JP2021032146A - 燃料遮断弁 - Google Patents

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好弘 坂田
充弘 武市
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充弘 武市
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Abstract

【課題】燃料が外部へ流出するのを防止するとともに、外部への通気抵抗を低減し、大きな流量を速やかに流すことができる燃料遮断弁を提供する。【解決手段】燃料遮断弁は、接続孔31aを形成したケーシング本体と、連絡室40Sを形成する蓋本体と、蓋本体から突出され外部に接続される管通路42aを形成する管体部とを形成する蓋体とを備える。連絡室40S内に、接続孔31aと管通路42aとを接続する接続通路44を備える。また、連絡室40S内には、接続通路の一部と連続する逃がし孔46cを備えている。【選択図】図8

Description

本発明は、燃料タンクの上部に装着され、燃料タンク内と外部とを接続するための燃料遮断弁に関し、特に外部への通路構造に関する。
従来、この種の燃料遮断弁として、特許文献1の技術が知られている。燃料遮断弁は、接続孔を形成したケーシング本体と、連絡室を形成する蓋本体と、連絡室内に外周壁と液遮蔽部材と後側通気ガイド部材を備えており、外部に対して燃料タンクの通気を確保するとともに、燃料タンク内の液体燃料が接続孔から外部へ流出することを防止する気液分離構造をとっている。
しかし、給油時などの燃料タンクの内圧が急激に上昇する状態に対して、燃料タンク内の液体燃料が燃料蒸気と共に排気ポートへ流出することをさらに抑制するために、ガイド部材のさらなる改善が必要とされている。
特開2011−246032号公報
本発明は、上記従来の技術の問題点を解決することを踏まえ、外部への通気抵抗を低減し、大きな流量を速やかに流すことができるとともに、液体燃料が外部へ流出するのを防止する燃料遮断弁を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
適用例1は、燃料タンク内を外部に連通遮断する燃料遮断弁において、
天井壁と側壁とにより囲まれ燃料タンク内に接続される弁室を有し、上記天井壁に上記弁室側への開口である接続孔を形成したケーシング本体と、
上記ケーシング本体の上部に固定され上記接続孔に接続される連絡室を形成する蓋本体と、該蓋本体から突出され上記外部に接続される管通路を形成する管体部とを形成する蓋体と、
上記弁室内に収納され、上記燃料タンク内の燃料液面にしたがって昇降することで上記接続通路を開閉する弁体と
を備え、
上記連絡室内に、上記連絡室の外周部を囲むように配置された外周壁と、上記接続孔と上記管通路との間に設けられ液体燃料を一時的に堰き止めるための液遮蔽部材と、上記接続孔を跨ぎかつ上記液遮蔽部材に対向して配置された後側通気ガイド部材と、上記外周壁と上記後側通気ガイド部材により囲まれた後側液トラップ室を備え、上記外周壁、上記液遮蔽部材および上記後側通気ガイド部材により、上記接続孔と上記管通路とを接続する接続通路を形成し、
上記後側通気ガイド部材は、上記接続孔に向けて突出した分岐壁と上記接続孔に向けて開口した逃がし孔とを、備えていること、
を特徴とする。
適用例1にかかる燃料遮断弁を用いた燃料タンクにおいて、給油などにより、燃料タンクの燃料液面にしたがって弁室内のフロートが昇降することで、弁室、接続孔、連絡室内の接続通路、逃がし路および管通路を通じて外部への通気を確保するとともに、液体燃料の外部への流出を防止している。
また、接続孔から流出した液体燃料と燃料蒸気からなる混合気は、遮蔽部材により管通路側への流れを遮られ、管通路と反対側へ流れるが、反対側に配置された後側通気ガイド部材の分岐壁により、第1流路および第2流路に導かれ、管通路で合流する。したがって、後側通気ガイド部材の分岐壁は、接続孔からの混合気を、接続通路の第1流路と第2流路とに分岐させ、燃料蒸気を管通路へ速やかに流すから、圧力損失を低減することができる。この際に混合気は、第1燃料通路および第2流路を通過することで液体燃料と気化燃料に分離される。さらに、逃がし路および逃がし孔により、第1流路および第2流路を通過する混合気に含まれる液体燃料が後側液トラップ室にて合流し溜められる。したがって、多量の混合気が接続孔から侵入した場合であっても、逃がし孔は接続孔からの混合気に含まれる液体燃料を後側液トラップ室に滞留させ、液体燃料が管通路へ直接、流出する量を抑制することができる。つまり、逃がし孔を形成することで接続孔から流入する混合気に対して燃料蒸気と液体燃料を分離する機能が向上できる。
[適用例2]
適用例2の天井壁は、逃がし孔46c内、または逃がし孔46cに近接して遮蔽壁部46dを備えている。この構成により、後側液トラップ室に滞留させた液体燃料が後側液トラップ室から管通路への流出を防止することができる。
本発明の第1実施例にかかる燃料遮断弁の平面図である。 図1の2−2線に沿った断面図である。 燃料遮断弁を分解した断面図である。 燃料遮断弁の上部を示す断面図である。 ケーシング本体の上部を示す斜視図である。 蓋体を下方から見た斜視図である。 図4の7−7線に沿った断面図である。 連絡室に形成される特徴を説明する説明図である。 連絡室に形成される接続通路および逃がし路の作用を説明する説明図である。 本発明の第2実施例にかかる特徴を説明する説明図である。 第2実施例にかかる特徴を図7と同様の視点で示す。 上部弁体を構成する第1弁部および第2弁部を分解して示す斜視図である。 上部弁体を示す断面図である。
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明の好適な実施例について説明する。
<第1実施例>
(1) 燃料遮断弁10の概略構成
図1は本発明の第1実施例にかかる燃料遮断弁10の平面図、図2は図1の2−2線に沿った断面図である。図2において、燃料タンクFTは、その表面がポリエチレンを含む複合樹脂材料から形成されており、そのタンク上壁FTaに取付穴FTbが形成されている。タンク上壁FTaには、燃料遮断弁10がその下部を取付穴FTbに突入した状態にて取り付けられている。燃料遮断弁10は、ケーシング20と、フロート機構50と、スプリング70とを主要な構成として備えている。ケーシング20は、ケーシング本体30と、底部材35と、蓋体40とを備え、ケーシング本体30と底部材35とにより囲まれたスペースが弁室30Sになっており、この弁室30Sにスプリング70に支持されたフロート機構50が収納されている。燃料遮断弁10は、燃料タンクFT内の燃料蒸気を外部へ逃がすとともに、給油時に燃料タンクFT内の燃料が所定液位FL1まで上昇したときにキャニスタへの流出を規制してオートストップを機能させるものである。
(2) 燃料遮断弁10の各部の構成
図3は燃料遮断弁10を分解した断面図である。ケーシング本体30は、上壁を形成する天井壁31と、側壁32とにより囲まれたカップ形状であり、その下部を開口30aとしている。天井壁31の中央部には、接続孔31aが貫通形成されている。接続孔31aの弁室30S側は、シール部31bになっている。側壁32の上部には、燃料タンクFT内と弁室30Sとを接続する連通孔32aが形成されている。また、側壁32の内壁には、フロート52をガイドするための周方向に設けた4カ所〜8カ所のリブ32bが設けられている。底部材35は、ケーシング本体30の開口30aの一部を閉じるとともに、弁室30S内に燃料蒸気および液体燃料を導入するための部材である。底部材35は、底板本体35aを備え、底板本体35aの外周部でケーシング本体30の下端に溶着されている。底板本体35aには、流通孔35b,35cが形成されており、燃料蒸気および液体燃料を流通孔35b,35cを通じて弁室30S内に導く。
蓋体40は、蓋本体41と、蓋本体41の中央から側方へ突出した管体部42とを備え、ケーシング本体30の上部と蓋体40とにより囲まれたスペースを、連絡室40Sとしている。管体部42内は、断面円形の管通路42aとなっており、この管通路42aの一端は、連絡室40S、接続孔31aを通じてケーシング本体30の弁室30Sに接続され、他端はキャニスタ(図示省略側)に接続される。蓋本体41の外周部には、フランジ43が形成されている。フランジ43は、ケーシング本体30の上部に溶着されるとともに、燃料タンクFTのタンク上壁FTaに外側溶着部43aで溶着している。
図4は燃料遮断弁10の上部を示す断面図である。蓋本体41とケーシング本体30とにより囲まれた連絡室40Sには、ケーシング本体30の上部および蓋体40の下部から突設された部材により、接続孔31aと管通路42aとを接続する接続通路44が形成されている。図5はケーシング本体30の上部を示す斜視図である。ケーシング本体30の天井壁31の外周部には、外周壁36が形成され、さらに内周側には、液遮蔽部材37が形成されている。液遮蔽部材37は、接続孔31aの半周であって、管通路42a側への通路を遮蔽するように配置されており、円弧部37aと、ガイド片37bとにより形成されている。円弧部37aは、ガイド片37bの両側から接続孔31aを囲むように円弧状に形成されている。ガイド片37bは、管通路42aへ向かう山形である。また、外周壁36と液遮蔽部材37の間に跨って、燃料を堰き止めるための堰38が突条に形成されている。
図6は蓋体40を下方から見た斜視図である。蓋本体41は、カップ形状であり、ケーシング本体30の外周壁36(図5)に外嵌されるように形成されている。蓋本体41の蓋内壁41aには、下方に向けて前側通気ガイド部材45および後側通気ガイド部材46が突設されている。前側通気ガイド部材45は、円弧壁45aおよび分岐壁45bを備えている。後側通気ガイド部材46は、分岐壁46a、円弧部46b、および逃がし孔46cを備えている。
図7は図4の7−7線に沿った断面図、図8は連絡室40Sに形成される接続通路44を説明する説明図である。図7の断面図においてはハッチングを省略して示す。ケーシング本体30の上部に蓋体40を組み付けたときにおける液遮蔽部材37、前側通気ガイド部材45および後側通気ガイド部材46により、接続通路44が形成される。すなわち、前側通気ガイド部材45は、その円弧壁45aが接続孔31aの開口周縁の半分に沿うように配置され、分岐壁45bが上方に向かって円弧状に形成され(図4参照)、接続孔31aの上方で接続孔31aの一部にかかるように配置されている。液遮蔽部材37は、その円弧部37aが前側通気ガイド部材45に対して所定距離離れて、かつ外周壁36との間に配置され、ガイド片37bが管通路42aに向かって山形に突出している。後側通気ガイド部材46は、その円弧部46bが接続孔31aを中心に、前側通気ガイド部材45と反対側であって、外周壁36に対して山形に配置され、分岐壁46aが上方に向かって略円弧状に形成され(図4参照)、接続孔31aの上方で接続孔31aの一部にかかるように配置されている。また、円弧部46bの分岐壁46aと連続する側は円弧状に形成され、他方は外周壁36に向かって略直線形状に形成されている。逃がし孔46cは、円弧部46bに後側液トラップ室49bと接続孔31aとが連通するように貫通形成されている。また、逃がし孔46cは接続孔31aと直交する方向、かつ、管通路42aおよび接続孔31aに向けて開口している。逃がし孔46cは、円弧部46bにおいて管通路42aの中心軸に対して直交する接続孔31aの直径Rに対向した箇所に形成されている。さらに、逃がし孔46cは、円弧部46bの他方側、すなわち略直線形状の部分に配置されている。
図9に示すように、上述したガイド部材などの配置により、接続通路44は、第1流路47および第2流路48からなる分岐通路として構成されている。第1および第2流路47,48は、接続孔31aの中心と管通路42aの軸Lとを結ぶ線に対して対称に配置されている。第1流路47は、前側通気ガイド部材45の円弧壁45aと後側通気ガイド部材46の円弧部46bとにより形成される分岐路47aと、液遮蔽部材37の円弧部37aと外周壁36との間に形成される周回路47bとにより構成されている。第2流路48は、第1流路47と同様に、前側通気ガイド部材45の円弧壁45aと後側通気ガイド部材46の円弧部46bとにより形成される第2流路48の分岐路48aと、前側通気ガイド部材45の円弧壁45aと外周壁36とにより形成される周回路48bにより構成されている。これらの周回路47b,48bは、管通路42aに合流している。また、前側通気ガイド部材45の分岐壁45bおよび後側通気ガイド部材46の円弧部46bは、接続孔31aの上方で軸線に沿って山脈状に形成されることで、接続孔31aから流出する気流を、第1および第2流路47,48に分岐し易いように形成されている(図5および図6参照)。このような接続通路44の構成により、接続孔31aから流出した混合気は、第1流路47と第2流路48とに分岐し、管通路42aに流れる。
連絡室40Sには、前側液トラップ室49aおよび後側液トラップ室49bが形成されている。前側液トラップ室49aは、液遮蔽部材37と前側通気ガイド部材45とにより囲まれた箇所に形成されている。液遮蔽部材37と前側通気ガイド部材45の両側には、間隙が形成され、また、前側通気ガイド部材45の下端と天井壁31との間にも間隙が形成されている。前側液トラップ室49aは、これらの間隙を通じて、燃料タンクFTの前方が低くなるように傾斜したときに、液体燃料を一時的に貯留するとともに、傾斜が解消されたときなどに燃料タンクに戻す。
後側液トラップ室49bは、外周壁36と後側通気ガイド部材46とにより囲まれた箇所に形成されている。後側通気ガイド部材46の両側には、外周壁36に対して間隙が形成され、また、後側通気ガイド部材46の下端と天井壁31との間にも間隙が形成されている。後側液トラップ室49bは、これらの間隙を通じて、燃料タンクFTの後方が低くなるように傾斜したときに、液体燃料を一時的に貯留するとともに、傾斜が解消されたときなどに燃料タンクに戻す。
図8および図9に示すように、連絡室40Sは接続通路44に加え、逃がし路80を形成している。逃がし路80は、分岐路47a、48aの一部が逃がし孔46cと連通し、後側液トラップ室49bにて合流して構成されている。このような逃がし路80の構成により、接続孔31aから流出した混合気は、逃がし路80および逃がし孔46cを通ることにより、混合気に含まれる液体燃料が後側液トラップ室49bにて留められる。
図3に示すようにフロート機構50は、再開弁特性を向上させた2段の弁構造であり、フロート52と、フロート52の上部に配置された上部弁体60とを備えている。フロート52は、第1フロート部53と、第2フロート部57とを備え、これらを一体に組み付けている。第1フロート部53の上部には、弁支持部55が突設されている。弁支持部55は、上部弁体60を首振り可能に支持する部位であり、ほぼ円錐形状の突起(凸形状)である支持突部55aを備え、弁支持部55の外周部に上部弁体60を抜止するための環状突部55bが形成されている。第1フロート部53の外周部と第2フロート部57の内周部の間隙には、スプリング収納間隙53aが設けられており、スプリング70が配置されている。
上部弁体60は、接続通路44を開閉するとともに、再開弁特性を改善するための弁であり、フロート52の弁支持部55に昇降可能かつ首振り可能に支持されている。図12は上部弁体60を構成する第1弁部61および第2弁部65を分解して示す斜視図、図13は上部弁体60を示す断面図である。第1弁部61は、ほぼ円筒の第1弁本体62と、シート部材64とを備えている。第1弁本体62内には、支持孔62aが軸方向に形成されている。第1弁本体62の上部には、シート部材64を取り付けるための取付部62bが形成されている。また、第1弁本体62の外周部には、環状凹所62cが形成され、その環状凹所62cに支持孔62aを外部に接続するための通気孔62dが4箇所形成されている。第1弁本体62の下部には、スリット62eが形成されており、スリット62eにより固定片62iから係合片62gが弾性変形可能に形成されている。係合片62gには、係合穴62hが形成されている。
シート部材64は、シール部31bに着離する第1シート部64aと、支持孔62aに接続される連通孔64bと、連通孔64bの下端部に形成されたシール部64cと、取付部64dとを備え、ゴム材料により一体成形されている。シート部材64は、取付部64dで第1弁本体62の取付部62bに装着されており、第1シート部64aが第1弁本体62の上面に対して間隙を有することで、シール部31bに着座するときに弾性変形してシール性を高めている。
図12および図13において、第2弁部65は、円筒形状の第2弁本体66を備えている。第2弁本体66には、下方を開放した有底孔が形成されており、この有底孔の底中央部に、凹形状の被支持部66bが形成されている。被支持部66bは、フロート52の弁支持部55上に載置されることにより、第2弁部65が弁支持部55を支点として首振り可能に支持されている。
また、第2弁本体66の上面には、第2シート部66cが形成されており、この第2シート部66cは、第1弁部61のシール部64cに着離することにより連通孔64bを開閉するように形成されている。第2弁本体66の下部には、抜止爪66dが4箇所形成されており、第1弁本体62の係合穴62hに係合することにより、第1弁部61を第2弁部65に対して昇降可能に支持している。各々の抜止爪66dの上部には、係合穴66eが形成されており、フロート52の環状突部55bに係合することにより、第2弁部65がフロート52に対して昇降可能に支持および抜止されている。また、第2弁本体66の外周部には、第2弁部65を上下方向にガイドするためのガイド突条66fが形成されている。ガイド突条66fは、第2弁本体66の側壁に周方向に等間隔に4箇所、上下方向にリブ形状に突設されており、支持孔62aの内壁面に摺動可能になっている。
また、上部弁体60の重心は、被支持部66bより下方に設定されている。このための構成として、固定片62iが下方の重量を大きくするために形成されている。また、弁支持部55を凸形状に、被支持部66bを凹形状にすることで、上部弁体60とフロート52との中心合わせが容易にでき、しかも支点に対して重心を下方に設定し易くなるので、上部弁体60の姿勢も安定する。
(3) 燃料遮断弁10の動作
次に、燃料遮断弁10の動作について説明する。図2に示すように、給油により燃料タンクFT内に燃料が供給されると、燃料タンクFT内の燃料液位の上昇につれて燃料タンクFT内の上部に溜まっていた燃料蒸気は、底部材35の流通孔35b,流通孔35bから弁室30S内に流入する。さらに、燃料蒸気は、弁室30Sから、接続孔31a、接続通路44、管通路42aを通じて、キャニスタ側へ逃がされる。そして、燃料タンクFT内の燃料液位が所定液位FL1に達すると、燃料は流通孔35bを塞ぐことにより、燃料タンクFT内のタンク内圧が上昇する。この状態では、タンク内圧と弁室30S内の圧力との差圧が大きくなり、流通孔35b,35cを通じて、弁室30Sに流れ込み、燃料液位が弁室30S内を上昇する。弁室30S内の燃料液位が高さh0に達すると、フロート52の浮力およびスプリング70の荷重による上方への力と、フロート機構50の自重による下方への力との釣り合いによって、前者が後者を上回りフロート機構50が一体になって上昇して、第1弁部61のシート部材64がシール部31bに着座して接続孔31aを閉じる。このとき、インレットパイプ内に燃料が溜まり、給油ガンに燃料が触れると、オートストップを働かせる。これにより、燃料タンクへの給油の際等に、燃料タンクから燃料蒸気を逃がすとともに燃料が燃料タンク外へ流出するのを防止することができる。
一方、燃料タンクFT内の燃料が消費されて、燃料液位が低下すると、フロート52は、その浮力を減少して下降する。フロート52の下降により、第2弁部65の抜止爪66dとフロート52の環状突部55bとの係合を介して、フロート52は、第2弁部65を引き下げる。これにより、第2シート部66cは、シール部64cから離れて、連通孔64bを開く。連通孔64bの連通により第1弁部61の下方の圧力は、接続通路44の付近と同じ圧力になる。抜止爪66dが係合穴62hに係合しているから、第2弁部65を介して第1弁部61も引き下げる。そして、第1弁部61が下降することで、シート部材64がシール部31bから離れて、接続通路44が開かれる。このように連通孔64bの通路面積を接続孔31aの通路面積より小さく設定することで、上部弁体60は、小さな力で開弁し、再開弁特性の向上を促進するように作用する。
(4) 実施例の作用・効果
上記実施例の構成により、以下の作用効果を奏する。
図8に示すように、接続通路44と逃がし路80は、連絡室40S内に配置された外周壁36、遮蔽部材37および後側通気ガイド部材46により形成されている。接続孔31aから流出した液体燃料と燃料蒸気からなる混合気は、遮蔽部材37により管通路42a側への流れを遮られ、管通路42aと反対側へ流れるが、反対側に配置された後側通気ガイド部材46の分岐壁46aにより、第1流路47および第2流路48の分岐路47a,48aに導かれ、外周壁36に沿った周回路47b,48bを通った後に管通路42aで合流する。したがって、後側通気ガイド部材46の分岐壁46aは、接続孔31aからの混合気を、接続通路44の第1流路47と第2流路48とに分岐させ、燃料蒸気を管通路42aへ速やかに流すから、圧力損失を低減することができる。この際に混合気は、第1流路47および第2流路48を通過することで液体燃料と気化燃料に分離される。
さらに、逃がし路80および逃がし孔46cにより、第1流路47および第2流路48から逃がし路80および逃がし孔46cを通過する混合気に含まれる液体燃料が後側液トラップ室49bにて合流し溜められる。したがって、多量の混合気が接続孔31aから侵入した場合であっても、逃がし孔46cは接続孔31aからの混合気に含まれる液体燃料を後側液トラップ室49bに滞留させ、液体燃料が管通路42aへ直接、流出する量を抑制することができる。つまり、逃がし孔46cを形成することで接続孔31aから流入する混合気に対して燃料蒸気と液体燃料を分離する機能を向上できる。また、逃がし孔46cが円弧部46bにおいて管通路42aの中心軸に対して直交する接続孔31aの直径Rに対向した部分に形成され、円弧部46bの他方側に配置されることで、後側液トラップ室49bへ混合気を流す機能が向上される。つまり、接続孔31aを挟んで管通路42aの反対側に位置する後側液トラップ室49bで混合気の燃料蒸気と液体燃料を分離するため、管通路42aへの液体燃料の流出をさらに抑制することができる。また、逃がし孔46cは、円弧部46bの接続孔31aより離れた側の略直線形状の部分に形成されているため、混合気の一部は、山形の分岐壁46aでスムーズに外周壁36の周方向へ転換された後に、逃がし孔46cに導かれる。従って、燃料蒸気は、分岐路47a,48aから周回路47b,48bへスムーズに方向転換されるため、逃がし孔46cによる管通路42aへの燃料蒸気の流入時の圧力損失の増加を低減することができる。
<第2実施例>
第1実施例との大きな相違点は、連絡室内40S内に遮蔽壁部46dを備えている点である。したがって、ここでは相違点のみについて説明する。
図10は本発明の第2実施例にかかる特徴部を示しており、天井壁31が遮蔽壁部46dを備えている。図11は第2実施例にかかる特徴を図7と同様の視点で示している。遮蔽壁部46dは、逃がし孔46c内、または逃がし孔46cに近接して板状に形成されている。より詳しくは、遮蔽壁部46bの少なくとも一部は、逃がし路80上に混合気を遮るように形成されている。また、遮蔽壁部46は逃がし孔46cよりも高さが小さくなるように形成されており、遮蔽壁部46dの高さは、接続孔31aからの管通路42aへと流れる気流の圧力損失を低減しない程度かつ、後側液トラップ室49bの液体燃料を滞留できる程度に設計される。また、遮蔽壁部46dはガイド壁46daを形成しており、ガイド壁46daは接続孔31aから流入した混合気を逃がし孔46cおよび後側トラップ室49dに導くように傾斜している。言い換えると、ガイド壁46daは遮蔽壁部46dによって逃がし路80が遮られる面積を縮小するように形成されている。
第2実施例においては、遮蔽壁部46dを形成しているため、第1実施例と同様の効果に加え、後側液トラップ室49bに滞留させた液体燃料が後側液トラップ室49bから管通路42aへの流出を防止することができる。また、ガイド壁46daを形成しているため遮蔽壁46を形成することで生じる混合気が逃がし路80を通過する際の抵抗を抑制することができる。
なお、この発明は上記実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
上記実施例のタンク用流路構造体は、給油時の満タン液位であるときに接続孔を閉じる満タン規制バルブに用いたが、これに限らず、車両の傾斜時などに燃料タンクFTの流出を防止するロールオーバーバルブに用いてもよい。
10…燃料遮断弁
20…ケーシング
30…ケーシング本体
30S…弁室
30a…開口
31…天井壁
31a…接続孔
31b…シール部
32…側壁
32a…連通孔
32b…リブ
35…底部材
35a…底板本体
35b,35c…流通孔
36…外周壁
37…液遮蔽部材
37a…円弧部
37b…ガイド片
38…堰
40…蓋体
40S…連絡室
41…蓋本体
41a…蓋内壁
42…管体部
42a…管通路
43…フランジ
43a…外側溶着部
44…接続通路
45…前側通気ガイド部材
45a…円弧壁
45b…分岐壁
46…後側通気ガイド部材
46a…分岐壁
46b…円弧部
46c…逃がし孔
46d…遮蔽壁部
46da…ガイド壁
47,48…第1および第2流路
47a,48a…分岐路
47b,48b…周回路
49a…前側液トラップ室
49b…後側液トラップ室
50…フロート機構
52…フロート
53…第1フロート部
53a…スプリング収納間隙
55…弁支持部
55a…支持突部
55b…環状突部
57…第2フロート部
60…上部弁体
61…第1弁部
62…第1弁本体
62a…支持孔
62b…取付部
62c…環状凹所
62d…通気孔
62e…スリット
62g…係合片
62h…係合穴
62i…固定片
64…シート部材
64a…第1シート部
64b…連通孔
64c…シール部
64d…取付部
65…第2弁部
66…第2弁本体
66b…被支持部
66c…第2シート部
66d…抜止爪
66e…係合穴
66f…ガイド突条
70…スプリング
80…逃がし路
FT…燃料タンク
FTa…タンク上壁
FTb…取付穴

Claims (2)

  1. 燃料タンク内を外部に連通遮断する燃料遮断弁において、
    天井壁と側壁とにより囲まれ燃料タンク内に接続される弁室を有し、上記天井壁に上記弁室側への開口である接続孔を形成したケーシング本体と、
    上記ケーシング本体の上部に固定され上記接続孔に接続される連絡室を形成する蓋本体と、該蓋本体から突出され上記外部に接続される管通路を形成する管体部とを形成する蓋体と、
    上記弁室内に収納され、上記接続通路を開閉するフロートと、を備え、
    上記連絡室内に、該連絡室の外周部を囲むように配置された外周壁と、上記接続孔と上記管通路との間に設けられ液体燃料を一時的に堰き止めるための液遮蔽部材と、上記接続孔を跨ぎかつ上記液遮蔽部材に対向して配置された後側通気ガイド部材と、上記外周壁と上記後側通気ガイド部材により囲まれた後側液トラップ室を備え、上記外周壁、上記液遮蔽部材および上記後側通気ガイド部材により、上記接続孔と上記管通路とを接続する接続通路を形成し、
    上記後側通気ガイド部材は、上記接続孔に向けて突出した分岐壁と上記接続孔に向けて開口した逃がし孔とを備えていること、
    を特徴とする。
  2. 請求項1に記載の燃料遮断弁において、
    上記天井壁は、上記逃がし孔内、または上記逃がし孔に近接して遮蔽壁部を備えている燃料遮断弁。
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