JP2021042766A - 蒸気タービン弁駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い信頼性で急閉動作を実行可能な蒸気タービン弁駆動装置を提供する。【解決手段】実施形態の蒸気タービン弁駆動装置は、ピストンとシリンダと双方向ポンプとサーボモータと貯油部と急閉用ダンプ弁と急閉用電磁弁とを備える。シリンダは、蒸気弁部を操作する操作ロッドに設けられたピストンを収容し、ピストンによって負荷側油室と反負荷側油室とに区画される。急閉用ダンプ弁は、急閉用油路に設置され、開動作および閉動作を行う際には、パイロット油室に作動油が供給されることによって閉じた状態になる。急閉動作を行う際には、急閉用電磁弁を無励磁状態にしてパイロット油室からの作動油が貯油部に排出されることによって、急閉用ダンプ弁を開いた状態とし、急閉用油路を経由して負荷側油室の作動油が反負荷側油室へ流れる。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、蒸気タービン弁駆動装置に関する。
一般に、蒸気タービン発電設備においては、蒸気タービンの回転数および出力の調整を行うために、蒸気タービン弁駆動装置が蒸気弁の開度を制御し、蒸気タービンへ流入する蒸気の流入量を制御する。
蒸気タービン弁駆動装置は、油圧系統を含み、作動油の供給または排出を行う。これにより、蒸気タービン弁駆動装置において、シリンダの内部に収容されたピストンが駆動し、蒸気弁の動作が制御される。
蒸気タービン発電設備において異常が発生したときには、蒸気タービン発電設備を構成する機器を保護するために、蒸気弁を急速に閉じる急閉動作を行うことによって、蒸気タービンへ蒸気が流れる蒸気流路を遮断し、蒸気タービンを停止させる。
従来においては、たとえば、一つの集約型油圧発生装置から作動油を各蒸気タービン弁駆動装置へ作動油配管を通して供給している。また、一つの集約型油圧発生装置に加えて各蒸気タービン弁駆動装置にサーボモータとポンプを搭載することが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。また、集約型油圧発生源を用いずに各油圧駆動装置に油圧源を搭載した油圧駆動装置が提案されている(たとえば、特許文献2参照)。
この他に、蒸気弁の駆動方式として、一つの集約型油圧発生装置を設けずに、各蒸気タービン弁駆動装置に油圧発生源を搭載した油圧源搭載型弁駆動装置が提案されている。ここでは、シリンダの二つの油室を接続する油路の間に双方向ポンプを設け、ポンプと連結したモータの回転数を制御することで、二つ油室の油の体積を制御し、蒸気弁の開度制御を行う。また、蒸気弁の駆動装置として重要な急閉動作を行う際には、自己閉鎖バネの作用によって、負荷側油室(高圧側油室)の油を排出する。具体的には、蒸気弁の急閉動作を行う際には、電磁弁が動作することによって、負荷側油室と反負荷側油室(低圧側油室)とが電磁弁を介して連通し、自己閉鎖バネの作用により油が負荷側油室から反負荷側油室へ排出される(特許文献3参照)。
特開2016−70500号公報 特開2012−102855号公報 特開2017−160890号公報
電磁弁を用いて蒸気弁の急閉動作を行う場合、シリンダのサイズに応じて電磁弁のサイズを大型化しなければ、十分に高い速度で急閉動作を実行することが困難な場合がある。
上記のような事情により、高い信頼性で急閉動作を実行することが容易でない場合がある。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、高い信頼性で急閉動作を実行可能な蒸気タービン弁駆動装置を提供することである。
実施形態の蒸気タービン弁駆動装置は、シリンダと双方向ポンプと貯油部と急閉用ダンプ弁と急閉用電磁弁とを備え、蒸気タービンへ蒸気を供給する蒸気流路に設置された蒸気弁部を駆動する。シリンダは、蒸気弁部を操作する操作ロッドに設けられたピストンを収容し、ピストンによって負荷側油室と反負荷側油室とに区画される。双方向ポンプは、負荷側開度制御用油路を介して作動油を負荷側油室に供給することで蒸気弁部の開動作を実行すると共に、反負荷側開度制御用油路を介して作動油を前記反負荷側油室に供給することで蒸気弁部の閉動作を実行する。貯油部は、作動油が貯蔵される。急閉用ダンプ弁は、負荷側開度制御用油路および反負荷側開度制御用油路のそれぞれに接続されている急閉用油路に設置され、開動作および閉動作を行う際には、パイロット油室に作動油が供給されることによって閉じた状態になるように構成されている。急閉用電磁弁は、貯油室およびパイロット油室を連結する電磁弁設置油路に設けられる。開動作および閉動作を行う際には、急閉用電磁弁を励磁状態にして貯油部からの作動油がパイロット油室に供給されることによって、急閉用ダンプ弁を閉じた状態とする。急閉動作を行う際には、急閉用電磁弁を無励磁状態にしてパイロット油室からの作動油が貯油部に排出されることによって、急閉用ダンプ弁を開いた状態とし、急閉用油路を経由して負荷側油室の作動油が反負荷側油室へ流れる。
図1は、第1実施形態において、蒸気タービン発電設備を構成する蒸気弁部10および蒸気タービン弁駆動装置20の要部を示す図である。 図2は、第1実施形態において、蒸気弁部10について蒸気タービン弁駆動装置20が通常の開動作を行う場合(ケース1)の様子を模式的に示す図である。 図3は、第1実施形態において、蒸気弁部10について蒸気タービン弁駆動装置20が通常の閉動作を行う場合(ケース2)の様子を模式的に示す図である。 図4は、第1実施形態において、蒸気弁部10について蒸気タービン弁駆動装置20が急閉動作を行う場合(ケース3)の様子を模式的に示す図である。 図5は、第1実施形態の変形例において、蒸気弁部10および油圧駆動部30の要部を示す図である。 図6は、第2実施形態において、蒸気タービン発電設備を構成する蒸気弁部10および蒸気タービン弁駆動装置20の要部を示す図である。 図7は、第2実施形態の蒸気タービン弁駆動装置20において、急閉用電磁弁V54を示す図である。 図8は、第4実施形態において、油圧回路部50の要部を示す図である。 図9は、第5実施形態において、油圧回路部50の要部を示す図である。 図10は、第6実施形態において、油圧回路部50の要部を示す図である。 図11は、第7実施形態において、油圧回路部50の要部を示す図である。 図12は、第8実施形態において、油圧回路部50の要部を示す図である。 図13は、第9実施形態において、油圧回路部50の要部を示す図である。 図14は、第10実施形態において、油圧回路部50の要部を示す図である。
<第1実施形態>
[A]構成
第1実施形態において、蒸気タービン発電設備を構成する蒸気弁部10および蒸気タービン弁駆動装置20の要部に関して、図1を用いて説明する。図1では、蒸気タービン弁駆動装置20が蒸気弁部10について、通常の開動作および通常の閉動作を行う場合の様子を示している。
図1に示すように、本実施形態の蒸気タービン発電設備においては、蒸気弁部10が蒸気タービン弁駆動装置20によって駆動することによって、ボイラ(図示省略)から蒸気タービン(図示省略)へ作動媒体として供給される蒸気の流れが制御されるように構成されている。各部の詳細について、順次、説明する。
[A−1]蒸気弁部10
蒸気弁部10は、蒸気弁本体であって、図1に示すように、蒸気タービン弁駆動装置20によって弁棒14が移動することによって、弁箱部11の内部において弁座13と弁体15との間の開度が変動する。蒸気弁部10は、蒸気タービンへ流れる蒸気の流路に設置されており、たとえば、蒸気タービンの起動時に蒸気流量を制御するために開度が制御される。
蒸気弁部10のうち、弁箱部11は、蒸気F11Aが内部へ流入する蒸気入口P11Aと、蒸気F11Bが外部へ流出する蒸気出口P11Bとが形成されている。弁座13は、弁箱部11の内部に固定されている。弁座13は、蒸気弁部10が閉められたときに、弁体15が接する部分を含む。
弁棒14は、棒状体であって、弁箱部11に形成された貫通孔を貫くように設置されている。弁棒14は、軸が沿った方向において移動するように設けられている。
弁体15は、弁箱部11の内部に収容されている。弁体15は、弁棒14の一端に連結されており、弁棒14と共に移動する。弁体15は、蒸気弁部10を開けるときには、弁座13から離れるように移動する。これに対して、蒸気弁部10を閉めるときには、弁体15は、弁座13に近づくように移動し、弁体15が弁座13に接触することで蒸気弁部10が全て閉められた状態になる。
[A−2]蒸気タービン弁駆動装置20
蒸気タービン弁駆動装置20は、蒸気弁部10を動作させるために設置されている。蒸気タービン弁駆動装置20は、油圧駆動部30が油圧回路部50によって駆動することによって、蒸気弁部10について開閉動作を行う。蒸気タービン弁駆動装置20では、制御装置70が油圧回路部50の動作を制御することで、油圧駆動部30の動作が制御される。
[A−2−1]油圧駆動部30
蒸気タービン弁駆動装置20において、油圧駆動部30は、油圧駆動装置であって、図1に示すように、蒸気弁部10に設置されている。油圧駆動部30は、蒸気弁部10を操作する操作ロッド31にピストン35が設けられており、そのピストン35がシリンダ32に収容されている。油圧駆動部30は、シリンダ32の内部においてピストン35が作動油の作用によって駆動することで、操作ロッド31が蒸気弁部10を操作するように構成されている。
[A−2−1−1]操作ロッド31
油圧駆動部30のうち、操作ロッド31は、棒状体であって、弁棒14と同軸であって、一端がカップリング311を介して弁棒14に連結されている。操作ロッド31は、他端に開度検出器38が設けられている。そして、操作ロッド31は、中央部分にピストン35が設けられている。なお、本実施形態では、操作ロッド31と弁棒14とが同軸である場合を例示しているが、例えば一般的なレバー駆動型の蒸気タービン弁駆動装置のように、操作ロッドと弁棒とが同軸でない構成としてもよい。
[A−2−1−2]シリンダ32
油圧駆動部30のうち、シリンダ32は、内部空間C32にピストン35を収容している。シリンダ32の内部空間C32は、ピストン35によって、負荷側油室C32aと反負荷側油室C32bとに区画されている。また、シリンダ32には、第1作動油ポートP32a、第2作動油ポートP32b、および、第3作動油ポートP32cが形成されている。
負荷側油室C32aは、シリンダ32の内部空間C32においてピストン35よりも蒸気弁部10の側に位置している。負荷側油室C32aには、第1作動油ポートP32aおよび第3作動油ポートP32cが設けられている。
反負荷側油室C32bは、シリンダ32の内部空間C32においてピストン35よりも開度検出器38の側に位置している。反負荷側油室C32bには、第2作動油ポートP32bが設けられている。
[A−2−1−3]ピストン35
油圧駆動部30のうち、ピストン35は、シリンダ32の内部空間C32において、作動油の作用により操作ロッド31の軸方向に沿って摺動するように構成されている。
具体的には、ピストン35は、蒸気弁部10を開ける場合には、油圧回路部50において、負荷側油室C32aに作動油が供給され、反負荷側油室C32bから作動油が排出されることによって、ピストン35が蒸気弁部10の側から離れるように移動する。蒸気弁部10を閉める場合には、ピストン35は、油圧回路部50において、反負荷側油室C32bに作動油が供給され、負荷側油室C32aから作動油が排出されることによって、ピストン35が蒸気弁部10の側へ近付くように移動する。そして、蒸気弁部10の開度を保持させるときには、ピストン35が停止した状態になるように、負荷側油室C32aの圧力と反負荷側油室C32bの圧力の調整が行われる。
[A−2−1−4]閉鎖用バネ82
上記の他に、油圧駆動部30においては、閉鎖用バネ82が設けられている。閉鎖用バネ82は、たとえば、金属線が螺旋状に巻かれたコイルスプリングであって、弁箱部11とシリンダ32との間に設置されたバネ箱部81の内部に収容されている。閉鎖用バネ82は、操作ロッド31が内部を貫通するように設置されている。閉鎖用バネ82は、ピストン35により操作される操作ロッド31によって伸縮するように構成されている。
ここでは、閉鎖用バネ82は、操作ロッド31に固定されたバネ受け31Rと、バネ箱部81においてバネ受け31Rに対面する固定プレート部83との間に介在している。閉鎖用バネ82は、操作ロッド31の移動に伴ってバネ受け31Rの位置が変わることによって、操作ロッド31の軸に沿った方向において変形する。閉鎖用バネ82は、バネ受け31Rを蒸気弁部10の側へ押し付けることによって、蒸気弁部10を閉める方向に付勢している。
[A−2−2]油圧回路部50
蒸気タービン弁駆動装置20において、油圧回路部50は、双方向ポンプ51、貯油部52、制御油用チェック弁V52a、制御油用チェック弁V52b、急閉用ダンプ弁V53、急閉用電磁弁V54、非常油用チェック弁V56b、非常油用チェック弁V56bを備えており、作動油が流れる油路を介して各部が接続されている。
[A−2−2−1]双方向ポンプ51
油圧回路部50のうち、双方向ポンプ51は、負荷側油室C32aに作動油を供給することで蒸気弁部10について通常の開動作を実行すると共に、反負荷側油室C32bに作動油を供給することで蒸気弁部10について通常の閉動作を実行するように構成されている。
具体的には、双方向ポンプ51は、たとえば、可逆回転型ポンプであって、駆動軸が正方向と逆方向とのそれぞれに回転することで、第1ポンプポートP51aまたは第2ポンプポートP51bから作動油を吐出するように構成されている。
双方向ポンプ51において、第1ポンプポートP51aは、油路L51a(負荷側開度制御用油路)を介して、シリンダ32の第1作動油ポートP32aに接続している。双方向ポンプ51は、第1ポンプポートP51aから作動油を吐出することで油路L51aを経由して第1作動油ポートP32aから負荷側油室C32aに作動油を供給する。油路L51aには、接続部J1aと接続部J2aと接続部J3aとが、双方向ポンプ51側からシリンダ32側へ向かって、順次、設けられている。
これに対して、双方向ポンプ51の第2ポンプポートP51bは、油路L51b(反負荷側開度制御用油路)を介して、シリンダ32の第2作動油ポートP32bに接続している。双方向ポンプ51は、第2ポンプポートP51bから作動油を吐出することで油路L51bを経由して第2作動油ポートP32bから反負荷側油室C32bに作動油を供給する。油路L51bには、接続部J1bと接続部J2bと接続部J3bとが、双方向ポンプ51側からシリンダ32側へ向かって、順次、設けられている。
この他に、双方向ポンプ51は、双方向ポンプ51でリークした作動油がドレン油として油路L51c(ドレン用油路)を介して貯油部52に流出するように構成されている。油路L51cには、接続部J4が設けられている。
ここでは、双方向ポンプ51は、サーボモータ512の駆動軸に連結されており、サーボモータ512が駆動軸の回転方向を変えることによって、双方向ポンプ51が作動油を吐出する方向を変える。これと共に、サーボモータ512が駆動軸の回転速度を変えることによって、双方向ポンプ51が作動油を吐出する量を変えるように構成されている。
サーボモータ512は、サーボドライバ514から出力される制御信号に基づいて、動作する。サーボドライバ514は、回転速度検出器であるレゾルバ(図示省略)からサーボモータ512の実回転数データが検出信号として入力される。この他に、サーボドライバ514は、制御装置70から回転数指令が制御信号として入力される。サーボドライバ514は、レゾルバ513から入力された実回転数データと、制御装置70から入力された回転数指令とに基づいて、サーボモータ512を駆動する。ここでは、サーボドライバ514は、回転数指令に対応した回転数にサーボモータ512の回転数がなるように、サーボモータ512の動作を制御する。つまり、蒸気弁部10において、予め設定された要求開度と、開度検出器38が蒸気弁部10について検出した開度とが一致するように、フィードバック制御が行われる。
[A−2−2−2]貯油部52
貯油部52は、たとえば、アキュムレータであって、内部に作動油を貯蔵している。ここでは、貯油部52において貯蔵された作動油が、油路L52(貯油部油路)を経由して、油路L51aに接続された油路L52a(負荷側制御油用油路)、および、油路L51bに接続された油路L52b(反負荷側制御油用油路)のそれぞれに供給されるように構成されている。
具体的には、貯油部52は、底部の給排油ポートに油路L52が接続されている。油路L52には、貯油部52の側から接続部J5と接続部J6とが設けられている。油路L52の接続部J5には、油路L51cの一端が接続されている。そして、油路L52の接続部J6には、油路L52aの一端と油路L52bの一端とのそれぞれが接続されている。油路L52aの他端は、油路L51aの接続部J1aに接続されており、油路L52bの他端は、油路L51bの接続部J1bに接続されている。
貯油部52は、双方向ポンプ51、急閉用ダンプ弁V53、および、急閉用電磁弁V54において作動油がリークした場合には、油路L52を介して、油路L51aに接続された油路L52a、および、油路L51bに接続された油路L52bのそれぞれに作動油を補填することができる。
[A−2−2−3]制御油用チェック弁V52a,制御油用チェック弁V52b
制御油用チェック弁V52a(第1の制御油用チェック弁)は、油路L52aに設置されている。制御油用チェック弁V52aは、油路L52aにおいて貯油部52の側から油路L51aの側へ作動油が流れるが、油路L51aの側から貯油部52の側へ作動油が流れないように構成されている。
これに対して、制御油用チェック弁V52b(第2の制御油用チェック弁)は、油路L52bに設置されている。制御油用チェック弁V52bは、油路L52bにおいて貯油部52の側から油路L51bの側へ作動油が流れるが、油路L51bの側から貯油部52の側へ作動油が流れないように構成されている。
[A−2−2−4]急閉用ダンプ弁V53
急閉用ダンプ弁V53は、油路L51aの接続部J3aと油路L51bの接続部J3bとのそれぞれに両端が接続された油路L53(急閉用油路)に設置されている。
油路L53において、急閉用ダンプ弁V53と油路L51aの接続部J3aとの間には、接続部J7が設けられている。油路L53の接続部J7とシリンダ32の第3作動油ポートP32cとの間は、油路L53a(急閉用油路)が接続されている。油路L53aには、オリフィスS53aが設けられている。
急閉用ダンプ弁V53は、AポートとBポートとパイロットポートとが設けられており、パイロットポートに連通したパイロット油室P53に供給される作動油の作用に応じてAポートとBポートとの間が連通状態または遮断状態になるように構成されている。
詳細については後述するが、急閉用ダンプ弁V53は、蒸気弁部10に関して通常の開動作および通常の閉動作を行う際には、AポートとBポートとの間が遮断状態であって、閉じている。これに対して、蒸気弁部10について急閉動作を行う際には、急閉用ダンプ弁V53は、AポートとBポートとの間が連通状態であって、開けられている。
[A−2−2−5]急閉用電磁弁V54
急閉用電磁弁V54は、油路L51cの接続部J4と急閉用ダンプ弁V53のパイロットポートとのそれぞれに両端が接続された油路L54(電磁弁設置油路)に設置されている。
急閉用電磁弁V54は、AポートとPポートとTポートとが設けられている。急閉用電磁弁V54は、ソレノイド部が励磁状態であるときにはAポートとPポートとの間が連通した状態になり、ソレノイド部が無励磁状態であるときに、TポートとAポートとの間が連通した状態になるように構成されている。
詳細については後述するが、急閉用電磁弁V54は、蒸気弁部10に関して通常の開動作および通常の閉動作を行う際には、励磁状態であり、AポートとPポートとの間が連通して、油路L54が遮断状態になる。これにより、急閉用電磁弁V54のPポートに接続され、オリフィスS56cが設置された油路L56cと、油路L54において急閉用ダンプ弁V53の側に位置する部分との間が連通した状態になる。これに対して、蒸気弁部10について急閉動作を行う際には、急閉用電磁弁V54は、無励磁状態であり、TポートとAポートとの間が連通して、油路L54が連通状態になる。
[A−2−2−6]非常油用チェック弁V56a,非常油用チェック弁V56b
非常油用チェック弁V56a(第1の非常油用チェック弁)は、油路L56aに設置されている。油路L56aは、一端が接続部J8において油路L56cに接続されており、他端が接続部J2aにおいて油路L51aに接続されている。非常油用チェック弁V56aは、油路L56aにおいて接続部J2aの側から接続部J8の側へ作動油が流れるが、接続部J8の側から接続部J2aの側へ作動油が流れないように構成されている。
これに対して、非常油用チェック弁V56b(第2の非常油用チェック弁)は、油路L56bに設置されている。油路L56bは、一端が接続部J8において油路L56cに接続されており、他端が接続部J2bにおいて油路L51bに接続されている。非常油用チェック弁V56bは、油路L56bにおいて接続部J2bの側から接続部J8の側へ作動油が流れるが、接続部J8の側から接続部J2bの側へ作動油が流れないように構成されている。
[A−3]制御装置70
制御装置70は、演算器(図示省略)とメモリ装置(図示省略)とを含み、メモリ装置が記憶しているプログラムを用いて演算器が演算処理を行うことによって、各部の制御を行う。制御装置70は、各部の状態を検出することで得られた検出信号が入力される。この他に、制御装置70は、たとえば、操作装置(図示省略)に操作者が入力した操作指令信号が入力される。制御装置70は、入力された各種信号に基づいて、油圧回路部50に油圧駆動部30を駆動することによって、蒸気弁部10の動作を制御する。
[B]動作
以下より、上記の蒸気弁部10について、通常の開動作を行う場合(ケース1)、通常の閉動作を行う場合(ケース2)、および、急閉動作を行う場合(ケース3)に関して順次説明を行う。
[B−1]通常の開動作を行う場合(ケース1)
まず、上記の蒸気弁部10について蒸気タービン弁駆動装置20が通常の開動作を行う場合(ケース1)に関して、図2を用いて説明する。図2では、蒸気弁部10を開けるための作動油の主要な流れを実線の矢印で示していると共に、急閉用ダンプ弁V53を閉じるための作動油の主要な流れを破線の矢印で示している。
蒸気弁部10について通常の開動作を行う場合、双方向ポンプ51が第1ポンプポートP51aから作動油を吐出するように、制御装置70がサーボドライバ514を用いてサーボモータ512を動作させる。
具体的には、作動油は、シリンダ32の反負荷側油室C32bの第2作動油ポートP32bから双方向ポンプ51の第2ポンプポートP51bへ流入する。これと共に、作動油のリークが生じている場合には、貯油部52から作動油が制御油用チェック弁V52bを経由して双方向ポンプ51の第2ポンプポートP51bへ流入する。そして、双方向ポンプ51は、第2ポンプポートP51bに流入した作動油を第1ポンプポートP51aから吐出する。第1ポンプポートP51aから吐出された作動油は、シリンダ32の負荷側油室C32aに流入する。これにより、シリンダ32の内部空間C32においては、負荷側油室C32aの圧力が反負荷側油室C32bの圧力よりも高くなり、ピストン35が負荷側油室C32aの側から反負荷側油室C32bの側へ移動する。その結果、蒸気弁部10では、弁体15が移動して、弁座13と弁体15との間の距離が広がることによって、開度が大きくなる。
上記のように、通常の開動作を行う場合、本実施形態の油圧回路部50では、急閉用電磁弁V54は、励磁状態であり、AポートとPポートとの間が連通して、油路L54が遮断状態になっている。これにより、急閉用電磁弁V54のPポートに接続された油路L56cと、油路L54において急閉用ダンプ弁V53の側に位置する部分との間が連通した状態になる。
通常の開動作が開始された時点において、反負荷側開度制御用油路L51bの圧力が負荷側開度制御用油路L51aの圧力よりも高い状態では、作動油は、反負荷側開度制御用油路L51bから非常油用チェック弁V56bを介して急閉用電磁弁V54のPポートとAポートとの間を通過し、急閉用ダンプ弁V53のパイロット油室P53に供給される。これにより、急閉用ダンプ弁V53は、閉じられた状態を保持する。
その後、負荷側開度制御用油路L51aの圧力が反負荷側開度制御用油路L51bの圧力よりも高い状態になったときには、作動油は、負荷側開度制御用油路L51aから非常油用チェック弁V56aを介して急閉用電磁弁V54のPポートとAポートとの間を通過し、急閉用ダンプ弁V53のパイロット油室P53に供給される。これにより、急閉用ダンプ弁V53は、通常の開動作が開始された時点と同様に、閉じられた状態を保持する。
[B−2]通常の閉動作を行う場合(ケース2)
つぎに、上記の蒸気弁部10について蒸気タービン弁駆動装置20が通常の閉動作を行う場合(ケース2)に関して、図3を用いて説明する。図3では、蒸気弁部10を閉めるための作動油の流れを実線の矢印で示していると共に、急閉用ダンプ弁V53を閉じるための作動油の流れを破線の矢印で示している。
蒸気弁部10について通常の閉動作を行う場合、双方向ポンプ51が第2ポンプポートP51bから作動油を吐出するように、制御装置70がサーボドライバ514を用いてサーボモータ512を動作させる。
具体的には、作動油は、貯油部52から制御油用チェック弁V52aを経由して双方向ポンプ51の第1ポンプポートP51aへ流入する。これと共に、作動油は、シリンダ32の負荷側油室C32aの第1作動油ポートP32aから双方向ポンプ51の第1ポンプポートP51aへ流入する。そして、双方向ポンプ51は、第1ポンプポートP51aに流入した作動油を第2ポンプポートP51bから吐出する。第2ポンプポートP51bから吐出された作動油は、シリンダ32の反負荷側油室C32bに流入する。これにより、シリンダ32の内部空間C32においては、反負荷側油室C32bの圧力が負荷側油室C32aの圧力よりも高くなり、ピストン35が反負荷側油室C32bの側から負荷側油室C32aの側へ移動する。その結果、蒸気弁部10では、弁体15が移動して、弁座13と弁体15との間の距離が狭くなることによって、開度が小さくなる。
通常の閉動作を行う場合、通常の開動作を行う場合と同様に、急閉用電磁弁V54は、励磁状態であり、AポートとPポートとの間が連通して、油路L54が遮断状態になっている。これにより、急閉用電磁弁V54のPポートに接続された油路L56cと、油路L54において急閉用ダンプ弁V53の側に位置する部分との間が連通した状態になっている。
通常の閉動作が開始された時点において、負荷側開度制御用油路L51aの圧力が反負荷側開度制御用油路L51bの圧力よりも高い状態では、作動油は、負荷側開度制御用油路L51aから非常油用チェック弁V56aを介して急閉用電磁弁V54のPポートとAポートとの間を通過し、急閉用ダンプ弁V53のパイロット油室P53に供給される。これにより、急閉用ダンプ弁V53は、閉じられた状態を保持する。
その後、反負荷側開度制御用油路L51bの圧力が負荷側開度制御用油路L51aの圧力よりも高い状態になったときには、作動油は、反負荷側開度制御用油路L51bから非常油用チェック弁V56bを介して急閉用電磁弁V54のPポートとAポートとの間を通過し、急閉用ダンプ弁V53のパイロット油室P53に供給される。これにより、急閉用ダンプ弁V53は、通常の閉動作が開始された時点と同様に、閉じられた状態を保持する。
[B−3]急閉動作を行う場合(ケース3)
つぎに、上記の蒸気弁部10について蒸気タービン弁駆動装置20が急閉動作を行う場合(ケース3)に関して、図4を用いて説明する。つまり、通常の閉動作で蒸気弁部10を閉める速度よりも高い速度で蒸気弁部10を急速に閉める場合について説明する。図4では、蒸気弁部10を急速に閉めるための作動油の流れを実線の矢印で示していると共に、急閉用ダンプ弁V53を開けるための作動油の流れを破線の矢印で示している。
急閉動作は、たとえば、蒸気タービン発電設備において異常が発生したときに、制御装置70が急閉機構を構成する各部の動作を制御することで実行される。急閉動作の実行により、蒸気タービンへ作動媒体として供給される蒸気の流れが遮断され、蒸気タービンが停止する。
急閉動作を行う場合には、通常の閉動作を行う場合と異なり、急閉用電磁弁V54は、制御装置70の制御信号に基づいて、励磁状態から無励磁状態に変えられる。つまり、急閉用電磁弁V54は、無励磁状態であり、TポートとAポートとの間が連通して、油路L54が連通状態になる。これにより、急閉用ダンプ弁V53のパイロット油室P53においては、作動油が急閉用電磁弁V54を介して貯油部52に排出される。
これに伴って、急閉用ダンプ弁V53は、パイロット油室P53の内部においてスプリングが縮んだ状態になってAポートとBポートとの間が連通状態になり、油路L53が開いた状態になる。つまり、急閉用ダンプ弁V53が設置された油路L53を介して、負荷側油室C32aと反負荷側油室C32bとが連通した状態になる。このため、閉鎖用バネ82の作用および蒸気弁部10を流れる蒸気の作用によって、負荷側油室C32aから油路L53を経由して反負荷側油室C32bに作動油が急速に流れる。
本実施形態では、負荷側油室C32aの第1作動油ポートP32aから排出された作動油が、油路L51aの接続部J3aを経由して、油路L53に流入する。これと共に、負荷側油室C32aの第3作動油ポートP32cから排出された作動油が、オリフィスS53aが設置された油路L53aを通過後に、接続部J7から油路L53に流入する。
これにより、シリンダ32の内部空間C32においては、ピストン35が反負荷側油室C32bの側から負荷側油室C32aの側へ急速に移動する。その結果、蒸気弁部10が急速に全て閉じられる。たとえば、油路L53の口径、および、急閉用ダンプ弁V53のうちAポートとBポートとの間を作動油が流れる流路の口径を、反負荷側開度制御用油路L51bおよび負荷側開度制御用油路L51aの口径に対して大きくすることで、十分に高い速度で急閉動作を実行することが可能である。また、油路L53aに設置されたオリフィスS53aの口径を調整することで、急閉速度を適切に調節することができる。なお、オリフィスS53aが無くても急閉速度の調節が可能な場合には、オリフィスS53aが設置された油路L53aは、不要である。
[C]まとめ
以上のように、本実施形態において、蒸気弁部10について急閉動作を行う際には、作動油が急閉用ダンプ弁V53のパイロット油室P53から急閉用電磁弁V54を介して貯油部52に排出されることによって、急閉用ダンプ弁V53が開いた状態になる。そして、急閉用ダンプ弁V53が設置された油路L53を経由して作動油が負荷側油室C32aから反負荷側油室C32bに流れる。これにより、蒸気弁部10について急閉動作が実行される。このように、本実施形態では、急閉用電磁弁V54を用いて急閉用ダンプ弁V53を開けることによって蒸気弁部10の急閉動作を実行している。したがって、本実施形態では、急閉用電磁弁V54のサイズを大型化しなくても、十分に高い速度で急閉動作を実行することができる。
また、本実施形態では、油路L52aに制御油用チェック弁V52aが設置されていると共に、油路L52bに制御油用チェック弁V52bが設置されている。このため、制御油用チェック弁V52aおよび制御油用チェック弁V52bの作用によって、負荷側油室C32aおよび反負荷側油室C32bから作動油が貯油部52は流入しない。これにより、貯油部52の油圧は、蒸気弁部10の開度に応じて変動せずに、一定の値を保持している。本実施形態では、上述したように、急閉動作を行う際に作動油が急閉用ダンプ弁V53のパイロット油室P53から急閉用電磁弁V54を介して貯油部52に排出されるが、貯油部52の油圧が一定であるので、作動油が貯油部52に的確に排出される。その結果、本実施形態では、高い信頼性で急閉動作を実行することができる。
[D]解除動作(リセット動作)]
なお、本実施形態において、たとえば、タービン起動時に蒸気弁部10の急閉動作を解除する解除動作(リセット動作)を実行する場合には、通常の開動作および通常の閉動作を行う場合と同様に、急閉用電磁弁V54を励磁状態に戻した状態で双方向ポンプ51を駆動させる。これにより、急閉用ダンプ弁V53のパイロット油室P53に作動油を非常油として供給して、急閉用ダンプ弁V53を閉じる。本実施形態では、負荷側開度制御用油路L51aおよび反負荷側開度制御用油路L51bのそれぞれから急閉用ダンプ弁V53のパイロット油室P53に作動油を供給することができる。
ただし、負荷側開度制御用油路L51aから急閉用ダンプ弁V53のパイロット油室P53に作動油を非常油として供給した場合、急閉用ダンプ弁V53が閉じた時点で、蒸気弁部10の開動作が行われるので、タービン起動時の蒸気弁部10およびタービンの制御が不安定になる場合がある。これに対して、反負荷側開度制御用油路L51bから急閉用ダンプ弁V53のパイロット油室P53に作動油を非常油として供給した場合、急閉用ダンプ弁V53が閉じた時点では、蒸気弁部10が全閉状態を保持しているので、タービン起動時の蒸気弁部10およびタービンの制御を安定的に実行可能である。
[E]変形例
上記実施形態の変形例について図5を用いて説明する。図5では、蒸気弁部10および油圧駆動部30の要部を示しており、油圧回路部50については図示を省略している。
図1においては、弁棒14および操作ロッド31がシリンダ32の側に近付くように移動することによって蒸気弁部10の開動作が実行される「React to Open」タイプについて示したが、これに限らない。図5に示すように、弁棒14および操作ロッド31がシリンダ32の側から遠ざかるように移動することによって蒸気弁部10の開動作が実行される「Extend to Open」タイプにおいても、同様に、各部を構成してもよい。
<第2実施形態>
[A]構成
第2実施形態において、蒸気タービン発電設備を構成する蒸気弁部10および蒸気タービン弁駆動装置20の要部に関して、図6を用いて説明する。図6では、図1と同様に、蒸気タービン弁駆動装置20が蒸気弁部10について、通常の開動作および通常の閉動作を行う場合の様子を示している。
図6に示すように、本実施形態では、第1実施形態の場合と異なり、2つの急閉用ダンプ弁V53,V53_2と、2つの急閉用電磁弁V54,V54_2とを有する。この点、および、関連する点を除き、本実施形態は、上記実施形態と同様である。このため、重複する点については適宜説明を省略する。
[A−1]急閉用ダンプ弁V53_2
2つの急閉用ダンプ弁V53,V53_2のうち、急閉用ダンプ弁V53_2は、第1実施形態における急閉用ダンプ弁V53と同様に設置されている。
具体的には、急閉用ダンプ弁V53_2は、油路L53の接続部J7_2と油路L51bの接続部J3b_2とのそれぞれに両端が接続された油路L53_2(ダンプ弁設置油路)に設置されている。急閉用ダンプ弁V53_2は、AポートとBポートとパイロットポートとが設けられており、パイロットポートに連通したパイロット油室P53_2に供給される作動油の作用に応じてAポートとBポートとの間が連通状態または遮断状態になるように構成されている。
[A−2]急閉用電磁弁V54_2
また、2つの急閉用電磁弁V54,V54_2のうち、急閉用電磁弁V54_2は、第1実施形態における急閉用電磁弁V54と同様に設置されている。
具体的には、急閉用電磁弁V54_2は、油路L52の接続部J5と急閉用ダンプ弁V53_2のパイロットポートとのそれぞれに両端が接続された油路L54_2(電磁弁設置油路)に設置されている。急閉用電磁弁V54_2は、AポートとPポートとTポートとが設けられている。急閉用電磁弁V54_2は、ソレノイド部が励磁状態であるときにはAポートとPポートとの間が連通した状態になり、ソレノイド部が無励磁状態であるときに、TポートとAポートとの間が連通した状態になるように構成されている。
[B]動作
急閉用ダンプ弁V53_2および急閉用電磁弁V54_2を備える急閉機構は、たとえば、急閉用ダンプ弁V53および急閉用電磁弁V54を備える他の急閉機構において異常が生じたときに、急閉動作を行うために用いられる。つまり、急閉動作を行う際には、急閉用電磁弁V54_2は、無励磁状態であり、TポートとAポートとの間が連通して、油路L54_2が連通状態になる。そして、急閉用ダンプ弁V53_2は、AポートとBポートとの間が連通状態になって開けられる。これにより、シリンダ32の内部空間C32においては、ピストン35が負荷側油室C32aの側から反負荷側油室C32bの側へ急速に移動する。その結果、蒸気弁部10が急速に全て閉じられる。
[C]まとめ
以上のように、本実施形態においては、急閉用ダンプ弁V53および急閉用電磁弁V54を備える急閉機構の他に、急閉用ダンプ弁V53_2および急閉用電磁弁V54_2を備える急閉機構を備えている。このため、2つの急閉機構のうち、一方において動作不良が生じた場合であっても、他方を用いて急閉動作を実行することができる。したがって、本実施形態では、急閉動作をより確実に実行可能であるので、信頼性を向上することができる。
<第3実施形態>
[A]構成
第2実施形態における急閉用電磁弁V54について、図7を用いて説明する。図7では、図1と同様に、蒸気タービン弁駆動装置20が蒸気弁部10について、通常の開動作および通常の閉動作を行う場合の様子を示している(図1参照)。
図7に示すように、本実施形態では、急閉用電磁弁V54の一部の構成が、第1実施形態の場合(図1参照)と異なっている。この点、および、関連する点を除き、本実施形態は、上記実施形態と同様である。このため、重複する点については適宜説明を省略する。
本実施形態の急閉用電磁弁V54は、図7に示すように、第1実施形態の場合(図1参照)と異なり、2つのソレノイド部を備えている。本実施形態では、急閉用電磁弁V54は、急閉動作を実行する際には、2つのソレノイド部の全てが無励磁状態になり、急閉用ダンプ弁V53を閉じた状態から開いた状態(図1参照)に変えるように構成されている。
[B]まとめ
このため、本実施形態では、たとえば、2つのソレノイド部のうち一方のソレノイド部において励磁用の電線が断線した場合であっても、急閉動作を実行しないので、緊急時以外の場合に、タービンが停止することを防止可能である。その結果、本実施形態では、発電機会の喪失や電力系統の外乱などの不具合が発生することを防止することができる。
<第4実施形態>
[A]構成
第4実施形態において、蒸気タービン発電設備を構成する蒸気タービン弁駆動装置20の要部に関して、図8を用いて説明する。
図8に示すように、本実施形態では、第1実施形態の場合と異なり、フィルタ91(第1フィルタ)とフィルタバイパスチェック弁V91(第1フィルタバイパスチェック弁)とが設けられている。また、本実施形態では、第1実施形態の場合と異なり、フィルタ92(第2フィルタ)とフィルタバイパスチェック弁V92(第2フィルタバイパスチェック弁)とが設けられている。この点、および、関連する点を除き、本実施形態は、上記実施形態と同様である。このため、重複する点については適宜説明を省略する。
[A−1]フィルタ91
フィルタ91は、双方向ポンプ51においてリークした作動油がドレン油として貯油部52に流れる油路L51c(ドレン用油路)に設けられている。
[A−2]フィルタバイパスチェック弁V91
油路L51cにおいては、フィルタ91を挟むように接続部J91aと接続部J91bとが設けられており、フィルタ91をバイパスする油路L91(フィルタパイパス油路)の両端が接続部J91aと接続部J91bとに接続されている。そして、フィルタ91をバイパスする油路L91には、フィルタバイパスチェック弁V91が設けられている。フィルタバイパスチェック弁V91は、油路L91において双方向ポンプ51の側から貯油部52の側へ作動油が流れるが、貯油部52の側から双方向ポンプ51の側へ作動油が流れないように構成されている。このため、フィルタ91が捕捉した異物によって閉塞状態になった場合には、作動油は、フィルタ91をバイパスする油路L91を介して、貯油部52の側へ流れる。
[A−3]フィルタ92
フィルタ92は、貯油部52において貯蔵された作動油が、油路L52aおよび油路L52bのそれぞれを介して、油路L51aおよび油路L51bのそれぞれに流れる油路L52に設けられている。
[A−2]フィルタバイパスチェック弁V92
油路L52においては、フィルタ92を挟むように接続部J92aと接続部J92bとが設けられており、フィルタ92をバイパスする油路L92(フィルタパイパス油路)の両端が接続部J92aと接続部J92bとに接続されている。そして、フィルタ92をバイパスする油路L92には、フィルタバイパスチェック弁V92が設けられている。フィルタバイパスチェック弁V92は、油路L92において、貯油部52の側から双方向ポンプ51の側へ作動油が流れるが、双方向ポンプ51の側から貯油部52の側へ作動油が流れないように構成されている。このため、フィルタ92が捕捉した異物によって閉塞状態になった場合には、作動油は、フィルタ92をバイパスする油路L92を介して、双方向ポンプ51の側へ流れる。
[B]まとめ
以上のように、本実施形態においては、フィルタ91およびフィルタ92が設けられている。このため、本実施形態では、油圧回路部50において発生したスラッジなどの異物をフィルタ91およびフィルタ92によって作動油から除去し、作動油の清浄度を好適な状態に保持可能である。その結果、本実施形態では、スラッジなどの異物によって双方向ポンプ51の性能および急閉用電磁弁V54の性能が低下することを防止可能である。
<第5実施形態>
[A]構成
第5実施形態における油圧回路部50の要部に関して、図9を用いて説明する。
図9に示すように、本実施形態では、第1実施形態の場合と異なり、負荷側リリーフ弁V93aおよび反負荷側リリーフ弁V93bが設けられている。この点、および、関連する点を除き、本実施形態は、上記実施形態と同様である。このため、重複する点については適宜説明を省略する。
[A−1]負荷側リリーフ弁V93a
負荷側リリーフ弁V93aは、油路L93a(負荷側リリーフ弁設置油路L93a)に設置されている。油路L93aは、一端が油路L54の接続部J54aに接続され、他端が油路L51aの接続部J93aに接続されている。
[A−2]負荷側リリーフ弁V93a
反負荷側リリーフ弁V93bは、油路L93b(反負荷側リリーフ弁設置油路)に設置されている。油路L93bは、一端が油路L52の接続部J5に接続され、他端が油路L51bの接続部J93bに接続されている。
[B]動作
本実施形態において、油路L51a(負荷側開度制御用油路)の圧力が予め定められた値を超えたときには、負荷側リリーフ弁V93aが閉じた状態から開いた状態になる。これにより、油路L51aから作動油が、油路L93aの負荷側リリーフ弁V93aを介して、貯油部52へ流れる。
これに対して、油路L51b(反負荷側開度制御用油路)の圧力が予め定められた値を超えたときには、反負荷側リリーフ弁V93bが閉じた状態から開いた状態になる。これにより、油路L51bから作動油が、油路L93bの反負荷側リリーフ弁V93bを介して、貯油部52へ流れる。
たとえば、サーボドライバ514(図2参照)において異常が発生し、サーボモータ512において回転数の制御が適切に実行されない場合に、油路L51aの圧力または油路L51bの圧力が予め定められた値を超える場合がある。このような場合に、負荷側リリーフ弁V93aまたは反負荷側リリーフ弁V93bが開いた状態になり、油路L51aの圧力または油路L51bの圧力が予め定めた適正値に戻る。
[C]まとめ
したがって、本実施形態では、蒸気タービン弁駆動装置20の油圧回路部50について適切に保護することができる。
<第6実施形態>
[A]構成
第6実施形態における油圧回路部50の要部に関して、図10を用いて説明する。
図10に示すように、本実施形態では、第1実施形態の場合と異なり、負荷側圧力検出器94aおよび反負荷側圧力検出器94bが設けられている。この点、および、関連する点を除き、本実施形態は、上記実施形態と同様である。このため、重複する点については適宜説明を省略する。
[A−1]負荷側圧力検出器94a
負荷側圧力検出器94aは、負荷側開度制御用油路L51aにおける作動油の圧力を検出するために設置されている。ここでは、負荷側開度制御用油路L51aにおいて接続部J3aと第1作動油ポートP32aとの間の圧力を検出するように、負荷側圧力検出器94aが設けられている。
[A−2]反負荷側圧力検出器94b
反負荷側圧力検出器94bは、反負荷側開度制御用油路L51bにおける作動油の圧力を検出するために設置されている。ここでは、反負荷側開度制御用油路L51bにおいて接続部J3bと第3作動油ポートP32bとの間の圧力を検出するように、反負荷側圧力検出器94bが設けられている。
[B]動作
本実施形態では、負荷側圧力検出器94aによって検出された圧力および反負荷側圧力検出器94bによって検出された圧力に基づいて、制御装置70がサーボモータ512の動作を制御する。ここでは、作動油の圧力が規定値を超えることを防止するように、制御が行われる。
たとえば、メカニカルエンドによって弁棒14および操作ロッド31が移動できない状態になったときに、双方向ポンプ51が作動油を吐出した場合には、負荷側圧力検出器94aまたは反負荷側圧力検出器94bにおいて検出される圧力が上昇する場合がある。このため、制御装置70は、負荷側圧力検出器94aまたは反負荷側圧力検出器94bにおいて検出される圧力が、規定値よりも低い設定値を超えたときには、サーボモータ512の回転を制限し、双方向ポンプ51が作動油を吐出することを停止させる。これにより、作動油の圧力が規定値を超えることを防止可能である。
[C]まとめ
したがって、本実施形態では、蒸気タービン弁駆動装置20の油圧回路部50について適切に保護することができる。
<第7実施形態>
[A]構成
第7実施形態における油圧回路部50の要部に関して、図11を用いて説明する。
図11に示すように、本実施形態では、第1実施形態の場合と異なり、給油ポートP95が設けられている。この点、および、関連する点を除き、本実施形態は、上記実施形態と同様である。このため、重複する点については適宜説明を省略する。
給油ポートP95は、貯油部52に作動油を供給するように設けられている。ここでは、接続部J5に一端が接続された油路L95の他端に、給油ポートP95が設けられている。油路L95には、チェック弁V95が設置されている。チェック弁V95は、油路L95において、給油ポートP95の側から接続部J5の側へ作動油が流れるが、接続部J5の側から給油ポートP95の側へ作動油が流れないように構成されている。
[B]まとめ
したがって、本実施形態では、貯油部52に作動油を容易に補充可能であるので、蒸気弁部10の開度を適切に制御することができる。
特に、本実施形態の弁駆動装置は、油圧源搭載型であって、一般には、蒸気弁部10ごとに油圧系統が分かれている。このため、各油圧装置に充填された油の量は、従来の油圧系統(油圧発生装置から制御油配管を通じて各蒸気弁の油圧装置に制御油を供給する系統)に比べて極めて少ない。それゆえ、本実施形態では、少量の作動油が漏洩した場合でも制御性に影響が生ずる可能性がある。しかしながら、本実施形態では、上述したように、作動油を容易に補充可能であるので、作動油の漏洩による影響を受けにくい。なお、本実施形態では、貯油部52に接続する油路は、油圧が一定に保たれているため、蒸気弁部10の開度によらず油を充填することができる。
<第8実施形態>
[A]構成
第8実施形態における油圧回路部50の要部に関して、図12を用いて説明する。
図12に示すように、本実施形態では、第1実施形態の場合と異なり、冷却部96を備える。この点、および、関連する点を除き、本実施形態は、上記実施形態と同様である。このため、重複する点については適宜説明を省略する。
冷却部96は、サーボモータ512を冷却するために設置されている。たとえば、冷却部96は、冷却ファンを含み、冷却ファンによる冷却風で冷却を行う。
[B]まとめ
このため、本実施形態では、冷却部96がサーボモータ512を冷却するので、サーボモータ512の熱によって作動油の粘度が低下することを防止することができる。
たとえば、温暖地において、サーボモータ512の熱の作用で作動油の温度が上昇し粘度が低下した場合、双方向ポンプ51および急閉用電磁弁V54では作動油のリーク量が増加する場合がある。その結果、シリンダ32の内部空間C32における作動油の圧力を的確に制御できずに、蒸気弁部10の開度を正確に制御することが困難な場合がある。この他に、作動油の温度が上昇して、作動油が劣化する場合がある。しかしながら、本実施形態では、作動油の粘度を適正な状態にすることができるので、上記不具合の発生を抑制可能である。なお、冷却部96は、冷却ファン以外で構成されていてもよく、たとえば、作動用圧縮空気や冷房装置を用いてもよい。
<第9実施形態>
[A]構成
第9実施形態における油圧回路部50の要部に関して、図13を用いて説明する。
図13に示すように、本実施形態では、第1実施形態の場合と異なり、加熱部97を備える。この点、および、関連する点を除き、本実施形態は、上記実施形態と同様である。このため、重複する点については適宜説明を省略する。
加熱部97は、作動油を加熱するために設置されている。たとえば、加熱部97は、ヒータを含み、ヒータによって作動油を加熱する。本実施形態では、たとえば、貯油部52に貯蔵された作動油を加熱部97が加熱するように構成されている。
[B]まとめ
したがって、本実施形態では、作動油の粘度が上昇した場合に、作動油の粘度を適正な状態にすることができる。
たとえば、寒冷地においては、作動油の温度が低下して粘度が上昇した場合に、作動油を加熱部97が作動油を加熱して、作動油の粘度を適正な状態にする。作動油の粘度が上昇した場合、双方向ポンプ51を保護するために、サーボモータ512を起動できない場合がある。しかしながら、本実施形態では、作動油の粘度を適正な状態にすることができるので、上記不具合の発生を抑制可能である。
<第10実施形態>
[A]構成
第10実施形態に係る油圧回路部50の要部に関して、図14を用いて説明する。
図14に示すように、本実施形態では、第1実施形態の場合と異なり、ダイナミックブレーキ装置515とスイッチ516とを備える。この点、および、関連する点を除き、本実施形態は、上記実施形態と同様である。このため、重複する点については適宜説明を省略する。
ダイナミックブレーキ装置515は、サーボモータ512において巻線を短絡させることによって、制動力を発生させるように構成されている。
スイッチ516は、サーボモータ512がサーボドライバ514とダイナミックブレーキ装置515とのいずれか一方に電気的に接続するように、切り替えを行う。
具体的には、サーボドライバ514に異常が生じてサーボモータ512の回転数を制御不能な状態になったときに、サーボドライバ514が出力する信号(サーボOFF信号)に応じて、サーボモータ512とダイナミックブレーキ装置515とが電気的に接続するように、スイッチ516が切り替えられる。これにより、ダイナミックブレーキ装置515がサーボモータ512について制動し、サーボモータ512の動作を止める。
たとえば、サーボドライバ514において異常が生じて、サーボモータ512が回転数制御から切り離されたとき(サーボOFF時)、サーボモータ512および双方向ポンプ51は、作動油の流れによって、許容回転数を超えた回転数で回転する場合がある。しかしながら、本実施形態では、サーボモータ512の回転数制御がサーボドライバ514から切り離された状態になったときには、サーボドライバ514からのサーボOFF信号をトリガーにして、サーボモータ512とダイナミックブレーキ装置515とが電気的に接続するように、スイッチ516が切り替えられる。その結果、ダイナミックブレーキ装置515による制動力によって、サーボモータ512で制動が起こる。
[B]まとめ
したがって、本実施形態では、双方向ポンプ51の回転数およびサーボモータ512の回転数が、許容可能な回転数を超えることを防止することができる。
<その他>
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…蒸気弁部、11…弁箱部、13…弁座、14…弁棒、15…弁体、20…蒸気タービン弁駆動装置、30…油圧駆動部、31…操作ロッド、32…シリンダ、35…ピストン、38…開度検出器、50…油圧回路部、51…双方向ポンプ、52…貯油部、70…制御装置、81…バネ箱部、82…閉鎖用バネ、83…固定プレート部、91…フィルタ(第1フィルタ)、92…フィルタ(第2フィルタ)、94a…負荷側圧力検出器、94b…反負荷側圧力検出器、96…冷却部、97…加熱部、311…カップリング、512…サーボモータ、513…レゾルバ、514…サーボドライバ、515…ダイナミックブレーキ装置、516…スイッチ、C32…内部空間、C32a…負荷側油室、C32b…反負荷側油室、F11A…蒸気、F11B…蒸気、J1a…接続部、J1b…接続部、J2a…接続部、J2b…接続部、J3a…接続部、J3b…接続部、J3b_2…接続部、J4…接続部、J5…接続部、J54a…接続部、J6…接続部、J7…接続部、J7_2…接続部、J8…接続部、J91a…接続部、J91b…接続部、J92…接続部、L51a…油路(負荷側開度制御用油路)、L51b…油路(反負荷側開度制御用油路)、L51c…油路(ドレン用油路)、L52…油路(貯油部油路)、L52a…油路(負荷側制御油用油路)、L52b…油路(反負荷側制御油用油路)、L53…油路(急閉用油路)、L53_2…油路(急閉用油路)、L53a…油路、L54…油路、L54_2…油路、L56a…油路、L56b…油路、L56c…油路、L91…油路、L92…油路、L93a…油路(負荷側リリーフ弁設置油路)、L93b…油路(反負荷側リリーフ弁設置油路)、L95…油路、P11A…蒸気入口、P11B…蒸気出口、P32a…第1作動油ポート、P32b…第2作動油ポート、P32c…第3作動油ポート、P51a…第1ポンプポート、P51b…第2ポンプポート、P53…パイロット油室、P53_2…パイロット油室、P95…給油ポート、S53a…オリフィス、S56c…オリフィス、V52a…制御油用チェック弁、V52b…制御油用チェック弁、V53…急閉用ダンプ弁、V53_2…急閉用ダンプ弁、V54…急閉用電磁弁、V54_2…急閉用電磁弁、V56a…非常油用チェック弁、V56b…非常油用チェック弁、V91…フィルタバイパスチェック弁、V92…フィルタバイパスチェック弁、V93a…負荷側リリーフ弁、V93b…反負荷側リリーフ弁、V95…チェック弁

Claims (13)

  1. 蒸気タービンへ蒸気を供給する蒸気流路に設置された蒸気弁部を駆動する蒸気タービン弁駆動装置であって、
    前記蒸気弁部を操作する操作ロッドに設けられたピストンを収容し、前記ピストンによって負荷側油室と反負荷側油室とに区画されるシリンダと、
    負荷側開度制御用油路を介して作動油を前記負荷側油室に供給することで前記蒸気弁部の開動作を実行すると共に、反負荷側開度制御用油路を介して作動油を前記反負荷側油室に供給することで前記蒸気弁部の閉動作を実行する双方向ポンプと、
    作動油が貯蔵される貯油部と、
    前記負荷側開度制御用油路および前記反負荷側開度制御用油路のそれぞれに接続されている急閉用油路に設置され、前記開動作および前記閉動作を行う際には、パイロット油室に作動油が供給されることによって閉じた状態になるように構成されている急閉用ダンプ弁と、
    前記貯油室および前記パイロット油室を連結する電磁弁設置油路に設けられる急閉用電磁弁と、
    を備え、
    前記開動作および前記閉動作を行う際には、前記急閉用電磁弁を励磁状態にして前記貯油部からの作動油が前記パイロット油室に供給されることによって、前記急閉用ダンプ弁を閉じた状態とし、
    前記急閉動作を行う際には、前記急閉用電磁弁を無励磁状態にして前記パイロット油室からの作動油が前記貯油部に排出されることによって、前記急閉用ダンプ弁を開いた状態とし、前記急閉用油路を経由して前記負荷側油室の作動油が前記反負荷側油室へ流れる、
    蒸気タービン弁駆動装置。
  2. 前記蒸気弁部を閉める方向に付勢する閉鎖用バネ
    をさらに備え、
    前記急閉動作を行う際には、前記閉鎖用バネの作用によって、作動油が前記負荷側油室から前記急閉用油路を経由して前記反負荷側油室に流れる、
    請求項1に記載の蒸気タービン弁駆動装置。
  3. 前記負荷側開度制御用油路に接続された負荷側制御油用油路に第1の制御油用チェック弁が設置されていると共に、
    前記反負荷側開度制御用油路に接続された反負荷側制御油用油路に第2の制御油用チェック弁が設置されており、
    前記第1の制御油用チェック弁は、作動油が前記貯油部から前記負荷側開度制御用油路に流れるように構成されており、
    前記第2の制御油用チェック弁は、作動油が前記貯油部から前記反負荷側開度制御用油路に流れるように構成されている、
    請求項1または2に記載の蒸気タービン弁駆動装置。
  4. 前記開動作および前記閉動作を行う際に、前記負荷側開度制御用油路を流れる作動油が第1の非常油用チェック弁を介して前記パイロット油室に供給されると共に、前記反負荷側開度制御用油路を流れる作動油が第2の非常油用チェック弁を介して前記パイロット油室に供給されるように構成されている、
    請求項1から3のいずれかに記載の蒸気タービン弁駆動装置。
  5. 前記急閉用ダンプ弁および前記急閉用電磁弁が複数である、
    請求項1から4のいずれかに記載の蒸気タービン弁駆動装置。
  6. 前記急閉用電磁弁は、複数のソレノイド部を有し、複数のソレノイド部の全てが無励磁状態であるときに、前記急閉用ダンプ弁が開いた状態に変わるように構成されている、
    請求項1から5のいずれかに記載の蒸気タービン弁駆動装置。
  7. 前記双方向ポンプにおいてリークした作動油がドレン油として前記貯油部に流れるドレン用油路
    を備え、
    前記ドレン用油路には、第1のフィルタが設けられている、
    請求項1から6のいずれかに記載の蒸気タービン弁駆動装置。
  8. 前記貯油部において貯蔵された作動油を前記負荷側開度制御用油路および前記反負荷側開度制御用油路へ供給する貯油部油路
    を備え、
    前記貯油部油路には、第2のフィルタが設けられている、
    請求項1から7のいずれかに記載の蒸気タービン弁駆動装置。
  9. 前記負荷側開度制御用油路の圧力が予め定められた値を超えたときに前記負荷側開度制御用油路から作動油が負荷側リリーフ弁を介して前記貯油部へ流れると共に、
    前記反負荷側開度制御用油路の圧力が予め定められた値を超えたときに前記反負荷側開度制御用油路から作動油が反負荷側リリーフ弁を介して前記貯油部へ流れるように構成されている、
    請求項1から8のいずれかに記載の蒸気タービン弁駆動装置。
  10. 前記負荷側開度制御用油路の圧力を検出する負荷側圧力検出器と、
    前記反負荷側開度制御用油路の圧力を検出する反負荷側圧力検出器と
    を有し、
    前記負荷側圧力検出器によって検出された圧力および前記反負荷側圧力検出器によって検出された圧力に基づいて、前記双方向ポンプを駆動するサーボモータの動作を制御する、
    請求項1から9のいずれかに記載の蒸気タービン弁駆動装置。
  11. 前記サーボモータを冷却する冷却部
    を備える、
    請求項10に記載の蒸気タービン弁駆動装置。
  12. 前記貯油部に貯蔵された作動油を加熱する加熱部
    を備える、
    請求項1から11のいずれかに記載の蒸気タービン弁駆動装置。
  13. ダイナミックブレーキ装置と、
    前記サーボモータがサーボドライバとダイナミックブレーキ装置とのいずれか一方に電気的に接続するように切り替えを行うスイッチと
    を備え、
    前記サーボドライバに異常が生じたときには、前記サーボモータと前記ダイナミックブレーキ装置とが電気的に接続するように、前記スイッチが切り替えを行うことによって、前記ダイナミックブレーキ装置が前記サーボモータの動作を止める、
    請求項10から12のいずれかに記載の蒸気タービン弁駆動装置。
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