JP2021037845A - 車両の収納部材構造 - Google Patents
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Abstract
Description
したがって、本発明の車両の収納部材構造においては、底面に載置された薄板状の物品などを収納部から取り出す際に、収納部の下方傾斜面部から底面の縁部へ向かって物品を押すと、物品の一端が持ち上げられるので、小さな力でも物品を収納部から簡単に取り出すことができ、物品の取り出し性能を向上させることができる。
また、本発明の収納部材構造では、物品を収納部から持ち上げる際に、物品が下方傾斜面部と当接する面積が従来の収納トレイと比べ大きくなっているので、乗員の指に加わる反力が小さくなり、物品の取り出し性能の向上を図ることができる。
しかも、本発明の収納部材構造においては、下方傾斜面部が収納部の底面の車両前後方向又は車両幅方向の縁部と繋がっているので、物品をスライドさせる際に、物品を底面の縁部に当てることが可能となり、物品を円滑にスライドさせることができ、物品の取り出し性能をより一層を高めることができる。
図1〜図6は本発明の第1実施形態に係る車両の収納部材構造を示すものである。本実施形態の収納部材構造を有する車両は、図1〜図6に示すように、車室内R側の車両前部に位置するフロアパネル(車体)1に固定される収納部材のセンターコンソール2を有しており、該センターコンソール2は、車両幅方向に間隔を空けて横並びに設けられる運転席と助手席(図示せず)との間で、車両前後方向に沿って配置されている。このセンターコンソール2には、カード類などの薄板状の物品3を載置するための底面4を有する収納部5が設けられており、該収納部5は、車両前後方向に延びるセンターコンソール2の車両前方側に位置している。また、収納部5は、車両上面視で車両前後方向の寸法が長い四角形状を有しており、ティッシュボックスなどの物品3Aも収納することが可能な大きさに形成されている。なお、センターコンソール2が位置するフロアパネル1の下面には、車両幅方向に延びるクロスメンバ11が設けられている。
これにより、収納部5の底面4に薄板状の物品3を載置した場合、当該物品3と下方傾斜面部41との間に隙間が形成されることになり、下方傾斜面部41から底面4の縁部4aへ向かって物品3を押すと、物品3の後端部側が持ち上げられ、収納部5内の物品3を簡単に取り出せる構造としている。また、下方傾斜面部41と底面4の縁部4aとが繋がっているため、収納部5の底面4に載置した薄板状の物品3を取り出す際に、物品3を車両前方へ向けてスライドさせることで物品3の前端部分を底面4の車両幅方向の縁部4aに当てることが可能となり、物品3の取り出しが円滑に行えるようになっている。しかも、物品3の側部を底面4の車両前後方向の縁部4bに接触させながら物品3を車両前方へ向けてスライドさせることにより、物品3の取り出しがより一層簡単に行えるようになっている。
これにより、収納部5の底面4に載置されている薄板状の物品3を下方傾斜面部41から上方傾斜面部42へ向かってスライドさせると、物品3の後端部(上方傾斜面部42側の端部)が持ち上げられ、収納部5内の物品3が簡単に取り出せるようになっている。また、薄板状の物品3を車両後方へスライドさせる行先が上方傾斜面部42に連続し、物品3の後端部の持ち上げ高さが大きくなり、物品3の取り出し性能が向上するようになっている。さらに、下方傾斜面部41及び上方傾斜面部42が連続している部分の底面4は、車両下方への荷重に対する剛性が高くなることから、物品3を持ち上げ、あるいは、スライドさせる際に生じる底面4のべかつきが抑制されるようになっている。
したがって、本実施形態の車両の収納部材構造においては、底面4に載置された薄板状の物品3を収納部5から取り出す際に、収納部5の下方傾斜面部41から底面4の前端部側に位置する車両幅方向の縁部4aへ向かって物品3を押すことにより、物品3の後端部側が持ち上げられることになるので、物品3の後端部を指で摘まんで持ち上げることによって収納部5から容易に取り出すことができ、物品3の取り出し性能を向上させることができる。
また、本実施形態の収納部材構造では、物品3を収納部5から持ち上げる際に、物品3が下方傾斜面部41と当接する面積が従来の収納トレイと比べて大きくなっているので、乗員の指に加わる反力が小さくなり、物品3の取り出し操作が容易となり、物品3の取り出し性能の向上を図ることができる。
しかも、本実施形態の収納部材構造においては、下方傾斜面部41が収納部5の底面4の車両幅方向の縁部4aと繋がっているので、物品3をスライドさせる際に、物品3を底面4の縁部4aに当てることが簡単となり、物品3のスライド操作を容易に行うことができ、物品の取り出し性能を更に高めることができる。
したがって、本実施形態の収納部材構造では、上方傾斜面部42と下方傾斜面部41とが連続部43を挟んで連続して形成されているので、収納部5の底面4に載置されている薄板状の物品3を下方傾斜面部41から上方傾斜面部42へ向かってスライドさせると、物品3の後端部(上方傾斜面部42側の端部)を持ち上げることができ、収納部5内の物品3を簡単に取り出せることにより、物品3の取り出し性能が向上するという効果を奏することができる。
また、本実施形態の収納部材構造においては、薄板状の物品3を車両後方へスライドさせる行先が上方傾斜面部42に連続しているので、物品3の後端部を持ち上げることができる高さが大きくなり、物品3の取り出し性能を更に向上させることができる。しかも、下方傾斜面部41及び上方傾斜面部42が連続している部分の底面4は、車両下方への荷重に対する剛性が高くなるので、物品3を持ち上げたり、あるいは、スライドさせたりする際に生じる底面4のべかつきが効果的に抑えられ、物品3の取り出し性能の向上を図ることができる。
図7及び図8は、本発明の第2実施形態に係る車両の収納部材構造を示すものである。なお、上述した第1実施形態で説明したものと同様の部分については、同一の符号を付して重複した説明は省略する。
この第2実施形態の収納部材構造において、収納部5の底面4の車両前方側には、図7及び図8に示すように、該底面4の車両幅方向へ長さW1で延び、かつ車両上方へ突出する複数本(本実施形態では2本)のビード部7が底面4の車両前後方向に間隔を空けて設けられており、これらビード部7の上部に薄板状の物品3が載置されるように構成されている。また、底面4の車両前方側の縁部4aと、車両前方側に位置するビード部7とは、車両前後方向に間隔S1を空けて配置されている。そして、ビード部7は、底面4の車両幅方向の縁部4aから物品3の前後長さLの範囲内において設けられている。底面4の縁部4aとビード部7との間隔S1や、ビード部7の高さH、車両幅方向の長さW1及び車両前後方向の間隔S2は、図8の矢印で示すように、ビード部7に載せた物品3の前端部を車両下方へ押し易く、かつ物品3の前端部を車両下方へ押した時に、物品3の後端部を持ち上げることが可能な大きさに設定されている。
図9及び図10は、本発明の第3実施形態に係る車両の収納部材構造を示すものである。なお、上述した第1実施形態で説明したものと同様の部分については、同一の符号を付して重複した説明は省略する。
この第3実施形態の収納部材構造において、収納部5の底面4の車両前方側には、図9及び図10に示すように、車両下方へ凹む複数(本実施形態では2個)の凹部8,9が底面4の車両前後方向に間隔S3を空けて設けられており、凹部8,9の前後間には、底面4の一部を構成する平面(車両上方へ湾曲した曲面でも良い)形状の連続部40が設けられている。また、複数の凹部8,9のうち、車両前方側の凹部8は、4底面の車両幅方向へ延び、車両幅方向の長さW2が車両後方側の凹部9の車両幅方向の長さW3よりも大きく形成されている(W2>W3)。そして、凹部8,9の深さや車両前後方向の間隔S3などは、底面4に載せた物品3の前端部を車両下方へ押し易く、かつ物品3の前端部を車両下方へ押した時に、物品3の後端部を持ち上げることが可能な大きさに設定されている。
1a 前側凹部
2 センターコンソール(収納部材)
3,3A 物品
4 収納部の底面
4a,4b 底面の縁部
5 収納部
7 ビード部
8,9 凹部
12 前側リンフォースメント
12a 差込孔
41 下方傾斜面部
42 上方傾斜面部
43 連続部
44 ボス部
51 収納壁部
52 膨出部
52a 頂面
R 車室内
S1 底面の縁部とビード部との間隔
S2 ビード部の車両前後方向の間隔
S3 凹部の車両前後方向の間隔
W1 ビード部の車両幅方向の長さ
W2 車両前方側の凹部の車両幅方向の長さ
W3 車両後方側の凹部の車両幅方向の長さ
Claims (8)
- 車室内側に位置する車体に固定される収納部材であって、該収納部材には、物品を載置するための底面を有する収納部が設けられている車両の収納部材構造において、
前記底面は、該底面の車両前後方向又は車両幅方向の縁部へ向かうに従って車両下方に傾斜する下方傾斜面部を有し、該下方傾斜面部は、前記底面の車両前後方向又は車両幅方向の縁部と繋がって配置されていることを特徴とする車両の収納部材構造。 - 前記底面は、前記下方傾斜面部へ向かうに従って車両上方に傾斜する上方傾斜面部と、該上方傾斜面部と連続して配置される連続部を有し、該連続部は、前記下方傾斜面部と前記上方傾斜面部との間に位置していることを特徴とする請求項1に記載の車両の収納部材構造。
- 前記下方傾斜面部は、前記車体に固定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両の収納部材構造。
- 前記収納部は、前記底面の縁部から車両上方へ向かって延びる収納壁部と、該収納壁部と前記下方傾斜面部とに跨って配置され、かつ車両上方へ膨出する膨出部とを有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の車両の収納部材構造。
- 車室内側に位置する車体に固定される収納部材であって、該収納部材には、物品を配置するための底面を有する収納部が設けられている車両の収納部材構造において、
前記底面には、該底面の車両幅方向へ延び、かつ車両上方へ突出する複数本のビード部が前記底面の車両前後方向に間隔を空けて設けられ、前記ビード部に前記物品が載置されるように構成されていることを特徴とする車両の収納部材構造。 - 前記底面の車両前方側の縁部と、車両前方側に位置する前記ビード部とは、車両前後方向に間隔を空けて配置されていることを特徴とする請求項5に記載の車両の収納部材構造。
- 車室内側に位置する車体に固定される収納部材であって、該収納部材には、物品を載置するための底面を有する収納部が設けられている車両の収納部材構造において、
前記底面には、車両下方へ凹む複数の凹部が前記底面の車両前後方向に間隔を空けて設けられていることを特徴とする車両の収納部材構造。 - 前記複数の凹部のうち、車両前方側の凹部は、前記底面の車両幅方向へ延び、車両後方側の凹部よりも車両幅方向の長さが大きく形成されていることを特徴とする請求項7に記載の車両の収納部材構造。
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