JP2021046729A - 大空間構造物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、鉛直荷重及び水平荷重に対する剛性に優れ、かつ、軽量化が可能な大空間構造物を提供する。【解決手段】大空間構造物1は、複数のユニットが一体に連続して構成される。第1ユニット11は、頂部接続部20と、底部接続部22と、第1谷線梁41と、第1中間接続部24〜第4中間接続部27と、第1稜線梁31と、第2稜線梁32と、を備える。隣接するユニットは、中間接続部で一体となる。底部接続部22の各々には、1本の第1谷線梁41の下端と、2本の第2稜線梁32の下端とが固定される。第1谷線梁41は、第1谷線梁41を挟んで配置される第1中間接続部24と第2中間接続部25を結ぶ仮想線よりも内側にある。【選択図】図1

Description

本発明は、スポーツスタジアム等に設けられる大空間構造物に関する。
野球場、サッカー場、スケート場などのスポーツ施設、コンベンションホール、倉庫などの内部に大空間を必要とする大空間構造物には、張弦梁構造やトラス構造などが採用されることが多い。例えば、上弦材と下弦材を斜材で組み立てたトラス梁を用いた大空間構造物の構築方法が提案されている(特許文献1)。
一方、RCスラブの折板構造を用いた大空間構造物も実用化されている(非特許文献1)。このような折板構造を用いた大空間構造物は、互いに平行でない平面同士を接合することにより剛強な架構を実現すると共に、斬新な外観を有する。
特開平7−109771号公報
http://www.takasaki−foundation.or.jp/center/hall.html
しかしながら、非特許文献1の折板構造は、RCスラブによって自重が増加し、板の面外変形が大きくなる。また、型枠工事の施工精度を厳格に管理する必要もある。
そこで、本発明は、鉛直荷重及び水平荷重に対する剛性に優れ、かつ、軽量化が可能な大空間構造物を提供することを目的とする。
本発明は上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することができる。
[1]本発明に係る大空間構造物の一態様は、
複数のユニットが当該ユニットの短手方向に一体に連続して構成される大空間構造物であって、
前記ユニットは、
頂部接続部と、
前記頂部接続部より下方にあって、間隔をあけて対向配置される2つの底部接続部と、
前記頂部接続部と2つの前記底部接続部とをそれぞれ結ぶ2本の第1谷線梁と、
前記頂部接続部と前記底部接続部との間の高さにあって、かつ、平面視で前記頂部接続部を中心とする仮想長方形の頂点となる位置にある4つの中間接続部と、
前記頂部接続部から4つの前記中間接続部まで延びる4本の第1稜線梁と、
各前記中間接続部から前記底部接続部まで延びる4本の第2稜線梁と、
を備え、
隣接する前記ユニットは、前記中間接続部で一体となり、
前記底部接続部の各々には、1本の前記第1谷線梁の下端と、当該第1谷線梁を挟んで
等角度で配置される2本の前記第2稜線梁の下端とが固定され、
前記第1谷線梁は、当該第1谷線梁を挟んで配置される2つの前記中間接続部を結ぶ仮想線よりも内側にあることを特徴とする。
前記大空間構造物の一態様によれば、2本の第1谷線梁によるフレーム構造と第1稜線梁及び第2稜線梁によるフレーム構造との二種類のフレーム構造を組み合わせることにより、鉛直荷重及び水平荷重に対する剛性に優れる。また、前記大空間構造物の一態様によれば、第1谷線梁、第1稜線梁及び第2稜線梁を採用することにより、RCスラブを用いた折板構造に比べて軽量化することができる。
[2]前記大空間構造物の一態様において、
対向配置される2つの前記底部接続部を結ぶタイビームをさらに備えることができる。
前記大空間構造物の一態様によれば、タイビームにより2つの底部接続部が離れる方向、すなわち2本の第1谷線梁の下端が離れる方向に作用する変形を抑えることで、鉛直荷重に対する大空間構造物の剛性を高めることができる。
[3]前記大空間構造物の一態様において、
前記第1稜線梁及び前記第2稜線梁は、鋼管であり、
前記第1谷線梁は、H型鋼であることができる。
前記大空間構造物の一態様によれば、第1稜線梁及び第2稜線梁を鋼管とすることにより軽量化することができると共に、第1谷線梁をH型鋼とすることにより高い剛性を備えることができる。
[4]前記大空間構造物の一態様において、
前記大空間構造物は、5つの前記ユニットが一体に連続し、
両端の前記ユニットの前記頂部接続部は、中央の前記ユニットの前記頂部接続部より低くしてもよい。
前記大空間構造物の一態様によれば、中央より低い両端のユニットを設けることで、鉛直荷重によって各ユニットが水平方向に広がろうとする力が釣り合うため、中央の頂部接続部の鉛直方向の変形量が小さくなる。
本発明に係る大空間構造物によれば、鉛直荷重及び水平荷重に対する剛性に優れ、かつ、軽量化が可能である。
一実施形態に係る大空間構造物の斜視図である。 一実施形態に係る大空間構造物の正面図である。 一実施形態に係る大空間構造物の平面図である。 一実施形態に係る大空間構造物のA−A断面図である。 鉛直荷重による大空間構造物の変形量を説明する正面図である。 ドーム構造物の斜視図である。 ドーム構造物の正面図である。 ドーム構造物のB−B断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に
説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
本発明の一実施形態に係る大空間構造物は、複数のユニットが当該ユニットの短手方向に一体に連続して構成される大空間構造物であって、前記ユニットは、頂部接続部と、前記頂部接続部より下方にあって、間隔をあけて対向配置される2つの底部接続部と、前記頂部接続部と2つの前記底部接続部とをそれぞれ結ぶ2本の第1谷線梁と、前記頂部接続部と前記底部接続部との間の高さにあって、かつ、平面視で前記頂部接続部を中心とする仮想長方形の頂点となる位置にある4つの中間接続部と、前記頂部接続部から4つの前記中間接続部まで延びる4本の第1稜線梁と、各前記中間接続部から前記底部接続部まで延びる4本の第2稜線梁と、を備え、隣接する前記ユニットは、前記中間接続部で一体となり、前記底部接続部の各々は、1本の前記第1谷線梁の下端と、当該第1谷線梁を挟んで等角度で配置される2本の前記第2稜線梁の下端とが固定され、前記第1谷線梁は、当該第1谷線梁を挟んで配置される2つの前記中間接続部を結ぶ仮想線よりも内側にあることを特徴とする。
1.大空間構造物
図1〜図5を用いて一実施形態に係る大空間構造物1について詳細に説明する。図1は一実施形態に係る大空間構造物1の斜視図であり、図2は一実施形態に係る大空間構造物1の正面図であり、図3は一実施形態に係る大空間構造物1の平面図であり、図4は一実施形態に係る大空間構造物1の図1におけるA−A断面図であり、図5は鉛直荷重による大空間構造物1の変形量を説明する正面図である。ここで図3は、(a)として大空間構造物1の全体を示し、(b)として第1ユニット11だけを示す。なお、大空間構造物1はX−Y平面上に建設され、大空間構造物1の長手方向はY軸に沿った方向であり、大空間構造物1の短手方向はX軸に沿った方向であり、大空間構造物1の高さ方向はZ軸に沿った方向である。
図1〜図3に示すように、大空間構造物1は、複数のユニット(11〜15)が当該ユニット(11〜15)の短手方向に一体に連続して構成される。ここで、「短手方向」とは図1〜図3におけるY軸に沿った方向であり、大空間構造物1の長手方向に対応する。本実施形態に係る大空間構造物1は、複数のユニットとして、5つの第1ユニット11、第2ユニット12、第3ユニット13、第4ユニット14、及び第5ユニット15が一体に連続する。ユニットの数は5つに限らず、構造物の用途に応じて設定することが可能であり、例えば鉛直荷重への変形を抑えるためにはユニットの数は奇数個が好ましい。
大空間構造物1は、複数種類のユニットにより構成されることが好ましい。大空間構造物1は、例えば3種類のユニットの組み合わせにより構成される。第2ユニット12と第3ユニット13は同じ種類のユニットであり、第4ユニット14と第5ユニット15は短手方向に沿った面に対称となる同じ種類のユニットである。第1ユニット11は、第2ユニット12〜第5ユニット15とは異なる種類のユニットであり、第2ユニット12〜第5ユニット15より第1稜線梁31の長さが長く、ユニットの全高も高い。第2ユニット12及び第3ユニット13は、第4ユニット14及び第5ユニット15とは異なる種類のユニットであり、第4ユニット14及び第5ユニット15より第1稜線梁31の長さが長く、ユニットの全高も高い。このように3種類のユニットをバランスよく組み合わせることにより鉛直荷重及び水平荷重に対し優れた剛性を備える。
大空間構造物1は、複数の基礎の上に構築される。大空間構造物1は、X軸に沿った方向に間隔をあけて配置され、Y軸に沿った方向に延びる2つの第1基礎51及び第2基礎52を備える。大空間構造物1は、さらに2つの第3基礎53を備え、例えば12個の第
4基礎54をさらに備えてもよい。
1−1.ユニット
図1〜図3に示すように、第1ユニット11、第2ユニット12、第3ユニット13、第4ユニット14、及び第5ユニット15は、梁の長さなどが異なるが基本的な構成が同じであるので、ここでは大空間構造物1の長手方向中央にある第1ユニット11について主に説明する。
第1ユニット11は、頂部接続部20を中心として、第1基礎51に固定される底部接続部22と第2基礎に固定される底部接続部22との間に構成される骨組みの一単位である。第1ユニット11は、頂部接続部20と、頂部接続部20より下方にあって、間隔をあけて対向配置される2つの底部接続部22と、頂部接続部20と底部接続部22との間の高さにあって、かつ、平面視で頂部接続部20を中心とする仮想長方形23の頂点となる位置にある4つの中間接続部(第1中間接続部24〜第4中間接続部27)と、を備える。仮想長方形23は、図3の(a)に一点鎖線で囲まれた斜線の領域である。
隣接するユニット(11〜15)は、中間接続部(24〜27)で一体となる。第1ユニット11は、第2ユニット12と第2中間接続部25及び第4中間接続部27で一体となり、第3ユニット13と第1中間接続部24及び第3中間接続部26で一体となる。具体的には、第1ユニット11の第1中間接続部24では第1稜線梁31及び第2稜線梁32が固定され、さらに第2ユニット12の第1稜線梁31及び第2稜線梁が固定されて第2ユニット12の第2中間接続部25としても機能する。第1ユニット11における他の中間接続部も同様に隣接するユニットの中間接続部としても機能することで隣接するユニットと一体となる。
第1中間接続部24、第2中間接続部、第3中間接続部、及び第4中間接続部27は、底部接続部22からのZ軸方向の高さが同じである。第1中間接続部24〜第4中間接続部27のそれぞれは、柱56の上端に固定されてもよい。柱56を設ける場合には、4つの独立した第4基礎54に柱56の下端が固定され、柱56がZ軸方向に沿って延びて各中間接続部(24〜27)を支持することが可能である。なお、柱56がなくても梁のつり合いによって第1中間接続部24〜第4中間接続部27は所定の位置に配置できる。
第1ユニット11は、大空間構造物1を山と見立てた時にその山の稜線を構成する稜線フレーム30と、同様に山の谷線を構成する谷線フレーム40とを備える。図3の(b)では、稜線フレーム30と谷線フレーム40の構成を理解しやすくするために、他の構成を省略して稜線フレーム30と谷線フレーム40とを示す。稜線フレーム30及び谷線フレーム40は、頂部接続部20に対して線対称であり、頂部接続部20を通るY−Z平面に対して面対称である。
稜線フレーム30は、頂部接続部20から4つの中間接続部(第1中間接続部24〜第4中間接続部27)まで延びる4本の第1稜線梁31と、各中間接続部(第1中間接続部24〜第4中間接続部27)から底部接続部22まで延びる4本の第2稜線梁32と、を備える。第1稜線梁31及び第2稜線梁32は、公知の建築用構造材を用いることができ、例えば鋼管である。第1稜線梁31及び第2稜線梁32を鋼管とすることにより軽量化することができる。稜線フレーム30は、谷線フレーム40により大空間構造物1に対する荷重を分散することができるため、軽量化することが可能となる。
谷線フレーム40は、頂部接続部20と2つの底部接続部22とをそれぞれ結ぶ2本の第1谷線梁41を備える。第1谷線梁41は、破線で示す。一方の第1谷線梁41は、当該第1谷線梁41を挟んで配置される第1中間接続部24と第2中間接続部25を結ぶ仮
想線よりも内側にあり、他方の第1谷線梁41は、当該第1谷線梁41を挟んで配置される第3中間接続部26と第4中間接続部27を結ぶ仮想線よりも内側にある。また、図4に示すように、第1谷線梁41は、第1稜線梁31と第2稜線梁32よりも上方への屈曲が小さく頂部接続部20と底部接続部22とを結ぶ仮想直線に近いため、鉛直荷重に対する剛性に優れる。そのため、第1谷線梁41には第1稜線梁31よりも高い剛性を有する構造材を用いることが好ましく、これにより例えば後述する小梁38で第1稜線梁31への荷重を第1谷線梁41に負担させることができる。第1谷線梁41は、公知の建築用構造材を用いることができ、例えばH型鋼である。第1谷線梁41をH型鋼とすることにより高い剛性を備えることができる。
各底部接続部22には、1本の第1谷線梁41の下端と、当該第1谷線梁41を挟んで等しい角度αで配置される2本の第2稜線梁32の下端とが固定される。頂部接続部20には、4本の第1稜線梁31の上端と、2本の第1谷線梁41の上端と、後述する2本の第3稜線梁33の上端とが固定される。各接続部における梁の固定は、公知の接続方法を用いて、梁同士を直接接続してもよいし、金具を用いて接続してもよい。
頂部接続部20、底部接続部22と、第1中間接続部24〜第4中間接続部27は、稜線フレーム30及び谷線フレーム40を構成する梁を連結する接合部材を備えることができる。接合部材は、各形状の梁を溶接やボルトにより固定する例えば鋳鋼金物や鍛鋼金物である。頂部接続部20における接続部材は、8本の梁と接続する図示しない接続ロッドを備え、当該接続ロッドが頂部から放射状に延在して平面視で略「米」字状を形成する。
大空間構造物1によれば、2本の第1谷線梁41によるフレーム構造と第1稜線梁31及び第2稜線梁32によるフレーム構造との二種類のフレーム構造を組み合わせることにより、鉛直荷重及び水平荷重に対する剛性に優れる。また、大空間構造物1によれば、第1谷線梁41、第1稜線梁31及び第2稜線梁32を採用することにより、RCスラブを用いた折板構造に比べて軽量化することができる。
図4に示すように、第1谷線梁41は、頂部接続部20と底部接続部22とを結ぶ仮想直線よりもわずかに上方に屈曲する。第1谷線梁41は、例えば上方に湾曲してもよい。上方に屈曲または湾曲する第1谷線梁41は、谷線フレーム40として主に鉛直荷重に対して高い剛性を発揮することができる。第1谷線梁41の屈曲する部分と第1中間接続部24及び第2中間接続部25とは、2本の第2谷線梁42で接続される。第2谷線梁42は、例えば鋼管であってもよい。
第1中間接続部24と第3中間接続部26との間、及び第2中間接続部25と第4中間接続部27との間は、それぞれ第3谷線梁43で接続される。第3谷線梁43は、各ユニット間に一本ずつ配置される。第3谷線梁43は、破線で示す。第3谷線梁43は、例えば鋼管であってもよい。一方の第3谷線梁43は、第1中間接続部24と第3中間接続部26とを結ぶ仮想直線よりもわずかに上方に屈曲する。他方の第3谷線梁43は、第2中間接続部25と第4中間接続部27とを結ぶ仮想直線よりもわずかに上方に屈曲する。第3谷線梁43は、例えば上方に湾曲してもよい。第3谷線梁43が上方に屈曲または湾曲することにより、各フレームに沿って屋根が設けられた場合に、第3谷線梁43に沿って雨樋として作用して雨水を効率よく排出する。また、積雪した場合にも第3谷線梁43に沿って雪を効率よく落雪させることができ、例えば、第3谷線梁43に沿って電熱線を配置すれば効率よく融雪して屋根への積雪を防ぐことができる。
第3谷線梁43の屈曲部分と頂部接続部20とは、第3稜線梁33で接続される。第3稜線梁33は、一点鎖線で示す。第3稜線梁33は、例えば鋼管であってもよい。
次に、第2ユニット12及び第3ユニット13について説明する。第2ユニット12は、第3ユニット13と同じ形状及び構造を有する。第2ユニット12及び第3ユニット13は、頂部接続部20が第1ユニット11よりも頂部接続部20よりも低い位置に設定されるように第1稜線梁31、第2稜線梁32及び第1谷線梁41の長さが短い点を除いて基本的に第1ユニット11と同じ構成である。
次に、第4ユニット14及び第5ユニット15について説明する。第4ユニット14は、第2ユニット12のX軸に沿った方向の隣に配置され、第5ユニット15は、第3ユニット13の同方向の隣に配置される。第4ユニット14及び第5ユニット15は、大空間構造物1の長手方向の両端にある。第4ユニット14及び第5ユニット15の頂部接続部20は、第2ユニット12及び第3ユニット13の頂部接続部20よりもさらに低い位置にある。第1ユニット11〜第5ユニット15の第1稜線梁31は、中間接続部(24〜27)を介して連結され、5つの四角錐がY軸に沿った方向に連なる。
第4ユニット14及び第5ユニット15は、いずれもX軸に沿った方向に延びる第4稜線梁34と第4稜線梁34の両端から第3基礎53へ向かって延びる2本の第5稜線梁35とを備える。第5稜線梁35の下端は、第3基礎53に固定される。
第4ユニット14の第4稜線梁34の両端は、第4ユニット14の第2中間接続部25と第4中間接続部27とに接続する。第5ユニット15の第4稜線梁34の両端は、第5ユニット15の第1中間接続部24と第3中間接続部26とに接続する。
第1ユニット11〜第5ユニット15は、多数の小梁38を備える。小梁38は、図1の第4ユニット14と第2ユニット12の一部にのみ示しているが、他の全てのユニットも同様に小梁38を有する。符号等の図示を明瞭にするためである。小梁38は、各稜線梁と各谷線梁との間にかけ渡されて、屋根構造を構築する。各稜線梁から小梁38を介して各谷線梁に荷重が伝達されることにより、例えば2本の第1谷線梁41と後述のタイビーム50による略三角形のフレーム構造が鉛直荷重及び短手方向の水平荷重に対して効率よく抵抗することができ、第1稜線梁31及び第2稜線梁32によるフレーム構造が長手方向の水平荷重に対し効率よく抵抗することができる。
図4に示すように、大空間構造物1は、X軸に沿った方向で対向配置される2つの底部接続部22を結ぶタイビーム50を備える。なお、図1ではタイビーム50が太い一点鎖線で示される。タイビーム50により2つの底部接続部22が離れる方向、すなわち2本の第1谷線梁41の下端が離れる方向に作用する変形を抑えることで、鉛直荷重に対する大空間構造物1の剛性を高めることができる。タイビーム50の材質は、スラストに抗するために必要な剛性の要求に応えるものであって、例えば、H型鋼を採用することができる。
1−2.鉛直荷重と水平荷重
図4及び図5を用いて、大空間構造物1に対して鉛直荷重と水平荷重が作用した場合について説明する。
図4及び図5においてZ軸に沿った方向の矢印が鉛直荷重を示す。大空間構造物1に鉛直荷重が作用すると、主に各谷線フレーム40の逆V字状に広がる2本の第1谷線梁41がこの鉛直荷重による変形に抵抗する。そして、タイビーム50が2本の第1谷線梁41がX軸に沿った方向に広がろうとする変形を抑える。第1稜線梁31及び第2稜線梁32のフレーム構造は、逆V字状の第1谷線梁41のフレーム構造に比べて大空間構造物1の外方に凸となるように屈曲するため、鉛直荷重による変形には比較的弱い。したがって、第1稜線梁31及び第2稜線梁32のフレーム構造だけでは大空間構造物1の鉛直荷重に
対する剛性が不十分である。しかし、第1谷線梁41によるフレーム構造が鉛直荷重による変形に抵抗することで大空間構造物1全体の鉛直荷重による剛性を高めることができる。
さらに、両端の第4ユニット14及び第5ユニット15の頂部接続部20は、中央の第1ユニット11の頂部接続部20より低い。中央の第1ユニット11より低い長手方向の両端の第4、第5ユニット14,15を設けることで、鉛直荷重によって20本の第2稜線梁32と4本の第5稜線梁35がY軸に沿った方向に広がろうとする力(図5のY軸に沿った方向の小さい矢印)が釣り合うため、中央の頂部接続部20の鉛直方向の変形量が小さくなる。
また、大空間構造物1に水平荷重(図5のY軸に沿った方向の大きい矢印)が作用すると、隣接するユニットの第2稜線梁32が互いに支え合うように中間接続部で固定されているので、大空間構造物1のY軸に沿った方向への変形を抑える。
2.ドーム構造物
図6〜図8を用いてドーム構造物2について説明する。図6はドーム構造物2の斜視図であり、図7はドーム構造物2の正面図であり、図8はドーム構造物2の図6におけるB−B断面図である。図6及び図7では、同じ形状の面を同じ種類のハッチングで示している。
ドーム構造物2は、上述した大空間構造物1の稜線梁と谷線梁との間に屋根材を敷設して複数の三角形の面が連続する折板構造の屋根及び壁を備える。ドーム構造物2は、5種類の三角形の外形を有する面(以下、「三角面」という)で構成される。
第1三角面61は、大空間構造物1の第1稜線梁31、第1谷線梁41及び第2谷線梁42との間に形成される。第2三角面62は、大空間構造物1の第1稜線梁31、第3谷線梁43及び第3稜線梁33との間に形成される。第3三角面63は、大空間構造物1の第2稜線梁32、第1谷線梁41及び第2谷線梁42との間に形成される。第4三角面64は、第2稜線梁32、柱56及び地面との間に形成される。第5三角面65は、第4稜線梁34及び第5稜線梁35との間に2つ並んで形成される。
ドーム構造物2は、正面視で5つの山頂を有し、複数の峰と複数の谷を有する山脈のように見える。
図8に示すように、ドーム構造物2は、第1三角面61〜第5三角面65によって形成される内部空間70が大空間となる。内部空間70にはアリーナ74を囲むように配置された客席72を備えることができる。ドーム構造物2は、スポーツ施設、コンベンションホール、倉庫などに利用することができる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、さらに種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法、及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1…大空間構造物、2…ドーム構造物、11…第1ユニット、12…第2ユニット、1
3…第3ユニット、14…第4ユニット、15…第5ユニット、20…頂部接続部、22…底部接続部、23…仮想長方形、24…第1中間接続部、25…第2中間接続部、26…第3中間接続部、27…第4中間接続部、30…稜線フレーム、31…第1稜線梁、32…第2稜線梁、33…第3稜線梁、34…第4稜線梁、35…第5稜線梁、38…小梁、40…谷線フレーム、41…第1谷線梁、42…第2谷線梁、43…第3谷線梁、50…タイビーム、51…第1基礎、52…第2基礎、53…第3基礎、54…第4基礎、56…柱、60…ドームユニット、61…第1三角面、62…第2三角面、63…第3三角面、64…第4三角面、65…第5三角面、70…内部空間、72…客席、74…アリーナ、α…角度

Claims (4)

  1. 複数のユニットが当該ユニットの短手方向に一体に連続して構成される大空間構造物であって、
    前記ユニットは、
    頂部接続部と、
    前記頂部接続部より下方にあって、間隔をあけて対向配置される2つの底部接続部と、
    前記頂部接続部と2つの前記底部接続部とをそれぞれ結ぶ2本の第1谷線梁と、
    前記頂部接続部と前記底部接続部との間の高さにあって、かつ、平面視で前記頂部接続部を中心とする仮想長方形の頂点となる位置にある4つの中間接続部と、
    前記頂部接続部から4つの前記中間接続部まで延びる4本の第1稜線梁と、
    各前記中間接続部から前記底部接続部まで延びる4本の第2稜線梁と、
    を備え、
    隣接する前記ユニットは、前記中間接続部で一体となり、
    前記底部接続部の各々には、1本の前記第1谷線梁の下端と、当該第1谷線梁を挟んで等角度で配置される2本の前記第2稜線梁の下端とが固定され、
    前記第1谷線梁は、当該第1谷線梁を挟んで配置される2つの前記中間接続部を結ぶ仮想線よりも内側にあることを特徴とする、大空間構造物。
  2. 請求項1において、
    対向配置される2つの前記底部接続部を結ぶタイビームをさらに備えることを特徴とする、大空間構造物。
  3. 請求項1または2において、
    前記第1稜線梁及び前記第2稜線梁は、鋼管であり、
    前記第1谷線梁は、H型鋼であることを特徴とする、大空間構造物。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項において、
    前記大空間構造物は、5つの前記ユニットが一体に連続し、
    両端の前記ユニットの前記頂部接続部は、中央の前記ユニットの前記頂部接続部より低いことを特徴とする、大空間構造物。
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