JP2021037865A - 台車、階段昇降装置及び搬送方法 - Google Patents
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Abstract
Description
図1(a)〜(d)は、本実施形態の台車10の斜視図、側面図、前方から見た正面図、底面図である。図1(e)は、台車10の右前方の上端部の要部の拡大斜視図である。
図1(e)に示すように、収容部11のロック機構10R側の角の上面には、高さ数cmのゴム部材13が設けられている。これにより、収容部11の上面と蓋部材12との間に空間を空けた状態で、蓋部材12をロック機構10Rによってロックすることができる。
図1(d)に示すように、収容部11の底面には、2対(4つ)の走行用車輪15a,15b,15c,15dが設けられる。これら走行用車輪15a〜15dは、同じ大きさであって、収容部11の中心軸C1に対して左右対称に間隔L1をおいて配置される。
次に、図2〜図7を用いて、階段昇降装置としての搬送装置20の構成について説明する。本実施形態では、操作側を「前方」、その反対側を「後方」と呼ぶ。搬送装置20は、台車10の対となる走行用車輪15a〜15dの間隔L1よりも狭い幅を有する。具体的には、搬送装置20は、幅が350mm程度、後述する荷台ハンドル部40の高さが1200mm程度である。後述するように、搬送装置20の可動台31はスライド可能である。搬送装置20の長さは、可動台31がスライドしていない状態で約1300mm、スライドした状態で約1600mmである。
図3に示すように、積載用ガイドレール33,34は、台車10の積載用車輪17a〜17dの間隔L2で配置される。
また、図6に示すように、他端部33a,34aは、受止機構として機能し、下方に折れて低くなるように傾斜している。これにより、台車10の前側の積載用車輪17a,17bが他端部33a,34aのそれぞれに至ると、他端部33a,34aの傾斜に積載用車輪17a,17bが係止する。
スライドレールは、断面がコの字形状のアウター部25rと、このアウター部25rの凹部に嵌合して摺動するインナー部31rとを備える。各アウター部25rの後方端部は、制御ボックス29の両側に取り付けられている。アウター部25rの前方側は、連結部材25fにより連結されている。制御ボックス29及び連結部材25fは、フレームを介して移動機構21に固定される。
油圧シリンダ25sは、可動台31のほぼ中央の裏面に配置される。油圧シリンダ25sのロッドは、可動台31の前板部31fの後方面に取り付けられる。そして、この油圧シリンダ25sは、下方に配置された駆動モータ25mによって駆動されて、ロッドを伸縮させる。ロッドを伸長させた場合には、アウター部25r及び制御ボックス29に対して前方に可動台31を移動させる。また、伸長したロッドを縮めた場合には、アウター部25r及び制御ボックス29に対して後方に可動台31を移動させる。
図6に示すように、スロープ部35は、本体部、端部支持部36及びストッパー37を備える。
スロープガイドレール38,39は、可動台31の積載用ガイドレール33,34に、それぞれ一直線で続くように、間隔L2で離間して設けられる。スロープガイドレール38,39には、上が開口した断面がコの字形状の部材で形成される。スロープガイドレール38,39の後方側の端部は、端部の横幅が徐々に広がっている。
図5に示すように、操作ボックス45には、電源投入操作部45k、バッテリー容量表示45d、非常停止ボタン45b、走行方向スイッチS1、重心移動スイッチS2、速度可変スイッチS3が設けられている。走行方向スイッチS1は、搬送装置20の移動方向(階段の上昇又は下降)を選択する操作部である。重心移動スイッチS2は、重心の移動方向(前方側又は後方側)を選択する操作部である。速度可変スイッチS3は、搬送装置20の移動速度を選択する操作部である。
次に、図8〜図10を用いて、上述した台車10及び搬送装置20の使用方法(搬送方法)について説明する。ここでは、台車10に積載した資機材を、搬送装置20に積載し、この搬送装置20で階段を昇降し、目的階に到着した後、台車10を搬送装置20から降ろす場合について説明する。本実施形態では、搬送装置20が昇降する階段は、折り返し階段であって、階段の幅及び階段の入口の寸法は、約900mm以上であり、階段の踊り場の寸法は、約1200mm以上×約1800mm以上である。また、この階段は、18度から35度の傾斜を有する。
まず、搬送装置20への台車10の積載作業について説明する。
作業場において台車10に荷物を積み込む。荷物としては、例えば、資機材や解体材、搬入車両からの荷物等がある。具体的には、台車10の収容部11に、荷物を収容した後、蓋部材12を閉じて、ロック機構10Rによって固定する。
台車10を搬送装置20の傍まで移動させ、搬送装置20と台車10とが直線になるように配置する。搬送装置20のクローラベルト22bの前方側にキャンバー板を挟み込むことにより、車輪23の一部を浮かせて、クローラベルト22bの後方側を着地させる。電源を入れない場合、クローラベルト22bは回転せず、搬送装置20は固定状態になる。
そして、図8(c)に示すように、前方の積載用車輪17a,17bが、他端部33a,34aに至ると落ち込んで、台車10は固定状態になる。
次に、搬送装置20によって、階段を昇降する作業について説明する。ここでは、上昇する場合を説明する。
次に、クローラ機構の設定処理を実行する(ステップS1−2)。具体的には、操作ボックス45の走行方向スイッチS1を「上昇」に設定し、速度可変スイッチS3で速度を設定する。
なお、この場合、図8(d)に示すように、搬送装置20の荷台部30は後方に位置している。
次に、搬送装置20から台車10を降ろす作業について説明する。この作業は、階段における搬送後に行なわれる。
次に、ベルト係止部30a,35aからベルトB1を取り外し、ストッパー37を台車10から外すことにより、搬送装置20における台車10の固定を解除する。
そして、搬送装置20の荷台部30から台車10を降ろす。具体的には、台車ハンドル部14を把持して、台車10を後方に引っ張り、積載用車輪17a,17bを、積載用ガイドレール33,34の他端部33a,34aから引き出し、後方に移動させる。この場合、積載用車輪17a〜17dは、積載用ガイドレール33,34及びスロープ部35のスロープガイドレール38,39に沿って移動する。積載用車輪17a〜17dがスロープガイドレール38,39の端部に至った場合には、台車10の走行用車輪15a〜15dが着地する。更に、台車10を後方に引いて、搬送装置20から降ろす。そして、台車10を目的地に移動させ、ロック機構10Rの解除、蓋部材12の開放により、台車10の収容部11から荷物を取り出す。
(1)本実施形態の台車10は、走行用車輪15a〜15dの中心軸C1側に、走行用車輪15a〜15dよりも小さい2対の積載用車輪17a〜17dを備える。そして、台車10の積載に用いる積載用車輪17a〜17dの幅に応じた間隔L2で、搬送装置20のレール(33,34,38,39)を配置する。これにより、搬送装置20の幅を台車10よりも小さくすることが可能である。従って、狭い階段であっても、搬送装置20を用いて台車10を搬送することができる。更に、台車10の積載用車輪17a〜17dの最下位置が、台車10の走行用車輪15a〜15dの最下位置よりも高い位置にあり、スロープ部35のスロープガイドレール38,39の端部の高さH1が、台車10の積載用車輪17a〜17dの高さと同じに配置される。これにより、傾斜するレール(33,34,38,39)の勾配を緩くしても、スロープガイドレール38,39を短くすることができるので、台車10の積載用車輪17a〜17dを、積載用ガイドレール33,34に容易に載せることができる。
(3)本実施形態の台車10は、収容部11及び蓋部材12を、鉄格子の部材で構成する。これにより、台車10を軽くすることができる。
・上記実施形態においては、台車10は、走行用車輪15a〜15dよりも小さい積載用車輪17a〜17dを備える。台車10の積載用車輪17a〜17dの大きさは、これに限られない。例えば、走行用車輪15a〜15dと同じ大きさの車輪を用いて、その車輪の最下位置が走行用車輪15a〜15dの最下位置よりも高くなるように、台車10に取り付けてもよい。
Claims (7)
- 荷物を収容する収容部と、
前記収容部の底面に取り付けられた1対の走行用車輪と、
前記1対の走行用車輪の間に取り付けられた1対の積載用車輪とを備え、
前記積載用車輪の最下位置が、前記走行用車輪の最下位置よりも高い位置に取り付けられていることを特徴とする台車。 - 台車を載置する荷台部と、
前記荷台部の下方に配置され、階段に接触して前記階段を昇降する昇降機構とを備えた階段昇降装置であって、
前記荷台部は、載置される前記台車の1対の積載用車輪を走行させる1対の積載用ガイドレールを備え、
前記荷台部の一端部には、水平軸に対して両方向に回転可能にスロープ部が設けられ、
前記スロープ部には、前記一端部において前記積載用ガイドレールに続くスロープガイドレールが設けられていることを特徴とする階段昇降装置。 - 前記スロープ部には、前記スロープガイドレールの端部を、前記積載用車輪の高さに応じた高さにする端部支持部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の階段昇降装置。
- 前記積載用ガイドレールには、前記荷台部の他端部に、前記台車の積載用車輪の受止機構が設けられていることを特徴とする請求項2又は3に記載の階段昇降装置。
- 前記スロープ部には、前記荷台部に載置した前記台車に前記スロープ部を立て掛けるように回転させた状態で、前記台車を係止するロック機構が設けられていることを特徴とする請求項2〜4の何れか1項に記載の階段昇降装置。
- 前記荷台部には、前記荷台部の載置面に対する角度を変更可能な荷台ハンドル部が設けられていることを特徴とする請求項2〜5の何れか1項に記載の階段昇降装置。
- 荷物を収容した台車を、階段昇降装置の荷台部に載置して、階段を昇降するための搬送方法であって、
前記台車は、
荷物を収容する収容部と、
前記収容部の底面に取り付けられた1対の走行用車輪と、
前記1対の走行用車輪の間に取り付けられ、前記走行用車輪の最下位置よりも高い位置に最下位置が設けられている1対の積載用車輪とを備え、
前記階段昇降装置は、
載置される前記台車の前記1対の積載用車輪を走行させる1対の積載用ガイドレールが設けられている荷台部と、
前記荷台部の下方に配置され、階段に接触して前記階段を昇降する昇降機構と、
前記積載用ガイドレールに続くスロープガイドレールが設けられ、水平軸に対して両方向に回転可能に前記荷台部の一端部に設けられたスロープ部とを備え、
前記スロープ部の端部を着地させるように倒した上で、前記台車の積載用車輪を、前記スロープガイドレールの上及び前記積載用ガイドレールの上を走行させて、前記台車を前記荷台部に載置し、
前記台車を固定した後、前記昇降機構を駆動して、前記階段を昇降させることを特徴とする搬送方法。
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