JP2021034641A - 量子干渉装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スピン偏極やCPT等の現象が緩和するのを抑制する被膜の耐熱性が高い原子セルを備えた量子干渉装置を提供すること。【解決手段】発光素子と、前記発光素子からの光が入射する原子セルと、を含み、前記原子セルは、内部にアルカリ金属原子を収容し、内壁にポリジイン化合物またはポリジエン化合物を含む被膜が配置されていることを特徴とする量子干渉装置。また、前記ポリジイン化合物および前記ポリジエン化合物は、モノマー由来の単位構造同士が、架橋部において架橋している重合物であり、前記架橋部は、前記単位構造の中央部に位置していることが好ましい。【選択図】図5

Description

本発明は、量子干渉装置に関するものである。
セシウム等のアルカリ金属原子では、光の作用によりスピン偏極やCPT(Coherent Population Trapping)という現象が発現する。原子発振器や磁気センサー等の量子干渉装置では、ガスセル内部に封入したアルカリ金属原子において、これらの現象を利用している。このため、ガスセルの内壁には、これらの現象が緩和するのを抑制するため、緩和防止膜が設けられている。
特許文献1には、長鎖状の分子構造を有するパラフィンを内壁に形成し、コーティング層としたガスセルが開示されている。長鎖状の分子構造を内壁に対して垂直配向することにより、スピン偏極を緩和する効果を奏する。
特開2016−8836号公報
特許文献1に記載のコーティング層は、耐熱性が低いという問題がある。耐熱性が低いと、ガスセルの温度が上昇した場合、コーティング層が劣化しやすくなる。その結果、前述したスピン偏極やCPT等の現象が緩和するのを抑制する性能の低下が懸念される。
本発明の適用例に係る量子干渉装置は、発光素子と、前記発光素子からの光が入射する原子セルと、を含み、前記原子セルは、内部にアルカリ金属原子を収容し、内壁にポリジイン化合物またはポリジエン化合物を含む被膜が配置されている。
第1実施形態に係る量子干渉装置である原子発振器1を示す機能ブロック図である。 図1に示す原子発振器の主要部の断面図である。 図2のA部拡大図である。 図3のB部拡大図である。 図4に示す被膜が含むポリジアセチレン化合物の分子構造の例における一部分を示す図である。 図4に示す被膜が含むポリジエン化合物の分子構造の例における一部分を示す図である。 図2に示す原子セルを製造する方法を説明するための工程図である。 図7に示す原子セルの製造方法を説明するための断面図である。 図7に示す原子セルの製造方法を説明するための断面図である。 図7に示す原子セルの製造方法を説明するための断面図である。 図7に示す原子セルの製造方法を説明するための断面図である。 図7に示す原子セルの製造方法を説明するための断面図である。 図7に示す原子セルの製造方法を説明するための断面図である。 図7に示す原子セルの製造方法を説明するための断面図である。 第2実施形態に係る量子干渉装置である磁気センサーを示す機能ブロック図である。 図15の原子セルアレイを示す斜視図である。
以下、本発明の量子干渉装置の好適な実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
1.第1実施形態
まず、第1実施形態に係る量子干渉装置である原子発振器1について説明する。
図1は、第1実施形態に係る量子干渉装置である原子発振器1を示す機能ブロック図である。図2は、図1に示す原子発振器1の主要部の断面図である。なお、図2では、互いに直交する3軸を、X軸、Y軸およびZ軸とする。X軸は、後述する光軸aと平行である。また、Y軸は、後述する原子セル3の第2室32の長軸と平行である。なお、各軸の矢印が指す方向を「正方向」、その反対方向を「負方向」という。一例として、X軸正方向を光LLの進行方向とする。
1.1 原子発振器
原子発振器1は、量子干渉効果を利用した発振器である。量子干渉効果は、アルカリ金属原子に対して互いに周波数の異なる2種の共鳴光を同時に照射したとき、2種の共鳴光がアルカリ金属原子に吸収されずに透過する現象を生じさせる。この現象は、CPT現象または電磁誘起透明化現象(EIT現象、EIT:Electromagnetically Induced Transparency)という。原子発振器1では、この現象を利用することで、高精度な発振器を実現している。
この原子発振器1は、図1に示すように、発光素子モジュール10と、原子セルユニット20と、発光素子モジュール10と原子セルユニット20との間に設けられている光学系ユニット30と、発光素子モジュール10および原子セルユニット20の作動を制御する制御回路50と、を備える。以下、原子発振器1の各部について説明する。
発光素子モジュール10は、第1ペルチェ素子101と、発光素子102と、第1温度センサー103と、を備える。発光素子102は、周波数の異なる2種の共鳴光を含んでいる直線偏光の光LLを出射する。発光素子102としては、光LLを出射するものであれば特に限定されず、例えば、垂直共振器面発光レーザー(VCSEL)等の半導体レーザー等を用いることができる。また、第1温度センサー103は、発光素子102の温度を検出する。また、第1ペルチェ素子101は、発光素子102を加熱または冷却し、発光素子102の温度を調節する。
光学系ユニット30は、減光フィルター301と、集光レンズ302と、1/4波長板303と、を備え、これらが光LLの光軸aに沿って並んでいる。減光フィルター301は、前述した発光素子102からの光LLの強度を減少させる。また、集光レンズ302は、例えば光LLを平行光に近づけるように、光LLの放射角度を調整する。また、1/4波長板303は、光LLを直線偏光から円偏光、具体的には、右円偏光または左円偏光に変換する。
原子セルユニット20は、原子セル3と、受光素子202と、第2ペルチェ素子212と、第2温度センサー204と、コイル4と、を備える。
原子セル3は、光LLに対する透過性を有する。原子セル3は、後に詳述するように、第1室31および第2室32を有し、第1室31の内部空間S1および第2室32の内部空間S2は、内壁391により囲まれている。原子セル3の内部空間S1内および内部空間S2内には、アルカリ金属原子が封入されている。アルカリ金属原子は、互いに異なる2つの基底準位と励起準位とからなる3準位系のエネルギー準位を有する。原子セル3には、発光素子102からの光LLが減光フィルター301、集光レンズ302および1/4波長板303を介して入射する。そして、受光素子202は、原子セル3を通過した光LLを受光し、その受光強度に応じた信号を出力する。
第2ペルチェ素子212は、後述する原子セル3の温度を制御する温度制御素子である。第2ペルチェ素子212は、供給される電流の向きに応じて加熱または冷却機能を発揮する。また、第2温度センサー204は、原子セル3の温度を検出する。
コイル4は、原子セル3内のアルカリ金属原子に所定方向の磁場を印加し、そのアルカリ金属原子のエネルギー準位をゼーマン分裂させる。このようにアルカリ金属原子のエネルギー準位がゼーマン分裂した状態において、前述したような円偏光の共鳴光対がアルカリ金属原子に照射されると、アルカリ金属原子がゼーマン分裂した複数の準位のうち、所望のエネルギー準位のアルカリ金属原子の数を他のエネルギー準位のアルカリ金属原子の数に対して相対的に多くすることができる。そのため、所望のCPT現象(EIT現象)を発現する原子数を増大させ、所望の信号、すなわち、CPT現象に伴って受光素子202の出力信号に現れる信号を大きくすることができる。その結果、原子発振器1の発振特性、特に短期周波数安定度を向上させることができる。
制御回路50は、第1温度制御回路504と、光源制御回路502と、磁場制御回路503と、第2温度制御回路501と、を備える。第1温度制御回路504は、第1温度センサー103の検出結果に基づいて、発光素子102の温度が所望の温度となるように、第1ペルチェ素子101への通電を制御する。第2温度制御回路501は、第2温度センサー204の検出結果に基づいて、原子セル3内が所望の温度となるように、第2ペルチェ素子212への通電を制御する。磁場制御回路503は、コイル4が発生する磁場が一定となるように、コイル4への通電を制御する。
光源制御回路502は、受光素子202の検出結果に基づいて、CPT現象(EIT現象)が生じるように、発光素子102からの光LLに含まれる2種の共鳴光の周波数を制御する。具体的には、これら2種の共鳴光の周波数差が、原子セル3内のアルカリ金属原子の2つの基底準位間のエネルギー差に相当するとき、CPT現象が生じる。
次に、原子発振器1の主要部である原子セルユニット20の構成について詳述する。
前述したように、原子セルユニット20は、原子セル3と、受光素子202と、第2ペルチェ素子212と、第2温度センサー204と、コイル4と、を備える。原子セル3は、図2に示すように、第1室31と第2室32とを備えている。また、図2に示す原子セルユニット20は、コイル4を支持する支持部材5と、原子セル3の第1室31、コイル4および支持部材5を収容する第1シールド部材6と、原子セル3の第2室32と第2ペルチェ素子212とに接する伝熱部材7と、を備える。また、原子発振器1は、原子セルユニット20、発光素子モジュール10および光学系ユニット30を収容する第2シールド部材8を備える。
原子セル3は、気体のアルカリ金属が収容された第1室31と、気体のアルカリ金属とともに固体または液体のアルカリ金属が収容された第2室32と、を備える。本明細書では、気体、液体および固体のアルカリ金属を、アルカリ金属原子と総称することもある。また、液体および固体のアルカリ金属を、特に「補充用金属MR」ともいう。
アルカリ金属としては、例えば、ルビジウム、セシウム、ナトリウム等が挙げられる。
第1室31は、X軸と平行な中心軸を有する筒状の胴体部33と、胴体部33のX軸負側に接合された板状の窓部34と、胴体部33のX軸正側に接合された板状の窓部35と、これらで囲まれた内部空間S1と、を有している。発光素子102から発せられた光LLは、窓部34、内部空間S1、窓部35を順に透過する。このとき、光LLは、内部空間S1内でアルカリ金属原子を励起することができる。その後、光LLは、受光素子202に至る。なお、内部空間S1の形状としては、特に限定されないが、例えば、直方体、立方体、円柱、球等が挙げられる。また、原子セル3の窓部34、35のうちの一方は、胴体部33と一体であってもよい。
このような第1室31は、内部空間S1とは反対側の面、すなわち、原子セル3の外面として第1面311、第2面312および第3面313を有している。第1面311は、窓部34の外面であり、発光素子102からの光LLが入射する入射面である。第2面312は、窓部35の外面であり、第1面311に入射して、内部空間S1を透過した光LLが出射する出射面である。第3面313は、胴体部33の外周面であり、第1面311と第2面312とを接続する。なお、胴体部33の外形が角柱等であり、複数の面を含む場合は、それらの面を包括的に第3面313と称する。
窓部34および窓部35の構成材料としては、光LLに対する透過性を有していればよく、特に限定されないが、例えば、ガラス材料、水晶等が挙げられる。一方、胴体部33の構成材料としては、石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、シリコン、水晶等が挙げられる。また、胴体部33と窓部34および窓部35との接合方法としては、例えば、直接接合法、陽極接合法、溶融接合法、オプティカル接合法等が挙げられる。
第2室32は、第3面313からY軸正方向に向かって突出している。第2室32は、Y軸と平行な中心軸を有する管状の胴体部36と、胴体部36のY軸正側に設けられた蓋部37と、これらで囲まれた内部空間S2と、を有している。胴体部36は、Y軸と平行な長軸を有する形状をなしている。内部空間S2には、補充用金属MRが収容されている。内部空間S2は、連通路38を介して内部空間S1と連通している。これにより、補充用金属MRは、内部空間S1内に収容された気体のアルカリ金属の分圧が低下したとき、気体となって内部空間S1内に供給される。このように、第2室32は、補充用金属MRを貯留するリザーバーとして機能する。
胴体部36および蓋部37の構成材料としては、特に限定されず、金属材料、ガラス材料、シリコン材料、水晶等が挙げられる。また、胴体部36と胴体部33との接合方法としては、例えば、直接接合法、陽極接合法、溶融接合法、オプティカル接合法等が挙げられる。蓋部37は、胴体部36を得るための筒状をなす母材の端部を溶融し、端部を封止することによって、胴体部36とともに製造される。なお、蓋部37は、胴体部36とは別の部材として用意され、この部材を胴体部36に接合する方法によっても製造可能である。
以上のような構成の原子セル3の第2面312側には、受光素子202が第2面312に対向して配置されている。受光素子202は、原子セル3内を透過して、第2面312から出射した光LL、すなわち、共鳴光対の強度を検出することができる。受光素子202としては、特に限定されず、例えば、フォトダイオード等が挙げられる。
原子セル3の胴体部33の外周側には、筒状をなす支持部材5が胴体部33と同心的に配置されている。支持部材5は、内側で原子セル3を支持するとともに、外側でコイル4を支持する部材である。
支持部材5の外周面51には、螺旋状のコイル4が配置されている。また、支持部材5は、Y軸に沿って貫通する貫通孔53を有している。この貫通孔53には、原子セル3の第2室32が挿通されている。
支持部材5の構成材料としては、特に限定されず、例えば、コイル4から原子セル3への磁界を阻害しない材料、例えば、アルミニウム等の非磁性の金属材料や、炭化ケイ素系等の熱伝導性のセラミックス材料を用いることができる。
コイル4は、支持部材5の外周面51に沿って螺旋状に巻回されたワイヤー41で構成されている。なお、コイル4を構成するワイヤー41の本数は、1本に限定されず、複数本であってもよい。
第1シールド部材6は、磁気シールド性を有している。これにより、原子セル3に向かう、原子発振器1の使用環境下での磁場を遮蔽することができ、第1室31内の磁場が変動するのを低減することができる。
第1シールド部材6は、Y軸に沿って貫通する貫通孔61を有している。この貫通孔61には、原子セル3の第2室32が挿通されている。これにより、第2室32の先端部321は、第1シールド部材6の外側に位置している。その結果、第2室32に対する温度制御が容易になる。なお、第2室32の先端部321は第1シールド部材6の内側に位置していてもよく、第2室32全体が第1シールド部材6の外側に位置していてもよい。
また、第1シールド部材6のX軸と交差する2つの壁には、X軸に沿って貫通する開口62、開口63が形成されている。開口62は、開口63に対してX軸負側に位置しており、原子セル3の第1面311に入射する光LLが通過する。一方、開口63は、開口62に対してX軸正側に位置しており、第2面312から出射した光LLが通過する。
第1シールド部材6の構成材料としては、特に限定されず、例えば、鉄、コバール、パーマロイ、ステンレス鋼等の透磁率が比較的高い鉄系合金等を用いることが好ましい。
また、本実施形態では、支持部材5と第1シールド部材6との間に間隙が形成されており、この間隙は、断熱性を有する断熱層70として機能する。
第2シールド部材8は、箱状をなし、その内側に原子セルユニット20、発光素子モジュール10および光学系ユニット30を一括して収容している。第2シールド部材8は、磁気シールド性を有する。これにより、第1シールド部材6での磁場の遮蔽性を補うことができる。
第2シールド部材8の構成材料としては、特に限定されず、例えば、第1シールド部材6の構成材料と同様の材料を用いることができる。
第2シールド部材8と原子セル3との間には、第2ペルチェ素子212と伝熱部材7とが配置されている。第2ペルチェ素子212は、伝熱部材7に対して第2シールド部材8側に位置し、伝熱部材7は、第2ペルチェ素子212の原子セル3側の面に接している。また、伝熱部材7には、第2温度センサー204が支持、固定されている。
このように原子発振器1は、第2室32の温度を制御する温度制御素子としての第2ペルチェ素子212を備えている。第2ペルチェ素子212は、供給される電流の向きに応じて加熱機能または冷却機能が発揮され、第2室32内を所望の温度に調節する。
伝熱部材7は、原子セル3の第2室32の先端部321を蓋部37側から覆うように配置されている。伝熱部材7は、第2室32の蓋部37に接する第1当接部71と、第2室32の胴体部36の一部に接する第2当接部72と、を有している。また、第1当接部71は、蓋部37とは反対側において、第2ペルチェ素子212にも接する。
伝熱部材7の構成材料としては、特に限定されず、例えば、銅、アルミニウム等が挙げられる。
伝熱部材7の第2当接部72には、第2温度センサー204が配置されている。第2温度センサー204は、第2室32の温度を検出する温度検出素子である。第2温度センサー204としては、例えば、サーミスター、熱電対等が挙げられる。
1.2 原子セル
図3は、図2のA部拡大図である。図4は、図3のB部拡大図である。図5は、図4に示す被膜392が含むポリジイン化合物PDYの一種であるポリジアセチレン化合物PDAの分子構造の例における一部分を示す図である。図6は、図4に示す被膜392が含むポリジエン化合物PDEの分子構造の例における一部分を示す図である。
原子セル3は、前述したように、アルカリ金属原子を収容している。また、原子セル3は、図3に示すように、内壁391の表面に設けられた被膜392を有している。この被膜392は、図4および図5に示すポリジアセチレン化合物PDAまたは図6に示すポリジエン化合物PDEを含んでいる。このような被膜392を設けることにより、原子セル3の内部空間S1に収容されたアルカリ金属原子に生じるCPT現象の緩和を抑制することができる。また、ポリジアセチレン化合物PDAまたはポリジエン化合物PDEを含む被膜392は、後述するように、例えば重合性モノマーを重合し、モノマー同士を架橋することによって形成される。このため、モノマー由来の単位構造同士が、共有結合によって架橋し、従来よりも強固な被膜392の形成が可能になる。その結果、被膜392の耐熱性を高めることができる。
ここで、ポリジアセチレン化合物PDAは、2つの三重結合を含む不飽和有機分子をモノマーとする重合物である。この不飽和有機分子がジアセチレン化合物であり、下記式(1)で表される。
Figure 2021034641
[式(1)中、R、Rはそれぞれ置換基である。]
上記式(1)に含まれる三重結合は、エネルギーの付与によって開裂して固相重合を生じ、ポリジアセチレン化合物PDAとなる。なお、ポリジアセチレン化合物PDAは、2つの三重結合の間に一重結合を1つ有するポリジイン化合物PDYである。なお、本明細書ではポリジアセチレン化合物PDAを代表に説明しているが、ポリジアセチレン化合物PDAに代えて一重結合を2つ以上有するポリジイン化合物PDYを用いてもよい。また、上記式(1)のような固相重合を生じる構造(C≡CC≡C)を2つ以上有するポリジイン化合物PDYを用いてもよい。
また、ポリジエン化合物PDEは、2つの二重結合を含む不飽和有機分子をモノマーとする重合物である。この不飽和有機分子がジエン化合物であり、下記式(2)で表される。
Figure 2021034641
[式(2)中、R、Rはそれぞれ置換基である。]
上記式(2)に含まれる二重結合は、エネルギーの付与によって開裂して固相重合を生じ、ポリジエン化合物PDEとなる。なお、ポリジエン化合物PDEは、2つの二重結合の間に単結合を2つ以上有するポリジエン化合物であってもよい。また、上記式(2)のような固相重合を生じる構造(C=CC=C)を2つ以上有するポリジエン化合物を用いてもよい。
ここで、ポリジアセチレン化合物PDAにおけるモノマー由来の単位構造をU1とする。また、ポリジエン化合物PDEにおけるモノマー由来の単位構造をU2とする。単位構造U1、U2は、図5、図6に示すように、重合物における繰り返し単位構造である。図5、図6に示す単位構造U1、U2は、長鎖状をなしており、その長軸は、内壁391に対してほぼ垂直に配向している。なお、垂直に配向とは、単位構造U1の長軸と内壁391の面とが直交している状態に加え、その状態からのずれが所定量以下、例えば45°以下である状態も含む。
また、特にポリジアセチレン化合物PDAは、π共役構造を有している一方、ポリジエン化合物PDEは、π共役構造を有していない。この場合、後者は、前者に比べて、被膜392の着色の程度を抑えることができる。これにより、被膜392を透過する光LLの波長が変化しにくくなり、原子発振器1のさらなる高精度化に寄与できるという利点がある。
単位構造U1は、架橋部B1を介して、隣り合う単位構造U1と連結している。つまり、ポリジアセチレン化合物PDAは、モノマー由来の単位構造U1同士が、架橋部B1において架橋している重合物である。架橋部B1は、単位構造U1の中央部以外の位置にあってもよいが、本実施形態では、図5に示すように、単位構造U1の中央部に位置している。
同様に、単位構造U2は、架橋部B2を介して、隣り合う単位構造U2と連結している。つまり、ポリジエン化合物PDEは、モノマー由来の単位構造U2同士が、架橋部B2において架橋している重合物である。架橋部B2は、単位構造U2の中央部以外の位置にあってもよいが、本実施形態では、図6に示すように、単位構造U2の中央部に位置している。
架橋部B1、B2が単位構造U1、U2の中央部に位置していることにより、モノマーが重合してポリジアセチレン化合物PDAまたはポリジエン化合物PDEを形成する際、その重合確率を高めることができる。架橋部B1が単位構造U1の中央部に位置しているということは、重合前のモノマーであるジアセチレン化合物に含まれる2つの三重結合の位置が、ジアセチレン化合物の分子長のほぼ中央部であるということになる。また、架橋部B2が単位構造U2の中央部に位置しているということは、重合前のモノマーであるジエン化合物に含まれる2つの二重結合の位置が、ジエン化合物の分子長のほぼ中央部であるということになる。したがって、ジアセチレン化合物が内壁391に沿って配向する際、あるいは、ジエン化合物が内壁391に沿って配向する際、それぞれの分子の重合可能な姿勢についての制約が少なくなる。換言すれば、分子の向きによらず、重合反応が起きやすくなる。その結果、重合反応がより高い確率で生じることになり、緻密で隙間の少ない被膜392を効率よく製造することができる。
なお、単位構造U1の中央部とは、単位構造U1の長軸の長さにおいて、その中間の位置のことをいう。具体的には、ポリジアセチレン化合物PDAの単位構造U1は、図5に示すように、炭素−炭素三重結合とそれを挟んで両側に位置する炭素−炭素単結合とを備える部位X1を含んでいる。そして、この部位X1の両端の炭素原子には、隣り合う単位構造U1との架橋を担う、炭素−炭素単結合からなる架橋部B1が結合している。この部位X1において、架橋部B1が結合している炭素原子を、架橋点P1とする。単位構造U1は、架橋部B1が結合している2つの架橋点P1、P1を含んでいる。したがって、ポリジアセチレン化合物PDAの場合、単位構造U1中において、部位X1よりも単位構造U1の一端側に位置する炭素−炭素単結合の数と、単位構造U1の他端側に位置する炭素−炭素単結合の数と、が等しいか、または、これらの差が1つであれば、単位構造U1の中央部に架橋部B1が架橋しているといえる。換言すれば、単位構造U1の中央部に部位X1が位置しているといえる。
同様に、単位構造U2の中央部とは、単位構造U2の長軸の長さにおいて、その中間の位置のことをいう。具体的には、ポリジエン化合物PDEの単位構造U2は、図6に示すように、炭素−炭素二重結合とそれを挟んで両側に位置する炭素−炭素単結合とを備える部位X2を含んでいる。そして、この部位X2の両端の炭素原子には、隣り合う単位構造U2との架橋を担う、炭素−炭素単結合からなる架橋部B2が結合している。この部位X2において、架橋部B2が結合している炭素原子を、架橋点P2とする。単位構造U2は、架橋部B2が結合している2つの架橋点P2、P2を含んでいる。したがって、ポリジエン化合物PDEの場合、単位構造U2中において、部位X2よりも単位構造U2の一端側に位置する炭素−炭素単結合の数と、単位構造U2の他端側に位置する炭素−炭素単結合の数と、が等しいか、または、これらの差が1つであれば、単位構造U2の中央部に架橋部B2が架橋しているといえる。換言すれば、単位構造U2の中央部に部位X2が位置しているといえる。
なお、上記式(1)のような固相重合を生じる構造(C≡CC≡C)を2つ以上有するジイン化合物は、ポリマー化すると、架橋点P1を4つ以上含むポリジイン化合物となる。例えば、固相重合を生じる構造を2つ有するジイン化合物がポリマー化した場合、得られるポリジイン化合物の単位構造U1は、2つの炭素−炭素三重結合と、その間をつなぐ炭素−炭素単結合と、で構成された中間部分を含む構造となる。そして、この中間部分は、前述した「単位構造U1の中央部」に位置することになる。したがって、この場合も、前述した「部位X1が中央部に位置していること」がもたらす効果と同様の効果が得られる。なお、この効果は、固相重合を生じる構造を3つ以上有するジイン化合物を用いた場合も、同様に得られる。
また、上記式(2)のような固相重合を生じる構造(C=CC=C)を2つ以上有するジエン化合物は、ポリマー化すると、架橋点P2を4つ以上含むポリジエン化合物となる。例えば、固相重合を生じる構造を2つ有するジエン化合物がポリマー化した場合、得られるポリジエン化合物の単位構造U2は、2つの炭素−炭素二重結合と、その間をつなぐ炭素−炭素単結合と、で構成された中間部分を含む構造となる。そして、この中間部分は、前述した「単位構造U2の中央部」に位置することになる。したがって、この場合も、前述した「部位X2が中央部に位置していること」がもたらす効果と同様の効果が得られる。なお、この効果は、固相重合を生じる構造を3つ以上有するジエン化合物を用いた場合も、同様に得られる。
なお、単位構造U1、U2の置換基Rは、内壁391に対して物理的または化学的に吸着している。内壁391と単位構造U1、U2との結合力は、化学結合力であってもよいが、ファンデルワールス力のような物理結合力であってもよい。一方、単位構造U1、U2の置換基Rは、内部空間S1、S2の内側を指向している。これにより、アルカリ金属原子が被膜392の表面により滞在しにくくなる。
また、単位構造U1、U2の炭素数は、20以上60以下であるのが好ましく、25以上55以下であるのがより好ましい。炭素数をこの範囲内に設定することにより、被膜392の膜厚を十分に確保することができる。これにより、CPT現象の緩和を抑制する性能をより高めることができる。したがって、単位構造U1、U2の炭素数が前記下限値を下回ると、CPT現象の緩和を十分に抑制することができないおそれがある。一方、単位構造U1、U2の炭素数が前記上限値を上回ると、単位構造U1、U2の長軸が長くなりすぎるため、例えば単位構造U1、U2を垂直配向させたとき、それを維持することが困難になるおそれがある。そうすると、CPT現象の緩和を長期にわたって抑制することが困難になるおそれがある。
ポリジイン化合物PDYおよびポリジエン化合物PDEの末端基である置換基R、Rとしては、互いに独立して、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、複素環基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アンモニオ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリールアゾ基、ヘテロ環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、ホスホノ基、シリル基、ヒドラジノ基、ウレイド基、ボロン酸基(−B(OH))、ホスファト基(−OPO(OH))、スルファト基(−OSOH)、その他の公知の置換基が挙げられる。また、これらの置換基がさらに置換基により置換されていてもよい。なお、上記のアルキル基は、シクロアルキル基、ビシクロアルキル基、トリシクロアルキル基を含む。
これらの中でも、単位構造U1、U2の末端基である置換基R、Rは、それぞれアルキル基またはフッ素含有基であるのが好ましく、特に内壁391とは反対側に位置する置換基Rは、アルキル基またはフッ素含有基であるのがより好ましい。これにより、被膜392の表面自由エネルギーを特に小さくすることができ、被膜392の表面におけるアルカリ金属原子の滞在時間を特に短くすることができる。その結果、被膜392は、CPT現象が緩和されるのを抑制する性能をより高めることができる。
アルキル基は、分枝状であってもよいが、被膜392の表面自由エネルギーをより小さくしやすい等の観点から好ましくは直鎖状とされる。アルキル基の炭素数は、好ましくは1以上20以下とされ、より好ましくは2以上16以下とされ、さらに好ましくは8以上14以下とされる。炭素数をこの範囲内に設定することにより、被膜392の膜厚を十分に確保することができる。これにより、CPT現象の緩和を抑制する性能をより高めることができる。したがって、アルキル基の炭素数が前記下限値を下回ると、CPT現象の緩和を十分に抑制することができないおそれがある。一方、アルキル基の炭素数が前記上限値を上回ると、アルキル基が長くなりすぎるため、例えば単位構造U1、U2を垂直配向させたとき、それを維持することが困難になるおそれがある。そうすると、CPT現象の緩和を長期にわたって抑制することが困難になるおそれがある。
フッ素含有基としては、置換基R、Rとして挙げたものをさらにフッ素原子で置換したものが挙げられるが、特にフルオロアルキル基が好ましく用いられ、パーフルオロアルキル基がより好ましく用いられる。なお、フルオロアルキル基は、アルキル基の水素原子の少なくとも一部をフッ素原子で置換したものであり、パーフルオロアルキル基は、アルキル基の水素原子の全てをフッ素原子で置換したものである。
フッ素含有基は、分枝状であってもよいが、被膜392の表面自由エネルギーをより小さくしやすい等の観点から好ましくは直鎖状とされる。フッ素含有基の炭素数は、好ましくは1以上20以下とされ、より好ましくは2以上16以下とされ、さらに好ましくは8以上14以下とされる。炭素数をこの範囲内に設定することにより、被膜392の膜厚を十分に確保することができる。これにより、CPT現象の緩和を抑制する性能をより高めることができる。したがって、フッ素含有基の炭素数が前記下限値を下回ると、CPT現象の緩和を十分に抑制することができないおそれがある。一方、フッ素含有基の炭素数が前記上限値を上回ると、フッ素含有基が長くなりすぎるため、例えば単位構造U1、U2を垂直配向させたとき、それを維持することが困難になるおそれがある。そうすると、CPT現象の緩和を長期にわたって抑制することが困難になるおそれがある。
ポリジイン化合物PDYおよびポリジエン化合物PDEは、モノマーがトポケミカル重合してなる重合物であるのが好ましい。トポケミカル重合は、一般に、生成されるポリマーの結晶構造が、原料であるモノマーの結晶構造と関係づけられる重合のことである。したがって、トポケミカル重合による重合物は、その結晶の晶系がモノマー結晶と同じであり、格子定数もほぼ同じになる。このため、重合反応が長く続いても、内壁391から前述した架橋点P1、P2までの距離が変化しにくくなり、安定した重合反応が継続しやすくなる。その結果、均質な被膜392を形成することができる。つまり、均質で、結晶粒界の少ない被膜392を形成することができる。このような被膜392は、耐熱性に優れている。このため、原子セル3が高温に曝されても、CPT現象の緩和を抑制する性能を特に良好に維持することができる。
なお、ポリジイン化合物PDYまたはポリジエン化合物PDEは、その全体がトポケミカル重合している必要はなく、一部に、非トポケミカルな固相重縮合をした部分を含んでいてもよい。
ポリジイン化合物PDYのモノマーの例としては、例えば、11,13−テトラコサジイン、13,15−オクタコサジイン、9,15−テトラコサジイン等が挙げられる。
ポリジエン化合物PDEのモノマーの例としては、例えば、2,4−ヘキサジエン、9,15−テトラコサジエン、11,13−テトラコサジエン、13,15−オクタコサジエン等が挙げられる。
被膜392の膜厚は、化合物の組成等に応じて異なるため、特に限定されないが、1nm以上5000nm以下とされるのが好ましく、5nm以上1000nm以下とされるのがより好ましい。被膜392の膜厚が前記下限値を下回ると、被膜392の組成等によっては、CPT現象の緩和を十分に抑制することができないおそれがある。一方、被膜392の膜厚が前記上限値を上回ると、被膜392の組成等によっては、被膜392の長期安定性が低下するおそれがある。
なお、被膜392の膜厚は、例えば透過型電子顕微鏡(TEM)、走査型トンネル顕微鏡(STM)、原子間力顕微鏡(AFM)等の顕微鏡による観察結果に基づいて測定することができる。
以上のように、本実施形態に係る量子干渉装置である原子発振器1は、発光素子102と、発光素子102からの光LLが入射する原子セル3と、を含んでいる。そして、原子セル3は、内部にアルカリ金属原子を収容し、内壁391にポリジイン化合物PDYまたはポリジエン化合物PDEを含む被膜392が配置されている。
このような原子発振器1では、耐熱性の高い被膜392を有する原子セル3を備えているため、原子セル3が高温に曝されても、アルカリ金属原子におけるCPT現象の緩和を抑制する性能を良好に維持することができる。したがって、原子発振器1の稼働時や、製造過程および輸送過程等において、原子セル3の温度が上昇しても、CPT現象が緩和しにくい。その結果、耐熱性が良好で信頼性に優れた原子発振器1を実現することができる。
なお、被膜392は、原子セル3の内壁391の全体に配置されているのが好ましいが、内壁391の一部に配置されていてもよい。例えば、被膜392は、図2に示す内壁391のうち、X軸に交差する領域、Y軸に交差する領域およびZ軸に交差する領域のうちの少なくとも1つに設けられ、残りには設けられていなくてもよい。また、各領域で、設けられる被膜392の膜厚、組成等が互いに異なっていてもよい。
1.3 原子セルの製造方法
次に、原子セル3の製造方法について説明する。
図7は、図2に示す原子セル3を製造する方法を説明するための工程図である。図8ないし図14は、それぞれ図7に示す原子セル3の製造方法を説明するための断面図である。
図7に示す原子セル3の製造方法は、準備工程S01と、モノマー収容体配置工程S02と、アルカリ金属収容体配置工程S03と、封止工程S04と、モノマー吸着工程S05と、被膜形成工程S06と、アルカリ金属原子気化工程S07と、を有する。以下、各工程について説明する。
1.3.1 準備工程S01
まず、図8に示すように、開口部3Bを備える原子セル用容器3Aを用意する。原子セル用容器3Aは、原子セル3を形成するための部材であり、後述する封止工程S04で封止する開口部3Bを備えている。また、原子セル用容器3Aは、原子セル3が備える内部空間S1に対応する内部空間S1Aと、内部空間S2に対応する内部空間S2Aと、を備えている。
次に、開口部3Bから排気することにより、原子セル用容器3Aの内部空間S1A、S2Aを減圧する。その際、原子セル用容器3Aを加熱するようにしてもよい。これにより、原子セル用容器3Aの内壁391Aに吸着した不純物を脱離させ、除去することができる。その結果、後述する重合性モノマー912が整列しやすくなり、緻密な被膜392が形成されやすくなる。
1.3.2 モノマー収容体配置工程S02
次に、図9に示すように、開口部3Bを介して、原子セル用容器3Aの内部空間S2Aに、モノマー収容体91を配置する。モノマー収容体91は、第1容器911と、第1容器911内に収容されている重合性を有する重合性モノマー912と、を有する。この重合性モノマー912は、前述した不飽和有機分子である。なお、この作業の際には、原子セル用容器3Aの内部空間S1A、S2Aを不活性ガス雰囲気にしておくのが好ましい。また、モノマー収容体91を配置するのは、内部空間S2Aに限定されない。
第1容器911は、後述する工程において、気化させた重合性モノマー912を放出させる開口部を備えた容器であるのが好ましい。第1容器911の構成材料としては、例えば、ガラス材料、樹脂材料、セラミックス材料等が挙げられる。
1.3.3 アルカリ金属収容体配置工程S03
次に、図10に示すように、開口部3Bを介して、原子セル用容器3Aの内部空間S2Aに、アルカリ金属収容体92を配置する。アルカリ金属収容体92は、第2容器921と、第2容器921内に収容されているアルカリ金属原子922と、を有する。アルカリ金属原子922は、例えば液体または固体の状態で収容される。なお、この作業の際には、原子セル用容器3Aの内部空間S1A、S2Aを不活性ガス雰囲気にしておくのが好ましい。また、アルカリ金属収容体92を配置するのは、内部空間S2Aに限定されない。
第2容器921は、内部が閉空間になっている容器であるのが好ましい。第2容器921の構成材料としては、例えば、ガラス材料、樹脂材料等が挙げられる。
なお、本工程の順序は、モノマー収容体配置工程S02と入れ替わってもよい。
1.3.4 封止工程S04
次に、図11に示すように、開口部3Bを封止する。封止方法は、特に限定されず、例えば図11に示すようにして開口部3Bの周辺を溶融して変形させることにより、開口部3Bを封止する溶融封止のほか、他の部材を開口部3Bに充填することにより、開口部3Bを封止するリッド封着であってもよく、開口部3Bの周辺に力を加えて変形させることにより、開口部3Bを封止するピンチシールであってもよい。
1.3.5 モノマー吸着工程S05
次に、図12に示すように、原子セル用容器3Aの外部からモノマー収容体91に向けてエネルギーを加える。これにより、モノマー収容体91に収容されている重合性モノマー912を気化させる。エネルギーを加える方法としては、例えば原子セル用容器3Aの少なくとも一部を加熱する方法、レーザー光のようなエネルギー線E1を照射する方法等が挙げられる。
その後、必要に応じて原子セル用容器3Aを冷却する。これにより、重合性モノマー912の温度が低下し、原子セル用容器3Aの内壁391Aにおいて結晶化する。これにより、重合性モノマー912を内壁391Aに吸着させることができる。
原子セル用容器3Aの内壁391Aに吸着した重合性モノマー912は、整列しながら吸着する。この際、重合性モノマー912は、前述したように垂直配向するのが好ましい。そして、吸着した重合性モノマー912が次々に垂直配向することにより、重合性モノマー912の二次元の結晶化が進行する。
1.3.6 被膜形成工程S06
次に、原子セル用容器3Aの外部からエネルギーを加える。これにより、原子セル用容器3Aの内壁391Aに吸着させていた重合性モノマー912に重合反応を生じさせることができる。その結果、図13に示すように、原子セル用容器3Aの内壁391Aに被膜392が形成される。被膜392は、前述したように、ポリジイン化合物PDYまたはポリジエン化合物PDEを含む。
原子セル用容器3Aにエネルギーを加える方法としては、例えば、図13に示す紫外線UVのほか、可視光、赤外線のような電磁波を照射する方法、原子セル用容器3Aを加熱する方法等が挙げられる。
1.3.7 アルカリ金属原子気化工程S07
次に、図14に示すように、原子セル用容器3Aの外部からアルカリ金属収容体92に向けてエネルギー線E2を照射する。これにより、アルカリ金属収容体92に開口を形成し、アルカリ金属収容体92に収容されているアルカリ金属原子922を気化させる。このようにして図2に示す原子セル3が得られる。
エネルギー線E2としては、例えば、レーザー光が挙げられる。
2.第2実施形態
次に、第2実施形態に係る量子干渉装置である磁気センサー100について説明する。
図15は、第2実施形態に係る量子干渉装置である磁気センサー100を示す機能ブロック図である。図16は、図15の原子セルアレイを示す斜視図である。
以下、第2実施形態について説明するが、以下の説明では、第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。なお、図15および図16において、第1実施形態と同様の構成については、同一の符号を付している。
図15に示す磁気センサー100は、原子セルアレイ1000と、ポンプ光照射ユニット2000と、プローブ光照射ユニット3000と、検出ユニット4000と、を有する。
原子セルアレイ1000は、図16に示すように、複数の原子セル3Cを有する。これらの原子セル3Cには、アルカリ金属原子が収容されている。
ポンプ光照射ユニット2000は、アルカリ金属原子と相互作用するポンプ光を出力する。ポンプ光が照射されると、アルカリ金属原子の最外殻電子が励起され、スピン偏極が生じる。スピン偏極したアルカリ金属原子は、被測定物によって生じる磁場により歳差運動をする。1つのアルカリ金属原子のスピン偏極は、時間の経過とともに緩和すると、ポンプ光がCW(Continuous Wave)光であるので、スピン偏極の形成と緩和は同時並行的かつ連続的に繰り返される。その結果、アルカリ金属原子の集団全体としてみれば、定常的なスピン偏極が形成される。
プローブ光照射ユニット3000は、直線偏光成分を有するプローブ光を出力する。
図16では、原子セルアレイ1000における原子セル3Cの配置の一例を示している。図16に示す原子セルアレイ1000では、原子セル3がx軸およびy軸に沿って2個ずつ、マトリクス状に2次元配置されている。なお、図16では、互いに直交する3軸を、x軸、y軸およびz軸とする。
図15および図16には図示しないが、原子セル3Cでは、第1実施形態の被膜392と同様の被膜が、内壁に設けられている。この被膜は、ポリジイン化合物PDYまたはポリジエン化合物PDEを含んでいる。このような被膜を設けることにより、原子セル3Cの内部空間に収容されたアルカリ金属原子に生じるスピン偏極の緩和を抑制することができる。また、ポリジイン化合物PDYまたはポリジエン化合物PDEを含む被膜は、前述したように、例えば重合性モノマーを重合し、モノマー同士を架橋することによって形成される。このため、モノマー由来の単位構造同士が、共有結合によって架橋し、従来よりも強固な被膜の形成が可能になる。その結果、被膜の耐熱性を高めることができる。
したがって、磁気センサー100の稼働時や、製造過程および輸送過程等において、原子セル3Cの温度が上昇しても、アルカリ金属原子におけるスピン偏極が緩和しにくい。その結果、耐熱性が良好で信頼性に優れた磁気センサー100を実現することができる。
以上のような第2実施形態においても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
以上、本発明の量子干渉装置を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、本発明の量子干渉装置は、前記各実施形態の各部の構成を、同様の機能を有する任意の構成に置換したものであってもよく、前記各実施形態に任意の構成物が付加されたものであってもよい。
また、前記各実施形態では、量子干渉装置として原子発振器および磁気センサーを例に挙げているが、本発明に係る量子干渉装置は、これら以外の装置、例えば原子ジャイロスコープ等であってもよい。
1…原子発振器、3…原子セル、3A…原子セル用容器、3B…開口部、3C…原子セル、4…コイル、5…支持部材、6…第1シールド部材、7…伝熱部材、8…第2シールド部材、10…発光素子モジュール、20…原子セルユニット、30…光学系ユニット、31…第1室、32…第2室、33…胴体部、34…窓部、35…窓部、36…胴体部、37…蓋部、38…連通路、41…ワイヤー、50…制御回路、51…外周面、53…貫通孔、61…貫通孔、62…開口、63…開口、70…断熱層、71…第1当接部、72…第2当接部、91…モノマー収容体、92…アルカリ金属収容体、100…磁気センサー、101…第1ペルチェ素子、102…発光素子、103…第1温度センサー、202…受光素子、204…第2温度センサー、212…第2ペルチェ素子、301…減光フィルター、302…集光レンズ、303…1/4波長板、311…第1面、312…第2面、313…第3面、321…先端部、391…内壁、391A…内壁、392…被膜、501…第2温度制御回路、502…光源制御回路、503…磁場制御回路、504…第1温度制御回路、911…第1容器、912…重合性モノマー、921…第2容器、922…アルカリ金属原子、1000…原子セルアレイ、2000…ポンプ光照射ユニット、3000…プローブ光照射ユニット、4000…検出ユニット、B1…架橋部、B2…架橋部、E1…エネルギー線、E2…エネルギー線、LL…光、MR…補充用金属、P1…架橋点、P2…架橋点、PDA…ポリジアセチレン化合物、PDE…ポリジエン化合物、S01…準備工程、S02…モノマー収容体配置工程、S03…アルカリ金属収容体配置工程、S04…封止工程、S05…モノマー吸着工程、S06…被膜形成工程、S07…アルカリ金属原子気化工程、S1…内部空間、S1A…内部空間、S2…内部空間、S2A…内部空間、U1…単位構造、U2…単位構造、UV…紫外線、X1…部位、X2…部位、a…光軸

Claims (5)

  1. 発光素子と、
    前記発光素子からの光が入射する原子セルと、
    を含み、
    前記原子セルは、
    内部にアルカリ金属原子を収容し、
    内壁にポリジイン化合物またはポリジエン化合物を含む被膜が配置されていることを特徴とする量子干渉装置。
  2. 前記ポリジイン化合物および前記ポリジエン化合物は、モノマー由来の単位構造同士が、架橋部において架橋している重合物であり、
    前記架橋部は、前記単位構造の中央部に位置している請求項1に記載の量子干渉装置。
  3. 前記ポリジイン化合物および前記ポリジエン化合物は、モノマー由来の単位構造同士が、架橋部において架橋している重合物であり、
    前記単位構造の炭素数は、20以上60以下である請求項1または2に記載の量子干渉装置。
  4. 前記単位構造の末端基は、アルキル基またはフッ素含有基である請求項2または3に記載の量子干渉装置。
  5. 前記ポリジイン化合物および前記ポリジエン化合物は、前記モノマーがトポケミカル重合してなる重合物である請求項2ないし4のいずれか1項に記載の量子干渉装置。
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