JP2021028247A - ドローンを用いた検体収集システム - Google Patents

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栄彦 中島
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Abstract

【課題】荷物運搬時のリスクを軽減した自立航法型無人移動体を提供する。【解決手段】小型飛行体を用いた荷物の集配システムであって、小型飛行体が飛行指示を受け取る工程と、前記小型飛行体が医療機関に飛行する工程と、前記小型飛行体が医療機関から検体を受け取る工程と、前記小型飛行体が前記検体の温度管理を行う工程と、前記小型飛行体が前記検体を検査機関に移送する工程と、前記移送時にトラブルが生じた場合、検体の飛散防止処置を行う工程と、からなる集配システム。【選択図】図1

Description

本発明は、小型無人移動体の移動に伴うリスク回避、特には、ドローンの墜落およびドローンによる荷物運搬に伴うリスク回避、及び効率的な検体回収システムに関するものである。
<従来の検体回収システム>
従来、医療機関で発生した検査用検体はその医療機関に備え付けられた分析装置で分析できる場合はその場で、できない場合は定期的に検査業者が検体を回収に訪問し、回収後に検査業者の検査施設において検査が行われ、後日、検査結果が依頼主である医療機関へ引き渡されていた。また、この回収業務は検査業者に委託された回収業者が行うことが一般的で(例えば、非特許文献1参照)、各医療機関から回収業者が検体を回収し、それを検査業者の各拠点に搬送して分析する、あるいは検査業者の拠点からさらに幹線ルートを経由して都市部に設けられた検査業者の拠点に集められ、そこで分析が行われていた。また、治験用のサンプルについては、任意の医療機関で治験対象の検体が得られた際に、回収業者に依頼し、依頼された回収業者がその都度、その医療機関を訪問してサンプルを回収し、所定の検査業者に配送し、そこで分析が行われていた。
<ドローンによる荷物の運搬>
近年、宅配業者などの人手不足で無人のドローンによる荷物の配達システムが注目されている。この配達システムでは、宅配業者のセンターに集められた荷物が、あるいは、宅配業者のトラックに積載された荷物が、事前に準備されたドローンに搭載され、荷物が積載されたドローンは随時、入力された住所に飛行し、荷物を目的地に配送したのち、元のセンターあるいはトラックに帰還するように設計されている。
検体回収システムの例として、引用文献1には、検体を損傷することなく確実に輸送するために温度管理箱ユニットを利用した検体の回収・輸送システムが開示されている。
ドローンによる配送技術の例として例えば、引用文献2には、顧客に向けて確実に荷物を配送し、配送の証を得ることのできる配送方法が開示されている。引用文献3には、ドローンの到達範囲の限界を克服して、ドローンによる宅配を実用化するために、ドローンを配達先近傍まで荷物とともにトラックで輸送する技術が開示されている。検体回収システムの例として、引用文献3には、検体を損傷することなく確実に輸送するために温度管理箱ユニットを利用した検体の回収・輸送システムが開示されている。
特開2013-109402 特開2016-153337 特開2016-88675
佐川急便株式会社 "輸配送サービス 検体配送"、[平成29年6月15日検索]、インターネット<URL: http://www.sagawa-logi.com/logistics/delivery/sample/>
従来の回収システムを用いた場合、人手を介した回収手段を介していたので、コストや安全性等の制約があった。また、従来の検体回収サービスを用いた場合、検体の回収時間が決まっているため、検査結果を得るまでに時間がかかることが多く、さらに、災害時に交通機関が麻痺した場合に、最も医療サービスが必要とされる孤立した地域で検体の検査結果を得ることができなかった。
また、検体は通常の荷物と異なるため、従来のドローンを用いた荷物の運搬システムをそのまま検体の回収システムに適用することができなかった。次に検体を運搬する際の問題点を列挙する。
・運搬時の温度管理・温度履歴の保存
・墜落の際の検体の飛散の防止
・検体の受け渡し時、あるいは運送時のセキュリティ
さらに、ドローンの飛行にはドローン自体の墜落による地上への被害という問題があった。
<主な解決手段>
(1)荷物を積載可能な小型無人移動体であって、放冷機構、温度履歴記録手段、温度制御手段の少なくともいずれか一つを含む前記荷物の温度管理制御手段を有することを特徴とする小型無人移動体。
(2)自立飛行制御手段および航路記憶手段を有する小型無人移動体であって、
前記航路記憶手段には地図情報と、前記地図情報と関連付けられた重み付けファクターとを有することを特徴とする小型無人移動体。
(3)前記小型無人移動体が荷物を積載可能であって、さらに、放冷機構、温度履歴記録手段、温度制御手段の少なくともいずれか一つを含む前記荷物の温度管理制御手段を有することを特徴とする(2)に記載の小型無人移動体。
(4)前記荷物が密閉容器に積載されていることを特徴とする(1)または(3)に記載の小型無人移動体。
(5)前記密閉容器内が1気圧または負圧に保たれていることを特徴とする(4)に記載の小型無人移動体。
(6)前記密閉容器が落下衝撃耐性を有することを特徴とする(4)または(5)に記載の小型無人移動体。
(7)前記荷物の滅菌・殺菌手段をさらに有することを特徴とする(4)ないし(6)のいずれか一項に記載の小型無人移動体。
(8)前記荷物の飛散防止手段をさらに有することを特徴とする(4)ないし(7)のいずれか一項に記載の小型無人移動体。
(9)前記密閉容器内にエアバックが設けられていることを特徴とする(4)ないし(6)のいずれか一項に記載の小型無人移動体。
(10)前記密閉容器にパラシュートが設けられていることを特徴とする(4)ないし(6)のいずれか一項に記載の小型無人移動体。
(11)前記密閉容器を開封するためのセキュリティ手段が設けられていることを特徴とする請求項(4)ないし(6)のいずれか一項に記載の小型無人移動体。
(12)前記荷物が生体試料を含む検体であることを特徴とする(4)ないし(6)のいずれか一項に記載の小型無人移動体。
(13)前記検体のプレ処理を行うことを特徴とする(4)ないし(6)のいずれか一項に記載の小型無人移動体。
(14)前記小型無人移動体がドローンであることを特徴とする(1)ないし(13)のいずれか一項に記載の小型無人移動体。
(15)小型飛行体を用いた荷物の集配システムであって、
小型飛行体が飛行指示を受け取る工程と、
前記小型飛行体が医療機関に飛行する工程と、
前記小型飛行体が医療機関から生体関連試料の検体を受け取る工程と、
前記小型飛行体が放冷機構、温度履歴記録手段、温度制御手段の少なくともいずれか一つを含む前記荷物の温度管理を行う工程と、
前記小型飛行体が前記検体を検査機関に移送する工程と、
前記移送時にトラブルが生じた場合、検体の滅菌処理および/または飛散防止処置を行う工程と、
からなる集配システム。
<その他の解決手段>
(1)荷物収納庫および温度制御機構を有するドローン。
(2)荷物収納庫および温度履歴記録手段を有するドローン。
(3)荷物収納庫および検体飛散防止機構を有するドローン。
(4)荷物収納庫および機密保持機構を有するドローン。
(5)(1)ないし(4)のいずれかの組み合わせからなるドローン。
本発明は、ドローンを用いて荷物(特には検体)を収集および/または配送することによって荷物(特には検体)の運搬、検体の検査サービスの効率、利便性や安全性を向上することができる。
図1は本発明のドローンの概略図である。 図2は本発明のドローンのコントロール部のブロック図である。 図3は本発明の荷物収納庫の縦断面図である 図4は本発明の攪拌機構の一例を示す荷物収納庫の縦断面図である。 図5は本発明のプレ処理の一例を示す荷物収納庫の縦断面図である。 図6は本発明のパラシュートの射出方向の例を示す概念図である。 図7は本発明のパラシュート降下の例を示す概念図である。 図8は本発明の異常時の機体と荷物収納庫の分離機構の例を示す概念図である。 図9は本発明の荷物収納庫のエアバックによる包囲機構を示す概念図である。 図10は本発明のドローンを用いた検体回収システムを示す概念図である。 図11は本発明のドローンを用いた検体回収システムを示す概念図である。 図12は本発明のドローンを用いた検体回収システムを示す概念図である。
近年、ドローン等の小型無人飛行体が注目されており、ドローンによって荷物を輸送することが検討されている。しかしながら、ドローン等によって荷物を運ぶことによるリスクについては着目されていない。本発明者らは検体等の汚染の虞のある荷物をドローン等で運搬した際に生じるリスクを回避することに着目し、本発明を成し遂げた。本発明によって検体等による汚染の可能性のある荷物もドローンで運搬することが可能となる。
<実施例1>
以下、図面を参照しながら本発明に用いられるドローンの一例を説明する。なお、本実施例ではドローンは予め経路を記録された完全な自立航法型のドローンに基づいて説明が行われるが、ドローン自体には飛行状態を管理する機能のみを持たせ、飛行経路等については基地局から無線による操作を行う自立航法型ドローン、あるいは、すべての制御が基地局からの無線で行われるドローンなども用いることができる。以下、添付図面を参照して本発明の様々な実施形態を説明する。なお、図面において共通した構成要件には同一の参照符号が付されている。また、或る図面に表現された構成要素が、説明の便宜上、別の図面においては省略されていることがある点に留意されたい。さらにまた、添付した図面が必ずしも正確な縮尺で記載されている訳ではないということに注意されたい。
図1Aは、本発明のドローン100の正面概略図、図1Bは、本発明のドローン100の上面概略図である。図1に示すようにドローン100は機体101、プロペラ102、荷物収納庫103、荷物収納庫保持部104、カメラ105、破線で示された機体内のコントロール部106、破線で示された機体内の電源部107、無線アンテナ108、モーター109からなる。本発明のドローン100は、コントロール部106にモーター109および無線アンテナ108、カメラ105、荷物収納庫103、荷物収納庫保持部104、電源部107のそれぞれが電気的に接続され、飛行状態や荷物管理が制御される。ここで、機体101は軽量化のため、樹脂や軽金属で構成されると都合がよい。また、電源部107としては軽量化のため、リチウムイオンバッテリや、機体の表面上に設けられた太陽電池などが利用できる。バッテリが用いられた場合には機体が収容される基地局のポートに充電用の給電機構が設けられ、機体101に設けられた接点と接続されて充電される。また、ワイヤレス給電方法を利用すると接点が機体の外部に露出することがないので耐久性が高まる。また、本実施例では荷物収納庫103は荷物収納庫保持部104によって搭載されているが、機体101内に荷物を収容するように構成しても良い。
図2は、本実施例のコントロール部106の構成を示すブロック図であり、典型的にはコントロール部106には、CPU201、無線通信部202、飛行制御部203、経路記憶部204、荷物管理部205、温度制御部206、温度履歴記憶部207、プレ処理部208、飛散防止部209が含まれる。CPU201はマイコンとメモリ等からなり、メモリに記憶されたプログラムに従って、各構成位と電気的な通信を行い、各構成部を制御し、結果としてシステムにおけるドローンの制御が行われる。無線通信部202は無線アンテナ108と接続され、CPU201と連携し基地局等と交信し、飛行や荷物に関する情報の授受を行う。また、緊急時には緊急信号を特定の周波数で発し、さらに、周辺住民に対する警告音を発する(また、警告は、警告音だけでなく光によるフラッシュなども利用できる)。さらに、荷物積載時の荷物に付加されたICタグや、積載者等のICタグ情報を読み取ったり、荷物に取り付けられるバーコードについての情報をカメラから取得して解析を行う部位でもある。飛行制御部203はドローン100に含まれるモーター109やプロペラ102からなる動力部およびバッテリ等の電力源107の制御を行い、主にドローンの飛行を制御する。経路記憶部204は、予め基地局のホストコンピュータからインプットされたドローンの航路を記憶し、あるいは、基地局より無線通信部202を介してインプットされた新たな航路情報を記憶する。また、経路記憶部204は、検体の漏れによる汚染があった場合に経路を確認するための、ドローン100の実際に通った軌跡(ログ)を記録する機能を持ち、この記録は機体に含まれる各種センサーからの出力情報、例えば加速度センサーによる加速度情報、GPS受信機によるGPS位置情報や、デジタルカメラで撮影された画像や動画情報、高度情報、風速や風向き情報など、と共に記録される。
荷物管理部205はCPU201と連携し、荷物に関する処理を行い、その他には荷物情報の記録、荷物の授受、荷物授受の際の相手先の確認(暗証番号等による確認で意図されない相手には荷物が渡されない)等の制御を行う。荷物管理部205に接続された飛散防止部209は緊急時、特にドローンが墜落した際に荷物(特に検体)が飛散しないように制御する。温度制御部206は荷物管理部205を介してCPU201 と通信し、荷物の温度制御あるいは、荷物の温度が意図した値となるように飛行制御部203と連携して飛行制御を行う。温度履歴記憶部207はドローンの飛行時の荷物の温度履歴を記憶し、その記憶は、例えば、荷物(特に検体)に異常があった場合に、温度履歴に原因があったかどうかを確認するために用いられる(温度履歴記憶部207はCPU201のメモリに兼ねても良い)。
次に、飛行制御部203によるドローンの飛行制御について詳述する。飛行制御部203は、経路記憶部204に接続され、経路記憶部204に記憶された地図情報および経路情報に基づいてドローン100が目的地まで飛行し、到達するように制御する(経路記憶部204はCPU201のメモリに兼ねても良い)。ここで、さらに、地図情報には地図上の構造物や空き地などの情報が含まれる。航路の設定方法については予め最短距離の経路を選ぶ、風向きなどを考慮して最短時間の経路を選ぶ、あるいは、地図上の構造物を考慮しながら経路を選ぶなどの方法のそれぞれ、あるいは組み合わせによって設定される。地図上の構造物を考慮する場合、これらの情報には例えば墜落時の安全性を考慮した優先順位(例えば、優先順位が高い順にS,A,B,C,D,E、進入禁止箇所×)が付けられ(表1)、
Figure 2021028247
優先順位が高い場所を縫うように飛行する経路、あるいは、複数の経路の候補から地図上の構造物による優先順位による重みづけを行いそれらの候補から最適のものを選択するなどによって行うことができる。さらに、実際のドローンの飛行時には、機体に備え付けられるカメラ105あるいは熱感知カメラを用いて、地上の人物や危険箇所を避けるように航路を修正する、あるいは、無線受信機をさらに備え、受信した天気情報と連携し、局地的豪雨をさけるように航路を修正するようにしても良い。また、墜落が予期される際には優先順位が高い地点に墜落するように機体状態に応じて航路の修正設定がなされ、利用可能な部位を利用して、例えば、プロペラの1個が不調な場合には残りのプロペラを利用してその地点まで飛行、接地する。さらに、墜落時には、墜落の可能性が生じた時点、墜落時、あるいは墜落後の少なくともいずれかの時点で、GPSによる機体または/および荷物の位置情報を基地局に送信する。
温度管理制御部206は、荷物(特には検体)の保存に適するように温度制御する。好ましくは、検体の保存条件(常温、冷蔵、冷凍)ごとの温度設定にすることが可能である。典型的には、常温としては25℃前後、体温の37℃前後、冷蔵は4〜8℃、冷凍は−10〜−20℃、またはディープフリーズとして−70℃前後で恒温の温度設定ができる。さらに、所定の温度から所定の温度への温度変化をもたせるような設定もできる。
次に、プレ処理部208について詳述する。プレ処理部208は、検査機関における検体の検査時間を短縮することに役立つ。例えば、検査時に所定温度で一定時間の恒温処理が必要な検査を例に挙げる。この場合、検体が搭載された状態で、機体の無線通信部と基地局のホストコンピューターが通信を行い、基地局までの飛行に要する時間および基地局に到着後に検査までに要する時間を算出し、到着後にすぐに検査に取り掛かれるように、恒温処理を温度管理制御部206と共同しながら検体の輸送時に開始する。例えば、37℃で30分の恒温処理の後に検査を開始するケースについて、ある時点での基地局との通信の結果、基地局到着から検査開始までに5分、基地局までの飛行時間が40分と算出された場合、15分後に庫内を37℃に設定し、温度を維持し、恒温処理が25分続けられた状態で基地局に到着し、検査機関の検査室に移送され、到着から5分さらに恒温処理されたのちに検査が行われる。このプレ処理によって、検査室での検査開始までの時間が短縮される。ここで、各時間の算出と基地局との通信は随時行ってもよく、また、輸送の遅れ等を考慮して、必要時間より短めに機体内での恒温時間を設定しても良い。さらに、例えば、荷物搭載後、所定時間経過後(到着までに所定時間が見込まれる場合)で輸送中に、ドローン内で検体容器に試薬を注入するという作業を行うようにしてもよい。また、凍結した検体は融解しないと測定できないので、凍結検体についてドローン内で、検査機関への到着前、あるいは検査機関での検査着手時間に合わせて、室温でゆっくり、または37℃の加温状態で融解することもできるように調整することもできる。
次に荷物収納庫103について詳述する。荷物収納庫103は温度管理ができるものであれば樹脂、あるいは金属などから構成されるケースを利用することができる。また、荷物や検体によっては、気圧変化や空気中の有害物質に影響を受けるものがある。このため、ケースは1気圧を維持されるように機密されているのが好ましい。また、検体の流出を避けるためには負圧で維持されるように機密されているのが好ましい。また、内部で霜が形成されないように防水手段によって水分の侵入を防ぐ、あるいは内部にシリカゲル・濃硫酸・塩化カルシウム・生石灰・五酸化二リンなどの吸湿剤など(特に固体塩化カルシウムが好ましい)の吸湿手段をケース内に備え水分を吸収させると都合が良い。さらに、破損しやすい荷物や、病原菌が入った検体もありえるので荷物収納庫103は少なくともJIS Z0202(包装貨物 落下試験方法 自由落下試験を用いた場合)に準じて10m程度の落下試験に合格していることが望ましい。ここで、荷物収納庫103内の荷物の衝撃耐性を高めるために、収納庫内壁にエアバックを搭載し、接地の衝撃が検出された際に内部のエアバックを展開させ荷物への衝撃を和らげるようにしても良い。さらに、荷物引き渡し時のセキュリティ確保のために、荷物収納庫は関係者以外に開封されないように施錠されていることが好ましい(コード入力で開封できるようになっていると都合がよい)。また、荷物収納庫103をいくつかの区画に分け、区画ごとに施錠してもよい。
図3(A)はステンレス製の2重構造による真空断熱構造からなる荷物収納庫300の一例を示す縦断面図である。図3(A)において、上部蓋裏面にヒーター301(ニクロム線ヒーター等が利用できるが、急加熱などを考慮すると窒化アルミヒーターなどのセラミックヒーター、荷物収納庫や荷物(検体容器など)の形状に合わせられるシリコンラバーヒーターなどが都合がよい。)が配置されている。また、収納庫103の収納庫内304下部には収納庫103の下面に設けられたペルチェ素子303と熱的に接続された冷却部材302(熱電対の良い金属、例えば、銅やアルミニウムが好ましいが、軽量化のためにはアルミニウムからなるプレートや、シリコンあるいは非シリコン製の熱伝導シートが特に好ましい。)が配置されている。ここでは冷却手段としてはペルチェ素子303を用いたが、重量の観点からは回転ファン、放冷フィンや水の気化熱を利用した冷却手段なども利用できる。これらのヒーター301と冷却部材302とが庫内に設けられた温度センサー(図示しない)の検出温度に基づいて、電気的に接続された温度管理制御部206によって温度制御され、適切な庫内温度(典型的には、−10℃〜40℃程度)とされる。また、機体101に搭載される加速度センサー等の異常検知手段によって、ドローンの飛行状態に異常が生じて墜落が予想される際、あるいは意図されない受取人によって検体が開封される危険が生じた場合(例えば、収納庫開封のための暗証番号を間違っている場合や、ドローンが飛行経路上で略奪された場合など)には、ヒーター301によって庫内304を高温に急速加熱(典型的には100℃以上)し、庫内304及び検体の滅菌・殺菌を行うようにしても良い。また、別途、着火剤や燃焼材料、発熱材料を収納庫内304に搭載して、この用途に用いることもできる。例えば、酸化カルシウム粉末入り容器を搭載し、異常時には内容物が庫内に射出されるとともに、水分を供給することによって庫内が加熱されるようにする。これによって、収納庫300が破損した際の検体による汚染を防ぐことができる。典型的には、これらの処理は飛散防止部209が関連構成部位と共同して制御する。なお、高温加熱処理に対応できるように、庫内304は断熱密封されるようにされていると墜落安全性が高まる。また、冷凍にした検体を収容する、あるいは冷凍にして輸送することによって墜落時の汚染を防ぐこともできる。
図3(B)は樹脂製の容器の内部に真空断熱板を配置した荷物収納庫300の一例の縦断面図である。本実施例では樹脂性容器内304の6つの内壁に沿うように真空断熱板305が配置されている。また、前述の実施例のように庫内304にヒーター(図示しない)と冷却装置(図示しない)が設けられ、庫内304の温度調整が行われる。本実施例では収納庫300の内壁に発泡樹脂(典型的にはウレタン樹脂)射出部位307が設けられ、飛行状態の異常等が検知された場合には、庫内304の荷物(特には検体)を完全に覆うように発泡樹脂が庫内304に充填される。これによって上述の実施例同様に検体による汚染が防がれる。また、本実施例の場合には発泡樹脂が緩衝材となり、墜落時の衝撃による荷物(例えば、検体容器)の破損が防がれる。本実施例ではさらに容器の周囲に金属製のフィン306(熱伝導性の高い材料、例えば、アルミニウム、銅など)が設けられている。このフィン306は飛行時の安定性を高める、収容庫の放熱、収容庫の固定の際のレーンとの嵌合構造などの機能を併せ持つ。
また、荷物として検体などの攪拌されると都合の良いものが収容される場合には、収容庫には検体を撹拌する手段を設けると都合が良い。撹拌手段の一例としては振動モーターを庫内に搭載し、検体容器を直接撹拌することが挙げられる。図4に撹拌機構のその他の一例を示した。この例では収納庫300の外部に設けられたプロペラ401と、プロペラ401と連結され、一端に突起403を持ち庫内304に配置される円盤402と、下部に前記突起403と接触する凸部(404、405)を両端に有する検体ラック406が含まれる。この例の動作を図4を参照しながら説明する。ここでドローンの飛行に伴ってプロペラ401が回転し、それに伴ってさらに円盤402が回転する。そして、円盤402の回転時に検体ラック406の下部の凸部(404、405)と円盤401の突起403が干渉し、検体ラック406が紙面で左右(図4(A)と図4(B)の状態が交互に繰り返される)に揺動される。これによって検体容器407に含まれる検体が撹拌されことになる。
図5には、荷物の輸送時にドローン100内で検体容器407に試薬を注入するという作業を行うようにするための荷物収容庫300内の構成の一例を示した。庫内304には試薬容器501、試薬ノズル502、試薬ノズル移動機構503が配置され、所定タイミングで試薬容器501内の試薬が試薬ノズル502によって吸引され、試薬ノズル502が試薬ノズル移動機構503によって所定の検体容器407上に配置され、続いて検体容器407に試薬容器501内の試薬を試薬ノズル502を介して注入するように制御される。ドローン100の飛行時の揺れによる検体や試薬の漏れを防ぐために、容器の開口は樹脂製のシートに覆われ、ノズルの先端が針状になっており、試薬の注入時には樹脂シートに針が刺さり、針の抜き去り後にはシートの穴がふさがるもの、あるいは開口にノズルの移動に連動して開閉する蓋が設けられると都合がよい。また、本実施例では攪拌の例を示したが、庫内で遠心分離など他の処理を行う構成を持っても良い。
<実施例2>
次に、ドローン100の墜落のリスク対策に着目した本発明の第2の実施例を図6に示した。本実施例はドローン100に不具合が生じ墜落が予期される際の動作を示すものである。図6(A)では、機体ボディ601上部の内側にパラシュート機構602が配置され、内蔵されるセンサー(図示しない)、典型的には加速度センサーによって、機体に外部からの衝撃が加えられたり、一定以上の速度で機体が落下していることをセンサーで検知すると、あるいは、空中でドローンのプロペラが停止したりといった異常が生じると、ボディ601内部に設けられたパラシュートが射出器602から矢印A方向に展開する。さらに、同時に、また少し遅れて、収納庫604の両サイドに設けられたエアバックの射出器605が作動し、このエアバックが降下後、初めに地面に接地することによって着陸時の衝撃が緩和される。図6(B)では、パラシュートの射出器606が機体601下部、特には収納庫604の下部にパラシュートの射出器606が設けられている。この場合、異常時にパラシュートは機体601の下面から開くことになり、パラシュート降下時は機体下面を上に向けて行われることとなる。その結果、接地時に機体601がまず接地して収納庫604の接地の際のクッションとなるため、収納庫604が機体601に保護されることになる。なお、この場合、パラシュート606が真下に開くと機体601がパラシュート606と絡む虞れがあるので斜め下方向に射出される(矢印B方向)ようにすると都合が良い。図7は実際に異常が発生し、パラシュート606が射出された際の作動例を示したものである。先ず、図7(A)に示したように斜め下方にパラシュート702が射出器606から射出され、そのパラシュート702の揚力によって機体601が矢印Cのように回転し、図7(B)で示したように機体の上下が逆転した状態で降下する。ここで、パラシュート702射出のタイミングに遅れて、エアバッグ704がエアバック射出器605から射出され、飛行の安定化と着地時の衝撃が緩和される。
図6(C)は機体601や収納庫604に設置され、飛散防止部209と関連構成部位により制御される射出器(605、606)の一例である。図に示したように、筒状容器607の基部に火薬608、火薬による燃焼を防ぐための蓋611、パラシュート、エアバック、粉末体などの射出物609、蓋610からなる。この筒状容器607は機体の制御機構に電気的に接続され、異常時等に電気信号が入力されると基部の火薬608に着火し、射出物609が放出される。
さらに本実施例のドローンはミリ波発信装置を搭載し、その反射波を検出する検出器を更に備え、その反射波に基づいて障害物を検知し、障害物を回避するようにプログラムされても良い。また、ドローンに搭載されたカメラの画像の画像分析によって障害物を検知し、障害物を避けるようにプログラムしても良い。
<実施例2の変形例>
上述の第2の実施例ではドローン100の機体601と荷物収納庫604が一体として降下する例を示したがこれに限られるわけではない。図8に示した本変形例の場合、機体に異常の発生が検出された場合、機体601と収納庫604の一体化された状態から(図8(A))から、機体601と収納庫604(図8(B))が分離され、それぞれにパラシュート(802、803)で降下する(図8(C)および図8(D))。これによって、収納庫の効果速度が減少し、破損の可能性が減少する。さらに、荷物の全体がエアバックで覆われるようにされると荷物の破損の虞を減少することができる。
図9は図8(D)で示した収納庫604のエアバックの射出器の他に、隣り合うエアバック射出器間に速乾性樹脂射出器(図示しない)を設けた荷物収納庫902(機体を含んでも良い)の例を示した。この例では降下時にまずエアバック904が射出展開され、続いて隣り合うエアバック904間の隙間に速乾性の樹脂903が付着するように速乾性樹脂が射出される。このように、収納庫604全体がエアバック904と速乾性樹脂903で覆われるようにすると機密性が上がり、さらに安全性が高まる。
<その他の実施例>
ドローンのような小型飛行隊の場合、飛行中の鳥の攻撃による飛行への障害も多く見受けられる。そこで、本実施例では、鳥害防止のために鳥害防止手段、例えば、鳥の嫌がる超音波、ディストレスコール(忌避声)発生装置をさらに機体に搭載している。また前述の鳥害防止手段の他に、ホログラムテープ、目玉ギラギラテープ(商品名)を機体または荷物収納庫周囲に貼り付けてもよい。この方法は重量の観点からより好ましい。
飛散防止部209や荷物管理部205及びそれらに関連する構成部分は、それぞれのバックアップ電源や簡単なプログラム実行機能を持つようにしても良い。このように構成することによって、緊急時の荷物の飛散防止処理や滅菌・殺菌処理等の機能をメインバッテリのバッテリ切れや、CPU201の機能不全が起こった際でも的確に機能させることができる。
また、上述の実施例ではドローンを想定していたが自立航法可能な無人飛行体(ただし、滑走路等を必要としない点でドローンを利用することが好ましい。)、さらには自立型無人移動体であればこれに限られない。例えば、地中に埋められたパイプ内を移動する小型無人車両などでも構わない。また、荷物についても主に生体関連試料の検体について説明してきたが本発明が適用できるものであればこれに限られず例えば生鮮食品や、劇物毒物などの輸送に適用することもできる。
<検体回収システムへの適用例1>
図10はドローンを利用した検体回収システムの概略を示した図である。基地局11はドローンを収容し、メインテナンスを行う基地局であり、医療機関12は検査すべき検体を提示する医療機関であり、検査機関13は医療機関12から提示された検体について必要な項目について検査する検査機関である。検査機関がドローンを保持している場合は基地局と検査機関を同一のものとしても良い。
ドローン10は基地局11に配置されており、内蔵されるバッテリが充電されて飛行可能な状態に保持されている。典型的には、次の工程に従ってシステムが運用されるがこれに限られるものではない。
(1)医療機関からのリクエスト、あるいは定期的な収集の予定に応じて、リクエストあるいは用途に応じたドローンが選択され、基地局においてドローンの飛行計画が設定され、ドローンに飛行経路および途中での検体のピックアップ、指示のある場合は飛行時の検体の処理(温調を含む)がプログラムおよび記憶される。ただし、この一部または全てはプログラムされず、基地局からの遠隔操作によっても良い。また、ドローンにカメラを積載し、基地局から飛行を監視し、適宜、操作あるいは再プログラミングしても良い。
(2)飛行計画が設定されると、ドローンは目的の医療機関へと離陸・飛行する。
(3)指定の医療機関の着地ポートにドローンが着陸し(着地ポートがない場合は指定の安全な位置に着地)、ポートで飛行状態、機能チェック、充電などの必要な処理を行う。そして、着地ポートから自動で荷物収納庫に検体を収容、あるいは、荷物収納庫を搭載する(ここで、人的に検体を荷物収納庫に収容、あるいは検体の収容されたケースをドローンに搭載しても良い)。ここで、検体あるいは収容ケースに貼付された二次元コード等によって当初予定された検体情報との比較を行う(当初プログラムされていない場合はこの操作は行わない)。問題があった場合は、光や音、無線通信などで基地局、あるいは、医療機関にアラートを発生し、確認を促す。次に、同時に二次元コード等によって、検体情報から飛行時の処理や行き先などの情報について、登録(最初にプログラムされていない場合)、修正を行う。次に、飛行計画と機体の状態のチェックを行い、飛行に問題がない場合に目的地(検査機関)に向けて離陸し、飛行する。
(4)ドローンの飛行時には、ドローンの荷物収納庫または収容ケース内の検体の所定の温度管理を行う。温度管理については収納庫の放冷、温度制御および/または温度履歴の記録を行う。また、検体の温度情報について基地局に無線送信を行う
(5)指定の検査機関の着地ポートにドローンが着陸し(着地ポートがない場合は指定の安全な位置に着地)、ポートで飛行状態、機能チェック、充電などの必要な処理を行う。そして、着地ポートから自動で荷物収納庫から検体を搬出、あるいは、収容ケースを離脱する(ここで、人的に検体を収容ケースに搬出、あるいは検体の収容されたケースをドローンから離脱しても良い)。
続いて、搬出された検体は自動で移送ラインを経由し、自動分析装置にセットされる。自動分析装置では検体容器(あるいはラック)に貼付された二次元コードに応じて定められた検査が行われる。ここでは自動で検査が行われる例が示されたが人的に検体を移送して、自動分析装置で分析を行っても良い。検査結果は好ましくは自動的に無線通信等を介して、医療機関に送信される(基地局を経由しても良い)。この際に医療機関から再検査のリクエスト、あるいは、追加項目の指示があった場合にはそれらの検査を行い、結果を送信する。
(6)次に、飛行計画と機体の状態のチェックを行い、飛行に問題がない場合に目的地(基地局)に向けて離陸し、飛行する。
(7)指定の基地局の着地ポートにドローンが着陸し(着地ポートがない場合は指定の安全な位置に着地)、ポートで飛行状態、機能チェック、充電などの必要なメインテナンスを行い、次の飛行に備える。
(8)緊急時の処理1(バッテリ容量が足りなくなった場合)
ドローンの飛行中に、バッテリの劣化や、飛行行程中での想定外の負荷の発生により飛行中に目的地までの飛行のためにバッテリ残量が十分ではない事態が発生し得る(典型的にはこれらの不具合を想定し、計算されたバッテリ容量よりも20%以上多くバッテリ容量を想定して飛行を行う。この場合、近傍の提携する基地局へ緊急着陸するためのルート計算・ルート変更飛行を行う。また、付近に到達可能な基地局がない場合には、記憶された地図情報と優先順位情報から、到達可能な地点で最も優先順位の高い地点を目的地として飛行を行う。なお、本事態が発生した際には発生時点で基地局と通信を行い、基地局からの指示に従って飛行するようにしても良い。
(9)緊急時の処理2(飛行に支障が生じた場合)
ドローンの機体状態の自己分析を行い、飛行の航路修正ができる状態か、あるいは直ぐに墜落しそうな状態かの判定を行い、航路修正ができる状態であれば、最も近い地図上の優先順位の高い位置に向けて飛行する。直ぐに落下の危険性が出てきた場合は、荷物の滅菌処理、パラシュート展開、エアバック展開、墜落の基地局への通知、墜落の周囲への警報を行う。
このシステムによって、医療機関からのリクエストに応じて検体の回収、配送を行うことができるので迅速に検査結果を医療機関に返すことが可能で迅速な診断、治療を行うことができる。本システムは検体だけでなく、試薬の運搬や一般的な荷物に用いても良い。
<検体回収システムへの適用例2>
図11は二つの検査機関を経由する例を示したものである。適用例2は例えば検体に対する検査項目が検査機関13だけでは行えず、検査機関14にも依頼する必要がある場合、検査機関13で一部の検体を搬出し、残りの検体を検査機関14で搬出する場合、あるいは検査機関14に検査を依頼するが試薬等(なんらかの前処理を依頼する場合も含む)が検査機関14にない場合に検査機関13(あるいは試薬サプライヤー)において必要な試薬等を搭載し、検体を検査機関14に搬送する場合などのようにいくつかの検査機関を経由して検体を搬送するシステムを示したものである。この場合、それぞれの検査機関に応じて区分された収容庫を用いて荷物の収受を行い、その際には検査機関ごとの収容庫の開錠・施錠方法を取ることで間違った荷物の収受を避けることができる。
<検体回収システムへの適用例3>
図12は検体を提示する医療機関が飛行禁止区域に含まれる場合の検体回収システムの例を示したものである。本適用例において、飛行禁止区域に含まれる病院15内の検査室16から地底パイプ17が近傍のビルまで延び、近傍のビル18の屋上にドローンの発着用の基地局19が設けられている。この例において、検体は検査室から地底パイプ搬送用小型自立型移動体で近傍のビルの屋上の基地局まで搬送され、基地局で検体回収システムのドローンに検体が積みなおされ前述の検体回収システムを介して搬送される。
以上、本発明の実施形態を例示したが、上記実施形態はあくまで一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置換、変更を行うことができる。また、各構成や、形状、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数等は適宜変更して実施することができる。さらにそれぞれの実施例を組み合わせて新たな実施形態とすることもできる。
本発明によれば、ドローンを用いた荷物、特に検体の輸送を安全かつ確実に行うことができ、特に検体の回収及び結果の提供システムを迅速化することができる。
100 ドローン
101 機体
102 プロペラ
103 荷物収納庫
104 荷物収納庫保持部
105 カメラ
106 コントロール部
107 電源部
108 無線アンテナ
109 モーター
201 CPU
202 無線通信部
203 飛行制御部
204 経路記憶部
205 荷物管理部
206 温度制御部
207 温度履歴記憶部
208 プレ処理部
209 飛散防止部



Claims (15)

  1. 荷物を積載可能な小型無人移動体であって、放冷機構、温度履歴記録手段、温度制御手段の少なくともいずれか一つを含む前記荷物の温度管理制御手段を有することを特徴とする小型無人移動体。
  2. 自立飛行制御手段および航路記憶手段を有する小型無人移動体であって、
    前記航路記憶手段には地図情報と、前記地図情報と関連付けられた重み付けファクターとを有することを特徴とする小型無人移動体。
  3. 前記小型無人移動体が荷物を積載可能であって、さらに、放冷機構、温度履歴記録手段、温度制御手段の少なくともいずれか一つを含む前記荷物の温度管理制御手段を有することを特徴とする請求項2に記載の小型無人移動体。
  4. 前記荷物が密閉容器に積載されていることを特徴とする請求項1または請求項3に記載の小型無人移動体。
  5. 前記密閉容器内が1気圧または負圧に保たれていることを特徴とする請求項4に記載の小型無人移動体。
  6. 前記密閉容器が落下衝撃耐性を有することを特徴とする請求項4または請求項5に記載の小型無人移動体。
  7. 前記荷物の滅菌・殺菌手段をさらに有することを特徴とする請求項4ないし請求項6のいずれか一項に記載の小型無人移動体。
  8. 前記荷物の飛散防止手段をさらに有することを特徴とする請求項4ないし請求項7のいずれか一項に記載の小型無人移動体。
  9. 前記密閉容器内にエアバックが設けられていることを特徴とする請求項4ないし請求項6のいずれか一項に記載の小型無人移動体。
  10. 前記密閉容器にパラシュートが設けられていることを特徴とする請求項4ないし請求項6のいずれか一項に記載の小型無人移動体。
  11. 前記密閉容器を開封するためのセキュリティ手段が設けられていることを特徴とする請求項4ないし請求項6のいずれか一項に記載の小型無人移動体。
  12. 前記荷物が生体試料を含む検体であることを特徴とする請求項4ないし請求項6のいずれか一項に記載の小型無人移動体。
  13. 前記検体のプレ処理を行うことを特徴とする請求項4ないし請求項6のいずれか一項に記載の小型無人移動体。
  14. 前記小型無人移動体がドローンであることを特徴とする請求項1ないし請求項13のいずれか一項に記載の小型無人移動体。
  15. 小型飛行体を用いた荷物の集配システムであって、
    小型飛行体が飛行指示を受け取る工程と、
    前記小型飛行体が医療機関に飛行する工程と、
    前記小型飛行体が医療機関から生体関連試料の検体を受け取る工程と、
    前記小型飛行体が放冷機構、温度履歴記録手段、温度制御手段の少なくともいずれか一つを含む前記荷物の温度管理を行う工程と、
    前記小型飛行体が前記検体を検査機関に移送する工程と、
    前記移送時にトラブルが生じた場合、検体の滅菌処理および/または飛散防止処置を行う工程と、
    からなる集配システム。







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