JP2021028410A - 溶解原料および溶解素材と鋳塊の製造方法 - Google Patents

溶解原料および溶解素材と鋳塊の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】チタン合金において、製造コストを低減し、かつマクロ偏析の発生を抑制しうる溶解原料および溶解素材と鋳塊の製造方法を提供する。【解決手段】チタン合金の製造に用いられる溶解原料であって、溶解原料は、融点が2000℃以上の元素を含有し、添加される溶解原料の総体積をV、総表面積をSとした場合に、[V/S≦100(μm)]を満足する、溶解原料。【選択図】 なし

Description

本発明は、溶解原料および溶解素材と鋳塊の製造方法に関する。
チタン合金を溶解、鋳造する際には、母合金と呼ばれる溶解原料が一般的に用いられる。母合金とは、溶解の際に用いられる高濃度の合金である。例えば、MoおよびAlをチタン合金の添加元素とする場合、AlとMoとの合金(Al−Mo合金)を用いることがある。
チタンは、実用金属中、比較的、軽量な金属であり、比重が小さい。一方、チタン合金の添加元素の中でも、例えば、Mo、Nb、RuおよびTaといった元素は、比重が大きく、溶解時に重力方向に沈み、均一な濃度に溶解、混合されにくい。
また、上記元素は、Tiの融点より高い融点を有する。具体的には、これら元素の融点は2000℃超であり、Tiの融点である1668℃より高い温度である。このため、溶解しにくく、鋳塊内で溶け残りやすい。
このように、Tiとの間にある比重および融点の相違から、上述した添加元素の溶け残りが生じる場合がある。また、鋳塊内で、局所的に濃度が高い部分が生じる、いわゆるマクロ偏析が生じやすくなる。このため、溶解時に、目的に応じた母合金を使用してチタン合金を製造することが一般的である。この場合、金属チタンと一緒に溶解しやすくするため、母合金は融点が2000℃以下とチタンに近づけることができ、さらには比重がチタンと同程度であったりする。そして、原料の混合または溶解などの製造時の操作性が向上する。
例えば、特許文献1〜4においては、母合金を使用したチタン合金の製造方法が開示されている。
特開2007−56363号公報 国際公開第2006/047692号 特開平2−107733号公報 特開平10−46269号公報
しかしながら、目的とするチタン合金を得るため、鋳造前に予め母合金を作製することは、製造コストを増加させる要因となる。さらに、チタン合金は、母合金を作製し、溶解した場合であっても、母合金自体の添加元素の濃度が高いために溶解時に対流、撹拌が十分なされない場合には、偏析等が生じる場合がある。この結果、均一な溶質濃度を有するチタン合金を製造できない場合がある。
本発明では、上記課題を解決し、チタン合金において、製造コストを低減し、かつマクロ偏析の発生を抑制しうる溶解原料および溶解素材と鋳塊の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、下記の溶解原料および溶解素材と鋳塊の製造方法を要旨とする。
(1)チタン合金の製造に用いられる溶解原料であって、
前記溶解原料は、融点が2000℃超の元素を含有し、
添加される前記溶解原料の総体積をV、総表面積をSとした場合に、
前記総体積と前記総表面積との関係が、下記(i)式を満足する、溶解原料。
V/S≦100(μm) ・・・(i)
(2)前記元素は、金属Mo、金属Nb、金属Ru、金属Ta、およびCから選択される一種以上である、上記(1)に記載の溶解原料。
(3)チタン合金の製造に用いられる溶解素材であって、
上記(1)または(2)に記載の溶解原料と、前記溶解原料を包む外包材とを備え、
前記外包材の融点が2000℃以下である、
溶解素材。
(4)前記外包材は、工業用純チタン、工業用純アルミニウム、工業用純銅、工業用純ジルコニウム、工業用純錫、チタン合金、アルミニウム合金、銅合金、ジルコニウム合金、および錫合金から選択される一種以上からなる、箔または薄板である、上記(3)に記載の溶解素材。
(5)(a)上記(1)もしくは(2)に記載の溶解原料、または上記(3)もしくは(4)に記載の溶解素材を、金属チタン原料と混合して、封入することでコンパクトまたは溶解ハース投入用原料を製造する工程と、
(b)製造した前記コンパクトまたは溶解ハース投入用原料を溶解する工程と、
を有する、チタン合金鋳塊の製造方法。
本発明によれば、チタン合金において、製造コストを低減し、かつマクロ偏析の発生を抑制しうる溶解原料および溶解素材と鋳塊の製造方法を得ることができる。
図1の(a)は、粒の直径が45μmの場合の金属Ruの溶解シミュレーションの結果を示す図であり、図1の(b)は、粒の直径が45μmの場合の金属Nbの溶解シミュレーションの結果を示す図である。 図2は、V/Sと溶融に要する時間との関係を示す図である。 図3は、コンパクトの形状を示す模式図である。 図4は、溶解素材の製造手順を示す模式図であり、(a)は溶解原料を入れる際の模式図であり、(b)は溶解素材とした際の模式図である。 図5は、1tのチタン鋳塊におけるRu含有量の測定位置を示す模式図である。
本発明者らは、製造コストを低減し、かつマクロ偏析の発生を抑制しうる溶解原料と鋳塊の製造方法を得るため、種々の検討を行った。その結果、以下の(a)〜(d)の知見を得た。
(a)上述した、Mo、Nb、Ru、およびTaといった元素の母合金を使用すると、純金属で添加した場合と比較して、融点が2000℃以下に低下する。このため、鋳塊内において溶け残りが生じにくく、マクロ偏析の発生が抑制される。
(b)一方、母合金を使用した場合であってもマクロ偏析が発生する場合がある。母合金を使用する場合、母合金は数mm程度の塊状に粉砕または切断され、スポンジチタン、チタンスクラップといった金属チタン原料と混合される。この際、上記金属チタン原料のかさ密度と、粉砕または切断された母合金のかさ密度が大きく相違すると、混合時の偏在および溶解時の沈降などによって均一な溶解がされず、マクロ偏析が生じやすくなる。
さらに、チタンは、高温で、著しく酸化される元素である。このため、チタン合金を鋳造する際には、酸化を抑制する観点から、真空アーク溶解法(「VAR:Vacuum Arc Remelting」ともいう。)、プラズマアーク溶解法(「PAM:Plasma Arc Melting」ともいう。)、または電子ビーム溶解法(「EBR:Electron Beam Remelting」ともいう。)といった溶解方法が用いられる。そして、チタン合金では、溶解時の加熱温度が低い場合には2000℃程度となる。この結果、溶解原料を溶解できる範囲が狭くなり、溶け残りがより生じやすくなる。
(c)したがって、母合金を用いずに、純金属等を用いて、マクロ偏析の発生が抑制されたチタン合金を製造することができることが望ましい。ここで、本発明者らは、母合金を用いず、純金属等を溶解原料とした場合の溶解メカニズムについて、Tiと純金属元素との二元系平衡状態図に基づき検討を行った。
二元状態図を参酌すると、上述したMo、Nb、RuおよびTaといった元素は、Ti濃度が高くなるにつれ、徐々に融点が低下する傾向にある。例えば、Ruの場合、Ti濃度が約15質量%まで融点が低下する。その後、TiRuが形成されるTi濃度域で、一旦、融点が上昇し、2000℃を超えるものの、Ti濃度が約33質量%を超えると、再度、融点が低下し、2000℃以下となる。さらに、Ti濃度が約70質量%では、融点が約1550℃まで低下する。
(d)上述した溶解方法における加熱温度が約2000℃であることから、固相状態で存在する純金属元素の溶解原料について、短時間でTi濃度を高め、融点が2000℃以下となるような組成範囲に制御することが望ましい。この結果、純金属元素の溶解原料で発生しうる、溶け残りおよびマクロ偏析の発生を抑制できる。したがって、溶解の際、上記純金属元素の周囲を、溶融したTiが、より短時間のうちに取り囲み、かつ早期に融点が2000℃以下となるような組成範囲になるように、純金属元素の溶解原料を制御することが有効である。
本発明は上記の知見に基づいてなされたものである。以下、本発明の各要件について詳しく説明する。
1.溶解原料
本発明に係る溶解原料は、チタン合金(チタン鋳塊)の製造に用いられる溶解原料である。また、溶解原料は、融点が2000℃超の元素を含有する。この元素は、融点が2000℃超であれば、特に限定されないが、例えば、金属Mo、金属Nb、金属Ru、金属Ta、およびC(黒鉛、ダイヤモンド等)から選択される一種以上であるのが好ましい。
ここで、金属Moとは、工業用に使用される純Moのことを言い、通常、Mo含有量が99%以上となる。金属Nb、金属Ru、および金属Taも同様に、工業用に使用される純Nb、純Ru、および純Taのことを言い、通常、上記それぞれの元素の含有量が99%以上となる。
2.溶解原料の総体積と総表面積との比
本発明者らは、溶解原料の形状を粒状の粉末とした場合に、金属Ru、金属Nbおよび金属Moが溶融に要する時間を検証した。検証は、シミュレーションを用いて行った。シミュレーションでは、上記金属元素の周囲に溶融したTiが所定の厚さで取り囲んで存在するモデルを仮定し、溶解原料が100%液相になる時間を溶融に要する時間とした。溶解原料のシミュレーションには、Thermo−Calc2019a,DICTRAモジュールを用いた。
図1の(a)および(b)に、直径が45μmの場合において、金属Ruおよび金属Nbの溶解原料が溶融するまでのシミュレーション結果を示す。図1の(a)および(b)から、金属Ruおよび金属Nbが約0.3s以内に溶解していることが分かる。同様に、金属Ruおよび金属Nbが完全に溶解するのに必要な時間は、シミュレーションでは粒の直径が1mmである場合、金属Ruについては約30秒、金属Nbについては約73秒であった。また、粒の直径が4mmの場合、金属Ruについては約3.5分、金属Nbについては約29分であった。実施した各シミュレーション結果を図2に纏めた。
また、溶解原料の粒状の紛末とし、実際に、Ruを溶解原料として真空アーク溶解試験を行った。真空アーク溶解試験では、溶融に要する時間が60sを超えるV/Sの場合(図2のシミュレーション結果参照)、添加した溶解原料が、溶け残るか、顕著なマクロ偏析が生じた。真空アーク溶解試験での結果と、シミュレーション結果とを参照し、検討を行った。この検討によると、溶融に要する時間が60s以内であれば、上述した溶解原料の溶け残りおよびマクロ偏析が生じないと考えられる。
以上より、融点が1668℃であるTiが、融点が2000℃超である上記金属元素の固相より先に溶融する。そして、溶融Tiが金属元素の固相を覆った後、相互拡散によって金属元素の固相中のTi濃度が増加する。この結果、金属元素との間で、融点が2000℃以下である組成に変化しながら、溶融していくと考えられる。したがって、上記金属元素の溶解原料は、溶融したTiと接する総表面積Sが大きく、かつ総体積Vが小さい程、短時間で溶融すると考えられる。
そこで、本発明に係る溶解原料は、添加される溶解原料の総体積をV、総表面積をSとした場合に、上記総体積と総表面積との関係が、下記(i)式を満足する。なお、上記VおよびSは、添加される溶解原料の全量の体積および面積の和であり、これらを総体積および総表面積と記載する。
V/S≦100(μm) ・・・(i)
上記(i)式左辺値が100(μm)を超えると、融点が2000℃超の元素の周囲を、短時間で、溶融したTiが覆うことが困難となる。そして、上記元素固相内のTi濃度が増加せず、溶解が十分になされない。この結果、元素の拡散が生じず、溶け残り、またはマクロ偏析等が生じてしまう。このため、上記(i)式左辺値は、100(μm)以下とする。
溶融に要する時間を短時間にし、上記元素の拡散を促すことが望ましい。このため、検討結果に基づき、溶融に要する時間が、より短い5s以内となるよう、(i)式左辺値を、30(μm)以下とするのが好ましい。加えて、溶融に要する時間がさらに短い1s以内となるよう、(i)式左辺値を、13(μm)以下とするのがより好ましい。なお、上述した理由により(i)式左辺値は、小さければ小さい程好ましい。
上記(i)式を満足していれば、溶解原料の形状は特に限定されない。形状としては、例えば、粒状の紛末でもよく、細線形状、または箔状でもよい。なお、形状が粒状の粉末の場合は、粒の直径が約600(μm)のときに、V/Sが100(μm)となる。また、形状が約10mm長の細線である場合は、細線の直径が405(μm)であるときに、V/Sが100(μm)となる。さらに、形状が10mm角の箔である場合は、厚さが約205(μm)のときに、V/Sが100(μm)となる。
V/SのSについて、ガス吸着法でBET表面積(質量当りの比表面積)を測定することで求めてもよい。この際の測定条件としては、試料(粉末、粒、箔、塊)を測定装置に装入し、200℃で2時間の真空加熱脱気を行ない、その後、液体窒素を用い、77Kの温度でNを吸着させ、BETプロットを作成し測定を行う。なお、試料は、φ8mmの試料導入管を通過、測定室φ25mmに収まるように、8mm以下サイズに調整する。本発明においては測定装置として、島津製作所製 ASAP2010を用いている。粉末および粒などサイズが小さい場合には有効な測定方法である。
また、上記のVについては、JIS R 1620:1995に準拠し、気体置換法により比体積(密度の逆数)を測定することで求めてもよい。気体置換法は、試料室(体積VCELL)に試料を入れて、Heガスにて一定圧力P1にした後、膨張室(体積VEXP)との間のバルブを開け、試料室と膨張室をつなぐと、系の中の気体が膨張して圧力P2となることから、測定した圧力P1とP2を用いて試料の体積を計算する方法である。具体的な装置として、QUANTACHROME INSTRUMENTS社製 ウルトラピクノメータ 1000型を用いることができる。
粒の直径が8mmを超える場合には、試料が大きすぎるため、ガス吸着法でBET表面積を測定することができない。このため、溶解原料が粉末の場合には、V/Sを、粒度分布測定装置を用いて算出してもよい。具体的には、粒度分布測定装置により、球状に近似して、粒の半径を算出し、V/Sを求めることができる。
測定装置は、例えば、株式会社セイシン企業製 レーザーマイクロンサイザー LMS−3000 レーザー回折・散乱式粒度分布測定器を用いればよい。また、測定条件は形状係数1.00(球と設定)、溶媒屈折率1.33(分散媒に水を使用)とすればよい。これにより、単位体積当たりの比表面積S/Vが測定され、その逆数を算出することでV/Sが求まる。
3.溶解素材
上述した溶解原料を箔等の素材に包むことで、溶解原料を添加する際の操作が容易になる。本発明においては、このように溶解原料が箔等の素材で包まれたものを溶解素材と呼ぶ。溶解素材は、チタン合金鋳塊の製造に用いられる。また、溶解素材は、上述した溶解原料と、溶解原料を包む外包材とを備える。
外包材の融点は2000℃以下である。また、外包材は、溶解原料を包むことができれば、特に素材は限定されない。例えば、外包材は、工業用純チタン、工業用純アルミニウム、工業用純銅、工業用純ジルコニウム、工業用純錫、チタン合金、アルミニウム合金、銅合金、ジルコニウム合金、および錫合金から選択される一種以上からなる、箔または薄板であるのが好ましい。
ここで、工業用純チタンとは、JIS 1種〜4種、またはASTM/ASME Grade1〜4に例示されるチタン材である。これら、工業用純チタンの不純物元素として、C、H、O、N、Fe、等が挙げられる。例えば、これらの元素の含有量は、C:0.08%以下、H:0.015%以下、O:0.40%以下、N:0.05%以下、Fe:0.50%以下である。JIS1〜4種またはASTM/ASME Grade1〜4の工業用純チタンにおいては、上記不純物の含有量が低い、JIS 1種またはASTM/ASME Grade 1を外包材として用いるのが好ましい。
また、工業用純アルミニウムとは、Al含有量が99%以上であり、通常、1000系アルミニウムと呼ばれる。同様に、工業用純銅とは、Cu含有量が99%以上である。工業用純ジルコニウムは、Zr含有量が99%以上である。工業用純錫は、Sn含有量が99%以上である。チタン合金、アルミニウム合金、銅合金、ジルコニウム合金、および錫合金については、一般的な合金種であればよい。
4.製造方法
溶解原料が(i)式を満足するように調整を行う。上述したように、形状等は、上記(i)式を満足すれば、特に限定されない。上記溶解原料および溶解素材を用いた、チタン合金鋳塊の好ましい製造方法について示す。
本発明に係るチタン合金鋳塊の製造方法は、
(a)上記溶解原料または溶解素材を、金属チタン原料と混合して、封入することでコンパクトまたは溶解ハース投入用原料を製造する工程と、
(b)製造したコンパクトまたは溶解ハース投入用原料を溶解する工程と、
を有する。
上記製造方法について以下で具体的な説明を行う。なお、溶解原料が、粒状の粉末である場合を例にして説明を行う。
チタン合金の溶解方法は、真空アーク溶解法、プラズマアーク溶解法、電子ビーム溶解法などがある。電子ビーム溶解法またはプラズマアーク溶解法を用いた場合は、溶解原料または溶解素材と金属チタン原料を溶解ハース内に投入し、溶解する。溶解ハースを用いる場合は、コンパクトを製造する場合と異なり、単に、溶解ハース内で溶解原料とチタン原料とを混合するのみで、後述するプレスによる圧縮を行わなくてもよい。そして、溶解工程において、ハース内に投入された溶解原料とチタン原料との混合物(単に「溶解ハース投入用原料」ともいう。)を溶解する。以下説明においては、代表的な溶解法である真空アーク溶解法の場合を例に取り、説明する。
真空アーク溶解法の場合、溶解原料と金属チタン原料を混合し、プレス成形により圧縮し、図3のような形状を有するコンパクトを製造する。ここで、金属チタン原料は、スポンジチタン、チタンスクラップ等、チタンの供給源となる原料のことをいう。
上記コンパクトを製造する際に、溶解原料を箔等の素材で包んだ溶解素材として投入してもよい。溶解素材を用いた場合、非常に細かな粒であっても、溶解原料の投入操作が容易になるからである。
溶解素材は、例えば、箔または薄板のコイル等を、連続的に展開しロール成形しながら、V字またはU字型に曲がった形状にした後、箔または薄板のコイルの曲部に溶解原料を入れ(図4(a)参照)、その後、箔または薄板のコイルを折りたたみ、溶解原料を包み込む(図4(b)、(c)参照)。必要に応じて、溶解原料を包み込む際に、箔または薄板の端部をシーム溶接等により封止してもよい。
上記コンパクトを、複数製造し、コンパクト同士を真空中で溶接し、チタン消耗電極とする。得られたチタン消耗電極を用い、真空アーク溶解を行う。通常、真空アーク溶解では、添加元素濃度の均一化等の観点から、チタン合金を溶解する場合には消耗電極の上下を反転させて、複数回溶解を行う。多くは2回溶解である。このように、本発明に係る製造方法では、母合金を使用することなく、チタン合金鋳塊を製造することができる。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
V/Sを変化させ、溶解原料を製造した。溶解原料には、金属Ru(純度99.95%)粉末を用いた。この溶解原料を工業用純チタンからなる箔(JIS 1種)で包み、溶解素材とした。得られた溶解素材と金属チタン原料とを混合し、プレスにより圧縮成形し、コンパクトを作製した。
作製したコンパクトをチタン消耗電極とし、真空アーク溶解を行った。真空アーク溶解では、2回溶解を行った。2回目の溶解では、1回目のときと消耗電極を上下反転させて溶解を行った。上記工程により、直径140mm×長さ80mmの形状の7kgのチタン合金鋳塊を製造した(試験No.1〜5参照)。
また、3〜5mmの大きさの塊状の金属Ruを用い、金属チタン原料と混合し、コンパクトを作製し、上述の溶解を行うことで、上記と同様の形状の7kgのチタン合金鋳塊を製造した(試験No.6参照)。さらに、3〜5mmのTi−30%Ruの母合金を用い、同様に金属チタン原料と混合し、コンパクトを作製した。続いて、上述の溶解を行うことで、上記と同様の形状の7kgのチタン合金鋳塊を製造した(試験No.7参照)。なお、試験No.1〜7の例において、狙いの化学組成Ti−0.03質量%Ruとした。
表1に、各例におけるV/S、得られたチタン合金鋳塊全体の化学組成、各位置でのRu含有量(%)、各位置でのRu含有量の平均、およびマクロ偏析評価を示した。
(V/Sの測定について)
試験No.1〜7のいずれも、溶解原料のSは、ガス吸着法でBET表面積(比表面積)を測定し、Vは気体置換法により比体積(密度の逆数)を測定することで、V/Sを算出した。ガス吸着法においては、測定装置として、島津製作所製 ASAP2010を用いた。そして、試料を測定装置に装入し、200℃で2時間の真空加熱脱気を行ない、その後、液体窒素を用い、77Kの温度でNを吸着させ、BETプロットを作成し測定を行った。また、気体置換法においては、JIS R1620に準拠し、測定装置として、QUANTACHROME INSTRUMENTS社製 ウルトラピクノメータ 1000型を用いた。
(マクロ偏析評価)
得られたチタン合金鋳塊において、トップ、ミドル、ボトムの各位置におけるRu含有量を測定した。なお、上記Ru含有量は、ICP発光分光分析の分析方法を用いて測定を行った。測定手順は一般社団法人 日本チタン協会 TIS規格TIS No.9632に準拠し、ICP発光分光分析法を用いて測定した。
ここで、トップとは、長さ80mmの鋳塊において、2回目の溶解で形成する凝固面から10mmまでの領域のことをいい、ミドルは、鋳塊の中央の位置のことをいい、ボトムは、1回目の溶解の凝固面から10mmまでの領域のことをいう。
マクロ偏析の評価は、以下のように行った。具体的には、上記トップ、ボトム、ミドルのそれぞれの位置のRu含有量を測定し、各位置のRu含有量の平均を算出した。測定した各位置の含有量、および各位置の平均を、下記(1)式に代入し、以下の偏析評価値(%)を算出した。
偏析評価値(%)
=(Xの含有量の最大値−Xの含有量の最小値)/各位置のX含有量の平均×100 ・・・(1)
ここで、Xとは、Ru、NbまたはMoのうちいずれかの元素である。また、Xの含有量の最大値とは、各位置で測定されたX含有量のうち、最大の含有量のことをいう。Xの含有量の最小値とは、各位置で測定されたX含有量のうち、最小の含有量のことをいう。
偏析評価値が10%以内であるときは、マクロ偏析が極めて少なく、非常に良好な材質であるとして、◎で示した。偏析評価値が10%超30%以下であるときは、マクロ偏析が少なく、良好な材質であるとして○で示した。
さらに、偏析評価値が30超50%以下であるときは、マクロ偏析がやや発生しているものの、材質としては問題ない場合を△で示した。加えて、偏析評価値が50%超であるときは、マクロ偏析が生じ、好ましくない材質であるとして、×で示した。結果を表1に示す。
Figure 2021028410
試験No.1〜3は、本発明の規定を満足する。また、従来例である母合金を用いたNo.7と同様、またはそれ以上にマクロ偏析の発生が抑制されたチタン合金を得ることができた。また、試験No.4および5は、偏析評価値が、他の本発明例と比較して高く、マクロ偏析をやや発生しているものの、材質としては問題がなかった。一方、試験No.6は、本発明の規定を満足せず、マクロ偏析が発生した。
実施例1と同様の手順により1トンのチタン合金鋳塊を製造した。この際使用したコンパクトの総数は36個であった。得られた円柱状のチタン合金鋳塊にて、図5に示すように鋳塊の長手方向トップ−ボトム間を等間隔の長さに4分割した。トップ面とボトム面そして分割によって露出した4面を併せた6面の各位置において、端部、端部から1/4部そして径の中心部また、トップから2番目の露出面においては、端部、端部から1/4部そして径の中心部に加えて3/4部そして反対側の端部を加え、合計20箇所から分析用のサンプルを採取してRu含有量を測定した。なお、Ru含有量の狙いは0.03質量%であった。結果を表2に示す。
Figure 2021028410
下表より、20箇所のRu含有量を分析した結果、0.030〜0.034質量%となり、各測定点の含有量から算出された偏析評価値も12.5%と良好であった。
V/Sを変化させ、溶解原料を製造した。溶解原料には、金属Nb(純度99.9%)粉末を用いた。この溶解原料を工業用純チタンからなる箔(JIS 1種)で包み、溶解素材とした。得られた溶解素材と金属チタン原料とを混合し、プレスにより圧縮成形し、コンパクトを作製した。作製したコンパクトをチタン消耗電極とし、真空アーク溶解を行った。真空アーク溶解では、2回溶解を行った。2回目の溶解では、1回目のときと消耗電極を上下反転させて溶解を行った。上記工程により、直径140mm×長さ80mmの形状の7kgのチタン合金鋳塊を製造した(試験No.8〜10参照)。
また、3〜5mmの大きさの塊状の金属Nbを用い、金属チタン原料と混合し、コンパクトを作製し、上述の溶解を行うことで、上記と同様の形状の7kgのチタン合金鋳塊を製造した(試験No.11参照)。さらに、3〜5mmのTi−50%Nbの母合金を用い同様に金属チタン原料と混合し、コンパクトを作製した。続いて、上述の溶解を行うことで、上記と同様の形状の7kgのチタン合金鋳塊を製造した(試験No.12参照)。なお、試験No.8〜12の例において、化学組成はTi−0.5質量%Nbとした。
実施例1と同様の手順で、各例におけるV/S、得られたチタン合金鋳塊全体での化学組成、含有量、各位置でのNb含有量(%)、各位置でのNb含有量の平均、および偏析評価値を調べた。偏析評価値は以下の手順で算出した。具体的には、各位置でのNb含有量に基づき、Nb含有量の最大値、最小値および、各位置におけるNb含有量の平均を算出した。続いて、実施例1と同様の手順で、偏析評価値を算出した。結果を表3に示す。
Figure 2021028410
試験No.8〜9は、本発明の規定を満足する。このため、従来例である母合金を用いたNo.12と同様、またはそれ以上にマクロ偏析の発生が抑制されたチタン合金を得ることができた。また、試験No.10は、偏析評価値が、他の本発明例と比較して高く、マクロ偏析をやや発生しているものの、材質としては問題がなかった。一方、試験No.11は、本発明の規定を満足せず、マクロ偏析が発生した。
V/Sを変化させ、溶解原料を製造した。溶解原料には、金属Mo(純度99.8%)粉末を用いた。この溶解原料を工業用純チタンからなる箔(JIS 1種)で包み、溶解素材とした。得られた溶解素材と金属チタン原料とを混合し、プレスにより圧縮成形し、コンパクトを作製した。作製したコンパクトをチタン消耗電極とし、真空アーク溶解を行った。真空アーク溶解では、2回溶解を行った。2回目の溶解では、1回目のときと消耗電極を上下反転させて溶解を行った。上記工程により、直径140mm×長さ80mmの形状の7kgのチタン合金鋳塊を製造した(試験No.13〜15参照)。
また、3〜5mmの大きさの塊状の金属Moを用い、金属チタン原料と混合し、コンパクトを作製し、上述の溶解を行うことで、上記と同様の形状の7kgのチタン合金鋳塊を製造した(試験No.16参照)。さらに、3〜5mmのTi−50%Moの母合金を用い同様に金属チタン原料と混合し、コンパクトを作製した。続いて、上述の溶解を行うことで、上記と同様の形状の7kgのチタン合金鋳塊を製造した(試験No.17参照)。なお、試験No.13〜17の例において、化学組成はTi−0.3質量%Moとした。
実施例1と同様の手順で、各例におけるV/S、得られたチタン合金鋳塊全体での平均Mo含有量、各位置でのMo含有量(%)、各位置でのMo含有量の平均、および偏析評価値を調べた。偏析評価値は以下の手順で算出した。具体的には、各位置でのMo含有量に基づき、Mo含有量の最大値、最小値および、各位置におけるMo含有量の平均を算出した。続いて、実施例1と同様の手順で、偏析評価値を算出した。結果を表4に示す。
Figure 2021028410
試験No.13〜14は、本発明の規定を満足する。このため、従来例である母合金を用いたNo.17と同様、またはそれ以上にマクロ偏析の発生が抑制されたチタン合金を得ることができた。また、試験No.15は、偏析評価値が、他の本発明例と比較して高く、マクロ偏析をやや発生しているものの、材質としては問題がなかった。一方、試験No.16は、本発明の規定を満足せず、マクロ偏析が発生した。

Claims (5)

  1. チタン合金の製造に用いられる溶解原料であって、
    前記溶解原料は、融点が2000℃超の元素を含有し、
    添加される前記溶解原料の総体積をV、総表面積をSとした場合に、
    前記総体積と前記総表面積との関係が、下記(i)式を満足する、溶解原料。
    V/S≦100(μm) ・・・(i)
  2. 前記元素は、金属Mo、金属Nb、金属Ru、金属Ta、およびCから選択される一種以上である、請求項1に記載の溶解原料。
  3. チタン合金の製造に用いられる溶解素材であって、
    請求項1または2に記載の溶解原料と、前記溶解原料を包む外包材とを備え、
    前記外包材の融点が2000℃以下である、
    溶解素材。
  4. 前記外包材は、工業用純チタン、工業用純アルミニウム、工業用純銅、工業用純ジルコニウム、工業用純錫、チタン合金、アルミニウム合金、銅合金、ジルコニウム合金、および錫合金から選択される一種以上からなる、箔または薄板である、請求項3に記載の溶解素材。
  5. (a)請求項1もしくは2に記載の溶解原料、または請求項3もしくは4に記載の溶解素材を、金属チタン原料と混合して、封入することでコンパクトまたは溶解ハース投入用原料を製造する工程と、
    (b)製造した前記コンパクトまたは溶解ハース投入用原料を溶解する工程と、
    を有する、チタン合金鋳塊の製造方法。

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