JP2021047386A - 光コネクタ - Google Patents

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フン フー ルオン
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Abstract

【課題】光アダプタと光コネクタとのラッチ状態がずれることを抑制するラッチロック部を備える光コネクタを提供する。【解決手段】ラッチ部83を備える光アダプタ80にラッチする光コネクタ10であって、フェルールと、フェルールを収容するハウジング13と、ハウジングの外側に配置されるカップリング14とを有し、ハウジングは、カップリングに形成された開口から露出し、ラッチ部がカップリングの外側から引っ掛かる係止部16を備え、カップリングは、ラッチ部の係止部への引っ掛かり状態を保持するラッチロック部23を備えることを特徴とする光コネクタである。【選択図】図2

Description

本発明は、光コネクタに関する。
光コネクタの一例として、特許文献1に開示されているSCコネクタ(JIS C 5973に制定されるF04型光ファイバコネクタ)が知られている。SCコネクタのような光コネクタ同士が光アダプタを介して接続される際、各光コネクタは光アダプタにラッチする。これにより、光コネクタ同士が接続された状態を保持することができる。
特開2019−53187号公報
光アダプタを介して光コネクタ同士が接続された状態で、光コネクタが引張力を受ける環境で使用されることがある。このとき、引張力を受ける条件によっては、光コネクタと光アダプタとのラッチ状態がずれてしまうことがあった。その結果、光コネクタのフェルール端面の突き合わせ状態もずれてしまい、光信号の損失が増大してしまうことがあった。
本発明は、光アダプタと光コネクタとのラッチ状態がずれることを抑制することを目的とする。
本発明の幾つかの実施形態は、ラッチ部を備える光アダプタにラッチする光コネクタであって、フェルールと、前記フェルールを収容するハウジングと、前記ハウジングの外側に配置されるカップリングとを有し、前記ハウジングは、前記カップリングに形成された開口から露出し、前記ラッチ部が前記カップリングの外側から引っ掛かる係止部を備え、前記カップリングは、前記ラッチ部の前記係止部への引っ掛かり状態を保持するラッチロック部を備えることを特徴とする光コネクタである。
本発明の他の特徴については、後述する明細書及び図面の記載により明らかにする。
本発明の幾つかの実施形態によれば、光アダプタと光コネクタとのラッチ状態がずれることを抑制することができる。
図1A及び図1Bは、本実施形態の光コネクタ10同士が光アダプタ80を介して接続する様子を示す説明図である。 図2Aは、光アダプタ80にラッチする前の本実施形態の光コネクタ10の斜視図である。図2Bは、光アダプタ80にラッチした後の本実施形態の光コネクタ10の斜視図である。 図3は、本実施形態の光コネクタ10の分解斜視図である。 図4A及び図4Bは、カップリング14の拡大斜視図である。 図5A及び図5Bは、光アダプタ80にラッチする前の本実施形態の光コネクタ10の断面図である。 図6A及び図6Bは、光アダプタ80にラッチした後の本実施形態の光コネクタ10の断面図である。 図7A及び図7Bは、光アダプタ80にラッチした後の本実施形態の光コネクタ10の斜視図である。 図8は、光コネクタ10の引張試験の説明図である。 図9Aは、光アダプタ80にラッチした後の比較例の光コネクタ10の斜視図である。図9Bは、光アダプタ80にラッチした後の比較例の光コネクタ10の断面図である。 図10は、比較例の光コネクタ10同士が接続される際の挿入損失について説明する図である。
後述する明細書及び図面の記載から、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
ラッチ部を備える光アダプタにラッチする光コネクタであって、フェルールと、前記フェルールを収容するハウジングと、前記ハウジングの外側に配置されるカップリングとを有し、前記ハウジングは、前記カップリングに形成された開口から露出し、前記ラッチ部が前記カップリングの外側から引っ掛かる係止部を備え、前記カップリングは、前記ラッチ部の前記係止部への引っ掛かり状態を保持するラッチロック部を備えることを特徴とする光コネクタが明らかとなる。このような光コネクタによれば、光アダプタと光コネクタとのラッチ状態がずれることを抑制することができる。
前記ラッチ部は、前記係止部に引っ掛かる爪部を備え、前記ラッチ部の前記係止部への引っ掛かり状態を保持する際、前記ラッチロック部は、前記爪部の外側に位置することが望ましい。これにより、係止部へ引っ掛かったラッチ部が外側に開くことを抑制することができる。
前記ラッチロック部には、前記爪部の外側で前記ラッチ部と接する当接面が形成されていることが望ましい。これにより、係止部へ引っ掛かったラッチ部が外側に開くことをさらに抑制することができる。
前記当接面は、前記光アダプタから前記光コネクタに向かう方向ほど内側に傾斜するテーパ状に形成されていることが望ましい。これにより、光コネクタを光アダプタにラッチする方向に移動させると、ラッチ部をより強く押さえることができる。
前記光コネクタを前記光アダプタにラッチする方向に移動させることで、前記引っ掛かり状態になり、前記引っ掛かり状態から、前記光アダプタにラッチする方向に前記カップリングをさらに移動させることで、前記引っ掛かり状態を前記ラッチロック部が保持する状態になることが望ましい。これにより、ラッチ部が係止部に引っ掛かることと、ラッチロック部がラッチ部の係止部への引っ掛かり状態を保持することとを簡易な動作により行うことができる。
前記光アダプタは、一対の前記ラッチ部を備え、前記カップリングは、前記一対のラッチ部を挟むように配置される一対の前記ラッチロック部を備えることが望ましい。これにより、光アダプタと光コネクタとのラッチ状態がずれることをさらに抑制することができる。
前記ラッチ部は、片持ち梁状に延び出た弾性変形可能な部位であり、前記ラッチロック部は、前記ラッチ部の先端部を保持することが望ましい。これにより、ラッチ部をより小さな力で押さえることができる。
前記カップリングは、前記ハウジングに対する前記カップリングの移動を規制する規制部を備えることが望ましい。これにより、ハウジングに対するカップリングの前抜けを規制することができる。
===本実施形態===
<光アダプタ及び光コネクタの構成>
図1A及び図1Bは、本実施形態の光コネクタ10同士が光アダプタ80を介して接続する様子を示す説明図である。図2Aは、光アダプタ80にラッチする前の本実施形態の光コネクタ10の斜視図である。図2Bは、光アダプタ80にラッチした後の本実施形態の光コネクタ10の斜視図である。
以下では、図に示す方向に従って説明を行うことがある。すなわち、図1A〜図2Bに示すように、光コネクタ10と光アダプタ80との着脱方向を「前後方向」とし、光コネクタ10に対する光アダプタ80の側を「前」とし、逆側を「後」とする。また、図2Aに示すように、光アダプタ80の一対のラッチ部83の並ぶ方向を「左右方向」とし、後側から前側を見たときの右側を「右」とし、左側を「左」とする。また、図2A及び図2Bに示すように、「前後方向」及び「左右方向」と直交する方向を「上下方向」とし、光コネクタ10においてキー21が設けられる側を「上」とし、逆側を「下」とする。
図1A及び図1Bに示すように、本実施形態の光コネクタ10同士の接続は、フェルール11のフェルール端面11Aを突き合わせることで実現される。フェルール端面11Aを突き合わせることにより、フェルール11に保持されている光ファイバ1の端部同士を物理的に接続(Physical Contact)することができる。
本実施形態の光コネクタ10同士は、光アダプタ80を介して接続される。光コネクタ10同士が光アダプタ80を介して接続される際、各光コネクタ10は、光アダプタ80にラッチする。図1Aでは、図の右側の光コネクタ10が光アダプタ80にあらかじめラッチしている様子を示している。そして、図1Bに示すように、図の左側の光コネクタ10が光アダプタ80にラッチすることで、フェルール11のフェルール端面11Aが突き合わさる。このとき、各光コネクタ10のフェルール11が光アダプタ80の外装81の内部に設けられたスリーブ82に嵌合することで、フェルール11のフェルール端面11Aを突き合せる際の位置合わせがなされる。各光コネクタ10が光アダプタ80にラッチすることにより、図1Bに示す光コネクタ10同士が接続された状態を保持することができる。
・光アダプタ80
図2A及び図2Bは、光アダプタ80に光コネクタ10がラッチする様子を示している。なお、図2A及び図2Bでは、光アダプタ80の外装81の後側部分を透過させて、外形を破線で示している。
光アダプタ80は、光コネクタ10同士の接続状態を保持する部材である。光アダプタ80は、外装81と、スリーブ82と、ラッチ部83とを有する。
外装81は、スリーブ82と、ラッチ部83とを収容する部材である。外装81は、光コネクタ10が光アダプタ80にラッチする際、光コネクタ10のカップリング14が挿入される部材でもある。外装81には、キー挿入部86が設けられている。キー挿入部86は、光コネクタ10のキー21が挿入されるキー溝である。キー挿入部86は、外装81の上面側に切り欠き部分として形成されている。光コネクタ10のキー21を光アダプタ80のキー挿入部86に挿入することにより、光アダプタ80に対する光コネクタ10の上下方向の向きを合わせながら、光コネクタ10を光アダプタ80にラッチすることができる。
スリーブ82は、光コネクタ10のフェルール11が嵌合する部材である。スリーブ82は、外装81に収容されている。スリーブ82に各光コネクタ10のフェルール11が嵌合することで、フェルール11のフェルール端面11Aを突き合せる際の位置合わせがなされる。
ラッチ部83は、光コネクタ10にラッチされる部材である。図2Aに示すように、ラッチ部83は、後方に延び出るように片持ち梁状に形成されている。これにより、ラッチ部83は、左右方向に弾性変形可能に構成されている。また、図2Aに示すように、ラッチ部83は、一対設けられている。一対のラッチ部83は、左右方向に対称に配置されている。一対のラッチ部83は、後述する光コネクタ10の一対の係止部16にそれぞれ引っ掛かる。一対のラッチ部83が一対の係止部16にそれぞれ引っ掛かることで、光コネクタ10が光アダプタ80にラッチすることになる。図2Bに示すように、光コネクタ10が光アダプタ80にラッチする際、光コネクタ10は一対のラッチ部83の内側に挟まれる。
各ラッチ部83は、爪部84と、耳部85とを有する。爪部84と耳部85とは、ラッチ部83の後側の端部に設けられている。
爪部84は、光コネクタ10の係止部16に引っ掛かる部分である。爪部84は、ラッチ部83の後側の端部において、内側に突出する部分である。なお、後述するように、光コネクタ10の一対の係止部16が、ハウジング13の右側及び左側の側面からそれぞれ外側に突出するように形成されている。このように外側に突出するように形成された各係止部16に、一対の爪部84がそれぞれ引っ掛かる。
耳部85は、光コネクタ10のカップリング14のスロープ部24に接触する部位である。耳部85は、ラッチ部83の後側の端部において、一対設けられている。一対の耳部85は、ラッチ部83の後側の端部において、それぞれ上側及び下側に突出するように形成されている。一対の耳部85は、上下方向に対称に配置されている。
・光コネクタ10
図3は、本実施形態の光コネクタ10の分解斜視図である。図4A及び図4Bは、カップリング14の拡大斜視図である。なお、図4Bは、図4AのA−A線で示す面で切ったときのカップリング14の断面斜視図である。
光コネクタ10は、SCコネクタ(JIS C 5973に制定されるF04型光ファイバコネクタ)である。但し、光コネクタ10は、SCコネクタ以外の光ファイバコネクタであっても良い。光コネクタ10は、フェルール11と、スプリング12と、ハウジング13と、カップリング14と、ケーブル部15とを有している。
フェルール11は、光ファイバ1の端部を保持する部材である。フェルール11は、ハウジング13の内部に後退可能に収容されている。また、フェルール11は、後側に配置されたスプリング12の反発によって前側に付勢されている。なお、フェルール11は、樹脂により一体成形されている。
スプリング12は、フェルール11を前側に押圧する付勢力を付与する弾性部材である。スプリング12は、フェルール11の後側で圧縮変形した状態でケーブル部15との間に配置されている。スプリング12の前端はフェルール11に固定されており、スプリング12の後端はケーブル部15内に設けられた不図示のスプリングプッシュに固定されている。
ハウジング13は、フェルール11を後退可能に収容する筒状の部材である。ハウジング13は、カップリング14の内側に配置されている。ハウジング13は、カップリング14に対して前後方向にスライド可能に設けられている。
ハウジング13は、係止部16と、突起部17とを有する。
係止部16は、光アダプタ80のラッチ部83の爪部84が引っ掛かる部分である。係止部16は、ハウジング13の右側及び左側の側面に、一対設けられている。一対の係止部16は、左右方向に対称に配置されている。一対の係止部16は、ハウジング13の右側及び左側の側面からそれぞれ外側に突出するように形成されている。
突起部17は、カップリング14の開口22に形成された規制部22Aに引っ掛かる部分である。突起部17は、ハウジング13の右側及び左側の側面に、一対設けられている。一対の突起部17は、ハウジング13の右側及び左側の側面からそれぞれ外側に突出するように形成されている。一対の突起部17は、左右方向に対称に配置されている。突起部17がカップリング14の開口22の規制部22Aに引っ掛かることにより、ハウジング13のカップリング14に対する後抜けが規制される。
カップリング14は、ハウジング13の外側に配置されている筒状の部材である。カップリング14は、光コネクタ10が光アダプタ80にラッチする際、光アダプタ80の外装81に挿入される。カップリング14は、ハウジング13に対して前後方向にスライド可能に設けられている。
カップリング14は、キー21と、開口22と、ラッチロック部23と、スロープ部24と、前側端部25とを有する。
キー21は、カップリング14の外周面から突出する部分である。キー21を光アダプタ80のキー挿入部86に挿入することにより、光アダプタ80に対する光コネクタ10の上下方向の向きを合わせながら、光コネクタ10を光アダプタ80にラッチすることができる。
開口22は、カップリング14の側面に形成された開口である。前述したように、光コネクタ10が光アダプタ80にラッチする際、光コネクタ10は一対のラッチ部83の内側に挟まれる。また、図2Aに示すように、開口22からハウジング13の係止部16が露出している。したがって、ラッチ部83の爪部84を、カップリング14の外側から係止部16に引っ掛けることができる。開口22は、カップリング14の右側及び左側の側面に、一対設けられている。そして、一対の係止部16が、それぞれの開口22から露出している。各開口22には、規制部22Aが設けられている。規制部22Aは、ハウジング13に対するカップリング14の前側への移動を規制する部分である。図3〜図4Bに示すように、規制部22Aは、開口22の後側に形成された切り欠きの後側縁部に設けられている。規制部22Aにハウジング13の突起部17が引っ掛かることにより、ハウジング13に対するカップリング14の前抜けが規制される。但し、規制部22Aは、ハウジング13に対するカップリング14の前抜けが規制される構造であれば、切り欠きの後側縁部に設けられなくても良い。例えば、開口22に切り欠きが形成されず、開口22自体の後側縁部が規制部22Aとして機能しても良い。また、規制部22Aが設けられなくても良い。
ラッチロック部23は、ラッチ部83の係止部16への引っ掛かり状態を保持する部分である。本実施形態では、ラッチロック部23は、開口22の後側に設けられている。すなわち、ラッチロック部23は、ラッチ部83が係止部16に引っ掛かる際、ラッチ部83が係止部16に引っ掛かる位置よりも後側に設けられている。
図4A及び図4Bに示すように、ラッチロック部23は、カップリング14の右側及び左側の側面に、一対設けられている。一対のラッチロック部23は、左右方向に対称に配置されている。但し、図4Aでは、右側のラッチロック部23のみ見えており、左側のラッチロック部23はカップリング14の上面に隠れて見えていない。一対のラッチロック部23は、一対のラッチ部83を挟むように配置される。これにより、一対のラッチ部83の係止部16へのそれぞれの引っ掛かり状態を保持することができる。但し、ラッチロック部23は、一対ではなく、カップリング14の右側又は左側のいずれかの側面に設けられても良い。
また、図4Aに示すように、各ラッチロック部23は、規制部22Aが設けられる開口22の切り欠きを境に上側部分と下側部分とに分割して設けられている。各ラッチロック部23の上側部分と下側部分とは、上下方向に対称に配置されている。ラッチロック部23の上側部分と下側部分とは、ラッチ部83の後側の端部から上側及び下側に突出した耳部85の上側部分及び下側部分にそれぞれ対応するように形成されている。但し、各ラッチロック部23は、上側部分と下側部分とに分割して設けられておらず、一体的に形成されていても良い。
図4Bに示すように、ラッチロック部23の上側部分の内壁面側(ハウジング13側)と、ラッチロック部23の下側部分の内壁面側(ハウジング13側)とには、当接面26が設けられている。但し、図4Bでは、ラッチロック部23の下側部分の当接面26のみ見えており、ラッチロック部23の上側部分の当接面26は切り取られて見えていない。当接面26は、ラッチ部83の爪部84の外側でラッチ部83と接する面である。当接面26は、ラッチ部83の耳部85の外側に設けられている。但し、当接面26が設けられなくても良い。すなわち、ラッチロック部23はラッチ部83と接しなくても良い。
また、当接面26は、後方向ほど内側(ハウジング13側)に傾斜するテーパ状に形成されている。但し、当接面26がテーパ状に形成されていなくても良い。例えば、当接面26が、左右方向に垂直な面で形成されていても良い。
図2Bに示すように、ラッチロック部23は、後方に延び出るように片持ち梁状に形成されたラッチ部83の先端部を保持する。これにより、ラッチ部83をより小さな力で押さえることができる。但し、ラッチロック部23は、ラッチ部83の先端部以外を保持しても良い。
スロープ部24は、光コネクタ10が光アダプタ80にラッチする際、ラッチ部83の耳部85をガイドする部分である。スロープ部24は、開口22の前側に設けられている。すなわち、スロープ部24は、ラッチ部83が係止部16に引っ掛かる際、ラッチ部83が係止部16に引っ掛かる位置よりも前側に設けられている。
図4A及び図4Bに示すように、スロープ部24は、カップリング14の右側及び左側の側面に、一対設けられている。一対のスロープ部24は、左右方向に対称に配置されている。但し、図4Aでは、左側のスロープ部24はカップリング14の上面に隠れて一部しか見えていない。また、図4Aに示すように、各スロープ部24は、開口22を境に上側部分と下側部分とに分割して設けられている。各スロープ部24の上側部分と下側部分とは、上下方向に対称に配置されている。スロープ部24の上側部分と下側部分は、ラッチ部83の後側の端部から上側及び下側に突出した耳部85の上側部分及び下側部分にそれぞれ対応するように形成されている。
各スロープ部24は、前側斜面27と、後側斜面28とを有する。
前側斜面27は、光コネクタ10が光アダプタ80にラッチする際、ラッチ部83を外側に開くようにガイドする斜面である。光コネクタ10を前側(光アダプタ80側)に移動させる際、ラッチ部83の耳部85が前側斜面27に沿って後側(光コネクタ10側)に移動しつつ外側に移動する。また、前側斜面27は、光コネクタ10と光アダプタ80とのラッチを解除する際、外側に開いたラッチ部83を内側に戻すようにガイドする斜面でもある。光コネクタ10を後側(光アダプタ80側とは反対側)に移動させる際、ラッチ部83の耳部85が前側斜面27に沿って前側(光コネクタ10側とは反対側)に移動しつつ内側に移動する。
後側斜面28は、光コネクタ10と光アダプタ80とのラッチを解除する際、ラッチ部83を外側に開くようにガイドする斜面である。光コネクタ10を後側(光アダプタ80側とは反対側)に移動させる際、ラッチ部83の耳部85が後側斜面28に沿って前側(光コネクタ10側とは反対側)に移動しつつ外側に移動する。また、後側斜面28は、光コネクタ10が光アダプタ80にラッチする際、外側に開いたラッチ部83を内側に戻すようにガイドする斜面でもある。光コネクタ10を前側(光アダプタ80側)に移動させる際、ラッチ部83の耳部85が後側斜面28に沿って後側(光コネクタ10側)に移動しつつ内側に移動する。
前側端部25は、光コネクタ10が光アダプタ80にラッチする際、ラッチ部83の爪部84が当接する部分である。光コネクタ10を前側(光アダプタ80側)に移動させる際、ラッチ部83の爪部84が前側端部25に当接しつつ外側に移動する。
ケーブル部15は、光ファイバ1を保護する部材である。ケーブル部15は、フェルール11の後側に取り付けられている。ケーブル部15には、光ファイバ1の曲がりを緩やかにするブーツが設けられている。
<光アダプタ及び光コネクタの動作>
・ラッチ動作
図5A及び図5Bは、光アダプタ80にラッチする前の本実施形態の光コネクタ10の断面図である。図5Aは、光コネクタ10を光アダプタ80にラッチさせる際の、一対のラッチ部83が外側に開く前の図を示している。また、図5Bは、光コネクタ10を光アダプタ80にラッチさせる際の、一対のラッチ部83が外側に開いた後の図を示している。
光コネクタ10を光アダプタ80にラッチさせるために、作業者は、光コネクタ10のカップリング14部分を手に持って、光アダプタ80の外装81に挿入する。このとき、作業者は、光コネクタ10のキー21を光アダプタ80のキー挿入部86に合わせることによって、光コネクタ10の上下方向の向きを合わせる。
光コネクタ10のカップリング14を光アダプタ80の外装81に挿入させて、光コネクタ10を光アダプタ80側(相手方の光コネクタ10側)に移動させていくと、図5Aに示すように、光コネクタ10の前側端部25が光アダプタ80のラッチ部83の後側の端部に接触する。図5Aに示す状態からさらに作業者が光コネクタ10を光アダプタ80側に移動させると、ラッチ部83の爪部84が前側端部25を乗り上げることで、一対のラッチ部83の後側の端部が弾性変形して外側に開く。このとき、各ラッチ部83の耳部85がスロープ部24の前側斜面27に沿って後側(光コネクタ10側)に移動しつつ外側に移動する。
図5Bに示すように、一対のラッチ部83の後側の端部が外側に開くことで、各ラッチ部83の爪部84が外側に変位することになる。これにより、作業者が光コネクタ10を光アダプタ80側にさらに移動させようとするときに、ラッチ部83の爪部84がハウジング13の係止部16に干渉せず、係止部16の外側を前側から後側へと乗り越えることができる。図5Bに示す状態からさらに作業者が光コネクタ10を光アダプタ80側に移動させると、外側に開いた一対のラッチ部83の後側の端部が弾性力により内側に戻る。このとき、各ラッチ部83の耳部85が後側斜面28に沿って後側(光コネクタ10側)に移動しつつ内側に移動する。そして、一対のラッチ部83の後側の端部が弾性力により内側に戻ることで、爪部84が、ハウジング13の係止部16に引っ掛かる状態となる。
・ラッチロック動作
図6A及び図6Bは、光アダプタ80にラッチした後の本実施形態の光コネクタ10の断面図である。図7A及び図7Bは、光アダプタ80にラッチした後の本実施形態の光コネクタ10の斜視図である。図6A及び図7Aは、ラッチロック部23がラッチ部83の係止部16への引っ掛かり状態を保持する前の図を示している。図6B及び図7Bは、ラッチロック部23がラッチ部83の係止部16への引っ掛かり状態を保持した後の図を示している。図7A及び図7Bでは、光アダプタ80の外装81の後側部分を透過させて、外形を破線で示している。
図6A及び図7Aに示すように、一対のラッチ部83の後側の端部が弾性力により内側に戻ることで、爪部84が、ハウジング13の係止部16に引っ掛かる状態となっている。すなわち、光コネクタ10が光アダプタ80にラッチしている状態となる。
図6A及び図7Aに示す状態では、ラッチ部83の爪部84の外側には、カップリング14のラッチロック部23が位置していない。つまり、ラッチロック部23の当接面26は、ラッチ部83の外側と接していない。したがって、この段階では、ラッチ部83の後側の端部が外側に開くことが可能な状態である。ラッチ動作を終えた直後では、ラッチロック部23がラッチ部83の係止部16への引っ掛かり状態を保持していない状態である。なお、このとき、光コネクタ10の前側の端部(カップリング14の前側端部25)は、光アダプタ80の外装81の内部の突き当たりに達しておらず、作業者が光コネクタ10を光アダプタ80側にさらに移動させることが可能である。
図6A及び図7Aに示す状態からさらに作業者が光コネクタ10を光アダプタ80側に移動させると、カップリング14がハウジング13に対して前方向にスライドする。そうすると、図6B及び図7Bに示すように、ラッチ部83の爪部84の外側に、カップリング14のラッチロック部23が位置する。このとき、ラッチロック部23の当接面26が、ラッチ部83の爪部84の外側と接している。カップリング14の内側にある係止部16にラッチ部83の爪部84が引っ掛かった状態で、ラッチロック部23が外側からラッチ部83を押さえることになるので、ラッチ部83の後側の端部が外側に開くことが規制された状態となっている。つまり、ラッチ部83の係止部16への引っ掛かり状態が保持された状態である。
また、図6Bに示すように、当接面26は、後側ほど内側に傾斜するテーパ状に形成されている。このため、カップリング14を前方向にスライドさせると、ラッチロック部23が外側からラッチ部83をより強く押さえることができる。つまり、ラッチロック部23がラッチ部83の係止部16への引っ掛かり状態をより強く保持することができる。このとき、ラッチ部83は、ラッチロック部23とハウジング13との間に楔状に差し込まれた状態となっており、ラッチ部83とカップリング14との間に生じる摩擦により、カップリング14がハウジング13に対して後方向にスライドすることが抑制される状態となっている。すなわち、当接面26が後側ほど内側に傾斜するテーパ状に形成されていることで、ラッチ部83の係止部16への引っ掛かり状態が不意に解除されることを抑制することができる。
なお、本実施形態では、光コネクタ10のカップリング14部分を手に持って光アダプタ80側に移動させる動作により、ラッチ部83が係止部16に引っ掛かることと、ラッチロック部23がラッチ部83の係止部16への引っ掛かり状態を保持することとを一体的に行うことができる。これにより、作業者は、簡易な動作により、ラッチ動作とラッチロック動作とを行うことができる。なお、ラッチ動作及びラッチロック動作の期間中では、カップリング14の規制部22Aにハウジング13の突起部17が引っ掛かることにより、カップリング14のハウジング13に対する前抜けが規制されている。また、ラッチ部83が係止部16に引っ掛かることと、ラッチロック部23がラッチ部83の係止部16への引っ掛かり状態を保持することとが別の動作で行われても良い。
・ラッチロック解除動作及びラッチ解除動作
光コネクタ10と光アダプタ80とのラッチを解除するために、作業者は、まず、ラッチ部83の係止部16への引っ掛かり状態を解除する。作業者は、光コネクタ10のカップリング14部分を手に持って、光コネクタ10を光アダプタ80側とは反対側に移動させる。
光コネクタ10を光アダプタ80側とは反対側に移動させていくと、カップリング14がハウジング13に対して後方向にスライドする。これにより、ラッチロック部23がラッチ部83に対して後側に移動する。そうすると、ラッチロック部23の当接面26が、ラッチ部83の爪部84の外側と接しなくなり、ラッチ部83の後側の端部が外側に開くことが許容される状態となる。
光コネクタ10を光アダプタ80側とは反対側にさらに移動させていくと、ラッチ部83の耳部85が後側斜面28に沿って前側(光コネクタ10側とは反対側)に移動しつつ外側に移動し、一対のラッチ部83の後側の端部が弾性変形して外側に開く。これにより、ラッチ部83の爪部84がハウジング13の係止部16から外れ、係止部16の外側を後側から前側へと乗り越えることができるようになる。その状態から、光コネクタ10を光アダプタ80側とは反対側にさらに移動させていくと、外側に開いた一対のラッチ部83の後側の端部が弾性力により内側に戻る。このとき、ラッチ部83の耳部85が前側斜面27に沿って前側(光コネクタ10側とは反対側)に移動しつつ内側に移動する。
なお、光コネクタ10を光アダプタ80側とは反対側に移動させる動作により、ラッチロック部23によるラッチ部83の係止部16への引っ掛かり状態の解除と、ラッチ部83を係止部16から外すことを一体的に行うことができる。これにより、作業者は、簡易な動作により、ラッチロック解除動作とラッチ解除動作とを行うことができる。
<光コネクタの引張試験>
図8は、光コネクタ10の引張試験の説明図である。
光コネクタ10同士が光アダプタ80を介して接続された状態で、光コネクタ10が引張力を受ける環境で使用されることがある。図8に示す光コネクタ10の引張試験は、このような引張力を受ける環境下を想定した、光コネクタ10の接続の信頼性の試験である。図8に示す光コネクタ10の引張試験は、例えば、TelcordiaのGR−326−CORE(Transmission With Applied Tensile Load)に準拠した試験である。
図8に示す試験では、接続状態の光コネクタ10に所定の引張力を付与しつつ、一方の光コネクタ10のケーブル部15の根元部分を中心として、全体を図8のように±135°の範囲で回転させている。ここで、光コネクタ10と光アダプタ80とのラッチ部分には、図8の破線の矢印に示すような応力が付加されることがある。図8の破線の矢印に示す応力の方向は、光コネクタ10と光アダプタ80との着脱方向に垂直な方向となっている。
<比較例>
図9Aは、光アダプタ80にラッチした後の比較例の光コネクタ10の斜視図である。図9Bは、光アダプタ80にラッチした後の比較例の光コネクタ10の断面図である。図9Bでは、光アダプタ80の外装81の後側部分を透過させて、外形を破線で示している。
図9A及び図9Bに示すように、比較例の光コネクタ10では、カップリング14がラッチロック部23を有していない。したがって、比較例の光コネクタ10が光アダプタ80にラッチした状態でも、ラッチ部83の外側にはラッチロック部23が位置することはない。このため、ラッチ部83の係止部16への引っ掛かり状態は保持されず、ラッチ部83が外側に開くことが可能となっている。ここで、図8に示す引張試験のような環境下で比較例の光コネクタ10を使用した場合、図9Bの破線の矢印に示すように、光コネクタ10と光アダプタ80との着脱方向に垂直な方向に応力が付加されることがある。図9Bの破線の矢印に示す応力の方向は、ラッチ部83の爪部84が係止部16への引っ掛かる方向と反対の方向である。このような応力が付加されると、ラッチ部83の爪部84が外側に変位し、係止部16への引っ掛かりがずれてしまうことがある。
図10は、比較例の光コネクタ10同士が接続される際の挿入損失について説明する図である。
図10は、比較例の光コネクタ10と光アダプタ80とのラッチ状態がずれてしまい、光コネクタ10のフェルール端面11Aの突き合わせ状態がずれてしまう様子を示している。図10に示す状態では、光ファイバ1の端部同士の物理的な接続(Physical Contact)もずれてしまう。図10に示すように、突き合わされたフェルール端面11Aの間に隙間が生じている。この結果、光コネクタ10の挿入損失(Insertion Loss)が増大してしまう。
比較例の光コネクタ10と比較すると、本実施形態の光コネクタでは、前述したように、カップリング14がラッチロック部23を有している。カップリング14の内側にある係止部16にラッチ部83の爪部84が引っ掛かった状態で、ラッチロック部23が外側からラッチ部83を押さえることになるので、ラッチ部83の後側の端部が外側に開くことが規制された状態となっている。つまり、ラッチ部83の係止部16への引っ掛かり状態が保持された状態である。このため、光コネクタ10と光アダプタ80とのラッチ状態がずれてしまうことを抑制することができる。なお、本実施形態では、一対のラッチロック部23が一対のラッチ部83を挟むように配置されているので、一対のラッチ部83の係止部16へのそれぞれの引っ掛かり状態が保持され、光コネクタ10と光アダプタ80とのラッチ状態がれてしまうことをさらに抑制することができる。したがって、光ファイバ1の端部同士が物理的に接続(Physical Contact)された状態がずれてしまうことを抑制することができる。そして、挿入損失(Insertion Loss)が増大してしまうことを抑制することができる。
===その他===
前述の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更・改良され得ると共に、本発明には、その等価物が含まれることは言うまでもない。
1 光ファイバ、10 光コネクタ、11 フェルール、
11A フェルール端面、12 スプリング、13 ハウジング、
14 カップリング、15 ケーブル部、16 係止部、
17 突起部、21 キー、22 開口、22A 規制部、
23 ラッチロック部、24 スロープ部、25 前側端部、
26 当接面、27 前側斜面、28 後側斜面、
80 光アダプタ、81 外装、82 スリーブ、83 ラッチ部、
84 爪部、85 耳部、86 キー挿入部

Claims (8)

  1. ラッチ部を備える光アダプタにラッチする光コネクタであって、
    フェルールと、
    前記フェルールを収容するハウジングと、
    前記ハウジングの外側に配置されるカップリングと
    を有し、
    前記ハウジングは、
    前記カップリングに形成された開口から露出し、前記ラッチ部が前記カップリングの外側から引っ掛かる係止部を備え、
    前記カップリングは、
    前記ラッチ部の前記係止部への引っ掛かり状態を保持するラッチロック部を備える
    ことを特徴とする光コネクタ。
  2. 請求項1に記載の光コネクタであって、
    前記ラッチ部は、前記係止部に引っ掛かる爪部を備え、
    前記ラッチ部の前記係止部への引っ掛かり状態を保持する際、前記ラッチロック部は、前記爪部の外側に位置する
    ことを特徴とする光コネクタ。
  3. 請求項2に記載の光コネクタであって、
    前記ラッチロック部には、前記爪部の外側で前記ラッチ部と接する当接面が形成されている
    ことを特徴とする光コネクタ。
  4. 請求項3に記載の光コネクタであって、
    前記当接面は、前記光アダプタから前記光コネクタに向かう方向ほど内側に傾斜するテーパ状に形成されている
    ことを特徴とする光コネクタ。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の光コネクタであって、
    前記光コネクタを前記光アダプタにラッチする方向に移動させることで、前記引っ掛かり状態になり、
    前記引っ掛かり状態から、前記光アダプタにラッチする方向に前記カップリングをさらに移動させることで、前記引っ掛かり状態を前記ラッチロック部が保持する状態になる
    ことを特徴とする光コネクタ。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の光コネクタであって、
    前記光アダプタは、一対の前記ラッチ部を備え、
    前記カップリングは、前記一対のラッチ部を挟むように配置される一対の前記ラッチロック部を備える
    ことを特徴とする光コネクタ。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の光コネクタであって、
    前記ラッチ部は、片持ち梁状に延び出た弾性変形可能な部位であり、
    前記ラッチロック部は、前記ラッチ部の先端部を保持する
    ことを特徴とする光コネクタ。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の光コネクタであって、
    前記カップリングは、前記ハウジングに対する前記カップリングの移動を規制する規制部を備える
    ことを特徴とする光コネクタ。
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