JP2015114612A - 偏光板 - Google Patents
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Abstract
【課題】ディスプレイの明るさや鮮明さを損なわず、かつ十分な電気伝導度の透明電極を有する偏光板を提供する。
【解決手段】光透過性支持体の一方の面にヨウ素系偏光子を有し、該光透過性支持体のもう一方の面に、メルカプト化合物を含有する金属パターン部を有する偏光板。
【選択図】なし
【解決手段】光透過性支持体の一方の面にヨウ素系偏光子を有し、該光透過性支持体のもう一方の面に、メルカプト化合物を含有する金属パターン部を有する偏光板。
【選択図】なし
Description
本発明は偏光板に関し、特にディスプレイと一体型になった投影型静電容量方式タッチパネルに好適に用いられる偏光板に関する。
パーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)、ノートPC、OA機器、医療機器、あるいはカーナビゲーションシステム等の電子機器においては、これらのディスプレイに直接触れて入力することができるタッチパネルが広く用いられている。
このようなディスプレイとしては通常、液晶ディスプレイが用いられる。液晶ディスプレイは他の方式のディスプレイと比べると、消費電力が低いという利点を有している。
液晶ディスプレイは通常、配向層に挟まれた液晶を2枚のガラス基板で挟み込み、更にそのガラス基板を、偏光の角度が互いに90°になるように、水平方向と垂直方向の2枚の偏光板で挟んだ構造を有する。液晶に電圧がかけられると偏光方向が変化し、そのため反対側から照らされた光を通したり遮ったりすることで画像をディスプレイ上に映す。
一方、タッチパネルには、位置検出の方法により光学方式、超音波方式、静電容量方式、抵抗膜方式などがある。抵抗膜方式のタッチパネルは、光透過性導電材料と光透過性導電層付ガラスとがスペーサーを介して対向配置されており、光透過性導電材料に電流を流し光透過性導電層付ガラスに於ける電圧を計測するような構造となっている。一方、静電容量方式のタッチパネルは、光透過性支持体上に透明導電体層を有するものを基本的構成とし、可動部分がないことが特徴であり、高耐久性、高透過率を有するため、例えば車載用途等において適用されている。
タッチパネル用途の透明電極(光透過性導電材料)としては、一般にITO(酸化インジウムスズ)からなる光透過性導電膜が光透過性支持体上に形成されたものが使用されてきた。しかしながらITO導電膜は屈折率が大きく、光の表面反射が大きいため、全光線透過率が低下する問題や、可撓性が低いため屈曲した際にITO導電膜に亀裂が生じて電気抵抗値が高くなる問題があった。更に、ITO導電膜は導電性が不足して感度が高くならないという問題もあった。
ITOに代わる光透過性導電膜を有する光透過性導電材料として、基板上に薄い触媒層を形成し、その上にレジストパターンを形成した後、めっき法によりレジスト開口部に金属層を積層し、最後にレジスト層およびレジスト層で保護された下地金属を除去することにより、導電性パターンを形成するセミアディティブ法が、例えば特開2007−287994号公報、特開2007−287953号公報などに開示されている。この方法によると、ITO導電膜と比べて導電性が高く、可撓性についてもITO導電膜よりも良好な光透過性導電膜が得られる。
また近年、銀塩拡散転写法を用いた銀塩写真感光材料を導電性材料前駆体として用いる方法も提案されている。例えば特開2003−77350号公報、特開2005−250169号公報、および特開2007−188655号公報等では、光透過性支持体上に物理現像核層とハロゲン化銀乳剤層を少なくともこの順に有する導電性材料前駆体に、可溶性銀塩形成剤および還元剤をアルカリ液中で作用させて金属銀パターンを形成させる、銀塩拡散転写法による技術が開示されている。この方式によるパターニングは均一な線幅を再現することができる。さらに、銀は金属の中で最も導電性が高いため、他方式に比べてより細い線幅で高い導電性を得ることができるので、全光線透過率が高く、かつ抵抗の低い光透過性導電材料を得ることができる。また、さらにこの方法で得られた光透過性導電材料はITO導電膜よりも可撓性が高く折り曲げに強いという利点がある。
従来、ディスプレイパネルとタッチパネルを一体化するためには、ディスプレイパネルおよびタッチパネルをそれぞれ別々のパーツとして作製し、これらを貼り付けることが一般的であった。このためディスプレイと一体化したタッチパネルは厚くなり、元々のディスプレイの明るさや鮮明さが損なわれる等の問題が発生した。そこでディスプレイパネルとタッチパネルを一体化するにあたり、ディスプレイパネルとタッチパネルがそれぞれ有する支持体を共通化し、フィルムの数を減らすことで、ディスプレイの明るさと鮮明さを改良する試みがなされている。例えば、特開2013−117816号公報(特許文献1)によれば、液晶ディスプレイのフィルターパネルの裏側に、ITO導電膜による透明電極を積層する方法が挙げられている。この方法によれば、パネルを1枚減らすことができるために、ディスプレイの明るさ、鮮明さを犠牲にすることなくタッチパネルを積層することができる。しかしながら、この方法ではITO導電膜を使用しているために、十分な導電性が得られないといった問題が生じてしまい、大きな画面のディスプレイと一体化したタッチパネルを製造することができなかった。これに対し、前述したセミアディティブ方法や、銀塩写真感光材料を導電性材料前駆体として使用する方法等により、金属パターン部からなる透明電極をディスプレイパネルと一体化した場合、導電性が高い等の理由からITO導電膜を作製する時のような大きさへの制限は見られず、ディスプレイと一体化したより薄いタッチパネルを製造することが可能となる。
前述したセミアディティブ方法や、銀塩写真感光材料を導電性材料前駆体として使用する方法等では、長尺の光透過性支持体上の長尺方向に対し、任意の間隔を設けつつ、複数の金属パターン部を形成することが可能である。例えば特開2009−71225号公報(特許文献2)、特開2006−352073号公報(特許文献3)等には、ロール状に巻き取られた透明フィルム上の銀塩感光材料を露光・現像することで金属銀触媒層を形成し、その後メッキ処理工程を経て製造することによって、光透過性支持体上の長尺方向に対して任意の間隔を設けつつ、複数の金属パターン部を形成可能なことが記載される。一方、通過する光の振動を360°から一定の方向に揃える偏光子としては、光学特性に優れるヨウ素系偏光子と高温耐久性に優れる染料系偏光子にそれぞれ大別され、ヨウ素系偏光子はその優れた光学特性から、液晶ディスプレイに好適に利用されており、この様な偏光子としては、例えば特開2013−218106号公報(特許文献4)、特開2013−210516号公報(特許文献5)、特開2013−97170号公報(特許文献6)等に記載の偏光子が挙げられる。
しかしながら、上記した金属パターン部からなる透明電極と、ヨウ素系偏光子とが接触あるいは密着した場合、十分な電気伝導度が得られないという問題があり、改善が求められていた。例えばセミアディティブ法においては、ヨウ素系偏光子が設けられた面とは反対の光透過性支持体上に金属パターン部からなる透明電極を形成し、このシートを積み重ねて接着する場合、あるいは銀塩写真感光材料を導電性材料前駆体として使用する方法においては、長尺の光透過性支持体のヨウ素系偏光子が設けられた面とは反対の面上に当該方法により金属パターン部を形成した後、これをロール状に巻き取ると、十分な電気伝導度は得られなかった。
他方、金属パターン部には、時間と共に変色したり、マイグレーションが発生したり、導電性が変動するという問題があることが知られている。変色については特開2007−88218号公報(特許文献7)記載のメルカプト化合物での処理方法が、マイグレーションについては、特開2009−188360号公報(特許文献8)記載の金属イオンとの溶解度積(Ksp)が9以上の化合物が、導電性の変動については特開2013−211196号公報(特許文献9)記載のメルカプト基を有するシリコーン化合物がそれぞれ有効に作用することが知られている。
本発明の課題は、ディスプレイの明るさや鮮明さを損なわず、かつ十分な電気伝導度の透明電極を有する偏光板を提供することである。
本発明の上記課題は、以下の発明によって達成される。
(1)光透過性支持体の一方の面にヨウ素系偏光子を有し、該光透過性支持体のもう一方の面に、メルカプト化合物を含有する金属パターン部を有する偏光板。
(1)光透過性支持体の一方の面にヨウ素系偏光子を有し、該光透過性支持体のもう一方の面に、メルカプト化合物を含有する金属パターン部を有する偏光板。
本発明により、ディスプレイの明るさや鮮明さを損なわず、かつ十分な電気伝導度の透明電極を有する偏光板を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明の偏光板が有する光透過性支持体としては、プラスチック、ガラス、ゴム、セラミックス等が好ましく用いられる。これら光透過性支持体は全光線透過率が60%以上である光透過性支持体が好ましい。プラスチックの中でも、フレキシブル性を有する樹脂フィルムは、取扱い性が優れている点で好適に用いられる。光透過性支持体として使用される樹脂フィルムの具体例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ジアセテート樹脂、トリアセチルセルロースなどのトリアセテート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスルフォン樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、環状ポリオレフィン樹脂等からなる樹脂フィルムが挙げられ、その厚さは25〜300μmであることが好ましい。また光透過性支持体は易接着層など公知の層を有していても良い。また後述するように金属パターン部を銀塩拡散転写法にて形成する場合、光透過性支持体上には物理現像核層を設けることができる。
本発明の偏光板は、光透過性支持体上の一方の面にヨウ素系偏光子を有し、該光透過性支持体上のもう一方の面に透明電極として金属パターン部を有する。該金属パターン部の形状としては、例えば正三角形、二等辺三角形、直角三角形などの三角形、正方形、長方形、菱形、平行四辺形、台形などの四角形、(正)六角形、(正)八角形、(正)十二角形、(正)二十角形などの(正)n角形、星形などを組み合わせた形状のメッシュパターンが挙げられ、またこれらの形状の単独の繰り返し、あるいは2種類以上の複数の形状の組み合わせが挙げられる。中でも金属パターン部の形状としては正方形もしくは菱形のメッシュパターンであることが好ましい。
上記した金属パターン部は、特に金、銀、銅、ニッケル、アルミニウム、およびこれらの複合材により形成されることが好ましい。金属パターン部を形成する方法としては、銀塩感光材料を用いる方法、同方法を用いさらに得られた銀画像に無電解めっきや電解めっきを施す方法、スクリーン印刷法を用いて銀ペーストなどの導電性インキを印刷する方法、銀インクなどの導電性インクをインクジェット法で印刷する方法、無電解めっき等で銅などの金属パターン部を形成する方法、あるいは蒸着やスパッタなどで導電性層を形成し、その上にレジスト膜を形成し、露光、現像、エッチング、レジスト層を除去することで金属パターン部を得る方法、銅箔などの金属箔を貼り、さらにその上にレジスト膜を形成し、露光、現像、エッチング、レジスト層除去することで金属パターン部を得る方法など、公知の方法を用いることができる。中でも金属パターン部を構成する細線の厚みが薄くでき、さらに線幅を微細にすることが容易な銀塩拡散転写法を用いることが好ましい。銀塩拡散転写法としては例えば特開2003−77350号公報や特開2005−250169号公報に記載されている。これらの手法で作製した金属パターン部を構成する細線厚みは薄すぎるとタッチパネルとして必要な導電性を確保し難くなる。よって、その厚みは0.05〜5μmが好ましく、より好ましくは0.1〜1μmである。
金属パターン部の細線幅は20μm以下が好ましく、1〜10μmがさらに好ましい。また金属パターン部の繰り返し間隔は1000μm以下が好ましく、700μm以下がさらに好ましい。
本発明の偏光板が有する金属パターン部は、メルカプト化合物を含有する。メルカプト化合物を金属パターン部に含有させるためには、例えばメルカプト化合物を水又は有機溶媒、あるいはその混合物に溶解させた溶液を作製し、金属パターン部を溶液に浸漬させることで含有させることができる。あるいは銀拡散転写法による金属パターン部を作製する場合は、露光後に行う現像処理に利用する処理液中に、該メルカプト化合物を含有させ現像処理することで含有させることができる。なおこれら処理を施した後は、水洗、乾燥することが好ましい。
本発明に使用可能なメルカプト化合物としては、下記一般式で示すメルカプト化合物が挙げられる。
式中、Rは水素原子、2級または3級アミノ基、アルキル基、アルケニル基、アラルキル基、又はアリール基を表す。Zは5員環又は6員環を形成するのに必要な原子団を表す。mは0以上の整数、nは1以上の整数を表す。
5ないし6員環の例としては、イミダゾール、イミダゾリン、チアゾール、チアゾリン、オキサゾール、オキサゾリン、ピラゾリン、トリアゾール、チアジアゾール、オキサジアゾール、テトラゾール、ピリジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン、トリアジン、ベンゼン等であり、又これらの環は、2個以上の縮合生成した環であってもよい。
本発明に用いられるメルカプト化合物の代表例を以下に示す。
本発明に用いられるメルカプト化合物を含有させるための溶液は、水又は有機溶媒あるいはその混合物に該化合物を溶解することで得ることができる。この溶液中におけるメルカプト化合物の好ましい濃度は0.01〜5質量%であり、より好ましくは0.05〜1質量%である。また、この処理を行う時の液温は、10〜40℃が良く、より好ましくは25〜35℃である。処理時間は3〜300秒であることが好ましい。
本発明の偏光板が含有するヨウ素系偏光子について説明する。本発明に用いられるヨウ素系偏光子は、ポリビニルアルコール系フィルムに、ヨウ素が吸着配向されたものである。かかるヨウ素系偏光子は、例えば、ポリビニルアルコール系フィルムに、染色工程、架橋工程及び延伸工程の各工程における処理を少なくとも施すことにより得られる。染色工程、架橋工程及び延伸工程には、それぞれ染色浴、架橋浴及び延伸浴の各処理浴が用いられ、これら処理浴は各工程に応じた処理液(水溶液等)が用いられる。
本発明に用いられるポリビニルアルコール系フィルムとは、ポリビニルアルコール又はポリビニルアルコールの共重合体から作られるフィルムのことを指し、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールとアクリル酸の共重合体、ポリビニルアルコールとカルボニル基を有するモノマーとの共重合体、ポリビニルアルコールとポリエチレンとの共重合体などが挙げられる。
染色工程は、上記ポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素を吸着・配向させることにより行う。染色工程は、延伸工程でも行うことができ、染色工程と延伸工程の両方で行うことがより好ましい。染色は、上記フィルムをヨウ素染色溶液に浸漬することにより一般に行われる。ヨウ素染色溶液としては、ヨウ素及び溶解助剤であるヨウ化化合物を含有する水溶液などが好適に用いられる。ヨウ化化合物としては、例えばヨウ化カリウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化錫、ヨウ化チタンなどが用いられる。ヨウ化化合物としては、ヨウ化カリウムが好適である。
ヨウ素染色溶液中のヨウ素濃度は0.01〜10質量%が好ましく、より好ましくは0.02〜5質量%である。ヨウ化化合物濃度は0.1〜10質量%であることが好ましく、さらには0.2〜8質量%で用いるのが好ましい。染色にあたり、ヨウ素染色溶液の温度は、通常20〜50℃が好ましく、より好ましくは25〜40℃である。浸漬時間は通常10〜300秒間が好ましく、より好ましくは20〜240秒間の範囲である。
架橋工程は、架橋剤として、ホウ素化合物を用いて行う。架橋工程の順序は特に制限されない。架橋工程は、染色工程、延伸工程においても行うことができ、架橋工程は複数回行うことができる。これら各工程の処理液が含有するホウ素化合物としてはホウ酸、硼砂等が挙げられる。ホウ素化合物は、水溶液または水−有機溶媒混合液の形態で一般に用いられる。通常は、ホウ酸水溶液が用いられる。処理液中のホウ素濃度は、1〜10質量%であることが好ましく、より好ましくは2〜7質量%である。耐熱性を付与するには、前記ホウ素濃度とするのが好ましい。ホウ素水溶液等には、ヨウ化カリウム等のヨウ化化合物を含有させることができる。ホウ酸水溶液にヨウ化化合物を含有させる場合、ヨウ化化合物濃度は0.1〜10質量%であることが好ましく、さらには0.5〜8質量%で用いるのが好ましい。
架橋工程は、前記ポリビニルアルコール系フィルムをホウ素水溶液等へ浸漬することにより行うことができる。架橋工程における処理温度は、通常25℃以上、好ましくは30〜85℃、さらに好ましくは30〜60℃の範囲である。処理時間は、通常、10〜800秒間、好ましくは20〜500秒間である。
延伸工程は、通常、一軸延伸を施すことにより行う。この延伸方法は、染色工程、架橋工程においても施すことができる。延伸方法は、湿潤式延伸方法が用いられる。湿潤式延伸方法は例えば、染色工程を施した後、延伸を行うことが一般的である。延伸工程は多段で行うこともできる。
延伸工程において延伸浴として使用する処理液はヨウ化カリウム等のヨウ化化合物を含有することができる。当該処理液にヨウ化化合物を含有させる場合、ヨウ化化合物濃度は0.1〜10質量%であることが好ましく、更には0.2〜6質量%で用いるのが更に好ましい。延伸工程における処理温度は、通常、25℃以上、好ましくは30〜85℃、さらに好ましくは50〜70℃の範囲である。浸漬時間は、通常、10〜800秒間、好ましくは30〜500秒間である。
延伸工程では、総延伸倍率が、ポリビニルアルコール系フィルムの元長に対して、総延伸倍率で3〜10倍の範囲になるように行う。好ましくは4〜8倍、さらに好ましくは5〜7倍である。すなわち、前記総延伸倍率は、延伸工程以外の、後述の膨潤工程等において延伸を伴う場合には、それらの工程における延伸を含めた累積の延伸倍率をいう。総延伸倍率は、膨潤工程等における延伸倍率を考慮して適宜に決定される。総延伸倍率が低いと配向が不足して、高い光学特性(偏光度)の偏光子が得られにくい。一方、総延伸倍率が高すぎると、延伸切れが生じ易くなり、また偏光子が薄くなりすぎて、続く工程での加工性が低下する恐れがある。
本発明のヨウ素系偏光子の製造にあたっては、上記染色工程、架橋工程及び延伸工程を少なくとも施すが、前記工程を施す前に、膨潤工程を施すことができる。膨潤工程により、ポリビニルアルコール系フィルム表面の汚れやブロッキング防止剤を洗浄できるほかに、ポリビニルアルコール系フィルムを膨潤させることで染色のムラなどの不均一を防止する効果もある。
膨潤工程において用いられる処理液としては、通常、水、蒸留水、純水が用いられる。当該処理液は主成分が水であれば、ヨウ化カリウム等のヨウ化化合物、界面活性剤等の添加物、アルコール等が少量入っていてもよい。また、当該処理液にはヨウ化化合物を含有させる場合、ヨウ化化合物濃度は0.1〜10質量%であることが好ましく、さらには0.2〜5質量%で用いるのが好ましい。
膨潤工程における処理温度は、通常、20〜45℃に調整するのが好ましい。更には25〜40℃であるのが好ましい。なお、膨潤ムラがあるとその部分が染色工程において染色のムラになるため膨潤ムラは発生させないようにする。浸漬時間は通常10〜300秒であることが好ましく、より好ましくは20〜240秒間の範囲である。
膨潤工程では、適宜に延伸することができる。ここでの延伸倍率は、ポリビニルアルコール系フィルムの元長に対して、通常、6.5倍以下とされる。好ましくは、光学特性の点から、前記延伸倍率は1.2〜6.5倍、さらには2〜4倍、更には2〜3倍にするのが好ましい。膨潤工程において延伸を施すことにより、膨潤工程後に施される延伸工程での延伸を小さく制御することができ、フィルムの延伸破断が生じないように制御できる。一方、膨潤工程での延伸倍率が大きくなると、延伸工程での延伸倍率が小さくなり、光学特性の点で好ましくない。
また本発明のヨウ素系偏光子の製造にあたっては、前記染色工程、架橋工程および延伸工程を少なくとも施すが、これら工程のほかに、金属イオン処理を施すことができる。金属イオン処理は、金属塩を含む水溶液に、ポリビニルアルコール系フィルムを浸漬することにより行う。金属イオン処理により、種々の金属イオンをポリビニルアルコール系フィルム中に含有させることができる。
金属イオンとしては、特に色調調整や耐久性付与の点からコバルト、ニッケル、亜鉛、クロム、アルミニウム、銅、マンガン、鉄などの遷移金属の金属イオンが好ましく用いられる。これら金属イオンの中でも、色調調整や耐熱性付与の点から亜鉛イオンが好ましい。亜鉛塩としては、塩化亜鉛、ヨウ化亜鉛などのハロゲン化亜鉛、硫酸亜鉛、酢酸亜鉛などが挙げられる。
本発明の偏光板では、染色工程、架橋工程および延伸工程の各工程で処理を施した後に、洗浄工程にて洗浄を施すことができる。
洗浄工程は、ヨウ化カリウム等のヨウ化化合物溶液により行うことができる。洗浄浴の処理液におけるヨウ化化合物濃度は、通常0.5〜10質量%であることが好ましく、より好ましくは0.5〜8質量%程度、更には1〜6質量%の範囲であることが好ましい。
ヨウ化化合物による洗浄工程にあたり、その処理温度は15〜60℃程度、好ましくは25〜40℃である。浸漬時間は通常1〜120秒であることが好ましく、より好ましくは3〜90秒間の範囲である。ヨウ化化合物溶液による洗浄工程の段階は、乾燥工程前であれば特に制限は無い。
また、洗浄工程としては、水洗浄工程を施すことができる。水洗浄工程は、通常イオン交換水、蒸留水、純水などにポリビニルアルコール系フィルムを浸漬することにより行う。水洗浄温度は、通常、5〜50℃、好ましくは10〜45℃、さらに好ましくは15〜40℃の範囲である。浸漬時間は、通常、5〜300秒間、好ましくは10〜240秒程度である。
前記水洗浄工程は、ヨウ化化合物溶液による洗浄工程と水洗浄工程を組み合わせても良く、適宜にメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、プロパノール等の液体アルコールを配合した溶液を用いることもできる。
前記各工程を施した後には、最終的に乾燥工程を施して、ヨウ素系偏光子を製造する。乾燥工程は、得られるヨウ素系偏光子に必要とされる水分率に応じて、適宜に、乾燥時間と乾燥温度が設定される。乾燥温度は、通常、20〜150℃、好ましくは40〜100℃の範囲で制御される。乾燥温度が低すぎると、乾燥時間が長くなり、効率的な製造ができないため好ましくない。乾燥温度が高すぎると得られるヨウ素系偏光子が劣化し、光学特性及び色相の点で悪化する。加熱乾燥時間は、通常、1〜5分程度である。
得られたヨウ素偏光子は、常法に従って光透過性支持体と接着される。光透過性支持体はヨウ素偏光子が接着される前に、該接着面の反対面に、前述した金属パターン部を予め設けておくことが好ましい。
なお前記した光透過性支持体は表面改質処理が施されていても良い。具体的な処理としては、コロナ処理、プラズマ処理、プライマー処理、ケン化処理などが挙げられる。
ヨウ素偏光子と光透過性支持体との接着処理には、接着剤が用いられる。接着剤としては、イソシアネート系接着剤、ポリビニルアルコール系接着剤、ゼラチン系接着剤、ビニル系ラテックス、水系ポリエステル等を例示できる。前記接着剤は、通常、水溶液からなる接着剤として用いられ、通常0.5〜60質量%の固形分を含有してなる。かかる接着剤としては、紫外線硬化型接着剤、電子線硬化型接着剤等を用いることも好ましい。電子線硬化型偏光板用接着剤は好適な接着性を示す。また市販の光学粘着シートを用いて貼合することも好ましい。更に該接着剤や光学粘着シートには金属化合物フィラーを含有させることができる。
本発明の偏光板は液晶表示装置等の各種装置の形成などに好ましく用いることができる。液晶表示装置の形成は、従来法に準じて行われる。すなわち液晶表示装置は一般に、液晶セルと偏光板または光学フィルム、及び必要に応じての照明システム等の構成部品を適宜に組み立てて駆動回路を組み込むことにより形成されるが、本発明の偏光板を用いる点を除いて特に限定は無く、従来法に準じることができる。液晶セルについても、例えばTN型やSTN型、π型などの任意なタイプのものを用いることができる。
液晶セルの片側又は両側に本発明の偏光板を配置した液晶表示装置の形成に関しては、例えば拡散板、アンチグレア板、反射防止膜、保護板、プリズムアレイ、レンズアレイシート、光拡散板、バックライトなどの適宜な部品を適宜な位置に1層または2層以上配置することができる。
以下、本発明に関し実施例を用いて詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<比較例1>
厚み100μmのトリアセチルセルロースフィルムロール(ロール幅30cm、長さ10m、全光線透過率91%)を準備し、該トリアセチルセルロースフィルム上に、下記組成の物理現像核層塗液を塗布し、該物理現像核層が内側となるよう巻き取った。
<硫化パラジウムゾルの調製>
A液 塩化パラジウム 5g
塩酸 40ml
蒸留水 1000ml
B液 硫化ソーダ 8.6g
蒸留水 1000ml
A液とB液を撹拌しながら混合し、30分後にイオン交換樹脂の充填されたカラムに通し硫化パラジウムゾルを得た。
A液 塩化パラジウム 5g
塩酸 40ml
蒸留水 1000ml
B液 硫化ソーダ 8.6g
蒸留水 1000ml
A液とB液を撹拌しながら混合し、30分後にイオン交換樹脂の充填されたカラムに通し硫化パラジウムゾルを得た。
<物理現像核層塗液の調製>各1m2あたり
前記硫化パラジウムゾル 0.4mg
2質量%グリオキザール水溶液 0.2ml
界面活性剤(S−1) 4mg
デナコールEX−830 50mg
(ナガセケムテックス(株)製ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル)
10質量%SP−200水溶液 0.5mg
((株)日本触媒製ポリエチレンイミン;平均分子量10,000)
前記硫化パラジウムゾル 0.4mg
2質量%グリオキザール水溶液 0.2ml
界面活性剤(S−1) 4mg
デナコールEX−830 50mg
(ナガセケムテックス(株)製ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル)
10質量%SP−200水溶液 0.5mg
((株)日本触媒製ポリエチレンイミン;平均分子量10,000)
続いて、前記した物理現像核層上に、トリアセチルセルロースフィルムに近い方から、下記組成の中間層、ハロゲン化銀乳剤層、および保護層をこの順に塗布、乾燥して巻き取り、銀塩感光材料ロール体を得た。ハロゲン化銀乳剤は、写真用ハロゲン化銀乳剤の一般的なダブルジェット混合法で製造した。このハロゲン化銀乳剤は、塩化銀95モル%と臭化銀5モル%で、平均粒径が0.15μmになるように調製した。このようにして得られたハロゲン化銀乳剤を定法に従いチオ硫酸ナトリウムと塩化金酸を用い、金イオウ増感を施した。こうして得られたハロゲン化銀乳剤は銀1gあたり0.5gのゼラチンを含む。
<中間層組成/1m2あたり>
ゼラチン 0.5g
界面活性剤(S−1) 5mg
染料1 0.1g
ゼラチン 0.5g
界面活性剤(S−1) 5mg
染料1 0.1g
<ハロゲン化銀乳剤層1組成/1m2あたり>
ゼラチン 0.5g
ハロゲン化銀乳剤 3.0g銀相当
1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 3mg
界面活性剤(S−1) 20mg
ゼラチン 0.5g
ハロゲン化銀乳剤 3.0g銀相当
1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 3mg
界面活性剤(S−1) 20mg
<保護層1組成/1m2あたり>
ゼラチン 1g
不定形シリカマット剤(平均粒径3.5μm) 10mg
界面活性剤(S−1) 10mg
ゼラチン 1g
不定形シリカマット剤(平均粒径3.5μm) 10mg
界面活性剤(S−1) 10mg
この様にして得られた銀塩感光材料ロール体を用い、特開2008−116514号公報に記載の連続露光装置を用い、銀塩感光材料のハロゲン化銀乳剤層を有する側の面と、透過原稿の画像面が密着するように露光し、再度ロール状に巻き取った。なお、光源には水銀灯を用い、光学フィルターにより400nm以下の波長の光はカットした。また使用した透過原稿は、縦方向および横方向のそれぞれにおいて、幅7μmの細線を0.6mmの間隔で設けた正方形のメッシュパターンを有する。
上記のようにして露光した銀塩感光材料ロール体を、特開2006−190535号公報に記載の現像処理装置に装着し、現像槽には下記組成の拡散転写現像液を投入し、水洗部およびリンス部では純水を利用して現像処理を行い、トリアセチルセルロースフィルムの一方の面に金属パターン部を析出させ、再度ロール状に巻き取った。なお、この時の現像液の温度は20℃、現像時間は浸漬現像時間が60秒、空中現像時間が25秒であり、得られた金属パターン部は前記した透過原稿のメッシュパターンを再現していた。また金属パターン部の開口率は97.4%であり、金属パターン部を構成する細線の厚みは0.12μmであった。
<拡散転写現像液組成>
水酸化カリウム 25g
ハイドロキノン 18g
1−フェニル−3−ピラゾリドン 2g
亜硫酸カリウム 80g
N−メチルエタノールアミン 15g
臭化カリウム 1.2g
全量を水で1000ml
pH=12.2に調整する。
水酸化カリウム 25g
ハイドロキノン 18g
1−フェニル−3−ピラゾリドン 2g
亜硫酸カリウム 80g
N−メチルエタノールアミン 15g
臭化カリウム 1.2g
全量を水で1000ml
pH=12.2に調整する。
<ヨウ素系偏光子の作製>
原反フィルムとして、平均重合度2400、厚さ75μm、長さ10mのポリビニルアルコールフィルム((株)クラレ製のVF−PS7500)を用いた。当該ポリビニルアルコールフィルムに、下記の工程順にて処理を施した。
原反フィルムとして、平均重合度2400、厚さ75μm、長さ10mのポリビニルアルコールフィルム((株)クラレ製のVF−PS7500)を用いた。当該ポリビニルアルコールフィルムに、下記の工程順にて処理を施した。
(膨潤工程)
膨潤浴の処理液としては純水を用いた。上記ポリビニルアルコールフィルムを膨潤浴に搬送し、30℃に調整した純水中に1分間浸漬しながら2.2倍に延伸し、膨潤させた。
膨潤浴の処理液としては純水を用いた。上記ポリビニルアルコールフィルムを膨潤浴に搬送し、30℃に調整した純水中に1分間浸漬しながら2.2倍に延伸し、膨潤させた。
(染色工程)
染色浴の処理液としては、ヨウ素濃度が0.045質量%で、ヨウ素:ヨウ化カリウム=1:7(質量比)のヨウ素染色溶液を用いた。上記膨潤処理されたポリビニルアルコールフィルムを染色浴に搬送し、30℃に調整した前記ヨウ素染色溶液に、30秒間浸漬しながら元長に対して延伸倍率3.3倍まで、1軸延伸しながら染色した。
染色浴の処理液としては、ヨウ素濃度が0.045質量%で、ヨウ素:ヨウ化カリウム=1:7(質量比)のヨウ素染色溶液を用いた。上記膨潤処理されたポリビニルアルコールフィルムを染色浴に搬送し、30℃に調整した前記ヨウ素染色溶液に、30秒間浸漬しながら元長に対して延伸倍率3.3倍まで、1軸延伸しながら染色した。
(架橋工程)
架橋浴の処理液としては、ホウ酸を3質量%、ヨウ化カリウムを3質量%含有する混合水溶液を用いた。上記処理されたポリビニルアルコールフィルムを架橋浴に搬送し、30℃に調整した前記混合水溶液に、30秒間浸漬しながら、元長に対して総延伸倍率3.6倍まで、1軸延伸した。
架橋浴の処理液としては、ホウ酸を3質量%、ヨウ化カリウムを3質量%含有する混合水溶液を用いた。上記処理されたポリビニルアルコールフィルムを架橋浴に搬送し、30℃に調整した前記混合水溶液に、30秒間浸漬しながら、元長に対して総延伸倍率3.6倍まで、1軸延伸した。
(延伸工程)
延伸浴の処理液としては、ホウ酸を4質量%、ヨウ化カリウムを5質量%、還元剤としてアスコルビン酸を0.00125質量%含有する水溶液を用いた。上記処理されたポリビニルアルコールフィルムを延伸浴に搬送し、60℃に調整した水溶液に、60秒間浸漬しながら元長に対して総延伸倍率6倍まで、1軸延伸した。
延伸浴の処理液としては、ホウ酸を4質量%、ヨウ化カリウムを5質量%、還元剤としてアスコルビン酸を0.00125質量%含有する水溶液を用いた。上記処理されたポリビニルアルコールフィルムを延伸浴に搬送し、60℃に調整した水溶液に、60秒間浸漬しながら元長に対して総延伸倍率6倍まで、1軸延伸した。
(洗浄工程)
洗浄浴の処理液としては、ヨウ化カリウムを3質量%含有する水溶液を用いた。上記処理されたポリビニルアルコールフィルムを洗浄浴に搬送し、30℃に調整した当該水溶液に10秒間浸漬した。
洗浄浴の処理液としては、ヨウ化カリウムを3質量%含有する水溶液を用いた。上記処理されたポリビニルアルコールフィルムを洗浄浴に搬送し、30℃に調整した当該水溶液に10秒間浸漬した。
(乾燥工程)
次いで、上記処理されたポリビニルアルコールフィルムを、60℃のオーブンで4分間乾燥した後、幅と長さを調え、幅30cm、長さ10mのヨウ素系偏光子を得た。
次いで、上記処理されたポリビニルアルコールフィルムを、60℃のオーブンで4分間乾燥した後、幅と長さを調え、幅30cm、長さ10mのヨウ素系偏光子を得た。
上記した現像処理ずみのロール体を用い、トリアセチルセルロースフィルムの金属パターン部が設けられていない側の面に、前記した方法で得られたヨウ素系偏光子を、光学粘着シート(LUCIACS CS9621T(日東電工(株)製両面テープ))を用いて貼り合わせて巻き取り、比較例1の偏光板ロール体を得た。
<実施例1〜5>
前記した比較例1の偏光板の作製において、現像処理後の金属パターン部を下記組成のメルカプト化合物含有水溶液に浸漬処理し、その後、水洗および乾燥することで金属パターン部にメルカプト化合物を含有せしめ、その後、ヨウ素系偏光子を貼り合わせた以外は比較例1と同様にして、実施例1〜5の偏光板ロール体を得た。浸漬処理条件は30℃15秒である。
前記した比較例1の偏光板の作製において、現像処理後の金属パターン部を下記組成のメルカプト化合物含有水溶液に浸漬処理し、その後、水洗および乾燥することで金属パターン部にメルカプト化合物を含有せしめ、その後、ヨウ素系偏光子を貼り合わせた以外は比較例1と同様にして、実施例1〜5の偏光板ロール体を得た。浸漬処理条件は30℃15秒である。
<メルカプト化合物含有水溶液>
メルカプト化合物(表1記載) 1g
純水 1000g
水酸化ナトリウムを用いてpHを7に調整した。
メルカプト化合物(表1記載) 1g
純水 1000g
水酸化ナトリウムを用いてpHを7に調整した。
この様にして得られた比較例1および実施例1〜5の偏光板ロール体を20℃の条件下で1ヶ月保管し、その後、比較例1および実施例1〜5の偏光板ロール体をシート状に裁断した。得られた偏光板の金属パターン部を有する側の面の表面抵抗値を、(株)ダイアインスツルメンツ製ロレスターGP/ESPプローブを用いて、JIS K 7194に従い測定した。この結果を表1に示す。
表1の結果より、比較例1の偏光板の表面抵抗値が高い(導電性が低い)のに対し、本発明の偏光板の表面抵抗値が低い(導電性が高い)ことが解る。また本発明の偏光板は偏光子と光透過性導電膜を保持する支持体が共通化され、かつ光透過性導電膜として従来から利用されるITO導電膜に代わって金属パターンを利用するため、ディスプレイの明るさや鮮明さを損なうことは無い。
Claims (1)
- 光透過性支持体の一方の面にヨウ素系偏光子を有し、該光透過性支持体のもう一方の面に、メルカプト化合物を含有する金属パターン部を有する偏光板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013258354A JP2015114612A (ja) | 2013-12-13 | 2013-12-13 | 偏光板 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2013258354A JP2015114612A (ja) | 2013-12-13 | 2013-12-13 | 偏光板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2015114612A true JP2015114612A (ja) | 2015-06-22 |
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---|---|---|---|---|
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2013
- 2013-12-13 JP JP2013258354A patent/JP2015114612A/ja active Pending
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