JPH11144686A - 高圧放電ランプ及びその電極 - Google Patents

高圧放電ランプ及びその電極

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JPH11144686A
JPH11144686A JP10193503A JP19350398A JPH11144686A JP H11144686 A JPH11144686 A JP H11144686A JP 10193503 A JP10193503 A JP 10193503A JP 19350398 A JP19350398 A JP 19350398A JP H11144686 A JPH11144686 A JP H11144686A
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tube
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electrode
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JP10193503A
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Inventor
Dietmar Ehrlichmann
エールリッヒマン ディートマール
Dieter Franke
フランケ ディーター
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Osram GmbH
Original Assignee
Patent Treuhand Gesellschaft fuer Elektrische Gluehlampen mbH
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J61/00Gas-discharge or vapour-discharge lamps
    • H01J61/02Details
    • H01J61/52Cooling arrangements; Heating arrangements; Means for circulating gas or vapour within the discharge space
    • H01J61/523Heating or cooling particular parts of the lamp
    • H01J61/526Heating or cooling particular parts of the lamp heating or cooling of electrodes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J61/00Gas-discharge or vapour-discharge lamps
    • H01J61/82Lamps with high-pressure unconstricted discharge having a cold pressure > 400 Torr

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  • Discharge Lamps And Accessories Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 放電管1とその中に配置された二つの電極
3、4とを備え、各電極が軸6と頭部5とから成り、そ
の各軸がそれぞれ放電管の両側終端範囲に気密に封入さ
れ、少なくとも一方の電極が、その軸が冷却材11を循
環させる冷却管系を有することによって冷却される高圧
放電ランプにおいて、これを非常に高出力にし放射束を
高める。 【解決手段】 冷却管系が補助的な外被管9、16によ
って間隔を隔てて包囲され、外被管と冷却管系との間の
中間室10、20が熱絶縁手段を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放電管とその中に
配置された二つの電極とを備え、各電極が軸と頭部とか
ら成り、その各軸がそれぞれ放電管の両側終端範囲に気
密に密封され、少なくとも一方の電極が、その軸が冷却
材が循環する冷却管系を有することによって冷却され
る、冷却式電極を備えた高圧放電ランプ、及びその電極
に関する。このランプは特に高出力の高圧水銀ランプで
あり、また他の金属蒸気ランプ特にメタルハライドラン
プ並びに希ガス・高圧放電ランプ特に高圧キセノンラン
プでもある。
【0002】
【従来の技術】米国特許第3636401号明細書にお
いて既に、電極軸が冷却液を循環させる管であるような
液体冷却式電極を備えた高圧放電ランプが知られてい
る。この場合、冷却液を電極の尖端に向けて搬送する小
さな直径の内側管が、冷却液を還流する大きな直径の外
側管によって包囲されている。
【0003】特に金属蒸気ランプ(高圧水銀ランプ)、
場合によってはメタルハライドランプ並びに希ガス・高
圧放電ランプにおいても液体冷却式電極を利用する場
合、電極頭部における温度が過度に高くならないように
するために、電極を注意深く設計する必要があることが
既に知られている。他方では金属含有ランプの場合、電
極軸における温度は(金属蒸気が凝縮する恐れがあるた
めに)過度に低くなってはならない。米国特許第341
2275号明細書に、電極軸として作用する外側管の壁
が薄く形成され、そこを通って流れるランプ電流によっ
て補助的に抵抗加熱されて暖められるような電極が記載
されている。冷却水を案内する電極軸管に小さな熱伝導
率の材料(セラミックス、石英)が内張りされている。
このようにして電極頭部は冷却され、他方では電極の軸
部位における冷却作用は水銀が不利に凝縮しないように
制限されている。電極はコバール製バケットを用いた遷
移ガラス溶融密封部によって密封され、その溶融密封部
は電極軸を心出しするための狭窄部を有し、これはしか
しその背後にある溶融密封範囲を気密に密封していな
い。従って封入物の一部は遷移ガラス溶融密封部の中に
拡散する。また抵抗加熱により多量のエネルギーが消費
され、そのような溶融密封部は熱負荷容量が小さいとい
う欠点がある。更に冷却水が高温個所に接触して沸騰す
るので、溶融密封部の範囲で亀裂および隙間が生ずる恐
れがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、冒頭
で述べた種類の高圧放電ランプ及びその電極を、非常に
高出力にし放射束を高めることができるように改良する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この課題は、高圧放電ラ
ンプに関しては、冷却管系が補助的な外被管によって間
隔を隔てて包囲され、外被管と冷却管系との間の中間室
が熱絶縁手段を備えることによって解決される。その特
に有利な実施態様は請求項2乃至12に記載されてい
る。かかる課題は、高圧放電ランプの電極に関しては、
電極が軸と頭部とから成り、その軸がその中で冷却材が
循環する冷却管系を有している高圧放電ランプの電極に
おいて、冷却管系が補助的な外被管によって間隔を隔て
て包囲され、外被管と冷却管系との間の中間室が熱絶縁
手段を備えることによって解決される。
【0006】本発明は原理的に希ガス・高圧放電ランプ
に利用されるが、しかし殊に水銀含有ランプに適用され
る。特に好適には本発明は電極間距離が短い(数mm〜
1cm)ランプ(いわゆる短アークランプ)に利用され
る。短アーク水銀ランプは出力密度が抑制されている。
これは電極材料の融解および蒸発が放電アークにおける
最大達成出力密度を制限しているためである。特に本発
明は直流ランプに対して価値がある。直流ランプは陽極
が特に強く(陰極よりも著しく強く)加熱されるからで
ある。本発明は交流ランプにも適用できる。
【0007】同時に要求される高い放射束および水銀線
(特に365nmのi線)の小さなスペクトル線幅につ
いては、放電アークにおける高い電流密度だけでしか満
足できない。陽極に電子が入射する作用によって陽極は
特に強く加熱される。
【0008】電極を液体冷却することによって、放射お
よび対流に基づいて冷却する通常の電極を利用する場合
よりも、非常に高出力(10000W以上に及ぶ)のラ
ンプが実現される。
【0009】高圧水銀ランプの場合特に、放電管の内部
には水銀の凝縮温度より低い個所が生じないように考慮
しなければならない。本発明においてこの問題は、冷却
材の導入管および還流管を特に良好に熱絶縁することに
よって解決される。
【0010】これは、導入管と還流管とから成る冷却管
系が外側外被管によって絶縁されていることによって解
決される。外被管と冷却管系との間に、真空引きされる
か熱絶縁媒体が詰められた中間室が存在している。
【0011】このような解決策は米国特許第34122
75号明細書の場合に比べて簡単で、安価で有効であ
る。耐熱性の水密性内張りの代わりに、簡単に製造でき
加工できる外側外被管が利用される。この解決策は良好
な熱絶縁作用を有する。更に外被管による熱絶縁がそれ
だけで封入物(水銀)の凝縮を確実に防止するのに十分
であるように有効に作用するので、(ランプ電流によっ
て発生させる)抵抗加熱は不要である。従って、たとえ
電極軸の中に非常に冷たい(代表的には20〜40°C
の)冷却材を有する冷却管系が存在していても、ランプ
内部における全部分の表面は確実に約300°Cの最低
温度にされる。更に冷却材の温度はひび割れを生ずる危
険があるので最大でも約120°にする。その温度が2
0°C以下では空気中の湿気が凝縮する危険がある。キ
セノンランプの場合冷却材として不凍液を利用して−4
0°Cまでの温度で点灯できる。
【0012】詳細には本発明に基づく高圧放電ランプ
は、放電管とその中に配置された二つの電極を有してい
る。その電極はそれぞれ軸と頭部とから成り、その各軸
がそれぞれ放電管の両側終端範囲に気密に密封されてい
る。少なくとも一方の電極(特に直流ランプの場合には
陽極)はその軸が液体あるいはガスが循環する冷却管系
を有することによって冷却される。この電極軸管は補助
的な外被管によって間隔を隔てて包囲され、その外被管
と電極軸管との間の中間室は熱絶縁手段を備えている。
【0013】その熱絶縁手段が真空あるいは低い熱伝導
率の媒体特に適当な不活性ガス封入物例えばアルゴンや
窒素であると有利である。それに加えてあるいはその代
わりに、対流熱伝達を減少する鉱物綿やセラミックフェ
ルトのような物質が外被管の中間室の中に入れられる。
【0014】モリブデンはその融点が高いために石英ガ
ラスと共に良好に加工することができ、更に予想される
攻撃的で腐食性の封入物成分(ナトリウム蒸気、金属ハ
ロゲン化物)に対して大きな抵抗を有している。従って
外被管自体がモリブデンから成っていると有利である。
しかし例えばニオブ、銅(必要な場合には被覆され
る)、タンタルあるいはニッケルあるいはそれらの合金
のような別の材料も利用できる。モリブデンの特別な利
点は水銀と化合(アマルガム)しないことである。
【0015】本発明の実施態様において、外被管は少な
くとも主に硬質ガラスあるいは石英ガラスから成ってい
る。特に有利な実施態様において、外被管は部分的に放
電管の終端範囲によって形成されている。その外被管と
電極軸との結合がモリブデンキャップによってあるいは
遷移ガラス溶融密封部によって行われると有利である。
モリブデンキャップ付きの溶融密封部の原理は例えば米
国特許第3685475号明細書およびドイツ連邦共和
国特許出願公開第2236973号公報で知られてい
る。コバール製バケット及び遷移ガラスの技術は例えば
米国特許第3636401号明細書に記載されている。
【0016】本発明の第2の実施態様において外被管は
金属から成っている。その外被管は好適には電極軸の外
側部分として形成されている。
【0017】第1の密封装置の負荷を軽減する第2の密
封装置(モリブデンキャップ溶融密封部/Oリングシー
ル/貼着)を設けることによって有利に、高い点灯温度
においてモリブデンキャップ溶融密封部の寿命を延ば
し、点灯信頼性を高めることができる。その第2の密封
装置は空気中から酸素が比較的高温の第1の密封装置の
金属部分の背面に到達することを阻止する。そのために
第1の密封装置と第2の密封装置との間の空間が真空に
されるかあるいはその中に保護ガス(アルゴン、窒素)
が封入される。
【0018】しかも、両密封装置間に放電管内の圧力と
大気圧との間の圧力を有するガスを存在させることによ
って、第1の密封装置を放圧することができる。これは
特に放電管内に特に高い圧力を有する高圧キセノンラン
プに適用される。
【0019】高圧キセノンランプに本発明を利用する特
別な利点は、モリブデンキャップ溶融密封部によって望
ましくない死空間が避けられることにある。そのような
死空間はアークを大きく動揺させてしまう。更にこの新
規な技術は封入圧力を低下することを可能にし、これに
よってランプの点灯性が高められる。更に唯一のろう付
け個所しか存在せず、即ち完全に気密にしなければなら
ない陽極頭部とモリブデンキャップとの間にしか存在し
ない。ガラスから成る外被管はガラス球の真空技術に関
する完璧さを冷却管系の微視的な漏洩から守る。
【0020】冷却式高電力高圧水銀ランプの好適な用途
は、特にウェハを露光するためのホトリソグラフィーで
ある(ドイツ連邦共和国特許出願公開第3527855
号公報参照)。その放射は非常に短い放電アークに応じ
てできるだけ点状の容積内で発生されねばならない(短
アークランプ)。その場合にのみ、その際に必要な光学
系は放射を最良に利用することができる。照射照度の増
大および従ってウェハの露光時間の短縮は、出力増大に
応じて、ランプの放電アークにおける放射密度を増大さ
せることによってのみ行うことができる。しかしその放
射密度の増大は冷却しないと、電極の表面における材料
を急速に融解させ蒸発させてしまう。これは特に陽極に
当てはまる。
【0021】冷却媒体として通常は水が利用される。そ
のほかに油特にシリコンオイルあるいは熱交換器で知ら
れている油(例えばファロリン(Farolin) )あるいはガ
ス(アルゴンや窒素のような不活性ガス)が適用され
る。油は腐食せず石灰化しないという利点を有する。更
に油によって約200°Cほどの点灯温度が実現でき
る。
【0022】ガスは単位容積当たりの熱容量は小さいけ
れど、水の場合に高い蒸気圧力のために禁じられるよう
な点灯温度を可能にする。冷却材の許容温度は、ガスを
利用する場合には液体の場合のように沸騰点の到達によ
って制限されることなしに高められる。
【0023】通常、冷却液管は同軸的に配置され、その
場合導入管が内側に配置され、還流管が外側に(導入管
を包囲するジャケットとして)配置される。しかしその
ような同軸的な配置構造の代わりに、導入管および還流
管として同じ直径の二つの管を外被管の中に並べて配置
するか、軸方向隔壁を備えた唯一の管を配置することも
できる。
【0024】高圧水銀ランプの適当な電力範囲は300
0〜10000ワットである。その場合100Aを超え
る(例えば300Aまでの)電流が得られる。高圧キセ
ノンランプの場合、好適な電力範囲は5000〜300
00ワットである。代表的な点灯温度は250〜600
°Cである。上限は約900°Cである。これはモリブ
デンキャップの耐熱性によって生ずる。
【0025】注意深く熱絶縁した場合、ランプ内部にお
けるコールドスポットの温度を600°Cを超える温度
に高めることができる。これはハロゲン化物を利用する
ことを可能にし、従って高電力のメタルハライドランプ
を構成することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下図に示した複数の実施例を参
照して本発明を詳細に説明する。
【0027】直流電流で点灯される短アーク水銀ランプ
は互いに対向して配置された陽極3(図1参照)と陰極
4(図2参照)とを有している。両電極3、4はタング
ステン(あるいはモリブデン、ニオブ、タンタルのよう
な他の耐熱(焼結)材料)から成る放電側頭部5とこれ
に接合された軸6から成っている。両電極の頭部はそれ
ぞれ本体19a、19bとその中にはめ込まれた尖端5
a、5bとから成っている。電極の軸6は通常ランプ点
灯中に熱くなり、詳しくは電極材料自体の加熱、高温封
入物および放射によって熱くなる。
【0028】両電極3、4は水冷される。このために軸
6はそれぞれ冷却管系として形成されている。内部に位
置する軸管は冷却材の導入管7として使用される。これ
は還流管8として使用する大きな直径の同軸管によって
包囲され、これにより導入管の周りに同軸的な環状隙間
が形成されている。導入管7は放電側が還流管8に向い
て開いている。冷却材11は本体の背面壁21において
還流管8に向けて転流される。このようにして液体
(水)11は各電極の軸内を循環する。
【0029】還流管8は外被管9によって間隔を隔てて
包囲されている。軸管7、8、9と電極本体19との結
合は電子ビーム溶接、レーザー溶接あるいは高温ろう付
け(例えば白金)によって行われる。外被管9はモリブ
デンで作られている。これは軸6の構成部品であり、そ
の外径を決定している。上述の三つの管の壁厚はそれぞ
れ約1mmである。(特殊鋼から成る)導入管7の外径
は約6mm、(モリブデンから成る)還流管8の外径は
約10mm、外被管9の外径は約14mmである。
【0030】外被管9と還流管8との間の中間室10に
約700mbでアルゴンが封入されている。あるいはま
た真空にすることもできる。外被管の長さは約80mm
である。水11は約1〜5l/分の速度で導入管7およ
び還流管8内を循環する。
【0031】陰極4(図2参照)の場合、冷却式本体1
9bが本来の尖端5bを有し、それに緊密に熱的に接触
している。即ち頭部全体が冷却される。
【0032】陽極本体19aは、陽極5の内部における
中空室を形成している横に延びる隙間19cによって尖
端5aから熱的に分離されている(図1参照)。この隙
間19cは中心軸線の近くで尖端5aから本体19aに
向かう熱流を妨げ、これを周辺に転移する。これによっ
て陽極の表面はより熱くなる。従って本体19aと外被
管との接合点は高い温度になり、外被管9は熱伝導によ
って熱くなる。隙間19cは外被管の温度を300°C
を超える温度に高めるために必要である。その温度は隙
間19cの長さによって調整することができる。
【0033】陰極の温度分布の最大点は尖端5bにあ
り、最小点は冷却材に隣接している本体の背面壁21の
部位にある。両者間において温度は連続的に減少する。
ランプの「コールドスポット」即ちランプ封入物が接近
できる最も冷たい個所の温度は、外被管9を種々の高さ
で本体に接合することによって変えることができる。な
おxは外被管の接合点9aと陰極の本来の尖端との距
離、yは接合点9aと背面壁との距離である(図2参
照)。外被管の接合点9aと尖端との距離xが増大する
につれておよびxとyの比率x/yの増大につれて(図
2参照)、コールドスポットの温度は低下する。xとy
との和(x+y)は電極頭部5の全長である。これは陽
極に対しても勿論同様に当てはまる。
【0034】図3には直流電流で点灯される6000W
の短アーク水銀ランプが示されている。これは石英ガラ
スから成る放電管1から成り、その両端範囲は溶融密封
部2、22として形成されている。放電管の中には上述
したのと同様に陽極3および陰極4が互いに対向して配
置されている。両電極3、4はタングステン(あるいは
他の耐熱材料)から成る放電側頭部5とこれに接合され
た軸6から成っている。放電管の終端範囲2、22にお
いて陽極3および陰極4の軸が気密に密封されている。
【0035】陰極の外被管9はモリブデン箔12が巻き
つけられている。このモリブデン箔12は放電管の終端
範囲の石英ガラスがモリブデン管と結合することを阻止
している。さもなければ両材料の熱膨張係数が異なって
いるために、石英ガラスがひび割れてしまう。気密に密
封するために放電側にポット状に形成されたモリブデン
キャップ13が、その開放側端14が放電管の終端範囲
2に気密に溶融密封されるように電極軸6に置かれてい
る。そのキャップ13の底部分15は外被管9にろう付
けされている。
【0036】陽極3は隙間19cおよび鈍角の頭部5を
除いて陰極4と同じように構成されている。その陽極頭
部5aの直径は軸6′のそれより明らかに大きくされて
いる。これは冷却管系を含んでいるだけで、一体形外被
管を有していない。その冷却管系は導入管17と還流管
18から成っている。
【0037】陽極を石英ガラス製の放電管内に気密に密
封するために、二重モリブデンキャップ溶融密封部が利
用されている。両側の各モリブデンキャップ23a、2
3bは気密に還流管18にろう付けされている。
【0038】陽極3の外被管16は別個に形成されてい
る。これは大部分は陽極を間隔を隔てて包囲する放電管
の円筒状終端範囲22から成っている。外被管の末端部
分はモリブデンキャップの側壁によって形成されてい
る。陽極の軸6は同軸的な導入管17と還流管18だけ
で形成されている。これらの両管17、18の壁厚はそ
れぞれ1mm、終端範囲22の壁厚は約5mmである。
導入管17の外径は6mm、還流管18の外径は10m
mである。終端範囲22の外径は28mmである。
【0039】終端範囲22と還流管18との間の中間室
20は真空にされている。終端範囲22の長さは約90
mmである。水11は約5l/分の速度で導入管17お
よび還流管18内を循環する。
【0040】陽極3の気密密封は、両側のポット状に形
成されたモリブデンキャップ23が終端範囲22と陽極
3とを結合することによって行われる。その放電側の第
1のキャップ23aはその底部分24が陽極本体19の
後ろでその背面壁41に直接設けられる。その開放側端
25は終端範囲22に溶融密封されている。キャップの
底部分24は背面壁41にそれ自体公知の金属ろう(銀
・銅・パラジウム)によって結合されている。
【0041】反放電側の第2のキャップ23bはその底
部分24が放電管の外で還流管18にろう付けされ、そ
の自由端25は終端範囲22の外側端の中に突入してい
る。その自由端はそこで溶融密封されている。これによ
って両キャップ23a、23bは放電管の終端範囲22
と一緒に陽極3の外被管16を形成している。即ちキャ
ップ23の側壁26がそれぞれ外被管の末端部分であ
る。還流管18に沿う中間室20は真空引きされてい
る。
【0042】この配置構造は図4にもう一度詳しく、放
電管端に溶融密封する前の状態で示されている。陽極尖
端の背面壁21の輪郭は、外被管のための側壁21aお
よび導入管と還流管のための転流湾曲部21bを形成す
るように成形されている。モリブデンキャップはまず短
い石英ガラス管22′の中に溶融密封され、これは後で
放電管の終端範囲に溶融密封される。
【0043】外被管はランプ点灯中、外被管上にないし
放電管内にある外被管部分(ここでは主に放電側のモリ
ブデンキャップの側壁26)上に水銀が凝縮して付着す
ることが避けられるような高い温度となる。
【0044】図5には陽極3の異なった実施例が示され
ている。図4の実施例と異なって、外被管30は電極の
軸6の金属外側部分として形成されている。石英ガラス
管31と同様に外被管の一部を成さない放電側キャップ
23aは、ここでは陽極の尖端にではなく反放電側キャ
ップ23b(図3参照)と同様に外被管30にろう付け
されている。これによって外被管の長さが影響ないし短
縮させられる。この陽極の配置構造は図1における原理
的構造に相応している。
【0045】陽極の異なった実施例(図6参照)におい
て、陽極本体38は後ろに接合される外被管37の機能
を部分的に有している。管系は本体38の中に深く突入
している。外被管37の最前部分は存在せず、本体38
の相応して形成された側壁39によって形成されてい
る。
【0046】図7にはランプの異なった実施例が断面図
で示されている。その電極装置はまず放電管の終端範囲
22′に挿入されるが、まだそれに溶融密封されない。
図3の実施例との相違点は、三つの管17、18、30
の放電側端が陽極の尖端5で直接終えておらず、陽極尖
端5の内部に流れ転流用の中実モリブデンから成る別個
の蓋部分35が設けられている点にある。これは導入管
17および還流管18をその背面の転流湾曲部34によ
って結合している。蓋部分35は単一部品から成る陽極
頭部に金属ろう40によって熱的に結合されている。こ
の実施例の場合、陰極(図示せず)は液体冷却されない
通常の陰極である。この実施例によれば、電極間距離
4.5mmで電力6500Wの短アーク水銀ランプの場
合、一定電力で、約120Wの水銀のi線(365n
m)において約260Aの高い電流が可能になる。
【0047】図7は、ランプを製造するためにまず、陽
極3とモリブデンキャップ23から成る電極装置が両側
の短い石英ガラス管36を含めて放電管の終端範囲2
2′の中に挿入されることを示している。石英ガラス管
36は外被管からモリブデン箔12によって分離され
る。その後はじめて放電管の終端範囲22′が石英ガラ
ス管36に溶融密封されて、図3のような太い終端範囲
22が生ずる。
【図面の簡単な説明】
【図1】短アーク水銀ランプの陽極の断面図。
【図2】短アーク水銀ランプの陰極の断面図。
【図3】短アーク水銀ランプの断面図。
【図4】図3におけるランプの陽極の断面図。
【図5】陽極の異なった実施例の断面図。
【図6】陽極の更に異なった実施例の断面図。
【図7】陽極の更に異なった実施例の断面図。
【符号の説明】
1 放電管 2 放電管の終端範囲 3 陽極 4 陰極 5 電極頭部 6 電極軸 9 外被管 10 中間室 11 冷却材(水) 16 外被管 20 中間室 22 放電管の終端範囲 23 モリブデンキャップ 30 外被管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ディートマール エールリッヒマン ドイツ連邦共和国 13583 ベルリン ツ ヴァイブリュッケンシュトラーセ 78 (72)発明者 ディーター フランケ ドイツ連邦共和国 81735 ミュンヘン カール−マルクス−リング 5

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放電管(1)とその中に配置された二つ
    の電極(3、4)とを備え、各電極が軸(6)と頭部
    (5)とから成り、その各軸がそれぞれ放電管の両側終
    端範囲に気密に密封され、少なくとも一方の電極が、そ
    の軸が冷却材(11)が循環する冷却管系を有すること
    によって冷却される高圧放電ランプにおいて、冷却管系
    が補助的な外被管(9、16)によって間隔を隔てて包
    囲され、外被管と冷却管系との間の中間室(10、2
    0)が熱絶縁手段を備えていることを特徴とする高圧放
    電ランプ。
  2. 【請求項2】 冷却管系だけが電極の軸を形成している
    ことを特徴とする請求項1記載の高圧放電ランプ。
  3. 【請求項3】 外被管が軸の構成部品であることを特徴
    とする請求項1記載の高圧放電ランプ。
  4. 【請求項4】 熱絶縁手段が真空あるいは低い熱伝導性
    の媒体特に適当な不活性ガス封入物であることを特徴と
    する請求項1記載の高圧放電ランプ。
  5. 【請求項5】 外被管(9、16)が硬質ガラスあるい
    は石英ガラスから成っていることを特徴とする請求項1
    記載の高圧放電ランプ。
  6. 【請求項6】 外被管(16)が少なくとも部分的に放
    電管の終端範囲(22)によって形成されていることを
    特徴とする請求項3記載の高圧放電ランプ。
  7. 【請求項7】 外被管と軸との結合がモリブデンキャッ
    プ(23)によってあるいは遷移ガラス溶融密封部によ
    って行われることを特徴とする請求項3記載の高圧放電
    ランプ。
  8. 【請求項8】 外被管(30)が金属から成っているこ
    とを特徴とする請求項1記載の高圧放電ランプ。
  9. 【請求項9】 外被管(30)が電極軸の一部として形
    成されていることを特徴とする請求項6記載の高圧放電
    ランプ。
  10. 【請求項10】 ランプが直流電流で点灯されることを
    特徴とする請求項1記載の高圧放電ランプ。
  11. 【請求項11】 外被管が電極軸管を放電管の少なくと
    も終端範囲の長さにわたって包囲していることを特徴と
    する請求項1記載の高圧放電ランプ。
  12. 【請求項12】 冷却材が液体あるいはガスであること
    を特徴とする請求項1記載の高圧放電ランプ。
  13. 【請求項13】 電極が軸(6)と頭部(5)とから成
    り、その軸がその中で冷却材が循環する冷却管系を有し
    ている高圧放電ランプの電極において、冷却管系が補助
    的な外被管(9)によって間隔を隔てて包囲され、外被
    管と冷却管系との間の中間室(10、20)が熱絶縁手
    段を備えていることを特徴とする高圧放電ランプの電
    極。
JP10193503A 1997-07-09 1998-07-09 高圧放電ランプ及びその電極 Pending JPH11144686A (ja)

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