JP2021037742A - 液体補充システム - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、本発明の目的は、液体収容ボトルを液体タンクに固定した状態で円滑かつ確実に液体補充を行うことができる液体補充システムを提供することである。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るインクジェット記録装置の斜視図である。図2は、本実施形態のインクジェット記録装置の要部を模式的に示す側面図である。
インクジェット記録装置1000(以下、「記録装置」ともいう)は、第1の給送部1、第2の給送部2、記録部3、および液体供給部4を有している。
第1の給送部1は、積載された記録媒体の束から1枚ずつ記録媒体を分離して第2の給送部2に供給する給送ローラ10を有している。第2の給送部2は、記録媒体の搬送方向に対して第1の給送部1の下流側に設けられ、給送ローラ10から給送された記録媒体を搬送する搬送ローラ11および排紙ローラ12を有している。搬送ローラ11と排紙ローラ12との間には、第2の給送部2により搬送される記録媒体を下方から支持するプラテン13が設けられている。記録部3は、プラテン13に対向する位置に設けられ、記録媒体の搬送方向と直交する方向に往復移動するキャリッジ14と、キャリッジ14に搭載され、それぞれが複数の吐出口からなる複数の吐出口列を有する記録ヘッド15とを有している。記録ヘッド15は、吐出口に対応して設けられたエネルギー発生素子が記録データに基づいて駆動されることで、各吐出口列から異なる色のインクを吐出して、プラテン13に支持された記録媒体にカラー画像を記録する。
記録ヘッド15から液体が吐出されると、記録ヘッド15内での負圧が増大し、これにより、液体タンク16内の収容室100に収容された液体が供給口101から供給チューブ107を介して記録ヘッド15に供給される。このとき、液体タンク16内の収容室100には、大気連通口102を通じて、記録ヘッド15に供給された液体と同量の空気が流入する。
液体タンク16に設けられた残量検知手段(図示せず)により、収容室100内の液体の残量が所定量以下であることが検知されると、記録装置1000の表示部1001には、ユーザに対して液体タンク16への液体の補充を促す旨の表示が行われる。ユーザは、記録装置1000の前面に設けられたタンクカバー1002を前方に倒して開放させ、液体を補充すべき液体タンク16に装着されたキャップ40を取り外し、液体注入部18(図4参照)を露出させる。そして、補充すべき液体が収容された液体収容ボトル20を用いて、露出させた液体注入部18を通じて液体タンク16に液体を補充する。なお、液体収容ボトル20は、使用される液体(インク)の色数に応じて予め複数種類(本実施形態では4種類)用意されている。各液体収容ボトル20には、内部に収容された液体(インク)の色情報が表示されている。ユーザは、用意された複数の液体収容ボトル20の中から、表示部1001の表示内容や、同じく液体タンク16に表示された色情報に基づいて、補充すべき液体が収容された液体収容ボトル20を選択する。
本実施形態の液体補充システムは、液体タンク16と、液体タンク16に補充される液体を収容する液体収容ボトル20とから構成されている。
液体タンク16は、概ね直方体状のタンク本体160と、タンク本体160内の収容室100に液体を注入するための液体注入部18とを有している。液体注入部18は、円筒状のアダプタ30と、アダプタ30の内側でタンク本体160を貫通するニードル32とを有している。アダプタ30は、タンク本体160の上面161と側面162との間に形成された傾斜面163に設けられ、本実施形態では、その中心軸が傾斜面163に垂直になるように設けられている。また、アダプタ30は、後述する液体収容ボトル20のノズル23の外周面27に嵌合可能な内周面31を有している。ニードル32は、タンク本体160の外側に位置する上端(一端)とタンク本体160の内側に位置する下端(他端)とを有し、上端から下端までアダプタ30の中心軸に沿って延びている。また、ニードル32は、その内部に互いに並行する2つの流体通路33,34を有している。2つの流体通路33,34は、第1の流体通路33と、第1の流体通路33よりも鉛直方向上方に位置する第2の流体通路34とを含み、それぞれが両端で開口し、タンク本体160の内外を連通させる。2つの流体通路33,34は、第1の流体通路33の上端側(一端側)の開口が第2の流体通路34の上端側の開口よりも低い位置にあって、第1の流体通路33の流路断面積が第2の流体通路34の流路断面積よりも大きくなるように形成されている。また、2つの流体通路33,34は、第2の流体通路34の下端側(他端側)の開口が第1の流体通路33の下端側の開口よりも高い位置になるように形成されている。なお、本明細書における「高い」および「低い」とは、液体補充システムを使用している姿勢(図4(a)の姿勢)における、重力方向における高さである。すなわち、図4(a)における上方が高く、下方が低い。また、タンク本体160とアダプタ30は、溶着や接着、ネジなどの接合手段により接合されていてよく、あるいは、一体的に形成されていてもよい。
液体補充動作では、まず、ユーザが液体収容ボトル20を保持し、ノズル23を液体タンク16のアダプタ30に嵌合させる。ノズル23とアダプタ30が互いに嵌合すると、注出口24に設けられたスリットバルブ25のスリット26にニードル32の上端が挿入され、スリットバルブ25が開放される。このとき、ノズル23とアダプタ30との間にはわずかな隙間しか形成されない。そのため、液体収容ボトル20は、図5(a)に示すように、ノズル23とアダプタ30との嵌合と、スリットバルブ25のスリット26へのニードル32の挿入とにより、ユーザに保持されることなく液体タンク16に固定される。
液体収容ボトル20から注入された液体は、液体タンク16内の収容室100を満たしていき、最終的には、図4(c)に示すように、気体を流通させる第2の流体通路34の下端側の開口を閉塞する。これにより、液体タンク16と液体収容ボトル20との間の気液交換が行われなくなり、ユーザが液体の補充量を目視で確認することなく、液体収容ボトル20から液体タンク16への液体の注入を自動的に終了させることができる。このため、液体タンク16から液体が溢れ出ることもない。液体の注入が終了した後、ユーザが液体収容ボトル20を取り外すことで、液体の補充動作は完了する。
図6は、本発明の第2の実施形態に係る液体補充システムの断面図である。
ニードル32は、上端がタンク本体160の外側に位置し、下端がタンク本体160の内側に位置していれば、第1の実施形態のように、その全長にわたってアダプタ30の中心軸に沿って延びていなくてもよい。本実施形態のニードル32は、途中で折れ曲がり、上端側がアダプタ30の中心軸に沿って延びる一方、下端側が鉛直方向に延びている。このような構成により、第1の実施形態と比べて、第2の流体通路34の下端側の開口位置(高さ)を調整しやすくなり、設計の自由度を高めることができる。なお、本実施形態のその他の構成および効果は、第1の実施形態と同様である。
図7(a)は、本発明の第3の実施形態に係る液体補充システムの断面図であり、図7(b)および図7(c)は、それぞれ本実施形態の液体補充システムを構成する液体収容ボトルおよび液体タンクの平面図である。
上述した実施形態では、液体収容ボトル20のノズル23は、ボトル本体21と同心に設けられているが、本実施形態では、ノズル23は、ボトル本体21の中心から偏心した位置に設けられている。これに伴い、ノズル23と(液体タンク16の)アダプタ30との間には、アダプタ30に対するノズル23の周方向の位置決めを行う位置決め機構28,35が設けられている。位置決め機構28,35は、ノズル23の外周面27に形成された凸部(第1の係合部)28と、アダプタ30の内周面31に形成され、凸部28と周方向に係合可能な凹部(第2の係合部)35とからなる。凸部28は、ノズル23の外周面27のうち、ボトル本体21に対するノズル23の偏心方向と反対側に形成され、凹部35は、アダプタ30の内周面31のうち周方向の最上部に形成されている。なお、凸部と凹部の位置は逆であってもよく、すなわち、ノズル23の外周面27に第1の係合部として凹部が形成され、アダプタ30の内周面31に第2の係合部として凸部が形成されていてもよい。
図8は、本発明の第4の実施形態に係る液体補充システムの断面図である。
本実施形態では、ノズル23の外周面27に雄ネジ29が形成され、アダプタ30の内周面31に雌ネジ36が形成されており、ノズル23の雄ネジ29とアダプタ30の雌ネジ36が螺合することで、ノズル23とアダプタ30が嵌合される。その結果、第1の実施形態と比べて、液体収容ボトル20を液体タンク16により強く固定することができる。なお、本実施形態のその他の構成および効果は、第1の実施形態と同様である。
図9は、本発明の第5の実施形態に係る液体補充システムの断面図である。
本実施形態では、第1の流体通路33は、下端側の開口端面37が水平面になるように形成されている。このような構成により、本実施形態では、第1の流体通路33の下端側の開口付近で液体がより重力の影響を受けやすくなり、液体のメニスカスが破壊されやすくなるため、第1の実施形態と比べて、より円滑な液体補充を行うことができる。なお、本実施形態のその他の構成および効果は、第1の実施形態と同様である。
図10は、本発明の第6の実施形態に係る液体補充システムの断面図である。
上述した実施形態では、アダプタ30は、軸方向に垂直な端面でタンク本体160の傾斜面163に支持され、それにより、アダプタ30の中心軸は傾斜面163に垂直である。これに対し、本実施形態では、アダプタ30は、その中心軸が鉛直方向と平行になるように、軸方向に対して傾斜した端面で傾斜面163に支持されている。これに伴い、ニードル32も、上端から下端までアダプタ30の中心軸に沿って鉛直方向に延びている。なお、ニードル32の上端側では、第1の流体通路33の開口が第2の流体通路34の開口よりも低い位置にあり、ニードル32の下端側では、第2の流体通路34の開口が第1の流体通路33の開口よりも高い位置にある点は、上述した実施形態と同様である。また、ノズル23の先端も、軸方向に対して傾斜しており、アダプタ30に嵌合したときにタンク本体160の傾斜面163に倣うようになっている。
このような構成により、本実施形態では、ノズル23とアダプタ30が互いに嵌合したときに液体収容ボトル20の中心軸も鉛直方向に平行になるため、第1の実施形態に比べて、液体収容ボトル20をより安定して液体タンク16に固定することができる。また、本実施形態では、液体収容ボトル20が液体タンク16に固定された姿勢において、ノズル23をボトル本体21の最に低い位置に配置することができ、第3の実施形態と同様に、液体の使い切り性を向上させることができる。なお、本実施形態のその他の構成および効果は、第1の実施形態と同様である。
20 液体収容ボトル
23 ノズル
25 スリットバルブ
30 アダプタ
32 ニードル
33,34 流体通路
Claims (14)
- 液体タンクと、前記液体タンクに補充される液体を収容する液体収容ボトルと、を有する液体補充システムであって、
前記液体収容ボトルが、ボトル本体と、前記ボトル本体に収容された液体を注出する注出口を有するノズルと、前記注出口に設けられ、互いに交差する複数のスリットを有するスリットバルブとを有し、
前記液体タンクが、タンク本体と、前記タンク本体の上面と側面とを接続する傾斜面に設けられ、前記ノズルの外周面に嵌合可能な内周面を有する円筒状のアダプタと、前記アダプタの内側で前記タンク本体を貫通し、前記タンク本体の外側に位置する一端と前記タンク本体の内側に位置する他端とを有するとともに、互いに並行する2つの流体通路を内部に有するニードルとを有し、
前記ノズルと前記アダプタが互いに嵌合したときに、前記ニードルの前記一端が前記スリットに挿入され、前記液体収容ボトルが前記液体タンクに固定されることを特徴とする液体補充システム。 - 前記2つの流体通路が、第1の流体通路と第2の流体通路とを含み、前記第1の流体通路の前記一端側の開口は、前記第2の流体通路の前記一端側の開口よりも低い位置にある、請求項1に記載の液体補充システム。
- 前記第1の流体通路の流路断面積は、前記第2の流体通路の流路断面積よりも大きい、請求項2に記載の液体補充システム。
- 前記第2の流体通路の前記他端側の開口は、前記第1の流体通路の前記他端側の開口よりも高い位置にある、請求項2または3に記載の液体補充システム。
- 前記アダプタは、中心軸が前記傾斜面に垂直である、請求項2から4のいずれか1項に記載の液体補充システム。
- 前記ノズルと前記アダプタとの間に設けられ、前記アダプタに対する前記ノズルの周方向の位置決めを行う位置決め機構を有する、請求項5に記載の液体補充システム。
- 前記位置決め機構が、前記ノズルの外周面に形成された第1の係合部と、前記アダプタの内周面に形成され、前記第1の係合部と周方向に係合可能な第2の係合部とからなる、請求項6に記載の液体補充システム。
- 前記ボトル本体は円筒状であり、前記ノズルは、前記ボトル本体の中心から偏心した位置に設けられ、
前記第1の係合部は、前記ノズルの外周面のうち該ノズルの偏心方向と反対側に形成された凸部または凹部であり、前記第2の係合部は、前記アダプタの内周面のうち周方向の最上部に形成された凹部または凸部である、請求項7に記載の液体補充システム。 - 前記ノズルの外周面には雄ネジが形成され、前記アダプタの内周面には前記雄ネジに螺合する雌ネジが形成されている、請求項5に記載の液体補充システム。
- 前記ニードルは、前記一端から前記他端まで前記アダプタの前記中心軸に沿って延びている、請求項5から9のいずれか1項に記載の液体補充システム。
- 前記第1の流体通路は、前記他端側の開口端面が水平面である、請求項10に記載の液体補充システム。
- 前記ニードルは、前記一端側が前記アダプタの中心軸に沿って延び、前記他端側が鉛直方向に延びている、請求項5から9のいずれか1項に記載の液体補充システム。
- 前記アダプタは、中心軸が鉛直方向と平行になるように、軸方向に対して傾斜した端面で前記傾斜面に支持されている、請求項2から4のいずれか1項に記載の液体補充システム。
- 前記ニードルは、前記一端から前記他端まで前記アダプタの前記中心軸に沿って延びている、請求項13に記載の液体補充システム。
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