JP2021025617A - 金属シール - Google Patents

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Abstract

【課題】2平面間の密封を行う金属シールに於て、極めて小さな断面積であっても十分な密封性能を発揮し、さらに、ボルト締付力が小さくて済む金属シールを提供する。【解決手段】横断面形状が、その左右両側縁8,8の形状が、徳利の縦断面における左右両側縁の形状であり、かつ、下方端縁は、凹窪部9を有して、左右一対の直線下辺部7,7を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、金属シールに係り、特に、2平面間を密封するための極めて小さな断面の金属シールに関する。
金属シールとして、メタルOリングやメタルCリングが、古くから使用されてきた。
ところが、最近では、密封用シールを備えている小型高機能センサーや、小型高性能の制御機器、あるいは、小型精密機器等(以下、「シール装着機器」と言うことがある)に於ては、ますます外形のコンパクト化が要望され、あるいは、内部に収納すべき高機能部品の収納容積を、(外形そのままで)増加させたいとの要望が強まりつつある。
しかしながら、前記メタルOリング,メタルCリングは、その断面径が0.9mm以上であることが、その製造の困難性、及び、品質上から、最低必要であった。
そこで、本発明者は、図1(B)及び図3(B)に示すような、横断面に於て、高さ寸法及び横幅寸法を、各々、0.1mm〜0.7mmと、極めて小さな、略H字型の横断面の金属シール60を提案した(例えば、特許文献1参照)。
特開2016−183730号公報
しかしながら、図1(B),図3(B)(及び特許文献1)に示した、極めて小さな断面の略H字型の金属シールでも、最近の一層の「シール装着機器」の外形のコンパクト化の要望、及び、内部収納容積を増大させたいという要望に、十分に対応することが、難しい状況になりつつある。
そこで、本発明は、このような厳しい最近の要望に対応可能であって、密封性能とその安定性をも維持できる金属シールを提供することを目的とする。
本発明は、対向する第1平面と第2平面間を密封する金属シールに於て;横断面における左右両側縁の形状が、徳利の上半部の縦断面における左右両側縁の形状であって;横断面における上方端縁は、上記第2平面に圧接する単数の直線上辺部から成り;横断面における下方端縁は、中央部位に半円形状乃至半楕円形状の凹窪部を有すると共に上記第1平面に圧接する左右一対の直線下辺部を有する。
また、横断面形状に於て;上記左右両側縁は;上記直線上辺部から下方へゆくに従って、幅寸法が一旦減少していってから増加に転ずる凹状弯曲形状部と;該凹状弯曲形状部から下方に連設されて上記直線下辺部に連続する凸状弯曲形状部とを;有する。
また、上記左右両側縁の各々の断面形状は、突条の無い滑らかな曲線をもって構成されている。
また、上記下方端縁の上記凹窪部の上下深さ寸法は、金属シール全体高さ寸法の15%〜30%の範囲に設定されている。
また、全体が、複数の辺部と複数のアール状角部とから成る環状多角形であって、上記各辺部の横断面形状と、上記各角部の横断面形状は、高さ寸法と横幅寸法の各々が、相等しく設定されると共に、上記角部の横断面形状の肉厚寸法を、上記辺部の横断面形状の肉厚寸法よりも、薄く設定した。
本発明によれば、第1平面に対しては1個の直線上辺部が、第2平面に対しては2個の直線下辺部が圧接し、合計3箇所の圧接によって、安定した姿勢を保ちつつ、かつ、比較的小さな反力をもって十分な密封性能を発揮する。
第1・第2平面に対して従来よりも著しく小さな締付力を付与するだけで済み、シール装着機器の締付ボルトの外径と本数を減少でき、シール装着機器のコンパクト化に貢献できる。あるいは、シール装着機器の(高機能部品の)内部収納容積を、増大させることも、可能となる。
本発明と従来例とを比較して説明するための図であって、(A)は本発明の実施の一形態を示す拡大断面説明図、(B)は従来例の拡大断面説明図である。 本発明の断面形状の特徴を説明するための徳利を示した正面図である。 本発明と従来例との比較説明のための断面図である。 本発明の一例を示す全体平面図である。 本発明の他例を示す全体平面図である。 ボルト締付途中の使用状態を示す要部拡大断面図である。 シール装着機器への使用状態に於て、蓋部材を取り去って示す一部破断平面図である。 本発明と従来例を比べて、圧縮量に対する反力(弾発力)を示したグラフ図である。 本発明の実施形態の断面図を示し、(A)は未圧縮状態の断面図、(B)は最終締付圧縮状態を示す断面図であると共に内部応力分布を示す断面図である。 本発明の他の実施形態を示す全体平面図である。 拡大横断面を示し、(A)は図10のA−A拡大断面図,C−C拡大断面図を示し、(B)は図10のB−B拡大断面図を示す。
以下、図示の実施の形態に基づき本発明を詳説する。
本発明に係る金属シールSは、図3(A)と図6に示すように、平行に対向する2平面P1 ,P2 間を密封するものである。例えば、シール凹溝3内に装着されて、このシール凹溝3の底面5と、蓋部材4の下面4Aに弾発的に圧接して、密封作用をなす。
即ち、図3(A)と図6に示すように、シール凹溝3の底面5が第1平面P1 であり、蓋部材4の下面4Aが第2平面P2 であると、呼べば、金属シールSは、その第1平面P1 と第2平面P2 間を密封(シール)するためのものである。
そして、この金属シールSの横断面形状について説明すれば、図1(A)の拡大横断面に示すように、鉛直方向の中央線Yに関して左右対称形であって、しかも、横断面における左右両側縁8,8の形状は、図2に示すように徳利10の上半部16の縦断面に於て、その(上半部16の)左右両側縁18,18の形状とされている。
図2に於て、徳利10の縦断面形状を簡略化して示し、14は、胴部12の上端近傍を上半部16と下半部17に切断分離する水平線を示す。言い換えると、この水平線14は肩部(凸部)11よりも下方にある。また、図2では2点鎖線の斜線をもって、前記下半部17を指示している。
そして、図1(A)に示す金属シールSの横断面に於て、上方端縁は、第2平面P2 に圧接する単数の直線上辺部6から成る(図3(A)参照)。
なお、図2の徳利10の輪郭形状に於て、直線上辺部6と、側縁18の上端とは、角部13をもって交叉しているように描いている。即ち、実際の徳利10では小アール状である場合もあるが、本発明の横断面形状では(図1(A)に示したように)角部13を有するのが望ましい。
また、横断面における下方端縁は、中央部位に半円形状乃至半楕円形状の凹窪部9を有すると共に、第1平面P1 に圧接する左右一対の直線下辺部7,7とする。
図1(A)に示す横断面形状についてさらに説明すれば、左右両側縁8,8は、直線上辺部6から下方へゆくに従って、幅寸法W8 が一旦減少していってから増加に転ずる凹状弯曲形状部20と、この凹状弯曲形状部20から下方に連設されて直線下辺部7に連続する凸状弯曲形状部22とを、有する。
図1(A)に於て、最小幅寸法を表すW8minを記載した上下位置が、最小幅部位である。なお、最大幅寸法は、側縁8と下端縁部(直線下辺部7)との交わる左右の両角部23,23間の距離寸法である。言い換えれば、最大幅寸法は、下方端縁1の横幅寸法T1 と同じである。
また、図1(A)に於て、上方端縁を成す直線上辺部6の幅寸法T6 は下方端縁1の前記横幅寸法T1 に対して、次式のように設定する。
〔数1〕0.2・T1 ≦T6 ≦0.4・T1
なお、全体が環状多角形の場合は、上記〔数1〕よりも小さな幅寸法T6 とするのが望ましい場合があり、それに関しては後に詳述する。
〔数1〕において、下限値未満であると、使用状態下での、第2平面P2 から受ける圧縮面圧力が過大となり、局部破壊する虞れがある。しかも、上半部16が左右一方に傾斜姿勢に圧縮される虞れがある。
そして、図1(A)から明らかな如く、左右両側縁8,8の各々の断面形状は、全く突条の無い滑らかな曲線をもって構成されている。従来例の金属シール60は、図1(B)に
示すように比較的鋭利な突条61を有しているが、本発明の金属シールSでは、このような突条61は無い。
また、図1(A)に於て、下方端縁1の左右中央に設けられた凹窪部9の上下深さ寸法H9 は、金属シール全体の高さ寸法Hs の15%〜30%の範囲に設定するのが望ましい。下限値未満では、最終締付圧縮状態における反力が過大となり、ボルト等による締付力が過大となる。逆に上限値を越すと、最終締付圧縮状態における反力が過小となり、十分な密封性が得られない。かつ、凹窪部9の加工が困難となる。
ところで、本発明に係る金属シールSの全体(平面)形状は、円形(図4)や矩形状(図5)、あるいは、(図示省略の)正方形状,楕円,長円形,六角形状とすることも、可能である。
また、拡大した横断面をもって図示する図1(A)、又は、図9,図11(A)(B)に於て、高さ寸法を前記Hs とすると共に、横幅寸法をT1 としたとき、下記の数式〔数2〕と〔数3〕を同時に充足するように各寸法を設定する。
〔数2〕0.1mm≦Hs ≦0.7mm
〔数3〕0.1mm≦T1 ≦0.7mm
特に望ましいは、0.2mm≦Hs ≦0.5mm、かつ、0.2mm≦T1 ≦0.5mmである。
Hs ,T1 を下限値未満とすると、金属シールSの寸法誤差、及び、シール凹溝3等の各部の寸法公差を厳格とせねば、密封性にバラツキが生じ易く、製造・加工が困難となり、また、僅かの傷や塵が金属シールSに付加されると急激に密封性が低下する。逆に、上限値を越せば、図3(A)と図6に示すシール凹溝3の溝深さ寸法H3 と溝幅寸法W3 が大きくなって、シール装着機器の全体容積が増加し、あるいは、全体容積を同一とすれば、内部の収納空間を増加させることが困難となる。
本発明の金属シールSの材質は、耐腐食性金属(ステンレス鋼)やその他の合金、あるいは、Au,Cu等が使用可能であり、図1に示すように直線上辺部6と直線下辺部7,7以外の曲線形状部位───側縁8及び凹窪部9───については、精密鋳造法(ダイキャスト),化学的腐食法,放電加工法,あるいは、レーザー加工法や精密研削法等によって、製作する。
そして、下方端縁1の横幅寸法T1 に対する、凹窪部9による切欠幅寸法T9 は、次式のように設定する。
〔数4〕0.3・T1 ≦T9 ≦0.65・T1
さらに、好ましくは、
〔数5〕0.35・T1 ≦T9 ≦0.6・T1
とする。
上記〔数4〕(又は〔数5〕)に於て、下限値未満の場合には、第1平面P1 に対する圧縮面圧が過小となって、十分な密封性能が発揮されなくなる虞れがある。
次に、図1(A)に示す本発明の実施例(金属シールS)と、図1(B)に示す従来例(金属シール60)について、上下方向の圧縮力を付加した場合の圧縮量ΔHs ,ΔH60(mm)と弾性反発力(反力)F(N)との関係についてFEM解析した結果を、図8のグラフ図に示す。
但し、図1(B)の従来例の各部寸法に関しては、図1(A)の本発明実施例における該当する符号を流用して、各部寸法を、説明すれば以下の通りである。
即ち、図1(A)(B)に於て、T1 =0.31mm,Hs =H60=0.30mm,T9 =0.11mm,H9 =0.05mm,T2 =0.26mm,T6 =0.10mm,W8min=0.08mmである。
この図8から以下のことが判る。つまり、本発明の実施例の金属シールSの反力Fが、従来例の金属シール60の反力Fに比較すると、同一圧縮量(ΔHs ,ΔH60)に於て、約50%未満の値を示し、十分に小さい。即ち、本発明の実施例の金属シールSの方が、従来の金属シール60よりも圧縮変形し易いことを示している。
例えば、図3,図6に示したように、シール凹溝3の深さ寸法公差や、蓋部材4の下面4Aとシール装着機器M1 の上面との間隙mのばらつき等によって、2平面P1 ,P2 の間隔寸法がばらついたとしても、本発明の実施例の金属シールSは弾性的に変形しつつ、柔軟に対応できる利点がある。つまり、2平面P1 ,P2 の間隔寸法にばらつきが発生しても、安定して良好な密封性能を発揮できる。なお、図6(図3)に示す使用状態図は、ボルト28を締付け開始直前状態を示している。最終的な締付完了状態では、図9(B)に示すように(断面内部に於て)塑性変形と弾性変形とが、混在する圧縮状態となる。
ところで、金属シールSの全体の形状は、円形閉環状に限らず、四角形や六角形等の多角形閉環状の場合もある。
つまり、図5,図7,図10に示すように、全体が複数の辺部27と複数のアール状角部26とから成る環状多角形である金属シールSに於て、環状の周囲に沿った部位によっては、その横断面形状を相違させる。
具体的には、図10における(A−A)断面を図11(A)に示すと共に、図10における(B−B)断面を図11(B)に示す如く、周囲に沿った各部位毎に横断面形状を相違させている。
つまり、各辺部27の横断面形状(図11(A)参照)と、各角部26の横断面形状(図11(B)参照)とは、高さ寸法Hs が相等しく設定され、かつ、横幅寸法T1 が相等しく設定されているにかかわらず、角部26の横断面形状の肉厚寸法を、上記辺部27の横断面形状の肉厚寸法よりも、薄く設定する。
言い換えると、図11(A)(B)に示すように、横断面形状のみを比較すれば、圧縮外力に対する角部26の剛性は、圧縮外力に対する辺部27の剛性よりも、小さくしている。このようにして、全体が(平面視で)環状多角形状である場合には、通常、角部26では上下方向の圧縮外力に対する剛性が、辺部27の剛性よりも、高くなるが、これを、横断面の形状を相違させることによって、巧妙に全周に渡って均等化させていると言える。そして、金属シールSの全体の高い密封性能を発揮させている。
図11(A)と図11(B)とを比較すれば判るように、角部26の横断面形状にあっては、図1に示した凹窪部9の幅寸法T9 と深さ寸法H9 を大きく設定し、さらに、上辺部6の幅寸法T6 を小さくすると共に、(2個の)直線下辺部7,7夫々の幅寸法も小さく設定している。
次に、図9について説明する。同図(A)は、第1平面P1 と第2平面P2 によって軽く金属シールSを挾んだ未圧縮状態───圧縮直前状態───の横断面(拡大)形状を示す。図9(A)の各部寸法は、以下の通りである。
Hs =0.30mm,T6 =0.10mm,T1 =0.31mm,T9 =0.11mm,H9 =0.05mm,W8min=0.08mm
そして、図9(B)は、第1平面P1 と第2平面P2 の間隔寸法Hp を、0.201mmまで減少した───即ち、金属シールSのセット高さH´s を0.201mmとした───最終締付圧縮状態(いわゆるセット状態)の金属シールSの変形状態、及び、内部(圧縮)応力分布について、FEM解析した結果を示す図である。
図9(B)に於て、斜線部位31は大きな内部応力を示し、点々部位32は中レベルの内部応力を示し、網目部位33は、低目の内部応力を示す。また、斜線部位31と点々部位32は、塑性変形を生じている部位であり、網目部位33は弾性変形を生じている部位である。
図9(A)に於て、Nは、シール全体の高さ寸法Hs の半分の高さ位置にある上下中間仮想線を示す。未圧縮状態を示した図9(A)の金属シールSと、セット状態の図9(B)とを対比すれば、次のことが判る。即ち、上下中間仮想線Nよりも上方の上半部分36は、単純に大きく塑性変形し、内部応力は大きいが比較的均等である。
これに対し、上下中間仮想線Nよりも下方部分37は、図9(A)から(B)のように極めて複雑な圧縮変形を起こして、(図9(B)で明らかなように、)左右中間部位と左右両端部に、弾性変形域を残留しており、この弾性変形域(網目部位33)と、大きな塑性変形域(斜線部位31)と中位塑性変形域(点々部位32)が、巧妙に混在し、これによって、図8に示した理想的な反力(弾発力)特性が得られる。
図8と図9に於て、(前述の如く)セット高さH´s は0.201mmであって、かつ、未圧縮状態のシール全体の高さ寸法Hs は0.30mmであったから、その差は0.099mmである。つまり、図8に於て、×印をもって示した圧縮量(ΔHs )が0.099mmにおける本発明の実施例の反力F(圧縮荷重あるいは締付力という場合もある)は、約3800Nと十分小さく(低く)なる。
しかも、図8に於て、×印の圧縮量ΔHs =0.099mmの前後にあっても、反力Fがほとんど変化せず、緩やかな増減傾向であることが判る。現実のシール装着機器M1 では、シール凹溝3の深さ寸法誤差等によって、圧縮量ΔHs が大小変動する虞れが高いが、そのような場合にも、図8に示された緩やかな勾配のグラフ線から明らかな如く、反力Fがほとんど変動せず、従って、本願発明に係る金属シールSが、現実に理想的な反力(弾発力)特性を備えることが明らかである。
なお、図1(B)に示した従来の金属シール60は、図8のグラフ図からも明らかなように、本発明の実施例に比較して、同一の圧縮量に於て、約2倍〜3倍もの大きな反力Fを示す。このような従来の金属シール60では、(締付ボルトが大径化して)シール装着機器M1 の外径のコンパクト化が困難であるという欠点があり、しかも、内部収納容積を十分大きくすることも困難である。
また、従来の金属シール60は、(図8から明らかなように)圧縮量ΔH60に対して、急激に反力Fが増加する点が、セット状態の圧縮量の附近(ΔH60=0.99)に存在しているので、シール凹溝の寸法誤差等により、反力が一層過大となる虞れがある。
図9(B)に対応する従来の金属シール60(図1(B)参照)についてのFEM解析による(セット状態の)内部応力は、(図示省略するが)大きな塑性変形域が断面積の大部分を占め、弾性変形域が左右中央に細帯状に残留するといった内部応力分布であることが確認されている。そのような内部応力分布によって、図8の従来例のグラフ線のような急な勾配になったと考えられる。
次に、図6と図7に於て、本発明に係る金属シールSについて、締結ボルト28の占有スペースを従来の金属シール60に比べて削減可能であること、及び、それに伴って機器の小型化(コンパクト化)を図り得ることを、説明する。
即ち、図6,図7は、本発明に係る金属シールSを装着(使用)したシール装着機器M1 を示し、また、図7に於て、点々をもって示した(高機能部品の)収容空間21の横幅寸法をW11,縦幅寸法W21とする。
図1(A)と図3(A)に示した本願発明に係る金属シールSと、図1(B)と図3(B)に示す従来例の金属シール60は、横断面における横幅寸法T1 が相等しいとすれば、(それを装着する)シール凹溝3の溝幅寸法W3 も相等しくなる。
さらに、図7の平面図に示すシール凹溝3の全体の外輪郭の横・縦寸法W1 ,W2 の各々についても、相等しくすることは、可能である。
しかしながら、図8でも説明したように、従来例よりも本発明の方が、反力Fが半減、乃至、それ以下となる。即ち、本発明の方が締結ボルト28による締付力が小さくなる。
本発明にあっては、このボルト締付力Fが十分に小さくできることに伴って、図6及び図7に示した本発明における締結ボルト28の直径寸法D1 は(従来よりも)十分に小さくする(サイズダウンする)ことが可能となる。
従って、図6と図7に示したボルト占有(幅)スペースZを十分に小さくできる。即ち、本発明の金属シールSを使用したシール装着機器M1 の全体の横・縦寸法K1 ,K2 は、大幅に従来よりも減少し、コンパクト化を実現できる。
また、(図示省略するが)シール装着機器M1 の外形寸法K1 ,K2 が同一である場合には、図7に点々をもって示した収容空間21は、著しく大きくなり、機能部品の設置スペースを確保できる。従って、本発明に係る金属シールSを装着(使用)したシール装着機器M1 の高性能化にも貢献できることとなる。
本発明は、以上詳述したように、対向する第1平面P1 と第2平面P2 間を密封する金属シールに於て;横断面における左右両側縁8,8の形状が、徳利10の上半部16の縦断面における左右両側縁18,18の形状であって;横断面における上方端縁は、上記第2平面P2 に圧接する単数の直線上辺部6から成り;横断面における下方端縁は、中央部位に半円形状乃至半楕円形状の凹窪部9を有すると共に上記第1平面P1 に圧接する左右一対の直線下辺部7,7を有する構成であるので、最終締付圧縮状態(セット状態)で、(図9(B)に示すように、)上半部分36が十分に(大きく)塑性変形すると共に、下半部分37が、大きな塑性変形域と中位の塑性変形域と弾性変形域が、巧妙に混在し、これによって、図8に示すような反力特性(ボルト締付力特性)が得られ、従来よりも反力Fが大幅に低減でき、さらに、常に緩やかに直線状に反力Fが増加する。従って、シール装着機器の外形のコンパクト化に、本発明は大きく貢献でき、あるいは、外形寸法が同じであるならば、内部収納容積を増加できる。
さらに、密封作用に関しては、十分に安定して優れた性能を発揮する。
また、横断面形状に於て;上記左右両側縁8,8は;上記直線上辺部6から下方へゆくに従って、幅寸法W8 が一旦減少していってから増加に転ずる凹状弯曲形状部20と;該凹状弯曲形状部20から下方に連設されて上記直線下辺部7に連続する凸状弯曲形状部22とを;有する構成であるので、第2平面P2 に圧接する直線上辺部6の圧接面圧が極端に高くなることを防止して、直線上辺部6と、それが圧接する第2平面P2 に、局部的破壊を起こすことを防止する。
しかも、凹状弯曲形状部20近傍が十分に塑性変形されて(図9(B)の上半部分36参照)、金属シール全体としての、反力(弾性反発力)Fの低減に寄与する。
さらに、凸状弯曲形状部22を有することによって、図9(B)に示すような最終締付圧縮状態にスムーズに移行する。つまり、塑性変形・弾性変形の混在した変形への移行を可能とする。
また、上記左右両側縁8,8の各々の断面形状は、突条の無い滑らかな曲線をもって構成されているので、使用状態において、被密封流体が腐食性ガスであったとしても、局部的腐食破損を発生しない。
また、上記下方端縁の上記凹窪部9の上下深さ寸法H9 は、金属シール全体高さ寸法Hs の15%〜30%の範囲に設定されているので、最終締付状態における反力Fが適切な大きさとなり(図8における本発明の実施例を示す実線の×印参照)、ボルト28の締付力も適切な数値となって、十分な密封性能が発揮される。つまり、(0.15・Hs ≦H9 ≦0.30・Hs とすることによって、)図9(B)に示した最終締付圧縮状態下で、下半部分37の左右幅方向の中央に、大き目の断面積の弾性変形域(網目部位)が残留し、図8の実線で示した緩い勾配特性をもって、適切な低い締付力(反力)の数値が得られ、十分な密封特性を発揮するのに、寄与している。
仮に、H9 >0.30・Hs よりも十分に大きい場合には、最終締付圧縮状態下で、第1平面P1 との間に、大き目の空間が形成され、圧縮前の大気等の気体が、その大き目の空間から、密封された収容空間21(図6,図7参照)に侵入する虞れがある。
また、全体が、複数の辺部27と複数のアール状角部26とから成る環状多角形であって、上記各辺部27の横断面形状と、上記各角部26の横断面形状は、高さ寸法Hs と横幅寸法T1 の各々が、相等しく設定されると共に、上記角部26の横断面形状の肉厚寸法を、上記辺部27の横断面形状の肉厚寸法よりも、薄く設定したので、最終締付状態において、環状多角形の全体の周方向に沿っての反力が均等化し、従って、第1・第2平面P1 ,P2 との圧接面圧力を均等とすることができ、全体の密封性能が優れている。
6 直線上辺部
7 直線下辺部
8 側縁
9 凹窪部
10 徳利
16 上半部
18 側縁
20 凹状弯曲形状部
22 凸状弯曲形状部
26 角部
27 辺部
9 深さ寸法
Hs 金属シール全体高さ寸法
1 第1平面
2 第2平面
S 金属シール
1 横幅寸法
8 幅寸法
本発明は、金属シールに係り、特に、2平面間を密封するための極めて小さな断面の金属シールに関する。
金属シールとして、メタルOリングやメタルCリングが、古くから使用されてきた。
ところが、最近では、密封用シールを備えている小型高機能センサーや、小型高性能の制御機器、あるいは、小型精密機器等(以下、「シール装着機器」と言うことがある)に於ては、ますます外形のコンパクト化が要望され、あるいは、内部に収納すべき高機能部品の収納容積を、(外形そのままで)増加させたいとの要望が強まりつつある。
しかしながら、前記メタルOリング,メタルCリングは、その断面径が0.9mm以上であることが、その製造の困難性、及び、品質上から、最低必要であった。
そこで、本発明者は、図1(B)及び図3(B)に示すような、横断面に於て、高さ寸法及び横幅寸法を、各々、0.1mm〜0.7mmと、極めて小さな、略H字型の横断面の金属シール60を提案した(例えば、特許文献1参照)。
特開2016−183730号公報
しかしながら、図1(B),図3(B)(及び特許文献1)に示した、極めて小さな断面の略H字型の金属シールでも、最近の一層の「シール装着機器」の外形のコンパクト化の要望、及び、内部収納容積を増大させたいという要望に、十分に対応することが、難しい状況になりつつある。
そこで、本発明は、このような厳しい最近の要望に対応可能であって、密封性能とその安定性をも維持できる金属シールを提供することを目的とする。
本発明は、対向する第1平面と第2平面間を密封する金属シールに於て;横断面における左右両側縁の形状が、徳利の上半部の縦断面における左右両側縁の形状であって;横断面における上方端縁は、上記第2平面に圧接する単数の直線上辺部から成り;横断面における下方端縁は、中央部位に半円形状乃至半楕円形状の凹窪部を有すると共に上記第1平面に圧接する左右一対の直線下辺部を有する。
また、本発明は、対向する第1平面と第2平面間を密封する金属シールに於て;横断面における上方端縁は、上記第2平面に圧接する単数の直線上辺部から成り;横断面における下方端縁は、中央に半円形状乃至半楕円形状の凹窪部を有すると共に上記第1平面に圧接する左右一対の直線下辺部を有し;左右両側縁の各々の断面形状は;上記直線上辺部から下方へゆくに従って、幅寸法が一旦減少していってから増加に転ずる凹状弯曲形状部と;該凹状弯曲形状部から下方に連設されて上記直線下辺部に連続する凸状弯曲形状部とを;有する。
また、上記左右両側縁の各々の断面形状は、突条の無い滑らかな曲線をもって構成されている。
また、上記下方端縁の上記凹窪部の上下深さ寸法は、金属シール全体高さ寸法の15%〜30%の範囲に設定されている。
また、全体が、複数の辺部と複数のアール状角部とから成る環状多角形であって、上記各辺部の横断面形状と、上記各角部の横断面形状は、高さ寸法と横幅寸法の各々が、相等しく設定されると共に、上記角部の横断面形状の肉厚寸法を、上記辺部の横断面形状の肉厚寸法よりも、薄く設定した。
本発明によれば、第平面に対しては1個の直線上辺部が、第平面に対しては2個の直線下辺部が圧接し、合計3箇所の圧接によって、安定した姿勢を保ちつつ、かつ、比較的小さな反力をもって十分な密封性能を発揮する。
第1・第2平面に対して従来よりも著しく小さな締付力を付与するだけで済み、シール装着機器の締付ボルトの外径と本数を減少でき、シール装着機器のコンパクト化に貢献できる。あるいは、シール装着機器の(高機能部品の)内部収納容積を、増大させることも、可能となる。
本発明と従来例とを比較して説明するための図であって、(A)は本発明の実施の一形態を示す拡大断面説明図、(B)は従来例の拡大断面説明図である。 本発明の断面形状の特徴を説明するための徳利を示した正面図である。 本発明と従来例との比較説明のための断面図である。 本発明の一例を示す全体平面図である。 本発明の他例を示す全体平面図である。 ボルト締付途中の使用状態を示す要部拡大断面図である。 シール装着機器への使用状態に於て、蓋部材を取り去って示す一部破断平面図である。 本発明と従来例を比べて、圧縮量に対する反力(弾発力)を示したグラフ図である。 本発明の実施形態の断面図を示し、(A)は未圧縮状態の断面図、(B)は最終締付圧縮状態を示す断面図であると共に内部応力分布を示す断面図である。 本発明の他の実施形態を示す全体平面図である。 拡大横断面を示し、(A)は図10のA−A拡大断面図,C−C拡大断面図を示し、(B)は図10のB−B拡大断面図を示す。
以下、図示の実施の形態に基づき本発明を詳説する。
本発明に係る金属シールSは、図3(A)と図6に示すように、平行に対向する2平面P1 ,P2 間を密封するものである。例えば、シール凹溝3内に装着されて、このシール凹溝3の底面5と、蓋部材4の下面4Aに弾発的に圧接して、密封作用をなす。
即ち、図3(A)と図6に示すように、シール凹溝3の底面5が第1平面P1 であり、蓋部材4の下面4Aが第2平面P2 であると、呼べば、金属シールSは、その第1平面P1 と第2平面P2 間を密封(シール)するためのものである。
そして、この金属シールSの横断面形状について説明すれば、図1(A)の拡大横断面に示すように、鉛直方向の中央線Yに関して左右対称形であって、しかも、横断面における左右両側縁8,8の形状は、図2に示すように徳利10の上半部16の縦断面に於て、その(上半部16の)左右両側縁18,18の形状とされている。
図2に於て、徳利10の縦断面形状を簡略化して示し、14は、胴部12の上端近傍を上半部16と下半部17に切断分離する水平線を示す。言い換えると、この水平線14は肩部(凸部)11よりも下方にある。また、図2では2点鎖線の斜線をもって、前記下半部17を指示している。
そして、図1(A)に示す金属シールSの横断面に於て、上方端縁は、第2平面P2 に圧接する単数の直線上辺部6から成る(図3(A)参照)。
なお、図2の徳利10の輪郭形状に於て、直線上辺部6と、側縁18の上端とは、角部13をもって交叉しているように描いている。即ち、実際の徳利10では小アール状である場合もあるが、本発明の横断面形状では(図1(A)に示したように)角部13を有するのが望ましい。
また、横断面における下方端縁は、中央部位に半円形状乃至半楕円形状の凹窪部9を有すると共に、第1平面P1 に圧接する左右一対の直線下辺部7,7とする。
図1(A)に示す横断面形状についてさらに説明すれば、左右両側縁8,8の各々は、直線上辺部6から下方へゆくに従って、幅寸法W8 が一旦減少していってから増加に転ずる凹状弯曲形状部20と、この凹状弯曲形状部20から下方に連設されて直線下辺部7に連続する凸状弯曲形状部22とを、有する。
図1(A)に於て、最小幅寸法を表すW8minを記載した上下位置が、最小幅部位である。なお、最大幅寸法は、側縁8と下端縁部(直線下辺部7)との交わる左右の両角部23,23間の距離寸法である。言い換えれば、最大幅寸法は、下方端縁1の横幅寸法T1 と同じである。
また、図1(A)に於て、上方端縁を成す直線上辺部6の幅寸法T6 は下方端縁1の前記横幅寸法T1 に対して、次式のように設定する。
〔数1〕0.2・T1 ≦T6 ≦0.4・T1
なお、全体が環状多角形の場合は、上記〔数1〕よりも小さな幅寸法T6 とするのが望ましい場合があり、それに関しては後に詳述する。
〔数1〕において、下限値未満であると、使用状態下での、第2平面P2 から受ける圧縮面圧力が過大となり、局部破壊する虞れがある。しかも、上半部16が左右一方に傾斜姿勢に圧縮される虞れがある。
そして、図1(A)から明らかな如く、左右両側縁8,8の各々の断面形状は、全く突条の無い滑らかな曲線をもって構成されている。従来例の金属シール60は、図1(B)に示すように比較的鋭利な突条61を有しているが、本発明の金属シールSでは、このような突条61は無い。
また、図1(A)に於て、下方端縁1の左右中央に設けられた凹窪部9の上下深さ寸法H9 は、金属シール全体の高さ寸法Hs の15%〜30%の範囲に設定するのが望ましい。下限値未満では、最終締付圧縮状態における反力が過大となり、ボルト等による締付力が過大となる。逆に上限値を越すと、最終締付圧縮状態における反力が過小となり、十分な密封性が得られない。かつ、凹窪部9の加工が困難となる。
ところで、本発明に係る金属シールSの全体(平面)形状は、円形(図4)や矩形状(図5)、あるいは、(図示省略の)正方形状,楕円,長円形,六角形状とすることも、可能である。
また、拡大した横断面をもって図示する図1(A)、又は、図9,図11(A)(B)に於て、高さ寸法を前記Hs とすると共に、横幅寸法をT1 としたとき、下記の数式〔数2〕と〔数3〕を同時に充足するように各寸法を設定する。
〔数2〕0.1mm≦Hs ≦0.7mm
〔数3〕0.1mm≦T1 ≦0.7mm
特に望ましいは、0.2mm≦Hs ≦0.5mm、かつ、0.2mm≦T1 ≦0.5mmである。
Hs ,T1 を下限値未満とすると、金属シールSの寸法誤差、及び、シール凹溝3等の各部の寸法公差を厳格とせねば、密封性にバラツキが生じ易く、製造・加工が困難となり、また、僅かの傷や塵が金属シールSに付加されると急激に密封性が低下する。逆に、上限値を越せば、図3(A)と図6に示すシール凹溝3の溝深さ寸法H3 と溝幅寸法W3 が大きくなって、シール装着機器の全体容積が増加し、あるいは、全体容積を同一とすれば、内部の収納空間を増加させることが困難となる。
本発明の金属シールSの材質は、耐腐食性金属(ステンレス鋼)やその他の合金、あるいは、Au,Cu等が使用可能であり、図1に示すように直線上辺部6と直線下辺部7,7以外の曲線形状部位───側縁8及び凹窪部9───については、精密鋳造法(ダイキャスト),化学的腐食法,放電加工法,あるいは、レーザー加工法や精密研削法等によって、製作する。
そして、下方端縁1の横幅寸法T1 に対する、凹窪部9による切欠幅寸法T9 は、次式のように設定する。
〔数4〕0.3・T1 ≦T9 ≦0.65・T1
さらに、好ましくは、
〔数5〕0.35・T1 ≦T9 ≦0.6・T1
とする。
上記〔数4〕(又は〔数5〕)に於て、下限値未満の場合には、第1平面P1 に対する圧縮面圧が過小となって、十分な密封性能が発揮されなくなる虞れがある。
次に、図1(A)に示す本発明の実施例(金属シールS)と、図1(B)に示す従来例(金属シール60)について、上下方向の圧縮力を付加した場合の圧縮量ΔHs ,ΔH60(mm)と弾性反発力(反力)F(N)との関係についてFEM解析した結果を、図8のグラフ図に示す。
但し、図1(B)の従来例の各部寸法に関しては、図1(A)の本発明実施例における該当する符号を流用して、各部寸法を、説明すれば以下の通りである。
即ち、図1(A)(B)に於て、T1 =0.31mm,Hs =H60=0.30mm,T9 =0.11mm,H9 =0.05mm,T2 =0.26mm,T6 =0.10mm,W8min=0.08mmである。
この図8から以下のことが判る。つまり、本発明の実施例の金属シールSの反力Fが、従来例の金属シール60の反力Fに比較すると、同一圧縮量(ΔHs ,ΔH60)に於て、約50%未満の値を示し、十分に小さい。即ち、本発明の実施例の金属シールSの方が、従来の金属シール60よりも圧縮変形し易いことを示している。
例えば、図3,図6に示したように、シール凹溝3の深さ寸法公差や、蓋部材4の下面4Aとシール装着機器M1 の上面との間隙mのばらつき等によって、2平面P1 ,P2 の間隔寸法がばらついたとしても、本発明の実施例の金属シールSは弾性的に変形しつつ、柔軟に対応できる利点がある。つまり、2平面P1 ,P2 の間隔寸法にばらつきが発生しても、安定して良好な密封性能を発揮できる。なお、図6(図3)に示す使用状態図は、ボルト28を締付け開始直前状態を示している。最終的な締付完了状態では、図9(B)に示すように(断面内部に於て)塑性変形と弾性変形とが、混在する圧縮状態となる。
ところで、金属シールSの全体の形状は、円形閉環状に限らず、四角形や六角形等の多角形閉環状の場合もある。
つまり、図5,図7,図10に示すように、全体が複数の辺部27と複数のアール状角部26とから成る環状多角形である金属シールSに於て、環状の周囲に沿った部位によっては、その横断面形状を相違させる。
具体的には、図10における(A−A)断面を図11(A)に示すと共に、図10における(B−B)断面を図11(B)に示す如く、周囲に沿った各部位毎に横断面形状を相違させている。
つまり、各辺部27の横断面形状(図11(A)参照)と、各角部26の横断面形状(図11(B)参照)とは、高さ寸法Hs が相等しく設定され、かつ、横幅寸法T1 が相等しく設定されているにかかわらず、角部26の横断面形状の肉厚寸法を、上記辺部27の横断面形状の肉厚寸法よりも、薄く設定する。
言い換えると、図11(A)(B)に示すように、横断面形状のみを比較すれば、圧縮外力に対する角部26の剛性は、圧縮外力に対する辺部27の剛性よりも、小さくしている。このようにして、全体が(平面視で)環状多角形状である場合には、通常、角部26では上下方向の圧縮外力に対する剛性が、辺部27の剛性よりも、高くなるが、これを、横断面の形状を相違させることによって、巧妙に全周に渡って均等化させていると言える。そして、金属シールSの全体の高い密封性能を発揮させている。
図11(A)と図11(B)とを比較すれば判るように、角部26の横断面形状にあっては、図1に示した凹窪部9の幅寸法T9 と深さ寸法H9 を大きく設定し、さらに、上辺部6の幅寸法T6 を小さくすると共に、(2個の)直線下辺部7,7夫々の幅寸法も小さく設定している。
次に、図9について説明する。同図(A)は、第1平面P1 と第2平面P2 によって軽く金属シールSを挾んだ未圧縮状態───圧縮直前状態───の横断面(拡大)形状を示す。図9(A)の各部寸法は、以下の通りである。
Hs =0.30mm,T6 =0.10mm,T1 =0.31mm,T9 =0.11mm,H9 =0.05mm,W8min=0.08mm
そして、図9(B)は、第1平面P1 と第2平面P2 の間隔寸法Hp を、0.201mmまで減少した───即ち、金属シールSのセット高さH´s を0.201mmとした───最終締付圧縮状態(いわゆるセット状態)の金属シールSの変形状態、及び、内部(圧縮)応力分布について、FEM解析した結果を示す図である。
図9(B)に於て、斜線部位31は大きな内部応力を示し、点々部位32は中レベルの内部応力を示し、網目部位33は、低目の内部応力を示す。また、斜線部位31と点々部位32は、塑性変形を生じている部位であり、網目部位33は弾性変形を生じている部位である。
図9(A)に於て、Nは、シール全体の高さ寸法Hs の半分の高さ位置にある上下中間仮想線を示す。未圧縮状態を示した図9(A)の金属シールSと、セット状態の図9(B)とを対比すれば、次のことが判る。即ち、上下中間仮想線Nよりも上方の上半部分36は、単純に大きく塑性変形し、内部応力は大きいが比較的均等である。
これに対し、上下中間仮想線Nよりも下方部分37は、図9(A)から(B)のように極めて複雑な圧縮変形を起こして、(図9(B)で明らかなように、)左右中間部位と左右両端部に、弾性変形域を残留しており、この弾性変形域(網目部位33)と、大きな塑性変形域(斜線部位31)と中位塑性変形域(点々部位32)が、巧妙に混在し、これによって、図8に示した理想的な反力(弾発力)特性が得られる。
図8と図9に於て、(前述の如く)セット高さH´s は0.201mmであって、かつ、未圧縮状態のシール全体の高さ寸法Hs は0.30mmであったから、その差は0.099mmである。つまり、図8に於て、×印をもって示した圧縮量(ΔHs )が0.099mmにおける本発明の実施例の反力F(圧縮荷重あるいは締付力という場合もある)は、約3800Nと十分小さく(低く)なる。
しかも、図8に於て、×印の圧縮量ΔHs =0.099mmの前後にあっても、反力Fがほとんど変化せず、緩やかな増減傾向であることが判る。現実のシール装着機器M1 では、シール凹溝3の深さ寸法誤差等によって、圧縮量ΔHs が大小変動する虞れが高いが、そのような場合にも、図8に示された緩やかな勾配のグラフ線から明らかな如く、反力Fがほとんど変動せず、従って、本願発明に係る金属シールSが、現実に理想的な反力(弾発力)特性を備えることが明らかである。
なお、図1(B)に示した従来の金属シール60は、図8のグラフ図からも明らかなように、本発明の実施例に比較して、同一の圧縮量に於て、約2倍〜3倍もの大きな反力Fを示す。このような従来の金属シール60では、(締付ボルトが大径化して)シール装着機器M1 の外径のコンパクト化が困難であるという欠点があり、しかも、内部収納容積を十分大きくすることも困難である。
また、従来の金属シール60は、(図8から明らかなように)圧縮量ΔH60に対して、急激に反力Fが増加する点が、セット状態の圧縮量の附近(ΔH60=0.99)に存在しているので、シール凹溝の寸法誤差等により、反力が一層過大となる虞れがある。
図9(B)に対応する従来の金属シール60(図1(B)参照)についてのFEM解析による(セット状態の)内部応力は、(図示省略するが)大きな塑性変形域が断面積の大部分を占め、弾性変形域が左右中央に細帯状に残留するといった内部応力分布であることが確認されている。そのような内部応力分布によって、図8の従来例のグラフ線のような急な勾配になったと考えられる。
次に、図6と図7に於て、本発明に係る金属シールSについて、締結ボルト28の占有スペースを従来の金属シール60に比べて削減可能であること、及び、それに伴って機器の小型化(コンパクト化)を図り得ることを、説明する。
即ち、図6,図7は、本発明に係る金属シールSを装着(使用)したシール装着機器M1 を示し、また、図7に於て、点々をもって示した(高機能部品の)収容空間21の横幅寸法をW11,縦幅寸法W21とする。
図1(A)と図3(A)に示した本願発明に係る金属シールSと、図1(B)と図3(B)に示す従来例の金属シール60は、横断面における横幅寸法T1 が相等しいとすれば、(それを装着する)シール凹溝3の溝幅寸法W3 も相等しくなる。
さらに、図7の平面図に示すシール凹溝3の全体の外輪郭の横・縦寸法W1 ,W2 の各々についても、相等しくすることは、可能である。
しかしながら、図8でも説明したように、従来例よりも本発明の方が、反力Fが半減、乃至、それ以下となる。即ち、本発明の方が締結ボルト28による締付力が小さくなる。
本発明にあっては、このボルト締付力Fが十分に小さくできることに伴って、図6及び図7に示した本発明における締結ボルト28の直径寸法D1 は(従来よりも)十分に小さくする(サイズダウンする)ことが可能となる。
従って、図6と図7に示したボルト占有(幅)スペースZを十分に小さくできる。即ち、本発明の金属シールSを使用したシール装着機器M1 の全体の横・縦寸法K1 ,K2 は、大幅に従来よりも減少し、コンパクト化を実現できる。
また、(図示省略するが)シール装着機器M1 の外形寸法K1 ,K2 が同一である場合には、図7に点々をもって示した収容空間21は、著しく大きくなり、機能部品の設置スペースを確保できる。従って、本発明に係る金属シールSを装着(使用)したシール装着機器M1 の高性能化にも貢献できることとなる。
本発明は、以上詳述したように、対向する第1平面P1 と第2平面P2 間を密封する金属シールに於て;横断面における左右両側縁8,8の形状が、徳利10の上半部16の縦断面における左右両側縁18,18の形状であって;横断面における上方端縁は、上記第2平面P2 に圧接する単数の直線上辺部6から成り;横断面における下方端縁は、中央部位に半円形状乃至半楕円形状の凹窪部9を有すると共に上記第1平面P1 に圧接する左右一対の直線下辺部7,7を有する構成であるので、最終締付圧縮状態(セット状態)で、(図9(B)に示すように、)上半部分36が十分に(大きく)塑性変形すると共に、下半部分37が、大きな塑性変形域と中位の塑性変形域と弾性変形域が、巧妙に混在し、これによって、図8に示すような反力特性(ボルト締付力特性)が得られ、従来よりも反力Fが大幅に低減でき、さらに、常に緩やかに直線状に反力Fが増加する。従って、シール装着機器の外形のコンパクト化に、本発明は大きく貢献でき、あるいは、外形寸法が同じであるならば、内部収納容積を増加できる。
さらに、密封作用に関しては、十分に安定して優れた性能を発揮する。
また、対向する第1平面P 1 と第2平面P 2 間を密封する金属シールに於て;横断面における上方端縁は、上記第2平面P 2 に圧接する単数の直線上辺部6から成り;横断面における下方端縁は、中央に半円形状乃至半楕円形状の凹窪部9を有すると共に上記第1平面P 1 に圧接する左右一対の直線下辺部7,7を有し;左右両側縁8,8の各々の断面形状は;上記直線上辺部6から下方へゆくに従って、幅寸法W8 が一旦減少していってから増加に転ずる凹状弯曲形状部20と;該凹状弯曲形状部20から下方に連設されて上記直線下辺部7に連続する凸状弯曲形状部22とを;有する構成であるので、最終締付圧縮状態(セット状態)で、(図9(B)に示すように、)上半部分36が十分に(大きく)塑性変形すると共に、下半部分37が、大きな塑性変形域と中位の塑性変形域と弾性変形域が、巧妙に混在し、これによって、図8に示すような反力特性(ボルト締付力特性)が得られ、従来よりも反力Fが大幅に低減でき、さらに、常に緩やかに直線状に反力Fが増加する。従って、シール装着機器の外形のコンパクト化に、本発明は大きく貢献でき、あるいは、外形寸法が同じであるならば、内部収納容積を増加できる。
さらに、密封作用に関しては、十分に安定して優れた性能を発揮する。また、第2平面P2 に圧接する直線上辺部6の圧接面圧が極端に高くなることを防止して、直線上辺部6と、それが圧接する第2平面P2 に、局部的破壊を起こすことを防止する。
しかも、凹状弯曲形状部20近傍が十分に塑性変形されて(図9(B)の上半部分36参照)、金属シール全体としての、反力(弾性反発力)Fの低減に寄与する。
さらに、凸状弯曲形状部22を有することによって、図9(B)に示すような最終締付圧縮状態にスムーズに移行する。つまり、塑性変形・弾性変形の混在した変形への移行を可能とする。
また、上記左右両側縁8,8の各々の断面形状は、突条の無い滑らかな曲線をもって構成されているので、使用状態において、被密封流体が腐食性ガスであったとしても、局部的腐食破損を発生しない。
また、上記下方端縁の上記凹窪部9の上下深さ寸法H9 は、金属シール全体高さ寸法Hs の15%〜30%の範囲に設定されているので、最終締付状態における反力Fが適切な大きさとなり(図8における本発明の実施例を示す実線の×印参照)、ボルト28の締付力も適切な数値となって、十分な密封性能が発揮される。つまり、(0.15・Hs ≦H9 ≦0.30・Hs とすることによって、)図9(B)に示した最終締付圧縮状態下で、下半部分37の左右幅方向の中央に、大き目の断面積の弾性変形域(網目部位)が残留し、図8の実線で示した緩い勾配特性をもって、適切な低い締付力(反力)の数値が得られ、十分な密封特性を発揮するのに、寄与している。
仮に、H9 >0.30・Hs よりも十分に大きい場合には、最終締付圧縮状態下で、第1平面P1 との間に、大き目の空間が形成され、圧縮前の大気等の気体が、その大き目の空間から、密封された収容空間21(図6,図7参照)に侵入する虞れがある。
また、全体が、複数の辺部27と複数のアール状角部26とから成る環状多角形であって、上記各辺部27の横断面形状と、上記各角部26の横断面形状は、高さ寸法Hs と横幅寸法T1 の各々が、相等しく設定されると共に、上記角部26の横断面形状の肉厚寸法を、上記辺部27の横断面形状の肉厚寸法よりも、薄く設定したので、最終締付状態において、環状多角形の全体の周方向に沿っての反力が均等化し、従って、第1・第2平面P1 ,P2 との圧接面圧力を均等とすることができ、全体の密封性能が優れている。
6 直線上辺部
7 直線下辺部
8 側縁
9 凹窪部
10 徳利
16 上半部
18 側縁
20 凹状弯曲形状部
22 凸状弯曲形状部
26 角部
27 辺部
9 深さ寸法
Hs 金属シール全体高さ寸法
1 第1平面
2 第2平面
S 金属シール
1 横幅寸法
8 幅寸法

Claims (5)

  1. 対向する第1平面(P1 )と第2平面(P2 )間を密封する金属シールに於て、
    横断面における左右両側縁(8)(8)の形状が、徳利(10)の上半部(16)の縦断面における左右両側縁(18)(18)の形状であって、
    横断面における上方端縁は、上記第2平面(P2 )に圧接する単数の直線上辺部(6)から成り、
    横断面における下方端縁は、中央部位に半円形状乃至半楕円形状の凹窪部(9)を有すると共に上記第1平面(P1 )に圧接する左右一対の直線下辺部(7)(7)を有する
    ことを特徴とする金属シール。
  2. 横断面形状に於て、
    上記左右両側縁(8)(8)は、
    上記直線上辺部(6)から下方へゆくに従って、幅寸法(W8 )が一旦減少していってから増加に転ずる凹状弯曲形状部(20)と、
    該凹状弯曲形状部(20)から下方に連設されて上記直線下辺部(7)に連続する凸状弯曲形状部(22)とを、
    有する請求項1記載の金属シール。
  3. 上記左右両側縁(8)(8)の各々の断面形状は、突条の無い滑らかな曲線をもって構成されている請求項1又は2記載の金属シール。
  4. 上記下方端縁の上記凹窪部(9)の上下深さ寸法(H9 )は、金属シール全体高さ寸法(Hs )の15%〜30%の範囲に設定されている請求項1,2又は3記載の金属シール。
  5. 全体が、複数の辺部(27)と複数のアール状角部(26)とから成る環状多角形であって、上記各辺部(27)の横断面形状と、上記各角部(26)の横断面形状は、高さ寸法(Hs )と横幅寸法(T1 )の各々が、相等しく設定されると共に、上記角部(26)の横断面形状の肉厚寸法を、上記辺部(27)の横断面形状の肉厚寸法よりも、薄く設定した請求項1,2,3又は4記載の金属シール。
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