JP2021034347A - 複合ケーブル及びロボットシステム - Google Patents

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Ryota Shibazaki
良太 柴崎
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Abstract

【課題】複合ケーブル、及び複合ケーブルが適用されるロボットシステムへの信頼性を向上させること。
【解決手段】
ロボット10とコントローラ20とを繋ぐ複合ケーブル30は、動力線31、信号線32及びアース線33が外シース36により一括して被覆されてなる。複合ケーブル30には、円筒状をなす内シールド37が設けられている。外シース36によって囲まれた内部領域は、内シールド37によって内側の内側領域E1と外側の外側領域E2とに仕切られており、当該内シールド37によって内側領域E1から外側領域E2への電磁波の透過が抑えられている。この内側領域E1が動力線31の配設領域となり、外側領域E2が信号線32及びアース線33の配設領域となっている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、産業用ロボットに適用される複合ケーブル、及び当該複合ケーブルにより産業用ロボットと制御装置とが接続されてなるロボットシステムに関する。
産業用ロボットに適用されるケーブルには、モータ用動力線、信号線及びアース線を1本にまとめることでユーザの利便性の向上等に配慮されたもの(所謂複合ケーブル)がある(例えば特許文献1参照)。
特開2016−129924号公報
近年では、産業用ロボットに実装されるモータの数を増やしたり、高出力対応のモータを採用したりすることで、ユーザの様々なニーズに対応することが可能となっている。このような事情から、複合ケーブルを通じて産業用ロボットに供給される電流については増加傾向にある。
ここで、上述したタイプの複合ケーブルにおいては、モータ用動力線を流れる電流が大きくなることで以下の懸念が生じる。すなわち、電流の供給にともなってモータ用動力線から放射されるノイズがアース線に乗り当該ノイズがアース線を介して制御装置等の周辺機器に及ぶことで当該周辺機器ひいては産業用ロボットの挙動が不安定になると懸念される。産業用ロボットについては精密な動作が要求されることが多く、アース線を介したノイズの影響は、複合ケーブル及び当該複合ケーブルが適用されるロボットシステムへの信頼性の向上を図る上で妨げになり得る。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、複合ケーブル及び当該複合ケーブルが適用されるロボットシステムへの信頼性を向上させることにある。
以下、上記課題を解決するための手段について記載する。
第1の手段は、産業用ロボットに適用され、モータ用動力線、信号線及びアース線がシースにより一括して被覆されてなる複合ケーブルであって、前記シースによって囲まれた内部領域を内側領域と外側領域とに仕切るように配設され、前記内側領域から前記外側領域への電磁波の透過を抑えるシールドを備え、前記内側領域が前記モータ用動力線の配設領域となり、前記外側領域が前記信号線及び前記アース線の配設領域となっている。
上記構成によれば、モータ用動力線と信号線及びアース線とがシールドを隔てて配設されることにより、モータ用動力線を流れる電流の影響によって信号線やアース線にノイズが乗ることを抑制できる。アース線に乗るノイズを抑えることにより、当該ノイズがアース線を介して接地対象となる制御装置等の周辺機器に及ぶことを抑制できる。これにより、複合ケーブルひいては当該複合ケーブルが適用される産業用ロボットへの信頼性の向上に寄与できる。なお、アース線のノイズを抑えることは、アース線の接地に係る制約を緩和する上で好ましい。
また、モータ用動力線がシールドによって囲まれた領域(内側領域)に配設されているため、電力供給にともなってモータ用動力線から放射されるノイズ(放射ノイズ)が複合ケーブルの外部空間へ漏れることを抑制できる。そして、モータ用動力線を内側領域に配設してモータ用動力線から外部空間までの距離を稼ぐことは当該外部空間へのノイズの漏れを軽減する上で有利である。このようにしてノイズの漏れを抑えることにより、複合ケーブルひいては当該複合ケーブルが適用される産業用ロボットへの信頼性の更なる向上が期待できる。
第2の手段では、前記シールドと前記シースとの間は、他の動力線の非配設領域となっている。
シールドとシースとに挟まれた領域を動力線の非配設領域とし、同じ領域にアース線と動力線とが併存しない構成とすることにより、アース線に乗るノイズを好適に軽減できる。
第3の手段では、前記シールドは前記モータ用動力線と非接触となるようにして配設されている。
上記構成によれば、シールドの外側に配設されるアース線と、シールドの内側に配設されるモータ用動力線との距離を稼ぐことができる。これは、アース線へのノイズの影響を抑える上で好ましい。なお、シールドとモータ用動力線とを接触させない構成とすることは、モータ用動力線からのノイズがシールドに乗りにくい構成を実現する上でも好ましい。
第4の手段では、前記シースは外シースであり、前記シールドには当該シールドと層状をなすようにして内シースが併設されており、前記内シースは、前記シールドの内側に配されている。
複合ケーブルについてはある程度の曲がりを許容することでユーザの利便性を向上させることができる。ここで、内シース及びシールドを層状となるように併設すれば、複合ケーブルを曲げた際にシールドに応力が集中することを抑制できる。上記構成においては、このシールドの内側に内シースが配設されているため、シールドとモータ用動力線との距離を稼ぐことができる。これにより、シールドに乗るノイズについても軽減することができる。シールドについても接地する必要があるが、上述の如くシールドに乗るノイズ自体を減らす構成とすることは、接地対象に係る制約を緩和する上で好ましい。
また、シールドを外側且つ内シースを内側となるように配設すれば、逆の配置と比較して、シールドの外径(断面積)を稼ぐ上で有利となる。シールドの断面積を稼ぐことはシールドの抵抗値を引き下げて当該シールドによる遮蔽機能を強化する上で好ましい。
第5の手段では、前記信号線及び前記アース線は、複合ケーブルの中心軸線を中心とする同一円の円周上に並べて配設されている。
上述したようにシールドの断面積を稼ぐことはシールドの抵抗値を引き下げて遮蔽機能を強化する上で好ましい。しかしながら、このような機能を発揮させるべく、複合ケーブルの外径を大きくすることは当該複合ケーブルの利用を妨げる要因になると懸念される。この点、外側領域に格納されている信号線及びアース線を複合ケーブルの中心軸線を中心とする同一円の円周上に配設する構成、言い換えれば放射方向に信号線及びアース線が並ばない構成とすれば、複合ケーブルの外径の拡大を回避しつつシールドの直径(断面積)を極力大きくすることができる。これにより、遮蔽機能の強化と複合ケーブルの利用促進とを好適に実現できる。
第6の手段では、前記シースは外シース、前記シールドは内シールドであり、前記外シースの内側には、電磁波を遮蔽する外シールドが、当該外シースと層状をなすようにして配設されている。
上記構成によれば、モータ用動力線が内外二重のシールドによって覆われることとなり、モータ用動力線からのノイズが複合ケーブル外部への放射されることを好適に抑制できる。
第7の手段では、前記複合ケーブルによって前記産業用ロボットと当該産業用ロボットを制御する制御装置の接地部とが接続されてなり、前記アース線は前記制御装置に接地されている。
制御装置側でアース線を接地する構成は、ロボットシステムに係る構成の簡略化を図る上で好ましい。しかしながら、このような構成においては、アース線に乗ったノイズが制御装置等に影響を与える可能性を否定できない。この点、上述したようにアース線に乗るノイズ自体を減らす構成とすれば、アース線を制御装置の接地部に接続してロボットシステムに係る構成の簡略化を図りつつ、上記不都合の発生を抑制できる。
第8の手段では、前記複合ケーブルによって前記産業用ロボットと当該産業用ロボットを制御する制御装置とが接続されてなるロボットシステムであって、前記アース線及び前記シールドは何れも前記制御装置の接地部に接地されている。
制御装置の接地部(同一対象)でアース線及びシールドを接地する構成はロボットシステムに係る構成の簡略化を図る上で好ましい。しかしながら、このような構成においては、シールドに乗ったノイズがアース線側に影響したり、制御装置等に影響を与えたりする可能性を否定できない。この点、上述したようにシールドに乗るノイズ自体を減らす構成とすれば、アース線及びシールドを同一対象に接地させる構成とすることによる不都合の発生を抑制できる。これは、接地に係る構成の複雑化を回避する上で好ましい。
ロボットシステムを示す概略図。 複合ケーブルの断面を示す概略図。 複合ケーブルの比較例を示す概略図。 複合ケーブルの変形例を示す概略図。
以下、一実施形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態は、機械組立工場などの組立ラインにて用いられるロボットシステムに具現化している。図1に示すように、ロボットシステム50は、ロボット10と、ロボット10を制御するコントローラ20と、それらロボット10及びコントローラ20を接続する複合ケーブル30と備えている。
ロボット10は、垂直多関節型(3軸)の産業用ロボットであり、床等に固定されるベースと、ベースに取り付けられた3軸のアームとを有している。具体的には、ベース上には第1関節J1を介して第1のアームが回転可能に連結されており、この第1のアームには第2関節J2を介して上方に延びる第2のアームの下端部が回転可能に連結されている。この第2のアームの先端部には第3関節J3を介して第3のアームが回転可能に連結されており、第3のアームの先端にはハンド等のツールが取り付けられている。
ロボット10は、各関節J1〜J3を駆動させる駆動部としてのサーボモータM1〜M3と、上記複合ケーブル30とともにサーボモータM1〜M3等の機器と上記コントローラ20とを接続するケーブル15とを有している。
コントローラ20は金属製の筐体21に制御基板が内蔵された制御装置であり、LANケーブルを介してネットワークに接続されている。コントローラ20においてはネットワークから受信した指令に基づいてサーボモータM1〜M3の駆動制御の態様を決定し、複合ケーブル30を介してロボット10に駆動信号等を送信する。
次に、図2を参照して複合ケーブル30について説明する。複合ケーブル30は、サーボモータM1〜M3に電力を供給するためのモータ用動力線31a、サーボモータM1〜M3以外の機器(例えばディスプレイ等の表示部)に電力を供給するための汎用動力線31b、サーボモータM1〜M3を制御するためのモータ用信号線32a、サーボモータM1〜M3以外の機器を制御するための汎用信号線32b、保護接地用のアース線33、それら各種構成を一括して被覆する円筒状の外シース36を有してなる。なお、以下の説明においては、モータ用動力線31a及び汎用動力線31bを「動力線31」、モータ用信号線32a及び汎用信号線32bを「信号線32」とも言う。
動力線31は、信号線32と比べて大きな電流が流れるため、電流が流れる際に動力線31の周辺へ放射されるノイズ(電磁波)についても信号線32よりも大きく(強く)なる。特に、モータ用動力線31aは電力の供給対象がサーボモータM1〜M3であり電力の供給対象が表示部等の機器である汎用動力線31bと比べて流れる電流が大きい。故に、ノイズも大きくなる。動力線31からのノイズが信号線32やアース線33に乗ることは、ロボット10等の挙動の乱れの要因になり得る。本実施形態に示す複合ケーブル30においては動力線31からのノイズが信号線32やアース線33に乗ることを抑制する工夫がなされていることを特徴の1つとしている。以下、当該工夫について説明する。
複合ケーブル30には、外シース36によって囲まれた内部領域を内外に仕切る仕切り40が設けられている。仕切り40は、複合ケーブル30の中心軸線Cを中心とする円筒状をなしている。以下の説明では、仕切り40によって囲まれた領域を「内側領域E1」、仕切り40と外シース36の間の領域を「外側領域E2」として適宜区別する。
内側領域E1には動力線31が中心軸線Cを囲むようにして等ピッチで配列されている。より詳しくは、モータ用動力線31aの間に汎用動力線31bが配設されることで、流れる電流の大きいモータ用動力線31aを散在させている。これは、流れる電流が大きい動力線の密集に起因した電線温度の上昇を抑える工夫である。外側領域E2は信号線32及びアース線33の配設領域となっており、動力線31の非配設領域となっている。つまり、仕切り40は、信号線32及びアース線33の配設領域と、動力線31(特にモータ用動力線31a)の配設領域とを仕切っている。
仕切り40は、内側領域E1から外側領域E2へのノイズの透過を抑える内シールド37と、当該内シールド37と層状をなすようにして重ねて設けられた塩化ビニール製の内シース35とを有している。より詳しくは、内シース35が内側の第1層、内シールド37が外側の第2層を形成する2層構造となっている。内シールド37と動力線31との間に内シース35を配設することにより、動力線31と内シールド37との接触が回避されている。
なお、内シールド37と動力線31との間に単なる隙間を設けた場合には、複合ケーブル30が曲がる等することで内シールド37と動力線31とが接触し得る。これに対して、本実施形態では内シース35を介在させることにより、複合ケーブル30が曲がった場合であっても内シールド37と動力線31とが非接触状態に維持される構成が実現されている。
シールドについては、断面積が大きくなることで抵抗が減る。つまり、シールドに乗ったノイズが当該シールドに沿って流れやすくする上で断面積を大きくすることが好ましい。内側の第1層をシースとして外側の第2層をシールドとしたのは仕切り40の占有領域の拡がりを抑えつつ内シールド37の外径を大きくして当該内シールド37の断面積を稼ぐ工夫である。
内シールド35の外側には当該内シールド35に沿うようにして信号線32及びアース線33が配設されている。より詳しくは、信号線32及びアース線33は中心軸線Cを中心とする同一の仮想円F上に並ぶように配設されており、中心軸線Cの放射方向においては一列となるように配列されている。
信号線32及びアース線33の外側には、それら信号線32及びアース線33を一括して覆うようにして円筒状の外シールド38が配設されている。外シールド38には外側領域E2から複合ケーブル30の外部空間へのノイズの透過を抑える機能が付与されている。外シールド38は外シース36に内側から重なっており、それら外シールド38及び外シース36によって複合ケーブル30の外郭が構成されている。
以上詳述したように、本実施形態に示す複合ケーブル30には保護接地用のアース線33と機能接地用のシールド37,38を有しており、これらアース線33及びシールド37,38は何れもコネクタを介してコントローラ20の筐体21(図1参照)に接地(アース)されている。筐体21は導体であり、アース線33及びシールド37,38に乗ったノイズについては、筐体21に放出される構成となっている。
以上詳述した実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
動力線31と信号線32及びアース線33とが内シールド37を隔てて配設されることにより、動力線31を流れる電流の影響によってアース線33や信号線32にノイズが乗ることを抑制できる。特に、モータ用動力線31aについては汎用動力線31bと比べて流れる電流が大きく、放射されるノイズ(放射ノイズ)についても強い(大きい)。このようなノイズが信号線32に乗りにくい構成とすることによりロボット10の挙動の乱れを抑制できる。また、上記ノイズがアース線33に乗りにくい構成とすることにより、当該ノイズがアース線33を介してコントローラ20等の周辺機器に及ぶことを抑制できる。これにより、複合ケーブル30ひいては当該複合ケーブル30が適用されるロボット10及びロボットシステム50への信頼性の向上に寄与できる。
また、モータ用動力線31aが内シールド37によって囲まれた領域(内側領域E1)に配設されているため、電力供給にともなってモータ用動力線31aから放射されるノイズが複合ケーブル30の外部空間へ漏れることを抑制できる。そして、モータ用動力線31aを内側領域E1に配設してモータ用動力線31aから外部空間までの距離を稼ぐことは当該外部空間へのノイズの漏れを軽減する上で有利である。このようにしてノイズの漏れを抑えることにより、複合ケーブル30ひいては当該複合ケーブル30が適用されるロボット10及びロボットシステム50に対する信頼性の更なる向上が期待できる。
内シールド37と外シース36とに挟まれた外側領域E2を各種動力線の非配設領域とし、同じ領域に動力線31と信号線32及びアース線33とが併設されることを回避することにより、動力線31からのノイズが信号線32及びアース線33に乗ることを好適に抑制できる。
複合ケーブル30についてはある程度の曲がりを許容することでユーザの利便性を向上させることができる。ここで、内シース35及び内シールド37を層状となるように併設して仕切り40を形成すれば、複合ケーブル30を曲げた際に内シールド37に応力が集中することを抑制できる。また、上記構成においては、この内シールド37の内側に内シース35が配設されているため、内シールド37と動力線31との距離を稼ぐことができる。これにより、内シールド37に乗るノイズについても軽減することができる。内シールド37についても接地する必要があるが、上述の如く内シールド37に乗るノイズ自体を減らす構成とすることは、接地対象に係る制約を緩和する上で好ましい。
また、内シールド37を外側且つ内シース35を内側となるように配設すれば、逆の配置と比較して、内シールド37の外径(断面積)を稼ぐ上で有利となる。内シールド37の断面積を稼ぐことは内シールド37の抵抗値を引き下げて当該内シールド37による遮蔽機能を強化する上で好ましい。
上述したように内シールド37の断面積を稼ぐことには技術的意義がある。しかしながら、このような効果を享受すべく、複合ケーブル30の外径を大きくすることは当該複合ケーブル30の利用を妨げる要因になると懸念される。この点、外側領域E2に収容されている信号線32及びアース線33を複合ケーブル30の中心軸線Cを中心とする仮想円Fの円周上に配設する構成、言い換えれば放射方向に信号線32及びアース線33が並ばない構成とすれば、複合ケーブル30の外径の拡大を回避しつつ内シールド37の直径(断面積)を極力大きくすることができる。例えば、図3の比較例に示す複合ケーブル30Xについては、本実施形態に示す複合ケーブル30とケーブルの外径は同一である。しかしながら、仕切り40Xの外側に内外2列となるようにして信号線32bX等が配設されていることで、内シールド37Xが圧迫され、断面積を稼ぐことが困難となっている。このように、本実施形態に示す配置は、内シールド37による遮蔽機能の強化と複合ケーブル30の利用促進とを好適に両立させることができる点で優れている。なお、上記構成は、内側領域E1における動力線31の密集を緩和して、電線温度の上昇を抑える上でも有利である。
また、上記実施形態では、動力線31が内外二重のシールド37,38によって覆われている。これにより、図3の比較例に示すように動力線31Xと外部空間との間のシールド38Xが一層となる構成と比べて複合ケーブル30の外部空間へ放出されるノイズを好適に軽減できる。
コントローラ20側でアース線33を接地する構成は、ロボットシステム50に係る構成の簡略化を図る上で好ましい。しかしながら、このような構成においては、アース線33に乗ったノイズがコントローラ20に影響を与えたり、LANケーブルを介してネットワーク側に影響を与えたりする可能性を否定できない。この点、上述したようにアース線33に乗るノイズ自体を減らす構成とすれば、アース線33をコントローラ20の接地部(詳しくは筐体21)に接続してロボットシステム50に係る構成の簡略化を図りつつ、上記不都合の発生を抑制できる。
コントローラ20の筐体21(同一対象)でアース線33及びシールド37,38を接地する構成はロボットシステム50に係る構成の簡略化を図る上で好ましい。しかしながら、このような構成においては、シールド37,38に乗ったノイズがアース線33側に影響する可能性を否定できない。この点、上述したようにシールド37,38に乗るノイズ自体を減らす構成とすれば、アース線33及びシールド37,38を同一対象(筐体21)に接地させる構成とすることによる不都合の発生を抑制できる。これは、接地に係る構成の複雑化を回避する上で好ましい。
<その他の実施形態>
・上記実施形態では、内シース35が内側且つ内シールド37が外側となるように内外に重ねて仕切り40を形成したが、これに限定されるものではない。図4の概略図に示すように、内シース35Aが外側且つ内シールド37Aが内側となるように内外に重ねて仕切り40Aを形成することも可能である。
また、内シールド37の内外に内シースを配設し(内シースによって内シールド37を内外から挟み)、仕切りを3層構造とすることも可能である。
・上記実施形態では、動力線31と内シールド37との間に内シース35を介在させたが、内シース35については省略することも可能である。
・上記実施形態では、複合ケーブル30のアース線33及びシールド37,38が何れもコントローラ20の筐体21に接地される構成とした。すなわち、接地部を共通とした。これを変更し、アース線33用の接地部とシールド37,38用の接地部とを個別に設け、接地先を分ける構成としてもよい。
また、アース線33及びシールド37,38の接地対象についてはコントローラ20の筐体21である必要は必ずしもなく、コントローラ20とは別に接地部を設けることも可能である。
・ロボット10に実装されているケーブル15を、複合ケーブル30と同様の構成(動力線31、信号線32、アース線33等の各種構成の位置関係)とし、動力線から放射されるノイズが信号線やアース線に乗ることを抑制する構成としてもよい。
・上記実施形態では、モータ用動力線31a(電流大)及び汎用動力線31b(電流小)の両方を内側領域E1に配設したが、汎用動力線31bについては外側領域E2に配設することも可能である。汎用動力線31bを流れる電流がモータ用動力線31aを流れる電流と比べて小さい場合には、汎用動力線31bから放射されるノイズについても弱く(少なく)なる。シールドを隔てなくても当該ノイズの影響が無視できる程度になるのであれば、汎用動力線31bを外側領域E2に配設することを必ずしも否定するものではない。但し、上述したように、内側領域E1にモータ用動力線31aとともに汎用動力線31bを配設すれば、外側領域E2を小さくしつつ内側領域E1を大きくできる。これは、内シールド37の外径を大きくして当該内シールド37の断面積を稼ぐ上で好ましい。
・上記実施形態では、複合ケーブル30の中心部分を中空(中心部材を不具備)としたが、中心部分に中心部材を配設し当該中心部材を囲むようにして動力線31を配設する構成としてもよい。
・上記実施形態では、信号線32及びアース線33を同一の仮想円F上に並べて配設したが、外側領域E2における信号線32及びアース線33の配置については当該外側領域E2の範囲内で任意に変更することも可能である。例えば、中心軸線Cの放射方向において信号線32の配設層とアース線33の配設層とを分けてもよい。
・上記実施形態に示した内シース35については、繰り返しの屈曲に配慮して塩化ビニール製としたが、ゴム製に変更してもよい。また、動力線31と内シールド37との距離を稼ぐ上では糸や紙(所謂介在)によって内シース35を形成することも可能である。
10…ロボット(産業用ロボット)、20…コントローラ(制御装置)、21…筐体(接地部)、30…複合ケーブル、31…動力線、31a…モータ用動力線、31b…汎用動力線、32…信号線、33…アース線、35…内シース、36…外シース、37…内シールド、38…外シールド、50…ロボットシステム、E1…内側領域、E2…外側領域、F…仮想円(同一円)、M1〜M3…モータ。

Claims (8)

  1. 産業用ロボットに適用され、モータ用動力線、信号線及びアース線がシースにより一括して被覆されてなる複合ケーブルであって、
    前記シースによって囲まれた内部領域を内側領域と外側領域とに仕切るように配設され、前記内側領域から前記外側領域への電磁波の透過を抑えるシールドを備え、
    前記内側領域が前記モータ用動力線の配設領域となり、前記外側領域が前記信号線及び前記アース線の配設領域となっている複合ケーブル。
  2. 前記シールドと前記シースとの間は、他の動力線の非配設領域となっている請求項1に記載の複合ケーブル。
  3. 前記シールドは前記モータ用動力線と非接触となるようにして配設されている請求項1又は請求項2に記載の複合ケーブル。
  4. 前記シースは外シースであり、
    前記シールドには当該シールドと層状をなすようにして内シースが併設されており、
    前記内シースは、前記シールドの内側に配されている請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の複合ケーブル。
  5. 前記信号線及び前記アース線は、複合ケーブルの中心軸線を中心とする同一円の円周上に並べて配設されている請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載の複合ケーブル。
  6. 前記シースは外シース、前記シールドは内シールドであり、
    前記外シースの内側には、電磁波を遮蔽する外シールドが、当該外シースと層状をなすようにして配設されている請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載の複合ケーブル。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか1つに記載された複合ケーブルによって前記産業用ロボットと当該産業用ロボットを制御する制御装置の接地部とが接続されてなるロボットシステムであって、
    前記アース線は前記制御装置に接地されているロボットシステム。
  8. 請求項4に記載された複合ケーブルによって前記産業用ロボットと当該産業用ロボットを制御する制御装置とが接続されてなるロボットシステムであって、
    前記アース線及び前記シールドは何れも前記制御装置の接地部に接地されているロボットシステム。
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Citations (6)

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