JP2021045035A - 電源ポール - Google Patents
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Abstract
Description
従来の電源ポールは、例えば空港のラウンジ等の床面に、ボルト等で固定されている。
そのため、従来の電源ポールの設置個所の床面には、当該ポールを固定した痕跡(例えばボルト埋設の痕跡)が残存する。
一方、電源ポールを床上に載置するのみであれば電源ポール固定の痕跡が床面に残存することは無いが、電源ポールが転倒してしまう恐れがあり、危険である。
ここで、前記椅子(11)は、隣接する椅子同士を連結するアーム(13)を具備している。
そして本発明では、同一高さ方向位置(における周方向)で隣接するコンセント(2)の基盤が、相互に上下方向が逆になる様に配置されているのが好ましい。
また本発明において、ケーシング(1)の上端部(1A)が透光性材料で構成されており、透光性材料の直下の位置に発光機器(4:例えばLED電球)が設けられているのが好ましい。
或いは本発明において、複数のブラケット(12)を備え、当該ブラケット(12)の先端には接続部材(14)が設けられ、当該接続部材(14)は椅子(11)のアーム(13)の一部に締結されているのが好ましい。
この場合、床面に接触する部分にはボルト、ナット等の固定部材を設けておらず、床面にボルト等を埋設して固定する必要が無いので、電源ポール(10)の設置個所の床面に固定の痕跡(例えばボルト埋設の痕跡)を残してしまうことは無い。そのため、空港のロビー等の様に椅子のレイアウトを頻繁に変更する場所において、レイアウトの変更後に床面に前記痕跡、すなわち損傷部分が旅行客の目に晒されることがなく、公共施設である空港の床面が損傷することがなく、前記痕跡により旅行客が不快を感じる恐れがない。
そして、ブラケット(12)を介して隣接する椅子(11)のアーム(13)によって固定されるので、本発明の電源ポール(10)は転倒してしまうことなく、確実に直立した状態を維持することが出来る。
しかし、充電ポール(或いはそのコンセント)の数が限られているため、空港の利用者が多い場合には、旅客の保持する情報機器の電池残量が少なくなっても、直ちに充電することが出来ない、と言う問題が存在する。
本発明において、電源ポール(10)の同一高さ方向位置に(おける周方向に)複数のコンセント(2)を配置すれば、従来の電源ポールに比較して、多数(=4×口数)の情報機器(例えば、スマートフォン等やタブレット、その他の端末)の充電を同時に行うことが出来る。特に空港ロビーの様に、多数の旅行客が情報機器に充電することを希望している場所においては、多数の機器を同時に充電できることのメリットは大きい。
従って、電源ポール(10)を太くすることなく、従来よりも多数の機器を充電することが出来る。
そのため、空港の安全な運用が保持される。
それに加えて、電源ポール(10)の上端部(1A)が光ることによりディスプレイとしての機能し、また、常夜灯としても機能する。
そのため、係る構造を具備している場合には、前記椅子(11)についてはアーム(13)を具備する以外には特に限定条件は無い。
そのため、空港ロビーの利用者が電源ポール(10)にもたれかかる等の理由により、電源ポール(10)に対して外力が作用したとしても、当該外力の作用する方向に拘らず、電源ポール(10)は椅子(11)により支持されるので、転倒することは防止される。
それに対して、前記ブラケット(12)の電源ポール(10)側の端部は保護部材(15)が設けられており、ブラケット(12)を電源ポール(10)に取り付ける固定部材(16:例えば、ボルトヘッド等)は保護部材(15)に埋設されていれば、当該固定部材(16:例えば、ボルトヘッド等)は保護部材(15)に埋設されるので、鋭利な縁部は保護部材(15)の外部に露出しないので、子供が触れて怪我をすることも無い。
図1において、本発明の実施形態に係る電源ポールは全体を符号10で示されており、同一高さ方向位置における周方向には、図2で示す様に4箇所のコンセント2を配置している。但し、同一高さ方向位置における周方向のコンセントの数は4個に限定される訳ではなく、複数(2口以上)設けられていれば良い。
図1、図2で示す電源ポール10は、例えば空港等の公共施設に設置され、情報機器(例えば、スマートフォン等やタブレット、その他の端末等)の充電のための電源を提供する。
電源ポール10の同一高さ方向位置の周方向において、等間隔に4箇所のコンセント2を配置している。そして電源ポール10のケーシング1には、コンセント2を嵌合して取り付けるための取付部1B(開口部)が形成されている。図示の電源ポール10は同一高さ方向位置において周方向に4個のコンセントを設けているため、2個のコンセントしか配置していない従来の電源ポール(図示せず)に比較して、多数の情報機器(例えば、スマートフォン等やタブレット、その他の端末)の充電を同時に行うことが出来る。
特に空港ロビーの様に、多数の旅行客が情報機器に充電することを希望している場所においては、多数の機器を同時に充電できることのメリットは大きい。
コンセント2の基盤において、取り付け時に電源ポール10内への突出量の大きい突出大部2Aと、取り付け時に電源ポール10内への突出量の小さい突出小部2Bが設けられている。周方向について隣接するコンセント2を設けるに際して、一方のコンセント(図2の断面B−O−B及び図3において、左側に配置されたコンセント2)は、突出大部2Aが上方に位置しており、他方のコンセント(図2の断面B−O−B及び図3において右側に配置されたコンセント2であって、前記一方のコンセント2に隣接するコンセント2)は、突出小部2Bを上方にして配置している。
また、図2、図3で示す様に、コンセント2は電源ポール10の外周面から外方に出っ張っておらず(凸ではない)、むしろ、コンセント2は電源ポール10の外周面から凹んだ位置に設けられている。そのため電源ポール10には突出部分が形成されておらず、例えば空港のロビーの様な混在する空間に電源ポール10を設けたとしても、当該突出が利用者に不都合を与えてしまうことがない。
ここで、「10A」という最大定格電流は、家庭用の配線用遮断器の最大定格電流を下回る低い数値である。そのため、図示の実施形態に係る電源ポール10が空港ロビーで使用され、充電の利用が殺到して個々の電源ポール10について10Aを超える電流の需要があったとしても、配線用遮断器3が作動して給電が遮断される(いわゆる「落ちた」状態となる)のは個々の電源ポール10のみであり、空港全体が停電する恐れがない。そして、空港全体の停電によって、飛行機の運航に影響を及ぼすという事態は防止され、飛行機及び空港の安全な運用が保持される。
そのため、LED電球4の光が透光性材料製の上端部1Aを介して、電源ポール10の上端から周辺部を照らし、間接照明と同様な効果をもたらす。それと共に、電源ポール10の位置が把握し易くなり、充電を希望する旅行者が電源ポール10を認識し易くなる。
そして夜間には、電源ポール10の上端が光ることによりディスプレイとして機能する。さらに、常夜灯としても機能する。
なお、図1において、符号12、23は、図4以降で説明するブラケット、電源ポール側取付部材(半割部材)を示している。
図示の実施形態の電源ポール10はブラケット12を介して椅子11のアーム13に固定されているので、その様なアーム13を備えたタイプの椅子11が配置されている場所であれば、何処でも設置可能である。
図4では、いわゆる「背中合わせ」に配置された椅子11の間に電源ポール10が配置されている。しかし、図示はしないが、例えば単一(或いは一列)の椅子11と壁の間に電源ポール10を配置しても良い。換言すれば、アーム13を有する椅子11近傍(例えば背部)であれば、図示の実施形態に係る電源ポール10は何処でも配置することが出来る。
それに対して図示の実施形態では、図4で示す構造により、床面を傷つけることなく電源ポール10を支持、固定することが出来る。そして、床に損傷部分を生じることがなく、そのため旅行客に損傷部分を晒すことなく、椅子のレイアウト変更を行うことが出来るというのは、特に空港のロビー等に設けられる機器にとっては、重要な利点である。
4本のブラケット12の平面形状は概略X状であり、ブブラケット12の一端は電源ポール10側に取り付けられ、他端を椅子11(図4)のアーム13側に取り付けられている。ブラケット12の電源ポール10への取り付け構造、ブラケット12のアーム13への取り付け構造については、図6〜図10を参照して後述する。
なお、ブラケット12なる文言及び符号「12」はブラケット12−1〜12−4を包括的に示している。
ここで、4本のブラケット12の平面上の配置がX字状ではなく、相互に90度ずつ角度を形成して(水平線に対して45度)に延在していなければ、ブラケット12による支持力が弱い方向が出来てしまう。そのため、4本のブラケット12の平面上の配置は、相互に90度ずつ角度を形成したX字状が望ましい。ただし、ブラケット12の延在方向は、水平線に対して45度±15度(或いは相互に60度〜120度の角度を形成する関係)とすることも可能である。
図6を参照して、ブラケット12を椅子11(図4参照:図6では図示せず)のアーム13に取り付ける構造の一例を説明する。
図6において、ブラケット12におけるアーム13側端部(図6では左端部)は、椅子11のアーム13に取り付け可能な接続部材14を介して、椅子11(図4参照:図6では図示せず)のアーム13に接続されている。
接続部材14は、アーム13にブラケット12を取り付けるための部材であり、矩形断面を有するアーム13を包囲する様に構成される本体部14Aと、本体部14Aの側面からブラケット12方向に延在する中空パイプ状のブラケット側接続部14Bを有している。
本体部14Aとアーム13の間に干渉部材17を介在させているのは、本体部14Aを取り付けることによってアーム13が傷ついてしまうことを防止するためである。椅子の交換、レイアウト変更、椅子の表面の部材の張り替え等で、アーム13が露出した場合、アーム13が損傷していると見栄えが悪く、空港等の公共施設の利用者に不快感を与えてしまうため、アーム13が傷つかない様にすることには大きなメリットがある。
図6の例では、接続部材14は、中空四角柱状に板状部材を加工した本体部14Aと中空パイプ状のブラケット側接続部14Bを組み合せて構成されているが、ブラケット12を接続部材14に取り付けるための構造は、メーカー毎に或いは各メーカーにおける商品ごとに、変更することが出来る。
ここで、アーム13の床面からの高さ寸法Hα(図4参照)は、概略一定である。メーカーが異なってもシート11の高さ寸法は概略一定であり、そのため寸法Hαも概略一定である。
そのため、図示の実施形態に係る電源ポール10を支持する条件としては、椅子11(図4)がアーム13を具備することのみであり、その他の限定条件は無い。
図6とは異なる接続部材を用いて、ブラケット12とアームとを接続する態様を、図7で示す。
図7において、中空パイプ状のアーム13−1と、アーム13−1に取り付けられたキャスト受け部材21は、接続部材14−1により、ブラケット12のアーム13−1側端部(図7では左端部)と接続している。
接続部材14−1は、板状の本体部14−1Aと、本体部14−1Aからキャスト受け部材21の方向(図7では左側)に延在する板状のアーム側接続部14−1Bと、本体部14−1Aからブラケット12の方向(図7では右側)に延在する中空パイプ状のブラケット側接続部14−1Cを有している。
一方、接続部材14−1の中空パイプ状のブラケット側接続部14−1Cを、中空パイプ状のブラケット12のアーム側端部に嵌入して、締結部材20で締め付けることにより、ブラケット12を接続部材14−1に取り付ける(固定する)。
図8、図9で示す様に、ブラケット12の電源ポール10側端部には、中空円筒を半割状にした形状の電源ポール側取付部材23(半割部材)が、溶接等の公知の方法によって固定されている。図9において、ブラケット12−1、12−2は半割部材23−1に固定され、ブラケット12−3、12−4は半割部材23−2に固定されている。
半割部材23−1、23−2は、それぞれ、半径方向外方に突出しているフランジ部23A、23Aを有しており、フランジ部23A、23Aには固定部材16(例えば、ボルト等)を挿通させる取付用孔(図示せず)が貫通している。ここで、「半割部材23」なる文言或いは符号「23」は、半割部材23−1、23−2を包括的に表現する場合に用いられる。
ブラケット12を固定した半割部材23を電源ポール10に固定する際には、一対の半割部材23−1、23−2により電源ポール10を包囲する様に配置し、フランジ部23A、23Aにおいて固定部材16で固定或いは締結する。なお、固定部材16で固定した箇所に設けた保護部材15については、図10を参照して後述する。
、ボルトヘッドやボルト先端が露出している個所に子供が接触して怪我をする事態を防止するため、図10に示す保護部材15を介在させて、固定部材16(ボルト等)を締め付ける。
ヘッド側保護部材15−1は、例えば半割部材23−1のフランジ部23Aに(溶接等の従来公知の方法により)固定されている。一方、ナット側保護部材15−2は、半割部材23−2のフランジ部23Aに(溶接等の従来公知の方法により)固定されている。ヘッド側保護部材15−1のボルトヘッド嵌入部15Aは、ボルト16(固定部材)のボルトヘッドが完全に埋没するのに十分な深さ(図10の上下方向寸法)を有する凹部として構成されている。
保護部材15を介在させてボルト16(固定部材)を締結した場合、鋭利な縁部を有するボルト16のボルトヘッドはヘッド側保護部材15−1に埋設され、ヘッド側保護部材15−1の外部に露出しない。一方、ボルト16の鋭利な先端もナット側保護部材15−2に埋設され、ナット側保護部材15−2の外部に露出しない。したがって、鋭利なボルトヘッド及びボルト16の先端は露出せず、子供が触れて怪我をすることが防止される。
図1において、寸法δ1は、ブレーカー3の収納窓部1Cの下端部から半割部材23の上端部までの距離であり、寸法δ1が半割部材23を上方へ移動する場合の調整代となる。
一方、図8の寸法δ2は、半割部材23の下端部から電源ポール10の電気配線の出口である通信用孔1D(例えば15φ)までの距離であり、寸法δ2が半割部材23を下方へ移動する場合の調整代となる。
そのため、半割部材23は、ブレーカー3の収納窓部1Cの下端部から電源ポール10の通信用孔1Dの間の領域における好適な位置に調整されて、電源ポール10に取り付けられる。
4箇所のコンセント2の基盤からそれぞれ6本(3本+3本)ずつ合計24本の配線と、LED電球4(発光機器)からの3本の配線(合わせて27本)を、そのままブレーカーに接続することは困難である。
そのため、先ず、当該27本の配線を電源ポール10の下側で3本にまとめ、3本にまとめた配線を電源ポール10内のブレーカー3に接続する。そして、ブレーカー3からの3本の配線を1本にまとめて、通信用孔1Dから電源ポール10外に延在している。
例えば、図示の実施形態では電源ポール10における同一の高さ方向位置の周方向に4口のコンセントが設けられているが、2口、3口或いは5口以上のコンセントを設けることも可能である。
また、図示の実施形態では「背中合わせ」に配置された椅子11の間に電源ポール10が配置されているが、アーム13を有する椅子11近傍であれば、椅子11と壁の間に電源ポール10を配置しても良いし、その他の位置に電源ポール10を配置することが出来る。
1A・・・上端部(透光性材料)
2・・・コンセント
3・・・ブレーカー(配線用遮断器)
4・・・LED電球(発光機器)
10・・・電源ポール
11・・・椅子
12・・・ブラケット
13・・・アーム
14・・・接続部材
15・・・保護部材
16・・・固定部材(ボルトヘッド等)
23・・・半割部材(電源ポール側取付部材)
Claims (8)
- 椅子に隣接して配置されており、ブラケットを介して椅子のアームに固定されており、床面に接触する部分には固定部材を設けていないことを特徴とする電源ポール。
- 同一高さ方向位置に複数のコンセントを配置した請求項1の電源ポール。
- 内部に配線用遮断器を備え、当該配線用遮断器の最大定格電流が10A以下に設定されている請求項1、2の何れかの電源ポール。
- ケーシングの上端部が透光性材料で構成されており、透光性材料の直下の位置に発光機器が設けられている請求項1〜3の何れか1項の電源ポール。
- 複数のブラケットを備え、当該ブラケットの先端には接続部材が設けられ、当該接続部材は椅子のアームを包囲している請求項1〜4の何れか1項の電源ポール。
- 複数のブラケットを備え、当該ブラケットの先端には接続部材が設けられ、当該接続部材は椅子のアームの一部に締結されている請求項1〜4の何れか1項の電源ポール。
- 少なくとも2脚の椅子間に配置され、前記複数のブラケットは平面形状が概略X字状になる様に配置されている請求項1〜6の何れか1項の電源ポール。
- 前記ブラケットの電源ポール側の端部は保護部材が設けられており、ブラケットを電源ポールに取り付ける固定部材は保護部材に埋設されている請求項1〜7の何れか1項の電源ポール。
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