JP7315507B2 - 燃料電池システム、及び、燃料電池システム運転方法 - Google Patents

燃料電池システム、及び、燃料電池システム運転方法 Download PDF

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Description

本発明は燃料電池システム、及び、燃料電池システム運転方法に関する。
燃料電池システムにおいて、炭化水素系の原料を水素に改質して、もしくは、炭化水素系の原料をそのまま燃料電池へ燃料として供給し、発電を行う場合がある。例えば、固体酸化物形燃料電池(以下「SOFC」という(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell))において、天然ガスや炭化水素系の燃料を用いて発電するシステムが開示されている(特許文献1参照)。
SOFCは、通常、600℃-1000℃程度の高温作動であるため、炭化水素系原料は内部改質することが可能な場合がある。一方、炭化水素系原料を用いることについては、熱分解等による炭素析出の原因となることが懸念される。そのため、水蒸気改質を積極的に行えるよう、適量の水蒸気を燃料と共に供給することで、炭素析出を抑制する方法が用いられている。水蒸気の供給量調整方法としては、水蒸気と炭素の比率(S/C)が一定になるように、水蒸気の量を調整する方法が一般的である。
特開2016-49056号公報
しかしながら、水蒸気の供給量が多すぎると、燃料濃度低下に伴う発電電圧の低下が引き起こされる。
本発明は上記事実を考慮して成されたものであり、炭素析出を抑制しつつ、発電効率の低下を抑制する燃料電池システム及び燃料電池システム運転方法を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係る燃料電池システムは、水素を含む燃料ガスと空気とを反応させて発電する燃料電池セルスタックと、水素ガスを前記燃料電池セルスタックへ供給する水素供給ラインと、炭化水素系ガスを前記燃料電池セルスタックへ供給する炭化水素系ガス供給ラインと、前記燃料電池セルスタックを通過する前記燃料ガスの温度と前記燃料ガスの水素濃度とに基づいて、前記燃料電池セルスタックでの炭素析出が抑制されるように、前記炭化水素系ガス供給ラインから前記燃料電池セルスタックへ供給される炭化水素系ガスの流量を調整する、ガス調整部と、を備えている。
請求項1に係る燃料電池システムでは、水素供給ライン、炭化水素系ガス供給ラインから、燃料電池セルスタックへ燃料ガスが供給される。ガス調整部は、燃料電池セルスタックを通過する燃料ガスの温度と燃料ガスの水素濃度とに基づいて、燃料電池セルスタックでの炭素析出が抑制されるように、炭化水素系ガス供給ラインから燃料電池セルスタックへ供給される炭化水素系ガスの流量を調整する。
このように、ガス調整部で炭化水素系ガス供給ラインから燃料電池セルスタックへ供給される炭化水素系ガスの流量を調整することにより、燃料電池セルスタックでの炭素析出を抑制することができる。
本発明の請求項2に係る燃料電池システムは、前記水素供給ラインは、前記水素ガスを連続的に生成する設備を含んで構成され、前記ガス調整部は、前記水素供給ラインから前記燃料電池セルスタックへ供給される水素ガスの流量及び濃度に応じて、前記炭化水素系ガス供給ラインから前記燃料電池セルスタックへ供給される炭化水素系ガスの流量を調整する。
請求項2に係る燃料電池システムでは、水素供給ラインから燃料電池セルスタックへ供給される水素ガスの流量及び濃度に応じて、炭化水素系ガス供給ラインから燃料電池セルスタックへ供給される炭化水素系ガスの流量を調整する。したがって、設備で連続的に生成される水素ガスの変動に対応させた炭化水素系ガスを燃料電池セルスタックへ供給することができる。
本発明の請求項3に係る燃料電池システムは、前記設備は、副次的に水素ガスを含むガスを連続生成する生産設備を含んでいる。
請求項3に係る燃料電池システムでは、副次的に水素ガスを連続生成する生産設備から、流量や濃度の変化を伴う水素ガスが水素供給ラインから供給されるが、ガス調整部により炭化水素系ガス供給ラインから燃料電池セルスタックへ供給される炭化水素系ガスの流量が調整されるので、適切に、炭素析出の抑制を担保しつつ、発電効率の低下を抑制することができる。
本発明の請求項4に係る燃料電池システムは、前記設備は、再生可能エネルギー発電による電力を用いた水の電解設備を含んでいる。
請求項4に係る燃料電池システムでは、再生可能エネルギー発電による電力を用いた水の電解設備から、流量や濃度の変化を伴う水素ガスが水素供給ラインから供給されるが、ガス調整部により炭化水素系ガス供給ラインから燃料電池セルスタックへ供給される炭化水素系ガスの流量が調整されるので、適切に、炭素析出の抑制を担保しつつ、発電効率の低下を抑制することができる。
本発明の請求項5に係る燃料電池システムは、前記ガス調整部による調整でも前記燃料電池セルスタックでの炭素析出が生じると判断される場合に、水蒸気を前記燃料電池セルスタックへ供給する水供給部、を備えている。
請求項5に係る燃料電池システムでは、水供給部から水蒸気を燃料電池セルスタックへ供給することにより、ガス調整部による調整量が所定の上限値に達した場合でも、炭素析出を抑制することができる。
本発明の請求項6に係る燃料電池システムは、前記燃料電池セルスタックから送出されるアノードオフガスを用いて発電する第2燃料電池セルスタックを備えている。
請求項6に係る燃料電池システムによれば、アノードオフガスを第2燃料電池セルスタックでの発電に利用できるので、発電効率を高めることができる。
本発明の請求項7に係る燃料電池システムは、前記炭化水素系ガス供給ラインからの前記炭化水素系ガスの一部を分岐して前記第2燃料電池セルスタックへ供給する分岐炭化水素ガス供給ライン、を備えている。
請求項7に係る燃料電池システムによれば、炭化水素系ガスの一部を分岐して第2燃料電池セルスタックへ供給する分岐炭化水素ガス供給ライン、を備えているので、第2燃料電池セルスタックでの発電に用いる分の炭化水素系ガスを直接第2燃料電池セルスタックへ供給することができる。したがって、燃料電池セルスタックへ供給する炭化水素系ガスの量を少なくすることができる。
本発明の請求項8に係る燃料電池システムは、前記燃料電池セルスタックから送出されるアノードオフガスを前記燃料電池セルスタックへ循環させる循環路を備えている。
請求項8に係る燃料電池システムによれば、アノードオフガスを燃料電池セルスタックで再度発電に利用できるので、発電効率を高めることができる。
本発明の請求項9に係る燃料電池システム運転方法は、水素ガスと炭化水素系ガスを混合させた燃料ガスを燃料電池セルスタックへ供給して、前記燃料電池セルスタックで前記燃料ガスと空気とを反応させて発電する燃料電池システム運転方法であって、前記燃料電池セルスタックを通過する前記燃料ガスの温度と前記燃料ガスの水素濃度とに基づいて、前記燃料電池セルスタックでの炭素析出が抑制されるように、前記燃料電池セルスタックへ供給される前記炭化水素系ガスの流量を調整する。
請求項9に係る燃料電池システム運転方法では、燃料電池セルスタックを通過する燃料ガスの温度と燃料ガスの水素濃度とに基づいて、燃料電池セルスタックでの炭素析出が抑制されるように、前記燃料電池セルスタックへ供給される前記炭化水素系ガスの流量を調整する。これにより、燃料電池セルスタックでの炭素析出を抑制することができる。
本発明に係る燃料電池システム、燃料電池システム運転方法によれば、炭素析出を抑制しつつ、発電効率の低下を抑制することができる。
第1実施形態に係る燃料電池システムの主要部の構成図である。 第1実施形態に係る燃料電池システムの制御系のブロック図である。 (A)は、水素濃度90%、メタン濃度10%の燃料ガスを供給した場合の、温度と炭素析出との関係を示すグラフであり、(B)は、メタンを用いた場合の燃料ガス内の水素濃度と炭素析出温度との関係を示すグラフである。 (A)は、水素濃度95%、都市ガス濃度5%の燃料ガスを供給した場合の、温度と炭素析出との関係を示すグラフであり、(B)は、都市ガスを用いた場合の燃料ガス内の水素濃度と炭素析出温度との関係を示すグラフである。 第1実施形態の炭素析出抑制処理を示すフローチャートである。 第1実施形態の炭素析出抑制処理中の水蒸気調整処理を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る燃料電池システムの主要部の構成図である。 第2実施形態に係る燃料電池システムの制御系のブロック図である。 第2実施形態の第2炭素析出抑制処理を示すフローチャートである。 第2実施形態の炭素析出抑制処理中の炭化水素ガス調整処理を示すフローチャートである。 第3実施形態に係る燃料電池システムの主要部の構成図である。 第3実施形態に係る燃料電池システムの制御系のブロック図である。 第3実施形態の変形例に係る燃料電池システムの主要部の構成図である。 第4実施形態に係る燃料電池システムの主要部の構成図である。 第4実施形態の変形例に係る燃料電池システムの主要部の構成図である。
[第1実施形態]
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。図1には、本発明の実施形態に係る燃料電池システム10Aの主要構成の概略が示されている。本発明の実施形態に係る燃料電池システム10Aは、主要な構成として、気化器12、第1燃料電池セルスタック16、温度計17、燃焼器20、水素供給ライン24、熱量計25、炭化水素ガス供給ライン26、水供給ポンプ28、空気ブロワ30、凝縮器32、水タンク34、及び、イオン交換樹脂36備えている。また、図2に示されるように、燃料電池システム10Aを制御する制御部40を備えている。
水素供給ライン24からは、水素供給管P1を経て、後述する第1燃料電池セルスタック16へ水素ガスが供給される。本実施形態では、水素供給ライン24は、水素ガスが生成される設備を含んで構成されている。設備としては、例えば、再生可能エネルギー(太陽光、風力等)での発電による電力を用いた水の電解設備により得られる水素の供給ラインを用いることができる。また、副次的に水素ガスが連続生成されるプロセスを経る工業プラントからの水素を含むガスの出力ラインを用いることもできる。水素供給ライン24から水素供給管P1へ送出されるガスを、以下「水素ガスG1」と称する。
水素供給管P1には、開閉可能な流量調整バルブ24Aが設けられ、水素供給ライン24からの水素ガスG1の流量が調整される。流量調整バルブ24Aは、制御部40と接続されており、制御部40からの信号により、開閉が制御されると共に、流量も制御されている。
なお、水素供給ライン24は、必ずしも水素ガスが生成される設備を含んで構成される必要はなく、水素ガスや液体水素が充填された水素タンクから水素ガスを供給するラインであってもよい。
炭化水素ガス供給ライン26からは、炭化水素ガス管P2を経て、炭化水素ガスが供給される。炭化水素ガスとして、本実施形態ではメタンを用いるが、改質が可能な炭化水素系ガスであれば特に限定されず、天然ガス、LPガス(液化石油ガス)、石炭改質ガス、低級炭化水素ガスなどが例示される。低級炭化水素ガスとしては、メタン、エタン、エチレン、プロパン、ブタン等の炭素数4以下の低級炭化水素が挙げられる。なお、炭化水素燃料としては、上述した低級炭化水素ガスを混合したものであってもよく、上述した低級炭化水素ガスは天然ガス、都市ガス、LPガス等のガスであってもよい。炭化水素ガス供給ライン26から炭化水素ガス管P2へ送出されるガスを、以下「炭化水素ガスG2」と称する。
炭化水素ガス管P2には、開閉可能な流量調整バルブ38Aが設けられ、炭化水素ガス供給ライン26からの炭化水素ガスG2の流量が調整される。流量調整バルブ38Aは、制御部40と接続されており、制御部40からの信号により、開閉が制御されると共に、流量も制御されている。水素供給管P1と炭化水素ガス管P2が合流された後の燃料供給管P3は、第1燃料電池セルスタック16の第1アノード(燃料極)16Aに接続されており、第1アノード16Aに燃料ガスを供給する。
燃料供給管P3には、熱量計25が設けられている。熱量計25は、水素供給ライン24から送出される水素ガスG1中に含まれる水素成分の流量、及び、炭化水素ガス供給ライン26から送出される炭化水素ガスG2中に含まれる炭化水素成分の流量を検出する。本実施形態では、熱量計が用いられているが、熱量計に代えて、ガス組成を検出する計器、もしくは、熱量計とガス組成を検出する計器の併設でもよい。熱量計25は、制御部40と接続されており、熱量計25で検出された熱量データを制御部40へ出力する。熱量データに基づいて、後述する燃料ガスの水素濃度が算出される。
なお、熱量計25は、燃料供給管P3ではなく、水素供給管P1に設けてもよい。炭化水素ガス管P2を流れる炭化水素ガスG2の流量を把握することにより、水素供給管P1に設けても、燃料供給管P3を流れる気体の熱量を把握することができる。
気化器12には、水供給管P5の一端が接続されており、水供給ポンプ28の駆動により、後述する適切な流量の水(液相)が気化器12へ供給される。気化器12では、水が気化される。気化には、後述する燃焼器20から排出される燃焼排ガスの熱が用いられる。なお、炭化水素ガス管P2を、水供給管P5と合流させて、水と共に炭化水素ガスG2を気化器12へ送出してもよい。
第1燃料電池セルスタック16は固体酸化物形の燃料電池セルスタックであり、積層された複数の燃料電池セルを有している。第1燃料電池セルスタック16は本発明における燃料電池(第1燃料電池)の一例であり、本実施形態では、作動温度が600℃~1000℃程度とされている。個々の燃料電池セルは、電解質層と、当該電解質層の表裏面にそれぞれ積層された第1アノード16A、及び第1カソード(空気極)16Bと、を有している。第1アノード16Aには、温度計17が設けられており、第1アノード16Aを通過する燃料ガスの温度が検出される。温度計17は、制御部40と接続されており、検出した温度データを制御部へ出力する。
第1燃料電池セルスタック16の第1カソード16Bには、空気供給管P4の一端が接続されており、空気供給管P4の他端に接続された空気ブロワ30により空気が供給される。第1カソード16Bでは、下記(1)式に示すように、空気中の酸素と電子とが反応して酸素イオンが生成される。生成された酸素イオンは電解質層を通って第1燃料電池セルスタック16の第1アノード16Aに到達する。
(空気極反応)
1/2O+2e →O2- …(1)
また、第1カソード16Bには、第1カソード16Bから排出されるカソードオフガスを燃焼器20へ案内するカソードオフガス管P7が接続されている。
一方、第1燃料電池セルスタック16の第1アノード16Aでは、下記(2)式及び(3)式に示すように、電解質層を通ってきた酸素イオンが燃料ガス中の水素及び一酸化炭素と反応し、水(水蒸気)及び二酸化炭素と電子が生成される。第1アノード16Aで生成された電子が第1アノード16Aから外部回路を通って第1カソード16Bに移動することで、各燃料電池セルにおいて発電される。また、各燃料電池セルは、発電時に発熱する。さらに、第1アノード16Aで生成された水(水蒸気)により、(4)式、(5)式のように、炭化水素ガス管P2から供給される炭化水素ガスG2(一例としてメタン)が水蒸気改質される。
(燃料極反応)
+O2- →HO+2e …(2)
CO+O2- →CO+2e …(3)
CH+2HO → 4H+CO …(4)
CH+HO → 3H+CO …(5)
第1燃料電池セルスタック16の第1アノード16Aにはアノードオフガス管P6Aの一端が接続されており、アノードオフガス管P6Aには、第1アノード16Aからアノードオフガスが排出される。アノードオフガスには、未反応の水素、未反応の一酸化炭素、二酸化炭素及び水蒸気等が含まれている。
なお、本発明の燃料電池としては、固体酸化物形の燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)に限られるものではなく、アノードオフガスに二酸化炭素及び水素の少なくとも一方が含まれ、アノード側で水が生成される他の燃料電池、例えば溶融炭酸塩形燃料電池(MCFC)であってもよい。
アノードオフガス管P6Aの他端は、燃焼器20と接続されており、アノードオフガスが燃焼器20へ送出される。カソードオフガス、及びアノードオフガスは、燃焼器20へ送出され、燃焼器20で焼却に供される。
燃焼器20からは、燃焼排ガスが送出される。燃焼排ガスは、燃焼排ガス管P10内を流通し、気化器12での熱交換を経て、凝縮器32へ送出される。凝縮器32では、燃焼排ガス中の水蒸気が冷却により凝縮される。凝縮された水は、水タンク34へ送出される。水蒸気が凝縮された後の燃焼排ガスは、排気管P11により外部へ排出される。
水タンク34には、凝縮器32から排出された水が供給される。また、上水とも接続されており、必要に応じて上水が供給される。水タンク34の出口側には、水供給管P5の他端が接続されている。水供給管P5には、イオン交換樹脂36、水供給ポンプ28が設けられている。水供給ポンプ28は、イオン交換樹脂36よりも下流側に配置されている。水供給ポンプ28は、制御部40と接続されており、制御部40により駆動が制御されている。
イオン交換樹脂36は、イオン交換により水タンク34内の水中の不純物を除去する。また、イオン交換樹脂の前段にフィルターなどを用い、有機物、無機物などの固形物を除去することも上記のイオン交換樹脂36に含まれる。
制御部40は、燃料電池システム10Aの全体を制御するものであり、CPU(Central Processing Unit:プロセッサ)40A、ROM(Read Only Memory)40B、RAM(Random Access Memory)40C、ストレージ40D、入出力インターフェース(I/F)40E、を有する。各構成は、バス40Fを介して相互に通信可能に接続されている。
CPU40Aは、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU40Aは、ROM40Bまたはストレージ40Dからプログラムを読み出し、RAM40Cを作業領域としてプログラムを実行する。CPU40Aは、ROM40Bまたはストレージ40Dに記録されているプログラムにしたがって、上記各構成の制御および各種の演算処理を行う。
ROM40Bは、各種プログラムおよび各種データを格納する。RAM40Cは、作業領域として一時的にプログラムまたはデータを記憶する。ストレージ40Dは、HDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Drive)により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、および各種データを格納する。本実施形態では、ROM40Bまたはストレージ40Dには、燃料電池システム10Aの後述する炭素析出抑制処理についてのプログラム等が格納されている。入出力I/F40Eは、信号線を介して、熱量計25、水供給ポンプ28、温度計17、炭化水素ガス供給ライン26、流量調整バルブ38Aと接続されている。
次に、本実施形態の燃料電池システム10Aの動作について説明する。
本実施形態では、水素供給ライン24から供給可能な水素ガスG1の流量にかかわらず、後述する調整テーブルT1に基づいて、炭化水素ガス供給ライン26から炭化水素ガスG2を送出し、水素供給ライン24からの水素ガスG1と混合して燃料ガスとして第1アノード16Aへ供給する。
燃料ガス中の水素濃度をD1、炭化水素系ガスの濃度をD2とすると、燃料ガスにおいて炭素の析出が発生するか否かは、燃料ガスの温度T1と水素濃度D1、炭化水素系ガス濃度D2に依存する。例えば、燃料ガスの炭化水素系ガスとしてメタンを用いた場合、図3(A)に示すように、燃料ガス中の水素濃度90%、メタン濃度10%とすると、温度700℃以下では炭素の析出が発生せず、700℃を超えると炭素の析出が発生する。燃料ガス中の水素濃度と炭素析出温度との関係は、図3(B)に示すようになる。即ち、水素濃度50%では、500℃以上で炭素の析出が発生し、水素濃度95%では、800℃以上で炭素の析出が発生する。また、炭化水素系ガスとして都市ガス(13A)を用いた場合、図4(A)に示すように、燃料ガス中の水素濃度95%、都市ガス濃度5%とすると、温度750℃以下では炭素の析出が発生せず、750℃を超えると炭素の析出が発生する。燃料ガス中の水素濃度と炭素析出温度との関係は、図4(B)に示すようになる。即ち、水素濃度50%では、500℃以上で炭素の析出が発生し、水素濃度95%では、750℃以上で炭素の析出が発生する。
そこで、第1燃料電池セルスタック16の第1アノード16Aに供給される燃料ガスの温度に基づいて、流量調整バルブ24A、38Aを制御し、炭素の析出が抑制されるように、水素供給ライン24からの水素ガスG1の流量、炭化水素ガス供給ライン26からの炭化水素ガスG2の流量を調整する。
当該調整は、一例として、図4(B)に示すグラフに基づく調整テーブルT1により実施(炭化水素ガスG2が都市ガスの場合)することができる。調整テーブルT1により、燃料ガスの温度に応じて、水素供給ライン24からの水素ガスG1と炭化水素ガス供給ライン26からの炭化水素ガスG2の割合を決めることができる。具体的には、一例として、水素供給ライン24からの水素ガスG1を、炭素析出が生じる割合に5%増加させたものを、燃料ガスの温度に対応する水素供給ライン24からの水素ガスG1と炭化水素ガス供給ライン26からの炭化水素ガスG2の割合とすることができる。
燃料電池システム10Aでは、定格運転に移行した後、制御部40で、図5に示す炭素析出抑制処理が実行される。ここで、定格運転とは、燃料電池システム10Aが連続して運転できる最大出力での運転をいう。炭素析出抑制処理では、まず、ステップS10で、温度計17で得られた最新の温度データを取得する。ステップS11で、調整テーブルT1を参照し、温度データに基づく水素ガスG1と炭化水素ガスG2の割合R1を決定する。
次に、ステップS12で、熱量計25で測定された最新の熱量データを取得し、ステップS13で、熱量データから水素ガスG1中に含まれる水素成分の流量を算出する。ステップS14で、割合R1を満たすように、水素ガスG1と炭化水素ガスG2の流量調整が可能か否かを判断する。ここでの判断は、燃料電池システム10Aを定格運転するために必要な総熱量に対し、割合R1を満たすための水素ガスG1が、ステップS13で算出された水素成分の流量で足りるかどうかで判断する。
ステップS14の判断が肯定されれば、ステップS15で、割合R1を満たすように水素ガスG1と炭化水素ガスG2の流量調整を行う。流量調整は、流量調整バルブ24A、38Aを制御することにより行う。そして、ステップS14の実行後、ステップS16で、水供給ポンプ28を停止する。
ステップS14の判断が否定された場合には、炭化水素ガスG2を追加供給して定格運転を維持するために、ステップS20で、炭化水素追加供給処理を行う。図6に示されるように炭化水素追加供給処理では、ステップS22で、定格運転を維持するために追加が必要な炭化水素ガスG2の最低流量を算出し、ステップS23で、追加した炭化水素ガスG2により炭素析出のために必要となる水(水蒸気)の量を算出する。算出した水が供給されるように、ステップS24で水供給ポンプ28を駆動し、ステップS25で、水素ガスG1と炭化水素ガスG2の流量調整を行う。ここでは、炭化水素ガスG2を追加供給したときの水素ガスG1と炭化水素ガスG2の割合R2となるように、流量調整バルブ24A、38Aを制御して流量調整する。
ステップS15またはステップS20の後、ステップS17で、燃料電池システム10Aの運転停止の指示があるか否かを判断する。運転停止の指示がなければ、ステップS10へ戻り、運転停止の指示があれば、ステップS18で運転停止処理を行って、本処理を終了する。
本実施形態の炭素析出抑制処理によれば、第1アノード16Aの温度に基づいて、水供給なしで炭素析出しない水素ガスG1と炭化水素ガスG2の割合R1を決定し、割合R1を満たすように水素ガスG1と炭化水素ガスG2の流量調整を行う。したがって、水供給なしで、第1燃料電池セルスタック16における炭素析出を抑制することができ、第1燃料電池セルスタック16での発電効率の低下を抑制することができる。
また、第1燃料電池セルスタック16へ水蒸気を供給する場合には、必要水蒸気量が供給されるので、適度な水蒸気を供給することができ、第1燃料電池セルスタック16での発電効率の低下を抑制することができる。
また、本実施形態では、水素供給ライン24が、水素ガスが生成される設備を含んで構成されており、水素ガスの流量や濃度が変化するが、定格運転に必要な燃料ガスが第1アノード16Aへ供給されるので、安定した定格運転を維持することができる。
なお、本実施形態では、定格運転時の炭素の析出抑制について説明したが、起動時や停止時において、同様にして炭素の析出を抑制してもよい。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態では、第1実施形態と同様の部分については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図7に示されるように、本実施形態の燃料電池システム10Bは、改質器14を備えている。炭化水素ガス管P2は、直接供給管P2Aと改質経由管P2Bに分岐されている。分岐部分には、三方弁38Bが設けられている。直接供給管P2Aは、炭化水素ガス供給ライン26からのメタンを、気化器12、改質器14を経由せず(バイパスして)燃料供給管P3へ供給する。
気化器12には、改質経由管P2Bが接続されており、メタンが気化器12へ送出される。改質経由管P2Bは、炭化水素ガス供給ライン26からのメタンを気化器12へ供給している。三方弁38Bは、炭化水素ガス供給ライン26からの炭化水素ガスを下流側へ流さないように閉鎖する、または、直接供給管P2A、改質経由管P2Bのいずれかに流すように切り換え可能とされると共に、流量調整も可能とされている。図8に示されるように、三方弁38Bは、制御部40と接続されており、制御部40からの信号により、切り換えが制御されると共に、流量も制御されている。
なお、本実施形態では、三方弁38Bを設け、炭化水素ガス管P2を直接供給管P2Aと改質経由管P2Bに分岐したが、分岐させずに、気化器12を経由する改質経由管P2Bのみの構成としてもよい。
気化器12で気化されたメタン及び水蒸気は、改質経由管P2Bを介して改質器14へ送出される。改質器14は、燃焼器20と隣接されており、燃焼器20との間で熱交換を行うことで加熱される。改質器14では、都市ガスを改質し、水素を含む改質ガスG3を生成する。改質ガスG3に含まれる水素ガス、炭化水素ガス(メタン)、一酸化炭素ガスの割合は、所定の割合内に収まるように設定されている。
改質器14の出口側に接続された改質経由管P2Bは、直接供給管P2Aと合流し、合流後の炭化水素ガス管P2が水素供給管P1と合流されている。水素供給管P1と炭化水素ガス管P2が合流された後の燃料供給管P3は、第1燃料電池セルスタック16の第1アノード(燃料極)16Aに接続されており、第1アノード16Aに燃料ガスを供給する。
次に、本実施形態の燃料電池システム10Bの動作について説明する。
燃料電池システム10Bでは、第1実施形態の炭素析出抑制処理に代えて、第2炭素析出抑制処理が実行される。図9に示されるように、ステップS10~ステップS14は、第1実施形態と同様に実行する。ステップS14で判断が肯定された場合には、ステップS15~ステップS16を第1実施形態と同様に実行する。
ステップS14で判断が否定された場合には、改質ガスG3を追加供給して定格運転を維持するために、ステップS30の改質ガス追加供給処理を実行する。改質ガス追加供給処理は、図10に示されるように、ステップS32で、定格運転を維持するために追加が必要な改質ガスG3の最低流量を算出する。ここでの算出は、改質ガスG3に含まれる水素ガス、炭化水素ガス(メタン)、一酸化炭素ガスの割合に基づいて行われる。ステップS33で、改質ガスG3を生成するために必要となる改質水(水蒸気)の量を算出する。算出した水が供給されるように、ステップS34で水供給ポンプ28を駆動し、ステップS35で、水素ガスG1と改質ガスG3の流量調整を行う。ここでは、三方弁38Bの改質経由管P2Bが開放されるようにすると共に、必要な改質ガスG3の流量を得るための流量となるように流量調整バルブ24A、三方弁38Bが調整される。
ステップS15またはステップS30の後、ステップS17で、燃料電池システム10Bの運転停止の指示があるか否かを判断する。運転停止の指示がなければ、ステップS10へ戻り、運転停止の指示があれば、ステップS18で運転停止処理を行って、本処理を終了する。
本実施形態の第2炭素析出抑制処理でも、第1実施形態と同様に、水供給なしで、第1燃料電池セルスタック16における炭素析出を抑制することができ、第1燃料電池セルスタック16での発電効率の低下を抑制することができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態では、第1、第2実施形態と同様の部分については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図11に示されるように、本実施形態の燃料電池システム10Cは、第1実施形態の燃料電池システム10Aにおいて、さらに、第2燃料電池セルスタック18、燃料再生部22、を備えている。
第2燃料電池セルスタック18の基本構成は、第1燃料電池セルスタック16と同様であり、第1アノード16Aに対応する第2アノード18A、及び第1カソード16Bに対応する第2カソード18Bを有している。
アノードオフガス管P6Aの他端は、燃料再生部22と接続されている。燃料再生部22は、アノードオフガスから少なくとも水を除去する機能を有しており、凝縮器や分離膜等を用いて構成することができる。
燃料再生部22の出口側には、再生燃料ガス管P6Bの一端が接続されている。再生燃料ガス管P6Bの他端は、第2燃料電池セルスタック18の第2アノード18Aと接続されている。水が除去されたアノードオフガスは、再生燃料ガスとなって、第2燃料電池セルスタック18の第2アノード18Aに供給される。燃料再生部22で分離された水(液相)は、水タンク34へ送出される。
本実施形態では、水蒸気供給管PSと炭化水素ガス管P2の合流部分よりも下流側、燃料供給管P3よりも上流側に、分岐部DDが設けられている。分岐部DDでは、燃料供給管P3と接続される第1分岐管P2Dと、第2アノード18Aと接続される第2分岐管P2Cと接続されている。第1分岐管P2Dは燃料供給管P3へガスを供給し、第2分岐管P2Cは第2アノード18Aへガスを供給する。分岐部DDは、図12に示されるように、制御部40と接続されており、分流量が制御させる。分岐部DDでは、一部、または全部のメタンを、第1分岐管P2Dへ分岐させて、直接第2燃料電池セルスタック18の第2アノード18Aへ供給する。
本実施形態においても、第1実施形態と同様に、炭素析出抑制処理が行われるので、温度条件によって、水供給なしで第1燃料電池セルスタック16における炭素析出を抑制することができる。また、炭素析出が生じると判断された場合に、第1燃料電池セルスタック16へ水蒸気を供給することにより、第1燃料電池セルスタック16における炭素析出を抑制することができる。
また、第1燃料電池セルスタック16へ水蒸気を供給する場合には、必要水蒸気量が供給されるので、適度な水蒸気を供給することができ、第1燃料電池セルスタック16での発電効率の低下を抑制することができる。
また、アノードオフガスを第2燃料電池セルスタック18での発電に利用できるので、発電効率を高めることができる。
また、炭化水素ガス(メタン)の一部を分岐して第2アノード18Aへ供給する第2分岐管P2Cを備えているので、第2燃料電池セルスタック18での発電に用いる分のメタンを直接第2燃料電池セルスタック18へ供給することができる。したがって、燃料電池セルスタック16へ供給する炭化水素系ガスの量を少なくすることができる。また、第2アノード18Aへは、第1アノード16Aで生成された水が供給されるので、外部からの水供給が不要となる。
なお、本実施形態では、第1燃料電池セルスタック16と第2燃料電池セルスタック18を備えた2段式の燃料電池システムを例に説明したが、本発明は、3段以上の多段式の燃料電池システムに適用することもできる。
また、本実施形態では、分岐部DDで、メタンの一部または全部を第2分岐管P2Cへ分岐させたが、第2分岐管P2Cは必須の構成ではなく、第2分岐管P2Cがなくてもよい。
また、分岐部DD及び第2分岐管P2Cのない構成において、本発明は、図13に示されるように、第2燃料電池セルスタック18を備えていない循環式の燃料電池システム10Dに適用することもできる。燃料電池システム10Bでは、再生燃料ガス管P6Bから分岐された再生分岐管P6Cが循環路となり、燃料供給管P3と合流接続される。アノオードオフガスを燃料電池セルスタックで再度発電に利用できるので、発電効率を高めることができる。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態では、第1~第3実施形態と同様の部分については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図14に示されるように、本実施形態の燃料電池システム10Eは、第2実施形態の燃料電池システム10Bにおいて、さらに、第3実施形態の燃料電池システム10Cのように、第2燃料電池セルスタック18、燃料再生部22、分岐部DD、第2分岐管P2Cを備えている。
本実施形態の燃料電池システム10Eでは、第2実施形態と同様に、第2炭素析出抑制処理が実行される。本実施形態においても、温度条件によって水供給なしで、第1燃料電池セルスタック16における炭素析出を抑制することができ、第1燃料電池セルスタック16での発電効率の低下を抑制することができる。また、炭素析出が生じると判断された場合に、第1燃料電池セルスタック16へ水蒸気を供給することにより、第1燃料電池セルスタック16における炭素析出を抑制することができる。
また、第1燃料電池セルスタック16へ水蒸気を供給する場合には、必要水蒸気量が供給されるので、適度な水蒸気を供給することができ、第1燃料電池セルスタック16での発電効率の低下を抑制することができる。
なお、本実施形態の変形例として、図15に示されるように、第2燃料電池セルスタック18を備えていない循環式の燃料電池システム10Fに適用することもできる。
10A、10B、10C、10D、10E、10F 燃料電池システム
12 気化器(水供給部)
14 改質器
16 第1燃料電池セルスタック(燃料電池セルスタック)
18 第2燃料電池セルスタック
24 水素供給ライン
24A 流量調整バルブ(ガス調整部)
25 熱量計(水素濃度検出部)
26 炭化水素ガス供給ライン(炭化水素系ガス供給ライン)
28 水供給ポンプ(水供給部、水調整部)
38A 流量調整バルブ(ガス調整部)
38B 三方弁(ガス調整部)
40 制御部(炭素析出判断部、水調整部、ガス調整部)
P2A 直接供給管(直接路)
P2B 改質経由管(改質路)
P2C 第2分岐管(分岐炭化水素ガス供給ライン)
P6C 再生分岐管(循環路)

Claims (9)

  1. 水素を含む燃料ガスと空気とを反応させて発電する燃料電池セルスタックと、
    水素ガスを前記燃料電池セルスタックへ供給する水素供給ラインと、
    炭化水素系ガスを前記燃料電池セルスタックへ供給する炭化水素系ガス供給ラインと、
    前記燃料電池セルスタックを通過する前記燃料ガスの温度と前記燃料ガスの水素濃度とに基づいて、前記燃料電池セルスタックでの炭素析出が抑制されるように、前記炭化水素系ガス供給ラインから前記燃料電池セルスタックへ供給される炭化水素系ガスの流量を調整する、ガス調整部と、
    を備えた燃料電池システム。
  2. 前記水素供給ラインは、前記水素ガスを連続的に生成する設備を含んで構成され、
    前記ガス調整部は、前記水素供給ラインから前記燃料電池セルスタックへ供給される水素ガスの流量及び濃度に応じて、前記炭化水素系ガス供給ラインから前記燃料電池セルスタックへ供給される炭化水素系ガスの流量を調整する、
    請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記設備は、副次的に水素ガスを含むガスを連続生成する生産設備を含む、
    請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記設備は、再生可能エネルギー発電による電力を用いた水の電解設備を含む、
    請求項2に記載の燃料電池システム。
  5. 前記ガス調整部による調整でも前記燃料電池セルスタックでの炭素析出が生じると判断される場合に、水蒸気を前記燃料電池セルスタックへ供給する水供給部、
    を備えた、請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  6. 前記燃料電池セルスタックから送出されるアノードオフガスを用いて発電する第2燃料電池セルスタックを備えた、請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  7. 前記炭化水素系ガス供給ラインからの前記炭化水素系ガスの一部を分岐して前記第2燃料電池セルスタックへ供給する分岐炭化水素ガス供給ライン、を備えた請求項6に記載の燃料電池システム。
  8. 前記燃料電池セルスタックから送出されるアノードオフガスを前記燃料電池セルスタックへ循環させる循環路を備えた、請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  9. 水素ガスと炭化水素系ガスを混合させた燃料ガスを燃料電池セルスタックへ供給して、前記燃料電池セルスタックで前記燃料ガスと空気とを反応させて発電する燃料電池システム運転方法であって、
    前記燃料電池セルスタックを通過する前記燃料ガスの温度と前記燃料ガスの水素濃度とに基づいて、前記燃料電池セルスタックでの炭素析出が抑制されるように、前記燃料電池セルスタックへ供給される前記炭化水素系ガスの流量を調整する、
    燃料電池システム運転方法。
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