JP2021046528A - インクジェット用硬化性組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】インクジェット工法に適しており、且つ、硬化後の硬化膜が、LED製品に用いられるブラックマトリックスとして抑えられた光沢度を有し、さらには艶消し効果をも併せ持つ硬化性組成物の提供。【解決手段】(A)多官能脂環式エポキシ化合物(B)オキセタン化合物(C)4個以上のエポキシ基を有する環状シロキサン化合物(D)光カチオン重合開始剤、を含有し、且つ、硬化後の塗膜の膜厚10〜20μmでのOD値が4以上であることを特徴とする、硬化性組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、硬化性組成物、特に、インクジェット工法用の硬化性組成物およびその硬化物に関する。
近年、LEDとして、マイクロLEDよりも寸法がやや大きい、一辺がおよそ数百μm程度の寸法のミニLEDを用いたLEDディスプレイが実用化されつつある。
LEDディスプレイについては、LED製品として発する色彩をよりクリアーに見せるために、基板に実装した後、通常、各々のLED間の隙間(およそ200μm)に黒インキ組成物を塗布することによって、所謂ブラックマトリックスを形成させる技術が用いられる。
このような技術として例えば、特許文献1は、遮光層用樹脂組成物として、カーボンブラック等の黒色顔料、分散剤および熱硬化性を有するバインダーを含み、フォトリソグラフィー法によるパターニングを実施することなくブラックマトリックスを形成するといった技術を提案している。
また一方では、実装されたLEDはきわめて多数であるため、製造効率の観点から、黒インキ組成物の塗布は、インクジェット工法によって為されるのが望ましい。
特開2013−164457号公報
但し、ブラックマトリックスではあっても、光を反射させて光沢を発してしまう性状のものは、LEDの色彩を損なうおそれがあるために好ましいとはいえない。そこで、ブラックマトリックスを形成する組成物中に艶消し材を含有させて、硬化物の光沢を抑えることが考えられる。
ところが、艶消し材は、その用途故に寸法が大きく、そのため、組成物に含有させた場合に、インクジェットノズルからの組成物の円滑な吐出に支障をきたすおそれがある。
また、同様に円滑な吐出の観点から、用いる組成物には粘度を抑えたものが望まれる。
この点について、上記特許文献1に記載の技術は、これらの課題を同時に解決する手段までを開示したものではない。
そこで本発明は、インクジェット工法による適用に適しており、且つ、LED製品に用いられるブラックマトリックスとして抑えられた光沢度を有する硬化膜を形成することができる硬化性組成物を提供することを課題とした。
本発明者は鋭意検討の結果、主として、特定の多官能脂環式エポキシ化合物、オキセタン化合物および4個以上のエポキシ基を有する環状シロキサン化合物を含有する組成物を採用したことによって、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、
(A)多官能脂環式エポキシ化合物
(B)オキセタン化合物
(C)4個以上のエポキシ基を有する環状シロキサン化合物
(D)光カチオン重合開始剤、
を含有し、且つ、硬化後の塗膜の膜厚10〜20μmでのOD値が4以上であることを特徴とする、硬化性組成物に関する。
このうち好ましい態様は、50℃にて5〜20mPa・sの粘度を有する上記の硬化性組成物である。
また、別の好ましい態様は、硬化後の塗膜表面における60度鏡面光沢度が60以下である、上記の硬化性組成物である。
また、別の好ましい態様は、硬化後の塗膜表面における算術平均面粗さ(Ra)が0.3〜3.0μmである上記硬化性組成物である。
更に好ましい態様は、(E)光カチオン増感剤をさらに含有する、上記の硬化性組成物である。
特に好ましい態様は、着色剤としてカーボンブラックを、前記硬化性組成物の全固形分の質量に対して、3.0質量%〜25.0質量%の範囲で含有する、上記の硬化性組成物である。
また別の態様は、上記の硬化性組成物より得られる硬化物にも関する。
本発明によれば、粘度が低く抑えられた硬化性組成物、ならびに、OD値が高く、且つ、光沢度が低く抑えられた特性を有するその硬化物を提供することができる。
従って、本発明の硬化性組成物は、例えば、LED製品のブラックマトリックスとして艶消しの硬化塗膜を形成するためのインクジェット工法用の材料として、好適に使用され得ることが期待される。
本発明の硬化性組成物においては、主として、(A)多官能脂環式エポキシ化合物、(B)オキセタン化合物および(C)4個以上のエポキシ基を有する環状シロキサン化合物といった、互いに硬化速度または硬化収縮の相違する成分が含有されている。
(A)多官能脂環式エポキシ化合物は、光照射により(D)光カチオン重合開始剤が酸を発生すると、(B)オキセタン化合物と比較して、より早くエポキシ基の開環重合が始まり硬化収縮する。また、(C)4つ以上のエポキシ基を有する環状シロキサン化合物も、(A)成分と同様に、(B)オキセタン化合物と比較し、より早く硬化収縮する。
これに対して(B)オキセタン化合物は、4員環構造のため、エポキシ化合物と比較すると光照射後硬化時の体積収縮が少なく、また、硬化が始まる時間も遅いため、これらの差が硬化終了後の塗膜表面に、いわば皺または襞のような形状を形成することができる要因と推測される。
また、本発明の硬化性組成物は、硬化後の塗膜の膜厚10〜20μmでのOD値が4以上と黒色度が高く、光透過率が低いため、光照射時に塗膜深部まで光が届きにくく、光照射時の各成分の硬化速度の差が出やすくなり、この点も、硬化後の塗膜表面に、いわば皺または襞のような形状を形成することができる要因と推測される。
上述した様に、本発明の硬化性組成物は、その組成によって、硬化すると、塗膜表面は、完全な平滑ではなく、いわば皺や襞のような形状を形成し、これが外部からの光を種々拡散させて、あたかも艶消しと同様の効果を発揮し、光沢度が低く抑えられた良好な艶消し(マット)硬化塗膜を形成することができると考えられる。
そのような本発明の硬化性組成物は、LED製品に用いられるブラックマトリックスの材料として、光反射を抑えるという観点から、硬化後の塗膜の膜厚10〜20μmでのOD値が、4以上、好ましくは5以上であることを特徴としている。
OD値は、例えば、透過濃度計(型番:X−Rite 361T;光源波長400〜800nm;サカタインクスエンジニアリング社製)を用いて、透過光量を測定し、式OD値=−log10(T/100)に基づいて算出することができる。
また、本発明の硬化性組成物は、その硬化物(硬化塗膜)のマット化という観点から、当該硬化物(硬化塗膜)表面が、ASTM D 523−89またはISO 2813による60度鏡面光沢度として、硬化後の塗膜の膜厚10μmで、60以下の数値を示すことが好ましく、35以下の数値を示すことがより好ましい。
また、本発明の硬化性組成物は、その硬化物(硬化塗膜)表面のマット化とOD値のバランスの観点から、当該硬化物(硬化塗膜)表面の算術平均面粗さ(Ra)が0.3〜3.0μmであることが好ましい。上記硬化物(硬化塗膜)表面の算術平均面粗さ(Ra)が、この範囲内であれば、硬化後の塗膜の膜厚10〜20μmでのOD値と、当該硬化物(硬化塗膜)表面のASTM D 523−89 またはISO 2813 による60度鏡面光沢度が、それぞれ上記範囲内の数値を示す。
さらにまた、本発明の硬化性組成物は、原則、インクジェット工法にて適用されることを前提としている。そのため、インクジェットノズルからの円滑な吐出の観点から、その粘度は、50℃にて5〜20mPa・sの範囲にあるのが好ましく、50℃にて5〜15mPa・sの範囲にあるのがより好ましい。
粘度は、例えば、コーンプレート型粘度計(東機産業社製TVE−33H)を用いて測定し得る。
以下、上記の特徴を有する本発明の硬化性組成物の各成分について、説明する。
[(A)多官能脂環式エポキシ化合物]
本発明においては、(A)多官能脂環式エポキシ化合物を硬化性組成物に含有させることによって、当該硬化性組成物から得られる硬化物の硬度を高めることができる。
本発明において、(A)多官能脂環式エポキシ化合物は、分子中に、下記構造式:
Figure 2021046528
で表されるエチレンオキシド基、および/または、下記構造式:
Figure 2021046528
で表されるシクロヘキセンオキシド基を、合計2個以上有する化合物である。
上記構造式で表されるエチレンオキシド基を有する化合物として、例えば、下記構造:
Figure 2021046528
(a1)
を有する化合物が挙げられる。
また、上記構造式で表されるシクロヘキセンオキシド基を有する化合物として、例えば、下記構造:
Figure 2021046528
(a2)
Figure 2021046528
(a3)
Figure 2021046528
(a4)
Figure 2021046528
(a5)
Figure 2021046528
(a6)
Figure 2021046528
(a7)
Figure 2021046528
(a8)
または
Figure 2021046528
(a9)

または
Figure 2021046528
(a10)
(式中、Aは、炭素原子数1〜8のアルキレン基を表し;n1およびn2はそれぞれ、1〜30の整数を示す)
のいずれかを有する化合物が挙げられる。
(A)多官能脂環式エポキシ化合物としては、もちろん市販品も用いることが可能である。
例えば、リモネンジオキシド(LDO)(SYMRISE社製))、セロキサイド2021P、セロキサイド2081およびエポリードGT401(いずれも株式会社ダイセル製)、Syna Epoxy 06E、Syna Epoxy 21およびSyna Epoxy 28(いずれもSYNASIA社)、ならびに、THI−DE(JXTGエネルギー株式会社製)が挙げられる。
また、硬化膜の硬度をより高めるという観点から、式a1で表される化合物と、式a2〜a10のうちいずれか1種の化合物とを、併用することも好ましい。
この場合、式a1で表される化合物と、式a2〜a10のうちいずれか1種の化合物との質量比は、100:0〜50:50であり、好ましくは、100:0〜80:20である。
かかる(A)多官能脂環式エポキシ化合物の全含有量としては、硬化物の硬度の観点から、硬化性組成物の全固形分に基づき、10〜90質量%であり、好ましくは、30〜60質量%である。
[(B)オキセタン化合物]
本発明の硬化性組成物においては、成分(A)多官能脂環式エポキシ化合物および(B)オキセタン化合物との併用によって、硬化物(硬化塗膜)に、いわば皺または襞のような形状を形成することができると考えられる。
(B)オキセタン化合物としては、単官能のものおよび多官能のものが使用され得る。
単官能のオキセタン化合物としては、例えば、3−メチルオキセタン、3−エチルオキセタン、3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−メチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン等が挙げられる。
また、多官能のオキセタン化合物としては、ビス[(3−メチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エーテル、ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エーテル、1,4−ビス[(3−メチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、(3−メチル−3−オキセタニル)メチルアクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルアクリレート、(3−メチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレートやそれらのオリゴマーまたは共重合体等の多官能オキセタン類の他、オキセタンアルコールとノボラック樹脂、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)、カルド型ビスフェノール類、カリックスアレーン類、カリックスレゾルシンアレーン類、またはシルセスキオキサンなどの水酸基を有する樹脂とのエーテル化物などが挙げられる。その他、オキセタン環を有する不飽和モノマーとアルキル(メタ)アクリレートとの共重合体なども挙げられる。
(B)オキセタン化合物としては、例えば、OXT−101およびOXT−221(いずれも、東亞合成社製)または次式:
Figure 2021046528
で表されるTR−TCM−207(TRONLY株式会社製)などの市販品を用いることももちろん可能である。
このうち、硬化物の光沢度をより良好に抑え得るという観点から、単官能のものよりも多官能のものが好ましい。
しかしながら、単官能のものと、多官能のものとを併用することももちろん可能である。
かかる(B)オキセタン化合物の含有量としては、硬化物の硬度および光沢度の観点から、硬化性組成物の全固形分に基づき、5〜70質量%であり、好ましくは、10〜50質量%である。
[(C)4個以上のエポキシ基を有する環状シロキサン化合物]
本発明の硬化性組成物においては、(C)4個以上のエポキシ基を有する環状シロキサン化合物を含有することにより、硬化物(硬化塗膜)と基材との密着性を向上させることができる。
そのような(C)4個以上のエポキシ基を有する環状シロキサン化合物は、シロキサン結合:
−Si−O−Si−
による環状構造を有しており、四量体、五量体またはそれ以上の多量体を包含していてもよい。そして、4個以上のエポキシ基が、そのような環状シロキサン構造のそれぞれのSi原子から延びる鎖上に結合された構造をとっている。
それらの例として、例えば、下記の式(1)、(2)および(3)で表される構造のもの(各々、四量体、五量体および六量体に相当)を挙げることができる。
Figure 2021046528
(式中、R、R、RおよびRは、エポキシ基含有基であり、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、炭化水素基、好ましくは炭素原子数1〜3のアルキル基、特に好ましくはメチル基またはエチル基である。)
Figure 2021046528
(式中、R、R、R、RおよびRのうち4つまたは5つ全てが、エポキシ基含有基であり、エポキシ基含有基ではないR、R、R、RまたはRが存在する場合は、それは炭化水素基、好ましくは炭素原子数1〜3のアルキル基であり、R、R、R、RおよびR10は、それぞれ独立して、炭化水素基、好ましくは炭素原子数1〜3のアルキル基、特に好ましくはメチル基またはエチル基である。)
Figure 2021046528
(式中、R、R、R、R、RおよびR11のうち4つ、5つまたは6つ全てが、エポキシ基含有基であり、エポキシ基含有基ではないR、R、R、R、RまたはR11が存在する場合は、それは炭化水素基、好ましくは炭素原子数1〜3のアルキル基であり、R、R、R、R、R10およびR12は、それぞれ独立して、炭化水素基、好ましくは炭素原子数1〜3のアルキル基、特に好ましくはメチル基またはエチル基である。)
エポキシ含有基としては、グリシドキシメチル基、グリシドキシエチル基、グリシドキシプロピル基などが挙げられる。
これらの具体例としては、例えば下記構造を有するものを挙げることができる。
Figure 2021046528
エポキシ含有基としてより好ましいのは、脂環式エポキシ基である。そのような脂環式エポキシ基を有する(C)4個以上のエポキシ基を有する環状シロキサン化合物としては、例えば、下記構造:
Figure 2021046528
を有するものを挙げることができる。
(C)4個以上のエポキシ基を有する環状シロキサン化合物として、KR−470(信越化学株式会社製)などの市販品を用いることももちろん可能である。
また、(C)4個以上のエポキシ基を有する環状シロキサン化合物の2種以上を併用することも可能である。
かかる(C)4個以上のエポキシ基を有する環状シロキサン化合物の含有量としては、硬化物の硬度および光沢度の観点から、硬化性組成物の全固形分に基づき、1〜30質量%であり、好ましくは、3.0〜15質量%である。
[(D)光カチオン重合開始剤]
光カチオン重合開始剤としては、例えば、ジアゾニウム塩、ヨードニウム塩、ブロモニウム塩、クロロニウム塩、スルホニウム塩、セレノニウム塩、ピリリウム塩、チアピリリウム塩、ピリジニウム塩等のオニウム塩;トリス(トリハロメチル)−s−トリアジンおよびその誘導体等のハロゲン化化合物;スルホン酸の2−ニトロベンジルエステル;イミノスルホナート;1−オキソ−2−ジアゾナフトキノン−4−スルホナート誘導体;N−ヒドロキシイミド=スルホナート;トリ(メタンスルホニルオキシ)ベンゼン誘導体;ビススルホニルジアゾメタン類;スルホニルカルボニルアルカン類;スルホニルカルボニルジアゾメタン類;ジスルホン化合物等が挙げられる。
これらの光重合開始剤は単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
(D)光カチオン重合開始剤の市販品としては、例えば、CPI−100P、CPI−200K、CPI−101A(以上、サンアプロ(株)製)、サイラキュア光硬化開始剤UVI−6990、サイラキュア光硬化開始剤UVI−6992、サイラキュア光硬化開始剤UVI−6976(以上、ダウ・ケミカル日本(株)製)、アデカオプトマーSP−150、アデカオプトマーSP−152、アデカオプトマーSP−170、アデカオプトマーSP−172(以上、旭電化工業(株)製)、CI−5102、CI−2855(以上、日本曹達(株)製)、サンエイドSI−60L、サンエイドSI−80L、サンエイドSI−100L、サンエイドSI−110L、サンエイドSI−180L、サンエイドSI−110、サンエイドSI−145、サンエイドSI−150、サンエイドSI−160、サンエイドSI−180(以上、三新化学工業(株)製)、エサキュア1064、エサキュア1187(以上、ランベルティ社製)、オムニキャット432、オムニキャット440、オムニキャット445、オムニキャット550、オムニキャット650、オムニキャットBL−550(アイジーエム レジン社製)、イルガキュア250(BASF(株)製)、ロードシル フォトイニシエーター2074(RHODORSIL PHOTOINITIATOR 2074(ローディア・ジャパン(株)製)、WPI−113、WPI−116、WPI−169、WPI−170(和光純薬工業(株)製)等が挙げられる。
これらの中では、サンアプロ社製CPI−100P、CPI−101A、CPI−200K、CPI−210S、あるいは芳香族ヨードニウム塩であるBASF社製イルガキュア250、和光純薬工業社製WPI−113、WPI−116、WPI−169、WPI−170が好ましい。
(D)光カチオン重合開始剤の含有量は、硬化性組成物の全固形分に基づき、3.5〜13質量%であり、好ましくは、3.8〜6質量%である。
また、(D)光カチオン重合開始剤の含有量は、硬化性組成物中の(A)多官能脂環式エポキシ化合物、(B)オキセタン化合物及び(C)4個以上のエポキシ基を有する環状シロキサン化合物の全固形分に基づいた場合、4.1〜12質量%が好ましく、より好ましくは、4.3〜7.5質量%である。
[(E)光カチオン増感剤]
本発明の硬化性組成物においては、光感度をより高めるために、(E)光カチオン増感剤をさらに含有させることができる。
当該(E)光カチオン増感剤は、波長350nm〜450nmの光によって励起状態となる化合物であることが好ましい。例として、ピレン、ペリレン、トリフェニレン、アントラセン等の多核芳香族類;フルオレッセイン、エオシン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガル等のキサンテン類;キサントン、チオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン等のキサントン類;チアカルボシアニン、オキサカルボシアニン等のシアニン類;メロシアニン、カルボメロシアニン等のメロシアニン類;ローダシアニン類;オキソノール類;チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルー等のチアジン類;アクリジンオレンジ、クロロフラビン、アクリフラビン等のアクリジン類;アクリドン、10−ブチル−2−クロロアクリドン等のアクリドン類;アントラキノン類;、スクアリウム類;スチリル類;ベーススチリル類;7−ジエチルアミノ4−メチルクマリン等のクマリン類が挙げられる。これらの中で、アントラセン化合物が特に好ましい。
これら(E)光カチオン増感剤は、それらの2種以上を組み合わせて用いてももちろん構わない。
(E)光カチオン増感剤として市販品を用いることも可能である。そのような例としては、アントラキュアー(登録商標)UVS−1101(ジエキシアントラセン;川崎化成工業株式会社製)、アントラキュアー(登録商標)UVS−1221(ジプロポキシアントラセン;川崎化成工業株式会社製)、アントラキュアー(登録商標)UVS−1331(ジブトキシアントラセン;川崎化成工業株式会社製)が挙げられる。
(E)光カチオン増感剤の含有量は、(D)光カチオン重合開始剤1質量部に対し0.1〜2.0質量部であり、好ましくは、0.2〜1.0質量部%である。
また、(E)光カチオン増感剤の含有量は、硬化性組成物中の(A)多官能脂環式エポキシ化合物、(B)オキセタン化合物及び(C)4個以上のエポキシ基を有する環状シロキサン化合物の全固形分に基づいた場合、0を超え6質量%以下が好ましく、より好ましくは、1.0を超え3.0質量%以下である。
[着色剤]
本発明の硬化性組成物においては、通常、ブラックマトリックスとしての特性の観点から、着色剤が含有される。典型的には、カーボンブラックなどの黒色系の着色剤が用いられるが、硬化物のOD値が、その膜厚10μm〜20μmにて4以上であるかぎり、特に、より薄い膜厚である10μmにて4以上であるかぎり、黒色系の着色剤の代わりにその他の着色剤が含有されていてもよいし、カーボンブラックに加えてさらに含有されてもよい。
黒色系の着色剤としては、例えば、カーボンブラックの他、四三酸化鉄(Fe)、黒酸化チタン、銅マンガンブラック、銅クロムブラックおよびコバルトブラック等の無機顔料、並びにシアニンブラックおよびアニリンブラック等の有機顔料が挙げられる。
また、その他の着色剤としては、公知慣用の赤、青、緑、黄色の顔料または染料が挙げられる。
本発明の硬化性組成物における着色剤の含有量は、硬化物のOD値、および/または、硬化物の光沢度を考慮して調整されるが、硬化性組成物の全固形分に基づき、概ね3.0〜25.0質量%であり、好ましくは、4.0〜15.0質量%である。
[その他の成分]
さらに、本発明の硬化性組成物においては、その特性を損なわない範囲において、溶剤、分散剤、増粘剤、界面活性剤、酸化防止剤、可塑剤、難燃剤、帯電防止剤、レベリング剤、消泡剤および抗菌剤等のその他の成分がさらに含有されていてもよい。
[硬化物およびその製造方法]
本発明の硬化性組成物は、インクジェット工法によって基板の目的箇所に適用され、そして硬化させることによって硬化物を形成する。
硬化は、適用した組成物に対する活性エネルギー線の照射によって行われる。
活性エネルギー線の照射光源としては、LED、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドランプなどが適当である。その他、電子線、α線、β線、γ線、X線、中性子線なども利用可能である。なお、照射光源は1つまたは2つ以上で、2つ以上の場合は異なる波長の光源を組み合わせて使用することももちろん可能である。
また、活性エネルギー線による露光量は、通常、10〜10000mJ/cm、好ましくは20〜2000mJ/cm、より好ましくは100〜2000mJ/cmの範囲内である。
以下、実施例および比較例を示して本発明について具体的に説明するが、本発明が以下の実施例に限定されるものでないことは言うまでもない。
なお、他に特に但書が無い限り、示される「部」および「%」は質量に基づくものとする。
下記表1に記載の配合量に従って、各材料をそれぞれ配合し、攪拌機にて予備混合して、実施例1〜9および比較例1〜3の硬化性組成物を調製した。なお、表中の配合量の数値は、特に断りがない限り、固形分の質量部を示す。
Figure 2021046528
※1:セロキサイド2021P(株式会社ダイセル製)
※2:LDO(SYMRISE社製)
※3:OXT−101(東亞合成社製)
※4:OXT−221(東亞合成社製)
※5:KBM−403(信越化学株式会社製)
※6:BYK−315N(ビッケミー・ジャパン社製)
※7:カーボンブラック Pigment black7
※8:KR−470(信越化学株式会社製)
※9:CPI−100P(固形分50%)(サンアプロ株式会社製)
※10:UVS−1101(川崎化成工業株式会社製)
こうして得られた実施例1〜9および比較例1〜3の硬化性組成物から、膜厚10μmおよび20μmの硬化物(硬化塗膜)をそれぞれ得、下記のとおり、当該硬化物について、光沢度、OD値、鉛筆硬度を測定した。また、硬化前のそれぞれの硬化性組成物の50℃における粘度についても測定を行った。
[試験基板の作製]
下記条件にて、インクジェットプリンタを用いて、実施例1〜9および比較例1〜3の硬化性組成物を基材に描画し、次いでUV硬化させて、試験基板をそれぞれ作成した。なお、基材として、ガラス基板を使用した。
・インクジェットプリンタによる描画条件
硬化後の膜厚:10μmまたは20μm
装置:ピエゾ方式インクジェットプリンタ(富士フィルム社製 マテリアルプリンタDMP−2831を使用(ヘッド温度50℃))
・UV硬化条件
LED−UVランプ(Phoseon TECHNOLOGY社製 FireEdge FE400)
照度:6000mW/cm
露光量:1000mJ/cm
波長:395nm
[光沢度]
各試験基板の表面を、マイクロ−トリ−グロス(ビック・ケミー・ジャパン社製)を用い、60度光沢度(グロス値)を測定した。なお、60度光沢度は、平均値の少数点以下1桁目を四捨五入して整数で表示した。
〇・・・光沢度が60以下
×・・・光沢度が60超
結果を下記表2および表3に示す。
[OD値]
ガラス基版の皮膜側を測定器に向けて透過濃度計(サカタインクスエンジニアリング社製、型番:X−Rite 361T、光源波長:400〜800nm)に装着してOD値を評価した。
◎・・・OD値が6以上
〇・・・OD値が4以上6未満
×・・・OD値が4未満
結果を下記表2および表3に示す。
[鉛筆硬度]
得られた硬化塗膜の表面における鉛筆硬度について、JIS K 5600−5−4に準拠して測定を行った。
結果を下記表2および表3に示す。
[50℃における粘度]
実施例1〜9および比較例1〜3の硬化性組成物のインキ温度50℃、100rpmにおける粘度をコーンプレート型粘度計(東機産業社製TVE−33H)にて測定した。
[算術平均面粗さ(Ra)μm]
得られた硬化塗膜の算術平均面粗さについては、株式会社キーエンス製形状測定レーザーマイクロスコープ(VK−X100)及び観察アプリケーション(VK−H1VX)にて、倍率50倍の対物レンズで表面形状の測定を行い、得られたデータを同社製解析アプリケーション(VK−H1XA)を用い、JIS B0601−2001に準拠した計算式にて算術平均面粗さ(Ra)求めた。尚、この時の測定領域は全領域とし、カットオフ値についてはλs、λcともに無しとした。
結果を下記表2および表3に示す。
Figure 2021046528
Figure 2021046528

Claims (8)

  1. (A)多官能脂環式エポキシ化合物
    (B)オキセタン化合物
    (C)4個以上のエポキシ基を有する環状シロキサン化合物
    (D)光カチオン重合開始剤、
    を含有し、且つ、硬化後の塗膜の膜厚10〜20μmでのOD値が4以上であることを特徴とする、硬化性組成物。
  2. 50℃にて5〜20mPa・sの粘度を有する、請求項1に記載の硬化性組成物。
  3. 硬化後の塗膜表面における60度鏡面光沢度が60以下である、請求項1または2に記載の硬化性組成物。
  4. 硬化後の塗膜表面における算術平均面粗さ(Ra)が0.3〜3.0μmである、請求項1から3いずれか1項に記載の硬化性組成物。
  5. (E)光カチオン増感剤をさらに含有する、請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の硬化性組成物。
  6. 着色剤としてカーボンブラックを含有する、請求項1〜5のうちいずれか1項に記載の硬化性組成物。
  7. 前記カーボンブラックの含有量が、前記硬化性組成物の全固形分の質量に対して、3.0質量%〜25.0質量%である、請求項6に記載の硬化性組成物。
  8. 請求項1〜7に記載の硬化性組成物より得られる硬化物。
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