JP2021026024A - 偏光子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】品質のばらつきが小さく、かつ、優れた光学特性を有する偏光子を簡便に製造し得る方法を提供すること。【解決手段】本発明の偏光子の製造方法は、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに延伸処理と染色処理とを施すことを含み、染色処理以降の処理に用いられる処理浴の少なくとも1つに、還元剤とホウ酸とを含むヨウ素濃度調整液を加えることを含む。【選択図】なし
Description
本発明は、偏光子の製造方法に関する。
代表的な画像表示装置である液晶表示装置には、その画像形成方式に起因して、液晶セルの両側に偏光子(実質的には、偏光子を含む偏光板)が配置されている。偏光子は、代表的には、ポリビニルアルコール(PVA)系樹脂フィルム(例えば、単一のPVA系樹脂フィルム、基材とPVA系樹脂層との積層体)を染色工程、架橋工程および延伸工程等に供することにより製造される(例えば、特許文献1または2)。偏光子の製造における各工程は、代表的には、PVA系樹脂フィルムをロール搬送しながら処理浴に浸漬することにより行われる。ここで、PVA系樹脂フィルムに導入されたまたは付着したヨウ素が処理浴(例えば、架橋浴、洗浄浴および/または延伸浴)に溶出する場合がある。処理浴は必要に応じてヨウ素またはヨウ化物(以下、単にヨウ素という)を所定濃度で含むところ、このような場合には処理浴のヨウ素濃度が設定濃度よりも高くなってしまう場合がある。あるいは、ヨウ素を含まない設定の処理浴にヨウ素が存在することになる。その結果、得られる偏光子の光学特性が設計値からずれてしまう場合がある。
上記のような問題を解決するために、アスコルビン酸水溶液を処理浴に添加して当該処理浴中のヨウ素濃度を調整することが行われる場合がある。しかし、アスコルビン酸水溶液は、調製後短期間でカビが発生する場合が多く、当該カビに起因して得られる偏光子の光学特性が不十分となる場合がある。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、品質のばらつきが小さく、かつ、優れた光学特性を有する偏光子を簡便に製造し得る方法を提供することにある。
本発明の偏光子の製造方法は、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに延伸処理と染色処理とを施すことを含み、該染色処理以降の処理に用いられる処理浴の少なくとも1つに、還元剤とホウ酸とを含むヨウ素濃度調整液を加えることを含む。
1つの実施形態においては、上記還元剤はアスコルビン酸を含む。
1つの実施形態においては、上記ヨウ素濃度調整液における還元剤濃度は0.1重量%〜10重量%である。
1つの実施形態においては、上記ヨウ素濃度調整液におけるホウ酸濃度は0.05重量%〜10重量%である。
1つの実施形態においては、上記製造方法は、上記ヨウ素濃度調整液を上記処理浴に加える際に、該ヨウ素濃度調整液を希釈することを含む。
1つの実施形態においては、上記ポリビニルアルコール系樹脂フィルムは単一フィルムである。別の実施形態においては、上記ポリビニルアルコール系樹脂フィルムは、基材に塗布形成されたポリビニルアルコール系樹脂層である。さらに別の実施形態においては、上記ポリビニルアルコール系樹脂フィルムは、基材に積層されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムである。
1つの実施形態においては、上記還元剤はアスコルビン酸を含む。
1つの実施形態においては、上記ヨウ素濃度調整液における還元剤濃度は0.1重量%〜10重量%である。
1つの実施形態においては、上記ヨウ素濃度調整液におけるホウ酸濃度は0.05重量%〜10重量%である。
1つの実施形態においては、上記製造方法は、上記ヨウ素濃度調整液を上記処理浴に加える際に、該ヨウ素濃度調整液を希釈することを含む。
1つの実施形態においては、上記ポリビニルアルコール系樹脂フィルムは単一フィルムである。別の実施形態においては、上記ポリビニルアルコール系樹脂フィルムは、基材に塗布形成されたポリビニルアルコール系樹脂層である。さらに別の実施形態においては、上記ポリビニルアルコール系樹脂フィルムは、基材に積層されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムである。
本発明によれば、偏光子の製造方法において、染色工程以降に用いられる処理浴の少なくとも1つに、還元剤とホウ酸とを含むヨウ素濃度調整液を加えることにより、品質のばらつきが小さく、かつ、優れた光学特性を有する偏光子を簡便に製造することができる。より詳細には、還元剤(代表的には、アスコルビン酸)を含むヨウ素濃度調整液を上記処理浴に加えることにより、ポリビニルアルコール(PVA)系樹脂フィルムに導入されたまたは付着したヨウ素が処理浴に溶出した場合に当該ヨウ素を還元できるので、処理浴のヨウ素濃度を設定値(ゼロを含む)から所定の範囲内に維持することができる。その結果、品質のばらつきが小さい偏光子を製造することができる。さらに、ヨウ素濃度調整液にホウ酸を加えることにより、カビの発生を防止することができ、カビによる偏光子の光学特性に対する悪影響を防止することができる。その結果、優れた光学特性を有する偏光子を製造することができる。加えて、ヨウ素濃度調整液におけるカビの抑制は、製造効率の向上および低コスト化にも寄与し得る。すなわち、ヨウ素濃度調整液を所定期間保管しておくことができるので、偏光子の製造のたびにヨウ素濃度調整液を調製する必要がなく、かつ、ヨウ素濃度調整液の廃棄ロスが顕著に少なくなる。
以下、本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
A.偏光子の製造方法の概略
本発明の実施形態による偏光子の製造方法は、PVA系樹脂フィルムに延伸処理と染色処理とを施すことを含む。代表的には、当該製造方法は、PVA系樹脂フィルムに延伸処理、膨潤処理、染色処理、架橋処理、洗浄処理および乾燥処理を施すことを含む。各処理は、任意の適切な順序およびタイミングで行われ得る。したがって、各処理を上記の順序で行ってもよく、上記とは異なる順序で行ってもよい。必要に応じて、1つの処理を複数回行ってもよく、特定の処理(例えば、膨潤処理)を省略してもよい。さらに、上記以外の処理(例えば、不溶化処理)を任意の適切なタイミングで行ってもよい。
本発明の実施形態による偏光子の製造方法は、PVA系樹脂フィルムに延伸処理と染色処理とを施すことを含む。代表的には、当該製造方法は、PVA系樹脂フィルムに延伸処理、膨潤処理、染色処理、架橋処理、洗浄処理および乾燥処理を施すことを含む。各処理は、任意の適切な順序およびタイミングで行われ得る。したがって、各処理を上記の順序で行ってもよく、上記とは異なる順序で行ってもよい。必要に応じて、1つの処理を複数回行ってもよく、特定の処理(例えば、膨潤処理)を省略してもよい。さらに、上記以外の処理(例えば、不溶化処理)を任意の適切なタイミングで行ってもよい。
本発明の実施形態においては、染色処理以降の処理に用いられる処理浴の少なくとも1つに、還元剤とホウ酸とを含むヨウ素濃度調整液を加えることを含む。すなわち、ヨウ素濃度調整液は、処理浴の1つのみに加えられてもよく、2つ以上に加えられてもよく、染色処理以降の処理浴すべてに加えられてもよい。例えば、製造方法が延伸処理、染色処理、第1の洗浄処理、架橋処理、第2の洗浄処理および乾燥処理をこの順に含む場合、ヨウ素濃度調整液は、第1の洗浄浴および/または架橋浴に加えられ得る。また例えば、製造方法が空中補助延伸処理、染色処理、架橋処理、水中延伸処理、洗浄処理および乾燥処理をこの順に含む場合、ヨウ素濃度調整液は、架橋浴および/または水中延伸浴に加えられ得る。ヨウ素濃度調整液が加えられる処理浴は、ヨウ素またはヨウ化物を所定濃度含むよう設定されていてもよく、ヨウ素またはヨウ化物を含まないよう設定されていてもよい。処理浴がヨウ素またはヨウ化物を所定濃度含むよう設定されている場合、ヨウ素濃度調整液は、PVA系樹脂フィルムから溶出したヨウ素またはヨウ化物を還元することにより、処理浴のヨウ素濃度を設定値から所定の範囲内に維持することができる。処理浴がヨウ素またはヨウ化物を含まないよう設定されている場合、ヨウ素濃度調整液は、上記と同様にして処理浴のヨウ素濃度を実質的にゼロに維持し得る。
最終的に偏光子となるPVA系樹脂フィルムは、単一フィルムであってもよく、基材に塗布形成されたPVA系樹脂層であってもよく、基材に積層されたPVA系樹脂フィルムであってもよい。
以下、一例として、基材と当該基材に塗布形成されたPVA系樹脂層との積層体を各処理に供する場合について説明するが、本発明が単一のPVA系樹脂フィルムおよび基材とPVA系樹脂フィルムとの積層体にも同様に適用され得ることは当業者に自明である。また、上記のとおり各処理は任意の適切な順序で行われ得、記載順序に限定されるものではない。
B.積層体
積層体は、上記のとおり、基材と当該基材に塗布形成されたPVA系樹脂層とを含む。
積層体は、上記のとおり、基材と当該基材に塗布形成されたPVA系樹脂層とを含む。
B−1.PVA系樹脂層
PVA系樹脂層を形成するPVA系樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体が挙げられる。ポリビニルアルコールは、ポリ酢酸ビニルをケン化することにより得られる。エチレン−ビニルアルコール共重合体は、エチレン−酢酸ビニル共重合体をケン化することにより得られる。PVA系樹脂のケン化度は、通常85モル%以上100モル%未満であり、好ましくは95.0モル%〜99.95モル%、さらに好ましくは99.0モル%〜99.93モル%である。ケン化度は、JIS K 6726−1994に準じて求めることができる。このようなケン化度のPVA系樹脂を用いることによって、耐久性に優れた偏光子を得ることができる。ケン化度が高すぎる場合には、ゲル化してしまうおそれがある。
PVA系樹脂層を形成するPVA系樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体が挙げられる。ポリビニルアルコールは、ポリ酢酸ビニルをケン化することにより得られる。エチレン−ビニルアルコール共重合体は、エチレン−酢酸ビニル共重合体をケン化することにより得られる。PVA系樹脂のケン化度は、通常85モル%以上100モル%未満であり、好ましくは95.0モル%〜99.95モル%、さらに好ましくは99.0モル%〜99.93モル%である。ケン化度は、JIS K 6726−1994に準じて求めることができる。このようなケン化度のPVA系樹脂を用いることによって、耐久性に優れた偏光子を得ることができる。ケン化度が高すぎる場合には、ゲル化してしまうおそれがある。
PVA系樹脂の平均重合度は、目的に応じて適切に選択され得る。平均重合度は、通常1000〜10000であり、好ましくは1200〜4500、さらに好ましくは1500〜4300である。なお、平均重合度は、JIS K 6726−1994に準じて求めることができる。
B−2.基材
基材は、偏光子作製のみに用いられる基材(偏光子作製用基材)であってもよく、光学機能フィルムであってもよい。基材が偏光子作製用基材である場合、当該基材は、代表的には、偏光子作製後に剥離除去される。剥離面には、必要に応じて任意の適切な光学機能フィルムが積層され得る。基材が光学機能フィルムである場合、当該基材は、偏光子作製後も剥離されずにそのまま用いられ得る。
基材は、偏光子作製のみに用いられる基材(偏光子作製用基材)であってもよく、光学機能フィルムであってもよい。基材が偏光子作製用基材である場合、当該基材は、代表的には、偏光子作製後に剥離除去される。剥離面には、必要に応じて任意の適切な光学機能フィルムが積層され得る。基材が光学機能フィルムである場合、当該基材は、偏光子作製後も剥離されずにそのまま用いられ得る。
基材が偏光子作製用基材である場合、基材の構成材料としては、任意の適切な熱可塑性樹脂が採用され得る。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート系樹脂等のエステル系樹脂、ノルボルネン系樹脂等のシクロオレフィン系樹脂、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、これらの共重合体樹脂等が挙げられる。好ましくは、ノルボルネン系樹脂、非晶質のポリエチレンテレフタレート系樹脂である。好ましくは、非晶質の(結晶化していない)ポリエチレンテレフタレート系樹脂であり、より好ましくは、非晶性の(結晶化しにくい)ポリエチレンテレフタレート系樹脂である。
基材が光学機能フィルムである場合、光学機能フィルムの具体例としては、位相差フィルム、偏光子保護フィルム、輝度向上フィルムが挙げられる。
C.延伸処理
延伸処理において、積層体は、代表的には3倍〜7倍に一軸延伸される。延伸方向は、積層体の長手方向(MD方向)であってもよく、積層体の幅方向(TD方向)であってもよい。延伸方法は、乾式延伸(例えば、空中延伸)であってもよく、湿式延伸(例えば、水中延伸)であってもよく、これらを組み合せてもよい。また、架橋処理、膨潤処理、染色処理等を行う際に積層体を延伸してもよい。なお、延伸方向は、得られる偏光子の吸収軸方向に対応し得る。
延伸処理において、積層体は、代表的には3倍〜7倍に一軸延伸される。延伸方向は、積層体の長手方向(MD方向)であってもよく、積層体の幅方向(TD方向)であってもよい。延伸方法は、乾式延伸(例えば、空中延伸)であってもよく、湿式延伸(例えば、水中延伸)であってもよく、これらを組み合せてもよい。また、架橋処理、膨潤処理、染色処理等を行う際に積層体を延伸してもよい。なお、延伸方向は、得られる偏光子の吸収軸方向に対応し得る。
D.膨潤処理
膨潤処理は、通常、染色処理の前に行われる。膨潤処理は、例えば、積層体(実質的には、PVA系樹脂層)を膨潤浴に浸漬することにより行われる。膨潤浴としては、通常、蒸留水、純水等の水が用いられる。膨潤浴は、水以外の任意の適切な他の成分を含んでいてもよい。他の成分としては、アルコール等の溶媒、界面活性剤等の添加剤、ヨウ化物等が挙げられる。ヨウ化物としては、例えば、ヨウ化カリウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化亜鉛、ヨウ化アルミニウム、ヨウ化鉛、ヨウ化銅、ヨウ化バリウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化錫、ヨウ化チタン等が挙げられる。好ましくは、ヨウ化カリウムが用いられる。膨潤浴の温度は、例えば、20℃〜45℃である。また、浸漬時間は、例えば、10秒〜300秒である。
膨潤処理は、通常、染色処理の前に行われる。膨潤処理は、例えば、積層体(実質的には、PVA系樹脂層)を膨潤浴に浸漬することにより行われる。膨潤浴としては、通常、蒸留水、純水等の水が用いられる。膨潤浴は、水以外の任意の適切な他の成分を含んでいてもよい。他の成分としては、アルコール等の溶媒、界面活性剤等の添加剤、ヨウ化物等が挙げられる。ヨウ化物としては、例えば、ヨウ化カリウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化亜鉛、ヨウ化アルミニウム、ヨウ化鉛、ヨウ化銅、ヨウ化バリウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化錫、ヨウ化チタン等が挙げられる。好ましくは、ヨウ化カリウムが用いられる。膨潤浴の温度は、例えば、20℃〜45℃である。また、浸漬時間は、例えば、10秒〜300秒である。
E.染色処理
染色処理は、PVA系樹脂層を二色性物質で染色する処理である。好ましくは二色性物質を吸着させることにより行う。当該吸着方法としては、例えば、二色性物質を含む染色液に積層体(実質的には、PVA系樹脂層)を浸漬させる方法、積層体(実質的には、PVA系樹脂層)に当該染色液を塗工する方法、当該染色液を積層体(実質的には、PVA系樹脂層)に噴霧する方法等が挙げられる。好ましくは、染色液に積層体(実質的には、PVA系樹脂層)を浸漬させる方法である。二色性物質が良好に吸着し得るからである。
染色処理は、PVA系樹脂層を二色性物質で染色する処理である。好ましくは二色性物質を吸着させることにより行う。当該吸着方法としては、例えば、二色性物質を含む染色液に積層体(実質的には、PVA系樹脂層)を浸漬させる方法、積層体(実質的には、PVA系樹脂層)に当該染色液を塗工する方法、当該染色液を積層体(実質的には、PVA系樹脂層)に噴霧する方法等が挙げられる。好ましくは、染色液に積層体(実質的には、PVA系樹脂層)を浸漬させる方法である。二色性物質が良好に吸着し得るからである。
上記二色性物質としては、例えば、ヨウ素、二色性染料が挙げられる。好ましくは、ヨウ素である。二色性物質としてヨウ素を用いる場合、染色液としては、ヨウ素水溶液が好ましく用いられる。ヨウ素水溶液のヨウ素の含有量は、水100重量部に対して、好ましくは0.04重量部〜5.0重量部である。ヨウ素の水に対する溶解度を高めるため、ヨウ素水溶液にヨウ化物を配合することが好ましい。ヨウ化物としては、ヨウ化カリウムが好ましく用いられる。ヨウ化物の含有量は、水100重量部に対して、好ましくは0.3重量部〜15重量部である。
染色液の染色時の液温は、任意の適切な値に設定することができ、例えば、20℃〜50℃である。染色液に積層体(実質的には、PVA系樹脂層)を浸漬させる場合、浸漬時間は、例えば、5秒〜5分である。
F.架橋処理
架橋処理においては、通常、架橋剤としてホウ素化合物が用いられる。ホウ素化合物としては、例えば、ホウ酸、ホウ砂等が挙げられる。好ましくは、ホウ酸である。架橋処理においては、ホウ素化合物は、通常、水溶液の形態で用いられる。
架橋処理においては、通常、架橋剤としてホウ素化合物が用いられる。ホウ素化合物としては、例えば、ホウ酸、ホウ砂等が挙げられる。好ましくは、ホウ酸である。架橋処理においては、ホウ素化合物は、通常、水溶液の形態で用いられる。
ホウ酸水溶液を用いる場合、ホウ酸水溶液のホウ酸濃度は、例えば、1重量%〜15重量%であり、好ましくは1重量%〜10重量%である。ホウ酸水溶液には、ヨウ化カリウム等のヨウ化物、硫酸亜鉛、塩化亜鉛等の亜鉛化合物をさらに含有させてもよい。
架橋処理は、任意の適切な方法により行うことができる。例えば、ホウ素化合物を含む水溶液に積層体(実質的には、PVA系樹脂層)を浸漬する方法、ホウ素化合物を含む水溶液を積層体(実質的には、PVA系樹脂層)に塗布する方法、または、ホウ素化合物を含む水溶液を積層体(実質的には、PVA系樹脂層)に噴霧する方法が挙げられる。ホウ素化合物を含む水溶液に浸漬することが好ましい。
架橋に用いる溶液の温度は、例えば、25℃以上であり、好ましくは30℃〜85℃、さらに好ましくは40℃〜70℃である。浸漬時間は、例えば、5秒〜800秒であり、好ましくは8秒〜500秒である。
G.洗浄処理
洗浄処理が1回のみ行われる場合には、洗浄処理は、代表的には架橋処理以降に行われ得る。洗浄処理が2回以上(例えば、2回)行われる場合には、洗浄処理は、代表的には架橋処理の前後に行われ得る。洗浄処理は、代表的には、積層体を洗浄液に浸漬させることにより行われる。洗浄液の代表例としては、純水が挙げられる。純水にヨウ化カリウムを添加してもよい。
洗浄処理が1回のみ行われる場合には、洗浄処理は、代表的には架橋処理以降に行われ得る。洗浄処理が2回以上(例えば、2回)行われる場合には、洗浄処理は、代表的には架橋処理の前後に行われ得る。洗浄処理は、代表的には、積層体を洗浄液に浸漬させることにより行われる。洗浄液の代表例としては、純水が挙げられる。純水にヨウ化カリウムを添加してもよい。
洗浄液の温度は、例えば5℃〜50℃である。浸漬時間は、例えば1秒〜300秒である。
H.ヨウ素濃度調整液の添加
H−1.ヨウ素濃度調整液
ヨウ素濃度調整液は、上記のとおり還元剤とホウ酸とを含む。ホウ酸を導入することにより、ヨウ素濃度調整液におけるカビの発生を防止することができる。具体的には、ホウ酸を含むヨウ素濃度調整液は、調製後好ましくは1か月以上、より好ましくは3か月以上カビが発生しない。その結果、ヨウ素濃度調整液を所定期間保管しておくことができるので、偏光子の製造のたびにヨウ素濃度調整液を調製する必要がなく、かつ、ヨウ素濃度調整液の廃棄ロスが顕著に少なくなる。すなわち、ヨウ素濃度調整液におけるカビの抑制は、偏光子の製造において製造効率の向上および低コスト化に寄与し得る。さらに、カビによる偏光子の光学特性に対する悪影響を防止することができるので、優れた光学特性を有する偏光子を製造することができる。加えて、後述するように、ヨウ素濃度調整液へのホウ酸の導入は、得られる偏光子の特性には実質的に影響を与えない。なお、ヨウ素濃度調整液におけるカビの発生の有無は、目視により確認することができる。
H−1.ヨウ素濃度調整液
ヨウ素濃度調整液は、上記のとおり還元剤とホウ酸とを含む。ホウ酸を導入することにより、ヨウ素濃度調整液におけるカビの発生を防止することができる。具体的には、ホウ酸を含むヨウ素濃度調整液は、調製後好ましくは1か月以上、より好ましくは3か月以上カビが発生しない。その結果、ヨウ素濃度調整液を所定期間保管しておくことができるので、偏光子の製造のたびにヨウ素濃度調整液を調製する必要がなく、かつ、ヨウ素濃度調整液の廃棄ロスが顕著に少なくなる。すなわち、ヨウ素濃度調整液におけるカビの抑制は、偏光子の製造において製造効率の向上および低コスト化に寄与し得る。さらに、カビによる偏光子の光学特性に対する悪影響を防止することができるので、優れた光学特性を有する偏光子を製造することができる。加えて、後述するように、ヨウ素濃度調整液へのホウ酸の導入は、得られる偏光子の特性には実質的に影響を与えない。なお、ヨウ素濃度調整液におけるカビの発生の有無は、目視により確認することができる。
ヨウ素濃度調整液におけるホウ酸濃度は、好ましくは0.05重量%〜10重量%であり、より好ましくは0.1重量%〜7.5重量%であり、さらに好ましくは0.3重量%〜5.0重量%である。ホウ酸濃度がこのような範囲であれば、ヨウ素濃度調整液におけるカビの発生を顕著に抑制することができ、かつ、得られる偏光子に悪影響を与えることがない。
還元剤としては、ヨウ素を還元し得る任意の適切な化合物が採用され得る。還元剤の具体例としては、アスコルビン酸、エリソルビン酸、クロロゲン酸、クエン酸、ロスマリン酸、チオ硫酸、亜硫酸、およびこれらの塩が挙げられる。還元剤は、単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。好ましくは、アスコルビン酸である。
ヨウ素濃度調整液における還元剤濃度は、好ましくは0.1重量%〜10重量%であり、より好ましくは0.2重量%〜8重量%であり、さらに好ましくは0.3重量%〜6重量%である。還元剤濃度がこのような範囲であれば、処理浴中の所望でないヨウ素を適切に還元することができ、その結果、処理浴のヨウ素濃度を設定値(ゼロを含む)から所定の範囲内に維持することができる。
H−2.ヨウ素濃度調整液の添加
ヨウ素濃度調整液の処理浴への添加は、任意の適切な様式により行われ得る。例えば、ヨウ素濃度調整液は、あらかじめ調製し必要に応じて所定期間保管したものをそのまま処理浴に添加してもよく、処理浴に添加する際に希釈してもよい。なお、希釈は、希釈したヨウ素濃度調整液を処理浴に添加する場合ならびに希釈していないヨウ素濃度調整液と希釈剤(例えば、水)とを処理浴に添加する場合を包含する。
ヨウ素濃度調整液の処理浴への添加は、任意の適切な様式により行われ得る。例えば、ヨウ素濃度調整液は、あらかじめ調製し必要に応じて所定期間保管したものをそのまま処理浴に添加してもよく、処理浴に添加する際に希釈してもよい。なお、希釈は、希釈したヨウ素濃度調整液を処理浴に添加する場合ならびに希釈していないヨウ素濃度調整液と希釈剤(例えば、水)とを処理浴に添加する場合を包含する。
ヨウ素濃度調整液(実質的には、還元剤およびホウ酸)の添加速度は、還元剤濃度および/またはホウ酸濃度、ならびに、処理浴の種類(したがって、処理浴中のヨウ素濃度)等に応じて変化し得る。例えば、還元剤濃度が0.5重量%およびホウ酸濃度が0.5重量%であるヨウ素濃度調整液の添加速度は、1時間当たり処理浴(実質的には、処理液)の体積の好ましくは1/700〜1/100であり得る。このような添加速度であれば、処理浴中のヨウ素を適切に還元するとともに、ヨウ素濃度調整液に含まれるホウ酸による偏光子への悪影響を実質的に排除することができる。1つの実施形態においては、ヨウ素濃度調整液は、偏光子の製造中継続的に処理浴に添加され得る。
ヨウ素濃度調整液の添加の様式の2つの代表例を簡単に説明する。言うまでもなくこれらは例示であり、添加様式はこれらに限定されない。(1)例えば、ヨウ素濃度調整液を第1洗浄浴(代表的には、染色浴と架橋浴との間に配置される)に添加する場合、代表的にはヨウ素濃度調整液と水とを添加する。この場合、水の添加速度は例えばヨウ素濃度調整液の添加速度の約11倍であり、実質的には、ヨウ素濃度調整液を約12倍に希釈して添加することとなる。第1洗浄浴には代表的には水のみが含まれており、還元剤はPVA系樹脂フィルムから溶出したヨウ素の還元に消費される。ホウ酸は、処理浴において非常に低濃度(例えば、約0.001重量%〜約0.05重量%)で平衡状態となるので、偏光子の特性に影響を与えることはない。(2)また例えば、ヨウ素濃度調整液を架橋浴に添加する場合、代表的にはヨウ素濃度調整液のみを添加する。架橋浴は、例えば約1重量%のホウ酸を含み、架橋のために消費されたホウ酸は補充され、架橋浴内のホウ酸濃度は一定範囲内に維持される。ヨウ素濃度調整液の添加速度および架橋浴中のホウ酸濃度を考慮すると、ヨウ素濃度調整液の添加により増加するホウ酸量は、架橋浴中で架橋のために維持されているホウ酸量に比べてはるかに小さく無視できる程度であり、また、架橋のためのホウ酸を補充する際に架橋浴中の濃度を微調整すればよいので、ヨウ素濃度調整液のホウ酸は、偏光子の特性に影響を与えることはない。
I.乾燥処理
乾燥処理は、任意の適切な方法により行うことができる。乾燥方法としては、例えば、自然乾燥、送風乾燥、減圧乾燥、加熱乾燥等が挙げられる。加熱乾燥が好ましく用いられる。加熱乾燥を行う場合、加熱温度は、例えば、30℃〜100℃である。また、乾燥時間は、例えば、20秒〜10分間である。なお、乾燥は多段階(例えば、二段階)で行ってもよい。
乾燥処理は、任意の適切な方法により行うことができる。乾燥方法としては、例えば、自然乾燥、送風乾燥、減圧乾燥、加熱乾燥等が挙げられる。加熱乾燥が好ましく用いられる。加熱乾燥を行う場合、加熱温度は、例えば、30℃〜100℃である。また、乾燥時間は、例えば、20秒〜10分間である。なお、乾燥は多段階(例えば、二段階)で行ってもよい。
以上のようにして、基材上に偏光子が作製され得る。この後、必要に応じて、保護フィルムの貼り合わせおよび/または基材の剥離、ならびに、粘着剤の塗布などが行われてもよい。
J.偏光子
本発明の製造方法により得られる偏光子の厚みおよび光学特性等は、PVA系樹脂フィルムの種類に応じて変化し得る。例えば、PVA系樹脂フィルムとして上記例示のように基材に塗布形成されたPVA系樹脂層を用いて得られる偏光子は、その厚みが例えば0.6μm〜5μmであり得る。偏光子のヨウ素含有量は、十分な偏光性能と最適な透過率とを付与する観点から、偏光子の厚みに応じて適切に設定され得る。例えば、偏光子の厚みが3μmを超えて5μm以下である場合には、ヨウ素含有量は好ましくは5.0重量%〜13.0重量%であり;偏光子の厚みが3μm以下である場合には、ヨウ素含有量は好ましくは10.0重量%〜25.0重量%である。本明細書において「ヨウ素含有量」とは、偏光子中に含まれるすべてのヨウ素の量を意味する。より具体的には、偏光子中においてヨウ素はヨウ素イオン(I−)、ヨウ素分子(I2)、ポリヨウ素イオン(I3 −、I5 −)等の形態で存在するところ、本明細書におけるヨウ素含有量は、これらの形態をすべて包含したヨウ素の量を意味する。ヨウ素含有量は、例えば、蛍光X線分析の検量線法により算出することができる。
本発明の製造方法により得られる偏光子の厚みおよび光学特性等は、PVA系樹脂フィルムの種類に応じて変化し得る。例えば、PVA系樹脂フィルムとして上記例示のように基材に塗布形成されたPVA系樹脂層を用いて得られる偏光子は、その厚みが例えば0.6μm〜5μmであり得る。偏光子のヨウ素含有量は、十分な偏光性能と最適な透過率とを付与する観点から、偏光子の厚みに応じて適切に設定され得る。例えば、偏光子の厚みが3μmを超えて5μm以下である場合には、ヨウ素含有量は好ましくは5.0重量%〜13.0重量%であり;偏光子の厚みが3μm以下である場合には、ヨウ素含有量は好ましくは10.0重量%〜25.0重量%である。本明細書において「ヨウ素含有量」とは、偏光子中に含まれるすべてのヨウ素の量を意味する。より具体的には、偏光子中においてヨウ素はヨウ素イオン(I−)、ヨウ素分子(I2)、ポリヨウ素イオン(I3 −、I5 −)等の形態で存在するところ、本明細書におけるヨウ素含有量は、これらの形態をすべて包含したヨウ素の量を意味する。ヨウ素含有量は、例えば、蛍光X線分析の検量線法により算出することができる。
K.偏光板
本発明の製造方法により得られる偏光子は、代表的には、その片側または両側に保護フィルムが積層された状態で(すなわち、偏光板として)使用される。実用的には、偏光板は、最外層として粘着剤層を有する。粘着剤層は、代表的には画像表示装置側の最外層となる。粘着剤層には、セパレーターが剥離可能に仮着され、実際の使用まで粘着剤層を保護するとともに、ロール形成を可能としている。
本発明の製造方法により得られる偏光子は、代表的には、その片側または両側に保護フィルムが積層された状態で(すなわち、偏光板として)使用される。実用的には、偏光板は、最外層として粘着剤層を有する。粘着剤層は、代表的には画像表示装置側の最外層となる。粘着剤層には、セパレーターが剥離可能に仮着され、実際の使用まで粘着剤層を保護するとともに、ロール形成を可能としている。
保護フィルムとしては、任意の適切な樹脂フィルムが用いられる。樹脂フィルムの形成材料としては、例えば、(メタ)アクリル系樹脂、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース等のセルロース系樹脂、ノルボルネン系樹脂等のシクロオレフィン系樹脂、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂等のエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、これらの共重合体樹脂等が挙げられる。なお、「(メタ)アクリル系樹脂」とは、アクリル系樹脂および/またはメタクリル系樹脂をいう。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。なお、各特性の測定方法は以下の通りである。
(1)カビ
製造例で得られたヨウ素濃度調整液におけるカビの発生の有無を目視により確認した。カビの発生の有無は、ヨウ素濃度調整液調製後1日、7日および90日の時点でそれぞれ確認した。
(2)単体透過率および偏光度
実施例、比較例および参考例で得られた偏光板(実質的には、偏光子)について、紫外可視分光光度計(日本分光社製「V−7100」)を用いて測定した単体透過率Ts、平行透過率Tp、直交透過率Tcをそれぞれ、偏光子のTs、TpおよびTcとした。これらのTs、TpおよびTcは、JIS Z8701の2度視野(C光源)により測定して視感度補正を行なったY値である。
得られたTpおよびTcから、下記式により偏光度Pを求めた。
偏光度P(%)={(Tp−Tc)/(Tp+Tc)}1/2×100
なお、Ts、TpおよびTcについては、生産開始直後に得られた偏光板および生産開始から10時間後に得られた偏光板のそれぞれについて測定した。測定は、偏光板ロールの幅方向に等間隔に設定した7点について行い、その平均値をTs、TpおよびTcとした。
製造例で得られたヨウ素濃度調整液におけるカビの発生の有無を目視により確認した。カビの発生の有無は、ヨウ素濃度調整液調製後1日、7日および90日の時点でそれぞれ確認した。
(2)単体透過率および偏光度
実施例、比較例および参考例で得られた偏光板(実質的には、偏光子)について、紫外可視分光光度計(日本分光社製「V−7100」)を用いて測定した単体透過率Ts、平行透過率Tp、直交透過率Tcをそれぞれ、偏光子のTs、TpおよびTcとした。これらのTs、TpおよびTcは、JIS Z8701の2度視野(C光源)により測定して視感度補正を行なったY値である。
得られたTpおよびTcから、下記式により偏光度Pを求めた。
偏光度P(%)={(Tp−Tc)/(Tp+Tc)}1/2×100
なお、Ts、TpおよびTcについては、生産開始直後に得られた偏光板および生産開始から10時間後に得られた偏光板のそれぞれについて測定した。測定は、偏光板ロールの幅方向に等間隔に設定した7点について行い、その平均値をTs、TpおよびTcとした。
[製造例1〜9]
表1に示すアスコルビン酸濃度およびホウ酸濃度を有するヨウ素濃度調整液A〜Iをそれぞれ調製した。実施例には、調製後1日の調整液を用いた。
表1に示すアスコルビン酸濃度およびホウ酸濃度を有するヨウ素濃度調整液A〜Iをそれぞれ調製した。実施例には、調製後1日の調整液を用いた。
[実施例1]
熱可塑性樹脂基材として、吸水率0.75%、Tg75℃の非晶質のイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート(IPA共重合PET)フィルム(厚み:100μm)を用いた。基材の片面に、コロナ処理を施し、このコロナ処理面に、ポリビニルアルコール(重合度4200、ケン化度99.2モル%)およびアセトアセチル変性PVA(重合度1200、アセトアセチル変性度4.6%、ケン化度99.0モル%以上、日本合成化学工業社製、商品名「ゴーセファイマーZ200」)を9:1の比で含む水溶液を25℃で塗布および乾燥して、厚み11μmのPVA系樹脂層を形成し、積層体を作製した。
得られた積層体を、テンター延伸機を用いて、140℃で積層体の長手方向と直交する方向に4.5倍空中延伸した(延伸処理)。当該延伸により、PVA系樹脂層の厚みは2.5μmとなった。
この積層体を液温25℃の染色浴(ヨウ素濃度1.4重量%およびヨウ化カリウム濃度9.8重量%の水溶液)に12秒間浸漬させ、染色した(染色処理)。
次いで、積層体を液温25℃の洗浄浴(純水)に6秒間浸漬させた(第1洗浄処理)。ここで、洗浄浴には、製造例1で得られたヨウ素濃度調整液Aと純水とを添加した。添加速度は、ヨウ素濃度調整液Aが1時間あたり処理浴の体積に対して1/200であり、純水が1時間あたり処理浴の体積に対して1/20であった。
次いで、積層体を液温60℃の架橋浴(ホウ素濃度1重量%およびヨウ化カリウム濃度1重量%の水溶液)に16秒間浸漬させた(架橋処理)。ここで、架橋浴には、上記ヨウ素濃度調整液Aを添加した。添加速度は1時間あたり処理浴の体積に対して1/600であった。
次いで、積層体を液温25℃の洗浄浴(ヨウ化カリウム濃度1重量%の水溶液)に3秒間浸漬させた(第2洗浄処理)。
次いで、積層体を60℃のオーブンで21秒間乾燥させ(第1乾燥処理)、さらに、50℃のオーブンで60秒間乾燥させた(第2乾燥処理)。
上記のような原反ロールからの連続生産により、基材/偏光子(厚み2.5μm)の構成を有する積層体を得た。
得られた積層体を上記(2)の評価に供した。結果を表2に示す。
熱可塑性樹脂基材として、吸水率0.75%、Tg75℃の非晶質のイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート(IPA共重合PET)フィルム(厚み:100μm)を用いた。基材の片面に、コロナ処理を施し、このコロナ処理面に、ポリビニルアルコール(重合度4200、ケン化度99.2モル%)およびアセトアセチル変性PVA(重合度1200、アセトアセチル変性度4.6%、ケン化度99.0モル%以上、日本合成化学工業社製、商品名「ゴーセファイマーZ200」)を9:1の比で含む水溶液を25℃で塗布および乾燥して、厚み11μmのPVA系樹脂層を形成し、積層体を作製した。
得られた積層体を、テンター延伸機を用いて、140℃で積層体の長手方向と直交する方向に4.5倍空中延伸した(延伸処理)。当該延伸により、PVA系樹脂層の厚みは2.5μmとなった。
この積層体を液温25℃の染色浴(ヨウ素濃度1.4重量%およびヨウ化カリウム濃度9.8重量%の水溶液)に12秒間浸漬させ、染色した(染色処理)。
次いで、積層体を液温25℃の洗浄浴(純水)に6秒間浸漬させた(第1洗浄処理)。ここで、洗浄浴には、製造例1で得られたヨウ素濃度調整液Aと純水とを添加した。添加速度は、ヨウ素濃度調整液Aが1時間あたり処理浴の体積に対して1/200であり、純水が1時間あたり処理浴の体積に対して1/20であった。
次いで、積層体を液温60℃の架橋浴(ホウ素濃度1重量%およびヨウ化カリウム濃度1重量%の水溶液)に16秒間浸漬させた(架橋処理)。ここで、架橋浴には、上記ヨウ素濃度調整液Aを添加した。添加速度は1時間あたり処理浴の体積に対して1/600であった。
次いで、積層体を液温25℃の洗浄浴(ヨウ化カリウム濃度1重量%の水溶液)に3秒間浸漬させた(第2洗浄処理)。
次いで、積層体を60℃のオーブンで21秒間乾燥させ(第1乾燥処理)、さらに、50℃のオーブンで60秒間乾燥させた(第2乾燥処理)。
上記のような原反ロールからの連続生産により、基材/偏光子(厚み2.5μm)の構成を有する積層体を得た。
得られた積層体を上記(2)の評価に供した。結果を表2に示す。
[比較例1]
ヨウ素濃度調整液Aの代わりにヨウ素濃度調整液D(製造例4)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、基材/偏光子(厚み2.5μm)の構成を有する積層体を得た。得られた積層体を実施例1と同様の評価に供した。結果を表2に示す。
ヨウ素濃度調整液Aの代わりにヨウ素濃度調整液D(製造例4)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、基材/偏光子(厚み2.5μm)の構成を有する積層体を得た。得られた積層体を実施例1と同様の評価に供した。結果を表2に示す。
[参考例1]
ヨウ素濃度調整液を用いなかったこと以外は実施例1と同様にして、基材/偏光子(厚み2.5μm)の構成を有する積層体を得た。得られた積層体を実施例1と同様の評価に供した。結果を表2に示す。
ヨウ素濃度調整液を用いなかったこと以外は実施例1と同様にして、基材/偏光子(厚み2.5μm)の構成を有する積層体を得た。得られた積層体を実施例1と同様の評価に供した。結果を表2に示す。
[実施例2]
1.偏光子の作製
熱可塑性樹脂基材として、長尺状で、吸水率0.75%、Tg約75℃である、非晶質のイソフタル共重合ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:100μm)を用いた。樹脂基材の片面に、コロナ処理を施した。
ポリビニルアルコール(重合度4200、ケン化度99.2モル%)およびアセトアセチル変性PVA(日本合成化学工業社製、商品名「ゴーセファイマーZ410」)を9:1で混合したPVA系樹脂100重量部に、ヨウ化カリウム13重量部を添加したものを水に溶かし、PVA水溶液(塗布液)を調製した。
樹脂基材のコロナ処理面に、上記PVA水溶液を塗布して60℃で乾燥することにより、厚み13μmのPVA系樹脂層を形成し、積層体を作製した。
得られた積層体を、130℃のオーブン内で周速の異なるロール間で縦方向(長手方向)に2.4倍に自由端一軸延伸した(空中補助延伸処理)。
次いで、積層体を、液温40℃の不溶化浴(水100重量部に対して、ホウ酸を4重量部配合して得られたホウ酸水溶液)に30秒間浸漬させた(不溶化処理)。
次いで、液温30℃の染色浴(水100重量部に対して、ヨウ素とヨウ化カリウムを1:7の重量比で配合して得られたヨウ素水溶液)に、最終的に得られる偏光子の単体透過率(Ts)が43.0%以上となるように濃度を調整しながら60秒間浸漬させた(染色処理)。
次いで、液温40℃の架橋浴(水100重量部に対して、ヨウ化カリウムを3重量部配合し、ホウ酸を5重量部配合して得られたホウ酸水溶液)に30秒間浸漬させた(架橋処理)。ここで、架橋浴には、上記ヨウ素濃度調整液Aを添加した。添加速度は1時間あたり処理浴の体積に対して1/200であった。
その後、積層体を、液温70℃のホウ酸水溶液(ホウ酸濃度4.0重量%、ヨウ化カリウム濃度5.0重量%)に浸漬させながら、周速の異なるロール間で縦方向(長手方向)に総延伸倍率が5.5倍となるように一軸延伸を行った(水中延伸処理)。ここで、水中延伸浴には、上記ヨウ素濃度調整液Aを添加した。添加速度は1時間あたり処理浴の体積に対して1/600であった。
その後、積層体を液温20℃の洗浄浴(水100重量部に対して、ヨウ化カリウムを4重量部配合して得られた水溶液)に浸漬させた(洗浄処理)。
その後、90℃に保たれたオーブン中で乾燥しながら、表面温度が75℃に保たれたSUS製の加熱ロールに約2秒接触させた(乾燥収縮処理)。乾燥収縮処理による積層体の幅方向の収縮率は5.2%であった。
上記のような原反ロールからの連続生産により、基材/偏光子(厚み5μm)の構成を有する積層体を得た。
1.偏光子の作製
熱可塑性樹脂基材として、長尺状で、吸水率0.75%、Tg約75℃である、非晶質のイソフタル共重合ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:100μm)を用いた。樹脂基材の片面に、コロナ処理を施した。
ポリビニルアルコール(重合度4200、ケン化度99.2モル%)およびアセトアセチル変性PVA(日本合成化学工業社製、商品名「ゴーセファイマーZ410」)を9:1で混合したPVA系樹脂100重量部に、ヨウ化カリウム13重量部を添加したものを水に溶かし、PVA水溶液(塗布液)を調製した。
樹脂基材のコロナ処理面に、上記PVA水溶液を塗布して60℃で乾燥することにより、厚み13μmのPVA系樹脂層を形成し、積層体を作製した。
得られた積層体を、130℃のオーブン内で周速の異なるロール間で縦方向(長手方向)に2.4倍に自由端一軸延伸した(空中補助延伸処理)。
次いで、積層体を、液温40℃の不溶化浴(水100重量部に対して、ホウ酸を4重量部配合して得られたホウ酸水溶液)に30秒間浸漬させた(不溶化処理)。
次いで、液温30℃の染色浴(水100重量部に対して、ヨウ素とヨウ化カリウムを1:7の重量比で配合して得られたヨウ素水溶液)に、最終的に得られる偏光子の単体透過率(Ts)が43.0%以上となるように濃度を調整しながら60秒間浸漬させた(染色処理)。
次いで、液温40℃の架橋浴(水100重量部に対して、ヨウ化カリウムを3重量部配合し、ホウ酸を5重量部配合して得られたホウ酸水溶液)に30秒間浸漬させた(架橋処理)。ここで、架橋浴には、上記ヨウ素濃度調整液Aを添加した。添加速度は1時間あたり処理浴の体積に対して1/200であった。
その後、積層体を、液温70℃のホウ酸水溶液(ホウ酸濃度4.0重量%、ヨウ化カリウム濃度5.0重量%)に浸漬させながら、周速の異なるロール間で縦方向(長手方向)に総延伸倍率が5.5倍となるように一軸延伸を行った(水中延伸処理)。ここで、水中延伸浴には、上記ヨウ素濃度調整液Aを添加した。添加速度は1時間あたり処理浴の体積に対して1/600であった。
その後、積層体を液温20℃の洗浄浴(水100重量部に対して、ヨウ化カリウムを4重量部配合して得られた水溶液)に浸漬させた(洗浄処理)。
その後、90℃に保たれたオーブン中で乾燥しながら、表面温度が75℃に保たれたSUS製の加熱ロールに約2秒接触させた(乾燥収縮処理)。乾燥収縮処理による積層体の幅方向の収縮率は5.2%であった。
上記のような原反ロールからの連続生産により、基材/偏光子(厚み5μm)の構成を有する積層体を得た。
2.偏光板の作製
上記で得られた偏光子の表面(樹脂基材とは反対側の面)に、保護層としてアクリル系フィルム(表面屈折率1.50、40μm)を、紫外線硬化型接着剤を介して貼り合せた。具体的には、硬化型接着剤の総厚みが1.0μmになるように塗工し、ロール機を使用して貼り合わせた。その後、UV光線を保護層側から照射して接着剤を硬化させた。次いで、樹脂基材を剥離し、保護層/偏光子の構成を有する偏光板を得た。偏光板もまた、ロールトゥロールによる連続生産により作製した。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表2に示す。
上記で得られた偏光子の表面(樹脂基材とは反対側の面)に、保護層としてアクリル系フィルム(表面屈折率1.50、40μm)を、紫外線硬化型接着剤を介して貼り合せた。具体的には、硬化型接着剤の総厚みが1.0μmになるように塗工し、ロール機を使用して貼り合わせた。その後、UV光線を保護層側から照射して接着剤を硬化させた。次いで、樹脂基材を剥離し、保護層/偏光子の構成を有する偏光板を得た。偏光板もまた、ロールトゥロールによる連続生産により作製した。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表2に示す。
[比較例2]
ヨウ素濃度調整液Aの代わりにヨウ素濃度調整液D(製造例4)を用いたこと以外は実施例2と同様にして偏光板を得た。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表2に示す。
ヨウ素濃度調整液Aの代わりにヨウ素濃度調整液D(製造例4)を用いたこと以外は実施例2と同様にして偏光板を得た。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表2に示す。
[参考例2]
ヨウ素濃度調整液を用いなかったこと以外は実施例2と同様にして偏光板を得た。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表2に示す。
ヨウ素濃度調整液を用いなかったこと以外は実施例2と同様にして偏光板を得た。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表2に示す。
[実施例3]
厚み55μmのPVA系樹脂フィルム(日本合成社製、製品名「PS7500」)の長尺ロールを、ロール延伸機により総延伸倍率が6.0倍になるようにして長尺方向に一軸延伸しながら、同時に膨潤、染色、架橋および洗浄処理を施し、最後に乾燥処理を施すことにより厚み23μmの偏光子を連続生産により作製した。架橋処理において、架橋浴には、上記ヨウ素濃度調整液Aを添加した。添加速度は1時間あたり処理浴の体積に対して1/200であった。得られた偏光子を実施例1と同様の評価に供した。結果を表2に示す。
厚み55μmのPVA系樹脂フィルム(日本合成社製、製品名「PS7500」)の長尺ロールを、ロール延伸機により総延伸倍率が6.0倍になるようにして長尺方向に一軸延伸しながら、同時に膨潤、染色、架橋および洗浄処理を施し、最後に乾燥処理を施すことにより厚み23μmの偏光子を連続生産により作製した。架橋処理において、架橋浴には、上記ヨウ素濃度調整液Aを添加した。添加速度は1時間あたり処理浴の体積に対して1/200であった。得られた偏光子を実施例1と同様の評価に供した。結果を表2に示す。
[比較例3]
ヨウ素濃度調整液Aの代わりにヨウ素濃度調整液D(製造例4)を用いたこと以外は実施例3と同様にして偏光子を得た。得られた偏光子を実施例1と同様の評価に供した。結果を表2に示す。
ヨウ素濃度調整液Aの代わりにヨウ素濃度調整液D(製造例4)を用いたこと以外は実施例3と同様にして偏光子を得た。得られた偏光子を実施例1と同様の評価に供した。結果を表2に示す。
[参考例3]
ヨウ素濃度調整液を用いなかったこと以外は実施例3と同様にして偏光子を得た。得られた偏光子を実施例1と同様の評価に供した。結果を表2に示す。
ヨウ素濃度調整液を用いなかったこと以外は実施例3と同様にして偏光子を得た。得られた偏光子を実施例1と同様の評価に供した。結果を表2に示す。
表2から明らかなように、還元剤(例えば、アスコルビン酸)とホウ酸とを含むヨウ素濃度調整液を染色処理以降の処理に用いられる処理浴に添加することにより、品質のばらつきが小さく、かつ、優れた光学特性を有する偏光子を製造することができる。すなわち、本発明の実施例によれば、偏光子の厚みおよび製造方法にかかわらず、優れた偏光度および単体透過率を有し、かつ、長時間の連続生産によっても偏光度および単体透過率がほとんど変化(低下)しない偏光子を得ることができる。しかも、本発明の実施例によれば、複雑な装置や煩雑な操作を用いることなく、このような偏光子の製造方法を実現することができる。ホウ酸を含まないヨウ素濃度調整液を用いた比較例は、得られる偏光子の偏光度および単体透過率が不十分であり、かつ、連続生産によって偏光度および単体透過率が低下する。これは、ヨウ素濃度調整液に既に発生していたカビに起因すると推定される。ヨウ素濃度調整液を用いない参考例は、連続生産によって偏光度および単体透過率が低下する。これは、ヨウ素濃度調整液を添加しないことにより処理浴のヨウ素濃度が経時的に変化することに起因すると推定される。
本発明の製造方法により得られる偏光子は、液晶表示装置、有機エレクトロルミネセンス(EL)表示装置、無機EL表示装置等の画像表示装置に好適に用いられ得る。
Claims (8)
- ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに染色処理と延伸処理とを施すことを含み、
該染色処理以降の処理に用いられる処理浴の少なくとも1つに、還元剤とホウ酸とを含むヨウ素濃度調整液を加えることを含む、
偏光子の製造方法。 - 前記還元剤がアスコルビン酸を含む、請求項1に記載の製造方法。
- 前記ヨウ素濃度調整液における還元剤濃度が0.1重量%〜10重量%である、請求項1または2に記載の製造方法。
- 前記ヨウ素濃度調整液におけるホウ酸濃度が0.05重量%〜10重量%である、請求項1から3のいずれかに記載の製造方法。
- 前記ヨウ素濃度調整液を前記処理浴に加える際に、該ヨウ素濃度調整液を希釈することを含む、請求項1から4のいずれかに記載の製造方法。
- 前記ポリビニルアルコール系樹脂フィルムが単一フィルムである、請求項1から5のいずれかに記載の製造方法。
- 前記ポリビニルアルコール系樹脂フィルムが、基材に塗布形成されたポリビニルアルコール系樹脂層である、請求項1から5のいずれかに記載の製造方法。
- 前記ポリビニルアルコール系樹脂フィルムが、基材に積層されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムである、請求項1から5のいずれかに記載の製造方法。
Priority Applications (2)
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