JP2021049906A - 軌道遷移支援装置、軌道遷移支援方法、および軌道遷移支援プログラム - Google Patents

軌道遷移支援装置、軌道遷移支援方法、および軌道遷移支援プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】静止トランスファー軌道GTOに投入され遷移衛星の軌道遷移を効果的に支援することを目的とする。【解決手段】軌道遷移支援装置100は、静止トランスファー軌道に投入され、静止トランスファー軌道における近地点から遠地点に至る途中に形成された衛星コンステレーションの軌道高度を追い越す遷移衛星の軌道遷移を支援する。支援情報生成部110は、宇宙物体60の軌道の予報値が設定された軌道予報情報51から、衛星コンステレーションを構成する複数の衛星の各々の軌道の予報値を収集し、遷移衛星の軌道遷移の支援に用いる支援情報111を生成する。支援情報表示部120は、支援情報111を表示機器941に表示する。【選択図】図9

Description

本発明は、軌道遷移支援装置、軌道遷移支援方法、および軌道遷移支援プログラムに関する。
近年、数百から数千機に及ぶ大規模衛星コンステレーションの構築が始まり、軌道上における衛星の衝突のリスクが高まっている。また、故障により制御不能となった衛星、あるいは、ロケットの残骸といったスペースデブリが増加している。
このような宇宙空間における衛星およびスペースデブリといった宇宙物体の急激な増加に伴い、宇宙交通管制(STM)では、宇宙物体の衝突を回避するための国際的なルール作りの必要性が高まっている。
特許文献1には、同一の円軌道に複数の衛星から成る衛星コンステレーションを形成する技術が開示されている。
特開2017−114159号公報
静止トランスファー軌道GTOに投入された静止軌道衛星あるいは準天頂軌道衛星は、近地点から遠地点に至る途中に形成された衛星コンステレーションの軌道高度を追い越す必要がある。近年、静止トランスファー軌道GTOに投入された静止軌道衛星あるいは準天頂軌道衛星が軌道遷移する際に、赤道上空軌道で衝突するリスクが高まっている。
しかしながら、特許文献1には、このような衝突リスクを回避するための方策については記載されていない。
本発明は、静止トランスファー軌道GTOに投入された静止軌道衛星あるいは準天頂軌道衛星における軌道遷移を効果的に支援することを目的とする。
本発明に係る軌道遷移支援装置は、静止トランスファー軌道に投入され、前記静止トランスファー軌道における近地点から遠地点に至る途中に形成された衛星コンステレーションの軌道高度を追い越す遷移衛星の軌道遷移を支援する軌道遷移支援装置において、
宇宙物体の軌道の予報値が設定された軌道予報情報から、前記衛星コンステレーションを構成する複数の衛星の各々の軌道の予報値を収集し、前記遷移衛星の軌道遷移の支援に用いる支援情報を生成する支援情報生成部と、
前記支援情報を表示機器に表示する支援情報表示部とを備えた。
本発明に係る軌道遷移支援装置では、支援情報生成部が、軌道予報情報から、衛星コンステレーションを構成する複数の衛星の各々の軌道の予報値を収集する。そして、支援情報生成部が、遷移衛星の軌道遷移の支援に用いる支援情報を生成する。支援情報表示部が、支援情報を表示機器に表示する。よって、本発明に係る軌道遷移支援装置によれば、表示機器に表示された支援情報により、静止トランスファー軌道GTOに投入された遷移衛星の軌道遷移を効果的に支援することができるという効果がある。
複数衛星が連携して地球の全球に亘り通信サービスを実現する例。 単一軌道面の複数衛星が地球観測サービスを実現する例。 極域近傍で交差する複数の軌道面を有する衛星コンステレーションの例。 極域以外で交差する複数の軌道面を有する衛星コンステレーションの例。 衛星コンステレーション形成システムの構成図。 衛星コンステレーション形成システムの衛星の構成図。 衛星コンステレーション形成システムの地上設備の構成図。 衛星コンステレーション形成システムの機能構成例。 実施の形態1に係る軌道遷移支援装置の構成図。 静止トランスファー軌道と衛星コンステレーションの関係を示す図。 静止トランスファー軌道と衛星コンステレーションの関係を示す図。 軌道高度340km近傍の衛星飛翔イメージを示す図。 実施の形態1に係る軌道予報情報の例を示す図。 実施の形態1に係る軌道遷移支援装置による軌道遷移支援処理のフロー図。 実施の形態1に係る支援情報の例1を示す図。 実施の形態1に係る支援情報の例2を示す図。 実施の形態1に係る支援情報の例3を示す図。 実施の形態1に係る支援情報の例4を示す図。 遷移衛星が軌道高度を追い越す手法を模式的に表した図。 実施の形態1の変形例に係る軌道遷移支援装置の構成図。
以下、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。なお、各図中、同一または相当する部分には、同一符号を付している。実施の形態の説明において、同一または相当する部分については、説明を適宜省略または簡略化する。また、以下の図面では各構成の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。また、実施の形態の説明において、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」、「表」、「裏」といった方向あるいは位置が示されている場合がある。それらの表記は、説明の便宜上、そのように記載しているだけであって、装置、器具、あるいは部品といった構成の配置および向きを限定するものではない。
実施の形態1.
以下の実施の形態に係る軌道遷移支援システムの前提となる衛星コンステレーションの例について説明する。
図1は、地上に対し、複数衛星が連携して地球70の全球に亘り通信サービスを実現する例を示す図である。
図1は、全球に亘り通信サービスを実現する衛星コンステレーション20を示している。
同一軌道面を同一高度で飛行している複数の衛星の各衛星では、地上に対する通信サービス範囲が後続衛星の通信サービス範囲とオーバーラップしている。よって、このような複数の衛星によれば、地上の特定地点に対して、同一軌道面上の複数の衛星が時分割的に交互に交代しながら通信サービスを提供することができる。また、隣接軌道面を設けることにより、隣接軌道間の地上に対する通信サービスを面的に網羅することが可能となる。同様に、地球の周りに多数の軌道面を概ね均等配置すれば、全球に亘り地上に対する通信サービスが可能となる。
図2は、単一軌道面の複数衛星が地球観測サービスを実現する例を示す図である。
図2は、地球観測サービスを実現する衛星コンステレーション20を示している。図2の衛星コンステレーション20は、光学センサあるいは合成開口レーダといった電波センサである地球観測装置を具備した衛星が同一軌道面を同一高度で飛行する。このように、地上の撮像範囲が時間遅れで後続衛星がオーバーラップする衛星群300では、地上の特定地点に対して軌道上複数の衛星が時分割的に交互に交代しながら地上画像を撮像することにより地球観測サービスを提供する。
このように、衛星コンステレーション20は、各軌道面の複数の衛星からなる衛星群300により構成される。衛星コンステレーション20では、衛星群300が連携してサービスを提供する。衛星コンステレーション20とは、具体的には、図1に示すような通信事業サービス会社、あるいは、図2に示すような観測事業サービス会社による1つの衛星群から成る衛星コンステレーションを指す。
図3は、極域近傍で交差する複数の軌道面21を有する衛星コンステレーション20の例である。また、図4は、極域以外で交差する複数の軌道面21を有する衛星コンステレーション20の例である。
図3の衛星コンステレーション20では、複数の軌道面の各軌道面21の軌道傾斜角が約90度であり、かつ、複数の軌道面の各軌道面21が互いに異なる面に存在する。
図4の衛星コンステレーション20では、複数の軌道面の各軌道面21の軌道傾斜角が約90度ではなく、かつ、複数の軌道面の各軌道面21が互いに異なる面に存在する。
図3の衛星コンステレーション20では、任意の2つの軌道面が極域近傍の地点で交差する。また、図4の衛星コンステレーション20では、任意の2つの軌道面が極域以外の地点で交差する。図3では、極域近傍において、衛星30の衝突が発生する可能性がある。また、図4に示すように、軌道傾斜角が90度よりも傾斜している複数の軌道面の交点は軌道傾斜角に応じて極域から離れていく。また、軌道面の組合せによって赤道近傍を含む多様な位置で軌道面が交差する可能性がある。このため、衛星30の衝突が発生する可能性のある場所が多様化する。衛星30は人工衛星ともいう。
特に、近年、数百から数千機に及ぶ大規模衛星コンステレーションの構築が始まり、軌道上における衛星の衝突のリスクが高まっている。また、故障により制御不能となった人工衛星、あるいは、ロケットの残骸といったデブリが増加している。大規模衛星コンステレーションは、メガコンステレーションともいう。このようなデブリはスペースデブリともいう。
このように、宇宙空間におけるデブリ増加、および、メガコンステレーションを始めとする衛星数の急激な増加に伴い、宇宙交通管制(STM)の必要性が高まっている。
また、宇宙物体の軌道遷移のために、軌道上のミッション終了後の軌道離脱(PMD)あるいは故障した衛星、および、浮遊するロケット上段といったデブリをデブリ回収衛星といった外的手段により軌道離脱させるADRの必要性が高まっている。このようなADRの必要性について、STMとして国際的な議論が始まっている。ここで、PMDは、Post Mission Disposalの略語である。ADRは、Active Debris Removalの略語である。STMは、Space Traffic Managementの略語である。
また、宇宙状況監視(SSA)の国際協力を含む体制強化および観測精度向上に伴う、把握可能な宇宙物体のサイズは、より小さなものまで監視可能となっている。また、監視可能な宇宙物体の総数はより多くなっている。
ここで、図5から図8を用いて衛星コンステレーション20を形成する衛星コンステレーション形成システム600における衛星30と地上設備700の一例について説明する。例えば、衛星コンステレーション形成システム600は、メガコンステレーション事業装置41、LEOコンステレーション事業装置42、あるいは衛星事業装置43のような衛星コンステレーション事業を行う事業者により運用される。
図5は、衛星コンステレーション形成システム600の構成図である。
衛星コンステレーション形成システム600は、コンピュータを備える。図5では、1つのコンピュータの構成を示しているが、実際には、衛星コンステレーション20を構成する複数の衛星の各衛星30、および、衛星30と通信する地上設備700の各々にコンピュータが備えられる。そして、複数の衛星の各衛星30、および、衛星30と通信する地上設備700の各々に備えられたコンピュータが連携して、衛星コンステレーション形成システム600の機能を実現する。以下において、衛星コンステレーション形成システム600の機能を実現するコンピュータの構成の一例について説明する。
衛星コンステレーション形成システム600は、衛星30と地上設備700を備える。衛星30は、地上設備700の通信装置950と通信する衛星通信装置32を備える。図5では、衛星30が備える構成のうち衛星通信装置32を図示している。
衛星コンステレーション形成システム600は、プロセッサ910を備えるとともに、メモリ921、補助記憶装置922、入力インタフェース930、出力インタフェース940、および通信装置950といった他のハードウェアを備える。プロセッサ910は、信号線を介して他のハードウェアと接続され、これら他のハードウェアを制御する。衛星コンステレーション形成システム600のハードウェアについては、図9において後述する軌道遷移支援装置100のハードウェアと同様である。
衛星コンステレーション形成システム600は、機能要素として、衛星コンステレーション形成部11を備える。衛星コンステレーション形成部11の機能は、ハードウェアあるいはソフトウェアにより実現される。
衛星コンステレーション形成部11は、衛星30と通信しながら衛星コンステレーション20の形成を制御する。
図6は、衛星コンステレーション形成システム600の衛星30の構成図である。
衛星30は、衛星制御装置31と衛星通信装置32と推進装置33と姿勢制御装置34と電源装置35とを備える。その他、各種の機能を実現する構成要素を備えるが、図6では、衛星制御装置31と衛星通信装置32と推進装置33と姿勢制御装置34と電源装置35について説明する。衛星30は、宇宙物体60の一例である。
衛星制御装置31は、推進装置33と姿勢制御装置34とを制御するコンピュータであり、処理回路を備える。具体的には、衛星制御装置31は、地上設備700から送信される各種コマンドにしたがって、推進装置33と姿勢制御装置34とを制御する。
衛星通信装置32は、地上設備700と通信する装置である。具体的には、衛星通信装置32は、自衛星に関する各種データを地上設備700へ送信する。また、衛星通信装置32は、地上設備700から送信される各種コマンドを受信する。
推進装置33は、衛星30に推進力を与える装置であり、衛星30の速度を変化させる。具体的には、推進装置33は、アポジキックモーターまたは化学推進装置、または電気推進装置である。アポジキックモーター(AKM:Apogee Kick Motor)は、人工衛星の軌道投入に使われる上段の推進装置のことであり、アポジモーター(固体ロケットモーター使用時)、またはアポジエンジン(液体エンジン使用時)とも呼ばれている。
化学推進装置は、一液性ないし二液性燃料を用いたスラスタである。電気推進装置としては、イオンエンジンまたはホールスラスタである。アポジキックモーターは軌道遷移に用いる装置の名称であり、化学推進装置の一種である場合もある。
姿勢制御装置34は、衛星30の姿勢と衛星30の角速度と視線方向(Line Of
Sight)といった姿勢要素を制御するための装置である。姿勢制御装置34は、各姿勢要素を所望の方向に変化させる。もしくは、姿勢制御装置34は、各姿勢要素を所望の方向に維持する。姿勢制御装置34は、姿勢センサとアクチュエータとコントローラとを備える。姿勢センサは、ジャイロスコープ、地球センサ、太陽センサ、スター・トラッカ、スラスタおよび磁気センサといった装置である。アクチュエータは、姿勢制御スラスタ、モーメンタムホイール、リアクションホイールおよびコントロール・モーメント・ジャイロといった装置である。コントローラは、姿勢センサの計測データまたは地上設備700からの各種コマンドにしたがって、アクチュエータを制御する。
電源装置35は、太陽電池、バッテリおよび電力制御装置といった機器を備え、衛星30に搭載される各機器に電力を供給する。
衛星制御装置31に備わる処理回路について説明する。
処理回路は、専用のハードウェアであってもよいし、メモリに格納されるプログラムを実行するプロセッサであってもよい。
処理回路において、一部の機能が専用のハードウェアで実現されて、残りの機能がソフトウェアまたはファームウェアで実現されてもよい。つまり、処理回路は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはこれらの組み合わせで実現することができる。
専用のハードウェアは、具体的には、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGAまたはこれらの組み合わせである。
ASICは、Application Specific Integrated Circuitの略称である。FPGAは、Field Programmable Gate Arrayの略称である。
図7は、衛星コンステレーション形成システム600が備える地上設備700の構成図である。
地上設備700は、全ての軌道面の多数衛星をプログラム制御する。地上設備700は、地上装置の例である。地上装置は、地上アンテナ装置、地上アンテナ装置に接続された通信装置、あるいは電子計算機といった地上局と、地上局にネットワークで接続されたサーバあるいは端末としての地上設備から構成される。また、地上装置には航空機、自走車両、あるいは移動端末といった移動体に搭載された通信装置を含んでも良い。
地上設備700は、各衛星30と通信することによって衛星コンステレーション20を形成する。地上設備700は、軌道遷移支援装置100に備えられる。地上設備700は、プロセッサ910を備えるとともに、メモリ921、補助記憶装置922、入力インタフェース930、出力インタフェース940、および通信装置950といった他のハードウェアを備える。プロセッサ910は、信号線を介して他のハードウェアと接続され、これら他のハードウェアを制御する。地上設備700のハードウェアについては、図9において後述する軌道遷移支援装置100のハードウェアと同様である。
地上設備700は、機能要素として、軌道制御コマンド生成部510と、解析予測部520を備える。軌道制御コマンド生成部510および解析予測部520の機能は、ハードウェアあるいはソフトウェアにより実現される。
通信装置950は、衛星コンステレーション20を構成する衛星群300の各衛星30を追跡管制する信号を送受信する。また、通信装置950は、軌道制御コマンド55を各衛星30に送信する。
解析予測部520は、衛星30の軌道を解析予測する。
軌道制御コマンド生成部510は、衛星30に送信する軌道制御コマンド55を生成する。
軌道制御コマンド生成部510および解析予測部520は、衛星コンステレーション形成部11の機能を実現する。すなわち、軌道制御コマンド生成部510および解析予測部520は、衛星コンステレーション形成部11の例である。
図8は、衛星コンステレーション形成システム600の機能構成例を示す図である。
衛星30は、さらに、衛星コンステレーション20を形成する衛星コンステレーション形成部11bを備える。そして、複数の衛星の各衛星30の衛星コンステレーション形成部11bと、地上設備700の各々に備えられた衛星コンステレーション形成部11とが連携して、衛星コンステレーション形成システム600の機能を実現する。なお、衛星30の衛星コンステレーション形成部11bは、衛星制御装置31に備えられていてもよい。
次に、本実施の形態に係る軌道遷移支援装置100について説明する。
軌道遷移支援装置100は、静止トランスファー軌道GTOに投入され、静止トランスファー軌道GTOにおける近地点から遠地点に至る途中に形成された衛星コンステレーション20の軌道高度を追い越す遷移衛星301の軌道遷移を支援する。
遷移衛星301は、静止軌道衛星あるいは準天頂軌道衛星といった衛星である。遷移衛星301は、ロケット打ち上げ後に静止トランスファー軌道GTOに投入された後、自衛星の具備する推進装置を動作させて所望の軌道に軌道遷移する。軌道遷移支援装置100は、遷移衛星301が軌道遷移する際、静止トランスファー軌道GTOの近地点から遠地点に至るまでの軌道高度に形成されたメガコンステレーション衛星群との衝突を回避して軌道遷移するための支援を実現する。
***構成の説明***
図9は、本実施の形態に係る軌道遷移支援装置100の構成図である。
軌道遷移支援装置100は、管理事業装置40と通信する。軌道遷移支援装置100は、地上設備に搭載されていてもよい。また、軌道遷移支援装置100は、衛星コンステレーション形成システム600に搭載されていてもよい。あるいは、軌道遷移支援装置100は、管理事業装置40の少なくともいずれかに搭載されていてもよい。
管理事業装置40は、人工衛星、あるいは、デブリといった宇宙物体60に関する情報を提供する。管理事業装置40は、人工衛星、あるいは、デブリといった宇宙物体60に関する情報を収集する事業者のコンピュータである。
管理事業装置40には、メガコンステレーション事業装置41、LEOコンステレーション事業装置42、衛星事業装置43、軌道遷移事業装置44、デブリ回収事業装置45、ロケット打ち上げ事業装置46、およびSSA事業装置47といった装置が含まれる。LEOが、Low Earth Orbitの略語である。
メガコンステレーション事業装置41は、大規模衛星コンステレーション、すなわちメガコンステレーション事業を行うメガコンステレーション事業者のコンピュータである。
LEOコンステレーション事業装置42は、低軌道コンステレーション、すなわちLEOコンステレーション事業を行うLEOコンステレーション事業者のコンピュータである。
衛星事業装置43は、1機から数機の衛星を扱う衛星事業者のコンピュータである。
軌道遷移事業装置44は、衛星の軌道遷移支援を行う軌道遷移事業者のコンピュータである。
デブリ回収事業装置45は、デブリを回収する事業を行うデブリ回収事業者のコンピュータである。
ロケット打ち上げ事業装置46は、ロケット打ち上げ事業を行うロケット打ち上げ事業者のコンピュータである。
SSA事業装置47は、SSA事業、すなわち、宇宙状況監視事業を行うSSA事業者のコンピュータである。
管理事業装置40は、人工衛星、あるいは、デブリといった宇宙物体に関する情報を収集し、収集した情報を軌道遷移支援装置100に提供する装置であれば、その他の装置でもよい。また、軌道遷移支援装置100が、SSAの公開サーバ上に搭載される場合は、軌道遷移支援装置100がSSAの公開サーバとして機能する構成でもよい。
なお、管理事業装置40から軌道遷移支援装置100に提供される情報については、後で詳しく説明する。
軌道遷移支援装置100は、プロセッサ910を備えるとともに、メモリ921、補助記憶装置922、入力インタフェース930、出力インタフェース940、および通信装置950といった他のハードウェアを備える。プロセッサ910は、信号線を介して他のハードウェアと接続され、これら他のハードウェアを制御する。
軌道遷移支援装置100は、機能要素として、支援情報生成部110と支援情報表示部120と記憶部130を備える。記憶部130には、軌道予報情報51が記憶されている。
支援情報生成部110と支援情報表示部120の機能は、ソフトウェアにより実現される。記憶部130は、メモリ921に備えられる。あるいは、記憶部130は、補助記憶装置922に備えられていてもよい。また、記憶部130は、メモリ921と補助記憶装置922に分けられて備えられてもよい。
プロセッサ910は、軌道遷移支援プログラムを実行する装置である。軌道遷移支援プログラムは、支援情報生成部110と支援情報表示部120の機能を実現するプログラムである。
プロセッサ910は、演算処理を行うIC(Integrated Circuit)である。プロセッサ910の具体例は、CPU(Central Processing
Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphics Processing Unit)である。
メモリ921は、データを一時的に記憶する記憶装置である。メモリ921の具体例は、SRAM(Static Random Access Memory)、あるいはDRAM(Dynamic Random Access Memory)である。
補助記憶装置922は、データを保管する記憶装置である。補助記憶装置922の具体例は、HDDである。また、補助記憶装置922は、SD(登録商標)メモリカード、CF、NANDフラッシュ、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ブルーレイ(登録商標)ディスク、DVDといった可搬の記憶媒体であってもよい。なお、HDDは、Hard Disk Driveの略語である。SD(登録商標)は、Secure Digitalの略語である。CFは、CompactFlash(登録商標)の略語である。DVDは、Digital Versatile Diskの略語である。
入力インタフェース930は、マウス、キーボード、あるいはタッチパネルといった入力装置と接続されるポートである。入力インタフェース930は、具体的には、USB(Universal Serial Bus)端子である。なお、入力インタフェース930は、LAN(Local Area Network)と接続されるポートであってもよい。
出力インタフェース940は、ディスプレイといった表示機器941のケーブルが接続されるポートである。出力インタフェース940は、具体的には、USB端子またはHDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)端子である。ディスプレイは、具体的には、LCD(Liquid Crystal Display)である。
通信装置950は、レシーバとトランスミッタを有する。通信装置950は、具体的には、通信チップまたはNIC(Network Interface Card)である。軌道遷移支援装置100は、通信装置950を介して、管理事業装置40との通信を行う。
軌道遷移支援プログラムは、プロセッサ910に読み込まれ、プロセッサ910によって実行される。メモリ921には、軌道遷移支援プログラムだけでなく、OS(Operating System)も記憶されている。プロセッサ910は、OSを実行しながら、軌道遷移支援プログラムを実行する。軌道遷移支援プログラムおよびOSは、補助記憶装置922に記憶されていてもよい。補助記憶装置922に記憶されている軌道遷移支援プログラムおよびOSは、メモリ921にロードされ、プロセッサ910によって実行される。なお、軌道遷移支援プログラムの一部または全部がOSに組み込まれていてもよい。
軌道遷移支援装置100は、プロセッサ910を代替する複数のプロセッサを備えていてもよい。これら複数のプロセッサは、プログラムの実行を分担する。それぞれのプロセッサは、プロセッサ910と同じように、プログラムを実行する装置である。
プログラムにより利用、処理または出力されるデータ、情報、信号値および変数値は、メモリ921、補助記憶装置922、または、プロセッサ910内のレジスタあるいはキャッシュメモリに記憶される。
支援情報生成部110と支援情報表示部120の各部の「部」を「処理」、「手順」あるいは「工程」に読み替えてもよい。また支援情報生成処理と支援情報表示処理の「処理」を「プログラム」、「プログラムプロダクト」または「プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体」に読み替えてもよい。
軌道遷移支援プログラムは、上記の各部の「部」を「処理」、「手順」あるいは「工程」に読み替えた各処理、各手順あるいは各工程を、コンピュータに実行させる。また、軌道遷移支援方法は、軌道遷移支援装置100が軌道遷移支援プログラムを実行することにより行われる方法である。
軌道遷移支援プログラムは、コンピュータ読取可能な記録媒体に格納されて提供されてもよい。また、各プログラムは、プログラムプロダクトとして提供されてもよい。
次に、図10および図11を用いて、本実施の形態の前提となる静止トランスファー軌道と衛星コンステレーションの関係について説明する。
具体的に、メガコンステレーション事業者は、軌道高度340km近傍に異なる3つの軌道高度で衛星コンステレーション群の構築を計画している。衛星コンステレーション群は、各々が約2500機で構成され、合計7500機の衛星から構成される。
静止軌道衛星あるいは準天頂軌道衛星といった遷移衛星301を打ち上げる場合、まず、遷移衛星301はロケットにより静止トランスファー軌道GTOと呼ばれる軌道に投入される。その後に、ロケットと遷移衛星301は分離される。遷移衛星301は、推進装置を動作させ、目的の静止軌道位置に軌道遷移する。軌道遷移は赤道上空楕円軌道であり、例えば化学推進による推進装置では、遠地点(アポジ)で推進装置を動作させ、近地点高度を上昇させ、目的の軌道に到達するまでこの動作を繰り返す。電気推進による軌道遷移では、進行方向に電気推進装置を噴射し続けて増速し、所望の速度に達すると静止軌道ないし準天頂軌道に投入が完了する。
この過程において、遷移衛星301は、例えば高度340kmに構築された衛星群の軌道高度を追い越す必要がある。しかし、メガコンステレーションは天空網羅的に衛星が配備され、網目をなすように飛翔している。このため、遷移衛星301が、赤道上空通過時に、たまたま赤道上空を横切るメガコンステレーションの構成衛星と衝突するリスクがある。
図12は、軌道高度340km近傍の衛星飛翔イメージを示す図である。
例えば、高度340km近傍の衛星コンステレーションとして、軌道面40面、かつ、60機/面の2400機から成るメガコンステレーションを想定する。このとき、同一軌道面の衛星が赤道上空を通過してから、後続衛星が赤道上空を通過するまでのインターバルは約90秒である。また、衛星が赤道上空を通過してから、隣接軌道の別衛星が赤道上空を通過するまでのインターバルは18分程度である。
軌道高度340km近傍の異なる軌道高度に合計3高度の衛星コンステレーションが構成された場合、異なる軌道高度の軌道面は同期せずに回転するので、地球上の特定地点からみた軌道面同士の通過インターバルは多様に変化する。
赤道上空に発射点を持つロケット打ち上げ事業者がロケットを打ち上げると想定する。軌道高度340km近傍を通過して、その上空まで到達する際に衝突を回避するためには、発射点上空の軌道面を衛星が横切る間隙に打ち上げる必要があり、非同期の3種類の軌道面の衛星が通過する間隙は数分程度の余裕しかない。
ロケットは発射タイミングを管理できるので、この間隙を正確に回避することが可能である。しかし、軌道遷移途中の衛星が、意図的にこの間隙をぬって軌道高度を追い越すのは極めて厳しい条件である。
また、ロケットが上空に打ち上げられた場合、340km近傍の密集高度をほぼ法線方向に近い角度で一瞬で通過することが可能である。しかし、静止トランスファー軌道の楕円では円周率が近いため、340km高度を追い越すための軌道交差角も浅く、通過時間も長くかかるため、衝突リスクがはるかに高い。
このため、密集高度を通過するために軌道遷移支援装置が必要となる。
***動作の説明***
図13は、本実施の形態に係る軌道予報情報51の例を示す図である。
軌道遷移支援装置100は、宇宙物体60の軌道の予報値が設定された軌道予報情報51を記憶部130に記憶する。軌道遷移支援装置100は、例えば、複数の宇宙物体60を管理する管理事業者により利用される管理事業装置40から、複数の宇宙物体60の各々の軌道の予報値を取得し、軌道予報情報51として記憶してもよい。あるいは、軌道遷移支援装置100は、複数の宇宙物体60の各々の軌道の予報値が設定された軌道予報情報51を管理事業者から取得し、記憶部130に記憶してもよい。
管理事業者は、衛星コンステレーション、各種の衛星、ロケット、およびデブリといった宇宙を飛行する宇宙物体60を管理する事業者である。また、上述したように、各管理事業者により利用される管理事業装置40は、メガコンステレーション事業装置41、LEOコンステレーション事業装置42、衛星事業装置43、軌道遷移事業装置44、デブリ回収事業装置45、ロケット打ち上げ事業装置46、およびSSA事業装置47といったコンピュータである。
軌道予報情報51には、例えば、宇宙物体ID(Identifier)511、予報元期512、予報軌道要素513、予報誤差514、および予報飛行状態515が設定される。
宇宙物体ID511は、宇宙物体60を識別する識別子である。図11では、宇宙物体ID511として、衛星IDとデブリIDが設定されている。宇宙物体は、具体的には、宇宙空間に打ち上げられるロケット、人工衛星、宇宙基地、デブリ回収衛星、惑星探査宇宙機、ミッション終了後にデブリ化した衛星あるいはロケットといった物体である。
予報元期512は、複数の宇宙物体の各々の軌道について予報されている元期である。
予報軌道要素513は、複数の宇宙物体の各々の軌道を特定する軌道要素である。予報軌道要素513は、複数の宇宙物体の各々の軌道について予報されている軌道要素である。図11では、予報軌道要素513として、ケプラー軌道6要素が設定されている。
予報誤差514は、複数の宇宙物体の各々の軌道において予報される誤差である。予報誤差514には、進行方向誤差、直交方向誤差、および誤差の根拠が設定されている。このように、予報誤差514には、実績値が内包する誤差量が根拠とともに明示的に示される。誤差量の根拠としては、計測手段、位置座標情報の精度向上手段として実施したデータ処理の内容、および、過去データの統計的評価結果の一部あるいはすべてが含まれる。
予報飛行状態515は、複数の宇宙物体の各々の飛行状態の予報である。予報飛行状態515には、複数の宇宙物体の各々の飛行状態の予報が、定常運用状態、打ち上げ過渡状態、あるいは、離脱後過渡状態であるかが設定される。また、予報飛行状態515に、回避運用実施の可否、あるいは、自律的回避運用実施の可否が含まれていてもよい。
なお、本実施の形態に係る軌道予報情報51では、宇宙物体60について、予報元期512と予報軌道要素513が設定されている。予報元期512と予報軌道要素513により、宇宙物体60の近未来における時刻と位置座標を求めることができる。例えば、宇宙物体60についての近未来の時刻と位置座標が、軌道予報情報51に設定されていてもよい。
このように、軌道予報情報51には、元期と軌道要素、あるいは、時刻と位置座標を含む宇宙物体の軌道情報が具備され、宇宙物体60の近未来の予報値が明示的に示されている。
図14は、本実施の形態に係る軌道遷移支援装置100による軌道遷移支援処理S100のフロー図である。
ステップS101において、支援情報生成部110は、軌道予報情報51から、衛星コンステレーションを構成する複数の衛星の各々の軌道の予報値を収集し、遷移衛星301の軌道遷移の支援に用いる支援情報111を生成する。上述したように、遷移衛星301は、具体的には、静止トランスファー軌道GTOに投入された静止軌道衛星あるいは準天頂軌道衛星である。
ステップS102において、支援情報表示部120は、支援情報111を表示機器941に表示する。
<支援情報111の例1>
支援情報生成部110は、支援情報111として、複数の衛星の各々の軌道高度と、複数の衛星の各々が赤道上空を横切る時刻である赤道上空通過時刻とを生成する。具体的には、支援情報生成部110は、軌道予報情報51に基づいて、複数の衛星の各々の軌道高度と赤道上空通過時刻とを算出する。
支援情報表示部120は、複数の衛星の各々の軌道高度と赤道上空通過時刻とを表示機器941に表示する。
図15は、本実施の形態に係る支援情報111の例1を示す図である。
図15に示すように、支援情報表示部120は、衛星コンステレーションの各衛星の衛星IDと、軌道高度と、赤道上空通過時刻とを表形式で表示機器941に表示する。また、支援情報表示部120は、距離予測誤差および時刻予測誤差といった予測誤差を表示してもよい。
<支援情報111の例2>
支援情報生成部110は、支援情報111として、複数の衛星の各々の赤道上空通過時刻と、同一軌道を飛行する後続衛星あるいは隣接軌道を飛行する別衛星の赤道上空通過時刻とのインターバルを生成する。具体的には、支援情報生成部110は、軌道予報情報51に基づいて、複数の衛星の各々の赤道上空通過時刻と、同一軌道を飛行する後続衛星あるいは隣接軌道を飛行する別衛星の赤道上空通過時刻とのインターバルを算出する。
支援情報表示部120は、複数の衛星の各々の赤道上空通過時刻と、同一軌道を飛行する後続衛星あるいは隣接軌道を飛行する別衛星の赤道上空通過時刻とのインターバルを表示機器941に表示する。
図16は、本実施の形態に係る支援情報111の例2を示す図である。
図16に示すように、衛星コンステレーション20の衛星30の赤道上空通過時刻112と、次に衛星30が赤道上空を横切る時刻までのインターバル113とを図に重畳して表示してもよい。
図16では、衛星30aが赤道上空を横切る時刻ta、次に衛星30bが赤道上空を横切る時刻tb、次に衛星30cが赤道上空を横切る時刻tc、および次に衛星30dが赤道上空を横切る時刻tdが図に重畳されている。さらに、taからtbまでのインターバルI1、tbからtcまでのインターバルI2、およびtcからtdまでのインターバルI3が図に重畳されている。
なお、衛星30の赤道上空通過時刻112と、次に衛星30が赤道上空を横切る時刻までのインターバル113とを表形式で表示してもよい。
<支援情報111の例3>
支援情報生成部110は、支援情報111として、複数の衛星の各々の速度ベクトルを赤道面に投影した成分を分析し、赤道上空円軌道に投影した赤道通過タイミングと円周方向速度ベクトルを生成する。衛星の赤道通過タイミングとは、衛星の赤道上空通過時刻112である。具体的には、支援情報生成部110は、軌道予報情報51に基づいて、複数の衛星の各々について、赤道上空円軌道に投影した赤道通過タイミングと円周方向速度ベクトルを算出する。
支援情報表示部120は、複数の衛星の各々について、赤道上空円軌道に投影した赤道通過タイミングと円周方向速度ベクトルを表示機器941に表示する。
図17は、本実施の形態に係る支援情報111の例3を示す図である。
図17において、上段は、衛星コンステレーション20において、例えば、衛星30a,30b,30c,30dが赤道上空を通過するイメージである。
中段は、単一衛星である衛星30aの赤道通過タイミングtaと円周方向速度ベクトルvaとを表す図である。例えば、ユーザにより単一衛星30aの衛星IDが選択されると、衛星30aの赤道通過タイミングtaと円周方向速度ベクトルvaとを表す図が表示される。
下段は、複数衛星である衛星30a,30b,30c,30dの赤道通過タイミングta,tb,tc,tdと、円周方向速度ベクトルva,vb,vc,vdを表す図である。例えば、ユーザによりtaからtdを含む時刻範囲が指定されると、衛星30a,30b,30c,30dの赤道通過タイミングta,tb,tc,tdと、円周方向速度ベクトルva,vb,vc,vdが表示される。
<支援情報111の例4>
支援情報生成部110は、支援情報111として、衛星コンステレーションが構築されている軌道高度を、遷移衛星301が通過する衛星通過タイミングTを生成する。具体的には、支援情報生成部110は、軌道予報情報51に基づいて、衛星コンステレーションが構築されている軌道高度において、遷移衛星301が通過する衛星通過タイミングTを算出する。
支援情報表示部120は、衛星コンステレーションが構築されている軌道高度において、遷移衛星301が通過する衛星通過タイミングTを表示機器941に表示する。
静止軌道衛星および準天頂軌道衛星といった遷移衛星301は、目的とする軌道位置に到達する過程で、推進装置を動作させる最適タイミングが、軌道の飛翔高度と位置に依存して決まる。そのため、メガコンステレーションが形成される軌道高度を跨ぐタイミングも自由に選べるわけではない。
軌道遷移支援装置100は、予め、遷移衛星301の最適遷移軌道を軌道遷移計画軌道として取得しておく。支援情報生成部110は、メガコンステレーションが形成される軌道高度を跨ぐタイミングとして適切であり、しかも十分な長さのインターバルが確保できる衛星通過タイミングTを分析する。支援情報生成部110は、メガコンステレーションの構成衛星の軌道予報情報51に基づき、任意の衛星が赤道上空を横切る時刻と、後続衛星あるいは隣接軌道の別衛星が赤道を横切る時刻とのインターバルの中で、最も適切な衛星通過タイミングを算出する。
支援情報表示部120は、遷移衛星301が特定高度を通過するのに適切な衛星通過タイミングTを表示する。
図18は、本実施の形態に係る支援情報111の例4を示す図である。
図18では、遷移衛星301が、メガコンステレーションの軌道高度である特定高度を通過する最適な衛星通過タイミングTの候補が表示される。なお、図18に示すように、特定高度に対し、最適な衛星通過タイミングTの候補を1つ表示してもよいし、衛星通過タイミングTの候補を複数表示してもよい。
***本実施の形態の効果の説明***
本実施の形態に係る軌道遷移支援装置100によれば、遷移衛星が衛星コンステレーションの軌道高度を追い越す際に有用な支援情報を表示するので、衝突を回避して安全な軌道遷移を支援することができる。
図19は、衛星が軌道高度を追い越す手法を模式的に表した図である。
衛星コンステレーション20の軌道高度を遷移衛星301が追い越す手法として、衛星コンステレーション20の構成衛星が赤道上空を通過してから、後続衛星が通過するまでの間隙を縫う軌道位置とタイミングで追い越しを実施することが有効である。
本実施の形態に係る軌道遷移支援装置100によれば、衛星コンステレーションの構成衛星が赤道上空を横切る赤道通過タイミングと円周方向速度ベクトルを表示するので、遷移軌道に最適な衛星通過タイミングと軌道高度通過に要する時間とを分析できる。よって、衝突を回避して安全に軌道高度を通過可能であることを確認してから軌道遷移することが可能となる。
***他の構成***
本実施の形態では、具体例として、赤道上空軌道の静止軌道衛星に対する支援情報を用いて説明した。例えば、遷移衛星が準天頂軌道衛星の場合は以下の通りである。
支援情報生成部は、軌道予報情報に基づいて、複数の衛星の各々の軌道高度と、準天頂軌道面通過時刻とを支援情報として算出する。準天頂軌道面通過時刻は、複数の衛星の各々が準天頂軌道衛星の軌道遷移途中の軌道面を横切る時刻である。そして、支援情報表示部は、複数の衛星の各々の軌道高度と準天頂軌道面通過時刻とを表示機器に表示する。
本実施の形態では、軌道遷移支援装置100の機能がソフトウェアで実現される。変形例として、軌道遷移支援装置100の機能がハードウェアで実現されてもよい。
図20は、本実施の形態の変形例に係る軌道遷移支援装置100の構成を示す図である。
軌道遷移支援装置100は、プロセッサ910に替えて電子回路を備える。
電子回路は、軌道遷移支援装置100の機能を実現する専用の電子回路である。
電子回路は、具体的には、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ロジックIC、GA、ASIC、または、FPGAである。GAは、Gate Arrayの略語である。
軌道遷移支援装置100の機能は、1つの電子回路で実現されてもよいし、複数の電子回路に分散して実現されてもよい。
別の変形例として、軌道遷移支援装置100の一部の機能が電子回路で実現され、残りの機能がソフトウェアで実現されてもよい。
プロセッサと電子回路の各々は、プロセッシングサーキットリとも呼ばれる。つまり、軌道遷移支援装置100の機能は、プロセッシングサーキットリにより実現される。
以上の実施の形態1では、軌道遷移支援装置の各部を独立した機能ブロックとして説明した。しかし、軌道遷移支援装置の構成は、上述した実施の形態のような構成でなくてもよい。軌道遷移支援装置の機能ブロックは、上述した実施の形態で説明した機能を実現することができれば、どのような構成でもよい。また、軌道遷移支援装置は、1つの装置でも、複数の装置から構成されたシステムでもよい。
また、実施の形態1のうち、複数の部分を組み合わせて実施しても構わない。あるいは、この実施の形態のうち、1つの部分を実施しても構わない。その他、この実施の形態を、全体としてあるいは部分的に、どのように組み合わせて実施しても構わない。
すなわち、実施の形態1では、実施の形態1の部分の自由な組み合わせ、あるいは任意の構成要素の変形、もしくは実施の形態1において任意の構成要素の省略が可能である。
なお、上述した実施の形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明の範囲、本発明の適用物の範囲、および本発明の用途の範囲を制限することを意図するものではない。上述した実施の形態は、必要に応じて種々の変更が可能である。
20 衛星コンステレーション、21 軌道面、30,30a,30b,30c,30d 衛星、301 遷移衛星、31 衛星制御装置、32 衛星通信装置、33 推進装置、34 姿勢制御装置、35 電源装置、40 管理事業装置、41 メガコンステレーション事業装置、42 LEOコンステレーション事業装置、43 衛星事業装置、44 軌道遷移事業装置、45 デブリ回収事業装置、46 ロケット打ち上げ事業装置、47 SSA事業装置、51 軌道予報情報、511,521 宇宙物体ID、512 予報元期、513 予報軌道要素、514 予報誤差、515 予報飛行状態、60 宇宙物体、70 地球、100 軌道遷移支援装置、110 支援情報生成部、111 支援情報、112 赤道上空通過時刻、113 インターバル、120 支援情報表示部、130 記憶部、55 軌道制御コマンド、600 衛星コンステレーション形成システム、11,11b 衛星コンステレーション形成部、300 衛星群、700 地上設備、510 軌道制御コマンド生成部、520 解析予測部、910 プロセッサ、921 メモリ、922 補助記憶装置、930 入力インタフェース、940 出力インタフェース、941 表示機器、950 通信装置。

Claims (9)

  1. 静止トランスファー軌道に投入され、前記静止トランスファー軌道における近地点から遠地点に至る途中に形成された衛星コンステレーションの軌道高度を追い越す遷移衛星の軌道遷移を支援する軌道遷移支援装置において、
    宇宙物体の軌道の予報値が設定された軌道予報情報から、前記衛星コンステレーションを構成する複数の衛星の各々の軌道の予報値を収集し、前記遷移衛星の軌道遷移の支援に用いる支援情報を生成する支援情報生成部と、
    前記支援情報を表示機器に表示する支援情報表示部と
    を備えた軌道遷移支援装置。
  2. 前記静止トランスファー軌道に投入された前記遷移衛星は、静止軌道衛星あるいは準天頂軌道衛星である請求項1に記載の軌道遷移支援装置。
  3. 前記支援情報生成部は、
    前記複数の衛星の各々の軌道高度と、前記複数の衛星の各々が赤道上空を横切る時刻である赤道上空通過時刻とを前記支援情報として生成する請求項1または請求項2に記載の軌道遷移支援装置。
  4. 前記支援情報生成部は、
    前記複数の衛星の各々の赤道上空通過時刻と、同一軌道を飛行する後続衛星あるいは隣接軌道を飛行する別衛星の赤道上空通過時刻とのインターバルを前記支援情報として生成する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の軌道遷移支援装置。
  5. 前記支援情報生成部は、
    前記複数の衛星の各々の速度ベクトルを赤道面に投影した成分を分析し、赤道上空円軌道に投影した赤道通過タイミングと円周方向速度ベクトルを前記支援情報として生成する請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の軌道遷移支援装置。
  6. 前記支援情報生成部は、
    前記複数の衛星の各々の軌道高度と、前記複数の衛星の各々が準天頂軌道衛星の軌道遷移途中の軌道面を横切る時刻である準天頂軌道面通過時刻とを前記支援情報として生成する請求項1または請求項2に記載の軌道遷移支援装置。
  7. 前記支援情報生成部は、
    前記衛星コンステレーションが構築されている軌道高度において、前記遷移衛星が通過する通過タイミングを前記支援情報として生成する請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の軌道遷移支援装置。
  8. 静止トランスファー軌道に投入され、前記静止トランスファー軌道における近地点から遠地点に至る途中に形成された衛星コンステレーションの軌道高度を追い越す遷移衛星の軌道遷移を支援する軌道遷移支援装置の軌道遷移支援方法において、
    支援情報生成部が、宇宙物体の軌道の予報値が設定された軌道予報情報から、前記衛星コンステレーションを構成する複数の衛星の各々の軌道の予報値を収集し、前記遷移衛星の軌道遷移の支援に用いる支援情報を生成し、
    支援情報表示部が、前記支援情報を表示機器に表示する軌道遷移支援方法。
  9. 静止トランスファー軌道に投入され、前記静止トランスファー軌道における近地点から遠地点に至る途中に形成された衛星コンステレーションの軌道高度を追い越す遷移衛星の軌道遷移を支援する軌道遷移支援プログラムにおいて、
    宇宙物体の軌道の予報値が設定された軌道予報情報から、前記衛星コンステレーションを構成する複数の衛星の各々の軌道の予報値を収集し、前記遷移衛星の軌道遷移の支援に用いる支援情報を生成する支援情報生成処理と、
    前記支援情報を表示機器に表示する支援情報表示処理と
    をコンピュータに実行させる軌道遷移支援プログラム。
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