JP2021044224A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】ドレン水の生成量を制御できる燃料電池システムを提供する。【解決手段】燃料電池システム10は、原料ガスを水蒸気改質して燃料ガスを生成する改質器14と、改質器14から供給された燃料ガスと酸化ガスとを反応させて発電を行なう燃料電池(燃料電池セルスタック22)と、燃料電池から排出されたオフガスから分離膜26Cを介して水蒸気が移動する透過部26Bを備えた再生器26透過部から排出される透過部排出ガスに含まれる水蒸気又は水蒸気が凝縮した凝縮水が投入される水タンク32と、透過部26Bの圧力を調整する圧力調整装置66と、水タンク32へ投入される水蒸気量及び凝縮水量の少なくとも一方を調整して、水タンク内の水量を所定範囲に維持する制御装置68と、を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
下記特許文献1には、原料ガスを水蒸気改質して水素を含む燃料ガスを生成する多段式燃料電池システムが開示されている。この多段式燃料電池システムは、第1燃料電池から排出されたオフガスから水蒸気を分離する水蒸気分離膜を備えている。水蒸気分離膜で分離された水蒸気は、凝縮されて水タンクに溜められる。
特開2016−115495号公報
上記特許文献1に記載された多段式燃料電池システムでは、水タンクに所定量以上の水が溜まった場合は、この水がドレン管から排水される。つまり、水タンクから水を排水するためには、排水用のドレン配管を設ける必要がある。
本発明は上記事実を考慮して、ドレン水の生成量を制御できる燃料電池システムを提供することを目的とする。
請求項1の燃料電池システムは、原料ガスを水蒸気改質して燃料ガスを生成する改質部と、前記改質部で生成された前記燃料ガスと酸化ガスとを反応させて発電を行なう燃料電池と、前記燃料電池から排出されたオフガスから分離膜を介して水蒸気が移動する透過部を備えた再生器と、前記透過部から排出される透過部排出ガスに含まれる前記水蒸気又は前記水蒸気が凝縮した凝縮水が投入され、システム内で利用する水として蓄えられる水タンクと、前記透過部の圧力を調整する圧力調整装置と、前記水タンクへ投入される水蒸気量及び凝縮水量の少なくとも一方を調整して、前記水タンク内の水量を所定範囲に維持する制御装置と、を備えている。
請求項1の燃料電池システムによると、制御装置が、水タンクへ投入される水蒸気量及び凝縮水量の少なくとも一方を調整する。例えば水タンク内の水量が所定の上限値に至った場合は、水タンクへ投入される水蒸気量又は凝縮水量を減らす。これにより水タンク内の水量を所定範囲内に維持して、水タンクからの排水を少なくすることができる。
なお「改質部」とは、燃料電池と別体に設けられた改質器のほか、燃料電池内で改質反応が行われる部分の双方を指すものとする。また、水タンクへ投入される「凝縮水」とは、例えば水タンクの上流側で水蒸気が冷却されて凝縮した水(液相)のことである。また、水タンクへ投入される「水蒸気」とは、水タンクの上流側で凝縮せず気体の状態を保った水(気層)のことである。
請求項2の燃料電池システムは、原料ガスを水蒸気改質して燃料ガスを生成する改質部と、前記改質部で生成された前記燃料ガスと酸化ガスとを反応させて発電を行なう燃料電池と、前記燃料電池から排出されたオフガスから分離膜を介して水蒸気が移動する透過部を備えた再生器と、前記透過部から排出される透過部排出ガスに含まれる前記水蒸気が凝縮した凝縮水がシステム内で利用する水として蓄えられる水タンクと、前記透過部の圧力を調整する圧力調整装置と、前記水タンクに蓄えられた前記凝縮水を、気化器を介して前記改質部へ供給する水供給管と、前記水タンクから前記水供給管へ排出される凝縮水量を調整して、前記水タンク内の水量を所定範囲に維持する制御装置と、を備えている。
請求項2の燃料電池システムによると、制御装置が、水タンクから水供給管へ排出される凝縮水量を調整する。例えば水タンク内の水量が所定の上限値に至った場合は、水タンクから水供給管へ排出される凝縮水量を増やす。これにより水タンク内の水量を所定範囲内に維持して、水タンクからの排水を少なくすることができる。
請求項3の燃料電池システムは、請求項1又は2の燃料電池システムにおいて、前記水タンクの上流側で前記透過部排出ガスから前記原料ガスへ前記水蒸気を移動させる再分離膜と、前記原料ガスに移動した前記水蒸気を前記改質部へ供給する水蒸気供給経路と、を備えている。
請求項3の燃料電池システムによると、再分離膜によって水蒸気が透過部排出ガスから原料ガスへ移動する。また、水蒸気供給経路によって原料ガスと水蒸気が改質部へ供給される。これにより、水蒸気が凝縮しないまま改質部へ供給され、改質反応によって消費される。このため、水蒸気を凝縮させる場合と比較して、凝縮させた水を再度蒸発させるための熱量が不要でありエネルギー効率が高い。
請求項4の燃料電池システムは、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の燃料電池システムにおいて、前記制御装置は、前記圧力調整装置を制御して前記水タンクへ投入される水蒸気量を調整する。
請求項4の燃料電池システムによると、制御装置が、圧力調整装置を制御して、透過部から排出される透過部排出ガス量を調整する。例えば水タンク内の水量が所定の上限値に至った場合は、透過部排出ガス量を減らす。これによりオフガスから透過部排出ガスへ移動する水蒸気量が少なくなり、水タンクへ投入される水蒸気量が少なくなる。このように、透過部排出ガスの流量を調整するだけで水タンクへ投入される水蒸気量を簡単に調整できる。
請求項5の燃料電池システムは、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の燃料電池システムにおいて、前記透過部排出ガスを前記水タンクを経由せずに排出するためのバイパス弁を備え、前記制御装置は、前記バイパス弁を制御して前記水タンクへ投入される水蒸気量を調整する。
請求項5の燃料電池システムによると、制御装置が、水タンクを経由せずに透過部排出ガスを排出するためのバイパス弁を制御する。例えば水タンク内の水量が所定の上限値に至った場合は、バイパス弁を開放して水蒸気を含んだ透過部排出ガスをシステム外へ排出する。これにより水タンクへ投入される水蒸気量を少なくする。このように、バイパス弁を設ける簡易な構造で水タンクへ投入される水蒸気量を調整できる。
請求項6の燃料電池システムは、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の燃料電池システムにおいて、前記透過部排出ガスを前記水タンクの上流側又は前記水タンク内で冷却して前記水蒸気を凝縮する冷却機構を備え、前記制御装置は、前記冷却機構を制御して、前記水タンクへ投入される凝縮水量を調整する。
請求項6の燃料電池システムによると、制御装置が、透過部排出ガスを水タンクの上流側又は水タンク内で冷却して水蒸気を凝縮する冷却機構を制御する。例えば水タンク内の水量が所定の上限値に至った場合は、冷却機能を抑えて透過部排出ガスに含まれる水蒸気の凝縮量を低減する。これにより水タンクへ投入される凝縮水量を少なくできる。
請求項7の燃料電池システムは、原料ガスを水蒸気改質して燃料ガスを生成する改質部と、前記改質部で生成された前記燃料ガスと酸化ガスとを反応させて発電を行なう燃料電池と、前記燃料電池から排出されたオフガスから、スイープガスとしての原料ガスへ水蒸気を移動させる分離膜と、前記原料ガスから再分離膜を介して前記水蒸気が移動する透過部が形成された水蒸気分離器と、前記透過部から排出される透過部排出ガスに含まれる前記水蒸気又は前記水蒸気が凝縮した凝縮水が投入され、システム内で利用する水として蓄えられる水タンクと、前記透過部の圧力を調整する圧力調整装置と、前記水蒸気の一部が前記透過部へ移動した前記原料ガスを前記改質部へ供給する原料ガス供給経路と、を備えている。
請求項7の燃料電池システムによると、制御装置が、水タンクへ投入される水蒸気量及び凝縮水量の少なくとも一方を調整する。例えば水タンク内の水量が所定の上限値に至った場合は、水タンクへ投入される水蒸気量又は凝縮水量を減らす。これにより水タンク内の水量を所定範囲内に維持して、水タンクからの排水を少なくすることができる。
また、燃料電池から排出されたオフガスからスイープガスとしての原料ガスへ移動した水蒸気の一部が、再分離膜によって透過部排出ガスへ移動する。これにより、改質反応に必要な水蒸気を残し、過剰な水蒸気を原料ガスから除去することができる。
請求項8の燃料電池システムは、請求項7に記載の燃料電池システムにおいて、前記制御装置は、前記圧力調整装置を制御して前記水タンクへ投入される水蒸気量を調整する。
請求項8の燃料電池システムによると、制御装置が、圧力調整装置を制御して、透過部から排出される透過部排出ガス量を調整する。例えば水タンク内の水量が所定の上限値に至った場合は、透過部排出ガス量を減らす。これにより原料ガスから透過部排出ガスへ移動する水蒸気量が少なくなり、水タンクへ投入される水蒸気量が少なくなる。このように、透過部排出ガスの流量を調整するだけで水タンクへ投入される水蒸気量を簡単に調整できる。
請求項9の燃料電池システムは、請求項7又は8に記載の燃料電池システムにおいて、前記透過部排出ガスを前記水タンクを経由せずに排出するためのバイパス弁を備え、前記制御装置は、前記バイパス弁を制御して前記水タンクへ投入される水蒸気量を調整する。
請求項9の燃料電池システムによると、制御装置が、水タンクを経由せずに透過部排出ガスを排出するためのバイパス弁を制御する。例えば水タンク内の水量が所定の上限値に至った場合は、バイパス弁を開放して水蒸気を含んだ透過部排出ガスをシステム外へ排出する。これにより水タンクへ投入される水蒸気量を少なくする。このように、バイパス弁を設ける簡易な構造で水タンクへ投入される水蒸気量を調整できる。
請求項10の燃料電池システムは、請求項7〜請求項9の何れか1項に記載の燃料電池システムにおいて、前記透過部排出ガスを前記水タンクの上流側又は前記水タンク内で冷却して前記水蒸気を凝縮する冷却機構を備え、前記制御装置は、前記冷却機構を制御して、前記水タンクへ投入される凝縮水量を調整する。
請求項10の燃料電池システムによると、制御装置が、透過部排出ガスを水タンクの上流側又は水タンク内で冷却して水蒸気を凝縮する冷却機構を制御する。例えば水タンク内の水量が所定の上限値に至った場合は、冷却機能を抑えて透過部排出ガスに含まれる水蒸気の凝縮量を低減する。これにより水タンクへ投入される凝縮水量を少なくできる。
請求項11の燃料電池システムは、請求項1〜請求項10の何れか1項に記載の燃料電池システムにおいて、前記水タンクには水位センサが設けられており、前記制御装置は、前記水位センサからの情報に基づいて、前記水タンク内の水量を所定範囲に維持する。
請求項11の燃料電池システムによると、水タンクに水位センサが設けられているため、水タンクの水位を正確に測定できる。この水集約タンク内の水量を所定範囲に維持し易い。
請求項12の燃料電池システムは、請求項1〜請求項11の何れか1項に記載の燃料電池システムにおいて、前記原料ガスの投入量を調整する原料ガス流量調整機構を備え、前記制御装置は、前記原料ガス流量調整機構を制御して発電量を調整する。
請求項12の燃料電池システムによると、制御装置が、原料ガス流量調整機構を制御して、原料ガスの投入量を制御できる。例えば水タンク内の水量が所定の上限値に至った場合は、原料ガスの投入量を減らして、発電量を減らす。これにより発電反応に伴う水蒸気の発生を抑制し、水タンクへ投入される水蒸気量を少なくする。
請求項13の燃料電池システムは、請求項1〜請求項12の何れか1項に記載の燃料電池システムにおいて、前記オフガスに含まれる未反応の燃料ガスと酸化ガスとを反応させて発電を行なう後段燃料電池を備え、前記制御装置は、前記燃料電池及び前記後段燃料電池の少なくとも一方の発電量を制御して、前記水タンクへ投入される水蒸気量を調整する。
請求項13の燃料電池システムによると、制御装置が、燃料電池及び後段燃料電池の少なくとも一方の発電量を制御する。例えば水タンク内の水量が所定の上限値に至った場合は、燃料電池における発電量を減らし、オフガス及びオフガスに含まれる水蒸気の発生量を低減する。また、後段燃料電池における発電量を増やし、燃料電池システム全体の発電量の低減を抑制する。これにより水タンクへ投入される水蒸気量を少なくできる。
請求項14の燃料電池システムは、請求項13の燃料電池システムにおいて、前記後段燃料電池は前記水タンクの下流側に配置されている。
請求項14の燃料電池システムによると、制御装置は、燃料電池における発電量を減らすと同時に後段燃料電池の発電量を増やすことで、システム全体の発電量を維持できる。
本発明に係る燃料電池システムによると、ドレン水の生成量を制御できる。
本発明の第1実施形態に係る燃料電池システムの全体構成の一例を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態に係る燃料電池システムの全体構成の一例を示すブロック図である。 本発明の第3実施形態に係る燃料電池システムの全体構成の一例を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る燃料電池システムにおいて第2燃料電池セルスタックを省略した構成の一例を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態に係る燃料電池システムにおいて第2燃料電池セルスタックを省略した構成の一例を示すブロック図である。 本発明の第3実施形態に係る燃料電池システムにおいて第2燃料電池セルスタックを省略した構成の一例を示すブロック図である。
[第1実施形態]
<燃料電池システム>
図1に示すように、本発明の第1実施形態に係る燃料電池システム10は、気化器12、改質器14、燃焼器16、第1燃料電池セルスタック22、第2燃料電池セルスタック24、燃料再生器26、水タンク32、34、分流弁42A、42B、44A、44B、冷却機構52、54、ポンプ62、64、圧力調整装置66、流量調整機構67及び制御装置68を備えている。
(気化器)
気化器12には、原料ガスが流れる管である原料ガス管P1の一端が接続されている。原料ガス管P1の途中箇所には、気化器12へ供給する原料ガスの流量を調整する流量調整機構67が設けられている。流量調整機構67としては、一例として流量調整弁が用いられる。
また、気化器12には、水が流れる管である水供給管P2の一端が接続されており、水供給管P2の他端側は、2つの流路P2A、P2Bに分岐して、それぞれ水タンク32、34に接続されている。水タンク32、34には、水が貯留されている。
ポンプ62、64は、水供給管P2を介して水タンク32、34から水を汲み上げる。そして、ポンプ62、64は、汲み上げた水を水供給管P2を介して気化器12に送出することで、気化器12に水を供給する。
気化器12は、水供給管P2から供給された水を気化させる。気化には、燃焼器16等の熱が用いられる。
気化器12は、配管P3を介して原料ガス及び水蒸気を改質器14に送出することで、改質器14に原料ガス及び水蒸気を供給する。
(改質器)
改質器14は、原料ガスを水蒸気改質して改質ガスを生成する。改質器14には、配管P3の一端が接続されている。これにより原料ガス及び水蒸気が配管P3を通じて改質器14に供給される。
改質器14において原料ガスの一例であるメタンを水蒸気改質させた場合、以下の(1)式の反応により一酸化炭素及び水素が生成される。
CH+HO→CO+3H ・・・(1)
さらに、一酸化炭素をシフト改質させた場合、以下の(2)式の反応により水素及び二酸化炭素が生成される。
CO+HO→H+CO ・・・(2)
なお、本実施形態では、原料ガスの一例としてメタンが採用されているが、改質が可能なガスであれば特に限定されず、炭化水素燃料を用いることができる。炭化水素燃料としては、天然ガス、LPガス(液化石油ガス)、石炭改質ガス、低級炭化水素ガスなどが例示される。低級炭化水素ガスとしては、メタン、エタン、エチレン、プロパン、又はブタン等の炭素数4以下の低級炭化水素が挙げられ、本実施形態で用いるメタンが好ましい。なお、炭化水素燃料としては、上述した低級炭化水素ガスを混合したものであってもよく、上述した低級炭化水素ガスは、天然ガス、都市ガス、又はLPガス、バイオガス等のガスであってもよい。さらに、原料ガスは、これらの混合ガスであってもよい。
改質器14には、改質ガス供給管P4の一端が接続されている。改質ガス供給管P4の他端は、第1燃料電池セルスタック22におけるアノード(不図示)に接続されている。これにより、改質器14にて生成された改質ガスが、改質ガス供給管P4を通じて第1燃料電池セルスタック22に供給される。改質ガスには、未反応のメタン、改質器14で生成された二酸化炭素、水素、未反応の一酸化炭素及び水蒸気等が含まれている。
(燃料電池セルスタック)
第1燃料電池セルスタック22は例えば固体酸化物系の燃料電池セルスタックであり、積層された複数の燃料電池セル(不図示)を有している。個々の燃料電池セルは、電解質層と、電解質層の表裏面にそれぞれ積層されたカソード及びアノードと、を有する。なお、第1燃料電池セルスタック22は溶解炭酸塩型の燃料電池セルスタックとしてもよい。
第1燃料電池セルスタック22のカソードには、酸化ガスが流れる管である酸化ガス管P5の一端が接続されている。カソードには、酸化ガス管P5を介して酸化ガス(例えば空気)が供給される。カソードでは、以下の(3)式に示すように、酸化ガス中の酸素と電子とが反応して酸素イオンが生成される。生成された酸素イオンは電解質層を通ってアノードに到達する。
1/2O+2e→O2− ・・・(3)
一方、アノードでは、以下の(4)式及び(5)式に示すように、電解質層を通ってきた酸素イオンが改質ガス中の燃料ガスである水素及び一酸化炭素と反応し、水(水蒸気)、二酸化炭素及び電子が生成される。アノードで生成された電子がアノードから外部回路を通ってカソードに移動することで、各燃料電池セルにおいて発電される。なお、各燃料電池セルは、発電時に発熱する。
+O2−→HO+2e ・・・(4)
CO+O2−→CO+2e ・・・(5)
第1燃料電池セルスタック22のアノードには、アノードオフガスが流れる管であるアノードオフガス管P6の一端が接続されており、アノードオフガス管P6にはアノードオフガスが排出される。アノードオフガスには、未反応の水素、未反応の一酸化炭素、二酸化炭素、及び水蒸気等が含まれている。
第1燃料電池セルスタック22のカソードには、カソードオフガスが流れる管であるカソードオフガス管P7の一端が接続されており、カソードオフガス管P7にはカソードオフガスが排出される。カソードオフガスには、未反応の酸化ガスなどが含まれている。
アノードオフガス管P6の他端は、燃料再生器26の流入部26Aに接続され、カソードオフガス管P7の他端は、第2燃料電池セルスタック24のカソード(不図示)に接続されている。
第2燃料電池セルスタック24の構成は第1燃料電池セルスタック22と同様であり詳細の説明は省略するが、上述したように、第2燃料電池セルスタック24のカソードには、カソードオフガス管P7の一端が接続されている。また、第2燃料電池セルスタック24のアノードには、後述する再生ガス管P8の一端が接続されている。
さらに、第2燃料電池セルスタック24のカソードには、カソードオフガスが流れる管であるカソードオフガス管P11の一端が接続されており、カソードオフガス管P11には、カソードオフガスが排出される。カソードオフガスには、未反応の酸化ガスなどが含まれており、カソードオフガスは、カソードオフガス管P11を介して燃焼器16へ供給される。
第2燃料電池セルスタック24のアノードには、アノードオフガスが流れる管であるアノードオフガス管P13の一端が接続されており、アノードオフガス管P13には、アノードオフガスが排出される。アノードオフガスには、未反応の水素、未反応の一酸化炭素、二酸化炭素、及び水蒸気等が含まれており、アノードオフガスはアノードオフガス管P13を介して燃焼器16へ供給される。
(燃料再生器)
燃料再生器26は、流入部26Aと透過部26Bとを備えており、流入部26A及び透過部26Bは、分離膜26Cにより区画されている。
第1燃料電池セルスタック22のアノードから排出されたアノードオフガスは、アノードオフガス管P6を介して流入部26Aに流入する。
透過部26Bには、流入部26Aから分離膜26Cを透過して水蒸気が移動する。透過部26Bには配管P10の一端が接続されている。分離膜26Cを透過した水蒸気は、透過部26Bから排出される透過部排出ガスに含まれて透過部26Bから配管P10へ送出される。
流入部26Aにおいて水蒸気等が除去されたガスは、再生ガスとして再生ガス管P8を介して第2燃料電池セルスタック24のアノードへ流入する。
(燃焼器)
燃焼器16は、第2燃料電池セルスタック24のカソード及びアノードから供給された使用済みのガスを焼却に供する。燃焼器16には、排気管P12の一端が接続されており、燃焼後の排出ガスは、排気管P12へ送出される。排気管P12の途中箇所は気化器12に配置されており、気化器12では、排気管P12の熱により水が気化される。
(水タンク)
水タンク32には、燃料再生器26の透過部26Bから送出された透過部排出ガスが、配管P10を介して流入する。一端が透過部26Bに接続された配管P10の他端側は、2つの流路P10A、P10Bに分岐している。流路P10Aには、分流弁42A及び冷却機構52が設けられており、流路P10Aの端部は水タンク32へ挿入されている。冷却機構52は分流弁42Aより下流側に設けられている。また、流路P10Bには、分流弁42Bが設けられており、流路P10Bの端部は、外気に開放されている。また、流路P10Bの端部には、後述する圧力調整装置66が設けられている。圧力調整装置66は、例えば減圧ポンプを用いて構成されている。さらに、流路P10Bには、一端が水タンク32に挿入された流路P10Cの他端が接続されている。なお、分流弁42A、42Bは、本発明におけるバイパス弁の一例である。
水タンク32の内部には水位センサ32Sが設けられている。水位センサ32Sは、水タンク32内の水量を所定の上限値及び下限値の範囲内に維持するために、水タンク32内の水位を検出できる。水タンク32において、水位の下限位置より下方には水供給管P2における流路P2Aの端部が接続されている。水供給管P2は、ポンプ62が駆動することにより、水タンク32内の水を気化器12へ送出する。なお、流路P10A、P10Cの下端部は、水位センサ32Sの水位上限より上方に配置される。
水位センサ32Sにおける所定の下限値は、例えば燃料電池システム10の起動時に必要な改質水量や、発電量を大きくする際に必要な改質水量によって適宜定められる。
同様に、水タンク34には、燃焼器16から送出された排出ガスが、排気管P12を介して流入する。一端が燃焼器16に接続された排気管P12の他端側は、2つの流路P12A、P12Bに分岐している。流路P12Aには、分流弁44A及び冷却機構54が設けられており、流路P12Aの端部は水タンク34へ挿入されている。冷却機構54は分流弁44Aより下流側に設けられている。また、流路P12Bには、分流弁44Bが設けられており、流路P12Bの端部は外気に開放されている。さらに、流路P12Bには、一端が水タンク34に挿入された流路P12Cの他端が接続されている。
水タンク34の内部には水位センサ34Sが設けられている。水位センサ34Sは、水タンク34内の水量を所定の上限値及び下限値の範囲内に維持するために、水タンク34内の水位を検出できる。水タンク34において、水位下限より下方には水供給管P2における流路P2Bの端部が接続されている。水供給管P2は、ポンプ64が駆動することにより、水タンク34内の水を気化器12へ送出する。
(冷却機構)
冷却機構52は、配管P10における流路P10Aを流れる透過部排出ガスを冷却する装置であり、一例として熱交換器とされている。水タンク32には、冷却機構52の駆動時の冷却動作によって凝縮されて得られた水が排出され溜められる。冷却機構52は、例えば酸化ガス管P5を流れる酸化ガスと流路P10Aを流れる透過部排出ガスとを熱交換させて、透過部排出ガスを冷却する。
同様に冷却機構54は、排気管P12における流路P12Aを流れる排出ガスを冷却する熱交換器である。水タンク34には、冷却機構54の駆動時の冷却動作によって凝縮されて得られた水が排出され溜められる。冷却機構54は、例えば原料ガス管P1を流れる原料ガスと流路P12Aを流れる排出ガスとを熱交換させて、排出ガスを冷却する。
(制御装置)
制御装置68は、第1燃料電池セルスタック22、第2燃料電池セルスタック24、水位センサ32S、34S、分流弁42A、42B、44A、44B、冷却機構52、54、ポンプ62、64、圧力調整装置66、流量調整機構67と電気的に接続されている。なお、制御装置68と第1燃料電池セルスタック22とは、電流などを制御するパワーコンディショナーを介して接続されている。制御装置68と第2燃料電池セルスタック24についても同様である。
制御装置68は、水位センサ32S、34Sから受取る水タンク32、34の水位情報に基づいて圧力調整装置66を制御することができる。
また、制御装置68は、水位センサ32S、34Sから受取る水タンク32、34の水位情報に基づいて、冷却機構52、54の駆動状態を調整することができる。
また、制御装置68は、水位センサ32S、34Sから受取る水タンク32、34の水位情報に基づいて、分流弁42A、42B、44A、44Bの開閉状態を調整することができる。
また、制御装置68は、水位センサ32S、34Sから受取る水タンク32、34の水位情報に基づいて、ポンプ62、64の駆動状態を調整することができる。
また、制御装置68は、水位センサ32S、34Sから受取る水タンク32、34の水位情報に基づいて、第1燃料電池セルスタック22及び第2燃料電池セルスタック24における発電量を調整することができる。
また、制御装置68は、水位センサ32S、34Sから受取る水タンク32、34の水位情報に基づいて流量調整機構67を制御して、気化器12への原料ガスの投入量を調整することができる。
<作用・効果>
第1実施形態に係る燃料電池システム10では、水供給管P2から供給された水が、改質器14の改質反応によって消費される[(1)式及び(2)式]。また、第1燃料電池セルスタック22、第2燃料電池セルスタック24の発電によって水が生成される[(4)式]。電流値が高い場合、改質器14において消費される水量と比較して、第1燃料電池セルスタック22及び第2燃料電池セルスタック24で生成される水量のほうが多い。このため、改質反応及び発電反応を通して、システム内の水は増加する。
発電反応によって生成された水は、システム内を循環する。その一部は分離膜26Cを介して水タンク32へ蓄えられて水供給管P2へ供給される。その他は水タンク34へ蓄えられて水供給管P2へ供給される。水供給管P2へ供給された水は、再度改質反応によって消費される。
システム内の水(液相)を減らすためには、排気管P12又は配管P10から、水をシステム外へ水蒸気として排出する。燃料電池システム10においては、制御装置68が水の排出量と発電量とを制御して、システム内の水量を調整する。システム内の水量は、水タンク32、34の水量によって判断する。
システム内の水(液相)をシステム外に排出することなく減らすためには、排気管P12又は配管P10からシステム外へ、水を「水蒸気として」排出する。燃料電池システム10においては、制御装置68が、第1燃料電池セルスタック22、第2燃料電池セルスタック24、分流弁42A、42B、44A、44B、冷却機構52、54、ポンプ62、圧力調整装置66及び流量調整機構67を適宜組合わせて制御することにより、システム外への水蒸気の排出量を調整する。これにより、システム内の水(液相)をシステム外に排出することなく減らすことができる。システム内の水量は、水タンク32、34の水量によって判断する。
具体的には、水タンク32、34の水量が少ない場合(水位が水位センサ32S、34Sの下限値に至った場合)、制御装置68はシステム内には水が不足していると判断し、発電量を多くして水タンク32、34内の凝縮水量を増やす。又は、冷却機構52、54の冷却強度を強めて、水タンク32、34へ投入される凝縮水量を増やす。これにより、例えばシステムの起動時に必要な改質水を確保できる。
なお、冷却機構52は、例えば酸化ガス管P5を流れる酸化ガスと流路P10Aを流れる透過部排出ガスとを熱交換させて、透過部排出ガスを冷却する。冷却機構52の冷却強度を制御するためには、流路P10Aに図示しないバイパス経路及び制御弁を設けて、酸化ガス管P5を流れる酸化ガスと「熱交換させる」透過部排出ガス量と、「熱交換させない」透過部排出ガス量とを調整する。あるいは、酸化ガス管P5にバイパス経路を設け、透過部排出ガスと熱交換させる酸化ガス量を調整してもよい。
冷却機構54においても、流路P12Aに図示しないバイパスを設ける。これにより、例えば原料ガス管P1を用いて冷却する場合は、原料ガスと「熱交換させる」排出ガス量と、「熱交換させない」排出ガス量とを調整する。
なお、冷却機構52、54としては、このようにシステム内の流体を利用する実施形態の他、冷却ファンや外部から引き込んだシステム外の冷却水を用いてもよい。冷却ファンや冷却水を用いる場合、バイパス経路を設ける必要はない。
また、水タンク32、34の水量が多い場合(水位が水位センサ32S、34Sの上限値に至った場合)、制御装置68はシステム内には水が余っていると判断し、排気管P12又は配管P10からの水蒸気の排出量を多くして水タンク32、34内の凝縮水量を減らす。これにより、水タンク32、34に凝縮水を排出するドレン管を用いなくても、システムから水を減らすことができる。
以下の段落においては、水タンク32、34内の凝縮水量の調整方法について、制御装置68による制御対象毎に説明する。
まずは、発電量を多くして水タンク32、34内の凝縮水量を増やす方法の一例について説明する。
(原料ガス投入量の調整)
制御装置68は、水位センサ32S、34Sから受取る水タンク32、34の水位情報に基づいて流量調整機構67を制御して、気化器12への原料ガスの投入量を調整することができる。例えば原料ガスの投入量を増やすことで、発電量を多くできる。
制御装置68は、水タンク32の水位(水量)が所定の下限値に至ったという情報を水位センサ32Sから得た場合、流量調整機構67を制御して、気化器12に対する原料ガスの投入量を調整する。具体的には、原料ガスの投入量を増やし、原料ガスの増加分に応じて、適宜、改質水の投入量、第1燃料電池セルスタック22における発電量、第2燃料電池セルスタック24における発電量及び第1燃料電池セルスタック22に対する酸化ガス(空気)の投入量を増やす。これにより、第1燃料電池セルスタック22におけるアノードオフガス量及びアノードオフガスに含まれる水蒸気の発生量を増やす。そして、水タンク32へ投入される水蒸気量を増やすことができる。これにより、水タンク32に蓄えられる水量を増やすことができる。
同様に、制御装置68は、水タンク34の水位(水量)が所定の下限値に至ったという情報を水位センサ34Sから得た場合、流量調整機構67を制御して、気化器12に対する原料ガスの投入量を調整する。これにより、第2燃料電池セルスタック24におけるアノードオフガス量及びアノードオフガスに含まれる水蒸気の発生量を増やす。そして、水タンク34へ投入される水蒸気量を増やすことができる。これにより、水タンク34に蓄えられる水量を増やすことができる。
次に、排気管P12又は配管P10からの水蒸気の排出量を多くして水タンク32、34内の凝縮水量を減らす方法の例について説明する。
(冷却機構の制御)
制御装置68は、水位センサ32S、34Sから受取る水タンク32、34の水位情報に基づいて、冷却機構52、54の駆動状態を調整することができる。
例えば制御装置68は、水タンク32の水位(水量)が所定の上限値に至ったという情報を水位センサ32Sから受取った場合、冷却機構52を制御して冷却強度を弱める。又は駆動を停止する。これにより、配管P10における流路P10Aを流れる透過部排出ガスに含まれる水蒸気が凝縮することが抑制される。このため、水タンク32に投入される凝縮水量を低減することができる。
なお、水タンク32へ投入された未凝縮の水蒸気は、水タンク32の内部で凝縮する一部を除き、流路P10C、P10Bを介してシステム外へ排出される。このため、水タンク32に溜められる凝縮水量を低減することができる。
同様に、制御装置68は、水タンク34の水位(水量)が所定の上限値に至ったという情報を水位センサ34Sから受取った場合、冷却機構54を制御して冷却強度を弱める。又は駆動を停止する。これにより、排気管P12における流路P12Aを流れる排出ガスに含まれる水蒸気が凝縮することが抑制される。このため、水タンク34に投入される凝縮水量を低減することができる。
水タンク34へ投入された未凝縮の水蒸気は、水タンク34の内部で凝縮する一部を除き、流路P12C、P12Bを介してシステム外へ排出される。このため、水タンク34の内部に溜められる凝縮水量を低減することができる。
(分流弁の制御)
制御装置68は、水位センサ32S、34Sから受取る水タンク32、34の水位情報に基づいて、分流弁42A、42B、44A、44Bの開閉状態を調整することができる。
例えば制御装置68は、水タンク32の水位(水量)が所定の上限値に至ったという情報を水位センサ32Sから得た場合、分流弁42A、42Bを制御して、透過部排出ガスの水タンク32への流入量を調整する。具体的には、例えば分流弁42Aを閉鎖し、分流弁42Bを開放する。これにより、透過部排出ガス及び透過部排出ガスに含まれる水蒸気はシステム外に排気され、水タンク32へ流入することが抑制される。このため、水タンク32の内部で凝縮する凝縮水量を低減することができる。
なお、制御装置68は、分流弁42Aを完全に閉鎖し、かつ、分流弁42Bを完全に開放する必要はない。例えば分流弁42A、分流弁42Bの開き具合は、配管P10を流れる透過部排出ガスの少なくとも一部が、水タンク32に流入することなく流路P10Bから直接排出されるように調整されればよい。以下に説明する分流弁44A、44Bの制御についても同様である。
また、制御装置68は、水タンク34の水位(水量)が所定の上限値に至ったという情報を水位センサ34Sから得た場合、分流弁44A、44Bを制御して、排出ガスの水タンク34への流入量を調整する。具体的には、例えば分流弁44Aを閉鎖し、分流弁44Bを開放する。これにより、排出ガス及び排出ガスに含まれる水蒸気はシステム外に排気され、水タンク34へ流入することが抑制される。このため、水タンク34の内部で凝縮する凝縮水量を低減することができる。
(圧力調整装置の制御)
上述した分流弁42A、42Bの制御に加え、制御装置68は、水位センサ32S、34Sから受取る水タンク32、34の水位情報に基づいて「圧力調整装置66」を制御して、燃料再生器26の透過部26Bから排出される透過部排出ガス量を調整することができる。
ここで、本実施形態においては、圧力調整装置66が減圧ポンプによって構成されている。減圧ポンプは、出力を大きくすることで減圧力が大きくなり、透過部26Bの圧力を下げる。これにより多くの透過部排出ガスを引き込むことができる。すなわち透過部排出ガス量が増える。一方、減圧ポンプは、出力を小さくすることで減圧力が小さくなり、透過部26Bの圧力を上げる。これにより透過部排出ガスを引き込む量が少なくなる。すなわち透過部排出ガス量が減る。
例えば制御装置68は、水タンク32の水位(水量)が所定の「上限値」に至ったという情報を水位センサ32Sから得た場合、分流弁42A、42B及び圧力調整装置66を制御して、透過部排出ガスの水タンク32への流入量を調整する。
具体的には、制御装置68は、分流弁42Aを開放し、分流弁42Bを閉鎖する。さらに、圧力調整装置66の出力を小さくして透過部排出ガス量を減らす。これにより、分離膜26Cによってアノードオフガスから透過部排出ガスへ移動する水蒸気量を少なくして、水タンク32へ流入する水蒸気量を減らす。したがって、水タンク32の内部で凝縮する凝縮水量を低減することができる。
また、例えば制御装置68は、水タンク32の水位(水量)が所定の「下限値」に至ったという情報を水位センサ32Sから得た場合、分流弁42A、42B及び圧力調整装置66を制御して、透過部排出ガスの水タンク32への流入量を調整する。
具体的には、制御装置68は、分流弁42Aを開放し、分流弁42Bを閉鎖する。さらに、圧力調整装置66の出力を大きくして透過部排出ガス量を増やす。これにより、分離膜26Cによってアノードオフガスから透過部排出ガスへ移動する水蒸気量を多くして、水タンク32へ流入する水蒸気量を増やす。したがって、水タンク32の内部で凝縮する凝縮水量を増加することができる。
このように、水タンク32の内部で凝縮する凝縮水量は、制御装置68による圧力調整装置66の制御によって、減らしたり増やしたりできる。これにより、水タンク32内の水量を所定範囲内に維持することができる。したがって、水タンク32からの排水を制御することができる。
また、制御装置68は、「水タンク34」の水位(水量)が所定の上限値に至ったという情報を水位センサ34Sから得た場合、圧力調整装置66を制御して、燃料再生器26の透過部26Bから排出される透過部排出ガス量を増やす。これにより、流入部26Aのアノードオフガスから透過部排出ガスへ移動する水蒸気量が増え、水タンク34へ投入される水蒸気量が減少する。このため、水タンク34の内部で凝縮する凝縮水量を低減することができる。
さらに、制御装置68は、「水タンク34」の水位(水量)が所定の下限値に至ったという情報を水位センサ34Sから得た場合、圧力調整装置66を制御して、燃料再生器26の透過部26Bから排出される透過部排出ガス量を減らす。これにより、流入部26Aのアノードオフガスから透過部排出ガスへ移動する水蒸気量が減り、水タンク34へ投入される水蒸気量が増える。このため、水タンク34の内部で凝縮する凝縮水量を増加することができる。
(ポンプの制御)
制御装置68は、水位センサ32S、34Sから受取る水タンク32、34の水位情報に基づいて、ポンプ62、64の駆動状態を調整することができる。
例えば制御装置68は、水タンク32の水位(水量)が所定の上限値に至ったという情報を水位センサ32Sから得た場合、ポンプ62を制御して、水タンク32から水供給管P2における流路P2Aへの凝縮水の排出量を調整する。具体的には、ポンプ62の駆動力を高め、水タンク32からの凝縮水の排出量を多くする。これにより、水タンク32の内部の凝縮水量を低減することができる。
同様に、制御装置68は、水タンク34の水位(水量)が所定の上限値に至ったという情報を水位センサ34Sから得た場合、ポンプ64を制御して、水タンク34から水供給管P2における流路P2Bへの凝縮水の排出量を調整する。具体的には、ポンプ64の駆動力を高め、水タンク34からの凝縮水の排出量を多くする。これにより、水タンク34の内部の凝縮水量を低減することができる。
(燃料電池スタックの制御)
制御装置68は、水位センサ32S、34Sから受取る水タンク32、34の水位情報に基づいて、第1燃料電池セルスタック22及び第2燃料電池セルスタック24の少なくとも一方の発電量を調整することができる。
一例として、制御装置68は、水タンク32の水位(水量)が所定の上限値に至ったという情報を水位センサ32Sから得た場合、第1燃料電池セルスタック22を制御して、第1燃料電池セルスタック22の発電量を調整する。具体的には、第1燃料電池セルスタック22の発電量を減らし、アノードオフガス量及びアノードオフガスに含まれる水蒸気の発生量を低減する。これにより、水タンク32へ投入される水蒸気量を低減することができる。
なお、この際、第2燃料電池セルスタック24における発電量を増やすことで、燃料電池システム全体の発電量の低減を抑制することができる。
別の一例として、制御装置68は、水タンク34の水位(水量)が所定の上限値に至ったという情報を水位センサ32Sから得た場合、第2燃料電池セルスタック24を制御して、第2燃料電池セルスタック24の発電量を調整する。具体的には、第2燃料電池セルスタック24の発電量を減らし、第2燃料電池セルスタック24のアノードオフガス量及びこのアノードオフガスに含まれる水蒸気の発生量を低減する。これにより、水タンク34へ投入される水蒸気量を低減することができる。
なお、第2燃料電池セルスタック24の発電量を減らした場合、第1燃料電池セルスタック22の発電量を増やせば、燃料電池システム10全体の発電量の低減を抑制することができる。但し、第1燃料電池セルスタック22における発電量を増やした場合、第1燃料電池セルスタック22から排出されるアノードオフガスの水蒸気量が増加する。そこで、第2燃料電池セルスタック24へ流入する水蒸気量が増加することを抑制するために、例えば圧力調整装置66を制御して、燃料再生器26の透過部26Bから排出される透過部排出ガス量を増やすことが好適である。これにより、第1燃料電池セルスタック22から排出されるアノードオフガスから水蒸気を除去することができる。
なお、制御装置68は、圧力調整装置66の制御、流量調整機構67の制御、冷却機構52、54の制御、分流弁42A、42B、44A、44Bの制御、ポンプ62、64の制御、第1燃料電池セルスタック22の制御、第2燃料電池セルスタック24の制御を、適宜組合わせて実行することができる。これらの制御を組合わせることで、水タンク32、34へ投入される水蒸気量又は凝縮水量の調整効果を高めることができる。又は、制御装置68は、何れかの制御を単独で行なうこともできる。
以上説明したように、第1実施形態に係る燃料電池システム10によると、制御装置68が圧力調整装置66、流量調整機構67、冷却機構52、54、分流弁42A、42B、44A、44B、ポンプ62、64、第1燃料電池セルスタック22及び第2燃料電池セルスタック24を制御することで、システム内の水量を調整できる。
また、燃料電池システム10によると、制御装置68が、水タンク32、34へ投入される水蒸気量又は凝縮水量を調整する。これにより水タンク32、34内の水量を所定範囲内に維持することができる。したがって、水タンク32、34からの排水を制御することができる。
また、制御装置68は、水タンク32、34から水供給管P2へ排出される凝縮水量を調整する。これにより水タンク32、34内の水量を所定範囲内に維持することができる。したがって、水タンク32、34からの排水を減らすことができる。さらに、水タンク32、34からの排水を無くし、排水のための設備や工事を省略できる。
[第2実施形態]
<燃料電池システム>
図2に示す第2実施形態に係る燃料電池システム70は、図1に示す気化器12、水供給管P2、ポンプ62及びポンプ64が設けられていない点で、第1実施形態に係る燃料電池システム10と異なる。さらに燃料電池システム70は、図2に示す熱交換器72、水蒸気分離器74、集約タンク76が設けられている点で、第1実施形態に係る燃料電池システム10と異なる。
また、燃料電池システム70は、燃料再生器26から排出される透過部排出ガス量を調整する圧力調整装置66を備えている点で、第1実施形態に係る燃料電池システム10と一致している。なお、第2実施形態において、第1実施形態に係る燃料電池システム10と同一の構成については同一の符号を用いてその説明を省略する。また、第1実施形態に係る燃料電池システム10と同一の構成による同一の効果についても説明を省略する。
(熱交換器)
熱交換器72は、燃焼器16から排気管P12へ排出された高温の排出ガスと、後述する水蒸気分離器74から水蒸気供給管P14へ送出された水蒸気を含む原料ガスとを熱交換し、原料ガスの温度を昇温させる。熱交換器72には水蒸気供給管P17の一端が接続されており、水蒸気供給管P17へ原料ガスが排出される。水蒸気供給管P17の他端は改質器14に接続されている。
(水蒸気分離器)
水蒸気分離器74は、燃料再生器26と水タンク32との間、すなわち、燃料再生器26から排出される透過部排出ガスの流路において水タンク32の上流側に配置されている。
水蒸気分離器74は、燃料再生器26と同様に、流入部74Aと透過部74Bとを備えており、流入部74A及び透過部74Bは、分離膜74Cにより区画されている。なお、分離膜74Cは、本発明における再分離膜の一例である。
燃料再生器26の透過部26Bから排出された透過部排出ガスは、配管P16を介して水蒸気分離器74の流入部74Aに流入する。また、水蒸気分離器74の透過部74Bには、原料ガス管P15から供給された原料ガスが、スイープガスとして流入する。これにより、透過部74Bにおける水蒸気の分圧が下がり、流入部74Aから分離膜74Cを透過して水蒸気などが透過部74Bへ移動し易くなる。なお、原料ガス管P15の途中箇所には、水蒸気分離器74へ供給する原料ガスの流量を調整する流量調整機構67が設けられている。
透過部74Bには水蒸気供給管P14の一端が接続されている。これにより、水蒸気を含んだ原料ガスが、水蒸気供給管P14を介して熱交換器72へ送出される。また、透過部排出ガスは、流入部74Aから配管P10へ送出される。
(集約タンク)
集約タンク76は、水タンク32、34より低い位置に設けられ、水タンク32に接続されたオーバーフロー管P20と、水タンク34に接続されたオーバーフロー管P21とが挿入されている。オーバーフロー管P20、21は、水タンク32、34における凝縮水の水位が一定の高さになったところで、凝縮水を集約タンク76へ送出する。このため、水タンク32、34には、図1に示す水位センサ32S、34Sが設けられていない。
集約タンク76の内部には仕切板76Aと、水位センサ76Sとが設けられている。仕切板76Aは、集約タンク76に、それぞれオーバーフロー管P20、21が挿入された2つの気室を構成するように、集約タンク76の内部に接合されている。より具体的には、仕切板76Aの上端面、側端面が集約タンク76の内側面に接合されており、仕切板76Aの下端面が、所定の水位下限値より下方に配置されている。これにより仕切板76Aの下端部が凝縮水に挿入され、2つの気室内の気体が混合し難くなっている。
集約タンク76に溜められた水は、例えば燃料電池システム70の起動時に必要な改質水や発電量を大きくする際に必要な改質水として使用される。
<作用・効果>
第2実施形態に係る燃料電池システム70では、水蒸気分離器74によって、水蒸気が透過部排出ガスから原料ガスへ移動する。また、水蒸気供給管P14、P17によって原料ガスと水蒸気が改質器14へ供給される。これにより、水蒸気が凝縮しないまま改質器14へ供給され、改質反応によって消費される。このため、水蒸気を凝縮させる場合と比較して、凝縮させた水を再度蒸発させるための熱量が不要でありエネルギー効率が高い。また、気化器を省略することができる。
なお、制御装置68は、水位センサ76Sから受取る集約タンク76の水位情報に基づいて、第1実施形態と同様、圧力調整装置66、流量調整機構67、冷却機構52、54、分流弁42A、42B、44A、44B、第1燃料電池セルスタック22及び第2燃料電池セルスタック24を適宜組合わせて制御する。これにより、集約タンク76からの排水を減らすことができる。
なお、制御装置68によるこれらの機器の制御方法については第1実施形態と同様であり説明を省略するが、第1実施形態における水位センサ32S、34Sを、本実施形態においては、水位センサ76Sと読み替え、水タンク32、34を、集約タンク76と読み替えるものとする。
また、第2実施形態においては、透過部排出ガスが、水蒸気分離器74における流入部74Aを経由して、配管P10及び水タンク32へ供給される。この流入部74Aから排出されるガスを含めて「透過部排出ガス」と称すものとする。
[第3実施形態]
<燃料電池システム>
図3に示す第3実施形態に係る燃料電池システム90は、燃料再生器26に原料ガスをスイープガスとして供給する点で、第2実施形態に係る燃料電池システム70と異なる。また、水蒸気分離器74に代えて、水蒸気分離器92が設けられている点で、第2実施形態に係る燃料電池システム70と異なる。
なお、第3実施形態において、第1、第2実施形態に係る燃料電池システム10、70と同一の構成については同一の符号を用いてその説明を省略する。また、第1、第2実施形態に係る燃料電池システム10、70と同一の構成による同一の効果についても説明を省略する。
(燃料再生器)
第3実施形態に係る燃料電池システム90においては、燃料再生器26の透過部26Bに、原料ガス管P22から供給された原料ガスが、スイープガスとして供給される。これにより、透過部26Bにおける水蒸気の分圧が下がり、流入部26Aから分離膜26Cを透過して水蒸気などが透過部26Bへ移動し易くなる。透過部26Bには配管P24の一端が接続されている。なお、原料ガス管P22の途中箇所には、燃料再生器26へ供給する原料ガスの流量を調整する流量調整機構67が設けられている。
(水蒸気分離器)
水蒸気分離器92は、燃料再生器26と水タンク32との間に配置されている。水蒸気分離器92は、燃料再生器26と同様に、流入部92Aと透過部92Bとを備えており、流入部92A及び透過部92Bは、分離膜92Cにより区画されている。なお、本実施形態における分離膜92Cは、本発明における再分離膜の一例である。
燃料再生器26の透過部26Bから排出された原料ガス(スイープガス)は、配管P24を介して水蒸気分離器92の流入部92Aに流入する。水蒸気分離器92の透過部92Bには、流入部92Aから分離膜92Cを透過して水蒸気が移動する。透過部92Bには配管P10の一端が接続されている。分離膜92Cを透過した水蒸気は、透過部92Bから排出される透過部排出ガスに含まれて透過部92Bから配管P10へ送出される。
流入部92Aには水蒸気供給管P25の一端が接続されている。水蒸気供給管P25の他端は、熱交換器72に接続されている。これにより、水蒸気が除去された原料ガスが、水蒸気供給管P25を介して熱交換器72へ送出される。
<作用・効果>
第3実施形態に係る燃料電池システム90では、燃料再生器26の透過部26Bから排出された水蒸気を含む原料ガス(スイープガス)が、水蒸気分離器92の流入部92Aを経由して改質器14へ流入する。
このため、制御装置68が圧力調整装置66の出力を小さくして透過部排出ガス量を減らせば、流入部92Aから透過部92Bへ移動する水蒸気量が少なくなり、水タンク32内へ投入される水蒸気量を低減することができる。このため、集約タンク76へ投入される凝縮水量が低減される。したがって、集約タンク76からの排水を減らすことができる。
また、透過部排出ガス量を減らせば、水蒸気供給管P25を流れる原料ガスに含まれる水蒸気量が多くなる。そしてこの水蒸気は凝縮しないまま、改質反応によって消費される。このため、気化器を省略することができる。
なお、制御装置68は、水位センサ76Sから受取る集約タンク76の水位情報に基づいて、第1実施形態と同様、圧力調整装置66、流量調整機構67、冷却機構52、54、分流弁42A、42B、44A、44B、第1燃料電池セルスタック22及び第2燃料電池セルスタック24を適宜組合わせて制御する。これにより、集約タンク76からの排水を減らすことができる。
[その他の実施形態]
上記各実施形態においては、排気管P12には水タンク34が接続されているが、本発明の実施形態はこれに限らない。例えば水タンク34を設けず、排気管P12から水蒸気を直接排気する構成としてもよい。水タンク34を設けなければ、分流弁44A、44B及び冷却機構54を設ける必要がないため、燃料電池システムの構成を簡略化できる。さらに、水タンク34を設けなければ、第2、第3実施形態における集約タンク76も省略できる。集約タンク76を省略した場合、水タンク32に水位センサを設ければよい。
また、上記各実施形態においては、第1燃料電池セルスタック22及び第2燃料電池セルスタック24を備えた多段式の燃料電池システムとされているが、本発明の実施形態はこれに限らない。例えば図1に示す第2燃料電池セルスタック24、カソードオフガス管P11及びアノードオフガス管P13を省略してもよい。
具体的には、図4に示すように、カソードオフガス管P7を燃焼器16に接続する。また、再生ガス管P8を改質ガス供給管P4へ接続する。さらに、再生ガス管P8を分岐させた分岐管を燃焼器16に接続する。これにより循環式の燃料電池システムを構築してもよい(第1実施形態の変形例)。図5及び図6にそれぞれ示す第2実施形態の変形例及び第3実施形態についても同様である。
また、図1に示す第1実施形態に係る燃料電池システム10において、制御装置68が、水タンク32、34へ投入される水蒸気量又は凝縮水量を調整する場合、必ずしもポンプ62、64を設ける必要はない。この場合、水供給管P2は、必ずしも水タンク32、34に接続する必要はなく、改質水は燃料電池システム10の外部から導入してもよい。水供給管P2を水タンク32、34に接続しなくても、水タンク32、34へ投入される水蒸気量又は凝縮水量を調整することで、これらの水タンク32、34からの排水を減らすことができる。
また、燃料電池システム10において、制御装置68が、ポンプ62、64を制御して水タンク32、34から水供給管P2へ排出される凝縮水量を調整する場合、制御装置68は、必ずしも水タンク32、34へ投入される水蒸気量又は凝縮水量を調整する必要はない。この場合、圧力調整装置66、流量調整機構67、分流弁42A、42B、44A、44B及び冷却機構52、54は設けなくてもよい。制御装置68が水タンク32、34へ投入される水蒸気量や凝縮水量を調整しなくても、水タンク32、34から水供給管P2へ排出される凝縮水量を調整することで、これらの水タンク32、34からの排水を減らすことができる。
また、図2に示す第2実施形態に係る燃料電池システム70においては、水タンク32、34の凝縮水を集約タンク76へ集約しているが、本発明の実施形態はこれに限らない。例えば図1に示すように水タンク32、34に水位センサ32S、34Sを設け、さらに水供給管P2(流路P2A、P2B)を接続し、気化器12を介して改質器14へ水を供給してもよい。この場合、流路P2A、P2Bには、ポンプ62、64を設けて制御装置68によって制御することが好適である。このように、集約タンク76を設けるかどうかは任意であり、例えば図3に示す第3実施形態に係る燃料電池システム90の集約タンク76を省略してもよい。
また、上記各実施形態において、冷却機構52、54は水タンク32、34の上流側に設けられているが、本発明の実施形態はこれに限らない。例えば、冷却機構52、54は水タンク32、34の内部に設けてもよい。
また、上記各実施形態において、燃料電池セルスタックを2段で構成しているが、本発明の実施形態はこれに限らない。例えば3段以上の任意の段数の燃料電池セルスタックを用いてもよい。
また、上記各実施形態においては、燃料ガスを生成するための改質器14を設けているが、本発明の実施形態はこれに限らない。例えば改質器14を設けず、第1燃料電池セルスタック22へ水蒸気と原料ガスとを供給してもよい。この場合、第1燃料電池セルスタック22において改質反応を行なう。このように、本発明における「改質部」とは、燃料電池と別体に設けられた改質器14のほか、燃料電池内で改質反応が行われる部分の双方を指すものとする。このように、本発明は様々な態様で実施することができる。
10、70、90 燃料電池システム
12 気化器
14 改質器(改質部)
22 第1燃料電池セルスタック(燃料電池)
24 第2燃料電池セルスタック(後段燃料電池)
26 燃料再生器(再生器)
26C 分離膜
32 水タンク
32S 水位センサ
42A、42B 分流弁(バイパス弁)
52 冷却機構
66 圧力調整装置
67 流量調整機構(原料ガス流量調整機構)
68 制御装置
74C 分離膜(再分離膜)
92C 分離膜(再分離膜)
P2 水供給管(水供給管)
P14 水蒸気供給管(水蒸気供給経路)
P25 水蒸気供給管(原料ガス供給経路)

Claims (14)

  1. 原料ガスを水蒸気改質して燃料ガスを生成する改質部と、
    前記改質部で生成された前記燃料ガスと酸化ガスとを反応させて発電を行なう燃料電池と、
    前記燃料電池から排出されたオフガスから分離膜を介して水蒸気が移動する透過部を備えた再生器と、
    前記透過部から排出される透過部排出ガスに含まれる前記水蒸気又は前記水蒸気が凝縮した凝縮水が投入され、システム内で利用する水として蓄えられる水タンクと、
    前記透過部の圧力を調整する圧力調整装置と、
    前記水タンクへ投入される水蒸気量及び凝縮水量の少なくとも一方を調整して、前記水タンク内の水量を所定範囲に維持する制御装置と、
    を備えた燃料電池システム。
  2. 原料ガスを水蒸気改質して燃料ガスを生成する改質部と、
    前記改質部で生成された前記燃料ガスと酸化ガスとを反応させて発電を行なう燃料電池と、
    前記燃料電池から排出されたオフガスから分離膜を介して水蒸気が移動する透過部を備えた再生器と、
    前記透過部から排出される透過部排出ガスに含まれる前記水蒸気が凝縮した凝縮水がシステム内で利用する水として蓄えられる水タンクと、
    前記透過部の圧力を調整する圧力調整装置と、
    前記水タンクに蓄えられた前記凝縮水を、気化器を介して前記改質部へ供給する水供給管と、
    前記水タンクから前記水供給管へ排出される凝縮水量を調整して、前記水タンク内の水量を所定範囲に維持する制御装置と、
    を備えた燃料電池システム。
  3. 前記水タンクの上流側で前記透過部排出ガスから前記原料ガスへ前記水蒸気を移動させる再分離膜と、
    前記原料ガスに移動した前記水蒸気を前記改質部へ供給する水蒸気供給経路と、
    を備えた請求項1又は2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記制御装置は、前記圧力調整装置を制御して前記水タンクへ投入される水蒸気量を調整する、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の燃料電池システム。
  5. 前記透過部排出ガスを前記水タンクを経由せずに排出するためのバイパス弁を備え、
    前記制御装置は、前記バイパス弁を制御して前記水タンクへ投入される水蒸気量を調整する、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の燃料電池システム。
  6. 前記透過部排出ガスを前記水タンクの上流側又は前記水タンク内で冷却して前記水蒸気を凝縮する冷却機構を備え、
    前記制御装置は、前記冷却機構を制御して、前記水タンクへ投入される凝縮水量を調整する、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の燃料電池システム。
  7. 原料ガスを水蒸気改質して燃料ガスを生成する改質部と、
    前記改質部で生成された前記燃料ガスと酸化ガスとを反応させて発電を行なう燃料電池と、
    前記燃料電池から排出されたオフガスから、スイープガスとしての原料ガスへ水蒸気を移動させる分離膜と、
    前記原料ガスから再分離膜を介して前記水蒸気が移動する透過部が形成された水蒸気分離器と、
    前記透過部から排出される透過部排出ガスに含まれる前記水蒸気又は前記水蒸気が凝縮した凝縮水が投入され、システム内で利用する水として蓄えられる水タンクと、
    前記透過部の圧力を調整する圧力調整装置と、
    前記水蒸気の一部が前記透過部へ移動した前記原料ガスを前記改質部へ供給する原料ガス供給経路と、
    前記水タンクへ投入される水蒸気量及び凝縮水量の少なくとも一方を調整して、前記水タンク内の水量を所定範囲に維持する制御装置と、
    を備えた燃料電池システム。

  8. 前記制御装置は、前記圧力調整装置を制御して前記水タンクへ投入される水蒸気量を調整する、請求項7に記載の燃料電池システム。
  9. 前記透過部排出ガスを前記水タンクを経由せずに排出するためのバイパス弁を備え、
    前記制御装置は、前記バイパス弁を制御して前記水タンクへ投入される水蒸気量を調整する、請求項7又は請求項8に記載の燃料電池システム。
  10. 前記透過部排出ガスを前記水タンクの上流側又は前記水タンク内で冷却して前記水蒸気を凝縮する冷却機構を備え、
    前記制御装置は、前記冷却機構を制御して、前記水タンクへ投入される凝縮水量を調整する、請求項7〜請求項9の何れか1項に記載の燃料電池システム。
  11. 前記水タンクには水位センサが設けられており、
    前記制御装置は、前記水位センサからの情報に基づいて、前記水タンク内の水量を所定範囲に維持する、請求項1〜請求項10の何れか1項に記載の燃料電池システム。
  12. 前記原料ガスの投入量を調整する原料ガス流量調整機構を備え、
    前記制御装置は、前記原料ガス流量調整機構を制御して発電量を調整する、請求項1〜請求項11の何れか1項に記載の燃料電池システム。
  13. 前記オフガスに含まれる未反応の燃料ガスと酸化ガスとを反応させて発電を行なう後段燃料電池を備え、
    前記制御装置は、前記燃料電池及び前記後段燃料電池の少なくとも一方の発電量を制御して、前記水タンクへ投入される水蒸気量を調整する、請求項1〜請求項12の何れか1項に記載の燃料電池システム。
  14. 前記後段燃料電池は前記水タンクの下流側に配置されている、請求項13に記載の燃料電池システム。
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