JP2021040990A - スクリーン装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】安価で、波状に吊るし得るスクリーンを提供する。【解決手段】ガイドレール10と、そのガイドレールに吊下げ支持されたカーテン20とからなる。ガイドレール10は、その下面に開口して全長に亘るガイド溝11が幅方向に複数並列して形成され、カーテンの上縁には所要間隔Tを持ってファスナテープ片21が取り付けられて、そのファスナテープ片21はその上縁にモノフィラメント23からなるライナ22を有する。カーテン20は、ファスナテープ片のライナ22を前後のガイド溝11に交互に移動自在に嵌め込む。このため、カーテン20は、前後のガイド溝11,11に前後にずらして吊り下げられ、その前後のずれによって波を打ったように張設される。すなわち、通常のカーテン20であっても波打ちカーテンとなる。ライナ22は、ファスナテープ片21の上縁部にモノフィラメント23を突出させてそのモノフィラメント23のテープ片側を縫着24して形成している。【選択図】図2

Description

この発明は、家屋における窓部の屋内側に設置されるスクリーン装置や、出入口の開閉装置、あるいは、部屋の間仕切り装置などに使用することができるスクリーン(カーテン)装置に関する。
室内への直射日光の差し込みを抑制したり、プライバシーが侵害されるのを防止したりする等の目的から、家屋における窓部には、普通、屋内側にスクリーン(カーテン)装置が設置される。その設置の際、従来では、特許文献1に記載されているように、窓枠の上枠にレールを取り付け、そのレールでスクリーン(カーテン)を吊下げて開閉自在としている。
この従来から知られているスクリーン装置においては、スクリーン生地の丈方向に延びる山折り目と谷折り目を幅方向に等間隔に設けてアコーデオン状に折り畳み可能にしたものや、複数の折り込みにより形成される複数の襞を幅方向に等間隔に設けて、それぞれの襞にフックの掛け吊り部を設けたものが用いられている。これらのスクリーン地は特殊な生地であるため、専門店で買い求める必要があり、高価であって、生地の選択肢が狭いという問題がある。
また、折り目や襞の形成によって広い面積の生地を必要として重量も重くなり、スムーズに開閉することができず、しかも、多数のフックを用いて掛け吊りしているため、スクリーン装置の設置やスクリーン地の取り付け、取り外しに手間がかかるという問題がある。
特開平11−225877号公報 特開2016−67801号公報
このため、本出願人は、スクリーン設置位置における上側部のレール取付け対象に取り付けられるガイドレールと、そのガイドレールに吊下げ支持されて開閉自在とされた複数のスクリーンとからなり、前記ガイドレールが、一対のフランジを両側に有し、その一対のフランジ間にわたるウェブの下面に、そのウェブの両端方向に延びる複数のガイド溝がウェブの幅方向に等間隔に設けられ、各ガイド溝の両側下部から内方に向けて一対のガイド突条が設けられたアルミニウムまたは樹脂を素材とする押出し成形品とされ、前記スクリーンが、フレキシブルな矩形状のシート状物からなり、そのスクリーンの上辺部に、ファスナエレメントを一側縁に有するファスナテープが取り付けられ、前記ファスナエレメントが前記ガイド溝内に挿入されて前記一対のガイド突条により抜止め状態でスライド自在に支持されたスクリーン装置を提案した(特許文献2、特許請求の範囲、図1、図2等参照)。
このスクリーン装置は、それなりに好評を得たが、吊り下げ構想が複雑であり、コスト的に高いものとなっており、コストダウンを要求された。また、上記の、スクリーン生地の丈方向に延びる山折り目と谷折り目を形成することなく、波状につるし得るカーテン態様を要求された。
この発明は、以上の状況下、安価で、波状に吊るし得るスクリーンを提供することを課題とする。
上記課題を達成するために、この発明は、スクリーン上縁の吊るす位置をその縁方向に沿って前後ジグザグ状にしたのである。
前後ジグザグ状に吊れば、その下のスクリーン全体も上縁のジグザグ状に伴って波打ち状態となって従来にない態様となる。
具体的には、スクリーン設置位置における上側部に取り付けたガイドレールと、そのガイドレールに吊下げ支持されたスクリーンとを備え、前記ガイドレールは、その下面に開口してガイドレール全長に亘るガイド溝がガイドレール幅方向に複数並列して形成され、前記スクリーンの上縁にはその全長に亘り所要間隔も持ってファスナテープ片が設けられて、そのファスナテープ片はその上縁にファスナエレメントからなるライナを有し、前記スクリーンは、前記各ファスナテープ片のライナを上記複数のガイド溝にそのガイド溝を適宜に異ならせて移動自在に嵌め込まれ、ガイド溝の幅は前記ライナが抜け出ない大きさとなっている構成としたのである。
このスクリーン装置において、上記ライナの構成は種々のものが考えられるが、例えば、上記ファスナテープ片の上縁部に、モノフィラメントを、前記上縁部の一面から突出させて上縁部の他面側に折り返してその上縁部他面に至らせ、続いて、その他面側の上縁部の側縁方向に所要距離離した後、その離した上縁部の他面から突出させて上縁部の一面側に折り返してその上縁部一面に至らせ、続いて、その一面側の上縁部の側縁方向に所要距離離した後、その離した上縁部の一面から突出させて上縁部の他面側に折り返してその他面側の上縁部に至らす態様を前記上縁部の側縁方向全長に亘って繰り返し、前記ファスナテープ片の一方の上縁部の全長に亘りその上縁部から突出するモノフィラメントからなるファスナーの務歯状となって、そのモノフィラメントのファスナテープ片の上縁部側を縫着して形成されたものである構成を採用することができる。
このように、上記ライナを、モノフィラメントにより、テープ片の上縁部から突出・折り返しを繰り返したファスナーの務歯状に形成し、そのモノフィラメントのファスナテープ片の上縁部側を縫着して形成したものとすれば、コイル状のモノフィラメントを送り出すことによってファスナーの務歯を連続的に形成し得るため、ライナの形成が容易となってコストダウンとなる。
また、モノフィラメントによって構成されるガイド部としてのライナは、ファスナテープ片の上縁部にモノフィラメントの一部が縫着によって取り付けられるため、ライナがテープ片の上縁部から剥がれ(離脱)難く、ファスナテープ片とガイド溝の安定した結合状態を維持する。
この構成において、上記ライナの務歯状部の縦断面が先端に向かって先細りの三角形状となっておれば、その三角形状の底辺部がガイド溝の側縁に係止する。その三角形はモノフィラメントによって構成され、その線状三角形は強度が高いことから、その三角形の底辺部による係止は安定する。
ここで、スクリーンは、布地であってもよく、柔軟な樹脂シートであってもよい。この布地や樹脂シートはスクリーン装置の設置部の大きさに応じて波打ち度合いを考慮して所定の大きさに裁断し、その片面の上辺部にファスナテープ片を宛がい、ステープルの打ち込みや縫着、接着、溶着などによる手段を介して固着する。
この発明に係るスクリーン装置をカーテン装置として使用する場合は、窓枠の上枠等をカーテンレールの取付け対象とし、また、出入口の開閉装置として使用する場合は、開口枠の上枠等をスクリーンレールの取付け対象とする。さらに、部屋の間仕切り装置としての使用に際しては、部屋の天井等をスクリ−ンレールの取付け対象とする。
この発明は、以上のように構成したので、安価で、波状に吊るし得るスクリーンを得ることができる。このため、スクリーン地は特殊な生地である必要もなく、専門店で買い求める必要がなく、廉価であって、生地の選択肢が広い。
この発明に係るスクリーン装置(カーテン装置)の一実施形態を示し、(a)は概略正面図、(b)はスクリーンの同切断平面図 同実施形態の要部の一部省略切断正面図 同実施形態の要部一部省略下面図 同実施形態の断面図であり、(a)は図2のI−I線、(b)は同II―II線 同実施形態の取付け態様断面図であり、(a)は天付け、(b)は壁付け 同実施形態のライナ部分を示し、(a)は正面図、(b)は(a)の切断側面図 同実施形態の壁付け金具を示し、(a)は切断正面図、(b)は左側面図、(c)は平面図 同実施形態のレールキャップを示し、(a)は切断正面図、(b)は右側面図、(c)は平面図 同実施形態の端部止め金具を示し、(a)は正面図、(b)は左側面図、(c)は平面図 同実施形態の連結金具を示し、(a)は平面図、(b)は切断正面図
この発明に係るスクリーン装置の一実施形態を図1〜図10に示し、この実施形態は家屋の窓のカーテン装置に関するものである。このカーテン装置Aは、図1〜図3に示すように、窓枠Wの上枠(上縁)B下面全長に設けたガイドレール(以下、適宜に「カーテンレール」ともいう)10と、そのガイドレール10に吊下げ支持されたカーテン20とからなる。
ガイドレール10はアルミニウムや樹脂の型抜きの型材からなり、図2〜図4に示すように、断面長方形の両端にガイド溝11を有し、そのガイド溝11は両側の突条12によって形成されている。その突条12は先端(下端)全長に亘って内側に向くフランジ12aを有し、その向かい合う内側の突条12は全長に亘るフランジ12bを有する。
ガイド溝11の奥部はほぼ断面円形の凹部13となっている。ガイド溝11の本数として2本のものを示したが、ガイド溝11の本数はこれに限定されず、少なくとも2本以上あればよい。
この実施形態においては、ガイドレール10は、左右2本の分割レール(ガイドレール)10a、10bとからなり(図3参照)、その分割レール10a、10bの端面を衝合して連結金具15でもって直線状に連結している(図2参照)。その連結金具15は、図10に示すように、アルミニウムや樹脂製の長尺片からなり、その長さ方向適宜位置にタップネジ孔15aが形成されている。このタップネジ孔15aの数はガイドレール10が強固に連結できれば任意であって偶数が好ましく、この実施形態では4個とした。偶数としたのは、両側のガイドレール10a,10bを均一に締結するためである。
この連結金具15をガイドレール10のガイド溝11間の突条12間の凹部14に嵌めて、ビス16をタッピング孔15aにねじ込み、そのビス16のねじ込みによって連結金具15をフランジ12bに圧接し、連結金具15を介して左右のガイドレール10(10a,10b)を連結する(図2〜図4参照)。ガイドレール10の連結数は2個以上と任意であり、1本でも(連結しなくても)良い。
カーテン20は、布地や合成樹脂シート等のフレキシブルな薄手の矩形状のシート状物からなる。このカーテン20の上辺部にはその長手方向所要間隔T(図1(b)参照)で通常のフック26(図5参照)が固着されている。この固着は、ステープルの打ち込みや、縫着、接着、溶着等の手段を採用することができる。そのフック26の間隔Tは、カーテン20の波打ち度合いを考慮して適宜に設定する。フック26は、ガイドレール10のガイド溝11に移動自在に嵌められたスライドファスナの構成部品としてのファスナテープ片21に金属または樹脂製の鳩目25を介して係止される。
ファスナテープ片21は、60μm厚のポリエステル又はナイロンテープからなり、これら以外に、種々の樹脂テープ、合繊テープや綿テープを使用し得るが、ポリエステルテープが好ましい。
そのファスナテープ片21には、図6に示すように、一方の側縁部21aにガイド溝11内を滑走するライナ22をその縁に沿って設けている、
そのライナ22は、図6に示すように、例えば、ファスナテープ片21の一方の側縁部21aに、ポリエステルからなるモノフィラメント23を、前記側縁部21aの一面21aから突出させて側縁部21aの他面側21aに折り返してその側縁部他面21aに至らせ、続いて、その他面21a側の側縁部21aの側縁方向に所要距離t離した後、その離した側縁部21aの他面21aから突出させて側縁部21aの一面21a側に折り返してその側縁部一面21a1に至らせ、続いて、その一面21a側の側縁部21aの側縁方向に所要距離t離した後、その離した側縁部21aの一面21aから突出させて側縁部21aの他面21a側に折り返してその他面21a側の側縁部21aに至らす態様を側縁部21aの全長に亘って繰り返し、ファスナテープ片21の一方の側縁部21aの全長に亘りその側縁部21aから突出するモノフィラメント23からなるファスナーの務歯状となって、そのモノフィラメント23のファスナテープ片21の側縁部21a側を縫着24して形成されたものである(図6(b)参照)。
上記所要距離t及び突出量(反転からの長さ)L(図6(a)参照)は、ライナ22がガイド溝11の側縁(突条のフランジ12a)に係止して抜けない強度を有するように実験などによって適宜に設定する。例えば、t=1.14mm、L:2.53mmとする。
図6(b)に示すように、そのモノフィラメント23からなるライナ22の務歯状部23aの縦断面は先端に向かって先細りの三角形状となっている。なお、ファスナテープ片21の一方の側縁部21aには芯紐を設けることができ、ガイド溝11の幅wは前記ライナ22が抜け出ない大きさとなっている(図4(b)参照)。
ガイドレール10の端は図8に示すレールキャップ17をガイド溝11間の突条12間の凹部14に嵌め、その端のフック止めは、図9に示す端止め金具18とする。
この実施形態で示すスクリーン装置Aは以上の構造からなり、そのスクリーン装置Aを窓部のスクリーン(カーテン)装置として使用する場合は、窓部の屋内側にカーテン装置Aを設置する。
このカーテン装置Aの設置は、窓枠Wの上枠B下面をレール取付け対象とする場合、図5(a)に示すように、そのレール取付け対象にガイドレール10をビス31でもって取り付ける。壁B’をレール取付け対象とする場合、図5(b)に示すように、そのレール取付け対象にL字状金具(ブラケット)30をビス31止めし、そのブラケット30にガイドレール10をビス32でもって取り付ける。
その窓枠Wに取り付けられたガイドレール10にカーテン20を吊り下げる。その吊り下げは、各ファスナテープ片21のライナ22を隣り合う前後(図4において左右)のガイド溝11、11に交互に挿入する。このように交互にライナ22が前後のガイド溝11、11に挿入されることにより、カーテン20は、前後のガイド溝11、11に前後にずらして吊り下げられ、その前後のずれによって波を打ったように張設される。すなわち、通常のカーテン20であっても波打ちカーテンとなる(図1(b)参照)。
カーテン20の開閉は、樹脂のモノフィラメント23からなるライナ22の務歯状部のガイド溝11内面での摺動で行われるため、その作用が円滑である。
上記各ファスナテープ片21のライナ22の前後のガイド溝11、11への挿入は、一つ一つ交互でなくても、2つおきの交互(間隔)であったり、3つおきの交互であったり等と任意である。その間隔に応じてカーテン20の波打ち態様も変化する。
上記実施形態は、鳩目25、フック26を介してファスナテープ片21をカーテン20に取り付けたが、ファスナテープ片21をカーテン20の上縁部に直接に固着することができる。このとき、ファスナテープ片21に設けたライナ22はスクリーン20の上辺より上位に位置するようにすることができる。ファスナテープ片21のカーテン20への固着は、ステープルの打ち込みや、縫着、接着、溶着等の手段を採用することができる。
なお、上記実施形態は、スクリーン装置Aをカーテン装置に採用した場合であったが、この発明は、家屋の出入口における開閉装置や部屋の間仕切り装置等の開閉装置として採用することができることは勿論である。
このように、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
A スクリーン装置(カーテン装置)
W 窓枠
B 窓枠の上枠
B’ 壁
10 ガイドレール(カーテンレール)
11 ガイド溝
12 ガイド溝を形成する対の突条
12a、12b 突条のフランジ
13 ガイド溝の凹部
14 突条間の凹部
15 連結金具
16 ビス
17 レールキャップ
18 端部止め金具
20 カーテン(スクリーン)
21 ファスナテープ片
22 ライナ(ファスナエレメント)
23 モノフィラメント
23a 務歯状部
24 縫着
30 ブラケット

Claims (3)

  1. スクリーン設置位置における上側部に取り付けたガイドレール(10)と、そのガイドレール(10)に吊下げ支持されたスクリーン(20)とを備え、
    上記ガイドレール(10)は、その下面に開口してガイドレール(10)全長に亘るガイド溝(11)がガイドレール幅方向に複数並列に形成され、
    上記スクリーン(20)の上縁にはその全長に亘り所要間隔(T)を持ってファスナテープ片(21)が設けられて、そのファスナテープ片(21)はその上縁にファスナエレメントからなるライナ(22)を有し、
    上記スクリーン(20)は、上記各ファスナテープ片(21)のライナ(22)が上記複数のガイド溝(11)にそのガイド溝(11)を適宜に異ならせて移動自在に嵌め込まれ、
    上記ガイド溝(11)の幅(w)は上記ライナ(22)が抜け出ない大きさとなっているスクリーン装置。
  2. 上記ライナ(22)は、上記ファスナテープ片(21)の上縁部(21a)に、モノフィラメント(23)を、前記上縁部(21a)の一面(21a)から突出させて上縁部(21a)の他面側(21a)に折り返してその上縁部他面(21a)に至らせ、続いて、その他面(21a)側の上縁部(21a)の側縁方向に所要距離(t)離した後、その離した上縁部(21a)の他面(21a)から突出させて上縁部(21a)の一面(21a)側に折り返してその上縁部一面(21a1)に至らせ、続いて、その一面(21a)側の上縁部(21a)の側縁方向に所要距離(t)離した後、その離した上縁部(21a)の一面(21a)から突出させて上縁部(21a)の他面(21a)側に折り返してその他面(21a)側の上縁部(21a)に至らす態様を前記上縁部(21a)の側縁方向全長に亘って繰り返し、前記ファスナテープ片(21)の一方の上縁部(21a)の全長に亘りその上縁部(21a)から突出するモノフィラメント(23)からなるファスナーの務歯状となって、そのモノフィラメント(23)のファスナテープ片(21)の上縁部(21a)側を縫着(24)して形成されたものである、請求項1に記載のスクリーン装置。
  3. 上記ライナ(22)の務歯状部の縦断面は先端に向かって先細りの三角形状となっており、その三角形状の底辺部が上記ガイド溝(11)の側縁内側に係止する請求項2に記載のスクリーン装置。
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