JP2021037639A - 液滴吐出装置及び画像形成装置 - Google Patents

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健一 田熊
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Abstract

【課題】インクジェットヘッドの構成を簡素にする。【解決手段】液滴を吐出するための複数のノズルと、前記液滴が充填され、前記ノズルへの液滴供給を行うための複数の液室と、前記複数のノズルに対応して設けられた複数のアクチュエータを有する画像形成装置が、前記アクチュエータを振動させて前記ノズルから前記液滴を吐出させる第1動作、及び、前記アクチュエータを振動させる第2動作を行う動作部と、前記動作部による動作で吐出する液滴量の所定期間における変化量を算出する算出部と、前記変化量に基づいて、前記第2動作の条件を決定する決定部とを備えることにより、上記課題を解決する。【選択図】図1

Description

本発明は、液滴吐出装置及び画像形成装置に関する。
媒体に対して液滴を吐出して画像等を形成するインクジェット式の方法が知られている。
具体的には、インクジェットヘッドは、まず、インクが充填される圧力室の容積を変化させて、インクをノズル孔から吐出させる複数の第1アクチュエータを有する。さらに、インクジェットヘッドは、圧力室に連通して形成され、かつ、圧力室内へインクを供給する共通液室の上に形成される振動板の上に形成されて、第1アクチュエータの変位による圧力変動を打ち消すように変位する第2アクチュエータを有する。このようにして、圧力室の圧力変動による共通液室の圧力変動を緩和する方法が知られている(例えば、特許文献1等を参照)。
しかしながら、従来の方法では、第2アクチュエータのように多くのアクチュエータを用いる構成となる。すなわち、従来の方法では、インクジェットヘッドを構成するのに、部品が多くなる場合が多い。このように、部品が多い構成であると、インクジェットヘッドの構成は、複雑化する場合が多い。
本発明の一実施形態は、インクジェットヘッドの構成を簡素化させることを目的とする。
上記の目的を達成するため、
液滴を吐出するための複数のノズルと、前記液滴が充填され、前記ノズルへの液滴供給を行うための複数の液室と、前記複数のノズルに対応して設けられた複数のアクチュエータを有する液滴吐出装置は、
前記アクチュエータを振動させて前記ノズルから前記液滴を吐出させる第1動作、及び、前記アクチュエータを振動させる第2動作を行う動作部と、
前記動作部による動作で吐出する液滴量の所定期間における変化量を算出する算出部と、
前記変化量に基づいて、前記第2動作の条件を決定する決定部とを備える。
本発明の一実施形態によれば、インクジェットヘッドの構成を簡素にできる。
液滴吐出装置が有するヘッドの例を示す図である。 ノズルヘッドの例を示す図である。 ノズルヘッドの内部構成例を示す図である。 ノズルヘッドの内部構成例を示す図である。 液滴吐出装置のハードウェア構成例を示す図である。 コントローラのハードウェア構成例を示す図である。 印字データに基づく液滴量の算出例を示す図である。 液滴量の変化量に基づく条件の決定例を示す図である。 液滴量の変化量に基づく条件の決定例を示す図である。 波高値の例を示す図である。 波高値を変更した場合の例を示す図である。 液滴量の変化量に基づく駆動周波数の変更例を示す図である。 液滴量の変化量に基づく駆動周波数の変更例を示す図である。 第2動作の例を示す図である。 駆動周波数を変更した場合の例を示す図である。 駆動波形及び駆動波形選択信号の例を示す図である。 全体処理例を示すフローチャートである。 液滴吐出装置の機能構成例を示す図である。 液滴吐出装置が有するヘッドの変形例を示す図である。
以下、本発明の各実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。なお、各実施形態に係る明細書及び図面の記載に関して、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重畳した説明を省略する。
<液滴吐出装置の例>
まず、液滴吐出装置は、例えば、以下のようなヘッドを有する構成である。
図1は、液滴吐出装置が有するヘッドの例を示す図である。以下、ヘッドが吐出する液滴がインクであり、用紙PA等の記録媒体にインクを付着させる例で説明する。すなわち、以下の例は、液滴吐出装置がインクジェット式の画像形成装置である。
図示するように、画像形成装置は、例えば、いわゆるライン型の画像形成装置である。したがって、この例では、用紙PAがヘッド2に対して搬送方向に移動する。そして、ヘッド2は、用紙PAに対して所定の距離を保つようにして対向するように支持される。
例えば、ヘッド2は、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロー(Y)の4色のインクを用いる。この例では、ブラックのインクを吐出させるヘッド(以下「ブラック用ヘッド2K」という。)、シアンのインクを吐出させるヘッド(以下「シアン用ヘッド2C」という。)、マゼンタのインクを吐出させるヘッド(以下「マゼンタ用ヘッド2M」という。)、及び、イエローのインクを吐出させるヘッド(以下「イエロー用ヘッド2Y」という。)を有する構成である。
ブラック用ヘッド2K、シアン用ヘッド2C、マゼンタ用ヘッド2M及びイエロー用ヘッド2Yが、用紙PAが搬送される速度に基づいて、同期してそれぞれの色のインクを吐出させると、用紙PAにカラー画像等が形成される。また、用紙PAは、搬送装置等によって搬送される。
ブラック用ヘッド2K、シアン用ヘッド2C、マゼンタ用ヘッド2M及びイエロー用ヘッド2Yは、例えば、以下のようなノズルヘッド3を有する。
図2は、ノズルヘッドの例を示す図である。例えば、ノズルヘッド3は、図示するように、搬送方向に対して直交する方向(以下「直交方向」という。)へ向かって、ピッチpの間隔でノズルNZを配置する構成である。この例では、ノズルヘッド3は、2列のノズルNZの列を有する。また、この例では、一方の列を構成するノズルNZ(例えば、図における上段に属するノズルである。)に対して、他方の例を構成するノズルNZ(例えば、図における下段に属するノズルである。)は、「1/2×ピッチp」の間隔となるように配置される。このような配置にすることで、画像形成装置は、高解像な画像を形成できる。例えば、このようなノズルヘッド3を図1に示すように、千鳥状に配置してアレー化すると、画像形成装置は、広域な幅を画像形成の対象にできる。
図3は、ノズルヘッドの内部構成例を示す図である。例えば、ノズルヘッド3は、図示するように、まず、流路板101、振動板102及びノズル板103等を接合して構成される。
流路板101は、例えば、SUS(ステンレス鋼、Steel Use Stainless)等の金属板を積層させて形成される。図示する例では、流路板101によって、貫通孔105、圧力室106、連通部107及び液体導入部108等が形成される。このように、流路板101は、開口部、流路及び溝等を形成する。なお、流路板101は、シリコン基板等に対して異方性エッジング等を行って形成されてもよい。
インク等の液滴は、ノズルNZから吐出される。したがって、インク等は、貫通孔105、圧力室106、連通部107及び液体導入部108等を通してノズルNZに供給される。まず、液体導入部108には、フィルタ109等を通して、共通液室110等からインク等が液滴供給される。次に、インク等は、液体導入部108から連通部107を通して、圧力室106に供給される。
共通液室110は、例えば、フレーム部材117等で形成される。
振動板102は、圧力室106、連通部107及び液体導入部108等を形成する壁面部材等である。
例えば、振動板102には、図示するように圧電素子111が接合される。
圧電素子111は、端部がベース部材113に接合される構成である。さらに、圧電素子111は、積層型圧電素子112等を有する。積層型圧電素子112は、FPC115等が接続される。
積層型圧電素子112は、図示するように、例えば、振動板102に対して、圧力室106とは反対側の位置に設置される。そして、積層型圧電素子112は、振動板102を加圧する。このようにして、ノズルNZは、インク等を吐出する。したがって、積層型圧電素子112は、インク等を吐出させるエネルギーを発する駆動素子の例である。この例では、積層型圧電素子112は、柱状の電気機械変換素子等である。
なお、この例は、積層型圧電素子112は、積層方向に伸縮する、いわゆる「d33」モードである。ただし、積層型圧電素子112は、積層方向と直交する方向に伸縮する、いわゆる「d31」モード等でもよい。
例えば、このような構成で積層型圧電素子112に加える電圧をあらかじめ定める基準電位より下げると、積層型圧電素子112は、収縮する。そのため、振動板102が変形して、圧力室106は、容積が膨張する。このようにすると、インク等は、圧力室106に流入する。このような状態で、積層型圧電素子112に加える電圧を上げると、例えば、ノズルヘッド3は、以下のようになる。
図4は、ノズルヘッドの内部構成例を示す図である。図3と比較すると、積層型圧電素子112が積層方向に伸張している点が異なる。このため、振動板102が変形して、圧力室106は、容積が収縮する。このようにすると、インクIK等は、図示するように、加圧され、ノズルNZから吐出する。
そして、積層型圧電素子112に加える電圧を基準電位にすると、振動板102は、ほぼ初期位置に戻る。このように振動板102が復元すると、圧力室106は、膨張するため、負圧が発生する。このように、負圧が発生すると、相対的に圧力が高い共通液室110から、相対的に圧力が低い圧力室106に、連通部107等を通して、圧力の差がほぼなくなるまでインクIKが流れる。
インクIKは、記録媒体に着弾するまで飛ぶ。そして、インクIKが記録媒体に着弾するまで飛ぶ飛翔時間を「Tj」、ノズルNZから記録媒体までの距離を「L」、インクが吐出により飛ぶ速度を「Vj」とすると、下記(1)式のような関係となる。

Tj = L / Vj (1)

速度「Vj」は、ノズルNZからインクIKを吐出させる際における、圧力室106の圧力によって変動する。そのため、吐出させる圧力が吐出ごとに異なると、速度「Vj」もばらつく。上記(1)式により、速度「Vj」がばらつくと、飛翔時間「Tj」もばらつく場合が多い。一方で、記録媒体は、一定速度で搬送されるため、飛翔時間「Tj」もばらつくと、インクIKが着弾する位置がばらつく場合が多くなる。
<ハードウェア構成例>
図5は、液滴吐出装置のハードウェア構成例を示す図である。例えば、液滴吐出装置は、ノズルから液滴を吐出させるため、図示するようなヘッド駆動装置等を有する。
図示する例のヘッド駆動装置31は、図2に示す複数のノズルNZのうち、1列分を制御の対象とする例である。以下、1列にあるノズルNZが「N」個であるとする。そして、それぞれのノズルを制御するため、それぞれのノズルには、個別に圧電素子(以下、それぞれの圧電素子を枝番で示し、「個別圧電素子112−1」乃至「個別圧電素子112−N」という。)が設置される。
個別圧電素子112−1乃至112−N等は、一方が共通する電位(図示する例では、グラウンドである。)に接続され、かつ、他方がヘッド駆動装置31に接続される。
ヘッド駆動装置31には、印字信号制御回路33が接続する。印字信号制御回路33は、液滴を吐出させて形成させる画像を示す画像データをノズルヘッド及びノズルの列等に分離する。そして、印字信号制御回路33は、分離したデータをヘッド駆動装置31に送信する。
また、印字信号制御回路33は、画像形成を行う上で印字の基準にするライン同期信号LS等を生成する。そして、ヘッド駆動装置31は、N個のノズルをライン同期信号LS等と同期させて液滴を吐出させる。このようにすると、記録媒体に、1ライン分の画像が形成される。
ライン同期信号LSの周期(以下「ライン信号周期T」という。)は、ノズルヘッドに対する記録媒体の相対速度(すなわち、搬送方向における記録媒体の搬送速度である。)と、ラインの解像度等によって定まる。つまり、ライン信号周期Tごとに、1ドットが形成される。
また、ライン同期信号LSは、図示するように、駆動波形生成回路32等にも送信される。そして、駆動波形生成回路32では、ライン同期信号LSは、駆動波形の生成を開始する基準等になる。
なお、ライン同期信号LSは、ヘッド駆動装置31ごとに生成されるのが望ましい。このようにして、それぞれのノズルの例が形成するドットの位置が揃うようにタイミングが調整されるのが望ましい。
画像データは、例えば、印字信号制御回路33からヘッド駆動装置31に送信される場合には、シリアルに送信される(図では、シリアルデータ信号SDIである)。そして、1ラインの周期内に、シリアルデータ信号SDIは、N個のデータ、すなわち、ノズルの数分のデータを送信する。また、シリアルデータ信号SDIは、転送クロックSCKをクロック信号にしてデータを送信する。さらに、シリアルデータ信号SDIは、ラインごとに、ライン同期信号LSを基準にしてデータの送信を開始する。
駆動波形生成回路32は、それぞれの圧電素子を動作させるための駆動波形Vpを生成する。なお、駆動波形Vpは、ライン同期信号LSを基準に生成される。そして、駆動波形Vpは、圧電素子ごとに設置される駆動波形出力回路(図示するように、駆動波形出力回路は、それぞれの圧電素子に対して設置されるため、N個設置される。以下「駆動波形出力回路37−1」乃至「駆動波形出力回路37−N」という。)に入力される。そして、駆動波形出力回路37−1乃至37−Nは、駆動波形Vpを時分割した一部又は全部をそれぞれの個別圧電素子112−1乃至112−Nに入力する。
コントローラ34は、例えば、以下のようなハードウェア構成の情報処理装置である。
図6は、情報処理装置のハードウェア構成例を示す図である。具体的には、コントローラ34は、例えば、CPU(Central Processing Unit、以下「CPUHW1」という。)と、記憶装置HW2と、ネットワークインタフェースHW3と、入力装置HW4と、出力装置HW5と、インタフェースHW6を有するハードウェア構成である。つまり、情報処理装置は、あらかじめインストールされるアプリケーションソフトウェア、ミドルウェア及びファームウェア等のプログラムに基づいて所定の手順を実行するコンピュータである。例えば、情報処理装置は、PC(Personal Computer)、サーバ、スマートフォン又はこれらの組み合わせ等である。
CPUHW1は、各種処理及び各種制御を実現するための演算、及び、各種データの加工を行う演算装置である。さらに、CPUHW1は、情報処理装置が有する各ハードウェアを制御する制御装置である。
記憶装置HW2は、データ、プログラム及び設定値等を記憶する。例えば、記憶装置HW2は、いわゆるメモリ(memory)等の主記憶装置である。なお、記憶装置HW2は、ハードディスク(harddisk)又はSSD(Solid State Drive)等の補助記憶装置等を更に有してもよい。
ネットワークインタフェースHW3は、通信機器、ネットワーク又はケーブル等を介して接続される外部装置と様々なデータ等を送受信する。例えば、ネットワークインタフェースHW3は、NIC(Network Interface Controller)及びLANケーブルを接続させるコネクタ等である。なお、ネットワークインタフェースHW3は、ネットワークを利用するインタフェースに限られず、ケーブル、無線又はコネクタ等によって外部装置と送受信するインタフェースであってもよい。
入力装置HW4は、ユーザによる操作の受け付け又は外部装置からの入力等を行う装置である。例えば、入力装置HW4は、キーボード、マウス又はコネクタ等である。
出力装置HW5は、ユーザに対しての表示又は外部装置への出力等を行う装置である。例えば、出力装置HW5は、ディスプレイ又はコネクタ等である。
インタフェースHW6は、外部装置を接続させてデータを送受信する装置である。例えば、インタフェースHW6は、コネクタ等である。
また、情報処理装置は、各ハードウェア資源による処理等を補助する補助装置を更に有する構成でもよい。さらに、情報処理装置は、各種処理及び制御を並列、冗長又は分散して処理するため、演算装置、制御装置、記憶装置、入力装置又は出力装置等を内部又は外部に更に有してもよい。そして、情報処理装置及び情報処理装置が有するハードウェアは、複数の装置で構成されてもよい。
このようにして、情報処理装置は、プログラム等に基づいて演算装置と記憶装置を協働して動作させることで様々な処理及び制御を実行する。
そして、コントローラ34は、ネットワーク等を介して、外部装置から印刷要求及び画像データ等を受け取る。このように、印刷要求があると、コントローラ34は、受け取った画像データを印字信号制御回路33等に送信する。また、コントローラ34は、例えば、様々な判断に用いられる閾値等のパラメータ及びテーブルデータ等を記憶する。
図示するようなヘッド駆動装置31では、例えば、以下のように信号が処理される。
画像データがヘッド駆動装置31に送信されると、N個のデータは、シフトレジスタ35に順次保持される。以下、ヘッド駆動装置31に入力されるデータを「印字データ」という。
例えば、ノズルは、吐出量の多い「大滴」、吐出量が中間である「中滴」及び吐出量が少ない「小滴」の3種類のうち、いずれかの吐出量で液滴を吐出させる動作を行う。さらに、ノズルは、液滴を吐出しない「吐出なし」の動作を行う。したがって、ノズルは、印字データに基づいて、4種類のうちいずれかの動作を行うとする。以下、印字データは、2ビットであって、4種類のいずれかを指すデータであるとする。具体的には、印字データが、「大滴」を「3」、「中滴」を「2」、「小滴」を「1」、「吐出なし」を「0」と示す例で説明する。なお、動作の種類は、この例で示す4種類でなくともよい。
また、ノズルから液滴が吐出されない程度の範囲でインクに圧力を加える圧電素子等のアクチュエータを振動させる、いわゆる微駆動(メニスカス揺動等と呼ばれる場合もある。)等の動作は、例えば、「吐出なし」の状態等で行われる。ただし、第2動作は、「吐出なし」のタイミング以外でも行われてもよい。すなわち、第2動作は、吐出がされている以外のタイミング以外であれば、印字データの有無によらず行われてよい。
ラッチ36は、シフトレジスタ35に保持されるN個の印字データをライン同期信号LSの入力に基づいて保持するN個のラッチである。また、印字データは、それぞれのノズルに対応する微駆動条件変換回路(図示するように、微駆動条件変換回路は、それぞれの圧電素子に対して設置されるため、N個設置される。以下「微駆動条件変換回路38−1」乃至「微駆動条件変換回路38−N」という。)に入力される。以下、微駆動条件変換回路38−1乃至38−Nに入力される印字データを「印字データD1」乃至「印字データDN」という。
微駆動条件変換回路は、例えば、バッファ41、変換回路42、微駆動条件決定回路43及び変化量算出回路44等で構成される。
バッファ41は、多段のシフトレジスタ等で構成されるFIFO(First−In First−Out)等である。そして、バッファ41には、複数のライン分、印字データが入力される。そして、バッファ41は、ライン同期信号LSがアサートされるごとに、ラッチから入力される印字データを入力し、かつ、最も古くから保持する印字データを出力する。
変換回路42は、微駆動条件決定回路43が決定する条件等に基づいて印字データ等を変換する。
変化量算出回路44は、印字データに基づいて、ノズルごとに、吐出量の変化量等を算出する。
<印字データに基づく液滴量の算出例>
例えば、算出部は、以下のように、印字データに基づいて液滴量を算出する。
図7は、印字データに基づく液滴量の算出例を示す図である。例えば、印字データは、図示するように、あらかじめ設定される吐出周期で定期的に送信される。具体的には、図示する例では、吐出周期は、50マイクロ秒(μs)、すなわち、20キロヘルツ(kHz)である。ただし、吐出周期は、別の値に設定されてもよい。
以下、図示するように、第1タイミングTM1乃至第14タイミングTM14に図示するような順序及び種類で印字データが送信されて、吐出等の動作が行われるとする。そして、液滴吐出装置には、それぞれの印字データに対応する各タイミングで吐出される吐出量(以下単に「吐出量」という。)は、例えば、液滴の種類及び動作の内容と吐出量を対応付けしたテーブル(以下「変換テーブルTB」という。)があらかじめ入力される。
したがって、図示するように、液滴吐出装置は、変換テーブルTBに基づいて、印字データを吐出量に変換する。
なお、吐出量は、図示するように、移動平均等を計算した吐出量(以下「平均吐出量」という。)であるのが望ましい。例えば、計算を行う単位を150マイクロ秒ごと、すなわち、3つの吐出データの単位で計算するようにする。このように設定すると、精度良く設定する単位の時間ごとに、液滴の吐出による圧力室の圧力が平均的にどのような変化量であるかを推測しやすくできる。
以下、図示する平均吐出量が液滴量である場合を例に説明する。なお、液滴量は、移動平均に限られず、平均値又は分散等といった他の統計量が用いられてもよい。
したがって、平均吐出量を時系列において比較すると、液滴量の所定期間における変化量が算出される。例えば、このように平均吐出量を比較する等によって、時間的な液滴量の変化量を算出する。なお、所定期間は、例えば、あらかじめ設定される期間である。
<条件を変更するか否かの決定例>
液滴吐出装置は、液滴量の変化量に基づいて、図7に示す「大滴」、「中滴」、及び、「小滴」のように、液滴を吐出させる第1動作とは、別に、第1動作が行われている以外の時間等でアクチュエータを振動させる第2動作を行う。この第2動作を行う条件(以下単に「条件」という場合がある。)は、初期値等についてはあらかじめ設定される。そして、第1動作によって吐出する液滴量の変化量に基づいて、適宜、変更されていくのが望ましい。そこで、まず、条件を変更する状態であるか否かが液滴量の変化量に基づいて決定されるのが望ましい。例えば、決定部は、以下のように、まず、微駆動等の動作を行う条件を変更するか否かを決定する。
図8は、液滴量の変化量に基づく条件の決定例を示す図である。以下、150マイクロ秒単位で条件を変更するか否かの決定をする場合を例に説明する。すなわち、図7に示す3周期の単位で算出等が行われる例である。
まず、「閾値」があらかじめ設定される。図示する例では、閾値を「5pL」とする例である。次に、決定部は、第2タイミングTM2における液滴量と第5タイミングTM5における液滴量を比較する。具体的には、決定部は、第2タイミングTM2における液滴量から第5タイミングTM5における液滴量を減算して差を計算する。例えば、液滴量の変化量CVは、このように算出される差等である。この例では、第2タイミングTM2における液滴量は、「9」である。一方で、第5タイミングTM5における液滴量は、「9」である。したがって、液滴量の変化量CVは、「9−9=0」と算出される。
次に、決定部は、液滴量の変化量CVと閾値を比較する。そして、比較の結果、図示するように、液滴量の変化量CVが閾値未満の値(絶対値で比較する。)であると、決定部は、液滴量の変化量CVに大きな変化がないと判断し、「微駆動条件変更「否」」というように、条件の変更をしないと決定する。一方で、決定部は以下のようにも決定する。
図9は、液滴量の変化量に基づく条件の決定例を示す図である。図8と比較すると、液滴量の変化量CVが、第4タイミングTM4の液滴量と第7タイミングTM7の液滴量に基づいて算出される点が異なる。
図示するように、この例では、第4タイミングTM4における液滴量は、「9」である。一方で、第5タイミングTM5における液滴量は、「4」である。したがって、液滴量の変化量CVは、「9−4=5」と算出される。なお、閾値は、図8と同様とする。
比較の結果、図示するように、液滴量の変化量CVが閾値以上の値であると、決定部は、液滴量の変化量CVに大きな変化があると判断し、「微駆動条件変更「要」」というように条件の変更を行うと決定する。
このように、液滴量の変化量に大きな変化があると判断される場合には、決定部は、微駆動条件等の条件を変更して、液滴量の変化量に合わせた条件にするのが望ましい。すなわち、液滴吐出装置は、液滴量の変化量に基づいて、条件を変更するか否かを決定すると、液滴量の変化量に合わせた条件にすることができる。
そして、条件を変更する場合には、例えば、以下のようなパラメータが条件として変更の対象となるのが望ましい。
<第2動作の条件を変更する例>
決定部は、例えば、以下のように第2動作を行わせる制御信号の波高値を変更するのが望ましい。
この例では、決定部は、条件を変更する場合(図9に示すように、「微駆動条件変更「要」」と決定される場合等である。)には、例えば、下記(表1)のように、周辺温度及び液滴量の変化量に基づいて、波高値を決定する。
Figure 2021037639
上記(表1)のようなテーブルデータは、あらかじめ入力される。そして、図8又は図9のように、液滴量の変化量が算出されると、決定部は、該当する値を上記(表1)における「変化量」(上記(表1)の縦軸である。)から探す。同様に、温度センサ等で液滴吐出装置又はノズル等の付近の温度を計測すると、決定部は、該当する値を上記(表1)における「周辺温度」(上記(表1)の横軸である。)から探す。したがって、周辺温度及び液滴量の変化量が分かると、決定部は、波高値を決定できる。
なお、強度の決定は、上記(表1)のようにテーブルデータを用いる方法に限られない。例えば、関係式を用いる、又は、温度補正係数等のパラメータに対する補正係数等を用いて強度が決定されてもよい。
また、温度は、環境条件の例である。したがって、環境条件は、例えば、湿度等でもよい。なお、環境条件に合わせて、環境条件を計測できるセンサが液滴吐出装置には設置される。
<波高値を条件とする例>
波高値は、例えば、以下のような値である。
図10は、波高値の例を示す図である。以下、圧電素子に加えられる電圧を「駆動電圧」と呼び、縦軸で示す。一方で、横軸は、時間を示す。
波高値とは、駆動波形の振幅のうち、最大の値を意味する。波高値VAの値は、例えば、以下のような影響を与える。
図11は、波高値を変更した場合の例を示す図である。図は、波高値を「0V」、「1V」、「2V」及び「3V」に変更した場合の実験結果を示す。図示するように、「0V」及び「1V」等のように波高値が低い場合より、「2V」及び「3V」のように波高値が高い場合の方が微駆動により、ノズルの内部等の圧力を高まる。このような影響があるのは、第2動作が以下のように行われるためである。
<駆動周波数を条件とする例>
条件として、動作を行う周波数(以下「駆動周波数」という。)が変更されるのが望ましい。
図12は、液滴量の変化量に基づく駆動周波数の変更例を示す図である。例えば、印字データが図12(A)に示すような周期及び順序で入力されるとする。具体的には、変換前では、図12(A)に示すように、印字データは、50マイクロ秒の間隔で入力される。すなわち、変換前は、第1動作又は第2動作等の動作部が動作する周期(以下、「駆動周期」という。また、駆動周期となる周波数が「駆動周波数」である。)は、20キロヘルツである。そして、例えば、液滴量の変化量は、図8又は図9等のように算出される。このように算出される液滴量の変化量が減少したと判断されたとする。このような場合には、例えば、決定部は、変更タイミングTMCを境に駆動周波数を変更する。
変更タイミングTMCは、例えば、閾値を超えた液滴量の変化量であると判断されたタイミングから「0.5秒後」等のように設定される。このように、液滴量の変化量に応じて変更タイミングを決定すると、液滴量の変化量に応じた圧力の制御を行うことができる。
図12(B)に示すように、変更タイミングTMC以降は、駆動周波数が60キロヘルツである。図12(A)に示す変換前と図12(B)に示す変換後では、変換前は、第4タイミングTM4、第5タイミングTM5、第6タイミングTM6、第7タイミングTM7、及び、第8タイミングTM8・・・という間隔で印字データがあるのに対して、変換後は、その間にも印字データがある点が異なる。
具体的には、第51タイミングTM51、第52タイミングTM52、第61タイミングTM61、第62タイミングTM62、第71タイミングTM71、第72タイミングTM72等に、第2動作を行うようにしている点が異なる。このように、駆動周波数の変更に合わせて、変換前の印字データは維持し、かつ、変換後は、変換前には印字データがないタイミングでは、第2動作が行われるように変更してもよい。
このように、液滴量の変化量が減少した場合には、圧力室の圧力等が変動している場合が多い。そこで、駆動周波数を大きくするのが望ましい。
一方で、液滴量の変化量が増加した場合には、決定部は、以下のように条件を決定する。
図13は、液滴量の変化量に基づく駆動周波数の変更例を示す図である。以下、図12と同様に、変更タイミングTMCで駆動周波数を変更する例で説明する。
液滴量が減少した場合には、図12と逆に、変更タイミングTMCで駆動周波数を60キロヘルツから20キロヘルツに変更する点が異なる。
このように、液滴吐出装置は、液滴量の変化量が増加したか、又は、減少したかによって、駆動周波数等の条件を変更するのが望ましい。なお、変更の対象は、周期であってもよい。また、決定部は、条件として、波高値等の強度と駆動周波数等を組み合わせて変更してもよい。
例えば、強度及び駆動周波数等の条件を以下のように変更すると、圧力室の圧力等は、以下のようになる。
図14は、第2動作の例を示す図である。以下、図14(A)に示すように、図10と同様に駆動電圧が入力され、微駆動が行われる場合を例に説明する。
図14(B)に示すように、第1期間CY1では、波高値VAの駆動電圧が入力されるので、圧力室の圧力は、低下する。すなわち、図14(C)に示すように、圧力室106内の圧力は低下する。具体的には、波高値VAの駆動電圧により、圧電素子111が変位(図14(C)の矢印で示す向きに変位する。)する。そのため、圧力室106は、容積が増加する。この容積の増加により、圧力室の圧力は、低下し、インクが流れ込む。
次に、第2期間CY2では、第1期間CY1より駆動電圧が上がり出すため、圧力室の圧力は、上昇する。すなわち、図14(D)に示すように、圧力室106内の圧力は上昇する。具体的には、圧電素子111が変位(図14(D)の矢印で示す向きに変位する。)する。そのため、圧力室106は、容積が減少する。この容積の減少とインクの流れ出しにより、圧力室の圧力は、上昇する。
その後、第3期間CY3では、図14(E)に示すように、インクが流れ出す。そのため、インクが流れ出ていくと、圧力室106の圧力は、低下していく。このように、圧力室106の圧力は、変動が生じやすい。
図示するように、連通部があるような構造であると、インクが流れ出るのに抵抗になりやすいため、圧力の変動を緩やかにすることができる。このようなインクの流れ出しが完了する前等のタイミングに、第2動作を行うと、圧力室106の圧力を高めることができる。
微駆動等は、液滴を吐出しない時間に、ノズル内において液滴が乾燥するのを防ぐために行われることが多い。そこで、微駆動等の第2動作を圧力室106の変化が大きい場合に、波高値及び駆動周波数等の条件を変化させて、圧力室106の圧力を制御すると、圧力室106の圧力が変動するのを緩やかにできる。
すなわち、図11に示すように、波高値を高くすると、ノズル内の圧力等を高めることができる。同様に、駆動周波数等を変更して、動作部が動作する周期を変更すると、以下のようなことになる。
<動作部の駆動周期を条件とする例>
例えば、図10に示す周期を変更すると、動作部の駆動周期が変更できる。すなわち、駆動周波数を変更すると、動作部の駆動周期が変更できる。
駆動周期は、例えば、以下のような影響を与える。
図15は、駆動周波数を変更した場合の例を示す図である。図は、駆動周波数を「0kHz」、「10kHz」及び「35kHz」に変更した場合の実験結果を示す。図示するように、「0kHz」等のように駆動周波数が低い場合より、「10kHz」及び「35kHz」等のように駆動周波数が高い場合の方が微駆動により、ノズルの内部等の圧力を高まる。
したがって、駆動周期及び強度等の条件を変更して、圧力室の圧力を制御できる。また、圧力室の圧力を制御する周期は、少なくとも液滴の流れ出しが完了する周期より短い方が望ましい。一方で、液滴の流れ出しは、ヘッドの構造による流体の抵抗、及び、液滴の粘度等によって定まる。また、粘度は、周辺温度等で定まる。ゆえに、条件には、このような液滴の流れ出しに関係するパラメータ等も含まれるのが望ましい。
また、図5に示す構成では、駆動波形選択信号生成回路39は、駆動波形選択信号を生成する。例えば、駆動波形Vpが「大滴」、「中滴」、「小滴」、「吐出なし」及び「微駆動」用の波形を含む場合に、駆動波形選択信号は、駆動波形Vpの含む波形のうち、どの波形を圧電素子に入力するかを選択する信号である。
以下、駆動波形選択信号は、図示する回路構成例において、「大滴」を「M3」、「中滴」を「M2」、「小滴」を「M1」、「吐出なし」を「M0」及び「微駆動」を「M4」で指すとする。そして、駆動波形選択信号は、図示するように、駆動波形選択信号生成回路39から駆動波形出力回路37−1乃至37−Nに出力される。
そして、駆動波形出力回路37−1乃至37−Nでは、微駆動条件変換回路38−1乃至38−Nから出力される印字データに基づいて、選択回路46が、「M4」、「M3」、「M2」、「M1」及び「M0」のうち、1つを選択する。次に、駆動波形選択信号に基づいて、駆動波形出力回路37−1乃至37−Nでは、スイッチ45によって、駆動波形Vpのオン/オフが切り替えられる。このようにして、個別圧電素子には、印字データに応じて、駆動波形Vpが部分的に選択されて出力される。
例えば、駆動波形及び駆動波形選択信号は、以下のようになる。
図16は、駆動波形及び駆動波形選択信号の例を示す図である。例えば、駆動波形及び駆動波形選択信号は、図16(a)に示すライン同期信号LSに同期して生成される。
図16(b)に示す駆動波形Vpは、圧電素子に入力される電圧の波形を示す。なお、基準電位Veは、あらかじめ設定される。
図16(c−0)、図16(c−1)、図16(c−2)、図16(c−3)及び図16(c−4)に示す信号は、「M0」、「M1」、「M2」、「M3」及び「M4」を示す駆動波形選択信号である。図示する例では、信号が「H」(Highレベル)であると、圧電素子に駆動波形が入力される。一方で、信号が「L」(Lowレベル)であると、その直前に入力された電位がホールドされる。このようにして、吐出量及び吐出を行うか否か等が駆動波形選択信号によって定まる。
図16(c−0)、すなわち、「M0」は、「吐出なし」の場合である。この信号が「H」であると、電位が基準電位Veに保たれる。
図16(c−1)、すなわち、「M1」は、「小滴」の場合であり、図示する例では、(4)の期間に印加される。
図16(c−2)、すなわち、「M2」は、「中滴」の場合であり、図示する例では、(2)及び(4)の期間に印加される。
図16(c−3)、すなわち、「M3」は、「大滴」の場合であり、図示する例では、(2)、(3)及び(4)の期間に印加される。
図16(c−4)、すなわち、「M4」は、「微駆動」の場合であり、図示する例では、(1)の期間に印加される。したがって、(1)の期間における信号の振幅、すなわち、波高値は、ノズルから液滴が吐出されない程度である。
選択回路は、「M0」乃至「M4」のうち、1つの信号を印字データに基づいて選択する。そして、スイッチによって、オン/オフ制御がされる。なお、駆動波形Vpは、周辺温度ごとに異なるのが望ましい。したがって、周辺温度が異なると、周辺温度等に合わせた駆動波形Vpが入力される。
また、ヘッド制御回路40は、ヘッド駆動装置31の全体を制御する。また、ヘッド制御回路40は、コントローラ34等と通信を行い、各回路等に対して情報の設定及び更新等を行う。
<全体処理例>
図17は、全体処理例を示すフローチャートである。例えば、液滴吐出装置は、図示するような全体処理を行う。
ステップS1では、入力部は、画像データを入力する。
ステップS2では、生成部は、画像データに基づいて印字データ等を生成する。したがって、ステップS2が行われると、例えば、図7に示す「印字データ」が生成される。
ステップS3では、算出部は、液滴量の変化量を算出する。なお、算出部は、ノズルごとに、液滴量の変化量を算出するのが望ましい。以下、ノズルごとに液滴量の変化量を算出する場合を例に説明する。例えば、算出部は、まず、図7のように、吐出量及び平均吐出量等を算出する。次に、図8又は図9のように、液滴量の変化量を算出する。
ステップS4では、決定部は、条件を変更するか否かを決定する。例えば、決定部は、図8又は図9のように、閾値と比較する等によって判断する。
次に、条件を変更すると判断すると(ステップS4でYES)、決定部は、ステップS6に進む。一方で、条件を変更しないと判断すると(ステップS4でNO)、決定部は、ステップS5に進む。
ステップS5では、決定部は、条件を変更しないと決定する。すなわち、第2動作の強度及び駆動周波数等は、現状の設定で維持される。
ステップS6では、決定部は、条件を変更すると決定する。
ステップS7では、決定部は、液滴量の変化量に基づいて条件を決定する。例えば、決定部は、図10乃至図13のように、第2動作の強度及び駆動周波数等の条件を決定する。
ステップS8では、決定部は、すべてのノズルについて、決定等を行ったか否かを判断する。
次に、すべてのノズルについて完了していると判断すると(ステップS8でYES)、決定部は、ステップS9に進む。一方で、すべてのノズルについて完了していないと判断すると(ステップS8でNO)、決定部は、ステップS3に進み、すべてのノズルについて算出及び決定を行う。
ステップS9では、液滴吐出装置は、条件に基づいて処理を行う。例えば、第2動作の強度等が変更された場合には、波高値が変更された値となるように、電圧等を変更する処理を行う。ほかにも、駆動周波数等が変更された場合には、決定部は、例えば、図12又は図13等のように、駆動周波数等を変更する処理を行う。
ステップS10では、液滴吐出装置は、液滴を吐出させて画像形成等を行う。
<機能構成例>
図18は、液滴吐出装置の機能構成例を示す図である。例えば、液滴吐出装置100は、動作部FN1、算出部FN2、及び、決定部FN3等を備える機能構成である。
動作部FN1は、ノズルNZから液滴を吐出させる第1動作、及び、ノズルNZに対応して設けられた複数のアクチュエータを振動させる第2動作を行う動作手順を行う。例えば、動作部FN1は、図5に示すハードウェア構成等で実現する。
算出部FN2は、動作部FN1による動作で吐出する液滴量の所定期間における変化量を算出する算出手順を行う。例えば、算出部FN2は、変化量算出回路44等で実現する。
決定部FN3は、算出部FN2が算出する変化量に基づいて、第2動作の条件を決定する決定手順を行う。例えば、決定部FN3は、微駆動条件決定回路43等で実現する。
いわゆるピエゾ方式では、ヘッドは、インク等の液滴を吐出させるため、液滴を充填し、かつ、ノズルへ液滴を供給するのに複数の液室を有する。例えば、液室は、圧力室、共通液室及び連通部等で構成される。さらに、ヘッドは、圧力室の圧力を高めるため、ピエゾアクチュエータ等を備える。
画像形成装置は、インクが供給される圧力室の容積をアクチュエータの変位により変化させる。このような変化があると、ノズルから液滴が吐出される。この液滴が記録媒体に付着すると、画像形成装置は、画像形成等を実現できる。
液滴を吐出させるのに、アクチュエータを変位させて、圧力室の容積を収縮させると、圧力室の圧力が高まり、液滴が吐出する。また、圧力室の容積が収縮するため、連通部を通して共通液室に液滴が流れる流れが発生する。一方で、液滴が吐出された後、吐出と、圧力室から共通液室への流れ込みにより、圧力室にある液滴は、量が減少する。そのため、圧力室及び圧力室とつながるノズルの中は、圧力が低下する。このように、圧力が低下すると、相対的に圧力が高い共通液室から、相対的に圧力が低い圧力室には、連通部等を通して、ほぼ圧力の差がなくなるまで、液滴が流れる。
以上のように、液滴が吐出されると、液室及びノズル等の圧力は、液滴の流れ等によって、経時的に変動しやすい。このような変動がある状態の圧力で吐出が行われると、液滴が吐出される圧力が変動しやすい。このように、圧力が異なると、液滴は、吐出で飛ぶ速度がばらつきやすい。そのため、液滴が着弾するまでの時間が変動しやすくなる。したがって、圧力室等の圧力が変動するのを緩和できると、液滴が着弾するまでの時間がばらつくのを抑え、画像形成における着弾の精度等を向上させることができる。そのため、画像形成の場合には、画質を向上させることができる。
また、先行技術文献のように、第2アクチュエータ等がない簡素なインクジェットヘッドの構成であっても、上記のような実施形態であれば、圧力室等の圧力が変動するのを緩和できる。
このように、第2アクチュエータ等の部品がないと、インクジェットヘッドを構成させる部品の数を少なくできる。また、簡素なインクジェットヘッドの構成であると、複雑な場合より、歩留りを低下させて生産コストが増加するのを防ぐことができる。
<変形例>
例えば、液滴吐出装置が有するヘッドと、ヘッドが液滴と吐出する対象となる媒体とは、以下のような関係でもよい。
図19は、液滴吐出装置が有するヘッドの変形例を示す図である。図示するように、画像形成装置は、シリアル型のインクジェット式でもよい。具体的には、装置本体の左右の側板に横架した、ガイド部材である主従のガイドロッド11及びガイドロッド12を有する。
ガイドロッド11及びガイドロッド12は、キャリッジ13を直交方向(主走査方向等とも呼ばれる。)に摺動自在に保持する。
キャリッジ13は、主走査モータ等によって、タイミングベルト等を介して、図において矢印で示す方向(すなわち、キャリッジ走査方向となる。)に移動走査する。例えば、キャリッジ13は、記録ヘッド14a及び14bをノズル列が主走査方向と直交するように配列し、インクの吐出方向を下方に向けて装着する。
記録ヘッド14a及び記録ヘッド14bは、例えば。イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、及び、ブラック(K)等の各色のインクを吐出する。
記録ヘッド14a及び記録ヘッド14bは、それぞれ2つのノズル列を有する。そして、記録ヘッド14aが有するノズル列のうち、一方のノズル列は、ブラック(K)の液滴を吐出させ、他方のノズル列は、シアン(C)の液滴を吐出させる。さらに、記録ヘッド14bが有するノズル列のうち、一方のノズル列は、マゼンタ(M)の液滴を吐出させ、他方のノズル列は、イエロー(Y)の液滴を吐出させる。
そして、画像形成装置は、キャリッジ13を移動させながら画像信号等に応じて記録ヘッド14a及び記録ヘッド14bを駆動させる。このようにして、停止している用紙PAにインクを吐出して1走査分を記録する。次に、用紙PAを所定量分、搬送した後、画像形成装置は、次の行について記録を行う。
また、キャリッジ13の走査方向において右側の用紙PAと重ならない領域には、記録ヘッド14a及び記録ヘッド14bの維持回復機構15が設けられてもよい。例えば、印刷待機等には、キャリッジ13は、この位置まで移動し、記録ヘッド14a及び記録ヘッド14bにおけるノズル面及びノズルの汚れを除去するため、維持回復動作を行う。また、上述した印刷動作中の空吐出等でも、この位置に移動させ、増粘したインクを吐出させてもよい。
<記録媒体について>
記録媒体の種類は、用紙に限られない。すなわち、記録媒体は、用紙以外の材質であってもよい。すなわち、記録媒体は、例えば、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等を含み、液体が一時的でも付着可能な材質であればよい。したがって、記録媒体の種類は、例えば、フィルム製品、衣料用等の布製品、壁紙、若しくは、床材等の建材、又は、皮革製品等に用いられる材料等でもよい。
また、記録媒体は、カット紙に限られず、ロール紙等でもよい。
<その他の実施形態>
なお、ノズルヘッドとヘッド駆動装置等は、一体の装置でもよい。
各装置は、1つの装置でなくともよい。すなわち、各装置は、複数の装置の組み合わせであってもよい。なお、図示する以外の装置が更に含まれる構成であってもよい。
なお、本発明に係る各処理の全部又は一部は、コンピュータ言語で記述され、コンピュータに制御方法を実行させるためのプログラムによって実現されてもよい。すなわち、プログラムは、液滴吐出装置、画像形成装置、液滴吐出システム又は画像形成システム等といったコンピュータに各処理を実行させるためのコンピュータプログラムである。
したがって、プログラムに基づいて制御方法が実行されると、コンピュータが有する演算装置及び制御装置は、各処理を実行するため、プログラムに基づいて演算及び制御を行う。また、コンピュータが有する記憶装置は、各処理を実行するため、プログラムに基づいて、処理に用いられるデータを記憶する。
また、プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されて頒布することができる。なお、記録媒体は、磁気テープ、フラッシュメモリ、光ディスク、光磁気ディスク又は磁気ディスク等のメディアである。さらに、プログラムは、電気通信回線を通じて頒布することができる。
なお、本発明に係る実施形態は、複数の情報処理装置を有する液滴吐出システム又は画像形成システムによって実現されてもよい。また、液滴吐出システム又は画像形成システムは、各処理及びデータの記憶を冗長、分散、並列、仮想化又はこれらを組み合わせて実行してもよい。
以上、実施形態における一例について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されない。すなわち、本発明の範囲内で種々の変形及び改良が可能である。
2 ヘッド
3 ノズルヘッド
31 ヘッド駆動装置
32 駆動波形生成回路
33 印字信号制御回路
34 コントローラ
37−1 駆動波形出力回路
38−1 微駆動条件変換回路
39 駆動波形選択信号生成回路
40 ヘッド制御回路
41 バッファ
42 変換回路
43 微駆動条件決定回路
44 変化量算出回路
45 スイッチ
46 選択回路
100 液滴吐出装置
101 流路板
102 振動板
103 ノズル板
105 貫通孔
106 圧力室
107 連通部
108 液体導入部
109 フィルタ
110 共通液室
111 圧電素子
112 積層型圧電素子
112−1 個別圧電素子
113 ベース部材
117 フレーム部材
CV 変化量
D1 印字データ
FN1 動作部
FN2 算出部
FN3 決定部
IK インク
LS ライン同期信号
NZ ノズル
PA 用紙
SCK 転送クロック
SDI シリアルデータ信号
T ライン信号周期
TB 変換テーブル
TMC 変更タイミング
VA 波高値
Ve 基準電位
Vp 駆動波形
特開2004−106217号公報

Claims (9)

  1. 液滴を吐出するための複数のノズルと、前記液滴が充填され、前記ノズルへの液滴供給を行うための複数の液室と、前記複数のノズルに対応して設けられた複数のアクチュエータを有する液滴吐出装置であって、
    前記アクチュエータを振動させて前記ノズルから前記液滴を吐出させる第1動作、及び、前記アクチュエータを振動させる第2動作を行う動作部と、
    前記動作部による動作で吐出する液滴量の所定期間における変化量を算出する算出部と、
    前記変化量に基づいて、前記第2動作の条件を決定する決定部とを備える
    液滴吐出装置。
  2. 前記決定部は、前記条件を変更するか否かを決定する
    請求項1に記載の液滴吐出装置。
  3. 前記条件は、前記第2動作を行わせる制御信号の波高値である
    請求項1又は2に記載の液滴吐出装置。
  4. 前記条件には、前記動作部が動作する駆動周期又は駆動周波数が含まれる
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の液滴吐出装置。
  5. 前記条件には、前記条件を変更するタイミングである変更タイミングが含まれる
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の液滴吐出装置。
  6. 前記変化量が増加したか、又は、減少したかによって、前記条件が変更される
    請求項1乃至5のいずれか1項に記載の液滴吐出装置。
  7. 前記液滴量は、移動平均で算出される
    請求項1乃至6のいずれか1項に記載の液滴吐出装置。
  8. 前記決定部は、環境条件を計測し、
    前記環境条件に基づいて前記条件を決定する
    請求項1乃至7のいずれか1項に記載の液滴吐出装置。
  9. 液滴を吐出するための複数のノズルと、前記液滴が充填され、前記ノズルへの液滴供給を行うための複数の液室と、前記複数のノズルに対応して設けられた複数のアクチュエータを有する画像形成装置であって、
    前記アクチュエータを振動させて前記ノズルから前記液滴を吐出させる第1動作、及び、前記アクチュエータを振動させる第2動作を行う動作部と、
    前記動作部による動作で吐出する液滴量の所定期間における変化量を算出する算出部と、
    前記変化量に基づいて、前記第2動作の条件を決定する決定部とを備える
    画像形成装置。
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