JP2021046070A - 乗物用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】別体パネルを、バックパネルの適所に位置決めして、より意匠性良く配設することにある。【解決手段】バックパネル10の後面には、厚み方向に貫通する孔部(15A)が設けられているとともに、別体パネル(20)には、孔部(15A)に差込まれてバックパネル10の前側に突出している差込凸部25が設けられており、バックパネル10の前面側において、孔部(15A)に対する差込凸部25の抜外れを阻止するクザビ部材40が差込凸部25に係止されているとともに、クザビ部材40は、差込凸部25を段差部11側に押圧した状態で、段差部11側のバックパネル部分(11X)に係止されている。【選択図】図3

Description

本発明は、乗員の背凭れとなるシートバックが、後部外形をなすバックパネルと、バックパネルの後面に配設されている別体パネルとを備えた乗物用シートに関する。
この種の乗物用シートでは、シートバックの後部にバックパネルが配設されていることがあり、このバックパネルによってシートバックの後部外形が構成されている。例えば特許文献1に開示の車両用シートでは、シートバックの後部に、本発明のバックパネルに相当する板状のバックボードが配設されている。このバックボードは、シート幅方向に三分割されているとともに、隣り合う片同士が点ファスナや係合構造によって連結されている。そして三分割された片が連結されてなるバックボードによって、シートバックの後部外形が形成され、シートの意匠の一部を構成することとなる。
ところで乗物用シートの分野では、シートバックの後部外形を部分的に異ならせるなどして、シートの意匠性の向上を図りたいとの要請がある。しかし引用文献1のようにバックボードだけで後部外形を構成した場合、このバックボードの外形の変更には一定の限界があり、意匠選択の自由度が高いというわけではなかった。そこで意匠選択の観点などから、バックパネルの後面に加飾用の部材を別途配設することが考えられる。例えばバックパネルの中央部分に段差状に突出した段差部を設け、この段差部の左右に、別部材である板状の別体パネルを沿わせるように配設しておく。こうすることでシートバックの後部は、バックパネルの外形を基調としつつも左右の各別体パネルによって部分的な形状変更が可能となり、意匠選択の自由度等を確保しやすい構成となる。
特開2014−8828号公報
ここで別体パネルを別途用いる場合、所望の意匠を確保する観点等から、別体パネルをバックパネルの適所に位置決めしておくことが望ましい。例えば上述の構成では、別体パネルを段差部に沿わせて配設する際に、何らかの原因で左右方向の位置ズレが生じると、別体パネルと段差部の間に過度の隙ができるおそれがある。本発明は上述の点に鑑みて創案されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、別体パネルを、バックパネルの適所に位置決めして、より意匠性良く配設することにある。
上記課題を解決するための手段として、第1発明の乗物用シートは、乗員の背凭れとなるシートバックが、後部外形をなすバックパネルと、バックパネルの後面に配設されている別体パネルとを備えている。そしてバックパネルの後面一部に、その他のバックパネル部分よりも厚み方向に突出している段差部が設けられ、別体パネルが、段差部に沿うように配設される。こうして本発明では、シートバック後部の意匠選択の自由度等を別体パネルによって確保するのであるが、この種の構成では、別体パネルを、バックパネルの適所に位置決めして、より意匠性良く配設できることが望ましい。
そこで本発明のバックパネルの後面には、厚み方向に貫通する孔部が設けられているとともに、別体パネルには、孔部に差込まれてバックパネルの前側に突出している差込凸部が設けられている。そしてバックパネルの前面側において、孔部に対する差込凸部の抜外れを阻止するクサビ部材が差込凸部に係止されているとともに、クサビ部材は、差込凸部を段差部側に向けて押圧した状態で、段差部側のバックパネル部分に係止されている。本発明では、孔部に差し込まれた差込凸部にクサビ部材を係止して、孔部に対する差込凸部の抜け止めをすることにより、バックパネルの後面に別体パネルを配設しておく。そしてクサビ部材を、差込凸部を段差部に向けて押圧した状態で段差部側に係止して、別体パネルと段差部の位置決めをすることにより、これらの間に意図しない隙が生じることを極力回避することができる。
第2発明の乗物用シートは、第1発明の乗物用シートにおいて、クサビ部材は、差込凸部に設けられた挿通孔にシート幅方向から挿通された状態で、挿通孔の周縁に係止されている。本発明では、クサビ部材を、シート幅方向から差込凸部の挿通孔に挿通して、孔部に対する差込凸部の前後動を極力阻止することにより、差込凸部の抜け外れをより確実に防止することができる。
第3発明の乗物用シートは、第1発明又は第2発明の乗物用シートにおいて、別体パネルの縁は、シート幅方向から段差部に押し当て可能なようにバックパネル側に曲げられているとともに、別体パネルの縁の先端には、差込凸部が一体的に設けられている。本発明では、段差部に押し当てて沿わせておくべき別体パネルの縁に差込凸部を設けたため、クサビ部材による差込凸部の押圧を利用して、シート幅方向における別体パネルと段差部の位置決めをより確実に行うことができる。
第4発明の乗物用シートは、第3発明の乗物用シートにおいて、別体パネルには、別体パネルの縁に沿うように隠し部位が設けられ、隠し部位は、別体パネルのその他の部分に比して光透過性に劣っている。本発明では、光透過性に劣る隠し部位が別体パネルの縁に沿うように設けられているため、この隠し部位によって、差込凸部と孔部の過度の外部露出を極力回避することができる。
本発明に係る第1発明によれば、別体パネルを、バックパネルの適所に位置決めして、より意匠性良く配設することができる。また第2発明によれば、別体パネルを、バックパネルの適所に位置決めしてより安定的に配設することができる。また第3発明によれば、別体パネルを、バックパネルの適所により確実に位置決めして意匠性良く配設することができる。そして第4発明によれば、別体パネルを、バックパネルの適所にさらに意匠性良く配設することができる。
乗物用シートの斜視図である。 シートバックの後面図である。 図2のIII−III線断面に相当する概略断面図である。 バックパネルの後方斜視図である。 図4のV−V線断面に相当する概略断面図である。 バックパネルと別体パネルとクサビ部材の分解斜視図である。 別体パネルの斜視図である。 別体パネルの拡大斜視図である。 クサビ部材の斜視図である。 バックパネルと別体パネルを後側から見た分解斜視図である。 図の3のXIで示す部分の拡大断面図である。 シートバックの前面側の透視斜視図である。 シートバックの透視後面図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図1〜図13を参照して説明する。各図には、便宜上、乗物用シートの前後方向と左右方向と上下方向を示す矢線を適宜図示する。図1に示す乗物用シート2は、乗物室内の床面に設置されている内装品であり、シートクッション4と、シートバック6とを有している。そして座部となるシートクッション4の後部には、後述するシートバック6の下部が起倒可能に連結されている。
[シートバック]
シートバック6は、図1〜図3を参照して、乗員の背凭れとなる正面視で概ね矩形の部材であり、シートパッド6Pと、シートカバー6Sと、バックパネル10と、一対の別体パネル20,30を有している(図3では、便宜上、シートバックの主要な構成のみを図示している)。このシートバック6では、バックパネル10の着座側となる前側に、乗員を弾性的に支持するシートパッド6Pが配設され、さらにシートパッド6Pの着座面を含む外面がシートカバー6Sで被覆されている。そしてシートバック6の後部にはバックパネル10が配設され、このバックパネル10によって、図2に示すようにシートバック6の後部形状が構成されている。そして本実施例では、後部側の意匠選択の自由度を確保する観点等から、バックパネル10の後面10bに後述する一対の別体パネル20,30を配設する。この種の構成では、所望の意匠性を確保するため、バックパネル10の後面10bの適所(後述の段差部11)に各別体パネル20,30を位置決めして配設することが望ましい。そこで本実施例では、後述する複数のクサビ部材40によって、各別体パネル20,30を、バックパネル10の適所に位置決めして、意匠性良く配設することとした。以下、各構成について詳述する。
[基本構成]
シートパッド6Pは、図1及び図3を参照して、シート外形をなす正面視で概ね矩形の部材であり、後述するバックパネル10の前面10a側に配設されている。このシートパッド6Pは、乗員を弾性的に支持可能な素材で形成されており、例えばポリウレタンフォーム(密度:10kg/m3〜60kg/m3)などの発泡樹脂で形成できる。そしてシートパッド6Pの下部は、乗員の上半身を支持すべき部分であり、適度な左右の幅寸法を有している。またシートパッド6Pの上部は、乗員頭部を支持すべき相対的に幅狭な部分であり、正面視で概ね矩形のヘッドレスト部8Pが設けられている。またシートカバー6Sは、シートの意正面を構成する面材であり、布帛(織物,編物,不織布)や皮革(天然皮革,合成皮革)で形成できる。このシートカバー6Sは、複数の表皮ピースを袋状に縫合することで形成されており、シートパッド6P(8P)の着座面となる前面から周側面にかけての部分を被覆している。
[バックパネル]
図1〜図4に示すバックパネル10は、シートバック6の後部外形をなす正面視で概ね矩形の板状部材である。このバックパネル10は、シートパッド6Pに倣った形状を有しており、正面視で下部側が幅広であって上部側が幅狭となっている。またバックパネル10の後面10bは、専らシートバック6の後部外形をなす部分であり、図3に示すように外方(図3では右側)に向かうにつれて前側に緩やかに湾曲したシェル形状を有している。またバックパネル10の外周縁は、前側に向けて屈曲してフランジ部10cを形成しており、このフランジ部10cが、シートパッド6Pの周側面の後方又は外方に配置されている。なおバックパネル10の素材は、適度な剛性を備える限り特に限定しないが、典型的にはソリッドな樹脂(繊維強化プラスチックを含む)や金属などで形成できる。そしてバックパネル10には、後述する別体パネル用の構成として、図4〜図6を参照して、段差部11と、複数の孔部15A,15Bと、複数の締結部16〜19が設けられている。
[段差部]
図4〜図6に示す段差部11は、バックパネル10のその他の後面10b部分に比して厚み方向である後方に一段突出している部位であり、バックパネル10の左右方向中央に設けられている。この段差部11は、バックパネル10の上端側から下方に向けて概ね直線的に延びており、下端側では左右の幅寸法が大きくなるように末広がり状となっている。そして段差部11は、バックパネル10を部分的に屈曲させることで形成でき、図5の横断面視において概ね横コ字をなすように、後板部12と右板部13と左板部14とから構成されている。後板部12は、段差部11の中で最も後方に位置する部分であり、適度な左右の幅寸法をもって上下方向に延長している。また右板部13は、段差部11の右縁から前方に屈曲する立壁状の部位であり、バックパネル10の右側の後面部分につながっている。また左板部14は、段差部11の左縁から前方に屈曲した立壁状の部位であり、バックパネル10の左側の後面部分につながっている。そしてバックパネル10の前面10a側では、段差部11をなすバックパネル10部分が後方に凹んだ凹み箇所11Xとなっており、この凹み箇所11Xは、後板部12の内面12aと右板部13の内面13aと左板部14の内面14aで構成されている。そして本実施例では、凹み箇所11Xが、本発明の段差部側のバックパネル部分に相当し、その右板部13の内面13aと左板部14の内面14aに、後述するクサビ部材40がそれぞれ係止されることとなる。
[孔部]
またバックパネル10には、図4〜図6に示すように、複数の右側孔部15Aと複数の左側孔部15Bとが概ね左右対称に設けられている(各図では、便宜上、各右側孔部に共通の符号15Aを付し、各左側孔部に共通の符号15Bを付す)。これら複数の孔部15A,15Bは、バックパネル10の後面10bを厚み方向(前後方向)に貫通する貫通孔であり、後述する各別体パネル20,30の対応する差込凸部を差込むことができる。そして複数の右側孔部15Aは、段差部11の右板部13の右側に隣接して設けられた孔部であり、形成位置が異なる以外は概ね同一の基本構成を有している。これら各右側孔部15Aは、それぞれ正面視で上下に長尺な長孔状に形成されているとともに、上下に適宜の間隔をあけて配置されている。また複数の左側孔部15Bは、段差部11の左板部14の左側に隣接して設けられた孔部であり、形成位置が異なる以外は概ね同一の基本構成を有している。そして各左側孔部15Bも、各右側孔部15Aと同様に上下に長尺な長孔状に形成されているとともに、上下に適宜の間隔をあけて配置されている。
またバックパネル10には、図4及び図6を参照して、左右一対の上側締結部16,17と、左右の下側締結部18,19とが設けられている。左右一対の上側締結部16(17)は、後述する各別体パネル20(30)の上部を締結するための部位であり、概ね同一の基本構成を有してバックパネル10の上部側に設けられている。例えば右側の上側締結部16は、段差部11の右上側に配置された一対の右側孔部15Aの間に形成され、締結板部16aと、差込孔部16bとで構成されている。締結板部16aは、段差部11の右板部13から右方に張り出す板状の部位であり、ボルト状の締結具を挿通可能な貫通孔(符号省略)が設けられている。また差込孔部16bは、締結板部16aを臨むバックパネル10部分に設けられた貫通孔であり、後述する右側別体パネル20の上側締結部位26を差し込むことができる。また左側の上側締結部17は、段差部11の左上側に配置された一対の左側孔部15Bの間に形成され、後述する左側別体パネル30の別の上側締結部位37を締結できる。この左側の上側締結部17は、右側の上側締結部16と左右対称となるように、別の締結板部17aと別の差込孔部17bとで構成されている。
また図6に示す左右一対の下側締結部18(19)は、後述する各別体パネル20(30)の下部を締結するための部位であり、バックパネル10の前面10a側の左右にそれぞれ形成されている(図6では、便宜上、右側の下側締結部に共通の符号18を付し、左側の下側締結部に共通の符号19を付す)。例えばバックパネル10の前面10a側の右下縁には、右側の下側締結部18が上下一対となるように設けられている。これら右側の各下側締結部18は、それぞれ概ね立方体状をなす部位であって、先端面に締結孔(符号省略)が設けられており、右下側のフランジ部10cの左側に隣接配置されている。またバックパネル10の前面10a側の左下縁にも、左側の下側締結部19が上下一対となるように設けられている。これら左側の各下側締結部19も、概ね立方体状をなす部位であって、先端面に締結孔(符号省略)が設けられており、左下側のフランジ部10cの右側に隣接配置されている。
[別体パネル]
図2及び図6に示すバックパネル10の後面10bには、左右一対の別体パネル(右側別体パネル20、左側別体パネル30)が配設されている。これら右側別体パネル20と左側別体パネル30は、左右対称形となっている以外は概ね同一の基本構成を有しているため、以下に、右側別体パネル20を一例にその詳細を説明する。この右側別体パネル20は、正面視で概ね三角形状をなす板状部材であり、段差部11の右側のバックパネル10部分に配設される。そして図3、図6及び図7を参照して、右側別体パネル20の左縁部21(詳細後述)は、左側の外縁をなす直線状の縁部分であり、段差部11に沿うように上下方向に延長している。また右側別体パネル20の右縁部22は、右側の外縁をなす傾斜状の縁部分であり、上部側から下方に向かうにつれて次第に右側に向けて張り出している。そして右側別体パネル20は、バックパネル10の右側に倣った外形形状を有しており、左縁部21から右縁部22に向かうにつれて次第に前方に緩やかに湾曲している。さらに右側別体パネル20では、その右縁部22の下側部分23が、バックパネル10の右側のフランジ部10cを回り込めるように折り返し状に湾曲している。
[別体パネルの縁]
そして図3及び図7に示す右側別体パネル20の左縁部21は、本発明の別体パネルの縁に相当し、段差部11の右側に沿うように配置できる。この左縁部21は、バックパネル10側である前側に屈曲して上下方向に延長しており、段差部11の右板部13に押し当て可能な状態で配置しておくことができる。そして左縁部21の屈曲した前端には、後述する複数の差込凸部25が一体的に設けられており、各差込凸部25は、対応する右側孔部15Aに差込可能なように上下に適宜の間隔をあけて配置されている(各図では、便宜上、各差込凸部に共通の符号25を付す)。ここで各差込凸部25は、形成位置が異なる以外は概ね同一の基本構成を有しているため、以下に一つの差込凸部25を一例にその詳細を説明する。
[差込凸部、挿通孔]
図3、図7及び図8を参照して、差込凸部25は、側面視で概ね矩形の板状部位であり、対応する右側孔部15Aに差し込み可能な外形寸法を有している。この差込凸部25の前後の突出寸法T1は、対応する右側孔部15Aに差し込まれた状態で、バックパネル10の前面10a側から突出可能な寸法に設定されている。そして差込凸部25の前後方向中央には相対的に薄肉とされた薄肉部25aが設けられ、この薄肉部25aには、上下に長尺な長孔状の挿通孔25Hが設けられている。この挿通孔25Hは、差込凸部25を厚み方向である左右方向に貫通する長孔であり、後述するクサビ部材40を左右方向から挿通可能である。そして挿通孔25Hは、差込凸部25が対応する右側孔部15Aに差し込まれた状態において、バックパネル10の前面10a側から露出した状態で配置される。
また図6及び図7に示す右側別体パネル20には、バックパネル10に対する締結用の構成として、上側締結部位26と、下側締結部位28とが設けられている。上側締結部位26は、右縁部22の上部に設けられている板状部位に、立方体状の締結座を配設することで形成されており、上側に配置された一対の差込凸部25の間に配置されている。この上側締結部位26には、ボルト状の締結具を挿設可能な貫通孔(符号省略)が設けられている。そして上側締結部位26は、図4に示すバックパネル10の上側締結部16の差込孔部16bに差し込まれてその締結板部16aに後方からあてがうことができる。また図6及び図7に示す下側締結部位28は、右縁部22の下側部分23に設けられている板状部位であり、バックパネル10の各下側締結部18の前側にあてがい可能なように右方に張り出している。この下側締結部位28には、締結具を挿通可能な上下一対の貫通孔(符号省略)が設けられており、各貫通孔に挿通された締結具が、対応する各下側締結部18に締結されることとなる。
[別体パネルの素材(隠し部位)]
ここで図2及び図7に示す右側別体パネル20の素材は特に限定しないが、適度な剛性と可撓性を備えたソリッドな樹脂を素材に用いることができる。そして本実施例の右側別体パネル20は、意匠性の観点から光透過性を備えた透明又は半透明の樹脂を使用しており、この種の樹脂として、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、オレフィン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂を例示できる。さらに図3及び図13を参照して、右側別体パネル20の左側には、左縁部21に沿うように隠し部位24が上下に延設されている。この隠し部位24は、右側別体パネル20のその他の部分に比して光透過性に劣る部位であり、目視においてほぼ不透明と認識されることが望ましい。この種の隠し部位24の形成手法は特に限定しないが、着色層を設けたり着色剤を樹脂材料に混合したりする手法、光非透過性の別部材をインサートする手法、透明度を低下させる加工(擦り加工等)を別途施す手法を例示できる。そして隠し部位24は、適度な左右の幅寸法をもって上下に連続的に形成されており、設置状態の右側別体パネル20を後方から見た際に、各差込凸部25と各右側孔部15Aとを覆い隠すように配置される。
そして図2及び図6に示す左側別体パネル30にも、右側別体パネル20と同様の構成が左右逆となるように設けられている。この左側別体パネル30は、正面視で概ね三角形状をなす板状部材であり、後述するように段差部11の左側のバックパネル10部分に配設できる。そして左側別体パネル30の右縁部31は、本発明の別体パネルの縁に相当し、シート幅方向から図4の段差部11の左板部14に押し当てられるようにバックパネル10側に曲げられている。また図6を参照して、左側別体パネル30の右縁部31には、複数の別の差込凸部35と別の上側締結部位37が設けられ、各別の差込凸部35には別の挿通孔35Hが形成されている(図6では、便宜上、一つの挿通孔にのみ符号を付す)。また左側別体パネル30の傾斜状の左縁部32は、その下側部分33が折り返し状に湾曲しているとともに、別の下側締結部位39が設けられている。そして図2を参照して、左側別体パネル30の右側にも別の隠し部位34が延設されている。
[クサビ部材]
図6に示す複数のクサビ部材40は、それぞれ対応する孔部15A(15B)に対する差込凸部25(35)の抜外れを阻止する部材である(図6等図では、便宜上、各クサビ部材に共通の符号40を付す)。これら各クサビ部材40は、概ね同一の基本構成を有しているため、以下に、バックパネル10の右側に配置される一つのクサビ部材40を一例にその詳細を説明する。このクサビ部材40は、図9及び図11を参照して、大まかな外形が基部42と挿通片部44とで形成されているとともに、差込凸部25用の第一係止部46と、段差部11用の第二係止部48とを有している。ここで基部42は、上下方向を向いた柱状の部位であり、上下方向における長さ寸法は概ね対応する孔部の寸法に一致している。また挿通片部44は、基部42の右面から突出するU字状の枠部位であり、対応する挿通孔25Hに挿通可能な外形寸法を有している。そしてクサビ部材40は、挿通片部44を右側に向けた状態で使用され、後述するようにバックパネル10の右側に配置される差込凸部25の抜け止めに用いられる。なお図6に示す左側のクサビ部材40は、左右逆向きで使用され、後述するようにバックパネル10の左側に配置される別の差込凸部35の抜け止めに用いられる。
そして図9及び図11に示す第一係止部46は、挿通片部44の内側に配置されて基部42の左面から突出する矩形の板状部位であり、挿通孔25Hに挿通可能な板状の首部46aと、この首部46aの先端に設けられた係止爪部46bとを有している。首部46aは、挿通孔25Hに挿通可能な外形寸法を有して基部42の右面から突出しているとともに、前後に撓み変形可能な可撓性を備えている。また係止爪部46bは、首部46aの右部に設けられた肉厚な部位であり、その右端から左側に向かうにつれて次第に厚み寸法が大きくなるように前側に突出している。そして係止爪部46bの左面46xは、首部46aから前方に立壁状に突出しており、後述するように挿通孔25Hの周縁に係止可能とされている。また第二係止部48は、基部42の後面から後方に向けて段差状に突出する部位であり、基部42の後面の左側に形成されている。この第二係止部48の右面48xは、基部42の後面から後方に立壁状に突出しており、後述するように段差部11の右板部13の内面13aに係止可能とされている。そして図11に示す係止爪部46bの左面46xから第二係止部48の右面48xまでの長さ寸法L1は、差込凸部25及び右板部13の合計厚み寸法に概ね一致しており、これらを挟み付け可能な寸法に設定されている。
[バックパネルに対する別体パネルの配設作業]
図2及び図6を参照して、シートバック6の後部にバックパネル10を配設し、このバックパネル10によってシートバック6の後部外形を構成する。そして本実施例では、意匠選択の自由度を確保する観点から、バックパネル10の段差部11の右側に沿うように右側別体パネル20を配設し、段差部11の左側に沿うように左側別体パネル30を配設する。この種の構成では、所望の意匠性を確保する観点から、各別体パネル20,30をバックパネル10の適所に位置決めしておくことが望ましい。例えば上述の構成では、各別体パネル20,30を配設する際に、設計誤差による製品バラつき等の原因で、段差部11に対する位置が定まらず左右方向の位置ズレが生じる可能性がある。そして左右方向の位置ずれが生じた場合には、例えば図11を参照して、右側別体パネル20と段差部11との間(X)に過度の隙ができるなどして、シートバック6の後部における所望の意匠性が得られないおそれがある。
そこで本実施例のバックパネル10の後面10bには、図3〜図6を参照して、各孔部15A,15Bが設けられている。また各別体パネル20(30)には、対応する孔部15A(15B)に差込まれてバックパネル10の前側に突出している各差込凸部25(35)が設けられている。そして本実施例では、各孔部15A(15B)に対する各差込凸部25(35)の抜外れを阻止するクサビ部材40が各差込凸部25(35)に係止される。さらにクサビ部材40は、各差込凸部25(35)を段差部11側に向けて押圧した状態で、段差部11側のバックパネル10部分に係止される。こうして本実施例では、各別体パネル20(30)の配設の際に、各孔部15A,15Bに差し込まれた差込凸部25(35)にクサビ部材40を係止して、これら各差込凸部25(35)の抜け止めをする。このとき各別体パネル20(30)と段差部11の位置決めをするため、クサビ部材40を、差込凸部25(35)を段差部11に向けて押圧しつつ、段差部11側のバックパネル10部分(凹み箇所11X)に係止することとしている。そこで以下に、別体パネルの配設手順とクサビ部材の係止態様を、右側別体パネル20と一つのクサビ部材40を一例に説明する。
右側別体パネル20の配設の際には、図10に示すように右側別体パネル20の左縁部21を段差部11の右板部13にあてがいつつ、各差込凸部25を、対応する右側孔部15Aに後から前に向けて差し込んでいく。そして差込凸部25を、図11に示すようにバックパネル10の前面10a側に突出するまで差込み、この差込凸部25の挿通孔25Hを前面10a側に露出させておく。このとき差込凸部25は、右板部13に押し当てられた状態となり、バックパネル10の前面10a側においては、凹み箇所11Xをなす右板部13の内面13aの右方に配置される。
つぎに図11を参照して、クサビ部材40を差込凸部25に係止して、右側孔部15Aに対する差込凸部25の抜け止めをする。このときクサビ部材40の挿通片部44を右側に向け且つ基部42の第二係止部48を後方に向けておく。この状態の挿通片部44を、第一係止部46とともに、差込凸部25の挿通孔25Hに左から右に挿通していく。こうすることで第一係止部46の係止爪部46bが、首部46aを後方に撓ませながら挿通孔25Hに挿通され、さらに係止爪部46bの左面46xが挿通孔25Hの周縁に右方から係止される。こうしてクサビ部材40を、左右方向から挿通孔25Hに挿通させて差込凸部25に係止することで、右側孔部15Aに対する差込凸部25の前後動が阻止されて、差込凸部25の抜け外れをより確実に防止することができる。
そして第一係止部46の係止と同時に、図11に示すように、基部42側の第二係止部48の右面48xが、凹み箇所11Xをなす右板部13の内面13aに左方から当接して係止された状態となる。こうして第一係止部46と第二係止部48が、差込凸部25と右板部13を挟み付けるように係止されることで、差込凸部25が、クサビ部材40によってシート幅方向から段差部11側に押圧された状態となる。このように本実施例では、クサビ部材40による差込凸部25の押圧力によって、シート幅方向における右側別体パネル20と段差部11の位置決めをすることができ、これらの間(X)に意図しない隙が生じることを極力回避することができる。特に本実施例の差込凸部25は、段差部11に押し当てて沿わせておくべき右側別体パネル20の左縁部21に設けられている。このためクサビ部材40による差込凸部25の押圧によって、右側別体パネル20と段差部11の製品バラつきを適切に吸収することができ、これらの間(X)に意図しない隙が生じることをより確実に回避することができる。そして上述の手順によって、図12に示すようにその他の差込凸部25も、対応する右側孔部15Aに差し込んでクサビ部材40で抜け止めをすることができる。
また上述の作業とともに、図10に示す右側別体パネル20の上側締結部位26を、バックパネル10の上側締結部16の差込孔部16bに差し込みつつ締結板部16aにあてがう。この状態で図12に示すように、ボルト状の締結具BMを、上側締結部16を通じて上側締結部位26に締結することにより、右側別体パネル20の幅狭な上部を、バックパネル10に安定的に固定しておくことができる。また図12を参照して、右側別体パネル20の右縁部22の下側部分23を、バックパネル10の右側のフランジ部10cから内側に回り込ませておく。この状態で下側締結部位28を、一対の下側締結部18にあてがい、これらを締結具BMで締結することにより、右側別体パネル20の右縁部22の下側部分23をバックパネル10に安定的に固定することができる。
そして図12に示す左側別体パネル30も、上述の手順によって、バックパネル10の後面10bの左側に配設することができる。この左側別体パネル30では、クサビ部材40が、別の差込凸部35と左板部14(内面14a)を挟み付けるように係止されることで、別の差込凸部35が、クサビ部材40によってシート幅方向から段差部11側に押圧された状態となる。このため左側別体パネル30においても、クサビ部材40による別の差込凸部35の押圧によって段差部11に対する位置決めをすることができ、これらの間に意図しない隙が生じることを極力回避することができる。
こうして図2に示すように段差部11に沿って右側別体パネル20と左側別体パネル30が配設され、これら各別体パネル20,30によって、シートバック6の後部外形の一部が構成される。このため本実施例によれば、各別体パネル20,30によって、シートバック6の後部外形の部分的な変更が可能となり、意匠選択の自由度を確保しやすい構成となる。そして各別体パネル20(30)は、各クサビ部材40による差込凸部25(35)の押圧力にて段差部11に押し当てられており、段差部11との間に極力隙のできにくい状態となっている。こうして本実施例によれば、各クサビ部材40を利用して、バックパネル10の適所に各別体パネル20,30を位置決めして配置しておくことができ、シートバック6の所望の意匠性の確保に資する構成となっている。また本実施例では、各クサビ部材40の押圧によってバックパネル10に各別体パネル20,30を位置決めしておくため、各別体パネル20,30のガタつきが原因の異音の発生を防止又は低減することが可能となる。
また本実施例では、図2に示す各別体パネル20,30が適度な光透過性を有しているため、これら各別体パネル20,30を通してバックパネル10を目視で確認することが可能となっている。この種の構成では、各別体パネル20,30を通して各孔部15A(15B)や各差込凸部25(35)が過度に露出するといった事態は、所望の意匠性を確保する観点から極力回避すべきである。そこで本実施例では、図13に示すように、各別体パネル20(30)に、光透過性に劣る各隠し部位24(34)を設け、各隠し部位24(34)によって、各孔部15A(15B)や各差込凸部25(35)を覆い隠している。このため本実施例では、各隠し部位24(34)によって、各孔部15A(15B)と各差込凸部25(35)の過度の外部露出を極力回避することができ、シートバック6の所望の意匠性の確保にさらに資する構成となっている。
以上説明した通り本実施例では、各孔部15A(15B)に差し込まれた各差込凸部25(35)に各クサビ部材40を係止しておく。こうして各クサビ部材40にて各孔部15A(15B)に対する各差込凸部25(35)の抜け止めをすることにより、バックパネル10の後面10bに各別体パネル20(30)を配設しておくことができる。そして各クサビ部材40を、各差込凸部25(35)を段差部11に向けて押圧した状態で段差部11側に係止しておく。このように各クサビ部材40を利用して、シート幅方向における各別体パネル20(30)と段差部11の位置決めをすることにより、これらの間に意図しない隙が生じることを極力回避することができる。このため本実施例によれば、各別体パネル20(30)を、バックパネル10の適所に位置決めして、より意匠性良く配設することができる。
さらに本実施例では、各クサビ部材40を、シート幅方向から各差込凸部25(35)の挿通孔25H(35H)に挿通している。こうして各クサビ部材40によって、各孔部15A(15B)に対する各差込凸部25(35)の前後動を極力阻止することにより、各差込凸部25(35)の抜け外れをより確実に防止することができる。また本実施例では、段差部11に押し当てて沿わせておくべき各別体パネル20(30)の縁21(31)に各差込凸部25(35)を設けたため、各クサビ部材40による各差込凸部25(35)の押圧を利用して、シート幅方向における各別体パネル20(30)と段差部11の位置決めをより確実に行うことができる。そして本実施例では、光透過性に劣る各隠し部位24(34)が各別体パネル20(30)の縁に沿うように設けられているため、各隠し部位24(34)によって、各差込凸部25(35)と各孔部15A(15B)の過度の外部露出を極力回避することができる。
本実施形態の乗物用シート2は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その他各種の実施形態を取り得る。本実施形態では、バックパネル10と各別体パネル20,30の構成(形状,寸法,配設位置,配設数など)を例示したが、これらの構成を限定する趣旨ではない。例えばバックパネルの形状は、シート構成に応じて適宜変更可能であり、後方に突出する段差部も、上下に連続的に設ける場合のほか、断続的に設けることができる。なお段差部は、バックパネルを部分的に厚み方向に突出させることで形成でき、後方に突出していてもよく前方に突出していてもよい。また段差部は、横断面視でコ字状のほか、湾曲状に形成されていてもよい。また段差部は、バックパネルの後面に突出させたリブ状の部位で構成することができ、この場合には、バックパネルの前面側に別途設けられて前方に突出するバックパネル部分にクサビ部材を係止しておくことができる。そしてバックパネルの後面には、複数又は単数の別体パネルを配設することができ、複数の別体パネルを用いる場合には、これらの形状を左右対称としてもよく、左右非対称とすることもできる。また別体パネルは、その全面が光透過性を有する構成とする(隠し部位を省略した構成とする)ことができ、全面が光透過性を有さない構成とすることもできる。そしてバックパネルの後面で段差部が適宜の向き(例えば左右方向)に延びている場合には、この段差部の側方(例えば上側又は下側)に沿うように別体パネルを配設することができる。また別体パネルの縁の少なくとも一部は、意匠性が過度に悪化しない限り、段差部との間に若干の隙ができた状態で配置されていてもよい。また別体パネルの用途は、加飾のほか、補強などの各種の用途を想定できる。
また本実施形態では、各孔部15A(15B)と各差込凸部25(35)とクサビ部材40の構成を例示したが、これらの構成を限定する趣旨ではない。例えば差込凸部は、板状や棒状に形成することができ、別体パネルの縁やその近傍に設けることが可能である。なお孔部と差込凸部を段差部の近傍に設ける場合には、クサビ部材の第二係止部を係止すべき構成を、段差部とは別にその近傍に設けることができる。また複数の差込孔部を設ける場合、各差込孔部の形状を同一としてもよく異ならせてもよい。また孔部も、対応する差込凸部を差し込み可能な各種の形状をとり得る。またクサビ部材及び各係止部の構成も適宜変更可能であり、例えば第一係止部を矢尻形状として挿通孔の対向する縁にそれぞれ係止する構成とすることができる。またクリップ状やクランプ状やベルトクランプ状のクサビ部材を、差込凸部と凹み箇所の一部を挟み付けるように配設することもできる。なおバックパネルと別体パネルでは、締結部(締結部位)を適宜省略することができ、これらの代替えとして差込凸部と孔部を設けることができる。
また本実施形態では、乗物用シート2の構成を例示したが、乗物用シートの構成を限定する趣旨ではない。例えば乗物用シートは、乗物室内の後部や前部など適宜の位置に設置することができ、シートパッドとシートカバーの構成も適宜変更可能である。また本実施例では、シートバック6に配設されるバックパネル10を一例に説明したが、本実施形態の構成は、シートバックの後部からシートクッションの下部にかけての部分を覆うバックパネルに適用することができる。そして本実施形態の構成は、車両や航空機や電車や船舶などの乗物用シート全般に適用できる。
2 乗物用シート
4 シートクッション
6 シートバック
6S シートカバー
6P シートパッド
8P ヘッドレスト部
10 バックパネル
10a バックパネルの前面
10b バックパネルの後面
10c フランジ部
11 段差部
12 後板部
13 右板部
14 左板部
11X 凹み箇所(本発明の段差部側のバックパネル部分)
12a 後板部の内面
13a 右板部の内面
14a 左板部の内面
15A 右側孔部
15B 左側孔部
16 右側の上側締結部
16a 締結板部
16b 差込孔部
17 左側の上側締結部
17a 別の締結板部
17b 別の差込孔部
18 右側の下側締結部
19 左側の下側締結部
20 右側別体パネル
21 右側別体パネルの左縁部(本発明の別体パネルの縁)
22 右側別体パネルの右縁部
23 右側別体パネルの右縁部の下側部分
24 右側別体パネルの隠し部位
25 差込凸部
25H 挿通孔
25a 薄肉部
26 上側締結部位
28 下側締結部位
30 左側別体パネル
31 左側別体パネルの右縁部(本発明の別体パネルの縁)
32 左側別体パネルの左縁部
33 左側別体パネルの左縁部の下側部分
34 別の隠し部位
35 別の差込凸部
37 別の上側締結部位
39 別の下側締結部位
40 クサビ部材
42 基部
44 挿通片部
46 第一係止部
46a 首部
46b 係止爪部
46x 係止爪部の左面
48 第二係止部
48x 第二係止部の右面
BM 締結具

Claims (4)

  1. 乗員の背凭れとなるシートバックが、後部外形をなすバックパネルと、前記バックパネルの後面に配設されている別体パネルとを備え、前記バックパネルの後面一部に、その他のバックパネル部分よりも厚み方向に突出している段差部が設けられ、前記別体パネルが、前記段差部に沿うように配設される乗物用シートにおいて、
    前記バックパネルの後面には、厚み方向に貫通する孔部が設けられているとともに、前記別体パネルには、前記孔部に差込まれて前記バックパネルの前側に突出している差込凸部が設けられており、
    前記バックパネルの前面側において、前記孔部に対する前記差込凸部の抜外れを阻止するクサビ部材が前記差込凸部に係止されているとともに、前記クサビ部材は、前記差込凸部を段差部側に押圧した状態で、前記段差部側のバックパネル部分に係止されている乗物用シート。
  2. 前記クサビ部材は、前記差込凸部に設けられた挿通孔にシート幅方向から挿通された状態で、前記挿通孔の周縁に係止されている請求項1に記載の乗物用シート。
  3. 前記別体パネルの縁は、シート幅方向から前記段差部に押し当て可能なようにバックパネル側に曲げられているとともに、前記別体パネルの縁の先端には、前記差込凸部が一体的に設けられている請求項1又は2に記載の乗物用シート。
  4. 前記別体パネルには、前記別体パネルの縁に沿うように隠し部位が設けられ、前記隠し部位は、前記別体パネルのその他の部分に比して光透過性に劣っている請求項3に記載の乗物用シート。
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