JP2021033065A - レンズ鏡筒および撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】レンズ鏡筒においてカムフォロアの変形等を抑制しつつ衝撃等の外力を吸収する。【解決手段】レンズ鏡筒は、光軸方向に延びる案内溝部211aを有する案内筒211と、カム溝部213aを有するカム筒213と、案内溝部とカム溝部に係合するカムフォロア502と、案内筒とカム筒の相対回転によりカムフォロアを介して光軸方向に移動する移動筒500と、移動筒に設けられてカム筒に当接する弾性部材501とを有する。カムフォロアは、カム係合部502aと、これが固定された台座部502bを有する。台座部は、移動筒とカム筒との間に配置された第1の台座部502b−1と、カム溝部内に入り込む第2の台座部502b−2を有する。レンズ鏡筒の径方向視において、カムフォロアの中心を中心とし、第1の台座部における弾性部材側とは反対側におけるカムフォロアの中心から最も離れた部分を通る円よりも内側に弾性部材を配置する。【選択図】図7

Description

本発明は、可動レンズを含むレンズ鏡筒に関する。
レンズ鏡筒には、可動レンズを保持する保持枠に設けられたカムフォロアをカム筒に設けられたカム溝部に係合させ、直進筒によって保持枠の光軸回りでの回転を制限しながらカム筒を光軸回りで回転させることで、可動レンズを光軸方向に移動させるものがある。このようなレンズ鏡筒に落下による衝撃等により大きな外力が働くと、カムフォロアがカム溝部から外れるおそれがある。
特許文献1には、カムフォロアに付勢部材を設け、カムフォロアの片側の摺動側面がカム溝部のカム面に当接するように片寄せすることで、衝撃をカムフォロアとカム溝部との間のクリアランスと付勢部材の弾性で吸収する構成が開示されている。また特許文献2には、カムフォロアにおけるカム溝部に係合する2つの係合部の間に該係合部より外径が小さい複数の中間部を設けることで、カムフォロア全体の剛性を低下させて衝撃を中間部の変形によって吸収する構成が開示されている。
特開2019−053145号公報 特開2011−232688号公報
しかしながら、特許文献1の構成は、付勢部材を必要とする複雑な構成であるだけでなく、通常時にカム溝部とカムフォロアの摺動側面とが面接触することで摺動負荷が大きくなる。また特許文献2の構成では、中間部を設けることで衝撃によりカムフォロアが塑性変形したり割れたりし易くなる。
本発明は、カムフォロアの変形や破損を生じ難くしつつ衝撃等の外力を吸収できるようにしたレンズ鏡筒を提供する。
本発明の一側面としてのレンズ鏡筒は、光軸方向に延びる案内溝部が形成された案内筒と、光軸方向に対して傾いたカム溝部が形成されたカム筒と、案内溝部とカム溝部に係合するカムフォロアと、案内筒とカム筒の相対回転によってカムフォロアを介して光軸方向に移動する移動筒と、該移動筒に取り付けられてカム筒に当接する弾性部材とを有する。カムフォロアは、案内溝部とカム溝部に係合するカム係合部と、該カム係合部が固定された台座部とを有する。台座部は、移動筒とカム筒との間に配置された第1の台座部と、カム溝部内に入り込んだ第2の台座部とを有する。カムフォロアをレンズ鏡筒の径方向から見たとき、カムフォロアの中心を中心とし、第1の台座部のうち該カムフォロアの中心を挟んで弾性部材側とは反対側においてカムフォロアの中心から最も離れた部分を通る円よりも内側に弾性部材の少なくとも一部が配置されていることを特徴とする。
なお、上記レンズ鏡筒を備えた光学機器も、本発明の他の一側面を構成する。
本発明によれば、カムフォロアの変形や破損を生じ難くしつつ衝撃等の外力を吸収することができる。
本発明の実施例1であるレンズ鏡筒を備えた撮像装置を正面側から見た斜視図。 上記撮像装置を背面側から見た斜視図。 上記レンズ鏡筒および撮像装置の構成を示すブロック図。 上記レンズ鏡筒(WIDE状態)および撮像装置の断面図。 上記レンズ鏡筒(TELE状態)および撮像装置の断面図。 実施例1における直進筒とカムフォロア周辺を示す図および拡大断面図。 実施例1におけるカムフォロア周辺の詳細図。 実施例1におけるカム筒の展開図。 本発明の実施例2におけるカムフォロア周辺の詳細図。 実施例2におけるカム筒の展開図。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1および図2は、本発明の実施例1であるレンズ鏡筒を有する光学機器としての交換レンズ200と該交換レンズ200が着脱可能に装着されたデジタルカメラ(以下、カメラ本体という)1とを含むカメラシステムの外観を示している。カメラ本体1のうち前側(被写体側)から見て左側(後方から見て右側)の部分には、ユーザがカメラ本体1を手で把持するためのグリップ部2が設けられている。また、カメラ本体1の上面部には、電源操作部3が配置されている。カメラ本体1が電源オフ状態にあるときにユーザが電源操作部3をオン操作すると、カメラ本体1が電源オン状態となり撮像が可能となる。また、カメラ本体1が電源オン状態にあるときにユーザが電源操作部3をオフ操作すると、カメラ本体1が電源オフ状態になる。
カメラ本体1の上面部には、モードダイアル4、レリーズボタン5およびアクセサリシュー6が設けられている。モードダイアル4をユーザが回転操作することで、撮像モードを切り替えることができる。撮像モードには、シャッタ速度や絞り値等の撮像条件をユーザが任意に設定可能なマニュアル静止画撮像モード、自動で適正な露光量が得られるオート静止画撮像モードおよび動画の撮像を行うための動画撮像モード等が含まれる。また、レリーズボタン5をユーザが半押し操作することで、オートフォーカスや自動露出制御等の撮像準備動作を指示することができ、レリーズボタン5を全押し操作することで撮像を指示することができる。
アクセサリシュー6には、不図示の外部フラッシュや外部ファインダ(EVF)等のアクセサリが脱着可能に装着される。また、カメラ本体1内には、レンズ鏡筒200内の撮像光学系により形成される被写体像を光電変換(撮像)する撮像素子15(図4参照)が設けられている。
交換レンズ200は、レンズマウント212を介して、カメラ本体1に設けられたカメラマウント7に機械的および電気的に接続される。前述したように交換レンズ200内には被写体からの光を結像させて被写体像を形成する撮像光学系が収容されている。交換レンズ200の外周には、ユーザ操作により光軸回りで回転可能なズーム操作環206が設けられている。ズーム操作環206の外周部には、ユーザが操作する際、手が滑ることがないようにローレット形状が設けられている。ズーム操作環206がユーザによって回転操作されると、撮像光学系を構成するズーム群がズーム操作環206の回転角度に対応した所定の光学位置へと移動する。こうしてユーザ所望の画角での撮像が可能となる。
図2に示すように、カメラ本体1の背面には、背面操作部8と表示部9とが設けられている。背面操作部8は様々な機能が割り当てられた複数のボタンやダイアルを含む。カメラ本体1の電源がON状態であり、静止画または動画撮像モードが設定されているとき、表示部9には、撮像素子15により撮像されている被写体像のスルー画像が表示される。また表示部9には、シャッタ速度や絞り値等の撮像条件を示す撮像パラメータが表示され、ユーザはその表示を見ながら背面操作部8を操作することによって、撮像パラメータの設定値を変更することが可能となる。背面操作部8は記録された撮像画像の再生を指示するための再生ボタンを含み、再生ボタンをユーザが操作することで撮像画像が表示部9に再生表示される。
図3は、交換レンズ200およびカメラ本体1の電気的および光学的な構成を示している。カメラ本体1は、カメラ本体1と交換レンズ200に電力を供給する電源部10と、前述した電源操作部3、モードダイアル4、レリーズボタン5、背面操作部8および表示部9のタッチパネル機能を含む操作部11とを有する。
カメラ本体1に設けられたカメラ制御部12と交換レンズ200に設けられたレンズ制御部103は、互いに通信を行いながらカメラシステム全体を制御する。カメラ制御部12は、記憶部13に格納されているコンピュータプログラムを読み出して実行する。その際、カメラ制御部12は、レンズマウント221に設けられた電気接点104の通信端子を介してレンズ制御部103と各種制御信号やデータ等の通信を行う。電気接点104は、前述した電源部10からの電力を交換レンズ200に供給する電源端子を含む。
交換レンズ200内の撮像光学系は、レンズ鏡筒により保持されており、ズーム操作環206と機械的に連結されて該ズーム操作環206の回転に伴って光軸方向に移動して画角(焦点距離)を変更するズーム群111と、像振れを低減(補正)する防振素子としてのシフトレンズを含む防振レンズ群209とを有する。防振レンズ群209は、シフトレンズを保持するシフト鏡筒303を光軸に直交するZ/Y軸方向に移動(シフト)させて像振れを補正する防振動作を行う。
また撮像光学系は、光量調節を行う絞り205と、光軸方向に移動して焦点調節を行うフォーカス群204とを含む。さらに交換レンズ200は、防振レンズ群209を駆動してシフト鏡筒303をシフトさせる防振駆動部305と、絞り205を駆動する絞り駆動部313と、フォーカス群204を移動させるフォーカス駆動部203とを有する。
カメラ本体1は、シャッタユニット14、撮像素子15、シャッタ駆動部16、画像処理部17および前述したカメラ制御部12を有する。シャッタユニット14はレンズ鏡筒200内の撮像光学系で集光され、撮像素子15で露光される光の量を制御する。撮像素子15は撮像光学系により形成された被写体像を光電変換して撮像信号を出力する。画像処理部17は撮像信号に対して各種画像処理を行った後、画像信号を生成する。表示部9は画像処理部17から出力された画像信号(スルー画像)を表示したり、前述したように撮像パラメータを表示したり、記憶部13や不図示の記録媒体に記録された撮像画像を再生表示したりする。
カメラ制御部12は、操作部11を通じてユーザが入力した絞り値やシャッタ速度の設定値に応じて、絞り駆動部313およびシャッタ駆動部16を介して絞り205およびシャッタユニット14の駆動を制御する。
またカメラ制御部12は、操作部11内のレリーズボタン5に対する半押し操作に応じて、撮像準備動作の1つとしてのAF(オートフォーカス)を行うためにフォーカス群204の駆動を制御する。カメラ制御部12は、焦点検出部18に画像処理部17で生成された画像信号から被写体像の焦点状態に応じた焦点信号を生成させ、カメラ制御部12に出力させる。これと同時にフォーカス駆動部203は、フォーカス群204の現在位置を検出し、レンズ制御部103を介してその現在位置をカメラ制御部12に出力する。カメラ制御部12は、被写体像の焦点状態とフォーカス群204の現在位置とからフォーカス群204の駆動量を算出してレンズ制御部103に送信する。レンズ制御部103は、フォーカス駆動部203を介してフォーカス群204を算出された駆動量だけ移動させることにより合焦状態を得る。
またカメラ制御部12は、撮像準備動作の1つとしてのAE(自動露出制御)も行う。カメラ制御部12は、画像処理部17で生成された輝度信号を用いて露出値(絞り値およびシャッタ速度)を算出する。カメラ制御部12は、レリーズボタン5が全押し操作されると、絞り駆動部313を通じて絞り205を算出された絞り値に設定し、シャッタ駆動部16を介してシャッタユニット14を算出されたシャッタ速度で駆動する。これにより、撮像素子15の露光が行われる。
カメラ本体1は、手振れ等のカメラ振れを検出するピッチ振れ検出部19とヨー振れ検出部20とを有する。ピッチ振れ検出部19とヨー振れ検出部20はそれぞれ、角速度センサ(振動ジャイロ)や角加速度センサにより構成され、ピッチ方向(Z軸回り方向)およびヨー方向(Y軸回りの方向)の角度振れを検出して振れ信号を出力する。カメラ制御部12は、ピッチ振れ検出部19からの振れ信号を用いてシフト鏡筒303のY軸方向でのシフト位置を算出し、ヨー振れ検出部20からの振れ信号を用いてシフト鏡筒303のZ軸方向でのシフト位置を算出する。そしてカメラ制御部12は、算出したピッチ/ヨー方向のシフト位置に応じてシフト鏡筒303を駆動して像振れを補正する。
交換レンズ200は、ユーザにより回転操作されるズーム操作環206の回転角度を検出するズーム検出部105を有する。ズーム検出部105は、例えば抵抗式のリニアポテンションメータを用いて構成され、ズーム操作環206の回転角度を絶対値として検出する。ズーム検出部105により検出された回転角度の情報はレンズ制御部103を介してカメラ制御部12に送信され、カメラ制御部12による各種制御に反映される。
次に、図4および図5を用いて、交換レンズ200内のレンズ鏡筒について説明する。図4および図5は光軸(Z軸)Oを含むXY面上における交換レンズ200とカメラ本体1の断面を示しており、それぞれ広角端(WIDE)での状態と望遠端(TELE)での状態を示している。
本実施例において、交換レンズ200の撮像光学系は、被写体(物体)側から像側に順に、第1レンズ群207と、調整群を含む第2レンズ群208と、絞り205および防振機構300を含む第3レンズ群(防振レンズ群)209と、フォーカスレンズ204を含む第4、第5および第6レンズ群(以下、後群という)210とにより構成される。ズーミングに際して上記第1〜第3レンズ群207〜209および後群210がズーム群として光軸方向に移動する。第2レンズ群208の調整群は、各構成部品の製造誤差や組立ばらつき等の影響をキャンセルするように意図的に光学的な位置を調整して固定され、撮像光学系全体の光学性能を確保する。なお、撮像光学系の上記レンズ群構成は例にすぎず、他のレンズ群構成を有していてもよい。例えば第3レンズ群209や後群210を調整群として用いてもよい。また、一部のレンズ群がズーミングに際して不動(固定)であってもよい。
直進案内筒211の外周には、ズーム操作環206と連結されたカム筒213が光軸Oを中心として回転可能に保持されている。直進案内筒211には、上記ズーム群207〜210の光軸回りでの回転を制限して光軸方向への直進を案内する直進溝部(案内溝部)211aが形成されている。またカム筒213には、それぞれのズーム群に対応して互いに異なるカム形状(光軸方向対して互いに異なる傾き角度)を有する6組のカム溝部213aが形成されている。各組のカム溝部213aは、3本のカム溝部を含む。なお、各カム溝部の光軸方向に対する傾き角度は一定(不変)である。
各ズーム群にはカムフォロア214が設けられており、各カムフォロア214は対応する直進溝部211aとカム溝部213aとに係合する。ユーザがズーム操作環206を回転操作するとカム筒213が直進案内筒211に対して回転し(すなわちカム筒213と直進案内筒211とが相対回転し)、カムフォロア214と直進溝部211aおよびカム溝部213aとに係合によって各ズーム群が光軸方向に移動する。
直進案内筒211は、固定筒215を介してレンズマウント212に固定される。直進案内筒211の外周面には、その周方向における等間隔位置に不図示のバヨネット爪が配置されている。一方、カム筒213の内周面には、その周方向に延びる不図示の周溝部が設けられている。さらにカム筒213は、ズーム操作環206と連結されている。ズーム操作環206が回転操作されると、カム筒213は、バヨネット爪と周溝部との係合によって光軸Oを中心として回転する。
次に、図6〜図8を用いて、最も被写体側に配置され、撮像光学系内の複数のレンズ群のうち最も大きい外径を有する第1レンズ群207を保持する1群鏡筒(移動筒)500に設けられるカムフォロア502(214)について説明する。図6は、1群鏡筒500のカムフォロア502が直進案内筒211の直進溝部211aとカム筒213のカム溝部213aに係合している状態の断面を拡大して示している。図7は、図6の矢印方向(レンズ鏡筒の径方向内側から)から見たカムフォロア502を示している。図8はWIDEとTELEのとの間での変倍時に弾性部材501がカム筒213を摺動する軌跡をカム筒213の外面を周方向に展開して示している。
図6に示すように、カムフォロア502は1群鏡筒500の外周面における周方向120°間隔の3箇所に設けられ、それぞれが直進案内筒211の直進溝部211aとカム筒213のカム溝部213aに係合している。直進案内筒211とカム筒213が光軸回りで相対移回転することで、カムフォロア502を介して1群鏡筒500が光軸方向に移動する。
カムフォロア502は、カム係合部502aと台座部502bとを有し、カム係合部502aが台座部502bに対して圧入等によって固定されている。本実施例では、カム係合部502aが樹脂により形成され、台座部502bが金属により形成されている。ここで、台座部502bのうち1群鏡筒500の内周面とカム筒213の外周面との間に配置される部分を第1の台座部502b−1とし、カム筒213のカム溝部213a内に入り込んだ部分を第2の台座部502b−2とする。すなわち、第2の台座部502b−2は、カム係合部502aが係合するとともにカム溝部213aのカム面に面している。カムフォロア502は、1群鏡筒500に対してビス503により固定されている。円盤形状を有する弾性部材(カムチップ)501は、1群鏡筒500の外周面におけるカムフォロア502の近傍の孔部に軽圧入されることで1群鏡筒500に固定される。弾性部材501は、1群鏡筒500とカム筒213との間の隙間分だけ1群鏡筒500から突出してカム筒213の外周面に当接することにより、落下による衝撃等の外力を受けた後のカムフォロア502のがたつきを抑制する。
図7に示すように、弾性部材501は、その中心が1群鏡筒500における周方向にてカムフォロア502の中心と同じ位相となるように(つまりはそれぞれの中心が光軸方向に並ぶように)配置されている。カムフォロア502のカム係合部502aと台座部502bは共に旋盤加工により製作される。このため、カムフォロア502をその軸方向(レンズ鏡筒の径方向)から見たときの基本形状は破線円で示すような円形状であり、第1の台座部502b−1のうちカムフォロア502の中心を挟んで弾性部材側(被写体側)とは反対側(像側)の部分は上記円形状の一部である(つまりは破線円と重なる)円弧形状を有する。
ただし、第1の台座部502b−1のうち光軸方向に直交する方向(1群鏡筒500の周方向)における両側の面(第2の面:以下、両側面という)は、カムフォロア502の1群鏡筒500に対する周方向での位置決めのために光軸方向に平行な直線形状に(つまりは平面として)形成されている。また、第1の台座部502b−1のうち弾性部材側の部分(第1の面)502b−3は、台座部502bに弾性部材501をできるだけ近づけて配置できるように、光軸方向に直交する方向に延びる直線形状(つまりは平面として)形成されている。
カム筒213が回転せずに弾性部材501がカム筒213に対して回転するものとすると、図8に示すように、弾性部材501は、WIDEとTELEの間でカム溝部213aの中心軌跡と同一の軌跡(一点鎖線で示す)を描くようにカム筒213に対して摺動する。仮に弾性部材501がカムフォロア502から離れた位置に配置されると、1群鏡筒500用のカム溝部213aと他群用のカム溝部(例えば図中の円弧状のカム溝部)とが交差し、両カム溝部をカム筒213上にレイアウトすることが困難になる。また、本実施例の光学系では、TELEにおいて1群鏡筒500が最も被写体側に繰り出すため、弾性部材501の配置がカム筒213の光軸方向の長さを決定する要因の1つとなる。
これらの理由から、図7に示すように、本来は円形状である第1の台座部502b−1の被写体側の端部を光軸方向に直交する第1の面502b−3として形成し、弾性部材501を第1の台座部502b−1の本来の円形状の外径(最外径)よりも内側に位置するように第1の面502b−3に近づけて配置する。言い換えれば、カムフォロア502の中心を中心とし、第1の台座部502b−1のうちカムフォロア502の中心を挟んで弾性部材側とは反対側においてカムフォロア502の中心から最も離れた部分(円弧形状の部分)を通る円よりも内側に弾性部材501の少なくとも一部を配置している。
図7に示すように、第2の台座部502b−2には、カム溝部213aのカム面と平行であってカム面に面する平面として、被写体側と像側にそれぞれ第2の面502b−4が設けられている。カムフォロア502の中心から第2の面502b−4までの距離L1は、カム係合部502aの半径Rより短く設定されている。これは、交換レンズ200の通常の操作時はカム溝部213aに対してカム係合部502aのみが係合し、交換レンズ200に衝撃等の外力が加わったときにのみカム溝部213aに台座部502bの第2の面502b−4が面接触して外力を吸収するためである。第2の面502b−4がカム溝部213aに面接触することで、台座部502bが円筒形状であってカム溝部213aに対して線接触する場合に比べて、外力吸収力が大きくなる。第2の面502b−4を被写体側と像側の両側に設けているため、交換レンズ200の落下が前側からの場合とカメラ本体側からの場合の両方に対応することができる。
本実施例によれば、衝撃等の大きな外力が作用してもカムフォロア502の変形や破損が生じ難く、かつ該外力を吸収することが可能な交換レンズ200を実現することができる。
図9および図10を用いて、本発明の実施例2におけるカムフォロア502′について説明する。図9は、図6の矢印方向と同じ方向(レンズ鏡筒の径方向内側から)見たカムフォロア502′を示している。図10はWIDEとTELEのとの間での変倍時に弾性部材501がカム筒213を摺動する軌跡をカム筒213の外面を周方向に展開して示している。本実施例では、弾性部材501は、その中心が1群鏡筒500における周方向にてカムフォロア502′の中心とは異なる位相に位置するように(つまりはそれぞれの中心が光軸方向に並ばないように)配置されている。
図9において、弾性部材501は、カムフォロア502′の中心からカム溝部213aのカム面に対して直交する方向に配置されている。カムフォロア502′における台座部502b′は、1群鏡筒500に対する位置決めのためにその周方向の両側面が直線形状(平面として)に形成されている。また弾性部材501を実施例1よりもさらにカムフォロア502′に近づけて配置可能なように、第1の台座部502b-1′には、光軸方向に対して斜めの(カム面に平行に延びる)直線形状をなす第2の面502b-4′が設けられている。この第2の面502b-4′は、第2の台座部502b−2′にも形成されている。
また図10に示すように、弾性部材501は図中の位置からWIDE-TELE間をカム溝213aの中心軌跡と同一軌跡(一点鎖線で示す)で移動する。
本実施例でも、実施例1と同様に、図9に示すようにカムフォロア502′の中心を中心とし、第1の台座部502b−1′のうちカムフォロア502′の中心を挟んで弾性部材側とは反対側においてカムフォロア502′の中心から最も離れた部分(円弧形状の部分)を通る破線円よりも内側に弾性部材501を配置している。しかも、第1の台座部502b-1′のうち弾性部材側の部分に光軸方向に対して斜めの第2の面502b-4′を形成し、かつ弾性部材501をカムフォロア502′の中心の位相から第2の面502b-4′に沿うようにずらした位相に配置することで、弾性部材501の位置が実施例1と比べて像側に位置している。つまり、実施例1の図8におけるカム筒213の先端から弾性部材501のTELEでの位置までの距離L2に対して、本実施例の図10におけるカム筒213の先端から弾性部材501のTELEでの位置までの距離L3の方が長い。前述したように、弾性部材501の配置がカム筒213の光軸方向の長さを決定する際の要因の1つとなるため、カム筒213の全長を短くするためには図8に示す構成よりも図10に示す構成がより好ましい。
これらの理由から、弾性部材501を図9に示すように元々円筒形状の第1の台座部502b−1′と第2の台座部502b−2′とに第2の面502b−4′を形成し、第1の台座部502b−1の最外径(破線円)よりも内側まで近づけている。前述したように第2の台座部502b−2′の第2の面502b−4′は衝撃吸収のために設けられた面であり、同じ面を第1の台座部502b−1′まで延長することで、弾性部材501をカムフォロア502により接近させて配置することを可能としている。
また第2の台座部502b−2′には、カム溝部213aのカム面と直交する第3の面502b−5′が被写体側と像側に設けられている。カムフォロア502′の中心から第3の面502b−5′までの距離L4は、カム係合部502aの半径Rよりも長く設定されている。これは、交換レンズ200の周方向におけるがたが生じたときに通常のズーム操作時においてカムフォロア502′がカム溝部213aの両端面213bに先当たりすることを防ぐためである。
すなわち、カムフォロア502′の位置は撮像光学系の光学性能に直接影響するため、WIDEとTELEにてカム溝部213aの両端面213bに当接する状態を回避するためである。言い換えれば、この台座部502b′の第3の面502b−5′は、カム溝部213aの両端面213bに対して所定のクリアランスを有しており、落下による衝撃等の外力が加わったときに前述した第2の台座部502b−2′の第2の面502b−4′とともに該外力を面で受けて衝撃を吸収する。
本実施例でも、衝撃等の大きな外力が作用してもカムフォロア502′の変形や破損が生じ難く、かつ該外力を吸収することが可能である。
本実施例におけるカム溝部213aは、カムフォロア502′の第2の台座部502b−2′における第2の面502b−4と平行な直線形状を有する(光軸方向に対する傾きが一定である)ことが望ましい。ただし、カム溝部213aと第2の面502b−4′とが接触しない範囲ではカム溝部213aを曲線形状とすることが可能である。また、最も衝撃を受ける可能性が高いのは1群鏡筒500に保持される第1レンズ群207であるため、最も被写体側に配置される最大径のレンズを保持するカムフォロア502に上述した構成を適用することが望ましい。
上記各実施例ではレンズ鏡筒を備えた交換レンズについて説明したが、レンズ鏡筒を備えた光学機器としてのレンズ一体型カメラも本発明の他の実施例である。
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
1 カメラ本体
15 撮像素子
200 交換レンズ
211 直進案内筒
213 カム筒
500 1群鏡筒
501 弾性部材
502 カムフォロア
502a カム係合部
502b 台座部
502b-1 第1の台座部
502b-2 第2の台座部

Claims (12)

  1. 光軸方向に延びる案内溝部が形成された案内筒と、
    前記光軸方向に対して傾いたカム溝部が形成されたカム筒と、
    前記案内溝部と前記カム溝部に係合するカムフォロアと、
    前記案内筒と前記カム筒の相対回転によって前記カムフォロアを介して前記光軸方向に移動する移動筒と、
    前記移動筒に取り付けられて前記カム筒に当接する弾性部材とを有するレンズ鏡筒であって、
    前記カムフォロアは、前記案内溝部と前記カム溝部に係合するカム係合部と、該カム係合部が固定された台座部とを有し、
    前記台座部は、前記移動筒と前記カム筒との間に配置された第1の台座部と、前記カム溝部内に入り込んだ第2の台座部とを有し、
    前記カムフォロアを前記レンズ鏡筒の径方向から見たとき、
    前記カムフォロアの中心を中心とし、前記第1の台座部のうち前記カムフォロアの中心を挟んで前記弾性部材側とは反対側において前記カムフォロアの中心から最も離れた部分を通る円よりも内側に前記弾性部材の少なくとも一部が配置されていることを特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 前記カムフォロアを前記レンズ鏡筒の径方向から見たとき、
    前記第1の台座部のうち前記カムフォロアの中心を挟んで前記弾性部材側とは反対側の部分が前記円と重なる円弧形状を有し、
    前記第1の台座部のうち前記弾性部材側の部分が前記光軸方向に直交する直線形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のレンズ鏡筒。
  3. 前記カムフォロアを前記レンズ鏡筒の径方向から見たとき、
    前記第1の台座部のうち前記カムフォロアの中心を挟んで前記弾性部材側とは反対側の部分が前記円と重なる円弧形状を有し、
    前記第1の台座部のうち前記弾性部材側の部分が前記光軸方向に対して傾いた直線形状を有し、
    前記弾性部材が、前記光軸方向に直交する方向における前記カムフォロアの中心の位相から前記直線形状の部分に沿うようにずれた位相に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のレンズ鏡筒。
  4. 前記直線形状の部分が、前記カム溝部のカム面と平行であることを特徴とする請求項3に記載のレンズ鏡筒。
  5. 前記カムフォロアの中心から前記直線形状の部分までの距離が、前記円の半径よりも短いことを特徴とする請求項4に記載のレンズ鏡筒。
  6. 前記第2の台座部は、前記カム溝部のカム面に平行な面を有することを特徴とすとる請求項1から5のいずれか一項に記載のレンズ鏡筒。
  7. 前記カム溝部の両端に該カム溝部のカム面に直交する端面が形成されており、
    前記第2の台座部は、前記端面に平行な平面を有することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のレンズ鏡筒。
  8. 前記カムフォロアの中心から前記第2の台座部における前記端面に平行な平面までの距離が、前記カム係合部の半径よりも長いことを特徴とする請求項7に記載のレンズ鏡筒。
  9. 前記台座部は金属により形成され、前記カム係合部は樹脂により形成されていることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載のレンズ鏡筒。
  10. 前記カム溝部の前記光軸方向に対する傾きが一定であることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載のレンズ鏡筒。
  11. 前記レンズ鏡筒は、複数のレンズ群を保持しており、
    前記移動筒は、前記複数のレンズ群のうち最も被写体側に配置され、最も外径が大きいレンズ群を保持していることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載のレンズ鏡筒。
  12. 請求項1から11のいずれか一項に記載のレンズ鏡筒を有することを特徴とする光学機器。
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