化合物170、182、190、及び200を調製する方法を示す。
化合物170及び182を調製する方法、並びに化合物190及び200を調製する別の方法を示す。
化合物70、90、40、154、153、140、141、及び180を調製する方法を示す。
化合物70、90、40、154、153を調製する方法、並びに化合物140、141、及び180を調製する別の方法を示す。
化合物40、154、151、70、90、161、160、及び180を調製する方法を示す。
化合物40、154、155、156、141、及び180を調製する方法を示す。
化合物31、157、156、141、及び180を調製する方法を示す。
化合物120、130、及び160を調製する方法を示す。
化合物120、121、130、及び160を調製する方法を示す。
化合物122、130、及び160を調製する方法を示す。
発明を実施するための形態
次に、本発明の特定の実施態様に詳細に言及し、その例を添付の構造及び式において説明する。本発明は列挙される実施態様と併せて説明されるが、本発明をこれら実施態様に限定することを意図するものではないことが理解される。それどころか、本発明は、特許請求の範囲によって規定される本発明の発明の範囲内に含まれ得る全ての代替例、変形例、及び等価物を網羅することを意図する。当業者は、本発明の実施において使用することができる、本明細書に記載するものと類似する又は等価な多くの方法及び材料を認識する。本発明は、いかなる方法であっても記載する方法及び材料に限定されるものではない。定義される用語、用語の使用法、記載される技術等を含むがこれらに限定されない、組み入れられる文献、特許、及び類似の資料のうちの1つ以上が本願と異なる又は矛盾する場合、本願が優先する。特に定義しない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書に記載するものと類似又は等価な方法及び材料を本発明の実施又は試験で用いることができるが、好適な方法及び材料について以下に記載する。本明細書において言及する全ての刊行物、特許出願、特許、及び他の参照文献は、その全体が参照により本明細書に組み入れられる。
定義
置換基の数を指定するとき、用語「1つ以上」とは、1つの置換基から可能最大数の置換基までの範囲、すなわち、置換基による1つの水素の置換から全ての水素の置換までを意味する。用語「置換基」とは、親分子における水素原子に置き換わる原子又は原子団を意味する。用語「置換されている」とは、指定の基が1つ以上の置換基を有していることを意味する。任意の基が複数の置換基を保有し得、そして、様々な可能な置換基が提供されている場合、該置換基は、独立して選択され、そして、同じである必要はない。用語「置換されていない」とは、指定の基が置換基を有しないことを意味する。用語「場合により置換されている」とは、指定の基が置換されていないか、又は可能な置換基の群から独立して選択される1つ以上の置換基により置換されていることを意味する。置換基の数(mm1ber)を指定するとき、用語「1つ以上」とは、1つの置換基から可能最大数の置換基、すなわち、置換基による1つの水素の置換から全ての水素の置換までを意味する。
本明細書で使用するとき、「アルキル」とは、1〜12個の炭素原子を有する、炭素及び水素の原子のみからなる、一価の直鎖又は分枝鎖の飽和炭化水素部分を指す。「低級アルキル」とは、1〜6個の炭素原子のアルキル基、すなわち、C1−C6アルキルを指す。アルキル基の例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、n−ヘキシル、オクチル、ドデシル等を含むが、これらに限定されない。
本明細書で使用するとき、「アルキレン」とは、1〜6個の炭素原子の直鎖飽和二価炭化水素ラジカル又は3〜6個の炭素原子の分枝鎖飽和二価炭化水素ラジカル、例えば、メチレン、エチレン、2,2−ジメチルエチレン、プロピレン、2−メチルプロピレン、ブチレン、ペンチレン等を指す。
本明細書で使用するとき、「シクロアルキル」とは、単環式又は二環式の環からなる一価飽和炭素環式部分を指す。具体的なシクロアルキルは、置換されていないか又はアルキルで置換されている。シクロアルキルは、場合により、本明細書に定義される通り置換されていてもよい。シクロアルキル部分の例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル(すなわち、「Cy」)、シクロヘプチル等を含むがこれらに限定されず、これらの部分不飽和(シクロアルケニル)誘導体も含む。
本明細書で使用するとき、「アリール」とは、6〜20個の炭素原子(C6〜C20)の一価芳香族炭化水素ラジカルを指す。アリールは、飽和、部分不飽和環又は芳香族炭素環式環に縮合している芳香環を含む二環式ラジカルを含む。典型的なアリール基は、ベンゼン(フェニル)、置換ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ビフェニル、インデニル、インダニル、1,2−ジヒドロナフタレン、1,2,3,4−テトラヒドロナフチル等に由来するラジカルを含むが、これらに限定されない。アリール基は、場合により、独立して、本明細書に記載される1つ以上の置換基で置換されている。
本明細書で使用するとき、「アリールアルキル」及び「アラルキル」は、互換的に使用することができ、ラジカル−RaRb(式中、Raはアルキレン基であり、そして、Rbは本明細書に定義されるアリール基である)を指し;例えば、ベンジル、フェニルエチル、3−(3−クロロフェニル)−2−メチルペンチル等のフェニルアルキルがアリールアルキルの例である。
本明細書で使用するとき、「ヘテロアリール」とは、5、6、又は7員の環の一価芳香族ラジカルを指し、そして、独立して窒素、酸素、及び硫黄から選択される1つ以上のヘテロ原子を含有する5〜20個の原子の縮合環系(そのうちの少なくとも1つは芳香族である)を含む。ヘテロアリール基の例は、ピリジニル(例えば、2−ヒドロキシピリジニルを含む)、イミダゾリル、イミダゾピリジニル、ピリミジニル(例えば、4−ヒドロキシピリミジニルを含む)、ピラゾリル、トリアゾリル、ピラジニル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソキサゾリル、チアゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、ピロリル、キノリニル、イソキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、インドリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、シノリニル、インダゾリル、インドリジニル、フタラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、イソインドリル、プテリジニル、プリニル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、チアジアゾリル、フラザニル、ベンゾフラザニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾキサゾリル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、及びフロピリジニルである。ヘテロアリール基は、場合により、独立して、本明細書に記載される1つ以上の置換基で置換されている。
本明細書で使用するとき、「アルコキシ」とは、構造−OR(式中、Rは、本明細書に定義されるアルキル部分である)の部分を指す。アルコキシ部分の例は、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ等を含むが、これらに限定されない。
本明細書で使用するとき、「ハロアルキル」とは、1つ以上の水素原子が同じ又は異なるハロゲンで置換されている、本明細書で定義されるアルキルを指す。例示的なハロアルキルは、−CH2Cl、−CH2CF3、−CH2CCl3、−CF3、CHF2等を含む。
本明細書で使用するとき、「ハロゲン」とは、塩素、フッ素、臭素、及びヨウ素を指す。
本明細書で使用するとき、「アミノ」とは、構造−NRR’(式中、R及びR’は、それぞれ水素である)の部分を指し、「モノアルキルアミノ」とは、R及びR’のうちの一方が水素であり、そして、R及びR’のうちの他方がアルキルである構造を指し、そして、「ジアルキルアミノ」とは、R及びR’のそれぞれがアルキルである構造を指す。
本明細書で使用するとき、本明細書で使用される「場合により置換されている」とは、置換されていなくてもよく、特定の基で置換されていてもよい部分を指す。置換基の例は、ヒドロキシ、アルキル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、オキソ、アミノ、モノアルキルアミノ、又はジアルキルアミノを含むが、これらに限定されない。
本明細書で使用するとき、「キラル」とは、鏡像パートナーを重ねることができない性質を有する分子を指すが、一方、用語「アキラル」とは、その鏡像パートナーに重ねることができる分子を指す。
本明細書で使用するとき、「立体異性体」とは、化学的構成は同一であるが、空間内の原子又は基の配置に関しては異なる化合物を指す。
本明細書で使用するとき、「ジアステレオマー」とは、2個以上の不斉中心を有し、そして、その分子が互いの鏡像ではない立体異性体を指す。ジアステレオマーは、異なる物性、例えば融点、沸点、スペクトル特性、及び反応性を有する。ジアステレオマーの混合物は、電気泳動及びクロマトグラフィー等の高分解能解析手順下で分離することができる。
本明細書で使用するとき、「鏡像異性体」とは、互いの重ねることができない鏡像である、化合物の2つの立体異性体を指す。
本明細書で使用する立体化学的な定義及び慣行は、一般的に、S. P. Parker, Ed., McGraw-Hill Dictionary of Chemical Terms (1984) McGraw-Hill Book Company, New York;及びEliel, E. and Wilen, S., “Stereochemistry of Organic Compounds”, John Wiley & Sons, Inc., New York, 1994に従う。本明細書の化合物は、不斉中心又はキラル中心を含有し得るので、様々な立体異性体形態で存在する。ジアステレオマー、鏡像異性体、及びアトロプ異性体を含むがこれらに限定されない、本発明の化合物の全ての立体異性体形態、並びにラセミ混合物等のこれらの混合物が、本発明の一部を形成することが意図される。多くの有機化合物は、光学活性型で存在する、すなわち、平面偏光の平面を回転させる能力を有する。光学活性化合物の記載において、接頭辞D及びL又はR及びSは、そのキラル中心を中心とする分子の絶対配置を示すために用いられる。接頭辞d及びl又は(+)及び(−)は、化合物による平面偏光の回転記号を示すために用いられ、(−)又はlは、該化合物が左旋性であることを意味する。(+)又はdが前に記載されている化合物は右旋性である。所与の化学構造について、これら立体異性体は、互いの鏡像であることを除いて同一である。特定の立体異性体を鏡像異性体と称することもあり、そして、このような異性体の混合物は、鏡像異性体混合物と呼ばれることが多い。鏡像異性体の50:50混合物はラセミ混合物又はラセミ体と称され、これは、化学的な反応又はプロセスにおいて立体選択も立体特異性も存在しなかった場合に生じ得る。用語「ラセミ混合物」及び「ラセミ体」は、光学活性を有しない、2つの鏡像異性体種の等モル混合物を指す。鏡像異性体は、キラル分離方法、例えば、超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)によってラセミ混合物から分離され得る。分離された鏡像異性体のキラル中心における配置の割り当ては暫定的なものであるが、x線結晶学的データ等の立体化学決定が待たれる。
本明細書で使用するとき、用語「互変異性体」及び「互変異性体形態」とは、低エネルギー障壁を介して相互変換可能である、異なるエネルギーの構造異性体を指す。例えば、プロトン互変異性体(プロトトロピー互変異性体としても知られている)は、ケト−エノール及びイミン−エナミン異性化等のプロトンの移動を介する相互変換を含む。原子価互変異性体は、結合電子の一部の再構成による相互変換を含む。
本明細書で使用するとき、用語「塩」とは、酸付加塩及び塩基付加塩の両方を指す。「酸付加塩」とは、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、炭酸、リン酸等の無機酸、並びにギ酸(fom1ic acid)、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、グルコン酸、乳酸、ピルビン酸、シュウ酸、リンゴ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、アスパラギン酸、アスコルビン酸、グルタミン酸、アントラニル酸、安息香酸、ケイ皮酸(cinnan1ic acid)、マンデル酸、エンボニン酸、フェニル酢酸、メタンスルホン酸メシラート、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、及びサリチル酸等の有機酸の脂肪族、脂環式、芳香族、芳香脂肪族(araliphatic)、複素環式、カルボン酸、及びスルホン酸のクラスから選択される有機酸と共に形成される塩を指す。「塩基付加塩」とは、有機又は無機の塩基と共に形成される塩を指す。
本明細書で使用するとき、「無機塩基」は、一般的に、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、及びアルミニウムの塩を含む。非限定的な例は、リン酸塩、例えば、リン酸一水素二カリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸三カリウム、リン酸一水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸一水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、及びリン酸三アンモニウム;酢酸塩、例えば、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、及び酢酸アンモニウム;ギ酸塩、例えば、ギ酸カリウム及びギ酸ナトリウム;炭酸塩、例えば、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、及び炭酸水素ナトリウム;並びにアルカリ金属水酸化物、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、及び水酸化カリウムを含む。無機塩基は、単独で使用してもよく、そのうちの2種類以上を組み合わせてもよい。
本明細書で使用するとき、「有機塩基」は、一般的に、一級、二級、及び三級のアミン、天然の置換アミンを含む置換アミン、環状アミン、及び塩基性イオン交換樹脂、例えば、ピリジン、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ジイソプロピルアミン、エタノールアミン、2−ジエチルアミノエタノール、トリメチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアミン、グルコサミン、メチルグルカミン、テオブロミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、N−エチルピペリジン、及びポリアミン樹脂を含む。
本明細書で使用するとき、「非極性溶媒」とは、任意の原子に部分電荷をほとんど有しない溶媒、又はその部分電荷の効果が相殺されるように極性結合が配置された溶媒を指す。非極性溶媒の非限定的な例は、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、1,4−ジオキサン、ジクロロメタン(「DCM」)、メチルtert−ブチルエーテル(「MTBE」)、クロロホルム、四塩化炭素、及びジエチルエーテルを含む。
本明細書で使用するとき、「非プロトン性溶媒」とは、水素を供与しない溶媒を指す。非プロトン性溶媒は、典型的には、酸素原子又は窒素原子に対する不安定な水素結合を有する。本明細書で使用するとき、「極性非プロトン性溶媒」とは、高い誘電定数及び高い双極子運動を有し、そして、酸性水素を有しない溶媒を指す。極性非プロトン性溶媒の非限定的な例は、テトラヒドロフラン(「THF」)、メチルテトラヒドロフラン(「Me-THF」)、酢酸エチル(「EA」)、アセトン、ジメチルホルムアミド(「DMF」)、アセトニトリル(「ACN」)、石油エーテル、N−メチル−2−ピロリドン(「NMP」)、及びジメチルスルホキシドを含む。
本明細書で使用するとき、「極性プロトン性溶媒」とは、酸素原子又は窒素原子に対する不安定な水素結合を有する溶媒を指す。極性プロトン性溶媒の非限定的な例は、ギ酸、n−ブタノール、i−プロパノール、n−プロパノール、エタノール、メタノール、酢酸、及び水を含む。
本明細書で使用するとき、「低沸点溶媒」とは、約45℃未満の沸点を有する溶媒を指す。低沸点溶媒の非限定的な例は、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、及びペンタンを含む。
本明細書で使用するとき、パラジウム触媒とは、商業的に許容し得る収率及び変換率として化学基質化合物の生成物化合物への速度及び変換率に影響を与える任意のパラジウム触媒を指す。いくつかの態様では、本明細書に記載されるパラジウムによって触媒される反応は、ゼロ価パラジウム種(Pd(0))を必要とする。例示的な触媒的に活性のある(Pd(0))種は、(例えば、市販のPd(0)錯体、例えば、Pd(PPh
3)
4、Pd(PCy
3)
2、Pd(PtBu
3)
2、又は類似のPd(0)錯体として)直接適用されてもよく、ホスフィン配位子及び/又は塩基(例えば、KOtBu、KOH、NaOAc、K
3PO
4、K
2CO
3、ヒューニッヒ塩基、NEt
3、NPr
3)と組み合わせてパラジウム源から形成されてもよい。いくつかの態様では、パラジウム源は、以下の非排他的リストから選択される:[PdCl(X)]
2(X=アリル、シンナミル、クロチル、…)、[Pd(X)PR
3](R=アルキル又はアリール)、[Pd(X)(Y)](Y=シクロペンタジエニル、p−シミル、…)、Pd(dba)
2、Pd
2(dba)
3、Pd(OAc)
2、PdZ
2(Z=Cl、Br、I)、Pd
2Z
2(PR
3)
2、及びPd(TFA)
2。いくつかの態様では、触媒パラジウム種は、以下の非排他的リストから選択されるパラジウム源である:[Pd(アリル)Cl]
2、Pd(MeCN)
2Cl
2、Pd(ベンゾニトリル)
2Cl
2、Pd(dba)
2、Pd(OAc)
2、PdCl
2、PdBr
2、Pd(TFA)
2、Pd(MeCN)
4(BF
4)
2、Pd
2(dba)
3、Pd(PCy
3)
2Cl
2、Pd(acac)
2、及びPd(PPh
3)
4。いくつかのこのような態様では、パラジウム源は、Pd
2(dba)
3又はPd(OAc)
2である。いくつかのこのような態様では、パラジウム源は、Pd(PCy
3)
2である。いくつかの他の態様では、触媒パラジウム種は、上記のようなパラジウム種及び配位子からその場で形成され得る。配位子の非限定的な例は、DPPF、DTPBF、BINAP、DPPE、DPPP、DCPE、RuPhos、SPhos、APhos (amphos)、CPhos、XPhos、t-BuXPhos、Me
4t-BuXPhos、ネオペンチル(t-Bu)
2P、(t-Bu)
2PMe、(t-Bu)
2PPh、PCy
3、PPh
3、XantPhos、及びN-XantPhosを含む。いくつかの態様では、配位子はリン酸アリールである。いくつかの態様では、配位子は、BINAP、XantPhos、又はXPhosである。具体的な態様では、配位子は、以下の構造:
のXantphos(4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン)又はXphos(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル)である。
いくつかの他の態様では、触媒は、予形成触媒である。予形成触媒の非限定的な例は、Pd(dppf)Cl
2、Pd(dppe)Cl
2、Pd(PCy
3)
2Cl
2、ビス(トリエチルホスフィン)パラジウム(II)クロリド、Pd(t-Bu
3P)
2Cl
2、Pd[P(o-tol)
3]
2Cl
2、Pd(PPh
3)
2Cl
2、Pd(OAc)
2(PPh
3)
2、及びPd(CH
3CN)
2Cl
2を含む。いくつかのこのような態様では、予形成触媒はPd(dppf)Cl
2である。いくつかの更なる態様では、触媒源又は予形成触媒は、溶媒、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、又はアセトニトリルと複合体を形成し得る。このような複合体の非限定的な例は、Pd(dppf)Cl
2・DCM、Pd
2(dba)
3・CHCl
3、及びPd(PPh
3)
2Cl
2・ACNを含む。
本明細書で使用するとき、ホウ素化試薬とは、アリールハロゲン化物とクロスカップリングしてアリールボロナートを形成することができる任意のホウ素化試薬を指す。ホウ素化試薬の例は、テトラヒドロキシボロン、カテコールボラン、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン、4,6,6−トリメチル−1,3,2−ジオキサボリナン、ジイソプロピルアミンボラン、ビス(ネオペンチルグリコラト)ジボロン、ビス(カテコラト)ジボロン、ビス(ヘキシレングリコラト)ジボロン、ビス(ピナコラト)ジボロン、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1−(トリイソプロピルシリル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、ビス(2,4−ジメチルペンタン−2,4−グリコラト)ジボロン、フェニルボロン酸、ジイソプロポキシメチルボラン、及びメチルボロン酸を含むがこれらに限定されない。
本明細書で使用するとき、「還元剤」とは、電子を供与する化合物を指す。還元剤の非限定的な例は、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム、ナトリウムビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムヒドリド、重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、ヒドロ亜硫酸ナトリウム、テトラヒドロホウ酸ナトリウム、テトラヒドロホウ酸カリウム、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、トリクロロシラン、亜燐酸トリフェニル、トリエチルシラン、トリメチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジボラン、ジエトキシメチルシラン、ジイソブチルアルミニウムヒドリド、ジイソプロピルアミノボラン、水素化アルミニウムリチウム、及びトリエチル水素化ホウ素リチウムを含む。
本明細書で使用するとき、「保護基」とは、中間体の遠隔官能基(例えば、一級又は二級のアミン)を保護するために使用される基を指す。このような保護の必要性は、遠隔官能基の性質及び調製方法の条件に依存して変動する。好適なアミノ保護基は、アセチルトリフルオロアセチル、t−ブトキシカルボニル(BOC)、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、及び9−フルオレニルメチレンオキシカルボニル(Fmoc)を含む。保護基及びその使用に関する一般的な説明については、T. W. Greene, Protective Groups in Organic Synthesis, John Wiley & Sons, New York, 1991を参照されたい。
本明細書で使用するとき、「当量比」とは、モル比を指す。
本明細書で使用するとき、「ほとんどの(predominant)」及び「ほとんど(predominantly)」とは、重量、体積、モル、v/w%、w/w%、w/v%、又はv/v%のいずれかに基づいて、50%超、少なくとも75%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%、又は少なくとも99.9%を指す。
本開示の化合物は、以下の非排他的な方法及びその組み合わせによって分離、単離、及び精製され得る。いくつかの方法では、該化合物は、(例えば、溶媒濃縮、溶媒交換、pH調整、及び/又は温度調整による)塩の形成、結晶化、又は沈殿等の方法によって、その液体担体相中に懸濁した固体を形成させることによって、単離及び/又は精製され得る。いくつかの他の精製方法では、該化合物の溶液を炭素源(例えば、炭)、珪藻土、及び/又はクロマトグラフィー樹脂と接触させて不純物を除去し得る。(i)本開示の固体化合物及び液体担体相又は(ii)懸濁した固体(例えば、炭、珪藻土、又は樹脂)と一緒に液体担体相に溶解している本開示の化合物を含む二相固液混合物は、濾過又は遠心分離によって分離され得る。任意で、単離された固体を洗浄して、更なる不純物(固体生成物化合物の場合)又は可溶性生成物(例えば、生成物溶液の場合)を除去してもよい。いくつかの方法では、本開示の化合物は、液液抽出及び相分離によって単離及び/又は精製され得る。相分離は、重力によって又は液液遠心分離によって好適に実施され得る。いくつかの方法では、本開示の化合物は、クロマトグラフィー法、例えば、イオン交換クロマトグラフィー又はアフィニティークロマトグラフィーによって単離及び/又は精製され得る。1つのこのような方法では、該化合物は、分取HPLCによって単離及び/又は精製され得る。いくつかの方法では、該化合物は、蒸留(例えば、分留)によって単離及び/又は精製され得る。いくつかの他の方法では、本開示の化合物は、限外濾過によって単離及び/又は精製され得る。様々な態様のいずれかでは、任意で、例えば真空乾燥機又は流動床乾燥機を用いて本開示の固体化合物を乾燥させてもよい。分離、単離、及び精製の方法のいずれかを併用してもよい。例えば、限定するものではないが、本開示の化合物は、抽出、溶媒交換、結晶化、及び乾燥によって単離及び精製され得る。いくつかの他の非限定的な態様では、本開示の化合物を沈殿又は結晶化させ、単離し、溶解させ、沈殿又は結晶化させ、単離し、そして、乾燥させてよく、この場合、2回以上溶解及び結晶化を繰り返すことが可能である。いくつかの他の非限定的な態様では、本開示の化合物は、溶媒交換及び分留によって単離され得る。
化合物200の調製
本発明のいくつかの態様では、化合物200、その立体異性体、その幾何異性体、その互変異性体、及びその塩は、以下の二段階反応スキーム:
に従って、化合物170及び181から調製され得る。
第1の工程では、化合物170、化合物181、パラジウム触媒、水を含む溶媒系、及び塩基を含む第1の反応混合物から化合物190を調製し、そして、該第1の反応混合物を反応させて、化合物190を含む第1の反応生成物混合物を形成する。いくつかの態様では、第1の反応生成物混合物から化合物190を単離する。第2の工程では、化合物190、還元剤、塩基、及び溶媒を含む第2の反応混合物から化合物200を調製し、そして、該第2の反応混合物を反応させて、化合物190のアルデヒド部分を還元し、そして、化合物200を含む第2の反応生成物混合物を形成する。任意で、第2の反応生成物混合物から化合物200を単離する。
第1の反応混合物において、化合物181の化合物170に対する当量比は1:1超である。第1の反応混合物におけるパラジウム触媒は、本明細書の他の箇所に記載されているパラジウム触媒である。いくつかの態様では、パラジウム触媒はPd(dppf)Cl2・DCMである。いくつかの態様では、パラジウム触媒はPd(dppf)Cl2である。パラジウム触媒の化合物170に対する当量比は、約0.005:1、約0.01:1、約0.02:1、約0.03:1、約0.04:1、約0.05:1、約0.06:1、約0.07:1、又は約0.08:1、及びこれらの範囲、例えば、約0.005:1〜約0.08:1、約0.005:1〜約0.05:1、又は約0.005:1〜約0.02:1である。いくつかの態様では、第1の反応混合物の塩基は、無機塩基である。いくつかの具体的な態様では、該塩基は、K3PO4又はK2HPO4である。いくつかの態様では、第1の反応混合物の溶媒系は、水及び極性非プロトン性溶媒を含む。水の極性非プロトン性溶媒に対する体積比は、約0.05:1、約0.1:1、約0.2:1、約0.3:1、約0.4:1、約0.5:1、約0.6:1、約0.7:1、約0.8:1、又は約0.9:1、及びこれらの範囲、例えば、約0.05:1〜約0.9:1、約0.05:1〜約0.5:1、又は約0.1:1〜約0.4:1である。いくつかの具体的な態様では、該溶媒系は、水及びTHFである。いくつかの態様では、第1の反応混合物中の該溶媒系の体積の化合物170の重量に対する比は、約20:1L/kg、約5:1L/kg、約10:1L/kg、約15:1L/kg、約20:1L/kg、約25:1L/kg、又は約30:1L/kg未満、及びこれらの範囲、例えば、約5:1〜約30:1L/kg又は約5:1〜約20:1L/kgである。
化合物190を形成するための反応温度は、好適には、約40℃、約45℃、約50℃、約55℃、又は約60℃である。化合物170のHPLCによる面積%濃度が2未満、1未満、0.5未満、又は0.1未満になったとき、該反応が完了したとみなしてよい。完了までにかかる反応時間は、2時間、4時間、8時間、12時間、16時間、20時間、又は24時間であってよい。
本発明のいくつかの態様では、化合物190を精製してよい。いくつかのこのような態様では、第1の反応生成物混合物の温度を約10℃〜約35℃又は約15℃〜約30℃に調整してよく、そして、約3重量%、約6重量%、又は約9重量%、及びこれらの範囲、例えば、約3重量%〜約9重量%のN−アセチル−L−システイン濃度を有するN−アセチル−L−システイン水溶液と撹拌しながら合わせてよい。N−アセチル−L−システインの化合物190に対する当量比は、約0.1:1、約0.3:1、又は約0.5:1、及びこれらの範囲、例えば、約0.01:1〜約0.5:1であってよい。N−アセチル−L−システイン水溶液の体積の化合物190の重量に対する比は、約1L/kg、約2L/kg、又は約3L/kg、及びこれらの範囲、例えば、約1L/kg〜約3L/kgであってよい。水層を分離し、そして、化合物190を含む有機層を回収する。いくつかの態様では、任意で、約3重量%、約5重量%、又は約7重量%、及びこれらの範囲、例えば、約3重量%〜約7重量%のクエン酸濃度を有するクエン酸溶液と上層を撹拌しながら合わせてもよく、ここで、当該クエン酸溶液の体積の化合物190の重量に対する比は、約0.5L/kg、約1L/kg、約1.5L/kg、又は約2L/kg、及びこれらの範囲、例えば、約0.5L/kg〜約2L/kgであってよい。二量体不純物は、ほとんどクエン酸洗浄液に分配されると考えられる。任意で、約15重量%〜約35重量%の塩含量を有する塩溶液(例えば、NaCl)と該有機層を更に合わせてもよく、ここで、該塩溶液の体積の化合物190の重量に対する比は、約0.5L/kg、約1L/kg、又は約1.5L/kg、及びこれらの範囲、例えば、約0.5L/kg〜約1.5L/kgであってよい。水層を分離し、そして、化合物190を含む有機層を回収する。任意で、約0.5L/kg〜約4L/kgの該塩溶液の体積の化合物190の重量に対する比で、該有機層を該塩溶液で更に1回以上洗浄してもよい。任意で、塩基、例えば、化合物190の重量に対する体積の比が約0.5L/kg〜約1.5L/kgである60重量% K2HPO4水溶液が最終塩洗浄液に含まれていてもよい。最終塩洗浄後、水層を分離し、そして、化合物190を含む有機層を回収する。
任意で、第1の反応生成物混合物又は化合物190を含む上層を、約80℃未満の沸点を有し、そして、該第1の反応生成物混合物又は精製工程から得られた化合物190を含む有機層中の溶媒と同様の極性を有する溶媒と合わせることによって、第1の反応生成物混合物から又は該化合物190を含む有機層から化合物190を単離してもよい。いくつかの態様では、該溶媒はTHFである。真空蒸留によって体積を低減し得、そして、化合物190を含む低減された体積を、化合物190 1kgあたり溶媒 約8〜約12Lの総溶媒体積になるように該溶媒(例えば、THF)で希釈して、化合物190の希釈された溶液を精製してよい。任意で、希釈された混合物を合わせ、そして、活性炭で処理し、続いて濾過して、化合物190の濾過された溶液を生成してもよい。化合物190 1kgあたり溶媒 約3〜約7Lの低減された体積になるまで、精製された化合物190の溶液の体積を蒸留によって低減してよい。THF希釈及び蒸留の工程を1回以上繰り返してもよい。化合物190 1kgあたりエタノール 約3〜約7Lを該低減された体積と合わせてよく、そして、その後、化合物190 1kgあたり溶媒 約3〜約7Lの低減された体積になるまで蒸留してよい。エタノール添加及び蒸留の工程を1回以上繰り返してもよい。化合物190 1kgあたり溶媒 約8〜約12Lの濃度になるように、エタノールを該低減された体積に添加して、化合物190の希釈された混合物を生成してよい。該化合物190の希釈された混合物を、例えば25℃未満に冷却して、この冷却された、希釈された混合物から精製された化合物190を結晶化させてよい。例えば濾過又は遠心分離によって該精製された化合物190の結晶を回収し、そして、乾燥させて、精製された乾燥化合物190の結晶を生成してよい。
化合物170に基づく化合物190の収率は、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、又は少なくとも90%であり、そして、化合物190の純度は、HPLCによって少なくとも99面積%又はHPLCによって少なくとも99.5面積%である。
第2の反応混合物において、いくつかの態様では、溶媒は、C
1−4アルコール、エーテル、及び環状エーテルから選択される。いくつかの具体的な態様では、第2の反応混合物における溶媒は、THF、メチルtert−ブチルエーテル、及び2-Me-THFから選択される。溶媒の体積の化合物190の重量に対する比は、約2:1L/kg、約3:1L/kg、約4:1L/kg、約5:1L/kg、約6:1L/kg、約7:1L/kg、約8:1L/kg、約9:1L kg、約10:1L/kg、及びこれらの範囲、例えば、約2:1〜約10:1L/kg又は約4:1〜約8:1L/kgであってよい。いくつかの態様では、第2の反応混合物における塩基は、無機塩基、例えばアルカリ水酸化物である。1つのこのような態様では、該塩基は水酸化ナトリウムである。塩基の化合物190に対する当量比は、約0.1:1、約0.2:1、約0.3:1、約0.4:1、約0.5:1、約0.6:1、約0.7:1、約0.8:1、又は約0.9:1、及びこれらの範囲、例えば、約0.1:1〜約0.9:1又は約0.3:1〜約0.7:1である。様々な態様のいずれかでは、還元剤は、本明細書の他の箇所に記載されている通りである。いくつかの具体的な態様では、該還元剤は水素化ホウ素ナトリウムである。該還元剤の化合物190に対する当量比は、約0.1:1、約0.2:1、約0.3:1、約0.4:1、約0.5:1、約0.6:1、約0.7:1、約0.8:1、又は約0.9:1、及びこれらの範囲、例えば、約0.1:1〜約0.9:1又は約0.2:1〜約0.8:1である。様々な態様のいずれかでは、ボロナートは、本明細書の他の箇所に記載されている通りホウ素化剤から生成され得る。1つのこのような態様では、該ボロナートは、構造:
の4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランである。
化合物200を形成するための反応温度は、好適には、約10℃、約15℃、約20℃、約25℃、又は約30℃である。化合物200のHPLCによる面積%濃度が2未満、1未満、0.5未満、又は0.1未満になったとき、該反応が完了したとみなしてよい。いくつかの態様では、完了までにかかる反応時間は、0.5時間、1時間、2時間、4時間、6時間、又はそれ以上であってよい。化合物200の収率は、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、又は少なくとも85%であり、そして、化合物200の純度は、HPLCによって少なくとも99面積%又は少なくとも99.5面積%である。
第2の反応生成物混合物から化合物200を単離してよい。いくつかの態様では、化合物200 1kgあたり約10重量パーセント〜約25重量パーセント リン酸一カリウム水溶液 約0.5L〜約2Lの、化合物200の重量に対する体積の比で、第2の反応生成物混合物をリン酸一カリウム溶液と混合することによって、化合物200が単離され得る。水層を分離し、そして、溶解している化合物200を含む有機層を回収する。該化合物200を含む有機層を濾過してよい。化合物200 1kgあたり約2〜約4Lの体積になるまで濾液を蒸留してよい。化合物200 1kgあたり約6〜約8Lの合計体積になるように、蒸留された濾液に好適な溶媒、例えばメタノールを添加してよい。いくつかの態様では、約0.2〜約0.8重量パーセント 化合物200の種結晶を添加して、混合物を形成してよい。該混合物を蒸留して、化合物200 1kgあたり少なくとも1L、体積を低減する。化合物200の蒸留された混合物を、例えば20℃未満に冷却して、冷却された混合物から化合物200を結晶化させてよい。化合物200の結晶を回収し、そして、乾燥させてよい。
いくつかの態様では、精製された化合物200の結晶を精製工程で再結晶化させてよい。いくつかのこのような態様では、約4L/kg〜約10L/kg又は約6L/kg〜約8L/kgのエタノールの体積の化合物200の重量に対する比でエタノールと、そして、約1L/kg〜約5L/kg又は約1.5L/kg〜約3.5L/kgのトルエンの体積の化合物200の重量パーセント対する比でトルエンと、化合物200を撹拌しながら合わせる。混合物を、撹拌しながら、例えば約65〜約85℃に加熱し、そして、溶液が得られるまで保持してよい。次いで、該溶液を、例えば約60〜約70℃に冷却し、そして、種結晶、例えば、約0.5重量%〜約3重量%又は約0.5重量%〜約1.5重量%の化合物200の種結晶と合わせて、スラリーを形成してよい。約5L/kg〜約25L/kg又は約10L/kg〜約20L/kgのエタノールの体積の化合物200の重量に対する比で、エタノールをスラリーと合わせてよい。該スラリーを、例えば約−5〜約15℃に冷却し、そして、少なくとも2時間、少なくとも4時間、又は少なくとも8時間保持して化合物200を結晶化させてよい。結晶を、例えば濾過又は遠心分離によって回収し、そして、エタノールで洗浄してよい。洗浄された結晶を、真空下でN2パージしながら、約40〜約60℃で少なくとも4時間、少なくとも8時間、少なくとも12時間、又は少なくとも20時間乾燥させて、精製された化合物200を生成してよい。
本発明のいくつかの態様では、化合物170は、以下の反応スキーム:
に従って化合物100及び160から調製され得る。
化合物170を調製する方法は、化合物160、化学量論的に過剰の化合物100、パラジウム触媒及び触媒配位子、塩基、並びに極性非プロトン性溶媒を含む反応混合物を形成することを含む。該反応混合物を反応させて、化合物170を含む反応生成物混合物を形成する。任意で、反応混合物から化合物170を単離してよい。
該反応混合物中の化合物100の化合物160に対する当量比は、1:1、約1.05:1、約1.1:1、約1.2:1、約1.3:1、約1.4:1、約1.5:1、約1.6:1、又は約1.7:1超、及びこれらの範囲、例えば、1:1〜1.7:1、約1.05:1〜約1.5:1、又は約1.05:1〜約1.2:1である。いくつかの態様では、化合物160は、本明細書の他の箇所に開示されている通り調製される。パラジウム触媒及び触媒配位子は、本明細書の他の箇所に記載されている通りである。いくつかの態様では、触媒はPd(OAc)2であり、そして、配位子はDPPFである。極性非プロトン性溶媒は、本明細書の他の箇所に記載されている通りである。いくつかの態様では、溶媒はTHFである。反応混合物中の溶媒の体積の化合物160の重量に対する比は、約2:1L/kg、約5:1vL/kg、約10:1L/kg、約15:1L/kg、約20:1L/kg、約25:1L/kg、又は約30:1L/kg、及びこれらの範囲、例えば、約2:1〜約30:1L/kg、約5:1〜約20:1L/kg、又は約5:1〜約15:1L/kgであってよい。いくつかの態様では、反応混合物中の化合物160の濃度は、約0.1mol/L、約0.2mol/L、約0.3mol/L、約0.4mol/L、約0.5mol/L、約0.75mol/L、約1mol/L、及びこれらの範囲、例えば、約0.1mol/L〜約1mol/L又は約0.2〜約0.5mol/Lである。触媒の化合物160に対する当量比は、約0.01:1、約0.02:1、約0.03:1、約0.04:1、又は約0.05:1、及びこれらの範囲、例えば、約0.01:1〜約0.05:1又は約0.01:1〜約0.03:1である。前記配位子の該触媒に対する当量比は、約1.2:1、約1.5:1、約2:1、約2.5:1、又は約3:1、及びこれらの範囲、例えば、約1.2:1〜約3:1又は約1.5:1〜約2.5:1である。いくつかの態様では、該塩基は、本明細書の他の箇所に記載されている通りの無機塩基である。いくつかの具体的な態様では、該塩基は炭酸カリウムである。該塩基の化合物160に対する当量比は、好適には、1:1、約1.2:1、約1.5:1、約1.8:1、又は約2:1超、及びこれらの範囲、例えば、1:1〜2:1又は約1.2:1〜約1.8:1である。
前記反応は、N2ブランケット下及び/又はN2パージしながら行ってよい。該反応は、還流温度、典型的には約60℃〜約80℃で行ってよい。化合物160のHPLCによる面積%濃度が3未満、2未満、1未満、又は0.5未満になったとき、該反応が完了したとみなしてよい。いくつかの態様では、完了までにかかる反応時間は、2時間、6時間、10時間、14時間、18時間、22時間、又はそれ以上であってよい。
前記反応生成物混合物から化合物170を単離してよい。いくつかの態様では、約2:1、約5:1、約10:1、約15:1、又は約20:1、及びこれらの範囲、例えば、約2:1〜約20:1又は約2:1〜約10:1の、水の体積の化合物160の重量に対する比で、水を該反応生成物混合物と合わせてよい。温度を低下させて、化合物170の結晶化を誘導し、そして、固体化合物170の懸濁液を形成してよい。温度は、約5℃〜約30℃又は約15℃〜約25℃であってよい。該温度を、少なくとも1時間、少なくとも2時間、又は少なくとも3時間維持してよい。例えば濾過又は遠心分離によって、固体化合物170を該反応混合物から単離してよい。任意で、単離された化合物170を乾燥させてよい。いくつかの乾燥態様では、乾燥は、部分真空下で、N2パージしながら、約15℃〜約40℃又は約15℃〜約30℃の温度で、少なくとも2時間、少なくとも3時間、又は少なくとも4時間行われる。
化合物160に基づく化合物170の収率は、少なくとも80%、少なくとも85%、又は少なくとも90%である。化合物170の純度は、HPLCによって少なくとも95面積%、少なくとも98面積%、又は少なくとも99面積%である。
本発明のいくつかの態様では、化合物100は、以下の二段階反応スキーム:
に従って化合物95から調製され得る。
第1の工程では、化合物95、n−ブチルリチウム、有機塩基、及び極性非プロトン性溶媒を含む第1の反応混合物を形成し、そして、反応させて、化合物96を含む第1の反応生成物混合物を形成する。第2の工程では、該第1の反応生成物混合物を極性非プロトン性溶媒と混合することによって第2の反応生成物混合物を形成する。第2の反応混合物を反応させて、化合物100を含む第2の反応生成物混合物を形成する。任意で、該第2の反応生成物混合物から化合物100を単離してよい。
いくつかの態様では、第1の反応混合物は、本明細書の他の箇所に記載されている通りの極性非プロトン性溶媒を含む。いくつかの態様では、該極性非プロトン溶媒はTHFである。第1の反応混合物中の該溶媒の体積の化合物95の重量に対する比は、約2:1L/kg、約3:1L/kg、約4:1L/kg、約5:1L/kg、約6:1L/kg、約7:1L/kg、約8:1L/kg、約9:1L/kg、又は約10:1L/kg、及びこれらの範囲、例えば、約2:1〜約10:1L/kg、約3:1〜約10:1L/kg、又は約4:1〜約6:1L/kgである。n−ブチルリチウムの化合物95に対するモル比は、1:1、約1.2:1、約1.4:1、約1.6:1、約1.8:1、約2:1超、及びこれらの範囲、例えば、1:1〜2:1又は約1.2:1〜約1.6:1である。該n−ブチルリチウムは、ヘキサン中n−ブチルリチウムの溶液、例えば、2.5モル濃度溶液であってよい。該有機塩基は、本明細書の他の箇所に定義されている通りである。いくつかの態様では、該有機塩基はジイソプロピルアミンである。該有機塩基の化合物95に対するモル比は、約1.1:1、約1.2:1、約1.4:1、約1.6:1、約1.8:1、又は約2:1、及びこれらの範囲、例えば、約1.1:1〜約2:1、約1.2:1〜約2:1、又は約1.4:1〜約1.8:1である。第1の反応生成物混合物を生成するための反応温度は、−35℃、約−30℃、約−25℃、約−20℃、約−15℃、又は約−10℃超、及びこれらの範囲、例えば、−35℃〜約−10℃又は約−30℃〜約−15℃である。
いくつかの態様では、第2の反応混合物は、更なる極性非プロトン性溶媒を含む。いくつかの態様では、該極性非プロトン溶媒はDMFである。このような態様では、第2の反応混合物中の化合物95の重量に対する該更なる極性非プロトン性溶媒の体積は、約2:1L/kg、約3:1L/kg、約4:1L/kg、約5:1L/kg、約6:1L/kg、約7:1L/kg、約8:1L/kg、約9:1L/kg、又は約10:1L/kg、及びこれらの範囲、例えば、約2:1〜約10:1L/kg又は約3:1〜約7:1L/kgである。このような態様では、該更なる極性非プロトン性溶媒の化合物95に対するモル比は、約1.1:1〜約2:1又は約1.3:1〜約1.5:1である。第1の反応生成物混合物を生成するための反応温度は、−50℃、約−45℃、約−40℃、約−35℃、約−30℃、約−25℃、約−20℃、約−15℃、又は約−10℃超、及びこれらの範囲、例えば、−50℃〜−10℃又は−30℃〜−15℃である。第2の反応生成物混合物は、鉱酸水溶液、例えば、10重量%〜25重量% HCl溶液でクエンチしてよく、ここで、酸の化合物100に対する当量比は、約2:1〜約8:1又は約4:1〜約6:1であってよい。
化合物100は、バッチ又は連続のスキームで調製され得る。連続スキームでは、溶液A(本明細書の他の箇所に記載されている通りのヘキサン中n−BuLi)及び溶液B(THF中ジイソプロピルアミン)を、ミキサを通して第1の反応器に移して、第1の反応生成物混合物を形成してよい。いくつかの態様では、第1の反応器における滞留時間は、好適には約10〜約60秒間又は約20〜約30秒間であり、そして、反応温度は、本明細書の他の箇所に記載されている通り−35℃超である。該第1の反応生成物混合物及び溶液C(本明細書の他の箇所に記載されている通りの溶媒中化合物95)を、ミキサを通して第2の反応器に移して、リチオ化された2,4−ジクロロピリジンの溶液を含む第2の反応生成物混合物を形成してよい。いくつかの態様では、第2の反応器における滞留時間は、好適には約10〜約60秒間又は約20〜約30秒間であり、そして、反応温度は、本明細書の他の箇所に記載されている通り−35℃超である。該第2の反応生成物混合物及び溶液D(本明細書の他の箇所に記載されている通りDMF)を、ミキサを通して第3の管型反応器に移して、化合物100を含む第3の反応生成物混合物を形成してよい。いくつかの態様では、第3の反応器における滞留時間は、好適には約10〜約60秒間又は約20〜約30秒間であり、そして、反応温度は、本明細書の他の箇所に記載されている通り−35℃超である。該第3の反応生成物混合物を、約0〜約20℃でクエンチ反応器に回収し、そして、クエンチ水溶液(例えば、本明細書の他の箇所に記載されている通りのHClクエンチ溶液)と合わせてよい。好適な連続反応器は、例えば、管型反応器及び連続撹拌槽反応器を含む。
任意で、第2の反応生成物混合物から化合物100を単離してよい。
1つのこのような単離態様では、クエンチされた第2の反応生成物混合物を酢酸エチルと混合し、そして、化合物100を含む酢酸エチル相を分離することによって、約5℃〜約30℃の温度で、水を含む該クエンチされた第2の反応生成物混合物から化合物100を抽出してよい。酢酸エチルの体積の化合物95の重量に対する比は、約1:1L/kg、約2:1L/kg、約3:1L/kg、約4:1L/kg、又は約5:1L/kgであってよい。1回以上の抽出を行ってよい。回収された酢酸エチル抽出物をブライン溶液で洗浄し、そして、硫酸ナトリウムで乾燥させてよい。例えば、体積の化合物95の重量に対する比が約2:1〜約4:1L/kgになるまで、酢酸エチル抽出物を減圧下で濃縮してよい。約3:1〜約12:1又は約5:1〜約9:1の化合物95に対するw/w%比の石油エーテルを酢酸エチルに添加し、そして、25℃未満で、固体化合物100を含有するスラリーを形成するのに十分な時間撹拌してよい。例えば濾過又は遠心分離によって固体化合物100を単離し、そして、真空下約30℃〜約50℃で乾燥させて、固体化合物100を生成してよい。
別のこのような単離態様では、化合物100を含むクエンチされた反応生成物混合物を約10〜約35℃に加熱し、続いて、相分離してよい。有機層及び水層を回収し、そして、水層を非極性溶媒と混合し、そして、抽出し、続いて、相分離してよい。該非極性溶媒の化合物100に対するw/w比は、好適には、約3:1〜約12:1又は約6:1〜約10:1である。1回以上の抽出工程を行ってよい。いくつかの態様では、該非極性溶媒はトルエンである。有機層を合わせ、そして、任意でブライン及び水で洗浄してよい。有機層を濃縮し、そして、約30〜約50℃に冷却してよい。温度を約30〜約50℃に維持しながら、直鎖状非極性溶媒(例えば、ヘプタン)を添加してよい。該直鎖状非極性溶媒の化合物100に対するw/w比は、好適には、約5:1〜約20:1又は約10:1〜約14:1である。固体化合物100を含む得られたスラリーを冷却し、そして、約−20〜約0℃で約1〜約3時間エージングしてよい。例えば濾過又は遠心分離によって化合物100を単離し、そして、部分又は完全な真空下で乾燥させてよい。いくつかの態様では、乾燥温度は40℃未満であってよい。
更に別のこのような単離態様では、化合物100を含むクエンチされた反応生成物混合物を約10〜約35℃に加熱し、続いて、相分離してよい。有機層及び水層を回収し、そして、水層を非極性溶媒(例えば、トルエン)と混合し、そして、抽出し、続いて、相分離してよい。該非極性溶媒の化合物100に対するw/w比は、好適には、約3:1〜約12:1又は約6:1〜約10:1である。1回以上の抽出工程を行ってよい。いくつかの態様では、該非極性溶媒はトルエンである。次いで、合わせた有機層をブラインで洗浄し、続いて、重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、続いて、水で最後に洗浄する。いくつかの実施態様では、ブラインによる洗浄は、ブライン 約2〜3当量体積で行う。いくつかの実施態様では、該重炭酸ナトリウム水溶液は、水中約5% NaHCO3の濃度を有する。いくつかの実施態様では、ブラインによる洗浄は、4.8% NaHCO3 約5当量体積で行う。いくつかの実施態様では、水による最後の洗浄は、水 約1当量体積で行う。有機層を濃縮し、そして、約30〜約50℃に冷却してよい。温度を約30〜約50℃に維持しながら、直鎖状非極性溶媒(例えば、ヘプタン)を添加してよい。該直鎖状非極性溶媒の化合物100に対するw/w比は、好適には、約5:1〜約20:1又は約10:1〜約14:1である。固体化合物100を含む得られたスラリーを冷却し、そして、約−20〜約0℃で約1〜約3時間エージングしてよい。例えば濾過又は遠心分離によって化合物100を単離し、そして、部分又は完全な真空下で乾燥させてよい。いくつかの態様では、乾燥温度は、40℃未満であってよい。
化合物100の収率は、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも85%、又は少なくとも87%である。化合物100の純度は、HPLCによって少なくとも90面積%、少なくとも95面積%、又は少なくとも99.5面積%である。
本発明のいくつかの態様では、化合物181は、以下の反応スキーム:
に従って化合物180から調製され得る。
化合物181を調製する方法は、化合物180、パラジウム触媒、触媒配位子、ホウ素化試薬、アルカリ金属酢酸塩、及び極性非プロトン性溶媒を含む反応混合物を形成することを含む。該反応混合物を反応させて、化合物181を含む反応生成物混合物を形成する。場合により、該反応生成物混合物から化合物181を単離する。
該パラジウム触媒及び該触媒配位子は、本明細書の他の箇所に記載されている通りである。いくつかの態様では、該パラジウム触媒はPd
2(dba)
3であり、該触媒配位子はリン酸アリール配位子である。いくつかのこのような態様では、該リン酸アリール配位子はXPhosである。パラジウム触媒の化合物180に対する当量比は、約0.001:1、約0.002:1、約0.003:1、約0.004:1、又は約0.005:1、及びこれらの範囲、例えば、0.001:1〜約0.005:1である。触媒配位子の触媒に対する当量比は、約1.3:1、約1.5:1、約1.7:1、約1.9:1、約2.5:1、又は約3:1、及びこれらの範囲、例えば、約1.3:1〜約3又は約1.5:1〜約2.5:1である。該ホウ素化試薬は、本明細書の他の箇所に記載されている通りである。該溶媒は、本明細書の他の箇所に記載されている通りの極性非プロトン性溶媒である。いくつかの態様では、該極性非プロトン溶媒はTHFである。溶媒の体積の化合物180の重量に対する比は、約3:1L/kg、約5:1L/kg、約10:1L/kg、約20:1L/kg、又は約25:1L/kg、及びこれらの範囲、例えば、約3:1〜約25:1L/kg、約5:1〜約20:1L/kg、又は約5:1〜約15:1L/kgである。いくつかの態様では、反応混合物は、約0.1mol/L、約0.2mol/L、約0.3mol/L、約0.4mol/L、又は約0.5mol/L、及びこれらの範囲、例えば、約0.1〜約0.5mol/Lの濃度の化合物180を含む。該アルカリ金属酢酸塩の化合物180に対する当量比は、1:1超である。いくつかの態様では、該アルカリ金属酢酸塩は酢酸カリウムである。いくつかの態様では、該ホウ素化試薬は、ビス(ピナコラト)ジボロンであり、そして、ボロナートは、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランである。ホウ素化試薬の化合物180に対する当量比は、1:1、約1.2:1、約1.5:1、又は約2:1超、及びこれらの範囲、例えば、1:1〜2:1である。いくつかの態様では、該アルカリ金属酢酸塩は酢酸カリウムである。いくつかの態様では、該ホウ素化試薬は、ビス(ピナコラト)ジボロンであり、そして、ボロナートは、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランである。このような態様では、ボロナート化合物181は、化合物182:
の種である。
化合物181又は182を形成する反応は、N2パージしながら及び/又はN2ブランケット下で行ってよい。該反応は、還流温度、典型的には約60℃〜約80℃で行ってよい。化合物160のHPLCによる面積%濃度が1未満、0.5未満、又は0.1未満になったとき、該反応が完了したとみなしてよい。いくつかの態様では、完了までにかかる反応時間は、約6時間、約12時間、約18時間、約24時間、又はそれ以上であってよい。
いくつかの態様では、該反応生成物混合物から化合物181又は182を単離してよい。いくつかのこのような態様では、約2L/kg、約3L/kg、約4L/kg、又は約5L/kg、及びこれらの範囲、例えば、約1〜約5L/kg又は約2〜約4L/kgの水の体積の化合物181又は182の重量に対する比で、該反応生成物混合物を水と合わせてよい。水層を分離し、そして、溶解している化合物181又は182を含む有機層を回収する。化合物181又は182の重量に対する体積の比が約2L/kg、約3L/kg、約4L/kg、又は約5L/kg、及びこれらの範囲、例えば、約2〜約5L/kgである低減された体積になるまで、有機層を蒸留してよい。蒸留は、好適には、例えば少なくとも40℃の温度における真空蒸留である。あるいは、蒸留は、大気圧で実施してもよい。約5L/kg〜約8L/kgの溶媒の体積の化合物181又は182の重量に対する比で、化合物181又は182を含む低減された体積を極性非プロトン性溶媒、例えばTHFで希釈してよく、希釈された混合物を任意で濾過し、そして、化合物181又は182 1kgあたり約2〜約4Lの低減された体積になるまで、該希釈された混合物を蒸留してよい。極性非プロトン性溶媒の希釈及び蒸留の工程を1回以上繰り返してもよい。約5L/kg、約10L/kg、約15L/kg、又は約20L/kg、及びこれらの範囲、例えば、約5〜約20L/kg又は約5〜約15L/kgの非極性溶媒の体積の化合物181又は182の重量に対する比で、該低減された体積を非極性溶媒、例えばMTBEと合わせてよい。混合物を約0〜約15℃に冷却して、固体分散液として化合物181又は182を形成してよい。例えば濾過又は遠心分離によって固体化合物181又は182を回収し、そして、乾燥させて、化合物181又は182を形成してよい。
あるいは、化合物181又は182を形成する反応が完了した後、無機塩を60〜65℃で濾取する。濾液を40〜45℃に冷却し、そして、炭で濾過する。次いで、濾液の体積を大気圧で低減する。約5L/kg、約10L/kg、約15L/kg、又は約20L/kg、及びこれらの範囲、例えば、約5〜約20L/kg又は約5〜約15L/kgの非極性溶媒の体積の化合物181又は182の重量に対する比で、低減された体積を非極性溶媒、例えばMTBEと合わせてよい。
化合物180に基づく化合物181又は182の収率は、少なくとも80%、少なくとも85%、又は少なくとも90%である。化合物181又は182の純度は、HPLCによって少なくとも95面積%、少なくとも98面積%、又は少なくとも99面積%である。
本発明のいくつかの態様では、化合物180は、以下の反応スキーム:
に従って化合物90及び141から調製され得る。
化合物180を調製する方法は、化合物141、化合物90、パラジウム触媒及びリン酸アリール配位子、塩基、並びに非プロトン性溶媒を含む反応混合物を形成することを含む。該反応混合物を反応させて、化合物180を含む反応生成物混合物を形成する。任意で、該反応生成物混合物から化合物180を単離する。
該反応混合物は、およそ等モル量の化合物90及び141を含む。該非プロトン性溶媒は、本明細書の他の箇所に記載されている通りである。いくつかの態様では、該非プロトン性溶媒は、THF、トルエン、Me-THF、1,4−ジオキサン、及びこれらの組み合わせから選択される。幾つかの具体的な態様では、該溶媒は1,4−ジオキサンである。反応混合物における該溶媒中の化合物141の濃度は、約2w/w%、4w/w%、約6w/w%、約8w/w%、約10w/w%、約12w/w%、又は約14w/w%、及びこれらの範囲、例えば、約2〜約14w/w%又は約6〜約10w/w%である。いくつかの態様では、化合物141源は、固体化合物141又は化合物141を含む残渣である。いくつかの他の態様では、化合物141源は、該溶媒中化合物141の溶液であり、該溶液は、約3〜約15重量%の化合物141及び0.15重量パーセント未満のメタノールを含む。該パラジウム触媒及び該触媒配位子は、本明細書の他の箇所に記載されている通りである。いくつかの態様では、該パラジウム触媒はPd2(dba)3であり、そして、該触媒配位子はXantphosである。該パラジウム触媒の化合物141に対する当量比は、約0.005:1〜約0.05:1又は約0.01:1〜約0.03:1である。該触媒配位子の該触媒に対する当量比は、約1.2:1〜約3:1又は約1.5:1〜約2.5:1である。いくつかの態様では、該塩基は、本明細書の他の箇所に記載されている通りの無機塩基である。いくつかのこのような態様では、該塩基は、炭酸カリウム又はリン酸三カリウムである。該塩基の化合物141に対するモル比は、約1.5:1〜約3:1である。
化合物180を形成する反応は、N2パージしながら及び/又はN2ブランケット下で行ってよい。該反応は、還流温度、典型的には約80℃〜約120℃で行ってよい。化合物180のHPLCによる面積%濃度が2未満、1未満、0.5未満、又は0.1未満になったとき、該反応が完了したとみなしてよい。いくつかの態様では、完了までにかかる反応時間は、約6時間、約12時間、約18時間、約24時間、約30時間、又はそれ以上であってよい。
いくつかの態様では、該反応生成物混合物から化合物180を単離してよい。いくつかのこのような態様では、反応生成物混合物を約50℃〜約85℃に冷却し、そして、濾過してよい。任意で、濾液を非プロトン性溶媒(例えば、1,4−ジオキサン)で洗浄してよく、そして、洗浄液を該濾液と合わせてよい。該濾液を濃縮してほぼ乾固してよい。いくつかの態様では、真空中、約45〜約75℃の温度で濃縮を行って化合物180の残渣を形成してよい。任意で、該残渣をメタノールと合わせて、メタノールの体積の化合物180の重量に対する比が約2:1L/kg、約3:1L/kg、約4:1L/kg、約5:1L/kg、又は約6:1L/kg、及びこれらの範囲、例えば、約2:1〜約6:1L/kg又は約2:1〜約4:1L/kgである化合物180のスラリーを形成することによって、該残渣を精製してよい。該スラリーを約−5〜約10℃に冷却し、そして、少なくとも1時間撹拌した。例えば濾過又は遠心分離によって粗化合物180の固形物を回収してよく、そして、任意で、該固形物を低温メタノールで洗浄してよい。粗固形物を真空下、例えば約45〜約75℃の温度で少なくとも0.5時間乾燥させてよい。約1.1:1〜約2:1又は約1.2:1〜約1.7:1の溶媒の化合物180に対するw/w比で、乾燥した粗固形物を非プロトン性溶媒(例えば、1,4−ジオキサン)と合わせてよく、そして、得られた混合物を還流温度に加熱し、そして、還流温度で少なくとも0.1時間撹拌してよい。約1.5:1〜約6:1L/kg又は約2.5:1〜約5:1L/kgのi−プロパノールの体積の化合物180の重量に対する比で、加熱された混合物にi−プロパノールを添加してよい。得られた混合物を約10〜約30℃に冷却し、そして、その温度で撹拌して、固体化合物180を含むスラリーを形成してよい。例えば濾過又は遠心分離によって固体化合物180を回収してよく、そして、任意で、回収された固形物をi−プロパノールで洗浄してよい。化合物180の固形物を真空下、例えば約50〜約80℃の温度で少なくとも2時間乾燥させてよい。
化合物180の収率は、少なくとも60%、少なくとも70%、又は少なくとも80%である。化合物180の純度は、HPLCによって少なくとも95面積%、少なくとも98面積%、又は少なくとも99面積%である。
本発明のいくつかの態様では、化合物141は、以下の反応スキーム:
に従って化合物140から調製され得る。
化合物141を調製する方法は、化合物140、パラジウム炭素触媒、水素、並びにメタノール、エタノール、イソプロパノール、ジオキサン、トルエン、及びこれらの組み合わせから選択される溶媒を含む反応混合物を形成することを含む。該反応混合物を反応させて、化合物141を含む反応生成物混合物を形成する。
溶媒の体積の化合物140の重量に対する比は、約3:1L/kg、約5:1L/kg、約10:1L/kg、約15:1L/kg、又は約20:1L/kg、及びこれらの範囲、例えば、約3:1〜約20:1L/kg、約3:1〜約10:1L/kg、又は約4:1〜約6:1L/kgである。いくつかの態様では、該溶媒はメタノールである。該触媒の化合物140に対する重量比は、約10w/w%、約15w/w%、約20w/w%、約25w/w%、又は約30w/w%、及びこれらの範囲、例えば、約10〜約30w/w%又は約10〜約25w/w%である。
化合物141を形成する反応は、H2を導入する前にN2パージしながら行ってよい。該反応は、典型的には、約35℃〜約65℃又は約45℃〜約55℃の温度で行われる。いくつかの態様では、完了までにかかる反応時間は、約6時間、約12時間、約18時間、約24時間、又はそれ以上であってよい。化合物140のHPLCによる面積%濃度が2未満、1未満、0.5未満、又は0.1未満になったとき、該反応が完了したとみなしてよい。反応生成物混合物を濾過し、そして、濾液は、溶解している化合物141を含む。
いくつかの態様では、濾液を濃縮してほぼ乾固することによる残渣として、化合物141を反応生成物混合物から単離してよい。いくつかの態様では、濃縮は、真空中、60℃未満の温度で行ってよい。いくつかの任意の態様では、化合物141の残渣を非プロトン性溶媒、例えば、THF、トルエン、Me-THF、又は1,4−ジオキサンと合わせ、続いて、濃縮してほぼ乾固してよい。いくつかの態様では、真空中、約60℃未満の温度で濃縮を行って残渣を形成してよい。このような態様における溶媒の体積の化合物141の重量に対する比は、約3:1L/kg、約5:1L/kg、約7:1L/kg、又は約9:1L/kg、及びこれらの範囲、例えば、約3:1〜約9:1L/kg又は約3:1〜約7:1L/kgである。幾つかの態様では、該溶媒は1,4−ジオキサンである。任意で、約5:1L/kg、約10:1L/kg、又は約15:1L/kg、又は約20:1L/kg、及びこれらの範囲、例えば、約5:1〜約20:1L/kg又は約5:1〜約15:1L/kgの、溶媒の体積の化合物141の重量に対する比で、残渣を非プロトン性溶媒と合わせてよい。いくつかのこのような態様では、非プロトン性溶媒(例えば、1,4−ジオキサン)中化合物141の最終濃度は、約5〜約15重量パーセントである。
化合物141の収率は、少なくとも90%又は少なくとも95%である。
本発明のいくつかの態様では、化合物140は、以下の反応スキーム:
に従って化合物20及び153から調製され得る。
化合物140を調製する方法は、化合物153、化合物20、溶媒、NaBH(OAc)3、及び酢酸を含む反応混合物を形成することを含む。いくつかの態様では、該反応混合物は、乾燥剤を更に含む。該反応混合物を反応させて、化合物140を含む反応生成物混合物を形成する。任意で、該反応生成物混合物から化合物140を単離してよい。
該溶媒は、THF、Me-THF、DCM、及びこれらの組み合わせから選択される。いくつかの態様では、該溶媒はDCMである。いくつかの態様では、化合物153源は、該溶媒中化合物153の溶液である。様々な態様のいずれかでは、該溶媒中の化合物153の濃度は、約2〜約10重量パーセントである。化合物20の化合物153に対する当量比は、約1.3:1〜約1.9:1である。酢酸の化合物153に対する当量比は、約1.1:1〜約3:1である。NaBH(OAc)3の化合物153に対する当量比は、1.5:1超である。いくつかの態様では、該乾燥剤は硫酸マグネシウムであり、硫酸マグネシウムの化合物153に対する当量比は、約0.3:1〜約0.6:1である。
化合物140を形成する反応は、N2パージしながら及び/又はN2ブランケットを用いて行ってよい。該反応は、典型的には、約30℃〜約50℃の温度で行われる。いくつかの態様では、完了までにかかる反応時間は、約0.5時間、約1時間、約2時間、約4時間、又はそれ以上であってよい。化合物153のHPLCによる面積%濃度が2未満、1未満、0.5未満、又は0.1未満になったとき、該反応が完了したとみなしてよい。
いくつかの態様では、該反応生成物混合物から化合物140を単離してよい。このような態様では、約3:1L/kg、約5:1L/kg、約7:1L/kg、約9:1L/kg、又は約11:1L/kg、及びこれらの範囲、例えば、約3:1〜約11:1L/kg又は約5:1〜約9:1L/kgの水の体積の化合物140の重量に対する比で、該反応生成物混合物を水と合わせてよい。相を分離して、水相と、溶解している化合物140を含む第1の有機相とを形成する。約1L/kg〜約5L/kg又は約2L/kg〜約4L/kgの溶媒の体積の化合物140の重量に対する比で、該水相を溶媒(例えば、DCM)で抽出してよく、そして、相を分離して、該溶媒に溶解している化合物140を含む第2の有機相を形成する。第1及び第2の有機相を合わせ、そして、水で洗浄してよい。いくつかの態様では、洗浄水の体積は、第2の有機相を形成するために使用される溶媒の体積とほぼ同じである。任意で、洗浄された、合わせた有機相を、水で少なくとももう1回洗浄してよい。溶解している化合物140を含む洗浄された有機相を乾燥剤(例えば、硫酸マグネシウム)で乾燥させ、次いで、濾過してよい。任意で、濾液を溶媒(例えば、DCM)で更に洗浄してよい。真空下、50℃未満の温度で濾液を濃縮してほぼ乾固して、化合物140の残渣を形成してよい。任意で、該残渣を非極性溶媒と合わせて、約1.5:1L/kg〜約4:1L/kgの溶媒の体積の化合物140の重量に対する比を有する混合物を形成してもよい。いくつかの態様では、該非極性溶媒は石油エーテルである。約5〜約35℃で、化合物140の溶液を形成するのに十分な時間、混合物を撹拌してよい。次いで、溶液を濾過し、そして、真空下、約40〜約70℃の温度で濃縮乾固して、固体化合物140を形成してよい。
化合物140の収率は、少なくとも85%又は少なくとも90%である。化合物140の純度は、HPLCによって少なくとも95%、少なくとも98%、又は少なくとも98.5%である。
本発明のいくつかの態様では、化合物153は、以下の反応スキーム:
に従って化合物152から調製され得る。
化合物153を調製する方法は、保護基部分PGを有する化合物152、塩酸、及び水を含む溶媒を含む反応混合物を形成することを含む。該反応混合物を反応させて、脱保護された化合物152を含む反応生成物混合物を形成する。任意で、該反応生成物混合物から化合物152を単離してよい。いくつかの態様では、PGはBOCである。
化合物153を形成する反応は、N2パージしながら及び/又はN2ブランケットを用いて行ってよい。該反応は、典型的には、約40〜約70℃又は約50〜約60℃の温度で行われる。いくつかの態様では、完了までにかかる反応時間は、約1時間、約2時間、約3時間、約4時間、又はそれ以上であってよい。化合物152のHPLCによる面積%濃度が2未満、1未満、0.5未満、又は0.1未満になったとき、該反応が完了したとみなしてよい。
いくつかの態様では、該反応生成物混合物から化合物153を単離してよい。このような態様では、該反応生成物混合物を、例えば約10〜約30℃に冷却してよく、そして、約3:1L/kg〜約11:1L/kg又は約5:1L/kg〜約9L/kgの溶媒の体積の化合物153の重量に対する比で、該反応混合物を本明細書の他の箇所に記載されている通りの非極性溶媒(例えば、DCM)で抽出してよい。水相を回収してよく、そして、そのpHを強無機塩基水溶液、例えば、約30% NaOHで11超に調整してよい。約5:1L/kg〜約20:1L/kg又は約8:1L/kg〜約15:1L/kgの溶媒の体積の化合物153の重量に対する比で、pHが調整された水相を非極性溶媒(例えば、DCM)で抽出してよい。該非極性溶媒による2回目の水相抽出を行ってもよい。有機相を合わせ、そして、一般的に各非極性溶媒抽出の溶媒と一致する体積の水で少なくとも1回洗浄してよい。次いで、合わせた、洗浄された有機相を乾燥剤(例えば、MgSO4)で乾燥させ、そして、濾過してよい。濾液は、約2w/w%、約4w/w%、約6w/w%、又は約8w/w%、及びこれらの範囲、例えば、約2〜約8w/w%又は約2〜約6w/w%の濃度で溶解している化合物153を含む。いくつかの態様では、真空下における溶媒蒸発によって固体化合物153が得られ得る。いくつかの他の態様では、化合物153の溶液を、化合物140を調製するためにそのまま使用してよい。化合物153の収率は、少なくとも80%又は少なくとも90%である。
本発明のいくつかの具体的な態様では、図1に示す方法に従って化合物200を調製する。本発明のいくつかの他の具体的な態様では、図2に示す方法に従って化合物200を調製する。
図3及び4に示され、そして、概して本明細書の他の箇所に記載されている通りの本発明のいくつかの具体的な態様では:(1)化合物60及びN−ブロモスクシンイミドを反応させて化合物70を形成し;(2)化合物70及びメチル−p−トシラートを反応させて化合物90を形成し;(3)化合物30及びジ−tert−ブチルジカーボナートを反応させてBoc保護された化合物40を形成し;(4)パラジウム触媒及び触媒配位子の存在下で化合物50及び40を反応させて化合物154を形成し;(5)化合物154を脱保護して化合物153を形成し;(6)化合物153及び化合物20を反応させて化合物140を形成し;(7)パラジウム炭素触媒の存在下で水素化によって化合物140を還元して化合物141を形成し;そして、(8)パラジウム触媒及び触媒配位子の存在下で化合物141を化合物90と反応させて化合物180を形成する。
本発明のいくつかの他の具体的な態様では、図5に示す方法に従って化合物180を調製する。化合物30、ジ−tert−ブチルジカーボナート、及び好適な溶媒を含む反応混合物を形成し、そして、該反応混合物を約25℃で約18時間反応させて、Boc保護された化合物40を含む反応生成物混合物を約69%〜約77%の収率で形成する。化合物51、化合物40、好適な溶媒、K3PO4、Pd(OAc)2触媒、及びBINAP配位子を含む反応混合物を形成し、そして、該反応混合物を約90℃で約15時間反応させて、BOC保護された化合物154を含む反応生成物混合物を約80%〜約84%の収率で形成する。化合物154、硫化ナトリウム水和物、並びにメタノール及び水を含む溶媒系を含む反応混合物を形成し、そして、該反応混合物を約60℃〜約75℃で約2時間反応させて、化合物151を含む反応生成物を約94%〜約97%の収率で形成する。化合物60、N−ブロモスクシンイミド、及びアセトニトリルを含む反応混合物を形成し、そして、該反応混合物を約25℃〜約55℃で約2時間反応させて、化合物70を含む反応生成物混合物を約69%〜約74%の収率で形成する。化合物70、メチル−p−トシラート、K2CO3、及びDMFを含む反応混合物を形成し、そして、該反応混合物を反応させて、化合物90を含む反応生成物混合物を約75%〜約80%の収率で形成する。化合物151、化合物90、Pd2(dba)3触媒、Xantphos触媒配位子、及びジオキサンを含む反応混合物を形成し、そして、該反応混合物を約100℃で約15時間反応させて、Boc保護された化合物161を含む反応生成物混合物を約70%〜約75%の収率で形成する。化合物161を約7.2% HClで脱保護し、続いて、約20% NaOHで中和して、化合物160を含む反応生成物混合物を約95〜約99%の収率で生成する。化合物160、化合物20、NaBH(OAc)3、酢酸、硫酸マグネシウム、及びDCMを含む反応混合物を形成し、そして、該反応混合物を約40℃で約2時間反応させて化合物180を含む反応生成物混合物を約70%〜約75%の収率で形成する。化合物51に基づく全収率は、約38%である。
本発明のいくつかの他の具体的な態様では、図6に示す方法に従って化合物180を調製する。化合物60、N−ブロモスクシンイミド、及びアセトニトリルを含む反応混合物を形成し、そして、該反応混合物を約25℃〜約55℃で約2時間反応させて、化合物70を含む反応生成物混合物を約69%〜約74%の収率で形成する。化合物70、メチル−p−トシラート、K2CO3、及びDMFを含む反応混合物を形成し、そして、該反応混合物を反応させて、化合物90を含む反応生成物混合物を約75%〜約80%の収率で形成する。化合物30、ジ−tert−ブチルジカーボナート、及び好適な溶媒を含む反応混合物を形成し、そして、該反応混合物を約25℃で約18時間反応させて、Boc保護された化合物40を含む反応生成物混合物を約69%〜約77%の収率で形成する。化合物50、化合物40、ジオキサン、K3PO4、Pd(OAc)2触媒、及びBINAP配位子を含む反応混合物を形成する。反応混合物において、ジオキサン中化合物50の濃度は約10w/w%であり、K3PO4の化合物50に対する当量比は約2であり、Pd(OAc)2触媒の化合物50に対する当量比は約0.012:1であり、そして、Pd(OAc)2触媒のBINAP配位子に対する当量比は約1:1である。反応混合物を約95℃〜約105℃で約15時間反応させて、BOC保護された化合物154を含む反応生成物混合物を約79%の収率で形成する。化合物154、メタノール、10% パラジウム炭素触媒、及び水素を含む反応混合物を形成する。反応混合物において、メタノールの体積の化合物154の重量に対する比は約5:1であり、そして、該パラジウム炭素触媒の化合物154に対する重量比は約0.05:1である。水素化反応混合物を約45℃〜約55℃で約2時間反応させて、化合物155を含む反応生成物混合物を約97%の収率で形成する。約25℃〜約35℃の温度で約7時間〜約10時間、酢酸エチルを含む溶媒系中HClで化合物155を脱保護して、脱保護された化合物156を約93%の収率で形成する。化合物156、化合物20、NaBH(OAc)3、酢酸、及びDCMを含む反応混合物を形成し、そして、該反応混合物を反応させて、化合物141を含む反応生成物混合物を約100%の収率で形成し、化合物141の純度は、HPLCによって約85面積%〜約90面積%である。化合物141、化合物90、Pd2(dba)3触媒、Xantphos触媒配位子、K3PO4、及びジオキサンを含む反応混合物を形成し、そして、該反応混合物を約100℃で約15時間反応させて、化合物180を約47%の収率で形成した。化合物50に基づく化合物180の全収率は、約33%である。
本発明のいくつかの他の具体的な態様では、図7に示す方法に従って化合物180を調製する。化合物60、N−ブロモスクシンイミド、及びアセトニトリルを含む反応混合物を形成し、そして、該反応混合物を約25℃〜約55℃で約2時間反応させて、化合物70を含む反応生成物混合物を約69%〜約74%の収率で形成する。化合物70、メチル−p−トシラート、K2CO3、及びDMFを含む反応混合物を形成し、そして、該反応混合物を反応させて、化合物90を含む反応生成物混合物を約75%〜約80%の収率で形成する。化合物30、クロロギ酸ベンジル(「Cbz-Cl」)、及び好適な溶媒を含む反応混合物を形成し、そして、該反応混合物を反応させて、Cbz保護された化合物31を約87%の収率で形成する。化合物50、化合物31、ジオキサン、K3PO4、Pd(OAc)2触媒、及びBINAP配位子を含む反応混合物を形成する。反応混合物において、ジオキサン中化合物50の濃度は約10w/w%であり、K3PO4の化合物50に対する当量比は約2であり、Pd(OAc)2触媒の化合物50に対する当量比は約0.012:1であり、そして、Pd(OAc)2触媒のBINAP配位子に対する当量比は約1:1である。反応混合物を約95℃〜約105℃で約15時間反応させて、Cbz保護された化合物157を含む反応生成物混合物を約77%の収率で形成する。化合物157、メタノール、10% パラジウム炭素触媒、及び水素を含む反応混合物を形成する。反応混合物において、メタノールの体積の化合物157の重量に対する比は約5:1であり、そして、該パラジウム炭素触媒の化合物157に対する重量比は約0.05:1である。水素化反応混合物を約45℃〜約55℃で約2時間反応させて、脱保護された化合物156を含む反応生成物混合物を約93%の収率で形成する。化合物156、化合物20、NaBH(OAc)3、酢酸、及びDCMを含む反応混合物を形成し、そして、該反応混合物を反応させて、化合物141を含む反応生成物混合物を約100%の収率で形成し、化合物141の純度は、HPLCによって約85面積%〜約90面積%である。化合物141、化合物90、Pd2(dba)3触媒、Xantphos触媒配位子、K3PO4、及びジオキサンを含む反応混合物を形成し、そして、該反応混合物を約100℃で約15時間反応させて、化合物180を含む反応生成物混合物を約47%の収率で形成した。化合物50に基づく化合物180の全収率は、約33%である。
化合物400の調製
本発明のいくつかの態様では、三環式ラクタム化合物400、その立体異性体、その幾何異性体、その互変異性体、及びその塩は、以下の反応スキーム:
に従って、化合物300及び310から調製され得る。
化合物400を調製する方法は、有機溶媒、有機塩基、並びに化合物300及び301を含む反応混合物を形成することと、該反応混合物を反応させて、化合物400の三環式ラクタムを含む反応生成物混合物を形成することとを含む。
R1a、R1b、R2a、R2b、R3a、R3b、R4a、及びR4bは、独立して、H及びC1−6アルキルから選択される。R5は、H、C1−6アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、ベンジル、置換ベンジル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリールから選択される。いくつかの態様では、R1a、R1b、R3a、R3b、R4a、R4b、及びR5はHであり、そして、R2a及びR2bは−CH3である。
ハロゲンは、本明細書の他の箇所に記載されている通りである。いくつかの態様では、ハロゲンはCl又はBrである。いくつかの他の態様では、ハロゲンはClである。
pは、1、2、3、又は4である。いくつかの態様では、pは1又は2である。qは、1、2、3、又は4である。いくつかの態様では、qは1又は2である。いくつかの他の態様では、pは1であり、そして、qは2である。
いくつかの態様では、化合物400の三環式ラクタムは、構造:
の化合物160の種であり、化合物300は、構造:
の化合物130の種であり、そして、化合物310は、化合物10:
のピペラジン−2−オンである。
該有機塩基は、本明細書の他の箇所に記載されている通りである。いくつかの態様では、該有機塩基は、トリ−C1−6アルキルアミンである。いくつかの具体的な態様では、該有機塩基は、4−メチルモルホリン及びN−エチルジイソプロピルアミン(N-ethyldiiopropylamine)から選択される。
いくつかの態様では、該有機溶媒は、本明細書の他の箇所に記載されている極性非プロトン性溶媒である。いくつかの具体的な態様では、該溶媒は、NMP及びDMFから選択される。
いくつかの態様では、反応混合物中の化合物300の濃度は、約0.25〜約2mol/L、約0.5〜約1.5mol/L、又は約0.5〜約1mol/Lである。いくつかの態様では、溶媒の体積の化合物300の重量に対する比は、約1.5:1L/kg、約2:1L/kg、約3:1L/kg、約4L/kg、約5:1L/kg、約6:1L/kg、約7:1L/kg、約8:1L/kg、約9:1L/kg、又は約10:1L/kg、及びこれらの範囲、例えば、約1.5:1〜約10:1L/kg、約2:1〜約6:1L/kg、又は約2:1〜約4:1L/kgである。該有機塩基の化合物300に対する当量比は、1:1〜2:1、約1.05:1、約1.1:1、約1.2:1、約1.3:1、約1.4:1、約1.5:1、約1.6:1、約1.7:1、約1.8:1、約1.9:1、及びこれらの範囲、例えば、約1.05:1〜約1.9:1又は約1.1:1〜約1.5:1である。いくつかの態様では、化合物300は、化学量論的に過剰の化合物310中に存在する。いくつかの態様では、化合物310の化合物300に対する当量比は0.7:1〜1:1である。いくつかの他の態様では、化合物310の化合物300に対する当量比は、約0.7:1、約0.75:1、約0.8:1、約0.85:1、約0.9:1、約0.95:1、又は約0.99:1、及びこれらの範囲、例えば、約0.7:1〜約0.99:1又は約0.75:1〜約0.95:1である。
化合物400を含む反応生成物混合物を形成する反応は、N2パージしながら及び/又はN2ブランケットを用いて行ってよい。いくつかの態様では、約95〜約125℃又は約100〜約120℃の温度で撹拌しながら、反応器内で有機溶媒、有機塩基、及び化合物310を合わせる。次いで、温度を維持しながら、反応器に化合物300を撹拌しながら添加する。いくつかの態様では、化合物300は、本明細書の他の箇所に記載されている通り、有機溶媒(例えば、トルエン又はNMP)に溶解している。いくつかの態様では、完了までにかかる反応時間は、約0.25時間、約0.5時間、約1時間、約2時間、約3時間、又はそれ以上であってよい。化合物300のHPLCによる面積%濃度が5未満、2未満、1未満、0.5未満、又は0.1未満になったとき、該反応が完了したとみなしてよい。
反応生成物混合物から化合物400を単離してよい。いくつかの単離態様では、該反応生成物混合物を、例えば約80〜約95℃に冷却してよい。次いで、水を該反応生成物混合物と合わせて混合物を形成し、ここで、水の体積の化合物300出発物質の重量に対する比は、約3:1L/kg、約5:1L/kg、約7:1L/kg、約9:1L/kg、約11:1L/kg、約13:1L/kg、又は約15:1L/kg、及びこれらの範囲、例えば、約3:1〜約15:1L/kg又は約5:1〜約10:1L/kgである。該混合物を約5〜約30℃に冷却し、そして、その温度で少なくとも0.5時間、少なくとも1時間、少なくとも2時間、又は少なくとも3時間撹拌して、固体化合物400を含むスラリーを形成する。例えば濾過又は遠心分離によって、固体化合物400を回収してよい。任意で、該固体を2回目の水スラリー及び回収の工程に供してもよい。次いで、アセトンを該固体化合物400と合わせて、例えば約10〜約30℃の温度でスラリーを形成してよく、ここで、アセトンの体積の化合物300出発物質の重量に対する比は、約1.5:1L/kg、約2:1L/kg、約3:1L/kg、約4:1L/kg、約5:1L/kg、又は約6:1L/kg、及びこれらの範囲、例えば、約1.5:1〜約6:1L/kg又は約2:1〜約4:1L/kgである。該スラリーを、少なくとも1時間、少なくとも2時間、又は少なくとも3時間撹拌してよい。例えば濾過又は遠心分離によって、固体化合物400を単離してよい。任意で、回収された固体をアセトンで洗浄してもよい。固体化合物400を乾燥させてよい。いくつかの乾燥態様では、乾燥は、真空下、約25〜約50℃の温度で行ってよい。
化合物400の収率は、少なくとも50%、少なくとも60%、又は少なくとも70%である。HPLCによる化合物400の純度は、HPLCによって少なくとも98面積%、少なくとも99面積%、又は少なくとも99.5面積%である。化合物130及び10から調製される三環式ラクタム種化合物160を目的とする態様では、不純物は以下の構造:
を含むと考えられる。
いくつかの態様では、化合物300は、以下の反応スキーム:
に従って化合物320から調製され得る。
化合物300を調製する方法は、極性非プロトン性溶媒、非極性溶媒、オキシ塩化リン、及び化合物320を含む反応混合物を形成することを含む。該反応混合物を反応させて、化合物300を含む反応生成物混合物を形成してよい。
R1a、R1b、R2a、R2b、R3a、及びR3bは、独立して、H及びC1−6アルキルから選択される。いくつかの態様では、R1a、R1b、R3a、及びR3bはHであり、そして、R2a及びR2bは−CH3である。pは1、2、3又は4である。いくつかの態様では、pは1又は2である。他の態様では、pは1である。
該極性非プロトン性溶媒は、本明細書の他の箇所に記載されている通りである。いくつかの態様では、該極性非プロトン溶媒はDMFである。該非極性溶媒は、本明細書の他の箇所に記載されている通りである。いくつかの態様では、該非極性溶媒はDCMである。
反応混合物は以下の通り形成してよく、そして、反応は、N2ブランケット下及び/又はN2パージしながら行ってよい。約3L/kg、約5L/kg、約7L/kg、約9L/kg、約11L/kg、約13L/kg、又は約15L/kg、及びこれらの範囲、例えば、約3〜約15L/kg又は約5〜約11L/kgの非極性溶媒の体積の化合物320出発物質の重量に対する比で該非極性溶媒(例えば、DCM)を、そして、約1.5:1、約2:1、約2.5:1、約3:1、約4:1、又は約5:1、及びこれらの範囲、例えば、約1.5:1〜約5:1又は約2:1〜約3:1の化合物320出発物質に対する当量比で該極性非プロトン性溶媒(例えば、DMF)を反応器に仕込む。溶媒の組み合わせ物の温度を約5〜約25℃に調整し、そして、POCl3を該反応器に添加し、ここで、POCl3の化合物320に対する当量比は、約1.5:1、約2:1、約2.25:1、約2.5:1、又は約3:1、及びこれらの範囲、例えば、約1.5:1〜約3:1又は約2:1〜約2.25:1である。任意で、その温度で少なくとも0.5時間又は少なくとも1時間、該混合物を撹拌してよい。次いで、例えば約5〜約25℃の温度で反応器に化合物320を添加して、反応混合物を形成する。次いで、該反応混合物を、例えば約35〜約55℃に加熱して、化合物300を含む反応生成物混合物を形成してよい。いくつかの態様では、完了までにかかる反応時間は、少なくとも6時間、少なくとも12時間、少なくとも18時間、少なくとも24時間、又はそれ以上であってよい。化合物152のHPLCによる面積%濃度が5未満、2未満、1未満、0.5未満、又は0.1未満になったとき、該反応が完了したとみなしてよい。
任意で、化合物300を精製してもよい。いくつかのこのような態様では、反応生成物混合物を水と混合してよく、ここで、水の体積の化合物320出発物質の重量に対する比は、約3L/kg、約5L/kg、約10L/kg、約15L/kg、又は約20L/kg、及びこれらの範囲、例えば、約3〜約20L/kg又は約5〜約15L/kgである。温度は、好適には、約30〜約50℃であってよく、そして、混合物を、少なくとも0.25時間、少なくとも0.5時間、又は少なくとも1時間撹拌してよい。該混合物を、例えば約15〜約35℃に冷却し、そして、濾材、例えば珪藻土で濾過してよい。濾液を水相と有機相とに分離してよく、そして、該有機相を回収してよく、そして、任意で、水及びブラインで洗浄してもよい。次いで、例えば、約2L/kg、約3L/kg、約4L/kg、又は約5L/kg、及びこれらの範囲、例えば、約2〜約5L/kg又は約2〜約4L/kgの体積の化合物320出発物質に対する比になるまで該有機相を濃縮してよい。約1〜約2L/kgの有機溶媒の化合物320出発物質の重量に対する比で、有機溶媒(例えば、トルエン又はNMP)を濃縮された有機相と合わせてよい。例えば、真空下及び40℃未満の温度で体積を低減して、化合物300の溶液を生成してよい。いくつかの態様では、有機溶媒はDCMであり、そして、化合物300は、DCMに溶解している。
いくつかの態様では、化合物321は、以下の反応スキーム:
に従って、化合物330(式中、R
1a及びR
1bは、それぞれ独立して、H及びC
1−6アルキルからなる群から選択され、R
2bは、H及びC
1−6アルキルからなる群から選択される)から調製され得る。
化合物321を調製する方法は、極性非プロトン性溶媒、塩化メチルマグネシウム、塩化銅(I)、及び化合物330を含む反応混合物を形成することを含む。該反応混合物を反応させて、化合物321を含む反応生成物混合物を形成する。
該極性非プロトン性溶媒は、本明細書の他の箇所に記載されている通りである。いくつかの態様では、該極性非プロトン溶媒はTHFである。
N2ブランケット下及び/又はN2パージしながら、該反応混合物を形成してよい。いくつかの態様では、該極性非プロトン性溶媒を反応器に仕込み、そして、CuCl及びMeMgClと混合してよい。極性非プロトン性溶媒の体積の化合物330出発物質の重量に対する比は、約3L/kg、約5L/kg、約10L/kg、約15L/kg、又は約20L/kg、及びこれらの範囲、例えば、約3〜約20L/kg、又は約5〜約15L/kgである。CuClの化合物330出発物質に対する当量比は、約0.1:1、約0.2:1、約0.3:1、約0.4:1、又は約0.5:1、及びこれらの範囲、例えば、約0.1:1〜約0.5:1又は約0.1:1〜約0.3:1である。MeMgClの化合物330出発物質に対する当量比は、約0.05:1、約0.1:1、約0.015:1、約0.2:1、又は約0.3:1、及びこれらの範囲、例えば、約0.05:1〜約0.3:1又は約0.05:1〜約0.15:1である。混合物を約−30〜約−10℃の温度で撹拌し、続いて、その温度を維持しながら、化合物330を該反応器に添加する。更なるMeMgClを約−30〜約−10℃の温度で該反応器に添加し、ここで、該更なるMeMgClの化合物330に対する当量比は、約0.9:1、約1:1、約1.1:1、約1.2:1、約1.3:1、約1.4:1、又は約1.5:1、及びこれらの範囲、例えば、約0.9:1〜約1.5:1又は約1:1〜約1.2:1である。溶解している化合物321を含む反応生成物混合物が形成された。いくつかの態様では、完了までにかかる反応時間は、少なくとも1時間、少なくとも2時間、少なくとも4時間、少なくとも6時間、又はそれ以上であってよい。化合物330のHPLCによる面積%濃度が5未満、2未満、1未満、0.5未満、又は0.1未満になったとき、該反応が完了したとみなしてよい。
該反応生成物混合物から化合物321を単離してよい。いくつかのこのような態様では、鉱酸水溶液、例えば3〜10w/w% HClで、該反応生成物混合物のpHを約3〜約4に調整してよい。得られた水相と溶解している化合物321を含む有機相(例えば、THF)とを分離してよい。約2L/kg〜約10L/kg又は約3L/kg〜約7L/kgの溶媒の体積の化合物330出発物質の重量に対する比で、該水相を非極性溶媒(例えば、MTBE)で抽出してよい。該有機相を合わせ、そして、無機塩基水溶液(例えば、NaHCO3)で洗浄し、続いて、ブラインで洗浄してよい。次いで、洗浄された有機相を乾燥剤、例えば、Na2SO4で乾燥させてよい。例えば濾過又は遠心分離によって、該乾燥剤を除去してよい。化合物330出発物質の重量に対する体積の比が約3〜約15L/kg、例えば、5L/kg又は約10L/kgになるまで該有機相を濃縮してよい。濃縮は、好適には、大気圧、約50〜約70℃で行ってよい。
いくつかの態様では、以下の通り化合物321を分留によって精製してよい。合わせた有機相又は濃縮された有機相を、まず、約60℃未満の温度で蒸留して、ほとんど溶媒を含む第1の(フロント)画分を除去してよい。蒸留を継続して、60℃〜90℃の温度(P≦−0.09MPa)で回収される化合物321生成物画分を生成してよい。このような態様では、化合物321の収率は、少なくとも40%又は少なくとも50%であり、そして、化合物321のHPLC純度は、HPLCによって少なくとも95面積%、少なくとも98面積%、又は少なくとも99面積%である。任意で、蒸留を継続して1つ以上の追加画分を除去してよい。
いくつかの具体的な態様では、R
1a及びR
1bはHであり、R
2bは−CH
3であり、そして、化合物321は化合物120:
の種であり、そして、化合物330は化合物110:
の種である。
いくつかの具体的な態様では、該溶媒はTHFであり、該反応混合物における塩化メチルマグネシウムの化合物110に対するモル比は、1:1〜2:1又は約1.1:1〜約1.4:1であり、そして、該反応混合物における塩化銅(I)の化合物110に対するモル比は、約0.1:1〜約0.5:1又は約0.15:1〜約0.25:1である。
いくつかの具体的な態様では、化合物130及び160は、本明細書に上記され、そして、図8に示される方法に従って調製され得る。
本発明のいくつかの態様では、固体ケトン重亜硫酸塩付加物経路によって化合物320を精製してよい。精製方法は、粗化合物320、水と混和性ではない有機溶媒(例えば、ヘプタン)、及び重亜硫酸ナトリウムの水溶液を含む第1の反応混合物を形成し、そして、該反応混合物を反応させて、化合物340:
(式中、R
1a、R
1b、R
2a、R
2b、R
3a、及びR
3bは、本明細書の他の箇所に定義されている通りである)
の固体ケトン重亜硫酸塩付加物を含む第1の反応生成物混合物を形成することを含む。いくつかの態様では、化合物340は化合物121:
の種である。
該第1の反応生成物混合物から化合物340を単離する。単離された化合物340、水、水と混和性ではない低沸点溶媒、及び重炭酸ナトリウムを含む第2の反応混合物を形成する。いくつかの態様では、該溶媒はDCMである。該第2の反応混合物を反応させて、該溶媒を含む第1の相であって、精製された化合物320のほとんどの量が溶解している第1の相と、水を含む第2の相とを含む第2の反応生成物混合物を形成する。該精製された化合物320を含む第1の相を、水相から分離する。
このような態様では、粗化合物320を含む該反応生成物混合物のpHを鉱酸水溶液、例えば、化合物320 1当量当たりHCl 約1.2〜約1.4当量を与えるHCl水溶液で5未満に調整してよい。
第1の反応混合物において、pH調整された反応生成物混合物を、水と混和性ではない溶媒(例えば、ヘキサン)と合わせてよく、粗化合物320は該溶媒に可溶性である。いくつかの態様では、溶媒の体積の化合物320の重量に対する比は、約5L/kg〜約25L/kg、約10L/kg〜約20L/kg、又は約10L/kg〜約15L/kgである。該第1の反応混合物中の水の体積の粗化合物320の重量に対する比は、約1:1L/kg〜約10:1L/kg、約1.5:1L/kg〜約4:1L/kg、又は約2:1L/kg〜約3:1L/kgである。該第1の反応混合物中の重亜硫酸ナトリウムの化合物320に対する当量比は、約2:1〜約5:1又は3:1〜約5:1である。
撹拌しながら、約10〜約30℃の温度で、該pH調整された反応生成物混合物を該水と混和性ではない溶媒と合わせることによって、該第1の反応混合物を形成する。得られた混合物を濾過助剤(例えば、珪藻土)と合わせ、そして、例えば遠心分離又は濾過によって固形物を除去する。濾液を分離して、化合物320を含む有機相及び水相を形成する。総体積の化合物320の重量に対する比が約1.5L/kg〜約4L/kg又は約1.5L/kg〜約2.5L/kgになるまで体積を低減することによって、該有機相を約75℃の温度未満で濃縮する。低減された体積の有機相を、例えば約10〜約30℃に冷却し、任意で濾過し、そして、化合物320 1当量あたりNaHSO3 約2〜約5当量、又は化合物320 1当量あたりNaHSO3 約3〜約4.5当量を与えるNaHSO3水溶液と合わせて、固体化合物340を含むスラリーを形成する。例えば濾過又は遠心分離によって固体化合物340を単離し、そして、回収された固体を、該水と混和性ではない溶媒(例えば、ヘキサン)中でスラリー状にする。溶媒の体積の化合物340の重量に対する比は、好適には、約3L/kg〜約13L/kg又は約5L/kg〜約9L/kgである。例えば濾過又は遠心分離によって、固体化合物340を単離する。単離された化合物340の固形物を、任意で、水と混和性ではない低沸点溶媒の体積(例えば、DCM)で洗浄する。
第2の反応混合物は、約5:1L/kg〜約15:1L/kg又は約7.5:1L/kg〜約10.5:1L/kgの、水の体積の単離された固体340の重量に対する比を有する。該第2の反応混合物中の水の体積の該水と混和性ではない低沸点溶媒の体積(例えば、DCM)に対する比は、約1:1〜約3:1又は約1.5:1〜約2.5:1である。水と混和性ではない溶媒の体積と化合物340の重量との比は、約2L/kg〜約9L/kg、約3L/kg〜約7L/kg、又は約4L/kg〜約6L/kgである。該第2の反応混合物中の重炭酸ナトリウムの化合物340に対する当量比は、1:1〜2:1又は約1.25:1〜約1.75:1である。いくつかの態様では、該重炭酸ナトリウムは、重炭酸ナトリウムの水溶液である。
撹拌しながら、化合物340の固形物を水と合わせることによって、該第2の反応混合物を形成する。該水と混和性ではない低沸点溶媒を添加し、続いて、重炭酸ナトリウムの溶液を添加して、化合物320を含む第2の反応生成物混合物を形成する。得られた混合物を濾過助剤(例えば、珪藻土)と合わせてよく、そして、例えば濾過又は遠心分離によって該混合物から固形物を除去する。濾液又は遠心分離によって得られた物質(centrifugate)を有機相及び水相に分離し、そして、該相を分離し、そして、回収する。任意で、該水と混和性ではない低沸点溶媒で該水相を抽出してよく、そして、該有機相を合わせる。合わせた有機相をブラインで洗浄してよい。約70℃未満の温度で、化合物320の重量に対する総体積が約1.5L/kg〜約4L/kg又は約1.5L/kg〜約2.5L/kgになるまで、洗浄された、合わせた有機相を濃縮してよく、そして、該有機相は、溶解している化合物320を含む。溶液のアッセイは、好適には、約30%〜約50%、約35%〜約45%、又は約40%である。化合物320の収率は、少なくとも50%、少なくとも60%、又は少なくとも70%である。
固体ケトン重亜硫酸塩付加物の精製スキームを使用して、化合物120及び321を精製することもできる。いくつかの具体的な態様では、化合物130及び160は、本明細書に上記され、そして、図9に示される方法に従って調製され得る。
本発明のいくつかの態様では、以下の反応スキームにおいて化合物301と表される化合物300の亜属は、以下の反応スキームにおいて化合物335と表される化合物320のトリメチルシリル中間体から調製され得る。反応スキームは、以下の通りである:
化合物301を調製する方法は、第1の極性非プロトン性溶媒、塩化メチルマグネシウム、塩化銅(I)、塩化リチウム、クロロトリメチルシラン(TMSCl)、及び化合物330を含む第1の反応混合物を形成することを含む。化合物301は、R
1a及びR
1bが、それぞれ独立して、H及びC
1−6アルキルから選択され、R
2bが、H及びC
1−6アルキルからなる群から選択され、R
3a及びR
3bが、それぞれHであり、そして、pが1である化合物300の亜属である。いくつかの態様では、R
1a及びR
1bはそれぞれHであり、そして、R
2bは−CH
3である。いくつかの態様では、化合物330、335、及び305は、それぞれ、種110、122、及び130のものである:
該第1の反応混合物を反応させて、化合物335を含む第1の反応生成物混合物を形成する。該第1の反応生成物混合物を、第1のクエンチ剤水溶液でクエンチし、そして、クエンチされた反応生成物混合物に非極性水不混和性溶媒を添加する。あるいは、第1の反応混合物を、第1のクエンチ剤としてのメタノール、続いて、第2のクエンチ剤水溶液でクエンチし、そして、クエンチされた反応生成物混合物に非極性水不混和性溶媒を添加する。相を分離し、そして、化合物335のほとんどの量を含む有機相を回収し、そして、濃縮して、溶解している化合物335を得る。第2の極性非プロトン性溶媒、オキシ塩化リン、及び化合物335の溶液を含む第2の反応混合物を形成する。該第2の反応混合物を反応させて、化合物301を含む第2の反応生成物混合物を形成する。該第2の反応生成物混合物を、第3のクエンチ剤水溶液でクエンチする。相を分離し、そして、溶解しているほとんどの量の化合物301を含む有機相を回収する。
第1及び第2の極性非プロトン性溶媒は、本明細書の他の箇所に記載されている通りである。いくつかの態様では、第1の極性非プロトン性溶媒はTHFである。いくつかの態様では、第2の極性非プロトン溶媒はDMFである。いくつかの態様では、第1のクエンチ剤は塩化アンモニウムである。いくつかの態様では、第1のクエンチ剤はメタノールである。いくつかの態様では、第1のクエンチ剤はメタノールであり、そして、第2のクエンチ剤は塩化アンモニウムである。いくつかの態様では、第3のクエンチ剤はリン酸カリウムである。
いくつかの態様では、該第1の反応混合物は、約0.25〜約2モル/リットル 化合物330又は約0.5〜約1.1モル/リットル 化合物330を含む。いくつかの他の態様では、該第1の極性非プロトン性溶媒の体積の化合物330の重量に対する体積の比は、約3L/kg、約5L/kg、約5L/kg、約7L/kg、約9L/kg、又は約11L/kg、及びこれらの範囲、例えば、約3〜約11L/kg又は約5L/kg〜約9L/kgである。MeMgClは、化合物330と比べて化学量論的に過剰に存在する。いくつかの態様では、MeMgClは、THF溶液、例えば、3M溶液中に存在する。いくつかの態様では、MeMgClの化合物330に対するモル比は、1:1〜1.5:1又は約1.1:1〜約1.3:1である。TMSClは、化合物330と比べて化学量論的に過剰に存在する。いくつかの態様では、TMSClの化合物330に対するモル比は、1:1〜1.2:1又は約1.01:1〜約1.1:1である。CuClの化合物330に対するモル比は、約0.05:1〜約0.2:1又は約0.05:1〜約0.15:1である。LiClの化合物330に対するモル比は、約0.05:1〜約0.2:1又は約0.07:1〜約0.15:1である。
いくつかの態様では、該第2の反応生成混合物は、約0.5〜約2モル/リットル又は約0.7〜約1.3モル/リットル 化合物335を含む。オキシ塩化リンの化合物335に対するモル比は、約1.5:1〜約3.1:1又は約2.1:1〜約2.6:1である。
第1の反応において、いくつかの態様では、CuCl、LiCl、及び該第1の極性非プロトン性溶媒を、N2雰囲気中、反応器内において、約10〜約35℃の温度で合わせ、そして、約−10〜約10℃に冷却してよい。約−10〜約10℃で該反応器に化合物330及びTMSClを添加する。約−10〜約10℃で該反応器にMeMgClを添加する。化合物335を含む第2の反応生成物混合物が形成される。いくつかの態様では、完了までにかかる反応時間は、少なくとも0.5時間、少なくとも1時間、少なくとも2時間、少なくとも4、又はそれ以上であってよい。化合物330のHPLCによる面積%濃度が5未満、2未満、1未満、0.5未満、又は0.1未満になったとき、該反応が完了したとみなしてよい。例えば塩化アンモニウム水溶液で該反応をクエンチし、ここで、塩化アンモニウムの化合物330に対する当量比は、1:1、約1.1:1、約1.2:1、又は約1.3:1超である。塩化アンモニウム溶液の体積の化合物330に対する比は、約2:1〜約10:1L/kg又は約3:1〜約7:1L/kgである。あるいは、該反応をまずメタノールでクエンチし、ここで、メタノールの化合物330に対する当量比は、約0.25:1、約0.5:1、又は約1:1である。メタノールによる最初のクエンチ後、該反応を塩化アンモニウム水溶液で更にクエンチし、ここで、塩化アンモニウムの化合物330に対する当量比は、1:1、約1.1:1、約1.2:1、又は約1.3:1超である。塩化アンモニウム溶液の体積の化合物330に対する比は、約2:1〜約10:1L/kg又は約3:1〜約7:1L/kgである。
上記クエンチ工程後、有機相及び水相を分離し、そして、回収する。有機層は、溶解している化合物335を含み、そして、任意でブラインで洗浄されてよい。回収された留出物の体積の化合物330の重量に対する比が約8L/kg〜約10L/kgになるまで、任意で洗浄された有機層を濃縮してよい。濃縮された第1の反応生成物混合物を非極性溶媒(例えば、トルエン)で希釈してよく、ここで、添加される非極性溶媒の体積の化合物330の重量に対する比は、約1L/kg〜約3L/kgである。このような態様では、希釈された混合物を濃縮して、添加された非極性溶媒のおおよその体積を除去して、化合物335の溶液を生成してよい。該溶液中の化合物335のアッセイは、約40w/w%〜約60w/w%又は約45w/w%〜約55w/w%である。化合物330に基づく化合物335の収率は、少なくとも60%、少なくとも60%、少なくとも70%、又は少なくとも80%であり、そして、化合物335のHPLC純度は、HPLCによって少なくとも85面積%又は少なくとも90面積%である。
第2の反応では、該第1の反応から得られた溶液を該非極性溶媒で希釈して、約25〜約45w/w%、又は約30〜約40w/w%、又は約35w/w%の化合物335のアッセイを得る。いくつかの態様では、該非極性溶媒はトルエンである。化合物330に対して約0.4:1の当量比で水を添加する。化合物330に対して約0.4:1の当量比で水を添加する。最初のPOCl3添加を行ってよく、ここで、POCl3の化合物330の重量に対する当量比は約0.2:1〜約0.4:1又は約0.3:1であり、そして、温度は約5〜約35℃である。POCl3後に、約1.5:1〜約3:1又は約1.5:1〜約2.5:1の化合物330に対する当量比でDMFを添加する。2回目のPOCl3添加を行い、ここで、POCl3の化合物330の重量に対する当量比は約1.5:1〜約2.5:1又は約2:1であり、そして、混合物を約50〜約70℃に加熱して、化合物301を含む第2の反応生成物混合物を形成する。いくつかの態様では、完了までにかかる反応時間は、少なくとも2時間、少なくとも4時間、少なくとも8時間、少なくとも12時間、又はそれ以上であってよい。化合物330のHPLCによる面積%濃度が5未満、2未満、1未満、0.5未満、又は0.1未満になったとき、該反応が完了したとみなしてよい。約1.2:1〜約2:1又は約1.4:1〜約1.8:1のリン酸カリウムの化合物330に対する当量比を与えるリン酸カリウム水溶液と該反応生成物混合物を合わせる。リン酸カリウム溶液の体積の化合物330の重量に対する比は、約3〜約12L/kg又は約6〜約9L/kgである。有機相及び水相が形成され、これらを分離し、そして、回収する。有機層をリン酸カリウム溶液及び水で洗浄して、溶解している化合物301を含み、そして、7を超えるpHを有する、洗浄された有機相(例えば、トルエン)を得る。有機相を濾過して、(例えば、トルエンに)溶解している化合物301を生成する。化合物330に基づく化合物301の収率は、少なくとも70%又は少なくとも75%であり、化合物301の純度は、HPLCによって少なくとも85%又は少なくとも88%である。
トリメチルシリル中間体の精製スキームを使用して、化合物120及び321を精製することできる。いくつかの具体的な態様では、化合物130及び160は、本明細書に上記され、そして、図10に示される方法に従って調製され得る。
また、化合物200、その立体異性体、その幾何異性体、その互変異性体、及びその塩を調製する方法であって、
(i)(1)化合物170、還元剤、塩基、及び溶媒を含む第1の反応混合物を形成して、化合物170のアルデヒド部分を還元して化合物171を形成することと、
(2)第1の反応生成物混合物から化合物171を単離することと、
(ii)(1)化合物171、化合物182、パラジウム触媒、水を含む溶媒系、及び塩基を含む第2の反応混合物を形成して、化合物200を形成することと、
(2)以下のスキーム:
に従って第2の反応生成物混合物から化合物200を単離することとを含む方法も本明細書に提供される。
いくつかの態様では、工程(i)における還元剤はNaBH4である。いくつかの態様では、工程(i)における塩基はK2HPO4である。いくつかの態様では、工程(i)における溶媒はTHFである。いくつかの態様では、工程(ii)におけるPd触媒はPd(PCy3)2である。いくつかの態様では、工程(ii)における塩基は、K3PO4、Et3N、又はジ−イソプロピルエチルアミンである。いくつかの態様では、Pd触媒の化合物171に対する当量比は、0.05:1未満である。いくつかの態様では、化合物182の化合物171に対する比は、1:1超である。
また、構造:
(式中、Xは、Cl、Br、及びIからなる群から選択される)を有する化合物も本明細書に提供される。いくつかの実施態様では、XはClである。いくつかの実施態様では、XはBrである。
実施例
図面及び実施例は、開示されている化合物を調製するための例示的な方法を提供し;当業者であれば、該化合物を合成するために他の合成経路を用いてもよいことを理解するであろう。具体的な出発物質及び試薬を図面及び実施例に図示し、そして、論じるが、様々な誘導体及び/又は反応条件を提供するために他の出発物質及び試薬に置き換えることもできる。更に、記載される例示的な方法の多くを、当業者に周知の従来の化学を用いて本開示を考慮して更に改変することができる。
実施例では、当量及び当量比は、各反応について言及される出発物質に基づく。重量のあたりの体積の値、例えば、L/kg及びmL/gは、各反応について言及される出発物質の重量に基づく液体成分の体積を指す。
分析方法
高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)は、以下の通り実施してよい。
実施例1、2、10B、及び10E(最終化合物)。HPLCカラム:Waters XSelect CHS C18(150mm×3.0mm×3.5μm)。移動相A:10mM ギ酸アンモニウム pH3.7。移動相B:CH3CN。流速:1.0mL/分。注入体積:5.0μL〜10.0μL。カラム温度:45℃。UV検出波長:245nm。希釈剤:30:70(v/v) CH3CN/H2O。
実施例5〜8。カラム:Waters Atlantis T3(4.6×150mm 3μm)。移動相A:10mM ギ酸アンモニウム pH3.7。移動相B:CH3CN。流速:1.0mL/分。注入体積:2.0μL。カラム温度:45℃。UV検出波長:315nm。希釈剤:CAN。
実施例10C。カラム:(1)Agilent PLRP-S 100A、150mm×4.6mm、3μm又は(2)Agilent PLRP-S 100A、250mm×4.6mm、5μm。移動相A:10mM NaOH水溶液。移動相B:アセトニトリル。流速:1.0mL/分。注入体積:1.0μL。カラム温度:(1)20℃;(2)15℃。
実施例1(10Dインプロセス試験)、実施例10E(化合物190インプロセス試験)、及びボラン付加物インプロセス試験。カラム:ACE Excel C18 HL(50×3mm、3μm)。移動相A:0.05% TFAを含む水。移動相B:0.05% TFAを含むCH3CN。流速:1.0mL/分。注入体積:2.0μL。カラム温度:35℃。UV検出波長:220nm。希釈剤:メタノール
実施例10D 最終化合物190。カラム:Agilent Poroshell EC-C18(150×3mm、2.7μm)。移動相A:水中10mM ギ酸アンモニウム。移動相B:CH3CN。流速:0.5mL/分。注入体積:5.0μL。カラム温度:30℃。UV検出波長:245nm。
液体クロマトグラフ質量分析(LCMS)は、以下の通り実施してよい。カラム:XDB-C18 4.6mm×50mm、1.8μm。移動相A:水/0.05% TFA。移動相B:CH3CN/0.05% TFA。流速:1.2mL/分。注入体積:10.0μL。カラム温度:40℃。希釈剤:30:70(v/v) CH3CN/H2O。インタフェース種類:ES-API +。乾燥気体温度:250℃。噴霧器圧力:35psig。乾燥気流:13L/分。キャピラリー圧力:3000V。走査範囲:150〜600m/z。
ガスクロマトグラフィー(GC)は、以下の通り実施してよい。Agilent HP-5(30m×0.32mm×0.25μm)カラムを備えるAgilent 7890AシリーズGCシステム。流速:2.0mL/分。注入体積:10.0μL。キャリアガス:N2。希釈剤:メタノール。
質量分析(MS)は、(1)ES+モードのSciex 15質量分析計又は(2)ESI+モードのShimadzu LCMS 2020質量分析計を用いて実施してよい。質量スペクトルデータは、一般的に、特に指定しない限り、親イオンのみを示す。MS又はHRMSのデータは、指定されている場合、特定の中間体又は化合物について提供される。
核磁気共鳴分光分析(NMR)は、(1)Bruker AV III 300 NMR分光計、(2) Bruker AV III 400 NMR分光計、又は (3) Bruker AV III 500 NMR分光計を含むがこれらに限定されない任意の好適な機器を用いて実施し、そして、テトラメチルシランを基準として用いてよい。NMRデータは、指定されている場合、特定の中間体又は化合物について提供される。
実施例1
7,7−ジメチル−3,4,7,8−テトラヒドロ−2H−シクロペンタ[4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−1(6H)−オン(化合物160)を、図8中の反応スキームに従って調製した。
第1の工程では、以下の通り化合物110から化合物120を調製した:
3バッチの化合物120を別々に調製し、各バッチは、化合物110(3−メチルシクロペンタ−2−エン−1−オン)出発物質 53.3kg(554.6mol、1.0当量)に基づいていた。
各バッチについて、撹拌器、温度プローブ、及び窒素入口を備える乾燥した1000Lのジャケット反応器に、N2雰囲気下でTHF(458.6kg)を仕込んだ。撹拌しながら10分間にわたってCuCl(11.2kg、113.1mol、0.2当量)を該反応器に仕込んだ。該反応器を−20±5℃に冷却し、そして、温度を−20±5℃で維持しながらTHF中MeMgCl(3M、18.7kg、0.1当量)を該反応器に添加した。混合物を15分間撹拌し、続いて、温度を−20±5℃で維持しながら3−メチルシクロペンタ−2−エノン(53.3kg、554.6mol、1.0当量)を反応混合物に添加した。再度温度を−20±5℃で維持しながら、残りのMeMgCl(3M、203.2kg、1.1当量)を仕込んだ。2.5時間で添加を完了した。反応混合物を−20±5℃で2時間撹拌した。GCによって出発物質の濃度が4%未満であったことから反応が完了したことを確認した。
化合物120(3,3−ジメチルシクロペンタン−1−オン)を、以下の通り反応生成物混合物から単離した。HCl水溶液(6%w/w、485.3kg)を1.5時間にわたって反応生成物混合物にゆっくり添加して、pHを3〜4に調整した。混合物を更に30分間撹拌した。THF相を分離し、そして、別の容器に移した。水相をMTBE(202.7kg)で抽出した。MTBE相を分離し、そして、THF相と合わせた。合わせた有機層をNaHCO3水溶液(26.7kg、水 293.3kg)で、続いて、ブライン(NaCl 117.3kg、水 522.6kg)で洗浄した。有機層をNa2SO4(144.0kg)で4時間乾燥させ、続いて、遠心分離によってNa2SO4を除去した。最終濃度が55〜65Lになるまで、溶液を50〜70℃で(1atmにおいて)濃縮した。
各バッチの濃縮された溶液を合わせ、そして、蒸留用の凝縮器を備える20Lの反応フラスコに移した。3段階分留によって:(1)第1に溶媒を除去し(フロント画分);(2)第2に主留分(内部温度110℃未満)において化合物120を除去し;そして、(3)最後の留分。最後の留分の除去後に残渣が残った。主留分を60〜90℃(P≦−0.09MPa)で回収し、無色の油状物として生成物化合物120を与えた。単離された生成物は、化合物120 81.5kgを含有しており、単離収率は43.6%、そして、HPLCによる純度は98.6%であった。フロント画分の化合物120のアッセイ収率は0.2%であり、最後の留分の化合物120のアッセイ収率は2.0%であり、そして、残渣は化合物120 0.9%を含有していた。残渣中で同定された主成分は、以下の構造のものであり、濃度はHPLCによって11.5A%であった:
第2の工程では、以下の通り4つの別々のバッチで化合物120から化合物130を調製した:
各バッチについて、500Lの反応器にDCM(287.3kg、8L/kg)及びN,N−ジメチルホルムアミド(44.0kg、602.1mol、2.5当量)をN2雰囲気下で仕込んだ。反応混合物を13±5℃に冷却し、そして、温度を13±5℃で維持しながらPOCl3(77.5kg、505.4mol、2.10当量)を滴下した。添加が完了した後、混合物を13±5℃で1時間撹拌した。温度を13±5℃で維持しながら、化合物120(3,3−ジメチルシクロペンタン−1−オン)(27.0kg、240.6mol)を反応混合物に滴下した。添加が完了した後、20±5℃で1時間混合物を撹拌した。次いで、反応物を45±5℃に加熱し、そして、18〜24時間撹拌した。GCによって化合物120の濃度が5%未満であったことから反応が完了したことを確認した。反応混合物を25℃±5℃に冷却した。
各バッチについて、以下の通り反応生成物混合物から化合物130(2−クロロ−4,4−ジメチルシクロペンタ−1−エン−1−カルバルデヒド)の溶液を生成した。1000Lの反応器に水(270.0kg、10L/kg)を仕込み、そして、40±5℃に加熱した。温度を40±5℃で維持しながら、反応生成物混合物を滴下した。添加が完了したら、混合物を40±5℃で30分間撹拌した。反応混合物を25±5℃に冷却し、そして、Celite(登録商標)のパッドで濾過した。有機相を分離し、そして、水(108.0L×2)で洗浄した。次いで、有機相をブライン(108.0L)で洗浄し、そして、真空下、40℃未満で、総体積が3L/kgになるまで有機層を濃縮した。NMP(27.8kg、1L/kg)を仕込み、そして、真空下、40℃未満で、混合物を54Lになるまで濃縮した。残渣を25±5℃に冷却して、NMP中粗化合物130を与えた。
第3の工程では、以下の通り4つの別々のバッチで以下の通り化合物130及び10から化合物160を調製した:
各バッチについて、N2雰囲気下で300Lの反応器にNMP(83.2kg、3L/kg)、4−メチルモルホリン(29.2kg、288.8mol、1.2当量)、及び化合物10(ピペラジン−2−オン)(21.1kg、211.8mol、0.88当量)を仕込んだ。反応混合物を115±5℃に加熱した。温度を115±5℃で維持しながらNMP中粗化合物130の溶液を滴下した。反応混合物を110±5℃で30分間撹拌した。GCによって化合物160の濃度が5%以下であったことから反応が完了したことを確認した。
各バッチについて、固体化合物160(7,7−ジメチル−3,4,7,8−テトラヒドロ−2H−シクロペンタ[4,5]ピロロ[1,2−a]ピラジン−1(6H)−オン)を以下の通り得た。反応生成物混合物を90±5℃に冷却し、次いで、水(135.0kg、5L/kg)を仕込んだ。次いで、混合物を更に60±5℃に冷却した。別の500Lの反応器に水(135.0kg、5L/kg)を仕込み、続いて、反応生成物混合物を添加した。混合物を25±5℃に冷却し、そして、25±5℃で少なくとも3時間撹拌した。遠心分離濾過によって固体化合物160を回収した。回収した固形物を、25±5℃で少なくとも3時間、アセトン(64.8kg、3L/kg)中でスラリー状にした。遠心分離濾過によって固形物を回収して、湿潤している粗化合物160(30.1kg)を与えた。
4バッチの固体粗化合物160を合わせ、そして、ヘプタン中でスラリー状にし、単離し、そして、乾燥させた。LCMSによって化合物160の構造を同定し、そして、分子量206.32を有すると同定した。工程2及び3についての化合物160通算収量は75.8kgであり、工程2及び3についての単離収率は51.1%であり、そして、純度はHPLCによって98.5A%であった。主な不純物は、LCMSによって、濃度が1面積%の、分子量420.55を有する以下の二量体として同定された:
実施例2
図9中の反応スキームに従って化合物160を調製した。
第1の工程では、以下の通り化合物110から化合物120を調製した:
THF(1352L、8体積)を窒素下で反応器に仕込み、そして、撹拌を開始した。塩化銅(I)(35.49kg、0.2当量)を反応器に仕込み、そして、内容物を−20±5℃に冷却した。温度を−20±5℃で維持しながら、塩化メチルマグネシウム 59.15kg(THF中22%、3モル濃度)(0.1当量)を反応混合物に滴下した。反応器の内容物を−20±5℃で15分間撹拌した。化合物110(3−メチルシクロペンタ−2−エン−1−オン) 169.5kg(1.0当量)を−20±5℃で反応器に仕込み、そして、内容物を−20±5℃で15分間撹拌した。塩化メチルマグネシウム 657.41kg(THF中22%、3M)(1.1当量)を−20±5℃で反応器に滴下し、そして、内容物を−20±5℃で少なくとも2時間撹拌した。反応器の内容物を1時間毎にサンプリングし、そして、化合物110の濃度が4%以下になるまでGCによって分析した。
温度を5±5℃で維持しながら、反応生成物混合物をHCl水溶液 676L(4V、HCl 1.3当量)と合わせ、そして、内容物を更に30分間撹拌した。次いで、反応器にヘキサン 2197L(13V)及びNaCl 243kgを仕込み、そして、混合物を20±5℃に加温し、そして、1時間撹拌した。Celite 101kgを反応器に仕込み、そして、30分間撹拌した。混合物を遠心分離し、そして、回収した固体化合物120をヘキサン 169Lで洗浄した。濾液を少なくとも30分間保持し、そして、分離した。有機相を、75℃未満の温度及び常圧で約338L(2V)になるまで濃縮した。濃縮された有機相を20±5℃に冷却し、そして、濃縮された粗化合物120を形成するために濾過した。
別の反応器において、撹拌しながら水 845L(5V)をNaHSO3 690Kg(3.77当量)と合わせた。濃縮された粗化合物120を25±5℃で反応器に仕込み、そして、内容物を25±5℃で18時間撹拌した。固体化合物121を遠心分離によって回収し、そして、25±5℃で少なくとも10時間、ヘキサン 1183L(7V)中でスラリー状にした。混合物を遠心分離し、そして、回収した固体化合物121をDCM 338L(2V)で洗浄した。
別の反応器において、水 1690L(10V)を固体化合物121と合わせ、そして、30分間撹拌した。DCM 845L(5V)を反応器に仕込んだ。NaHCO3 221.8Kg(1.5当量)を25±5℃で反応器に少しずつ仕込み、そして、内容物を25±5℃で18時間撹拌して、化合物120溶液を形成した。混合しながらCelite 20Kgを反応器に仕込み、そして、該反応器の内容物を遠心分離した。遠心分離によって得られた物質を少なくとも3時間保持したところ、エマルションが形成された。エマルションを分離して、有機相及び水相を形成した。水相をDCM 169L(1V)で抽出し、そして、有機相を合わせた。合わせた有機相をブライン 338L(2V)と更に合わせたところ、エマルションが生じた。エマルションを少なくとも30分間撹拌し、そして、少なくとも3時間静置して相に分離させた。相を分離した。有機相を70℃以下、常圧下で約2Vになるまで濃縮して、化合物120を含むDCM溶液 313.5kgを生成した。濃縮された有機相を20±5℃に冷却した。濃縮された溶液は、GCによって分析したとき化合物120 41.1%を含有しており、通算収率は64.6%であった。化合物120の純度は、HPLCによって99.2〜99.7面積%であった。
第2の工程では、以下の通り化合物120から化合物130を調製した:
圧力を≦0.08MPaに低下させ、次いで、雰囲気中に窒素でパージすることによって反応器を準備した。この準備を3回繰り返した。撹拌しながら反応器にDCM 399kg(4.0V)及びDMF 163kg(2.5当量)を仕込み、そして、13±5℃に冷却した。13±5℃で反応器にPOCl3 287kg(2.1当量)を滴下し、そして、その温度で1時間撹拌した。次いで、13±5℃で反応器に化合物120溶液 100kg(1.0当量)を滴下し、そして、20±5℃で1時間撹拌し、続いて、42±3℃に加熱した。42±3℃で20時間後、反応生成物混合物中の化合物120の含量は、GCによって求めたとき2.0%以下であった。反応生成物混合物を30℃未満に冷却した。反応器にDMF 285kg(3.0V)を仕込み、そして、10分間撹拌した。
別の反応器に精製水 1000kg(10V)を仕込み、そして、40±3℃に加熱した。反応生成物混合物とDMFとの混合物を、40±3℃の水を含有する反応器に滴下し、そして、溶液をクエンチした後、内容物を少なくとも30分間撹拌した。クエンチされた反応生成物混合物を25±5℃に冷却し、Celite 40kg(0.4w/w)を仕込み、更に、DCM 399kg(3.0V)を仕込み、そして、少なくとも30分間撹拌した。混合物を遠心分離し、そして、回収された固形物をDCM 133kg(1.0V)で洗浄した。遠心分離によって得られた物質を少なくとも30分間撹拌し、そして、少なくとも30分間沈降させた。相を分離し、そして、有機相を回収した。水相をDCM 532kg(4.0V)で抽出し、DCM抽出物を回収された有機相と合わせ、そして、合わせた有機相をH2O 400kg(4.0V)で洗浄した。相を分離し、そして、有機相をH2O 400kg(4.0V)で洗浄した。洗浄された有機相をブライン 400L(4.0V)で更に洗浄した。相を分離し、そして、有機相を3±0.5Vになるまで濃縮した。濃縮された有機相に石油エーテル 130kg(2.0V)を添加し、次いで、3±0.5Vになるまで濃縮した。これを更に2回繰り返した。濃縮された有機相にNMP 103kg(1.0V)を仕込み、次いで、2.5±0.5Vになるまで濃縮して、化合物130の溶液を生成した。
第3の工程では、以下の通り化合物130から化合物160を調製した:
圧力を≦0.08MPaに低下させ、次いで、雰囲気中に窒素でパージすることによって反応器を準備した。この準備を3回繰り返した。撹拌しながら、反応器にNMP 309kg(3.0V)及びN−メチルモルホリン 108kg(1.2当量)を仕込んだ。次いで、反応器にピプラジン−2−オン 79kg(0.88当量)を仕込み、そして、105±5℃に加熱した。第2の工程から得られた化合物130の溶液を105±5℃で反応器に仕込んだ。105±5℃で30分間反応させた後、反応生成物混合物中の化合物130の含量は、GCによって5%以下であった。反応生成物混合物を約90±5℃に冷却し、そして、水 1000kg(10V)を反応器に仕込んだ。反応器の内容物を15±5℃に冷却し、そして、15±5℃で少なくとも3時間撹拌した。反応器の内容物を遠心分離し、そして、回収された固形物を20±5℃で少なくとも3時間、水 1000kg(10V)中でスラリー状にした。スラリーを遠心分離し、そして、回収された固形物を25±5℃で少なくとも3時間、アセトン 240kg(3V)でスラリー状にした。スラリーを遠心分離し、そして、回収された固形物をアセトン 80kg(1V)で洗浄した。洗浄された固形物を35±5℃の真空オーブン内で乾燥させた。
工程2及び3の単離収率は、57.3%であり、そして、工程2及び3の純度は、HPLCによって99.9面積%であった。
実施例Aと比べて、溶媒の切り換えによるDCMの除去が二量体不純物の形成を低減したと考えられる。
化合物121のケトン重亜硫酸塩(bisulfide)付加物の形成によって、濾過により固形物として付加物を単離することができるようになり、それによって、母液中に濃い色の不純物が残り、そして、GCによって測定したとき、化合物120の純度が約99%となる。更に、化合物120を形成する工程における収率は、64.6%に上昇した。
実施例3
図10中の反応スキームに従って化合物160を調製した。
第1の工程では、以下の通り化合物110から化合物122を調製した:
不活性雰囲気下、15〜30℃の温度で、反応器内において塩化銅(I)(2.58g、0.05当量)及び塩化リチウム(2.21g、0.1当量)をTHF(325mL、6.5相対体積)に溶解させ、続いて、−5〜5℃に冷却した。−5〜10℃で滴下漏斗を介して化合物110(50.0g、1.0当量)及びクロロメチルシラン(59.33g、1.05当量)を該反応器に添加した。−5〜10℃で滴下漏斗を介して塩化メチルマグネシウム(210.76g、1.2当量)を該反応器に添加し、続いて、THF(25mL、0.5相対体積)による漏斗すすぎ液を該反応器に添加した。形成された懸濁液を−5〜10℃で0.5〜1時間撹拌した。化合物110の濃度は、HPLCによって2.0面積%以下であった。
懸濁液を15〜20℃に加温し、そして、15〜30分間撹拌した。続いて、15〜20℃で少なくとも20分間以内にメタノール(4.16g、0.25当量)を添加し、そして、少なくとも更に15分間撹拌した。懸濁液をクエンチ反応器に移し、そして、10〜40℃において12w/w% 塩化アンモニウム溶液(250mL、5相対体積、1.1当量)でクエンチした。反応器をトルエン(100mL、2.0相対体積)ですすいでクエンチ反応器に入れたところ、エマルションが形成され、これを30分間撹拌し、続いて、温度を20〜30℃に調整した。
相を分離して、有機層1(612.2g、695mL)及び水相1(325.1g、275mL)を得た。有機層1を20w/w% ブライン(100mL、2相対体積)で洗浄し、そして、相を分離して有機層2(608.6g、690mL)及び水相2(114.1g、102mL)を形成した。有機層2を65〜90℃及び800〜300mbarで留出物が約500mL(10相対体積)になるまで濃縮した。残渣をトルエン(100mL、2.0相対体積)で希釈し、そして、留出物 約100mL(2相対体積)が回収されるまで65〜90℃及び700〜200mbarで濃縮した。化合物122はトルエン溶液中に存在する。溶液アッセイは53w/w% 化合物122であり、化合物122の収率は80%であり、そして、HPLCによる化合物122の純度は89面積%であった。
第2の工程では、以下の通り化合物122から化合物130を調製する:
不活性ガス雰囲気下で化合物122の溶液(115.4g、136mL、2.7相対体積、1当量)を反応器に仕込み、そして、トルエン(27.5g、0.6相対体積)で希釈して、化合物122のアッセイを35w/w%に調整した。水(1.95g、0.4当量)を反応器に添加し、続いて、10〜30℃の温度でオキシ塩化リン(13.7g、0.33当量)を添加した。エマルションが形成され、これをその温度で少なくとも30分間撹拌し、その際水滴は検出できなかった。DMF(39.7g、2.0当量)を10〜30℃で添加し、続いて、オキシ塩化リン(87.3g、2.1当量)を10〜60℃で添加し、続いて、6〜8時間かけて55〜65℃に加熱した。エマルションが形成され、これを30〜40℃に冷却した。エマルションをクエンチ反応器に移し、そして、20〜45℃において20w/w% リン酸カリウム溶液(375mL、453.8g、7.5相対体積、1.6当量)でクエンチした。反応器をトルエン(10mL、0.2相対体積)ですすいでクエンチ反応器に入れ、そして、エマルションを30〜60分間撹拌し、そして、20〜30℃に調整した。
相を分離して、有機層1(144.3g、162mL)及び水相1(575.6g、473mL)を得た。20w/w% リン酸カリウム溶液(50mL、60.5g、1.0相対体積、0.2当量)及び水(50mL、1.0相対体積)の混合物で有機層1を洗浄した。有機層を濾過して、トルエン溶液中化合物130(155mL、3.1相対体積)を得、該溶液は、HPLCによって58面積%の純度の化合物130を有していた。
第3の工程では、以下の通り化合物130から化合物160を調製する:
反応器において、不活性ガス雰囲気下でN−エチルジイソプロピルアミン(42.2g、1.2当量)及びピペラジン−2−オン(化合物10)(21.7g、0.8当量)をDMF(150mL、3.0相対体積)に懸濁させ、続いて、110〜115℃に加熱した。工程2から得られたトルエン中化合物130(155mL、3.1相対体積)を110〜115℃で添加し、そして、その温度で90〜120分間撹拌した。反応生成物混合物溶液が得られ、これを60〜90℃に冷却した。未反応化合物130は、HPLCによって1面積%以下であった。水(50mL、1.0相対体積)を85〜95℃で該反応生成物混合物に添加し、続いて、75〜85℃に冷却して、化合物160の懸濁液を形成した。該懸濁液を20〜30℃に冷却し、水(200mL、4.0相対体積)を添加し、そして、懸濁液を少なくとも1時間撹拌した。懸濁液を濾過して、湿潤している粗化合物160(DMF/トルエン/水)を生成した。20〜30℃で少なくとも30分間、粗化合物160をアセトン(150mL、3.0相対体積)中でスラリー状にした。湿潤している化合物160を回収し、そして、アセトン(2×50mL、2×1.0相対体積)で洗浄して、精製された湿潤している化合物160(26g)を生成し、次いで、これを70℃及び≦50mbarで乾燥させた。
化合物160の収率は:工程1(化合物122)に基づいて理論的に42%であり;ピペラジン−2−オンに基づいて理論的に53%であり;そして、化合物110(3−メチルシクロペンタ−2−エン−1−オン)に基づいて理論的に34%であった。化合物160の純度はHPLCによって99.8面積%であり、そして、化合物160のアッセイは、HPLCによって98.0面積%であった。
実施例4
図3及び4中の反応スキームに従って化合物90を調製した。
第1の工程では、以下の通り化合物60から化合物70を調製した:
化合物60(425.0kg、1当量)及びCH3CN(4713kg)を撹拌しながら反応器に仕込み、そして、温度を5〜20℃に調整した。温度を20℃未満で維持しながら、30分間にわたって撹拌しながらN−ブロモスクシンイミド(1631.0kg、2.05当量)を反応器に仕込んだ。温度を5〜15℃に調整し、そして、その温度で4時間撹拌した。反応生成物混合物をサンプリングしたところ、化合物60はHPLCによって検出できなかった。混合物を3時間かけて−5〜5℃に冷却し、そして、その温度で6時間撹拌した。温度を−5〜5℃で維持しながら、90分間かけてNa2S2O3・5H2O(水 425kgに溶解している77kg)を混合物に仕込んだ。該混合物を濾過し、そして、化合物70を濾過によって湿潤ケーキとして単離した。該湿潤ケーキをCH3CN(850kg)ですすいだ。固体化合物70及び水(6800kg)を反応器に仕込み、そして、混合物を45〜55℃で2時間撹拌した。混合物を濾過して、化合物70を単離した。固体化合物70及び水(6800kg)を反応器に仕込み、そして、混合物を45〜55℃で2時間撹拌した。混合物を濾過し、そして、化合物70(3,5−ジブロモピリジン−2(1H)−オン) 912kgを収率81%で得た。純度は、HPLCによって99.2面積%であり、そして、HPLCによって99.9%重量アッセイであった。
第2の工程では、以下の通り化合物70から化合物90を調製した:
化合物70(752kg、HPLCによって99.9%アッセイ、1当量)及びジメチルホルムアミドを反応器に仕込んだ。20〜30℃で撹拌しながらK2CO3(728kg、1.77当量)及び水(5654kg)を該反応器に仕込み、そして、混合物を5〜10℃に冷却した。温度を10〜15℃で維持しながら、PTSM(843kg、1.52当量)を滴下した。15〜25℃で20時間混合物を撹拌した。反応生成物混合物をサンプリングしたところ、1%の化合物70がHPLCによって検出可能であった。反応混合物を0〜5℃に冷却し、そして、その温度で3時間撹拌した。混合物を濾過し、そして、化合物90(3,5−ジブロモ−1−メチルピリジン−2(1H)−オン)を湿潤ケーキとして単離し、次いで、これを水(2923L)で洗浄した。無水エタノール(4496L)を反応器に仕込み、そして、撹拌しながら化合物90の湿潤ケーキと合わせた。混合物を20〜25℃で3時間撹拌し、続いて、0〜5℃に冷却し、そして、3時間撹拌した。混合物を濾過して化合物90を単離し、これを減圧下、40℃未満の温度で20時間乾燥させて、化合物90 679.3kgを生成した。化合物70の化合物90への変換率は99%であり、純度は93面積%であり、副生成物 2.8%を含んでいた。
実施例5
図3及び4中の反応スキームに従って化合物154を調製した。
第1の工程では、以下の通り化合物30から化合物40を調製した:
水(500g、5w/w%)を反応フラスコに仕込んだ。化合物30(2−メチルピペラジン)(100g、998.4mmol、1当量)を、撹拌しながら反応フラスコに仕込んだ。HCl(36% 水溶液、102.1g、1008mmol、1.01当量)及びメタノール(200g)を、撹拌しながら該反応フラスコに仕込んだ。メタノール(200g)中Boc2O(222g、1008mmol、1.01当量)溶液を15〜25℃で該反応フラスコに滴下し、続いて、20〜30℃で18時間撹拌した。フラスコの内容物を真空中40〜50℃で蒸発乾固して、残渣を形成した。水(500g)を残渣に添加し、そして、混合物を1時間撹拌した。混合物を濾過し、そして、回収した固形物を水(50g)で洗浄した。水性濾液を酢酸エチル(500mL)で抽出した。抽出した水相を30% NaOHで12を超えるpHに調整し、次いで、酢酸エチル(500mL)で3回抽出した。有機相をブライン(500g)で2回洗浄し、次いで、無水Na2SO4で乾燥させた。乾燥した混合物を濾過し、そして、回収した固形物を酢酸エチル(100mL)ですすいだ。真空中、50〜60℃で濾液を蒸発乾固し、そして、高真空(5mmHg)下65〜75℃で3時間、更に濃縮して、化合物40(tert−ブチル3−メチルピペラジン−1−カルボキシラート)を生成した。化合物40の純度は97.7面積%であり、アッセイは95.9%であり、そして、収率は76.4%であった。
上記方法に従って、様々な温度条件、触媒負荷、厳密な無気条件、及び微量の空気への曝露下で化合物40を調製した。結果を以下の実施例5表1に報告し、表中、「Exp.」は実験を指し、そして、「Cmpd.」は化合物を指す。
第2の工程では、以下の通り化合物40及び50から化合物154を調製した:
ジオキサン(1.5L、10v/w%)を反応フラスコに仕込み、そして、撹拌を開始した。該反応フラスコを排気し、そして、N2を3回再充填した。化合物50(118.7g、733.7mmol、1.02当量)、化合物40(150g、718mmol、1.0当量)、及びK3PO4(318g、1468mmol、2.09当量)を、一定量のN2を流しながら該反応フラスコに仕込んだ。該反応フラスコを排気し、そして、N2を3回再充填した。Pd(OAc)2(3.4g、15.1mmol、0.021当量)触媒及びBINAP配位子(9.3g、14.9mmol、0.021当量)を、一定量のN2を流しながら該反応フラスコに添加した。該反応フラスコを排気し、そして、N2を3回再充填し、そして、N2流を1時間継続した。混合物を95〜105℃に加熱し、そして、その温度で15時間、N2流下で撹拌した。反応混合物を50〜60℃に冷却し、そして、その温度で濾過した。回収した固形物を高温ジオキサンで洗浄した。真空中50〜60℃で液体濾液を濃縮乾固して、残渣を形成した。i−プロパノール(300g)を残渣と合わせ、そして、混合物を−5〜5℃で1時間撹拌し、次いで、濾過した。回収した固形物を低温i−プロパノールで洗浄した。湿潤している固形物を真空中60〜70℃で乾燥させて、化合物154(t−ブチル(S)−3−メチル−4−(6−ニトロピリジン−3−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート)を生成した。化合物154の純度はHPLCによって99.5面積%であり、アッセイは94.4%であり、そして、収率は80.5%であった。
以下の反応スキーム:
に従って化合物50のハロゲンが臭素である第2の方法で化合物153を生成した。
化合物30(299.98g)を反応器に仕込み、続いて、N2ブランケット下で水(1.5L)を仕込んだ。透明になるまで、混合物を20〜30℃で撹拌した。N2ブランケット下で約1時間にわたって、最終pHが約7.1になるように37% HCl(299.41g)を反応器に仕込んだ。混合物を20〜30℃で30分間撹拌した。N2ブランケット下で約2.5時間にわたって、(Boc)2O(メタノール 1.5L中654.05g)を反応器に添加した。混合物を20〜30℃で18時間撹拌した。混合物をサンプリングし、そして、HPLCによって試験したところ、化合物30 6.2面積%及び化合物40 90.4%を示した。(Boc)2O(26.2g)を反応器に添加し、そして、混合物を20〜30℃で2.5時間撹拌した。混合物をサンプリングし、そして、HPLCによって試験したところ、化合物30 3.2面積%及び化合物40 92.8%を示した。反応器のジャケット温度を40〜45℃に調整し、そして、混合物を濃縮して、最終メタノール濃度が0.06%になるまでメタノールを除去した。
水(1200mL)を反応器内の混合物に仕込み、続いて、酢酸エチル(600mL)を仕込み、そして、得られた混合物を20〜25℃で1時間撹拌した。撹拌を停止し、そして、混合物を沈降させ、そして、酢酸エチル層と水層とに分離した。酢酸エチル(600mL)を水層に添加し、そして、得られた混合物を20〜25℃で30分間撹拌した。撹拌を停止し、そして、混合物を沈降させ、そして、酢酸エチル層と水層とに分離した。30% NaOH溶液(900g)を水層に添加して、pHを約11に調整した。pH11の水層を酢酸エチル(600mL)で3回抽出した。水層中の残留化合物40は0.02%であり、そして、化合物40の喪失は0.12%であった。酢酸エチル層を合わせ、そして、合わせた層を5% Na2SO4水溶液(900mL)で2回洗浄した。Na2SO4層中に残留する化合物40は0.83%であり、そして、化合物40の喪失は2.9%であった。減圧下40〜50℃で、酢酸エチル相を900mLになるまで濃縮した。1,4−ジオキサン(900mL)を濃縮混合物に添加し、そして、減圧下40〜50℃で、体積を900mLに低減した。0.31%の残留酢酸エチル含量及びKFによって2.31%の含水量を有するジオキサン中化合物40の溶液(923.63g)を得た。高真空下40〜50℃で、化合物A/ジオキサン溶液の一部(30.8g)を濃縮乾固した。化合物A(16.44g)が得られ、そして、化合物40の純度はqNMRによって93.1%であり、そして、化合物40の収率は76.6%であった。
化合物40(200g、998mmol)及び化合物51(206.76g、1019mmol)を反応器に仕込み、続いて、ジオキサン(1000mL、5体積)を仕込んだ。20〜30℃でK3PO4(436.7g)を少しずつ反応器に仕込んだ。N2でスパージしながら、反応器の内容物を20〜30℃で1時間撹拌した。N2ブランケット下でPd(OAc)2触媒(4.65g)及びBINAP配位子(12.84g)を反応器に添加し、温度を20〜30℃に調整し、そして、反応器中の混合物をその温度で16時間N2ブランケット下で撹拌して、化合物154を形成した。温度を55〜65℃に調整し、そして、水(600mL)を15分間にわたって反応器に添加し、そして、混合物を55〜65℃で20分間撹拌した。相を分離し、そして、回収し、そして、55〜65℃で水相をジオキサン(400mL)で抽出した。有機層を合わせ、そして、温度を20〜30℃に調整した。化合物154の種結晶(0.894g)を合わせた有機層に添加し、そして、混合物を20〜30℃で30分間撹拌した。水(1200mL)を該混合物にゆっくり添加し、続いて、20〜30℃で10時間撹拌して、化合物154の結晶を生成した。その後、温度を0〜10℃に低下させ、そして、混合物をその温度で1.5時間撹拌した。混合物を濾過して化合物154の結晶を回収し、次いで、これを0〜10℃の水(400mL)で洗浄して、湿潤している固体化合物154 741.8gを生成した。真空下40〜50℃で24時間、固体化合物154を乾燥させて、乾燥化合物154 287.4gを生成した。
2M HCl(278g)を反応器に仕込み、そして、50〜60℃に加熱した。50〜60℃で1時間にわたって化合物154(46g)をHClに少しずつ仕込み、続いて、その温度で4時間撹拌して、化合物153を生成した。反応器の内容物を濾過し、そして、回収した固形物を水(96g)で2回洗浄した。水性濾液(母液)をジクロロメタン(122g)で抽出した。抽出した濾液のpHを30% NaOH(110g)で11に調整し、続いて、ジクロロメタン(抽出1回あたり304g)で2回抽出した。有機相を合わせ、そして、5% Na2SO4(230g)で洗浄した。珪藻土で濾過することによって有機相を脱色し、次いで、3倍濃縮した。濃縮した有機相を酢酸イソプロピル(交換1回あたりIPAC 46g)で4回交換した。IPACに溶解している化合物153を含む混合物を1時間かけて0〜5℃に冷却し、そして、その温度で2時間撹拌した。0〜5℃で1時間にわたってn−ヘプタン(230g)を添加し、そして、混合物をその温度で1時間撹拌した。混合物を7倍濃縮し、次いで、n−ヘプタン(交換1回あたりn−ヘプタン 46g)で4回交換した。微量のIPCAを含むヘプタン中固体化合物153を含む混合物を1時間かけて0〜5℃に冷却し、そして、その温度で2時間撹拌した。混合物を濾過して湿潤ケーキとして化合物153を回収し、次いで、これを減圧下45〜55℃で乾燥させて、黄色の固形物として化合物153を生成した(28.5g、HPLCによって99.9面積%、88%単離収率)。
実施例5A
上記実施例5とは別の方法では、化合物154を以下の通り調製する:
化合物30(9.6kg、1.0当量)をプロセス水(50kg、5.0×)に溶解させる。反応混合物をIT=20〜40℃で1.5時間撹拌する。該反応混合物をIT=10〜20℃に調整する。IT<30℃で35% HCl(10.0kg、1.0×)を添加して、pH=7.0〜7.2にする。プロセス水(5kg、0.5×)を添加する。反応混合物をIT=1〜20℃で0.5時間撹拌する。(Boc)2O/MeOH溶液(58.4kg、5.84×)及びMeOH(5.0kg、0.5×)をIT<20℃で添加する。反応混合物をIT=15〜20℃で16時間撹拌する。HPLCによって変換率を調べる(SM1/A%≦3%;SM1/A%=4%)。(Boc)2O/MeOH溶液(2.2kg、0.22×)及びMeOH(5.0kg、0.5×)をIT<20℃で添加する。反応混合物をIT=15〜20℃で3時間撹拌する。HPLCによって変換率を調べる(SM1/A%≦3%;SM1/A%=3%)。IT≦40℃、減圧下で5〜7×になるまで混合物を濃縮する。HPLCによって変換率を調べる(MeOH%−w/w%≦10%;MeOH%−w/w%=2%)。プロセス水(52kg、5.2×)及びトルエン(18.0kg、1.8×)を添加する。混合物をIT=20〜30℃で1時間撹拌し、そして、1.5時間沈降させる。2層を分離する。水層をIT=20〜30℃でトルエン(20.0kg、2.0×)によって抽出する。合わせた有機層をHPLCによって調べる(残留A:FIO)。水層をIT<30℃で液体ナトリウム(19.6kg、1.96×)によってpH=10.5〜11.5に塩基性化する。塩基性化された水溶液を、IT=20〜30℃でトルエン(19.8+20+19.6kg、5.94×)によって3回抽出する。合わせた水層をHPLCによって調べる(残留A:FIO)。合わせた有機層をIT=20〜30℃にて10% Na2SO4溶液(30×2kg、6.0×)で2回洗浄する。合わせた水層をHPLCによって調べる(残留A:FIO)。減圧下70℃未満で3〜5×になるまで混合物を濃縮する。KFを調べる(KF≦3.0%;KF=0.01%)。トルエン溶液をHPLCによって調べる。
化合物40のトルエン溶液(24.0kg、活性物質A:11.0kg、1.0×)をトルエン(45kg、4.1×)に溶解させる。化合物51(8.85kg、0.80×)及び無水リン酸カリウム(24.0kg、2.2×)を添加する。IT=20〜30℃で4.5時間、反応混合物をN2でバブリングする。酢酸パラジウム(0.21kg、0.019×)及びBINAP(0.55kg、0.05×)を添加する。IT=20〜30℃で1.5時間、反応混合物をN2でバブリングする。次いで、IT=80〜90℃で20.5時間反応混合物を撹拌し、次いで、IT=40〜50℃に調整する。HPLCによって変換率を調べる(SM2/B%≦1.0%;SM2/B%:N.D.)。次いで、IT=35〜45℃に調整する。13.5% HCl溶液(110.55kg、10.05X)及びプロセス水(3kg、0.27×)をIT<55℃で添加する。反応混合物をIT=50〜55℃で15時間撹拌し、そして、40分間沈降させる。HPLCによって有機相を調べる(B%−w/w≦0.3%;B%−w/w=0.02%)。反応混合物をIT=35〜45℃で1時間沈降させる。2層を分離する。水層を、IT=35〜45℃でトリフェニルホスフィン(0.27kg、0.025×)及び2-MeTHF(60kg、5.45×)によって抽出する。水層を、IT=35〜45℃で2-MeTHF(30kg、2.73X)によって抽出する。HPLCによって有機層を調べる(C%−w/w:報告;C%−w/w=0.008%)。水層を2-MeTHF(61kg、5.55×)で抽出し、そして、IT=25〜35℃で液体ナトリウム(66kg、6.0×)によってpH=11〜12に塩基性化する。塩基性化された水溶液を、IT=35〜45℃で2-MeTHF(33+33kg、6.0×)によって2回抽出する。水層をHPLCによって調べる。合わせた有機層を、IT=20〜30℃にて25% NaCl溶液(30kg、2.73×)によって洗浄する。水層をHPLCによって調べる。IT=20〜30℃で16時間CUNOを通して循環させることによって、得られた有機溶液を脱色する。2-MeTHF(16kg、1.45×)をCUNOによって添加する。IT≦45℃、減圧下で、溶液を3.0〜4.5×に濃縮し、そして、IPAc溶液(17+17+17+17kg、6.18×)に4回交換する。残留2-MeTHFをHPLCによって調べる(残留2-MeTHF:報告;残留2-MeTHF=0.6%)。混合物をIT=0〜10℃で3時間撹拌する。n−ヘプタン(80kg、7.3×)をIT=0〜10℃で添加する。IT=0〜10℃で1時間、混合物を撹拌する。IT≦45℃、減圧下で、溶液を6〜7×に濃縮し、そして、n−ヘプタン溶液(17+17+17kg、4.64×)に3回交換する。上清をHPLCによって調べる(残留IPAc≦10.0%、残留2-MeTHF≦1.0%;残留IPAc=3.6%、残留2-MeTHF=0.3%)。IT=0〜10℃で2.5時間、混合物を撹拌する。湿潤ケーキをHPLCによって調べる。フィルタによって固形物を回収し、そして、2-MeTHF(10kg、0.91×)で洗浄する。最後の固形物を遠心分離によって回収し、そして、n−ヘプタン(7kg、0.64×)で洗浄する。IPCが全充填されるまで、減圧下、IT=40〜50℃で13.5時間、純粋な湿潤している生成物を乾燥させる。生成物を排出して、化合物153 9.08kgを与える。
実施例6
図3及び4中の反応スキームに従って化合物153を調製した。
以下の通り化合物154から化合物153を調製した:
水(800g)を2000mLの反応フラスコに仕込んだ。36% HCl(236g、2.33mmol、4.08当量)を、撹拌しながら反応フラスコに仕込み、そして、混合物を50〜60℃に加熱した。化合物154(195g、94.4%アッセイ、571mmol、1当量)を50〜60℃で少しずつ添加し、そして、混合物を50〜60℃で3時間撹拌した。混合物を15〜25℃に冷却し、そして、ジクロロメタン(1L)で抽出した。水相のpHを30% NaOH水溶液で11超に調整し、次いで、ジクロロメタン(1.5L)で2回抽出した。ジクロロメタン相を合わせ、そして、水(1L)で2回洗浄した。ジクロロメタン相を無水MgSO4で乾燥させた。混合物を濾過し、そして、回収した固形物をジクロロメタンで洗浄した。濾液と洗浄液とを合わせ、そして、ジクロロメタンに溶解している化合物153 2814.2グラム(4.18%化合物153アッセイ、92.7%収率;KFによって0.13%水)。
上記の方法に従って、様々な溶媒系を使用して化合物153を調製した。結果を以下の実施例6表1に報告し、表中:「Exp.」は実験を指し;「C 153」は化合物153を指し;「C 154」は化合物154を指し;「A%」はHPLCによる面積%を指し;「粗」は反応混合物中、そして、後処理前の参照される化合物のアッセイ(面積%)を指し;そして、化合物153の純度及び収率は後処理後のものである。実験1の結果、不純物約6A%が生じ、そして、反応2〜5は透明な反応物を与えた。
実施例7
図3及び4中の反応スキームに従って化合物140を調製した。
以下の通り化合物153及び20から化合物140を調製した:
実施例6から得られたジクロロメタン溶液(2814.2g、4.18A% 化合物153、化合物153 529.3mmol、化合物153 1当量)を反応器に仕込み、そして、撹拌を開始した。酢酸(47.7g、99%、787mmol、1.5当量)及び無水MgSO4(28g、1.0w/w%)を反応器に添加し、続いて、オキセタン−3−オン(化合物20)(61.1g、848mmol、1.6当量)を添加した。混合物を30〜40℃に加熱し、そして、NaBH(OAc)3(338g、97%、1547mmol、2.9当量)を30〜40℃で少しずつ添加した。混合物を38〜45℃で2時間撹拌した。混合物を20℃未満に冷却し、そして、水(1070g)を反応器に仕込んだ。混合物が層を形成し、これを有機層と水層とに分離した。水層をジクロロメタン(1000g)で抽出した。有機層を合わせ、そして、水(800g)で2回洗浄した。有機層を無水MgSO4で乾燥させ、そして、得られた混合物を濾過した。回収した固形物をジクロロメタンで洗浄した。乾燥させた有機層及びジクロロメタン洗浄液を合わせ、次いで、真空中で濃縮し、50℃未満にして、ほぼ乾固して、化合物140((S)−2−メチル−1−(6−ニトロピリジン−3−イル)−4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン)の残渣を形成した。石油エーテル(350mL)を該残渣に添加し、そして、混合物を15〜25℃で1時間撹拌した。混合物を濾過し、そして、回収した化合物140の固形物を真空中50〜60℃で5時間乾燥させた。化合物140の純度は98.7面積%であり、アッセイは98.9%であり、そして、収率は91.3%であった。
上記方法に従って、化合物20の化合物153に対する様々な当量比から化合物140を調製した。結果を以下の実施例7表1に報告し、表中、「Exp」は実験番号を指し;「C 153」は化合物153のHCl塩又は遊離塩基を指し、そして、各実施例の反応における化合物153の量は1当量であり;「C 140」は化合物140を指し;「eq.」は当量を指し;「C 20」は化合物20を指し;「A%」はHPLCによる面積パーセントを指し;「粗」は反応混合物中、そして、後処理前の参照される化合物のHPLCによるアッセイ(面積%)を指し;そして、化合物140の純度及び収率は後処理後のものである。
上記方法に従って、約4w/w%〜約5w/w%の濃度のジクロロメタン溶液中化合物153から化合物140を調製した。結果を実施例7表2に報告し、表中、「Exp」は実験番号を指し;「C 153」は化合物153を指し;「C 140」は化合物140を指し;「eq.」は当量を指し;「C 20」は化合物20を指し;「A%」はHPLCによる面積%を指し;「粗」は反応混合物中、そして、後処理前の参照される化合物のアッセイ(面積% HPLC)を指し;そして、化合物140の純度及び収率は後処理後のものである。
結果は、ジクロロメタン溶液中化合物153から高い収率及び純度で化合物140を調製できることを示す。
実施例8
図3及び4中の反応スキームに従って化合物141を調製した。
以下の通り化合物140から化合物141を調製した:
メタノール(675mL)を反応フラスコに仕込んだ。化合物140(135g、98.9A%、537.7mmol、1当量)を、撹拌しながら反応フラスコに仕込み、続いて、10% パラジウム炭素触媒(27g、20w/w%、59%湿潤)を仕込んだ。該反応フラスコを排気し、そして、N2を3回充填し、次いで、排気し、そして、H2を3回充填した。混合物を15時間かけて45〜55℃に加熱した。混合物を20〜25℃に冷却し、次いで、濾過した。真空中60℃未満の温度で濾液を濃縮し、ほぼ乾固して、残渣を形成した。該残渣をジオキサン(675mL)と合わせ、そして、得られた混合物を真空中60℃未満の温度で濃縮し、ほぼ乾固して、残渣を形成した。該残渣をジオキサン(1200mL)で希釈して、ジオキサン中化合物141の溶液(1295.5g)を形成した。化合物140の収率は90.3%であり、アッセイは8.3%であり、そして、メタノール残渣はGCによって測定したとき0.13%であった。
上記方法に従う化合物140から化合物141の調製について様々な溶媒を評価した。以下の実施例8表1に結果を要約し、表中、「Exp.」は実験を指し;「C 140」は化合物140を指し;「C 141」は化合物141を指し;「Pd/C」はパラジウム炭素触媒を指し、そして、10% Pd/C触媒は59%湿潤しており;そして、「粗」は、反応混合物中、そして、後処理(濾過)前の参照される化合物のアッセイ(面積% HPLC純度)を指す。
上記方法に従う化合物140から化合物141の調製についてパラジウム炭素触媒負荷を評価した。以下の実施例8表2に結果を要約し、表中、「Exp.」は実験を指し;「C 140」は化合物140を指し、ここで、化合物140の純度は98.4A%であり;「C 141」は化合物141を指し;「粗」は、反応混合物中、そして、後処理(濾過)前の参照される化合物のアッセイ(HPLCによる面積%)を指す。
上記方法に従う化合物140から化合物141の調製についてパラジウム炭素触媒の回収及び再使用を評価し、ここで、以下の実験1〜4のそれぞれにおける化合物140の出発量は35.9mmolであった。以下の実施例8表3に結果を要約し、表中、「Exp.」は実験を指し;「C 140」は化合物140を指し、ここで、化合物140の純度は98.4A%であり;「Pd/C」はパラジウム炭素触媒を指し;「粗」は、反応混合物中、そして、後処理(濾過)前の参照される化合物の化合物140アッセイ(HPLCによる面積%)を指し;「RT」は反応時間(分)を指す。
様々な溶媒において化合物141の溶解度を評価した。この評価では、化合物141のサンプルを1.5mLバイアルに入れ、溶媒 1mLを添加し、そして、混合物を25℃で5分間超音波処理した。次いで、混合物を遠心分離し、上方の上清をマイクロフィルタで濾過し、濾液のアリコートをとり、アセトニトリルで希釈し、濾過し、そして、HPLCカラムに注入した。結果を以下の実施例8表4に要約し、ここで、化合物141の純度はHPLCによって98面積%超であった。
実施例9
図3及び4中の反応スキームに従って化合物180を調製した。
以下の通り化合物140及び化合物90から化合物180を調製した:
実施例8から得られたジオキサン中化合物141の溶液(1295.5g、8.3%アッセイ、433mmol、1当量)を反応フラスコに仕込んだ。化合物90(119.5g、96.7%アッセイ、433mmol、1当量)及びK2CO3(121g、99%アッセイ、17.3mmol、2当量)を、撹拌しながら該反応フラスコに仕込んだ。該反応フラスコを排気し、そして、N2を3回再充填した。Pd2(dba)3触媒(9.05g、99%アッセイ、8.66mmol、0.02当量)及びXantphos配位子(10.2g、98%アッセイ、17.3mmol、0.04当量)を、撹拌しながら該反応フラスコに仕込んだ。該反応フラスコを排気し、そして、N2を3回再充填し、そして、混合物を105〜115℃に加熱し、そして、該混合物をN2下で24時間撹拌した。該混合物を65〜75℃に冷却し、そして、濾過した。回収した固形物を高温ジオキサンですすいだ。濾液及びジオキサン洗浄液を合わせ、そして、真空中55〜65℃で濃縮し、ほぼ乾固して、残渣を形成した。
メタノール(550mL)を該残渣と合わせ、混合物を0℃で2時間撹拌し、該混合物を濾過して固形物として粗化合物180を回収し、そして、回収された粗化合物180を低温メタノールで洗浄した。粗化合物180を真空中55〜65℃で1時間乾燥させた。粗生成物を計量し、そして、HPLCによってアッセイして、純度97.6面積%を有する化合物180 151gを生成した。粗物質をジオキサン(211g)と合わせ、そして、混合物を還流加熱し、そして、還流しながら15分間撹拌した。還流を維持しながら、i−プロパノール(500mL)を混合物に滴下した。混合物を15〜25℃に冷却し、そして、その温度で1時間撹拌した。混合物を濾過し、そして、回収した化合物180の固形物をi−プロパノールですすぎ、そして、真空中60〜70℃で5時間乾燥させた。HPLCによる純度が99.1面積%、アッセイが97.6%、そして、アッセイ収率が74.1%である化合物180(188g)が回収された。
上記方法に従う化合物141及び90から化合物180の調製についてK3PO4を評価した。結果を以下の実施例9表1に提示し、表中、「Exp.」は実験を指し;「C 141」は化合物141を指し;「C 180」は化合物180を指し;「C 90」は化合物90を指し;「触媒」はPd2(dba)3触媒を指し;そして、「粗」は、14.3分間の反応時間後の反応生成物混合物中、そして、後処理前の参照される化合物のアッセイ(面積%)を指す。
反応時間が15時間である上記方法に従って、化合物141及び90から化合物180を調製するためのパラジウム触媒カップリング反応用の溶媒として、溶媒ジオキサン及びトルエンを評価した。結果を以下の実施例9表2に提示し、ここで、化合物90及び141の量は各実験につき24.2mmolであり、そして、触媒及び配位子の当量は、化合物141及び90の当量に基づく。表中、「Exp」は実験番号を指す。
上記方法に従って化合物141及び90から化合物180を調製するためのパラジウム触媒カップリング反応に対するメタノールの効果を評価した。結果を以下の実施例9表3に提示し、ここで、化合物90及び141の量は、実験1〜3については34.6mmolであり、そして、実験4については2mmolであった。表中、「Exp」は実験番号を指し;そして、「RT」は反応時間を指す。
反応系におけるメタノール濃度を制御することによって、化合物141の溶液から、そして、残渣として化合物141を単離することなく、化合物180を調製することができる。
様々な溶媒において化合物180の溶解度を評価した。この評価では、化合物180のサンプルを1.5mLバイアルに入れ、溶媒 1mLを添加し、そして、混合物を25℃で5分間超音波処理した。次いで、混合物を遠心分離し、上方の上清をマイクロフィルタで濾過し、濾液のアリコートをとり、アセトニトリルで希釈し、濾過し、そして、HPLCカラムに注入した。結果を以下の実施例9表4に要約し、ここで、化合物180の純度はHPLCによって98面積%超であった。
化合物180(5g、94.3A%)は、多数の実験において様々な溶媒系から結晶化した。結果を以下の実施例9表5に要約する。
実施例10
実施例10では、図1及び2中の示す方法に従って化合物200を調製した。
実施例10A
化合物100を調製する第1の方法では、n-BuLiの溶液(ヘキサン中2.5M n-BuLi、50.9kg、1.1当量、添加速度44.3g/分)及びDIPAの溶液(THF 70.6kg中ジイソプロピルアミン 26.7kg、1.58当量、添加速度84.7g/分)を、−30℃、滞留時間20〜30秒間で、Yミキサ(ステンレス鋼、Mixer I)を介して管型反応器に注入した。得られたBuLi/DIPA混合物及び化合物95の溶液(THF 45.9kg中2,4−ジクロロピリジン 24.7kg、1.0当量、添加速度61.4g/分)を、−30℃、滞留時間20〜30秒間で、Yミキサ(ステンレス鋼、Mixer II)を介して第2の管型反応器に注入して、リチオ化された2,4−ジクロロピリジン化合物96の溶液を形成した。化合物96の溶液及びDMFの溶液(ジメチルホルムアミド 34.2kg、2.8当量、添加速度29.1g/分)を、−30℃、滞留時間20〜30秒間で、Yミキサ(ステンレス鋼、Mixer III)を介して第3の管型反応器に注入した。反応混合物を出口を通して流出させ、そして、予めクエンチ溶液(17%HCl溶液 200.9kg、5.5当量)を充填しておいた0〜5℃のクエンチ反応器に回収した。
クエンチされた溶液を20〜25℃に加熱し、そして、相を分離させた。水層をトルエン(171.3kg)と混合し、そして、相を分離させた。2つの有機層を合わせ、そして、ブライン及び水で洗浄した。有機層を50〜60℃で濃縮し、そして、40℃に冷却した。温度を40℃で維持しながらヘプタン(260.9kg)をゆっくり添加した。ヘプタン添加中に濃度の高いスラリーが形成された。これを冷却し、そして、−20〜−15℃で2時間エージングした。生成物を完全真空で乾燥させた(Tj≦40℃)。茶色がかった固形物として化合物100 22.05kgが得られた(2,4−ジクロロピリジンからの収率75%)。
化合物100を調製する第2の方法では、500Lのステンレス鋼製反応器において、撹拌しながら、−30〜−15℃で60分間かけて、THF 100.0kg中DIPA(37.8kg、373.6mol、1.58当量)の溶液にn-BuLi(ヘキサン中2.5M、90.3kg、332.0mol、1.4当量)を滴下した。反応混合物を−30〜−15℃で1〜1.5時間撹拌し、次いで、−85〜−75℃に冷却した。−70℃未満で約60分間にわたって、THF 65.0kg中化合物95(35.0kg、236.5mol、1.0当量)の溶液を溶液に滴下した。得られた溶液を−80〜−70℃で1〜2時間撹拌した。次いで、反応混合物を−90℃〜−85℃に冷却し、−70℃未満で約30〜60分間にわたって、DMF(24.5kg、335.2mol、1.4当量)を添加した。20℃未満でクエンチするために、反応溶液をHCl水溶液(16.9w%、284.0kg)に添加した。クエンチされた溶液を酢酸エチルで3回(95.0kg+95.0kg+35.0kg)抽出した。合わせた有機層をブライン(100.0kg)で洗浄し、そして、Na2SO4(30.0kg)で乾燥させた。
3バッチの有機相を合わせ、そして、60〜65℃で体積が100Lになるまで減圧下で濃縮した。次いで、残渣を35〜40℃に冷却し、そして、石油エーテル(260.0kg)に添加した。懸濁液を20℃未満で1時間撹拌し、遠心分離し、そして、真空下、40℃で4時間乾燥させて、オフホワイトの固形物として所望の生成物 101.4kgを与え、収率69.9%においてGC純度99.89%及びqNMR96.65w%であった。
化合物95、96、及び100に対する温度及びHCl濃度の効果を評価した。結果を以下の実施例10表1に報告し、表中、「Exp.」は実験番号を指し、「温度」は反応温度(℃)を指し、「HCl量」はHCl体積(リットル)の化合物95の重量(kg)に対する比を指し、「[HCl]」はHCl濃度(モル濃度)を指し、「C 95」は化合物95のHPLC純度(面積%)を指し、「C 96」は化合物96のHPLC純度(面積%)を指し、そして、「C 100」は化合物100のHPLC純度(面積%)を指す。
実施例10A−1
化合物100の別の調製は、以下の通りである(実施例10Aにおいて上に示したのと同じ一般的な反応スキームに従って化合物95から):
n-BuLiの溶液(ヘキサン中2.5M n-BuLi、467.9kg、1.1当量)及びDIPAの溶液(THF 648.7kg中ジイソプロピルアミン 245.2kg、1.58当量)を、−20℃〜0℃、滞留時間20〜30秒間で、Yミキサ(ステンレス鋼、Mixer I)を介して管型反応器に注入した。得られた混合物及び化合物95の溶液(THF 421.4kg中2,4−ジクロロピリジン 227kg、1.0当量)を、−30℃〜−20℃、滞留時間20〜30秒間で、Yミキサ(ステンレス鋼、Mixer II)を介して第2の管型反応器に注入して、リチオ化された2,4−ジクロロピリジン化合物96の溶液を形成した。該化合物96の溶液及びDMFの溶液(ジメチルホルムアミド 313.9kg、2.8当量)を、−30℃〜−20℃、滞留時間20〜30秒間で、Yミキサ(ステンレス鋼、Mixer III)を介して第3の管型反応器に注入した。反応混合物を出口を通して流出させ、そして、予めクエンチ溶液(17% HCl溶液 1847kg、5.5当量)を充填しておいた0〜5℃のクエンチ反応器に回収した。
クエンチされた溶液を20〜25℃に加熱し、そして、相を分離させた。水層をトルエン(1574kg)と混合し、そして、相を分離させた。2つの有機層を合わせ、そして、ブライン(2.3V)で洗浄し、4.8% NaHCO3(5V)及び水(0.8V)で2回洗浄した。有機層を最高60℃で濃縮し、そして、40℃に冷却した。温度を40℃で維持しながらヘプタン(2398kg)をゆっくり添加した。ヘプタン添加中に濃度の高いスラリーが形成され、次いで、これを冷却し、そして、−20〜約−15℃で2時間エージングした。スラリーを濾過し、トルエン(30.8kg)及びヘプタン(153.7kg)の混合物で洗浄し、次いで、ヘキサン(171.8kg)で洗浄した。生成物を完全真空(Tj≦30℃)で12時間乾燥させた。明黄色の固形物として化合物100 234.6kgが得られた(2,4−ジクロロピリジンからの収率86.9%)。
実施例10B
以下の通り化合物160及び100から化合物170を調製した:
炭酸カリウム(20.3g、1.5当量、147mmol)、化合物100(19g、1.1当量、108mmol)、化合物160(20g、1当量、97.9mmol)、DPPF配位子(2.2g、0.04当量、3.9mmol)、及びPd(OAc)
2触媒(0.44g、0.02当量、2mmol)を反応器に仕込んだ。THF(200mL、10mL/g)を、撹拌しながら反応器に仕込んだ。反応器を排気し、そして、N
2を3回充填し、次いで、内容物を還流しながら68℃に加熱した。反応器を22時間時点でサンプリングしたところ、化合物160の含量はHPLCによって0.9面積%であった。反応器の内容物を65℃に冷却し、そして、4時間にわたって水(200mL、10mL/g)を反応器に仕込み、次いで、反応器の内容物を20℃で最低3時間保持した。反応器の内容物を濾過し、そして、化合物170を固形物として回収した。固体化合物170をTHF/水(1:1混合物、200mL、10mL/g)ですすいだ。洗浄された固形物を、真空下、N
2パージしながら、22℃で最低3時間乾燥させた。84%の収率が得られ、HPLCによって99面積%(245nm)、79ppm Pd、及び強熱残分(「ROI」) 0.2%であった。不純物のうち、位置異性体 0.51A%及びビスカップリング生成物 0.33%が見出された:
(化合物160に基づいて)40gスケールで前記方法を繰り返した。68℃で28時間、変換率が98.4%に達するまで、化合物100(1.1当量)、Pd(OAc)2(0.02当量)、THF中dppf(0.04当量、10mL/g)を用いてカップリング反応を実施した。3時間にわたって水(350mL)を反応混合物に添加し、そして、65℃で10時間エージングし、1.5時間かけて20℃に冷却し、そして、16時間エージングした。濾過及び乾燥後、ベージュ色の固体化合物170が得られた(57.2g、85%、98.6A%、0.55A% 位置異性体、0.48A% ビスカップリング不純物、87ppm Pd、及びROI 0.3%)。
(化合物160に基づいて)609gスケールで前記方法を繰り返した。炭酸カリウム(0.6114kg、1.5当量、4.34mol)、化合物100(0.7769kg、1.5当量、4.41mol)、化合物160(0.6099kg、1当量、2.99mol)、DPPF配位子(0.0662kg、0.04当量、0.119mmol)、及びPd(OAc)2触媒(0.0137kg、0.02当量、0.061mmol)をアイソレータに仕込んだ。反応器を排気し、そして、N2を3回充填し、そして、アイソレータの内容物を仕込んだ。THF(10.35kg、20L/kg)を、撹拌しながら反応器に仕込んだ。反応器の内容物を還流しながら68℃に加熱した。反応器を40時間時点でサンプリングしたところ、化合物160の含量はHPLCによって0.3面積%であった。反応器の内容物を65℃に冷却し、そして、3時間にわたって水(6.01kg、10L/kg)を反応器に仕込み、次いで、反応器の内容物を20℃で最低3時間保持した。反応器の内容物を濾過し、そして、化合物170を固形物として回収した。固体化合物170をTHF/水(1:1混合物、6L、10mL/g)ですすいだ。洗浄された固形物を、真空下、N2パージしながら、22℃で最低10時間乾燥させた。84%の収率(0.8576kg)が得られ、HPLCによって99.2A%(245nm)、24ppm Pd、及びROI 0.1%未満であった。
実施例10C
以下の通り化合物180から化合物182を調製した:
化合物180(1.2kg、2.763mol、1当量)、ビス(ピナコラト)ジボロン(1.052kg、4.145mol、1.5当量)、KOAc(0.542kg、5,526mol、2当量)を、不活性化された反応器に仕込んだ。過剰のTHF(15L)を保持容器に仕込み、そして、少なくとも1時間N2で表面下スパージして、脱気されたTHFを形成した。脱気されたTHF(9.78kg、11L)を、撹拌しながら反応器に仕込んだ。Pd2(dba)3(6.52g、6.91mmol、0.0025当量)、XPhos(8.15g、16.58mmol、0.006当量)及び脱気されたTHF(0.445kg、0.5L)を撹拌しながら合わせて、触媒調製容器内で混合物を形成した。次いで、触媒混合物を、撹拌しながら反応器に添加した。反応器の内容物を、最低1時間N2で表面下スパージした。反応器の内容物を60〜70℃に加熱し、そして、最低12時間エージングした。反応器の内容物をサンプリングし、そして、HPLCによって化合物170の含量を評価し、そして、化合物170の含量がHPLCによって0.9面積%になるまで反応を継続した。反応器の内容物を20〜30℃に冷却して、化合物182を含む粗反応混合物を形成した。水(3.6kg、3L/kg)を反応器に仕込み、そして、反応器の内容物を最低10分間撹拌した。水層を反応器から除去した。任意で、反応器内に残っている有機層をブラインで洗浄してもよい。反応器の内容物を55〜65℃に加熱し、そして、4L(3.3L/kg)になるまで真空蒸留した。THF(7.11kg、8L、6.7L/kg)を反応器に仕込み、そして、反応器の内容物を55〜65℃に加熱し、そして、4L(3.3L/kg)になるまで真空蒸留した。THF/蒸留工程を繰り返した。必要に応じてTHF/蒸留工程を更に繰り返して、反応器の内容物中の含水量を3%以下に低減してもよい。反応器の内容物をcelite(0.2kg)で濾過し、続いて、THFですすいで(1.1kg、1.2L、1L/kg)、化合物182を含む濾液を生成した。該濾液を55〜65℃に加熱し、そして、2〜3Lの低減された体積になるまで少なくとも40℃の温度で真空蒸留した。MTBE(8.9kg、10L/kg)を該低減された体積に仕込み、そして、得られた混合物を、2〜3Lの低減された体積になるまで少なくとも40℃の温度で真空蒸留した。MTBE(8.9kg、10L/kg)を該低減された体積に仕込み、そして、化合物182を含む得られた混合物を50〜60℃で2時間エージングし、続いて、0〜10℃に冷却し、そして、最低2時間エージングした。混合物を濾過し、そして、化合物182を濾過ケーキとして回収した。該濾過ケーキをMTBE(1.86kg、2L/kg)で2回洗浄した。単離された化合物182の固形物を、減圧下50℃でN2スイープしながら最低15時間乾燥させて、化合物182を与えた(1.334kg、90.3w/w%、THF 6.2wt%、MTBE 2wt%、ROI 1.2%、収率 90.6%)。
主な不純物はDesBr不純物であり、そして、二量体不純物は以下の通りであった:
粗反応混合物は、DesBr 0.5%〜1%及び二量体 0.1%〜0.5%を含有しており、そして、単離された固形物は、DesBr 0.1%〜0.4%及び二量体 0〜0.1%を含有していた。
MTBEの仕込み及び蒸留の工程なしで、化合物170から化合物180を調製する上記方法を繰り返した。THF 2.4重量%、MTBE 6.7重量%、ROI 0.6%、及び収率90.1%を含む化合物180 92.7w/w%が生成された。
実施例10D
以下の通り化合物170及び182から化合物190を調製した:
第1の評価では、化合物170(50g、144mmol、1当量)及び化合物182(83.51g、158.4mmol、1.1当量)を反応器に仕込み、そして、真空からN2にするのを3回繰り返すことによって反応器を不活性化した。三塩基性リン酸カリウム一水和物(51.79g、216mmol、1.5当量)及び水(100mL、100g、2mL/g)を容器に仕込んで溶液を形成し、そして、真空からN2にするのを3回繰り返すことによって該容器を不活性化した。リン酸カリウム溶液をN2下で反応器に仕込み、真空からN2にするのを3回繰り返すことによって該反応器を不活性化し、そして、該反応器の内容物を最低10分間撹拌した。1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン複合体(1.2g、0.01当量、1.44mmol)を反応器に仕込み、そして、真空からN2にするのを3回繰り返すことによって該反応器を不活性化した。反応器の内容物を最低8時間かけて45〜55℃に加熱して、粗化合物190を形成した。16時間後にサンプルを採取したところ、化合物170 0.1面積%未満を示した。
反応器の内容物を20〜25℃に冷却し、6重量% N−アセチル−L−システイン(100mL、約0.25当量)を反応器に仕込み、そして、反応器の内容物を少なくとも15分間撹拌した。水相を分離し、そして、反応器から除去して、該反応器内に有機相を残した。撹拌しながら、有機相を26重量% ブライン水溶液(100mL、2mL/g)と合わせた。水相を分離し、そして、反応器から除去して、該反応器内に有機相を残した。反応器の内容物を、真空下45〜60℃で250mL(5mL/kg)になるまで蒸留した。
THF(250mL、5mL/g)を反応器に仕込み、そして、反応器の内容物を、真空下45〜60℃で250mL(5mL/kg)になるまで蒸留した。最終体積を300mL(6mL/g)にしたことを除いて、THF添加及び蒸留の工程を繰り返した。THF(200mL、4mL/g)を反応器に仕込んだところ、該反応器の内容物は、1.7%の含水量を有することが見出された。反応器の内容物を35〜45℃に冷却し、Ecsorb C-948活性炭(10g、20% g/g)を反応器に仕込み、該反応器の内容物を35〜45℃で16時間撹拌した。該反応器の内容物を15〜25℃に冷却し、そして、該反応器の内容物をceliteで濾過した。反応器をフィルタを通してTHF(50mL、1mL/g)で3回すすいだ。濾液を合わせ、反応器内で55〜65℃に加熱し、そして、真空下で250mLになるまで蒸留した。エタノール(250mL、5mL/g)を反応器に添加し、続いて、真空下45〜65℃で250mLになるまで蒸留した。この工程を繰り返した。エタノール(250mL、5mL/g)を反応器に添加し、続いて、450mLになるまで蒸留した。沈殿した化合物190の固形物が観察された。任意で、化合物190の種結晶をこの時点で添加してもよい。反応器の内容物をTHF/エタノール比についてアッセイしたところ、結果は0.5%であった。反応器の内容物を55〜65℃で少なくとも2時間エージングし、内容物を2時間にわたって15〜25℃に冷却し、そして、内容物を15〜25℃で最低6時間エージングして、化合物190を結晶化させた。結晶化した化合物190を濾過によって回収した。回収した化合物190の固形物をエタノール(100mL、2mL/g)で3回洗浄した。化合物190の固形物を真空下45〜55℃で少なくとも16時間乾燥させて、化合物190 88.7g(収率93%)、純度99.6面積%、98.7w/w%、二量体不純物 0.18面積%、及び位置異性体不純物 0.08面積%を与えた。二量体及び位置異性体の構造は、以下の通りである:
第2の評価では、化合物170 0.75kgで出発し、概して上記第1の評価の方法に従って粗化合物190を調製した。16時間後かつ後処理前に採取したサンプルは、化合物170 0.1面積%未満を示した。粗化合物190を以下の通り後処理した。反応器の内容物を20〜25℃に冷却し、6重量% N−アセチル−L−システイン(1.5L、1.5kg、約0.25当量)を反応器に仕込み、そして、反応器の内容物を少なくとも15分間撹拌した。水相を分離し、そして、反応器から除去して、該反応器内に有機相を残した。5重量% クエン酸水溶液(0.75L、0.75kg、1L/kg)を反応器に仕込んだ。26重量% ブライン水溶液(0.75L、0.9kg、1L/kg)を、撹拌しながら該反応器に添加した。水相を分離し、そして、反応器から除去して、該反応器内に有機相を残した。26重量% ブライン水溶液(2.25L、2.7kg、3L/kg)を、撹拌しながら該反応器に添加した。水相を分離し、そして、反応器から除去して、該反応器内に有機相を残した。26重量% ブライン水溶液(1.5L、1.8kg、2L/kg)を、撹拌しながら該反応器に添加した。水相を分離し、そして、反応器から除去して、該反応器内に有機相を残した。60重量% K2HPO4水溶液(0.75L、1L/kg)及び26重量% NaCl水溶液(2.25L、2.7kg、3L/kg)を反応器に仕込み、そして、内容物を最低10分間撹拌した。水相を分離し、そして、反応器から除去して、該反応器内に有機相を残した。
THF(7.5L、10L/kg)を反応器に仕込み、そして、反応器の内容物を55〜65℃に加熱し、そして、真空下で6Lになるまで蒸留した。THF(3.75L、5L/kg)を反応器に仕込み、そして、反応器の内容物を、真空下で6Lになるまで蒸留した。反応器の内容物を30〜40℃に冷却し、そして、celiteで濾過した。反応器をTHF(1.5L、1.35kg、2L/kg)で、すすいだ。濾液を合わせ、反応器内で55〜65℃に及び加熱し、そして、真空下で4Lになるまで蒸留した。エタノール(5.25L、4.14kg、7L/kg)を反応器に添加し、続いて、真空下45〜65℃で、4Lになるまで蒸留した。6Lになるまで蒸留したことを除いて、この工程を繰り返した。沈殿した化合物190の固形物が観察された。任意で、化合物190の種結晶をこの時点で添加してもよい。エタノール(5.25L、4.14kg、7L/kg)を反応器に添加し、続いて、真空下45〜65℃で、6Lになるまで蒸留した。THF/エタノール比について反応器の内容物をアッセイしたところ、結果は0.1%であった。反応器の内容物を55〜65℃で少なくとも1時間エージングし、内容物を4時間にわたって15℃に冷却し、そして、内容物を15℃で最低6時間エージングして、化合物190を結晶化させた。結晶化した化合物190を濾過によって回収した。回収した化合物190の固形物をエタノール(1.5L、1.18kg、2L/kg)で3回洗浄した。化合物190の固形物を真空下45〜55℃で少なくとも16時間乾燥させて、化合物190 1.26kg(収率88%)、純度99.4面積%、98.3w/w%、二量体不純物 0.15面積%、及び位置異性体不純物 0.04面積%を与えた。
実施例10E
以下の通り化合物190から化合物200を調製した:
化合物190(1.16kg、1.75mol、100重量%)を反応器に仕込んだ。THF(7.2L、6L/kg)を、容器内にて少なくとも30分間N2で表面下スパージして、脱気されたTHFを形成した。脱気されたTHFを撹拌しながら反応器に仕込んだ。20重量% K2HPO4水溶液(0.6L、0.5L/kg)を、容器内にて最低15分間N2で表面下スパージし、次いで、反応器に仕込み、続いて、20〜26℃で少なくとも20分間撹拌した。1M 水酸化ナトリウム水溶液(0.6L、0.5kg)を容器内にて最低20分間N2で表面下スパージし、次いで、水素化ホウ素ナトリウム(34.2g、0.5当量、0.91mol)を水酸化ナトリウムと合わせた。次いで、反応器の内容物を20〜30℃で維持しながら、水酸化ナトリウム/水素化ホウ素ナトリウム混合物を反応器に仕込んだ。反応器の内容物をN2ブランケット下20〜26℃で少なくとも1時間撹拌して、粗化合物200を含む混合物を生成した。混合物中の化合物190の濃度は、0.1面積%であった。
16重量%KH
2PO
4水溶液(1.44L、1.2L/kg)を容器に仕込み、そして、少なくとも15分間N
2で表面下スパージして、脱気された溶液を形成した。反応器内の粗化合物200を含む混合物を25〜35℃に加熱し、そして、KH
2PO
4の脱気された溶液を25〜35℃で反応器に仕込み、続いて、35〜45℃に加熱し、そして、その温度で少なくとも1時間撹拌した。温度を20〜26℃に低下させ、そして、水相を分離し、そして、反応器から除去して、該反応器内に有機相を残した。15重量% NaCl水溶液(3.6L、3L/kg)を反応器に仕込み、内容物を45〜55℃に加熱し、そして、内容物を少なくとも1時間撹拌した。反応器の内容物をサンプリングし、そして、ボラン付加物含量について評価したところ、0.1面積%であると決定され、該ボラン付加物は、以下の構造であると考えられる:
反応器の内容物を20〜26℃に低下させ、そして、水相を分離し、そして、反応器から除去して、該反応器内に有機相を残した。反応器の内容物を35〜45℃に加熱し、そして、celiteで濾過した。反応器をフィルタを通してTHF(2.4L、2L/kg)ですすいだ。濾液を反応器内で合わせ、そして、真空下35〜45℃で、総体積が3L/kgになるまで蒸留した。メタノール(8.4L、7L/kg)及び化合物200の種結晶(6.1g、メタノール 50mLのスラリー中0.5重量%)を反応器に仕込み、そして、反応器の内容物を30〜40℃で1時間エージングした。反応器の内容物を、真空下で総体積が5L/kgになるまで蒸留した。反応器の内容物を55℃に加熱し、そして、少なくとも1時間エージングし、続いて、4時間にわたって15℃に冷却した。反応器の内容物を15℃で少なくとも6時間保持して、化合物200を結晶化させた。反応器の内容物を濾過して化合物200の固形物を回収し、そして、反応器を、フィルタ上に回収した化合物200を通して、メタノール(2.4L、2L/kg)で2回洗浄した。化合物200の固形物を、真空下でN2パージしながら12時間乾燥させて、粗化合物200(991.2g、単離収率85.2%)を与えた。
実施例10F
粗化合物200(0.778kg、1.17mol)、エタノール(4.14kg、6.75L/kg)、及びトルエン(1.52kg、2.25L/kg)を反応器に仕込み、そして、撹拌を開始した。粗化合物200は、98.4w/w%のアッセイ及びHPLCによって99.6面積%の純度を有していた。透明な溶液が得られるまで、反応器の内容物を65〜85℃に加熱した。溶液を60〜70℃に冷却し、そして、化合物200の種結晶(7.4g、1重量%、エタノール 200mL中)を反応器に仕込んだ。反応器の内容物を少なくとも1時間エージングし、そして、エタノール(10.24kg、15L/kg)を最低2時間反応器に添加した。反応器の内容物を最低4時間にわたって5〜15℃に冷却し、そして、一晩保持して、化合物200を結晶化させた。結晶化した化合物200を濾過し、そして、回収された化合物200の固形物を、真空下でN2パージしながら50℃で22時間乾燥させて、精製された化合物200(641.5g、収率82.4%)を与えた。精製された化合物200は、97.6w/w%のアッセイ及びHPLCによって99.9面積%の純度を有していた。
実施例11
あるいは、化合物200は、以下の通り化合物170及び化合物182から調製することもできる:
500mLの二重ジャケット付反応器に、化合物170(100g、291mmol、1.00当量)及びTHF 8600mL)を仕込んだ。この撹拌された懸濁液に、リン酸水素二カリウム(23.8g、136mmol、0.469当量)及び水(42.5mL)を添加した。混合物を58℃に加熱し、そして、12%w/w NaBH4(aq)/NaOH(aq)中40%w/wの溶液(27.5g、20.0mL、87.3mmol、0.30当量)を40分間にわたって添加した。反応が完了したら(典型的には、2〜3時間)、85% リン酸水溶液(30.8g、18.3mL、267mmol、0.918当量)を添加することによって混合物をクエンチした。混合物を水(50mL)及びトルエン(290mL)で希釈し、そして、10分間撹拌した。相を分離し、有機層を1M 水酸化ナトリウム水溶液(40mL)で洗浄し、そして、層を分離させた。有機層を大気圧でトルエンに溶媒交換し、そして、得られた懸濁液を0℃に冷却した。結晶を濾取し、それぞれトルエン 115mLで2回洗浄し、そして、減圧下で乾燥させた。オフホワイトの結晶として、収率78%で化合物171を単離した。
100mLの二重ジャケット付反応器に、不活性雰囲気下で、化合物171(10.0g、28.9mmol、1.00当量)、化合物182(15.3g、31.8mmol、1.10当量)、リン酸水素二カリウム(9.21g、43.4mmol、1.10当量)、THF(71mL)、及び水(20mL)を仕込んだ。真空−窒素サイクルを繰り返すことによって、撹拌下で混合物を脱気した。THF(5mL)中Pd(PCy3)2(193mg、0.289mmol、1.00mol%)の溶液を添加した。混合物を50℃に加熱し、そして、所望の変換率に達するまで、この温度で撹拌した。反応混合物を45℃に冷却し、そして、水(60mL)中N−アセチルシステイン(1.18g、7.23mmol、0.25当量)の溶液を添加する。30分間撹拌した後、層を分離させ、そして、有機層を、1M NaOH水溶液 各16mLで2回及び水(33mL)で1回洗浄した。有機層を、300mbarで一定体積のTHF蒸留によって共沸的に乾燥させ、その後、45℃で炭で濾過した。続いて、エタノールに溶媒交換したところ、化合物200の結晶化が観察された。結晶を濾取し、そして、減圧下で乾燥させて、オフホワイトの結晶として化合物200 13.4g(収率70%)を与えた。
理解を明確にするために例証及び例示を用いて上記発明を幾分詳細に説明してきたが、明細書及び実施例は、本発明の範囲を限定すると解釈すべきではない。したがって、全ての好適な改変及び等価物は、以下の特許請求の範囲に定義される通りの本発明の範囲内であると考えられ得る。本明細書に引用した全ての特許及び科学文献の開示は、全文が参照により本明細書に組み入れられる。