JP2021039295A - 感光性樹脂組成物、硬化膜、硬化膜を具備する素子および有機el表示装置 - Google Patents

感光性樹脂組成物、硬化膜、硬化膜を具備する素子および有機el表示装置 Download PDF

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真一 松木
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Abstract

【課題】密着性を損ねることなく保存安定性を向上させ、有機EL表示装置の発光不良を抑制することができる感光性樹脂組成物。【解決手段】(A)アルカリ可溶性樹脂、(B)感光剤を含有する感光性樹脂組成物であって、(A)アルカリ可溶性樹脂が、式(1)および/またはポリアミド構造を繰り返し単位として有し、かつ0.001モル%以上5モル%未満のケイ素原子を有する樹脂である感光性樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、感光性樹脂組成物、硬化膜、素子および有機EL表示装置に関する。より詳しくは半導体素子の表面保護膜や層間絶縁膜、有機エレクトロルミネッセンス(Electroluminescence:以下ELと記す)素子の絶縁膜、有機EL表示装置を用いた表示装置の駆動用薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:以下TFTと記す)基板の平坦化膜、回路基板の配線保護絶縁膜、固体撮像素子のオンチップマイクロレンズや各種ディスプレイ・固体撮像素子用平坦化膜などの用途に適した感光性樹脂組成物に関する。
感光性樹脂組成物は、半導体素子の表面保護膜や層間絶縁膜、平坦化膜などに広く使用されており、最近では、例えば有機EL表示装置の絶縁層やTFT基板の平坦化層などに使用されている。有機EL表示装置で使われる絶縁層、および平坦化層へ適用する感光性樹脂組成物は、基板との密着性を向上させることでパターン加工時の不良点を減らし、信頼性を向上させることが重要である。密着性を向上させる方法の一つに、樹脂、及び組成物中に、密着性を付与させる基、または密着性を有する原料を添加することが知られている。例えば、ポリイミド前駆体中にジアミノシリコーン基を導入したものや、組成物中にジアミノシリコーンを添加したもの(例えば、特許文献1および2参照)、シリコン系界面活性剤を添加した組成物(例えば、特許文献3参照)が知られており、基板との密着性を向上させている。
一方、感光性樹脂組成物の長期保存安定性も非常に重要である。保存安定性が悪化した感光性樹脂組成物を絶縁層や平坦化層の硬化膜として適用すると、パターニング時の発光不良点となり、ディスプレイ生産時の歩留まり、耐久性の悪化につながる。そのため、組成物の長期保存安定性が重要である。また、基板との密着性も感光性樹脂組成物の重要な性能の一つである。
国際公開第2014/097992号 特開2001−49119号公報 特開2010−243748号公報
上記文献の組成物は、密着性と保存安定性の両立が十分でなく、有機EL表示装置としたときに発光不良が発生する課題があった。
本発明は上記した課題に鑑みて、優れた密着性を維持しつつ、保存安定性を両立することが可能な感光性樹脂組成物、および発光不良を抑制した有機EL表示装置を提供することを目的とする。すなわち、本発明は、以下の構成を有する。
(A)アルカリ可溶性樹脂、
(B)感光剤
を含有し、
該(A)アルカリ可溶性樹脂が、一般式(1)および/または一般式(2)で表される構造を繰り返し単位として有する樹脂を含有する感光性樹脂組成物。
Figure 2021039295
一般式(1)中、複数の繰り返し単位においてR〜Rはそれぞれ異なっていてもよい。Rは4〜6価の有機基である。Rは2〜4価の有機基であって、全ての繰り返し単位におけるR−(R)qの基のうち、0.001モル%以上5モル%未満がケイ素原子を有する基である。RおよびRはそれぞれ独立に、カルボキシル基、または水酸基を表す。pおよびqは0〜2の整数を表す。
Figure 2021039295
一般式(2)中、複数の繰り返し単位においてR〜Rはそれぞれ異なっていてもよい。Rは2〜4価の有機基、Rは2〜4価の有機基であって、全ての繰り返し単位におけるR−(R)sの基のうち、0.001モル%以上5モル%未満がケイ素原子を有する基である。RおよびRはそれぞれ独立に水酸基、またはCOORを表す。Rは水素原子または炭素数1〜20の1価の炭化水素基を示す。rおよびsは0〜2の整数を表す。ただしr+s>0である。
本発明の感光性樹脂組成物は、密着性を損ねることなく保存安定性を向上させ、有機EL表示装置の発光不良を抑制することができる。
平坦化層と画素分割層を有するTFT基板の断面図である。 有機EL表示装置の作製方法の概略図である。
本発明の感光性樹脂組成物は、(A)アルカリ可溶性樹脂、(B)感光剤を含有し、該(A)アルカリ可溶性樹脂が、一般式(1)および/または一般式(2)で表される構造を繰り返し単位として有する樹脂を含有する感光性樹脂組成物である。以下、各成分について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
<(A)アルカリ可溶性樹脂>
本発明の感光性樹脂組成物が含有する(A)アルカリ可溶性樹脂は、一般式(1)および/または一般式(2)で表される構造を繰り返し単位として有する樹脂を含有する。
Figure 2021039295
一般式(1)中、複数の繰り返し単位においてR〜Rはそれぞれ異なっていてもよい。Rは4〜6価の有機基である。Rは2〜4価の有機基であって、全ての繰り返し単位におけるR−(R)qの基のうち、0.001モル%以上5モル%未満がケイ素原子を有する基である。RおよびRはそれぞれ独立に、カルボキシル基、または水酸基を表す。pおよびqは0〜2の整数を表す。
Figure 2021039295
一般式(2)中、複数の繰り返し単位においてR〜Rはそれぞれ異なっていてもよい。Rは2〜4価の有機基、Rは2〜4価の有機基であって、全ての繰り返し単位におけるR−(R)sの基のうち、0.001モル%以上5モル%未満がケイ素原子を有する基である。RおよびRはそれぞれ独立に水酸基、またはCOORを表す。Rは水素原子または炭素数1〜20の1価の炭化水素基を示す。rおよびsは0〜2の整数を表す。ただしr+s>0である。
(A)アルカリ可溶性樹脂は、一般式(1)および/または一般式(2)で表される構造単位を5〜100000有することが好ましい。また、(A)アルカリ可溶性樹脂は、一般式(1)および/または一般式(2)で表される構造単位に加えて、他の構造単位を有してもよい。この場合、一般式(1)および/または一般式(2)で表される構造を、全構造単位数のうち50モル%以上有することが好ましい。
本発明におけるアルカリ可溶性とは、樹脂をγ−ブチロラクトンに溶解した溶液をシリコンウェハー上に塗布し、120℃で4分間プリベークを行って膜厚10μm±0.5μmのプリベーク膜を形成し、該プリベーク膜を23±1℃の2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に1分間浸漬した後、純水でリンス処理したときの膜厚減少から求められる溶解速度が50nm/分以上であることをいう。
上記一般式(1)中、R−(R)pは酸二無水物の残基を表す。Rは4価〜6価の有機基であり、なかでも芳香族環または環状脂肪族基を含有する炭素原子数5〜40の有機基が好ましい。
酸二無水物としては、具体的には、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、9,9−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)フルオレン酸二無水物、9,9−ビス{4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル}フルオレン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、および下記に示した構造の酸二無水物などの芳香族テトラカルボン酸二無水物や、ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物などの脂肪族のテトラカルボン酸二無水物などを挙げることができる。これらを2種以上用いてもよい。
Figure 2021039295
10は酸素原子、C(CF、またはC(CHを表す。R11およびR12は水素原子、または水酸基を表す。
上記一般式(2)中、R−(R)rは酸の残基を表す。Rは2価〜4価の有機基であり、なかでも芳香族環または環状脂肪族基を含有する炭素原子数5〜40の有機基が好ましい。
酸成分としては、ジカルボン酸の例としてテレフタル酸、イソフタル酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ビス(カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビフェニルジカルボン酸、ベンゾフェノンジカルボン酸、トリフェニルジカルボン酸など、トリカルボン酸の例としてトリメリット酸、トリメシン酸、ジフェニルエーテルトリカルボン酸、ビフェニルトリカルボン酸など、テトラカルボン酸の例としてピロメリット酸、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸、2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸および下記に示した構造の芳香族テトラカルボン酸や、ブタンテトラカルボン酸、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸などの脂肪族のテトラカルボン酸などを挙げることができる。これらを2種以上用いてもよい。
Figure 2021039295
10は酸素原子、C(CF、またはC(CHを表す。R11およびR12は水素原子、または水酸基を表す。
これらのうち、トリカルボン酸、テトラカルボン酸では1つまたは2つのカルボキシル基が一般式(2)におけるR基に相当する。また、上に例示したジカルボン酸、トリカルボン酸、テトラカルボン酸の水素原子を、一般式(2)におけるR基、好ましくは水酸基で1〜4個置換したものがより好ましい。これらの酸は、そのまま、あるいは酸無水物、活性エステルとして使用できる。
上記一般式(1)のR−(R)qおよび上記一般式(2)のR−(R)sはジアミンの残基を表す。RおよびRは2〜4価の有機基であり、全ての繰り返し単位におけるR−(R)qの基のうち、0.001モル%以上5モル%未満がケイ素原子を有する基である。全ての繰り返し単位におけるR−(R)sの基のうち、0.001モル%以上5モル%未満がケイ素原子を有する基である。ケイ素原子を有する基が0.001モル%以上であることで、密着性を損ねることなく組成物の保存安定性を改善させることができる。ケイ素原子を有する基が5モル%未満であることで、組成物中に含まれる極微量の金属原子とジアミン残基中に含まれるケイ素原子との相互作用による、経時で発生するゲル状異物の形成を抑制できる。また、より経時で発生するゲル状異物の形成を抑制できる観点から、一般式(1)の全ての繰り返し単位におけるR−(R)qの基のうち、ケイ素原子を有する基が0.01モル%以上3モル%未満が好ましく、1モル%以上2.8モル%未満がより好ましい。また、経時で発生するゲル状異物の形成をより抑制できる観点から、一般式(2)の全ての繰り返し単位におけるR−(R)sの基のうち、ケイ素原子を有する基が0.01モル%以上3モル%未満が好ましいしく、1モル%以上2.8モル%未満がより好ましい。
ケイ素原子を有する基を有するジアミンとしては、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、1,3−ビス(4−アニリノ)テトラメチルジシロキサンなどが好ましい。
ジアミンの具体的な例としては、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、ベンジジン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、1,5−ナフタレンジアミン、2,6−ナフタレンジアミン、ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}エーテル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジエチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’,3,3’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’,4,4’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジ(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレンあるいはこれらの芳香族環の水素原子の少なくとも一部をアルキル基やハロゲン原子で置換した化合物や、脂肪族のシクロヘキシルジアミン、メチレンビスシクロヘキシルアミンおよび下記に示した構造のジアミンなどが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。
Figure 2021039295
10は酸素原子、C(CF、またはC(CHを表す。R11〜R14はそれぞれ独立に水素原子、または水酸基を表す。
これらのジアミンは、ジアミンとして、またジアミンに例えばホスゲンを反応させて得られるジイソシアネート化合物、トリメチルシリル化ジアミンとして使用できる。
また、これらの樹脂の末端を、酸性基を有するモノアミン、酸無水物、酸クロリド、モノカルボン酸により封止することで、主鎖末端に酸性基を有する樹脂を得ることができる。
このようなモノアミンの好ましい例としては、5−アミノ−8−ヒドロキシキノリン、1−ヒドロキシ−7−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−6−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−5−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−4−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−7−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−6−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−5−アミノナフタレン、1−カルボキシ−7−アミノナフタレン、1−カルボキシ−6−アミノナフタレン、1−カルボキシ−5−アミノナフタレン、2−カルボキシ−7−アミノナフタレン、2−カルボキシ−6−アミノナフタレン、2−カルボキシ−5−アミノナフタレン、2−アミノ安息香酸、3−アミノ安息香酸、4−アミノ安息香酸、4−アミノサリチル酸、5−アミノサリチル酸、6−アミノサリチル酸、3−アミノ−4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−アミノフェノール、3−アミノフェノール、4−アミノフェノール、2−アミノチオフェノール、3−アミノチオフェノール、4−アミノチオフェノールなどが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。
また、このような酸無水物、酸クロリド、モノカルボン酸の好ましい例としては、無水フタル酸、無水マレイン酸、ナジック酸無水物、シクロヘキサンジカルボン酸無水物、3−ヒドロキシフタル酸無水物などの酸無水物、3−カルボキシフェノール、4−カルボキシフェノール、3−カルボキシチオフェノール、4−カルボキシチオフェノール、1−ヒドロキシ−7−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−6−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−5−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−7−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−6−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−5−カルボキシナフタレン、などのモノカルボン酸類およびこれらのカルボキシル基が酸クロリド化したモノ酸クロリド化合物、テレフタル酸、フタル酸、マレイン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、1,5−ジカルボキシナフタレン、1,6−ジカルボキシナフタレン、1,7−ジカルボキシナフタレン、2,6−ジカルボキシナフタレンなどのジカルボン酸類の1つのカルボキシル基だけが酸クロリド化したモノ酸クロリド化合物、モノ酸クロリド化合物とN−ヒドロキシベンゾトリアゾールやN−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミドとの反応により得られる活性エステル化合物が挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。
上記したモノアミン、酸無水物、酸クロリド、モノカルボン酸などの末端封止剤の含有量は、樹脂を構成する酸およびアミン成分の総和100モル%に対して、2〜25モル%が好ましい。
樹脂中に導入された末端封止剤は、以下の方法で容易に検出できる。例えば、末端封止剤が導入された樹脂を、酸性溶液に溶解し、樹脂の構成単位であるアミン成分と酸成分に分解し、これをガスクロマトグラフィー(GC)や、NMR測定することにより、末端封止剤を容易に検出できる。これとは別に、末端封止剤が導入された樹脂を直接、熱分解ガスクロマトグラフ(PGC)や赤外スペクトル及び13C−NMRスペクトル測定することで検出することが可能である。
<(B)感光剤>
本発明の感光性樹脂組成物は、(B)感光剤を含有する。(B)感光剤としては、公知の光酸発生剤や光重合開始剤などが挙げられる。
(B)感光剤は、フェノール性水酸基を有した化合物にナフトキノンジアジドのスルホン酸がエステルで結合したo−キノンジアジド化合物であることが好ましい。ここで用いられるフェノール性水酸基を有する化合物としては、Bis−Z、BisP−EZ、TekP−4HBPA、TrisP−HAP、TrisP−PA、TrisP−SA、TrisOCRPA、BisOCHP−Z、BisP−MZ、BisP−PZ、BisP−IPZ、BisOCP−IPZ、BisP−CP、BisRS−2P、BisRS−3P、BisPOCHP、メチレントリス−FR−CR、BisRS−26X、DML−MBPC、DML−MBOC、DML−OCHP、DML−PCHP、DML−PC、DML−PTBP、DML−34X、DML−EP,DML−POP、ジメチロール−BisOC−P、DML−PFP、DML−PSBP、DML−MTrisPC、TriML−P、TriML−35XL、TML−BP、TML−HQ、TML−pp−BPF、TML−BPA、TMOM−BP、HML−TPPHBA、HML−TPHAP(商品名、本州化学工業(株)製)、BIR−OC、BIP−PC、BIR−PC、BIR−PTBP、BIR−PCHP、BIP−BIOC−F、4PC、BIR−BIPC−F、TEP−BIP−A、46DMOC、46DMOEP、TM−BIP−A(商品名、旭有機材工業(株)製)、2,6−ジメトキシメチル−4−tert−ブチルフェノール、2,6−ジメトキシメチル−p−クレゾール、2,6−ジアセトキシメチル−p−クレゾール、ナフトール、テトラヒドロキシベンゾフェノン、没食子酸メチルエステル、ビスフェノールA、ビスフェノールE、メチレンビスフェノール、BisP−AP(商品名、本州化学工業(株)製)などの化合物に4−ナフトキノンジアジドスルホン酸あるいは5−ナフトキノンジアジドスルホン酸をエステル結合で導入したものが好ましいものとして例示することが出来るが、これ以外の化合物を使用することもできる。
4−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物は水銀灯のi線領域に吸収を持っており、i線露光に適しており、5−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物は水銀灯のg線領域まで吸収が伸びており、g線露光に適している。本発明は、4−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物、5−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物のどちらも好ましく使用することが出来るが、露光する波長によって4−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物、または5−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物を選択することが好ましい。また、同一分子中に4−ナフトキノンジアジドスルホニル基、5−ナフトキノンジアジドスルホニル基を併用した、ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物を得ることもできるし、4−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物と5−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物を混合して使用することもできる。
<溶剤>
本発明の感光性樹脂組成物は、溶剤を含有する。溶剤としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテルなどのエーテル類、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチルなどのエステル類、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、ペンタノール、3−メチル−2−ブタノール、3−メチル−3−メトキシブタノールなどのアルコール類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、ジアセトンアルコールなどのケトン類、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンなどの極性の非プロトン性溶媒、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類などが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。
<架橋剤>
本発明の感光性樹脂組成物は、熱架橋剤を含有することが好ましい。熱架橋剤としては、アルコキシメチル基またはメチロール基含有化合物、エポキシ基またはオキセタニル基含有化合物などが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。熱架橋剤は、加熱により本発明のアルカリ可溶性樹脂と架橋反応し、硬化膜の耐薬品性を高めることができる。
<界面活性剤>
本発明の感光性樹脂組成物は、界面活性剤を含有してもよく、基板との塗れ性を向上させることができる。
界面活性剤としては、フロラード(商品名、住友3M(株)製)、メガファック(商品名、DIC(株)製)、スルフロン(商品名、旭硝子(株)製)などのフッ素系界面活性剤、KP341(商品名、信越化学工業(株)製)、DBE(商品名、チッソ(株)製)、ポリフロー、グラノール(商品名、共栄社化学(株)製)、BYK(商品名、ビックケミー(株)製)などの有機シロキサン界面活性剤、ポリフロー(商品名、共栄社化学(株)製)などのアクリル重合物界面活性剤などが挙げられる。
<硬化膜>
本発明の感光性樹脂組成物を硬化した硬化膜について詳しく説明する。本発明の感光性樹脂組成物をスピンコート法、スリットコート法、ディップコート法、スプレーコート法、印刷法などで塗布し、感光性樹脂組成物の塗布膜を得る。塗布に先立ち、感光性樹脂組成物を塗布する基材を公知の密着改良剤で前処理してもよい。基材は、シリコンウェハー、ITO、SiO、窒化ケイ素、ポリイミドなどの樹脂基板などが挙げられる。具体的な前処理としては例えば、密着改良剤をイソプロパノール、エタノール、メタノール、水、テトラヒドロフラン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチル、アジピン酸ジエチルなどの溶剤に0.5〜20重量%溶解させた溶液を用いて、基材表面を処理する方法が挙げられる。基材表面の処理方法としては、スピンコート、スリットダイコート、バーコート、ディップコート、スプレーコート、蒸気処理などの方法が挙げられる。塗布後、必要に応じて減圧乾燥処理を施し、その後、ホットプレート、オーブン、赤外線などを用いて、50℃〜180℃の範囲で1分間〜数時間の熱処理を施すことで感光性樹脂膜を得る。
次に、得られた感光性樹脂膜からパターンを形成する方法について説明する。感光性樹脂膜上に所望のパターンを有するマスクを通して化学線を照射する。露光に用いられる化学線としては紫外線、可視光線、電子線、X線などがあるが、本発明では水銀灯のi線(365nm)、h線(405nm)、g線(436nm)を用いることが好ましい。
露光後、現像液を用いて露光部を除去する。現像液としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、ジエタノールアミン、ジエチルアミノエタノール、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ジエチルアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、酢酸ジメチルアミノエチル、ジメチルアミノエタノール、ジメチルアミノエチルメタクリレート、シクロヘキシルアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどのアルカリ性を示す化合物の水溶液が好ましい。また場合によっては、これらのアルカリ水溶液にN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、ジメチルアクリルアミドなどの極性溶剤、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、イソブチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類などを単独あるいは数種を組み合わせたものを添加してもよい。現像方式としては、スプレー、パドル、浸漬、超音波等の方式が可能である。
次に、現像によって形成したパターンを蒸留水にてリンス処理をすることが好ましい。ここでもエタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類などを蒸留水に加えてリンス処理をしてもよい。
次に加熱処理を行い硬化膜を得る。加熱処理により残留溶剤や耐熱性の低い成分を除去できるため、耐熱性および耐薬品性を向上させることができる。特に、本発明の感光性樹脂組成物が、ポリイミド前駆体、ポリベンゾオキサゾール前駆体の中から選ばれるアルカリ可溶性樹脂、それらの共重合体またはそれらとポリイミドとの共重合体を含む場合は、加熱処理によりイミド環、オキサゾール環を形成できるため、耐熱性および耐薬品性を向上させることができ、また、アルコキシメチル基、メチロール基、エポキシ基、またはオキタニル基を少なくとも2つ有する化合物を含む場合は、加熱処理により熱架橋反応を進行させることができ、耐熱性および耐薬品性を向上させることができる。この加熱処理はある温度を選び、段階的に昇温するか、ある温度範囲を選び連続的に昇温しながら5分間〜5時間実施する。一例としては、150℃、250℃で各30分ずつ熱処理する。あるいは室温より300℃まで2時間かけて直線的に昇温するなどの方法が挙げられる。本発明においての加熱処理条件としては150℃から400℃が好ましく、200℃以上350℃以下がより好ましい。
<素子>
素子とは、例えば本発明の有機EL表示装置を構成する一部分を表す。具体的には、マトリックス上に形成された複数の画素表示部が該当する。本発明の素子は、本発明の硬化膜を具備する。
<有機EL表示装置>
本発明の有機EL表示装置は少なくとも基板、第一電極、第二電極、発光画素、平坦化層及び画素分割層で構成された有機EL表示装置であって、平坦化層および/または画素分割層に本発明の感光性樹脂組成物を硬化した硬化膜を含む。
本発明の実施形態の有機EL表示装置は、マトリックス上に形成された複数の画素を有するアクティブマトリックス型の有機EL表示装置である。アクティブマトリックス型の表示装置は、ガラスなどの基板上にTFT(薄膜トランジスタ)とTFTの側方部に位置しTFTと接続された配線とを有し、その駆動回路上に凹凸を覆うようにして平坦化層を有し、さらに平坦化層上に表示素子が設けられている。表示素子と配線とは、平坦化層に形成されたコンタクトホールを介して接続される。また、本発明の実施形態の有機EL表示装置では、第一電極上に絶縁層が形成される。第一電極とは、例えばITO(透明電極)などの陽極を指す。
以下に図1を用いて具体的に説明する。
図1に平坦化層と絶縁層を形成したTFT基板の断面図を示す。基板6上に、ボトムゲート型またはトップゲート型のTFT1が行列状に設けられており、このTFT1を覆う状態でTFT絶縁層3が形成されている。また、このTFT絶縁層3の下にTFT1に接続された配線2が設けられている。さらにTFT絶縁層3上には、配線2を開口するコンタクトホール7とこれらを埋め込む状態で平坦化層4が設けられている。平坦化層4には、配線2のコンタクトホール7に達するように開口部が設けられている。そして、このコンタクトホール7を介して、配線2に接続された状態で、平坦化層4上にITO(透明電極)5が形成されている。ここで、ITO5は、有機EL表示装置の第一電極となる。そしてITO5の周縁を覆うように画素分割層8が形成される。この有機EL表示装置は、基板6の反対側から発光光を放出するトップエミッション型でもよいし、基板6側から光を取り出すボトムエミッション型でもよい。本発明の感光性樹脂組成物を硬化した硬化膜で平坦化層4および/または画素分割層8を形成する。
また、この基板に赤、緑、青色領域にそれぞれ発光ピーク波長を有する有機EL表示装置が配列したもの、もしくは全面に白色の有機EL表示装置を作製して別途カラーフィルタと組み合わせて使用するようなものをカラーディスプレイと呼び、通常、表示される赤色領域の光のピーク波長は560〜700nm、緑色領域は500〜560nm、青色領域は420〜500nmの範囲である。
発光画素と呼ばれる範囲は、対向配置された第一電極と第二電極(例えば、MgAg合金やAlなどの陰極を指す)とが交差し重なる部分、さらに、第一電極上の絶縁層により規制される範囲である。アクティブマトリックス型ディスプレイにおいては、スイッチング手段が形成される部分が発光画素の一部を占有するように配置されることがあり、発光画素の形状は矩形状ではなく、一部分が欠落したような形でもよい。しかしながら、発光画素の形状はこれらに限定されるものではなく、例えば円形でもよく、絶縁層の形状によっても容易に変化させることができる。
本発明の有機EL表示装置の作製は、マスク蒸着法によって有機EL層が形成される。マスク蒸着法とは、蒸着マスクを用いて有機化合物を蒸着してパターニングする方法で、所望のパターンを開口部とした蒸着マスクを基板の蒸着源側に配置して蒸着を行う。高精度の蒸着パターンを得るためには、平坦性の高い蒸着マスクを基板に密着させることが重要であり、一般的に、蒸着マスクに張力をかける技術や、基板背面に配置した磁石によって蒸着マスクを基板に密着させる技術などが用いられる。
第一電極又は第二電極をパターン加工する方法としては、例えば、エッチングが挙げられる。以下に、第一電極をエッチングによりパターン加工する方法を例に説明する。
基板上に第一電極を構成する材料を塗布した後、第一電極上にフォトレジストを塗布し、プリベークすることが好ましい。その後、フォトレジストを露光及び現像することにより、フォトリソグラフィーにより、第一電極上にフォトレジストのパターンを形成することが好ましい。現像後、得られたパターンを加熱処理することが好ましい。加熱処理することにより、フォトレジストの熱硬化により耐薬品性及びドライエッチング耐性が向上することから、フォトレジストのパターンをエッチングマスクとして好適に用いることができる。加熱処理装置としては、例えば、オーブン、ホットプレート、赤外線、フラッシュアニール装置、レーザーアニール装置などが挙げられる。加熱処理温度は70〜200℃が好ましく、加熱処理時間は30秒間〜数時間が好ましい。
次に、フォトレジストのパターンをエッチングマスクとして、第一電極をエッチングによりパターン加工することが好ましい。エッチング方法としては、例えば、エッチング液を用いるウェットエッチングや、エッチングガスを用いるドライエッチングなどが挙げられる。
エッチング液としては、酸性またはアルカリ性のエッチング液や有機溶媒などが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。
エッチング後、第一電極上に残存するフォトレジストを除去することにより、第一電極のパターンが得られる。
平坦化層および/または画素分割層をパターン加工する方法としては、例えば、フォトリソグラフィーにより直接パターン加工する方法、エッチングによりパターン加工する方法が挙げられる。工程数の削減による生産性の向上及びプロセスタイム短縮の観点から、フォトリソグラフィーにより直接パターン加工する方法が好ましい。
前述の方法により形成した感光性樹脂組成物のプリベーク膜に、ステッパー、ミラープロジェクションマスクアライナー(MPA)又はパラレルライトマスクアライナー(PLA)などの露光機を用いて露光することが好ましい。露光時に照射する活性化学線としては、例えば、紫外線、可視光線、電子線、X線、KrF(波長248nm)レーザー、ArF(波長193nm)レーザーなどが挙げられる。水銀灯のj線(波長313nm)、i線(波長365nm)、h線(波長405nm)、g線(波長436nm)を用いることが好ましい。露光量は、通常100〜40,000J/m(10〜4,000mJ/cm)程度(i線照度計の値)であり、必要に応じて所望のパターンを有するマスクを介して露光することができる。
露光後、自動現像装置などを用いて現像することが好ましい。
現像液としては、アルカリ現像液や有機溶媒が一般的に用いられる。アルカリ現像液としては、有機系のアルカリ溶液、アルカリ性を示す化合物の水溶液が好ましく、環境面の観点から、アルカリ性を示す化合物の水溶液すなわちアルカリ水溶液がより好ましい。
有機系のアルカリ溶液又はアルカリ性を示す化合物としては、例えば、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウムなどが挙げられる。
感光性樹脂組成物のパターンを熱硬化することにより、平坦化層および/または画素分割層を形成することができる。熱硬化に用いられる加熱処理装置としては、プリベークに用いられる加熱処理装置として例示したものが挙げられる。感光性樹脂組成物のパターンを加熱して熱硬化させることにより、硬化膜の耐熱性を向上させることができるとともに、低テーパー形状のパターンを形成することができる。
熱硬化温度は、150℃以上が好ましく、250℃以上がさらに好ましい。熱硬化温度が上記範囲内であると、硬化膜の耐熱性を向上させることができるとともに、熱硬化後のパターン形状をより低テーパー化させ、電極の断線を防ぐことができる。
本発明における画素分割層開口率は、20%以下が好ましい。ここで、画素分割層開口率とは、有機EL表示装置全体の面積に対する画素分割層開口部の面積率を指す。画素の高精細化が進むと画素分割層開口率が低くなり、保存安定性悪化によって生じる異物影響による発光不良が顕著になる。本発明の有機EL表示装置は、感光性樹脂組成物中の経時で保存安定性に優れることから、画素分割層開口率20%以下の場合に、特に顕著な効果を奏する。
<平坦化層および画素分割層>
平坦化層および/または画素分割層は、本発明の感光性樹脂組成物の硬化膜を含む。前記硬化膜の、飛行時間型二次イオン質量分析による負の二次イオンとして測定される硬化膜中のケイ素原子の含有量は、1×1017atom/cm以上であると、感光性樹脂膜を現像する場合などに、シリコンウェハー、ITO、SiO、窒化ケイ素などの下地基材との密着性を高めることができる。また、有機EL表示装置の発光不良点が少なくなるという観点から、3.0×1019atom/cm以下であることが好ましい。
さらに、前記感光性樹脂組成物を硬化した硬化膜の、飛行時間型二次イオン質量分析による負の二次イオンとして測定される硬化膜中のフッ素原子の含有量は、3.5×1021atom/cm以上であることで、硬化膜表面の撥液性が向上し、発光画素が安定に成膜及び塗布されるため、有機EL表示装置の発光不良点を少なくすることができる。また、現像用アルカリ水溶液に対する溶解性の点から1×1023atom/cm以下であることが好ましい。
以下実施例等をあげて本発明を説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。なお、各実施例および比較例における感光性樹脂組成物、および有機EL表示装置の特性評価は以下の方法により行った。
(1)感光性樹脂組成物の密着性評価
6インチのシリコンウエハ上に、感光性樹脂組成物をそれぞれプリベーク後の膜厚が16μmとなるように、コーターディベロッパーSKW−636(大日本スクリーン(株)製)を用いて、スピンコートした。ついで、SKW−636の真空吸着式ホットプレートを用いて、80℃で3分、120℃で3分プリベークを行った。つぎに、イナートオーブン(西山製作所製)を用いて熱処理を行った。熱処理条件は窒素気流下(酸素濃度が約20ppm)で200℃を30分間、350℃を1時間とした。JIS−K−5400の碁盤目テープ法に準じて、シリコンウエハに対する得られた樹脂被膜の接着性を評価した。この樹脂被膜をプレッシャークッカー試験機(PCT)で400時間処理し、PCT50時間処理後にすべて剥離しまったものは評価結果を「0」、剥離が全く見られなかった評価結果を「10」とし、以下のように11段階評価を行った。
10:剥離割合が0%のもの
9:剥離割合が0%より大きく2%未満のもの
8:剥離割合が2%以上4%未満のもの
7:剥離割合が4%以上6%未満のもの
6:剥離割合が6%以上8%未満のもの
5:剥離割合が8%以上10%未満のもの
4:剥離割合が10%以上20%未満のもの
3:剥離割合が20%以上30%未満のもの
2:剥離割合が30%以上40%未満のもの
1:剥離割合が40%以上100%未満のもの
0:剥離割合が100%のもの。
(2)感光性樹脂組成物の保存安定性評価
0℃で10ヶ月保管した感光性樹脂組成物を室温で解凍し、内温が25℃になった段階でE型粘度計を用いて感光性樹脂組成物の粘度を測定した。感光性樹脂組成物作製直後の粘度と比較した増粘率が0%のものを「10」、100%以上ものを「0」とし、あとは以下のように11段階評価した。
10:増粘率が0%のもの
9:増粘率が0%より大きく2%未満のもの
8:増粘率が2%以上4%未満のもの
7:増粘率が4%以上6%未満のもの
6:増粘率が6%以上8%未満のもの
5:増粘率が8%以上10%未満のもの
4:増粘率が10%以上20%未満のもの
3:増粘率が20%以上30%未満のもの
2:増粘率が30%以上40%未満のもの
1:増粘率が40%以上100%未満のもの
0:増粘率が100%以上のもの。
(3)有機EL表示装置の作製方法および発光試験
図2に有機EL表示装置の作製方法の概略図を示す。まず、38×46mmの無アルカリガラス基板10に、表3の調整例の内、各実施例に即したワニスをスピンコート法により塗布し、120℃のホットプレート上で2分間プリベークした。この膜にフォトマスクを介してUV露光した後、2.38重量%TMAH水溶液で現像し、露光部分のみを溶解させた後、純水でリンスした。得られたポリイミド前駆体パターンを、窒素雰囲気下250℃のオーブン中で60分間キュアした。このようにして、基板有効エリアに限定して平坦化層11を形成した。平坦化層の厚さは約2.0μmであった。次に、スパッタ法によりAPC合金膜100nmを基板全面に形成し、反射電極12としてエッチングした。その後、スパッタ法によりITO透明導電膜10nmを基板全面に形成し、第一電極13としてエッチングした。また、同時に第二電極を取り出すため補助電極14も同時に形成した。得られた基板を“セミコクリーン56”(商品名、フルウチ化学(株)製)で10分間超音波洗浄してから、超純水で洗浄した。
次にこの基板全面に、表3の調整例の内、各実施例に即したワニスをスピンコート法により塗布し、120℃のホットプレート上で2分間プリベークした。この膜にフォトマスクを介してUV露光した後、2.38重量%TMAH水溶液で現像し、露光部分のみを溶解させた後、純水でリンスした。得られたパターンを、窒素雰囲気下250℃のオーブン中で60分間キュアした。このようにして、幅70μm、長さ260μmの開口部が幅方向にピッチ155μm、長さ方向にピッチ465μmで配置され、それぞれの開口部が第一電極を露出せしめる形状の画素分割層15を、基板有効エリアに限定して形成した。なお、この開口部が最終的に発光画素となる。また、基板有効エリアは16mm四方にし、開口率18%の画素分割層を設け、その画素分割層の厚さは約1.0μmで形成した。
次に、平坦化層、反射電極、第一電極、画素分割層を形成した基板を用いて有機EL表示装置の作製を行った。前処理として窒素プラズマ処理をおこなった後、真空蒸着法により発光層を含む有機EL層16を形成した。なお、蒸着時の真空度は1×10−3Pa以下であり、蒸着中は蒸着源に対して基板を回転させた。まず、正孔注入層として化合物(HT−1)を10nm、正孔輸送層として化合物(HT−2)を50nm蒸着した。次に発光層に、ホスト材料としての化合物(GH−1)とドーパント材料としての化合物(GD−1)を、ドープ濃度が10%になるようにして40nmの厚さに蒸着した。次に、電子輸送材料として化合物(ET−1)とLiQを体積比1:1で40nmの厚さに積層した。有機EL層で用いた化合物の構造を以下に示す。
Figure 2021039295
次に、LiQを2nm蒸着した後、MgAgを体積比10:1で10nm蒸着して第二
電極17とした。最後に、低湿窒素雰囲気下でキャップ状ガラス板をエポキシ樹脂系接着
剤を用いて接着することで封止をし、1枚の基板上に5mm四方の発光装置を4つ作製し
た。なお、ここで言う膜厚は水晶発振式膜厚モニター表示値である。
室温(25℃)で10カ月保存した感光性樹脂組成物を用いて、各実施例および比較例により得られた有機EL表示装置を、15mA/cmで直流駆動にて1000時間発光させ、発光画素の面積に対する発光部の面積率(画素発光面積率)を測定した。1000時間経過後の画素発光面積率が90%以上である評価結果を「10」とし、発光不良点が少なく信頼性が高い。また、感光性樹脂組成物の保存安定性に優れていると言える。また、81%未満であるものは「0」とし、以降1%刻みに画素発光面積率の度合を11段階で評価を行った。
10:画素発光面積率が90%以上のもの
9:画素発光面積率が89%以上90%未満のもの
8:画素発光面積率が88%以上89%未満のもの
7:画素発光面積率が87%以上88%未満のもの
6:画素発光面積率が86%以上87%未満のもの
5:画素発光面積率が85%以上86%未満のもの
4:画素発光面積率が84%以上85%未満のもの
3:画素発光面積率が83%以上84%未満のもの
2:画素発光面積率が82%以上83%未満のもの
1:画素発光面積率が81%以上82%未満のもの
0:画素発光面積率が81%未満のもの。
(4)硬化膜の飛行時間型二次イオン質量分析
各実施例および比較例により得られた有機EL表示装置の硬化膜について飛行時間型二次イオン質量分析を行なった。まず、ION−TOF社製TOF.SIMS.5を用いて、エッチングを行った。エッチングイオン種は酸素、セシウムをそれぞれ2keVの加速エネルギーに設定し、エッチングを行った。一次イオン種はビスマスを使用し、25keVの一次イオンエネルギーとして使用した。二次イオン極性として、酸素は正、セシウムは負の極性にて実施した。次に、IMX−3500RS(アルバック社製)を用いて、塩素およびリチウムイオンをそれぞれ3.5×1014個/cm、1.2×1014個/cm注入し、相対感度係数(RSF)を算出した。
Figure 2021039295
Φ:イオン注入量(atom/cm
Δd:1測定サイクルあたりの深さ(cm)
:不純物イオン強度(counts)
BG:バックグラウンド強度(counts)
ref:硬化膜のイオン強度(counts)
得られた相対感度係数を基に、下記式により、TOF−SIMS分析から、画素分割層中における負の二次イオンのケイ素原子の含有量、およびフッ素原子の含有量をそれぞれ定量した。
対象元素濃度=RSF(atom/cm)×対象元素イオン強度(counts)/硬化膜のイオン強度(counts)。
合成例1 ヒドロキシル基含有ジアミン化合物の合成
2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(以降BAHFと呼ぶ)18.3g(0.05モル)をアセトン100mL、プロピレンオキシド17.4g(0.3モル)に溶解させ、−15℃に冷却した。ここに3−ニトロベンゾイルクロリド20.4g(0.11モル)をアセトン100mLに溶解させた溶液を滴下した。滴下終了後、−15℃で4時間反応させ、その後室温に戻した。析出した白色固体をろ別し、50℃で真空乾燥した。
固体30gを300mLのステンレスオートクレーブに入れ、メチルセロソルブ250mLに分散させ、5%パラジウム−炭素を2g加えた。ここに水素を風船で導入して、還元反応を室温で行なった。約2時間後、風船がこれ以上しぼまないことを確認して反応を終了させた。反応終了後、濾過して触媒であるパラジウム化合物を除き、ロータリーエバポレーターで濃縮し、下記式で表されるヒドロキシル基含有ジアミン化合物を得た。
Figure 2021039295
合成例2 ポリイミド前駆体(PIP−1)の合成
乾燥窒素気流下、3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物(以降ODPAと呼ぶ)31.0g(0.10モル)をNMP500gに溶解させた。ここに合成例1で得られたヒドロキシル基含有ジアミン化合物45.35g(0.075モル)と1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン(以降SIDAと呼ぶ)0.0006g(0.002ミリモル)をNMP50gとともに加えて、20℃で1時間反応させ、次いで50℃で2時間反応させた。次に末端封止剤として4−アミノフェノール2.72g(0.0249モル)をNMP5gとともに加え、50℃で2時間反応させた。その後、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール28.6g(0.24モル)をNMP50gで希釈した溶液を10分かけて滴下した。滴下後、50℃で3時間撹拌した。撹拌終了後、溶液を室温まで冷却した後、溶液を水3Lに投入して白色沈殿を得た。この沈殿を濾過で集めて、水で3回洗浄した後、80℃の真空乾燥機で24時間乾燥し、目的のアルカリ可溶性樹脂であるポリイミド前駆体(PIP−1)を得た。
合成例3 ポリイミド樹脂(PI−1)の合成
乾燥窒素気流下、BAHF29.3g(0.08モル)、SIDA0.0002g
(0.002ミリモル)、末端封止剤として、3−アミノフェノール2.18g(0.020モル)をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)150gに溶解した。ここにODPA31.0g(0.1モル)をNMP50gとともに加えて、20℃で1時間撹拌し、次いで50℃で4時間撹拌した。その後、キシレンを15g添加し、水をキシレンとともに共沸しながら、150℃で5時間撹拌した。撹拌終了後、溶液を水3Lに投入して白色沈殿を集めた。この沈殿をろ過で集めて、水で3回洗浄した後、80℃の真空乾燥機で24時間乾燥し、目的のアルカリ可溶性樹脂であるポリイミド(PI−1)を得た。
合成例4 ポリベンゾオキサゾール前駆体(PBOP−1)の合成
乾燥窒素気流下、BAHF18.3g(0.05モル)およびSIDA0.62g(0.0025モル)をNMP50g、グリシジルメチルエーテル26.4g(0.3モル)に溶解させ、溶液の温度を−15℃まで冷却した。ここにジフェニルエーテルジカルボン酸ジクロリド(日本農薬(株)製)7.4g(0.025モル)、イソフタル酸クロリド(東京化成(株)製)4.57g(0.0225モル)をγ−ブチロラクトン(GBL)25gに溶解させた溶液を内部の温度が0℃を越えないように滴下した。滴下終了後、−15℃で6時間撹拌を続けた。反応終了後、メタノールを10重量%含んだ水3Lに溶液を投入して白色の沈殿を集めた。この沈殿を濾過で集めて、水で3回洗浄した後、80℃の真空乾燥機で24時間乾燥し、目的のアルカリ可溶性樹脂であるポリベンゾオキサゾール前駆体(PBOP−1)を得た。
合成例5 ポリイミド前駆体(PIP−2〜10)の合成
SIDAを以下の表1のとおりに変更した以外は、合成例2と同様に実施した。
Figure 2021039295
合成例6 ポリイミド(PI−2〜9)
SIDAを以下の表2のとおりに変更した以外は、合成例3と同様に実施した。
Figure 2021039295
合成例6 キノンジアジド化合物(P−1)の合成
乾燥窒素気流下、TrisP−PA(商品名、本州化学工業(株)製)21.22g(0.05モル)と5−ナフトキノンジアジドスルホニル酸クロリド36.27g(0.135モル)を1,4−ジオキサン450gに溶解させ、室温にした。ここに、1,4−ジオキサン50gと混合したトリエチルアミン15.18gを、系内が35℃以上にならないように滴下した。滴下後30℃で2時間撹拌した。トリエチルアミン塩を濾過し、ろ液を水に投入した。その後、析出した沈殿をろ過で集めた。この沈殿を真空乾燥機で乾燥させ、下記式で表されるキノンジアジド化合物(P−1)を得た。
Figure 2021039295
[調整例1]
前記合成例2で得られたポリイミド前駆体(PIP−1)10.0g、(P−1)1.2gをプロピレングリコールモノメチルエーテル(以下PGMEと呼ぶ)32.0gとγ−ブチロラクトン(以下GBLと呼ぶ)8.0gに溶解した後、0.2μmのポリテトラフルオロエチレン製のフィルター(住友電気工業(株)製)で濾過して感光性樹脂組成物Aを得た。
[調整例2〜12]
調整例1と同様の方法で、化合物の種類と量は表3に記載の通りで感光性樹脂組成物B〜Tを得た。
なお、表3中、BYK333とあるのは、BYK333(商品名、ビックケミー(株)製)である。
Figure 2021039295
[実施例1〜16、比較例1〜5]
絶縁層に表3記載の感光性樹脂組成物を用い、図2に示す有機EL表示装置を上記の方法により作製した。
この有機EL表示装置を用いて前記方法で絶縁層のTOF−SIMS分析、保存安定性評価、発光試験を実施した。評価結果を表4に示す。
Figure 2021039295
1:TFT(薄膜トランジスタ)
2:配線
3:TFT絶縁層
4:平坦化層
5:ITO(透明電極)
6:基板
7:コンタクトホール
8:画素分割層
10:ガラス基板
11:平坦化層
12:反射電極
13:第一電極
14:補助電極
15:画素分割層
16:有機EL層
17:第二電極

Claims (8)

  1. (A)アルカリ可溶性樹脂、
    (B)感光剤
    を含有し、
    該(A)アルカリ可溶性樹脂が、一般式(1)および/または一般式(2)で表される構造を繰り返し単位として有する樹脂を含有する感光性樹脂組成物。
    Figure 2021039295
    (一般式(1)中、複数の繰り返し単位においてR〜Rはそれぞれ異なっていてもよい。Rは4〜6価の有機基である。Rは2〜4価の有機基であって、全ての繰り返し単位におけるR−(R)qの基のうち、0.001モル%以上5モル%未満がケイ素原子を有する基である。RおよびRはそれぞれ独立に、カルボキシル基、または水酸基を表す。pおよびqは0〜2の整数を表す。)
    Figure 2021039295
    (一般式(2)中、複数の繰り返し単位においてR〜Rはそれぞれ異なっていてもよい。Rは2〜4価の有機基、Rは2〜4価の有機基であって、全ての繰り返し単位におけるR−(R)sの基のうち、0.001モル%以上5モル%未満がケイ素原子を有する基である。RおよびRはそれぞれ独立に水酸基、またはCOORを表す。Rは水素原子または炭素数1〜20の1価の炭化水素基を示す。rおよびsは0〜2の整数を表す。ただしr+s>0である。)
  2. 前記一般式(1)のRが、全ての繰り返し単位におけるR−(R)qの基のうち、0.01モル%以上3モル%未満がケイ素原子を有する基である請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
  3. 前記一般式(2)のRが、全ての繰り返し単位におけるR−(R)sの基のうち、0.01モル%以上3モル%未満がケイ素原子を有する基である請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の感光性樹脂組成物を硬化した硬化膜。
  5. 請求項4に記載の硬化膜を具備する素子。
  6. 少なくとも基板、第一電極、第二電極、発光画素、平坦化層及び画素分割層で構成された有機EL表示装置であって、
    該平坦化層および/または該画素分割層が請求項4に記載の硬化膜を含み、
    該硬化膜の、飛行時間型二次イオン質量分析による負の二次イオンとして測定される硬化膜中のケイ素原子含有量が1.0×1017atom/cm以上3.0×1019atom/cm以下である有機EL表示装置。
  7. 硬化膜の、飛行時間型二次イオン質量分析による負の二次イオンとして測定される硬化膜中のフッ素原子含有量が3.5×1021atom/cm以上1.0×1023atom/cm以下である請求項6に記載の有機EL表示装置。
  8. 表示エリアにおける画素分割層開口率が20%以下である請求項6または7に記載の有機EL表示装置。
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