効果を有する他のP2X3および/またはP2X2/3受容体アンタゴニストがGefapixantである、上記項目(18)記載の医薬組成物。
(20)
慢性咳嗽治療効果を有する他のP2X3および/またはP2X2/3受容体アンタゴニストがBLU−5937である、上記項目(18)記載の医薬組成物。
(21)
慢性咳嗽治療効果を有する他のP2X3および/またはP2X2/3受容体アンタゴニストがBAY−1817080である、上記項目(18)記載の医薬組成物。
(22)
慢性咳嗽治療効果を有する他のP2X3および/またはP2X2/3受容体アンタゴニストがBAY−1902607である、上記項目(18)記載の医薬組成物。
(23)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜450mgである、上記項目(16)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(23−a)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜300mgである、上記項目(18)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(23−b)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜300mgである、上記項目(18)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(23−c)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜300mgである、上記項目(18)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(23−d)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜300mgである、上記項目(18)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(23−e)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜300mgである、上記項目(18)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(23−f)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜300mgである、上記項目(18)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(23−g)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、150mg〜300mgである、上記項目(18)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(23−h)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜150mgである、上記項目(18)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(23−i)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜150mgである、上記項目(18)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(23−j)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜150mgである、上記項目(18)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(23−k)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜150mgである、上記項目(18)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(23−l)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜150mgである、上記項目(18)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(23−m)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜150mgである、上記項目(18)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(23−n)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、150mgである、上記項目(18)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(23−n’)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、300mgである、上記項目(18)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(23−o)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、100mgである、上記項目(18)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(23−p)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、70mgである、上記項目(18)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(23−q)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、50mgである、上記項目(18)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(23−r)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、30mgである、上記項目(18)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(23−s)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、20mgである、上記項目(18)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(23−t)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、10mgである、上記項目(18)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(24)
1日に1回投与される、上記項目(18)〜(23)、(23−a)〜(23−t)および(23−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(24B)
食後に1日1回投与される、上記項目(18)〜(23)、(23−a)〜(23−t)および(23−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(24C)
就寝前に1日1回投与される、上記項目(18)〜(23)、(23−a)〜(23−t)および(23−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(24D)
食前に1日1回投与される、上記項目(18)〜(23)、(23−a)〜(23−t)および(23−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(24E)
食間に1日1回投与される、上記項目(18)〜(23)、(23−a)〜(23−t)および(23−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(25)
慢性咳嗽の治療において使用するための医薬組成物であって、前記医薬組成物が、他の慢性咳嗽の治療薬と比較して、治療に関連する副作用である味覚障害の低減をもたらす、医薬組成物。
(26)
他の慢性咳嗽の治療薬がGefapixantである、上記項目(25)記載の医薬組成物。
(27)
他の慢性咳嗽の治療薬がBAY−1817080である、上記項目(25)記載の医薬組成物。
(28)
他の慢性咳嗽の治療薬がBAY−1902607である、上記項目(25)記載の医薬組成物。
(29)
ヒトP2X3受容体阻害活性が、ヒトP2X2/3受容体阻害活性と比べて200倍以上の選択性を有する化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、前記項目(25)〜(28)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1)
で示される化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、慢性咳嗽を治療するための、医薬組成物。
(2)
慢性咳嗽が難治性の慢性咳嗽である、上記項目(1)記載の医薬組成物。
(3)
前記医薬組成物の投与によって、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、上記項目(1)または(2)記載の医薬組成物。
(4)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜450mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4−a)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜300mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4−b)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜300mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4−c)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜300mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4−d)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜300mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4−e)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜300mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4−f)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜300mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4−g)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、150mg〜300mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4−h)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜150mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4−i)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜150mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4−j)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜150mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4−k)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜150mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4−l)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜150mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4−m)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜150mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4−n)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、150mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4−n’)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、300mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4−o)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、100mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4−p)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、70mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4−q)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、50mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4−r)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、30mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4−s)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、20mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4−t)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、10mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4A)
1日に1回投与される、上記項目(1)〜(4)、(4−a)〜(4−t)および(4−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4B)
食後に1日1回投与される、上記項目(1)〜(4)、(4−a)〜(4−t)および(4−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4C)
就寝前に1日1回投与される、上記項目(1)〜(4)、(4−a)〜(4−t)および(4−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4D)
食前に1日1回投与される、上記項目(1)〜(4)、(4−a)〜(4−t)および(4−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(4E)
食間に1日1回投与される、上記項目(1)〜(4)、(4−a)〜(4−t)および(4−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(5)
慢性咳嗽の治療方法であって、式(I):
で示される化合物またはその製薬上許容される塩の有効量を、慢性咳嗽の治療を必要とする個体に投与する工程を含む、慢性咳嗽の治療方法。
(6)
慢性咳嗽が難治性の慢性咳嗽である、上記項目(5)記載の治療方法。
(7)
式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の投与によって、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、上記項目(5)または(6)記載の治療方法。
(8)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜450mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8−a)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜300mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8−b)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜300mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8−c)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜300mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8−d)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜300mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8−e)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜300mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8−f)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜300mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8−g)
1日あたりの有効成分の投与量が、150mg〜300mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8−h)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜150mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8−i)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜150mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8−j)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜150mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8−k)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜150mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8−l)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜150mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8−m)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜150mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8−n)
1日あたりの有効成分の投与量が、150mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8−n’)
1日あたりの有効成分の投与量が、300mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8−o)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8−p)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8−q)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8−r)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8−s)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8−t)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mgである、上記項目(5)〜(7)のいずれかに記載の治療方法。
(8A)
1日に1回投与される、上記項目(5)〜(8)、(8−a)〜(8−t)および(8−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(8B)
食後に1日1回投与される、上記項目(5)〜(8)、(8−a)〜(8−t)および(8−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(8C)
就寝前に1日1回投与される、上記項目(5)〜(8)、(8−a)〜(8−t)および(8−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(8D)
食前に1日1回投与される、上記項目(5)〜(8)、(8−a)〜(8−t)および(8−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(8E)
食間に1日1回投与される、上記項目(5)〜(8)、(8−a)〜(8−t)および(8−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(9)
慢性咳嗽治療用医薬を製造するための、式(I):
で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用。
(10)
慢性咳嗽が難治性の慢性咳嗽である、上記項目(9)記載の使用。
(11)
式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の投与によって、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、上記項目(9)または(10)記載の使用。
(12)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜450mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12−a)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜300mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12−b)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜300mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12−c)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜300mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12−d)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜300mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12−e)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜300mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12−f)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜300mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12−g)
1日あたりの有効成分の投与量が、150mg〜300mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12−h)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜150mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12−i)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜150mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12−j)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜150mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12−k)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜150mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12−l)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜150mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12−m)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜150mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12−n)
1日あたりの有効成分の投与量が、150mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12−n’)
1日あたりの有効成分の投与量が、300mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12−o)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12−p)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12−q)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12−r)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12−s)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12−t)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mgである、上記項目(9)〜(11)のいずれかに記載の使用。
(12A)
1日に1回投与される、上記項目(9)〜(12)、(12−a)〜(12−t)および(12−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(12B)
食後に1日1回投与される、上記項目(9)〜(12)、(12−a)〜(12−t)および(12−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(12C)
就寝前に1日1回投与される、上記項目(9)〜(12)、(12−a)〜(12−t)および(12−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(12D)
食前に1日1回投与される、上記項目(9)〜(12)、(12−a)〜(12−t)および(12−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(12E)
食間に1日1回投与される、上記項目(9)〜(12)、(12−a)〜(12−t)および(12−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(13)
慢性咳嗽の治療のために使用する、式(I):
で示される化合物またはその製薬上許容される塩。
(14)
慢性咳嗽が難治性の慢性咳嗽である、上記項目(13)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(15)
式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の投与によって、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、上記項目(13)または(14)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜450mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16−a)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜300mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16−b)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜300mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16−c)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜300mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16−d)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜300mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16−e)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜300mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16−f)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜300mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16−g)
1日あたりの有効成分の投与量が、150mg〜300mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16−h)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜150mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16−i)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜150mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16−j)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜150mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16−k)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜150mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16−l)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜150mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16−m)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜150mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16−n)
1日あたりの有効成分の投与量が、150mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16−n’)
1日あたりの有効成分の投与量が、300mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16−o)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16−p)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16−q)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16−r)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16−s)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16−t)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mgである、上記項目(13)〜(15)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16A)
1日に1回投与される、上記項目(13)〜(16)、(16−a)〜(16−t)および(16−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(16B)
食後に1日1回投与される、上記項目(13)〜(16)、(16−a)〜(16−t)および(16−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(16C)
就寝前に1日1回投与される、上記項目(13)〜(16)、(16−a)〜(16−t)および(16−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(16D)
食前に1日1回投与される、上記項目(13)〜(16)、(16−a)〜(16−t)および(16−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(16E)
食間に1日1回投与される、上記項目(13)〜(16)、(16−a)〜(16−t)および(16−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(17)
ヒトP2X3受容体阻害活性が、ヒトP2X2/3受容体阻害活性と比べて200倍以上の選択性を有する化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、ヒトで実質的に味覚障害の副作用を伴わない、慢性咳嗽を治療するための、医薬組成物。
(18)
慢性咳嗽治療効果を有する他のP2X3および/またはP2X2/3受容体アンタゴニストと比較して、治療に関連する副作用である味覚障害が低減された、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を含有する医薬組成物。
(19)
慢性咳嗽治療効果を有する他のP2X3および/またはP2X2/3受容体アンタゴニストがGefapixantである、上記項目(18)記載の医薬組成物。
(20)
慢性咳嗽治療効果を有する他のP2X3および/またはP2X2/3受容体アンタゴニストがBLU−5937である、上記項目(18)記載の医薬組成物。
(21)
慢性咳嗽治療効果を有する他のP2X3および/またはP2X2/3受容体アンタゴニストがBAY−1817080である、上記項目(18)記載の医薬組成物。
(22)
慢性咳嗽治療効果を有する他のP2X3および/またはP2X2/3受容体アンタゴニストがBAY−1902607である、上記項目(18)記載の医薬組成物。
(23)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜450mgである、上記項目(16)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(23−a)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜300mgである、上記項目(18)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(23−b)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜300mgである、上記項目(18)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(23−c)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜300mgである、上記項目(18)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(23−d)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜300mgである、上記項目(18)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(23−e)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜300mgである、上記項目(18)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(23−f)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜300mgである、上記項目(18)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(23−g)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、150mg〜300mgである、上記項目(18)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(23−h)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜150mgである、上記項目(18)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(23−i)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜150mgである、上記項目(18)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(23−j)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜150mgである、上記項目(18)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(23−k)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜150mgである、上記項目(18)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(23−l)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜150mgである、上記項目(18)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(23−m)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜150mgである、上記項目(18)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(23−n)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、150mgである、上記項目(18)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(23−n’)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、300mgである、上記項目(18)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(23−o)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、100mgである、上記項目(18)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(23−p)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、70mgである、上記項目(18)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(23−q)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、50mgである、上記項目(18)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(23−r)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、30mgである、上記項目(18)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(23−s)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、20mgである、上記項目(18)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(23−t)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、10mgである、上記項目(18)〜(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(24)
1日に1回投与される、上記項目(18)〜(23)、(23−a)〜(23−t)および(23−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(24B)
食後に1日1回投与される、上記項目(18)〜(23)、(23−a)〜(23−t)および(23−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(24C)
就寝前に1日1回投与される、上記項目(18)〜(23)、(23−a)〜(23−t)および(23−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(24D)
食前に1日1回投与される、上記項目(18)〜(23)、(23−a)〜(23−t)および(23−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(24E)
食間に1日1回投与される、上記項目(18)〜(23)、(23−a)〜(23−t)および(23−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(25)
慢性咳嗽の治療において使用するための医薬組成物であって、前記医薬組成物が、他の慢性咳嗽の治療薬と比較して、治療に関連する副作用である味覚障害の低減をもたらす、医薬組成物。
(26)
他の慢性咳嗽の治療薬がGefapixantである、上記項目(25)記載の医薬組成物。
(27)
他の慢性咳嗽の治療薬がBAY−1817080である、上記項目(25)記載の医薬組成物。
(28)
他の慢性咳嗽の治療薬がBAY−1902607である、上記項目(25)記載の医薬組成物。
(29)
ヒトP2X3受容体阻害活性が、ヒトP2X2/3受容体阻害活性と比べて200倍以上の選択性を有する化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、前記項目(25)〜(28)のいずれかに記載の医薬組成物。
上記咳は咳症状の継続期間に関わらず、昼間の咳および/または夜間の咳を含む。さらに、咳は、湿性の咳および乾性の咳を含む。
一つの実施形態として、上記項目記載の慢性の咳は、特発性(原因不明)または治療抵抗性の咳を含む。
一つの実施形態として、上記項目記載の慢性の咳は、難治性、原因不明、特発性の咳を含む。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の投与による実質的に味覚障害の副作用が軽減された慢性咳嗽治療用医薬組成物を含む。
一つの実施形態として、慢性の咳の回数が約31%減少される、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、慢性咳嗽を治療するための、医薬組成物を含む。
一つの実施形態として、咳が24時間の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、慢性咳嗽を治療するための、医薬組成物を含む。
一つの実施形態として、慢性の咳の回数が約32%減少される、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、慢性咳嗽を治療するための、医薬組成物を含む。
一つの実施形態として、咳が日中時間帯の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、慢性咳嗽を治療するための、医薬組成物を含む。
一つの実施形態として、咳が夜間時間帯の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、慢性咳嗽を治療するための、医薬組成物を含む。
一つの実施形態として、慢性の咳の回数が約31%減少される、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の有効量を、慢性咳嗽の治療を必要とする個体に投与する工程を含む、慢性咳嗽の治療方法を含む。
一つの実施形態として、咳が24時間の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の有効量を、慢性咳嗽の治療を必要とする個体に投与する工程を含む、慢性咳嗽の治療方法を含む。
一つの実施形態として、慢性の咳の回数が約32%減少される、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の有効量を、慢性咳嗽の治療を必要とする個体に投与する工程を含む、慢性咳嗽の治療方法を含む。
一つの実施形態として、咳が日中時間帯の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の有効量を、慢性咳嗽の治療を必要とする個体に投与する工程を含む、慢性咳嗽の治療方法を含む。
一つの実施形態として、咳が夜間時間帯の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の有効量を、慢性咳嗽の治療を必要とする個体に投与する工程を含む、慢性咳嗽の治療方法を含む。
一つの実施形態として、慢性の咳の回数が約31%減少される、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用を含む。
一つの実施形態として、咳が24時間の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用を含む。
一つの実施形態として、慢性の咳の回数が約32%減少される、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用を含む。
一つの実施形態として、咳が日中時間帯の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用を含む。
一つの実施形態として、咳が夜間時間帯の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用を含む。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を150mg含有し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、慢性咳嗽治療用医薬組成物。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を150mg投与し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、慢性咳嗽の治療方法。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を150mg投与し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を50mg含有し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、慢性咳嗽治療用医薬組成物。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を50mg投与し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、慢性咳嗽の治療方法。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を50mg投与し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を300mg含有し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、慢性咳嗽治療用医薬組成物。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を300mg投与し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、慢性咳嗽の治療方法。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を300mg投与し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用。
一つの実施形態として、上記項目記載の慢性の咳は、特発性(原因不明)または治療抵抗性の咳を含む。
一つの実施形態として、上記項目記載の慢性の咳は、難治性、原因不明、特発性の咳を含む。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の投与による実質的に味覚障害の副作用が軽減された慢性咳嗽治療用医薬組成物を含む。
一つの実施形態として、慢性の咳の回数が約31%減少される、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、慢性咳嗽を治療するための、医薬組成物を含む。
一つの実施形態として、咳が24時間の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、慢性咳嗽を治療するための、医薬組成物を含む。
一つの実施形態として、慢性の咳の回数が約32%減少される、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、慢性咳嗽を治療するための、医薬組成物を含む。
一つの実施形態として、咳が日中時間帯の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、慢性咳嗽を治療するための、医薬組成物を含む。
一つの実施形態として、咳が夜間時間帯の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、慢性咳嗽を治療するための、医薬組成物を含む。
一つの実施形態として、慢性の咳の回数が約31%減少される、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の有効量を、慢性咳嗽の治療を必要とする個体に投与する工程を含む、慢性咳嗽の治療方法を含む。
一つの実施形態として、咳が24時間の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の有効量を、慢性咳嗽の治療を必要とする個体に投与する工程を含む、慢性咳嗽の治療方法を含む。
一つの実施形態として、慢性の咳の回数が約32%減少される、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の有効量を、慢性咳嗽の治療を必要とする個体に投与する工程を含む、慢性咳嗽の治療方法を含む。
一つの実施形態として、咳が日中時間帯の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の有効量を、慢性咳嗽の治療を必要とする個体に投与する工程を含む、慢性咳嗽の治療方法を含む。
一つの実施形態として、咳が夜間時間帯の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の有効量を、慢性咳嗽の治療を必要とする個体に投与する工程を含む、慢性咳嗽の治療方法を含む。
一つの実施形態として、慢性の咳の回数が約31%減少される、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用を含む。
一つの実施形態として、咳が24時間の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用を含む。
一つの実施形態として、慢性の咳の回数が約32%減少される、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用を含む。
一つの実施形態として、咳が日中時間帯の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用を含む。
一つの実施形態として、咳が夜間時間帯の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用を含む。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を150mg含有し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、慢性咳嗽治療用医薬組成物。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を150mg投与し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、慢性咳嗽の治療方法。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を150mg投与し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を50mg含有し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、慢性咳嗽治療用医薬組成物。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を50mg投与し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、慢性咳嗽の治療方法。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を50mg投与し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を300mg含有し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、慢性咳嗽治療用医薬組成物。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を300mg投与し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、慢性咳嗽の治療方法。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を300mg投与し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用。
また、本発明は、以下の(101)〜(104)、(104−a)〜(104−t)、(104−n’)、(104A)〜(104E)、(105)〜(108)、(108−a)〜(108−t)、(108−n’)、(108A)〜(108E)、(109)〜(112)、(112−a)〜(112−t)、(112−n’)、(112A)〜(112E)、(113)〜(116)、(116−a)〜(116−t)、(116−n’)および(116A)〜(116E)に関する。
(101)
で示される化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、急性咳嗽を治療するための、医薬組成物。
(102)
急性咳嗽が難治性の急性咳嗽である、上記項目(101)記載の医薬組成物。
(103)
前記医薬組成物の投与によって、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、上記項目(101)または(102)記載の医薬組成物。
(104)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜450mgである、上記項目(101)〜(103)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104−a)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜300mgである、上記項目(101)〜(103)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104−b)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜300mgである、上記項目(101)〜(103)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104−c)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜300mgである、上記項目(101)〜(103)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104−d)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜300mgである、上記項目(101)〜(103)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104−e)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜300mgである、上記項目(101)〜(103)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104−f)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜300mgである、上記項目(101)〜(103)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104−g)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、150mg〜300mgである、上記項目(101)〜(103)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104−h)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜150mgである、上記項目(101)〜(103)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104−i)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜150mgである、上記項目(101)〜(103)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104−j)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜150mgである、上記項目(101)〜(103)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104−k)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜150mgである、上記項目(101)〜(103)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104−l)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜150mgである、上記項目(101)〜(103)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104−m)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜150mgである、上記項目(101)〜(103)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104−n’)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、300mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104−n)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、150mgである、上記項目(101)〜(103)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104−o)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、100mgである、上記項目(101)〜(103)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104−p)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、70mgである、上記項目(101)〜(103)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104−q)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、50mgである、上記項目(101)〜(103)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104−r)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、30mgである、上記項目(101)〜(103)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104−s)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、20mgである、上記項目(101)〜(103)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104−t)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、10mgである、上記項目(101)〜(103)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104A)
1日に1回投与される、上記項目(101)〜(104)、(104−a)〜(104−t)および(104−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104B)
食後に1日1回投与される、上記項目(101)〜(104)、(104−a)〜(104−t)および(104−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104C)
就寝前に1日1回投与される、上記項目(101)〜(104)、(104−a)〜(104−t)および(104−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104D)
食前に1日1回投与される、上記項目(101)〜(104)、(104−a)〜(104−t)および(104−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104E)
食間に1日1回投与される、上記項目(101)〜(104)、(104−a)〜(104−t)および(104−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(105)
急性咳嗽の治療方法であって、式(I):
で示される化合物またはその製薬上許容される塩の有効量を、急性咳嗽の治療を必要とする個体に投与する工程を含む、急性咳嗽の治療方法。
(106)
急性咳嗽が難治性の急性咳嗽である、上記項目(105)記載の治療方法。
(107)
式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の投与によって、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、上記項目(105)または(106)記載の治療方法。
(108)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜450mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108−a)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜300mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108−b)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜300mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108−c)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜300mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108−d)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜300mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108−e)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜300mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108−f)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜300mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108−g)
1日あたりの有効成分の投与量が、150mg〜300mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108−h)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜150mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108−i)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜150mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108−j)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜150mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108−k)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜150mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108−l)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜150mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108−m)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜150mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108−n)
1日あたりの有効成分の投与量が、150mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108−n’)
1日あたりの有効成分の投与量が、300mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108−o)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108−p)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108−q)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108−r)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108−s)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108−t)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108A)
1日に1回投与される、上記項目(105)〜(108)、(108−a)〜(108−t)および(108−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(108B)
食後に1日1回投与される、上記項目(105)〜(108)、(108−a)〜(108−t)および(108−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(108C)
就寝前に1日1回投与される、上記項目(105)〜(108)、(108−a)〜(108−t)および(108−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(108D)
食前に1日1回投与される、上記項目(105)〜(108)、(108−a)〜(108−t)および(108−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(108E)
食間に1日1回投与される、上記項目(105)〜(108)、(108−a)〜(108−t)および(108−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(109)
急性咳嗽治療用医薬を製造するための、式(I):
で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用。
(110)
急性咳嗽が難治性の急性咳嗽である、上記項目(109)記載の使用。
(111)
式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の投与によって、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、上記項目(109)または(110)記載の使用。
(112)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜450mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112−a)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜300mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112−b)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜300mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112−c)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜300mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112−d)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜300mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112−e)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜300mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112−f)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜300mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112−g)
1日あたりの有効成分の投与量が、150mg〜300mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112−h)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜150mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112−i)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜150mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112−j)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜150mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112−k)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜150mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112−l)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜150mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112−m)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜150mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112−n)
1日あたりの有効成分の投与量が、150mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112−n’)
1日あたりの有効成分の投与量が、300mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112−o)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112−p)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112−q)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112−r)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112−s)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112−t)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112A)
1日に1回投与される、上記項目(109)〜(112)、(112−a)〜(112−t)および(112−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(112B)
食後に1日1回投与される、上記項目(109)〜(112)、(112−a)〜(112−t)および(112−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(112C)
就寝前に1日1回投与される、上記項目(109)〜(112)、(112−a)〜(112−t)および(112−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(112D)
食前に1日1回投与される、上記項目(109)〜(112)、(112−a)〜(112−t)および(112−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(112E)
食間に1日1回投与される、上記項目(109)〜(112)、(112−a)〜(112−t)および(112−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(113)
急性咳嗽の治療のために使用する、式(I):
で示される化合物またはその製薬上許容される塩。
(114)
急性咳嗽が難治性の急性咳嗽である、上記項目(113)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(115)
式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の投与によって、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、上記項目(113)または(114)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜450mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116−a)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜300mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116−b)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜300mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116−c)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜300mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116−d)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜300mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116−e)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜300mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116−f)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜300mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116−g)
1日あたりの有効成分の投与量が、150mg〜300mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116−h)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜150mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116−i)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜150mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116−j)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜150mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116−k)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜150mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116−l)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜150mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116−m)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜150mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116−n)
1日あたりの有効成分の投与量が、150mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116−n’)
1日あたりの有効成分の投与量が、300mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116−o)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116−p)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116−q)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116−r)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116−s)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116−t)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116A)
1日に1回投与される、上記項目(113)〜(116)、(116−a)〜(116−t)および(116−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(116B)
食後に1日1回投与される、上記項目(113)〜(116)、(116−a)〜(116−t)および(116−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(116C)
就寝前に1日1回投与される、上記項目(113)〜(116)、(116−a)〜(116−t)および(116−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(116D)
食前に1日1回投与される、上記項目(113)〜(116)、(116−a)〜(116−t)および(116−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(116E)
食間に1日1回投与される、上記項目(113)〜(116)、(116−a)〜(116−t)および(116−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(101)
で示される化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、急性咳嗽を治療するための、医薬組成物。
(102)
急性咳嗽が難治性の急性咳嗽である、上記項目(101)記載の医薬組成物。
(103)
前記医薬組成物の投与によって、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、上記項目(101)または(102)記載の医薬組成物。
(104)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜450mgである、上記項目(101)〜(103)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104−a)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜300mgである、上記項目(101)〜(103)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104−b)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜300mgである、上記項目(101)〜(103)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104−c)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜300mgである、上記項目(101)〜(103)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104−d)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜300mgである、上記項目(101)〜(103)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104−e)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜300mgである、上記項目(101)〜(103)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104−f)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜300mgである、上記項目(101)〜(103)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104−g)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、150mg〜300mgである、上記項目(101)〜(103)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104−h)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜150mgである、上記項目(101)〜(103)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104−i)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜150mgである、上記項目(101)〜(103)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104−j)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜150mgである、上記項目(101)〜(103)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104−k)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜150mgである、上記項目(101)〜(103)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104−l)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜150mgである、上記項目(101)〜(103)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104−m)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜150mgである、上記項目(101)〜(103)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104−n’)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、300mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104−n)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、150mgである、上記項目(101)〜(103)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104−o)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、100mgである、上記項目(101)〜(103)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104−p)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、70mgである、上記項目(101)〜(103)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104−q)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、50mgである、上記項目(101)〜(103)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104−r)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、30mgである、上記項目(101)〜(103)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104−s)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、20mgである、上記項目(101)〜(103)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104−t)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、10mgである、上記項目(101)〜(103)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104A)
1日に1回投与される、上記項目(101)〜(104)、(104−a)〜(104−t)および(104−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104B)
食後に1日1回投与される、上記項目(101)〜(104)、(104−a)〜(104−t)および(104−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104C)
就寝前に1日1回投与される、上記項目(101)〜(104)、(104−a)〜(104−t)および(104−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104D)
食前に1日1回投与される、上記項目(101)〜(104)、(104−a)〜(104−t)および(104−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(104E)
食間に1日1回投与される、上記項目(101)〜(104)、(104−a)〜(104−t)および(104−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(105)
急性咳嗽の治療方法であって、式(I):
で示される化合物またはその製薬上許容される塩の有効量を、急性咳嗽の治療を必要とする個体に投与する工程を含む、急性咳嗽の治療方法。
(106)
急性咳嗽が難治性の急性咳嗽である、上記項目(105)記載の治療方法。
(107)
式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の投与によって、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、上記項目(105)または(106)記載の治療方法。
(108)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜450mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108−a)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜300mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108−b)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜300mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108−c)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜300mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108−d)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜300mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108−e)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜300mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108−f)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜300mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108−g)
1日あたりの有効成分の投与量が、150mg〜300mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108−h)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜150mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108−i)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜150mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108−j)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜150mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108−k)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜150mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108−l)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜150mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108−m)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜150mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108−n)
1日あたりの有効成分の投与量が、150mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108−n’)
1日あたりの有効成分の投与量が、300mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108−o)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108−p)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108−q)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108−r)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108−s)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108−t)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mgである、上記項目(105)〜(107)のいずれかに記載の治療方法。
(108A)
1日に1回投与される、上記項目(105)〜(108)、(108−a)〜(108−t)および(108−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(108B)
食後に1日1回投与される、上記項目(105)〜(108)、(108−a)〜(108−t)および(108−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(108C)
就寝前に1日1回投与される、上記項目(105)〜(108)、(108−a)〜(108−t)および(108−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(108D)
食前に1日1回投与される、上記項目(105)〜(108)、(108−a)〜(108−t)および(108−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(108E)
食間に1日1回投与される、上記項目(105)〜(108)、(108−a)〜(108−t)および(108−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(109)
急性咳嗽治療用医薬を製造するための、式(I):
で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用。
(110)
急性咳嗽が難治性の急性咳嗽である、上記項目(109)記載の使用。
(111)
式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の投与によって、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、上記項目(109)または(110)記載の使用。
(112)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜450mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112−a)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜300mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112−b)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜300mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112−c)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜300mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112−d)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜300mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112−e)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜300mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112−f)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜300mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112−g)
1日あたりの有効成分の投与量が、150mg〜300mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112−h)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜150mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112−i)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜150mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112−j)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜150mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112−k)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜150mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112−l)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜150mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112−m)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜150mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112−n)
1日あたりの有効成分の投与量が、150mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112−n’)
1日あたりの有効成分の投与量が、300mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112−o)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112−p)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112−q)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112−r)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112−s)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112−t)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mgである、上記項目(109)〜(111)のいずれかに記載の使用。
(112A)
1日に1回投与される、上記項目(109)〜(112)、(112−a)〜(112−t)および(112−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(112B)
食後に1日1回投与される、上記項目(109)〜(112)、(112−a)〜(112−t)および(112−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(112C)
就寝前に1日1回投与される、上記項目(109)〜(112)、(112−a)〜(112−t)および(112−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(112D)
食前に1日1回投与される、上記項目(109)〜(112)、(112−a)〜(112−t)および(112−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(112E)
食間に1日1回投与される、上記項目(109)〜(112)、(112−a)〜(112−t)および(112−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(113)
急性咳嗽の治療のために使用する、式(I):
で示される化合物またはその製薬上許容される塩。
(114)
急性咳嗽が難治性の急性咳嗽である、上記項目(113)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(115)
式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の投与によって、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、上記項目(113)または(114)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜450mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116−a)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜300mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116−b)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜300mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116−c)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜300mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116−d)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜300mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116−e)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜300mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116−f)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜300mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116−g)
1日あたりの有効成分の投与量が、150mg〜300mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116−h)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜150mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116−i)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜150mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116−j)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜150mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116−k)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜150mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116−l)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜150mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116−m)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜150mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116−n)
1日あたりの有効成分の投与量が、150mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116−n’)
1日あたりの有効成分の投与量が、300mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116−o)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116−p)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116−q)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116−r)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116−s)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116−t)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mgである、上記項目(113)〜(115)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(116A)
1日に1回投与される、上記項目(113)〜(116)、(116−a)〜(116−t)および(116−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(116B)
食後に1日1回投与される、上記項目(113)〜(116)、(116−a)〜(116−t)および(116−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(116C)
就寝前に1日1回投与される、上記項目(113)〜(116)、(116−a)〜(116−t)および(116−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(116D)
食前に1日1回投与される、上記項目(113)〜(116)、(116−a)〜(116−t)および(116−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(116E)
食間に1日1回投与される、上記項目(113)〜(116)、(116−a)〜(116−t)および(116−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
上記咳は咳症状の継続期間に関わらず、昼間の咳および/または夜間の咳を含む。さらに、咳は、湿性の咳および乾性の咳を含む。
一つの実施形態として、上記項目記載の急性の咳は、特発性(原因不明)または治療抵抗性の咳を含む。
一つの実施形態として、上記項目記載の急性の咳は、難治性、原因不明、特発性の咳を含む。
一つの実施形態として、実質的に式(I)で示される化合物の投与による味覚障害の副作用が軽減された医薬組成物を含む。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の投与による実質的に味覚障害の副作用が軽減された急性咳嗽治療用医薬組成物を含む。
一つの実施形態として、咳が24時間の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、急性咳嗽を治療するための、医薬組成物を含む。
一つの実施形態として、咳が日中時間帯の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、急性咳嗽を治療するための、医薬組成物を含む。
一つの実施形態として、咳が夜間時間帯の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、急性咳嗽を治療するための、医薬組成物を含む。
一つの実施形態として、咳が24時間の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の有効量を、急性咳嗽の治療を必要とする個体に投与する工程を含む、慢性咳嗽の治療方法を含む。
一つの実施形態として、咳が日中時間帯の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の有効量を、急性咳嗽の治療を必要とする個体に投与する工程を含む、慢性咳嗽の治療方法を含む。
一つの実施形態として、咳が夜間時間帯の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の有効量を、急性咳嗽の治療を必要とする個体に投与する工程を含む、慢性咳嗽の治療方法を含む。
一つの実施形態として、咳が24時間の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用を含む。
一つの実施形態として、咳が日中時間帯の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用を含む。
一つの実施形態として、咳が夜間時間帯の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用を含む。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を150mg含有し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、急性咳嗽治療用医薬組成物。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を150mg投与し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、急性咳嗽の治療方法。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を150mg投与し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を50mg含有し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、急性咳嗽治療用医薬組成物。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を50mg投与し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、急性咳嗽の治療方法。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を50mg投与し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を300mg含有し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、急性咳嗽治療用医薬組成物。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を300mg投与し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、急性咳嗽の治療方法。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を300mg投与し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用。
一つの実施形態として、上記項目記載の急性の咳は、特発性(原因不明)または治療抵抗性の咳を含む。
一つの実施形態として、上記項目記載の急性の咳は、難治性、原因不明、特発性の咳を含む。
一つの実施形態として、実質的に式(I)で示される化合物の投与による味覚障害の副作用が軽減された医薬組成物を含む。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の投与による実質的に味覚障害の副作用が軽減された急性咳嗽治療用医薬組成物を含む。
一つの実施形態として、咳が24時間の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、急性咳嗽を治療するための、医薬組成物を含む。
一つの実施形態として、咳が日中時間帯の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、急性咳嗽を治療するための、医薬組成物を含む。
一つの実施形態として、咳が夜間時間帯の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、急性咳嗽を治療するための、医薬組成物を含む。
一つの実施形態として、咳が24時間の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の有効量を、急性咳嗽の治療を必要とする個体に投与する工程を含む、慢性咳嗽の治療方法を含む。
一つの実施形態として、咳が日中時間帯の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の有効量を、急性咳嗽の治療を必要とする個体に投与する工程を含む、慢性咳嗽の治療方法を含む。
一つの実施形態として、咳が夜間時間帯の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の有効量を、急性咳嗽の治療を必要とする個体に投与する工程を含む、慢性咳嗽の治療方法を含む。
一つの実施形態として、咳が24時間の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用を含む。
一つの実施形態として、咳が日中時間帯の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用を含む。
一つの実施形態として、咳が夜間時間帯の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用を含む。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を150mg含有し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、急性咳嗽治療用医薬組成物。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を150mg投与し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、急性咳嗽の治療方法。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を150mg投与し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を50mg含有し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、急性咳嗽治療用医薬組成物。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を50mg投与し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、急性咳嗽の治療方法。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を50mg投与し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を300mg含有し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、急性咳嗽治療用医薬組成物。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を300mg投与し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、急性咳嗽の治療方法。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を300mg投与し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用。
さらには、本発明は、以下の(1001)〜(1004)、(1004−a)〜(1004−t)、(1004−n’)、(1004A)〜(1004E)、(1005)〜(1008)、(1008−a)〜(1008−t)、(1008−n’)、(1008A)〜(1008E)、(1009)〜(1012)、(1012−a)〜(1012−t)、(1012−n’)、(1012A)〜(1012E)、(1013)〜(1016)、(1016−a)〜(1016−t)、(1016−n’)および(1016A)〜(1016E)に関する。
(1001)
で示される化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、遷延性咳嗽を治療するための、医薬組成物。
(1002)
遷延性咳嗽が難治性の遷延性咳嗽である、上記項目(1001)記載の医薬組成物。
(1003)
前記医薬組成物の投与によって、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、上記項目(1001)または(1002)記載の医薬組成物。
(1004)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜450mgである、上記項目(1001)〜(1003)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004−a)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜300mgである、上記項目(1001)〜(1003)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004−b)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜300mgである、上記項目(1001)〜(1003)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004−c)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜300mgである、上記項目(1001)〜(1003)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004−d)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜300mgである、上記項目(1001)〜(1003)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004−e)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜300mgである、上記項目(1001)〜(1003)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004−f)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜300mgである、上記項目(1001)〜(1003)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004−g)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、150mg〜300mgである、上記項目(1001)〜(1003)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004−h)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜150mgである、上記項目(1001)〜(1003)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004−i)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜150mgである、上記項目(1001)〜(1003)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004−j)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜150mgである、上記項目(1001)〜(1003)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004−k)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜150mgである、上記項目(1001)〜(1003)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004−l)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜150mgである、上記項目(1001)〜(1003)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004−m)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜150mgである、上記項目(1001)〜(1003)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004−n)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、150mgである、上記項目(1001)〜(1003)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004−n’)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、300mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004−o)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、100mgである、上記項目(1001)〜(1003)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004−p)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、70mgである、上記項目(1001)〜(1003)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004−q)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、50mgである、上記項目(1001)〜(1003)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004−r)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、30mgである、上記項目(1001)〜(1003)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004−s)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、20mgである、上記項目(1001)〜(1003)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004−t)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、10mgである、上記項目(1001)〜(1003)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004A)
1日に1回投与される、上記項目(1001)〜(1004)、(1004−a)〜(1004−t)および(1004−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004B)
食後に1日1回投与される、上記項目(1001)〜(1004)、(1004−a)〜(1004−t)および(1004−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004C)
就寝前に1日1回投与される、上記項目(1001)〜(1004)、(1004−a)〜(1004−t)および(1004−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004D)
食前に1日1回投与される、上記項目(1001)〜(1004)、(1004−a)〜(1004−t)および(1004−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004E)
食間に1日1回投与される、上記項目(1001)〜(1004)、(1004−a)〜(1004−t)および(1004−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1005)
遷延性咳嗽の治療方法であって、式(I):
で示される化合物またはその製薬上許容される塩の有効量を、遷延性咳嗽の治療を必要とする個体に投与する工程を含む、遷延性咳嗽の治療方法。
(1006)
遷延性咳嗽が難治性の遷延性咳嗽である、上記項目(1005)記載の治療方法。
(1007)
式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の投与によって、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、上記項目(1005)または(1006)記載の治療方法。
(1008)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜450mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008−a)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜300mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008−b)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜300mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008−c)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜300mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008−d)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜300mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008−e)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜300mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008−f)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜300mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008−g)
1日あたりの有効成分の投与量が、150mg〜300mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008−h)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜150mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008−i)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜150mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008−j)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜150mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008−k)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜150mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008−l)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜150mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008−m)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜150mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008−n)
1日あたりの有効成分の投与量が、150mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008−n’)
1日あたりの有効成分の投与量が、300mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008−o)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008−p)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008−q)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008−r)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008−s)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008−t)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008A)
1日に1回投与される、上記項目(1005)〜(1008)、(1008−a)〜(1008−t)および(1008−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1008B)
食後に1日1回投与される、上記項目(1005)〜(1008)、(1008−a)〜(1008−t)および(1008−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1008C)
就寝前に1日1回投与される、上記項目(1005)〜(1008)、(1008−a)〜(1008−t)および(1008−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1008D)
食前に1日1回投与される、上記項目(1005)〜(1008)、(1008−a)〜(1008−t)および(1008−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1008E)
食間に1日1回投与される、上記項目(1005)〜(1008)、(1008−a)〜(1008−t)および(1008−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1009)
遷延性咳嗽治療用医薬を製造するための、式(I):
で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用。
(1010)
遷延性咳嗽が難治性の遷延性咳嗽である、上記項目(1009)記載の使用。
(1011)
式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の投与によって、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、上記項目(1009)または(1010)記載の使用。
(1012)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜450mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012−a)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜300mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012−b)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜300mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012−c)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜300mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012−d)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜300mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012−e)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜300mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012−f)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜300mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012−g)
1日あたりの有効成分の投与量が、150mg〜300mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012−h)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜150mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012−i)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜150mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012−j)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜150mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012−k)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜150mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012−l)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜150mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012−m)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜150mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012−n)
1日あたりの有効成分の投与量が、150mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012−n’)
1日あたりの有効成分の投与量が、300mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012−o)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012−p)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012−q)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012−r)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012−s)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012−t)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012A)
1日に1回投与される、上記項目(1009)〜(1012)、(1012−a)〜(1012−t)および(1012−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1012B)
食後に1日1回投与される、上記項目(1009)〜(1012)、(1012−a)〜(1012−t)および(1012−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1012C)
就寝前に1日1回投与される、上記項目(1009)〜(1012)、(1012−a)〜(1012−t)および(1012−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1012D)
食前に1日1回投与される、上記項目(1009)〜(1012)、(1012−a)〜(1012−t)および(1012−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1012E)
食間に1日1回投与される、上記項目(1009)〜(1012)、(1012−a)〜(1012−t)および(1012−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1013)
遷延性咳嗽の治療のために使用する、式(I):
で示される化合物またはその製薬上許容される塩。
(1014)
遷延性咳嗽が難治性の遷延性咳嗽である、上記項目(1013)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1015)
式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の投与によって、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、上記項目(1013)または(1014)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜450mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016−a)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜300mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016−b)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜300mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016−c)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜300mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016−d)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜300mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016−e)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜300mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016−f)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜300mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016−g)
1日あたりの有効成分の投与量が、150mg〜300mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016−h)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜150mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016−i)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜150mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016−j)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜150mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016−k)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜150mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016−l)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜150mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016−m)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜150mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016−n)
1日あたりの有効成分の投与量が、150mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016−n’)
1日あたりの有効成分の投与量が、300mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016−o)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016−p)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016−q)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016−r)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016−s)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016−t)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016A)
1日に1回投与される、上記項目(1013)〜(1016)、(1016−a)〜(1016−t)および(1016−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1016B)
食後に1日1回投与される、上記項目(1013)〜(1016)、(1016−a)〜(1016−t)および(1016−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1016C)
就寝前に1日1回投与される、上記項目(1013)〜(1016)、(1016−a)〜(1016−t)および(1016−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1016D)
食前に1日1回投与される、上記項目(1013)〜(1016)、(1016−a)〜(1016−t)および(1016−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1016E)
食間に1日1回投与される、上記項目(1013)〜(1016)、(1016−a)〜(1016−t)および(1016−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1001)
で示される化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、遷延性咳嗽を治療するための、医薬組成物。
(1002)
遷延性咳嗽が難治性の遷延性咳嗽である、上記項目(1001)記載の医薬組成物。
(1003)
前記医薬組成物の投与によって、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、上記項目(1001)または(1002)記載の医薬組成物。
(1004)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜450mgである、上記項目(1001)〜(1003)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004−a)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜300mgである、上記項目(1001)〜(1003)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004−b)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜300mgである、上記項目(1001)〜(1003)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004−c)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜300mgである、上記項目(1001)〜(1003)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004−d)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜300mgである、上記項目(1001)〜(1003)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004−e)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜300mgである、上記項目(1001)〜(1003)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004−f)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜300mgである、上記項目(1001)〜(1003)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004−g)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、150mg〜300mgである、上記項目(1001)〜(1003)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004−h)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜150mgである、上記項目(1001)〜(1003)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004−i)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜150mgである、上記項目(1001)〜(1003)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004−j)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜150mgである、上記項目(1001)〜(1003)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004−k)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜150mgである、上記項目(1001)〜(1003)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004−l)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜150mgである、上記項目(1001)〜(1003)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004−m)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜150mgである、上記項目(1001)〜(1003)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004−n)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、150mgである、上記項目(1001)〜(1003)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004−n’)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、300mgである、上記項目(1)〜(3)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004−o)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、100mgである、上記項目(1001)〜(1003)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004−p)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、70mgである、上記項目(1001)〜(1003)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004−q)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、50mgである、上記項目(1001)〜(1003)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004−r)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、30mgである、上記項目(1001)〜(1003)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004−s)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、20mgである、上記項目(1001)〜(1003)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004−t)
前記医薬組成物の1日あたりの有効成分の投与量が、10mgである、上記項目(1001)〜(1003)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004A)
1日に1回投与される、上記項目(1001)〜(1004)、(1004−a)〜(1004−t)および(1004−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004B)
食後に1日1回投与される、上記項目(1001)〜(1004)、(1004−a)〜(1004−t)および(1004−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004C)
就寝前に1日1回投与される、上記項目(1001)〜(1004)、(1004−a)〜(1004−t)および(1004−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004D)
食前に1日1回投与される、上記項目(1001)〜(1004)、(1004−a)〜(1004−t)および(1004−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1004E)
食間に1日1回投与される、上記項目(1001)〜(1004)、(1004−a)〜(1004−t)および(1004−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1005)
遷延性咳嗽の治療方法であって、式(I):
で示される化合物またはその製薬上許容される塩の有効量を、遷延性咳嗽の治療を必要とする個体に投与する工程を含む、遷延性咳嗽の治療方法。
(1006)
遷延性咳嗽が難治性の遷延性咳嗽である、上記項目(1005)記載の治療方法。
(1007)
式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の投与によって、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、上記項目(1005)または(1006)記載の治療方法。
(1008)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜450mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008−a)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜300mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008−b)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜300mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008−c)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜300mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008−d)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜300mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008−e)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜300mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008−f)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜300mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008−g)
1日あたりの有効成分の投与量が、150mg〜300mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008−h)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜150mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008−i)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜150mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008−j)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜150mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008−k)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜150mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008−l)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜150mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008−m)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜150mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008−n)
1日あたりの有効成分の投与量が、150mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008−n’)
1日あたりの有効成分の投与量が、300mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008−o)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008−p)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008−q)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008−r)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008−s)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008−t)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mgである、上記項目(1005)〜(1007)のいずれかに記載の治療方法。
(1008A)
1日に1回投与される、上記項目(1005)〜(1008)、(1008−a)〜(1008−t)および(1008−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1008B)
食後に1日1回投与される、上記項目(1005)〜(1008)、(1008−a)〜(1008−t)および(1008−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1008C)
就寝前に1日1回投与される、上記項目(1005)〜(1008)、(1008−a)〜(1008−t)および(1008−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1008D)
食前に1日1回投与される、上記項目(1005)〜(1008)、(1008−a)〜(1008−t)および(1008−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1008E)
食間に1日1回投与される、上記項目(1005)〜(1008)、(1008−a)〜(1008−t)および(1008−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1009)
遷延性咳嗽治療用医薬を製造するための、式(I):
で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用。
(1010)
遷延性咳嗽が難治性の遷延性咳嗽である、上記項目(1009)記載の使用。
(1011)
式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の投与によって、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、上記項目(1009)または(1010)記載の使用。
(1012)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜450mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012−a)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜300mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012−b)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜300mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012−c)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜300mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012−d)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜300mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012−e)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜300mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012−f)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜300mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012−g)
1日あたりの有効成分の投与量が、150mg〜300mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012−h)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜150mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012−i)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜150mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012−j)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜150mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012−k)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜150mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012−l)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜150mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012−m)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜150mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012−n)
1日あたりの有効成分の投与量が、150mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012−n’)
1日あたりの有効成分の投与量が、300mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012−o)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012−p)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012−q)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012−r)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012−s)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012−t)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mgである、上記項目(1009)〜(1011)のいずれかに記載の使用。
(1012A)
1日に1回投与される、上記項目(1009)〜(1012)、(1012−a)〜(1012−t)および(1012−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1012B)
食後に1日1回投与される、上記項目(1009)〜(1012)、(1012−a)〜(1012−t)および(1012−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1012C)
就寝前に1日1回投与される、上記項目(1009)〜(1012)、(1012−a)〜(1012−t)および(1012−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1012D)
食前に1日1回投与される、上記項目(1009)〜(1012)、(1012−a)〜(1012−t)および(1012−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1012E)
食間に1日1回投与される、上記項目(1009)〜(1012)、(1012−a)〜(1012−t)および(1012−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1013)
遷延性咳嗽の治療のために使用する、式(I):
で示される化合物またはその製薬上許容される塩。
(1014)
遷延性咳嗽が難治性の遷延性咳嗽である、上記項目(1013)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1015)
式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の投与によって、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、上記項目(1013)または(1014)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜450mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016−a)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜300mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016−b)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜300mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016−c)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜300mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016−d)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜300mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016−e)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜300mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016−f)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜300mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016−g)
1日あたりの有効成分の投与量が、150mg〜300mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016−h)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mg〜150mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016−i)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mg〜150mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016−j)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mg〜150mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016−k)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mg〜150mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016−l)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mg〜150mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016−m)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mg〜150mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016−n)
1日あたりの有効成分の投与量が、150mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016−n’)
1日あたりの有効成分の投与量が、300mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016−o)
1日あたりの有効成分の投与量が、100mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016−p)
1日あたりの有効成分の投与量が、70mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016−q)
1日あたりの有効成分の投与量が、50mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016−r)
1日あたりの有効成分の投与量が、30mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016−s)
1日あたりの有効成分の投与量が、20mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016−t)
1日あたりの有効成分の投与量が、10mgである、上記項目(1013)〜(1015)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(1016A)
1日に1回投与される、上記項目(1013)〜(1016)、(1016−a)〜(1016−t)および(1016−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1016B)
食後に1日1回投与される、上記項目(1013)〜(1016)、(1016−a)〜(1016−t)および(1016−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1016C)
就寝前に1日1回投与される、上記項目(1013)〜(1016)、(1016−a)〜(1016−t)および(1016−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1016D)
食前に1日1回投与される、上記項目(1013)〜(1016)、(1016−a)〜(1016−t)および(1016−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
(1016E)
食間に1日1回投与される、上記項目(1013)〜(1016)、(1016−a)〜(1016−t)および(1016−n’)のいずれかに記載の医薬組成物。
上記咳は咳症状の継続期間に関わらず、昼間の咳および/または夜間の咳を含む。さらに、咳は、湿性の咳および乾性の咳を含む。
一つの実施形態として、上記項目記載の遷延性の咳は、特発性(原因不明)または治療抵抗性の咳を含む。
一つの実施形態として、上記項目記載の遷延性の咳は、難治性、原因不明、特発性の咳を含む。
一つの実施形態として、実質的に式(I)で示される化合物の投与による味覚障害の副作用が軽減された医薬組成物を含む。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の投与による実質的に味覚障害の副作用が軽減された遷延性咳嗽治療用医薬組成物を含む。
一つの実施形態として、咳が24時間の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、遷延性咳嗽を治療するための、医薬組成物を含む。
一つの実施形態として、咳が日中時間帯の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、遷延性咳嗽を治療するための、医薬組成物を含む。
一つの実施形態として、咳が夜間時間帯の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、遷延性咳嗽を治療するための、医薬組成物を含む。
一つの実施形態として、咳が24時間の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の有効量を、遷延性咳嗽の治療を必要とする個体に投与する工程を含む、慢性咳嗽の治療方法を含む。
一つの実施形態として、咳が日中時間帯の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の有効量を、遷延性咳嗽の治療を必要とする個体に投与する工程を含む、慢性咳嗽の治療方法を含む。
一つの実施形態として、咳が夜間時間帯の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の有効量を、遷延性咳嗽の治療を必要とする個体に投与する工程を含む、慢性咳嗽の治療方法を含む。
一つの実施形態として、咳が24時間の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用を含む。
一つの実施形態として、咳が日中時間帯の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用を含む。
一つの実施形態として、咳が夜間時間帯の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用を含む。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を150mg含有し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、遷延性咳嗽治療用医薬組成物。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を150mg投与し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、遷延性咳嗽の治療方法。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を150mg投与し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を50mg含有し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、遷延性咳嗽治療用医薬組成物。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を50mg投与し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、遷延性咳嗽の治療方法。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を50mg投与し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を300mg含有し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、遷延性咳嗽治療用医薬組成物。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を300mg投与し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、遷延性咳嗽の治療方法。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を300mg投与し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用。
一つの実施形態として、上記項目記載の遷延性の咳は、特発性(原因不明)または治療抵抗性の咳を含む。
一つの実施形態として、上記項目記載の遷延性の咳は、難治性、原因不明、特発性の咳を含む。
一つの実施形態として、実質的に式(I)で示される化合物の投与による味覚障害の副作用が軽減された医薬組成物を含む。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の投与による実質的に味覚障害の副作用が軽減された遷延性咳嗽治療用医薬組成物を含む。
一つの実施形態として、咳が24時間の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、遷延性咳嗽を治療するための、医薬組成物を含む。
一つの実施形態として、咳が日中時間帯の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、遷延性咳嗽を治療するための、医薬組成物を含む。
一つの実施形態として、咳が夜間時間帯の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、遷延性咳嗽を治療するための、医薬組成物を含む。
一つの実施形態として、咳が24時間の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の有効量を、遷延性咳嗽の治療を必要とする個体に投与する工程を含む、慢性咳嗽の治療方法を含む。
一つの実施形態として、咳が日中時間帯の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の有効量を、遷延性咳嗽の治療を必要とする個体に投与する工程を含む、慢性咳嗽の治療方法を含む。
一つの実施形態として、咳が夜間時間帯の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の有効量を、遷延性咳嗽の治療を必要とする個体に投与する工程を含む、慢性咳嗽の治療方法を含む。
一つの実施形態として、咳が24時間の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用を含む。
一つの実施形態として、咳が日中時間帯の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用を含む。
一つの実施形態として、咳が夜間時間帯の咳である、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用を含む。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を150mg含有し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、遷延性咳嗽治療用医薬組成物。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を150mg投与し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、遷延性咳嗽の治療方法。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を150mg投与し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を50mg含有し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、遷延性咳嗽治療用医薬組成物。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を50mg投与し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、遷延性咳嗽の治療方法。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を50mg投与し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を300mg含有し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、遷延性咳嗽治療用医薬組成物。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を300mg投与し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、遷延性咳嗽の治療方法。
一つの実施形態として、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を300mg投与し、実質的に味覚障害の副作用を伴わない、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用。
本発明の式(I)で示される化合物は、慢性咳嗽の治療に有効であるという優れた効果を奏するものである。また、式(I)で示される化合物は、実質的に味覚に関する副作用がない、または味覚障害の副作用が軽減された、安全性の高い薬剤である。
「からなる」という用語は、構成要件のみを有することを意味する。「含む」という用語は、構成要件に限定されず、記載されていない要素を排除しないことを意味する。
以下、本発明について実施形態を示しながら説明する。本明細書の全体にわたり、単数形の表現は、特に言及しない限り、その複数形の概念をも含むことが理解されるべきである。従って、単数形の冠詞(例えば、英語の場合は「a」、「an」、「the」など)は、特に言及しない限り、その複数形の概念をも含むことが理解されるべきである。
また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当上記分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語および科学技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義を含めて)が優先する。
また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当上記分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語および科学技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義を含めて)が優先する。
本発明の慢性咳嗽を治療するための医薬組成物は、有効成分として式(I):
で示される化合物またはその製薬上許容される塩を含有する医薬組成物であることを特徴とする。なお、本明細書において、本発明の慢性咳嗽を治療するための医薬組成物を慢性咳嗽治療剤ともいう。
で示される化合物またはその製薬上許容される塩を含有する医薬組成物であることを特徴とする。なお、本明細書において、本発明の慢性咳嗽を治療するための医薬組成物を慢性咳嗽治療剤ともいう。
本発明で用いられる式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩は、それらの溶媒和物であってもよい。
式(I)で示される化合物は、(2S)-3-(3-[(4-Chlorophenyl)methyl]-2,6-dioxo-4-
{[4-(pyridin-2-yloxy)phenyl]amino}-3,6-dihydro-1,3,5-triazin-1(2H)-yl)-2-methyl-
propanoic acidであり、P2X3および/またはP2X2/3受容体アンタゴニスト活性を有する。また、式(I)で示される化合物は、以下のような互変異性体を包含する。
{[4-(pyridin-2-yloxy)phenyl]amino}-3,6-dihydro-1,3,5-triazin-1(2H)-yl)-2-methyl-
propanoic acidであり、P2X3および/またはP2X2/3受容体アンタゴニスト活性を有する。また、式(I)で示される化合物は、以下のような互変異性体を包含する。
式(I)で示される化合物は、公知の方法、例えば、国際公開第2014/200078号パンフレットおよび国際公開第2012/020749号パンフレットに記載の方法に従って合成することができる。
本明細書において「製薬上許容される塩」としては、塩基性塩として、例えば、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、バリウム塩等のアルカリ土類金属塩;亜鉛塩、鉄塩等の遷移金属塩;マグネシウム塩;アンモニウム塩;トリメチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、エタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、エチレンジアミン塩、メグルミン塩、プロカイン塩等の脂肪族アミン塩;N,N−ジベンジルエチレンジアミン等のアラルキルアミン塩;ピリジン塩、ピコリン塩、キノリン塩、イソキノリン塩等のヘテロ環芳香族アミン塩;テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩、ベンジルトリメチルアンモニウム塩、ベンジルトリエチルアンモニウム塩、ベンジルトリブチルアンモニウム塩、メチルトリオクチルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム塩等の第4級アンモニウム塩;アルギニン塩、リジン塩等の塩基性アミノ酸塩等が挙げられる。酸性塩としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、過塩素酸塩等の無機酸塩;ギ酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、トリフルオロ酢酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、シュウ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、マンデル酸塩、グルタル酸塩、リンゴ酸塩、安息香酸塩、フタル酸塩、アスコルビン酸塩等の有機酸塩;メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等のスルホン酸塩;アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩等の酸性アミノ酸塩等が挙げられる。
溶媒和物は、任意の数の有機溶媒分子を配位する有機溶媒和物及び任意の数の水分子を配位する水和物を包含する。本明細書における「溶媒和物」としては、上記式(I)で示される化合物又はその製薬上許容される塩の溶媒和物を意味し、例えば、一溶媒和物、二溶媒和物、一水和物、二水和物等が挙げられる。
なお、製薬上許容される塩及び溶媒和物は、公知の方法に従って合成することができる。
また、その他の製剤原料として、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、甘味剤、矯味剤、防腐剤、キレート剤、抗酸化剤、清涼化剤、コーティング剤、安定化剤、流動化剤、粘稠剤、溶解補助剤、増粘剤、緩衝剤、香料、着色剤、吸着剤、湿潤剤、防湿剤、帯電防止剤、可塑剤、消泡剤、界面活性剤、乳化剤等の添加剤を含有してもよい。具体的には、結合剤(例えば、トウモロコシでん粉等)、充填剤(例えば、ラクトース、微結晶性セルロース等)、崩壊剤(例えば、でん粉グリコール酸ナトリウム等)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム等)等が挙げられる。これらの含有量は特に限定されない。
本発明の慢性咳嗽の治療のための医薬組成物は、当業者に公知の方法に従って、調製することができる。また、治療剤の形状や大きさも特に限定はないが、経口用製剤が好ましく、なかでも固形製剤がより好ましい。固形製剤の剤形としては、錠剤(口腔内速崩解錠、咀嚼可能錠、発泡錠、ゼリー状ドロップ剤などを含む)、トローチ剤、顆粒剤、丸剤、散剤(細粒剤を含む)、カプセル剤(硬カプセル剤、軟カプセル剤を含む)等を例示できる。またこれらを調製するにあたり、公知の方法によってコーティング処理を行ってもよい。
慢性咳嗽の治療のための医薬組成物として用いる場合の成分の投与量は、投与形態、患者の症状、年令、体重、性別、あるいは他の併用される薬物(あるとすれば)などにより異なり、最終的には医師の判断に委ねられる。例えば、成人1日あたり、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を10〜450mg経口投与する態様が挙げられる。
一つの実施形態として、成人1日あたり、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を10mg〜300mg経口投与する態様が挙げられる。
一つの実施形態として、成人1日あたり、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を20mg〜300mg経口投与する態様が挙げられる。
一つの実施形態として、成人1日あたり、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を30mg〜300mg経口投与する態様が挙げられる。
一つの実施形態として、成人1日あたり、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を50mg〜300mg経口投与する態様が挙げられる。
一つの実施形態として、成人1日あたり、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を70mg〜300mg経口投与する態様が挙げられる。
一つの実施形態として、成人1日あたり、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を100mg〜300mg経口投与する態様が挙げられる。
一つの実施形態として、成人1日あたり、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を150mg〜300mg経口投与する態様が挙げられる。
一つの実施形態として、成人1日あたり、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を10mg〜150mg経口投与する態様が挙げられる。
一つの実施形態として、成人1日あたり、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を20mg〜150mg経口投与する態様が挙げられる。
一つの実施形態として、成人1日あたり、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を30mg〜150mg経口投与する態様が挙げられる。
一つの実施形態として、成人1日あたり、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を50mg〜150mg経口投与する態様が挙げられる。
一つの実施形態として、成人1日あたり、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を70mg〜150mg経口投与する態様が挙げられる。
一つの実施形態として、成人1日あたり、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を100mg〜150mg経口投与する態様が挙げられる。
一つの実施形態として、成人1日あたり、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を20mg〜300mg経口投与する態様が挙げられる。
一つの実施形態として、成人1日あたり、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を30mg〜300mg経口投与する態様が挙げられる。
一つの実施形態として、成人1日あたり、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を50mg〜300mg経口投与する態様が挙げられる。
一つの実施形態として、成人1日あたり、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を70mg〜300mg経口投与する態様が挙げられる。
一つの実施形態として、成人1日あたり、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を100mg〜300mg経口投与する態様が挙げられる。
一つの実施形態として、成人1日あたり、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を150mg〜300mg経口投与する態様が挙げられる。
一つの実施形態として、成人1日あたり、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を10mg〜150mg経口投与する態様が挙げられる。
一つの実施形態として、成人1日あたり、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を20mg〜150mg経口投与する態様が挙げられる。
一つの実施形態として、成人1日あたり、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を30mg〜150mg経口投与する態様が挙げられる。
一つの実施形態として、成人1日あたり、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を50mg〜150mg経口投与する態様が挙げられる。
一つの実施形態として、成人1日あたり、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を70mg〜150mg経口投与する態様が挙げられる。
一つの実施形態として、成人1日あたり、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を100mg〜150mg経口投与する態様が挙げられる。
一つの実施形態として、成人1日あたり、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を、例えば、10mg、15mg、20mg、25mg、30mg、35mg、40mg、45mg、50mg、55mg、60mg、65mg、70mg、75mg、80mg、85mg、90mg、95mg、100mg、105mg、110mg、115mg、120mg、125mg、130mg、135mg、140mg、145mgまたは150mg経口投与する態様が挙げられる。
一つの実施形態として、成人1日あたり、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を、例えば、150mg、200mg、250mgまたは300mg経口投与する態様が挙げられる。
一つの実施形態として、成人1日あたり、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を、例えば、150mg、200mg、250mgまたは300mg経口投与する態様が挙げられる。
なお、かかる投与量は、一度に投与しても分割して投与してもよい。例えば、一日一回、上記投与量を投与すればよい。例えば、上記投与量を一日あたり二回に分割し、投与すればよい。例えば、上記投与量を一日あたり三回に分割し、投与すればよい。例えば、上記投与量を一日あたり四回に分割し、投与すればよい。
一つの実施形態において、呼吸器の症状、状態または疾患は、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩により弱められる。呼吸器疾患は、咳過敏性が優性な多くの状態から選択される可能性があり、原因不明の咳、または上気道感染、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、喘息、もしくは特発性肺線維症と関連する咳を含み得る。
一つの実施形態において、咳は、難治性の咳、原因不明の咳、特発性の咳、遷延性もしくは慢性の咳、治療抵抗性の咳、特発性慢性の咳、ウイルス感染後の咳、医原性の咳、後鼻漏と関連する咳、上気道感染、喘息および/もしくはCOPDと関連する咳、間質性疾患と関連する咳、逆流性食道炎(GERD)と関連する咳および/または喫煙と関連する咳または気管支炎の一形態である。医原性の咳は、ACE阻害剤により誘発され得る。それに加えて、間質性疾患は肺線維症であり得る。
本明細書において、「呼吸器疾患」とは、特に限定されないが、咳過敏性症候群、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、喘息、気管支痙攣等を含む。呼吸器疾患としては、例えば、難治性の咳、原因不明の咳、特発性の咳、遷延性または慢性の咳、治療抵抗性の咳、特発性慢性の咳、上部呼吸器の感染と関連した咳、ウイルス感染後の咳、医原性の咳(例:ACE阻害剤による誘発)、特発性肺線維症もしくは喫煙と関連する咳または気管支炎の実施形態が含まれる。呼吸器疾患は、任意の呼吸器疾患と関連する咳への衝動、例えば慢性閉塞性肺疾患(COPD)、咳喘息、間質性肺疾患と関連する咳、またはゼイゼイという咳への衝動を含む。
本明細書において、「急性の咳」とは、期間にして3週間まで続く咳を意味すると解される。例えば、急性の咳は、風邪またはインフルエンザなどの急性疾患の結果であり得る。急性の咳は、原因となる要因(例えば、風邪またはインフルエンザ)が排除された時に消失しうる。
本明細書において、「遷延性の咳」とは、3〜8週間の間続く咳を意味すると解される。遷延性の咳は、対象が疾患(例えば、風邪またはインフルエンザ)に感染している期間に続いて起こる。遷延性の咳は、原因となる要因が除去された後もしばしばとどまる咳である。例えば、遷延性の咳は、感染後(例えば、ウイルス感染後)に現れる。
本明細書において、「慢性の咳」とは、明白な原因となる要因を有しないこともある8週間を超えて長く続く持続性または難治性の咳を指し、喘息またはCOPD等の他の呼吸器疾患と関連しないこともある。
一つの実施形態において、本発明は、呼吸器疾患と関連する咳の症状および咳への衝動を、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を投与することにより治療するための方法を含む。
一つの実施形態において、本発明は、治療が必要とする対象における呼吸器疾患と関連する咳の症状および咳への衝動を治療することにおいて、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を使用するための化合物を含む。
一つの実施形態において、本発明は、治療を必要とする対象における呼吸器疾患と関連する咳の症状および咳への衝動を治療するための医薬を製造するための式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用を含む。
一つの実施形態において、本発明は、P2X3および/またはP2X2/3受容体アンタゴニストにより媒介される呼吸器疾患または疾患と関連する慢性の咳の症状および/または咳への衝動を、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を投与することにより治療する方法を含む。
一つの実施形態において、本発明は、P2X3および/またはP2X2/3受容体アンタゴニストにより媒介される呼吸器疾患または疾患と関連する慢性の咳の症状および/または咳への衝動を治療するために使用するための式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を含む。
一つの実施形態において、本発明は、P2X3および/またはP2X2/3受容体アンタゴニストにより媒介される呼吸器疾患または疾患と関連する慢性の咳の症状および/または咳への衝動を治療するための医薬の製造における式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用を含む。
一つの実施形態において、本発明は、治療が必要とする対象における呼吸器疾患と関連する咳の症状および咳への衝動を治療することにおいて、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を使用するための化合物を含む。
一つの実施形態において、本発明は、治療を必要とする対象における呼吸器疾患と関連する咳の症状および咳への衝動を治療するための医薬を製造するための式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用を含む。
一つの実施形態において、本発明は、P2X3および/またはP2X2/3受容体アンタゴニストにより媒介される呼吸器疾患または疾患と関連する慢性の咳の症状および/または咳への衝動を、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を投与することにより治療する方法を含む。
一つの実施形態において、本発明は、P2X3および/またはP2X2/3受容体アンタゴニストにより媒介される呼吸器疾患または疾患と関連する慢性の咳の症状および/または咳への衝動を治療するために使用するための式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を含む。
一つの実施形態において、本発明は、P2X3および/またはP2X2/3受容体アンタゴニストにより媒介される呼吸器疾患または疾患と関連する慢性の咳の症状および/または咳への衝動を治療するための医薬の製造における式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用を含む。
一つの実施形態において、本発明は、特発性/治療抵抗性の慢性の咳における昼間または夜間の慢性の咳の回数を減少させるための方法に関する。
一つの実施形態において、本発明は、難治性の咳、原因不明の咳もしくは特発性の咳における昼間または夜間の慢性の咳の回数を減少させるための方法に関する。
一つの実施形態において、本発明は、慢性の咳の原因となるニューロン過敏性を治療する方法を含む。
一つの実施形態において、本発明は、難治性の咳、原因不明の咳もしくは特発性の咳の原因となるニューロン過敏性を治療する方法を含む。
一つの実施形態において、本発明は、慢性の咳の原因となる特発性/治療抵抗性の慢性の咳における昼間または夜間の慢性の咳の回数を減少させることに使用するための、および慢性の咳の原因となるニューロン過敏性を治療するための式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を含む。
一つの実施形態において、本発明は、難治性の咳、原因不明の咳もしくは特発性の咳における昼間または夜間の慢性の咳の回数を減少させることに使用するための、および難治性の咳、原因不明の咳もしくは特発性の咳の原因となるニューロン過敏性を治療するための式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を含む。
一つの実施形態において、本発明は、特発性/治療抵抗性の慢性の咳における昼間または夜間の慢性の咳の回数を減少させるための、および慢性の咳の原因となるニューロン過敏性を治療するための医薬の製造における式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用を含む。
一つの実施形態において、本発明は、難治性の咳、原因不明の咳もしくは特発性の咳における昼間または夜間の咳の回数を減少させるための、および難治性の咳、原因不明の咳もしくは特発性の咳の原因となるニューロン過敏性を治療するための医薬の製造における式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用を含む。
一つの実施形態において、本発明は、難治性の咳、原因不明の咳もしくは特発性の咳における昼間または夜間の慢性の咳の回数を減少させるための方法に関する。
一つの実施形態において、本発明は、慢性の咳の原因となるニューロン過敏性を治療する方法を含む。
一つの実施形態において、本発明は、難治性の咳、原因不明の咳もしくは特発性の咳の原因となるニューロン過敏性を治療する方法を含む。
一つの実施形態において、本発明は、慢性の咳の原因となる特発性/治療抵抗性の慢性の咳における昼間または夜間の慢性の咳の回数を減少させることに使用するための、および慢性の咳の原因となるニューロン過敏性を治療するための式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を含む。
一つの実施形態において、本発明は、難治性の咳、原因不明の咳もしくは特発性の咳における昼間または夜間の慢性の咳の回数を減少させることに使用するための、および難治性の咳、原因不明の咳もしくは特発性の咳の原因となるニューロン過敏性を治療するための式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を含む。
一つの実施形態において、本発明は、特発性/治療抵抗性の慢性の咳における昼間または夜間の慢性の咳の回数を減少させるための、および慢性の咳の原因となるニューロン過敏性を治療するための医薬の製造における式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用を含む。
一つの実施形態において、本発明は、難治性の咳、原因不明の咳もしくは特発性の咳における昼間または夜間の咳の回数を減少させるための、および難治性の咳、原因不明の咳もしくは特発性の咳の原因となるニューロン過敏性を治療するための医薬の製造における式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の使用を含む。
以下の実施例で説明するように、本発明は、慢性の咳を含む咳および咳への衝動を治療するまたは軽減するための、P2X3および/またはP2X2/3受容体アンタゴニストのクラスを特徴とする。本発明は、症状の知覚に関わる中枢における調節を単に抑制するのではなくて、これらの病気において咳過敏性を引き起こす根本原因に対処する利点を有する。例えば、本発明は、感作された対象(例えば、ヒト)において、持続性の咳および不適当な咳への衝動を誘発する求心性神経の活動を低下させる方法を提供する。
また、本発明は、感作された対象(例えば、ヒト)において、味覚に関する副作用を実質的に生じさせない利点を有する。
さらには、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩は、慢性咳嗽のみならず、急性、遷延性の咳の治療にも使用し得る。
また、本発明は、感作された対象(例えば、ヒト)において、味覚に関する副作用を実質的に生じさせない利点を有する。
さらには、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩は、慢性咳嗽のみならず、急性、遷延性の咳の治療にも使用し得る。
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれらの実施例等によりなんら限定されるものではない。
試験例1 第一相臨床試験
これまでに2つの第一相試験が終了している。全ての試験は医薬品の臨床試験の実施の基準(GCP)に基づいて実施した。
臨床試験の要約について下記表1に示す。
(結果)
第一相単回投与および食事の影響検討試験において、PartAおよびPartBともに、死亡、重篤な有害事象および投与中止に至った有害事象はなかった。
第一相反復投与試験において、いずれの投与群でも、死亡、重篤な有害事象及び投与中止に至った有害事象はなかった。
これら実施した全ての試験において、味覚に関する有害事象および副作用は認められなかった。
これまでに2つの第一相試験が終了している。全ての試験は医薬品の臨床試験の実施の基準(GCP)に基づいて実施した。
臨床試験の要約について下記表1に示す。
(結果)
第一相単回投与および食事の影響検討試験において、PartAおよびPartBともに、死亡、重篤な有害事象および投与中止に至った有害事象はなかった。
第一相反復投与試験において、いずれの投与群でも、死亡、重篤な有害事象及び投与中止に至った有害事象はなかった。
これら実施した全ての試験において、味覚に関する有害事象および副作用は認められなかった。
試験例2 ヒトP2X3受容体阻害活性の評価
ヒトP2X3受容体遺伝子(GenBank登録配列Y07683)をC6BU−1細胞に導入した安定発現細胞株をPDLコート96穴マイクロプレートに1穴当たり8000個になるように播種し、培地(7.0%ウシ胎児血清、7.0%ウマ血清、1%抗生物質抗真菌剤混合溶液、4.0mM グルタミンを含むDMEM)中で、37℃、5%二酸化炭素下で1日間培養した。培地をFluo−3−AM 4μMを含む添加液(20mM HEPES、137mM NaCl、5.37mM KCl、0.9mM MgCl2、1.26mM CaCl2、5.6mM D−グルコース、2.5mM プロベネシド、0.5%BSA、0.04%プルロニックF−127、pH7.5)に置換し、37℃、5%二酸化炭素下で1時間インキュベーションした。洗浄用緩衝液(20mM HEPES、137mM NaCl、5.27mM KCl、0.9mM MgCl2、1.26mM CaCl2、5.6mM D−グルコース、2.5mM プロベネシド、pH7.5)により洗浄し、1穴当たり40μLの洗浄用緩衝液で満たした。マイクロプレートをハイスループットスクリーニングシステムFDSS 7000EX(浜松ホトニクス社)に設置した。FDSS 7000EXによる蛍光強度の測定を開始し、希釈用緩衝液(20mM HEPES、137mM NaCl、5.27mM KCl、0.9mM MgCl2、1.26mM CaCl2、5.6mM D−グルコース、2.5mM プロベネシド、0.1%プルロニックF−127、pH7.5)を用いて異なる濃度になるように希釈した式(I)で示される化合物のDMSO溶液を1穴当たり40μLずつFDSS 7000EXに内蔵された自動分注装置で分注した。5分後、希釈用緩衝液で希釈したATP溶液50μL(終濃度50nM)をFDSS 7000EXに内蔵された自動分注装置で分注し、その後4分間蛍光強度の測定を継続した。測定した蛍光強度の値から、ATP溶液添加後の蛍光強度の最大値を測定開始時の蛍光強度に対する比で表した比最大蛍光強度をマイクロプレートの穴毎に算出した。式(I)で示される化合物を含まない場合の比最大蛍光強度の値を阻害0%、ATPの代わりに希釈用緩衝液を添加した場合の比最大蛍光強度の値を阻害100%とし、阻害50%となる濃度(IC50)を算出して式(I)で示される化合物の阻害活性を評価した。比最大蛍光強度の算出はFDSS ソフトウェア(浜松ホトニクス社)を用いて行った。IC50の算出はマイクロソフト・エクセル(Microsoft社)およびXLfit(idbs社)のソフトウェアを用いて行った。
(結果)
IC50は0.004μMを示した。
ヒトP2X3受容体遺伝子(GenBank登録配列Y07683)をC6BU−1細胞に導入した安定発現細胞株をPDLコート96穴マイクロプレートに1穴当たり8000個になるように播種し、培地(7.0%ウシ胎児血清、7.0%ウマ血清、1%抗生物質抗真菌剤混合溶液、4.0mM グルタミンを含むDMEM)中で、37℃、5%二酸化炭素下で1日間培養した。培地をFluo−3−AM 4μMを含む添加液(20mM HEPES、137mM NaCl、5.37mM KCl、0.9mM MgCl2、1.26mM CaCl2、5.6mM D−グルコース、2.5mM プロベネシド、0.5%BSA、0.04%プルロニックF−127、pH7.5)に置換し、37℃、5%二酸化炭素下で1時間インキュベーションした。洗浄用緩衝液(20mM HEPES、137mM NaCl、5.27mM KCl、0.9mM MgCl2、1.26mM CaCl2、5.6mM D−グルコース、2.5mM プロベネシド、pH7.5)により洗浄し、1穴当たり40μLの洗浄用緩衝液で満たした。マイクロプレートをハイスループットスクリーニングシステムFDSS 7000EX(浜松ホトニクス社)に設置した。FDSS 7000EXによる蛍光強度の測定を開始し、希釈用緩衝液(20mM HEPES、137mM NaCl、5.27mM KCl、0.9mM MgCl2、1.26mM CaCl2、5.6mM D−グルコース、2.5mM プロベネシド、0.1%プルロニックF−127、pH7.5)を用いて異なる濃度になるように希釈した式(I)で示される化合物のDMSO溶液を1穴当たり40μLずつFDSS 7000EXに内蔵された自動分注装置で分注した。5分後、希釈用緩衝液で希釈したATP溶液50μL(終濃度50nM)をFDSS 7000EXに内蔵された自動分注装置で分注し、その後4分間蛍光強度の測定を継続した。測定した蛍光強度の値から、ATP溶液添加後の蛍光強度の最大値を測定開始時の蛍光強度に対する比で表した比最大蛍光強度をマイクロプレートの穴毎に算出した。式(I)で示される化合物を含まない場合の比最大蛍光強度の値を阻害0%、ATPの代わりに希釈用緩衝液を添加した場合の比最大蛍光強度の値を阻害100%とし、阻害50%となる濃度(IC50)を算出して式(I)で示される化合物の阻害活性を評価した。比最大蛍光強度の算出はFDSS ソフトウェア(浜松ホトニクス社)を用いて行った。IC50の算出はマイクロソフト・エクセル(Microsoft社)およびXLfit(idbs社)のソフトウェアを用いて行った。
(結果)
IC50は0.004μMを示した。
試験例3 ヒトP2X2/3受容体阻害活性の評価
C6BU−1細胞をPDLコート96穴マイクロプレートに1穴当り3000個になるように播種し、培地(7.0%ウシ胎児血清、7.0%ウマ血清、1%抗生物質抗真菌剤混合溶液、4.0mM グルタミンを含むDMEM)中で37℃、5%二酸化炭素下で1日間培養した。遺伝子導入試薬FuGENE6(Promega社製)を用いてヒトP2X2受容体遺伝子(GenBank登録配列AF109387)およびヒトP2X3受容体遺伝子(GenBank登録配列Y07683)をC6BU−1細胞に導入し、さらに37℃、5%二酸化炭素下で1日間培養した。培地をFluo−3−AM 4μMを含む添加液(20mM HEPES、137mM NaCl、5.27mM KCl、0.9mM MgCl2、1.26mM CaCl2、5.6mM D−グルコース、2.5mM プロベネシド、1%BSA、0.08%プルロニックF−127、pH7.5)に置換し、37℃、5%二酸化炭素下で1時間インキュベーションした。洗浄用緩衝液(20mM HEPES、137mM NaCl、5.27mM KCl、0.9mM MgCl2、1.26mM CaCl2、5.6mM D−グルコース、2.5mM プロベネシド、pH7.5)により洗浄し、1穴当たり40μLの洗浄用緩衝液で満たした。マイクロプレートをハイスループットスクリーニングシステムFDSS 7000EX(浜松ホトニクス社)に設置する。FDSS 7000EXによる蛍光強度の測定を開始し、希釈用緩衝液(20mM HEPES、137mM NaCl、5.27mM KCl、0.9mM MgCl2、1.26mM CaCl2、5.6mM D−グルコース、2.5mM プロベネシド、0.1%プルロニックF−127、pH7.5)を用いて異なる濃度になるように希釈した式(I)で示される化合物のDMSO溶液を1穴当り40μLずつFDSS 7000EXに内蔵された自動分注装置で分注した。5分後、希釈用緩衝液で希釈したα,βメチレンATP溶液50μL(終濃度6μM)をFDSS 7000EXに内蔵された自動分注装置で分注し、その後4分間蛍光強度の測定を継続した。測定した蛍光強度の値から、α,βメチレンATP溶液添加後の蛍光強度の最大値を測定開始時の蛍光強度に対する比で表した比最大蛍光強度をマイクロプレートの穴毎に算出した。式(I)で示される化合物を含まない場合の比最大蛍光強度の値を阻害0%、α,βメチレンATPの代わりに希釈用緩衝液を添加した場合の比最大蛍光強度の値を阻害100%とし、阻害50%となる濃度(IC50)を算出して式(I)で示される化合物の阻害活性を評価した。比最大蛍光強度の算出はFDSS ソフトウェア(浜松ホトニクス社)を用いて行った。IC50の算出はマイクロソフト・エクセル(Microsoft社)およびXLfit(idbs社)のソフトウェアを用いて行った。
(結果)
IC50は1100nMを示した。
C6BU−1細胞をPDLコート96穴マイクロプレートに1穴当り3000個になるように播種し、培地(7.0%ウシ胎児血清、7.0%ウマ血清、1%抗生物質抗真菌剤混合溶液、4.0mM グルタミンを含むDMEM)中で37℃、5%二酸化炭素下で1日間培養した。遺伝子導入試薬FuGENE6(Promega社製)を用いてヒトP2X2受容体遺伝子(GenBank登録配列AF109387)およびヒトP2X3受容体遺伝子(GenBank登録配列Y07683)をC6BU−1細胞に導入し、さらに37℃、5%二酸化炭素下で1日間培養した。培地をFluo−3−AM 4μMを含む添加液(20mM HEPES、137mM NaCl、5.27mM KCl、0.9mM MgCl2、1.26mM CaCl2、5.6mM D−グルコース、2.5mM プロベネシド、1%BSA、0.08%プルロニックF−127、pH7.5)に置換し、37℃、5%二酸化炭素下で1時間インキュベーションした。洗浄用緩衝液(20mM HEPES、137mM NaCl、5.27mM KCl、0.9mM MgCl2、1.26mM CaCl2、5.6mM D−グルコース、2.5mM プロベネシド、pH7.5)により洗浄し、1穴当たり40μLの洗浄用緩衝液で満たした。マイクロプレートをハイスループットスクリーニングシステムFDSS 7000EX(浜松ホトニクス社)に設置する。FDSS 7000EXによる蛍光強度の測定を開始し、希釈用緩衝液(20mM HEPES、137mM NaCl、5.27mM KCl、0.9mM MgCl2、1.26mM CaCl2、5.6mM D−グルコース、2.5mM プロベネシド、0.1%プルロニックF−127、pH7.5)を用いて異なる濃度になるように希釈した式(I)で示される化合物のDMSO溶液を1穴当り40μLずつFDSS 7000EXに内蔵された自動分注装置で分注した。5分後、希釈用緩衝液で希釈したα,βメチレンATP溶液50μL(終濃度6μM)をFDSS 7000EXに内蔵された自動分注装置で分注し、その後4分間蛍光強度の測定を継続した。測定した蛍光強度の値から、α,βメチレンATP溶液添加後の蛍光強度の最大値を測定開始時の蛍光強度に対する比で表した比最大蛍光強度をマイクロプレートの穴毎に算出した。式(I)で示される化合物を含まない場合の比最大蛍光強度の値を阻害0%、α,βメチレンATPの代わりに希釈用緩衝液を添加した場合の比最大蛍光強度の値を阻害100%とし、阻害50%となる濃度(IC50)を算出して式(I)で示される化合物の阻害活性を評価した。比最大蛍光強度の算出はFDSS ソフトウェア(浜松ホトニクス社)を用いて行った。IC50の算出はマイクロソフト・エクセル(Microsoft社)およびXLfit(idbs社)のソフトウェアを用いて行った。
(結果)
IC50は1100nMを示した。
試験例4 ヒト血清アルブミン(HSA)存在下でのヒトP2X3受容体阻害活性の評価
ヒトP2X3受容体遺伝子(GenBank登録配列Y07683)をC6BU−1細胞に導入した安定発現細胞株をPDLコート96穴マイクロプレートに1穴当たり8000個になるように播種し、培地(7.0%ウシ胎児血清、7.0%ウマ血清、1%抗生物質抗真菌剤混合溶液、4.0mM グルタミンを含むDMEM)中で、37℃、5%二酸化炭素下で1日間培養した。培地をFluo−3−AM 4μMを含む添加液(20mM HEPES、137mM NaCl、5.37mM KCl、0.9mM MgCl2、1.26mM CaCl2、5.6mM D−グルコース、2.5mM プロベネシド、0.5%BSA、0.04%プルロニックF−127、pH7.5)に置換し、37℃、5%二酸化炭素下で1時間インキュベーションした。洗浄用緩衝液(20mM HEPES、137mM NaCl、5.27mM KCl、0.9mM MgCl2、1.26mM CaCl2、5.6mM D−グルコース、2.5mM プロベネシド、pH7.5)により洗浄し、1穴当たり40μLの洗浄用緩衝液で満たした。マイクロプレートをハイスループットスクリーニングシステムFDSS 7000EX(浜松ホトニクス社)に設置した。FDSS 7000EXによる蛍光強度の測定を開始し、希釈用緩衝液(20mM HEPES、137mM NaCl、5.27mM KCl、0.9mM MgCl2、1.26mM CaCl2、5.6mM D−グルコース、2.5mM プロベネシド、0.1%プルロニックF−127、pH7.5)に終濃度1%になるようにヒト血清アルブミンを添加した溶液を用いて異なる濃度になるように希釈した本発明化合物DMSO溶液を1穴当たり40μLずつFDSS 7000EXに内蔵された自動分注装置で分注した。5分後、希釈用緩衝液で希釈したATP溶液50μL(終濃度50nM)をFDSS 7000EXに内蔵された自動分注装置で分注し、その後4分間蛍光強度の測定を継続した。測定した蛍光強度の値から、ATP溶液添加後の蛍光強度の最大値を測定開始時の蛍光強度に対する比で表した比最大蛍光強度をマイクロプレートの穴毎に算出した。式(I)で示される化合物を含まない場合の比最大蛍光強度の値を阻害0%、ATPの代わりに希釈用緩衝液を添加した場合の比最大蛍光強度の値を阻害100%とし、阻害80%となる濃度(IC80)を算出して式(I)で示される化合物の阻害活性を評価した。比最大蛍光強度の算出はFDSS ソフトウェア(浜松ホトニクス社)を用いて行った。IC80の算出はマイクロソフト・エクセル(Microsoft社)およびXLfit(idbs社)のソフトウェアを用いて行った。
(結果)
IC80は92.4nM(46.9ng/mL)を示した。
ヒトP2X3受容体遺伝子(GenBank登録配列Y07683)をC6BU−1細胞に導入した安定発現細胞株をPDLコート96穴マイクロプレートに1穴当たり8000個になるように播種し、培地(7.0%ウシ胎児血清、7.0%ウマ血清、1%抗生物質抗真菌剤混合溶液、4.0mM グルタミンを含むDMEM)中で、37℃、5%二酸化炭素下で1日間培養した。培地をFluo−3−AM 4μMを含む添加液(20mM HEPES、137mM NaCl、5.37mM KCl、0.9mM MgCl2、1.26mM CaCl2、5.6mM D−グルコース、2.5mM プロベネシド、0.5%BSA、0.04%プルロニックF−127、pH7.5)に置換し、37℃、5%二酸化炭素下で1時間インキュベーションした。洗浄用緩衝液(20mM HEPES、137mM NaCl、5.27mM KCl、0.9mM MgCl2、1.26mM CaCl2、5.6mM D−グルコース、2.5mM プロベネシド、pH7.5)により洗浄し、1穴当たり40μLの洗浄用緩衝液で満たした。マイクロプレートをハイスループットスクリーニングシステムFDSS 7000EX(浜松ホトニクス社)に設置した。FDSS 7000EXによる蛍光強度の測定を開始し、希釈用緩衝液(20mM HEPES、137mM NaCl、5.27mM KCl、0.9mM MgCl2、1.26mM CaCl2、5.6mM D−グルコース、2.5mM プロベネシド、0.1%プルロニックF−127、pH7.5)に終濃度1%になるようにヒト血清アルブミンを添加した溶液を用いて異なる濃度になるように希釈した本発明化合物DMSO溶液を1穴当たり40μLずつFDSS 7000EXに内蔵された自動分注装置で分注した。5分後、希釈用緩衝液で希釈したATP溶液50μL(終濃度50nM)をFDSS 7000EXに内蔵された自動分注装置で分注し、その後4分間蛍光強度の測定を継続した。測定した蛍光強度の値から、ATP溶液添加後の蛍光強度の最大値を測定開始時の蛍光強度に対する比で表した比最大蛍光強度をマイクロプレートの穴毎に算出した。式(I)で示される化合物を含まない場合の比最大蛍光強度の値を阻害0%、ATPの代わりに希釈用緩衝液を添加した場合の比最大蛍光強度の値を阻害100%とし、阻害80%となる濃度(IC80)を算出して式(I)で示される化合物の阻害活性を評価した。比最大蛍光強度の算出はFDSS ソフトウェア(浜松ホトニクス社)を用いて行った。IC80の算出はマイクロソフト・エクセル(Microsoft社)およびXLfit(idbs社)のソフトウェアを用いて行った。
(結果)
IC80は92.4nM(46.9ng/mL)を示した。
試験例5 ヒトの予測有効用量
第1相単回投与試験において、3、10、30、100、300、450mgの式(I)で示される化合物を単回投与し、投与後0.25、0.5、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、5、6、8、10、12、24、36、48、72、120時間後の各被験者における式(I)で示される化合物の血漿中濃度を経時的に測定した。その結果、0.5−6時間後において最大濃度を認めた。式(I)で示される化合物を1日1回投与する場合、定常状態における最低血漿中薬物濃度は、単回投与後24時間後における血漿中濃度と同程度、または同程度以上と想定されることより、24時間後の血漿中濃度(幾何平均値)を以下に示した。各投与量における24時間後の血漿中濃度と、P2X3受容体を十分阻害する濃度として試験例4で算出したIC80である46.9ng/mLを比較した結果、3mgの24時間後血漿中濃度はIC80を下回るが、10、30、100、300、450mgの24時間後の血漿中濃度においてはIC80を上回ることより、最低有効用量を10mgとした。
(結果)
第1相単回投与試験において、3、10、30、100、300、450mgの式(I)で示される化合物を単回投与し、投与後0.25、0.5、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、5、6、8、10、12、24、36、48、72、120時間後の各被験者における式(I)で示される化合物の血漿中濃度を経時的に測定した。その結果、0.5−6時間後において最大濃度を認めた。式(I)で示される化合物を1日1回投与する場合、定常状態における最低血漿中薬物濃度は、単回投与後24時間後における血漿中濃度と同程度、または同程度以上と想定されることより、24時間後の血漿中濃度(幾何平均値)を以下に示した。各投与量における24時間後の血漿中濃度と、P2X3受容体を十分阻害する濃度として試験例4で算出したIC80である46.9ng/mLを比較した結果、3mgの24時間後血漿中濃度はIC80を下回るが、10、30、100、300、450mgの24時間後の血漿中濃度においてはIC80を上回ることより、最低有効用量を10mgとした。
(結果)
また、第1相単回投与試験において、3、10、30、100、300、450mgの全ての用量群において、有害事象として味覚異常及び味覚に関連する何らかの障害の発現は認められなかった。また、第1相反復投与試験において、150、300mgの式(I)で示される化合物を2週間1日1回反復投与し、味覚異常及び味覚に関連する何らかの障害の発現は認められなかった。このことより、実質的に味覚異常のない最大有効用量を450mgとした。
試験例6 第2相臨床試験
難治性・原因不明慢性咳嗽患者を対象とした第2相二重盲検クロスオーバー比較試験を実施した。
難治性・原因不明慢性咳嗽患者を対象に、投与2週時点での日中(午前7時〜午後7時59分、ただし、午後8時になる直前までを意味する)時間帯における1時間あたりの咳回数について、式(I)で示される化合物の投与によるプラセボ調整後のベースラインからの変化率とその有意性を評価した。また、24時間における1時間あたりの咳回数についても同様に、式(I)で示される化合物の投与によるプラセボ調整後のベースラインからの変化率とその有意性を評価した。
プラセボ調整後の変化率は以下の式で定義される。
難治性・原因不明慢性咳嗽患者を対象とした第2相二重盲検クロスオーバー比較試験を実施した。
難治性・原因不明慢性咳嗽患者を対象に、投与2週時点での日中(午前7時〜午後7時59分、ただし、午後8時になる直前までを意味する)時間帯における1時間あたりの咳回数について、式(I)で示される化合物の投与によるプラセボ調整後のベースラインからの変化率とその有意性を評価した。また、24時間における1時間あたりの咳回数についても同様に、式(I)で示される化合物の投与によるプラセボ調整後のベースラインからの変化率とその有意性を評価した。
プラセボ調整後の変化率は以下の式で定義される。
(治験デザイン)
本治験は,プラセボを対照とした多施設共同の無作為化二重盲検クロスオーバー比較法により実施した。本試験は、スクリーニング期(1〜4週間)、第1治療期(15日間)、休薬期(2〜3週間)、第2治療期(15日間)および後観察期(1週間)で構成した。
被験者(20名の女性、11名の男性、平均年齢50.0歳)を、式(I)記載の化合物先行投与群又はプラセボ先行投与群のいずれかに無作為に割付けた。式(I)記載の化合物先行投与群の被験者は、式(I)記載の化合物150mgを含有する錠剤(50mg 3錠)を、プラセボ先行投与群の被験者はプラセボ錠(3錠)を、第1治療期の翌日から1日1回朝に2週間経口投与した。その後、2〜3週間の休薬期を経て、第2治療期では、第1治療期で投与された錠剤ではない方の錠剤を、第2治療期の翌日から1日1回朝に2週間経口投与した。
本治験は,プラセボを対照とした多施設共同の無作為化二重盲検クロスオーバー比較法により実施した。本試験は、スクリーニング期(1〜4週間)、第1治療期(15日間)、休薬期(2〜3週間)、第2治療期(15日間)および後観察期(1週間)で構成した。
被験者(20名の女性、11名の男性、平均年齢50.0歳)を、式(I)記載の化合物先行投与群又はプラセボ先行投与群のいずれかに無作為に割付けた。式(I)記載の化合物先行投与群の被験者は、式(I)記載の化合物150mgを含有する錠剤(50mg 3錠)を、プラセボ先行投与群の被験者はプラセボ錠(3錠)を、第1治療期の翌日から1日1回朝に2週間経口投与した。その後、2〜3週間の休薬期を経て、第2治療期では、第1治療期で投与された錠剤ではない方の錠剤を、第2治療期の翌日から1日1回朝に2週間経口投与した。
(結果)日中時間帯における1時間あたりの咳回数の変化率に関する比較(最大の解析対象集団)を表3および図1に示す。
(第1治療期と第2治療期の各治療期での日中時間帯における1時間あたりの咳回数について、投与2週間後のベースラインに対する比の常用対数値を応答、治験薬、投与群(式(I)で示される化合物先行投与群、プラセボ先行投与群)、期を固定効果、個体を変量効果、ベースラインにおける1時間あたりの咳回数の常用対数値を共変量とする混合効果モデルのあてはめに基づく。)
(第1治療期と第2治療期の各治療期での日中時間帯における1時間あたりの咳回数について、投与2週間後のベースラインに対する比の常用対数値を応答、治験薬、投与群(式(I)で示される化合物先行投与群、プラセボ先行投与群)、期を固定効果、個体を変量効果、ベースラインにおける1時間あたりの咳回数の常用対数値を共変量とする混合効果モデルのあてはめに基づく。)
(結果)24時間における1時間あたりの咳回数の変化率に関する比較(最大の解析対象集団)を表4に示す。
(第1治療期と第2治療期の各治療期での24時間における1時間あたりの咳回数について、投与2週間後のベースラインに対する比の常用対数値を応答、治験薬、投与群(式(I)で示される化合物先行投与群、プラセボ先行投与群)、期を固定効果、個体を変量効果、ベースラインにおける1時間あたりの咳回数の常用対数値を共変量とする混合効果モデルのあてはめに基づく。)
(第1治療期と第2治療期の各治療期での24時間における1時間あたりの咳回数について、投与2週間後のベースラインに対する比の常用対数値を応答、治験薬、投与群(式(I)で示される化合物先行投与群、プラセボ先行投与群)、期を固定効果、個体を変量効果、ベースラインにおける1時間あたりの咳回数の常用対数値を共変量とする混合効果モデルのあてはめに基づく。)
(結果)Leicester咳質問票[日本語版]の3領域合計における全変化量の比較(最大の解析対象集団)を表5に示す。
(第1治療期と第2治療期の各治療期に関する終了時または中止時のLeicester咳質問票[日本語版]の3領域合計スコアに関するベースラインからの変化量について、ベースラインからの変化量を応答、治験薬、期、投与群(式(I)で示される化合物先行投与群、プラセボ先行投与群) を固定効果、個体を変量効果、ベースラインにおけるLeicester咳質問票[日本語版]の3領域合計スコアを共変量とする混合効果モデルのあてはめに基づく。)
(第1治療期と第2治療期の各治療期に関する終了時または中止時のLeicester咳質問票[日本語版]の3領域合計スコアに関するベースラインからの変化量について、ベースラインからの変化量を応答、治験薬、期、投与群(式(I)で示される化合物先行投与群、プラセボ先行投与群) を固定効果、個体を変量効果、ベースラインにおけるLeicester咳質問票[日本語版]の3領域合計スコアを共変量とする混合効果モデルのあてはめに基づく。)
上記表3および図1に示される通り、プラセボ調整後の日中の1時間あたりの咳回数の減少率は31.6%であった。
上記表4に示される通り、プラセボ調整後の24時間の1時間あたりの咳回数の減少率は30.9%であり、有意差が認められた。
上記表5に示される通り、Leicester咳質問票の3領域合計スコアの治験薬群間差は1.40点であり、有意差が認められた。
また、上記難治性・原因不明慢性咳嗽患者を対象に、以下の評価指標に基づき、式(I)記載の化合物の有効性とプラセボを比較することができる。
評価指標としては、例えば、夜間時間帯における1時間あたりの咳回数、覚醒時間帯における1時間あたりの咳回数、睡眠時間帯における1時間あたりの咳回数、咳Visual Analog Scale (VAS) を用いた重症度評価、患者による疾患の変化に関する包括印象度 (Patient Global Impression of Change;PGIC)、European Quality of Life Questionnaire 5-Dimension 5-Level (EQ-5D-5L)が挙げられる。
上記表4に示される通り、プラセボ調整後の24時間の1時間あたりの咳回数の減少率は30.9%であり、有意差が認められた。
上記表5に示される通り、Leicester咳質問票の3領域合計スコアの治験薬群間差は1.40点であり、有意差が認められた。
また、上記難治性・原因不明慢性咳嗽患者を対象に、以下の評価指標に基づき、式(I)記載の化合物の有効性とプラセボを比較することができる。
評価指標としては、例えば、夜間時間帯における1時間あたりの咳回数、覚醒時間帯における1時間あたりの咳回数、睡眠時間帯における1時間あたりの咳回数、咳Visual Analog Scale (VAS) を用いた重症度評価、患者による疾患の変化に関する包括印象度 (Patient Global Impression of Change;PGIC)、European Quality of Life Questionnaire 5-Dimension 5-Level (EQ-5D-5L)が挙げられる。
表6に示される通り、式(I)で示される化合物投与時で2例に味覚に関する有害事象が認められたが、いずれも軽度であった。味覚に関する有害事象は、味覚異常(味覚変化)および味覚減退であり、それぞれ3.2%および3.2%に認められた。
ここで、上記試験例6における味覚関連有害事象の発現状況を検討した。この試験では、治験薬として式(I)で示される化合物と、それに対応するプラセボが用いられた。試験デザインは、2期の治療期からなるクロスオーバーデザインが用いられていた。各被験者は、治療第1期に式(I)で示される化合物を1日150 mg、治療第2期にプラセボを服薬する治療群か、治療第1期にプラセボ、治療第2期に式(I)で示される化合物を1日150 mg服薬する治療群のいずれかに割付けられた。この試験における安全性解析対象集団は31例であり、全31例がいずれも式(I)で示される化合物とプラセボを服薬していた。このうち、式(I)で示される化合物服薬時に味覚異常(Dysgeusia)が1例 (1/31, 3.2%)、味覚減退(Hypogeusia)が別の1例 (1/31, 3.2%) で発現していた。味覚消失(Ageusia)の発現は認められなかった。したがって、味覚関連有害事象は2例 (2/31, 6.5%) で発現していた。プラセボ服薬時は、いずれの味覚関連有害事象の発現は認められなかった。
一方、MK-7264-012試験(ClinicalTrials.gov、識別番号NCT02612610)では治験薬としてGefapixantと、それに対応するプラセボが用いられた。試験デザインは、治療群としてGefapixant 7.5 mg群、同20 mg群、 同50 mg群、およびプラセボ群の4治療群からなる並行群間比較デザインが用いられていた。各被験者は、それらのいずれかを1日2回服薬するように割付けられた。Gefapixant 50 mg群とプラセボ群のそれぞれでの安全性解析対象例数、味覚関連有害事象の発現例数と発現割合を表7に示す。
(Gefapixant 50 mg群とプラセボ群での味覚関連有害事象の発現例数と発現割合(参考:非特許文献25))
上記の結果に基づいて、いずれかの味覚関連有害事象が発現した被験者の割合について、各治験薬とプラセボとの差として、各試験の試験デザインを考慮して試験例6では同一被験者における発現割合の治療法間差の平均とその両側95%信頼区間を、またMK-7264-012試験ではGefapixant 50 mg群とプラセボ群での各治療群における発現割合の治療群間差とその両側95%信頼区間をそれぞれ求めた。その結果を表8に示す。表8に見られるように、試験例6から得られたいずれかの味覚関連有害事象の発現割合に関するプラセボとの差の95%信頼上限である15.6%は、MK-7264-012試験から得られた95%信頼下限である63.2%をはるかに下回っていた。
(いずれかの味覚関連有害事象の発現割合に関する各治験薬とプラセボとの差)
* いずれかの味覚関連有害事象を発現した場合を1、発現しなかった場合を0として、各被験者での式(I)で示される化合物服薬時の値とプラセボ服薬時の値との差の平均値とその95%信頼区間として定義した。
上記の結果から、いずれかの味覚関連有害事象の発現する割合は、Gefapixant 50 mgと比較して式(I)で示される化合物150 mgで極めて低いことが期待できると考えられる。
また、試験例6で確認された味覚に関する有害事象は、6.5%(2/31)であり、MK-7264-012試験のプラセボ投与時に認められた有害事象6.3%(4/63)と同程度であった。
一方、MK-7264-012試験(ClinicalTrials.gov、識別番号NCT02612610)では治験薬としてGefapixantと、それに対応するプラセボが用いられた。試験デザインは、治療群としてGefapixant 7.5 mg群、同20 mg群、 同50 mg群、およびプラセボ群の4治療群からなる並行群間比較デザインが用いられていた。各被験者は、それらのいずれかを1日2回服薬するように割付けられた。Gefapixant 50 mg群とプラセボ群のそれぞれでの安全性解析対象例数、味覚関連有害事象の発現例数と発現割合を表7に示す。
(Gefapixant 50 mg群とプラセボ群での味覚関連有害事象の発現例数と発現割合(参考:非特許文献25))
上記の結果に基づいて、いずれかの味覚関連有害事象が発現した被験者の割合について、各治験薬とプラセボとの差として、各試験の試験デザインを考慮して試験例6では同一被験者における発現割合の治療法間差の平均とその両側95%信頼区間を、またMK-7264-012試験ではGefapixant 50 mg群とプラセボ群での各治療群における発現割合の治療群間差とその両側95%信頼区間をそれぞれ求めた。その結果を表8に示す。表8に見られるように、試験例6から得られたいずれかの味覚関連有害事象の発現割合に関するプラセボとの差の95%信頼上限である15.6%は、MK-7264-012試験から得られた95%信頼下限である63.2%をはるかに下回っていた。
(いずれかの味覚関連有害事象の発現割合に関する各治験薬とプラセボとの差)
* いずれかの味覚関連有害事象を発現した場合を1、発現しなかった場合を0として、各被験者での式(I)で示される化合物服薬時の値とプラセボ服薬時の値との差の平均値とその95%信頼区間として定義した。
上記の結果から、いずれかの味覚関連有害事象の発現する割合は、Gefapixant 50 mgと比較して式(I)で示される化合物150 mgで極めて低いことが期待できると考えられる。
また、試験例6で確認された味覚に関する有害事象は、6.5%(2/31)であり、MK-7264-012試験のプラセボ投与時に認められた有害事象6.3%(4/63)と同程度であった。
製剤例
以下に示す製剤例は例示にすぎないものであり、発明の範囲を何ら限定することを意図するものではない。
(製剤例1)懸濁剤
式(I)で示される化合物の原薬に、例えば、注射用水を加え、懸濁剤とした。
(製剤例2)錠剤
式(I)で示される化合物の原薬に、添加剤として例えば、乳糖、ステアリン酸マグネシウムを加え、錠剤とした。
以下に示す製剤例は例示にすぎないものであり、発明の範囲を何ら限定することを意図するものではない。
(製剤例1)懸濁剤
式(I)で示される化合物の原薬に、例えば、注射用水を加え、懸濁剤とした。
(製剤例2)錠剤
式(I)で示される化合物の原薬に、添加剤として例えば、乳糖、ステアリン酸マグネシウムを加え、錠剤とした。
本発明の慢性咳嗽の治療方法およびそれに用いる治療用医薬組成物は、活性成分の式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の所定量を、慢性咳嗽の患者に対して投与することにより、優れた治療効果を示すと考えられる。また、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩の投与による味覚に関する副作用は実質的に認められず、極めて安全に適用することができ、長期間の投与にも適していることから、本発明の治療方法および治療用医薬組成物は、優れた治療方法および治療用医薬組成物である。
Claims (6)
- ヒトP2X3受容体阻害活性が、ヒトP2X2/3受容体阻害活性と比べて200倍以上の選択性を有する化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、ヒトで実質的に味覚障害の副作用を伴わない、ヒトP2X3受容体関連疾患を治療するための、医薬組成物。
- 1日に2回投与される、請求項1記載の医薬組成物。
- ヒトP2X3受容体阻害活性が、ヒトP2X2/3受容体阻害活性と比べて200倍以上の選択性を有する化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、ヒトで実質的に味覚障害の副作用が軽減された、ヒトP2X3受容体関連疾患治療用医薬組成物。
- 1日に2回投与される、請求項3記載の医薬組成物。
- ヒトP2X3受容体阻害活性が、ヒトP2X2/3受容体阻害活性と比べて200倍以上の選択性を有する化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、ヒトP2X3受容体関連疾患の治療において使用するための医薬組成物であって、前記医薬組成物が、Gefapixantと比較して、治療に関連する副作用である味覚障害の低減をもたらす、医薬組成物。
- 1日に2回投与される、請求項5記載の医薬組成物。
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