JP2021047984A - ショートアーク型放電ランプおよび光照射装置 - Google Patents
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Abstract
Description
また、封止部を冷却するために、大きい流量の冷却風を吹き付けたときには、冷却風の一部が口金の外周面に当たった後に、発光管に向かって流れるため、発光管の温度が低下する結果、点灯に不具合が生じるおそれがある。
また、第1の開口から流入した冷却風は、外部リードに直接当たるため、外部リードを高い効率で冷却することは可能であるが、封止部を高い効率で冷却することが困難である。
本発明の他の目的は、上記の目的に加えて更に、発光管の温度を低下させることなしに封止部を高い効率で冷却することができるショートアーク型放電ランプおよびこのショートアーク型放電ランプを備えた光照射装置を提供することにある。
前記口金の外端面部と前記封止部の外端面との間には、内部空間が形成され、
前記内部空間には、前記口金内を前記発光管の管軸と垂直な断面において仕切る隔壁が設けられ、
前記封止部の外端面と前記隔壁との間の距離が5mm以下であることを特徴とするショートアーク型放電ランプ。
また、前記通風口は、前記口金の外端面部に形成されていることが好ましい。
また、前記通風口は、前記口金の外端面部に複数形成されていることが好ましい。
また、前記複数の通風口のうち、少なくとも一つ以上が冷却風が流入される流入用通風口であり、少なくとも一つ以上が冷却風が流出される流出用通風口であることが好ましい。
また、前記隔壁が、アルミニウム、銅、真鍮、タングステン、モリブデン、窒化アルミニウムおよび炭化ケイ素のいずれかよりなることが好ましい。
前記ショートアーク型放電ランプの前記口金を保持するランプ保持部と、
前記口金の前記外端面部の前記通風口を介して前記内部空間に冷却風を流入出させる送風機構とを備えることを特徴とする。
また、口金の外端面部に、内部空間に冷却風を流入出させる冷却風の通風口が形成されることによって、冷却風によって発光管が冷却されることを防止することができる。従って、発光管の温度を低下させることなしに封止部を高い効率で冷却することができる。
図1は、本発明のショートアーク型放電ランプの一例における構成を示す説明用断面図である。このショートアーク型放電ランプ(以下、単に「放電ランプ」ともいう。)10は、略球状の発光部12の両端に狭窄部13を介して連続して外方に伸びる封止部14が形成されてなる発光管11を有する。発光管11における発光部12の内部には発光空間S1が形成され、この発光空間S1には、陽極20および陰極21が互いに対向して配置されている。また、発光空間S1には、水銀などの発光物質やアルゴンガスなどの始動補助用バッファガスが封入されている。
また、陽極20を構成する材料としては、タングステンを用いることができ、陰極21を構成する材料としては、トリエーテッドタングステンを用いることができる。
また、発光空間S1に封入される発光物質例えば水銀の封入量は、2〜6mg/cm3 であり、バッファガス例えばアルゴンガスの封入圧は、静圧で0.09〜0.5MPaである。
内部リード22および外部リード23を構成する材料としては、タングステンを用いることができる。
そして、発光管11における封止部14の内面と封止用絶縁体15とが導電箔24を介して溶着されることによって、導電箔24が封止部14内に気密に埋設された箔シール構造が形成されている。
導電ディスク25および補助ディスク26を構成する材料としては、タンタル、ニオブ、タングステン、モリブデンなどの高融点金属を用いることができる。また、封止用絶縁体15の一端面に接する導電ディスク25の厚みは、例えば0.5〜6mmであり、補助ディスク26の厚みは、例えば0.05〜1mmである。
金属部材27を構成する材料としては、モリブデンなどを用いることができる。
接合層40を構成する接着剤としては、セラミック系接着剤に代表される無機系接着剤を用いることができる。また、接合層40の厚みは、0.5〜5mmであることが好ましい。
隔壁35を構成する金属としては、アルミニウム、銅、真鍮、タングステン、モリブデンを用いることが好ましい。
また、隔壁35を構成するセラミックスとしては、窒化アルミニウム、炭化ケイ素を用いることが好ましい。
図5に示すように、ランプ保持部50は、例えば金属よりなる矩形の板状体によって構成されている。ランプ保持部50には、それぞれ厚み方向に貫通する円形の端子接続用開口51、送風口52および排出口53が、放電ランプ10の口金30における端子部32および2つの通風口33に対応して形成されている。
ランプ保持部50の送風口52は、ランプハウス60の外部に設けられた送風機構65に、配管61によって接続されている。一方、ランプ保持部50の排出口53は、ランプハウス60の外部に設けられたフィルター63に、配管62によって接続されている。
(3)図9に示すように、口金30は、それぞれ有底筒状の2つの口金材30a,30bが、それぞれの底部35b,35cの外面が互いに接合されることによって構成されていてもよい。このような口金30においては、口金材30a,30bにおける底部35b,35cの接合体によって、隔壁35が形成される。
図1および図2に示す構成に従い、下記の仕様の放電ランプを作製した。
[発光管(11)]
材質=石英ガラス,全長=90mm,
発光部(12):最大外径=62mm,最大内径=55mm,
封止部(13):外径=30mm
[陽極(20)]
材質=タングステン,外径=25mm
[陰極(21)]
材質=トリエーテッドタングステン,外径=12mm
[導電箔(24)]
材質=モリブデン
[口金(30)]
材質=真鍮,全長=70mm,内径=31.5mm,外径=33.5mm
通風口の数=2,通風口の径=7mm
[隔壁(35)]
材質=真鍮,厚み=1mm,封止部の外端面と隔壁との間の距離(R)=1mm
[接合層(40)]
材質=セラミック系接着剤,厚み=0.75mm
口金に通風口が形成されておらず、接合層が封止部の外端面と口金の底面との間に充填されるよう形成されていること以外は、実施例1と同様の仕様の放電ランプを作製した。 この放電ランプにおける口金の外周面から60mm離間した位置に、内径が25mmの吹き出し口を有する冷却風供給ノズルを配置した。この放電ランプを2.7kWのランプ入力(電流=25A,電圧=107V)で点灯させると共に、冷却風供給ノズルから口金の外周面に向かって冷却風を供給した。そして、導電箔における封止部の外端から約20mmの離れた位置の温度を測定し、当該導電箔の温度を350℃に維持するために必要な冷却風の流量を測定したところ、120L/minであった。
11 発光管
12 発光部
13 狭窄部
14 封止部
15 封止用絶縁体
16 内部リード支持部材
17 外部リード支持部材
20 陽極
21 陰極
22 内部リード
23 外部リード
24 導電箔
25 導電ディスク
26 補助ディスク
27 金属部材
28 リード線
30 口金
30a,30b 口金材
31 外端面部
32 端子部
33 通風口
34 位置決め部
35 隔壁
35a 貫通口
35b,35c 底部
40 接合層
50 ランプ保持部
51 端子接続用開口
52 送風口
53 排出口
54 固定部材
55 凹面反射鏡
60 ランプハウス
61,62 配管
63 フィルター
65 送風機構
D 段差
S1 発光空間
S2 内部空間
Claims (14)
- 発光部の一端に連続して封止部が形成されてなる発光管と、前記封止部が挿入されて固定された口金とを備え、前記封止部に箔シール構造が形成されたショートアーク型放電ランプであって、
前記口金の外端面部と前記封止部の外端面との間には、内部空間が形成され、
前記内部空間には、前記口金内を前記発光管の管軸と垂直な断面において仕切る隔壁が設けられ、
前記封止部の外端面と前記隔壁との間の距離が5mm以下であることを特徴とするショートアーク型放電ランプ。 - 前記口金は、前記内部空間に冷却風を流入出させる通風口を有することを特徴とする請求項1に記載のショートアーク型放電ランプ。
- 前記通風口は、前記口金の外端面部に形成されていることを特徴とする請求項2に記載のショートアーク型放電ランプ。
- 前記通風口は、前記口金の外端面部に複数形成されていること特徴とする請求項3に記載のショートアーク型放電ランプ。
- 前記複数の通風口のうち、少なくとも一つ以上が冷却風が流入される流入用通風口であり、少なくとも一つ以上が冷却風が流出される流出用通風口であることを特徴とする請求項4に記載のショートアーク型放電ランプ。
- 前記隔壁が、金属またはセラミックスよりなることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のショートアーク型放電ランプ。
- 前記隔壁が、アルミニウム、銅、真鍮、タングステン、モリブデン、窒化アルミニウムおよび炭化ケイ素のいずれかよりなることを特徴とする請求項6に記載のショートアーク型放電ランプ。
- 前記隔壁の厚みが1mm以上2mm以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のショートアーク型放電ランプ。
- 前記口金の内面には、前記隔壁を保持する隔壁保持部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載のショートアーク型放電ランプ。
- 前記隔壁は、前記口金の内面に一体に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載のショートアーク型放電ランプ。
- 前記口金は、位置決め部を有することを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれかに記載のショートアーク型放電ランプ。
- 前記位置決め部は、Dカット形状の切り欠きによって形成されていることを特徴とする請求項11に記載のショートアーク型放電ランプ。
- 請求項1乃至請求項12のいずれかに記載のショートアーク型放電ランプと、
前記ショートアーク型放電ランプの前記口金を保持するランプ保持部と、
前記口金の前記外端面部の前記通風口を介して前記内部空間に冷却風を流入出させる送風機構とを備えることを特徴とする光照射装置。 - 前記ランプ保持部は、それぞれ前記通風口に連通するよう配置された、冷却風を送風する送風口および冷却風を排出する排出口を有することを特徴とする請求項13に記載の光照射装置。
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