JP2021031787A - 偏心芯鞘複合短繊維を用いた不織布 - Google Patents

偏心芯鞘複合短繊維を用いた不織布 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、不織布の品質を向上させ、十分なストレッチ性能を有する不織布を提供するものである。【解決手段】A成分及びB成分の2種のポリエステルからなる複合繊維の横断面において、A成分がB成分で完全に覆われており、A成分を覆っているB成分の厚みの最小厚みSと繊維径Dの比S/Dが0.01〜0.1であり、かつ最小厚みSより厚みが1.05倍以内の部分の繊維の周囲長が繊維全体の周囲長の1/3以上であり、不織布中での捲縮数が50山/25mm以上である偏心芯鞘複合短繊維を70重量%以上含む不織布。【選択図】なし

Description

本発明は偏心芯鞘複合短繊維を用いた不織布に関する。
ポリエステルやポリアミドに代表される熱可塑性樹脂を用いた合成繊維は、強度、耐熱性、耐薬品性、ウォッシュアンドウェアー性など各種の特性に優れるため、衣料用途や産業資材用途、不織布用途に広く用いられている。それらの用途の中で、生活資材用途、特に貼付基材用不織布においては、機能性とフィット性の要求から、伸縮性および弾性回復性に富んだ繊維が求められている。
特許文献1には、ポリエステル繊維に伸縮性を付与する方法として、粘度差のある2成分のポリマー(ポリエステル)をサイドバイサイド型に貼り合わせた複合繊維による潜在捲縮性複合繊維が提案されている。この潜在捲縮性複合繊維は、熱処理後に高収縮成分側に大きく湾曲することになるため、これが連続することで3次元的なスパイラル構造をとる。このため、該構造がバネのように伸び縮みすることで、伸縮性および弾性回復性に富んだ繊維を得ることができる。
しかしながら、特許文献1で提案されている製造方法では、2種のポリマーの溶融粘度差に伴う口金紡出直後の糸曲がりが大きく、少しの口金面の汚れにより、糸切れを発生し、紡糸操業性は悪い。特に、短繊維では生産効率、コストの観点から、数百Hから数千Hの口金での生産が必要であるため、口金紡出後のポリマー冷却工程での整流が難しく、糸曲がり部分にて糸切れが生じやすいといった課題がある。不織布においては、基材の薄手化を図り、厚薄ムラのない均質な不織布を得るため、単繊維繊度の細繊度化も要求されているが、糸曲がりによる紡糸性悪化は、特に細繊度になるほど顕著である。
特許文献1では、2種のポリマーの粘度差を小さくして糸曲がりの抑制を図っているが、十分な潜在捲縮発現性を得るためには一定の粘度差が必要であるため、糸曲がり抑制の効果は小さく、紡糸安定性の効果は小さい。粘度差をこれ以上大きくすると、更に紡糸性が悪化するため、伸縮性および弾性回復性の向上を図るのは困難である。そのため、特許文献1の実施例では、繊維同士の交絡が少ないニードルパンチ加工を用いている上、潜在捲縮発現繊維を95重量%と、高い混率で混綿しており、不織布の伸張率が出やすい不織布設計となっている。
紡糸中の糸切れ部分や、糸揺れによって生じる融着部分は、製糸工程の熱履歴を受け、収縮し融着繊維(正常繊維よりも太い糸、もしくは複数の糸が融着した糸)となる。また、短繊維の製造プロセスにおいて、紡糸後の未延伸糸をポリマーガラス転移温度以上の温水で延伸する工程があるが、サイドバイサイド型に貼り合わせた潜在捲縮性複合繊維の場合、延伸熱により隣接する繊維と融着しやすいといった特徴があり、融着繊維の混入リスクが高まる。これら融着繊維は、不織布表面に露出し欠点となるため、欠点除去作業の増加と、それに伴う屑が増加する。
特許文献2には、第一成分と第二成分とを含む複合繊維の繊維断面において、第二成分の重心位置は繊維の重心位置からずれている顕在捲縮性複合短繊維が提案されている。芯鞘構造であるため、吐出の際の糸曲がりは抑えられ、紡糸安定性に優れ、波形状捲縮および螺旋状捲縮を有した顕在捲縮性複合短繊維が得られている。しかしながら、捲縮数が高々16山/25mmであり、通常の潜在または顕在捲縮の発現がしない繊維でのスタッフィングボックス型クリンパーでの捲縮数と同程度である。従って、単純な偏心芯鞘複合繊維における捲縮発現では、肝心のストレッチ性能としては劣っており、満足なストレッチ性能を有した素材とは言い難い。なお、細繊度とした場合、ストレッチ性能が一層劣るという課題がある。
特許文献3で提案されている偏心芯鞘繊維はフィラメントであるが、口金直下の糸曲がりを抑制し、良好な紡糸性が得られるため、単繊維繊度1.0dtex以下の繊維が得られ、かつ十分なストレッチ性が得られている。しかしながら、特許文献3の実施例で実際に使用されている口金ホール数は100H未満であり、口金紡出後のポリマー冷却工程での整流を実施しやすく、容易に糸揺れを抑制することができるため、糸曲がり部分での糸切れを抑制することができるが、短繊維では生産効率の観点から、数百Hから数千Hでの生産が必要であるため、かかる手法であっても、細繊度の達成は難しい。
特開2014−148768号公報 特開2016−106188号公報 WO2018/110523号公報
本発明は、従来技術の課題を克服し、不織布の品質を向上させ、十分なストレッチ性能を有する不織布を提供するものである。
本発明は、上記の目的を達成するため、以下の構成を採用する。
(1)A成分及びB成分の2種のポリエステルからなる複合繊維の横断面において、A成分がB成分で完全に覆われており、A成分を覆っているB成分の厚みの最小厚みSと繊維径Dの比S/Dが0.01〜0.1であり、かつ最小厚みSより厚みが1.05倍以内の部分の繊維の周囲長が繊維全体の周囲長の1/3以上であり、不織布中での捲縮数が50山/25mm以上である偏心芯鞘複合短繊維を70重量%以上含む不織布。
(2)単糸繊度が0.5〜2.5dtexの請求項1記載の偏心芯鞘複合短繊維を含む不織布。
(3)A成分が2,2-ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパン2〜7モル%とイソフタル酸5〜13モル%とを共重合したエチレンテレフタレート単位主体の共重合ポリエステル、B成分が実質的にエチレンテレフタレート単位よりなるポリエステルである請求項1または請求項2記載の偏心芯鞘複合短繊維を含む不織布。
本発明の偏心芯鞘複合短繊維を用いることで、不織布の品質を向上させ、十分なストレッチ性能を有する不織布を得ることができる。
図1は、本発明の偏心芯鞘複合短繊維の一例であり、その繊維断面における重心位置を説明するための繊維横断面である。 図2は、本発明の偏心芯鞘複合短繊維における繊維径(D)と最小厚み(S)を説明するための繊維断面である。 図3は、本発明の偏心芯鞘複合短繊維の繊維断面におけるIFR(繊維断面におけるA成分、B成分の界面の曲率半径)を説明するための繊維断面である。 図4は、本発明外の偏心芯鞘複合短繊維の繊維断面の一例である。 図5は、最終分配プレートにおける分配配置の実施形態例である。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明における偏心芯鞘複合短繊維は、その繊維横断面が、A成分とB成分の2種のポリマーから構成されている。
ここで言うポリマーとは、繊維形成性の熱可塑性重合体が好適に用いられ、本発明の目的に鑑み、加熱処理を施した際に収縮差を生じるポリマーの組み合わせが好適であり、組み合わせるポリマーの溶融粘度差が40Pa・s以上となる分子量または組成が異なるポリマーの組み合わせが好適である。
本発明で言う溶融粘度とは、チップ状のポリマーを真空乾燥機によって、水分率を200ppm以下とし、歪速度を段階的に変更して測定し、測定温度を紡糸温度と同様にした場合の歪速度1216s−1における値である。複合繊維を構成するポリマーの溶融粘度が40Pa・s以上異なると言うことは、例えば、紡糸線において、溶融粘度の高いポリマー成分に応力が集中することとなる。そのため、芯鞘型断面や海島型断面の場合には、主要ポリマーに応力が集中し、優れた力学特性を発現したり、貼り合わせ型断面等の場合には、組み合わせた成分の配向により顕著な差が生まれたりすることとなり、好適な捲縮を発現させることが可能となる。
本発明の目的を達成するために好適なポリマーとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレートなどのポリエチレン、ポリアミド、ポリ乳酸、熱可塑性ポリウレタン、ポリフェニレンサルファイド、およびこれらの共重合ポリマーが挙げられる。これらの分子量を変更して図1に示すA成分に高分子量ポリマーを、またB成分に低分子量ポリマーを使用する、あるいは一方成分をホモポリマーとし、他方成分を共重合ポリマーとして使用することもできる。
また、ポリマー組成が異なる組み合わせについても、例えば、A成分/B成分でポリブチレンテレフタレート/ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート/ポリエチレンテレフタレート、熱可塑性ポリウレタン/ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート/ポリブチレンテレフタレートなどの種々の組み合わせが挙げられる。
特に、ポリマーとしてはポリエステル、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレンなどが好ましく用いられ、中でもポリエステルは力学特性等も兼ね備えるため、より好ましい。ここで言うポリエステルとは、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレートや、それらにジカルボン酸成分、ジオール成分あるいはオキシカルボン酸成分が共重合されたもの、あるいはそれらのポリエステルをブレンドしたものが挙げられる。
上記ポリマーの中で本発明における複合短繊維における好適なポリマーの組み合わせとして、A成分は、エチレンテレフタレート単位を主たる構成単位とする共重合ポリエステルであり、共重合成分として2,2-ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパン(BHPP)またはそのエステル形成誘導体(以下、エステル形成誘導体も含めてBHPPということがある)とイソフタル酸(IPA)を用いて改質されたポリエチレンテレフタレート系共重合ポリエステル(以下、ポリエステル(A)とも言う)であり、B成分は実質的にエチレンテレフタレート単位であるポリエステルであることが好ましい。本発明において、ポリエステル(A)中のBHPPの共重合割合は2〜7モル%とすることが好ましい。BHPPの共重合割合が2モル%未満では、収縮特性が不十分となり、不織布にした場合、その伸長率、伸長回復率が小さく十分な伸縮機能が得られないことがある。一方、7モル%を越えると、ポリマーの融点低下するため、熱安定性が損われる傾向にある。
ポリエステル(A)中のIPAの共重合割合は5〜13モル%とすることが好ましい。IPAの共重合割合が5モル%未満では、実質的に大きな捲縮が得られにくく、一方、13モル%を越えると、ポリマーの融点が低下するため、熱安定性が損われる傾向にある。
また、A成分の共重合ポリエステルとして、IPAの代わりにもしくはIPAと併用して5−ナトリウムイソフタル酸(5-SIPA)を共重合成分とする共重合ポリエステルも、好ましい態様として挙げることができる。
B成分の実質的にエチレンテレフタレート単位であるポリエステルとは、エチレンテレフタレート単位を主体とするポリエステルであり、エチレンテレフタレート単位が85モル%以上であることが好ましい。そして、上述の共重合ポリエステルより熱収縮性が低くなるようにするため、結晶性を大きく阻害する成分が含まれたものや、BHPP、IPA、およびスルホン酸塩基化合物などは含有しないことが好ましい態様である。
また、A成分/B成分がポリブチレンテレフタレート/ポリエチレンテレフタレート、またはポリトリメチレンテレフタレート/ポリエチレンテレフタレートの組み合わせは、不織布に加工した際の伸長率および伸長回復率は、十分得られ、ストレッチ性能に優れているものといえるが、A成分に、BHPPとIPAを用いて改質されたポリエチレンテレフタレート系共重合ポリエステル、B成分に実質的にエチレンテレフタレート単位であるポリエステルの組み合わせの方が、伸長回復率の面で優れており、より好ましい形態である。
ただ、ポリトリメチレンテレフタレート/ポリエチレンテレフタレートの組み合わせは剛性が低いことから柔らかな風合いとなるため、柔らかい風合いが求められる用途には適している。
さらに、本発明における複合短繊維は加熱処理を施した際に収縮差を生じるポリマーの組み合わせで構成されているため熱処理時に捲縮を発現するが、ストレッチ性を有する不織布を得るために、180℃における無荷重下熱処理時の発現捲縮数が50山/25mm以上となる潜在捲縮能を有することが好ましい。発現捲縮数50山/25mm未満では不織布としたときの伸縮性が著しく低下し、ストレッチ性の低いものとなる。発現捲縮数の上限は特にない。前記の発現捲縮数(潜在捲縮能)は、組み合わせるポリマー種やその面積比(後述)、偏心芯鞘の断面構造等を調整することにより達成することができる。
本発明における複合短繊維におけるA成分とB成分の繊維横断面における複合面積比率については、捲縮発現から鑑みるとA成分である高収縮成分の比率を多くすることで微細なスパイラル構造を実現で、また、偏心芯鞘複合短繊維として優れた物理特性を有している必要性もあるので、両成分の比率は、A成分:B成分=70:30〜30:70(面積比)の範囲が好ましく、65:35〜45:55の範囲がより好ましい。
本発明では、2種の異なるポリマーが接合してなる複合断面を有していることが必要であり、ポリマー特性が異なる2種のポリマーが実質的に分離せず接合された状態で存在し、A成分がB成分を完全に覆っている偏心芯鞘型である必要がある。
ここで、本発明で言う偏心とは、複合短繊維断面においてA成分ポリマーの重心点位置が複合短繊維断面中心と異なっていることを指し、図1を用いて説明する。
図1において、水平ハンチングがB成分であり、30degハンチング(右上がり斜線)がA成分であって、複合短繊維断面におけるA成分の重心点が重心点aであり、複合短繊維断面の重心が重心点Cである。
本発明においてはA成分の重心点aと複合短繊維断面の重心点Cが離れていることが重要であり、これにより熱処理後に繊維が高収縮成分側に大きく湾曲することになる。このため、複合繊維が繊維軸方向に湾曲し続けることにより、3次元的なスパイラル構造をとり、良好な捲縮発現することになるのである。ここで、重心位置が離れているほどより良好な捲縮が発現し、良好なストレッチ性能が得られるのである。
本発明においては、A成分がB成分に完全に覆われていることにより、繊維や不織布に摩擦や衝撃が加わっても白化現象や毛羽立ちなどが生じることがないので不織布品位を保つことができる。加えて、従来の単純貼り合わせ構造では表面露出して複合繊維の欠点となる高分子量ポリマーや高弾性ポリマー等についても複合短繊維の一方成分として用いることが出来るのである。
また、一方のA成分は他方のB成分で完全に覆われているので、例えば耐熱性や摩耗性の低いポリマー、あるいは吸湿性のポリマーなどを用いても繊維特性を良好に保持できる効果も備えることが出来る。
本発明における複合短繊維には、A成分を覆っているB成分の最小となる厚みSと繊維径(複合繊維の直径)Dの比S/Dが0.01〜0.1である必要がある。好ましくは、0.02〜0.08である。この範囲であれば、耐摩耗性などに優れ、十分な捲縮発現力とストレッチ性能を得ることが出来る。
本来それぞれのポリマーは貼り合わせ界面のみで接していることで良好なストレッチ性能を得ることが出来るのであり、高収縮成分が低収縮成分で完全に覆われているとストレッチ性能が低下する。ところが、B成分の厚みを本発明の範囲とすることで、ストレッチ性能と耐摩耗性の両特性を満足する複合短繊維とすることが可能となった。
図2に示した繊維断面を用いて更に詳細に説明する。ここで芯鞘複合短繊維におけるB成分の最薄部が最小厚みSである。
さらに、最小厚みSの1.05倍以内の厚みの部分の複合短繊維の全体の周囲長の1/3以上を占めていることが重要である。これは、繊維の輪郭に沿ってA成分が存在していることを意味しており、同一面積比の従来の偏心芯鞘複合繊維と比較すると、本発明が、繊維断面においてそれぞれの成分の重心位置がより離れており、微細なスパイラルを形成し、良好な捲縮を発現する。より好ましくは、最小厚みSの1.05倍以内の厚みの周囲長を繊維全体の周囲長の2/5以上とすることで捲縮斑がなく良好なストレッチ性能が得られる。
さらに、繊維断面におけるA成分とB成分の界面の曲率半径IFRとして、繊維径Dを2で除した値Rとしたとき下記式1を満足することが好ましい。ここで言う曲率半径IFRとは、図3に示したように繊維横断面において、A成分を覆っているB成分の厚みの最大厚みとなるA成分とB成分の界面の曲率に接する円(鎖線)の半径を指す。
(IFR/R)≧1・・・(式1)
これは、界面がより直線に近いことを意味している。本発明は従来の貼り合わせ型捲縮繊維の断面に近い形態でA成分とB成分の界面を直線に近い曲線とすることで、従来の偏心芯鞘複合繊維ではなし得なかった高い捲縮を発現することができるので好ましい。より好ましくは、1.2以上である。
ここで言うA成分を覆っているB成分の厚みが最小となる最小厚みSおよび繊維径D、界面の曲率半径IFR、A成分とB成分の面積比は、以下のように求める。
すなわち、偏心芯鞘複合短繊維をエポキシ樹脂などの包埋剤にて包埋し、この横断面を透過型電子顕微鏡(TEM)で10本以上の繊維が観察できる倍率として画像を撮影する。この際、金属染色を施すとポリマー間の染め差を利用して、A成分とB成分の接合部のコントラストを明確にすることができる。撮影された各画像から同一画像内で無作為に抽出した10本の外接円径を測定した値が本発明で言う繊維径Dに相当する。ここで、10本以上の観察が不可能の場合は、他の繊維を含めて合計で10本以上を観察すればよい。ここで言う外接円径とは、2次元的に撮影された画像から繊維軸に対して垂直方向の断面を切断面とし、この切断面に2点以上で最も多く外接する真円の径を意味する。
また、繊維径Dを測定した画像を用いて、10本以上の繊維について、A成分を覆っているB成分の最小となる厚みを測定した値が、本発明で言う最小厚みSに相当する。さらには、これら繊維径Dと最小厚みS、曲率半径IFRについては、単位をμmとして測定し、少数第3位以下を四捨五入する。以上の操作を撮影した10画像について、測定した値およびその比(S/D)の単純な数平均値を求める。
また、A成分とB成分の面積比は上述で撮影した画像、および画像解析ソフト三谷商事社製「WinROOF2015」を用いて、繊維全体の面積およびA成分、B成分の面積を求めた後、面積比を求める。
本発明における複合短繊維の単繊維繊度は、0.5dtex以上2.5dtex以下が好ましい。0.5dtex未満の場合、カード通過性が悪く、カードシリンダーへの巻き付き、カードネップの発生に繋がることがある。2.5dtexを超える場合には、不織布の目付ムラに繋がることがある。より好ましくは0.8detx以上1.8dex以下であり、更に好ましくは1.0Tdetx以上1.5dex以下である。
本発明における複合短繊維は、次の製糸方法によって製造することができる。
A成分およびB成分のポリマーを溶融し、複合溶融紡糸装置を用いて所定の質量比率で複合流とした後、孔径0.2〜0.6mmの吐出孔を100〜2000孔有する紡糸口金を通して、融点よりも高い紡糸温度で溶融紡糸する。紡糸温度はポリマー融点よりも+20〜+60℃高い温度で設定するのが好ましい。ポリマー融点よりも+20℃以上高く設定することで、ポリマーが紡糸機配管内で固化して閉塞することを防ぐことができ、かつ高めに設定する温度を+60℃以下とすることでポリマーの過度な熱劣化を抑制することができるため好ましい。
溶融方法としては、プレッシャーメルター法およびエクストルーダー法が挙げられ、いずれの方法でも問題はないが、均一溶融と滞留防止の観点からエクストルーダーによる溶融方法を採用することが好ましい。溶融ポリマーは配管を通り、計量された後、口金パックへと流入される。この際、熱劣化を抑えるために、配管通過時間は30分以下であることが好ましい。パックへ流入された溶融ポリマーは紡糸口金より紡出される。
また、本発明は短繊維に関するものであるため、生産効率の観点から、通常は多ホールの口金が用いられ、100H以上のものを用いる必要がある。短繊維の価格相場を考慮すると、300H以上であることがより好ましく、600H以上であればさらに好ましい。
一般的に、ホール数を増やすほど、紡出後の糸条を均一冷却することが困難となり、加えて、口金直下で乱流を生じ、安定紡糸が困難となる。また、2成分による偏心芯鞘複合紡糸、およびサイドバイサイド複合紡糸では、ポリマー吐出後に糸曲がりを生じるため、安定紡糸がより困難となる。しかしながら、本発明のような断面とすることで、口金吐出時の2種のポリマーの流速差のために起こる糸曲がりを抑制できるのである。すなわち、鞘成分が存在することで、ポリマー流が曲がる方向とは逆方向への力が生じる結果、口金吐出時の2種のポリマーの流速差から生じる紡糸線と垂直方向への力を抑制することができる。加えて、糸条の冷却、口金吐出面から糸条の収束位置を以下のように制御することで、口金ホール数の多い口金を用いても、安定して紡糸することが可能となる。
糸条の冷却方法について、口金直下で急冷することが好ましく、風温が10〜50℃で、冷却開始位置が口金直下0〜200mmの位置に有り、冷却長が10〜400mmの冷風吹き出し装置を用いて、30〜120m/分で冷却することが好ましい。冷却開始位置の更に好ましい範囲は、20mm〜100mmの位置であり、口金面が冷えにくく、より効果的に糸揺れを抑制できる。この冷却工程は、口金直下で生じる乱流を抑制し糸揺れを抑制すること、また、糸条を急冷することでポリマーの固化位置を上昇させ糸揺れによる糸切れを発生しにくくすることができる。本発明のような断面とすることでポリマー吐出後の糸曲がりを抑制することができたため、100H以上の口金による紡糸であっても口金直下での冷却開始が可能となり、その結果、100H以上の口金による複合繊維の製造が可能となったのである。口金直下の急冷で、同様の効果が得られる方法として、吸引開始位置が口金直下0〜200mmの位置に有り、吸引長が10〜400mmの吸引冷却装置を用いて、30〜120m/分で吸引を行い冷却する方法でもよい。
また、口金直下の急冷後に整流することが好ましく、風温が10〜50℃で冷却長が100〜700mmの冷風吹き出し冷却装置を用いて、20〜90m/分で冷却し、口金直下の冷却風の風速以下の条件で冷却することが好ましい。口金直下の冷却風の風速よりも高いと糸揺れが大きくなり、糸切れ、および糸融着を発生し、安定紡糸ができなくなる場合がある。
口金吐出面から糸条の収束位置までの距離は2000mm以下であることが好ましい。口金吐出面から糸条の収束位置までの距離を2000mm以下とすることで冷却風による糸条揺れ幅を抑え、糸条の収束に至るまでの随伴気流を抑制できるため、糸切れの少ない安定した製糸性が得やすいので好ましい。紡糸工程における糸条の収束位置のより好ましい範囲は1600mm以下である。
紡糸した未延伸糸を延伸する工程では、未延伸糸を30〜300ktexに束ねて、2〜5倍でガラス転移温度以上の温度の蒸気下もしくは熱水中で延伸する。その後、緊張熱処理を行って、押し込み式捲縮機(クリンパー)などを用いて捲縮付与をする。
次いで、捲縮付与後の延伸トウを乾燥し、仕上げ油剤水溶液をスプレーでトウに付与し、トウを切断して、本発明の複合短繊維を製造することができる。
サイドバイサイド型に貼り合わせた潜在捲縮性複合繊維の場合、紡糸した未延伸糸を延伸する工程では、延伸熱により隣接する繊維と融着しやすいといった特徴があり、融着繊維の混入リスクが高まる。これは短繊維の製造プロセスで顕著に見られる課題であり、本発明の複合繊維は、この短繊維特有の課題を解決するものである。
詳細なメカニズムは解明されていないが、本発明においてはA成分をB成分が完全に覆っている偏心芯鞘型の複合短繊維を適用することで、この融着減少は緩和され、短繊維中への融着繊維の混入が抑制できる。繊維同士の融着は、融点が低いほど融着しやすいため、A成分対比、融点の低い成分をB成分に用いた場合、融着繊維数は更に減少することが期待される。
加えて、延伸前に未延伸糸を40〜60℃に予熱した状態で、延伸することで、更に、この融着繊維を抑制することができる。
不織布加工プロセスの中で、融着繊維は不織布表面に露出し欠点となるため、欠点除去作業が増加する上、それに伴う屑が増加する。そのため、本発明の短繊維20kg中に含まれる融着繊維の数は、7個以下が好ましく、より好ましくは4個以下である。
本発明における複合繊維の捲縮数(熱処理前の捲縮数)は8〜24山/25mm、捲縮度が8〜30%であることが好ましい。ここで言う捲縮数、および捲縮度は、延伸トウを切断した後の数値を指す。
捲縮数が8山/25mm未満、もしくは捲縮度が8%未満であると、カード通過性が極端に悪くなる。また、捲縮数が24山/25mmより高く、もしくは捲縮度が30%より高い場合も、カード通過性が極端に悪くなる上、カード通過後にネップが多発したり、目付ムラになったりして、不織布の品質を著しく低下させる。
捲縮数のより好ましい範囲としては10〜20山/25mmであり、更により好ましい範囲としては12〜17山/25mmである。
捲縮度のより好ましい範囲としては9〜25%であり、さらに好ましい範囲としては14〜20%である。
本発明の捲縮数、および捲縮度を得るためには、緊張熱処理温度、緊張熱処理時間、押し込み式捲縮機に入る際のトウの温度、押し込み式捲縮機の押し込み圧、および捲縮付与後のトウの乾燥温度の設定が重要である。
緊張熱処理は、張力を保った状態で熱セットを行い、その後、冷却水でガラス転移温度以下に冷却して分子鎖を構造固定することで、後の捲縮付与後のトウの乾燥工程での捲縮発現が抑制することができ、紡績や不織布などの高次加工工程での熱処理により高い捲縮発現能を発揮することができる。
緊張熱処理温度として、100〜190℃が好ましく、緊張熱処理時間として、3〜20秒未満が好ましい。処理温度が100℃未満、もしくは処理時間が3秒未満の場合、後の捲縮後のトウの乾燥工程で、極端に捲縮発現が発現し、潜在捲縮特性が低下することがある。また、処理温度が190℃より高い、もしくは処理時間が20秒より長いと潜在捲縮特性が低下することがある。
押し込み式捲縮機に入る際のトウの温度は、20〜60℃であることが好ましい。20℃未満の場合、捲縮度が低くなり本発明の捲縮度が得られないことがあり、また、60℃より高い場合、捲縮度が高くなり本発明の捲縮度が得られないことがある。
押し込み式捲縮機の押し込み圧は、1〜3kg/cmGが好ましい。1kg/cmG未満の場合、捲縮数、もしくは捲縮度が低くなり、3kg/cmGより高いと捲縮数、もしくは捲縮度が高くなりやすい。
捲縮付与後のトウの乾燥温度は、80〜120℃が好ましい。80℃より低いと、トウを十分に乾燥することができないことがあり、120℃より高いと乾燥工程で捲縮が発現してしまい、紡績や不織布などの高次加工工程での熱処理により、十分な捲縮発現が得られないことがある。
本発明の断面形状であることで、製糸工程での捲縮発現がほどよく抑制され、本発明の捲縮を比較的容易に得ることができる。詳細なメカニズムは解明されていないが、A成分を覆うB成分の厚みが薄い部分が、A成分の収縮を適度に抑制できているためと考えられる。サイドバイサイド型断面のようなA成分がむきだしの断面の場合、特に、2成分ポリマーの溶融粘度差が大きいと、製糸工程中、例えば、捲縮付与後のトウの乾燥で捲縮が発現し、延伸トウのカット後の捲縮数や、捲縮度が高くなりやすいため、製糸工程中での捲縮コントロールが比較的難しい。
本発明における複合繊維の繊維長は、高次加工工程での工程通過性の観点から20〜120mmであることが好ましく、より好ましくは30〜90mmである。
本発明における複合短繊維の切断強度は、1.5〜5.0cN/dtexであることが好ましく、より好ましくは2.5〜4.0cN/dtexである、切断強度が1.5より低いと、不織布強度が極端に低下する。また、切断強度が5.0cN/dtexより高いと、不織布の切断工程において、カット性が著しく低下する。
本発明における複合短繊維の切断伸度は、10〜50%であることが好ましく、より好ましくは20〜40%である。切断伸度が10%未満であると、カード工程でフライが多発し、加工性が落ちる。または50%より高いと、不織布の切断工程において、カット性が著しく低下する。
本発明における複合短繊維は、鞘厚みや薄皮部の周囲長を精密に制御することが好ましく、特開2011−174215号公報や特開2011−208313号公報、特開2012−136804号公報に例示される分配プレートを用いた方法が好適に用いられる。従来公知の複合口金を用いて偏心芯鞘型の断面を有する繊維を製造する場合、芯の重心位置や鞘厚みの精密な制御が非常に困難となる場合が多い。例えば、鞘厚みが薄くなり、芯成分が露出された場合には、摩擦や衝撃による布帛の白化現象や毛羽の原因となり、逆に鞘厚みが厚くなってしまった場合には、捲縮発現が低下するために、ストレッチ性能が低下するといった問題が生じる場合がある。
このような分配プレートを用いた方法では、複数枚で構成される分配プレートの内、最も下流に設置された最終分配プレートにおける分配孔の配置により、単糸の断面形態を制御することができる。
本発明における複合短繊維は、芯成分を成すポリマー(A成分)および鞘成分を成すポリマー(B成分)の分配孔の配置により断面形態を制御することができる。具体的には、図5に例示するように、偏心芯鞘型の複合断面における芯成分を成すポリマー(A成分)の分配孔5−(c)を囲むように、鞘成分を成すポリマー(B成分)の分配孔5−(a)、同5−(b)を配置することで、本発明で必要となる偏心芯鞘型の複合断面形成が可能であり、好ましい。
ここで、薄皮を形成するポリマー(B成分)の分配孔5−(a)の孔数は、芯成分の完全被覆および薄皮厚みの均一化という観点から、6個以上とすることが好ましい。また、薄皮を形成する分配孔5−(a)の分配孔数や分配孔辺りのポリマーの吐出量を変更するようにアレンジすることで、複合繊維の断面において、S/Dや最小厚みの長さを制御することが可能である。
このように、分配プレートにより断面形成されたポリマー流は、縮流され、紡糸口金の吐出孔より吐出される。このとき、吐出孔は、複合ポリマー流の流量、すなわち吐出量を再度計量する点と紡糸線上のドラフト(=引取速度/吐出線速度)を制御する目的がある。孔経および孔長は、ポリマーの粘度および吐出量を考慮して決定するのが好適である。本発明の複合短繊維を製造する際には、吐出孔径は0.1〜2.0mm、L/D(吐出孔長/吐出孔径)は0.1〜5.0の範囲で選択することができる。
ここで、本発明における複合短繊維は、前述したとおりであるが、図1の如くB成分でA成分を完全に覆っていることが好ましい。本発明のような断面とすることで、口金吐出時の2種のポリマーの流速差のため起こる、吐出線曲がり(ニーイング現象)を抑制できるのである。すなわち、鞘成分が存在することで、ポリマー流が曲がる方向とは逆方向への力が生じる結果、口金吐出時の2種のポリマーの流速差から生じる、紡糸線と垂直方向への力を、抑制することができるのである。
また、従来の単純貼り合わせ構造(バイメタル構造)の場合では、口金吐出後の紡糸線上での細化時のそれぞれのポリマーにかかる応力バランスに差が生じ、伸長変形に斑が生じ、これが繊度斑として顕在化する場合があった。この傾向は、粘度差の大きいポリマーの組み合わせや、吐出量を絞るなどして、細繊度化する場合は非常に顕著に現れるものであるが、本発明においては、片方のポリマーで覆われていることで応力バランスが繊維断面内で均衡化して繊度斑が抑制できるのである。
さらには、A成分に高分子量ポリマーを用い、B成分に低分子量ポリマーを用いる場合には、B成分で完全に覆われていることで高速製糸安定性に優れることも見出されている。これは、低分子量ポリマーが外側に配置されることで口金吐出後の伸長変形に高分子量ポリマーが追従しやすくなった効果である。
これにより、細繊度糸においてもストレッチ性能向上以外の付加価値向上や製糸安定性向上のためのポリマー選択の自由度が飛躍的に上がり、生産性の向上にも寄与する。
また、吐出線曲がりの抑制という観点においては、本発明の複合短繊維に使用するポリマーの溶融粘度差も重要となる。溶融された、複合繊維を成す2種類のポリマーは、縮流される際、2種類のポリマーの圧力損失を一致させるために、ポリマー流動方向と垂直断面において、断面積を変化させる結果、流速差を生じ、これらが重心の偏りを持って吐出されるため、吐出線曲がりを生じるのである。
すなわち、溶融粘度の高いポリマーは、断面積が大きくなるために流速は遅く、逆に、溶融粘度の低いポリマーは断面積が小さくなるために、流速は速くなるのである。このため、使用するポリマーの溶融粘度差を小さくすることで、ポリマー間の流速差が緩和され、吐出線曲がりを抑制することができるのである。この観点を推し進めると、組み合わせるポリマーの溶融粘度差はより小さいことが好適であるが、本発明の複合短繊維では、捲縮発現等を考慮すると、組み合わせるポリマーの溶融粘度差はより大きいことが好適である。
このようにして、吐出線曲がりが抑制されると、紡糸線上での単繊維どうしの干渉を抑制できるため、紡糸口金上での吐出孔密度の増大、すなわち口金当たりの吐出孔数を増加させることが可能となり、多糸条化による高度化や生産効率の向上を達成することができる。
このとき、紡糸ドラフトは300倍以下とすると糸条間での物性バラツキが抑制された均質な繊維が得られ好ましい。
本発明における複合短繊維の下記式で表される紡糸ドラフトは50〜300が好ましい。
紡糸ドラフト=Vs/V0
Vs:紡糸速度(m/分)
V0:吐出線速度(m/分) 。
紡糸ドラフトを50以上とすることで、口金孔から吐出されたポリマー流が長時間口金直下に留まることを防止し、口金面汚れを抑制することができることから、製糸性が安定する。また、紡糸ドラフトを300以下とすることで過度な紡糸張力による糸切れを抑制することが可能となり、偏心芯鞘複合短繊維を安定した製糸性で得ることができるので好ましい。より好ましくは80〜250である。
本発明の不織布は、前記複合短繊維を70質量%以上含有する必要がある。前記複合短繊維が70質量%に満たない場合は、伸縮率に優れた不織布は得られない。
すなわち、本発明の不織布には、本発明の前記複合短繊維以外に、通常のポリエステル繊維、熱接着性バインダー繊維、木綿、ウールおよび麻などの天然繊維等を適宜混綿することもできる。
本発明の不織布は、前記複合短繊維からなる原綿(短繊維)を、単独または必要に応じて通常のポリエステル繊維や熱接着バインダー繊維と混綿して、カードにかけ繊維ウェブを作製し、得られた繊維ウェブを必要に応じて、ニードルパンチ加工もしくはスパンレース加工を施した後、フリーな状態で熱処理して潜在捲縮を顕在化させることにより繊維同士の絡みを生ぜせしめ、伸縮回復性に極めて優れた不織布を得ることができる。
本発明の不織布は、前記複合短繊維が熱処理により発現している必要があり、不織布中での捲縮数が50山/25mm以上である必要がある。捲縮数50山/25mm未満では不織布としたときの伸縮性が著しく低下し、ストレッチ性の低いものとなる。発現捲縮数の上限は特にない。
本発明の不織布の伸長率は、20%以上であることが好ましい。伸長率が20%に満たない場合には、伸縮性を要する用途には適用できないことがある。
また、本発明の不織布の伸長回復率は、60%以上とすることが好ましい。伸長回復率が60%に満たない場合には、外力により変形しやすくなることがある。
本発明の不織布の目付は、20〜300g/mとすることが好ましい。目付が20g/m未満では、十分な不織布の強度を得ることが難しく、目付が300g/mを超えると、目的とする伸縮性が得られないことがある。より適切な強度と伸縮性を得るためには、目付は50〜150g/mとすることが好ましい。
伸長率は不織布試験片(5cm幅×60cm長さ)について、引っ張り試験機を用い、試験片の一端を上部クランプで固定し、他端に初荷重29mNをかける。次いで、20cm間隔に印をつけ、初荷重を取り除いて、静かに試験片幅1cm当たり0.98Nの荷重(A)をかける。1分間放置後の印間の長さを測り、次の式で伸長率(%)を求め、3回の平均値で表す。
・伸長率(%)={(L1−L0)/L0}×100
ただし、L0はもとの印間の長さ(20cm)であり、L1は荷重(A)をかけ1分間放置後の印間の長さ(cm)である。
伸長回復率は上記の伸長率測定用と同様な試験片につき、引っ張り試験機を用い、試験片の一端を上部クランプで固定し、他端に初荷重29mNをかける。次いで、20cm間隔に印をつけ、初荷重を取り除いて、静かに試験片幅1cm当たり0.98Nの荷重(A)をかける。1分間放置後の印間の長さを測り、直ちに荷重(A)を取り除き、更に3分間放置する。この操作を5回繰り返した後の初荷重下で再び印間の長さを測り、次の式で伸張回復率(%)を求め、3回の平均値で表す。
・回復伸張率(%)={(L01−L02)/(L01−L00)}×100
ただし、L00はもとの印間の長さ(20cm)、L01は荷重(A)をかけ1分間放置後の印間の長さ(cm)、L02は荷重(A)を取り除いた後、3分間放置後の初荷重下での印間の長さ(cm)である。
本発明の不織布において、繊度1.8T以下、より好ましくは1.5T以下の偏心芯鞘複合短繊維を用いることで、薄くて、柔軟性に優れる不織布を得ることができる。
また、本発明の不織布中の偏心芯鞘複合短繊維に用いるB成分の溶融粘度が低いほど、柔軟性に優れた不織布を得ることができる。B成分の溶融粘度が60Pa・s以下、より好ましくは45Pa・s以下であると、より柔軟性に優れた不織布を得ることができる。また、A成分に、ポリブチレンテレフタレートやポリトリメチレンテレフタレートを用いても、柔らかな不織布を得ることができる。これは、溶融粘度の低いポリマーや、ポリブチレンテレフタレートやポリトリメチレンテレフタレートを用いた偏心芯鞘複合短繊維は、曲げ剛性が低いためである。
<評価方法>
<ポリマーの溶融粘度>
チップ状のポリマーを真空乾燥機によって、水分率200ppm以下とし、東洋精機製キャピログラフ1Bによって、歪速度を段階的に変更して、溶融粘度を測定した。なお、測定温度は紡糸温度と同様にし、実施例あるいは比較例には、1216s−1の溶融粘度を記載している。ちなみに、加熱炉にサンプルを投入してから測定開始までを5分とし、窒素雰囲気下で測定を行った。
<製糸安定性>
各実施例について8時間の紡糸を行い、紡糸糸切れ回数から相対評価し、4段階評価した。
◎(極めて良好) :糸切れ回数0回〜1回
○(良好) :糸切れ回数2回〜5回
Δ(やや不良) :糸切れ回数6回〜10回
×(不良) :糸切れ回数11回以上。
<繊度、繊維長>
JIS L1015(2010年)に示される方法によって、繊度、及び繊維長を測定した。
<捲縮数(山/25mm)>
JIS−L1015(2010年)の方法に従い、測定した。
<切断強度(cN/dtex)および切断伸度(%)>
JIS−L1015(2010年)の方法に従い、測定した。
<融着繊維数(コ/20kg)>
短繊維20kgをローラーカード(大和機工株式会社製、SC−300RT)に通し、カードから排出されたウェッブを観測し、ウェッブの表裏に浮き出た融着繊維の数を目視でカウントし、融着繊維の数から相対評価し、A〜Eの5段階評価した。ローラーカードの条件は、シリンダー回転数357rpm、ドッファー回転数11rpm、テーカーイン回転数300rpm、フィードローラー回転数3rpm、フライコーム回転数1500rpmとした。ここで言う、融着繊維とは、複数の糸が融着した繊維、もしくは一本の糸が収縮し、正常糸(目標繊度の単糸)よりも太い繊維を指す。
A(極めて良好) :融着繊維の数 1個/20kg以下
B(良好) :融着繊維の数 4個/20kg以下
C(やや良好) :融着繊維の数 7個/20kg以下
D(やや不良) :融着繊維の数 10個/20kg以下
E(不良) :融着繊維の数 11個/20kg以上。
<不織布の目付け(g/m)>
JIS−L1085(1998年)の方法により、20cm×20cmの試料重量を測定し、mあたりの質量として求めた。
<不織布中の捲縮数(山/25mm)>
不織布試験片(10cm×10cm)をマイクロスコープ(キーエンス社製、VHS−900F)で100倍に拡大し、不織布上部から下部方向に焦点を合わせていったときに、上部から焦点の合った繊維から順に捲縮1山あたりの長さを測定し、25mmあたりの捲縮数に換算し、異なる20本の平均値として表す。
<伸張率>
不織布試験片(5cm幅×60cm長さ)について、引っ張り試験機を用い、試験片の一端を上部クランプで固定し、他端に初荷重29mNをかける。次いで、20cm間隔に印をつけ、初荷重を取り除いて、静かに試験片幅1cm当たり0.98Nの荷重(A)をかける。1分間放置後の印間の長さを測り、次の式で伸長率(%)を求め、3回の平均値で表す。
・伸長率(%)={(L1−L0)/L0}×100
ただし、L0はもとの印間の長さ(20cm)であり、L1は荷重(A)をかけ1分間放置後の印間の長さ(cm)である。
<伸長回復率>
上記の伸長率測定用と同様な試験片につき、引っ張り試験機を用い、試験片の一端を上部クランプで固定し、他端に初荷重29mNをかける。次いで、20cm間隔に印をつけ、初荷重を取り除いて、静かに試験片幅1cm当たり0.98Nの荷重(A)をかける。1分間放置後の印間の長さを測り、直ちに荷重(A)を取り除き、更に3分間放置する。この操作を5回繰り返した後の初荷重下で再び印間の長さを測り、次の式で伸張回復率(%)を求め、3回の平均値で表す。
・回復伸張率(%)={(L01−L02)/(L01−L00)}×100
ただし、L00はもとの印間の長さ(20cm)、L01は荷重(A)をかけ1分間放置後の印間の長さ(cm)、L02は荷重(A)を取り除いた後、3分間放置後の初荷重下での印間の長さ(cm)である。
<不織布の厚み>
JIS L 1908(2010年版)に準拠して、不織布の厚さを測定した。2500mmの面積を有するプレッサーフット準備する。プレッサーフットの直径の 1.75 倍以上の大きさの試験片について、一定時間2kPaの圧力を加えた後、厚さを測定する。試験片10枚分の平均値を算出して、その値を厚みとした。
<不織布の柔軟性>
JIS L 1913(2010年度版)ハンドルーオーメータ法に準拠して測定した。サイズ200mm×200mmのサンプルを3枚採取する。試料台の上にサンプルの測定方向がスロット(20mm)と直角になるように置き、試料台表面から8mm まで下がるように調節したブレードを下降させ、サンプルを押圧し、その時の最大押圧の数値を読み取る。各サンプルについて、いずれか一方の辺から67mm(サンプル幅の1/3)の位置で、タテ方向およびヨコ方向それぞれ表裏異なる箇所について測定する。1サンプルにつき、タテ方向4カ所、ヨコ方向4カ所測定し、合計3サンプル測定した値のタテ方向とヨコ方向の平均値を算出し、タテ方向とヨコ方向の平均値を合算する。数値が低いほど、柔軟性に優れる。
[実施例1]
A成分のポリマーとして、IPA7.0mol%とBHPP4.0mol%を共重合したポリエチレンテレフタレート(溶融粘度:110Pa・s、融点:225℃)、B成分のポリマーとして、ポリエチレンテレフタレート(溶融粘度:70Pa・s、融点:260℃)とし、A成分のポリマーとB成分のポリマーをいずれもエクストルーダーを用いてそれぞれ280℃で溶融後、ポンプによる計量を行い、290℃を溶融温度として、温度を保持したまま口金に流入させた。A成分とB成分の面積比は50/50とし、口金孔数600の偏心芯鞘複合繊維用紡糸口金に流入させた。各ポリマーは、口金内部で合流し、B成分のポリマー中にA成分のポリマーが包含された偏心芯鞘複合形態を形成し、口金から吐出した。なお、実施例1の紡糸においては、図1に示す偏心芯鞘複合繊維が得られるような分配板方式の口金を用いた。紡糸された糸条を1300m/分の速度で引き取りながら、冷却した。糸条の冷却は、紡糸口金から20mmの位置より、風温20℃、風速70m/分、冷却長30mmの冷風吹き出し装置により冷却後、その後、風温20℃、風速40m/分、冷却長600mmの冷風吹出し冷却装置により冷却した。糸条の冷却後、工程油剤を0.1質量%付与し、フリーローラーを経て収束0.1%ガイドで他の紡糸錘20本合糸し、未延伸糸を得た。尚、口金吐出面から糸条の収束位置までの距離1600mmとした。その後、20本の未延伸糸を引き揃えながら、未延伸糸の温度を50℃に保った状態で、90℃の温度の温水に導き、延伸倍率2.8倍で延伸した延伸糸を、160℃の加熱ローラーで、5秒間緊張熱処理してクリンパーへ導き、延伸トウの温度が30℃、トウの押し込み圧を1.5kg/cmGで機械捲縮を付与して、捲縮数12山/25mm、捲縮度12%の捲縮トウを得た。得られた捲縮トウを80℃で乾燥後、仕上げ油剤を0.2重量%付与し、回転式のカッターにより繊維長51mmに切断し、単繊維繊度1.3dtex、強度4.0cN/dtex、伸度32%、捲縮数15山/25mm、捲縮度16%の偏心芯鞘複合短繊維を得た。
上記で得た偏心芯鞘複合短繊維をローラー型梳綿に2回通して得られた繊維ウェブを、ニードルパンチ加工機(オルガン株式会社、FELTING NEEDLES FPD−1 36)に打ち込み回数40本/cmにて1回通して、ウォータージェット機に水圧6Barr、速度10m/分、ノズル形状0.1mmφ、0.6mmピッチ、834ホール、500mm効き幅の条件で片面加工した後、更に180℃の温度で乾燥して目付50g/mの不織布を得た。得られた偏心芯鞘複合短繊維、及び不織布を前述の方法で評価し、評価結果を表2に示す。
[実施例2〜13]
実施例2〜5はA成分のポリマーおよびB成分のポリマーの組み合わせ、実施例6、7は単繊維繊度、実施例8〜10はS/Dの大きさ、実施例11〜13は複合比率を、表1の通り変更した以外は、実施例1と同様にして、偏心芯鞘複合短繊維を得た。
[実施例14]
別途、増量材として、単繊維繊度が1.45dtexで、カット長が51mmのポリエチレンテレフタレート繊維(捲縮数:14山/25mm、捲縮度:14%)を作製した。一方、実施例2と同一の偏心芯鞘複合短繊維を作製し、この偏心芯鞘複合短繊維と上記増量材とを80:20(質量比)でローラー型梳綿に2回通して得られた繊維ウェブを、ニードルパンチ加工機(オルガン株式会社、FELTING NEEDLES FPD−1 36)に打ち込み回数40本/cmにて1回通して、ウォータージェット機に水圧6Barr、速度10m/分、ノズル形状0.1mmφ、0.6mmピッチ、834ホール、500mm効き幅の条件で片面加工した後、更に180℃の温度で乾燥して目付50g/mの不織布を得た。
[実施例15]
別途、熱接着繊維として、エチレンテレフタレートにイソフタル酸を40モル%共重合させた、単繊維繊度が4.4dtexでカット長が51mmの共重合ポリエチレンテレフタレートからなる熱接着バインダー繊維(捲縮数:14山/25mm、捲縮度:14%)を作成した。一方、実施例2と同一の偏心芯鞘複合短繊維を作製し、この偏心芯鞘複合短繊維と上記増量材とを95:5(質量比)でローラー型梳綿に2回通して目付70g/mの繊維ウェブを160℃の温度のオーブン中で5分間熱収縮処理を行い、続いて表面温度160℃の熱ロールで1分間熱処理を行い、不織布を得た。
[比較例1〜5]
表1の通り、比較例1〜3は特開平09−157941号公報に記載の口金を用いたサイドバイサイド型に貼り合わされた複合繊維とし(比較例2は繊度、比較例3はB成分も変更)、比較例4は複合形態が図4となる(ただし、薄皮が存在し、芯成分の露出は無い)ようにし、比較例5は従来の芯鞘複合口金を用いて同心芯鞘繊維にして、それ以外はそれぞれ実施例1と同様にして作製した。
a:複合繊維断面におけるA成分の重心点
C:複合繊維断面の重心点
S:B成分の最小厚み
D:繊維径
IFR:複合繊維断面におけるA成分とB成分の界面の曲率半径
5−(a):最終分配プレートにおける分配孔のうち、薄皮を形成するB成分の分配孔
5−(b):最終分配プレートにおける分配孔のうち、5−(a)以外のB成分の分配孔
5−(c):最終分配プレートにおける分配孔のうち、A成分の分配孔

Claims (3)

  1. A成分及びB成分の2種のポリエステルからなる複合繊維の横断面において、A成分がB成分で完全に覆われており、A成分を覆っているB成分の厚みの最小厚みSと繊維径Dの比S/Dが0.01〜0.1であり、かつ最小厚みSより厚みが1.05倍以内の部分の繊維の周囲長が繊維全体の周囲長の1/3以上であり、不織布中での捲縮数が50山/25mm以上である偏心芯鞘複合短繊維を70重量%以上含む不織布。
  2. 偏心芯鞘複合短繊維の単繊維繊度が0.5〜2.5dtexである、請求項1記載の偏心芯鞘複合短繊維を用いた不織布。
  3. A成分が2,2-ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパン2〜7モル%とイソフタル酸5〜13モル%とを共重合したエチレンテレフタレート単位主体の共重合ポリエステル、B成分が実質的にエチレンテレフタレート単位よりなるポリエステルである、請求項1または請求項2記載の偏心芯鞘複合短繊維を用いた不織布。
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