JP2021028544A - 気液燃料の燃焼装置及び燃焼方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、小型の装置で窒素酸化物等の有害排ガスを低減し、かつ、多段階で高効率の高温燃焼ガス化を実現する燃焼装置と、燃焼方法を提供することにある。【解決手段】本発明に係る燃焼装置は、根元側の円筒部材と先端側のテーパ部材からなり、先端側に、気液を混合した燃料が噴霧投入される燃料投入部を、根元側に吐炎部を備える燃焼装置であって、筒状体の軸が先端側から根元側に向かうように、所望の距離をおいて並列配置した上述した複数の熱交換器と、複数の熱交換器の前後に形成される複数の燃焼室と、外気を任意の燃焼室に導入する空気配管と、複数の燃焼室のうち、燃焼によって生じた二酸化炭素を少なくとも一の下流の燃焼室から上流の燃焼室に戻す戻り配管と、を備えることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、気液燃料の高温燃焼ガス化を実現する燃焼装置と、その燃焼方法に関する。
従来、燃焼装置は、空気中の酸素を燃焼に利用してきたが、酸化燃焼による窒素酸化物の発生は不可避である。そこで、燃焼温度を下げて窒素酸化物の発生を抑えたり、生成された窒素酸化物を触媒等で除去したりしてきたが、低減抑制措置をとればエネルギ効率が悪くなるため、十分な効果は上がらなかった。
窒素酸化物を低減しながら、エネルギ効率を高める発明は、種々提案されている。
特許文献1には、中央部に燃料噴射ノズル、燃焼噴射ノズルの周囲に空気ノズルを配置し、中央から噴射する燃料と周囲から噴射する空気を混合させて燃焼を行う構成のバーナであって、燃料噴射ノズル及び空気ノズルの設置位置より下流側には、上流側及び下流側の両端を開口しており、上流側開口径よりも下流側開口径の方が小さくなるように先細りの構造とした燃焼装置を設け、燃料噴射ノズルから噴射した燃料と空気ノズルから噴射した空気を燃焼装置内で混合し、燃料空気混合ガスを燃焼装置下流側開口部から燃焼室へ噴射しながら燃焼を行う自己再循環バーナを提案している。この自己再循環バーナは、燃焼装置を先細りとしているため、燃焼装置下流側開口部から噴射する燃料空気混合ガスの流速を高めることができ、火炎の揺れを防いで火炎の安定化を図ることができる。そして火炎は燃焼装置下流側で保炎されるため、火炎のリフト化により局部高温領域を大幅に削減でき、NOx発生量はより一層低減できる。
特許文献2には、流動層ガス化炉に装入される流動粒子よりも嵩密度が小さい浮遊触媒体をガス化室に投入しガス化室の流動層の上面に浮遊触媒体によるタール捕捉改質層を形成したガス化装置を提案し、ガス化室で生成する生成ガス中のタールが、流動層の上面に形成されたタール捕捉改質層の浮遊触媒体の外部を流動する間に浮遊触媒体に捕捉され、捕捉されたタールは浮遊触媒体の触媒の作用により効果的に改質されるとする。
特開2004−125184号公報 特開2013−103987号公報
しかしながら、特許文献1の自己再循環バーナでは、燃焼装置先細り部の外側に他の部分より圧力の低い負圧域が発生する。そして、全ての燃焼装置に共通することであるが、燃料に対して空気量が不足した部分があると、燃焼は緩慢となり未燃成分が発生する。未燃分は、後からでも空気が供給されれば完全燃焼することができるが、その前にバーナ表面等に付着すると、未燃分が煤として固形化することになる。燃焼装置外側の負圧域は、燃焼ガス流内に含まれている未燃分を取り込み、未燃分は負圧域内で滞留することになるため、燃焼装置外側表面は煤の付着が多くなりやすい。時間の経過による累積によって煤が堆積していった場合、着火時あるいは燃焼移行時の衝撃によって煤の一部が剥離すると、煤が燃焼排ガスとともに煙突から外気中へ飛散する問題が発生する。また、特許文献2のガス化装置では、ガス化室で生成する生成ガス中のタールが、流動層の上面に形成されたタール捕捉改質層の浮遊触媒体の外部を流動する間に浮遊触媒体に捕捉され、捕捉されたタールは浮遊触媒体の触媒の作用により効果的に改質されるものの、大がかりな設備が必要で小型の装置では実現が難しいうえ、捕捉されたタールの除去等メンテナンスを頻繁に行う必要がある。
本発明は、小型の装置で窒素酸化物等の有害排ガスを低減し、かつ、多段階で高効率の高温燃焼ガス化を実現する燃焼装置と燃焼方法を提供することにある。
上記問題を解決するために、本発明に係る熱交換器は、根元側の円筒部材と先端側のテーパ部材からなり、先端側に、気液を混合した燃料が噴霧投入される燃料投入部を、根元側に吐炎部を備える燃焼装置であって、複数の熱交換器と、複数の熱交換器の前後に形成される複数の燃焼室と、外気を任意の燃焼室に導入する空気配管と、複数の燃焼室のうち、燃焼によって生じた二酸化炭素を少なくとも一の下流の燃焼室から上流の燃焼室に戻す戻り配管と、を備え、熱交換器は、互いに共通の軸に沿って端と端を接して積み重ねられた円筒体又は多角形体の複数の筒状体を備え、該複数の筒状体は、少なくとも内面が多孔質体又は多孔質膜を有し、該複数の筒状体の内部空間がガス流の流れ用通路となり、かつ、筒状体の軸が先端側から根元側に向かうように、所望の距離をおいて並列配置されていることを特徴とする。
なお、積み重ねられた複数の筒状体は、それらの外壁を覆う筒状のケースを備えるとよい。また、多孔質体又は多孔質膜は、多孔質からなる窒化ケイ素、サイアロン、炭化ケイ素、窒化ホウ素等の非酸化物セラミックス及び多孔質からなるジルコニア、アルミナ、ムライトの単一材料、又は、窒化ホウ素と窒化ケイ素等の非酸化物セラミックス同士の複合材料、或いは、窒化ホウ素等の非酸化物セラミックスとジルコニア、アルミナ、ムライト等の酸化物セラミックスとの複合材料から構成されると好適である。
戻り配管は、複数の熱交換器のうち、最下流の熱交換器のガス流の流路出口側で略底部近傍に、燃焼によって生じた二酸化炭素を前記上流の燃焼室に戻すように配置されるとよい。形成されたガスのうち、比較的重量の重い一酸化炭素又は二酸化炭素を戻り配管により、再利用するためである。
さらに、本発明は、上述した燃焼装置において、ガスを還元燃焼と酸化燃焼を多段階で繰り返しながら再循環させて燃焼させることを特徴とする燃焼方法である。
本発明のガス化燃焼装置を利用すれば、完全燃焼が大幅に進むため、煤などの不完全燃焼排気分の燃焼が可能となり、燃焼効率が上昇して、燃費の抑制と排気ガスが大幅に削減できる。また、完全燃焼による高温ガス化が期待できるので、従来の液体燃料が実現できなかった利用範囲が広がる。
本発明に係る燃焼装置の内部を示す概略図である。 本発明に係る燃焼装置に内蔵された熱交換器を示す。 図3は、熱交換器が配置された状態の燃焼装置の正面図である。 本発明に係る燃焼装置の根元側の燃焼室に配置される戻り配管の取り付け位置を示す図である。 本発明に係る燃焼装置内において、燃料がガス化される様子を示す図である。 本発明に係る燃焼装置内において、燃料がガス化される様子を示す図である。 本発明に係る燃焼装置内において、燃料がガス化される様子を示す図である。 本発明に係る燃焼装置における熱効率を示すグラフである。 本発明の変形形態である実施例2に係る燃焼装置の内部を示す概略図である。 実施例2に係る燃焼装置内において、燃料がガス化される様子を示す図である。 実施例2に係る燃焼装置内において、燃料がガス化される様子を示す図である。 実施例2に係る燃焼装置内において、燃料がガス化される様子を示す図である。 実施例2に係る燃焼装置内において、燃料がガス化される様子を示す図である。
以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に説明する。各図において、同一部分には同一番号を付し、重複する説明は省略する。また、図面は、本発明を理解するために誇張して表現している場合もあり、必ずしも縮尺どおり精緻に表したものではないことに留意されたい。なお、本発明は下記に示される実施例に限られるものではない。
実施例1を図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明に係る燃焼装置の内部を示す概略図である。図2(a)は、本発明に係る燃焼装置に内蔵された熱交換器の正面図である。図2(b)は、図2に示すA−A線断面図である。図3は、熱交換器が配置された状態の燃焼装置の正面図である。図4は、本発明に係る燃焼装置の根元側の燃焼室に配置される戻り配管の取り付け位置を示す図である。
図1を参照する。本発明に係る燃焼装置1は、根元側の円筒部と先端側のテーパ部からなり、先端側に、気液を混合した燃料Nが噴霧投入される燃料投入部12を、根元側に吐炎部19を備え熱交換器10A、10Bと、複数の熱交換器の前後に形成される燃焼室11A、11B、11Cと、外気Aを任意の燃焼室に導入する空気配管14と、複数の燃焼室11A、11B、11Cのうち、燃焼によって生じた二酸化炭素を下流の燃焼室11Cから上流の燃焼室11Bに戻す戻り配管13と、を備える。
図2を参照する。図2(a)は、本発明に係る燃焼装置に内蔵された熱交換器の正面図である。図2(b)は、図2に示すA−A線断面図である。図2(b)に示すとおり、本発明に係る熱交換器10は、互いに共通の軸に沿って端と端を接して積み重ねられた円筒体又は多角形筒体の複数の筒状体101〜107を備え、複数の筒状体101〜107は、少なくとも内面が多孔質体又は多孔質膜を有し、複数の筒状体の内部空間がガス流の流れ用通路1010〜1070を備える。なお、積み重ねられた複数の筒状体101〜107は、それらの外壁を覆う筒状のケース100を備えるとよい。また、実施例1において7個の同一径の7本の円筒体で構成しているが、数量は限定されない。それぞれ異なる径の円筒体を複数本で構成してもよいし、多角形筒体の組み合わせで構成してもよい。そして、これらの組み合わせに合わせたケースを外装することができる。
熱交換器10A、10Bは多管式であり、後述するとおり、多数並置された筒状体101〜107の内部または外部にガスを通過させ、管の逆側、外部または内部に、空気等の受熱側ガスを流し、筒状体の内外部を通して、熱交換を行う。
熱交換器10A、10Bの筒状体101〜107は、高温耐久のセラミック材によって、より継続的なガス化燃料の製造が可能となる。本発明においては、連続着火が重要であり、利用材料は、多孔質からなる窒化ケイ素、サイアロン、炭化ケイ素、窒化ホウ素等の非酸化物セラミックス及び多孔質からなるジルコニア、アルミナ、ムライトの単一材料、又は、窒化ホウ素と窒化ケイ素等の非酸化物セラミックス同士の複合材料、或いは、窒化ホウ素等の非酸化物セラミックスとジルコニア、アルミナ、ムライト等の酸化物セラミックスとの複合材料から構成されると好適である。これらのセラミックスは、特に高温下における耐熱性、耐食性、耐熱衝撃性に優れている。
筒状体101〜107について、ガス流の流れ用通路1010〜1070を通過するガスとの接触面積を大きくするため、筒状体の内面の多孔質の密度に細かくしたり、又は粗く構成したりして適正に調節するとよい。図2に示す実施例1については、熱交換器10では、筒状体101〜107をパイプ状に形成し、ガス流の流れ用通路1010〜1070を形成している。このように、内面が金属多孔質である筒状体のガス流路を、加熱されたガスが通過することにより、輻射熱が発生し、気液燃料に含まれるCHをCOとHに改質し、さらにCOを捕捉してガスの改質を行うことができる。なお、気体が金属多孔質に接触する面積が大きいほど、熱交換率を大幅に増加させる。
図1を再度参照する。上述した熱交換器10A、10Bは、燃焼装置1内に、筒状体101〜107の軸が先端側から根元側に向かうように、所望の距離をおいて並列配置され、その前後に燃焼室11A、12A、13Aが形成されている。
図3を参照する。図3は、熱交換器が配置された状態の燃焼装置の正面図である。図3に示すとおり、熱交換器10は、燃焼装置内の略中央にグラスウール又はロックウール等断熱材Rを被覆して、前後に配置する燃焼室の隔壁として形成し、燃焼室11A、11Bにおいて発生するガスG1、G2が、ガス流の流れ用通路1010〜1070のみを通過するように配置される。なお、熱交換器10において、ケース100に収納された複数の並置された筒状体101〜107の内部または外部にガスを通過させ、管の逆側、外部または内部に、空気等の受熱側ガスを流し、筒状体の内外部を通して、熱交換を行うが、外部にグラスウール又はロックウール等断熱材Rを詰めて、複数の筒状体が隣接してできる隙間を閉鎖してもよい。
図4を参照する。図4は、本発明に係る燃焼装置の根元側の燃焼室に配置される戻り配管の取り付け位置を示す図である。図4に示すとおり、燃焼装置1は、戻り配管13を3本配置している。戻り配管13A、13B、13Cは、それぞれ燃焼室11Cと燃焼室11Bをつないでいる。なお、燃焼室11C内の戻り配管13A、13B、13Cの開口部は、熱交換器10Bのガス流の流路出口側で略底部近傍に配置されるとよい。熱交換器10Bを介して、流出されるガスG3のうち、一酸化炭素又は二酸化炭素を含む排ガスを燃焼室11Bに戻すためである。
図5〜7は、本発明に係る燃焼装置内において、燃料がガス化される様子を示す図である。なお、本発明に係る燃焼装置において使用する気液燃料は、本願発明者の発明(特許第5719093号)によるもの、すなわち、石油の分子を分断する石油の微細化工程と、水の分子を分断する水の微細化工程と、これら工程において分断された分子同士を結合させる異分子結合工程と、を備えた炭素系燃料の製造方法であって、石油の微細化工程では、第1のキャビテーション発生リングを、石油が流通するパイプの一部に設置し、該第1のキャビテーション発生リング内に、石油を高圧で通過させることで、該第1のキャビテーション発生リング内にキャビテーションを生じさせて、石油の分子を分断し、水の微細化工程では、第2のキャビテーション発生リングを、水が流通するパイプの一部に設置し、該第2のキャビテーション発生リング内に、水を高圧で通過させることで、該第2のキャビテーション発生リング内にキャビテーションを生じさせて、水の分子を分断し、異分子結合工程では、水の微細化工程において分断された水の分子と石油の微細化工程において分断された石油の分子との混合物が流通するパイプの一部に、第3のキャビテーション発生リングを設置し、該第3のキャビテーション発生リング内に、混合物を高圧で通過させることで、該第3のキャビテーション発生リング内にキャビテーションを生じさせて、分断された石油の分子と分断された水の分子とを結合して製造される炭素系燃料をいう。
また、気液燃料は、本願発明者の発明(WO2016/059717)によるもの、すなわち、重油にキャビテーションを生じさてナノバブルを含んだ第1の流体とし、水にキャビテーションを生じさせてナノバブルを含んだ第2の流体とし、これらの第1、第2の流体を混合させた混合流体にキャビテーションを生じさせることによって生成された、重油分解性組成物を含んだ炭化水素系燃料を使用してもよい。
このように、上述の気液燃料の分子構造に応じた可燃幅の気液燃料が注入できれば、燃焼室11A内で該燃料が引火し、後述する連続ガス化燃焼が可能となる。
図5(b)を参照する。図5(b)に示すとおり、燃料投入口12から噴霧された気液燃料を着火させることにより、燃焼室11A内において、第一次燃焼が開始され、ガスG11が形成される。なお、燃焼室11Aにおいて、燃料を投入しながら燃焼温度の上昇を800〜1000℃に抑制する。結果として、還元燃焼が起こる。
図5(c)を参照する。燃焼室11Aにおいて生成された燃焼ガスG1は、熱交換器10Aのガス流の流れ用通路1010〜1070に流入する。ガス流の流れ用通路1010〜1070内で燃焼ガスG11の乱流燃焼が多面的に起こる。すなわち、熱交換器10Aの、内面が金属多孔質である筒状体101〜1070内を加熱されたガスが通過することにより、輻射熱が発生しながら緩慢燃焼を続ける。
図6(a)を参照する。図6(a)に示すとおり、熱交換器10Aの筒状体101〜107内を通過したガスが燃焼室11Bに流入し、第二次燃焼が開始され、ガスG12が形成される。なお、燃焼室11Bにおいて、空気を投入しながら燃焼温度を上昇する。結果として、酸化燃焼が起こる。
図6(b)を参照する。燃焼室11Bにおいて生成された燃焼ガスG2は、熱交換器10Bのガス流の流れ用通路1010〜1070に流入する。ガス流の流れ用通路1010〜1070内で燃焼ガスG12の乱流燃焼が多面的に起こる。すなわち、熱交換器10Bの、内面が金属多孔質である筒状体101〜107内を加熱されたガスが通過することにより、輻射熱が発生しながら緩慢燃焼を続ける。
図7(a)を参照する。図7(a)に示すとおり、熱交換器10Bの筒状体101〜1070内を通過したガスが燃焼室11Cに流入し、第三次燃焼が開始され、ガスG13が形成される。
図7(b)を参照する。図7(b)に示すとおり、燃焼室11C内で形成されたガスG13のうち、一酸化炭素又は二酸化炭素は戻り配管13を介して、燃焼室11Bに再投入する。そして、燃焼室11B内において、一酸化炭素又は二酸化炭素に加えて、再度、空気を投入しながら酸化燃焼させる。
このように、気液燃料の継続供給と、熱交換器内のガスの緩慢燃焼を介することにより、継続的な燃焼が可能となり容易に1500℃以上の高温燃焼ガスを生成することができる。
現在の燃焼力学は、一つの燃焼ルームで熱効率を求めているが、より小さな燃焼ルームが複数あり、内面が金属多孔質である筒状体のガス流路を、加熱されたガスが通過することにより、輻射熱が発生し保温による燃焼効率を改善し、さらには気液燃料に含まれるCHをCOとHに改質し、COを捕捉してガスの改質を行うことができる。
なお、気液燃料のガス化は通常高圧力で製造するが、圧縮室を設けて一定の燃焼時間を経過することにより、燃焼室の温度上昇によって自重の圧力がさらなるガス化を進め、ガスの改質を向上できる。
実施例1においては、燃焼装置1の根元の吐炎部19において、炎のブルーフレームを確認している。
図8を参照する。図8は、実施例1に係る燃焼装置Aと、本発明に係る熱交換器を備えない燃焼装置Bとの熱効率の違いを示すグラフである。以下、比較試験の測定結果を説明する。測定は下記条件の下、株式会社エコプラナ 三木工場(兵庫県三木市別所町興治724−361)において実施された。ここで、試験には、実施例1に係る構造の燃焼装置Aと、本発明に係る熱交換器を備えない燃焼装置Bを用意した。なお、燃焼装置Bは、市販されているドラム缶に下記オイルバーナを取り付けたものである。温度測定は、燃焼装置A及びBともに、炎の吐炎部で測定した。また、気液燃料は、本願発明者の発明(WO2016/059717)によるもの、すなわち、重油にキャビテーションを生じさてナノバブルを含んだ第1の流体とし、水にキャビテーションを生じさせてナノバブルを含んだ第2の流体とし、これらの第1、第2の流体を混合させた混合流体にキャビテーションを生じさせることによって生成された、重油分解性組成物を含んだ炭化水素系燃料を使用している。

測定年月日:平成29年11月13日月曜日 午前11時〜12時
測定場所:株式会社エコプラナ 三木工場(兵庫県三木市別所町興治724−361)
外気温:摂氏18度
利用機器:オイルバーナ(オリンピア工業株式会社製)
測定方法:ガンタイプ周波数温度計測定方式
Figure 2021028544
以上の結果、着火後18分程度までは、燃焼装置Aよりも燃焼装置Bの方が燃焼温度は上がるものの、その後は逆転し、燃焼装置Aの炎噴出口の温度は着火後30分を過ぎる頃から1000℃を超え、25分後には1280℃に到達した。他方、燃焼装置Bの炎噴出口の温度は着火後50分を経過しても、1000℃を超えることはなかった。
実施例2を図面を参照して詳細に説明する。図9は、本発明に係る実施例1とは別の燃焼装置の内部を示す概略図である。
図9を参照する。本発明に係る燃焼装置2は、根元側の円筒部と先端側のテーパ部からなり、先端側に、気液を混合した燃料Nが噴霧投入される燃料投入部22を、根元側に吐炎部29を備え熱交換器20A、20B、20Cと、複数の熱交換器の前後に形成される燃焼室21A、21B、21C、21Dと、外気Aを任意の燃焼室に導入する空気配管24と、複数の燃焼室21A、21B、21C、21Dのうち、燃焼によって生じた二酸化炭素を下流の燃焼室21Dから上流の燃焼室21Bに戻す戻り配管23と、を備える。
なお、熱交換器20A、20B、20Cの構造、熱交換器の燃焼装置2内の配置、戻り配管23の配置は、実施例1と同様であるので、説明は省略する。
図10〜13は、実施例2に係る燃焼装置2内において、燃料がガス化される様子を示す図である。図10〜13を参照しながら、実施例2に係る燃焼装置2内において燃料の燃焼方法を説明する。
まず、図10(a)に示すとおり、燃料投入口22から、気液燃料を噴霧する。なお、気液燃料は、可燃空気幅の設定を所定の基準に基づいて、液体流量と空気流量の予混合したものを使用する。気液燃料についても、実施例1と同様であるので、説明は省略する。
図10(b)を参照する。図10(b)に示すとおり、燃料投入口22から噴霧された気液燃料を着火させることにより、燃焼室21A内において、第一次燃焼が開始され、ガスG21が形成される。なお、燃焼室21Aにおいて、燃料を投入しながら燃焼温度の上昇を800〜1000℃に抑制する。結果として、還元燃焼が起こる。
図10(c)を参照する。燃焼室21Aにおいて生成された燃焼ガスG21は、熱交換器20Aのガス流の流れ用通路2010〜2070に流入する。ガス流の流れ用通路2010〜2070内で燃焼ガスG21の乱流燃焼が多面的に起こる。すなわち、熱交換器20Aの、内面が金属多孔質である筒状体201〜207内を加熱されたガスが通過することにより、輻射熱が発生しながら緩慢燃焼を続ける。
図11(a)を参照する。図11(a)に示すとおり、熱交換器20Aの筒状体201〜207内を通過したガスが燃焼室21Bに流入し、第二次燃焼が開始され、ガスG22が形成される。なお、燃焼室21Bにおいて、空気Aを投入しながら燃焼温度を上昇する。結果として、酸化燃焼が起こる。
図11(b)を参照する。燃焼室21Bにおいて生成された燃焼ガスG22は、熱交換器20Bのガス流の流れ用通路2010〜2070に流入する。ガス流の流れ用通路2010〜2070内で燃焼ガスG22の乱流燃焼が多面的に起こる。すなわち、熱交換器20Bの、内面が金属多孔質である筒状体201〜207内を加熱されたガスが通過することにより、輻射熱が発生しながら緩慢燃焼を続ける。
図12(a)を参照する。図12(a)に示すとおり、熱交換器20Bの筒状体201〜207内を通過したガスが燃焼室21Cに流入し、第三次燃焼が開始され、ガスG23が形成される。ここでは空気Aの投入はない。
図12(b)を参照する。燃焼室21Cにおいて生成された燃焼ガスG23は、熱交換器20Cのガス流の流れ用通路2010〜2070に流入する。ガス流の流れ用通路2010〜2070内で燃焼ガスの乱流燃焼が多面的に起こる。すなわち、熱交換器20Cの、内面が金属多孔質である筒状体201〜207内を加熱されたガスが通過することにより、輻射熱が発生しながら緩慢燃焼を続ける。
図13(a)を参照する。図13(a)に示すとおり、熱交換器2Cの筒状体201〜207内を通過したガスが燃焼室21Dに流入し、第四次燃焼が開始され、ガスG24が形成される。
図13(b)を参照する。図13(b)に示すとおり、燃焼室21D内で形成されたガスG24のうち、一酸化炭素又は二酸化炭素を含む排ガスは戻り配管23を介して、燃焼室21Bに流れる。そして、燃焼室21B内において、一酸化炭素又は二酸化炭素に加えて、再度、空気Aを投入しながら酸化燃焼させる。
このように、気液燃料の継続供給と、熱交換器内のガスの緩慢燃焼を介することにより、継続的な燃焼が可能となり容易に1500℃以上の高温燃焼ガスを生成することができる。
以上、本発明に係る気液燃料のガス化に用いる燃焼装置と燃焼方法における好ましい実施形態を図示して説明してきたが、本発明の技術的範囲を逸脱することなく種々の変更が可能であることは理解されるであろう。
本発明に係る気液燃料のガス化に用いる燃焼装置及び燃焼方法は、発電タービンや蒸気タービン等に広く利用することができる。
1 2 燃焼装置
10 10A 10B 熱交換器
100 200 ケース
101〜107 筒状体
201〜207 筒状体
1010〜1070 ガス流路
2010〜2070 ガス流路
20 20A 20B 20C 熱交換器
11A 11B 11C 燃焼室
21A 21B 21C 21D 燃焼室
12 22 燃料投入部
13 23 戻り配管
14 24 空気配管
18 28 コーンカバー
19 29 吐炎部
G11 G12 G13 ガス
G21 G22 G23 G24 ガス
F 炎
A 空気

Claims (5)

  1. 根元側の円筒部材と先端側のテーパ部材からなり、先端側に、気液を混合した燃料が噴霧投入される燃料投入部を、根元側に吐炎部を備える燃焼装置であって、
    複数の熱交換器と、
    前記複数の熱交換器の前後に形成される複数の燃焼室と、
    外気を任意の前記燃焼室に導入する空気配管と、
    前記複数の燃焼室のうち、燃焼によって生じた二酸化炭素を少なくとも一の下流の燃焼室から上流の燃焼室に戻す戻り配管と、を備え、
    前記熱交換器は、互いに共通の軸に沿って端と端を接して積み重ねられた円筒体又は多角形体の複数の筒状体を備え、該複数の筒状体は、少なくとも内面が多孔質体又は多孔質膜を有し、該複数の筒状体の内部空間がガス流の流れ用通路となり、かつ、前記筒状体の前記軸が前記先端側から前記根元側に向かうように、所望の距離をおいて並列配置されていることを特徴とする燃焼装置。
  2. 前記熱交換器は、積み重ねられた前記複数の筒状体の外壁を覆う筒状のケースを備えることを特徴とする請求項1に記載の燃焼装置。
  3. 前記多孔質体又は前記多孔質膜は、多孔質からなる窒化ケイ素、サイアロン、炭化ケイ素、窒化ホウ素等の非酸化物セラミックス及び多孔質からなるジルコニア、アルミナ、ムライトの単一材料、又は、窒化ホウ素と窒化ケイ素等の非酸化物セラミックス同士の複合材料、或いは、窒化ホウ素等の非酸化物セラミックスとジルコニア、アルミナ、ムライト等の酸化物セラミックスとの複合材料から構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃焼装置。
  4. 前記戻り配管は、前記複数の熱交換器のうち、最下流の前記熱交換器の前記ガス流の流路出口側で略底部近傍から前記燃焼によって生じた二酸化炭素を前記上流の燃焼室に戻すように配置されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の燃焼装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の燃焼装置において、前記ガスを還元燃焼と酸化燃焼を多段階で繰り返しながら再循環させて燃焼させることを特徴とする燃焼方法。
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