JP2021050068A - 棒状体の分離装置および画像検査装置 - Google Patents
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Abstract
Description
また、良質な撮影画像を得るためには、棒状体1本1本が分離した形で安定した載置状態で撮影することが好ましい。
例えば、本願の発明者が発明した棒状体の被処理物群体を所定重量のかたまりとして取り分ける計量装置が知られている。この計量装置は、図11に示すように、あらかじめ設定された所定体積ずつ棒状体を供給する大量供給部と、この大量供給部から供給される被処理物を受け入れる計量ホッパを有する計量部と、大量供給部から計量ホッパに供給された棒状体の目標重量に対する不足分を計量ホッパに供給する微量供給部を備えるものである(特許文献1)。
この棒状体の計量装置によると、大量供給部によって所定体積ずつ計量ホッパに供給される被処理物の重量は、目標重量よりも小さくなるように設定されており、この所定体積ずつ計量ホッパに供給される被処理物の重量を計量することによって、略目標重量に近い被処理物の重量を短時間で計量することができる。
また、棒状体の製品は、単数にした場合には構造的強度が弱い場合もあり得る。そのため、山なりにまとまった被処理物群体に圧力を掛けて力ずくで分離しようとすると、かえって棒状体製品の欠け、割れ、歪みを誘発する結果ともなりかねない。
上記構成によれば、振動分離ユニットの仕分け板群体の間隔に棒状体を強制的に仕分けてゆくことができ、密集していた棒状体を、仕分け板群体の間隔ごとに強制的に分離してゆくことができる。
上記構成によれば、複数の仕分け板群体を用いることに、密集していた棒状体を一度に細かく分離するのではなく、多段階に分けて分離してゆくことができる。特に、その仕分け板の間隔が後段にゆくほど狭くなるように複数の仕分け板群体を配設しておけば、より効率的に棒状体同士の間隔を徐々に分離してゆくことができる。
仕分け板体の上縁の形状がテーパーであれば、棒状体同士の間に効率的に割って入り込める。棒状体同士の間に仕分け板体の上縁が割って入れば、棒状体同士を所定の間隔にて徐々に分離して行くことができる。
また、下流行程側に、分離された各々の棒状体の重量を計測する計測装置を備えた構成とすれば、棒状体の重量計測装置を形成することができる。
本発明にかかる棒状体の画像処理装置によれば、上流工程にある棒状体の分離装置により分離された棒状体を下流工程に流すことができる。下流工程に撮影装置を配すれば個々の棒状体の撮影画像を得て、多様な画像処理を実行することができ、また下流行程に重量計測装置を配すれば個々の棒状体の重量を計測して重量の過不足の検査や、所定重量のまとまりとなるように再び被処理物群体にまとめることができる。
実施例1にかかる本発明の棒状体の分離装置100は、図1に示すように、貯留部110、フィーダ部120、搬送機構130、振動分離ユニット140、速度差分離ユニット150を備えた構成となっている。
なお、被処理物である棒状体200としては、限定されないが、例えばフィルター繊維の例として説明する。
貯留部110およびフィーダ部120は、その順で架台(基台)101上に設けられている。
貯留部110は、被処理物であるフィルター繊維である棒状体200を多数まとめて貯留する部分であり、下方にフィーダ部120があり、少量ずつフィーダ部120に受け渡される仕組みとなっている。この例では、貯留部110は、図1に示すように、搬送トレイ111を有しており、この搬送トレイ111が振動機構112によって振動され、搬送トレイ111上に保持されている多数の棒状の被処理物200が分離せずに密集状態で前方に搬送されるようになっている。
このフィーダ部120の細かい構造は図示していないが、棒状の被処理物200がフィーダ部120により順々に搬送されて行く際に、その搬送姿勢として軸方向が搬送方向と直交するよう姿勢が保たれるようになっている。
例えば、振動機構(図示せず)を設けた構成があり得る。棒状体200を一括してフィーダ部120に投入した場合、振動を与えることにより密集している棒状体200同士の間が分離されやすくなり、傾斜に沿って徐々に移動してゆく。
フィーダ部120内を緩やかに進行するように搬送ベルト(図示せず)を組み合わせる構成もあり得る。搬送ベルトの搬送速度はフィーダ部120の供給速度に合わせた速度に抑制することが好ましい。搬送姿勢として後段の搬送ベルト130の搬送方向に対して直交するように、フィーダ部120の搬送ベルトの搬送方向は、後段の搬送ベルト130の搬送方向と同じ方向とする。フィーダ部120の一対の搬送ベルトの間隔は、規格内の長さの棒状の被処理物200の左右の各端部を支持することができるように所定の間隔を隔てて配置しておけば、搬送姿勢が安定する。各搬送ベルトは、それぞれが一対のプーリ(図示せず)に掛けられており、各対のプーリは、回動自在に架台101に取り付けられている。そして、各対のプーリは、回転駆動部の駆動軸(図示せず)と連結しており、この回転駆動部が駆動することによって、密集した状態の棒状の被処理物200を徐々に少量ずつ後段の搬送ベルト130に供給する。
このようにフィーダ部120によると、多数の棒状の被処理物200が互いに平行となるように、順次効率よく整列させながら搬送され、後段の搬送ベルト130に適切な本数ずつ供給することができる。
図2は、振動分離ユニット140の構成と動きを簡単に示した図である。
図2に示すように、振動分離ユニット140は、仕分け板群体141と、仕分け板群体141に対して振動を与える振動機構142を備えたユニットである。
仕分け板群体141は、搬送ベルト130の進行方向に対して直交するように仕分け板を所定間隔で連続に複数枚配置したものとなっている。棒状体200がこの仕分け板同士の間隙に入り込むことによって仕分けられてゆく。
この実施例では、本発明の棒状体の分離装置100は、棒状体を1本ずつの単数や、2〜3本ずつの少数本に分離してゆくため、振動分離ユニット140の仕分け板群体141を複数段設け、前段の仕分け板群体141の仕分け板の間隔に対して、後段の仕分け板群体141の仕分け板の間隔が小さくなるよう調整する工夫を施している。
仕分け板群体141では仕分け板が複数平行に比較的狭い間隔で並べられているため、仕分け板の上端が水平であれば、棒状体に対する当接点(面積)が大きくなり、棒状体が仕分け板の間に入り込まずに仕分け体の上に乗っかってしまう不具合が起きる可能性がある。そこで、図2に示した構成例のように仕分け板の上縁の形状において山状のテーパーを設けておけば、棒状体に対する当接点(面積)が小さくなり、当接点が山の頂上部だけとなればその山の頂上部に対して前段側に落ちるか後段側に落ちるかで棒状体が仕分けられてゆくので棒状体200の仕分け処理が安定しやすくなる。
全体図である。なお、図3(a)は側面方向から棒状体の流れを示した図、図3(b)は平面方向から棒状体の流れを示した図となっている。
この構成例では、図3に示すように、搬送ベルト130が無限軌道のベルトコンベアとして搬送面が進行方向に水平方向に移動しており、3段構成で設けられている。
それぞれの高さの関係では、図3に示すように、前段から後段へ進むにつれて若干高さが低くなっており、棒状体200が受け継がれやすくなっている。
図4(b)は、棒状体200が前段の仕分け板群体141−1の上方に至った状態で一時停止する様子を示す図である。
図4(b)に示すように、搬送ベルト131の搬送ルートにおいて、振動分離ユニット140の仕分け板群体141−1の後端付近に検知センサ150−1が設けられた構成となっている。搬送ベルト131の搬送ルートに沿って搬送されてきた一群の棒状体200の先頭が検知センサ150−1で検知されれば、制御部(図示しない)により搬送ベルト131の搬送が一時停止される構成となっている。搬送ベルト131の搬送が一時停止した後、振動分離ユニット140における仕分け板群体141−1の振動が開始する。
図6は、この図5(a)および図5(b)の状態を斜めから簡単に示した図である。
図5(a)および図6(a)は、前段の仕分け板群体141−1が振動機構142によって搬送ベルト130の搬送面よりも下方に沈んだ状態を示している。棒状体200は搬送ベルト130の搬送面に載置された状態となる。
図5(b)および図6(b)は、前段の仕分け板群体141−1が振動機構142によって搬送ベルト131の搬送面よりも上方に携挙された状態を示している。棒状体200が仕分け板群体141−1の仕分け板の間隙に入り込むことによって仕分けられている。
例えば、振動機構142によって仕分け板群体141の振動が、5回/秒程度、10秒程度実行される。
このように、搬送ベルト131による搬送が一時停止したまま、この図5(a)および図6(a)と、図5(b)および図6(b)に示した仕分け板群体141−1の上方移動、下方移動を繰り返すことにより、各々の棒状体200が仕分け板群体141−1の板の間隙幅に応じて仕分けられてゆき、棒状体200の仕分け姿勢が安定してゆく。
図7(a)は、一時停止していた搬送ベルト131による搬送を再開した状態を示す図である。図7(b)は搬送ベルト131の端部から離脱した棒状体200が搬送ベルト132に引き継かがれてゆく様子を示す図である。
図7(a)に示すように、制御部(図示せず)により搬送ベルト131の搬送を再開すると、棒状体200が後段側へ移動する。搬送ベルト131の後段には搬送ベルト132が配置されており、図7(b)に示すように、搬送ベルト131の端部から離脱した棒状体200は、そのまま後段にある搬送ベルト132上に落ちて搬送ベルト132に引き継かがれてゆく。ここで、搬送ベルト132に対して搬送姿勢を安定させるためには搬送ベルト131と搬送ベルト132の高低差は必要であるが、過分となると落下した衝撃で姿勢が変わる可能性があるため、適度に小さく抑えておく方が良い。
図8(a)は、図7(b)の状態が進み、一群の棒状体200がすべて搬送ベルト132に受け渡された状態を示す図である。
図8(b)は、図8(a)の状態からさらに進み、一群の棒状体200がすべて中段の搬送ベルト133に受け渡された状態を示す図である。
図8(b)は、棒状体200が中段の仕分け板群体141−2の上方に至った状態で一時停止する様子を示す図である。
図8(b)に示すように、搬送ベルト133の搬送ルートにおいて、仕分け板群体141−2の後端付近に検知センサ150−2が設けられた構成となっている。搬送ベルト133の搬送ルートに沿って搬送されてきた一群の棒状体200の先頭が検知センサ150−2で検知されれば、制御部(図示しない)により搬送ベルト133の搬送が一時停止される構成となっている。搬送ベルト133の搬送が一時停止した後、振動分離ユニット140における仕分け板群体141−2の振動が開始する。
図9(a)は、中段の仕分け板群体141−2が振動機構142によって搬送ベルト133の搬送面よりも下方に沈んだ状態を示している。棒状体200は搬送ベルト133の搬送面に載置された状態となる。
図9(b)は、中段の仕分け板群体141−2が振動機構142によって搬送ベルト133の搬送面よりも上方に携挙された状態を示している。棒状体200が仕分け板群体141−2の仕分け板の間隙に入り込むことによって仕分けられている。
ここでも、例えば、振動機構142によって仕分け板群体141の振動が、5回/秒程度、10秒程度実行される。
その後も図示しないが、図7と同様、中段の仕分け板群体141−2における振動処理が終了し、一時停止を解除して搬送ベルト133により搬送を再開し、図8と同様、一群の棒状体200がすべて搬送ベルト134に受け渡され、棒状体200が後段の仕分け板群体141−3の上方に至った状態で一時停止し、図9と同様、後段の仕分け板群体141−3において振動機構142による棒状体200の振動処理が実行される。
以上の動作により、棒状体の分離装置100は貯留部110に投入し、フィーダ部120から供給された密集状態の棒状体200が適切な間隔で仕分けられて分離された状態にすることができる。
図10は、速度差分離の原理について説明する図である。
速度差分離は、多段構成の搬送ベルト130において、前段側の搬送ベルトの搬送速度と後段側の搬送ベルトの搬送速度の速度差を設けることにより、搬送ベルト間の引き継ぎの瞬間における速度差により間隔が拡がってゆく。
このように、搬送ベルト間で棒状体200が受け渡されてゆくたびに搬送ベルトの速度の差分により棒状体200同士の間隔が拡大するよう分離されてゆくものとなっている。
W2=W1+(S2−S1)*(W1/S1)
ここで、S2>S1であれば、後段の搬送ベルトに受け渡されることにより被処理物200の間隔が広く空くこととなる。
言わば、低速度の搬送ベルトから高速度の搬送ベルトに乗り換えることにより、被処理物200の間隔が広く空くと考えれば分かりやすい。
さらに、このように速度差を付けた複数段の搬送ベルトをさらに多段化すれば、被処理物200の間隔が広くなることが理解されよう。
本発明の棒状体の分離装置100の用途は多様なものがあり得るが、例えば、この棒状体の分離装置100の後段にさらに、撮影装置(図示せず)と画像分析装置(図示せず)を備えた構成とし、単数本に分離されている棒状体の被処理物200ごと撮影装置でカメラ撮像を行って、画像分析装置によりその画像分析を通じて不良品の有無の検査などを行う検査装置とすることも可能である。
101 架台
110 貯留部
111 搬送トレイ
112 振動機構
120 フィーダ部
121 搬送ベルト
130〜136 搬送ベルト
140 振動分離ユニット
141 仕分け板体群141
142 振動ユニット
150 センサ
Claims (8)
- 棒状の被処理物が複数本まとめた被処理物群体として供給されたものを、単数または少数ごとに分離して所定間隔を空けた状態にして下流行程に供給する棒状体の分離装置であって、
貯留されている棒状の被処理物を複数本まとまった前記被処理物群体として順々に供給するフィーダ部と、
一対の無限軌道を備え、前記フィーダ部から供給された前記被処理物群体を搬送面上に進行方向に対して略直交に載置して送る搬送ベルトと、
前記搬送ベルトの前記進行方向に対して直交する仕分け板を所定間隔で連続に複数枚配置した仕分け板群体と、前記仕分け板群体の上縁が前記搬送ベルトの搬送面上と搬送面下を行き来するように振動を与える振動機構を備えた振動分離ユニットを備え、
前記被処理物群体を前記振動分離ユニットによって強制的に分離してゆくことを特徴とする棒状体の分離装置。 - 前記振動分離ユニットの前記仕分け板群体が複数あり、前記搬送ベルトの前記進行方向に対して前記フィーダ部に近い側を前段とし遠い側を後段とした場合に、前記前段の前記仕分け板群体の前記仕分け板の間隔に対して、前記後段の前記仕分け板群体の前記仕分け板の間隔が小さく調整されていることを特徴とする請求項1に記載の棒状体の分離装置。
- 前記仕分け板群体の前記仕分け板の上縁の形状が、中央が高く端部にかけて低くなるテーパーが設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の棒状体の分離装置。
- 前記振動分離ユニットにおける前記仕分け板群体の振動数が0.1〜100回/秒の範囲であり、振動期間が1〜30秒の範囲であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の棒状体の分離装置。
- 前記搬送ベルトの搬送ルートにおいて、前記振動分離ユニットの前記仕分け板群体の後端付近に検知センサを設けておき、前記搬送ベルトの前記搬送ルートに沿って搬送されてきた前記被処理物群体の先頭が前記検知センサで検知されれば、前記搬送ベルトの搬送を一時停止し、前記振動分離ユニットにおける前記仕分け板群体の振動を開始することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の棒状体の分離装置。
- 前記搬送ベルトが複数段あり、各々の前記搬送ベルトを前記進行方向に沿って順に並べたものとし、前記前段の前記搬送ベルトの速度より、前記後段の前記搬送ベルトの速度が速くなっており、前記搬送ベルト間で前記棒状体が受け渡されてゆくたびに前記速度の差分により前記棒状体同士の間隔が拡大するよう分離されてゆくことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の棒状体の分離装置。
- 請求項1から6のいずれかに記載の前記棒状体の分離装置の後段側に、分離された前記棒状体を撮像する撮像装置を備えた棒状体の画像検査装置。
- 請求項1から6のいずれかに記載の前記棒状体の分離装置の後段側に、分離された前記棒状体の重量を計測する計測装置を備えた棒状体の重量計測装置。
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