JP2021037664A - タイヤ成型用モールド - Google Patents

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石原 泰之
Yasuyuki Ishihara
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Abstract

【課題】簡易な構造のタイヤ成型用モールドにより、タイヤのトレッド部を成型する複数のセグメントを容易に開く。【解決手段】回動アーム10は、付勢機構30によりタイヤ半径方向Rの内側R2に付勢される力点部12と、セグメント5を引っ張る作用点部13と、支持部20により回動可能に支持される支点部11と、アウターリング6のタイヤ幅方向Wの一方側への移動に連動する連動部14を有する。アウターリング6は、タイヤ幅方向Wの一方側への移動に伴い、回動アーム10の連動部14をタイヤ半径方向Rの外側R1に向かって移動する移動部6Eを有する。回動アーム10は、支点部11を中心に回動して、作用点部13によりセグメント5をタイヤ半径方向Rの外側R1に引っ張る。【選択図】 図7

Description

本発明は、複数のセグメントとアウターリングを備えたタイヤ成型用モールドに関する。
タイヤ成型用モールドは、タイヤ加硫装置に設けられて、タイヤの加硫時に、タイヤを成型する。従来のタイヤ成型用モールドでは、アウターリングが複数のセグメントを囲み、アウターリングの移動に連動して複数のセグメントが移動する。また、複数のセグメントは、タイヤ周方向に沿って配置されて、タイヤ半径方向への移動により開閉する。タイヤの成型時(加硫時)には、複数のセグメントを閉じて、タイヤのトレッド部を複数のセグメントにより成型する。タイヤの成型後(加硫後)には、複数のセグメントを開いて、セグメントをタイヤのトレッド部から離隔する。
従来のタイヤ成型用モールドでは、複数のセグメントを開くときに、セグメントの全体がタイヤのトレッド部からタイヤ半径方向の外側に向かって同時に離隔する。そのため、セグメントの移動に要する力が大きくなるとともに、タイヤのトレッド部に作用する力も大きくなる。また、セグメントの移動に要する力の大きさによっては、タイヤ成型用モールドの外部に、セグメントの移動機構を設ける必要もある。そこで、従来、金型着脱ユニット、複数の油圧シリンダ、及び、昇降シリンダにより、金型を開くタイヤ加硫装置が知られている(特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に記載された従来のタイヤ加硫装置では、セグメントを移動するための機構が複雑であり、セグメントの開動作に手間がかかる。また、超大型のタイヤ(例えば、建設車両用タイヤ)を成型する場合には、金型を含むタイヤ加硫装置が大きくなる。そのため、タイヤ加硫装置の設置場所も大きくなり、金型及びタイヤ加硫装置のコストも上昇する。
特開2000−326332号公報
本発明は、従来の問題に鑑みなされ、その目的は、簡易な構造のタイヤ成型用モールドにより、タイヤのトレッド部を成型する複数のセグメントを容易に開くことである。
本発明は、タイヤ周方向に沿って配置されてタイヤのトレッド部を成型する複数のセグメントと、複数のセグメントのタイヤ半径方向の外側でタイヤ幅方向に移動するアウターリングと、を備えたタイヤ成型用モールドである。タイヤ成型用モールドは、セグメントをタイヤ半径方向の外側に引っ張る回動アームと、回動アームを回動可能に支持する支持部と、回動アームをタイヤ半径方向の内側に付勢する付勢機構と、を備える。回動アームは、付勢機構によりタイヤ半径方向の内側に付勢される力点部と、セグメントをタイヤ半径方向の外側に引っ張る作用点部と、力点部と作用点部の間に位置して支持部により回動可能に支持される支点部と、支点部に対して作用点部と同じ側に設けられてアウターリングのタイヤ幅方向の一方側への移動に連動する連動部と、を有する。アウターリングは、回動アームの連動部が接触して、タイヤ幅方向の一方側への移動に伴い、回動アームの連動部をタイヤ半径方向の外側に向かって移動する移動部を有する。回動アームは、付勢機構による力点部の付勢とアウターリングの移動部による連動部の移動により支点部を中心に回動して、作用点部によりセグメントをタイヤ半径方向の外側に引っ張る。
本発明によれば、簡易な構造のタイヤ成型用モールドにより、タイヤのトレッド部を成型する複数のセグメントを容易に開くことができる。
本実施形態のタイヤ成型用モールドを示す断面図である。 本実施形態のタイヤ成型用モールドを示す断面図である。 本実施形態のタイヤ成型用モールドを示す断面図である。 本実施形態のタイヤ成型用モールドを分解して示す断面図である。 図4の矢印X1方向からみたタイヤ成型用モールドの背面図である。 図4の矢印X1方向からみたタイヤ成型用モールドの背面図である。 本実施形態のタイヤ成型用モールドを示す断面図である。 本実施形態のタイヤ成型用モールドを示す断面図である。 本実施形態のタイヤ成型用モールドの閉動作を示す断面図である。 本実施形態のタイヤ成型用モールドの閉動作を示す断面図である。 本実施形態のタイヤ成型用モールドの開動作を示す断面図である。 本実施形態のタイヤ成型用モールドの開動作を示す断面図である。
本発明のタイヤ成型用モールドの一実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態のタイヤ成型用モールドは、タイヤの成型に用いられるモールドであり、各種のタイヤ(例えば、超大型タイヤ、建設車両用タイヤ)を成型する。また、タイヤ成型用モールドは、タイヤ加硫装置に設けられて、タイヤの加硫時に、タイヤの外面を成型する。タイヤ加硫装置は、未加硫のタイヤ(生タイヤ)を成型しつつ加硫して、加硫されたタイヤ(製品タイヤ)を製造する。
図1は、本実施形態のタイヤ成型用モールド1を示す断面図であり、タイヤ2の幅方向(タイヤ幅方向W)及びタイヤ2の半径方向(タイヤ半径方向R)を含む面で切断したタイヤ成型用モールド1を示している。また、図1は、タイヤ成型用モールド1により成型されるタイヤ2の断面を模式的に示している。
図示のように、タイヤ2は、空気入りタイヤであり、タイヤ幅方向Wの両側に位置する一対のサイド部2Aと、路面に接するトレッド部2Bを有している。タイヤ成型用モールド1は、タイヤ2を収容する外型であり、タイヤ2の周方向(タイヤ周方向)に沿って環状に配置される。タイヤ2の加硫時に、タイヤ2(未加硫タイヤ)は、タイヤ2内のブラダ(図示せず)により加圧されて、タイヤ成型用モールド1に押し付けられる。また、タイヤ成型用モールド1により、タイヤ2のサイド部2Aとトレッド部2Bが成型される。
なお、タイヤ成型用モールド1に関する方向は、タイヤ成型用モールド1により成型されるタイヤ2に関する方向で特定する。タイヤ2に関する方向は、タイヤ周方向、タイヤ半径方向R、タイヤ幅方向Wである。タイヤ2の各方向に基づいて、タイヤ成型用モールド1を説明する。タイヤ周方向は、タイヤ成型用モールド1の周方向(モールド周方向)に一致し、タイヤ半径方向Rは、タイヤ成型用モールド1の半径方向(モールド半径方向)に一致する。タイヤ幅方向Wは、タイヤ2の回転軸方向及びタイヤ成型用モールド1の幅方向(モールド幅方向)に一致する。ここでは、タイヤ幅方向Wは、上下方向であり、タイヤ半径方向Rは、水平方向である。タイヤ幅方向Wの一方側は、上側であり、タイヤ幅方向Wの他方側は、下側である。タイヤ半径方向Rの外側R1は、タイヤ半径方向Rにおけるタイヤ2の中心(回転軸)の反対側であり、タイヤ半径方向Rの内側R2は、タイヤ半径方向Rにおけるタイヤ2の中心側(回転軸側)である。
タイヤ成型用モールド1は、2つの環状のサイドモールド3、4(第1サイドモールド3、第2サイドモールド4)と、タイヤ半径方向Rに移動可能な複数のセグメント5と、複数のセグメント5を移動するアウターリング6と、セグメント5が載置される載置部7を備えている。2つのサイドモールド3、4は、タイヤ幅方向Wにおいて互いに対向して設けられて、タイヤ2のタイヤ幅方向Wの両側に配置される。第1サイドモールド3は、タイヤ2及びセグメント5の上側に配置される上サイドモールドであり、第2サイドモールド4は、タイヤ2及びセグメント5の下側に配置される下サイドモールドである。サイドモールド3、4は、タイヤ2のサイド部2Aに接触する成型部(サイド成型部)3A、4Aを有し、成型部3A、4Aにより、タイヤ2のサイド部2Aを成型する。
タイヤ2とセグメント5は、2つのサイドモールド3、4の間に位置する。複数のセグメント5は、分割モールド(セグメントモールド)であり、タイヤ周方向に分割されている。また、複数のセグメント5は、トレッドモールドであり、タイヤ2のトレッド部2Bを囲んで、タイヤ周方向に沿って環状に配置される。セグメント5は、タイヤ2のトレッド部2Bに接触する成型部(トレッド成型部)5Aを有し、成型部5Aにより、タイヤ2のトレッド部2Bを成型する。なお、図1は、セグメント5の分割位置で切断したタイヤ成型用モールド1を示している。そのため、図1は、セグメント5の断面図ではなく、セグメント5の側面図を示している。
アウターリング6は、環状に形成されたアウター部材であり、第1サイドモールド3に固定されている。アウターリング6は、第1サイドモールド3のタイヤ半径方向Rの外側R1の位置から載置部7に向かってタイヤ幅方向Wに突出する。アウターリング6の基端部6Aは、第1サイドモールド3の外周部に連結された上端部であり、アウターリング6の先端部6Bは、下端部である。アウターリング6は、基端部6Aから先端部6Bに向かってタイヤ半径方向Rの外側R1に拡がる形状に形成されており、アウターリング6の直径(内径、外径)は、基端部6Aから先端部6Bに向かって大きくなる。セグメント5及びアウターリング6において、タイヤ半径方向Rの外側R1は、タイヤ2の反対側であり、タイヤ半径方向Rの内側R2は、タイヤ2側である。
図2、図3は、本実施形態のタイヤ成型用モールド1を示す断面図であり、図1に示す2つのセグメント5のうちの一方側のセグメント5を含む部分を示している。また、図2は、閉じた状態のタイヤ成型用モールド1を示し、図3は、開いた状態のタイヤ成型用モールド1を示している。
図示のように、移動装置(例えば、クレーン装置)(図示せず)により、第1サイドモールド3がタイヤ幅方向Wに移動して、タイヤ成型用モールド1が開閉する。その際、アウターリング6が第1サイドモールド3と一体に移動する。アウターリング6は、複数のセグメント5のタイヤ半径方向Rの外側R1で、タイヤ幅方向Wに移動する。
第1サイドモールド3とアウターリング6は、タイヤ幅方向Wの一方側(上側)に移動して、第2サイドモールド4及び載置部7から離隔し、タイヤ成型用モールド1を開く開位置P1(図3参照)に配置される。また、第1サイドモールド3とアウターリング6は、タイヤ幅方向Wの他方側(下側)に移動して、第2サイドモールド4及び載置部7に接近し、タイヤ成型用モールド1を閉じる閉位置P2(図2参照)に配置される。アウターリング6のタイヤ幅方向Wの移動に伴い、複数のセグメント5がタイヤ半径方向Rに移動する。セグメント5は、タイヤ半径方向Rに移動可能に載置部7に載置され、載置部7でスライドにより移動する。載置部7は、第2サイドモールド4のタイヤ半径方向Rの外側R1に設けられ、タイヤ半径方向Rに沿って形成されている。セグメント5は、載置部7でタイヤ半径方向Rにスライドして移動する。
複数のセグメント5は、タイヤ半径方向Rの外側R1と内側R2に移動して開閉する。これにより、セグメント5は、タイヤ半径方向Rの外側R1の外側位置T1(図3参照)と、タイヤ半径方向Rの内側R2の内側位置T2(図2参照)とに移動して、外側位置T1と内側位置T2とに配置される。セグメント5のそれぞれにおいて、タイヤ半径方向Rの外側位置T1は、タイヤ2のトレッド部2Bからタイヤ半径方向Rの外側R1に離隔した離隔位置であり、タイヤ半径方向Rの内側位置T2は、タイヤ2のトレッド部2Bを成型する成型位置である。
タイヤ2の成型時(加硫時)には、タイヤ成型用モールド1を開くとともに、複数のセグメント5をタイヤ半径方向Rの外側位置T1に配置して開く。また、第1サイドモールド3とアウターリング6を開位置P1(図3参照)からタイヤ幅方向Wの一方側に移動してタイヤ成型用モールド1から外す。その状態で、未加硫のタイヤ2を第2サイドモールド4の成型部4Aに載置して、第2サイドモールド4の成型部4Aをタイヤ2のサイド部2Aに接触させる。続いて、第1サイドモールド3とアウターリング6を開位置P1から閉位置P2までタイヤ幅方向Wの他方側に移動して閉位置P2に配置する(図2参照)。同時に、アウターリング6により、複数のセグメント5をタイヤ半径方向Rの内側R2に押す。これにより、セグメント5をタイヤ半径方向Rの外側位置T1から内側位置T2までタイヤ半径方向Rの内側R2に移動して内側位置T2に配置する。
第1サイドモールド3とアウターリング6の閉位置P2への移動に伴い、第1サイドモールド3、第2サイドモールド4、及び、内側位置T2の複数のセグメント5を組み合わせる。これにより、複数のセグメント5及びタイヤ成型用モールド1を閉じて、タイヤ2をタイヤ成型用モールド1内に収容する。その状態で、第1サイドモールド3の成型部3Aは、タイヤ2のサイド部2Aに接触する。また、複数のセグメント5は、タイヤ周方向に沿って環状に組み合わされて、タイヤ2を囲む。セグメント5の成型部5Aは、タイヤ2のトレッド部2Bに接触して、アウターリング6により、トレッド部2Bに押し付けられる。タイヤ成型用モールド1を閉じた状態で、タイヤ2を加硫しつつ、タイヤ成型用モールド1によりタイヤ2を成型する。
タイヤ2の成型後(加硫後)に、第1サイドモールド3とアウターリング6を閉位置P2からタイヤ幅方向Wの一方側に移動する。また、セグメント5をタイヤ半径方向Rの内側位置T2から外側位置T1までタイヤ半径方向Rの外側R1に移動して外側位置T1に配置する。これにより、複数のセグメント5及びタイヤ成型用モールド1を開く。複数のセグメント5は、タイヤ周方向に互いに離隔して、間隔をあけて配置される。第1サイドモールド3は、タイヤ2のサイド部2Aからタイヤ幅方向Wに離隔し、複数のセグメント5は、タイヤ2のトレッド部2Bからタイヤ半径方向Rの外側R1に離隔する。その状態で、成型後のタイヤ2(製品タイヤ)をタイヤ成型用モールド1から取り出す。
図4は、本実施形態のタイヤ成型用モールド1を分解して示す断面図であり、図5、図6は、図4の矢印X1方向からみたタイヤ成型用モールド1の背面図である。図5、図6に示す矢印S方向は、タイヤ周方向Sである。図7、図8は、本実施形態のタイヤ成型用モールド1を示す断面図であり、図5、図6のX2−X2線で切断したタイヤ成型用モールド1を示している。また、図7は、図2に対応する閉じた状態のタイヤ成型用モールド1を示し、図8は、図3に対応する開いた状態のタイヤ成型用モールド1を示している。
図示のように、タイヤ成型用モールド1は、回動アーム10と、回動アーム10を回動可能に支持する支持部20と、回動アーム10を付勢する付勢機構30を備えている。セグメント5は、回動アーム10により、タイヤ半径方向Rの外側R1に移動し、アウターリング6により、タイヤ半径方向Rの内側R2に移動する。
複数のセグメント5に対応して、複数の回動アーム10、支持部20、及び、付勢機構30がタイヤ周方向Sに沿って順に設けられている。回動アーム10と支持部20は、セグメント5の背面側に配置され、付勢機構30は、セグメント5の下側に配置されている。回動アーム10は、セグメント5のそれぞれに連結されて、回動により、セグメント5をタイヤ半径方向Rの外側R1に引っ張る。セグメント5は、回動アーム10から受ける力で、タイヤ半径方向Rの外側R1に移動する。その際、回動アーム10は、付勢機構30、及び、タイヤ幅方向Wの一方側(上側)に移動するアウターリング6から受ける力で回動する。また、セグメント5は、タイヤ幅方向Wの他方側(下側)に移動するアウターリング6から受ける力で、タイヤ半径方向Rの内側R2に移動する。
付勢機構30は、回動アーム10に連結されて、回動アーム10をタイヤ半径方向Rの内側R2に付勢する。また、付勢機構30は、第2サイドモールド4に固定されたハウジング31を有しており、付勢機構30及びハウジング31は、第2サイドモールド4のタイヤ半径方向Rの外側R1に設けられている。載置部7は、付勢機構30の上面部(ここでは、ハウジング31の上面部)であり、セグメント5は、付勢機構30のハウジング31に載置されている。
支持部20は、載置部7に取り付けられた板状の支持部材であり、載置部7からタイヤ幅方向Wの一方側(上側)に突出している(図4、図6参照)。また、支持部20は、タイヤ幅方向Wに延びる長孔21を有しており、長孔21により、回動アーム10に連結される。長孔21は、タイヤ半径方向Rよりもタイヤ幅方向Wに長い貫通孔であり、長孔21の長手方向は、タイヤ幅方向Wである。2つの支持部20が、タイヤ周方向Sにおいて対向し、互いに間隔をあけて配置されている。回動アーム10は、2つの支持部20の間に配置されて、支持部20の長孔21を含む連結部22に回動可能に連結されている。
セグメント5は、載置部7に載置される回転可能なローラ5Bと、アウターリング6を受ける受け部5Cと、回動アーム10と連結される連結部5Dを有している(図4、図5参照)。2つのローラ5Bが、セグメント5の背面部5E側に取り付けられて、載置部7に接触する。セグメント5のタイヤ半径方向Rの移動時に、載置部7において、ローラ5Bがタイヤ半径方向Rに転動して、セグメント5が載置部7に沿って移動する。受け部5Cは、セグメント5の背面部5Eに設けられた板状の突壁であり、タイヤ半径方向Rの外側R1に突出している。2つの受け部5Cが、タイヤ周方向Sに互いに離隔して、セグメント5の背面部5Eに設けられている。
受け部5Cのタイヤ半径方向Rの外側R1の部分は、アウターリング6と接触するセグメント5の接触部5Fであり、タイヤ幅方向Wに対して傾斜している。セグメント5(受け部5C)の接触部5Fは、タイヤ幅方向Wに対して傾斜する傾斜部5Gと、回転可能な複数のローラ5Hを有している。傾斜部5Gは、タイヤ半径方向Rの外側R1に位置する受け部5Cの縁部に形成され、複数のローラ5Hは、傾斜部5Gに沿って順に設けられている。接触部5Fは、複数のローラ5Hにより、タイヤ幅方向Wの他方側(下側)に移動するアウターリング6にスライド可能に接触して、アウターリング6からタイヤ半径方向Rの内側R2の力を受ける。
連結部5Dは、セグメント5の背面部5Eに設けられた板状の連結部材であり、2つの受け部5Cの間に位置して、タイヤ半径方向Rの外側R1に突出している。また、連結部5Dは、タイヤ幅方向Wに延びる長孔5Iを有しており、長孔5Iにより、回動アーム10に連結される。長孔5Iは、タイヤ半径方向Rよりもタイヤ幅方向Wに長い貫通孔であり、長孔5Iの長手方向は、タイヤ幅方向Wである。2つの連結部5Dが、タイヤ周方向Sにおいて対向し、互いに間隔をあけて配置されている。回動アーム10は、2つの連結部5Dの間に配置されて、長孔5Iを含む連結部5Dに回動可能に連結されている。
回動アーム10は、梃子として機能する棒状の梃子部材であり、支点部11、力点部12、作用点部13、及び、連動部14を有している(図4、図6参照)。作用点部13と連動部14は、回動アーム10の長手方向の一方(上方)の端部(第1端部15)に設けられ、力点部12は、回動アーム10の長手方向の他方(下方)の端部(第2端部16)に設けられている。支点部11は、回動アーム10の第1端部15と第2端部16の間の中間部17に設けられている。回動アーム10は、中間部17において屈曲している。
回動アーム10の第1端部15は、回動アーム10の他の部分よりも広く形成されており、タイヤ半径方向Rの外側R1に向かって突出している。回動アーム10の作用点部13と連動部14は、回動アーム10の第1端部15に並べて設けられている。連動部14と作用点部13の間の距離は、作用点部13と支点部11の間の距離、及び、力点部12と支点部11の間の距離よりも短い。また、作用点部13と支点部11の間の距離は、力点部12と支点部11の間の距離よりも長い。
回動アーム10の支点部11は、力点部12と作用点部13の間に位置して、支持部20により回動可能に支持されている。また、支点部11は、支持部20に連結される回転可能なローラ40を有し、ローラ40を介して支持部20に連結されている。ローラ40は、支持部20の長孔21内で支持部20(長孔21の内面部)に接触し、支点部11は、ローラ40を介して支持部20により支持されている。2つのローラ40が、支点部11のタイヤ周方向Sの両側に設けられて、回動アーム10の両側に位置する支持部20に支持されている。支点部11のローラ40は、支持部20の長孔21内に、長孔21の長手方向(タイヤ幅方向W)に変位可能に配置されて、長孔21内に保持されている。ローラ40の長孔21内への配置により、支持部20の支点部11との連結部22にローラ40が連結されて、ローラ40により、支点部11が支持部20の連結部22に回動可能に連結される。
回動アーム10の支点部11は、回動アーム10の回動中心部であり、ローラ40及び長孔21により、支持部20に回動可能かつタイヤ幅方向Wに沿って変位可能に支持されている。回動アーム10は、支点部11を中心に、タイヤ幅方向W及びタイヤ半径方向Rを含む面に沿って回動する。作用点部13と連動部14は、支点部11に対してタイヤ幅方向Wの一方側(上側)に位置し、力点部12は、支点部11に対して、タイヤ幅方向Wの他方側(下側)に位置している。
回動アーム10の長手方向において、連動部14は、支点部11に対して作用点部13と同じ側に設けられており、作用点部13と連動部14は、支点部11に対して力点部12の反対側に設けられている。セグメント5をタイヤ半径方向Rの外側R1に移動するときに、力点部12は、支点部11を中心にタイヤ半径方向Rの内側R2に向かって回動して、回動により移動する。また、作用点部13と連動部14は、支点部11を中心にタイヤ半径方向Rの外側R1に向かって回動して、回動により移動する。力点部12と連動部14の移動(回動)により、回動アーム10が支点部11を中心に回動する。
回動アーム10の力点部12は、付勢機構30に回動可能に連結された被付勢部であり、付勢機構30(図7、図8参照)によりタイヤ半径方向Rの内側R2に付勢される。セグメント5をタイヤ半径方向Rの外側R1に移動するときに、力点部12は、付勢機構30からタイヤ半径方向Rの内側R2の力を受けて、タイヤ半径方向Rの内側R2に向かって移動する。ここでは、付勢機構30は、力点部12をタイヤ半径方向Rの内側R2に向かって常に付勢している。そのため、力点部12は、付勢機構30により付勢されつつ、タイヤ半径方向Rに沿って外側R1と内側R2に移動する。
付勢機構30のハウジング31は、タイヤ半径方向Rに沿って延びるスリット32を有している。スリット32は、ハウジング31及び載置部7に形成されている。回動アーム10は、スリット32を通って、ハウジング31の内側と外側に位置している。回動アーム10の力点部12は、ハウジング31の内側に配置され、回動アーム10の力点部12と支点部11の間の部分は、タイヤ半径方向Rに変位可能にスリット32に配置されている。付勢機構30は、ハウジング31内に設けられたガイドロッド33、スライダ34、及び、付勢部材35を有している。ガイドロッド33は、タイヤ半径方向Rに沿って延び、ガイドロッド33の両端部は、ハウジング31に固定されている。ガイドロッド33がスライダ34に形成されたスライド孔を貫通して、スライダ34がガイドロッド33にスライド可能に取り付けられている。スライダ34は、ガイドロッド33によりガイドされて、タイヤ半径方向Rに移動する。
付勢部材35は、ばね(ここでは、圧縮コイルばね)であり、ガイドロッド33の周りに配置されている。また、付勢部材35は、スライダ34のタイヤ半径方向Rの外側R1に設けられて、スライダ34とハウジング31の間に配置されている。回動アーム10の力点部12は、付勢機構30に連結される回転可能なローラ41を有し、ローラ41を介して付勢機構30に連結されている。2つのローラ41(図6参照)が、力点部12のタイヤ周方向Sの両側に設けられて、スライダ34の凹部(図示せず)に配置されている。スライダ34は、付勢機構30の力点部12との連結部であり、ローラ41及び力点部12と連結されている。力点部12は、ローラ41により、スライダ34に回動可能に取り付けられている。
セグメント5がタイヤ半径方向Rの内側R2に移動するときに、回動アーム10が一方側に回動して、スライダ34及び力点部12がタイヤ半径方向Rの外側R1に移動する。スライダ34の移動に伴い、付勢部材35は、スライダ34により押されて、タイヤ半径方向Rの外側R1に圧縮される。付勢機構30は、圧縮された付勢部材35により、スライダ34及び力点部12をタイヤ半径方向Rの内側R2に付勢する。セグメント5をタイヤ半径方向Rの外側R1に移動するときに、付勢機構30の付勢部材35は、圧縮形状から復元しつつ、スライダ34及び力点部12をタイヤ半径方向Rの内側R2に押す。スライダ34及び力点部12は、付勢機構30の付勢により、タイヤ半径方向Rの内側R2に向かって移動して、回動アーム10を回動する。
回動アーム10の作用点部13は、セグメント5を引っ張る引っ張り部であり、セグメント5に回動可能に連結されている。回動アーム10の回動に伴い、作用点部13は、セグメント5にタイヤ半径方向Rの外側R1の力を作用させて、セグメント5をタイヤ半径方向Rの外側R1に引っ張る。また、作用点部13は、セグメント5に連結される回転可能なローラ42を有し(図4、図6参照)、ローラ42を介してセグメント5に連結されている。ローラ42は、連結部5Dの長孔5I内でセグメント5の連結部5D(長孔5Iの内面部)に接触し、作用点部13は、ローラ42を介してセグメント5の連結部5Dを引っ張る。2つのローラ42が、作用点部13のタイヤ周方向Sの両側に設けられて、回動アーム10の両側に位置する連結部5Dに連結されている。
作用点部13のローラ42は、連結部5Dの長孔5I内に、長孔5Iの長手方向(タイヤ幅方向W)に変位可能に配置されて、長孔5I内に保持されている。ローラ42の長孔5I内への配置により、セグメント5の作用点部13との連結部5Dにローラ42が連結されて、ローラ42により、作用点部13がセグメント5の連結部5Dに回動可能に連結される。回動アーム10の作用点部13は、連結部5Dにより、タイヤ幅方向Wにおけるセグメント5の中央部よりも一方の端部側の部分(ここでは、上方の端部側の部分)に連結される。また、作用点部13は、ローラ42及び長孔5Iにより、セグメント5に回動可能かつタイヤ幅方向Wに変位可能に連結されている。
回動アーム10の連動部14は、アウターリング6にスライド可能に接触する接触部であり、アウターリング6のタイヤ幅方向Wの一方側(上側)への移動に連動する。アウターリング6の移動に伴い、連動部14は、アウターリング6からタイヤ半径方向Rの外側R1の力を受けて、タイヤ半径方向Rの外側R1に向かって移動する。また、連動部14は、アウターリング6に接触する回転可能なローラ43を有しており、ローラ43を介してアウターリング6から力を受ける。2つのローラ43が、連動部14のタイヤ周方向Sの両側に設けられて、作用点部13のローラ42よりもタイヤ周方向Sの外側位置に配置されている。連動部14は、作用点部13のタイヤ半径方向Rの外側R1に位置しており、作用点部13と連動部14は、回動アーム10の第1端部15で互いに隣接している。
回動アーム10のローラ40〜43とセグメント5のローラ5Hは、回転自在な環状部材である。ここでは、ローラ40〜43、5Hは、転がり軸受の外輪である。転がり軸受は、例えば、玉軸受、ころ軸受であり、外輪は、転がり軸受の外側の軌道輪である。
アウターリング6(図4、図5参照)は、基端部6Aから先端部6Bまで形成された空所部6Cと、セグメント5の接触部5Fがスライドするスライド部6Dと、回動アーム10の連動部14を移動する移動部6Eを有している。アウターリング6が閉位置P2に配置された状態で(図7参照)、支持部20、セグメント5の連結部5D、及び、回動アーム10の作用点部13と連動部14の間の部分は、アウターリング6の空所部6Cに配置される。スライド部6Dと移動部6Eは、アウターリング6において互いに異なる位置に設けられて、それぞれタイヤ幅方向Wに対して傾斜している。スライド部6Dは、アウターリング6のタイヤ半径方向Rの内側R2に位置する内周部であり、移動部6Eは、アウターリング6のタイヤ半径方向Rの外側R1に位置する外周部である。
アウターリング6が閉位置P2に配置された状態で、アウターリング6のスライド部6Dは、セグメント5の接触部5F、支点部11、及び、作用点部13に対してタイヤ半径方向Rの外側R1に配置される。セグメント5は、アウターリング6の内側に配置され、アウターリング6は、複数のセグメント5を囲む。アウターリング6のスライド部6Dは、タイヤ半径方向Rにおいて、セグメント5の接触部5Fと対向する。アウターリング6の移動部6Eは、回動アーム10の連動部14に対してタイヤ半径方向Rの内側R2に配置される。アウターリング6の移動部6Eは、タイヤ半径方向Rにおいて、回動アーム10の連動部14と対向する。
アウターリング6は、タイヤ幅方向Wの一方側(上側)に移動して、移動部6Eで回動アーム10の連動部14(ローラ43)と接触し、タイヤ幅方向Wの他方側(下側)に移動して、スライド部6Dでセグメント5の接触部5F(ローラ5H)と接触する。連動部14の2つのローラ43は、空所部6Cの両側に位置する移動部6Eに接触し、2つの接触部5Fは、空所部6Cの両側に位置するスライド部6Dに接触する。また、アウターリング6は、セグメント5の接触部5Fと回動アーム10の連動部14の間でタイヤ幅方向Wに移動する。アウターリング6は、閉位置P2からタイヤ幅方向Wの一方側に移動して、セグメント5の接触部5Fと回動アーム10の連動部14の間の箇所から抜け出す。
図9、図10は、本実施形態のタイヤ成型用モールド1の閉動作を示す断面図である。
図示のように、タイヤ成型用モールド1を閉じる前に、第1サイドモールド3とアウターリング6は、タイヤ幅方向Wの一方側(上側)の開位置P1(図3参照)に配置される。タイヤ成型用モールド1を閉じるときには、第1サイドモールド3とアウターリング6を開位置P1から閉位置P2(図2参照)までタイヤ幅方向Wの他方側(下側)に移動して閉位置P2に配置する。また、アウターリング6により、複数のセグメント5をタイヤ半径方向Rの外側位置T1から内側位置T2までタイヤ半径方向Rの内側R2に移動して内側位置T2に配置する。
アウターリング6がタイヤ幅方向Wの他方側に移動するときに、セグメント5に設けられた接触部5Fは、アウターリング6のスライド部6Dにスライド可能に接触して(図9参照)、スライド部6Dをスライドする(図10参照)。その際、接触部5Fのローラ5Hが、アウターリング6のスライド部6Dに接触して、スライド部6Dにおいて転動する。セグメント5の接触部5Fは、ローラ5Hでのみスライド部6Dに接触して、ローラ5Hを回転しつつ、スライド部6Dに沿ってスライドする。
アウターリング6のタイヤ幅方向Wの他方側への移動に伴い、アウターリング6のスライド部6Dは、タイヤ半径方向Rの内側R2の力(閉方向の力)をセグメント5の接触部5F(ローラ5H)に加えて、接触部5F及びセグメント5をタイヤ半径方向Rの内側R2に押す。これにより、複数のセグメント5は、タイヤ半径方向Rの内側R2に移動して閉じる(図2参照)。セグメント5は、タイヤ2のトレッド部2Bを成型するときの姿勢と同じ姿勢(成型姿勢)でタイヤ半径方向Rの内側R2に移動して、タイヤ2のトレッド部2Bを成型する成型姿勢でタイヤ2のトレッド部2Bに接触する。セグメント5は、アウターリング6のスライド部6Dにより押えられて、タイヤ2のトレッド部2Bを成型する位置(タイヤ半径方向Rの内側位置T2)に配置される。
セグメント5がタイヤ半径方向Rの内側R2に移動するときに、セグメント5の連結部5Dにより、回動アーム10の作用点部13は、タイヤ半径方向Rの内側R2に引っ張られる。これにより、回動アーム10の作用点部13がタイヤ半径方向Rの内側R2に向かって移動して、回動アーム10が回動する。同時に、回動アーム10の力点部12は、タイヤ半径方向Rの外側R1に向かって移動し、付勢機構30の付勢部材35を圧縮しつつ、付勢機構30のスライダ34をタイヤ半径方向Rの外側R1に移動する。
アウターリング6のスライド部6Dは、カム部であり、セグメント5の接触部5Fは、カムフォロア部である。スライド部6Dと接触部5Fからなるカム構造により、アウターリング6のタイヤ幅方向Wの他方側の運動が、セグメント5のタイヤ半径方向Rの内側R2の運動に変換される。セグメント5の接触部5Fがアウターリング6のスライド部6Dに接触した状態で、回動アーム10の連動部14は、アウターリング6の移動部6Eからタイヤ半径方向Rに離隔して配置される。連動部14と移動部6Eは、互いに接触せず、互いの間に隙間をあけて対向する。移動部6Eは、連動部14からタイヤ半径方向Rの内側R2に離隔した位置に配置される。
図11、図12は、本実施形態のタイヤ成型用モールド1の開動作を示す断面図である。
図示のように、タイヤ成型用モールド1を開くときには、第1サイドモールド3とアウターリング6を閉位置P2(図2参照)から開位置P1(図3参照)に向かってタイヤ幅方向Wの一方側(上側)に移動する。また、回動アーム10により、複数のセグメント5をタイヤ半径方向Rの内側位置T2から外側位置T1までタイヤ半径方向Rの外側R1に移動して外側位置T1に配置する。
アウターリング6がタイヤ幅方向Wの一方側に移動するときに、回動アーム10の連動部14は、アウターリング6の移動部6Eにスライド可能に接触して(図11参照)、移動部6Eをスライドする(図12参照)。その際、連動部14のローラ43が、アウターリング6の移動部6Eに接触して、移動部6Eにおいて転動する。回動アーム10の連動部14は、ローラ43でのみ移動部6Eに接触して、ローラ43を回転しつつ、移動部6Eに沿ってスライドする。
アウターリング6のタイヤ幅方向Wの一方側への移動に伴い、アウターリング6の移動部6Eは、タイヤ半径方向Rの外側R1の力を回動アーム10の連動部14(ローラ43)に加えて、連動部14及び回動アーム10をタイヤ半径方向Rの外側R1に引っ張る。これにより、アウターリング6の移動部6Eは、回動アーム10の連動部14を作用点部13とともにタイヤ半径方向Rの外側R1に向かって移動する。同時に、付勢機構30により、回動アーム10の力点部12は、タイヤ半径方向Rの内側R2に付勢されて、タイヤ半径方向Rの内側R2に向かって移動する。
アウターリング6の移動部6Eは、カム部であり、回動アーム10の連動部14は、カムフォロア部である。移動部6Eと連動部14からなるカム構造により、アウターリング6のタイヤ幅方向Wの一方側の運動が、連動部14のタイヤ半径方向Rの外側R1の運動に変換される。回動アーム10の連動部14がアウターリング6の移動部6Eに接触した状態で、セグメント5の接触部5Fは、アウターリング6のスライド部6Dからタイヤ半径方向Rに離隔して配置される。接触部5Fとスライド部6Dは、互いに接触せず、互いの間に隙間をあけて対向する。スライド部6Dは、接触部5Fからタイヤ半径方向Rの外側R1に離隔した位置に配置される。
回動アーム10は、付勢機構30による力点部12の付勢とアウターリング6の移動部6Eによる連動部14の移動により、支点部11を中心に回動して、作用点部13により、セグメント5をタイヤ半径方向Rの外側R1に引っ張る。その際、力点部12は、支点部11を中心にタイヤ半径方向Rの内側R2に向かって回動して移動し、連動部14は、支点部11を中心にタイヤ半径方向Rの外側R1に向かって回動して移動する。また、回動アーム10の回動により、作用点部13は、支点部11を中心にタイヤ半径方向Rの外側R1に向かって回動して移動する。回動アーム10は、回動しつつ、作用点部13により、タイヤ半径方向Rの外側R1の力(開方向の力)をセグメント5に加えて、セグメント5をタイヤ半径方向Rの外側R1に引っ張る。これにより、複数のセグメント5は、タイヤ半径方向Rの外側R1に移動して開く(図3参照)。
アウターリング6のスライド部6Dがセグメント5の接触部5Fから離隔した後(図2参照)、アウターリング6及び第1サイドモールド3がタイヤ幅方向Wの一方側に移動して、アウターリング6の移動部6Eが回動アーム10の連動部14と接触する(図11参照)。そのため、タイヤ成型用モールド1を開くときには、第1サイドモールド3の移動が開始した後に、セグメント5の移動が開始される。また、第1サイドモールド3がタイヤ2のサイド部2Aから離隔した後に、セグメント5がタイヤ2のトレッド部2Bから離隔する。
セグメント5が載置部7に載置された状態で、セグメント5の成型姿勢からタイヤ半径方向Rの外側R1への傾きが許容されている。回動アーム10の作用点部13は、タイヤ幅方向Wにおけるセグメント5の中央部よりも一方の端部側の部分(ここでは、上方の端部側の部分)をタイヤ半径方向Rの外側R1に引っ張る。そのため、セグメント5の作用点部13により引っ張られる箇所がセグメント5の一方の端部側に偏り、セグメント5が回動アーム10により偏って引っ張られる。セグメント5をタイヤ半径方向Rの外側R1に移動するときに、回動アーム10は、作用点部13の引っ張りにより、セグメント5の一方の端部をタイヤ半径方向Rの外側R1に変位させて、成型姿勢のセグメント5をタイヤ半径方向Rの外側R1に傾ける。
セグメント5のローラ5Bは、タイヤ幅方向Wにおけるセグメント5の他方の端部に設けられて、載置部7に載置されている。セグメント5は、回動アーム10の回動に伴い、ローラ5Bを中心に回動して傾く。また、セグメント5は、成型姿勢からタイヤ半径方向Rの外側R1に向かって傾きつつ、タイヤ2のトレッド部2Bから離隔して、傾き姿勢でタイヤ半径方向Rの外側R1に移動する。セグメント5の傾き姿勢は、成型姿勢からタイヤ半径方向Rの外側R1に傾いたときのセグメント5の姿勢である。傾き姿勢のセグメント5は、タイヤ幅方向Wに対して傾くように配置される。セグメント5は、タイヤ幅方向Wの一方側の部分(ここでは、上側部分)がタイヤ幅方向Wの他方側の部分(ここでは、下側部分)に対してタイヤ半径方向Rの外側R1に変位するように成型姿勢から傾く。
セグメント5のタイヤ半径方向Rの外側R1への移動が開始される前に、回動アーム10の引っ張りにより、セグメント5の姿勢が成型姿勢から傾き姿勢に変化して、セグメント5が傾く。また、セグメント5がタイヤ2のトレッド部2Bからタイヤ半径方向Rの外側R1に離隔するときに、セグメント5は、タイヤ2のトレッド部2Bを成型する成型姿勢からタイヤ半径方向Rの外側R1に傾く。
以上説明したタイヤ成型用モールド1では、アウターリング6のスライド部6Dにより、セグメント5をタイヤ半径方向Rの内側R2に円滑に移動することができる。また、付勢機構30とアウターリング6の移動部6Eにより、回動アーム10を確実に回動して、回動アーム10により、セグメント5をタイヤ半径方向Rの外側R1に円滑に移動することができる。そのため、簡易な構造のタイヤ成型用モールド1により、複数のセグメント5を容易に開くことができる。コンパクトなタイヤ成型用モールド1により、タイヤ2を効率よく成型することができる。
セグメント5は、成型姿勢から傾きつつ、タイヤ2のトレッド部2Bから離隔する。そのため、セグメント5は、タイヤ幅方向Wの一方側(上側)から他方側(下側)に向かってタイヤ2のトレッド部2Bから次第に外れる。これに伴い、セグメント5の全体がタイヤ2のトレッド部2Bから同時に外れるのを防止でき、セグメント5からタイヤ2のトレッド部2Bに作用する力を低減することができる。また、セグメント5の移動に要する力を低減することもできる。従って、セグメント5をタイヤ2のトレッド部2Bから円滑に離隔できるとともに、セグメント5をタイヤ半径方向Rの外側R1に容易に移動することができる。
回動アーム10の作用点部13と連動部14は、回動アーム10の第1端部15に並べて設けられており、互いに隣接している。そのため、アウターリング6のタイヤ幅方向Wの一方側への移動時に、アウターリング6の移動部6Eから回動アーム10の連動部14に加わる力を、作用点部13を介して、セグメント5に効率よく伝えることができる。これにより、セグメント5をタイヤ半径方向Rの外側R1に向かって容易に移動することができる。作用点部13のローラ42、連動部14のローラ43、及び、支点部11のローラ40により、回動アーム10の各部13、14、11における摩擦及び摩擦損失を低減して、回動アーム10を円滑に回動することができる。また、回動アーム10の回動及びセグメント5の移動を容易に行うことができる。
セグメント5のローラ5Bにより、セグメント5と載置部7の間の摩擦及び摩擦損失を低減して、セグメント5をタイヤ半径方向Rに容易に移動することができる。また、ローラ5Bを中心にセグメント5を傾けることで、セグメント5の傾けを容易に行うことができる。セグメント5の接触部5Fにローラ5Hを設けることで、接触部5Fにおける摩擦及び摩擦損失を低減して、接触部5Fをアウターリング6のスライド部6Dに対して円滑にスライドさせることができる。これにより、セグメント5をタイヤ半径方向Rの内側R2に容易に移動することができる。
なお、アウターリング6を第1サイドモールド3に固定せずに、アウターリング6と第1サイドモールド3を可動部材に取り付けるようにしてもよい。可動部材をタイヤ幅方向Wに移動することで、アウターリング6と第1サイドモールド3をタイヤ幅方向Wに移動する。また、アウターリング6は、一体に形成してもよい。これに対し、アウターリング6をタイヤ周方向Sに分割し、複数の分割部を組み合させてアウターリング6を形成してもよい。付勢機構30の付勢部材35は、ばね以外の付勢部材(例えば、弾性体)であってもよい。
1・・・タイヤ成型用モールド、2・・・タイヤ、2A・・・サイド部、2B・・・トレッド部、3・・・第1サイドモールド、3A・・・成型部、4・・・第2サイドモールド、4A・・・成型部、5・・・セグメント、5A・・・成型部、5B・・・ローラ、5C・・・受け部、5D・・・連結部、5E・・・背面部、5F・・・接触部、5G・・・傾斜部、5H・・・ローラ、5I・・・長孔、6・・・アウターリング、6A・・・基端部、6B・・・先端部、6C・・・空所部、6D・・・スライド部、6E・・・移動部、7・・・載置部、10・・・回動アーム、11・・・支点部、12・・・力点部、13・・・作用点部、14・・・連動部、15・・・第1端部、16・・・第2端部、17・・・中間部、20・・・支持部、21・・・長孔、22・・・連結部、30・・・付勢機構、31・・・ハウジング、32・・・スリット、33・・・ガイドロッド、34・・・スライダ、35・・・付勢部材、40・・・ローラ、41・・・ローラ、42・・・ローラ、43・・・ローラ、P1・・・開位置、P2・・・閉位置、R・・・タイヤ半径方向、R1・・・外側、R2・・・内側、S・・・タイヤ周方向、T1・・・外側位置、T2・・・内側位置、W・・・タイヤ幅方向。

Claims (6)

  1. タイヤ周方向に沿って配置されてタイヤのトレッド部を成型する複数のセグメントと、複数のセグメントのタイヤ半径方向の外側でタイヤ幅方向に移動するアウターリングと、を備えたタイヤ成型用モールドであって、
    セグメントをタイヤ半径方向の外側に引っ張る回動アームと、
    回動アームを回動可能に支持する支持部と、
    回動アームをタイヤ半径方向の内側に付勢する付勢機構と、を備え、
    回動アームは、付勢機構によりタイヤ半径方向の内側に付勢される力点部と、セグメントをタイヤ半径方向の外側に引っ張る作用点部と、力点部と作用点部の間に位置して支持部により回動可能に支持される支点部と、支点部に対して作用点部と同じ側に設けられてアウターリングのタイヤ幅方向の一方側への移動に連動する連動部と、を有し、
    アウターリングは、回動アームの連動部が接触して、タイヤ幅方向の一方側への移動に伴い、回動アームの連動部をタイヤ半径方向の外側に向かって移動する移動部を有し、
    回動アームは、付勢機構による力点部の付勢とアウターリングの移動部による連動部の移動により支点部を中心に回動して、作用点部によりセグメントをタイヤ半径方向の外側に引っ張るタイヤ成型用モールド。
  2. 請求項1に記載されたタイヤ成型用モールドにおいて、
    回動アームの作用点部は、タイヤ幅方向におけるセグメントの中央部よりも一方の端部側の部分をタイヤ半径方向の外側に引っ張るタイヤ成型用モールド。
  3. 請求項1又は2に記載されたタイヤ成型用モールドにおいて、
    回動アームの作用点部と連動部は、回動アームの端部に並べて設けられたタイヤ成型用モールド。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載されたタイヤ成型用モールドにおいて、
    回動アームの作用点部は、セグメントに連結されるローラを有し、
    回動アームの支点部は、支持部に連結されるローラを有し、
    回動アームの連動部は、アウターリングの移動部に接触するローラを有するタイヤ成型用モールド。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載されたタイヤ成型用モールドにおいて、
    セグメントがタイヤ半径方向に移動可能に載置される載置部を備え、
    セグメントは、載置部に載置されて、セグメントの移動時に転動するローラを有するタイヤ成型用モールド。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載されたタイヤ成型用モールドにおいて、
    アウターリングは、セグメントに設けられた接触部がスライド可能に接触して、タイヤ幅方向の他方側への移動に伴い、セグメントの接触部をタイヤ半径方向の内側に押すスライド部を有し、
    セグメントの接触部は、アウターリングのスライド部に接触するローラを有するタイヤ成型用モールド。
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