JP2021038357A - 導電性ポリマーの製造方法と、導電性組成物の製造方法 - Google Patents

導電性ポリマーの製造方法と、導電性組成物の製造方法 Download PDF

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明 山嵜
早希 牧川
Saki Makikawa
早希 牧川
隆浩 森
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隆浩 森
正志 鵜澤
Masashi Uzawa
正志 鵜澤
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慎二 佐伯
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Abstract

【課題】レジスト層の膜減りが少ない導電膜を形成できる導電性ポリマーを簡便に製造する方法と、導電性組成物の製造方法の提供。【解決手段】塩基性化合物の存在下、モノマー成分を酸化剤により重合させる工程を含み、前記モノマー成分が、酸性基置換アニリン及びその塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物であり、前記塩基性化合物の25℃における酸解離定数が9.5以上であり、かつ沸点が90℃以上である導電性ポリマーの製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、導電性ポリマーの製造方法と、導電性組成物の製造方法に関する。
電子線やイオン線等の荷電粒子線を用いたパターン形成技術は、光リソグラフィーの次世代技術として期待されている。荷電粒子線を用いる場合、生産性向上にはレジスト層の感度向上が重要である。
従って、露光部分又は荷電粒子線が照射された部分に酸を発生させ、続いてポストエクスポージャーベーク(PEB)処理と呼ばれる加熱処理により架橋反応又は分解反応を促進させる、高感度な化学増幅型レジストの使用が主流となっている。
また、近年、半導体デバイスの微細化の流れに伴い、数nmオーダーでのレジスト形状の管理も要求されるようになってきている。
ところで、荷電粒子線を用いるパターン形成方法においては、特に基板が絶縁性の場合、基板の帯電(チャージアップ)によって発生する電界が原因で、荷電粒子線の軌道が曲げられ、所望のパターンが得られにくいという課題がある。
この課題を解決する手段として、導電性ポリマーを含む導電性組成物をレジスト層の表面に塗布して導電膜を形成し、前記導電膜でレジスト層の表面を被覆する技術が有効であることが既に知られている。
導電性ポリマーとして、ドープされたポリアニリンが知られている。
ポリアニリンの製造方法として、トリメチルアミンやピリジン等の塩基性化合物の存在下で、スルホン酸基やカルボキシ基などの酸性基で置換されたアニリン(酸性基置換アニリン)を酸化剤により重合する方法が提案されている(例えば特許文献1参照。)。
従来、酸性基置換アニリンは、それ単独では重合しにくく、高分子量化が困難とされていたが、塩基性化合物を含む溶液中で重合する方法によれば、高分子量の重合体の製造が可能である。しかも、この方法で得られたポリアニリンは、酸性からアルカリ性のいずれの水溶液にも優れた溶解性を示す。
塩基性化合物の存在下で酸性基置換アニリンを重合する方法では、ポリアニリンや、未反応のモノマー、副反応の併発に伴うオリゴマー中の酸性基の一部が、塩基性化合物と塩を形成しやすい。
しかし、塩基性化合物が、その塩基強度等の物性上、ポリアニリンの酸性基を安定して中和できないことから、ポリアニリンの酸性基部は加水分解等を受けやすく、不安定である。そのため、レジスト層上にポリアニリンを塗布した後、加熱処理して導電膜を形成する際に酸性基が脱離しやすい。また、重合の際に用いた酸化剤が分解して硫酸イオン等を発生することがある。その結果、脱離した酸性基や酸化剤の分解物がレジスト層へ移行し、現像時に未露光部のレジスト層が溶解してしまい、レジスト層の膜減りなどが起こることがある。
そこで、塩基性化合物の存在下で酸性基置換アニリンを酸化剤により重合して得られたポリアニリンをイオン交換法、電気透析法などにより脱塩処理して塩基性化合物等を除去した後に、新たに強塩基な塩基性化合物を添加する方法が提案されている(例えば特許文献2参照。)。
特開平7−324132号公報 特開2011−219680号公報
特許文献2に記載の方法によれば、新たに添加した塩基性化合物がポリアニリンの酸性基の一部と安定したと塩を形成するため、ポリアニリンの酸性基部分を安定化することができ、ポリアニリンからの酸性基の脱離を抑制できる。また、新たに添加した塩基性化合物は、酸化剤の分解物とも塩を形成しやすい。よって、酸性基や酸化剤の分解物がレジスト層へ移行しにくく、レジスト層の膜減りを抑制できる。
しかし、ポリアニリンを脱塩処理した後に、新たに塩基性化合物を添加する方法は工程が煩雑である。
本発明は、レジスト層の膜減りが少ない導電膜を形成できる導電性ポリマーを簡便に製造する方法と、導電性組成物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の態様を有する。
[1] 塩基性化合物の存在下、モノマー成分を酸化剤により重合させる工程を含み、
前記モノマー成分が、酸性基置換アニリン及びその塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物であり、
前記塩基性化合物の25℃における酸解離定数が9.5以上であり、かつ沸点が90℃以上である、導電性ポリマーの製造方法。
[2] 前記酸性基置換アニリンが、下記一般式(1)で表される化合物である、[1]の導電性ポリマーの製造方法。
Figure 2021038357
式(1)中、R〜Rは、各々独立に、水素原子、炭素数1〜24の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、炭素数1〜24の直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシ基、酸性基、ヒドロキシ基、ニトロ基、又はハロゲン原子を表し、R〜Rのうちの少なくとも1つは酸性基又はその塩である。
[3] [1]又は[2]の導電性ポリマーの製造方法により導電性ポリマーを得る工程と、得られた導電性ポリマーと溶剤とを混合する工程とを含む、導電性組成物の製造方法。
本発明によれば、レジスト層の膜減りが少ない導電膜を形成できる導電性ポリマーを簡便に製造する方法と、導電性組成物の製造方法を提供できる。
以下、本発明を詳細に説明する。以下の実施の形態は、本発明を説明するための単なる例示であって、本発明をこの実施の形態にのみ限定することは意図されない。本発明は、その趣旨を逸脱しない限り、様々な態様で実施することが可能である。
なお、本発明において「導電性」とは、1×1011Ω/□以下の表面抵抗値を有することである。表面抵抗値は、一定の電流を流した場合の電極間の電位差より求められる。
また、本明細書において「溶解性」とは、単なる水、塩基及び塩基性塩の少なくとも一方を含む水、酸を含む水、水と水溶性有機溶媒との混合物のうちの1つ以上の溶媒10g(液温25℃)に、0.1g以上均一に溶解することを意味する。また、「水溶性」とは、上記溶解性に関して、水に対する溶解性のことを意味する。
また、本明細書において、「末端疎水性基」の「末端」とは、ポリマーを構成する繰り返し単位以外の部位を意味する。
また、本明細書において「質量平均分子量」とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によって測定される質量平均分子量(ポリスチレンスルホン酸ナトリウム換算)である。
[導電性ポリマーの製造方法]
本発明の導電性ポリマーの製造方法は、塩基性化合物の存在下、モノマー成分を酸化剤により重合させる工程を含む。
<モノマー成分>
モノマー成分は、酸性基置換アニリン及びその塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である。
酸性基置換アニリンの塩としては、酸性基置換アニリンのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、置換アンモニウム塩などが挙げられる。
モノマー成分としては、下記一般式(1)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2021038357
式(1)中、R〜Rは、各々独立に、水素原子、炭素数1〜24の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、炭素数1〜24の直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシ基、酸性基、ヒドロキシ基、ニトロ基、又はハロゲン原子を表し、R〜Rのうちの少なくとも1つは酸性基又はその塩である。
ここで、「酸性基」とは、スルホン酸基(スルホ基)又はカルボン酸基(カルボキシ基)を意味する。
スルホン酸基は、酸の状態(−SOH)で含まれていてもよく、イオンの状態(−SO )で含まれていてもよい。さらに、スルホン酸基には、スルホン酸基を有する置換基(−RSOH)も含まれる。
一方、カルボン酸基は、酸の状態(−COOH)で含まれていてもよく、イオンの状態(−COO)で含まれていてもよい。さらに、カルボン酸基には、カルボン酸基を有する置換基(−RCOOH)も含まれる。
前記Rは炭素数1〜24の直鎖若しくは分岐鎖のアルキレン基、炭素数6〜24の直鎖若しくは分岐鎖のアリーレン基、又は炭素数7〜24の直鎖若しくは分岐鎖のアラルキレン基を表す。
酸性基の塩としては、スルホン酸基又はカルボン酸基のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、又は置換アンモニウム塩などが挙げられる。
アルカリ金属塩としては、例えば、硫酸リチウム、炭酸リチウム、水酸化リチウム、硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、硫酸カリウム、炭酸カリウム、水酸化カリウム及びこれらの骨格を有する誘導体などが挙げられる。
アルカリ土類金属塩としては、例えばマグネシウム塩、カルシウム塩などが挙げられる。
置換アンモニウム塩としては、例えば脂肪族アンモニウム塩、飽和脂環式アンモニウム塩、不飽和脂環式アンモニウム塩などが挙げられる。
脂肪族アンモニウム塩としては、例えば、メチルアンモニウム、ジメチルアンモニウム、トリメチルアンモニウム、エチルアンモニウム、ジエチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム、メチルエチルアンモニウム、ジエチルメチルアンモニウム、ジメチルエチルアンモニウム、プロピルアンモニウム、ジプロピルアンモニウム、イソプロピルアンモニウム、ジイソプロピルアンモニウム、ブチルアンモニウム、ジブチルアンモニウム、メチルプロピルアンモニウム、エチルプロピルアンモニウム、メチルイソプロピルアンモニウム、エチルイソプロピルアンモニウム、メチルブチルアンモニウム、エチルブチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラメチロールアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラn−ブチルアンモニウム、テトラsec−ブチルアンモニウム、テトラt−ブチルアンモニウムなどが挙げられる。
飽和脂環式アンモニウム塩としては、例えば、ピペリジニウム、ピロリジニウム、モルホリニウム、ピペラジニウム及びこれらの骨格を有する誘導体などが挙げられる。
不飽和脂環式アンモニウム塩としては、例えば、ピリジニウム、α−ピコリニウム、β−ピコリニウム、γ−ピコリニウム、キノリニウム、イソキノリニウム、ピロリニウム、及びこれらの骨格を有する誘導体などが挙げられる。
前記一般式(1)で表される化合物としては、スルホン酸基置換アニリン、カルボキシ基置換アニリン、及びこれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、置換アンモニウム塩が挙げられる。
スルホン酸基置換アニリンとして代表的なものはアミノベンゼンスルホン酸類であり、具体的にはo−,m−,p−アミノベンゼンスルホン酸、アニリン−2,6−ジスルホン酸、アニリン−2,5−ジスルホン酸、アニリン−3,5−ジスルホン酸、アニリン−2,4−ジスルホン酸、アニリン−3,4−ジスルホン酸などが好ましく用いられる。
アミノベンゼンスルホン酸類以外のその他のスルホン酸基置換アニリンとしては、例えはメチルアミノベンゼンスルホン酸、エチルアミノベンゼンスルホン酸、n−プロピルアミノベンゼンスルホン酸、iso−プロピルアミノベンゼンスルホン酸、n−ブチルアミノベンゼンスルホン酸、sec−ブチルアミノベンゼンスルホン酸、t−ブチルアミノベンゼンスルホン酸等のアルキル基置換アミノベンゼンスルホン酸類;メトキシアミノベンゼンスルホン酸、エトキシアミノベンゼンスルホン酸、プロポキシアミノベンゼンスルホン酸等のアルコキシ基置換アミノベンゼンスルホン酸類;ヒドロキシ基置換アミノベンゼンスルホン酸類;ニトロ基置換アミノベンゼンスルホン酸類;フルオロアミノベンゼンスルホン酸、クロロアミノベンゼンスルホン酸、ブロムアミノベンゼンスルホン酸等のハロゲン基置換アミノベンゼンスルホン酸類などが挙げられる。その他のスルホン酸基置換アニリンの中では、導電性や溶解性に特に優れる導電性ポリマーが得られる点で、アルキル基置換アミノベンゼンスルホン酸類、アルコキシ基置換アミノベンゼンスルホン酸類、ヒドロキシ基置換アミノベンゼンスルホン酸類、ハロゲン基置換アミノベンゼンスルホン酸類が好ましい。
これらのスルホン酸基置換アニリンはそれぞれ単独で用いてもよく、2種以上を任意の割合で混合して用いてもよい。
カルボキシ基置換アニリンとして代表的なものはアミノベンゼンカルボン酸類であり、具体的にはo−,m−,p−アミノベンゼンカルボン酸、アニリン−2,6−ジカルボン酸、アニリン−2,5−ジカルボン酸、アニリン−3,5−ジカルボン酸、アニリン−2,4−ジカルボン酸、アニリン−3,4−ジカルボン酸などが好ましく用いられる。
アミノベンゼンカルボン酸類以外のその他のカルボキシ基置換アニリンとしては、例えばメチルアミノベンゼンカルボン酸、エチルアミノベンゼンカルボン酸,n−プロピルアミノベンゼンカルボン酸、iso−プロピルアミノベンゼンカルボン酸、n−ブチルアミノベンゼンカルボン酸、sec−ブチルアミノベンゼンカルボン酸、t−ブチルアミノベンゼンカルボン酸等のアルキル基置換アミノベンゼンカルボン酸類;メトキシアミノベンゼンカルボン酸、エトキシアミノベンゼンカルボン酸、プロポキシアミノベンゼンカルボン酸等のアルコキシ基置換アミノベンゼンカルボン酸類;ヒドロキシ基置換アミノベンゼンカルボン酸類;ニトロ基置換アミノベンゼンカルボン酸類;フルオロアミノベンゼンカルボン酸、クロロアミノベンゼンカルボン酸、ブロムアミノベンゼンカルボン酸等のハロゲン基置換アミノベンゼンカルボン酸類などが挙げられる。その他のカルボキシ基置換アニリンの中では、導電性や溶解性に特に優れる導電性ポリマーが得られる点で、アルキル基置換アミノベンゼンカルボン酸類、アルコキシ基置換アミノベンゼンカルボン酸類、ハロゲン基置換アミノベンゼンスルホン酸類が好ましい。
これらのカルボキシ基置換アニリンはそれぞれ単独で用いてもよく、2種以上を任意の割合で混合して用いてもよい。
これら一般式(1)で表される化合物の中でも、製造が容易な点で、アルコキシ基置換アミノベンゼンスルホン酸類、そのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属、アンモニウム塩及び置換アンモニウム塩よりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物が特に好ましい。
これらモノマーで塩を形成できるアルカリ金属塩、アルカリ土類金属、置換アンモニウム塩としては、それぞれ酸性基の塩として例示したアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、置換アンモニウム塩が挙げられる。
<塩基性化合物>
塩基性化合物の25℃における酸解離定数(pKa)は9.5以上であり、9.7以上が好ましく、10以上がより好ましい。塩基性化合物のpKaが9.5以上であれば、モノマー成分の酸性基や酸化剤の分解物と塩基性化合物とで、安定した塩を形成できる。
なお、pKaは「化学便覧 基礎編II」(日本化学会編、丸善、昭和41.9.25発行)に記載されている数値である。
塩基性化合物の沸点は、90℃以上であり、100℃以上が好ましく、150℃以上がより好ましい。通常、導電膜は基材やレジスト層等の対象物に導電性ポリマーを含む導電性組成物を塗布した後、さらに加熱処理することで形成される。塩基性化合物の沸点が90℃以上であれば、導電膜の形成時(特に加熱処理時)に塩基性化合物が揮発しにくい。そのため、導電膜中でも導電性ポリマーの安定性が維持され、酸性基の脱離を抑制できる。また、酸化剤の分解物と塩基性化合物とで形成された塩も導電膜中で安定する。よって、レジスト層への酸性基や酸化剤の分解物の移行が抑制され、レジスト層の膜減りを抑制できる。
塩基性化合物としては、25℃におけるpKaが9.5以上であり、かつ沸点が90℃以上であれば特に制限されないが、例えば水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1−(3−アミノプロピル)−2−ピロリドン、N−(3−アミノプロピル)−ε−カプロラクタムなどが挙げられる。これらの中でも、熱に対する安定性に優れる観点から、水酸化テトラブチルアンモニウム、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、1−(3−アミノプロピル)−2−ピロリドンが好ましい。
これらの塩基性化合物はそれぞれ単独で用いてもよく、2種以上を任意の割合で混合して用いてもよい。
塩基性化合物の使用量は、前記モノマー成分1モルに対して0.01〜100モルが好ましく、0.1〜9モルがより好ましく、0.1〜5モルがさらに好ましく、0.5〜3モルが特に好ましい。塩基性化合物の使用量が上記下限値以上であれば、モノマー成分を後述する重合溶媒に充分に溶解できる。加えて、得られる導電性ポリマー中の酸性基と塩基性化合物とが充分に塩を形成し、導電性ポリマーの安定性がより良好となり、酸性基の脱離をより抑制できる。また、塩基性化合物が酸化剤の分解物とも充分に塩を形成する。塩基性化合物の使用量が上記上限値以下であれば、得られる導電性ポリマー中の酸性基と塩基性化合物とが塩を形成する割合が高くなりすぎるのを抑制でき、導電性ポリマー(A)の酸性基の一部は塩基性化合物と塩を形成せずにフリーな状態となり、導電性ポリマーの導電性を良好に維持できる。すなわち、塩基性化合物と塩を形成している酸性基と、フリーな状態の酸性基との割合が適度なものとなる。
<酸化剤>
酸化剤としては、標準電極電位が0.6V以上である酸化剤であれば限定はないが、例えばペルオキソ二硫酸、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、ペルオキソ二硫酸ナトリウム、ペルオキソ二硫酸カリウム等のペルオキソ二硫酸類;過酸化水素などが挙げられる。
これらの酸化剤はそれぞれ単独で用いてもよく、2種以上を任意の割合で混合して用いてもよい。
酸化剤の使用量は、前記モノマー成分1モルに対して1〜5モルが好ましく、1〜3モルがより好ましい。
また、触媒として、鉄、銅などの遷移金属化合物を酸化剤と併用することも有効である。
<重合方法>
重合方法としては、例えば酸化剤溶液中にモノマー成分と塩基性化合物の混合溶液を滴下する方法、モノマー成分と塩基性化合物の混合溶液中に酸化剤溶液を滴下する方法、反応容器等にモノマー成分と塩基性化合物の混合溶液と、酸化剤溶液とを同時に滴下する反応方法などが挙げられる。
重合は、重合系内を撹拌しながら行うことが好ましい。重合時の反応温度は50℃以下が好ましく、−15〜30℃がより好ましく、−10〜20℃がさらに好ましい。反応温度が50℃以下、特に30℃以下であれば、副反応の進行や、生成する導電性ポリマーの主鎖の酸化還元構造の変化による導電性の低下を抑止できる。重合反応の反応温度が−15℃以上であれば、十分な反応速度を維持し、反応時間を短縮できる。
重合に使用する溶媒(重合溶媒)としては、水、有機溶媒、水と有機溶媒との混合溶媒などが挙げられる。
水としては、水道水、イオン交換水、純水、蒸留水などが挙げられる。
有機溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、プロピルアルコール、ブタノール等のアルコール類;アセトン、エチルイソブチルケトン等のケトン類;エチレングリコール、エチレングリコールメチルエーテル等のエチレングリコール類;プロピレングリコール、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールブチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル等のプロピレングリコール類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類;N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン等のピロリドン類などが挙げられる。
重合溶媒としては、水、又は水と有機溶媒との混合溶媒が好ましい。
なお、重合溶媒として水と有機溶媒との混合溶媒を用いる場合、これらの質量比(水/有機溶媒)は1/100〜100/1であることが好ましく、2/100〜100/2であることがより好ましい。
重合後は、通常、遠心分離器等の濾過器により重合溶媒を濾別する。さらに、必要に応じて濾過物を洗浄液により洗浄した後、乾燥させて、導電性ポリマーを得る。
洗浄液としては、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、2−ブタノール、3−ブタノール、t−ブタノール、1−ペンタノール、3−メチル−1−ブタノール、2−ペンタノール、n−ヘキサノール、4−メチル−2−ペンタノール、2−エチルブチノール、ベンジルアルコール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール等のアルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メトキシメトキシエタノール、プロピレングリコールモノエチルエーテル、グリセリルモノアセテート等の多価アルコール誘導体、アセトン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシドなどが挙げられる。これらの中でも、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、アセトニトリルが効果的である。
なお、本発明の導電性ポリマーの製造方法は、導電性ポリマーをイオン交換法や電気透析法などにより脱塩処理する工程を含まない。
<作用効果>
以上説明した本発明の導電性ポリマーの製造方法によれば、上述した特定の塩基性化合物の存在下で前記モノマー成分を酸化剤により重合するので、酸性基を有する導電性ポリマーが得られる。しかも、この導電性ポリマー中の酸性基の一部は、塩基性化合物と安定した塩を形成しているため、導電性ポリマーから脱離しにくい。また、塩基性化合物は重合に用いた酸化剤の分解物とも塩を形成する。よって、例えばレジスト層上に本発明により得られる導電性ポリマーを含む導電性組成物を塗布した後、加熱処理して導電膜を形成しても酸性基が脱離しにくいため、酸性基のレジスト層への移行を抑制しつつ、酸化剤の分解物のレジスト層への移行も抑制でき、レジスト層の膜減りを抑制できる。
また、従来の方法では、塩基性化合物の存在下でモノマー成分を重合した後に、一旦、脱塩処理して塩基性化合物を除去した上で、新たに塩基性化合物を添加するため、工程が煩雑であった。
しかし、本発明の導電性ポリマーの製造方法によれば、脱塩処理する必要や、新たに塩基性化合物を添加する必要がないため、これらの工程を省略でき、簡便に導電性ポリマーの酸性基を安定化できる。
よって、本発明の導電性ポリマーの製造方法によれば、レジスト層の膜減りが少ない導電膜を形成できる導電性ポリマーを簡便に製造できる。
<導電性ポリマー>
本発明により得られる導電性ポリマーは、酸性基を有しており、その酸性基の一部が塩基性化合物と塩を形成している。
モノマー成分として、例えば前記一般式(1)で表される化合物を用いた場合、下記一般式(2)で表される単位を有する導電性ポリマーが得られる。
Figure 2021038357
式(2)中、R〜R10は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜24の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、炭素数1〜24の直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシ基、酸性基、ヒドロキシ基、ニトロ基、又はハロゲン原子を表し、R〜R10のうちの少なくとも1つは酸性基又はその塩である。
ここで、「酸性基」及び「酸性基の塩」は、前記モノマー成分の説明において先に例示した酸性基及び酸性基の塩と同じである。
なお、前記一般式(2)において、酸性基が塩基性化合物と塩を形成している状態は省略する。
前記一般式(2)で表される単位としては、製造が容易な点で、R〜R10のうち、いずれか1つが炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖のアルコキシ基であり、他のいずれか1つがスルホン酸基であり、残りが水素であるものが好ましい。
導電性ポリマーとしては、高い導電性と溶解性を発現できる観点から、下記一般式(3)で表される構造を有する化合物であることが好ましく、下記一般式(3)で表される構造を有する化合物の中でも、ポリ(2−スルホ−5−メトキシ−1,4−イミノフェニレン)が特に好ましい。
Figure 2021038357
式(3)中、R11〜R26は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、炭素数1〜4の直鎖若しくは分岐鎖のアルコキシ基、酸性基、ヒドロキシ基、ニトロ基、又はハロゲン原子(−F、−Cl、−Br又はI)を表す。また、R11〜R26のうち少なくとも1つは酸性基又はその塩である。また、nは重合度を示す。本発明においては、nは5〜2500の整数であることが好ましい。
導電性ポリマーに含有される酸性基は、導電性向上の観点から少なくともその一部が遊離酸型であることが望ましい。
[導電性組成物の製造方法]
本発明の導電性組成物の製造方法は、上述した本発明の導電性ポリマーの製造方法により導電性ポリマー(A)を得る工程(ポリマー調製工程)と、得られた導電性ポリマー(A)と溶剤(B)とを混合する工程(混合工程)とを含む。
ポリマー調製工程は、本発明の導電性ポリマーの製造方法と同じであるため、その説明を省略する。
<混合工程>
混合工程は、ポリマー調製工程で得られた導電性ポリマー(A)と、溶剤(B)とを混合する工程である。
混合工程では、導電性ポリマー(A)と、溶剤(B)と、必要に応じて界面活性剤(C)及び任意成分の1つ以上とを混合してもよい。特に、界面活性剤(C)を併用すれば、塗布性に優れる導電性組成物が得られる。
(溶剤(B))
溶剤(B)としては、水、有機溶剤、水と有機溶剤との混合溶剤が挙げられる。
水としては、導電性ポリマー(A)の製造方法の説明において先に例示した重合溶媒のうちの水が挙げられる。
有機溶剤としては、導電性ポリマー(A)の製造方法の説明において先に例示した重合溶媒のうちの有機溶媒が挙げられる。
溶剤(B)として、水と有機溶剤との混合溶剤を用いる場合、これらの質量比(水/有機溶剤)は1/100〜100/1であることが好ましく、2/100〜100/2であることがより好ましい。
混合工程では、導電性ポリマー(A)の含有量が、導電性組成物の総質量に対して0.1〜10.0質量%となるように、導電性ポリマー(A)と溶剤(B)とを混合することが好ましい。導電性ポリマー(A)の含有量は、導電性組成物の総質量に対して0.1〜5.0質量%がより好ましく、0.3〜3.0質量%がさらに好ましい。
また、混合工程では、溶剤(B)の含有量が、導電性組成物の総質量に対して1.0〜99.85質量%となるように、導電性ポリマー(A)と溶剤(B)とを混合することが好ましい。溶剤(B)の含有量は、導電性組成物の総質量に対して10.0〜99.5質量%がより好ましく、50.0〜99.0質量%がさらに好ましい。
導電性ポリマー(A)の含有量が上記範囲内であれば、導電性組成物の塗布性と、導電性組成物より形成される導電膜の導電性のバランスにより優れる。
溶剤(B)の含有量が上記範囲内であれば、塗布性がより向上する。
(界面活性剤(C))
界面活性剤としては、陰イオン系界面活性剤、陽イオン系界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン系界面活性剤などが挙げられる。これらの界面活性剤は、いずれか1種を単独で用いてもよいし、2種以上を任意の割合で混合して用いてもよい。
陰イオン系界面活性剤としては、例えば、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、オクタン酸ナトリウム、デカン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、ミリスチン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ペルフルオロノナン酸、N−ラウロイルサルコシンナトリウム、ココイルグルタミン酸ナトリウム、アルファスルホ脂肪酸メチルエステル塩、ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェノールスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリルリン酸、ラウリルリン酸ナトリウム、ラウリルリン酸カリウムなどが挙げられる。
陽イオン系界面活性剤としては、例えば、塩化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、塩化テトラブチルアンモニウム、塩化ドデシルジメチルベンジルアンモニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化オクチルトリメチルアンモニウム、塩化デシルトリメチルアンモニウム、塩化ドデシルトリメチルアンモニウム、塩化テトラデシルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化アルキルトリメチルアンモニウム、臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、塩化ベンジルトリメチルアンモニウム、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、臭化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム、塩化ジデシルジメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、モノメチルアミン塩酸塩、ジメチルアミン塩酸塩、トリメチルアミン塩酸塩、塩化ブチルピリジニウム、塩化ドデシルピリジニウム、塩化セチルピリジニウムなどが挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ドデシルアミノメチルジメチルスルホプロピルベタイン、オクタデシルアミノメチルジメチルスルホプロピルベタイン、コカミドプロピルベタイン、コカミドプロピルヒドロキシスルタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、ラウロイルグルタミン酸カリウム、ラウロイルメチル−β−アラニン、ラウリルジメチルアミン−N−オキシド、オレイルジメチルアミンN−オキシドなどが挙げられる。
非イオン系界面活性剤としては、例えば、ラウリン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ペンタエチレングリコールモノドデシルエーテル、オクタエチレングリコールモノドデシルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、オクチルフェノールエトキシレート、ノニルフェノールエトキシレート、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヘキシタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルポリエチレングリコール、ラウリン酸ジエタノールアミド、オレイン酸ジエタノールアミド、ステアリン酸ジエタノールアミド、オクチルグルコシド、デシルグルコシド、ラウリルグルコシド、セタノール、ステアリルアルコール、オレイルアルコールなどが挙げられる。
非イオン系界面活性剤として、上述した以外にも、含窒素官能基及び末端疎水性基を有する水溶性ポリマーを用いてもよい。この水溶性ポリマーは従来の界面活性剤とは異なり、含窒素官能基を有する主鎖部分(親水性部分)と、末端の疎水性基部分とによって界面活性能を有し、塗布性の向上効果が高い。よって、他の界面活性剤を併用しなくても、優れた塗布性を導電性組成物に付与できる。しかも、この水溶性ポリマーは酸や塩基を含まないうえ、加水分解により副生成物が生じにくいことから、レジスト層等への悪影響が特に少ない。
含窒素官能基としては、溶解性の観点から、アミド基が好ましい。
末端疎水性基としては、例えばアルキル基、アラルキル基、アリール基、アルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アラルキルチオ基、アリールチオ基、一級又は二級のアルキルアミノ基、アラルキルアミノ基、アリールアミノ基などが挙げられる。これらの中でも、アルキルチオ基、アラルキルチオ基、アリールチオ基が好ましい。
末端疎水性基の炭素数は、7〜100が好ましく、7〜50がより好ましく、10〜30が特に好ましい。
水溶性ポリマー中の末端疎水性基の数は特に制限されない。また、同一分子内に末端疎水性基を2つ以上有する場合、末端疎水性基は同じ種類であってもよいし、異なる種類であってもよい。
水溶性ポリマーとしては、含窒素官能基を有するビニルモノマーのホモポリマー、又は含窒素官能基を有するビニルモノマーと、含窒素官能基を有さないビニルモノマー(その他のビニルモノマー)とのコポリマーを主鎖構造とし、かつ、ポリマーを構成する繰り返し単位以外の部位に疎水性基を有する化合物が好ましい。
含窒素官能基を有するビニルモノマーとしては、アクリルアミド及びその誘導体、含窒素官能基を有する複素環状モノマー等が挙げられ、その中でもアミド結合を持つものが好ましい。具体的には、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、t−ブチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、N−ビニル−N−メチルアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム等が挙げられる。これらの中でも、溶解性の観点から、アクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム等が特に好ましい。
その他のビニルモノマーとしては、含窒素官能基を有するビニルモノマーを共重合可能であれば特に制限されないが、例えば、スチレン、アクリル酸、酢酸ビニル、長鎖α−オレフィンなどが挙げられる。
水溶性ポリマーへの末端疎水性基の導入方法としては特に制限されないが、通常、ビニル重合時の連鎖移動剤を選択することにより導入するのが簡便で好ましい。この場合、連鎖移動剤としてはアルキル基、アラルキル基、アリール基、アルキルチオ基、アラルキルチオ基、アリールチオ基等の疎水性基を含む基が、得られる重合体の末端に導入されるものであれば特に限定はされない。例えば、末端疎水性基としてアルキルチオ基、アラルキルチオ基、又はアリールチオ基を有する水溶性ポリマーを得る場合は、これらの末端疎水性基に対応する疎水性基を有する連鎖移動剤、具体的にはチオール、ジスルフィド、チオエーテルなどを用いてビニル重合することが好ましい。
水溶性ポリマーの主鎖部分は水溶性であり、含窒素官能基を有する。主鎖部分の単位数(重合度)は、1分子中に2〜1000が好ましく、2〜100がより好ましく、2〜50が特に好ましい。含窒素官能基を有する主鎖部分の単位数が大きすぎる場合は、界面活性能が低下する傾向がある。
界面活性剤(C)としては、上述した中でもレジスト層への影響が少ない点で、非イオン系界面活性剤が好ましく、その中でも特に含窒素官能基及び末端疎水性基を有する水溶性ポリマーが好ましい。
混合工程では、界面活性剤(C)の含有量が、導電性ポリマー(A)と界面活性剤(C)の合計を100質量部としたときに、5〜80質量部となるように、導電性ポリマー(A)と溶剤(B)と界面活性剤(C)とを混合することが好ましい。界面活性剤(C)の含有量は、導電性ポリマー(A)と界面活性剤(C)の合計を100質量部としたときに、10〜70質量部がより好ましく、10〜60質量部がさらに好ましい。
界面活性剤(C)の含有量が上記範囲内であれば、導電性組成物のレジスト層への塗布性がより向上する。
(任意成分)
任意成分としては、例えば高分子化合物(導電性ポリマー(A)、塩基性化合物及び界面活性剤(C)を除く)、添加剤などが挙げられる。
高分子化合物としては、例えばポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール等のポリビニルアルコール誘導体類及びその変性体、デンプン及びその変性体(酸化デンプン、リン酸エステル化デンプン、カチオン化デンプン等)、セルロース誘導体(カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース及びこれらの塩等)、ポリアクリルアミド、ポリ(N−t−ブチルアクリルアミド)、ポリアクリルアミドメチルプロパンスルホン酸等のポリアクリルアミド類、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸(塩)、ポリエチレングリコール、水溶性アルキド樹脂、水溶性メラミン樹脂、水溶性尿素樹脂、水溶性フェノール樹脂、水溶性エポキシ樹脂、水溶性ポリブタジエン樹脂、水溶性アクリル樹脂、水溶性ウレタン樹脂、水溶性アクリルスチレン共重合体樹脂、水溶性酢酸ビニルアクリル共重合体樹脂、水溶性ポリエステル樹脂、水溶性スチレンマレイン酸共重合樹脂、水溶性フッ素樹脂及びこれらの共重合体が挙げられる。
添加剤としては、例えば顔料、消泡剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、耐熱性向上剤、レベリング剤、たれ防止剤、艶消し剤、防腐剤などが挙げられる。
<作用効果>
本発明の導電性組成物の製造方法によれば、レジスト層の膜減りが少ない導電膜を形成できる導電性組成物を簡便に製造できる。
<用途>
本発明により得られる導電性ポリマー及び導電性組成物は、荷電粒子線描画時の帯電防止用として好適である。具体的には、本発明により得られる導電性組成物を、化学増幅型レジストを用いた荷電粒子線によるパターン形成法のレジスト層の表面に塗布して導電膜を形成する。こうして形成された導電膜がレジスト層の帯電防止膜となる。
また、上述した以外にも、本発明により得られる導電性ポリマー及び導電性組成物は、例えばコンデンサ、透明電極、半導体等の材料として使用することもできる。
以下、本発明を実施例により更に詳しく説明するが、以下の実施例は本発明の範囲を限定するものではない。
[測定・評価方法]
<導電性の評価>
基材としてガラス基材上に導電性組成物を2.0mL滴下し、基材表面全体を覆うように、スピンコーターにて2000rpm×60秒間の条件で回転塗布して塗膜を形成した後、ホットプレートにて80℃で2分間加熱処理を行い、基材上に膜厚約30nmの導電膜を形成して導電体を得た。
ハイレスタUX−MCP−HT800(株式会社三菱ケミカルアナリテック製)を用い2端子法(電極間距離20mm)にて、導電膜の表面抵抗値[Ω/□]を測定した。
<膜減り試験による評価>
(膜減り量の測定)
化学増幅型電子線レジスト(以下、「レジスト」と略す。)を使用し、レジスト層の膜減り量を以下の手順(1A)〜(8A)で測定した。
(1A)レジスト層の形成:基材として4インチシリコンウエハー上にレジスト0.2μmをスピンコーターにて2000rpm×60秒間の条件で回転塗布した後、ホットプレートにて130℃で90秒間プリベークを行い、溶剤を除去し、基材上にレジスト層を形成した。
(2A)レジスト層の膜厚測定1:基材上に形成されたレジスト層の一部を剥離し、基材面を基準位置として、触針式段差計(Stylus profiler P−16+, KLA−Tencor Corporation製)を用い、初期のレジスト層の膜厚a[nm]を測定した。
(3A)導電膜の形成:レジスト層上に導電性組成物2mLを滴下し、レジスト層の表面全体を覆うように、スピンコーターにて2000rpm×60秒間の条件で回転塗布した後、ホットプレートにて80℃で2分間プリベークを行い、溶剤を除去し、レジスト層上に膜厚約30nmの導電膜を形成した。
(4A)PEB処理:導電膜とレジスト層が積層した基材を空気雰囲気下、ホットプレートにて120℃×20分加熱し、この状態の基材を空気中、常温(25℃)で90秒静置した。
(5A)水洗:導電膜を20mLの水で洗い流した後、スピンコーターにて2000rpm×60秒間で回転させ、レジスト層の表面の水を除去した。
(6A)現像:2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液からなる現像液20mLをレジスト層の表面に滴下した。60秒静置した後、スピンコーターにて2000rpm×60秒間で回転させ、レジスト層の表面の現像液を除去し、引き続き60秒間回転を維持して乾燥した。
(7A)レジスト層の膜厚測定2:前記(2A)においてレジスト層を一部剥離した部分から5mm以内におけるレジスト層の一部を剥離した後、触針式段差計を用いて現像後のレジスト層の膜厚b[nm]を測定した。
(8A)膜減り量の算出:上記膜厚aの値から膜厚bの値を差し引いて、レジスト層の膜減り量c[nm](c=a−b)を算出した。
(基準膜減り量の測定)
レジスト層は、レジスト層形成後の保管期間によって個々のレジストに特有の膜減り量(以下、「基準膜減り量」という。)d[nm]が存在する。導電膜に起因しないこの基準膜減り量dを以下の手順(1B)〜(6B)で測定した。
(1B)レジスト層の形成:前記(1A)と同様にして、基材上にレジスト層を形成した。
(2B)レジスト層の膜厚測定1:前記(2A)と同様にして、初期のレジスト層の膜厚a[nm]を測定した。
(3B)PEB処理:レジスト層が積層した基材を用いた以外は、前記(4A)と同様にしてベーク処理した。
(4B)現像:前記(6A)と同様にして、現像を行った。
(5B)レジスト層の膜厚測定2:前記(2B)においてレジスト層を剥離した部分から5mm以内におけるレジスト層の一部を剥離した後、触針式段差計を用いて現像後のレジスト層の膜厚e[nm]を測定した。
(6B)膜減り量の算出:上記膜厚aの値から膜厚eの値を差し引いて、レジスト層の基準膜減り量d(d=a−e)を算出した。
なお、レジスト層の基準膜減り量dは、3nmであった。
(導電膜中の成分が原因となるレジスト層の膜減り量の算出)
上記レジスト層の膜減り量cの値からレジスト層の基準膜減り量dの値を差し引いて、導電膜からレジスト層へ移行した、溶融した添加剤が原因となるレジスト層の膜減り量f[nm](f=c−d)を算出し、以下の評価基準にて評価した。膜減り量fが少ないほど好ましい。
A:膜減り量fが10nm未満である。
B:膜減り量fが10nm以上である。
[界面活性剤(C)の製造]
<含窒素官能基及び末端疎水性基を有する水溶性ポリマー(C1)の製造>
N−ビニル−2−ピロリドン55gと、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル3gと、連鎖移動剤としてn−ドデシルメルカプタン1gとを、予め内温80℃に加熱しておいたイソプロピルアルコールに、内温80℃に保ちながら滴下し、滴下重合を行なった。滴下終了後、内温80℃でさらに2時間熟成を行った後、放冷、減圧濃縮し、少量のアセトンに再溶解した。得られた重合体のアセトン溶液を過剰のn−ヘキサンに滴下することで得られる白色沈殿を、濾別、洗浄後、乾燥することで、45gの水溶性ポリマー(C1)を得た。
[実施例1]
<導電性ポリマー(A)の製造>
2−アミノアニソール−4−スルホン酸100mmolに、水酸化テトラブチルアンモニウム(pKa=10以上、沸点=200℃超)100mmolと水100mLを添加して、モノマー溶液を得た。
得られたモノマー溶液に、ペルオキソ二硫酸アンモニウム100mmolの水溶液(酸化剤溶液)を10℃で滴下した。滴下終了後、25℃で15時間さらに攪拌した後、35℃まで昇温してさらに2時間撹拌して、反応生成物が沈殿した反応液を得た(重合工程)。
得られた反応液を遠心濾過器にて濾過し、沈殿物(反応生成物)を回収して、1Lのメタノールにて反応生成物を洗浄した後に乾燥させ、粉末状の導電性ポリマー(A1)を得た。
<導電性組成物の調製>
導電性ポリマー(A1)0.9質量部と、水溶性ポリマー(C1)0.1質量部と、イソプロピルアルコール4.0質量部と、水95.0質量部とを混合し、導電性組成物を得た。
得られた導電性組成物について、導電性を評価し、膜減り試験を行った。これらの結果を表1に示す。
[実施例2]
水酸化テトラブチルアンモニウムの代わりに、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン(pKa=10以上、沸点=200℃超)100mmolを用いた以外は、実施例1と同様にして粉末状の導電性ポリマー(A2)を得た。
得られた導電性ポリマー(A2)を用いた以外は、実施例1と同様にして導電性組成物を調製し、導電性を評価し、膜減り試験を行った。これらの結果を表1に示す。
[実施例3]
水酸化テトラブチルアンモニウムの代わりに、1−(3−アミノプロピル)−2−ピロリドン(pKa=9.78、沸点=200℃超)100mmolを用いた以外は、実施例1と同様にして粉末状の導電性ポリマー(A3)を得た。
得られた導電性ポリマー(A3)を用いた以外は、実施例1と同様にして導電性組成物を調製し、導電性を評価し、膜減り試験を行った。これらの結果を表1に示す。
[比較例1]
水酸化テトラブチルアンモニウムの代わりに、ピリジン(pKa=5.25、沸点=115℃)100mmolを用いた以外は、実施例1と同様にして粉末状の導電性ポリマー(A4)を得た。
得られた導電性ポリマー(A4)を用いた以外は、実施例1と同様にして導電性組成物を調製し、導電性を評価し、膜減り試験を行った。これらの結果を表2に示す。
[比較例2]
水酸化テトラブチルアンモニウムの代わりに、アンモニア(pKa=9.25、沸点=−33℃)100mmolを用いた以外は、実施例1と同様にして粉末状の導電性ポリマー(A5)を得た。
得られた導電性ポリマー(A5)を用いた以外は、実施例1と同様にして導電性組成物を調製し、導電性を評価し、膜減り試験を行った。これらの結果を表2に示す。
[比較例3]
水酸化テトラブチルアンモニウムの代わりに、トリエチルアミン(pKa=10.75、沸点=89℃)100mmolを用いた以外は、実施例1と同様にして粉末状の導電性ポリマー(A6)を得た。
得られた導電性ポリマー(A6)を用いた以外は、実施例1と同様にして導電性組成物を調製し、導電性を評価し、膜減り試験を行った。これらの結果を表2に示す。
Figure 2021038357
Figure 2021038357
表1、2中の略号は以下の通りである。
・TBAH:水酸化テトラブチルアンモニウム
・DBN:1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン
・APP:1−(3−アミノプロピル)−2−ピロリドン
・Py:ピリジン
・NH:アンモニア
・TEA:トリエチルアミン
・IPA:イソプロピルアルコール
表1から明らかなように、各実施例で得られた導電性ポリマー(A)を含む導電性組成物からは、レジスト層の膜減りが少ない導電膜を形成できた。
一方、表2から明らかなように、各比較例の場合、レジスト層が膜減りしやすかった。
本発明の導電性ポリマーの製造方法により得られる導電性ポリマーは、レジスト層上に形成して荷電粒子線を用いたパターン形成した際に、レジスト層の膜減りが少ない導電膜を形成でき、荷電粒子線描画時の帯電防止用として有用である。

Claims (3)

  1. 塩基性化合物の存在下、モノマー成分を酸化剤により重合させる工程を含み、
    前記モノマー成分が、酸性基置換アニリン及びその塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物であり、
    前記塩基性化合物の25℃における酸解離定数が9.5以上であり、かつ沸点が90℃以上である、導電性ポリマーの製造方法。
  2. 前記モノマー成分が、下記一般式(1)で表される化合物である、請求項1に記載の導電性ポリマーの製造方法。
    Figure 2021038357
    式(1)中、R〜Rは、各々独立に、水素原子、炭素数1〜24の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、炭素数1〜24の直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシ基、酸性基、ヒドロキシ基、ニトロ基、又はハロゲン原子を表し、R〜Rのうちの少なくとも1つは酸性基又はその塩である。
  3. 請求項1又は2に記載の導電性ポリマーの製造方法により導電性ポリマーを得る工程と、得られた導電性ポリマーと溶剤とを混合する工程とを含む、導電性組成物の製造方法。
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