JP2021038692A - 燃料ポンプ - Google Patents

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仲 羅
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Abstract

【課題】製造コストを低減した上で、吐出接続口を形成する接続口の先端を指向する方向に任意に設定でき、仕様が異なる複数の車両間で共用できる燃料ポンプを提供することにある。【解決手段】燃料を加圧して接続口保持孔40内に吐出するポンプ本体17と、シール部41からホース接続部42に亘って燃料通路44が貫設され、シール部41が接続口保持孔40に嵌め込まれると共に、ホース接続部42にインジェクタ12から延設された燃料ホース22が接続され、接続口保持孔40内に吐出された加圧燃料を燃料ホース22に案内する接続口18と、ポンプ本体17を車体側のポンプ固定座13に固定するブラケット14とを備え、接続口18の一側に被離脱規制面51が設けられ、ブラケット14には、接続口18の被離脱規制面51に当接して接続口保持孔40内からの離脱を規制する離脱規制面47が設けられている。【選択図】図4

Description

本発明は、燃料ポンプに関する。
従来から排ガス特性の改善や燃費向上等を目的として、エンジンへの燃料供給を電子制御化した燃料噴射装置が普及しており、その対象は四輪車のみならず、自動二輪車やATV(All Terrain Vehicle)等の運転者がシートに跨った状態で運転する鞍乗型乗り物(以下、車両と称する)にも及んでいる。この種の燃料噴射装置では、燃料タンク内の燃料を燃料ポンプにより加圧し、加圧後の燃料をエンジンの吸気管に設けたインジェクタに供給し、エンジンの燃焼サイクルに同期してインジェクタを開閉制御して吸気管内に燃料を噴射するように構成されている。
例えば特許文献1には、エンジンの吸気管に直接固定される燃料ポンプが開示されている。燃料ポンプのケーシングにはブラケット及びピンが一体形成され、一側にはインジェクタが取り付けられて内部で燃料ポンプの燃料吐出口と連通している。ケーシングのブラケットはボルトにより吸気管の取付座に固定され、ピンは吸気管のピン孔に嵌合し、これにより吸気管に燃料ポンプが固定されている。インジェクタは燃料ポンプと吸気管との間に挟み込まれ、その先端を吸気管内に臨ませている。
ケーシングに形成された一対の接続口はそれぞれ燃料ホースを介して燃料タンクと接続され、燃料タンクから一方の接続口を経て燃料が燃料タンク内に吸い込まれて加圧される。加圧後の燃料は吐出口からインジェクタに供給され、その開閉に応じて吸気管内に噴射されると共に、余剰燃料が他方の接続口を経て燃料タンクに戻される。
特許5985190号明細書
ところで、この種の燃料ポンプは、コスト低減のために仕様が異なる複数の車両間で共用することが望まれている。しかしながら、各車両の仕様に応じて車体フレーム等への燃料ポンプの固定部位が異なり、必然的にエンジンの吸気管に取り付けられたインジェクタと燃料ポンプとの位置関係も相違する。従って、燃料ポンプの固定部位に応じてブラケットを製作するだけでなく、インジェクタと燃料ポンプとの位置関係に応じて接続口の先端が指向する方向を変更する必要がある。
このため、仕様の異なる車両によって接続口やブラケットを変更する必要があり、その都度、車両に合わせた形状を作成する必要があり、製造コストがかかるという問題があった。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、製造コストを低減した上で、吐出接続口を形成する接続口の先端を指向する方向に任意に設定でき、これにより仕様が異なる複数の車両間で共用することができるブラケットを備えた燃料ポンプを提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の燃料ポンプは、燃料を加圧して一側に設けられた接続口保持孔内に吐出するポンプ本体と、シール部からホース接続部に亘って燃料通路が貫設されてなり、シール部がポンプ本体の接続口保持孔内にシール部材を介して嵌め込まれると共に、接続口保持孔内から外部に突出したホース接続部にエンジンのインジェクタから延設された燃料ホースの端部が接続され、接続口保持孔内に吐出された加圧燃料を燃料通路を経て燃料ホースに案内する接続口と、車体側のポンプ固定座に固定される車体側固定部、及びポンプ本体の固定ベースに固定されるポンプ側固定部が設けられ、ポンプ固定座に対して前記ポンプ本体を固定するブラケットとを備えた燃料ポンプにおいて、接続口は、一側に被離脱規制面が設けられ、ブラケットは、接続口保持孔内にシール部が嵌め込まれた接続口の被離脱規制面に当接して、接続口保持孔内からのシール部の離脱を規制する離脱規制面が設けられていることを特徴とする。
その他の態様として、接続口のシール部を、円筒状をなして接続口保持孔内で軸線を中心とした回転が許容されるようにしてもよい。
その他の態様として、接続口に、軸線を中心としたシール部の回転に伴って位置変位する被回転規制部を設け、ブラケットに、接続口の被回転規制部の位置変位方向の両側に離間配置されて、被回転規制部の位置変位を所定範囲内に規制する一対の回転規制部を設けてもよい。
その他の態様として、接続口を、シール部の軸線に対してホース接続部が角度をもって形成してもよい。
その他の態様として、接続口の被回転規制部を、ホース接続部の基端としてもよい。
本発明の燃料ポンプによれば、製造コストを低減した上で、吐出接続口を形成する接続口の先端を指向する方向に任意に設定でき、これにより仕様が異なる複数の車両間で共用することができる。
第1実施形態の燃料ポンプが適用される自動二輪車を示す側面図である。 燃料ポンプを示す斜視図である。 燃料ポンプを示す分解斜視図である。 ポンプ本体の上下固定ベースへのブラケットの固定状態及び接続口保持孔内への接続口の配置状態を示す燃料ポンプの部分断面図である。 ポンプ本体の前後固定ベースへのブラケットの固定状態及びブラケットの規制部内への接続口の配置状態を示す分解斜視図である。 ブラケットの回転規制部と接続口の被回転規制部との関係を示す図4のVI-VI線断面図である。 ブラケットによる車体フレームへの燃料ポンプの固定状態及びその接続口とインジェクタとの接続状態を示す図1の部分拡大図である。 第2実施形態の燃料ポンプを示す斜視図である。 燃料ポンプを示す分解斜視図である。 ポンプ本体の上下固定ベースへのブラケットの固定状態及び接続口保持孔内への接続口の配置状態を示す燃料ポンプの部分断面図である。 ポンプ本体の前後固定ベースへのブラケットの固定状態及びブラケットの規制部内への接続口の配置状態を示す分解斜視図である。 ブラケットの回転規制部と接続口の被回転規制部との関係を示す図10のXII-XII線断面図である。 第3実施形態の燃料ポンプを示す斜視図である。 燃料ポンプを示す分解斜視図である。
[第1実施形態]
以下、本発明を自動二輪車用の燃料ポンプに具体化した第1実施形態を説明する。
図1および図2は、シートに跨った運転者を主体として、前後、左右及び上下方向を表現する。
図1に示すように、自動二輪車1(以下、車両と称する場合もある)の車体フレーム2はメインチューブ2a及びダウンチューブ2bにより構成されている。前後方向に延びるメインチューブ2aの前部にはフロントフォーク3を介して前輪4が懸架され、後部にはスイングアーム5を介して後輪6が懸架され、メインチューブ2a上には燃料タンク7及びシート8が取り付けられている。ダウンチューブ2bは下方に凸の湾曲形状をなして、メインチューブ2aの前部及び後部にそれぞれ連結され、メインチューブ2aとダウンチューブ2bとの間に形成された空間にエンジン9が搭載されて後輪6を駆動するようになっている。
エンジン9の吸気管10は後方斜め上方に指向して設けられ、吸入空気量を調整するスロットル装置11及び燃料を噴射するインジェクタ12が設けられている。ダウンチューブ2bの後部にはポンプ固定座13が溶接され、ポンプ固定座13にはブラケット14を介して燃料ポンプ15が固定されている。本実施形態では、車体フレーム2が本発明の車体として機能する。
図1,2に示すように、燃料ポンプ15のポンプ本体17の前部には、前方に指向する接続口18が取り付けられて吐出接続口19が形成され、ポンプ本体17の上部には吸込接続口20及び戻り接続口21が上方に指向して形成されている。吐出接続口19は燃料ホース22を介してエンジン9のインジェクタ12に接続され、図示はしないが、吸込接続口20及び戻り接続口21はそれぞれ燃料ホースを介して燃料タンク7に接続されている。
エンジン9の運転中には、ポンプ本体17の一側に設けられたコネクタ23への電力供給により燃料ポンプ15が作動し、燃料タンク7内の燃料が吸込接続口20からポンプ本体17内に吸い込まれる。ポンプ本体17内で燃料は加圧されて吐出接続口19から燃料ホース22を経てインジェクタ12に供給され、エンジン9の燃焼サイクルに同期するインジェクタ12の開閉に応じて吸気管10内に噴射されると共に、余剰燃料が戻り接続口21から燃料タンク7に戻される。
上記のように本実施形態の自動二輪車1は、ダウンチューブ2bの後部に溶接したポンプ固定座13上に燃料ポンプ15を固定し、その前方に位置するエンジン9のインジェクタ12に燃料を供給するレイアウトを採用している。このため、燃料ポンプ15の吐出接続口19を形成する接続口18の先端を前方に指向させる必要がある。一方で本実施形態の燃料ポンプ15は、その固定部位が異なる他の自動二輪車1にも共用できるように、接続口18の先端が指向する方向を任意に設定可能としている。
本実施形態では、車体フレーム2に燃料ポンプ15を固定するブラケット14に、接続口18を所望の指向方向で固定する機能を付与した点に特徴があり、その詳細を図3ないし図5をもとに以下に説明する。
ブラケット14はアルミダイカストにより製作され、図3,5に示すように、左側方に面した板状をなす車体側固定部25に上下一対のボルト孔25aが貫設され、車体側固定部25から直角状をなして右側方へとアーム部26が延設されている。
アーム部26の先端には、下方に突出する筒状をなして先端に雌ネジ27a(図4に示す)が形成されたポンプ側上下固定部27、後方に突出する筒状をなして先端に雌ネジ28aが形成されたポンプ側前後固定部28、及びポンプ本体17に接続口18を固定するための規制部29が一体形成されている。
本実施形態では、これらのポンプ側上下固定部27及びポンプ側前後固定部28が本発明のポンプ側固定部として機能する。
一方、図3,4に示すようにポンプ本体17には、上下方向に貫通するブッシュ孔30aを有する上下固定ベース30、及び前後方向に貫通するブッシュ孔31aを有する前後固定ベース31が一体形成されている。
ブラケット14は、そのポンプ側上下固定部27をポンプ本体17の上下固定ベース30に上方から当接させ、ポンプ側前後固定部28をポンプ本体17の前後固定ベース31に前方から当接させた姿勢で配設されている。上下固定ベース30のブッシュ孔30aには環状のゴムブッシュ32及び内スリーブ33が嵌め込まれ、内スリーブ33内には下方からボルト34が挿入されてブラケット14のポンプ側上下固定部27の雌ネジ27aに螺合している。前後固定ベース31のブッシュ孔31aには環状のゴムブッシュ35及び内スリーブ36が嵌め込まれ、内スリーブ36内には後方からボルト37が挿入されてブラケット14のポンプ側前後固定部28の雌ネジ28aに螺合している。
つまり、ブラケット14の2箇所の固定部27,28がポンプ本体17の2箇所の固定ベース30,31にそれぞれ締結されることにより、両部材14,17が互いに結合されている。図2に示すように、燃料ポンプ15と一体でブラケット14は車体フレーム2のポンプ固定座13上に配設され、ブラケット14の車体側固定部25の各ボルト孔25aには右側方からボルト38が挿入されてポンプ固定座13の雌ネジ13aに螺合し、これによりポンプ固定座13上にブラケット14を介して燃料ポンプ15が所望の姿勢で固定されている。
図3,4に示すように、ポンプ本体17には断面円形状をなす接続口保持孔40が前方に向けて開口形成され、ポンプ本体17内で加圧された燃料が接続口保持孔40内に吐出される。このような接続口保持孔40内に接続口18が挿入・保持されることにより、吐出接続口19が形成されている。
ポンプ固定座13に固定された燃料ポンプ15の姿勢において、接続口保持孔40は前方、換言するとエンジン9側に向けて開口しているため、本実施形態ではストレート型の接続口18が使用される。詳しくは接続口18は、基端側の円筒状をなすシール部41、先端側の円筒状をなすホース接続部42、及び両部41,42の間の被規制部43が一体形成されて、全体として前後方向に延びる直線状をなし、シール部41からホース接続部42に亘って軸線Lに沿って燃料通路44が貫設されている。
シール部41はOリング45が装着されてポンプ本体17の接続口保持孔40内に嵌め込まれ、Oリング45により接続口保持孔40の内周とシール部41の外周との間の液密が保持されている。接続口保持孔40内に吐出された加圧燃料は、接続口18の燃料通路44を経て燃料ホース22へと案内される。本実施形態では、Oリング45が本発明のシール部材として機能する。
図4〜6に示すように、ブラケット14の規制部29は後方に開口する有底円筒状をなし、以下、その内部の底面を離脱規制面47と称し、この離脱規制面47には連通孔47aが貫設されている。規制部29には上方に開口する四角状の切欠き48が形成され、以下、切欠き48の左右両縁をそれぞれ回転規制部49と称する。ブラケット14がポンプ本体17に結合され、接続口18のシール部41が接続口保持孔40に嵌め込まれた状態では、図4,5に示すように、ブラケット14の規制部29の内部に接続口18の被規制部43が配設され、連通孔47aを介してホース接続部42が前方に突出している。
接続口18の被規制部43は、有底円筒状をなすブラケット14の規制部29よりも若干小径の円筒状をなし、その外周面には軸線Lを中心とした等分4箇所に肉抜き凹部43aが形成されている。被規制部43の外周面には軸線Lに沿って延びる1本の突条が形成されて、規制部29の切欠き48を介して外部に突出し、以下、この突条を被回転規制部50と称する。結果として接続口18の被回転規制部50の左右両側に、切欠き48の回転規制部49がそれぞれ離間配置されている。また、接続口18の被規制部43の前面は僅かな間隙を介してブラケット14の離脱規制面47と相対向し、以下、この箇所を被離脱規制面51と称する。
燃料ポンプ15の作動中において、接続口18には接続口保持孔40内に生じた燃料圧が後方から作用し、図4に示すように、その被離脱規制面51をブラケット14の離脱規制面47に当接させる。これにより接続口18の前方への移動が規制され、接続口保持孔40内からのシール部41の離脱が防止されている。結果としてOリング45により接続口保持孔40内の液密が保持されて、接続口18はポンプ本体17への正規の保持状態が保たれている。
一方、後述するような燃料ホース22の捩れ変形に起因して、接続口18は軸線Lを中心とした回転力を受ける場合がある。図6に示すように、このときの接続口18の回転に伴って被回転規制部50は切欠き48内を左右方向に位置変位し、左右何れかの回転規制部49に当接すると、その位置変位が規制される。結果として接続口18は、被回転規制部50を何れか一方の回転規制部49に当接させた回転角度から他方の回転規制部49に当接させた回転角度までの所定範囲α内で回転を許容されている。
このように、接続口18は接続口保持孔40内に固定されることなく、保持された状態いわゆる軸線L方向にも回転方向にも移動可能な状態で保持されている。
車体フレーム2のポンプ固定座13にブラケット14を介して燃料ポンプ15が固定され、前方に向けて開口する接続口保持孔40内に接続口18のシール部41が嵌め込まれ、ブラケット14の離脱規制面47により接続口保持孔40内からの接続口18の離脱が防止されている。接続口18の先端のホース接続部42には燃料ホース22の一端が接続されてホースバンド52により固定され、燃料ホース22の他端はインジェクタ12に接続されている。接続口18のホース接続部42が前方に位置するエンジン9に指向しているため、燃料ホース22は無理な屈曲箇所を形成することなく、接続口18からインジェクタ12まで水平方向にほぼ直線状をなして配索されている。
このような適切な燃料ホース22の配索を実現するために、本実施形態の燃料ポンプ15とインジェクタ12との位置関係を鑑みて、まず接続口保持孔40を前方に開口させた燃料ポンプ15の姿勢が決定され、その姿勢で燃料ポンプ15を固定可能な形状でブラケット14が製作される。そして、接続口18のホース接続部42を前方に指向させるために、ストレート型の接続口18が選択されて接続口保持孔40内に嵌め込まれ、ブラケット14に形成された離脱規制面47により接続口保持孔40内からの接続口18の離脱を防止すると共に、連通孔47aを介してホース接続部42を前方に指向させている。
即ち、ブラケット14の元々の役割は車体フレーム2上への燃料ポンプ15の固定にあるが、本実施形態では、ポンプ本体17の接続口保持孔40に接続口18を所望の指向方向で保持し、ブラケット14を利用して接続口18の移動を規制している。換言すると、従来技術の接続口を固定するための固定金具の機能をブラケット14の規制部29が果たしている。そして上記のようにブラケット14は、燃料ポンプ15とインジェクタ12との位置関係を鑑みて自動二輪車1の仕様に対応して製作されるため、その際にブラケット14に離脱規制面47や連通孔47aを備えた規制部29を形成したとしても、製作作業を複雑化する要因にはならず、燃料ポンプ15の部品点数を増加させる要因にもならない。
本実施形態によれば、製造コストを低減した上で、燃料ポンプ15から接続口18の先端が指向する方向を任意に設定でき、これにより仕様が異なる複数の車両1間で燃料ポンプ15を共用することができる。
一方、接続口保持孔40内の接続口18は、その被回転規制部50がブラケット14側の左右の回転規制部49に当接する所定範囲α内で、軸線Lを中心とした回転を許容されている。車両1の走行振動やエンジン9の振動等により、燃料ポンプ15とエンジン9との間には種々の方向の位置変位が絶えず発生しており、燃料ホース22に周期的な捩れを生じさせる位置変位も存在する。従来技術の燃料ポンプでは接続口が固定金具により完全固定されているため、位置変位の全てが燃料ホースの捩れ変形に変換されてしまい、燃料ホースの劣化を促進させる要因になる。
これに対して本実施形態では、燃料ホース22が捩れ変形し始める以前に、接続口保持孔40内で接続口18が軸線Lを中心として回転するため、燃料ホース22の捩れ変形が抑制されて耐久性を向上できるという別の作用効果も達成できる。特に本実施形態では、通常の位置変位により生じる燃料ホース22の捩れよりも若干大きな接続口18の回転が許容されるように、被回転規制部50と左右の回転規制部49との位置関係が設定されている。このため、通常の位置変位では燃料ホース22に捩れ変形がほとんど発生せず、その耐久性を一層向上することができる。
一方で、何らかの要因により想定外に大きな位置変位が発生すると、接続口18の回転に伴って接続口保持孔40の内周面にOリング45が急激に摺接して耐久性が損なわれる場合がある。しかしながら、このときには接続口18が所定範囲αまで回転した時点で回転規制されるため、Oリング45の急激な摺接が回避される。結果として通常時は燃料ホース22の耐久性を確保した上で、想定外の大きな位置変位が生じた場合にはOリング45の破損を防止できるという作用効果が得られる。
以上の接続口18の回転を許容する構成、さらには回転の許容を所定範囲α内にとどめる構成は、必ずしも必要ではなく省略してもよい。
[第2実施形態]
次に、本発明を別の自動二輪車1用の燃料ポンプ15に具体化した第2実施形態を図8ないし図11をもとに説明する。
本実施形態の燃料ポンプ15が適用される自動二輪車1では、図8に示すように、車体フレーム2のダウンチューブ2bの下部に溶接されたポンプ固定座61上にブラケット14を介して燃料ポンプ15が固定され、その接続口保持孔40は前方に向けて開口している。必然的にエンジン9のインジェクタ12は燃料ポンプ15の上方に位置し、ホース接続部を上方に指向させるためにL字型の接続口62が用いられている。
燃料ポンプ15自体は第1実施形態のものと同一であり、本実施形態ではブラケット14についても第1実施形態のものと同一である。このため、ブラケット14の2箇所の固定部27,28がポンプ本体17の2箇所の固定ベース30,31上にそれぞれ締結された結合状態に関しても、第1実施形態のものと同一である。従って、これらの部材14,15の詳細な説明は省略し、相違点である接続口62について説明する。
図9〜11に示すように接続口62は、基端側の円筒状をなすシール部63及び被規制部64が軸線L方向に連なって形成されると共に、被規制部64の前部から直角方向にホース接続部65が延設され、全体としてL字状をなしている。燃料通路66は、シール部63から被規制部64へと軸線Lに沿って形成され、さらに直角に屈曲してホース接続部65を貫通している。
シール部63とポンプ本体17の接続口保持孔40との関係は第1実施形態と同様であり、シール部63が接続口保持孔40内に嵌め込まれてOリング45により液密保持されている。そして、この状態では図10,11に示すように、接続口62の被規制部64がブラケット14の規制部29の内部に配設され、被規制部64は、有底円筒状をなすブラケット14の規制部29よりも若干小径の円筒状をなしている。ホース接続部65は、規制部29の上方に向けて開口する切欠き48を介して外部に突出して上方に指向しており、このホース接続部65の左右両側に、切欠き48の左右の回転規制部49がそれぞれ離間配置されている。
図12はブラケットの回転規制部と接続口の被回転規制部との関係を示す図10のXII-XII線断面図である。
軸線Lを中心とした接続口62の回転に伴ってホース接続部65は切欠き48内を左右方向に位置変位し、その基端が左右何れかの回転規制部49に当接すると、その位置変位が規制される。即ち、本実施形態では、ホース接続部65の基端が接続口62の回転規制に利用され、以下、このホース接続部65の基端を被回転規制部67と称する。また、接続口62の被規制部64の前面はブラケット14の離脱規制面47と相対向し、以下、この箇所を被離脱規制面68と称する。
第1実施形態のように接続口18を回転規制する専用の被回転規制部50を形成することなく、既存のホース接続部65の基端を被回転規制部67として利用することから、より単純な接続口62の形状になり、その成形作業を容易に実施できるという利点が得られる。
ブラケット14側の規制部29と接続口62側の被規制部64とにより達成される接続口62の離脱規制及び回転規制は第1実施形態と同様であり、燃料圧により接続口62の被離脱規制面68がブラケット14の離脱規制面47に当接して、接続口保持孔40内からの接続口62の離脱が防止されている。また、軸線Lを中心とした接続口62の回転に伴って被回転規制部67が切欠き48内を位置変位して左右の回転規制部49に当接し、これにより接続口62の回転が所定範囲α内で許容されている。
図8に示すように、接続口62のホース接続部65には燃料ホース22の一端がホースバンド52で固定され、図示はしないが燃料ホース22の他端は上方に位置するインジェクタ12に接続されている。これにより燃料ホース22は無理な屈曲箇所を形成することなく、接続口62からインジェクタ12まで上下方向にほぼ直線状をなして配設されている。
本実施形態では、例えば周囲の他部品との干渉回避等のために、接続口保持孔40を前方に開口させた姿勢で燃料ポンプ15を固定する必要が生じたが、L字型の接続口62を用いることで、適切な燃料ホース22の配索を実現している。そして、ブラケット14に形成された離脱規制面47により接続口保持孔40内からの接続口62の離脱を防止すると共に、切欠き48を介してホース接続部65を上方に指向させている。
このようにブラケット14を燃料ポンプ15の固定のためだけでなく、ポンプ本体17の接続口保持孔40に接続口62を所望の指向方向で規制するためにも利用している。
従って、製造コストを高騰させることなく、燃料ポンプ15から接続口62の先端が指向する方向を任意に設定でき、これにより仕様が異なる複数の車両1間で燃料ポンプ15を共用することができる。
特に第1及び第2実施形態では、燃料ポンプ15の共用のみならずブラケット14も共用化している。
具体的には、第1実施形態ではストレート型の接続口18のホース接続部42を前方に指向させるために必要な連通孔47a、及び第2実施形態でL字型の接続口62のホース接続部65を上方に指向させるために必要な切欠き48は、共にブラケット14に形成されている。このため、接続口18,62の先端の指向方向が異なる2種の自動二輪車1に対してブラケット14を共用でき、この点もコスト低減に大きく貢献する。
また、軸線Lを中心とした接続口62の回転が所定範囲α内で許容される点は第1実施形態と共通するが、本実施形態の接続口62はL字型のため、燃料ホース22の左右方向への周期的な撓み変形を抑制するために役立つ。周期的な撓み変形とは、燃料ホース22が波打つ現象である。本実施形態では燃料ホース22が撓み変形し始める以前に、接続口保持孔40内の接続口62が軸線Lを中心として回転するため、燃料ホース22の撓み変形が抑制されて耐久性を向上することができる。
また第1実施形態と同じく、何らかの要因により想定外に大きな位置変位が発生すると、Oリング45の耐久性が損なわれる可能性があり、また撓み変形の場合には、大きく撓んだ燃料ホース22が周辺の他部品に接触して損傷する可能性も生じる。しかしながら、接続口62が所定範囲αまで回転した時点で回転規制されるため、Oリング45の急激な摺接が回避されると共に、燃料ホース22の他部品との接触も回避される。結果として通常時は燃料ホース22の耐久性を確保した上で、想定外の大きな位置変位が生じた場合にはOリング45や燃料ホース22の破損を防止できるという作用効果が得られる。
但し、第1実施形態でも述べたように、これらの接続口62の回転を許容する構成及び回転の許容を所定範囲α内にとどめる構成は、必ずしも必要ではなく省略してもよい。
ところで、本実施形態のL型の接続口62は、ブラケット14の切欠き48の開口方向を変更することにより軸線Lを中心とした接続口62の姿勢、ひいてはホース接続部65の指向方向を変更可能である。このため本実施形態とは異なるホース接続部65の指向方向が要求される他の自動二輪車1に対しても、共通の接続口62を用いて対応でき、このような例を第3実施形態として図13、図14をもとに以下に説明する。
[第3実施形態]
本実施形態の燃料ポンプ15が適用される自動二輪車1では、図1に示す第1実施形態と同様に、車体フレーム2のダウンチューブ2bの後部に溶接されたポンプ固定座71上にブラケット72を介して燃料ポンプ15が固定されている。燃料ポンプ15の姿勢及びブラケット72の形状に関しては、例えば周囲の他部品との干渉回避等のために第1及び第2実施形態と相違しており、本実施形態では、ブラケット72の車体側固定部25がアーム部26と同一平面となるように形成され、このブラケット72を介して固定されたポンプ本体17の接続口保持孔40は左側方に向けて開口している。このため、燃料ポンプ15の前方に位置するインジェクタ12にホース接続部65を指向させるために、第2実施形態と同一のL字型の接続口62が用いられている。
ポンプ固定座71にブラケット72を固定した状態で、図8に示す第2実施形態のブラケット14の切欠き48が上方に開口しているのに対し、本実施形態のブラケット72の切欠き48は90°相違する前方に開口している。結果として接続口62のホース接続部65は、ブラケット72の規制部29内から切欠き48を介して前方に指向している。これにより燃料ホース22は、接続口62から前方に位置するインジェクタ12まで水平方向にほぼ直線状をなして配索されている。
以上のように、第1及び第2実施形態はL字型の接続口62を共用した一例に過ぎず、第3実施形態のようにブラケット14,72の規制部29の形状を変更すれば、ホース接続部65の指向方向を360°全周で自由に変更でき、多数の自動二輪車1の仕様に対応することができる。
また、接続口62の屈曲形状は直角に限るものではなく、シール部63の軸線Lに対してホース接続部65が角度をもって形成されていれば、鈍角や鋭角に屈曲した形状の接続口を用いてもよい。これらの場合もホース接続部の指向方向を自由に変更可能なことから、多数の自動二輪車1の仕様に対応することができる。
本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、自動二輪車1に搭載されるエンジン9の燃料ポンプ15として具体化したが、対称となる車両はこれに限るものではなく、例えばATVに搭載されるエンジンの燃料ポンプとして具体化してもよい。燃料ポンプ15の固定箇所に関しても車体フレーム2に限るものではなく任意に変更可能であり、例えばエンジン9にブラケットを介して燃料ポンプを固定してもよく、この場合にはエンジン9が本発明の車体として機能する。
1 自動二輪車(鞍乗型乗り物)
2 車体フレーム(車体)
9 エンジン(車体)
12 インジェクタ
13,61,71 ポンプ固定座
14,72 ブラケット
15 燃料ポンプ
17 ポンプ本体
18,62 接続口
22 燃料ホース
25 車体側固定部
27 ポンプ側上下固定部(ポンプ側固定部)
28 ポンプ側前後固定部(ポンプ側固定部)
30 上下固定ベース(固定ベース)
31 前後固定ベース(固定ベース)
40 接続口保持孔
41,63 シール部
42,65 ホース接続部
44,66 燃料通路
45 Oリング(シール部材)
47 離脱規制面
49 回転規制部
50,67被回転規制部
51,68 被離脱規制面

Claims (5)

  1. 燃料を加圧して一側に設けられた接続口保持孔内に吐出するポンプ本体と、
    シール部からホース接続部に亘って燃料通路が貫設されてなり、前記シール部が前記ポンプ本体の接続口保持孔内にシール部材を介して嵌め込まれると共に、前記接続口保持孔内から外部に突出したホース接続部にエンジンのインジェクタから延設された燃料ホースの端部が接続され、前記接続口保持孔内に吐出された加圧燃料を前記燃料通路を経て前記燃料ホースに案内する接続口と、
    車体側のポンプ固定座に固定される車体側固定部、及びポンプ本体の固定ベースに固定されるポンプ側固定部が設けられたブラケットと
    を備えた燃料ポンプにおいて、
    前記接続口は、一側に被離脱規制面が設けられ、
    前記ブラケットは、前記接続口保持孔内に前記シール部が嵌め込まれた前記接続口の被離脱規制面に当接して、前記接続口保持孔内からの前記シール部の離脱を規制する離脱規制面が設けられている
    ことを特徴とする燃料ポンプ。
  2. 前記接続口のシール部は、円筒状をなして前記接続口保持孔内で軸線を中心とした回転を許容されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料ポンプ。
  3. 前記接続口は、軸線を中心とした前記シール部の回転に伴って位置変位する被回転規制部が設けられ、
    前記ブラケットは、前記接続口の被回転規制部の位置変位方向の両側に離間配置されて、前記被回転規制部の位置変位を所定範囲内に規制する一対の回転規制部が設けられている
    ことを特徴とする請求項2に記載の燃料ポンプ。
  4. 前記接続口は、前記シール部の軸線に対して前記ホース接続部が角度をもって形成されている
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の燃料ポンプ。
  5. 前記接続口の被回転規制部は、前記ホース接続部の基端である
    ことを特徴とする請求項4に記載の燃料ポンプ。
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