JP2021040901A - 粒子線治療装置および粒子線治療装置の補正方法 - Google Patents

粒子線治療装置および粒子線治療装置の補正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ガントリと共に回転するビーム発生装置内の粒子ビームの軌道を補正することができるようにした技術を提供すること。【解決手段】粒子線治療装置1は、粒子ビームを発生させるビーム発生装置11と該ビーム発生装置で発生した粒子ビームを標的へ照射する照射装置13とを含み、標的3に対して回転するガントリ14と、ガントリを制御する制御装置とを備え、制御装置は、ガントリの回転角に応じて、ビーム発生装置内の粒子ビームの軌道を補正する。【選択図】図1

Description

本発明は、粒子線治療装置および粒子線治療装置の補正方法に関する。
がん治療法の一つである粒子線治療は、陽子や炭素イオンなどの荷電粒子ビームを患部へ照射する。粒子線治療に用いる粒子線治療装置では、荷電粒子ビームのエネルギおよび空間的な広がりを調整し、患部の形状に合わせた線量分布を形成する。粒子線治療装置は、加速器とビーム輸送系と照射装置を含む。加速器は、治療に用いるエネルギまで荷電粒子ビームを加速する装置である。粒子線治療に用いられる加速器としては、シンクロトロン、サイクロトロン、シンクロサイクロトロンなどがある。
加速器としてシンクロトロンを用いる場合、加速器を構成する電磁石の設置誤差などにより、周回するビーム軌道が設計に対してずれたり、閉軌道に歪みが生じたりする。閉軌道の歪みは、ビーム損失を引き起こすため、予め補正する必要がある。その補正方法として、特許文献1の方法が知られている。
ところで、粒子線治療装置は、回転ガントリと呼ばれるビーム輸送系を備える。回転ガントリは、患部の周りを回転し、任意の方向から患部へビームを照射する。特許文献2には、回転ガントリと加速器とが同時に回転する技術が記載されている。
特開昭63−307700号公報 特開2014−223555号公報
粒子ビームを加速する加速器が回転ガントリと一体的に回転する粒子線治療装置では、ガントリの回転に伴って、加速器内の電磁石の位置がずれる可能性がある。加速器を構成する電磁石の位置がずれると、加速器内を周回する粒子ビームの閉軌道に歪みが発生し、粒子ビームにロスが生じる懸念がある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、その目的は、ガントリと共に回転するビーム発生装置内の粒子ビームの軌道を補正することができるようにした粒子線治療装置および粒子線治療装置の補正方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の一つの観点にしたがう粒子線治療装置は、粒子ビームを発生させるビーム発生装置と該ビーム発生装置で発生した粒子ビームを標的へ照射する照射装置とを含み、標的に対して回転するガントリと、ガントリを制御する制御装置とを備え、制御装置は、ガントリの回転角に応じて、ビーム発生装置内の粒子ビームの軌道を補正する。
本発明によれば、ガントリとともに回転するビーム発生装置内の粒子ビームの軌道を、ガントリの回転角に応じて補正することができる。
粒子線治療装置の全体構成図である。 ビーム発生装置の構成図である。 粒子ビームの閉軌道歪みを補正する装置の構成図である。 電磁石への通電を制御する補正テーブルである。 第2実施例に係り、粒子線治療装置の構成図である。 閉軌道歪みを補正する処理を示すフローチャートである。 第3実施例に係り、粒子線治療装置の構成図である。 第4実施例に係り、電磁石の位置を調整する概要を示す説明図である。 第5実施例に係り、補正量を算出する処理を示すフローチャートである。 第6実施例に係り、複数の粒子線治療装置間で電磁石の補正量を共有する全体概要図である。
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。本実施形態では、ガントリと共に加速器が回転することにより発生する粒子ビームの閉軌道歪みを補正可能な技術を開示する。本実施形態の粒子線治療装置では、ガントリの回転角に応じて、ビーム発生装置である加速器中の軌道を補正する。以下の説明では、荷電粒子ビームを粒子ビームまたはビームと略記する場合がある。
図1〜図4を用いて、第1実施例を説明する。図1は、粒子線治療装置1の全体構成図である。粒子線治療装置1は、それぞれ後述するように、例えば、ビーム発生装置11と、高エネルギビーム輸送系12と、照射野形成装置13と、回転ガントリ(以下、ガントリとも呼ぶ)14と、全体制御装置21と、加速器制御装置22と、回転ガントリ制御装置23と、高エネルギビーム輸送系制御装置24と、表示装置25とを備える。
ビーム発生装置11は、荷電粒子ビームを発生させて加速する装置である。ビーム発生装置11は、加速器とも呼ぶ。高エネルギビーム輸送系12は、ビーム発生装置11から取り出されたビームを輸送する。照射野形成装置13は、高エネルギビーム輸送系12に接続されており、高エネルギビーム輸送系12からの荷電粒子ビームを照射対象の患者3の任意の範囲に照射する。回転ガントリ14は、ビーム発生装置11と高エネルギビーム輸送系12と照射野形成装置13とを搭載しており、回転軸2を中心に回転する。回転ガントリ14は、荷電粒子ビームを複数の方向から患者3へ照射する。
全体制御装置21は、粒子線治療装置1の動作を制御する。全体制御装置21は、例えば、ビーム発生装置11を制御する加速器制御装置22と、回転ガントリ14を制御する回転ガントリ制御装置23と、高エネルギビーム輸送系12を制御する高エネルギビーム輸送系制御装置24とに接続されており、これら制御装置22,23,24の運転を制御する。
全体制御装置21は、後述の補正量テーブルT1および制御プログラム(不図示)などを記憶する記憶装置211を有する。さらに、全体制御装置21は、例えば、マイクロプロセッサ、メモリ、入出力インターフェース、通信インターフェースなどのコンピュータ資源を有するコンピュータシステムとして構成される。
表示装置25は、全体制御装置21に接続されている。表示装置25は、技師や医師などのユーザへ情報を提供したり、ユーザからの指示を受け取ったりする装置である。例えば、ユーザは、表示装置25に表示される画面を通じて、各制御装置22,23,24の運転情報を入力する。さらにユーザは、表示装置25を介して、粒子線治療装置1の各部11,12,13,14の運転状態を確認することができる。
図2は、ビーム発生装置11をシンクロトロンとして構成する場合の例を示す。シンクロトロンとして構成されるビーム発生装置11は、例えば、入射器111と、低エネルギビーム輸送系112とを備え、入射器111及び低エネルギビーム輸送系112を通過させることにより荷電粒子ビームを加速する。
入射器111からビーム発生装置11へ入射された荷電粒子ビームは、所定の運動エネルギまで加速されて、高エネルギビーム輸送系12へ取り出される。入射器111には、例えば、ライナックが用いられる。ライナックは、図示せぬイオン源で生成させた粒子ビームをビーム発生装置11への入射に適したエネルギになるまで加速する。
入射器111から取り出された荷電粒子ビームは、低エネルギビーム輸送系112及び入射用インフレクタ113を経由して、シンクロトロン(ビーム発生装置11)へ入射される。ビーム発生装置11は、入射用インフレクタ113と、偏向電磁石114と、四極電磁石115と、ステアリング電磁石116と、ビームモニタ117と、六極電磁石118と、高周波加速空胴120と、取り出し用高周波電圧印加装置121と、出射用デフレクタ122とを備える。
「二極電磁石」の一例としての偏向電磁石114は、ビーム発生装置11中を周回するビームを偏向させることにより、所定の周回軌道を形成する。ここで、周回ビームの進行方向に沿った方向を進行方向(ビームが進む方向を正)、進行方向に垂直で偏向電磁石114の動径方向に沿った方向を水平方向(シンクロトロン外側方向を正)、進行方向及び水平方向の両方に垂直な方向を垂直方向と呼ぶ(図面手前方向を正)。
ビーム発生装置11の設計上の周回ビーム軌道を、中心軌道と呼ぶ。周回ビーム粒子は中心軌道の周りを水平及び垂直方向に振動する。この振動をベータトロン振動という。また、シンクロトロン一周あたりのベータトロン振動の振動数をチューンという。四極電磁石115は、周回ビームに対して収束あるいは発散の力を加えることにより、周回ビームのチューンを周回ビームが安定となる値に保つ。
高周波加速空胴120は、周回ビームに進行方向の高周波電圧を印加することにより、周回ビームを進行方向の所定の位相に捕獲して、所定のエネルギまで加速させる。高周波電圧により捕獲された周回ビーム粒子の運動量は、設計上の運動量(以下、中心運動量)を中心として振動する。この振動をシンクロトロン振動という。周回ビームを加速させる間、偏向電磁石114の励磁量と四極電磁石115の励磁量とを周回ビームの運動量に比例して増加させるとともに、加速電圧の周波数を適切な値に制御することにより、周回ビーム軌道及び周回ビームのチューンを一定に保つ。
周回ビームの加速が完了した後、ビーム発生装置11は、四極電磁石115の励磁量を変更して、周回ビームの水平チューンを周回ビームが不安定となる値(以下、共鳴線)に接近させる。これとともに、ビーム発生装置11は、六極電磁石118を励磁することにより、中心軌道からの距離の二乗に比例する強度の磁場(以下、六極磁場)を周回ビームへ印加し、周回ビームの粒子の水平方向の位置と傾きとにより定義される位相空間上に、水平ベータトロン振動の安定限界(以下、セパラトリクス)を形成する。
取り出し用高周波電圧印加装置121は、水平チューンと同期する周波数の水平方向の高周波電圧を周回ビームに印加し、周回ビームの粒子の水平ベータトロン振動の振幅を増大させる。
水平ベータトロン振動の振幅が増大してセパラトリクスを越えた周回ビーム粒子は、水平ベータトロン振動の振幅を急激に増大させて、出射用デフレクタ122へ入射する。出射用デフレクタ122は、入射した周回ビーム粒子を水平方向に偏向し、ビーム発生装置11の外へ取り出す。
図3に、閉軌道の歪みを補正する制御装置22の構成を示す。本実施例の閉軌道歪み補正の制御装置22は、例えば、ビーム位置計測装置221と、ステアリング電磁石制御装置222と、偏向電磁石制御装置223と、演算装置224とを備える。
ビーム位置計測装置221は、ビームモニタ117からの信号を処理することにより、周回ビームの水平方向及び垂直方向のビーム位置を測定する。ステアリング電磁石制御装置222は、ステアリング電磁石116のコイルへ流す電流値を制御する。ステアリング電磁石116は、「二極電磁石」の他の一例である。偏向電磁石制御装置223は、偏向電磁石114のコイルへ流す電流値を制御する。演算装置224は、ビーム位置計測装置221の計測値に基づいて演算することにより、ステアリング電磁石制御装置222及び偏向電磁石114へ電流指令値を与える。
ビームを複数の方向から患者3へ照射するため、回転ガントリ14は、回転軸2の周りを回転する。ビーム発生装置11を構成する偏向電磁石114及び四極電磁石115は、それぞれにかかる重力と支持体(不図示)からの抗力とによって、進行方向軸と水平方向周りと垂直方向周りとに微小に回転移動したり平行移動したりして、力が釣り合ったところで静止する。
ビーム発生装置11が回転ガントリ14と共に回転した場合、電磁石にかかる力が釣り合うための回転量及び平行移動量は、回転軸2の回転角に応じて変動する。したがって、ビーム発生装置11を構成する偏向電磁石114及び四極電磁石115の設置位置は、回転ガントリ14の回転に伴って変動する。これら電磁石114,115の設置位置の変動によって、周回ビームには回転角に依存した閉軌道歪みが発生する。
閉軌道歪みは、周回ビームの水平方向位置及び垂直方向位置を、ビームモニタ117とビーム位置計測装置221とを用いて計測することにより確認する。演算装置224は、ビーム位置計測装置221のビーム位置計測値に基づいて演算し、閉軌道歪みを補正するために必要な、ステアリング電磁石制御装置222の電流指令値及び偏向電磁石制御装置223の電流指令値を算出する。
算出された電流指令値に応じた二極磁場が、偏向電磁石114のギャップ間とステアリング電磁石116のギャップ間とにそれぞれ発生する。この二極電場により、水平方向のキック量及び垂直方向のキック量が周回ビームに与えられる。二極磁場によるキック量は、閉軌道歪みを補正するように与えられるため、閉軌道歪みが補正される。
図4は、ガントリ14の回転角に応じて各偏向電磁石114と各ステアリング電磁石116へ与える補正量としての電流指令値を記憶する補正テーブルT1の例である。テーブルT1には、ガントリ14の回転角ごとに、各電磁石を制御する制御装置への電流指令値が記憶されている。
なお、補正量としての電流指令値をガントリの回転角ごとに予め算出してテーブルT1に記憶させる方法に代えて、予め用意された演算式にガントリの回転角を入れることにより、適切な電流指令値を得る方法を採用してもよい。
このように構成される本実施例によれば、ガントリ14の回転角に応じて、閉軌道歪みを補正することができる。その他照射に用いる角度についても、同様の手続きにより閉軌道歪みが補正される。これにより、粒子ビームのロスが生じるのを防止することができ、信頼性を向上させることができる。
なお、閉軌道歪みがガントリ14の回転角による再現性がある場合、すなわちガントリ14の回転角ごとに決まった閉軌道歪みが発生する場合、閉軌道歪みの補正が完了したステアリング電磁石制御装置222の電流指令値及び偏向電磁石制御装置223の電流指令値を、ガントリ14の回転角ごとに記憶装置211に予め記憶しておき、照射時の回転角に応じて電流指令値を参照してもよい。この例を図4のテーブルT1に示した。
図5および図6を用いて第2実施例を説明する。本実施例を含む以下の各実施例では、第1実施例との相違を中心に述べる。
図5は、本実施例の粒子線治療装置1Aの要部を示す構成図である。本実施例の粒子線治療装置1Aは、第1実施例で述べた粒子線治療装置1の構成に加えて、非接触型変位計41と機器変位測定装置225とを備える。
非接触型変位計41は、回転ガントリ14の回転とは独立に設置されており、ビーム発生装置11を構成する機器の設計位置に対する変位を、音波もしくは電磁波を用いて非接触で計測する。非接触型変位計41が変位を計測する対象は、例えばビームモニタ117である。この場合、非接触型変位計41は、回転ガントリ14の回転に伴って発生するビームモニタ117の微少な位置ずれを計測する。すなわち、非接触型変位計41は、ビームモニタ117が回転ガントリ14の回転に伴って設計位置から微小に回転及び平行移動することにより生じる変位を計測する。
本実施例では、ビームモニタ117で計測したビーム位置に加えて、非接触型変位計41により検出されるビームモニタ117の変位量も用いて、閉軌道歪み補正を行う。
図6は、粒子線治療装置1Aの閉軌道歪み補正制御のフローチャートを示す。閉軌道歪み補正制御処理は、例えば、ビーム位置を測定するステップS11と、ビームモニタの変位を測定するステップS12と、補正が完了したか判定するステップS13と、電磁石への励磁電流を補正するステップS14と、を備える。
加速器制御装置22は、補正制御を開始すると、ビームモニタ117によりビーム位置を計測する(S11)。そして、加速器制御装置22は、非接触型変位計41を用いて、ビームモニタ117の設計位置からの変位を計測する(S12)。ステップS12での変位計測は、非接触型変位計41に対する絶対座標系における変位の計測でもよいし、回転ガントリ14中のある基準点に対する相対的な変位の計測でもよい。
加速器制御装置22は、ステップS11の測定結果とステップS13の測定結果とから、ビームモニタ117の変位を考慮したビーム位置を算出する(S13)。さらに、加速器制御装置22は、算出されたビーム位置が閉軌道歪み補正制御の終了条件の範囲内にあれば(S13:YES)、補正制御を終了する。
これに対し、加速器制御装置22は、前記終了条件を満たさない場合(S13:NO)、偏向電磁石114の励磁電流とステアリング電磁石116の励磁電流とを制御し(S14)、ステップS13へ戻る。
このように構成される本実施例も第1実施例と同様の作用効果を奏する。さらに、本実施例では、ビームモニタ117の設計位置からの変位を非接触型変位計41により計測し、ビームモニタ117の変位を考慮したビーム位置を算出するため、より正確にガントリの回転角に応じた閉軌道歪みを補正することができる。
図7を用いて第3実施例を説明する。本実施例では、非接触型変位計41に代えて、接触型変位計42を用いる。
接触型変位計42は、例えば歪みセンサである。機器変位測定装置225は、歪みセンサからの出力信号を処理することにより、ビームモニタ117の設置面の歪みを算出し、算出された歪みと変位との相関に基づいてビームモニタ117の変位を算出する。
このように構成される本実施例も第2実施例と同様の作用効果を奏する。
図8を用いて第4実施例を説明する。本実施例では、偏向電磁石114および/またはステアリング電磁石116へ通電する励磁電流を調整するのではなく、偏向電磁石114および/またはステアリング電磁石116の位置(姿勢を含む。)のずれをアクチュエータ52により元に戻す。
図8は、電磁石114,116のガントリ14の回転に伴う位置ずれを元に戻すための機構を示す説明図である。加速器制御装置22は、調整用アクチュエータを制御する装置51を備える。調整用アクチュエータ制御装置51は、電磁石114,116の周囲に適宜配置された一つまたは複数のアクチュエータ52の動作を制御する。
アクチュエータ52は、例えばソレノイド、電動モータ、超音波モータ、圧電アクチュエータなどから構成される。調整用アクチュエータ制御装置51は、アクチュエータ51の動作を制御することにより、電磁石114,116の設計位置からのずれが解消するように、電磁石114,116の位置を変化させる。このように構成される本実施例も第1実施例と同様の作用効果を奏する。
図9を用いて第5実施例を説明する。本実施例では、補正テーブルT1に代えて、所定の関数から補正量(励磁電流値)を算出する。
図9は、偏向電磁石114および/またはステアリング電磁石116の補正量を算出する補正処理を示すフローチャートである。
加速器制御装置22は、現在のガントリの回転角を取得し(S141)、取得した回転角を所定の関数へ入れることにより、補正量を算出する(S142)。そして、加速器制御装置22は、算出された補正量に応じた制御信号(励磁電流値)を偏向電磁石制御装置223および/またはステアリング電磁石制御装置222へ出力する(S143)。
所定の関数は、実験またはシミュレーションにより事前に求めることができる。ビームの閉軌道歪みは、回転ガントリ14の回転角によって周期的に変化すると考えられるため、この周期性を示す関数を事前に設定することにより、回転ガントリ14の回転角に応じた補正量を算出できる。
このように構成される本実施例も第1実施例と同様の作用効果を奏する。さらに本実施例によれば、補正量を関数から導出するため、テーブルT1を用いる場合に比べて図示せぬメモリの消費量を低減できる。
図10を用いて第6実施例を説明する。本実施例では、複数の粒子線治療装置1(1)〜1(n)間でガントリの回転角に応じた電磁石114,116の補正量を共有できるようにした。
管理装置6は、通信ネットワークCNを介して、複数の粒子線治療装置1(1)〜1(n)と双方向通信可能に接続されている。管理装置6は、管理下の粒子線治療装置から補正量の設定に関する情報を取得する取得機能611と、取得された情報を記憶する記憶機能612と、記憶された情報を他の粒子線治療装置へ通知して設定させる通知機能613とを備える。
例えば、管理装置6は、粒子線治療装置1(1)に設定されている補正量に関する情報(テーブルT1または所定関数)を通信ネットワークCNを介して取得機能611により取得し、記憶機能によりメモリ(不図示)に記憶させる。そして、管理装置6は、記憶された補正量に関する情報を通知機能613から通信ネットワークCNを介して他の粒子線治療装置1(n)へ送信する。他の粒子線治療装置1(n)は、管理装置6から受領した情報に基づいて、ガントリの回転角に応じた補正量を決定する。
このように構成される本実施例も第1実施例と同様の作用効果を奏する。さらに、本実施例では、或る粒子線治療装置1(1)で使用されている情報(ガントリの回転角に応じて電磁石への励磁電流を補正する情報)を他の粒子線治療装置1(n)でも利用することができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されない。当業者であれば、本発明の範囲内で、種々の追加や変更等を行うことができる。上述の実施形態において、添付図面に図示した構成例に限定されない。本発明の目的を達成する範囲内で、実施形態の構成や処理方法は適宜変更することが可能である。
また、本発明の各構成要素は、任意に取捨選択することができ、取捨選択した構成を具備する発明も本発明に含まれる。さらに特許請求の範囲に記載された構成は、特許請求の範囲で明示している組合せ以外にも組み合わせることができる。
1:粒子線治療装置、2:回転軸、3:患者、6:管理装置、11:ビーム発生装置、12:高エネルギビーム輸送系、13:照射野形成装置、14:回転ガントリ、21:全体制御装置、22:加速器制御装置、23:回転ガントリ制御装置、24:回転ガントリ制御装置、25:表示装置、41,42:変位計、51:調整用アクチュエータ制御装置、52:調整用アクチュエータ、61:補正量設定装置、111:入射器、112:低エネルギビーム輸送系、113:入射用インフレクタ113、114:偏向電磁石、115:四極電磁石、116:ステアリング電磁石、117:ビームモニタ、118:六極電磁石、120:高周波加速空胴、121:取り出し用高周波電圧印加装置、122:出射用デフレクタ、211:記憶装置、221:ビーム位置計測装置、222:ステアリング電磁石制御装置、223:偏向電磁石制御装置、224:演算装置、225:機器変位測定装置

Claims (14)

  1. 粒子線治療装置であって、
    粒子ビームを発生させるビーム発生装置と該ビーム発生装置で発生した粒子ビームを標的へ照射する照射装置とを含み、前記標的に対して回転するガントリと、
    前記ガントリを制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記ガントリの回転角に応じて、前記ビーム発生装置内の粒子ビームの軌道を補正する、
    粒子線治療装置。
  2. 前記ビーム発生装置は、加速器を構成する二極電磁石を有し、
    前記制御装置は、前記ガントリの回転角に応じて、前記二極電磁石を用いて前記粒子ビームの軌道を補正する、
    請求項1に記載の粒子線治療装置。
  3. 前記ビーム発生装置は、さらに粒子ビームを計測するビームモニタを備えており、
    前記制御装置は、前記ビームモニタの計測結果と前記ガントリの回転角とに応じて、前記二極電磁石により粒子ビームの軌道を補正する、
    請求項2に記載の粒子線治療装置。
  4. 前記ビームモニタの変位を計測する変位計測装置をさらに備え、
    前記制御装置は、前記ビームモニタの計測結果と前記ガントリの回転角と前記変位計測装置の計測結果とに応じて、前記二極電磁石により粒子ビームの軌道を補正する、
    請求項3に記載の粒子線治療装置。
  5. 前記変位計測装置は、前記ビームモニタの変位を非接触で計測する、
    請求項4に記載の粒子線治療装置。
  6. 前記変位計測装置は、前記ビームモニタの変位を接触して計測する、
    請求項5に記載の粒子線治療装置。
  7. 前記二極電磁石は、粒子ビームを偏向させることにより所定の周回軌道を形成する偏向電磁石である、
    請求項2に記載の粒子線治療装置。
  8. 前記二極電磁石は、粒子ビームの所定の周回軌道からのずれを補正するステアリング電磁石である、
    請求項2に記載の粒子線治療装置。
  9. 前記制御装置は、前記ガントリの回転角に応じて、前記二極電磁石の位置または姿勢を調整することにより、前記ビーム発生装置内の粒子ビームの軌道を補正する、
    請求項2に記載の粒子線治療装置。
  10. ビーム発生装置と照射装置を含んで回転するガントリを備える粒子線治療装置を補正する方法であって、
    前記粒子線治療装置の制御装置は、
    前記ガントリの回転角を取得し、
    前記取得したガントリの回転角に応じて前記ビーム発生装置内の粒子ビームの軌道を補正する、
    粒子線治療装置の補正方法。
  11. 前記ビーム発生装置は、加速器を構成する二極電磁石を有し、
    前記制御装置は、前記ガントリの回転角に応じて、前記二極電磁石を用いて前記粒子ビームの軌道を補正する、
    請求項10に記載の粒子線治療装置の補正方法。
  12. 前記ビーム発生装置は、さらに粒子ビームを計測するビームモニタを備えており、
    前記制御装置は、前記ビームモニタの計測結果と前記ガントリの回転角とに応じて、前記二極電磁石により粒子ビームの軌道を補正する、
    請求項11に記載の粒子線治療装置の補正方法。
  13. 前記粒子線治療装置は、前記ビームモニタの変位を計測する変位計測装置をさらに備えており、
    前記制御装置は、前記ビームモニタの計測結果と前記ガントリの回転角と前記変位計測装置の計測結果とに応じて、前記二極電磁石により粒子ビームの軌道を補正する、
    請求項12に記載の粒子線治療装置の補正方法。
  14. 前記二極電磁石は、粒子ビームを偏向させることにより所定の周回軌道を形成する偏向電磁石、または、粒子ビームの前記所定の周回軌道からのずれを補正するステアリング電磁石のいずれか一方または両方である、
    請求項11に記載の粒子線治療装置の補正方法。
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