JP2021053832A - 印刷装置、印刷制御プログラムおよび印刷物の生産方法 - Google Patents

印刷装置、印刷制御プログラムおよび印刷物の生産方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の印刷ジョブを順次処理する場合に要する全体の処理時間を、短縮する。【解決手段】印刷媒体の搬送と、前記印刷媒体への印刷ジョブに基づく印刷と、を行う印刷装置であって、印刷される前の前記印刷媒体を加熱する第1ヒーターと、印刷ジョブ毎に前記第1ヒーターによる加熱を制御するプロセッサーと、を備え、第1の印刷ジョブに基づく印刷が完了し、前記第1の印刷ジョブに対応する前記印刷媒体の余白を前記第1ヒーターに残した状態であり、かつ、前記第1の印刷ジョブの次の印刷ジョブである第2の印刷ジョブに基づく印刷を実行していない状態である第1状態において、前記プロセッサーは、前記第2の印刷ジョブに対応した加熱を行うように前記第1ヒーターを制御する。【選択図】図4

Description

本発明は、印刷装置、印刷制御プログラムおよび印刷物の生産方法に関する。
印刷結果を安定させるために印刷媒体をヒーターで加熱する印刷装置が知られている。
また、設定温度に加熱される定着部材と加圧部材とによる定着部を有し、搬送される各シートを定着部材と加圧部材とでニップして加熱する画像形成装置が開示されている(特許文献1参照)。
特開2019‐56793号公報
ヒーターを有する印刷装置において、ヒーターの温度が印刷ジョブ毎に制御されていた。そのため、一つの印刷ジョブに対応する処理が全て終了するまで、次の印刷ジョブに対応するヒーターの制御を開始することができなかった。この結果、複数の印刷ジョブを順次処理する場合に要する全体の処理時間の長期化が課題となっていた。
印刷媒体の搬送と、前記印刷媒体への印刷ジョブに基づく印刷と、を行う印刷装置は、印刷を完了する前の前記印刷媒体を加熱する第1ヒーターと、印刷ジョブ毎に前記第1ヒーターによる加熱を制御するプロセッサーと、を備え、第1の印刷ジョブに基づく印刷が完了し、前記第1の印刷ジョブに対応する前記印刷媒体の余白を前記第1ヒーターに残した状態であり、かつ、前記第1の印刷ジョブの次の印刷ジョブである第2の印刷ジョブに基づく印刷を実行していない状態である第1状態において、前記プロセッサーは、前記第2の印刷ジョブに対応した加熱を行うように前記第1ヒーターを制御する。
印刷装置の構成を示すブロック図。 印刷装置の一部構成を搬送方向と交差する向きの視点により示す図。 印刷制御処理を示すフローチャート。 ヒーター制御処理を示すフローチャート。 印刷装置の一部構成を上方からの視点で示し、かつ第1状態を示す図。 印刷装置の一部構成を上方からの視点で示し、かつ第2状態を示す図。 本実施形態における各ヒーターの温度変化の例を示す図。
以下、各図を参照しながら本発明の実施形態を説明する。各図は、本実施形態を説明するための例示に過ぎない。各図は例示であるため、比率や形状が正確でなかったり、互いに整合していなかったり、一部が省略されていたりする場合がある。
1.装置の概略説明:
図1は、本実施形態にかかる印刷装置10の構成をブロック図により簡易的に示している。印刷装置10を、記録装置、液体吐出装置、プリンター、等と記載してもよい。印刷装置10は「印刷物の生産方法」を実行する。印刷装置10は、制御部11、表示部13、操作受付部14、印刷ヘッド15、キャリッジ16、搬送部17、通信インターフェイス18、第1ヒーター19、第2ヒーター20、第3ヒーター21、を含む。インターフェイスを、IFと略す。制御部11は、プロセッサーとしてのCPU11a、ROM11b、RAM11c等を有するICや、その他の不揮発性メモリー等を含んで構成される。
制御部11では、プロセッサーつまりCPU11aが、ROM11bや、その他のメモリー等に保存されたプログラム12に従った演算処理を、RAM11c等をワークエリアとして用いて実行することにより、印刷装置10の各部を制御する。プログラム12は、印刷制御プログラムに該当する。プロセッサーは、一つのCPUに限られることなく、複数のCPUや、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェア回路により処理を行う構成であってもよいし、CPUとハードウェア回路とが協働して処理を行う構成であってもよい。
表示部13は、視覚的情報を表示するための手段であり、例えば、液晶ディスプレイや、有機ELディスプレイ等により構成される。表示部13を、表示ディスプレイ、ディスプレイ、等と記載してもよい。また、表示部13は、ディスプレイと、ディスプレイを駆動するための駆動回路とを含む構成であってもよい。操作受付部14は、ユーザーによる操作を受け付けるための手段であり、例えば、物理的なボタンや、タッチパネルや、キーボード等によって実現される。むろん、タッチパネルは、表示部13の一機能として実現されるとしてもよい。表示部13および操作受付部14を含めて、印刷装置10の操作パネルと呼ぶことができる。また、表示部13や操作受付部14は、印刷装置10の一部であってもよいし、印刷装置10に外付けされた周辺機器であってもよい。
搬送部17は、制御部11による制御下で印刷媒体を搬送する機構である。搬送部17は、印刷媒体を搬送するためのローラーや、ローラーを回転させるためのモーター等を含む。印刷媒体を搬送するためのローラーを、搬送ローラーと記載してもよい。印刷媒体は、代表的には用紙であるが、印刷可能な媒体であれば、用紙以外の素材の媒体であってもよい。搬送部17による搬送の上流、下流を、単に、上流、下流と記載する。
印刷ヘッド15は、制御部11による制御下でインクジェット方式により液体を吐出して印刷を行う。印刷ヘッド15は、液体を吐出可能なノズルを複数備え、搬送部17が搬送する印刷媒体に対して、画像データに基づいて各ノズルから液体を吐出する。印刷ヘッド15を、印字ヘッド、記録ヘッド、液体吐出ヘッド、等と記載してもよい。以下では、印刷ヘッド15が吐出する液体をインクと呼ぶ。ただし、印刷ヘッド15は、インク以外の液体を吐出することも可能である。印刷ヘッド15は、例えば、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)といった複数の色のインクを吐出する。
キャリッジ16は、制御部11による制御下で、搬送部17による搬送の方向に交差する方向に沿って往復移動する。ここで言う交差とは、基本的に直交を意味するが、厳密な直交だけでなく実際の部品取り付け精度等に起因して生じる程度の誤差を含む意味であってもよい。印刷ヘッド15は、キャリッジ16に搭載されており、キャリッジ16とともに移動する。印刷ヘッド15がキャリッジ16により移動しながらインクを吐出することを、主走査と呼んだり、パスと呼んだりする。
通信IF18は、印刷装置10が公知の通信規格を含む所定の通信プロトコルに準拠して有線又は無線で外部と接続するための一つまたは複数のIFの総称である。図1の例では、印刷装置10は、通信IF18を介して外部機器30と接続している。外部機器30は、例えば、パーソナルコンピューター(PC)、サーバー、スマートフォン、タブレット型端末、或いはそれらと同程度の処理能力を有する機器である。
第1ヒーター19は、印刷を完了する前の印刷媒体を加熱するヒーターである。第2ヒーター20は、印刷中の印刷媒体を加熱するヒーターである。第3ヒーター21は、印刷完了後の印刷媒体を加熱するヒーターである。制御部11は、各ヒーターによる加熱を制御する。第1ヒーター19、第2ヒーター20および第3ヒーター21の中では、第1ヒーター19が最も上流に配置され、第3ヒーター21が最も下流に配置されている。
図2は、印刷装置10の一部構成を、印刷媒体の搬送方向と交差する向きの視点により示している。図2の例では、長尺な用紙等の媒体が巻かれた状態のロール状印刷媒体RPの一部が引き出されており、この引き出された部分である印刷媒体Pが、ローラー17aおよびローラー17bによって搬送されている。ロール状印刷媒体RPを、ロール紙と記載してもよい。図2の例では、ロール状印刷媒体RPの位置が、搬送の最も上流の位置になる。ローラー17aおよびローラー17bは、搬送部17が有するローラーである。ローラー17aおよびローラー17bは、印刷媒体Pの搬送経路を挟んで相対するローラーの対であり、互いの間に印刷媒体Pを挟持した状態で回転することにより、印刷媒体Pを搬送する。むろん、搬送部17が印刷媒体Pの搬送のために有するローラーは、ローラー17a,17bに限定されない。
図2によれば、印刷装置10は、プラテン22を有する。プラテン22は、搬送される印刷媒体Pの一部を下方から支持する。プラテン22と相対する上方の位置には、印刷ヘッド15が配置されている。上述したように、印刷ヘッド15はキャリッジ16に搭載されている。図2においては、キャリッジ16の移動方向は、図面に対して垂直な向きである。印刷媒体Pは、プラテン22によって支持されている期間に、印刷ヘッド15からのインクの吐出を受けて印刷が施される。
図2において、括弧書きで示すように、プラテン22には、第2ヒーター20が形成されている。つまり、第2ヒーター20は、プラテン22に含まれていたり、プラテン22に装着されていたりする。いずれにしても、プラテン22によって支持される印刷媒体Pは、第2ヒーター20によって加熱される。第2ヒーター20を、プラテンヒーターと呼んだり、中流ヒーターと呼んだりしてもよい。第2ヒーター20は、印刷媒体Pを加熱することにより、印刷媒体Pに着弾したインクの広がりを抑制して印刷媒体Pに対するインクの定着を安定させる。
プラテン22の上流には、第1ヒーター19が配置されている。実際には、プラテン22と同様に印刷媒体Pの一部を支持する支持部が、プラテン22の上流に配置されており、この支持部に、第1ヒーター19が含まれていたり、装着されていたりする。ここでは表現を簡略化して、このようなプラテン22の上流の支持部を第1ヒーター19と記載する。第1ヒーター19を、前ヒーターと呼んだり、上流ヒーターと呼んだりしてもよい。第1ヒーター19は、印刷媒体Pが第2ヒーター20による加熱で急激に温度変化して変形等することを防ぐために、印刷前に印刷媒体Pを予熱しておく。
プラテン22の下流には、第3ヒーター21が配置されている。実際には、プラテン22と同様に印刷媒体Pの一部を支持する支持部が、プラテン22の下流に配置されており、この支持部に、第3ヒーター21が含まれていたり、装着されていたりする。ここでは表現を簡略化して、このようなプラテン22の下流の支持部を第3ヒーター21と記載する。第3ヒーター21を、後ヒーターと呼んだり、下流ヒーターと呼んだりしてもよい。第3ヒーター21は、印刷後の印刷媒体Pにおけるインクの乾燥を促進するために印刷媒体Pを加熱する。第1ヒーター19、プラテン22および第3ヒーター21は、印刷媒体Pを支持する支持部であると同時に、搬送される印刷媒体Pを案内する案内部でもある。
図2において符号PSで示す、印刷媒体Pのうちのプラテン22よりも下流の部分は、1枚分の印刷物のサイズに相当する印刷サイズ領域PSの例である。図2に示す印刷サイズ領域PSは、印刷媒体Pの先端を含んでいる。印刷媒体Pの先端とは、印刷媒体Pの下流を向く端部である。プラテン22よりも下流へ搬送された印刷サイズ領域PSの第3ヒーター21による加熱が終了することにより、1枚の印刷物が生産されたことになる。第3ヒーター21による加熱が終了した印刷サイズ領域PSは、例えば、不図示のカッターにより印刷媒体Pから切り離されて、回収される。
2.印刷制御処理:
図3および図4は、プロセッサーである制御部11がプログラム12に従って実行する印刷制御処理をフローチャートにより示している。図4に示す処理を、ヒーター制御処理とも呼ぶ。
制御部11は、印刷ジョブを入力したことを契機として、図3のフローチャートを開始する。印刷ジョブとは、印刷媒体Pへ印刷すべき画像を表現した画像データや、印刷に関する各種コマンドを含んだデータである。制御部11は、例えば、外部機器30から送信された印刷ジョブを、通信IF18を介して入力する。
ステップS100では、制御部11は、入力した印刷ジョブの解析に基づいて、各ヒーターの加熱設定を行う。加熱設定とは、ヒーターの温度である加熱温度の設定やヒーターが印刷媒体Pを加熱する加熱時間の設定である。制御部11は、例えば、印刷ジョブに含まれている画像データを解析し、画像データの印刷に使用するインクの色数や種類を特定する。そして、このようなインクの色数や種類に応じて、第1ヒーター19、第2ヒーター20および第3ヒーター21夫々の加熱設定を行う。
制御部11は、例えば、印刷に使用するインクの色数が比較的少ない場合は、第3ヒーター21の加熱時間を短めに設定する。また、制御部11は、印刷に使用するインクに特定種類のインクが含まれている場合には、加熱温度を高めに設定したり、加熱時間を長めに設定したりしてもよい。また、制御部11は、印刷ジョブを解析することにより、画像データの印刷に要するパス数を特定し、パス数に応じて、第3ヒーター21の加熱時間を設定してもよい。このように、印刷ジョブや画像データの特徴に応じて各ヒーターの加熱時間を設定する。これにより、特に印刷完了後の印刷媒体Pの加熱を行う第3ヒーター21の加熱時間を、印刷されるインクの乾燥のために必要な長さに調整して、印刷ジョブの処理時間の短縮化を図ることができる。
また、制御部11は、印刷ジョブにおいて所定のコマンドにより各ヒーターによる加熱の程度が直接あるいは間接的に指示されている場合には、そのような指示に応じて第1ヒーター19、第2ヒーター20および第3ヒーター21夫々の加熱設定を行ってもよい。また、制御部11は、印刷ジョブにおいて所定のコマンドにより指示されている印刷媒体Pの種類に応じて、第1ヒーター19、第2ヒーター20および第3ヒーター21夫々の加熱設定を行ってもよい。ここでは、印刷ジョブで指示されている種類の印刷媒体Pのロール状印刷媒体RPが、ユーザーにより印刷装置10にセットされているものとする。いずれにしても、本実施形態では、制御部11が入力した印刷ジョブ毎に、ヒーターの加熱設定の内容が異なり得る。
ステップS110では、制御部11は、ステップS100で行った加熱設定に従って、ヒーターの制御を実際に開始する。つまり、制御部11は、第1ヒーター19、第2ヒーター20および第3ヒーター21夫々の稼働を開始させ、各ヒーターの温度が、ステップS100で各ヒーターについて設定した各加熱温度となるように制御する。
制御部11は、ステップS110からステップS120へ進む一方で、図4に示すヒーター制御処理を並行して実施する。図4の処理については後述する。
ステップS120では、制御部11は、印刷媒体Pの前加熱処理を実行する。前加熱処理は、印刷前の印刷媒体Pを第1ヒーター19により加熱する処理である。先ず、制御部11は、搬送部17に印刷媒体Pの搬送を開始させる。制御部11は、印刷媒体Pにおける印刷サイズ領域PSが、第1ヒーター19について設定した加熱時間をかけて第1ヒーター19により加熱されるように、搬送部17による搬送速度を調整したり搬送を一時停止させたりしながら、印刷媒体Pを搬送する。印刷サイズ領域PSの大きさは、印刷ジョブにより指定されている。なお、図3〜7に関する説明において、搬送とは、特に断らない場合は、上流から下流に向かう搬送を意味する。ステップS120〜S150の処理は、印刷サイズ領域PSを単位とした処理である。
前加熱処理の次に、ステップS130では、制御部11は、印刷媒体Pへの印刷処理を実行する。制御部11は、印刷ヘッド15、キャリッジ16および搬送部17を制御して、印刷媒体Pの所定距離の搬送と、印刷ヘッド15のパスとを交互に繰り返し実行させることにより、印刷ジョブの画像データが表現する画像を印刷サイズ領域PS内に印刷する。印刷処理内で繰り返す印刷媒体Pの所定距離の搬送を、副走査と呼んだり、紙送りと呼んだりする。印刷媒体Pにおける印刷処理を受ける印刷サイズ領域PSは、印刷処理の最中にプラテン22上を進むため、第2ヒーター20によって加熱される。
印刷処理の次に、ステップS140では、制御部11は、印刷媒体Pの後加熱処理を実行する。後加熱処理は、印刷完了後の印刷媒体Pを第3ヒーター21により加熱する処理である。制御部11は、印刷媒体Pにおける印刷後の印刷サイズ領域PSが、第3ヒーター21について設定した加熱時間をかけて第3ヒーター21により加熱されるように、搬送部17による搬送速度を調整したり、当該印刷サイズ領域PSが第3ヒーター21上に在る状態で搬送を停止させたりする。
ステップS150では、制御部11は、後加熱処理を終えた印刷サイズ領域PSを、不図示のカッターにより印刷媒体Pから切断する。この切断により、印刷媒体Pに新たな先端が生じ、この新たに生じた先端を含む印刷サイズ領域PSが、次の処理の対象となる。
ステップS160では、制御部11は、印刷媒体Pを下流から上流に向けて搬送する。下流から上流に向けて搬送することを、バックフィードと呼ぶ。制御部11は、搬送部17にローラー17a,17bの回転方向を切り替えさせることにより、バックフィードを実現する。制御部11は、現時点で印刷が施されていない印刷サイズ領域PSの先端が第1ヒーター19上に戻るまで、印刷媒体Pをバックフィードする。
ステップS170では、制御部11は、印刷ジョブの終了か否かを判定する。制御部11は、印刷ジョブの画像データを構成するページ数や印刷ジョブによって指示されている印刷部数に基づいて、印刷ジョブに基づいて印刷すべき印刷物の枚数を特定する。そして、制御部11は、直近のステップS120〜S150で処理の対象とした印刷サイズ領域PSが、印刷ジョブに基づいて印刷すべき最後の印刷物に該当する場合には、ステップS170で印刷ジョブ終了、つまり“Yes”と判定して、ステップS180へ進む。一方、直近のステップS120〜S150で処理の対象とした印刷サイズ領域PSが、前記最後の印刷物に該当しない場合には、制御部11は、ステップS170で“No”と判定してステップS120へ進む。制御部11は、ステップS170の“No”からステップS120へ進んだ場合には、ステップS120〜S150を行うことにより、現在実行中の印刷ジョブに基づいて印刷すべき次の1枚の印刷物を生産する。
図4について説明する。
印刷装置10が連続して実行する、ある2つの印刷ジョブに注目した時、これら2つの印刷ジョブのうち先に実行する印刷ジョブを「第1の印刷ジョブ」と呼び、後に実行する印刷ジョブを「第2の印刷ジョブ」と呼ぶ。図4の説明にあたり、制御部11は、図3のフローチャートに従って、現在、第1の印刷ジョブの実行中であると仮定する。
ステップS200では、制御部11は、次の印刷ジョブの有無を繰り返し判定する。制御部11は、第1の印刷ジョブの次の印刷ジョブを入力済みである場合に、ステップS200で“Yes”と判定してステップS210へ進む。
ステップS210では、制御部11は、次の印刷ジョブ、つまり第2の印刷ジョブの解析に基づいて、各ヒーターの加熱設定を行う。ステップS210の説明は、ステップS100の説明を準用する。
ステップS220では、制御部11は、第1ヒーター19の加熱温度を変更する必要があるか否かを判定する。制御部11は、第1の印刷ジョブに対応する第1ヒーター19の加熱温度、つまり現在の第1ヒーター19の加熱温度と、ステップS210で第2の印刷ジョブに対応して設定した第1ヒーター19の加熱温度と、が異なるか否かを判定する。そして、第1の印刷ジョブに対応する第1ヒーター19の加熱温度と第2の印刷ジョブに対応する第1ヒーター19の加熱温度とが異なる場合に、ステップS220の“Yes”の判定からステップS230へ進む。一方、第1の印刷ジョブに対応する第1ヒーター19の加熱温度と第2の印刷ジョブに対応する第1ヒーター19の加熱温度とが同じである場合は、制御部11は、ステップS220の“No”の判定からステップS250へ進む。
ステップS230では、制御部11は、第1ヒーター19の加熱温度を変更できるタイミングが到来したか否かを繰り返し判定する。制御部11は、第1ヒーター19の加熱温度を変更できるタイミングが到来した場合に、ステップS230の“Yes”の判定からステップS240へ進む。ステップS230の判定方法については、図5を参照して説明する。
ステップS240では、制御部11は、第1ヒーター19の加熱温度を変更する。つまり、制御部11は、第1ヒーター19を制御して、第1ヒーター19の加熱温度を、ステップS210で第2の印刷ジョブに対応して設定した第1ヒーター19の加熱温度となるように変更する。
図5は、図2に示した構成の一部を上方からの視点により示している。符号D1の矢印は、搬送部17による搬送方向、つまり上流から下流を向く方向D1を示している。方向D1に交差する方向D2および方向D2の逆方向である方向D3は、キャリッジ16の移動方向である。図5に示すように、第1ヒーター19、プラテン22、第3ヒーター21が、方向D1に沿って並んでいる。
図5の例では、印刷媒体Pの先端を含んだ印刷サイズ領域PSの多くの部分がプラテン22上に存在している。印刷媒体P内の破線は、印刷媒体Pの先端を含んだ印刷サイズ領域PSと、この印刷サイズ領域PSの上流に隣接する次の印刷サイズ領域との境界を示している。符号IMは、印刷サイズ領域PSに対してステップS130の印刷処理により印刷された画像IMを表している。つまり、図5では、一つの印刷サイズ領域PSに対する印刷が完了した直後の状態を示している。印刷サイズ領域PS内であって画像IM外の領域は、印刷媒体Pにおける余白である。図5では、印刷サイズ領域PS内であって画像IM外の上流の余白を、符号Wで示している。
制御部11は、搬送部17による印刷媒体Pの搬送量を監視して、第1の印刷ジョブに基づいて印刷する最後の印刷物に該当する印刷サイズ領域PS内の、画像IMが印刷される印刷領域の全てが、第1ヒーター19よりも下流へ搬送されたタイミングを検知する。そして、このような検知をした場合に、第1ヒーター19の加熱温度を、第2の印刷ジョブに対応する第1ヒーター19の加熱温度に変更可能(ステップS230において“Yes”)と判定し、ステップS240を実行する。制御部11は、第1の印刷ジョブの画像データを解析することにより、印刷サイズ領域PS内の印刷領域を特定する。
第1の印刷ジョブに基づいて印刷すべき印刷物の枚数が、そもそも1枚であれば、この1枚に該当する印刷サイズ領域PSが、第1の印刷ジョブに基づいて印刷する最後の印刷物に該当する印刷サイズ領域PSである。
図5に示す印刷サイズ領域PSは、第1の印刷ジョブに基づいて印刷する最後の印刷物に該当する印刷サイズ領域PSであるとする。また、上述したように図5では印刷サイズ領域PSに対する画像IMの印刷が完了した状態を示している。従って、図5は、“第1の印刷ジョブに基づいて印刷する最後の印刷物に該当する印刷サイズ領域PS内の印刷領域の全てが第1ヒーター19よりも下流へ搬送されたタイミング”のやや後の状態を示している。
このような図5の状態は、第1の印刷ジョブに基づく印刷が完了し、第1の印刷ジョブに対応する印刷媒体Pの余白Wを第1ヒーター19に残した状態であり、かつ、第2の印刷ジョブに基づく印刷を実行していない状態である「第1状態」の一つを示している。そして、これまでの説明から解るように、図5の状態では、制御部11は既にステップS240へ処理を進めている。従って、制御部11は、第1状態では、第2の印刷ジョブに対応した加熱を行うように第1ヒーター19を制御する、と言える。
ステップS250では、制御部11は、第2ヒーター20の加熱温度を変更する必要があるか否かを判定する。制御部11は、第1の印刷ジョブに対応する第2ヒーター20の加熱温度、つまり現在の第2ヒーター20の加熱温度と、ステップS210で第2の印刷ジョブに対応して設定した第2ヒーター20の加熱温度と、が異なるか否かを判定する。そして、第1の印刷ジョブに対応する第2ヒーター20の加熱温度と第2の印刷ジョブに対応する第2ヒーター20の加熱温度とが異なる場合に、ステップS250の“Yes”の判定からステップS260へ進む。一方、第1の印刷ジョブに対応する第2ヒーター20の加熱温度と第2の印刷ジョブに対応する第2ヒーター20の加熱温度とが同じである場合は、制御部11は、ステップS250の“No”の判定からステップS280へ進む。
ステップS260では、制御部11は、第2ヒーター20の加熱温度を変更できるタイミングが到来したか否かを繰り返し判定する。制御部11は、第2ヒーター20の加熱温度を変更できるタイミングが到来した場合に、ステップS260の“Yes”の判定からステップS270へ進む。ステップS260の判定方法については、図6を参照して説明する。
ステップS270では、制御部11は、第2ヒーター20の加熱温度を変更する。つまり、制御部11は、第2ヒーター20を制御して、第2ヒーター20の加熱温度を、ステップS210で第2の印刷ジョブに対応して設定した第2ヒーター20の加熱温度となるように変更する。
図6は、図2に示した構成の一部を上方からの視点により示している。図6の見方は、図5の見方と同様である。図6では、図5と比べて印刷媒体Pの搬送が進んでおり、印刷媒体Pの先端を含んだ印刷サイズ領域PSの多くの部分が第3ヒーター21上に存在している。制御部11は、搬送部17による印刷媒体Pの搬送量を監視して、第1の印刷ジョブに基づいて印刷した最後の印刷物に該当する印刷サイズ領域PS内の印刷領域の全てが、プラテン22よりも下流へ搬送されたタイミングを検知する。そして、このような検知をした場合に、第2ヒーター20の加熱温度を、第2の印刷ジョブに対応する第2ヒーター20の加熱温度に変更可能(ステップS260において“Yes”)と判定し、ステップS270を実行する。
図5と同様に、図6の印刷サイズ領域PSは、第1の印刷ジョブに基づいて印刷した最後の印刷物に該当する印刷サイズ領域PSである。また、図6では、印刷サイズ領域PS内の画像IMの全てがプラテン22よりも下流に在る。従って、図6は、“第1の印刷ジョブに基づいて印刷した最後の印刷物に該当する印刷サイズ領域PS内の印刷領域の全てがプラテン22よりも下流へ搬送されたタイミング”のやや後の状態を示している。
このような図6の状態は、第1の印刷ジョブに基づく印刷が完了し、第1の印刷ジョブに対応する印刷媒体Pの余白Wをプラテン22に残した状態であり、かつ、第2の印刷ジョブに基づく印刷を実行していない状態である「第2状態」の一つを示している。そして、これまでの説明から解るように、図6の状態では、制御部11は既にステップS270へ処理を進めている。従って、制御部11は、第2状態では、第2の印刷ジョブに対応した加熱を行うように第2ヒーター20を制御する、と言える。
また、図5に示した第1状態においては、印刷サイズ領域PS内の印刷領域はプラテン22に残っているため、制御部11は、ステップS260で“Yes”と判定することはできない。従って、制御部11は、第1状態においては、第1の印刷ジョブに対応した加熱を行うように第2ヒーター20を制御している。
ステップS280では、制御部11は、第3ヒーター21の加熱温度を変更する必要があるか否かを判定する。制御部11は、第1の印刷ジョブに対応する第3ヒーター21の加熱温度、つまり現在の第3ヒーター21の加熱温度と、ステップS210で第2の印刷ジョブに対応して設定した第3ヒーター21の加熱温度と、が異なるか否かを判定する。そして、第1の印刷ジョブに対応する第3ヒーター21の加熱温度と第2の印刷ジョブに対応する第3ヒーター21の加熱温度とが異なる場合に、ステップS280の“Yes”の判定からステップS290へ進む。一方、第1の印刷ジョブに対応する第3ヒーター21の加熱温度と第2の印刷ジョブに対応する第3ヒーター21の加熱温度とが同じである場合は、制御部11は、ステップS280の“No”の判定からステップS200へ進む。
ステップS290では、制御部11は、第3ヒーター21の加熱温度を変更できるタイミングが到来したか否かを繰り返し判定する。制御部11は、第3ヒーター21の加熱温度を変更できるタイミングが到来した場合に、ステップS290の“Yes”の判定からステップS300へ進む。制御部11は、第1の印刷ジョブに基づいて印刷した最後の印刷物に該当する印刷サイズ領域PSを対象としたステップS140の後加熱処理を終えたタイミングで、ステップS290において“Yes”と判定すればよい。
ステップS300では、制御部11は、第3ヒーター21の加熱温度を変更する。つまり、制御部11は、第3ヒーター21を制御して、第3ヒーター21の加熱温度を、ステップS210で第2の印刷ジョブに対応して設定した第3ヒーター21の加熱温度となるように変更する。制御部11は、ステップS300を実行した上でステップS200へ進む。
図5に示した第1状態では、印刷サイズ領域PS内の印刷領域はプラテン22に残っており、当然、この印刷サイズ領域PSの後加熱処理は終わっていないため、ステップS290で“Yes”と判定することはできない。従って、制御部11は、第1状態においては、第1の印刷ジョブに対応した加熱を行うように第3ヒーター21を制御している。
図3のステップS180では、制御部11は、次の印刷ジョブの有無を判定し、次の印刷ジョブが有る場合には“Yes”の判定からステップS120に進み、一方、次の印刷ジョブが無い場合には“No”と判定して図3のフローチャートを終了する。制御部11は、図3のフローチャートの終了に伴って、図4のフローチャートも終了する。制御部11は、ステップS180では、その時点での図4のステップS200の判定結果に従う。つまり、制御部11は、ステップS170において第1の印刷ジョブの終了と判定した時点で、既にステップS200で第2の印刷ジョブ有り(Yes)と判定していれば、ステップS180で“Yes”と判定してステップS120へ進む。
制御部11は、ステップS180の“Yes”からステップS120へ進んだ場合には、それまで実行していた第1の印刷ジョブの次の印刷ジョブである第2の印刷ジョブに基づく1枚目の印刷物の生産を、前加熱処理から開始する。これまでの図4〜6の説明から解るように、第2の印刷ジョブをステップS120から開始する時点よりも前に、第1ヒーター19および第2ヒーター20の加熱温度は、第2の印刷ジョブに対応する設定の各加熱温度に制御されている。また、ステップS150,S160にある程度の時間を要することから、第2の印刷ジョブをステップS120から開始する時点よりも前に、第3ヒーター21の加熱温度は、第2の印刷ジョブに対応する設定の加熱温度に制御されている。
3.まとめ及び効果:
このように本実施形態によれば、印刷媒体Pの搬送と、印刷媒体Pへの印刷ジョブに基づく印刷と、を行う印刷装置10は、印刷を完了する前の印刷媒体Pを加熱する第1ヒーター19と、印刷ジョブ毎に第1ヒーター19による加熱を制御するプロセッサー(制御部11)と、を備える。そして、第1の印刷ジョブに基づく印刷が完了し、第1の印刷ジョブに対応する印刷媒体Pの余白Wを第1ヒーター19に残した状態であり、かつ、第1の印刷ジョブの次の印刷ジョブである第2の印刷ジョブに基づく印刷を実行していない状態である第1状態において、プロセッサーは、第2の印刷ジョブに対応した加熱を行うように第1ヒーター19を制御する。
前記構成によれば、プロセッサーは、第1状態において、第1ヒーター19について、第2の印刷ジョブに対応した加熱を行うように制御する。そのため、第1の印刷ジョブに関する処理が全て終了するよりも前に、第1ヒーター19は第2の印刷ジョブに対応した温度に制御されており、第1の印刷ジョブ終了後、即座に第2の印刷ジョブにおける第1ヒーター19による印刷媒体Pの加熱を開始することができる。つまり、複数の印刷ジョブを順次処理する場合に要する全体の処理時間を、短縮することができる。
また、本実施形態によれば、印刷装置10は、印刷中の印刷媒体Pを加熱する第2ヒーター20をさらに備える。そして、プロセッサーは、第1状態において、第1の印刷ジョブに対応した加熱を行うように第2ヒーター20を制御する。
前記構成によれば、プロセッサーは、第1状態では、第1ヒーター19については第2の印刷ジョブに対応した加熱を行うように制御し、第2ヒーター20については第1の印刷ジョブに対応した加熱を行うように制御する。
また、本実施形態によれば、第2ヒーター20は、印刷中の印刷媒体Pを支持するプラテン22に形成されている。そして、第1の印刷ジョブに基づく印刷が完了し、第1の印刷ジョブに対応する印刷媒体Pの余白Wをプラテン22に残した状態であり、かつ、第2の印刷ジョブに基づく印刷を実行していない状態である第2状態において、プロセッサーは、第2の印刷ジョブに対応した加熱を行うように第2ヒーター20を制御する。
前記構成によれば、プロセッサーは、第2状態において、第2ヒーター20について第2の印刷ジョブに対応した加熱を行うように制御する。そのため、第1の印刷ジョブに関する処理が全て終了するよりも前に、第2ヒーター20は第2の印刷ジョブに対応した温度に制御される。
また、本実施形態によれば、印刷装置10は、印刷完了後の印刷媒体Pを加熱する第3ヒーター21をさらに備える。そして、プロセッサーは、第1状態において、第1の印刷ジョブに対応した加熱を行うように第3ヒーター21を制御する。
前記構成によれば、プロセッサーは、第1状態では、第1ヒーター19については第2の印刷ジョブに対応した加熱を行うように制御し、第3ヒーター21については第1の印刷ジョブに対応した加熱を行うように制御する。
本実施形態の効果を、具体例を用いてさらに説明する。
図7は、本実施形態における各ヒーターの温度変化の例を示している。図7においては、図の左から右へ時間が進行しているものとする。符号X1,X2,X3,X4,X5,X6,X7,X8はいずれも時間を示している。符号T1は、制御部11が制御する第1ヒーター19の加熱温度T1を示し、符号T2は、制御部11が制御する第2ヒーター20の加熱温度T2を示し、符号T3は、制御部11が制御する第3ヒーター21の加熱温度T3を示している。
符号PJA,PJB,PJCは制御部11が実行する各印刷ジョブである。印刷ジョブPJAと印刷ジョブPJBとの関係では、印刷ジョブPJAが第1の印刷ジョブに該当し、印刷ジョブPJBが第2の印刷ジョブに該当する。印刷ジョブPJBと印刷ジョブPJCとの関係では、印刷ジョブPJBが第1の印刷ジョブに該当し、印刷ジョブPJCが第2の印刷ジョブに該当する。また、印刷ジョブPJA,PJB,PJCの夫々に対応して記載した矢印は、夫々の印刷ジョブの期間を示している。
制御部11は、印刷ジョブPJAの実行中に印刷ジョブPJBを入力し、また、印刷ジョブPJBの実行中に印刷ジョブPJCを入力したとする。図7の例では、制御部11は、印刷ジョブPJA実行中の時間X1のタイミングで、印刷ジョブPJAに基づいて印刷する最後の印刷物に該当する印刷サイズ領域PS内の印刷領域の全てが第1ヒーター19よりも下流へ搬送されたことを検知する。これに応じて、制御部11は、時間X1に、第1ヒーター19の加熱温度T1を、印刷ジョブPJAに対応する設定の加熱温度から、印刷ジョブPJBに対応する設定の加熱温度へ上昇させる。
また、図7の例では、制御部11は、時間X2のタイミングで、印刷ジョブPJAに基づいて印刷した最後の印刷物に該当する印刷サイズ領域PS内の印刷領域の全てがプラテン22よりも下流へ搬送されたことを検知する。これに応じて、制御部11は、時間X2に、第2ヒーター20の加熱温度T2を、印刷ジョブPJAに対応する設定の加熱温度から、印刷ジョブPJBに対応する設定の加熱温度へ上昇させる。
また、図7の例では、制御部11は、時間X3のタイミングで、印刷ジョブPJAに基づいて印刷した最後の印刷物に該当する印刷サイズ領域PSの後加熱処理(ステップS140)を終了した。これに応じて、制御部11は、時間X3に、第3ヒーター21の加熱温度T3を、印刷ジョブPJAに対応する設定の加熱温度から、印刷ジョブPJBに対応する設定の加熱温度へ上昇させる。時間X1よりも後かつ時間X2よりも前の期間のうち一部の期間が、印刷ジョブPJAに基づく印刷が完了し印刷ジョブPJAに対応する印刷媒体Pの余白Wが第1ヒーター19に残っており、印刷ジョブPJBに基づく印刷を実行していない「第1状態」に該当する。また、時間X2以後かつ時間X3よりも前の期間のうち一部の期間が、印刷ジョブPJAに基づく印刷が完了し印刷ジョブPJAに対応する印刷媒体Pの余白Wがプラテン22に残っており、印刷ジョブPJBに基づく印刷を実行していない「第2状態」に該当する。
時間X3よりも後の時間X4のタイミングで、制御部11は、ステップS170において印刷ジョブPJAの終了と判定し、ステップS180の“Yes”の判定からステップS120へ進んで印刷ジョブPJBを開始する。
図7の例では、制御部11は、印刷ジョブPJB実行中の時間X5のタイミングで、印刷ジョブPJBに基づいて印刷する最後の印刷物に該当する印刷サイズ領域PS内の印刷領域の全てが第1ヒーター19よりも下流へ搬送されたことを検知する。これに応じて、制御部11は、時間X5に、第1ヒーター19の加熱温度T1を、印刷ジョブPJBに対応する設定の加熱温度から、印刷ジョブPJCに対応する設定の加熱温度へ低下させる。
また、図7の例では、制御部11は、時間X6のタイミングで、印刷ジョブPJBに基づいて印刷した最後の印刷物に該当する印刷サイズ領域PS内の印刷領域の全てがプラテン22よりも下流へ搬送されたことを検知する。これに応じて、制御部11は、時間X6に、第2ヒーター20の加熱温度T2を、印刷ジョブPJBに対応する設定の加熱温度から、印刷ジョブPJCに対応する設定の加熱温度へ低下させる。また、図7の例では、制御部11は、時間X7のタイミングで、印刷ジョブPJBに基づいて印刷した最後の印刷物に該当する印刷サイズ領域PSの後加熱処理(ステップS140)を終了した。これに応じて、制御部11は、時間X7に、第3ヒーター21の加熱温度T3を、印刷ジョブPJBに対応する設定の加熱温度から、印刷ジョブPJCに対応する設定の加熱温度へ低下させる。
時間X7よりも後の時間X8のタイミングで、制御部11は、ステップS170において印刷ジョブPJBの終了と判定し、ステップS180の“Yes”の判定からステップS120へ進んで印刷ジョブPJCを開始する。以下、同様のサイクルがステップS180で“No”と判定されるまで繰り返される。
従来は、印刷ジョブ単位でヒーターの制御が行われていた。そのため、1つの印刷ジョブが終了した後に、次の印刷ジョブのための各ヒーターの加熱温度の変更が開始されていた。よって、1つの印刷ジョブを終了してから、次の印刷ジョブの特に前加熱処理を開始するまでに、一定以上の待ち時間が生じ、複数の印刷ジョブを連続して実行する場合の効率が悪かった。これに対して、本実施形態では、図4のヒーター制御処理を行うことにより、例えば、印刷ジョブPJAが終了する時間X4よりも早い各時間X1,X2,X3のタイミングで、印刷ジョブPJBに対応させて各ヒーターの加熱温度T1,T2,T3を変更させる。この結果、上述したような待ち時間が生じず、印刷装置10による処理の効率を向上させることができる。
本実施形態は、印刷装置10に印刷制御処理を実行させるプログラム12や、印刷装置10による印刷物の生産方法を開示する。
つまり、印刷媒体Pの搬送と、印刷媒体Pへの印刷ジョブに基づく印刷と、を行う印刷装置10を制御する印刷制御プログラムは、印刷を完了する前の印刷媒体Pを加熱する第1ヒーター19を印刷ジョブ毎に制御するヒーター制御機能を有する。図4,5によれば、ヒーター制御機能は、第1状態において、第2の印刷ジョブに対応した加熱を行うように第1ヒーター19を制御する。
また、印刷媒体Pの搬送と、印刷媒体Pへの印刷ジョブに基づく印刷と、を行う印刷装置10による印刷物の生産方法は、印刷を完了する前の印刷媒体Pを加熱する第1ヒーター19を印刷ジョブ毎に制御するヒーター制御工程を有する。図4,5によれば、ヒーター制御工程では、第1状態において、第2の印刷ジョブに対応した加熱を行うように第1ヒーター19を制御する。
4.その他の説明:
図3のステップS150による印刷媒体Pの切断は無くてもよい。制御部11は、印刷媒体Pにおける印刷サイズ領域PS単位でステップS120,S130,S140,S160の処理を繰り返し実行し、ステップS180の“No”の判定の時点で、印刷後の複数の印刷サイズ領域PSが切断されずに繋がった印刷媒体Pを、搬送部17に巻取り回収等させるとしてもよい。
印刷ヘッド15は、キャリッジ16により移動する構成でなくてもよい。つまり、印刷ヘッド15は、図5,6に示した方向D2,D3に沿って長尺なラインヘッドであって、静止した状態で、搬送される印刷媒体Pへインクを吐出する構成であってもよい。
印刷装置10が採用する印刷方式は、インクジェット方式ではなく、例えば、トナーを印刷媒体Pに付着させる電子写真方式であってもよい。また、印刷媒体Pは、ロール状印刷媒体RPのような連続紙でなく、単票紙であってもよい。印刷媒体Pが単票紙であれば、ステップS160のバックフィードは不要である。
第1ヒーターは、印刷を完了する前の印刷媒体Pを加熱するヒーターである。また、第2ヒーター20は、印刷中の印刷媒体Pを加熱するヒーターである。よって、第2ヒーター20を、第1ヒーターの一種とみなしてもよい。つまり、第1ヒーター19および第2ヒーター20をまとめて第1ヒーターと捉え、制御部11は、このような第1ヒーターと印刷媒体Pとの関係性から第1状態を判断してもよい。このような場合、印刷装置10は、ヒーターとして、第1ヒーターおよび第3ヒーターを有することになる。さらに、本実施形態は、印刷装置10が第3ヒーターを有さない構成、つまり、ヒーターとして第1ヒーターのみを有する構成も含む。
10…印刷装置、11…制御部、11a…CPU、12…プログラム、13…表示部、14…操作受付部、15…印刷ヘッド、16…キャリッジ、17…搬送部、17a,17b…ローラー、18…通信IF、19…第1ヒーター、20…第2ヒーター、21…第3ヒーター、22…プラテン、30…外部機器、IM…画像、P…印刷媒体、PS…印刷サイズ領域、W…余白

Claims (6)

  1. 印刷媒体の搬送と、前記印刷媒体への印刷ジョブに基づく印刷と、を行う印刷装置であって、
    印刷を完了する前の前記印刷媒体を加熱する第1ヒーターと、
    印刷ジョブ毎に前記第1ヒーターによる加熱を制御するプロセッサーと、を備え、
    第1の印刷ジョブに基づく印刷が完了し、前記第1の印刷ジョブに対応する前記印刷媒体の余白を前記第1ヒーターに残した状態であり、かつ、前記第1の印刷ジョブの次の印刷ジョブである第2の印刷ジョブに基づく印刷を実行していない状態である第1状態において、前記プロセッサーは、前記第2の印刷ジョブに対応した加熱を行うように前記第1ヒーターを制御する、ことを特徴とする印刷装置。
  2. 印刷中の前記印刷媒体を加熱する第2ヒーターをさらに備え、
    前記プロセッサーは、前記第1状態において、前記第1の印刷ジョブに対応した加熱を行うように前記第2ヒーターを制御する、ことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記第2ヒーターは、印刷中の前記印刷媒体を支持するプラテンに形成されており、
    前記第1の印刷ジョブに基づく印刷が完了し、前記第1の印刷ジョブに対応する前記印刷媒体の余白を前記プラテンに残した状態であり、かつ、前記第2の印刷ジョブに基づく印刷を実行していない状態である第2状態において、前記プロセッサーは、前記第2の印刷ジョブに対応した加熱を行うように前記第2ヒーターを制御する、ことを特徴とする請求項2に記載の印刷装置。
  4. 印刷完了後の前記印刷媒体を加熱する第3ヒーターをさらに備え、
    前記プロセッサーは、前記第1状態において、前記第1の印刷ジョブに対応した加熱を行うように前記第3ヒーターを制御する、ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の印刷装置。
  5. 印刷媒体の搬送と、前記印刷媒体への印刷ジョブに基づく印刷と、を行う印刷装置を制御する印刷制御プログラムであって、
    印刷を完了する前の前記印刷媒体を加熱する第1ヒーターを印刷ジョブ毎に制御するヒーター制御機能を有し、
    前記ヒーター制御機能は、第1の印刷ジョブに基づく印刷が完了し、前記第1の印刷ジョブに対応する前記印刷媒体の余白を前記第1ヒーターに残した状態であり、かつ、前記第1の印刷ジョブの次の印刷ジョブである第2の印刷ジョブに基づく印刷を実行していない状態である第1状態において、前記第2の印刷ジョブに対応した加熱を行うように前記第1ヒーターを制御する、ことを特徴とする印刷制御プログラム。
  6. 印刷媒体の搬送と、前記印刷媒体への印刷ジョブに基づく印刷と、を行う印刷装置による印刷物の生産方法であって、
    印刷を完了する前の前記印刷媒体を加熱する第1ヒーターを印刷ジョブ毎に制御するヒーター制御工程を有し、
    前記ヒーター制御工程では、第1の印刷ジョブに基づく印刷が完了し、前記第1の印刷ジョブに対応する前記印刷媒体の余白を前記第1ヒーターに残した状態であり、かつ、前記第1の印刷ジョブの次の印刷ジョブである第2の印刷ジョブに基づく印刷を実行していない状態である第1状態において、前記第2の印刷ジョブに対応した加熱を行うように前記第1ヒーターを制御する、ことを特徴とする印刷物の生産方法。
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