JP2021033066A - レンズ鏡筒および撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構成で、操作部材がガタつくことなく安定して操作可能なレンズ鏡筒を提供する。【解決手段】レンズ鏡筒(200)は、第1の固定部材(602)と、第2の固定部材(604)と、第1の固定部材と第2の固定部材との間に配置される第1の回転部材(603)と、第1の固定部材または第2の固定部材の一方に保持され、第1の回転部材の回転を検知する第1の回転検知部材(611)と、第1の回転検知部材を付勢する付勢部材(608)とを備え、付勢部材は、第1の固定部材および第2の固定部材のそれぞれに係止している。【選択図】図6
Description
本発明は、外観操作部材の操作性を高めたレンズ鏡筒に関する。
従来、複数のレンズを光軸方向に移動させて撮影倍率を変更するズーム機構を備えたレンズ鏡筒が知られている。このようなズーム機構は、レンズを保持するレンズ保持枠のカムフォロアを回転するカム筒のカム溝に係合させ、直進筒によってレンズ保持枠のカムフォロアで回転規制をしてレンズを光軸方向に移動させる。
レンズを操作する際にはズーム操作環やフォーカス環等の操作部材を回転させる。このとき、操作部材の回転を検知するためのフォトインタラプタやフォトリフレクタ等の回転検知部材を適正に保持し操作部材をガタなく位置決めすることが、良好な操作性の確保には重要である。また、低コスト化のために部品点数を減らしつつ安定した操作性を維持することが必要である。例えば、特許文献1には、固定筒にフォトインタラプタを保持し、固定筒に対して保持環が回転して組み付けられることで、フォトインタラプタの背面を保持環の付勢突起が付勢する構成が開示されている。
しかしながら、特許文献1に開示された構成では、組立時にフォトインタラプタに接続されたフレキシブル基板を保持環の回転組立で引っ掛けないようにしてフレキシブル基板を適切に処理する必要があるため、組立作業が煩雑である。また、組立作業が困難であるため、自動組立に対応させることができない可能性がある。
そこで本発明は、簡単な構成で、操作部材がガタつくことなく安定して操作可能なレンズ鏡筒および撮像装置を提供することを目的とする。
本発明の一側面としてのレンズ鏡筒は、第1の固定部材と、第2の固定部材と、前記第1の固定部材と前記第2の固定部材との間に配置される第1の回転部材と、前記第1の固定部材または前記第2の固定部材の一方に保持され、前記第1の回転部材の回転を検知する第1の回転検知部材と、前記第1の回転検知部材を付勢する付勢部材とを備え、前記付勢部材は、前記第1の固定部材および前記第2の固定部材のそれぞれに係止していることを特徴とするレンズ鏡筒。
本発明の他の側面としての撮像装置は、撮像素子と前記レンズ鏡筒とを有する。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施形態において説明される。
本発明によれば、簡単な構成で、操作部材がガタつくことなく安定して操作可能なレンズ鏡筒および撮像装置を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図において、同一の部材については同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
(撮像装置の基本構成)
まず、図1および図2を参照して、本実施形態における撮像装置100の基本構成について説明する。図1は、撮像装置100の正面側斜視図である。図2は、撮像装置100の背面側斜視図である。撮像装置100は、デジタルカメラであるカメラ本体1と、カメラ本体1に着脱可能に装着されるレンズ鏡筒(交換レンズ)200とを備えて構成される。ただし本実施形態は、これに限定されるものではなく、カメラ本体とレンズ鏡筒とが一体的に構成された撮像装置にも適用可能である。
まず、図1および図2を参照して、本実施形態における撮像装置100の基本構成について説明する。図1は、撮像装置100の正面側斜視図である。図2は、撮像装置100の背面側斜視図である。撮像装置100は、デジタルカメラであるカメラ本体1と、カメラ本体1に着脱可能に装着されるレンズ鏡筒(交換レンズ)200とを備えて構成される。ただし本実施形態は、これに限定されるものではなく、カメラ本体とレンズ鏡筒とが一体的に構成された撮像装置にも適用可能である。
カメラ本体1のうち前方(被写体側)から見て左側(後方から見て右側)の部分には、ユーザがカメラ本体1を手で把持するためのグリップ部2が設けられている。また、カメラ本体1の上面部には、電源操作部3が配置されている。カメラ本体1が電源オフ状態にあるときにユーザが電源操作部3をオン操作すると、カメラ本体1が電源オン状態となり撮像が可能となる。また、カメラ本体1が電源オン状態にあるときにユーザが電源操作部3をオフ操作すると、カメラ本体1が電源オフ状態になる。
カメラ本体1の上面部には、モードダイアル4、レリーズボタン5およびアクセサリシュー6が設けられている。モードダイアル4をユーザが回転操作することで、撮像モードを切り替えることができる。撮像モードには、シャッタ速度や絞り値等の撮像条件をユーザが任意に設定可能なマニュアル静止画撮像モード、自動で適正な露光量が得られるオート静止画撮像モードおよび動画の撮像を行うための動画撮像モード等が含まれる。また、レリーズボタン5をユーザが半押し操作することで、オートフォーカスや自動露出制御等の撮像準備動作を指示することができ、全押し操作することで撮像を指示することができる。アクセサリシュー6には、不図示の外部フラッシュや外部ファインダ(EVF)等のアクセサリが脱着可能に装着される。また、カメラ本体1内には、レンズ鏡筒200内の撮像光学系により形成される被写体像(光学像)を光電変換(撮像)する撮像素子15(図4)が設けられている。
レンズ鏡筒200は、レンズマウント212を介して、カメラ本体1に設けられたカメラマウント7に機械的および電気的に接続される。前述したように、レンズ鏡筒200内には被写体からの光を結像させて被写体像を形成する撮像光学系が収容されている。レンズ鏡筒200の外周には、ユーザの操作により光軸回りで回転可能なズーム操作環206が設けられている。ズーム操作環206の外周部には、ユーザが操作する際、手が滑ることがないようにローレット形状が設けられている。ズーム操作環206がユーザによって回転操作されると、撮像光学系を構成するズーム群がズーム操作環206の回転角度に対応した所定の光学位置へと移動する。こうしてユーザは所望の画角での撮影が可能となる。
図2に示されるように、カメラ本体1の背面には、背面操作部8と表示部9とが設けられている。背面操作部8は、様々な機能が割り当てられた複数のボタンやダイアルを含む。カメラ本体1の電源がON状態であり、静止画または動画撮像モードが設定されている場合、表示部9には、撮像素子15により撮像されている被写体像のスルー画像が表示される。また表示部9には、シャッタ速度や絞り値等の撮像条件を示す撮像パラメータが表示され、ユーザはその表示を見ながら背面操作部8を操作することにより、撮像パラメータの設定値を変更することが可能となる。背面操作部8は、記録された撮像画像の再生を指示するための再生ボタンを含み、再生ボタンをユーザが操作することで撮像画像が表示部9に再生表示される。
次に、図3を参照して、撮像装置100の電気的および光学的な構成を説明する。図3は、撮像装置100のブロック図である。カメラ本体1は、カメラ本体1とレンズ鏡筒200に電力を供給する電源部10、電源操作部3、モードダイアル4、レリーズボタン5、背面操作部8、および、表示部9のタッチパネル機能を含む操作部11を有する。カメラ本体1およびレンズ鏡筒200の全体のシステムとしての制御は、カメラ本体1に設けられたカメラ制御部12とレンズ鏡筒200に設けられたレンズ制御部103とが互いに連係することによって行われる。カメラ制御部12は、記憶部13に格納されているコンピュータプログラムを読み出して実行する。その際、カメラ制御部12は、レンズマウント212に設けられた電気接点104の通信端子を介して、レンズ制御部103と各種制御信号やデータ等の通信を行う。電気接点104は、前述した電源部10からの電力をレンズ鏡筒200に供給する電源端子を含む。
レンズ鏡筒200の撮像光学系は、ズーム群111、絞り205、防振レンズ群209、および、フォーカス群(フォーカスレンズ)204を有する。ズーム群111は、ズーム操作環206と連結し、光軸Oに沿った方向(光軸方向)に移動して画角を変更する。防振レンズ群209は、像振れを低減する防振素子としてのシフトレンズを保持するシフト鏡筒303を含む。防振レンズ群(第三のレンズ群)209は、シフト鏡筒303を光軸Oに対して直交するZ/Y軸方向に移動(シフト)させて像振れを低減する防振動作を行う。絞り205は、光量調節動作を行う。フォーカス群204は、光軸方向に移動して焦点調節を行うフォーカスレンズを含む。またレンズ鏡筒200は、防振レンズ群209を駆動してシフト鏡筒303をシフトさせる防振駆動部305、絞り205を駆動する絞り駆動部313、および、フォーカス群204を駆動してフォーカスレンズを移動させるフォーカス駆動部203を有する。
カメラ本体1は、シャッタユニット14、撮像素子15、シャッタ駆動部16、画像処理部17、および、カメラ制御部12を有する。シャッタユニット14は、レンズ鏡筒200内の撮像光学系で集光されて撮像素子15で露光される光量を制御する。撮像素子15は、例えばCMOSセンサやCCDセンサであり、撮像光学系により形成された被写体像を光電変換して撮像信号を出力する。画像処理部17は、撮像信号に対して各種画像処理を行った後、画像信号を生成する。表示部9は、画像処理部17から出力された画像信号(スルー画像)を表示し、前述したように撮像パラメータを表示し、または、記憶部13や不図示の記録媒体に記録された撮像画像を再生表示する。
カメラ制御部12は、操作部11から受けた絞り値やシャッタ速度の設定値に応じて、絞り駆動部313およびシャッタ駆動部16を介して、絞り205およびシャッタユニット14の駆動を制御する。またカメラ制御部12は、操作部11(レリーズボタン5)における撮像準備操作(半押し操作)に応じて、フォーカス群204の駆動を制御する。
例えば、オートフォーカスの動作が指示された場合、焦点検出部18は、画像処理部17で生成された画像信号に基づいて、撮像素子15で結像される被写体像の焦点状態を判定し、焦点信号を生成してカメラ制御部12に送信する。それと同時に、フォーカス駆動部203は、フォーカス群204の現在位置を検出し、レンズ制御部103を介してその信号をカメラ制御部12に送信する。カメラ制御部12は、被写体像の焦点状態とフォーカス群204の現在位置とを比較し、そのずれ量からフォーカス駆動量を算出してレンズ制御部103に送信する。そしてレンズ制御部103は、フォーカス駆動部203を介してフォーカス群204を目標位置まで駆動制御し、被写体像の焦点ずれを補正する。
自動露出制御の動作が指示された場合、カメラ制御部12は、画像処理部17で生成された輝度信号を受信して測光演算を行う。この測光演算結果に基づいて、カメラ制御部12は、操作部11(レリーズボタン5)における撮像指示操作(全押し操作)に応じて、絞り205の絞り駆動部313を制御する。それと共に、カメラ制御部12は、シャッタ駆動部16を介してシャッタユニット14の駆動を制御し、撮像素子15による露光処理を行う。
カメラ本体1は、ユーザによる手振れ等の像振れを検出可能な振れ検出手段として、ピッチ振れ検出部19およびヨー振れ検出部20を有する。ピッチ振れ検出部19およびヨー振れ検出部20はそれぞれ、角速度センサ(振動ジャイロ)や角加速度センサを用いて、ピッチ方向(Z軸回りの回転方向)およびヨー方向(Y軸回りの回転方向)の像振れを検出して振れ信号を出力する。カメラ制御部12は、ピッチ振れ検出部19からの振れ信号を用いて、シフト鏡筒303のY軸方向でのシフト位置を算出する。同様に、カメラ制御部12は、ヨー振れ検出部20からの振れ信号を用いて、シフト鏡筒303のZ軸方向でのシフト位置を算出する。そしてカメラ制御部12は、算出したピッチ/ヨー方向のシフト位置に応じて、シフト鏡筒303を目標位置まで駆動制御し、露光中やスルー画像表示中の像振れを低減する防振動作を行う。
レンズ鏡筒200は、撮像光学系の画角を変更するためのズーム操作環206、および、ズーム操作環206の回転角度を検出するズーム検出部105を有する。ズーム検出部105は、ユーザが操作するズーム操作環206の回転角度を絶対値として検出し、例えば抵抗式のリニアポテンションメータを用いて構成されている。ズーム検出部105によって検出された画角の情報は、レンズ制御部103に送信され、カメラ制御部12による各種の制御に反映される。一方、各種の情報の一部は、撮像画像とともに記憶部13や記録媒体に記録される。
(ズーム動作の構成)
次に、図4および図5を参照して、レンズ鏡筒200とカメラ本体1における構成部品の位置関係について説明する。図4および図5は、光軸Oを含むXY平面上の撮像装置100の断面図である。図4はズームの繰り込み状態(WIDE状態)を示し、図5はズームの繰り出し状態(TELE状態)を示している。ここで示される中心線は、撮像光学系によって決定される光軸と略一致するため、以下では光軸Oと同義とする。
次に、図4および図5を参照して、レンズ鏡筒200とカメラ本体1における構成部品の位置関係について説明する。図4および図5は、光軸Oを含むXY平面上の撮像装置100の断面図である。図4はズームの繰り込み状態(WIDE状態)を示し、図5はズームの繰り出し状態(TELE状態)を示している。ここで示される中心線は、撮像光学系によって決定される光軸と略一致するため、以下では光軸Oと同義とする。
レンズ鏡筒200は、撮像光学系の画角を変更することが可能であり、本実施形態は撮像光学系の一例として6群構成を採用しているが、これに限定されるものではない。画角に応じた所定の光学位置へと移動した各レンズ群は、被写体からの光を撮像素子15の撮像面上に結像させる。前述の各レンズ群は、物体側から第一のレンズ群207、調整群を含む第二のレンズ群208、絞り205、像振れ補正機構を構成する防振レンズ群(第三のレンズ群)209、および、後群210からなる。後群210は、フォーカスレンズ(フォーカス群204)を含む第四から第六のレンズ群からなる。
第二のレンズ群208の調整群は、意図的に光学的な位置をずらして固定されることで、撮像光学系の全体としての光学性能を維持するものである。全体の光学性能の状態を確認しながら調整群を所望の位置に移動させることで、各構成部品に生じる製造誤差や組立ばらつきなどの影響を低減する(またはキャンセルする)ことができる。なお本実施形態は、レンズ群の構成を限定するものではなく、例えば防振レンズ群209や後群210は調整群として機能するものであっても良い。また、一部のレンズ群が移動可能ではなく、固定されたものであっても構わない。
直進案内筒211の外周には、ズーム操作環206と連結されたカム筒213が光軸を中心として回転可能に保持されている。直進案内筒211には、各ズーム群の回転方向への移動を規制して光軸方向への直進を案内する直進案内溝211aが形成されている。またカム筒213には、各ズーム群に対応して回転方向にそれぞれ異なる角度を持つカム溝213aが形成されている。一方、第一から第六のズーム群にはそれぞれカムフォロアが設けられており、各カムフォロアは対応する直進案内溝211aとカム溝213aとに係合している。ユーザがズーム操作環206を回転操作するとカム筒213が回転し、カムフォロア214は直進案内溝211aとカム溝213aとの係合によってそれぞれのズーム群を同時に光軸方向へ進退させる。
直進案内筒211は、固定筒215を介してレンズマウント212に固定される固定部品である。直進案内筒211の外周面には、等分位置に不図示のバヨネット爪が配置されている。一方、カム筒213の内周面には不図示の周溝が設けられている。またカム筒213は、ズーム操作環206と連結されている。ズーム操作環206が回転操作されると、カム筒213は、バヨネット爪と周溝との嵌合によって、光軸Oを中心として回転する。
ズーム操作環206は、角度を検出する不図示のズーム検出部を有する。ズーム検出部は、ユーザが操作するズーム操作環206の角度を絶対値として検出し、例えば抵抗式のリニアポテンショメーターを用いて構成されている。ズーム検出部により検出された画角の情報は、レンズマイクロコンピュータ201(レンズ制御部103)に送信され、前述したカメラマイクロコンピュータ(カメラ制御部12)による各種の制御に反映される。一方、各種の情報の一部は、撮像画像とともに記録媒体に記録される。
(外装環ユニット)
次に、図6乃至図11を参照して、外装ユニット600について詳細に説明する。図6は、外装ユニット600の断面図であり、図4および図5のそれぞれに示されるレンズ鏡筒200からレンズ内部を除いた外装ユニット600で付勢部材(PIプレート)608が見えるように切った断面を示す。後述のように、付勢部材608は、フォトインタラプタ611、612を付勢し、固定筒602、604、606のそれぞれに係止している。
次に、図6乃至図11を参照して、外装ユニット600について詳細に説明する。図6は、外装ユニット600の断面図であり、図4および図5のそれぞれに示されるレンズ鏡筒200からレンズ内部を除いた外装ユニット600で付勢部材(PIプレート)608が見えるように切った断面を示す。後述のように、付勢部材608は、フォトインタラプタ611、612を付勢し、固定筒602、604、606のそれぞれに係止している。
前環601は、固定筒(第1の固定部材)602に対してビス等による固定手段によって固定されている。機能操作環(第1の回転部材)603は、固定筒602と固定筒(第2の固定部材)604との間に配置され、光軸Oを中心として回転可能である。ユーザは、絞り値やシャッタースピード等の変更機能を割り当てて機能操作環603を回転させることで、所望の値に調整することができる。フォーカス環(第2の回転部材)605は、固定筒604と固定筒(第3の固定部材)606との間に配置され、光軸Oを中心として回転可能である。ユーザは、フォーカス環605を回転させることでフォーカスを調整することができる。ズーム操作環206は、外装環607と固定筒606の間に配置され、光軸を中心に回転可能であり、ユーザはズーム操作環206を回転させることでズーム位置を調整することができる。
固定筒604は、固定筒602と光軸方向に隣り合って配置されている。固定筒606は、固定筒604と光軸方向に隣り合って配置されている。固定筒602、604、606が3つの部品に分割されている理由は、それぞれの間に機能操作環603とフォーカス環605を分割した固定筒の間に挟み込んで回転可能に位置決めするためである。固定筒602と固定筒604は、回転方式で組み立てられる。固定筒602が固定筒604に対して矢印の方向に回転することで、固定筒602の爪部(第1の爪部)602aが固定筒604の係止部(第1の係止部)604aの斜面を乗り越えることで組み込まれる。同様に、固定筒604が固定筒606に対して矢印の方向に回転することで、固定筒604の爪部(第2の爪部)604bが固定筒606の係止部(第2の係止部)606aの斜面を乗り越えることで組み込まれる。組み込まれた後に3本の回転規制ピンをそれぞれ打ち込むことで、固定筒604に対して固定筒602、606が固定される。
図8は、フォトインタラプタ(第1の回転検知部材)611およびフォトインタラプタ(第2の回転検知部材)612の周辺の拡大図である。フォトインタラプタ611は、機能操作環603の回転を検知する。フォトインタラプタ612は、フォーカス環605の回転を検知する。
固定筒602から固定筒606が組み上がった後に、フォトインタラプタ611、612が実装されたフレキシブル基板609を固定筒602の挿入穴、固定筒604の挿入穴にそれぞれ挿して組み込む。ここでフレキシブル基板609は、フォトインタラプタ611、612をそれぞれ電気接続する。挿入したフォトインタラプタ611、612は、抜けないように付勢部材608を内径側から固定筒に嵌め込んで固定する。フレキシブル基板609は、ズーム位置を検出するポテンションメータ610と電気接続を取って不図示の基板に接続される。付勢部材608は、固定筒602、604、606の一部を切り欠いて配置されているため、付勢部材608の内径側は固定筒602、604、606の内径と一致(略一致)するように湾曲させて段差が生じないように構成される。これは、図4および図5に示される直進筒500がすぐ内径側をズーム位置により進退するために引っ掛かりを回避するためである。
なお本実施形態において、フォトインタラプタ611は固定筒602に保持され、フォトインタラプタ612は固定筒604に保持されているが、これに限定されるものではない。フォトインタラプタ611を固定筒604に保持し、フォトインタラプタ612を固定筒606に保持してもよい。すなわち、フォトインタラプタ611は固定筒602、604の一方に保持され、フォトインタラプタ612は固定筒604、606の一方に保持されていればよい。
図7は、フォトインタラプタの付勢状態を示す断面図であり、図6中のA−A断面を示す。フォトインタラプタ611が付勢部材608の突起部608dに背後からフレキシブル基板609を介して付勢させることで、抜け止めをしている。同様に、フォトインタラプタ612が付勢部材608の突起部608dによって背後から付勢して抜け止めをしている。図7に示されるように、付勢部材608は、フォトインタラプタ611を力F(力の大きさは問わず付勢部材からフォトインタラプタへの力を意味する)で付勢している。このため付勢部材608は、反力FRを受けて固定筒602にその反力が伝わる。
図8は、図6中の点線部Xを拡大表示して付勢部材608の表示を省略したものである。前述したように、固定筒602、604、606は、回転方式で組み立てられ固定されている。機能操作環603の回転は、固定筒602に保持されるフォトインタラプタ611で検出され、フォーカス環605の回転は固定筒604に保持されるフォトインタラプタ612で検出される。
図9は、付勢部材608の周辺の拡大図である。図9は、図8に付勢部材608を追加した図であり、フォトインタラプタ611、612の位置を点線で示している。付勢部材608は、部分的に切り欠き部を設けて形成された複数の弾性部608a〜608cを有する。弾性部608aは、3つのフォトインタラプタ611を挟んで両側に張り出すように位置し、爪部608a−1が固定筒602の係止部602aに引っ掛けられて固定されている。同様に、弾性部608bは、2つのフォトインタラプタ612を挟んで両側に張り出すように位置し、爪部608b−1が固定筒604の係止部604aに引っ掛けられて固定されている。また弾性部608cは、その間にフォトインタラプタは無いが、両側に張り出すように位置し、爪部608c−1が固定筒606の係止部606aに引っ掛けられて固定されている。
付勢部材608は、フォトインタラプタ611、612を固定筒602、604への挿入方向(ラジアル方向)に付勢し、弾性部608a〜608cは、固定筒602、604のそれぞれに係止している。また弾性部608a〜608cは、固定筒602、604、606を光軸方向の互いに接近する向きに付勢する。このように、付勢部材608の弾性部608a〜608cは、固定筒602、604、606の全てに爪部608a−1〜608c−1を介して係止されている。前述したように、フォトインタラプタ611、612を付勢する反力FRが爪部608a−1〜608c−1それぞれに伝わる。このため固定筒602、604、606は、径方向の同じ向きにガタ寄せされる。
フレキシブル基板609は、内径側に突出しないように両面テープ等の固定手段で固定筒602、604、606に貼りつけて固定しても良い。また、組立工数とコストを下げるため、付勢部材608に規制部608eを設けてフレキシブル基板609が内径側に突出しないように規制しても良い。
図10は、図9の変形例としての付勢部材608の周辺の拡大図である。図10の構成は、付勢部材608の切り欠きが片側しかなく弾性部608a〜608cが固定筒602、604、606にそれぞれ対して1箇所である点で、図9の構成と異なる。固定筒602の係止部602aに対して付勢部材608の弾性部608aは、円周方向にチャージする設定にしているため固定筒602に対して力F1(力の大きさは問わず付勢部材から固定筒への力を意味する)が作用する。同様に、固定筒606に対して固定筒602と同一方向の力F1が働き、固定筒604に対してはそれらとは逆方向の力F1が働く。
前述したように、固定筒602と固定筒604、または、固定筒604と固定筒606は回転させて組み込むため、付勢部材608が及ぼす力F1はその組立方向に合わせている。これにより、固定筒どうしの係止が外れる方向へ力が作用することを回避することができる。また、前述の回転規制しているピンにガタがあったとしても力F1が作用することで、回転方向(円周方向)のガタ取りをすることができる。
付勢部材608の弾性部608aは、固定筒602の係止部602bにチャージさせることで、光軸方向の力F2を作用させることができる。同様に、付勢部材608の弾性部608cは、固定筒606の係止部606bにチャージさせることで、光軸方向の力F2(力の大きさは問わず付勢部材から固定筒への力を意味する)を作用させることができる。固定筒604の光軸方向の係止部604bで爪部608b−1を係止している。このため固定筒602と固定筒606はそれぞれ、固定筒604に向かって付勢され、光軸方向のガタ取りが可能となる。
図11は、機能操作環603の回転操作にクリックを生じさせる機構の拡大断面図であり、クリックピンとバネの位置関係を示す。機能操作環603には、クリックを生じさせるための凹凸部603aが円周方向に形成されている。固定筒602の一部にフォロアピン613およびバネ(バネ部材)614を収納し、凹凸部603aにフォロアピン613が接触(当接)可能なようにバネ614で付勢している。ユーザは、機能操作環603を回転させることで、凹凸部603aの段差を乗り越え解放される負荷の差分をクリックとして感じ取ることができる。機能操作環603は、固定筒602と固定筒604に挟み込まれているため、固定筒602と固定筒604の光軸方向のガタが機能操作環603のクリックの荷重に影響する。このため、付勢部材608により固定筒602と固定筒604の光軸方向のガタ取りをすることで、安定したクリック感を維持することが可能となる。
このように、付勢部材608の弾性部608a〜608cを固定筒602、604、606に対してチャージ方向を変化させることで、径方向、回転方向(円周方向)、および、光軸方向に付勢させてガタ取りを行うことができる。このガタ取りによって、固定筒どうしの偏芯回避や回転方向または光軸方向の積み上げ寸法を安定化させる。これにより、それらの間に挟まれている機能操作環603やフォーカス環605等の回転部材の操作性を向上させることができる。
組立上、固定筒602、604に対してフレキシブル基板609を組み込む工程が最後で良いため、フレキシブル基板609を含む組立の難工程までの全組立を自動組立で対応することが可能となる。また、煩雑なフレキの這い回しを必要としないため、フォトインタラプタ611、612の挿入作業を含む組み込み自体を自動組立で対応する可能性を向上させることができる。
本実施形態によれば、簡単な構成で、操作部材がガタつくことなく安定して操作可能なレンズ鏡筒および撮像装置を提供することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
例えば、本実施形態のレンズ鏡筒は、3つの固定筒602、604、606を有するが、これに限定されるものではない。本発明は、少なくとも2つの固定筒(第1の固定部材および第2の固定部材のみ)を有するレンズ鏡筒にも適用可能である。
200 レンズ鏡筒
602 固定筒(第1の固定部材)
603 機能操作環(第1の回転部材)
604 固定筒(第2の固定部材)
606 固定筒(第3の固定部材)
608 付勢部材
611 フォトインタラプタ(第1の回転検知部材)
602 固定筒(第1の固定部材)
603 機能操作環(第1の回転部材)
604 固定筒(第2の固定部材)
606 固定筒(第3の固定部材)
608 付勢部材
611 フォトインタラプタ(第1の回転検知部材)
Claims (17)
- 第1の固定部材と、
第2の固定部材と、
前記第1の固定部材と前記第2の固定部材との間に配置される第1の回転部材と、
前記第1の固定部材または前記第2の固定部材の一方に保持され、前記第1の回転部材の回転を検知する第1の回転検知部材と、
前記第1の回転検知部材を付勢する付勢部材と、を備え、
前記付勢部材は、前記第1の固定部材および前記第2の固定部材のそれぞれに係止していることを特徴とするレンズ鏡筒。 - 前記付勢部材は、前記第1の回転検知部材を挟んで両側に張り出した弾性部を有し、
前記付勢部材は、前記第1の回転検知部材を前記第1の固定部材または前記第2の固定部材への挿入方向に付勢し、
前記弾性部は、前記第1の固定部材および前記第2の固定部材のそれぞれに係止していることを特徴とする請求項1に記載のレンズ鏡筒。 - 前記第1の固定部材は、爪部を有し、
前記第2の固定部材は、前記爪部を係止する係止部を有し、
前記爪部と前記係止部は、前記第1の固定部材と前記第2の固定部材とを光軸を中心とした回転により固定され、
前記弾性部は、前記第1の固定部材と前記第2の固定部材とを回転方向に付勢することを特徴とする請求項2に記載のレンズ鏡筒。 - 前記弾性部は、前記第1の固定部材と前記第2の固定部材とを光軸方向の互いに接近する向きに付勢することを特徴とする請求項2または3に記載のレンズ鏡筒。
- 前記第1の回転部材は、円周方向に凹凸部が形成されており、
前記凹凸部に当接するフォロアピンと、
前記フォロアピンを付勢するバネ部材と、を更に有し、
前記フォロアピンおよび前記バネ部材は、前記第1の固定部材または前記第2の固定部材の少なくとも一つに収納されていることを特徴とする請求項4に記載のレンズ鏡筒。 - 前記第1の回転検知部材を電気接続するフレキシブル基板を更に有し、
前記付勢部材は、前記フレキシブル基板の一部が前記第1の固定部材または前記第2の固定部材の内径側へ突出することを規制する規制部を備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のレンズ鏡筒。 - 前記付勢部材の一部は、前記第1の固定部材または前記第2の固定部材の内径と一致するように湾曲していること特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のレンズ鏡筒。
- 前記第2の固定部材は、前記第1の固定部材と光軸方向に隣り合って配置されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のレンズ鏡筒。
- 第3の固定部材と、
前記第2の固定部材と前記第3の固定部材との間に配置される第2の回転部材と、
前記第2の固定部材または前記第3の固定部材の一方に保持され、前記第2の回転部材の回転を検知する第2の回転検知部材と、を更に備え、
前記付勢部材は、前記第1の回転検知部材および前記第2の回転検知部材を付勢し、前記第1の固定部材、前記第2の固定部材、および、前記第3の固定部材のそれぞれに係止していることを特徴とする請求項1に記載のレンズ鏡筒。 - 前記付勢部材は、前記第1の回転検知部材および前記第2の回転検知部材を挟んで両側に張り出した弾性部を有し、
前記付勢部材は、前記第1の回転検知部材および前記第2の回転検知部材を前記第1の固定部材、前記第2の固定部材、または、前記第3の固定部材への挿入方向に付勢し、
前記弾性部は、前記第1の固定部材、前記第2の固定部材、および、前記第3の固定部材のそれぞれに係止していることを特徴とする請求項9に記載のレンズ鏡筒。 - 前記第1の固定部材は、第1の爪部を有し、
前記第2の固定部材は、前記第1の爪部を係止する第1の係止部、および、第2の爪部を有し、
前記第3の固定部材は、前記第2の爪部を係止する第2の係止部を有し、
前記第1の爪部および前記第2の爪部と前記第1の係止部および前記第2の係止部は、前記第1の固定部材と前記第2の固定部材、または、前記第2の固定部材と前記第3の固定部材とを光軸を中心とした回転により固定され、
前記弾性部は、前記第1の固定部材、前記第2の固定部材、および、前記第3の固定部材を回転方向に付勢することを特徴とする請求項10に記載のレンズ鏡筒。 - 前記弾性部は、前記第1の固定部材、前記第2の固定部材、および、前記第3の固定部材を光軸方向の互いに接近する向きに付勢することを特徴とする請求項10または11に記載のレンズ鏡筒。
- 前記第1の回転部材は、円周方向に凹凸部が形成されており、
前記凹凸部に当接するフォロアピンと、
前記フォロアピンを付勢するバネ部材と、を更に有し、
前記フォロアピンおよび前記バネ部材は、前記第1の固定部材、前記第2の固定部材、または、前記第3の固定部材の少なくとも一つに収納されていることを特徴とする請求項12に記載のレンズ鏡筒。 - 前記第1の回転検知部材および前記第2の回転検知部材を電気接続するフレキシブル基板を更に有し、
前記付勢部材は、前記フレキシブル基板の一部が前記第1の固定部材、前記第2の固定部材、または、前記第3の固定部材の内径側へ突出することを規制する規制部を備えることを特徴とする請求項9乃至13のいずれか一項に記載のレンズ鏡筒。 - 前記付勢部材の一部は、前記第1の固定部材、前記第2の固定部材、または、前記第3の固定部材の内径と一致するように湾曲していること特徴とする請求項9乃至14のいずれか一項に記載のレンズ鏡筒。
- 前記第2の固定部材は、前記第1の固定部材と光軸方向に隣り合って配置されており、
前記第3の固定部材は、前記第2の固定部材と前記光軸方向に隣り合って配置されていることを特徴とする請求項9乃至15のいずれか一項に記載のレンズ鏡筒。 - 撮像素子と、
請求項1乃至16のいずれか一項に記載のレンズ鏡筒と、を有することを特徴とする撮像装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019153329A JP2021033066A (ja) | 2019-08-26 | 2019-08-26 | レンズ鏡筒および撮像装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019153329A JP2021033066A (ja) | 2019-08-26 | 2019-08-26 | レンズ鏡筒および撮像装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021033066A true JP2021033066A (ja) | 2021-03-01 |
Family
ID=74678250
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019153329A Pending JP2021033066A (ja) | 2019-08-26 | 2019-08-26 | レンズ鏡筒および撮像装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2021033066A (ja) |
-
2019
- 2019-08-26 JP JP2019153329A patent/JP2021033066A/ja active Pending
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