JP2021040478A - ゲート駆動装置、半導体装置及び半導体モジュール - Google Patents

ゲート駆動装置、半導体装置及び半導体モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】並列接続される複数のスイッチング素子の誤動作の発生を抑制すること。【解決手段】並列接続される3個以上の複数のスイッチング素子を駆動するゲート駆動回路と、前記ゲート駆動回路の駆動出力部と前記複数のスイッチング素子の各々のゲート端子との間を接続するゲート配線と、前記ゲート駆動回路のグランド部と前記複数のスイッチング素子の各々のグランド側端子との間を2段以上のトーナメント形式で接続するゲートグランド配線とを備える、ゲート駆動装置。例えば、前記ゲートグランド配線は、前記複数のスイッチング素子のうち同一グループに属する各スイッチング素子のグランド側端子の間を接続する第1段配線と、前記グランド部と前記第1段配線との間を接続する第2段配線とを有する。【選択図】図3

Description

本発明は、ゲート駆動装置、半導体装置及び半導体モジュールに関する。
従来、並列接続された複数のスイッチング素子の各ゲートに、ゲート制御電源からそれぞれ制御電圧を印加するゲート配線を備えた電力変換装置が知られている。各スイッチング素子がオフすると、各スイッチング素子のエミッタ間の配線インダクタンスにより誘起電圧が発生し、その誘起電圧により生ずる循環電流が各エミッタ間の配線に流れる場合がある。しかし、必要以上の循環電流が流れると、配線が発熱する等の問題が生じる。そこで、ゲート制御電源と複数のスイッチング素子の各エミッタとの間にそれぞれ抵抗素子を接続することによって、循環電流を減衰させる技術が知られている。循環電流が抵抗素子により減衰することで、各スイッチング素子間の電流バランスの悪化を防止したり、配線の不要な発熱を防止したりすることができる。
特開2000−40948号公報 特開2016−197956号公報 特開2008−210944号公報
しかしながら、並列接続されるスイッチング素子の個数(並列数)が増えるにつれて、各スイッチング素子が誤動作しやすくなるおそれがある。
そこで、本開示は、並列接続される複数のスイッチング素子の誤動作の発生を抑制可能なゲート駆動装置、半導体装置及び半導体モジュールを提供する。
本開示は、
並列接続される3個以上の複数のスイッチング素子を駆動するゲート駆動回路と、
前記ゲート駆動回路の駆動出力部と前記複数のスイッチング素子の各々のゲート端子との間を接続するゲート配線と、
前記ゲート駆動回路のグランド部と前記複数のスイッチング素子の各々のグランド側端子との間を2段以上のトーナメント形式で接続するゲートグランド配線とを備える、ゲート駆動装置を提供する。
また、本開示は、
並列接続される3個以上の複数のスイッチング素子と、
前記複数のスイッチング素子を駆動するゲート駆動回路と、
前記ゲート駆動回路の駆動出力部と前記複数のスイッチング素子の各々のゲート端子との間を接続するゲート配線と、
前記ゲート駆動回路のグランド部と前記複数のスイッチング素子の各々のグランド側端子との間を2段以上のトーナメント形式で接続するゲートグランド配線とを備える、半導体装置を提供する。
また、本開示は、
並列接続される3個以上の複数のスイッチング素子と、
前記複数のスイッチング素子の各々のゲートに共通に接続されるゲート配線と、
ゲートグランド端子と、
前記ゲートグランド端子と前記複数のスイッチング素子の各々のソースとの間を2段以上のトーナメント形式で接続するゲートグランド配線とを備える、半導体モジュールを提供する。
本開示の技術によれば、並列接続される複数のスイッチング素子の誤動作の発生を抑制可能なゲート駆動装置、半導体装置及び半導体モジュールを提供できる。
一比較形態におけるゲート駆動装置の構成例を示す図である。 スイッチング素子の誤動作の一例を説明するための図である。 第1の実施形態におけるゲート駆動装置を備える半導体装置の構成例を示す図である。 第2の実施形態におけるゲート駆動装置を備える半導体装置の構成例を示す図である。 本開示の技術を適用可能なチョッパー回路の構成例を示す図である。 第3の実施形態におけるゲート駆動装置を備える半導体装置の構成例を示す図である。 チョッパー回路に図1の構成を適用した場合のシミュレーション結果の一例を示す図である。 チョッパー回路に図6の構成を適用した場合のシミュレーション結果の一例を示す図である。 第1実施形態における半導体モジュールの構成例を示す回路図である。 第1実施形態における半導体モジュールの第1構造例を示す平面図である。 図10に示す断面a−a'における断面図である。 第1実施形態における半導体モジュールの第2構造例を示す断面図である。 第1実施形態における半導体モジュールの第3構造例を示す断面図である。 一比較形態における半導体モジュールの構成例を示す回路図である。 一比較形態における半導体モジュールの構造例を示す平面図である。 図14,15に示す一比較形態における半導体モジュールの動作シミュレーション結果の一例を示す図である。 図9,10に示す一実施形態における半導体モジュールの動作シミュレーション結果の一例を示す図である。
以下、本開示に係る実施形態を図面を参照して説明する。まず、本開示に係る実施形態におけるゲート駆動装置と比較するため、一比較形態におけるゲート駆動装置について説明する。
図1は、一比較形態におけるゲート駆動装置の構成例を示す図である。図1に示すゲート駆動装置100は、並列接続されるn個の複数のスイッチング素子Q1〜Qnを駆動するゲート駆動回路10を備える(nは、2以上の整数)。
ゲート駆動回路10は、不図示の制御回路からの制御指令Sgに従って、スイッチング素子Q1〜Qnをターンオン又はターンオフさせるゲート駆動ユニットである。制御指令Sgは、スイッチング素子Q1〜Qnのスイッチング(ターンオン又はターンオフ)を指令する信号であり、例えばパルス幅変調された信号(PWM信号)である。この場合、制御指令Sgは、その信号レベルがアクティブレベル(例えば、ハイレベル)のとき、スイッチング素子Q1〜Qnのオン指令を表し、その信号レベルが非アクティブレベル(例えば、ローレベル)のとき、スイッチング素子Q1〜Qnのオフ指令を表す。
本例では、ゲート駆動回路10は、オン指令を表す制御指令Sgに従って、スイッチング素子Q1〜Qnの各ゲートに正のゲート電圧を供給することによって、スイッチング素子Q1〜Qnをターンオンさせる。一方、ゲート駆動回路10は、オフ指令を表す制御指令Sgに従って、スイッチング素子Q1〜Qnの各ゲートに負のゲート電圧を供給することによって、スイッチング素子Q1〜Qnをターンオフさせる。
ゲート駆動回路10は、例えば、ハイサイドスイッチ11、ローサイドスイッチ12、ハイサイド抵抗13、ローサイド抵抗14、ハイサイド容量素子15、ローサイド容量素子16、駆動出力部17、グランド部18、正極端子VGP及び負極端子VGNを有する。
ハイサイドスイッチ11及びハイサイド抵抗13は、駆動出力部17と正極端子VGPとの間に直列に接続されている。ローサイドスイッチ12及びローサイド抵抗14は、駆動出力部17と負極端子VGNとの間に直列に接続されている。ハイサイド容量素子15は、グランド部18と正極端子VGPとの間に直列に接続されている。ローサイド容量素子16は、グランド部18と負極端子VGNとの間に直列に接続されている。
正極端子VGP及び負極端子VGNは、外部から直流の電源電圧が印加される一対の電源端子である。駆動出力部17は、ハイサイド素子(ハイサイドスイッチ11及びハイサイド抵抗13)とローサイド素子(ローサイドスイッチ12及びローサイド抵抗14)との間の中間接続部である。駆動出力部17は、スイッチング素子Q1〜Qnをターンオン又はターンオフさせる駆動信号を出力する部位であり、例えば、当該駆動信号を出力する駆動出力端子である。グランド部18は、ゲート駆動回路10のグランド19に接続される部位であり、例えば、グランド19に電気的に接続される導電部位に接続されるゲートグランド端子である。ハイサイドスイッチ11及びローサイドスイッチ12は、互いに逆相でスイッチングするように、外部からの制御指令Sgに従って、オン又はオフする。
ゲート駆動装置100は、駆動出力部17とスイッチング素子Q1〜Qnの各々のゲート端子との間を接続するゲート配線151と、グランド部18とスイッチング素子Q1〜Qnの各々のソース端子との間を接続するゲートグランド配線152とを備える。スイッチング素子Q1〜Qnの各々のゲート端子は、ゲート配線151に直列に挿入されたn個のゲート抵抗Ra1〜Ranを経由して駆動出力部17に接続されている。スイッチング素子Q1〜Qnの各々のソース端子は、ゲートグランド配線152に直列に挿入されたn個のゲートグランド抵抗Rb1〜Rbnを経由してグランド部18に接続されている。
スイッチング素子Q1〜Qnの各々のソース端子と、それらのソース端子が共通に接続される共通電位部20との間には、配線インダクタンスL1〜Lnが存在する。スイッチング素子Q1〜Qnがターンオフ又はターンオンすると、配線インダクタンスL1〜Lnにより誘起電圧が発生する。スイッチング素子Q1〜Qnをターンオフ又はターンオンさせる際、スイッチング素子Q1〜Qnの各々に流れる主電流I1〜In(≒ソース電流IS1〜ISn)の時間変化率が互いに異なると、それらの誘起電圧により発生する横電流Itが流れる。横電流Itは、並列接続されるスイッチング素子の各々のソース端子とゲートグランド配線152とを経由するループ経路を流れる循環電流である。
過大な横電流Itは、スイッチング素子Q1〜Qnのスイッチング波形の乱れや、ゲートグランド配線152の過熱を引き起こす原因となり得る。また、スイッチング素子Q1〜Qnがターンオフの際、ゲート電流Ig1〜Ignがゲートグランド配線152からゲート端子を経由してゲート配線151に流れ出る。同じ方向に流れるゲート電流と横電流It(図1の場合、ゲート電流Ig1と横電流It)とにより発生するコモンモードノイズは、スイッチング素子Q1とは異なる位置に存在する他のスイッチング素子Qnを誤動作させる原因となり得る。これらの不具合を引き起こす原因となり得る横電流Itは、ゲートグランド抵抗Rb1〜Rbnの存在により減衰するので、これらの不具合の発生を抑制できる。
しかしながら、並列接続されるスイッチング素子の個数(並列数)が増えるにつれて、各スイッチング素子が誤動作しやすくなるおそれがある。この点について、図2を参照して説明する。
図2は、スイッチング素子の誤動作の一例を説明するための図である。負のゲート制御電圧Vccがスイッチング素子Qのゲートとソースとの間に印加されると、スイッチング素子Qのゲートからゲート抵抗Rgpを経由してゲート電流Igが流れ出て、スイッチング素子Qがターンオフする。なお、Cgd,Cgsは、それぞれ、ゲートとドレインとの間の容量、ゲートとソースとの間の容量を表す。また、Lgp,Lgnは、それぞれ、ゲート配線のインダクタンス、ゲートグランド配線のインダクタンスを表す。また、Rgp,Rgnは、それぞれ、ゲート抵抗、ゲートグランド抵抗を表す。
スイッチング素子Qがターンオフする際、ソースとドレインとの間の電圧Vdsの時間変化率dV/dtによって、スイッチング素子Qのゲート電圧Vgsは、式(1)に示す変化量ΔV、持ち上がる。
Figure 2021040478
したがって、スイッチング素子Qのターンオフ直後にゲート電圧Vgsがスイッチング素子Qのゲート閾値Vthを再び超えると、スイッチング素子Qは誤ってオンになる。
また、図2の破線矢印で示すように、他のスイッチング素子からの横電流Itがある場合、ゲート電圧Vgsは、更に、式(2)に示す変化量ΔVGT、持ち上がる。なお、式(2)において、配線インダクタンスLgnは、無視できるほど小さいとする。
Figure 2021040478
このように、他のスイッチング素子からの横電流Itがある場合、ゲート電圧Vgsは、更に持ち上がるため、スイッチング波形の乱れが顕著になり、ゲートの誤動作が発生するおそれがある。特に、スイッチング素子Qがワイドバンドギャップデバイスなどの高速動作素子の場合、変化量ΔVは比較的大きくなり、従来のスイッチング素子に比べて、変化量ΔVGTに対する余裕度が更に小さくなる。
そして、スイッチング素子の並列数をnとする場合、(n−1)個のスイッチング素子の各々で発生した横電流Itが、残りの1個のスイッチング素子に流れる場合が考えられる。この残りの1個のスイッチング素子のゲート電圧Vgsは、式(3)に示す変化量ΔVGT、持ち上がる。なお、式(3)において、配線インダクタンスLgnは、無視できるほど小さいとする。
Figure 2021040478
したがって、スイッチング素子の並列数が増えるにつれて、横電流Itがスイッチング素子に集結することにより、そのスイッチング素子のスイッチング波形の乱れやゲートの誤動作が発生しやすくなる。
本開示に係る実施形態におけるゲート駆動装置は、並列接続される複数のスイッチング素子の並列数が増えても、それらのスイッチング素子の誤動作の発生を抑制可能な構成を有する。次に、本開示に係る実施形態におけるゲート駆動装置について説明する。
図3は、本開示に係る第1の実施形態におけるゲート駆動装置を備える半導体装置の構成例を示す図である。図3に示す半導体装置201は、並列接続される3個以上の複数のスイッチング素子(本例では、4個のスイッチング素子21〜24)をスイッチングさせて、スイッチング素子21〜24に共通に接続される不図示の負荷に電流を流す装置である。不図示の負荷は、スイッチング素子21〜24の各々のドレインDが共通に接続される不図示の共通電位部、又は、スイッチング素子21〜24の各々のソースSが共通配線110により共通に接続される共通電位部20に接続される。
半導体装置201は、例えば、負荷に電流を流すことによって所望の機能を実現する機器に搭載される。少なくとも一つの半導体装置201を搭載するそのような機器として、電源装置、電力変換装置、負荷駆動装置などがある。
半導体装置201は、並列接続される4個のスイッチング素子21〜24と、スイッチング素子21〜24を駆動するゲート駆動装置101とを備える。ゲート駆動装置101は、ゲート駆動回路10、ゲート配線50、ゲートグランド配線150及び共通配線110を備える。
スイッチング素子21〜24は、それぞれ、電圧駆動型の半導体素子であり、制御電極(ゲート)と第1の主電極(ソース又はエミッタ)と第2の主電極(ドレイン又はコレクタ)とを有する。図3は、スイッチング素子21〜24が、ゲートGとソースSとドレインDとを有する多数キャリアデバイスの場合を例示する。多数キャリアとは、半導体中に共存している電子と正孔とのうち、数の多いほうのキャリアを表す。多数キャリアは、n型半導体の場合、電子であり、p型半導体の場合、正孔である。多数キャリアデバイスは、多数キャリアが電気伝導に寄与するユニポーラデバイスである。これに対し、電子と正孔の両方が電気伝導に寄与するキャリアデバイスを、少数キャリアデバイス又はバイポーラデバイスと称する。
多数キャリアデバイスの具体例として、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)が挙げられる。図3は、スイッチング素子21〜24が、ゲートGとドレインDとソースSとを有するNチャネル型のMOSFETの場合を例示する。多数キャリアデバイスは、JFET(ジャンクションFET)、SIT(静電誘導トランジスタ)、HFET(ヘテロ接合FET(高電子移動度トランジスタ))、又は、MOSゲートを有する縦型デバイスなどでもよい。縦型デバイスの構造には、プレーナ構造とトレンチ構造がある。
なお、本開示の技術が適用可能な複数のスイッチング素子は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などの少数キャリアデバイス(バイポーラデバイス)でもよい。
スイッチング素子21は、ダイオード26がドレインDとソースSとの間に逆並列に接続されている。スイッチング素子22は、ダイオード27がドレインDとソースSとの間に逆並列に接続されている。スイッチング素子23は、ダイオード28がドレインDとソースSとの間に逆並列に接続されている。スイッチング素子24は、ダイオード29がドレインDとソースSとの間に逆並列に接続されている。スイッチング素子21〜24及びダイオード26〜29は、ワンパッケージ化されたモジュール品でもよい。
ダイオード26〜29は、ショットキーバリア接合を有する多数キャリアデバイスでもよいし、PN接合ダイオードでもよい。
スイッチング素子21〜24とダイオード26〜29とのうち少なくとも一方は、SiC(炭化ケイ素)やGaN(窒化ガリウム)やGa(酸化ガリウム)やダイヤモンドなどのワイドバンドギャップ半導体を含む素子(ワイドバンドギャップデバイス)であることが好ましい。ワイドバンドギャップデバイスをスイッチング素子21〜24に適用することにより、スイッチング素子21〜24の損失低減の効果が高まる。なお、スイッチング素子21〜24は、Si(シリコン)などの半導体を含むスイッチング素子でもよい。同様に、ワイドバンドギャップデバイスをダイオード26〜29に適用することにより、ダイオード26〜29の損失低減の効果が高まる。なお、ダイオード26〜29は、Si(シリコン)などの半導体を含む素子でもよい。
スイッチング素子21は、主電流が流れるソースSと、ソースSに主配線21bを経由して接続されるソース端子21Sと、ソースSに主配線21bとは異なる補助配線21aを経由して接続される補助ソース端子21Saとを有する。スイッチング素子22は、主電流が流れるソースSと、ソースSに主配線22bを経由して接続されるソース端子22Sと、ソースSに主配線22bとは異なる補助配線22aを経由して接続される補助ソース端子22Saとを有する。スイッチング素子23は、主電流が流れるソースSと、ソースSに主配線23bを経由して接続されるソース端子23Sと、ソースSに主配線23bとは異なる補助配線23aを経由して接続される補助ソース端子23Saとを有する。スイッチング素子24は、主電流が流れるソースSと、ソースSに主配線24bを経由して接続されるソース端子24Sと、ソースSに主配線24bとは異なる補助配線24aを経由して接続される補助ソース端子24Saとを有する。
ソースSは、主電極の一例である。ソース端子21S,22S,23S,24Sは、それぞれ、主端子の一例である。補助ソース端子21Sa,22Sa,23Sa,24Saは、それぞれ、補助端子の一例である。
ゲート駆動回路10は、並列接続される4個のスイッチング素子21〜24を駆動するゲート駆動ユニットであり、スイッチング素子21〜24に共通の駆動信号を出力する。ゲート駆動回路10は、図1に示す構成と同様のため、上述の説明を援用することでその説明を省略する。
ゲート配線50は、ゲート駆動回路10の駆動出力部17と複数のスイッチング素子21〜24の各々のゲート端子Gとの間を接続する導電部である。本例では、ゲート配線50は、駆動出力部17に対して並列に接続される4つのゲート配線部51〜54を有する。
ゲートグランド配線150は、ゲート駆動回路10のグランド部18と複数のスイッチング素子21〜24の各々のグランド側端子との間を2段以上のトーナメント形式で接続する導電部である。図3は、複数のスイッチング素子21〜24の各々のグランド側端子が、スイッチング素子21〜24の各々の補助ソース端子21Sa〜24Saの場合を例示する。補助ソース端子21Sa〜24Saは、それぞれ、スイッチング素子21〜24のうち、対応するスイッチング素子の一主電極であるソースSに接続される補助端子である。また、図3は、ゲートグランド配線150が、グランド部18と各々のグランド側配線との間を2段のトーナメント形式で接続する場合を例示する。
トーナメント形式とは、配線の分岐形式の一つである(例えば、上掲の特許文献3参照)。図3に示すゲートグランド配線150は、グランド部18から2段階に分岐することにより形成された、第1段配線70と第2段配線90とを有する。本例では、第1段配線70は、複数のスイッチング素子21〜24のうち同一グループに属する各スイッチング素子の補助ソース端子の間を接続し、第2段配線90は、グランド部18と第1段配線70との間を接続する。
同一グループとは、ゲートグランド配線150とは異なる共通配線部によって各々のソースSが接続されたスイッチング素子の集まりをいう。例えば、共通配線部113,118により各々のソースSが接続されたスイッチング素子21,22は、第1グループに属し、共通配線部114,119により各々のソースSが接続されたスイッチング素子23,24は、第2グループに属する。一つのグループに属するスイッチング素子の数は、1個でも2個以上の複数でもよい。一つのグループに属するスイッチング素子の数が1個の場合、そのスイッチング素子は、他のスイッチング素子のソースSと共通配線部による接続がない単一の素子である。
第1段配線70は、第1グループに属する配線部71,72と、第2グループに属する配線部73,74とを有する。配線部71,72は、スイッチング素子21の補助ソース端子21Saとスイッチング素子22の補助ソース端子22Saとの間を接続するゲートグランド配線部である。配線部73,74は、スイッチング素子23の補助ソース端子23Saとスイッチング素子24の補助ソース端子24Saとの間を接続するゲートグランド配線部である。
第2段配線90は、第1グループに属する配線部91と、第2グループに属する配線部92とを有する。配線部91は、グランド部18と第1段配線70の配線部71,72との間を接続するゲートグランド配線部である。配線部92は、グランド部18と第1段配線70の配線部73,74との間を接続するゲートグランド配線部である。
このように、ゲートグランド配線150は、グランド部18で2つの配線部91,92に分岐し、配線部91から分岐点75で2つの配線部71,72に分岐し、配線部92から分岐点76で2つの配線部73,74に分岐する。
一方、スイッチング素子21〜24の各々のソース端子21S〜24Sと、ソース端子21S〜24Sが共通に接続される共通電位部20との間には、配線インダクタンス36〜39が存在する。スイッチング素子21〜24がターンオフ又はターンオンすると、配線インダクタンス36〜39により誘起電圧が発生する。スイッチング素子21〜24をターンオフ又はターンオンさせる際、スイッチング素子21〜24の各々に流れる主電流(≒ソース電流)の時間変化率が互いに異なると、それらの誘起電圧により発生する横電流It1,It2が流れる。横電流It1は、並列接続されるスイッチング素子21,22の各々のソース端子21S,22Sと配線部71,72とを経由する第1循環経路を流れる循環電流である。横電流It2は、並列接続されるスイッチング素子23,24の各々のソース端子23S,24Sと配線部73,74とを経由する第2循環経路を流れる循環電流である。
しかしながら、本例では、ゲートグランド配線150は、2段又はそれ以上の段数のトーナメント配線に形成されている。これにより、異なるグループ間を接続する配線(図3の場合、第2段配線90)のインピーダンスが増える分、異なるグループ間に流れる横電流が減衰し、3個以上のスイッチング素子が多並列接続された回路で生じる横電流の集結を抑制できる。例えば、横電流It1が第1循環経路を図示の実線のように還流しても、横電流It1から分かれた横電流It1aが、第2段配線90の配線部91を遡上して、隣接する第2グループ内の第1段配線70の配線部73,74に還流することを抑制できる。したがって、スイッチング素子23,24のスイッチング波形の乱れやゲートの誤動作を抑制できる。
第2段配線90を経由せずに第1段配線70を経由する第1ループの配線インピーダンスは、第2段配線90と第1段配線70とを経由する第2ループの配線インピーダンスよりも小さいことが好ましい。これにより、異なるグループ間に流れる横電流が減衰するので、スイッチング素子21〜24の誤作動の発生を抑制できる。第1ループは、例えば、補助ソース端子21Sa、配線部71、配線部72、補助ソース端子22Sa、ソース端子22S、共通配線部113、共通配線部118、ソース端子21S、補助ソース端子21Saの順に周回する電流路である。第2ループは、例えば、補助ソース端子21Sa、配線部71、配線部91、配線部92、配線部74、補助ソース端子24Sa、ソース端子24S、共通配線部114、共通配線部112、共通配線部111、共通配線部118、ソース端子21S、補助ソース端子21Saの順に周回する電流路である。第1ループ及び第2ループは、いずれも、他のルートも取り得る。
第1段配線70は、異なるグループ間で、互いに同じ配線インピーダンスを有することが好ましい。これにより、異なるグループ間に流れる横電流が減衰するので、異なるグループ間の各スイッチング素子のスイッチングタイミングのずれを小さくできる。例えば、第1グループに属する配線部71,72の配線インピーダンスZ1aは、第2グループに属する配線部73,74の配線インピーダンスZ1bと等しいことが好ましい。配線インピーダンスZ1aは、補助ソース端子21Saから分岐点75を経由して補助ソース端子22Saまでのインピーダンスである。配線インピーダンスZ1bは、補助ソース端子23Saから分岐点76を経由して補助ソース端子24Saまでのインピーダンスである。
スイッチング素子21〜24の各々の補助ソース端子21Sa〜24Saは、第1段配線70に直列に挿入されたゲートグランド抵抗61〜64を経由して第2段配線90に接続されることが好ましい。これにより、横電流It1,It2を更に減衰させることができる。
また、第1段配線70は、第2段配線90に直列に挿入されたゲートグランド抵抗81,82を経由してグランド部18に接続されることが好ましい。これにより、横電流が第1段配線70から第2段配線90に遡上することを抑制できる。第2ループの配線インピーダンスは、第1ループの配線インピーダンスに、第2段配線90の配線インピーダンスが追加される。第2段配線90の配線インピーダンスが比較的大きい場合(例えば、第2段配線90の配線長が比較的長い場合)、抵抗81,82は省略可能である。
グランド部18から複数のスイッチング素子21〜24の各々の補助ソース端子21Sa〜24Saまでの各配線インピーダンスは、互いに等しいことが好ましい。これにより、駆動出力部17と各々のゲート端子Gとの間を伝達する各々のゲート駆動信号の位相ずれが抑制されるので、スイッチング素子21〜24間のスイッチングタイミングのずれを抑制できる。
駆動出力部17から複数のスイッチング素子21〜24の各々のゲート端子Gまでの各配線インピーダンスは、互いに等しいことが好ましい。これにより、駆動出力部17から出力されるゲート駆動信号が各々のゲート端子Gに均等に分配されるので、スイッチング素子21〜24間のスイッチングタイミングのずれを抑制できる。この例では、ゲート配線50は、駆動出力部17と各々のゲート端子Gとの間を1段で接続しているが、駆動出力部17と各々のゲート端子Gとの間を2段以上のトーナメント形式で接続してもよい。
スイッチング素子21〜24の各々のゲート端子Gは、ゲート配線50に直列に挿入された4個のゲート抵抗41〜44を経由して駆動出力部17に接続されている。4個のゲート抵抗41〜44は、それぞれ、複数のゲート配線部51〜54のうち、対応するゲート配線部に直列に挿入されている。スイッチング素子21〜24の各々の内部ゲート抵抗が十分な抵抗値を有する場合(例えば、0.1Ω以上)、ゲート抵抗41〜44は無くてもよい。
スイッチング素子21〜24の各々のソース端子21S〜24Sの間は、ゲートグランド配線150とは異なる共通配線110によって接続される。スイッチング素子21〜24の各々に流れる主電流は、共通配線110を経由して、所定の共通電位部20に流れる。共通電位部20は、グランド19とほぼ同電位である。
共通配線110は、共通電位部20と複数のスイッチング素子21〜24の各々の主端子との間を2段以上のトーナメント形式で接続する導電部である。図3は、複数のスイッチング素子21〜24の各々の主端子が、スイッチング素子21〜24の各々のソース端子21S〜24Sの場合を例示する。ソース端子21S〜24Sは、それぞれ、スイッチング素子21〜24のうち、対応するスイッチング素子の一主電極であるソースSに接続される主端子である。また、図3は、共通配線110が、共通電位部20と各々の主端子との間を2段のトーナメント形式で接続する場合を例示する。
共通配線110は、共通電位部20から2段階に分岐することにより形成された、第1段共通配線110aと第2段共通配線110bとを有する。本例では、第1段共通配線110aは、複数のスイッチング素子21〜24のうち同一グループに属する各スイッチング素子のソース端子の間を接続し、第2段共通配線110bは、共通電位部20と第1段共通配線110aとの間を接続する。
第1段共通配線110aは、第1グループに属する共通配線部113,118と、第2グループに属する共通配線部114,119とを有する。共通配線部113,118は、スイッチング素子21のソース端子21Sとスイッチング素子22のソース端子22Sとの間を接続する。共通配線部114,119は、スイッチング素子23のソース端子23Sとスイッチング素子24のソース端子24Sとの間を接続する。
第2段共通配線110bは、第1グループに属する共通配線部111と、第2グループに属する共通配線部112とを有する。共通配線部111は、共通電位部20と第1段共通配線110aの共通配線部113,118との間を接続する。共通配線部112は、グランド部18と第1段共通配線110aの共通配線部114,119との間を接続する。
このように、共通配線110は、分岐点117で2つの共通配線部111,112に分岐し、共通配線部111から分岐点115で2つの共通配線部113,118に分岐し、共通配線部112から分岐点116で2つの共通配線部114,119に分岐する。
共通配線部118,113,119,114は、それぞれ、配線インダクタンス36,37,38,39を有する。ソース抵抗31〜34が共通配線部118,113,119,114に直列に挿入されてもよい。
本例では、共通配線110は、2段又はそれ以上の段数のトーナメント配線に形成されている。これにより、異なるグループ間を接続する配線(図3の場合、第2段共通配線110b)のインピーダンスが増える分、異なるグループ間に流れる横電流が減衰し、3個以上のスイッチング素子が多並列接続された回路で生じる横電流の集結を抑制できる。
図4は、本開示に係る第2の実施形態におけるゲート駆動装置を備える半導体装置の構成例を示す図である。図4に示す半導体装置202及びゲート駆動装置102の構成及び効果のうち、上掲の半導体装置及びゲート駆動装置と同様の点の説明については、上述の説明を援用することで省略する。図4に示すゲート駆動装置102は、フェライトコア121〜124,131〜132を備える。
スイッチング素子21〜24がターンオフの際、ゲート電流Igがゲートグランド配線部71からゲート端子Gを経由してゲート配線部51に流れ出る。同じ方向に流れるゲート電流Igと横電流Itとにより発生するコモンモードノイズは、スイッチング素子21とは異なる位置に存在する他のスイッチング素子を誤動作させる原因となり得る。
本例では、補助ソース端子21Sa〜24Saは、ゲート配線50のゲート配線部51〜54と第1段配線70のゲートグランド配線部71〜74とを囲むフェライトコア121〜124を介して第2段配線90のゲートグランド配線部91,92に接続される。配線に隣接する磁場のエネルギーを熱に変換するフェライトコア121〜124を設けることにより、そのようなコモンモードノイズを減衰させることができる。フェライトコア121〜124の配置位置は、コモンモードノイズの減衰効果を高める点で、横電流が配置する根本のスイッチング素子に近い方が好ましい。
また、本例では、第1段配線70は、ゲート配線50のゲート配線部51〜54と第2段配線90のゲートグランド配線部91,92とを囲むフェライトコア131,132を介してグランド部18に接続される。フェライトコア131〜132を設けることにより、横電流が第2段配線90のゲートグランド配線部91又はゲートグランド配線部92を遡上しても、第2段配線90で生じるコモンモードノイズを減衰させることができる。
図5は、本開示の技術を適用可能なチョッパー回路の構成例を示す図である。チョッパー回路301は、直流電圧Vbusの電力に基づいて負荷Lに流す負荷電流Iをチョッパー制御により制御する機器である。チョッパー回路は、並列に接続される3つのモジュール311,312,313を備える。モジュール311は、上アームM1aと下アームM2aとを有し、モジュール312は、上アームM1bと下アームM2bとを有し、モジュール313は、上アームM1cと下アームM2cとを有する。
次に、チョッパー回路301の動作シミュレーション結果の一例について説明する。シミュレーション条件は、動作環境温度を室温、直流電圧Vbusを700V、負荷電流Iを960Aとする。上アームM1(M1a,M1b,M1c)を、いずれも、常にオフとし、下アームM2(M2a,M2b,M2c)を共通のゲート駆動回路10でスイッチングする。
また、モジュール311の上下アームM1a,M2aは、ゲート閾値Vthを2.18Vとし、導通電圧Vonを2.15V@I=320Aとする。一方、モジュール312,313の上下アームM1b,M2b,M1c,M2cは、ゲート閾値Vthを2.56Vとし、導通電圧Vonを3.08V@I=320Aとする。
図7は、チョッパー回路301において、並列接続された3つの下アームM2(M2a,M2b,M2c)に、図1の構成を適用した場合のシミュレーション結果(ターンオフ波形)の一例を示す図である。図1は、ゲートグランド配線の分岐形式がトーナメント形式でない場合(比較形態)を示す。図8は、チョッパー回路301において、並列接続された3つの下アームM2(M2a,M2b,M2c)に、図6の構成を適用した場合のシミュレーション結果(ターンオフ波形)の一例を示す図である。図6は、本開示に係る第3の実施形態におけるゲート駆動装置103を備える半導体装置203の構成例を示す図であり、ゲートグランド配線150の分岐形式が2段のトーナメント形式の場合を示す。
図7,8において、
・Ids1,Ids2,Ids3:各下アームM2に流れる主電流(ソース電流)
・Ign1,Ign2,Ign3:各下アームM2のゲートグランド配線に流れる電流
・Vgs1,Vgs2,Vgs3:各下アームM2のゲート端子と補助ソース端子との間の電圧
・Vds1,Vds2,Vds3:各下アームM2のドレインとソースとの間の電圧
とする。
図7(下アームM2の駆動に図1の構成を適用した場合)によれば、ゲートグランド配線に比較的大きな電流(Ign1=−80A,補助ソース端子からの流出を+とする)が流れる。これに対し、図8(下アームM2の駆動に図6の構成を適用した場合)によれば、ゲートグランド配線に流れる電流Ign1は、−33Aまで低減される。また、図7によれば、各下アームM2のVds1,Vds2,Vds3のピーク電圧(サージ電圧)のタイミングは揃わず、サージ電圧の最大値は高い(955V)。これに対し、図8によれば、各下アームM2のVds1,Vds2,Vds3のピーク電圧(サージ電圧)のタイミングは揃っており、サージ電圧の最大値は937Vまで約20V程度低減される。
<半導体モジュール>
図5に示すモジュール311等は、上下アームを備えるハーフブリッジ構成を備えるパワー半導体モジュールである。図5に示すように、パワー半導体モジュールは、直流電圧が印加される一対の主電流端子(正電源端子P及び負電源端子N)と、負荷に接続される中間出力端子Mとを外部端子として備える。更に、パワー半導体モジュールは、上アームの導通・遮断を制御するゲート制御端子G1、上アームのソース(又は、エミッタ)に電気的に接続されるゲートグランド端子S1、下アームの導通・遮断を制御するゲート制御端子G2、下アームのソース(又は、エミッタ)に電気的に接続されるゲートグランド端子S2を外部端子として備える。各々の外部端子は、パワー半導体モジュールの外部と接続するための端子である。例えば、ゲートグランド端子S1は、上アームのソース(又は、エミッタ)にケルビン接続されるケルビン端子であり、ゲートグランド端子S2は、下アームのソース(又は、エミッタ)にケルビン接続されるケルビン端子である。モジュール312,313は、モジュール311と同じ構成を有し、図5には明示していないが、上記と同じ外部端子を備える。
電流容量の大きいパワー半導体モジュールでは、上下の各アームに、複数の小電流容量の半導体チップを並列接続した構成を有する半導体モジュールが使用される場合がある。図9は、第1実施形態における半導体モジュールの構成例を示す回路図であり、半導体モジュールが上下アームのうちの下アームの場合を例示する。
図9に示す半導体モジュール401は、並列接続される3つ以上の半導体チップ(本例では、6個のスイッチング素子21〜26)をスイッチングさせて、スイッチング素子21〜26に共通に接続される不図示の負荷に電流を流す装置である。なお、半導体モジュール401が上アームとして使用される場合、図9に示す中間出力端子Mは正電源端子Pに対応し、図9に示す負電源端子Nは中間出力端子Mに対応する。
半導体モジュール401は、6個のスイッチング素子21〜26、ゲート配線50、ゲート抵抗41〜46、ゲートグランド配線450、ゲートグランド端子S2、負電源端子N及び中間出力端子Mを備える。
複数のスイッチング素子21〜26は、複数のグループ(ブロック)に分かれている。互いに並列に接続されるスイッチング素子21,22,25は、第1グループ(第1ブロック)に属し、互いに並列に接続されるスイッチング素子23,24,26は、第2グループ(第2ブロック)に属する。ゲート配線50は、スイッチング素子21〜26の各々のゲートに共通に接続される導電部であり、図3等に示すゲート駆動回路10の駆動出力部17に電気的に接続される。ゲートグランド端子S2は、図3等に示すグランド部18に対応し、負電源端子Nは、図3等に示す共通電位部20に対応する。ゲートグランド配線450は、ゲートグランド端子S2と複数のスイッチング素子21〜26の各々のソースとの間を2段以上のトーナメント形式で接続する導電部である。各部の構成のより詳細な説明は、図3等についての上述の説明を援用することで、省略する。
半導体モジュール401は、ゲートグランド端子S2と複数のスイッチング素子21〜26の各々のソースとの間を2段以上のトーナメント形式で接続するゲートグランド配線450を備える。半導体モジュール401は、このようなゲートグランド配線450を備えることで、上述の形態と同様に、異なるグループ間でゲートグランド配線450に流れる横電流が抑制されるので、複数のスイッチング素子21〜26の誤動作の発生を抑制できる。
ゲートグランド配線450は、複数の第1導電領域1a,1bと、第2導電領域2と、複数の半導体抵抗5a,5bとを備える。第1導電領域1aは、第1グループに属するスイッチング素子21,22,25の各々のソースに電気的に接続されている。第1導電領域1bは、第2グループに属するスイッチング素子23,24,26の各々のソースに電気的に接続されている。第2導電領域2は、ゲートグランド端子S2に電気的に接続されている。半導体抵抗5aは、第1グループに対して設けられる抵抗体であり、第1導電領域1aと第2導電領域2との間に介在する。半導体抵抗5aは、第1導電領域1aと第2導電領域2との間を電気的に接続する。半導体抵抗5bは、第2グループに対して設けられる抵抗体であり、第1導電領域1bと第2導電領域2との間に介在する。半導体抵抗5bは、第1導電領域1bと第2導電領域2との間を電気的に接続する。
半導体抵抗5aは、図3等に示すゲートグランド抵抗81に対応し、半導体抵抗5bは、図3等に示すゲートグランド抵抗82に対応する。半導体抵抗5a,5bは、上述の形態と同様に、異なるグループ間で第2導電領域2に流れる横電流を抑制するので、複数のスイッチング素子21〜26の誤動作の発生を抑制できる。
図10は、第1実施形態における半導体モジュールの第1構造例を示す平面図(上面図)であり、より具体的には、図9に示す半導体モジュール401のソース側のレイアウトを示す。Z軸方向、Y軸方向、Z軸方向は、互いに直交する。XY平面は、X軸方向及びY軸方向に平行な仮想平面、YZ平面は、Y軸方向及びZ軸方向に平行な仮想平面、ZX平面は、Z軸方向及びX軸方向に平行な仮想平面である。Z軸方向は、半導体モジュールの高さ方向(積層方向)に対応する。
図10に示す半導体モジュール401A(半導体モジュール401の第1構造例)は、XY平面に平行な導電層3aを有する基板3Aを備える。第1導電領域1aは、第1グループに属する複数のスイッチング素子21,22,25の各々のソースが電気的に接続される領域であり、第1導電領域1bは、第2グループに属する複数のスイッチング素子23,24,26の各々のソースが電気的に接続される領域である。第1導電領域1a,1b及び第2導電領域2は、導電層3aに形成された平面状導電部である。第2導電領域2は、第1導電領域1aと第1導電領域1bとの間にX軸方向に挟まれている。
半導体抵抗5a,5bは、基板3Aに実装される。半導体抵抗5aは、導電層3aに形成された第1導電領域1aに実装され、半導体抵抗5bは、導電層3aに形成された第1導電領域1bに実装される。
図11は、図10に示す断面a−a'における断面図である。基板3Aは、絶縁層3bを導電層3aと導電層3cとでZ軸方向に挟む積層構造を有する。基板3Aは、例えば、絶縁層3bがセラミック層であり、導電層3a,3cが銅層であるDCB(Direct Copper Bonding)基板である。あるいは、基板3Aは、絶縁層3bがFR−4であり、導電層3a,3cが銅層であるプリント基板でもよい。
半導体抵抗5aは、第1導電領域1a,1bのうち対応する第1導電領域1aに半田層8aを介して接続される端子面5a2と、第2導電領域2に電気的に接続される端子面5a1とを有する。この例では、端子面5a2は、半導体抵抗5aの底面に形成された裏面メタルであり、端子面5a1は、半導体抵抗5aの上面に形成された表面メタルである。
半導体抵抗5bも、図11に示す半導体抵抗5aと同一の構造を有する。図11には明示していないが、半導体抵抗5bは、第1導電領域1a,1bのうち対応する第1導電領域1bに半田層8bを介して接続される端子面5b2と、第2導電領域2に電気的に接続される端子面5b1とを有する。端子面5b2は、半導体抵抗5bの底面に形成された裏面メタルであり、端子面5b1は、半導体抵抗5bの上面に形成された表面メタルである。
半導体抵抗5a,5bは、例えば、シリコン(Si)又はSiC(炭化ケイ素)などの半導体を含む抵抗体である。半導体抵抗5aは、端子面5a1と端子面5a2との間を流れる電流が第1導電領域1aに垂直なZ軸方向となるように、第1導電領域1aに実装される縦型素子である。半導体抵抗5bは、端子面5b1と端子面5b2との間を流れる電流が第1導電領域1bに垂直なZ軸方向となるように、第1導電領域1bに実装される縦型素子である。
図10に示すように、半導体抵抗5aの端子面5a1は、第2導電領域2にボンディングワイヤ6aを介して接続される。ボンディングワイヤ6aは、端子面5a1に導電的に接触する一端と、第2導電領域2に導電的に接触する他端とを有する。同様に、半導体抵抗5bの端子面5b1は、第2導電領域2にボンディングワイヤ6bを介して接続される。ボンディングワイヤ6bは、端子面5b1に導電的に接触する一端と、第2導電領域2に導電的に接触する他端とを有する。
第2導体領域2は、ゲートグランド端子S2に不図示の導電性部材(例えば、銅バー)を介して電気的に接続されるフッティング4を有する。フッティング4は、ゲートグランド端子S2に不図示の導電性部材を介して連結される接続領域である。
第1導電領域1aは、負電源端子Nに不図示の導電性部材を介して電気的に接続されるフッティング7aを有する。第1導電領域1bは、負電源端子Nに不図示の導電性部材を介して電気的に接続されるフッティング7bを有する。例えば、フッティング7a,7bは、フッティング7aとフッティング7bとを連結する不図示の導電性部材(例えば、銅バー)の中心箇所から、共通の不図示の導電性部材を介して負電源端子Nに繋げられる接続領域である。
ブロック間の半導体チップの特性の不揃いや構造の不均一が存在し、半導体チップが比較的高い電流変化率(di/dt)で高速動作する場合、第1導電領域1aと第1導電領域1bとの間で電位が異なることがある。しかしながら、そのような場合でも、半導体抵抗5a,5bの存在により、各ブロックのスイッチング素子のソースに流れる主電流から分流した横電流がボンディングワイヤ6a,6bを経由して第1導電領域1aと第1導電領域1bとの間で流れにくくなる。よって、ブロック間のゲート駆動ループに生ずるコモンモード電流(コモンモードノイズ)に起因する半導体モジュール内の発振や電磁干渉が緩和される。
また、短絡やゲート抵抗ショートなどの極端に高速なdi/dtが発生する異常時に、大きな横電流が発生しても、縦型の半導体抵抗5a,5bの許容パワー密度が大きいため、過大な損失に耐えることができる。
したがって、本実施形態によれば、半導体モジュール内のノイズを減らし、半導体モジュールの発振が抑制される。そのため、半導体チップの特性ばらつきの許容範囲を拡大できる。また、半導体抵抗は、半導体チップ(スイッチング素子)と同じ材料であり類似の形状であるので、半導体チップと同様の実装工程で容易に実装でき、信頼性を容易に確保できる。また、本実施形態によるノイズの低減によって、設計の自由度の増大、半導体モジュールの小型化、寄生成分の低減が可能となる。
図10に示す半導体モジュール401Aでは、ゲートグランド配線450は、YZ平面に関して対称な構造を有する。これにより、各種寄生成分(インダクタンス成分、抵抗成分、キャパシタンス成分)が小さくできる。図示のように、第1導電領域1aと第1導電領域1bは、XY平面に平行な同一の平面上に形成されてもよいし、Y軸方向に関して対称の形状で対称に配置されてもよい。図示のように、第2導電領域2は、Y軸方向に関して対称な形状を有してもよいし、第1導電領域1a及び第1導電領域1bと同一の平面上に形成されてもよい。
半導体抵抗の300K(ケルビン)におけるキャリア濃度は、5×1015cm−3以上2×1016cm−3以下であると、横電流の低減の点で、好ましい。半導体抵抗5a,5bの厚さは、300μm以上600μm以下であると、横電流の低減及び半導体モジュールの小型化の点で好ましい。半導体抵抗5a,5bの抵抗値は、0.1Ω以上0.5Ω以下であると、横電流の低減及び半導体モジュールの小型化の点で好ましい。
また、外付けの抵抗素子は、半導体抵抗に比べて、損失、抵抗値、大きさ、信頼性などの観点から、半導体モジュールへの内蔵は容易ではない。また、半導体モジュールの内部の銅配線で抵抗体を作成する場合、その抵抗体の抵抗値は、低すぎる(1mΩ未満)。これに対し、半導体抵抗を採用することで、抵抗体を半導体モジュールに容易に内蔵でき、その抵抗値を0.1Ω以上の適正な値に設定できるので、横電流を低減できる。
図12は、第1実施形態における半導体モジュールの第2構造例を示す断面図である。第2構造例において、第1構造例と同一の構成及び効果についての説明は、上述の説明を援用することで、省略又は簡略する。図12に示す半導体モジュール401Bは、基板3B,3Cを備える。基板3Bは、例えば、絶縁層3eがFR−4であり、導電層3d,3fが銅層であるプリント基板である。基板3Cは、例えば、絶縁層3hがセラミック層であり、導電層3g,3iが銅層であるDCB基板である。複数の半導体スイッチング素子21〜26は、基板3Cに実装される。
図12に示す半導体モジュール401B(半導体モジュール401の第2構造例)は、XY平面に平行な導電層3dを有する基板3Bを備える。第1導電領域1aは、第1グループに属する複数のスイッチング素子21,22,25の各々のソースが電気的に接続される領域であり、第1導電領域1bは、第2グループに属する複数のスイッチング素子23,24,26の各々のソースが電気的に接続される領域である。第1導電領域1a,1b及び第2導電領域2は、導電層3dに形成された平面状導電部である。第2導電領域2は、第1導電領域1aと第1導電領域1bとの間にX軸方向に挟まれている。
半導体抵抗5a,5bは、基板3Bに実装される。半導体抵抗5aは、導電層3dに形成された第1導電領域1aに実装され、半導体抵抗5bは、導電層3dに形成された第1導電領域1bに実装される。
スイッチング素子21,22,25の各々のソースは、第1ブロックに属する複数の導電ピラー9cを介して、導電層3fに形成された第3導電領域1cに導電的に接続される。第3導電領域1cは、複数のビア3jを介して、導電層3dに形成された第1導体領域1aに導電的に接続される。スイッチング素子23,24,26の各々のソースは、第2ブロックに属する複数の導電ピラー9dを介して、導電層3fに形成された第3導電領域1dに導電的に接続される。第3導電領域1dは、複数のビア3jを介して、導電層3dに形成された第1導体領域1bに導電的に接続される。
半導体抵抗5aは、第1導電領域1a,1bのうち対応する第1導電領域1aに半田層8aを介して接続される端子面5a2と、第2導電領域2にボンディングワイヤ6aを介して接続される端子面5a1とを有する。半導体抵抗5bは、第1導電領域1a,1bのうち対応する第1導電領域1bに半田層8bを介して接続される端子面5b2と、第2導電領域2にボンディングワイヤ6bを介して接続される端子面5b1とを有する。
第2導体領域2は、ゲートグランド端子S2に不図示の導電性部材(例えば、銅バー)を介して電気的に接続されるフッティング4を有する。基板3Cの導電層3gには、互いに導通可能に連結された導電領域3gaと導電領域3gbとが形成されている。導電領域3gaは、負電源端子Nに不図示の導電性部材を介して電気的に接続されるフッティング7を有する。スイッチング素子21,22,25の各々のソースは、複数の導通ピラー9c、第3導通領域1c及び導通ピラー9eを介して、導電領域3gaに電気的に接続される。スイッチング素子23,24,26の各々のソースは、複数の導通ピラー9d、第3導通領域1d及び導通ピラー9fを介して、導電領域3gbに電気的に接続される。
したがって、半導体抵抗5a,5bの存在により、各ブロックのスイッチング素子のソースに流れる主電流から分流した横電流がボンディングワイヤ6a,6bを経由して第1導電領域1aと第1導電領域1bとの間で流れにくくなる。よって、第1構造例と同様に、ブロック間のゲート駆動ループに生ずるコモンモード電流(コモンモードノイズ)に起因する半導体モジュール内の発振や電磁干渉が緩和される。
図13は、第1実施形態における半導体モジュールの第3構造例を示す断面図である。第3構造例において、第1及び第2構造例と同一の構成及び効果についての説明は、上述の説明を援用することで、省略又は簡略する。図13に示す半導体モジュール401Cは、基板3B,3Cを備える。複数の半導体スイッチング素子21〜26は、基板3Cに実装される。第1導電領域1a,1bは、基板3Bの導電層3fに形成された平面状導電部である。第2導電領域2は、基板3Cの導電層3gに形成された平面状導体部である。
半導体抵抗5a,5bは、基板3Cに実装される。半導体抵抗5a,5bは、導電層3gに形成された第2導電領域2に実装される。
スイッチング素子21,22,25の各々のソースは、第1ブロックに属する複数の導電ピラー9cを介して、導電層3fに形成された第1導電領域1aに導電的に接続される。スイッチング素子23,24,26の各々のソースは、第2ブロックに属する複数の導電ピラー9dを介して、導電層3fに形成された第1導電領域1bに導電的に接続される。
半導体抵抗5aは、第1導電領域1a,1bのうち対応する第1導電領域1aに電気的に接続される端子面5a1と、第2導電領域2に半田層8aを介して接続される端子面5a2とを有する。この例では、端子面5a1は、半導体抵抗5aの上面に形成された表面メタルであり、端子面5a2は、半導体抵抗5aの底面に形成された裏面メタルである。
半導体抵抗5bも、半導体抵抗5aと同一の構造を有する。半導体抵抗5bは、第1導電領域1a,1bのうち対応する第1導電領域1bに電気的に接続される端子面5b1と、第2導電領域2に半田層8bを介して接続される端子面5b2とを有する。この例では、端子面5b1は、半導体抵抗5bの上面に形成された表面メタルであり、端子面5b2は、半導体抵抗5aの底面に形成された裏面メタルである。
端子面5a1は、第1導電領域1a,1bのうち対応する第1導電領域1aに導電ピラー9aを介して接続される。端子面5b1は、第1導電領域1a,1bのうち対応する第1導電領域1bに導電ピラー9bを介して接続される。スイッチング素子21,22,25の各々のソースは、複数の導通ピラー9c、第1導通領域1a及び導通ピラー9eを介して、導電領域3gaに電気的に接続される。スイッチング素子23,24,26の各々のソースは、複数の導通ピラー9d、第1導通領域1b及び導通ピラー9fを介して、導電領域3gbに電気的に接続される。
したがって、半導体抵抗5a,5bの存在により、各ブロックのスイッチング素子のソースに流れる主電流から分流した横電流が導電ピラー9a,9bを経由して第1導電領域1aと第1導電領域1bとの間で流れにくくなる。よって、第1構造例と同様に、ブロック間のゲート駆動ループに生ずるコモンモード電流(コモンモードノイズ)に起因する半導体モジュール内の発振や電磁干渉が緩和される。
次に、半導体モジュールの動作シミュレーション結果の一例について説明する。図14は、一比較形態における半導体モジュールの構成例を示す回路図である。図15は、図14に示す一比較形態における半導体モジュールの構造例を示す平面図である。図9,10に示す第1実施形態における半導体モジュール401は、半導体抵抗5a,5bを備える。これに対して、図14,15に示す半導体モジュール400は、半導体抵抗5a,5bを備えない。
図14,15において、第1導電領域1aは、負電源端子Nに不図示の銅バーを介して電気的に接続されるフッティング7aを有する。第1導電領域1bは、負電源端子Nに不図示の導電性部材を介して電気的に接続されるフッティング7bを有する。フッティング7a,7bは、フッティング7aとフッティング7bとを連結する不図示の銅バーの中心箇所から、共通の不図示の銅バーを介して負電源端子Nに繋げられる接続領域である。第1導電領域1aは、ゲートグランド端子S2に不図示の銅バーを介して電気的に接続されるフッティングAを有する。第1導電領域1bは、ゲートグランド端子S2に不図示の銅バーを介して電気的に接続されるフッティングBを有する。フッティングA,Bは、フッティングAとフッティングBとを連結する不図示の銅バーの中心箇所から、共通の不図示の銅バーを介してゲートグランド端子S2に繋げられる接続領域である。
図16は、図14,15に示す一比較形態における半導体モジュールが誘導性負荷をターンオフする際の動作シミュレーション結果の一例を示す図である。図17は、図9,10に示す一実施形態における半導体モジュールが誘導性負荷をターンオフする際の動作シミュレーション結果の一例を示す図である。図16,17において、第2グループに属するスイッチング素子23,24,26の閾値は、第1グループに属するスイッチング素子21,22,25の閾値よりも0.15ボルト低く設定されている。第1導電領域1aからゲートグランド端子S2に流れる電流I_S2aと、第1導電領域1bからゲートグランド端子S2に流れる電流I_S2bとの電流差は、図16の場合よりも図17示す方が、抑制されている。つまり、半導体抵抗5a,5bの挿入によって、当該電流差による複数のスイッチング素子21〜26の動作タイミングの不揃いを抑制できる。
以上、ゲート駆動装置、半導体装置及び半導体モジュールを実施形態により説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。他の実施形態の一部又は全部との組み合わせや置換などの種々の変形及び改良が、本発明の範囲内で可能である。
例えば、並列接続される複数のスイッチング素子の個数は、3個又は4個に限られず、5個以上でもよい。
また、少なくとも一つの半導体装置を使って負荷に電流を流すことによって所望の機能を実現する機器の具体例は、チョッパー回路に限られない。その具体例として、直流を直流に変換するコンバータ、直流を交流に変換するインバータ、直流又は交流の電力を生成するスイッチング電源などがある。
また、第2段配線は、トーナメント形式で複数段に更に分岐する構成でもよい。
また、分岐点における分岐数は、2つに限らず、3つ以上の複数でもよい。分岐数とは、一つの分岐点から分岐する配線部の数をいう。
1a,1b 第1導電領域
1c,1d 第3導電領域
2 第2導電領域
3A,3B,3C 基板
3a,3c,3d,3f,3g,3i 導電層
3b,3e,3h 絶縁層
3j ビア
4 フッティング
5a,5b 半導体抵抗
5a1,5a2,5b1,5b2 端子面
6a,6b ボンディングワイヤ
7,7a,7b フッティング
8,8a,8b 半田層
9a,9b,9c,9d,9e,9f 導電ピラー
10 ゲート駆動回路
17 駆動出力部
18 グランド部
19 グランド
20 共通電位部
21〜26 スイッチング素子
21S,22S,23S,24S ソース端子
21Sa,22Sa,23Sa,24Sa 補助ソース端子
31〜34 ソース抵抗
41〜46 ゲート抵抗
61〜64,81,82 ゲートグランド抵抗
50 ゲート配線
51〜54 ゲート配線部
70 第1段配線
90 第2段配線
100,101,102,103 ゲート駆動装置
110 共通配線
111,112 共通配線部
113,114 共通配線部
121〜124,131,132 フェライトコア
150,152 ゲートグランド配線
151 ゲート配線
201,202,203 半導体装置
301 チョッパー回路
311,312,313 モジュール
400,401,401A,401B,401C 半導体モジュール
450 ゲートグランド配線
Q,Q1,Qn スイッチング素子

Claims (23)

  1. 並列接続される3個以上の複数のスイッチング素子を駆動するゲート駆動回路と、
    前記ゲート駆動回路の駆動出力部と前記複数のスイッチング素子の各々のゲート端子との間を接続するゲート配線と、
    前記ゲート駆動回路のグランド部と前記複数のスイッチング素子の各々のグランド側端子との間を2段以上のトーナメント形式で接続するゲートグランド配線とを備える、ゲート駆動装置。
  2. 前記ゲートグランド配線は、
    前記複数のスイッチング素子のうち同一グループに属する各スイッチング素子のグランド側端子の間を接続する第1段配線と、
    前記グランド部と前記第1段配線との間を接続する第2段配線とを有する、請求項1に記載のゲート駆動装置。
  3. 前記第2段配線を経由せずに前記第1段配線を経由する第1ループの配線インピーダンスは、前記第2段配線と前記第1段配線とを経由する第2ループの配線インピーダンスよりも小さい、請求項2に記載のゲート駆動装置。
  4. 前記第1段配線は、異なるグループ間で、互いに同じ配線インピーダンスを有する、請求項2又は3に記載のゲート駆動装置。
  5. 前記各スイッチング素子のグランド側端子は、前記第1段配線に直列に挿入された抵抗を経由して前記第2段配線に接続される、請求項2から4のいずれか一項に記載のゲート駆動装置。
  6. 前記第1段配線は、前記第2段配線に直列に挿入された抵抗を経由して前記グランド部に接続される、請求項2から5のいずれか一項に記載のゲート駆動装置。
  7. 前記各スイッチング素子のグランド側端子は、前記ゲート配線と前記第1段配線とを囲むフェライトコアを介して前記第2段配線に接続される、請求項2から6のいずれか一項に記載のゲート駆動装置。
  8. 前記第1段配線は、前記ゲート配線と前記第2段配線とを囲むフェライトコアを介して前記グランド部に接続される、請求項2から7のいずれか一項に記載のゲート駆動装置。
  9. 前記グランド部から前記複数のスイッチング素子の各々のグランド側端子までの各配線インピーダンスは、互いに等しい、請求項1から8のいずれか一項に記載のゲート駆動装置。
  10. 前記駆動出力部から前記複数のスイッチング素子の各々のゲート端子までの各配線インピーダンスは、互いに等しい、請求項1から9のいずれか一項に記載のゲート駆動装置。
  11. 前記ゲートグランド配線とは異なる共通配線を更に備え、
    前記複数のスイッチング素子は、各々、主電極と、前記主電極に主配線を経由して接続される主端子と、前記主電極に前記主配線とは異なる補助配線を経由して接続される補助端子とを有し、
    前記複数のスイッチング素子の各々のグランド側端子は、前記補助端子であり、
    前記共通配線は、前記複数のスイッチング素子の各々の主端子の間を接続する、請求項1から10のいずれか一項に記載のゲート駆動装置。
  12. 並列接続される3個以上の複数のスイッチング素子と、
    前記複数のスイッチング素子を駆動するゲート駆動回路と、
    前記ゲート駆動回路の駆動出力部と前記複数のスイッチング素子の各々のゲート端子との間を接続するゲート配線と、
    前記ゲート駆動回路のグランド部と前記複数のスイッチング素子の各々のグランド側端子との間を2段以上のトーナメント形式で接続するゲートグランド配線とを備える、半導体装置。
  13. 前記複数のスイッチング素子は、ワイドバンドギャップデバイスである、請求項12に記載の半導体装置。
  14. 前記第2段配線に直列に挿入された抵抗は、半導体抵抗である、請求項6に記載のゲート駆動装置。
  15. 並列接続される3個以上の複数のスイッチング素子と、
    前記複数のスイッチング素子の各々のゲートに共通に接続されるゲート配線と、
    ゲートグランド端子と、
    前記ゲートグランド端子と前記複数のスイッチング素子の各々のソースとの間を2段以上のトーナメント形式で接続するゲートグランド配線とを備える、半導体モジュール。
  16. 前記複数のスイッチング素子は、複数のグループに分けられており、
    前記ゲートグランド配線は、
    前記複数のグループのそれぞれに対して設けられ、前記複数のスイッチング素子のうち同一グループに属する各スイッチング素子のソースに電気的に接続される複数の第1導電領域と、
    前記ゲートグランド端子に電気的に接続される第2導電領域と、
    前記複数のグループのそれぞれに対して設けられ、前記複数の第1導電領域と前記第2導電領域との間に介在する複数の半導体抵抗とを備える、請求項15に記載の半導体モジュール。
  17. 前記複数の半導体抵抗は、それぞれ、前記複数の第1導電領域のうち対応する第1導電領域に半田層を介して接続される第1端子面と、前記第2導電領域に電気的に接続される第2端子面とを有する、請求項16に記載の半導体モジュール。
  18. 前記第2端子面は、前記第2導電領域にボンディングワイヤを介して接続される、請求項17に記載の半導体モジュール。
  19. 前記複数の半導体抵抗は、それぞれ、前記複数の第1導電領域のうち対応する第1導電領域に電気的に接続される第1端子面と、前記第2導電領域に半田層を介して接続される第2端子面とを有する、請求項16に記載の半導体モジュール。
  20. 前記第1端子面は、前記複数の第1導電領域のうち対応する第1導電領域に導電ピラーを介して接続される、請求項19に記載の半導体モジュール。
  21. 前記複数の半導体抵抗の300Kにおけるキャリア濃度は、5×1015cm−3以上2×1016cm−3以下である、請求項16から20のいずれか一項に記載の半導体モジュール。
  22. 前記複数の半導体抵抗の厚さは、300μm以上600μm以下である、請求項16から21のいずれか一項に記載の半導体モジュール。
  23. 前記複数の半導体抵抗の抵抗値は、0.1Ω以上0.5Ω以下である、請求項16から22のいずれか一項に記載の半導体モジュール。
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