JP2021043287A - 2重変調方式プロジェクタの制御装置及びそのプログラム、並びに、2重変調方式プロジェクタ - Google Patents

2重変調方式プロジェクタの制御装置及びそのプログラム、並びに、2重変調方式プロジェクタ Download PDF

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Abstract

【課題】高階調表示を容易にした2重変調方式プロジェクタを提供する。【解決手段】2重変調方式プロジェクタ1は、光学LPF15が、DMD素子13からの光を画素ブロック単位で平均化し、制御装置20が、全駆動パターン及び複数の部分駆動パターンが予め設定される駆動パターン設定部22と、映像信号に基づいて、DMD素子を全駆動パターン及び部分駆動パターンのそれぞれで駆動する第1変調制御部23と、映像信号に基づいて、DMD素子16を全駆動パターン及び部分駆動パターンのそれぞれで駆動する第2変調制御部24と、を備える。【選択図】図5

Description

本発明は、2重変調方式プロジェクタの制御装置及びそのプログラム、並びに、2重変調方式プロジェクタに関する。
従来より、高ダイナミックレンジ(HDR:High Dynamic Range)表示の大画面ディスプレイ装置として、2重変調方式プロジェクタが知られている(特許文献1)。この2重変調方式プロジェクタは、2台のプロジェクタを備えており、1台目のプロジェクタの光出力を2台目のプロジェクタの光源として用いることで、暗部での不要光を抑え、HDR表示を実現するものである。暗部の輝度を低下させるだけでは暗部の偽輪郭が目立ってしまうため、HDR表示では高階調化が必須になる。
ここで、プロジェクタとして、DMD(Digital Mirror Device)素子9を用いることがある。DMD素子9は、微小鏡面素子とも呼ばれ、図15に示すように、画素としての微小鏡面9A及び駆動回路9Bの組を2次元方向で平面状に配列したものである(図15には1画素のみ図示)。このDMD素子9は、微小鏡面9Aの方向を高速に変化させることにより、階調を表現することができる。すなわち、DMD素子9は、微小鏡面9Aをある方向に駆動すると光が反射され(図15(a))、微小鏡面9Aを別の方向に駆動すると光が光吸収板(不図示)でカットされる(図15(b))。以後、図15(a)に示すように光を反射して出力する状態を「On」と記載し、図15(b)に示すように光をカットして出力しない状態を「Off」と記載する。
特開2019−32487号公報
前記したように、DMD素子9では、OnとOffの割合で出力光の大きさ(輝度)が決まる。また、2重変調方式プロジェクタでは、2台のDMD素子9で構成されているため、1台目と2台目のDMD素子9が両方ともOnでなければ、出力光が発生しない。このように、2重変調方式プロジェクタでは、どちらか一方のDMD素子9で階調が決まってしまうため、高階調表示が困難であった。
そこで、本発明は、高階調表示を容易にした2重変調方式プロジェクタの制御装置及びそのプログラム、並びに、2重変調方式プロジェクタを提供することを課題とする。
前記した課題に鑑みて、本発明に係る2重変調方式プロジェクタの制御装置は、光源と、平面状に配列された画素が光源からの光を反射又は遮蔽することで光を変調する第1表示素子と、第1表示素子からの光を投射する1対のリレーレンズと、1対のリレーレンズの間に配置され、第1表示素子からの光を画素ブロック単位で平均化する光学ローパスフィルタと、平面状に配列された画素がリレーレンズからの光を反射又は遮蔽することで光を変調する第2表示素子と、を備える2重変調方式プロジェクタの制御装置であって、駆動パターン設定部と、第1変調制御部と、第2変調制御部と、を備える構成とした。
かかる構成によれば、光学ローパスフィルタが、第2表示素子の各画素で生じる輝度差を緩和するので、第2表示素子の制御が容易になる。
駆動パターン設定部は、画素ブロックの全画素を駆動する全駆動パターンと、画素ブロックで駆動する画素数が2の累乗で表される複数の部分駆動パターンとが予め設定される。
第1変調制御部は、映像信号が入力され、入力された映像信号に基づいて、第1表示素子を全駆動パターン及び部分駆動パターンのそれぞれで駆動する。
第2変調制御部は、映像信号に基づいて、第2表示素子を全駆動パターン及び部分駆動パターンのそれぞれで駆動する。このとき、第2変調制御部は、映像信号に対応する光出力が得られるように、第1表示素子の出力に応じて第2表示素子を駆動することが好ましい。
このように、制御装置は、映像信号を第1表示素子及び第2表示素子で2重変調するので、高階調表示が容易になる。
また、前記した課題に鑑みて、本発明に係る2重変調方式プロジェクタは、光源と、平面状に配列された画素が光源からの光を反射又は遮蔽することで光を変調する第1表示素子と、第1表示素子からの光を投射する1対のリレーレンズと、1対のリレーレンズの間に配置され、第1表示素子からの光を画素ブロック単位で平均化する光学ローパスフィルタと、平面状に配列された画素がリレーレンズからの光を反射又は遮蔽することで光を変調する第2表示素子と、前記した2重変調方式プロジェクタの制御装置と、を備える構成とした。
かかる構成によれば、2重変調方式プロジェクタは、光学ローパスフィルタが第2表示素子の各画素で生じる輝度差を緩和するので、第2表示素子の制御が容易になる。そして、2重変調方式プロジェクタは、制御装置が映像信号に応じて第1表示素子及び第2表示素子で入射光を2重変調するので、高階調表示が容易になる。
なお、本発明は、コンピュータが備えるCPU、メモリ、ハードディスクなどのハードウェア資源を、前記した制御装置として動作させるプログラムで実現することもできる。
本発明によれば、2重変調方式プロジェクタで高階調表示が容易になる。
実施形態において、(a)〜(f)は、光学LPFを説明する説明図である。 実施形態に係る2重変調方式プロジェクタの概略構成図である。 実施形態において、カラー表示に対応した2重変調方式プロジェクタの構成を示すブロック図である。 (a)は図3の色分解手段を説明する説明図であり、(b)は図3の色合成手段を説明する説明図である。 実施形態において、モノクロ表示に対応した2重変調方式プロジェクタの構成を示すブロック図である。 実施形態に係る光学LPFの概略図である。 図6の光学LPFを説明する説明図である。 実施形態において、(a)はパラメータを説明する説明図であり、(b)は駆動パターンを説明する説明図である。 従来のプロジェクタにおいて、DMD素子の駆動信号と光出力の関係を説明する説明図である。 実施形態において、粗調整期間及び微調整期間を説明する説明図である。 実施形態において、駆動タイミングの調整を説明する説明図である。 実施形態において、1台目のDMD素子の駆動信号と、2台目のDMD素子の駆動信号と、2台目のDMD素子の光出力との関係を説明する説明図である。 図5の制御装置の動作を示すフローチャートである。 実施例のシミュレーション結果を示すグラフである。 従来の微小鏡面素子の説明図であり、(a)は微小鏡面素子が光を反射するOnの状態を表し、(b)は微小鏡面素子が光を反射しないOffの状態を表す。
(実施形態)
[光学LPF]
図1を参照し、実施形態を説明する前提として、光学ローパスフィルタ(LPF:low pass filter)について説明する。
図1(a)に示すように、光学LPF2は、複屈折素子2Aと、1/4位相板2Bとの組を積層することで、2次元のローパスフィルタとして構成したものである。複屈折素子2Aは、直線偏光の方向(水平、垂直)で異なる屈折率を有し、適切な膜厚にすることで入射光の位置を1画素ずらすものである。1/4位相板2Bは、入射光の位相を1/4波長ずらすことで、直線偏光を円偏光に変換するものである。ここで、1層目の複屈折素子2Aでは垂直方向の位置ずれ、2層目の複屈折素子2Aでは水平方向の位置ずれを生じさせるように予め設置方向を調整する。
なお、図1では、説明を分かりやすくするために、複屈折素子2Aと1/4位相板2Bとを離して図示したが、実際には密着している。図1(a)では、左側が入力側であり、右側が出力側である。図1(b)〜(f)では、各マス目が画素を示し、マス目内に図示したマルが円偏光を示し、マス目内の矢印が直線偏光を示す。図1(a)には、図1(b)〜(f)が表している位置を図示した。
1層目の複屈折素子2Aは、1画素分の円偏光(図1(b))を、同じ画素位置で偏光方向が直交する水平方向及び垂直方向の直線偏光に変換し、その一方である水平方向の直線偏光を1画素垂直方向に移動させる。これにより、図1(c)に示すように、水平方向及び垂直方向の直線偏光が縦に2画素並んだ状態となる。1層目の1/4位相板2Bは、水平方向及び垂直方向の直線偏光をそれぞれ円偏光に変換するので、図1(d)に示すように、円偏光が縦に2画素並んだ状態となる。2層目の複屈折素子2Aは、2画素分の円偏光を同じ画素位置でそれぞれ水平方向及び垂直方向の直線偏光に変換し、その一方である水平方向の直線偏光を1画素水平方向に移動させる。これにより、図1(e)に示すように、水平方向及び垂直方向の直線偏光が2×2画素並んだ状態となる。2層目の1/4位相板2Bは、水平方向及び垂直方向の直線偏光をそれぞれ円偏光に変換するので、図1(f)に示すように、円偏光が2×2画素並んだ状態となる。
このように、光学LPF2は、1画素分の円偏光を2×2画素分の円偏光に変換する。つまり、光学LPF2は、1画素分の入力光を2×2画素分の光として平均化するので、入力光の空間周波数成分を低下させるローパスフィルタとして機能する。この複屈折素子2Aと1/4位相板2Bとの組をさらに積層させることで、より広い範囲のローパスフィルタを構築できる。
図2には、本実施形態に係る2重変調方式プロジェクタ1の概略構成図を図示した。図2に示すように、2重変調方式プロジェクタ1では、DMD素子13(第1表示素子)からの光を投射する1対のリレーレンズ14の間に、光学LPF15が配置されている。これにより、2重変調方式プロジェクタ1では、光学LPF15がDMD素子(第1表示素子)13の各画素による光出力を平均化するので、DMD素子16の制御が容易になる。
[2重変調方式プロジェクタの構成]
図3を参照し、2重変調方式プロジェクタ1の構成について説明する。
2重変調方式プロジェクタ1は、HDR表示を行う2重変調方式のプロジェクタであり、図3に示すように、プロジェクタ装置10と、制御装置20とを備える。
<プロジェクタ装置>
プロジェクタ装置10は、光源11と、色分解手段12と、DMD素子13と、リレーレンズ14と、光学LPF15と、DMD素子16と、反射鏡17と、色合成手段18と、投射レンズ19とを備える。
光源11は、例えば、一般的なレーザ光源である。
色分解手段12は、図4(a)に示すように、光源11からの光をRGBの3色に分解するものであり、例えば、ダイクロイックミラーである。
DMD素子13は、後記する第1変調制御部23からの駆動信号に基づいて、平面状に配列された画素が光を反射又は遮蔽することで、色分解手段12で分解された各色の光を変調するものである。ここで、DMD素子13が赤色光に対応し、DMD素子13が緑色光に対応し、DMD素子13が青色光に対応する。なお、DMD素子13の構成は、従来のDMD素子9(図15)と同様のため、これ以上の説明を省略する。
リレーレンズ14は、DMD素子13からの光をDMD素子16に投射(中継)する1対の光学レンズ(例えば、両凸レンズ)である。ここで、1個目のリレーレンズ14がDMD素子13の側に配置され、2個目のリレーレンズ14がDMD素子16の側に配置される。なお、リレーレンズ14,14の中間位置に仮想的な像が形成され、この像がDMD素子16に投射される(参考文献1)。
参考文献1:「レンズ光学の基礎4:光学系の瞳 図6 対物レンズとリレーレンズ」、加藤欣也、視覚の科学、第36巻第4号(2015年12月)
光学LPF15は、リレーレンズ14,14の間に配置されており、DMD素子13からの光を平均化するものである。例えば、光学LPF15は、仮想的な像が形成されるリレーレンズ14,14の中間位置に配置される。なお、光学LPF15については、詳細を後記する。
DMD素子16は、後記する第2変調制御部24からの駆動信号に基づいて、平面状に配列された画素が光を反射又は遮蔽することで、リレーレンズ14からの各色の光を変調するものである。ここで、DMD素子16が赤色光に対応し、DMD素子16が緑色光に対応し、DMD素子16が青色光に対応する。なお、DMD素子16の構成は、従来のDMD素子9(図15)と同様のため、これ以上の説明を省略する。
反射鏡17は、DMD素子16で変調された各色の光を色合成手段18に向けて反射するミラーである。ここで、反射鏡17がDMD素子16からの緑色光を反射し、反射鏡17がDMD素子16からの青色光を反射する。
色合成手段18は、図4(b)に示すように、DMD素子16からの赤色光と、反射鏡17で反射された緑色光と、反射鏡17で反射された青色光とを合成するものであり、例えば、ダイクロイックプリズムである。
投射レンズ19は、色合成手段18で合成された光を外部に投射するレンズである。
なお、2重変調方式プロジェクタ1は、RGBのカラー表示を行っているが、図5に示すように、色分解手段12、反射鏡17及び色合成手段18を省略し、単色表示を行うこともできる。単色表示及びカラー表示の原理は同様のため、以後の説明においては、2重変調方式プロジェクタ1が図5の構成であることとする。
<<光学LPF>>
図6及び図7を参照し、プロジェクタ装置10が備える光学LPF15について説明する。
図6に示すように、光学LPF15は、複屈折素子15Aと1/4位相板15Bとの組を4層積層したものである。この複屈折素子15A及び1/4位相板15Bは、図1の複屈折素子2A及び1/4位相板2Bと同様のものである。
なお、3層目及び4層目の複屈折素子15A,15Aは、1層目及び2層目の複屈折素子15A,15Aに比べて、2倍の膜厚である。これは1層目及び2層目では1画素分の移動なのに対し、3層目及び4層目では2画素分の移動になるためである。また、図6の矢印(塗りつぶし有り無し)は、図7のそれぞれ矢印と丸印に対応するが、図7(f)以降で矢印の数が多くなるため、太くして4画素分であることを表している。
図7(a)〜(e)に示すように、光学LPF15は、1層目及び2層目において、前記と同様に1画素分の円偏光を2×2画素分の円偏光に変換する。3層目の複屈折素子15Aは、4画素分の円偏光を8画素分の水平方向及び垂直方向の直線偏光に変換し、その一方である水平方向の直線偏光を2画素垂直方向に移動させる。これにより、図7(f)に示すように、水平方向及び垂直方向の直線偏光が2×4画素並んだ状態となる。3層目の1/4位相板15Bは、水平方向及び垂直方向の直線偏光をそれぞれ円偏光に変換するので、図7(g)に示すように、円偏光が2×4画素並んだ状態となる。4層目の複屈折素子15Aは、8画素分の円偏光を16画素分の水平方向及び垂直方向の直線偏光に変換し、その一方である水平方向の直線偏光を2画素水平方向に移動させる。これにより、図7(h)に示すように、水平方向及び垂直方向の直線偏光が4×4画素並んだ状態となる。4層目の1/4位相板15Bは、水平方向及び垂直方向の直線偏光をそれぞれ円偏光に変換するので、図7(i)に示すように、円偏光が4×4画素並んだ状態となる。このように、光学LPF15は、1画素分の円偏光を4×4画素分の円偏光に変換するので、4×4画素のローパスフィルタとして機能する。
<制御装置>
図5に戻り、制御装置20について説明する。
図5に示すように、制御装置20は、DMD素子13,16を駆動するものであり、パラメータ設定部21と、駆動パターン設定部22と、第1変調制御部23と、第2変調制御部24とを備える。
<<パラメータ設定部>>
パラメータ設定部21は、DMD素子13,16の制御に必要な各種パラメータを設定するものである。本実施形態では、パラメータ設定部21は、2重変調方式プロジェクタ1用に予め決められたパラメータを設定することとする。このパラメータは、後記する第1変調制御部23及び第2変調制御部24によって参照される。
例えば、このパラメータとしては、画素ブロックサイズと、1フレーム期間と、粗調整期間と、微調整期間と、粗調整ブロック数とがあげられる。
画素ブロックとは、DMD素子13,16を駆動する画素単位のことであり、複数の画素で構成されている。画素ブロックサイズとは、画素ブロックを構成する画素数のことであり、光学LPF15で平均化を行う画素数と同一である(例えば、4×4画素)。
1フレーム期間(N)とは、図8(a)に示すように、映像信号の1フレームを表示する期間(クロック数)のことである。クロックとは、DMD素子13,16を駆動する時間単位のことである。
粗調整期間(N)とは、1フレーム期間のうち、後記する全駆動パターンで駆動する期間(クロック数)のことである。
微調整期間(N)とは、1フレーム期間のうち、後記する部分駆動パターンのそれぞれで駆動する期間(クロック数)のことである。
粗調整ブロック数(M)とは、所定クロック数の時間ブロックに1フレーム期間を分割したときに、粗調整期間に含まれる時間ブロックの個数のことである。
例えば、1フレーム期間が1/60秒であり、1時間ブロックが16クロックであり、1クロックが1/61440秒であることとする。この場合、例えば、1フレーム期間が1024クロック(64時間ブロック)、粗調整期間が1008クロック(63時間ブロック)、微調整期間が16クロック(1時間ブロック)となる。
<<駆動パターン設定部>>
駆動パターン設定部22は、駆動パターンを設定するものである。本実施形態では、駆動パターン設定部22は、2重変調方式プロジェクタ1用のパラメータに対応して予め決められた駆動パターンを設定することとする。この駆動パターンは、後記する第1変調制御部23及び第2変調制御部24によって参照される。
図8(b)に示すように、駆動パターンとして、1つの全駆動パターンPと、複数の部分駆動パターンP1/2〜P1/16とを設定する。なお、図8(b)では、その駆動パターンで駆動せずに必ずOffになる画素をハッチングで図示した。
全駆動パターンPとは、画素ブロックの全画素を駆動する駆動パターンのことである。例えば、全駆動パターンPは、画素ブロックに含まれる4×4画素の全部をOn/Offする。
部分駆動パターンP1/2〜P1/16とは、画素ブロックを構成する画素のうち、一部画素を駆動する駆動パターンのことである。以下で説明するように、部分駆動パターンP1/2〜P1/16は、画素ブロックで駆動する画素数が1、2、4、8、16のように2の累乗で表される。つまり、部分駆動パターンP1/2〜P1/16は、画素ブロックの全画素のうち1/2〜1/16を駆動するので、DMD素子16の光入力を1/2〜1/16に減少させる。
部分駆動パターンP1/2とは、画素ブロックを構成する画素の1/2を駆動する駆動パターンのことである。例えば、部分駆動パターンP1/2では、画素ブロックの全16画素のうち、水平方向及び垂直方向で1画素おきに計8画素をOn/Offする。
部分駆動パターンP1/4とは、画素ブロックを構成する画素の1/4を駆動する駆動パターンのことである。例えば、部分駆動パターンP1/4では、画素ブロックの全16画素のうち、水平方向で左1,3列目及び垂直方向で上1,3列目の計4画素をOn/Offする。
部分駆動パターンP1/8とは、画素ブロックを構成する画素の1/8を駆動する駆動パターンのことである。例えば、部分駆動パターンP1/8では、画素ブロックの全16画素のうち、水平方向で左1,3列目及び垂直方向で上1,3列目、かつ、水平座標と垂直座標とが等しくなる2画素をOn/Offする。
部分駆動パターンP1/16とは、画素ブロックを構成する画素の1/16を駆動する駆動パターンのことである。例えば、部分駆動パターンP1/16では、画素ブロックの全16画素のうち、左上に位置する1画素をOn/Offする。なお、本実施形態では、駆動する画素数が1個の部分駆動パターンP1/16が、駆動する画素数が最小の部分駆動パターンとなる。
ここで、フレーム期間と駆動パターンの関係について説明する。
図8(a)に示すように、粗調整期間では、DMD素子13,16が全駆動パターンPで駆動する。また、微調整期間では、DMD素子13が部分駆動パターンP1/2〜P1/16で駆動する。例えば、微調整期間では、駆動パターンP1/2,P1/4,P1/8をそれぞれ2クロックとする。また、微調整期間では、後記するディザを行うために、部分駆動パターンP1/16を10クロックとする。
なお、部分駆動パターンP1/2〜P1/16で駆動する画素の位置は、図8の例に限定されない。また、微調整期間において、部分駆動パターンP1/2〜P1/16のクロック数も図8の例に限定されない。
図5に戻り、制御装置20の説明を続ける。
第1変調制御部23は、4K等の映像信号が入力され、入力された映像信号に基づいて、DMD素子13を全駆動パターンP及び部分駆動パターンP1/2〜P1/16で駆動するものである。
第2変調制御部24は、4K等の映像信号が入力され、映像信号に対応する光出力が得られるように、DMD素子13の光出力に応じてDMD素子16を駆動するものである。
<<DMD素子の駆動方法>>
以下、第1変調制御部23及び第2変調制御部24によるDMD素子13,16の駆動方法について詳細に説明する。
なお、説明を簡易にするため、RGBの各色のうち、何れか1色(例えば、緑色光)を説明するが、残り2色(赤色光、青色光)も同様である。
1台のDMD素子を用いた従来のプロジェクタでは、映像信号v(i,j)に応じた光出力となるように、DMD素子のOn/Offを制御する。ここで、i,jは、画素の座標を表しており、解像度が4Kの場合、i=0〜3839、j=0〜2159となる。1フレーム期間におけるDMD素子の光出力L(i,j)は、式(1)で表される。
Figure 2021043287
ここで、I(n)は、nクロック目におけるDMD素子の光入力の大きさを表す。D(i,j,n)は、DMD素子の駆動信号、つまり、nクロック目における座標(i,j)の画素の駆動状態を表す。つまり、D(i,j,n)が‘1’の場合、nクロック目で座標(i,j)の画素がOnとなり、D(i,j,n)が‘0’の場合、nクロック目で座標(i,j)の画素がOffとなる。
通常、従来のプロジェクタでは、図9に示すように、光入力I(n)が常時存在する。DMD素子の光出力L(i,j)の最小値を‘0.0’及び最大値を‘1.0’とすると、光出力L(i,j)が、0,1/N,2/N,…,1.0のN+1通りの値となる(階調数=N+1)。このように、従来のプロジェクタの階調数がN+1であったが、4×4画素で平均化する光学LPF15を用いるので、2重変調方式プロジェクタ1の階調数が16・N+1となる。つまり、画素ブロックの画素数だけ、階調数が倍増する。
なお、フリッカを避けるため1フレーム期間を幾つかのサブフレームに分けるのが一般的であるが、説明を簡単にするため、以降ではサブフレームは無しとして説明する。もしサブフレームがある場合、1サブフレームの取り扱いを1フレーム期間と同等とすればよい。
2重変調方式プロジェクタ1では、DMD素子13の光出力L(i,j)に応じて、DMD素子16の光入力I(i,j,n)が変化するため、式(1)が以下の式(2−1)及び式(2−2)で表される。つまり、2重変調方式プロジェクタ1の最終的な光出力は、L(i,j)となる。
Figure 2021043287
なお、添え字‘1’が、1台目のDMD素子13を表し、添え字’2’が2台目のDMD素子16を表す。つまり、DMD素子13の光出力がL(i,j)、DMD素子13の光入力がI(n)、DMD素子13の駆動信号がD(i,j,n)である。また、DMD素子16の光出力がL(i,j)、DMD素子16の光入力がI(i,j,n)、DMD素子16の駆動信号がD(i,j,n)である。L(i,j)及びL(i,j)の両方とも、最小値が0.0であり、最大値が1.0である。
まず、第1変調制御部23は、予め設定された信号変換式により、映像信号v(i,j)を光出力L(i,j)に変換する。この信号変換式は、電気光変換特性をγとすると、以下の式(3)で表される。例えば、4K映像がHLG方式に対応する場合、信号変換式として、式(4)を利用できる(参考文献2)。この式(4)では、E´がv(i,j)に対応し、EがL(i,j)に対応する。
参考文献2:ITU-R BT.2100-2,“Image parameter values for high dynamic range television for use in production and international programme exchange”
Figure 2021043287
Figure 2021043287
図10に示すように、Nクロックの1フレーム期間が、Nクロック期間の粗調整期間とNクロックの微調整期間とに分かれている。粗調整期間は、M個の時間ブロックに分かれている(1時間ブロックはN/Mクロック)。微調整期間は、部分駆動パターンP1/2〜P1/16のそれぞれで駆動するサブブロックに分かれている。それぞれの部分駆動パターンP1/2〜P1/16で駆動する期間のクロック数をN1/2〜N1/16とする。
微調整期間に含まれるN1/2,N1/4,N1/8,N1/16は、最低各1クロックあればよい。図10では、N1/2,N1/4,N1/8は1クロック間隔で1クロックの長さとし、N1/16は10クロックとする。N1/16が長いのは後記するディザのためである。なお、N1/2〜N1/16が連続してもよく、微調整期間では、N1/2+N1/4+N1/8+N1/16クロック幅のものが1個でもよい。また、図10では、粗調整期間の後に微調整期間を図示したが、微調整期間の位置は任意である。
光学LPF15が4×4画素の画素ブロック単位で平均化を行うため、階調の制御も4×4画素の画素ブロック単位で行う。このため、第1変調制御部23は、以下の式(5)を用いて、映像信号v(i,j)の光出力L(i,j)から、画素ブロック毎の光出力最大値Lを算出する。ここで、第1変調制御部23は、隣接する画素の影響を受ける場合、式(5)の代わりに式(6)を用いて、より広い範囲で光出力最大値Lを算出してもよい。なお、‘max’は、最大値を抽出する関数である。
Figure 2021043287
Figure 2021043287
4×4画素の画素ブロック単位で制御し、図10の粗調整期間及び微調整期間に合わせるため、式(2−1)の駆動信号D(i,j,n)を以下の式(7)で表す。式(7)の右辺上段が粗調整期間に対応し、右辺下段が微調整期間に対応する。また、m=Mが微調整期間を表し、‘mod’が除数で割ったときの剰余を求める関数を表す。
以上より、第1変調制御部23は、式(7)で表されるDMD素子13の駆動信号D(i,j,n)を生成し、DMD素子13に出力する。
Figure 2021043287
図8(b)の部分駆動パターンP1/2〜P1/16で駆動するので、式(7)のD1d(i,j,P)を以下の式(8)で表し、式(7)のD1s(i,j,m)を以下の式(9)で表すことができる。なお、式(9)のMは、粗調整期間において、全駆動パターンPでOnになる時間ブロックの数である。また、‘integer’が整数を意味し、‘others’が上段の条件に該当しないときを意味する。
Figure 2021043287
Figure 2021043287
また、式(2−1)を以下の式(10)に変形できる。この式(10)は、DMD素子13の光出力L(i,j)が、粗調整期間において、全駆動パターンPでOnにした時間ブロックの数と、微調整期間において、部分駆動パターンP1/2〜P1/16でOnにしたクロック数によって決まることを表している。
Figure 2021043287
式(10)が1フレーム期間での光出力の加算を表しているが、式(2−2)で必要なのは、1フレーム期間での光出力の変化量(低下量)である。さらに、DMD素子13の光出力L(i,j)は、光学LPF15で平均化されている。そこで、DMD素子16の光入力I(i,j,n)を以下の式(11)で表すこととする。
Figure 2021043287
式(2−2)でDMD素子16の駆動信号D(i,j,n)を算出するため、映像信号v(i,j)の光出力L(i,j)を以下の式(12)で表す(但し、N=N×L)。この式(12)の右辺カッコ内には、後記する整数部分と小数部分と残差Δとが含まれている。整数部分は、全駆動パターンPの駆動で得られる光出力Nである。小数部分は、部分駆動パターンP1/2〜P1/16の駆動で得られる1/2〜1/16精度の光出力L1/2〜L1/16である。残差Δは、映像信号v(i,j)の光出力L(i,j)と、整数部分及び小数部分の合計値との差分である。
式(12)を用いて、DMD素子16の駆動信号D(i,j,n)は、以下の式(13)で表される。以上より、第2変調制御部24は、式(13)で表されるDMD素子16の駆動信号D(i,j,n)を生成し、DMD素子16に出力する。
Figure 2021043287
Figure 2021043287
なお、DMD素子13,16は、図11に示すように、回路構成の影響により駆動タイミングがずれる場合がある(例えば、1クロック程度)。この場合、第2変調制御部24は、式(13)のN1/2〜N1/16のタイミングをずらせばよい(n=Nの代わりにn=N+1)。前記したように1クロックずらす場合、微調整期間の部分駆動パターンP1/2〜P1/16を2クロック以上確保する必要がある。
以下、図12を参照し、DMD素子13の駆動信号D(i,j,n)、DMD素子16の駆動信号D(i,j,n)、最終的なDMD素子16の光出力L(i,j)の関係について具体的に説明する。
図12に示すように、第1変調制御部23は、式(7)を用いてDMD素子13の駆動信号D(i,j,n)を生成し、DMD素子13の光出力L(i,j)がその近傍の光出力最大値L(i,j)以上なるようにDMD素子13のOn/Offを制御する。つまり、2台目のDMD素子16の制御後でも光出力最大値L(i,j)を出力できるように、DMD素子13の光出力L(i,j)を映像信号v(i,j)の光出力L(i,j)以上にしておく。
そして、第2変調制御部24は、式(13)で表されるDMD素子16の駆動信号D(i,j,n)を生成し、DMD素子16の光入力I(i,j,n)の1フレーム期間合計が映像信号v(i,j)で決まる光出力L(i,j)まで低減するようにDMD素子16のOn/Offを制御する。これにより、DMD素子16の光出力L(i,j)を、従来の16倍の階調数で映像信号v(i,j)の光出力L(i,j)に合わせることができる。
図12では、粗調整期間において、DMD素子13がOnの状態でも、DMD素子16がOffになる期間(符号α,α)や、DMD素子16が短い周期でOn/Offを繰り返す期間を設けている(符号α)。さらに、部分駆動パターンP1/2,P1/8,P1/16でOnになるクロック数が、DMD素子13よりもDMD素子16の方を少なくしている。部分駆動パターンP1/4については、DMD素子13でOnになっているが、DMD素子16ではOffになっている(符号α参照)。これにより、微調整期間で段階的に光出力L(i,j)が低下することになる(符号β)このように、微調整期間で光出力L(i,j)を調整可能とし、高階調表示に対応した最終的な光出力L(i,j)を得ることができる。
さらに、微調整期間において、部分駆動パターンP1/16で駆動するクロック数を他の部分駆動パターンP1/2〜P1/8より長くしている。これにより、第2変調制御部24は、式(12)で残りの期間(N+N1/2+N1/4+N1/8<n)において、後記する時空間のディザを行うことで、より細かな階調表現を行うことができる。
<<ディザ>>
第2変調制御部24は、部分駆動パターンP1/2〜P1/16のうち、駆動する画素数が最小の部分駆動パターンP1/16でDMD素子16を駆動する時空間のディザを行う。このディザとは、DMD素子16の光出力L(i,j)と映像信号v(i,j)で決まる光出力L(i,j)との差分が最小となるように、以下で述べるように部分駆動パターンP1/16でDMD素子16を駆動することである。
ここで、式(12)のうち、微調整期間のN1/2+N1/4+N1/8で再現できる範囲が以下の式(14)で表され、その残差が以下の式(15)で表される。ディザは、この残差を、微調整期間の残期間N−(N1/2+N1/4+N1/8)でなるべく正確に再現するものである。部分駆動パターンP1/16では、全駆動パターンPに比べ、DMD素子16に入射する光量が1/16となる。この場合、例えば、2フレーム期間のうち1フレーム期間だけ部分駆動パターンP1/16でOnにすると時間方向のディザとなり、近傍の画素の平均光量に応じて部分駆動パターンP1/16でOn/Offすると空間方向のディザとなる。
Figure 2021043287
Figure 2021043287
[制御装置の動作]
図13を参照し、制御装置20の動作について説明する。
図13に示すように、ステップS10において、パラメータ設定部21は、DMD素子13,16の制御に必要な各種パラメータを設定する。例えば、このパラメータとしては、画素ブロックサイズと、1フレーム期間と、粗調整期間と、微調整期間と、粗調整ブロック数とがあげられる。
ステップS11において、駆動パターン設定部22は、全駆動パターンP、及び、部分駆動パターンP1/2〜P1/16を設定する。
ステップS12において、第1変調制御部23は、映像信号v(i,j)に基づいて、DMD素子13を全駆動パターンP及び部分駆動パターンP1/2〜P1/16で駆動する。具体的には、第1変調制御部23は、前記した式(3)の信号変換式により、映像信号v(i,j)を、光出力L(i,j)に変換する。次に、第1変調制御部23は、前記した式(5)を用いて、映像信号v(i,j)の光出力L(i,j)から画素ブロック毎の光出力最大値Lを算出する。そして、第1変調制御部23は、前記した式(7)で表されるDMD素子13の駆動信号D(i,j,n)を生成し、DMD素子13に出力する。
ステップS13において、第2変調制御部24は、映像信号v(i,j)に基づいて、DMD素子16を全駆動パターンP及び部分駆動パターンP1/2〜P1/16で駆動する。具体的には、第2変調制御部24は、前記した式(13)で表されるDMD素子16の駆動信号D(i,j,n)を生成し、DMD素子16に出力する。
[作用・効果]
以上のように、2重変調方式プロジェクタ1は、光学LPF15がDMD素子16の各画素で生じる輝度差を平均化して緩和するので、第2変調制御部24がDMD素子16を容易に制御できる。そして、2重変調方式プロジェクタ1は、映像信号v(i,j)をDMD素子13,16で2重変調するので、高ダイナミックレンジで高階調表示が容易になる。
(変形例)
以上、本発明の実施形態を詳述してきたが、本発明は前記した実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
前記した実施形態では、画素ブロックが2=16画素であることとして説明したが、これに限定されない。例えば、画素ブロックが2=32画素であってもよい。この場合、1、2、4、8、16、32画素という5つの部分駆動パターンを設定すればよい。
前記した実施形態では、表示素子がDMD素子であることとして説明したが、これに限定されない。例えば、表示素子として、デジタル駆動の反射型液晶があげられる(参考文献3)。このデジタル駆動の反射型液晶は、0°及び90°という2つの偏光方向で反射型液晶を駆動し、光の反射又は遮蔽することで階調表現を行うものである。
参考文献3:[令和1年7月8日検索]、インターネット<URL[https://www.jstage.jst.go.jp/article/itej/60/9/60_9_1356/_pdf]>
前記した実施形態では、制御装置を独立したハードウェアとして説明したが、本発明は、これに限定されない。例えば、本発明は、コンピュータが備えるCPU、メモリ、ハードディスク等のハードウェア資源を、前記した制御装置として動作させるプログラムで実現することもできる。これらのプログラムは、通信回線を介して配布してもよく、CD−ROMやフラッシュメモリ等の記録媒体に書き込んで配布してもよい。
以下、実施例として、実施形態に係る2重変調方式プロジェクタと従来のプロジェクタとの階調再現特性及びコントラストを比較したシミュレーション結果を説明する。
映像信号は、4K解像度の10ビットHLG(Hybrid Log Gamma)信号であり、(白ピークレベル940から黒レベル64までのなだらかな波形となるシェーディングパターンを有する。DMD素子を用いるロジェクタでは、Offであっても一部の光が漏れるため、完全な黒を表示できない。この光の漏れの割合をCoutとすると、座標(i,j)における光出力Lout(i,j)は、従来のプロジェクタでは式(16)で表され、2重変調方式プロジェクタでは式(17)で表される。なお、式(16)のL(i,j)が式(1)で定義されており、式(17)のL(i,j)が式(2−2)で定義されている。
Figure 2021043287
Figure 2021043287
例えば、漏れの割合Cout=2000、1フレーム期間N=1024、粗調整期間N=1008、粗調整期間N=16、時間ブロック数M=64とした場合のシミュレーション結果を図14に図示した。図14では、点線が映像信号の光出力(Input light)であり、太線が従来のプロジェクタの光出力(1008 level,normal)であり、細線が2重変調方式プロジェクタの光出力(1008×16 levels,DM HDR)であり、細破線が2重変調方式プロジェクタでディザを行ったときの光出力(1008×16×8 levels,DM HDR)である(2×2画素の空間方向のディザと2フレーム期間での時間方向のディザ)。
図14に示すように、従来のプロジェクタでは、光出力(輝度)が白ピークから1/1000まで正確に表示でき、1/2000で一定となる(太線参照)。一方、2重変調方式プロジェクタでは、光出力が1/16000まで正確に表示でき、1/40000で一定となる(細線参照)。このように、2重変調方式プロジェクタは、従来のプロジェクタに比べて、高ダイナミックレンジで(白ピークが同じでより黒くできる)、再現できる階調数も多くなる。さらに、2重変調方式プロジェクタでディザを行った場合、白ピークから1/100000まで正確な表示が可能となる。このように、2重変調方式プロジェクタでは、高ダイナミックレンジ表示と高階調表示が実現できる。
1 2重変調方式プロジェクタ
2 光学LPF
2A,2A,2A 複屈折素子
2B,2B,2B 1/4位相板
10 プロジェクタ装置
11 光源
12 色分解手段
13,13,13,13 DMD素子(第1表示素子)
14,14,14 リレーレンズ
15 光学LPF(光学ローパスフィルタ)
15A,15A〜15A 複屈折素子
15B,15B〜15B 1/4位相板
16,16,16,16 DMD素子(第2表示素子)
17,17,17 反射鏡
18 色合成手段
19 投射レンズ
20 制御装置
21 パラメータ設定部
22 駆動パターン設定部
23 第1変調制御部
24 第2変調制御部
全駆動パターン
1/2〜P1/16 部分駆動パターン

Claims (7)

  1. 光源と、平面状に配列された画素が前記光源からの光を反射又は遮蔽することで当該光を変調する第1表示素子と、前記第1表示素子からの光を投射する1対のリレーレンズと、前記1対のリレーレンズの間に配置され、前記第1表示素子からの光を画素ブロック単位で平均化する光学ローパスフィルタと、平面状に配列された画素が前記リレーレンズからの光を反射又は遮蔽することで当該光を変調する第2表示素子と、を備える2重変調方式プロジェクタの制御装置であって、
    前記画素ブロックの全画素を駆動する全駆動パターンと、前記画素ブロックで駆動する画素数が2の累乗で表される複数の部分駆動パターンとが予め設定される駆動パターン設定部と、
    映像信号が入力され、入力された前記映像信号に基づいて、前記第1表示素子を前記全駆動パターン及び前記部分駆動パターンのそれぞれで駆動する第1変調制御部と、
    前記映像信号に基づいて、前記第2表示素子を前記全駆動パターン及び前記部分駆動パターンのそれぞれで駆動する第2変調制御部と、
    を備えることを特徴とする2重変調方式プロジェクタの制御装置。
  2. 前記映像信号の1フレームを表示するクロック数を示す1フレーム期間と、前記1フレーム期間のうち前記全駆動パターンで駆動するクロック数を示す粗調整期間と、前記1フレーム期間のうち前記部分駆動パターンのそれぞれで駆動するクロック数を示す微調整期間とが予め設定されるパラメータ設定部、をさらに備え、
    前記第1変調制御部は、予め設定された信号変換式により前記映像信号を当該映像信号の光出力に変換し、前記映像信号の光出力から前記画素ブロック毎の光出力最大値を算出し、前記第1表示素子の光出力が前記光出力最大値以上となるように、前記粗調整期間内で前記第1表示素子を前記全駆動パターンで駆動する共に、前記微調整期間内で前記第1表示素子を前記部分駆動パターンのそれぞれで駆動し、
    前記第2変調制御部は、前記第2表示素子の光出力が前記映像信号の光出力まで低減するように、前記粗調整期間内で前記第2表示素子を前記全駆動パターンで駆動する共に、前記微調整期間内で前記第2表示素子を前記部分駆動パターンのそれぞれで駆動することを特徴とする請求項1に記載の2重変調方式プロジェクタの制御装置。
  3. 前記第2変調制御部は、前記第2表示素子の光出力と前記映像信号の光出力との差分が最小となるように、駆動する画素数が最小の部分駆動パターンで前記第2表示素子を駆動するディザを行うことを特徴とする請求項2に記載の2重変調方式プロジェクタの制御装置。
  4. 光源と、
    平面状に配列された画素が前記光源からの光を反射又は遮蔽することで当該光を変調する第1表示素子と、
    前記第1表示素子からの光を投射する1対のリレーレンズと、
    前記1対のリレーレンズの間に配置され、前記第1表示素子からの光を画素ブロック単位で平均化する光学ローパスフィルタと、
    平面状に配列された画素が前記リレーレンズからの光を反射又は遮蔽することで当該光を変調する第2表示素子と、
    請求項1から請求項3の何れか一項に記載の2重変調方式プロジェクタの制御装置と、
    を備えることを特徴とする2重変調方式プロジェクタ。
  5. 前記第1表示素子及び前記第2表示素子は、前記画素としての微小鏡面が平面状に配列された微小鏡面素子であることを特徴とする請求項4に記載の2重変調方式プロジェクタ。
  6. 前記光学ローパスフィルタは、複屈折素子と1/4位相板との組を積層させたことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の2重変調方式プロジェクタ。
  7. コンピュータを、請求項1から請求項3の何れか一項に記載の制御装置として機能させるためのプログラム。
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