JP2021038768A - 変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】寸法精度の高いスリーブを安価に製造できる、変速機を提供する。【解決手段】スリーブ194は、第1セカンダリ軸111と第1セカンダリ軸111が挿通される軸挿通部193との間に介在されて、後側から当接するプレート195と軸挿通部193の抜け止めとの間に挟まれることにより、軸挿通部193に対して固定される。スリーブ194には、切欠198が形成されている。プレート195は、その切欠198に嵌まった状態で、軸挿通部193に対して固定される。【選択図】図4

Description

本発明は、車両に搭載される変速機に関する。
たとえば、自動変速機を搭載した車両では、エンジンの動力がトルクコンバータを介して自動変速機に入力され、自動変速機で変速された動力がデファレンシャルギヤ(差動装置)などを介して駆動輪に伝達される。自動変速機としては、無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)や有段式の自動変速機(AT:Automatic Transmission)が広く知られている。
自動変速機では、各部にオイル(作動油、潤滑油)を供給する必要があることから、軸線方向に延びる軸内油路を有する回転軸が多く使用されている。軸内油路には、たとえば、オイルが変速機の外殻をなすケースに形成された供給油路を通して供給される。具体的には、ケース内において、円筒状の内周面を有する軸挿通部がケースと一体に形成されており、その軸挿通部に回転軸が回転可能に挿通されている。供給油路は、軸挿通部の内周面で開放されている。一方、回転軸には、軸挿通部の内周面で開放される供給油路と軸径方向に対向する位置に、軸内油路と回転軸の外部とを連通する連通油路が形成されている。そして、回転軸と軸挿通部との間で供給油路と連通油路とを連通する空間は、その空間を軸線方向に挟む両側に設けられるシールリングで封鎖される。
シールリングの耐摩耗性を鑑みて、回転軸と軸挿通部との間にスリーブが設定されることがある。スリーブは、鉄またはアルマイト処理(陽極酸化処理)されたアルミニウムなどからなり、図7に示されるように、軸挿通部に内嵌される円筒状のスリーブ本体301と、スリーブ本体301の一方の端部から周囲に張り出すフランジ部302とを一体に有している。フランジ部302は、ボルト挿通穴303が軸線方向に貫通して形成されている。スリーブ本体301が軸挿通部に内嵌されて、ボルト挿通穴303に挿通されるボルトでフランジ部302が軸挿通部に固定されることにより、フランジ部302がスリーブの回り止めとして機能する。
特開平7−217724号公報
軸挿通部とスリーブとの間からのオイルのリークを防止するには、それらの間の隙間を極力小さくする必要があり、そのため、スリーブ本体301の外径寸法に高い精度が要求される。しかし、フランジ部302を備える構成では、スリーブ(スリーブ本体301)の製造にセンタレス加工を採用できず、製造コストが高くつくうえ、スリーブ本体301の外径寸法の精度が出にくい。
本発明の目的は、寸法精度の高いスリーブを安価に製造できる、変速機を提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明に係る変速機は、回転軸と、円筒状の内周面および当該内周面から突出する抜け止めを有し、回転軸が挿通される軸挿通部と、回転軸と軸挿通部との間に介在される円筒状のスリーブと、スリーブに回転軸の軸線方向の一方側から当接した状態で、軸挿通部に対して固定され、スリーブを抜け止めとの間に挟んで固定するプレートとを含む。
この構成によれば、スリーブは、回転軸と回転軸が挿通される軸挿通部との間に介在されて、その軸線方向の一方側から当接するプレートと軸挿通部の抜け止めとの間に挟まれることにより固定される。
スリーブが円筒状をなしているので、スリーブの製造にセンタレス加工を採用することができ、センタレス加工の採用により、寸法精度の高いスリーブを安価に製造することができる。
スリーブには、一方側と反対側の端部に切欠が形成されており、プレートは、切欠に嵌まった状態で、軸挿通部に対して固定されてもよい。
この構成では、プレートがスリーブの切欠に嵌まった状態で軸挿通部に対して固定されるので、軸挿通部に対するスリーブの回転方向の位置を決めることができる。
軸挿通部には、その内周面で開放される油路が形成されており、スリーブには、スリーブが抜け止めとプレートとの間に挟まれて固定される状態で油路の開放端と回転軸の軸径方向に対向する位置に、油孔が貫通して形成されていてもよい。
この構成では、スリーブがプレートにより軸挿通部に対して固定されたときに、油孔と油路とを良好に位置合わせすることができる。
変速機は、回転軸の外周に設けられ、スリーブの内周面に液密的に当接する環状のシールリングをさらに含み、スリーブは、アルマイト処理されたアルミニウムを用いて形成されてもよい。これにより、シールリングの耐摩耗性の向上を図ることができる。
本発明によれば、寸法精度の高いスリーブを安価に製造することができる。
本発明の一実施形態に係る変速ユニットの構成を示す断面図である。 図1から変速ユニットの一部を抜き出して拡大して示す断面図である。 CVTにおける動力伝達経路を説明するためのスケルトン図である。 スリーブおよびプレートの近傍を拡大して示す断面図である。 スリーブおよびプレートの斜視図であり、スリーブおよびプレートを斜め前方から見た状態を示す。 スリーブおよびプレートの斜視図であり、スリーブおよびプレートを斜め後方から見た状態を示す。 従来のスリーブの構成を示す斜視図である。
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
<変速ユニット>
図1は、本発明の一実施形態に係る変速ユニット1の構成を示す断面図である。図2は、図1から変速ユニット1の一部を抜き出して拡大して示す断面図である。なお、図1以降の断面図では、断面を表すハッチングの付与が省略されている。
変速ユニット1は、車両に搭載されて、走行用の駆動源としてのエンジン(E/G)が発生する動力を変速するユニットである。車両は、FRレイアウトを採用し、エンジンは、たとえば、3気筒4ストロークエンジンであり、クランクシャフトが車体の前後方向に対して縦向きになる縦置きで搭載される。変速ユニット1は、外殻をなすユニットケース2内に、トルクコンバータ3およびCVT4を備えている。
なお、以下では、エンジンが3気筒4ストロークエンジンである場合を取り上げるが、エンジンの気筒数は、3気筒に限らず、4気筒以上であってもよいし、2気筒以下であってもよい。また、エンジンのストローク数は、4ストロークに限らず、2ストロークであってもよい。
<ユニットケース>
ユニットケース2は、第1ケース11、第2ケース12および第3ケース13の3分割にて構成されている。第1ケース11、第2ケース12および第3ケース13は、たとえば、アルミ合金製であり、ダイカスト法によって鋳造されている。第1ケース11、第2ケース12および第3ケース13は、前側(エンジン側)からこの順に並べられて、第1ケース11と第2ケース12とがボルト(図示せず)で締結され、第2ケース12と第3ケース13とがボルト14で締結されることにより、一体化されている。トルクコンバータ3は、第1ケース11内に収容され、CVT4は、第2ケース12および第3ケース13内に収容されている。
<トルクコンバータ>
トルクコンバータ3は、フロントカバー21、ポンプインペラ22、タービンハブ23、タービンランナ24、ロックアップ機構25およびステータ26を備えている。
フロントカバー21は、車両(車体)の前後方向に延びる回転軸線を中心に略円板状に延び、その外周端部がエンジン側と反対側(後述する無段変速機構42側)である後側に屈曲した形状をなしている。フロントカバー21の中心部は、前側に膨出している。この膨出した部分には、エンジンのクランクシャフトが相対回転不能に結合される。
ポンプインペラ22は、フロントカバー21の後側に配置されている。ポンプインペラ22の外周端部は、フロントカバー21の外周端部に接続され、回転軸線を中心にフロントカバー21と一体回転可能に設けられている。ポンプインペラ22の内面には、複数のブレード27が放射状に並べて配置されている。
タービンハブ23は、フロントカバー21とポンプインペラ22との間に配置されている。
タービンランナ24は、タービンハブ23に固定されている。タービンランナ24のポンプインペラ22との対向面には、複数のブレード28が放射状に並べて配置されている。
ロックアップ機構25は、ロックアップピストン31およびダンパ機構32を備えている。
ロックアップピストン31は、略円環板状をなし、その内周端部がタービンハブ23に外嵌されて、フロントカバー21とタービンランナ24との間に位置している。ロックアップピストン31に対してタービンランナ24側の係合側油室33の油圧がフロントカバー21側の解放側油室34の油圧よりも高いと、その差圧により、ロックアップピストン31がフロントカバー21側に移動する。そして、ロックアップピストン31がフロントカバー21に押し付けられると、ポンプインペラ22とタービンランナ24とが直結(ロックアップオン)される。逆に、解放側油室34の油圧が係合側油室33の油圧よりも高いと、その差圧により、ロックアップピストン31がタービンランナ24側に移動する。ロックアップピストン31がフロントカバー21から離間した状態では、ポンプインペラ22とタービンランナ24との直結が解除(ロックアップオフ)される。
ダンパ機構32は、ポンプインペラ22とタービンランナ24との直結時にエンジンからの振動を減衰するための機構である。
ステータ26は、ポンプインペラ22とタービンランナ24との間に配置されている。
ロックアップオフの状態において、エンジントルクによりポンプインペラ22が回転すると、ポンプインペラ22からタービンランナ24に向かうオイルの流れが生じる。このオイルの流れがタービンランナ24のブレード28で受けられて、タービンランナ24が回転する。このとき、トルクコンバータ3の増幅作用が生じ、タービンランナ24には、エンジントルクよりも大きなトルクが発生する。
<縦置きCVT>
CVT4は、入力軸41、無段変速機構42、リバース伝達機構43および出力軸44を備えている。CVT4は、入力軸41が車両の前後方向に延びる縦向きとなるように配置されている。すなわち、CVT4は、いわゆる縦置き用のCVTである。
入力軸41は、中空軸に形成されて、トルクコンバータ3の回転軸線上を延びている。入力軸41の前側の端部は、トルクコンバータ3内に挿入されて、タービンハブ23とスプライン嵌合している。
入力軸41の軸線方向の中央部は、ベアリング45を介して、第1ケース11に回転可能に支持されている。
入力軸41に対して後側(エンジン側と反対側)には、機械式のオイルポンプ46が配置されている。オイルポンプ46は、ポンプケース47と、ポンプケース47と重ね合わされるポンプカバー48とを備えている。ポンプケース47とポンプカバー48とは、複数のボルトにより締結されて、第2ケース12に保持されている。ポンプケース47とポンプカバー48とに囲まれる空間には、ポンプギヤ49が収容されている。
ポンプケース47は、ポンプカバー48に対して前側に配置されている。ポンプケース47の前側の端部には、図2に示されるように、後側に凹む円形状の凹部51が形成されている。入力軸41の後側の端部は、凹部51内に挿入されている。入力軸41の周面と凹部51の内周面との間には、ルベアリング(ボールベアリング)52が介在されている。これにより、入力軸41の後側の端部は、ベアリング52を介して、ポンプケース47に回転可能に支持されている。
ポンプギヤ49には、図1に示されるように、ポンプ軸54の一端部が相対回転不能に接続されている。ポンプ軸54は、凹部51の中央部を貫通して、ポンプケース47から前側に突出し、入力軸41の中空部に入力軸41の内周面との間に隙間を空けて挿通されている。ポンプ軸54の前側の端部は、トルクコンバータ3のフロントカバー21の中心部の前側に膨出した部分に挿入されて、フロントカバー21に相対回転不能に結合されている。これにより、エンジンの動力によりフロントカバー21が回転すると、フロントカバー21と一体にポンプ軸54およびポンプギヤ49が回転し、オイルポンプ46から油圧が発生する。
また、入力軸41は、ベアリング45を介して第1ケース11に回転可能に支持され、ベアリング52を介してポンプケース47に回転可能に支持されて、トルクコンバータ3のタービンハブ23とスプライン嵌合していることにより、タービンランナ24が回転すると、タービンランナ24と一体に回転する。
無段変速機構42は、プライマリ軸61、セカンダリ軸62、プライマリプーリ63、セカンダリプーリ64およびベルト65を備えている。
プライマリ軸61は、その軸心が入力軸41の軸心に対して車両の後側から見て右下方に離間した位置に配置されて、入力軸41と平行に延びている。セカンダリ軸62は、その軸心が入力軸41の軸心に対して車両の後側から見て左上方に離間した位置に配置されて、入力軸41と平行に延びている。このように、入力軸41に対して、プライマリ軸61とセカンダリ軸62とが左右に分かれて配置されている。これにより、プライマリ軸61とセカンダリ軸62との上下方向の軸間距離を短くすることができ、CVT4の上下方向のサイズを小さくすることができる。そのため、車両が商用車などの車室が低床化された車両であっても、その車両への変速ユニット1の搭載を車両の最低地上高を確保しつつ可能とすることができる。
プライマリプーリ63は、プライマリ軸61に固定されたプライマリ固定シーブ71と、プライマリ固定シーブ71にベルト65を挟んで対向配置され、プライマリ軸61にその軸線方向に移動可能かつ相対回転不能に支持されたプライマリ可動シーブ72とを備えている。プライマリ可動シーブ72は、プライマリ固定シーブ71に対して前側に配置されている。
プライマリ可動シーブ72に対してプライマリ固定シーブ71側と反対側、つまり前側には、シリンダ73が設けられている。シリンダ73は、内周端がプライマリ軸61に固定され、プライマリ軸61から軸径方向に延び、外周端部が後側に屈曲して延びている。プライマリ可動シーブ72の外周端は、シリンダ73の外周端部に回転径方向の内側から液密的に当接している。プライマリ可動シーブ72とシリンダ73との間は、油圧室(ピストン室)74として形成されている。
セカンダリプーリ64は、セカンダリ軸62に固定されたセカンダリ固定シーブ75と、セカンダリ固定シーブ75にベルト65を挟んで対向配置され、セカンダリ軸62にその軸線方向に移動可能かつ相対回転不能に支持されたセカンダリ可動シーブ76とを備えている。セカンダリ可動シーブ76は、セカンダリ固定シーブ75に対して後側に配置されており、前後方向において、セカンダリ固定シーブ75とセカンダリ可動シーブ76との位置関係は、プライマリプーリ63のプライマリ固定シーブ71とプライマリ可動シーブ72との位置関係と逆転している。
セカンダリ可動シーブ76に対してセカンダリ固定シーブ75と反対側、つまり後側には、ピストン77が設けられている。ピストン77は、内周端がセカンダリ軸62に固定され、セカンダリ軸62から軸径方向に延びている。セカンダリ可動シーブ76の外周端部は、後側に延出しており、ピストン77の外周端は、そのセカンダリ可動シーブ76の外周端部に回転径方向の内側から液密的に当接している。セカンダリ可動シーブ76とピストン77との間は、油圧室78として形成されている。
セカンダリプーリ64のセカンダリ固定シーブ75およびセカンダリ可動シーブ76は、プライマリ可動シーブ72およびシリンダ73の一部と上下方向に重なっている(前後方向に見て重なっている)。具体的には、プライマリ可動シーブ72の外周端部は、前後方向に延びてその前端部が回転径方向の外側に屈曲しており、セカンダリ固定シーブ75は、プライマリ可動シーブ72の外周端部における前後方向に延びる部分に回転径方向の外側から対向し、その外周端部における回転径方向に延びる部分に後側から対向している。
無段変速機構42では、プライマリプーリ63およびセカンダリプーリ64の各油圧室74,78に供給される油圧が制御されて、プライマリプーリ63およびセカンダリプーリ64の各溝幅が変更されることにより、ベルト変速比(プライマリプーリ63とセカンダリプーリ64とのプーリ比)が一定の変速比範囲内で連続的に無段階で変更される。
具体的には、ベルト変速比が小さくされるときには、プライマリプーリ63の油圧室74に供給される油圧が上げられる。これにより、プライマリプーリ63のプライマリ可動シーブ72がプライマリ固定シーブ71側に移動し、プライマリ固定シーブ71とプライマリ可動シーブ72との間隔(溝幅)が小さくなる。これに伴い、プライマリプーリ63に対するベルト65の巻きかけ径が大きくなり、セカンダリプーリ64のセカンダリ固定シーブ75とセカンダリ可動シーブ76との間隔(溝幅)が大きくなる。その結果、ベルト変速比が小さくなる。
ベルト変速比が大きくされるときには、プライマリプーリ63の油圧室74に供給される油圧が下げられる。これにより、ベルト65に対するセカンダリプーリ64の推力がベルト65に対するプライマリプーリ63の推力よりも大きくなり、セカンダリプーリ64のセカンダリ固定シーブ75とセカンダリ可動シーブ76との間隔が小さくなるとともに、プライマリ固定シーブ71とプライマリ可動シーブ72との間隔が大きくなる。その結果、ベルト変速比が大きくなる。
セカンダリプーリ64の油圧室78には、バイアススプリング79が設けられている。バイアススプリング79は、一端がセカンダリ可動シーブ76に弾性的に当接し、他端がピストン77に弾性的に当接している。バイアススプリング79の弾性力により、セカンダリ可動シーブ76およびピストン77が互いに離間する方向に付勢されている。セカンダリ可動シーブ76には、油圧室78内の油圧およびバイアススプリング79による付勢力が付与され、ベルト65には、それに応じた挟圧が付与される。
また、プライマリ軸61は、第1プライマリ軸81と第2プライマリ軸82とに分割して構成されている。第1プライマリ軸81は、第2プライマリ軸82の前側に配置されている。プライマリプーリ63は、第2プライマリ軸82に支持されている。第1プライマリ軸81の後側の端部には、後端面から略円柱状に凹んだ形状を有する接続凹部83が形成されている。第2プライマリ軸82の前側の端部は、接続凹部83内に挿入されて、接続凹部83内において、第2プライマリ軸82の外周面は、接続凹部83の内周面とスプライン嵌合している。そして、第1プライマリ軸81の前側の端部は、ベアリング84を介して第1ケース11に回転可能に支持されている。第2プライマリ軸82の前側の端部は、ベアリング85を介して第2ケース12に回転可能に支持されている。プライマリプーリ63の後側には、第2ケース12に固定的に保持されるアダプタ86が配置されており、第2プライマリ軸82の後側の端部は、ベアリング87を介してアダプタ86に回転可能に支持されている。
入力軸41には、図2に示されるように、ベアリング45の内輪(インナレース)が外嵌される部分の後側に隣接する部分に、入力軸ギヤ91が一体に形成されている。これに対応して、第1プライマリ軸81には、プライマリ入力ギヤ92がニードルベアリング93を介して相対回転可能に支持されている。プライマリ入力ギヤ92は、入力軸ギヤ91と噛合しており、入力軸ギヤ91よりもギヤ径が大きい。
互いに噛合する入力軸ギヤ91およびプライマリ入力ギヤ92とオイルポンプ46のポンプケース47との間のスペースを利用して、第1プライマリ軸81に対するプライマリ入力ギヤ92の回転を許容/禁止する前進クラッチ94が設けられている。前進クラッチ94の一部は、オイルポンプ46と回転径方向に重なっている(回転軸線方向に見て重なっている)。前進クラッチ94は、クラッチドラム95、クラッチハブ96およびクラッチピストン97を備えている。
クラッチドラム95は、内周端が第1プライマリ軸81に固定され、第1プライマリ軸81から回転径方向に延び、外周端部がプライマリ入力ギヤ92側、つまり前側に屈曲して延びている。クラッチドラム95の外周端部には、複数のクラッチプレート101が前後方向に間隔を空けて並べて保持されている。
クラッチハブ96は、プライマリ入力ギヤ92と一体に形成されている。クラッチハブ96は、プライマリ入力ギヤ92から後側に延出する円筒状をなし、クラッチドラム95の外周端部に対して回転径方向の内側から間隔を空けて対向している。クラッチハブ96には、複数のクラッチディスク102が前後方向に間隔を空けて保持されている。クラッチプレート101とクラッチディスク102とは、中心軸線方向に交互に並ぶように配置されている。
クラッチピストン97は、クラッチドラム95とクラッチハブ96との間に、第1プライマリ軸81の軸線方向、つまり前後方向に移動可能に設けられている。クラッチピストン97の外周端部の先端は、クラッチプレート101に当接する。また、クラッチピストン97は、クラッチドラム95に液密的に当接しており、クラッチドラム95とクラッチピストン97との間には、クラッチピストン97に作用する油圧が供給される油圧室103が形成されている。クラッチピストン97は、リターンスプリング104により、クラッチプレート101から離間する方向に弾性的に付勢されている。
クラッチピストン97は、油圧室103に供給される油圧により、クラッチプレート101側に移動し、クラッチプレート101を押圧する。この押圧により、クラッチプレート101とクラッチディスク102とが圧接し、前進クラッチ94が係合する。前進クラッチ94の係合により、第1プライマリ軸81に対するプライマリ入力ギヤ92の回転が禁止され、プライマリ入力ギヤ92が回転すると、第1プライマリ軸81がプライマリ入力ギヤ92と一体に回転する。前進クラッチ94の係合状態から油圧が開放されると、リターンスプリング104の付勢力により、クラッチピストン97がクラッチプレート101から離間する。その結果、クラッチディスク102とクラッチプレート101との圧接が解除され、前進クラッチ94が解放される。前進クラッチ94の解放により、第1プライマリ軸81に対するプライマリ入力ギヤ92の回転が許容され、プライマリ入力ギヤ92が回転しても、その回転が第1プライマリ軸81に伝達されない。
セカンダリ軸62は、第1セカンダリ軸111と第2セカンダリ軸112とに分割して構成されている。第1セカンダリ軸111は、第2セカンダリ軸112の前側に配置されている。セカンダリプーリ64は、第2セカンダリ軸112に支持されている。第1セカンダリ軸111の後側の端部には、後端面から略円柱状に凹んだ形状を有する接続凹部113が形成されている。第2セカンダリ軸112の前側の端部は、接続凹部113内に挿入されて、接続凹部113内において、第2セカンダリ軸112の外周面は、接続凹部113の内周面とスプライン嵌合している。第1セカンダリ軸111は、第1プライマリ軸81と見比べて理解されるように、第1プライマリ軸81と同一の部品である。この第1プライマリ軸81と第1セカンダリ軸111との共通化により、変速ユニット1(CVT4)を構成する部品の種類の数を削減でき、変速ユニット1の製造コストを低減することができる。第1セカンダリ軸111の前側の端部は、ベアリング114を介して第1ケース11に回転可能に支持されている。第2セカンダリ軸112の前側の端部は、ベアリング115を介して第2ケース12に回転可能に支持されている。第2セカンダリ軸112の後側の端部は、ベアリング116を介して第3ケース13に回転可能に支持されている。
第2セカンダリ軸112には、ベアリング114の後側において、セカンダリ入力ギヤ121がニードルベアリング122を介して相対回転可能に支持されている。
セカンダリ入力ギヤ121とオイルポンプ46のポンプケース47との間のスペースを利用して、第1セカンダリ軸111に対するセカンダリ入力ギヤ121の回転を許容/禁止する後進クラッチ123が設けられている。後進クラッチ123の一部は、オイルポンプ46と回転径方向に重なっている(回転軸線方向に見て重なっている)。後進クラッチ123は、クラッチドラム124、クラッチハブ125およびクラッチピストン126を備えている。
クラッチドラム124は、内周端が第1セカンダリ軸111に固定され、第1セカンダリ軸111から軸径方向に延び、外周端部がセカンダリ入力ギヤ121側、つまり前側に屈曲して延びている。クラッチドラム124の外周端部には、複数のクラッチプレート131が前後方向に間隔を空けて並べて保持されている。
クラッチハブ125は、セカンダリ入力ギヤ121と一体に形成されている。クラッチハブ125は、セカンダリ入力ギヤ121から後側に延出する円筒状をなし、クラッチドラム124の外周端部に対して回転径方向内側から間隔を空けて対向している。クラッチハブ125には、複数のクラッチディスク132が前後方向に間隔を空けて保持されている。クラッチプレート131とクラッチディスク132とは、中心軸線方向に交互に並ぶように配置されている。クラッチプレート131およびクラッチディスク132の各枚数は、前進クラッチ94のクラッチプレート101およびクラッチディスク102の各枚数よりも多い。
クラッチピストン126は、クラッチドラム124とクラッチハブ125との間に、第1セカンダリ軸111の軸線方向、つまり前後方向に移動可能に設けられている。クラッチピストン126の外周端部の先端は、クラッチプレート131に当接する。また、クラッチピストン126は、クラッチドラム124に液密的に当接しており、クラッチドラム124とクラッチピストン126との間には、クラッチピストン126に作用する油圧が供給される油圧室133が形成されている。クラッチピストン126は、リターンスプリング134により、クラッチプレート131から離間する方向に弾性的に付勢されている。
クラッチピストン126は、油圧室133に供給される油圧により、クラッチプレート131側に移動し、クラッチプレート131を押圧する。この押圧により、クラッチプレート131とクラッチディスク132とが圧接し、後進クラッチ123が係合する。後進クラッチ123の係合により、第1セカンダリ軸111に対するセカンダリ入力ギヤ121の回転が禁止され、セカンダリ入力ギヤ121が回転すると、第1セカンダリ軸111がセカンダリ入力ギヤ121と一体に回転する。後進クラッチ123の係合状態から油圧が開放されると、リターンスプリング135の付勢力により、クラッチピストン126がクラッチプレート131から離間する。その結果、クラッチディスク132とクラッチプレート131との圧接が解除され、後進クラッチ123が解放される。後進クラッチ123の解放により、第1セカンダリ軸111に対するセカンダリ入力ギヤ121の回転が許容され、セカンダリ入力ギヤ121が回転しても、その回転が第1セカンダリ軸111に伝達されない。
リバース伝達機構43は、入力軸41の動力(回転)を無段変速機構42を経由せずにセカンダリ軸62(第1セカンダリ軸111)に伝達する機構である。リバース伝達機構43は、リバースアイドラ軸141、第1リバースギヤ142および第2リバースギヤ143を含む。
リバースアイドラ軸141は、入力軸41と平行をなす前後方向に延びている。リバースアイドラ軸141の前側の端部は、ベアリング144を介して第1ケース11に回転可能に支持されている。リバースアイドラ軸141の後側の端部は、ベアリング145を介して第2ケース12に回転可能に支持されている。
第1リバースギヤ142は、リバースアイドラ軸141と一体に形成されている。第1リバースギヤ142は、入力軸ギヤ91と噛合しており、入力軸ギヤ91よりもギヤ径が大きい。第2リバースギヤ143は、第1リバースギヤ142の後側において、リバースアイドラ軸141と一体に形成されている。第2リバースギヤ143は、セカンダリ入力ギヤ121と噛合しており、セカンダリ入力ギヤ121よりもギヤ径が小さい。
出力軸44は、入力軸41に対して後側に間隔を空けて、入力軸41と同一軸線上に配置されている。言い換えれば、入力軸41と出力軸44とは、前後方向に間隔を空けてそれぞれ前後に、車両の前後方向に沿った縦向きに延びる共通の軸線を有するように配置されている。
出力軸44の前側の端部は、ニードルベアリング146を介してアダプタ86に回転可能に支持されている。また、出力軸44は、ニードルベアリング146による支持部分に対して後側に間隔を空けた部分にベアリング147の内輪が外嵌されて、そのベアリング147を介して第3ケース13に回転可能に支持されている。
出力軸44には、ニードルベアリング146による支持部分とベアリング147による支持部分との間において、出力軸ギヤ148が一体に形成されている。これに対応して、セカンダリ軸62(第2セカンダリ軸112)には、セカンダリプーリ64のピストン77の後側に隣接して、セカンダリ出力ギヤ149がスプライン嵌合により相対回転不能に支持されている。セカンダリ出力ギヤ149は、出力軸ギヤ148と噛合している。
<動力伝達経路>
図3は、CVT4における動力伝達経路をCVT4の構成とともに示すスケルトン図である。
車両の前進時には、前進クラッチ94が係合されて、後進クラッチ123が解放される。エンジンからトルクコンバータ3を介して入力軸41に入力される動力は、前進クラッチ94の係合により、入力軸ギヤ91からプライマリ入力ギヤ92を介してプライマリ軸61に伝達される。一方、入力軸41に入力される動力が入力軸ギヤ91からセカンダリ入力ギヤ121に伝達されて、セカンダリ入力ギヤ121が回転しても、後進クラッチ123の解放により、セカンダリ入力ギヤ121がセカンダリ軸62(第1セカンダリ軸111)に対して空転し、セカンダリ軸62に動力が伝達されない。
プライマリ軸61に伝達される動力は、プライマリプーリ63とセカンダリプーリ64とのプーリ比に応じたベルト変速比で変速されて、セカンダリ軸62に伝達される。そして、セカンダリ軸62に伝達される動力は、セカンダリ出力ギヤ149から出力軸ギヤ148を介して出力軸44に伝達され、出力軸44からプロペラシャフト(図示せず)に出力されて、プロペラシャフトからリヤデファレンシャルギヤ(リヤデフ)およびドライブシャフトを介して左右の後輪に伝達される。
車両の後進時には、前進クラッチ94が解放されて、後進クラッチ123が係合される。エンジンからトルクコンバータ3を介して入力軸41に入力される動力は、後進クラッチ123の係合により、入力軸ギヤ91からリバース伝達機構43およびセカンダリ入力ギヤ121を介してセカンダリ軸62に伝達される。このとき、セカンダリ軸62は、車両の前進時と逆方向に回転する。一方、入力軸41に入力される動力が入力軸ギヤ91からプライマリ入力ギヤ92に伝達されて、プライマリ入力ギヤ92が回転しても、前進クラッチ94の解放により、プライマリ入力ギヤ92がプライマリ軸61(第1プライマリ軸81)に対して空転し、プライマリ軸61に動力が伝達されない。
セカンダリ軸62に伝達される動力は、セカンダリ出力ギヤ149から出力軸ギヤ148を介して出力軸44に伝達され、出力軸44からプロペラシャフトに出力されて、プロペラシャフトからリヤデファレンシャルギヤおよびドライブシャフトを介して左右の後輪に伝達される。
<油供給構造>
第2ケース12の底部には、図1および図2に示されるように、バルブボディ151が設けられている。バルブボディ151には、変速ユニット1の各部へのオイルの供給を制御するための各種のバルブを含む油圧回路が形成されている。第2ケース12には、オイルパン152が下側から複数のボルトで固定される。オイルパン152内には、オイルが貯留されており、そのオイルには、ストレーナ153が浸漬されている。オイルポンプ46のポンプギヤ49の回転により、オイルパン152に貯留されたオイルがストレーナ153を介して吸い上げられ、バルブボディ151に供給される。そして、バルブボディ151からオイルの供給を必要とする各部に作動油または潤滑油としてオイルが供給される。
第2ケース12には、前進クラッチ94とプライマリプーリ63との間および後進クラッチ123とセカンダリプーリ64との間を上下方向に延びる壁状部154が形成されている。壁状部154には、バルブボディ151から送出されるオイルが流通する複数の油路が形成されている。この油路には、たとえば、後進クラッチ123に供給されるオイルが流通する後進クラッチ供給油路155とが含まれる。
後進クラッチ123にオイルを供給するため、第1セカンダリ軸111には、図2に示されるように、その軸心上を延びる軸心油路181が形成されている。また、第1セカンダリ軸111には、分配油路182,183が形成されている。分配油路182,183の各一端は、軸心油路181に接続されて、軸心油路181と連通している。分配油路182の他端は、リターンスプリング134と軸径方向に対向する位置において、第1セカンダリ軸111の外周面で開放されている。分配油路183の他端は、セカンダリ入力ギヤ121を支持するニードルベアリング122と対向する位置において、第1セカンダリ軸111の外周面で開放されている。
一方、第2セカンダリ軸112の前側の端部は、第1セカンダリ軸111の接続凹部113内に挿入される接続凸部191として、接続凹部113の内径に応じた外径を有する略円柱状に形成されている。接続凸部191の前側部分は、接続凹部113の内周面とスプライン嵌合し、その後側部分は、インローにより接続凹部113の内周面に対して隙間なくかつ中心が一致した状態で嵌合している。接続凸部191の先端面は、接続凹部113の底面から軸線方向に離間しており、接続凹部113の底面と接続凸部191の先端面との間には、空間192が生じている。そして、軸心油路181は、空間192と連通している。
第2ケース12には、第1セカンダリ軸111が挿通される軸挿通部193が形成されている。軸挿通部193の内周面は、円筒面に形成されており、軸挿通部193の内側には、円筒状のスリーブ194がその外周面を軸挿通部193の内周面に密着させた状態に設けられている。スリーブ194は、プレート195により軸挿通部193に固定されている。第1セカンダリ軸111は、スリーブ194が接続凹部113とその前側の部分とに跨がって外嵌されるように、軸挿通部193(スリーブ194)に挿通されている。
図4は、スリーブ194およびプレート195の近傍を拡大して示す断面図である。図5は、スリーブ194およびプレート195の斜視図であり、スリーブ194およびプレート195を斜め前方から見た状態を示す。図6は、スリーブ194およびプレート195の斜視図であり、スリーブ194およびプレート195を斜め後方から見た状態を示す。
スリーブ194は、鉄またはアルマイト処理(陽極酸化処理)されたアルミニウムなどからなる円筒状の素材をセンタレス加工して形成され、とくに、軸挿通部193の内周面に密着する外周面196の外径寸法が高精度に管理されている。スリーブ194の前側の端縁部には、図6に示されるように、外周面196から一段堀下がることによる段差部197が全周にわたって形成されている。スリーブ194の後側の端縁部は、図5に示されるように、後側ほど外径が小さくなるように面取りされており、その面取りされた部分には、平面視矩形状の切欠198がスリーブ194を厚さ方向に貫通して形成されている。
プレート195は、切欠198にほぼ隙間なく嵌まる形状に形成されている。すなわち、プレート195は、切欠198の前後方向の寸法にほぼ等しい厚さおよび切欠198の左右方向の寸法にほぼ等しい幅を有する板状に形成されている。プレート195は、切欠198に嵌められた状態で、切欠198から上方に延出している。プレート195の上端縁は、半円形状に形成され、下端縁は、スリーブ194の内周面に沿った円弧状に形成されている。
軸挿通部193の前端部には、図4に示されるように、径方向内側に突出する抜け止め201が全周にわたって形成されている。スリーブ194は、抜け止め201が段差部197に嵌まり、切欠198に嵌められたプレート195が軸挿通部193の後端面に当接した状態で、プレート195がボルト202で軸挿通部193に固定されることにより、プレート195と抜け止め201とに挟持した状態で軸挿通部193に対して固定される。
後進クラッチ供給油路155は、バルブボディ151から軸挿通部193まで延び、軸挿通部193の内面で開放されている。スリーブ194には、その後進クラッチ供給油路155の開放端と重なる位置(軸径方向に対向する位置)に、後進クラッチ供給油路155と連通する油孔203が貫通して形成されている。また、接続凹部113の外周面には、油孔203と重なる位置に、油溝204が全周にわたって形成されている。接続凹部113の外周面には、油溝204を挟んだ前後両側に、環状のシールリング205が埋設されている。各シールリング205がスリーブ194の内周面に液密的に当接することにより、シールリング205に挟まれた空間からオイルが漏れないようにされている。さらに、接続凹部113には、油溝204と連通する導入油路206が軸径方向に貫通して形成されている。
かかる構成により、バルブボディ151から後進クラッチ供給油路155に送出されるオイルは、後進クラッチ供給油路155からスリーブ194の油孔203を介して接続凹部113の油溝204に流入する。そして、油溝204から導入油路206を介して空間192にオイルが流入し、空間192にオイルが溜まる。空間192に溜まったオイルは、軸心油路181に流入し、軸心油路181から分配油路182を通して後進クラッチ123に供給され、また、軸心油路181から分配油路183を通してニードルベアリング122に供給される。これにより、後進クラッチ123がオイルで冷却され、ニードルベアリング122がオイルで潤滑される。
そして、接続凹部113には、接続凸部191のインローされている部分よりも真側の部分と軸径方向に対向する位置に、ベアリング115を潤滑するための潤滑用油路207が内周面と外周面との間を貫通して形成されている。これにより、空間192に溜まったオイルは、接続凹部113と接続凸部191との間および潤滑用油路207を通して接続凹部113の外部に放出される。この放出されるオイルがベアリング115に供給されることにより、ベアリング115がオイルで潤滑される。
<作用効果>
以上のように、スリーブ194は、第1セカンダリ軸111と第1セカンダリ軸111が挿通される軸挿通部193との間に介在されて、後側から当接するプレート195と軸挿通部193の抜け止め201との間に挟まれることにより、軸挿通部193に対して固定される。
スリーブ194が円筒状をなしているので、スリーブ194の製造にセンタレス加工を採用することができ、センタレス加工の採用により、寸法精度の高いスリーブ194を安価に製造することができる。
スリーブ194には、切欠198が形成されている。プレート195は、その切欠198に嵌まった状態で、軸挿通部193に対して固定される。これにより、プレート195を介して、軸挿通部193に対するスリーブ194の回転方向の位置を決めることができる。
軸挿通部193には、後進クラッチ供給油路155の開放端と軸径方向に対向する位置に、油孔203が貫通して形成されている。切欠198に嵌まったプレート195が軸挿通部193に固定されることにより、スリーブ194が回転方向に位置決めされるので、油孔203と後進クラッチ供給油路155の開放端とを良好に位置合わせすることができる。
また、接続凹部113の外周面には、油溝204を挟んだ前後両側に、環状のシールリング205が埋設されている。各シールリング205がスリーブ194の内周面に液密的に当接することにより、シールリング205に挟まれた空間からオイルが漏れることを抑制できる。ただし、第1セカンダリ軸111の回転に伴い、シールリング205がスリーブ194の内周面に摺擦するので、スリーブ194は、たとえば、スリーブ194がアルマイト処理されたアルミニウムを用いて形成されることが好ましい。これにより、シールリング205の耐摩耗性の向上を図ることができる。
<変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、前述の実施形態では、CVT4が縦置きされるとしたが、本発明は、入力軸が車両の左右方向に延びるように横置きされる変速機に適用することもできる。
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1:変速ユニット(変速機)
4:CVT(変速機)
155:後進クラッチ供給油路(油路)
193:軸挿通部
194:スリーブ
195:プレート
198:切欠
201:抜け止め
203:油孔

Claims (3)

  1. 回転軸と、
    円筒状の内周面および当該内周面から突出する抜け止めを有し、前記回転軸が挿通される軸挿通部と、
    前記回転軸と前記軸挿通部との間に介在される円筒状のスリーブと、
    前記スリーブに前記回転軸の軸線方向の一方側から当接した状態で、前記軸挿通部に対して固定され、前記スリーブを前記抜け止めとの間に挟んで固定するプレートとを含む、変速機。
  2. 前記スリーブには、前記一方側と反対側の端部に切欠が形成されており、
    前記プレートは、前記切欠に嵌まった状態で、前記軸挿通部に対して固定される、請求項1に記載の変速機。
  3. 前記軸挿通部には、その内周面で開放される油路が形成されており、
    前記スリーブには、前記スリーブが前記抜け止めと前記プレートとの間に挟まれて固定される状態で前記油路の開放端と前記回転軸の軸径方向に対向する位置に、油孔が貫通して形成されている、請求項2に記載の変速機。
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