JP7186145B2 - 金属シール - Google Patents
金属シール Download PDFInfo
- Publication number
- JP7186145B2 JP7186145B2 JP2019145518A JP2019145518A JP7186145B2 JP 7186145 B2 JP7186145 B2 JP 7186145B2 JP 2019145518 A JP2019145518 A JP 2019145518A JP 2019145518 A JP2019145518 A JP 2019145518A JP 7186145 B2 JP7186145 B2 JP 7186145B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cross
- metal seal
- sectional shape
- dimension
- plane
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Gasket Seals (AREA)
Description
ところが、最近では、密封用シールを備えている小型高機能センサーや、小型高性能の制御機器、あるいは、小型精密機器等(以下、「シール装着機器」と言うことがある)に於ては、ますます外形のコンパクト化が要望され、あるいは、内部に収納すべき高機能部品の収納容積を、(外形そのままで)増加させたいとの要望が強まりつつある。
しかしながら、前記メタルOリング,メタルCリングは、その断面径が0.9mm以上であることが、その製造の困難性、及び、品質上から、最低必要であった。
そこで、本発明者は、図1(B)及び図3(B)に示すような、横断面に於て、高さ寸法及び横幅寸法を、各々、0.1mm~0.7mmと、極めて小さな、略H字型の横断面の金属シール60を提案した(例えば、特許文献1参照)。
そこで、本発明は、このような厳しい最近の要望に対応可能であって、密封性能とその安定性をも維持できる金属シールを提供することを目的とする。
また、上記下方端縁の上記凹窪部の上下深さ寸法は、金属シール全体高さ寸法の15%~30%の範囲に設定されている。
また、全体が、複数の辺部と複数のアール状角部とから成る環状多角形であって、上記複数の辺部の横断面形状と、上記複数のアール状角部の横断面形状は、高さ寸法と横幅寸法の各々が、相等しく設定されると共に、上記複数のアール状角部の横断面形状の肉厚寸法を、上記辺部の横断面形状の肉厚寸法よりも、薄く設定した。
第1・第2平面に対して従来よりも著しく小さな締付力を付与するだけで済み、シール装着機器の締付ボルトの外径と本数を減少でき、シール装着機器のコンパクト化に貢献できる。あるいは、シール装着機器の(高機能部品の)内部収納容積を、増大させることも、可能となる。
本発明に係る金属シールSは、図3(A)と図6に示すように、平行に対向する2平面P1 ,P2 間を密封するものである。例えば、シール凹溝3内に装着されて、このシール凹溝3の底面5と、蓋部材4の下面4Aに弾発的に圧接して、密封作用をなす。
即ち、図3(A)と図6に示すように、シール凹溝3の底面5が第1平面P1 であり、蓋部材4の下面4Aが第2平面P2 であると、呼べば、金属シールSは、その第1平面P1 と第2平面P2 間を密封(シール)するためのものである。
そして、図1(A)に示す金属シールSの横断面に於て、上方端縁は、第2平面P2 に圧接する単数の直線上辺部6から成る(図3(A)参照)。
また、横断面における下方端縁は、中央部位に半円形状乃至半楕円形状の凹窪部9を有すると共に、第1平面P1 に圧接する左右一対の直線下辺部7,7とする。
また、図1(A)に於て、上方端縁を成す直線上辺部6の幅寸法T6 は下方端縁1の前記横幅寸法T1 に対して、次式のように設定する。
〔数1〕0.2・T1 ≦T6 ≦0.4・T1
なお、全体が環状多角形の場合は、上記〔数1〕よりも小さな幅寸法T6 とするのが望ましい場合があり、それに関しては後に詳述する。
〔数1〕において、下限値未満であると、使用状態下での、第2平面P2 から受ける圧縮面圧力が過大となり、局部破壊する虞れがある。しかも、上半部16が左右一方に傾斜姿勢に圧縮される虞れがある。
また、図1(A)に於て、下方端縁1の左右中央に設けられた凹窪部9の上下深さ寸法H9 は、金属シール全体の高さ寸法Hs の15%~30%の範囲に設定するのが望ましい。下限値未満では、最終締付圧縮状態における反力が過大となり、ボルト等による締付力が過大となる。逆に上限値を越すと、最終締付圧縮状態における反力が過小となり、十分な密封性が得られない。かつ、凹窪部9の加工が困難となる。
ところで、本発明に係る金属シールSの全体(平面)形状は、円形(図4)や矩形状(図5)、あるいは、(図示省略の)正方形状,楕円,長円形,六角形状とすることも、可能である。
〔数2〕0.1mm≦Hs ≦0.7mm
〔数3〕0.1mm≦T1 ≦0.7mm
特に望ましいは、0.2mm≦Hs ≦0.5mm、かつ、0.2mm≦T1 ≦0.5mmである。
〔数4〕0.3・T1 ≦T9 ≦0.65・T1
さらに、好ましくは、
〔数5〕0.35・T1 ≦T9 ≦0.6・T1
とする。
上記〔数4〕(又は〔数5〕)に於て、下限値未満の場合には、第1平面P1 に対する圧縮面圧が過小となって、十分な密封性能が発揮されなくなる虞れがある。
但し、図1(B)の従来例の各部寸法に関しては、図1(A)の本発明実施例における該当する符号を流用して、各部寸法を、説明すれば以下の通りである。
即ち、図1(A)(B)に於て、T1 =0.31mm,Hs =H60=0.30mm,T9 =0.11mm,H9 =0.05mm,T2 =0.26mm,T6 =0.10mm,W8min=0.08mmである。
この図8から以下のことが判る。つまり、本発明の実施例の金属シールSの反力Fが、従来例の金属シール60の反力Fに比較すると、同一圧縮量(ΔHs ,ΔH60)に於て、約50%未満の値を示し、十分に小さい。即ち、本発明の実施例の金属シールSの方が、従来の金属シール60よりも圧縮変形し易いことを示している。
つまり、図5,図7,図10に示すように、全体が複数の辺部27と複数のアール状角部26とから成る環状多角形である金属シールSに於て、環状の周囲に沿った部位によっては、その横断面形状を相違させる。
つまり、各辺部27の横断面形状(図11(A)参照)と、各角部26の横断面形状(図11(B)参照)とは、高さ寸法Hs が相等しく設定され、かつ、横幅寸法T1 が相等しく設定されているにかかわらず、角部26の横断面形状の肉厚寸法を、上記辺部27の横断面形状の肉厚寸法よりも、薄く設定する。
Hs =0.30mm,T6 =0.10mm,T1 =0.31mm,T9 =0.11mm,H9 =0.05mm,W8min=0.08mm
そして、図9(B)は、第1平面P1 と第2平面P2 の間隔寸法Hp を、0.201mmまで減少した───即ち、金属シールSのセット高さH´s を0.201mmとした───最終締付圧縮状態(いわゆるセット状態)の金属シールSの変形状態、及び、内部(圧縮)応力分布について、FEM解析した結果を示す図である。
図9(A)に於て、Nは、シール全体の高さ寸法Hs の半分の高さ位置にある上下中間仮想線を示す。未圧縮状態を示した図9(A)の金属シールSと、セット状態の図9(B)とを対比すれば、次のことが判る。即ち、上下中間仮想線Nよりも上方の上半部分36は、単純に大きく塑性変形し、内部応力は大きいが比較的均等である。
図8と図9に於て、(前述の如く)セット高さH´s は0.201mmであって、かつ、未圧縮状態のシール全体の高さ寸法Hs は0.30mmであったから、その差は0.099mmである。つまり、図8に於て、×印をもって示した圧縮量(ΔHs )が0.099mmにおける本発明の実施例の反力F(圧縮荷重あるいは締付力という場合もある)は、約3800Nと十分小さく(低く)なる。
また、従来の金属シール60は、(図8から明らかなように)圧縮量ΔH60に対して、急激に反力Fが増加する点が、セット状態の圧縮量の附近(ΔH60=0.99)に存在しているので、シール凹溝の寸法誤差等により、反力が一層過大となる虞れがある。
即ち、図6,図7は、本発明に係る金属シールSを装着(使用)したシール装着機器M1 を示し、また、図7に於て、点々をもって示した(高機能部品の)収容空間21の横幅寸法をW11,縦幅寸法W21とする。
しかしながら、図8でも説明したように、従来例よりも本発明の方が、反力Fが半減、乃至、それ以下となる。即ち、本発明の方が締結ボルト28による締付力が小さくなる。
従って、図6と図7に示したボルト占有(幅)スペースZを十分に小さくできる。即ち、本発明の金属シールSを使用したシール装着機器M1 の全体の横・縦寸法K1 ,K2 は、大幅に従来よりも減少し、コンパクト化を実現できる。
さらに、密封作用に関しては、十分に安定して優れた性能を発揮する。
さらに、密封作用に関しては、十分に安定して優れた性能を発揮する。また、第2平面P2 に圧接する直線上辺部6の圧接面圧が極端に高くなることを防止して、直線上辺部6と、それが圧接する第2平面P2 に、局部的破壊を起こすことを防止する。
しかも、凹状弯曲形状部20近傍が十分に塑性変形されて(図9(B)の上半部分36参照)、金属シール全体としての、反力(弾性反発力)Fの低減に寄与する。
さらに、凸状弯曲形状部22を有することによって、図9(B)に示すような最終締付圧縮状態にスムーズに移行する。つまり、塑性変形・弾性変形の混在した変形への移行を可能とする。
仮に、H9 >0.30・Hs よりも十分に大きい場合には、最終締付圧縮状態下で、第1平面P1 との間に、大き目の空間が形成され、圧縮前の大気等の気体が、その大き目の空間から、密封された収容空間21(図6,図7参照)に侵入する虞れがある。
7 直線下辺部
8 側縁
9 凹窪部
10 徳利
16 上半部
18 側縁
20 凹状弯曲形状部
22 凸状弯曲形状部
26 角部
27 辺部
H9 深さ寸法
Hs 金属シール全体高さ寸法
P1 第1平面
P2 第2平面
S 金属シール
T1 横幅寸法
W8 幅寸法
Claims (4)
- 対向する第1平面(P1 )と第2平面(P2 )間を密封する金属シールに於て、
横断面における上方端縁は、上記第2平面(P2 )に圧接する単数の直線上辺部(6)から成り、
横断面における下方端縁は、中央部位に半円形状乃至半楕円形状の凹窪部(9)を有すると共に上記第1平面(P1 )に圧接する左右一対の直線下辺部(7)(7)を有し、
左右両側縁(8)(8)の各々の断面形状は、
上記直線上辺部(6)から下方へゆくに従って、幅寸法(W 8 )が一旦減少していってから増加に転ずる凹状弯曲形状部(20)と、
該凹状弯曲形状部(20)から下方に連設されて上記直線下辺部(7)に連続する凸状弯曲形状部(22)とを、
有することを特徴とする金属シール。 - 上記左右両側縁(8)(8)の各々の断面形状は、突条の無い滑らかな曲線をもって構成されている請求項1記載の金属シール。
- 上記下方端縁の上記凹窪部(9)の上下深さ寸法(H 9 )は、金属シール全体高さ寸法(Hs )の15%~30%の範囲に設定されている請求項1又は2記載の金属シール。
- 全体が、複数の辺部(27)と複数のアール状角部(26)とから成る環状多角形であって、上記複数の辺部(27)の横断面形状と、上記複数のアール状角部(26)の横断面形状は、高さ寸法(Hs )と横幅寸法(T 1 )の各々が、相等しく設定されると共に、上記複数のアール状角部(26)の横断面形状の肉厚寸法を、上記辺部(27)の横断面形状の肉厚寸法よりも、薄く設定した請求項1,2又は3記載の金属シール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019145518A JP7186145B2 (ja) | 2019-08-07 | 2019-08-07 | 金属シール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019145518A JP7186145B2 (ja) | 2019-08-07 | 2019-08-07 | 金属シール |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021025617A JP2021025617A (ja) | 2021-02-22 |
JP7186145B2 true JP7186145B2 (ja) | 2022-12-08 |
Family
ID=74663772
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019145518A Active JP7186145B2 (ja) | 2019-08-07 | 2019-08-07 | 金属シール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7186145B2 (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014139472A (ja) | 2012-12-19 | 2014-07-31 | Horiba Ltd | シール部材、及び、シール部材の製造方法 |
JP2016183730A (ja) | 2015-03-26 | 2016-10-20 | 三菱電線工業株式会社 | 金属シール |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61137164U (ja) * | 1985-02-15 | 1986-08-26 | ||
JP2559263Y2 (ja) * | 1991-03-12 | 1998-01-14 | イーグル工業株式会社 | C形シール |
-
2019
- 2019-08-07 JP JP2019145518A patent/JP7186145B2/ja active Active
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014139472A (ja) | 2012-12-19 | 2014-07-31 | Horiba Ltd | シール部材、及び、シール部材の製造方法 |
JP2016183730A (ja) | 2015-03-26 | 2016-10-20 | 三菱電線工業株式会社 | 金属シール |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2021025617A (ja) | 2021-02-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8181972B2 (en) | Sealing material for dovetail groove and vacuum gate valve provided with sealing material for dovetail groove | |
JP5151241B2 (ja) | 密封構造 | |
US7083171B2 (en) | Metal seal and attachment method for the same and tight-seal construction | |
US6523833B1 (en) | Low load seal | |
JP4875912B2 (ja) | ガスケット | |
JP5646413B2 (ja) | 圧力容器 | |
EP0930441A1 (en) | Self-locking screw and method for manufacturing the same | |
JP2011117466A (ja) | ガスケット及び密封構造 | |
EP3279514B1 (en) | High-strength gear | |
JP6555901B2 (ja) | 金属ガスケット | |
JP2006220229A (ja) | あり溝用シール材 | |
JP7186145B2 (ja) | 金属シール | |
JP2009030773A (ja) | 密封構造 | |
JP2008032033A (ja) | 密封構造体 | |
JP6371730B2 (ja) | 金属シール | |
JP5073932B2 (ja) | 密封構造体 | |
JP2007155016A (ja) | あり溝用シール材およびこのシール材が装着された真空用ゲート弁 | |
JP2002364753A (ja) | ガスケット | |
JP2019082232A (ja) | パッキン | |
JP2007239958A (ja) | ガスケット | |
JP2002349711A (ja) | ガスケット | |
JP4238202B2 (ja) | 肉厚部分を備えている鋼板を含むガスケット | |
JP4394391B2 (ja) | 密封構造体 | |
JP2024113600A (ja) | リング状金属ガスケット | |
JP2003042295A (ja) | メタルシリンダヘッドガスケット |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190829 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20220208 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20221007 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20221013 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20221101 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20221111 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20221128 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7186145 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |