JP2021053099A - 枕及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構造で、煩雑な変更作業も必要なく、コストも掛からないで、寝る人に合わせて寝心地を変化させることができる枕及びその製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】第1の発泡樹脂で構成された第1枕分割体20と、第1枕分割体20よりも柔軟性を有する第2の発泡樹脂で構成された第2枕分割体30と、を少なくとも有しており、第1枕分割体20と第2枕分割体30とが係合して一体化して構成されており、向きを変えることで、頭が当たる位置を、触感が比較的固い第1枕分割体20とする場合と、触感が比較的柔らかい第2枕分割体30とする場合とに変更可能に構成されている枕10とした。【選択図】図1
Description
本発明は、枕に関し、特に1つの枕で異なる寝心地を作り出すことが可能な枕及びその製造方法に関するものである。
従来、寝る人に合わせて高さを変えたり形状を変えたりして寝心地の良い状態を作り出すように工夫された枕が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、前記したような従来の枕では、高さや形状を変更するのに煩雑な作業が必要であったり、変更するために別パーツが必要でコストが掛かったりする等の問題が生じていた。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、簡単な構造で、煩雑な変更作業も必要なく、コストも掛からないで、寝る人に合わせて寝心地を変化させることができる枕及びその製造方法を提供することを目的とする。
かかる課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、第1の発泡樹脂で構成された第1枕分割体と、前記第1枕分割体よりも柔軟性を有する第2の発泡樹脂で構成された第2枕分割体と、を少なくとも有しており、前記第1枕分割体と前記第2枕分割体とが係合して一体化して構成されており、向きを変えることで、頭が当たる位置を、触感が比較的固い前記第1枕分割体とする場合と、触感が比較的柔らかい前記第2枕分割体とする場合とに変更可能に構成されている枕としたことを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明に加え、上部に前記第1枕分割体と前記第2枕分割体の何れかが配置され、下部に前記上部と異なる方の分割体が配置されており、前記第1枕分割体と前記第2枕分割体とが上下で係合して一体化して構成されており、上下でひっくり返して前記上部に位置する分割体を前記第1枕分割体と第2枕分割体とで変更可能となっており、頭が当たる前記上部を、触感が比較的固い前記第1枕分割体とする場合と、触感が比較的柔らかい前記第2枕分割体とに変更可能に構成されている枕としたことを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明に加え、上下で係合して一体化している前記第1枕分割体と前記第2枕分割体との係合面が傾斜面に構成されている枕としたことを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、型枠の半分に第1の発泡樹脂又は前記第1の発泡樹脂よりも柔らかい第2の発泡樹脂の何れか一方の発泡樹脂を入れて発泡させることにより第1枕分割体又は第2枕分割体の何れか一方の枕分割体を形成する工程と、前記型枠のもう半分に、前記工程で入れていない他方の発泡樹脂を入れて発泡させて他方の枕分割体を形成すると共に、前記第1枕分割体と前記第2枕分割体とを熱融着で係合させる工程と、を有する枕の製造方法としたことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、固さの異なる第1枕分割体と第2枕分割体とを係合させて一体化させた簡単な構造の枕によって、向きを変えることで、頭が当たる位置を、触感が比較的固い第1枕分割体とする場合と、触感が比較的柔らかい第2枕分割体とする場合とに変更することができる。その結果、煩雑な変更作業も必要なく、コストも掛からないで、寝る人に合わせて枕の寝心地を変化させることができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、固さの異なる第1枕分割体と第2枕分割体とを上下で係合させて一体化させた簡単な構造の枕によって、上下でひっくり返して向きを変えることで、頭が当たる位置を、触感が比較的固い第1枕分割体とする場合と、触感が比較的柔らかい第2枕分割体とする場合とに変更することができる。その結果、煩雑な変更作業も必要なく、コストも掛からないで、寝る人に合わせて枕の寝心地を変化させることができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、上下で係合して一体化している第1枕分割体と第2枕分割体との係合面が傾斜面に構成されているため、第1枕分割体及び第2枕分割体の場所によってそれぞれの厚みが異なるように調整することができる。その結果、同じ第1枕分割体と第2枕分割体が重なった状態の頭が当たる位置でも、それらの厚みを調整することでその位置の固さを変化させることができ、煩雑な変更作業も必要なく、コストも掛からないで、寝る人に合わせて枕の寝心地をより簡単、確実に変化させることができる。
また、請求項4に記載の発明によれば、第1枕分割体と第2枕分割体とを熱融着で係合させることで、簡単かつ確実に、固さの異なる第1枕分割体と第2枕分割体とを係合させて一体化させた構造の枕を製造することができる。
[発明の実施の形態1]
以下、本発明の実施の形態1について、図1〜図5を参照して詳細に説明する。
以下、本発明の実施の形態1について、図1〜図5を参照して詳細に説明する。
まず、本実施の形態の枕10の構成について、図1〜図4を用いて説明する。
本実施の形態の枕10は、ウレタン等の発泡樹脂で構成されており、図1及び図2に示すように、側面視略瓢箪形状に形成されている。ここで、枕10が首の形状に沿ってラウンドするように構成されていることで、頭Hを適正に支持するようになっており、さらに本実施の形態では、側面視略瓢箪形状に形成されていることで、表裏、前後で枕10の設置方向を変えても、首の形状に沿ってラウンドするように構成されている。
また、図2に示すように、本実施の形態の枕10は、側面視の一方(図2の右側)の後述する第1頸部当接部21及び第3頸部当接部31の位置の高さh1が高く形成され、側面視の他方(図2の左側)の後述する第2頸部当接部22及び第4頸部当接部32の位置の高さh2が第1頸部当接部21及び第3頸部当接部31の位置の高さh1より低くなるように形成されており、これらの間により凹んだ凹部が形成されるように構成されている。また、この枕10は、第1枕分割体20と第2枕分割体30とを少なくとも有する構成となっており、これらが係合して一体化して構成されている。
なお、係合方法としては、それぞれの樹脂同士を熱融着させる方法、接着剤を用いて接着する方法、一方に突起を備え他方にその突起が嵌る凹部を設けていて互いに嵌合することで係合する方法等、適宜の係合方法で係合されていれば良い。
また、本実施の形態では、上下に第1枕分割体20と第2枕分割体30が配置されるようになっており、ここでは図1及び図2で示すように、下部に第1枕分割体20が配置され、上部に第2枕分割体30が配置されており、双方が係合面11で熱融着して一体化した構成となっている。
この第1枕分割体20と第2枕分割体30は、発泡樹脂の固さが異なるように形成されており、第2枕分割体30を構成する第2の発泡樹脂が、第1枕分割体20を構成する第1の発泡樹脂よりも柔らかい樹脂となっている。この発泡樹脂の固さ柔らかさは、それぞれの発泡樹脂を構成する樹脂材料の構成や配合、混ぜ合わせて一定温度に保持する時間等を変化させることで、適宜の固さ柔らかさを形成するようになっている。
また、本実施の形態の第1枕分割体20と第2枕分割体30とは、同形状に形成されており、係合面11で双方が丁度対称形状になるように構成されている。
このうち、第1枕分割体20は、側面視で略直線状(すなわち平面状)の係合面11を有し、係合面11と反対側の面が滑らかな凹凸を有する形状に構成されている。より詳しくは、係合面11と反対側の面は、側面視の一方側(図1及び図2では右側)により高い凸部に形成された第1頸部当接部21を有し、滑らかな凹部を挟んで側面視の他方側(図1及び図2では左側)に第1頸部当接部21より低い凸部に形成された第2頸部当接部22を有している。
また、第2枕分割体30は、第1枕分割体20と同様の形状に形成されており、側面視で略直線状(すなわち平面状)の係合面11を有し、係合面11と反対側の面が滑らかな凹凸を有する形状に構成されている。より詳しくは、係合面11と反対側の面は、側面視の一方側(図1及び図2では右側)により高い凸部に形成された第3頸部当接部31を有し、滑らかな凹部を挟んで側面視の他方側(図1及び図2では左側)に第3頸部当接部31より低い凸部に形成された第4頸部当接部32を有している。
そして、図4(a)〜(d)に示すように枕10の向きを変えることで、頭Hが当たる位置を変更させ、寝心地をそれぞれ変化させるように構成されている。
具体的には、図4(a)に示すように、触感が比較的柔らかい第2枕分割体30が上部に位置し、凸部が比較的高い第3頸部当接部31側に頭Hが位置するように使用することで、より柔らかめの触感で頭Hを高く持ち上げることができる位置で寝ることができる。
また、図4(b)に示すように、触感が比較的柔らかい第2枕分割体30が上部に位置し、凸部が比較的低い第4頸部当接部32側に頭Hが位置するように使用することで、より柔らかめの触感で頭Hを低めに持ち上げることができる位置で寝ることができる。
また、図4(c)に示すように、触感が比較的固い第1枕分割体20が上部に位置し、凸部が比較的高い第1頸部当接部21側に頭Hが位置するように使用することで、より固めの触感で頭Hを高く持ち上げることができる位置で寝ることができる。
また、図4(d)に示すように、触感が比較的固い第1枕分割体20が上部に位置し、凸部が比較的低い第2頸部当接部22側に頭Hが位置するように使用することで、より固めの触感で頭Hを低めに持ち上げることができる位置で寝ることができる。
このように本実施の形態の枕10ではその向きを上下左右で変えるだけで、4パターンの寝心地に変化させることができ、煩雑な変更作業も必要なく、コストも掛からないで、寝る人に合わせて枕10の寝心地を変化させることができる。
また、図3に示す変形例の枕10Aのように、係合面11Aを略水平ではなく傾斜面となるように設けていても良い。このように係合面11Aを傾斜面にすることによって頭Hが当接する第1頸部当接部21A,第2頸部当接部22A,第3頸部当接部31A,第4頸部当接部32Aのそれぞれの位置における第1枕分割体20Aと第2枕分割体30Aの厚みを均等でなく異ならせることができる。これにより、第1〜第4頸部当接部21A〜32Aそれぞれの固さを発泡樹脂の材料だけでなくその厚みを調整して変化させることができ、より寝心地の違いを出せるようになっている。さらに、第1頸部当接部21Aと第3頸部当接部31Aの厚み、第2頸部当接部22Aと第4頸部当接部32Aの厚み、係合面11Aの傾斜角度等を変化させることで、発泡樹脂の材料以外でより詳細に固さ調整を行うことができる。
なお、上記実施の形態では図示、記載していなかったが、枕10,10Aを使用時に図示しない(例えば不織布等で構成された)枕カバーを掛けて使用するようになっており、これにより、睡眠時の汗等によるべたつきを抑えて、快適な寝心地を実現することができるものである。
次に、このような構成を有する本実施の形態1の枕10の製造方法について、図5を用いて説明する。
本実施の形態の枕10は、まず、図5(a)に示すように、型枠の半分の上型1に第1の発泡樹脂の材料を入れて発泡させることで第1枕分割体20を形成する。このとき、上型1に略平面形状の板状部材3で蓋をしておくことで、略平面形状の係合面11を同時に形成するようになっている。
第1枕分割体20が適度に固まったら、次に、図5(b)に示すように、型枠の残り半分の下型2に第2の発泡樹脂の材料を入れて発泡させることで第2枕分割体30を形成する。このとき、下型2に第1枕分割体20が形成された状態の上型1を板状部材3を取り外した状態で被せることで、下型2に形成された第2枕分割体30と上型1に形成された第1枕分割体20とが係合面11で熱融着して、第2枕分割体30の形成と共に第1枕分割体20と第2枕分割体30との係合(熱融着)を同時に行うことができる。
その後、第2枕分割体30が適度に固まり、双方の熱融着が進んだ状態で上型1と下型2を取り外し、図5(c)に示すように、枕10を取り出す。この後、バリを適宜取り除く等の仕上げ工程を経て、図1及び図2に示すような枕10が完成するものである。
なお、このように1つ1つを型枠で製造することで、型枠の角部をR形状にして枕10の角部に丸みを帯びさせることができる。このようにすることで、枕複数個分の形状の長い状態のものを成形してからカットする工法より、角が取れてひび割れ等を起こし難い製品を製造することができるものである。
また、このように枕10の角部に丸みを帯びさせていることで、折り曲げて保存しても亀裂やひびが入り難くなる。そのため、枕10を保存する際にコンパクトにするために折り曲げて保存しても問題なく、さらに枕10を販売する際に、折り曲げてパッケージしても十分耐えられるようにすることができる。なお、枕10を折り曲げて販売する場合としては、書店で書籍として販売する場合(A4サイズに折り曲げて販売する場合)等が挙げられる。
なお、変形例の枕10Aの製造方法については、枕10と同様であるので説明を省略する。
このように、本実施の形態1に係る枕10,10Aによれば、固さの異なる第1枕分割体20,20Aと第2枕分割体30,30Aとを係合させて一体化させた簡単な構造の枕10,10Aによって、向きを変えることで、頭が当たる位置を、触感が比較的固い第1枕分割体20,20Aとする場合と、触感が比較的柔らかい第2枕分割体30,30Aとする場合とに変更することができる。その結果、煩雑な変更作業も必要なく、コストも掛からないで、寝る人に合わせて枕10,10Aの寝心地を変化させることができる。
また、本実施の形態1では、固さの異なる第1枕分割体20,20Aと第2枕分割体30,30Aとを上下で係合させて一体化させた簡単な構造の枕10,10Aによって、上下でひっくり返して向きを変えることで、頭が当たる位置を、触感が比較的固い第1枕分割体20,20Aとする場合と、触感が比較的柔らかい第2枕分割体30,30Aとする場合とに変更することができる。その結果、煩雑な変更作業も必要なく、コストも掛からないで、寝る人に合わせて枕10,10Aの寝心地を変化させることができる。
また、本実施の形態1の変形例では、上下で係合して一体化している第1枕分割体20Aと第2枕分割体30Aとの係合面11Aが傾斜面に構成されているため、第1枕分割体20A及び第2枕分割体30Aの場所によってそれぞれの厚みが異なるように調整することができる。その結果、同じ第1枕分割体20Aと第2枕分割体30Aが重なった状態の頭が当たる位置でも、それらの厚みを調整することでその位置の固さを変化させることができ、煩雑な変更作業も必要なく、コストも掛からないで、寝る人に合わせて枕10Aの寝心地をより簡単、確実に変化させることができる。
また、本実施の形態1では、第1枕分割体20,20Aと第2枕分割体30,30Aとを熱融着で係合させることで、簡単かつ確実に、固さの異なる第1枕分割体20,20Aと第2枕分割体30,30Aとを係合させて一体化させた構造の枕10,10Aを製造することができる。
[発明の実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2について、図6を参照して詳細に説明する。なお、本実施の形態2においては、前記した実施の形態1の説明と異なる部分のみを説明し、同様の構成については説明を省略する。
[発明の実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2について、図6を参照して詳細に説明する。なお、本実施の形態2においては、前記した実施の形態1の説明と異なる部分のみを説明し、同様の構成については説明を省略する。
以下、本実施の形態2の枕110の構成について、図6を用いて説明する。
本実施の形態の枕110は、ウレタン等の発泡樹脂で構成されており、図6に示すように、第1枕分割体120と第2枕分割体130とを少なくとも有する構成となっており、これらが係合して一体化して構成されている。
また、本実施の形態では、上下に第1枕分割体120と第2枕分割体130が配置されるようになっており、ここでは図6で示すように、下部に第1枕分割体120が配置され、上部に第2枕分割体130が配置されており、双方が係合面111で熱融着して一体化した構成となっている。
また、本実施の形態の第1枕分割体120と第2枕分割体130とは、同形状に形成されており、係合面111を挟んで双方が丁度同形状のものの向きを反対にした状態になるように構成されている。
このうち、第1枕分割体120は、側面視で略直線状(すなわち平面状)の係合面111を有し、係合面111と反対側の面が滑らかな凸部と略平面部を有する形状に構成されている。より詳しくは、係合面111と反対側の面は、側面視の一方側(図6では右側)に所定の凸部に形成された第1頸部当接部121を有し、側面視の他方側(図6では左側)に略平面部122を有している。
また、第2枕分割体130は、第1枕分割体120と同様の形状に形成されており、側面視で略直線状(すなわち平面状)の係合面111を有し、係合面111と反対側の面が滑らかな凸部と略平面部を有する形状に構成されている。より詳しくは、係合面111と反対側の面は、側面視の一方側(図6では左側)に所定の凸部に形成された第2頸部当接部131を有し、側面視の他方側(図6では右側)に略平面部132を有している。
そして、枕110の向きを変えることで、頭Hが当たる位置を変更させ、寝心地をそれぞれ変化させるように構成されている。
具体的には、触感が比較的柔らかい第2枕分割体130が上部に位置し、凸部となっている第2頸部当接部131側に頭Hが位置するように使用することで、より柔らかめの触感で頭Hを乗せることができるように寝ることができる。
また、触感が比較的固い第1枕分割体120が上部に位置し、凸部となっている第1頸部当接部121側に頭Hが位置するように使用することで、より固めの触感で頭Hを乗せることができるように寝ることができる。
このように本実施の形態の枕110ではその向きを上下で変えるだけで、2パターンの寝心地に変化させることができ、煩雑な変更作業も必要なく、コストも掛からないで、寝る人に合わせて枕110の寝心地を変化させることができる。
また、本実施の形態では、係合面111を略水平ではなく傾斜面となるように設けている。これによって頭Hが当接する第1頸部当接部121,第2頸部当接部131のそれぞれの位置における第1枕分割体120と第2枕分割体130の厚みを均等でなく異ならせるようにしている。これにより、寝心地をより変化させるようになっている。
なお、前記した実施の形態1と同様に、枕110を使用時に図示しない(例えば不織布等で構成された)枕カバーを掛けて使用するようになっており、これにより、睡眠時の汗等によるべたつきを抑えて、快適な寝心地を実現することができるものである。
また、本実施の形態2の枕110の製造方法については、前記した実施の形態1と同様となるため、説明を省略する。
このように、本実施の形態2に係る枕110によれば、固さの異なる第1枕分割体120と第2枕分割体130とを係合させて一体化させた簡単な構造の枕110によって、向きを変えることで、頭が当たる位置を、触感が比較的固い第1枕分割体120とする場合と、触感が比較的柔らかい第2枕分割体130とする場合とに変更することができる。その結果、煩雑な変更作業も必要なく、コストも掛からないで、寝る人に合わせて枕110の寝心地を変化させることができる。
また、本実施の形態2では、固さの異なる第1枕分割体120と第2枕分割体130とを上下で係合させて一体化させた簡単な構造の枕110によって、上下でひっくり返して向きを変えることで、頭が当たる位置を、触感が比較的固い第1枕分割体120とする場合と、触感が比較的柔らかい第2枕分割体130とする場合とに変更することができる。その結果、煩雑な変更作業も必要なく、コストも掛からないで、寝る人に合わせて枕110の寝心地を変化させることができる。
また、本実施の形態2では、上下で係合して一体化している第1枕分割体120と第2枕分割体130との係合面111が傾斜面に構成されているため、第1枕分割体120及び第2枕分割体130の場所によってそれぞれの厚みが異なるように調整することができる。その結果、同じ第1枕分割体120と第2枕分割体130が重なった状態の頭が当たる位置でも、それらの厚みを調整することでその位置の固さを変化させることができ、煩雑な変更作業も必要なく、コストも掛からないで、寝る人に合わせて枕110の寝心地をより簡単、確実に変化させることができる。
また、本実施の形態2では、第1枕分割体120と第2枕分割体130とを熱融着で係合させることで、簡単かつ確実に、固さの異なる第1枕分割体120と第2枕分割体130とを係合させて一体化させた構造の枕110を製造することができる。
[発明の実施の形態3]
次に、本発明の実施の形態3について、図7を参照して詳細に説明する。なお、本実施の形態3においては、前記した実施の形態1,2の説明と異なる部分のみを説明し、同様の構成については説明を省略する。
[発明の実施の形態3]
次に、本発明の実施の形態3について、図7を参照して詳細に説明する。なお、本実施の形態3においては、前記した実施の形態1,2の説明と異なる部分のみを説明し、同様の構成については説明を省略する。
以下、本実施の形態3の枕210の構成について、図7を用いて説明する。
本実施の形態の枕210は、ウレタン等の発泡樹脂で構成されており、図7に示すように、第1枕分割体220と第2枕分割体230とを少なくとも有する構成となっており、これらが係合して一体化して構成されている。
また、本実施の形態では、前後(図7の左右)に第1枕分割体220と第2枕分割体230が配置されるようになっており、ここでは図7の右側に第1枕分割体220が配置され、図7の左側に第2枕分割体230が配置されており、双方が係合面211で熱融着して一体化した構成となっている。
また、本実施の形態の第1枕分割体220と第2枕分割体230とは、同形状に形成されており、係合面211を挟んで双方が丁度同形状のものの向きを反対にした状態になるように構成されている。
このうち、第1枕分割体220は、側面視で略直線状(すなわち平面状)の係合面211を有し、係合面211の一端側に繋がる面(図7では上側)が滑らかな凸部を有する第1頸部当接部221に形成されている。また、係合面211の他端側に繋がる面(図7では下側)が略平面部(第1頸部当接部221より低い凸部でも良い)を有する第2頸部当接部222に形成されている。
また、第2枕分割体230は、第1枕分割体220と同様の形状に形成されており、側面視で略直線状(すなわち平面状)の係合面211を有し、係合面211の一端側に繋がる面(図7では下側)が滑らかな凸部を有する第3頸部当接部231に形成されている。また、係合面211の他端側に繋がる面(図7では上側)が略平面部(第3頸部当接部231より低い凸部でも良い)を有する第4頸部当接部232に形成されている。
そして、枕210の向きを変えることで、頭Hが当たる位置を変更させ、寝心地をそれぞれ変化させるように構成されている。
具体的には、触感が比較的柔らかい第2枕分割体230側に頭Hが位置し、凸部となっている第3頸部当接部231が上部に位置するように使用することで、より柔らかめの触感で頭Hを高く持ち上げることができる位置で寝ることができる。
また、触感が比較的柔らかい第2枕分割体230側に頭Hが位置し、略平面部となっている第4頸部当接部232が上部に位置するように使用することで、より柔らかめの触感で頭Hを低めに持ち上げることができる位置で寝ることができる。
また、触感が比較的固い第1枕分割体220側に頭Hが位置し、凸部となっている第1頸部当接部221側が上部に位置するように使用することで、より固めの触感で頭Hを高く持ち上げることができる位置で寝ることができる。
また、触感が比較的固い第1枕分割体220側に頭Hが位置し、略平面部となっている第2頸部当接部222が上部に位置するように使用することで、より固めの触感で頭Hを低めに持ち上げることができる位置で寝ることができる。
このように本実施の形態の枕210ではその向きを上下左右で変えるだけで、4パターンの寝心地に変化させることができ、煩雑な変更作業も必要なく、コストも掛からないで、寝る人に合わせて枕210の寝心地を変化させることができる。
なお、前記した実施の形態1と同様に、枕210を使用時に図示しない(例えば不織布等で構成された)枕カバーを掛けて使用するようになっており、これにより、睡眠時の汗等によるべたつきを抑えて、快適な寝心地を実現することができるものである。
なお、本実施の形態3の枕210の製造方法については、前記した実施の形態1とほぼ同様となるため、説明を省略する。
このように、本実施の形態3に係る枕210によれば、固さの異なる第1枕分割体220と第2枕分割体230とを係合させて一体化させた簡単な構造の枕210によって、向きを変えることで、頭が当たる位置を、触感が比較的固い第1枕分割体220とする場合と、触感が比較的柔らかい第2枕分割体230とする場合とに変更することができる。その結果、煩雑な変更作業も必要なく、コストも掛からないで、寝る人に合わせて枕210の寝心地を変化させることができる。
また、本実施の形態3では、第1枕分割体220と第2枕分割体230とを熱融着で係合させることで、簡単かつ確実に、固さの異なる第1枕分割体220と第2枕分割体230とを係合させて一体化させた構造の枕210を製造することができる。
なお、以上説明した各実施の形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。
例えば、前記した各実施の形態では、2種類の枕分割体を使用した枕について説明したが、これに限るものではなく、同様の効果を生じさせるものであれば、3種類以上の枕分割体を使用して構成された枕であっても良い。
また、前記した各実施の形態では、熱融着を用いて製造した枕について説明したが、これに限るものではなく、他の方法で製造しても良い。
また、枕の形状についても前記したものに限るものではなく、同様の効果を生じさせる形状であれば、適宜の形状であっても良い。
また、前記した実施の形態1,3では、枕分割体の固さ柔らかさと凸形状の突出具合によって4パターンの寝心地を作り出していたが、これに限るものではなく、前記した実施の形態2のように、枕分割体の固さ柔らかさによって少なくとも2パターンの寝心地が作り出されていれば、本発明の目的を達成しているものである。また、枕分割体の固さ柔らかさと凸形状の突出具合をさらに変化させて3パターン又は5パターン以上の寝心地を作り出すようになっていても良い。
1 上型
2 下型
3 板状部材
10,10A,110,210 枕
11,11A,111,211 係合面
20,20A,120,220 第1枕分割体
21,21A,121,221 第1頸部当接部
22,22A,222 第2頸部当接部
30,30A,130,230 第2枕分割体
31,31A,231 第3頸部当接部
32,32A,232 第4頸部当接部
122,132 略平面部
131 第2頸部当接部
H 頭
2 下型
3 板状部材
10,10A,110,210 枕
11,11A,111,211 係合面
20,20A,120,220 第1枕分割体
21,21A,121,221 第1頸部当接部
22,22A,222 第2頸部当接部
30,30A,130,230 第2枕分割体
31,31A,231 第3頸部当接部
32,32A,232 第4頸部当接部
122,132 略平面部
131 第2頸部当接部
H 頭
Claims (4)
- 第1の発泡樹脂で構成された第1枕分割体と、
前記第1枕分割体よりも柔軟性を有する第2の発泡樹脂で構成された第2枕分割体と、
を少なくとも有しており、
前記第1枕分割体と前記第2枕分割体とが係合して一体化して構成されており、
向きを変えることで、頭が当たる位置を、触感が比較的固い前記第1枕分割体とする場合と、触感が比較的柔らかい前記第2枕分割体とする場合とに変更可能に構成されていることを特徴とする枕。 - 上部に前記第1枕分割体と前記第2枕分割体の何れかが配置され、
下部に前記上部と異なる方の分割体が配置されており、
前記第1枕分割体と前記第2枕分割体とが上下で係合して一体化して構成されており、 上下でひっくり返して前記上部に位置する分割体を前記第1枕分割体と第2枕分割体とで変更可能となっており、
頭が当たる前記上部を、触感が比較的固い前記第1枕分割体とする場合と、触感が比較的柔らかい前記第2枕分割体とに変更可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の枕。 - 上下で係合して一体化している前記第1枕分割体と前記第2枕分割体との係合面が傾斜面に構成されていることを特徴とする請求項2に記載の枕。
- 型枠の半分に第1の発泡樹脂又は前記第1の発泡樹脂よりも柔らかい第2の発泡樹脂の何れか一方の発泡樹脂を入れて発泡させることにより第1枕分割体又は第2枕分割体の何れか一方の枕分割体を形成する工程と、
前記型枠のもう半分に、前記工程で入れていない他方の発泡樹脂を入れて発泡させて他方の枕分割体を形成すると共に、前記第1枕分割体と前記第2枕分割体とを熱融着で係合させる工程と、
を有することを特徴とする枕の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019179118A JP2021053099A (ja) | 2019-09-30 | 2019-09-30 | 枕及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2021053099A true JP2021053099A (ja) | 2021-04-08 |
Family
ID=75271692
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JP2019179118A Pending JP2021053099A (ja) | 2019-09-30 | 2019-09-30 | 枕及びその製造方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2021053099A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3046159U (ja) * | 1997-07-15 | 1998-02-24 | ミリオン株式会社 | 枕 |
US20100017966A1 (en) * | 2006-07-28 | 2010-01-28 | Kwong Ming Cho | Self-adjusting pillow |
US20130014328A1 (en) * | 2010-03-04 | 2013-01-17 | Fabrice Requet | Novel ergonomic pillow and uses thereof in bedding |
-
2019
- 2019-09-30 JP JP2019179118A patent/JP2021053099A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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